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GRASS6の新機能と日本語化の現状
GRASS6の新機能と日本語化の現状 大阪市立大学大学院理学研究科 野々垣 進 GRASSとは GRASSはGeographic Resources Analysis Support Systemの 略(直訳:「地理的資源解析サポートシステム」)で,FOSS4Gの世 界的なGISです. GRASSはUSA-CERL(米国陸軍技術部隊の建築工学研究所 U.S. Army Construction Engineering Research Laboratories)で開発 され,USGS,NASAなどが協力していました. その後,GRASSのサポート・開発などの拠点は2つの大学(米国 Baylor University,ドイツ University of Hanover)に移り,1999年か らは,国際的なGRASS開発チームによって作業が進められていま す.現在のメインサーバーはITC-irst (イタリアのトレント,科学技術 研究センター)にあります. 日本では大阪市立大学の 学術情報総合センターが公 式ミラーサイトとして,稼動 しています. GRASSのHP:多様なドキュメント・サポート GRASS‐Wiki GRASSの世界的な利用 GRASSの他言語化などの国際化(i18n)および地域化(L10n) には,日本のGRASS国際化プロジェクトが貢献しました. GRASSのダウンロード GRASS6の新機能 GRASS6の新機能 ①操作方法の完全GUI化 メインメニューなど全てがGUI化し,従来はコマンド入力が基 本であった操作が,マウスにより行え,簡単に利用できるよう になった. ②ベクトルデータ解析機能の追加 3次元のベクトルデータが取り扱い可能となった.また,ベク トルデータ間の種々の演算や解析が直接可能となった(従来 は,ラスターデータに変換する必要があった). ③GDALの導入 多様なデータ形式に対応するための世界的なライブラリであ るGDAL(Geospatial Data Abstraction Library)を利用できる. ④Nvizの改良 3次元のベクトルデータが表示可能になった(従来は,基本 的にラスター面の上にのみ表示できた).また,3次元のボク セル情報の表示も可能になった. ⑤多様な出力機能 多様な出力形式(PS,PDFなど)に対応可能になった.また ベクトル形式のシンボル出力やグラフの表示が可能となった. ⑥ボクセルモデルの導入 3次元のラスターボリューム(ボクセル)を導入した.入出力, 演算,補間などが利用可能となった. ⑦国際化(i18n)への対応 システム全体が国際化対応となり,grassmods_xx.poおよび grasslibs_xx.po,grasstcl_xx.po(xxはlocale)を翻訳することで, 各言語による操作メニュー等の表示が可能となった.ドイツ 語,イタリア語,ベトナム語,ロシア語などが対応している(日 本語は作業中).また,モニター等への日本語や中国語など の2バイト文字の表示等もスムーズに行えるようになった. 操作方法の完全GUI化 GRASS6の新機能 (1)GUI化−1 GRASS6.2.0のスタートアップ画面 GRASS6の新機能 (1)GUI化−2 GISマネージャ GRASS6の新機能 (1)GUI化−3 グラフィックモニタおよびプロセスモニタ GRASS6の新機能 (1)GUI化−4 ラスターおよびベクトルのメニュー GRASS6の新機能 (1)GUI化−5 ラスターコマンドの例(r.buffer) GRASS6の新機能 (1)GUI化−6 GISマネージャの利用例 GRASS6の新機能 (1)GUI化−7 グラフィックモニタおよびプロセスモニタの表示例 ベクトルデータ解析機能 GRASS6の新機能 (2)ベクトル処理の高機能化 1. ベクトルのバッファリング (従来はラスターに変換しなければならなかった) 2. 重なったポリゴンの取り扱い(ポリゴンの論理演算) 3. ネットワーク解析 4. 編集機能の強化 GDALの導入 GRASS6の新機能 (3)GDALの導入−1 多様なラスターフォーマットに対応 GRASS6の新機能 (3)GDALの導入−2 多様なベクトルフォーマットに対応 GRASS6の新機能 (3)PROJ4の利用 EPSGコードに対応 NVIZの改良 GRASS6の新機能 (4)Nvizのベクトル表示高機能化−1 地質分野での応用としてボーリングデータが表示可能 GRASS6の新機能 (4)Nvizのベクトル表示高機能化−2 地質分野での応用としてボーリングデータが表示可能 GRASS6の新機能 (4)Nvizのベクトル表示高機能化−3 地質分野での応用としてボーリングデータが表示可能 国際化への対応 GRASS6の新機能 (5)日本語化の現状−1 GRASS6.2.0のスタートアップ画面 GRASS6の新機能 (5)日本語化の現状−2 GISマネージャ GRASS6の新機能 (5)日本語化の現状−3 グラフィックモニタおよびプロセスモニタ GRASS6の新機能 (5)日本語化の現状−5 ラスターおよびベクトルのメニュー GRASS6の新機能 (5)日本語化の現状−6 ラスターコマンドの例(r.in.gdal)