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はじめに ベセルナクリーム 5%は米国 3M Company(以下、3M 社)で見出されたイミキモド(イミダ ゾキノリン誘導体)製剤です。イミキモドは、主として IFN- α の産生促進を介したウイルス 増殖の抑制及び細胞性免疫応答の賦活化によるウイルス感染細胞の障害により、ウイルス感染 に伴う疾患に対して効果を発揮すると考えられています。 3M 社は、抗ウイルス剤開発プログラムにおいて、IFN-α をはじめとする各種サイトカインの 産生を促進するイミキモドを見出しました。その後、ウイルス性疾患のモデル動物実験、毒性 試験等のスクリーニングを経て、イミキモドを 5%含有するクリーム剤が HPV 感染症である外 性器又は肛門周囲の尖圭コンジローマに対する治療薬として開発されることになりました。 イミキモド 5%クリームは、米国において、1997 年 2 月、「外性器又は肛門周囲の尖圭コン ジローマ」の適応症にて FDA の承認を得ました(販売名:アルダーラ(AldaraTM))。その後、 1998 年 9 月に欧州の主要国で一括承認され、2007 年 2 月現在、アジア各国を含む 75 以上の国 と地域で承認されています。 持田製薬は、国内で尖圭コンジローマの適応を有する治療薬がないため、イミキモド 5%ク リームを医療の場に提供すべく、2001 年より開発を開始し、2007 年 7 月にベセルナクリーム 5%の販売名で製造販売承認を取得、3M 社の承継先企業である iNova Pharmaceuticals との提携 の下に発売に至りました。 イミキモド5%クリームは、米国のCenters for Disease Control and Prevention(CDC)あるいは American Medical Association ( AMA ) 、 欧 州 の Members of the European Course on HPV Associated Pathologyによる治療指針1,2,3)に紹介されています。 本解説書は本剤の使用に際しまして、添付文書の使用上の注意を項目毎に解説しております。 つきましては、本剤をご使用いただく前に必ず本冊子をご精読の上、適正使用にご留意くださ いますようお願いいたします。 目 次 効能・効果························································· 1 用法・用量························································· 3 用法・用量に関連する使用上の注意··································· 5 禁忌(次の患者及び部位には使用しないこと)························· 7 使用上の注意 1.重要な基本的注意 ············································ 9 2.副作用 ···················································· 13 3.妊婦・産婦・授乳婦等への投与 ······························ 19 4.小児等への投与 ············································ 21 5.過量投与 ·················································· 23 6.適用上の注意 ·············································· 25 7.その他の注意 ·············································· 27 別紙 副作用発現頻度一覧········································· 29 文献····························································· 33 【効能・効果】 尖圭コンジローマ(外性器又は肛門周囲に限る) 1 - 解 説 〔作用機序〕 イミキモドは主として IFN- α の産生促進を介したウイルス増殖の抑制及び細胞性免疫応 答の賦活化によるウイルス感染細胞の障害により、ウイルス感染に伴う疾患に対して効果を 発揮すると考えられています。 〔臨床成績〕 国内における外性器又は肛門周囲に疣贅を有する尖圭コンジローマ患者を対象とした基剤 塗布群を含む二重盲検用量反応試験において、有意な用量反応性が認められました (p=0.0050)。そのときの 5%クリーム群(本剤)の疣贅完全消失率は 63.6%であり、基剤 群の 34.0%に比し有意に高いことが確認されました(p=0.0022)。 国内後期第Ⅱ相試験(二重盲検用量反応試験)における疣贅完全消失率 疣贅完全消失率 両側 95%信頼区間 5%クリーム群 (本剤) 63.6 % (35/55 例) 基剤群 P値a 34.0 % (18/53 例) 0.0022 49.6 - 76.2 % 21.5 - 48.3 % a:5%クリーム群(本剤) vs 基剤群 順位スコアを用い、性別で調整した CMH 検定(有意水準、両側 5%) 本剤の効能・効果は外性器又は肛門周囲の尖圭コンジローマに限られていますので、ご注意 ください(「禁忌」及び「用法・用量に関連する使用上の注意」の項を参照、p.8 及び p.6)。 2 【用法・用量】 疣贅部位に適量を 1 日 1 回、週 3 回、就寝前に塗布する。塗布後はその ままの状態を保ち、起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、水又は温水で洗 い流す。 3 - 解 説 本剤は、塗布頻度の増加、塗布時間の延長により、紅斑等の塗布部位の皮膚障害及び重度の 皮膚障害の発現率が高まるとの成績があり、1 日 1 回、週 3 回の頻度で塗布し、1 回の塗布後 6 ~10 時間を目安に洗い流すこととなっています(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項 を参照、p.5)。塗布にあたっては、患者の利便性も考慮し、「就寝前に塗布」し「起床後に洗 い流す」こととしました。 また、薬剤を完全に洗い流す必要があることから、「起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、 水又は温水で洗い流す。」と具体的に記載しました。 4 <用法・用量に関連する使用上の注意> 本剤の使用にあたっては、重度の炎症反応が局所にあらわれることがある ので次の点に十分注意すること。 1. 本剤は外性器又は肛門周囲の疣贅にのみ使用し、それ以外の部位の疣贅に は使用しないこと。 2. 本剤塗布後 6~10 時間を目安に洗い流すこと。(塗布時間の延長により、 重度の皮膚障害があらわれやすくなる。) 3. 本剤の連日塗布を避け、例えば月・水・金、あるいは火・木・土の週 3 回 塗布とすること。 4. 本剤を疣贅に薄く塗り、クリームが見えなくなるまですり込むこと。 なお、本剤の使用期間は原則として 16 週間までとすること。 5 - 解 説 本剤の薬理作用により塗布部位において炎症性サイトカインの産生促進や炎症性細胞の浸潤 を引き起こすと考えられ、これによる重度の炎症反応を防ぐため、設定しました。 1. 外性器又は肛門周囲以外の疣贅の治療における本剤の有効性及び安全性は確立していません。 2. 海外の臨床試験において、塗布部位及びその周辺部位の重度の紅斑の発現率が 6~10 時間塗布 した試験に比べ 22~26 時間塗布した試験で高いことから、塗布時間の延長により、重度の皮 膚障害の発現頻度が高まると考えられます。 海外の臨床試験における塗布時間別の重度の紅斑の発現率 a の比較 本剤の用法・用量で実施した試験 b 塗布時間を延長した試験 (1 日 1 回 6~10 時間、週 3 回塗布) (1 回 22~26 時間、週 3 回塗布) 重度の紅斑(疣贅部位) 3.7%(10/270) 31.3%(15/48) 重度の紅斑(周辺部位) 1.9%( 5/270) 39.6%(19/48) a:発現率=発現例数/評価例数 b:海外の 3 つの第Ⅲ相試験の併合 3. 海外の臨床試験において、塗布部位の皮膚障害及び重度の皮膚障害の発現率が週 3 回塗布し た試験に比べ連日塗布した試験で高いことから、塗布頻度の増加により、塗布部位の皮膚障 害及び重度の皮膚障害の発現頻度が高まると考えられます。 海外の臨床試験における塗布頻度別の塗布部位の皮膚障害の発現率 a の比較 本剤の用法・用量で実施した試験 b 塗布頻度を増加した試験 (1 日 1 回 6~10 時間、週 3 回塗布) (1 日 1 回 6~10 時間、連日塗布) 塗布部位の皮膚障害 重度の 塗布部位の皮膚障害 塗布部位の皮膚障害 重度の 塗布部位の皮膚障害 紅斑(疣贅部位) 60.7%(164/270) 3.7%(10/270) 82.6%(76/92) 22.8%(21/92) びらん(疣贅部位) 30.4%( 82/270) 1.1%( 3/270) 47.8%(44/92) 3.3%( 3/92) 表皮剥離(疣贅部位) 22.6%( 61/270) 0.4%( 1/270) 42.4%(39/92) 3.3%( 3/92) 潰瘍(疣贅部位) 5.9%( 16/270) 1.1%( 3/270) 13.0%(12/92) 1.1%( 1/92) a:発現率=発現例数/評価例数 b:海外の 3 つの第Ⅲ相試験の併合 4. 本剤は必要以上の量を塗布することにより、重度の塗布部位の皮膚障害が発現する可能性があ るため、具体的な使用方法を記載しました。 〔使用期間〕 国内の臨床試験において、本剤の有効性及び安全性については 16 週までしか評価していない ため、16 週を超えて漫然と塗布すべきではないと考え、使用期間は原則として 16 週までとしま した。 なお、海外第Ⅲb 相 32 週間塗布試験において、16 週を超えて塗布しても、副作用の発現率の 増加は認められませんでした。また、疣贅完全消失例のほとんどは 16 週以内に完全消失しまし た。 6 【禁 忌(次の患者及び部位には使用しないこと)】 1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 2. 尿道、腟内、子宮頸部、直腸及び肛門内(「用法・用量に関連する 使用上の注意」の項参照) 7 - 解 説 1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者においては、本剤の再使用により過敏症をきたす 可能性が高いと考えられます。 2. 尿道、腟内、子宮頸部、直腸及び肛門内の疣贅の治療における本剤の安全性は確立していない ことから、これらの部位の疣贅への使用は推奨できません。また、海外の市販後において、腟 内、肛門等に本剤を塗布した場合に重篤な皮膚障害が認められています。これらの部位への誤 用を防ぐため、疣贅の発生部位の確認が難しい場合には手鏡等を用いて、外性器又は肛門周囲 の疣贅のみに塗布するように指導してください。以下に、その代表的な症例の詳細を示します。 性別 年齢 使用理由 使用方法 発現日 経過 転帰 肛門粘膜の浮腫 塗布 3 日目 本剤の 1 包全てを尖圭コンジローマ以外の 4 日目 インフルエンザ様症状(発熱、悪寒、無力 尖圭コンジロ 部位(会陰部、肛門)にも塗布(誤用)。 ーマ以外の部 女性 20 歳代 位(会陰部、 外性器疣贅 肛門)にも塗 症)、嘔気発現。 5 日目 5 日目 布 外陰部の紅斑・浮腫、肛門粘膜の浮腫、会 回復 陰部の皮膚潰瘍発現。本剤中止。アセチル サリチル酸、カリウム過マンガン酸塩浴に 3 回/週 よる対症療法施行。排尿困難、発熱(4042℃)のため水分補給を目的に入院。同日 退院。 腟腔内の発赤・疼痛・浮腫・刺激感・水疱 塗布 3 日目 腟腔内に塗布 乳 頭 腫 ウイ (処方医が腟 女性 ル ス 感 染 腔内に塗布す 不明 ( 部 位 不 るよう指示) 明) 腟腔内の発赤・疼痛発現。 5 日目 腟腔内の浮腫・刺激感・水疱、偶然に塗布 6 日目 発熱、激しい疼痛、排尿時の激痛のため本 した陰唇上に 2 つの潰瘍発現。 3 日目 剤中止。 中止 1 日後 2 日後 3 回/週 受診。コルチゾンクリーム処方。 受診。コルチゾンクリーム中止し、入浴の 指示及び無処置にて経過観察。 翌週までに疼痛、刺激感は消失。他の症状 の転帰は不明。 8 不明 【使用上の注意】 1.重要な基本的注意 (1) 塗布部位に重度の紅斑、びらん、潰瘍、表皮剥離等があらわれること があるので、本剤を過量に塗布しないこと。また、塗布部位を絆創膏 やテープ等で密封しないこと。 (2) 局所における重度の炎症反応に先行あるいは並行し、悪寒、発熱、筋 肉痛等を呈するインフルエンザ様症状があらわれることがある。この ようなインフルエンザ様症状があらわれた場合には使用の中止を考慮 すること。 (3) 慢性移植片対宿主病(慢性 GVHD)あるいは自己免疫疾患患者等の皮膚 の炎症を悪化させることがある。症状の悪化が認められた場合には使 用の中止を考慮すること。 (4) 本剤以外の薬剤治療後あるいは外科的治療後等、炎症所見がある際 は、完全に回復するまで本剤は使用しないこと。(炎症を悪化させる おそれがある。) 9 - 解 説 (1) 国内外の臨床試験において塗布部位に重度の紅斑、びらん、潰瘍、表皮剥離等が認められて いることから過量の塗布は避けてください。また、本剤の塗布部位を密封すると、重度の皮 膚障害が発現する可能性があります。 (2) 海外の市販後において、全身性の副作用であるインフルエンザ様症状が発現した症例の中に は塗布部位の潰瘍、紅斑等を伴う重篤な事例も認められています。したがって、インフルエ ンザ様症状があらわれた場合は、皮膚障害に注意し、本剤の中止も考慮してください。以下 に、その代表的な症例の詳細を示します。 性別 使用理由 年齢 使用方法 発現日 経過 転帰 潰瘍、小水疱、紅斑、インフルエンザ様 症状、倦怠感 塗布 26 日目 重度の投与部位の潰瘍(外陰部全体の湿 潤性潰瘍)・小水疱・紅斑、インフルエ 女性 性器疣贅 30 歳代 3 回/週 26 日目 ンザ様症状を伴った全身性の倦怠感発 回復 現。救急治療室を受診し、保護クリーム による治療施行。本剤中止。 50 日目 症状は回復したが、わずかに瘢痕が残っ た。 (3) 海外の市販後において、GVHD 患者で皮膚症状が悪化した症例が報告されています。本剤は 細胞性免疫応答の賦活作用を有していることから、これらの患者に使用する場合は注意が必 要です。以下に、その症例の詳細を示します。 性別 使用理由 年齢 使用方法 発現日 経過 転帰 ループス様症候群、落屑、疼痛、発疹、 紅斑、浮腫、亀裂 病歴:移植片対宿主病(GVHD)、サイト メガロウイルス感染、急性骨髄性白血病 (寛解)、骨髄移植。 塗布 1 日目 男性 40 歳代 皮膚乳頭腫 詳細不明 不明 時期不明 (塗布期間中) 手足の重度の疣贅に本剤を処方。 手足の重度の落屑、激しい疼痛、広範性 の発疹発現。その後、指先に落屑を伴う 軽快 重度の紅斑・浮腫、足底に落屑・亀裂を 伴う重度の紅斑発現。GVHD 又はルー プス様症候群と診断。タクロリムス軟 膏、フルオシノロン軟膏投与。 全体的に症状は軽快したが、手掌に圧痛 を伴う結節あり。 (4) 既に炎症反応が生じている場合には本剤の作用機序によりさらに炎症を悪化させる恐れがあ ります。 10 1.重要な基本的注意(続き) (5) 本剤の使用にあたっては、事前に患者に対して次の点を指導すること。 1) 塗布部位及びその周辺に重度の紅斑、びらん、潰瘍、表皮剥離等があ らわれやすくなるため、定められた「用法・用量」を守ること。 2) 治療の過程で塗布部位及びその周辺に紅斑、びらん、表皮剥離及び浮 腫等が高頻度にあらわれる。重度の紅斑、びらん、潰瘍、表皮剥離等 があらわれた場合には石鹸を用い、水又は温水で洗い流して本剤を除 去し、直ちに医師等に相談すること。 3) 局所における重度の炎症反応に先行あるいは並行し、悪寒、発熱、筋 肉痛等を呈するインフルエンザ様症状があらわれることがある。この ようなインフルエンザ様症状があらわれた場合には医師等に相談する こと。 4) 塗布部位及びその周辺に色素沈着あるいは色素脱失があらわれること があり、これらの変化が永続する場合があること。 5) 女性患者において、本剤を腟口及び尿道口付近に塗布した場合、尿道 口及びその周辺に疼痛や浮腫を生じ、排尿困難となることがあるた め、腟口及び尿道口付近に塗布する際は、疣贅部位にのみ塗布するよ う注意すること。 6) 仮性包茎等の男性患者の包皮内の疣贅を治療する場合、紅斑、びら ん、表皮剥離及び浮腫等があらわれやすくなるため、毎日、包皮を反 転させた上で包皮内を清潔に保つこと。 7) セックスパートナーへの本剤の付着により、皮膚障害等が生じる可能 性があるため、本剤を塗布した状態での性行為は避けること。 8)本剤塗布(付着)部位が光線に曝露されると光線過敏性反応が生じる ことがある。本剤の使用後に、手指に残った薬剤又は誤って顔面等の 患部以外に付着した薬剤は石鹸を用い、水又は温水で洗い流すこと。 (6) 免疫抑制患者に使用した場合の有効性は確立していないので、免疫抑制 患者に使用した場合、期待する効果が得られないおそれがある。 11 - 解 説 (5) 1)「用法・用量」及び「用法・用量に関連する使用上の注意」の項を参照(p.4 及び p.6)。 2)本剤を適切に使用した場合であっても、重度の塗布部位及びその周辺のびらん、表皮剥 離、紅斑等の皮膚障害が認められました。重度の皮膚障害が発現した場合は、使用を中 止するとともに本剤を十分に洗い流すことが必要です。 3)「重要な基本的注意」の項(2)を参照(p.10)。 4)海外の市販後において、少数ではありますが皮膚色素変化が永続した症例が報告されて います。 5)海外の市販後において、本剤を腟口、尿道口付近に塗布した女性患者に重篤な排尿困難 が認められています(「重大な副作用」の項を参照、p.16)。いずれも塗布部位の炎症、 浮腫、潰瘍、灼熱感、疼痛等の皮膚障害を伴っていました。 6)仮性包茎等で包皮内に疣贅を有する男性患者では、疣贅部位が湿潤性、閉塞性であるこ とから皮膚障害が増悪する可能性が考えられます。なお、海外の臨床試験及び市販後に おいて、少数ではありますが男性患者で重篤な皮膚障害による包皮狭窄が認められた症 例が報告されています。 7)塗布した状態での性行為により、セックスパートナーに本剤が付着し、皮膚障害等を生 じる可能性があります。 また、本剤は油脂性成分を基剤とするため本剤との接触によりコンドーム等の避妊用ラ テックスゴム製品の品質を劣化・破損する可能性があることから本剤使用時のコンドー ム等の使用は避けさせる必要があります(「適用上の注意」の項(5)を参照、p.26)。 8)海外の市販後において、日光角化症患者及び基底細胞癌患者の各 1 例で、塗布部位であ る顔面又は頸部に重篤な光線過敏性反応が認められています。手指に薬剤が残っている 場合や顔面等の患部以外に付着した場合、光線曝露により光線過敏性反応が生じる可能 性は否定できないことから、本剤の使用後の手指に残った薬剤又は誤って患部以外に付 着した薬剤の洗浄についての十分な指導が必要です。 (6) HIV 陽性の尖圭コンジローマ患者を対象とした海外の臨床試験において、期待する有効性は 認められませんでした。 12 2.副作用 国内臨床試験において本剤を使用した 64 例中、53 例(82.8%)に副作用が認 められている。その主なものは紅斑(54.7%)、びらん(34.4%)、表皮剥離 (32.8%)、浮腫(17.2%)等の塗布部位の皮膚障害及び疼痛(28.1%)等の 塗布部位反応であった。(承認時) 海外臨床試験(273 例)における主な副作用は、紅斑(60.7%)、びらん (30.4%)、表皮剥離(22.6%)、浮腫(14.4%)等の塗布部位の皮膚障害及 び疼痛、瘙痒感等の塗布部位反応(43.6%)等であった。 13 - 解 説 副作用発現頻度一覧は別紙(p.29~32)をご参照ください。 14 2.副作用(続き) (1) 重大な副作用 1)重篤な潰瘍、びらん、紅斑、浮腫、表皮剥離等の皮膚障害(頻度 不明注)):塗布部位及びその周辺に重篤な皮膚障害があらわれる ことがあるので、このような症状があらわれた場合には使用を中 止し、適切な処置を行うこと。 2)排尿困難(頻度不明注)):女性において腟口及び尿道口付近に塗 布した場合、尿道口及びその周辺の疼痛及び浮腫等により排尿困 難となることがあるので、このような症状があらわれた場合には 使用を中止し、適切な処置を行うこと。 注)海外の市販後における自発報告による副作用である。 15 - 解 説 1) 海外の市販後において重篤な潰瘍、びらん、紅斑、浮腫、表皮剥離等の皮膚障害が認められ ています。以下に、その代表的な症例の詳細を示します。 性別 年齢 使用理由 使用方法 発現日 経過 転帰 紅斑性皮疹、びらん、疼痛 塗布 22 日目 女性 外性器疣贅 30 歳代 肛門疣贅 3 回/週 重度の紅斑性皮疹・小さいびらん、中等度の 疼痛が外陰部に発現。海塩湯による清浄を行 22 日目 い、ポビドンヨード、抗生物質、鎮痛剤投 軽快 与。 4 週後 症状は軽快。 灼熱感、浮腫、疼痛、そう痒感、外陰部腟炎 塗布 2 日目 投与部位の灼熱感・浮腫・疼痛・そう痒感、 重度の外陰部腟炎発現。 女性 20 歳代 性器疣贅 3 回/週 2 日目 5 日目 本剤中止。デクスパンテノールクリーム、オ キサセプロールクリーム、リドカインによる 不明 対症療法施行。 中止 1 日後 排尿できないため入院。尿管ゾンデを取り付 け退院。排尿は正常となる。 発赤、炎症、潰瘍、浮腫、表皮剥離、疼痛 陰茎疣贅の治療のために本剤塗布。 塗布 15 日目 男性 20 歳代 陰茎及び陰嚢に発赤・炎症、陰茎に潰瘍、陰 嚢に浮腫・表皮剥離・疼痛発現(陰茎裏面に 性器疣贅 3 回/週 15 日目 塗布した本剤が一晩中陰嚢部に付着したため 不明 に発現したと医師は考えている)。救急治療 室を受診し、鎮痛剤及び抗生物質投与。 20 日目 時期不明 本剤中止。 潰瘍は消失。他の症状の転帰は不明。 2) 海外の市販後において重篤な排尿困難が認められています。以下に、その代表的な症例の詳 細を示します。 性別 年齢 使用理由 使用方法 発現日 経過 転帰 排尿異常 女性 20 歳代 外性器疣贅 3 日間 中止 塗布 3 日後 中止 1 日後 小陰唇の投与部位とその周辺に腫脹と灰色っ ぽい滲出液を伴った潰瘍発現。症状悪化。 3 日後 4 日後 軽快 排尿困難となり、カテーテル留置施行。 カテーテルなしで排尿できるようになった。 排尿躊躇 塗布 1 日目 9 日目 女性 肛門性器 20 歳代 疣贅 3 回/週 9 日目 陰唇小帯後部周囲に本剤処方。 灼熱痛、尿閉、紅斑、浮腫発現。灼熱痛はと てもひどく歩けなかった(2 日間欠勤)。尿 が患部(陰唇小帯後部)に接すると疼痛が激 しくなることを恐れるあまり、排尿を恐れ た。本剤中止。 尿による刺激から患部を保護するためシリコ ン保護クリームを使用。 16 未回 復 2.副作用(続き) (2) その他の副作用 5%以上 過敏症 皮 膚 その他 紅斑、浮腫、表皮 剥離、びらん、潰 瘍、痂皮、疼痛、 刺激感、瘙痒感 5%未満 湿疹 小水疱、亀裂、出 血、硬結、不快感 単純ヘルペス、頭 痛、痔核の悪化、 排便痛、アトピー 性皮膚炎の悪化 頻度不明注) 灼熱感、圧痛、刺痛、過 敏、色素沈着、色素脱失、 発疹、乾燥、炎症、湿潤、 ピリピリ感、痤瘡、漿液性 滲出液、股部白癬、滲出 液、陰嚢の乾燥滲出物、疣 贅の淡色化 めまい、発熱、筋肉痛、疲 労、インフルエンザ様症 状、嘔気、下痢 注)海外臨床試験でのみ発現した副作用は頻度不明として記載した。 17 - 解 説 副作用発現頻度一覧は別紙(p.29~32)をご参照ください。 18 3.妊婦・産婦・授乳婦等への投与 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回 ると判断される場合にのみ使用すること。 〔妊娠中の使用に関する安全性は確立していない。また、動物実験(ラット) において 20 mg/kg/day の経口投与により、母獣の摂餌量減少及び体重増加抑 制による二次的な変化と考えられる胎児体重減少傾向及び骨化遅延が認めら れている。なお、動物実験(ラット、ウサギ)において催奇形作用は認めら れていない。〕 19 - 解 説 ラット(経口)及びウサギ(静脈内)を用いた胚・胎児の発生への影響を検討する試験及びラ ット(経口)を用いた妊娠前、妊娠期、授乳期投与試験において本剤の有効成分に催奇形作用は 認められませんでした。 ラットにおいて 20 mg/kg/day の経口投与(AUC で換算した臨床曝露量との比較でヒト女性の経 皮投与の 136 倍に相当)により、母獣への影響に伴う胎児の体重減少傾向及び骨化遅延が認めら れました。 また、本剤の妊婦等における使用経験はなく、妊婦に対する安全性は確立していません。 なお、 本剤は、FDA 薬剤胎児危険度分類基準では、カテゴリーC※に分類されています。 ※ カテゴリーC:動物生殖試験では、胎児に催奇形性、胎児毒性、その他の有害事象があることが証明さ れており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの、あるいは、ヒト、動物ともに試 験は実施されていないもの。 ここに分類される薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にの み使用すること。 なお、国内外の臨床試験の結果より、本剤を塗布したときのイミキモドの血中への移行は少な く、血中濃度は低値でした。また、薬物動態試験の結果より、放射性同位元素で標識したイミキ モドを母獣(ウサギ)に静脈内投与した際、胎盤移行性が認められましたが、母獣の血中濃度に 比し胎児中の濃度は低値でした。これらのことから、本剤を尖圭コンジローマ患者に塗布した時、 イミキモドの血中への移行は少なく、胎児への移行はさらに少ないと考えられました。 20 4.小児等への投与 小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。 21 - 解 説 臨床試験では、小児に対する使用経験がないため、安全性は確立していません。 22 5.過量投与 海外の臨床試験において、塗布頻度の増加(連日塗布)により塗布部位の皮 膚障害、塗布部位反応の頻度及び重症度が高くなり、また、塗布時間の延長 (22~26 時間塗布)により皮膚障害の重症度が高くなった。 (参考:経口投与) 海外の経口投与での臨床試験において、イミキモド 200 mg(本剤 16 包に相 当)投与後に発熱と嘔吐を伴う低血圧が認められたが、静脈輸液による水分 補給によって回復した。 23 - 解 説 海外の臨床試験において、塗布部位の皮膚障害及び重度の皮膚障害の発現率が週 3 回塗布した 試験に比べ連日塗布した試験で高いことから、塗布頻度の増加により、塗布部位の皮膚障害及び 重度の皮膚障害の発現頻度が高まると考えられます。 また、海外の臨床試験において、塗布部位及びその周辺部位の重度の紅斑の発現率が 6~10 時 間塗布した試験に比べ 22~26 時間塗布した試験で高いことから、塗布時間の延長により、重度 の皮膚障害の発現頻度が高まると考えられます(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項を 参照、p.6)。 (参考) 本剤は経口剤ではありませんが、海外で実施された無症候性 HIV 陽性患者の 経口投与 による 臨床試験の結果、200 mg 投与で発熱と嘔吐を伴う低血圧による入院 が 2 例に認められており、 参考として記載しました。なお、これらの症例はいずれも点滴による水分補給により回復しまし た。 24 6.適用上の注意 (1) 使用部位 1)外性器又は肛門周囲以外に使用しないこと。 2)創傷面には使用しないこと。 (2) 使用時 使用直前に本剤を開封すること。なお、開封後の残薬は再使用せず廃棄する こと。 (3) 使用後 本剤を患部に塗布した後、患部以外への付着を避けるため、石鹸を用い水又 は温水でよく手指を洗うこと。 (4) 薬剤交付時 誤用(内服等)防止のため、薬剤の保管に十分注意させること。特に、小児 の手の届かないところに保管させること。 (5) その他 本剤の基剤として使用されている油脂性成分は、コンドーム等の避妊用ラテ ックスゴム製品の品質を劣化・破損する可能性があるため、これらとの接触 を避けさせること。 25 - 解 説 (1)、(2)、(3)については、本剤の使用時の注意事項として記載しました。 海外の市販後において、本剤が偶発的に眼に付着し、眼に重篤な副作用が認められた症例が 報告されています。以下に、その代表的な症例の詳細を示します。 性別 年齢 使用理由 使用方法 発現日 経過 転帰 眼充血、眼痛 塗布 1 日目 女性 50 歳代 外性器疣贅 3 回/週 塗布継続 本剤を就寝時に塗布。本剤が偶発的に 眼に付着。 2 日目 2 日目 早朝、眼充血、眼痛で目を覚ました。 軽快 救急治療室を受診し、プレドニゾロ ン、臭化ホマトロピン点眼液投与。 本剤継続中に症状軽快。 また、本剤の付着部位において光線曝露により光線過敏性反応が生じる可能性があります。 患部以外への付着を避けるために、本剤塗布後の手指の洗浄について、石鹸を用い、水又 は温水による十分な洗浄の指導が必要です(「重要な基本的注意」の項(5) を参照、p.12)。 (4) 外用剤の一般的注意として記載しました。なお、本剤を誤って内服した場合については、 「過量投与」の項(p.23)をご参照ください。 (5) 1998 年(平成 10 年)11 月 24 日付け厚生省事務連絡に基づき、本剤においても油脂性成分 を基剤とするため、本剤との接触により、避妊用ラテックスゴム製品の品質が劣化する可 能性があることから記載しました。 26 7.その他の注意 (1)海外で実施された小児(2~12 歳)の広範囲(体表面積の 10%以上)に及 ぶ伝染性軟属腫を対象とした臨床試験において、白血球数減少及び好中球 数減少が報告されている。 (2)経皮投与によるマウス 24 ヵ月がん原性試験において、雄マウスに高用量を 投与したとき、いずれも自然発生頻度の範囲内ではあったものの、肝細胞 腺腫の増加及び肝細胞腺癌の増加傾向が認められた。 27 - 解 説 (1) 体表面積の少なくとも 10%以上の広範囲に及ぶ伝染性軟属腫を有する小児(2~12 歳)を対 象として実施された海外の薬物動態試験(週 3 回、4 週間塗布)において、塗布前に対する 塗布 4 週間後の白血球数及び好中球数の変化量の中央値は各々-1400/mm3、-1420/mm3 で あり、いずれも減少しました。 (2) マウスを用いた 24 ヵ月間の経皮投与によるがん原性試験において、高用量(0.15 mg/animal、 4.5 mg/kg に相当)群の雄で肝細胞腺腫の増加、肝細胞腺癌の増加傾向が認められましたが、 雌ではこれら肝臓腫瘍の増加が認められませんでした。当該試験に用いた CD-1 マウスは雄 で肝臓腫瘍の自然発生率が高く(雄: 肝細胞腺腫 2.86~28.00% 肝細胞腺癌 1.54~16.00%、 雌: 肝細胞腺腫 0.85~7.84% 肝細胞腺癌 1.43~4.29%)、また、その変動幅も大きいことが 報告されていますが 4) 、今回、雄でみられた肝臓腫瘍の発生頻度(肝細胞腺腫 26.5% (18/68 例)、肝細胞腺癌 14.7%(10/68 例))は、いずれも自然発生率の変動幅の範囲内 でした。なお、マウス 18 ヵ月間経皮投与がん原性試験及びラット 24 ヵ月経口投与がん原 性試験では、肝臓腫瘍の増加は認められていません。 マウス 24 ヵ月間経皮投与がん原性試験で認められた肝臓の腫瘍性病変の発生頻度 投与量(mg/animal、3 回/週) 0 0.015 0.0375 0.15 無処置 a 各 70 各 70 各 70 各 70 6/70 8/69 14/70 18/68 b 7/70 (8.6%) (11.6%) (20.0%) (26.5%) (10.0%) 6/70 9/70 12/70 6/70 (8.6%) (12.9%) (17.1%) (8.6%) 5/70 1/69 4/70 10/68 5/70 (7.1%) (1.4%) (5.7%) (14.7%) (7.1%) 1/70 4/70 3/70 3/70 (1.4%) (5.7%) (4.3%) (4.3%) (基剤クリーム) 各 70 動物数(雌雄) 肝臓の腫瘍性病変(発現例数/検査例数) 雄 肝細胞腺腫 雌 雄 肝細胞腺癌 雌 Fisher の直接確率検定 a:無処置群については雄の肝臓のみ病理組織学的検査を実施 b:p<0.05(vs 基剤クリーム) 28 別紙 副作用発現頻度一覧 (1) 国内臨床試験 国内の2つの第Ⅱ相試験において本剤を使用した 64 例中、53 例(82.8%)に副作用が認め られています。 国内第Ⅱ相試験併合成績・副作用発現頻度一覧表 64 例 安全性評価対象例数 53 例(82.8%) 副作用発現例数(%) 副作用の種類 a 発現例数 (発現率%) 16 (25.0%) 13(20.3%) 2( 3.1%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 1 ( 1.6%) 1( 1.6%) 1 ( 1.6%) 1( 1.6%) 2 ( 3.1%) 2( 3.1%) 4 ( 6.3%) 2( 3.1%) 2( 3.1%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 25(39.1%) 22(34.4%) 2( 3.1%) アトピー性皮膚炎 〔アトピー性皮膚炎の悪化〕 1( 1.6%) 脂漏性皮膚炎 1( 1.6%) 皮膚亀裂 〔亀裂〕 1( 1.6%) 腎および尿路障害 1( 1.6%) 排尿困難 1( 1.6%) 感染症および寄生虫症 鼻咽頭炎 b 単純ヘルペス 気管支炎 腟カンジダ症 リンパ腺感染 細菌性腟炎 免疫系障害 季節性アレルギー 代謝および栄養障害 痛風 神経系障害 頭痛 胃腸障害 痔核〔痔核の悪化〕 排便痛 上腹部痛 便秘 皮膚および皮下組織障害 皮膚潰瘍 〔びらん〕 湿疹 副作用の種類 a 生殖系および乳房障害 月経困難症 全身障害および投与局所様態 投与部位紅斑 〔紅斑〕 投与部位擦過傷 〔表皮剥離〕 投与部位疼痛 〔疼痛〕 投与部位浮腫〔浮腫〕 投与部位そう痒感 〔瘙痒感〕 投与部位反応 〔痂皮〕 投与部位刺激感 〔刺激感〕 投与部位潰瘍 〔潰瘍〕 投与部位小水疱 〔小水疱〕 投与部位出血 〔出血〕 投与部位不快感 〔不快感〕 投与部位硬結 〔硬結〕 倦怠感 臨床検査 アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 子宮頚部スミア異常 白血球数増加 アスパラギン酸・アミノトランスフェラーゼ増加 子宮頚部生検異常 血中コレステロール増加 血中尿素増加 尿中血陽性 白血球数減少 発現例数 (発現率%) 1 ( 1.6%) 1( 1.6%) 46 (71.9%) 35(54.7%) 21(32.8%) 18(28.1%) 11(17.2%) 9(14.1%) 8(12.5%) 6( 9.4%) 6( 9.4%) 3( 4.7%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 11 (17.2%) 3( 4.7%) 3( 4.7%) 3( 4.7%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) 1( 1.6%) a:MedDRA /J ver8.1 を用いて分類した。〔 〕内の表記は、添付文書で使用している副作用名。 b:鼻咽頭炎については、全ての医師が一般的な感冒症状と判断しており、本剤との関連性に関するコメントが否定的である こと、また、5%クリーム(本剤)群と1%クリーム群、基剤クリーム群において発現率に用量反応関係が認められなかっ たことから、注意喚起する必要はないと判断し、使用上の注意の「2.副作用」の項には記載していません。 29 別紙 副作用発現頻度一覧 (2) 海外臨床試験 海外の3つの第Ⅲ相試験において本剤を使用した 273 例中、130 例(47.6%)に副作用が認 められています。 海外第Ⅲ相試験併合成績・副作用発現頻度一覧表 安全性評価対象例数 273 例 副作用発現例数(%) 130 例(47.6%) 副作用の種類a 発現例数 (発現率%) 適用部位障害 投与部位反応(塗布部位反応)b 一般的全身障害 インフルエンザ様症状 疲労 発熱 胸痛 悪寒 中枢・末梢神経系障害 頭痛 めまい 錯感覚 消化管障害 下痢 嘔気 腹痛 直腸障害 嘔吐 筋・骨格系障害 筋(肉)痛〔筋肉痛〕 関節痛 119 (43.6%) 119(43.6%) 12 ( 4.4%) 6 ( 2.2%) 4 ( 1.5%) 2 ( 0.7%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 16 ( 5.9%) 13 ( 4.8%) 2 ( 0.7%) 1 ( 0.4%) 6 ( 2.2%) 3 ( 1.1%) 2 ( 0.7%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 4 ( 1.5%) 3 ( 1.1%) 1 ( 0.4%) 新生物(腫瘍) 外陰異形成 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 副作用の種類a 治療イベント 疣贅生検後反応 精神障害 多幸症 不眠(症) 女性生殖(器)障害 腟痛 陰門疾患 抵抗機構障害 感染 呼吸器系障害 咽頭炎 皮膚・皮膚付属器障害 そう痒症 発疹 皮膚疾患 蕁麻疹 泌尿器系障害 排尿困難 血管(心臓外)障害 紫斑(病) 発現例数 (発現率%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 2 ( 0.7%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 2 ( 0.7%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 4 ( 1.5%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) 1 ( 0.4%) a:WHOART(医薬品副作用用語集(J-ART)を用いて翻訳)を用いて分類した。〔 〕内の表記は、添付文書で使用してい る副作用名。 b:内訳は「海外第Ⅲ相試験併合成績・塗布部位反応の副作用発現頻度一覧表」(p.31)を参照。 30 別紙 副作用発現頻度一覧 海外の3つの第Ⅲ相試験において、塗布部位反応が認められた 119 例の内訳は以下のとお りです。 海外第Ⅲ相試験併合成績・塗布部位反応の副作用発現頻度一覧表 塗布部位反応の種類a 発現例数(発現率%)b 疣贅部位 かゆみ/そう痒(症)〔瘙痒感〕 灼熱感 疼痛 圧痛 刺激〔刺激感〕 刺激感 刺痛 過敏 色素脱失 発疹 乾燥 炎症 湿潤 ピリピリ感 出血 不快感 痤瘡 漿液性滲出液 股部白癬 潰瘍形成〔潰瘍〕 滲出液 周辺部位 かゆみ/そう痒(症)〔瘙痒感〕 灼熱感 疼痛 圧痛 出血 刺激〔刺激感〕 股部白癬 不快感 色素沈着 刺激感 排尿時の灼熱感(塗布時)〔灼熱感〕 陰嚢の乾燥滲出物 疣贅の淡色化 71(26.0%) 44(16.1%) 12( 4.4%) 10( 3.7%) 5( 1.8%) 3( 1.1%) 3( 1.1%) 3( 1.1%) 3( 1.1%) 2( 0.7%) 2( 0.7%) 2( 0.7%) 2( 0.7%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 10( 3.7%) 6( 2.2%) 6( 2.2%) 3( 1.1%) 2( 0.7%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) 1( 0.4%) a:WHOART(医薬品副作用用語集(J-ART)を用いて翻訳)を用いて分類した。 〔 〕内の表記は、添付文書で使用している副作用名。 b:評価対象例数は 273 例。 31 別紙 副作用発現頻度一覧 また、海外の3つの第Ⅲ相試験において、塗布部位の皮膚障害として特別に以下の8症状が調 査されました。それらの発現率は以下のとおりです。 海外第Ⅲ相試験併合成績・塗布部位の皮膚障害aの発現頻度一覧表 発現例数(発現率%)b 皮膚障害の種類 164(60.7%) 82(30.4%) 61(22.6%) 39(14.4%) 24( 8.9%) 17( 6.3%) 16( 5.9%) 6( 2.2%) 紅斑 びらん 表皮剥離 浮腫 痂皮 硬結 潰瘍 小水疱 a:特定の調査項目として本剤の塗布部位(疣贅部位)及びその周辺部位における皮膚障害の発現に ついて観察が行われた。 b:評価対象例数は 270 例。 32 - 文 献 1) Centers for Disease Control and Prevention. Morbidity and mortality weekly report: Sexually transmitted diseases treatment guidelines 2002. 2002; 51(RR-6). Available from: URL: http://www.cdc.gov/STD/treatment/rr5106.pdf 2) Beutner KR, Reitano MV, Richwald GA, Wiley DJ. the AMA Expert Panel on External Genital Warts. External genital warts: report of the American medical association consensus conference. Clinical Infectious Diseases 1998; 27: 796-806. 3) Krogh GV, Lacey CJN, Gross G, Barrasso R, Schneider A. European guideline for the management of anogenital warts. Int J STD & AIDS 2001; 12(Suppl 3): 40-7. 4) Giknis MLA, Clifford CB. Spontaneous neoplastic lesions in the Crl:CD-1(ICR)mouse in control groups from 18 month to 2 year studies(Charles River Laboratories). (2005) 33