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ITER NBI大型耐電圧試験装置用 高電圧機器取付フランジの製作 仕様

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ITER NBI大型耐電圧試験装置用 高電圧機器取付フランジの製作 仕様
ITER NBI大型耐電圧試験装置用
高電圧機器取付フランジの製作
仕様書
平成 28 年 10 月
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
核融合エネルギー研究開発部門
那珂核融合研究所
ITERプロジェクト部
NB加熱開発グループ
目次
1. 一般仕様 ............................................................................................................................. 1
1.1 件名 ............................................................................................................................... 1
1.2 目的及び概要 ................................................................................................................ 1
1.3 契約範囲........................................................................................................................ 1
1.4 納期納入場所、納入条件 ............................................................................................... 1
1.5 検収条件........................................................................................................................ 1
1.6 かし担保責任 ................................................................................................................. 1
1.7 提出図書........................................................................................................................ 1
1.8 支給品及び貸与品 .......................................................................................................... 2
1.9 品質管理........................................................................................................................ 2
1.10 特記事項 ...................................................................................................................... 3
1.11 知的財産権等 .............................................................................................................. 3
1.12 グリーン購入法の推進.................................................................................................. 3
1.13 協議 ............................................................................................................................. 3
2.1 一般事項........................................................................................................................ 4
2.2 詳細仕様........................................................................................................................ 4
2.3 試験・検査 ...................................................................................................................... 5
添付資料
別紙 1 産業財産権の取扱いについて
参考図 1:「高電圧機器取付用フランジ」の概要
参考図 2:「ベースフランジ」の形状、寸法等
参考図 3:「中間フランジ」の形状、寸法等
参考図 4:「中間フランジ水路断面」の形状、寸法等
参考図 5:「上部フランジ」の形状、寸法等、
参考図 6:「上部シールド」の形状、寸法等
参考図 7:「固定クランプ」の形状、寸法等
参考図 8:「高電圧機器取付用フランジ」の吊り姿イメージ
1. 一般仕様
1.1 件名
ITER NBI大型耐電圧試験装置用高電圧機器取付フランジの製作
1.2 目的及び概要
量子科学技術研究開発機構(以下「量研機構」という。)では、国際協力によって核融合
エネルギーによる発電を実現するために国際熱核融合実験炉(以下「ITER」という。)の建
設に向けた研究開発を実施しており、ITER 国内実施機関として、中性粒子入射装置(以下
「NBI」という。)用機器の調達を担当している。ITER NBI では、量研機構で調達する高電圧
機器である、高電圧電源や高電圧ブッシング、負イオン加速器を組み合わせて、1MeV の
高エネルギー負イオンビームを 3,600 秒間加速することが要求されている。
これらのITER NBI用高電圧機器の調達に向けては、真空中で 1MV という超高電圧が
保持できる耐電圧性能を達成することが大きな課題であるが、真空放電の発生に関わる
物理機構が未解明であるため、実機サイズの電極を用いた耐電圧試験による技術開発や
実機を用いた試験検査が必須である。そのため、量研機構ではこれらの高電圧機器を試
験するための大型耐電圧試験装置を開発し、耐電圧性能改良に向けた技術開発及び確
認試験を進めている。特に、最新の研究開発の結果、高電圧ブッシングと負イオン加速器
の接続部に関して、数 10cm を超えた長ギャップ領域で局所高電界を要因とする放電が発
生することが判明しており、実機サイズの耐電圧試験による抜本的対策を早急に実施する
必要がある。
本件は、この大型耐電圧試験装置において、高電圧電源から試験体に電圧を供給する
FRP 製ブッシングを組み立てる際に使用する取付フランジの製作であり、本製作により、高
電圧機器の技術開発や確認試験の効率化を図り、円滑な調達活動に資するものである。
1.3 契約範囲
1.3.1 契約範囲内
ITER NBI 大型耐電圧試験装置用高電圧機器取付フランジ 1式
1.3.2 契約範囲外
第 1 章 3 項 1 号の契約範囲内に記載なきもの
1.4 納期納入場所、納入条件
(1)納期: 平成 29 年 3 月 10 日(金)
(2)納入場所: 量研機構 那珂核融合研究所 JT-60 実験準備棟 ローディング室
(3)納入条件: 持込渡し
1.5 検収条件
第 2 章 3 項に示す試験検査に全て合格したことを確認し、全ての物品及び第 1 章 7 項に
示す提出図書を第 1 章 4 項 2 号に示す納入場所に納入することをもって検収とする。
1.6 かし担保責任
検収後 1 年以内に設計、製作上のかしが発見された場合、無償にて速やかに改修、補修
又は交換を行うものとする。
1.7 提出図書
図書名
確認図
提出時期
製作着手前
1
部数
3部
確認
要
試験検査要領書
試験検査成績書
完成図
〃 CAD ファイル(dxf 形式)
打ち合わせ議事録
再委託承諾願
(量研機構指定様式)
検査着手前
納入時
納入時
納入時
打合せ後 2 週間以内
作業開始 2 週間前まで
*下請負等がある場合に提
出のこと。
3部
3部
5部
1式
1部
1式
要
不要
不要
不要
要
要
(提出場所)
量研機構 那珂核融合研究所 JT-60 実験準備棟 NB 加熱開発グループ
(確認方法)
「確認」は次の方法で行う。
量研機構は、確認のために提出された図書を受領したときは、期限日を記載した受領印を
押印して返却する。また、当該期限までに審査を完了し、受理しない場合には修正を指示し、
修正等を指示しないときは、受理したものとする。この確認は、確認が必要な書類 1 部をもっ
て行うものとし、受注者は、量研機構の確認後、残りの書類のコピーを量研機構へ送付する
ものとする。ただし、「再委託承諾願」については、量研機構が確認後、書面にて回答する。
1.8 支給品及び貸与品
(1)支給品
なし
(2)貸与品
必要に応じて下記の物を貸与する。

既存設備図面

内部リング
1.9 品質管理
受注者は、本契約の履行に当たり次に定める品質保証活動に係る要求事項を文書化され
た手順により確立し、作業を行うこと。この手順には、受注者の品質保証プログラムを適用し
ても良い。なお、受注者は、量研機構から要求があった場合には、本契約の適切な管理運営
を証明するために必要な文書及びデータを提供するものとする。
乙の管理すべき品質保証要求事項(本契約の履行に係る項目のみ適用)
(1)業務実施計画
(2)契約内容の確認(変更管理を含む。)
(3)設計管理
・設計レビュー
・設計変更管理
(4)購買管理
(5)製作管理
・工程管理
・特殊工程の管理
・識別及びトレーサビリティ
2
・貸与品の管理
(6)試験検査
・試験検査の管理
・試験計測機器の管理
(7)コンピュータプログラム及びデータの管理
(8)不適合の管理
(9)作業従事者の力量
(10)文書及び記録管理
1.10 特記事項
(1)受注者は量研機構が量子科学技術の研究・開発を行う機関であるため、高い技術力及
び高い信頼性を社会的に求められていることを認識し、量研機構の規程等を遵守し安全
性に配慮し業務を遂行し得る能力を有する者を従事させること。
(2)受注者は業務を実施することにより取得した当該業務及び作業に関する各データ、技術
情報、成果その他の全ての資料及び情報を量研機構の施設外に持ち出して発表若しく
は公開し、又は特定の第三者に対価を受け、若しくは無償で提供することはできない。た
だし、あらかじめ書面により量研機構の承認を受けた場合はこの限りではない。
1.11 知的財産権等
知的財産権等の取扱いについては、別紙 1「産財産権の取扱について」に定められたとお
りとする。
1.12 グリーン購入法の推進
(1)本契約において、グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法
律)に適用する環境物品(事務用品、OA 機器等)が発生する場合は、これを採用するも
のとする。
(2)本仕様に定める提出図書(納入印刷物)については、グリーン購入法の基本方針に定め
る「紙類」の基準を満たしたものであること。
1.13 協議
本仕様書に記載されている事項及び本仕様書に記載のない事項について疑義が生じた
場合は、量研機構担当者と協議の上、その決定に従うものとする。
3
2. 技術仕様
2.1 一般事項
 本件で製作する各部品は、真空容器の一部として使用するものであり、表面状態に留
意し、表面に有害な傷、突起、汚れ等のないこと。製作後、十分に脱脂洗浄を行うこと。
 設計・製作時の疑義については、量研機構との協議の上、決定すること。
2.2 詳細仕様
本件では以下の部品を製作する。
名称
仕様
材質 : SUS304 相当品
使用環境 : 差圧 1 気圧、室温
積載荷重 : 5t + 自重 (参考図 1 を参照のこと。)
 本フランジは参考図 2 を基に設計・製作すること。
 材質及び厚みは使用環境及び積載荷重を基に強度設計し、量
研機構担当者と協議の上、決定すること。
 必要に応じてリブを取り付け、補強すること。
 参考図 2※部は厚みに合わせて R を決定すること。
ベースフランジ
ただし、上限を R30 とする。
 内部リング取付位置は、必要に応じて貸与する既存内部リング
を調査の上、決定すること。
 上面シール部は二重 O リング構造とし、O リング間で He リーク
試験を行うためのポートを本フランジの上面、又は側面に設け
ること。
 上記ポートに取り付けるための閉止フランジ及び NW25 の変換
フランジを各 1 個附属すること。
材質 : A5052 相当品
 本フランジは参考図 3 を基に設計・製作すること。
 内部リング取付位置は、必要に応じて貸与する既存内部リング
を調査の上、決定すること。
 上面シール部は二重 O リング構造とし、O リング間で He リーク
試験を行うためのポートを本フランジの側面に設けること。
中間フランジ
 上記ポートに取り付けるための閉止フランジ、及び NW25 の変
換フランジを各 1 個附属すること。
 下面の O リング溝は参考図 4 を基に設計・製作すること。
 上記ポート以外に、下記ポートを本フランジの側面に設け、そ
れぞれに閉止フランジを附属すること。
i.
φ14×4 閉止フランジ各 1 個
ii. 参考図 4 の水路×8 閉止フランジ各 2 個
材質 : SUS304 相当品
使用環境 : 差圧 1 気圧
 本フランジは参考図 5 を基に設計・製作すること。
 材質及び厚みは使用環境を基に強度設計し、量研機構担当者
上部フランジ
と協議の上、決定すること。
 内部リング取付位置は、必要に応じて貸与する既存内部リング
を調査の上決定すること。
 上面に 150A のフランジ取付口を 5 か所設けること。
 上記フランジ取付口に取り付けるためのガラス窓及び閉止フラ
4
員数
1式
4式
1式
ンジを各 5 個附属すること。
下面シール部は二重 O リング構造とし、O リング間で He リーク
試験を行うためのポートを本フランジの上面に設けること。
 上記ポートに取り付けるための閉止フランジ及び NW25 の変換
フランジを各 1 個附属すること。
 下面の O リング溝は参考図 4 を基に設計・製作すること。
 本部品は「上部フランジ」におけるフランジ上面隅部の電界を緩
和することを目的とし、参考図 6 を基に設計・製作すること。
 円環形状 1 式を分割した構造とし、その分割方法は量研機構
担当者と協議の上、決定すること(例として参考図 6 は 2 分割構
造とする。)。
 本部品は参考図 7 を基に設計・製作すること。
 円環形状 1 式を分割した構造とし、その分割方法は量研機構
担当者と協議の上、決定すること(例として参考図 7 は 2 分割構
造とする。)。
吊り荷重 : 10 t + 自重
 本部品は参考図 8 に示すように、天秤、シャックル、ワイヤーか
ら構成される。
 本部品は吊り荷重を基に強度設計を実施し、量研機構担当者と
の協議の上、設計・製作すること。
 参考図 1 において、中間フランジ及びフタを取り付けた状態で
ベースフランジから吊れる構造にすること。
 天秤はクレーンのフック(大倉製作所製 50 t)に直接かけられる
構造にすること。

シールド
クランプ
吊り治具
O リング

組み立てに必要な O リング(バイトン)
その他附属品

ボルト、ワッシャー、ナット
1式
10 式
1式
必要数
+
各サイズ
予備 1 ヶ
必要数
2.3 試験・検査
受注者は、納入前に以下の各試験・検査を行い、結果を試験検査成績書に記載すること。
2.3.1 外観検査
目視にて外観を試験・検査し、性能に影響を与えるようなキズ、汚れ等がないことを確認す
ること。
2.3.2 寸法検査
第 2 章 2 項に示す主要寸法から逸脱のないことを実測して確認すること。
2.3.3 員数検査
第 2 章 2 項に示す員数に相違がないことを確認すること。
2.3.4 耐圧力試験
中間フランジの水路に、内圧 2MPa の水圧又は気圧を 10 分間保持し、漏れ、変形等がない
ことを確認すること。
2.3.5 ヘリウムリーク試験
5
耐圧力試験後、接合箇所、接続部及びシール面についてヘリウムリーク試験を実施し、リ
ークレートが 1.0x10-9Pam3/s 以下であることを確認すること。試験方法については、量研機構
担当者と協議の上、決定すること。
以上
6
別紙 1
産業財産権の取扱いについて
量研機構を甲とし、受注者を乙とする。
(乙が単独で行った発明等の産業財産権の帰属)
第1条 乙は、本契約に関して、乙が単独でなした発明又は考案(以下「発明等」という。
)に
対する特許権、実用新案権又は意匠権(以下「特許権等」という。)を取得する場合は、単独
で出願できるものとする。ただし、出願するときはあらかじめ出願に際して提出すべき書類の
写しを添えて甲に通知するものとする。
(乙が単独で行った発明等の特許権等の譲渡等)
第2条 乙は、乙が前条の特許権等を甲以外の第三者に譲渡又は実施許諾する場合には、本特約
条項の各条項の規定の適用に支障を与えないよう当該第三者と約定しなければならない。
(乙が単独で行った発明等の特許権等の実施許諾)
第3条 甲は、第 1 条の発明等に対する特許権等を無償で自ら試験又は研究のために実施するこ
とができる。甲が甲のために乙以外の第三者に製作させ、又は業務を代行する第三者に再実施
権を許諾する場合は、乙の承諾を得た上で許諾するものとし、その実施条件等は甲、乙協議の
上、決定する。
(甲及び乙が共同で行った発明等の特許権等の帰属及び管理)
第4条 甲及び乙は、本契約に関して共同でなした発明等に対する特許権等を取得する場合は、
共同出願契約を締結し、共同で出願するものとし、出願のための費用は、甲、乙の持分に比例
して負担するものとする。
(甲及び乙が共同で行った発明等の特許権等の実施)
第5条 甲は、共同で行った発明等を試験又は研究以外の目的に実施しないものとする。ただし、
甲は甲のために乙以外の第三者に製作させ、又は業務を代行する第三者に実施許諾する場合は、
無償にて当該第三者に実施許諾することができるものとする。
2 乙が前項の発明等について自ら商業的実施をするときは、甲が自ら商業的実施をしないこと
に鑑み、乙の商業的実施の計画を勘案し、事前に実施料等について甲、乙協議の上、別途実施
契約を締結するものとする。
(秘密の保持)
第6条 甲及び乙は、第1条及び第4条の発明等の内容を出願により内容が公開される日まで他
に漏えいしてはならない。ただし、あらかじめ書面により出願を行った者の了解を得た場合は
この限りではない。
(委任・下請負)
第7条 乙は、本契約の全部又は一部を第三者に委任し、又は請け負わせた場合においては、そ
の第三者に対して、本取扱いの各条項の規定を準用するものとし、乙はこのために必要な措置
を講じなければならない。
2 乙は、前項の当該第三者が本取扱いに定める事項に違反した場合には、甲に対し全ての責任
を負うものとする。
(協議)
第8条 第1条及び第4条の場合において、単独若しくは共同の区別又は共同の範囲等について
疑義が生じたときは、甲、乙協議して定めるものとする。
(有効期間)
第9条 本取扱いの有効期限は、本契約締結の日から当該特許権等の消滅する日までとする。
以上
参考図 1: 「高電圧機器取付用フランジ」の概要
2
材質 SUS304
参考図 2: 「ベースフランジ」の形状、寸法等
3
参考図 3: 「中間フランジ」の形状、寸法等
4
中間フランジ上面
中間フランジ側面側
中間フランジ下面
中間フランジ水路断面
フランジ下面 O リング溝断面
参考図 4: 「中間フランジ水路断面」、「フランジ下面 O リング溝断面」の詳細形状、寸法等
5
材質 SUS304
参考図 5: 「上部フランジ」の形状、寸法等
6
参考図 6: 「上部シールド」の形状、寸法等
7
参考図 7: 「固定クランプ」の形状、寸法等
8
参考図 8: 「高電圧機器取付用フランジ」の吊り姿イメージ
9
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