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第15 災害・事故への対応

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第15 災害・事故への対応
第
第15
15 災害・事故への対応
災害・事故への対応
⑴
災害の発生状況
平成27年は、暴風雪、夏から秋にかけての大雨や台風の通過などにより、死傷者や建物の
損壊被害が発生しています。特に、10月1日の低気圧や10月7日からの台風23号により、道
内全域が暴風や高波、激しい雨に見舞われました。
また、9月17日午前7時54分ころ(日本時間)発生した南米チリ中部沖を震源とするマグ
ニチュード8.3の地震に伴い、9月18日に北海道の太平洋沿岸東部から西部にかけて津波注意
報が発表され、えりも町などで最大50センチメートルの津波を観測しましたが、この津波に
よる被害はありませんでした。
台風23号による被害状況
⑵
災害警備訓練の実施
平成27年10月23日、北海道警察学校及び機動隊において、特別救助班(P−REX)を中
心とする広域緊急援助隊等の警察災害派遣隊と消防・医療の各機関が参加して、大規模な土
砂災害を想定した救出救助訓練を実施しました。この訓練は、被害想定はもとより、要救助
者の場所や人数等を事前に周知しないブラインド方式で行い、本番さながらの実践的な訓練
として救出救助技術の向上や関係機関との連携強化を図りました。
- 91 -
《北海道警察災害警備訓練による救出救助訓練
H27.10.23》
∼土砂災害を想定したブラインド方式による実践的な訓練∼
【現地指揮所における情報の集約と指揮】
【関係機関との情報共有と任務調整】
【北海道警察情報通信部による情報収集】
【関係機関と連携した緊急交通路の確保】
【災害捜索救助犬による要救助者の捜索】
【緊急災害警備隊による要救助者の捜索】
- 92 -
【機動広報班による報道関係者との調整】
【医療関係機関との調整】
【倒壊家屋からの要救助者の救助】
【DMATと連携した要救助者の救助】
【要救助者の搬送】
【DMATとの連携】
- 93 -
【要救助者の航空機による搬送】
【遺体の検視状況】
※DMAT∼災害派遣医療チーム
⑶
災害発生時における警察活動
災害が発生したときには、警察官等を現場に派遣し、被災者の救出救助、住民の避難誘導、
行方不明者の捜索、交通規制等の活動を行い、被害の拡大防止に努めています。
東日本大震災では、発生した翌日に、岩手県公安委員会からの援助の要求に基づき警察部
隊を被災地へ派遣し、行方不明者の捜索や救助活動、遺体の検視などを行いました。現在も
被災地の安全確保のために福島県へ継続的に部隊を派遣しています。
- 94 -
⑴
水難
北海道は周囲を海に囲まれ、内陸には多くの河川や湖沼があることから、毎年、海や川等
における水難事故が発生しています。
平成27年中に北海道警察が認知した水難事故は51件で前年と比べ3件減少し、事故者数は
64人で前年と比べ5人増加、そのうち海での事故は27件発生しており、水難事故全体の約53
%を占めています。
北海道警察では、管内における危険箇所等の実態を調査し、関係機関や管理者等に対する
事故防止対策を働きかけたり、関係機関等との合同による水難救助訓練を実施しています。
また、海水浴シーズン中には、遊泳客の多い海水浴場に臨時警備派出所等を開設したり、
警察船舶やヘリコプターによるパトロールを実施しています。
【水難事故発生件数(過去10年)】
80
75
68
60
67
56
59
56
単位∼件
70
54
51
H26
H27
41
40
20
0
H18
H19
H20
H21
H22
H23
陸上遊戯1人 救助中1人
ボート遊び
5人
H24
H25
就学前2人
65歳以上
7人
水泳4人
その他6人
小学生3人
中学生4人
高校生3人
水遊び10人
作業中2人
高校卒業生
以上
64歳未満
45人
魚採り15人
通行中
7人
【水難の行為別人数(27年中)】
【水難の年齢別人数(27年中)】
札幌市消防局との合同訓練
札幌市消防局との合同訓練
- 95 -
⑵
山岳遭難
北海道には、日本百名山に数えられる山が9座
(大雪山、利尻山、羅臼岳、斜里岳、雌阿寒岳、
トムラウシ山、幌尻岳、十勝岳、羊蹄山)あるほか、
大自然の魅力を感じさせる山が多く、毎年道内外
の登山者で賑わっており、山岳遭難は高い水準で
発生しています。
北海道警察では、平成27年からいわゆるバック
山岳救助隊による山岳パトロール
カントリースキー(スノーボード)ブームに伴い、
スキー場のコース外(管理区域外)の山岳地において、スキーやスノーボードによる滑走を
目的に入山し、遭難した事案をバックカントリースキー遭難として山岳遭難の統計に計上し
ており、その結果、北海道警察が認知した山岳遭難は100件で、前年と比べ46件増加し、遭難
者数は151人で前年と比べ92人増加、遭難の態様別人数では、「道迷い」が45人(全体の約30
%)で一番多く、次に「転倒」22人、「転落・滑落」13人の順となっています。
北海道警察ホームページの中にある「安全登山情報」では、山岳パトロールで把握した危
険箇所や山岳遭難発生状況等の情報を掲載していますので、登山計画策定時の参考にしてく
ださい。また、北海道警察ホームページの安全登山情報からメールでも登山計画書を提出す
ることができます。
【山岳遭難発生件数(過去10年)】
100
単位∼件
100
80
60
37
41
H18
H19
40
49
49
H21
H22
36
56
64
60
H24
H25
54
20
0
H20
H23
H26
H27
雪崩3人
道迷い
45人
その他
58人
60歳代
25人
40歳代
28人
転落・滑落
13人
病気2人
19歳以下
31人
20歳代
22人
50歳代
16人
転倒
22人
悪天候3人
疲労5人
70歳以上
15人
30歳代
14人
【山岳遭難の態様別人数(27年中)】
【山岳遭難の年齢別人数(27年中)】
冬山遭難救助訓練
冬山遭難救助訓練
- 96 -
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