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第2学年 国語科学習指導案

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第2学年 国語科学習指導案
第2学年 国語科学習指導案
授業日 11 月 12 日(水) 5校時
指導者 大久保 彩香
1 単元名
音読げきをしよう
教材「お手紙」
(全12時間)
2 単元の目標
◎ 場面の様子について,登場人物の行動や会話を中心に想像を広げながら読み,声の出し方などを工夫して
音読劇をすることができる。
◯「お手紙」を読んで自分の経験と結び付けて,感想を発表し合うことができる。
3 単元と児童
(1) 児童の実態(11 名)
① NRT学力テスト(平成26年4月実施)の結果から
4月に行われた,NRT学力テストの大領域の結果は以下の通りである。
偏差値=55.8
全国比(全国=100)
話すこと・聞くこと
111
書くこと
113
読むこと
108
学級の全体としては,3つの領域は全国平均,もしくはそれ以上である。しかし,どの領域でも個人
差が大きい。
② 「話すこと・聞くこと」について
課題に対して,自分の考えを全体の前で発表することができる児童が多い。また,授業の話し合いの
際には,友達の話を聞いて話をつなげたいという思いも強い。しかし,自分の考えを発表して終わりと
いう児童もいる。また,発言が一部の児童に偏ってしまう場合もある。
4月から朝の会でスピーチを行っている。子どもたちは,テーマについて,
「なぜなら」
,
「もし」の
ような接続詞を用いながら,自分の考えを詳しく話せるようになってきた。
また,2学期からは,児童の話の聞き方を高めたり,進んで質問したり,ペアで話を続けることがで
きるようになるために,週に一度朝の会でペアトークを行っている。さらに,スピーチやペアトークで
質問する際には,
「5W1H」を意識した質問を心がけるように指導してきた。そのため,話の内容から
ずれた質問をする児童が少なくなってきた。
また,
「話すスキル」の掲示,見直し,手元にあるスキルカードを用いながら,話し方や話のつなげ
方といった話型について継続して指導してきた。そのため,授業の話し合いの際には,
「◯◯さんに似
ていて(同じで,ちがって)~。
」
,
「◯◯さんに質問で~」
,
「◯◯さんに付け足しで~。
」
,
「◯◯さんの
~という意見に反対です。
」
,
「~ですよね。
」など,自分の考えと比べながら話したり,話をつなげたり
することができるようになってきた。しかし,発言に対する意欲に個人差がある。
③ 「書くこと」について
6月の「スイミー」の学習の際,児童が,自分の考えを根拠と理由のセットで書けるようになるため
に,
「スイミー」の学習に入る前に「おれはかまきり」
(工藤直子作『のはらうたⅠ』
)
,
「でっかいここ
ろ」
(工藤直子作『のはらうたⅤ』
)という2つの詩を用いて,根拠と理由の書き方について指導を行っ
た。そのため,
「スイミー」の学習の際には,自分の考えを根拠と理由に分けて書こうとする児童が増
えていった。
また,9月の「さんぽ」
(工藤直子作『のはらうたⅠ』
)の詩の授業では,全員が自分の考えを根拠と理
由のセットで書くことができた。さらに,自分の考えを書く際に,
「もし~なら」仮定して考えたり,自
分の経験を交えたりしながら理由を書こうとする児童が増えてきた。しかし,児童が記述した内容を見る
と,考え,根拠,理由がつながらないものも見られた。そのような児童には,継続した指導と個別の支援
が必要である。
(2) 単元について
本単元は,1学年の「くじらぐも」での「場面の様子を想像し,その様子が表れるように声に出して読
むという学習」を受けて,
「人物の行動や会話に注意して,声の出し方を工夫すること」をねらいとして
いる。また,この学習は,3学年の「きつつきの商売」での「様子が分かるように音読する」という学習
につながっていく。
「お手紙」は,
「音読げきをしよう」という言語活動が設定されている。音読劇をするという目的に向
かって,人物の行動や会話を中心に想像を広げながら読み進めさせたい。
児童は,これまでに2年上「ふきのとう」で,場面の様子について,人物の様子や会話を中心に想像を広
げながら読む学習に取り組んできた。物語の展開に沿って,登場する人物になりきって動作をしたり,音読
の工夫をしたりして,物語の世界を想像し,内容を理解していく学習に意欲的に取り組んだ。
また,長善タイムでの『話す聞くスキル』を用いた音読や授業では,
「一斉読み」や「一文読み」
,
「交
互読み」
,
「指名なし音読」等を繰り返し行っている。ほとんどの児童は意欲的に取り組み,学習が進むに
つれ,読み間違えをせずに,はっきり発音したり,語や文のまとまりを意識したりしながら音読できるよ
うになる。しかし,場面の様子や登場人物の気持ちを読み方に反映させることは難しい。
「お手紙」の学
習を通して,聞く人に場面の様子や登場人物の気持ちが伝わるような音読ができるようにする。
4 指導の構想
(1) 単元構成の工夫の面から
場面の様子を読み取り,登場人物の気持ちを想像するために,がまくんとかえるくんの会話文の音読の仕
方を考えたり,二人の行動や会話に注目して内容を読み取ったりする活動を繰り返し行っていく。また,単
元を通して,場面の様子や登場人物の気持ちが伝わるような音読ができるように,次のような手立てを工夫
する。
① 長善タイムの朝読書の時間を活用して,他のアーノルド=ローベル作品に親しませる。
教科書では,
「お手紙」を学習した後に,
「がまくんとかえるくん」が出てくる他のお話を読むという
学習が設定されている。しかし,
「お手紙」の学習に入る前にこの活動を行うことで,かえるくんのが
まくんに対する優しさや思いやり等を感じさせたい。がまくんとかえるくんの関係性をより理解させた
上で「お手紙」の学習に入る。
② 音読劇発表会を行う。
単元の最後に音読劇発表会を行う。2年上「ふきのとう」では,人物の様子やしていることに気を付
けて読み方を工夫する役割読みを経験した。
「お手紙」では,声だけでなく,簡単な体の動きを加えて
表現させたい。また,単元の初めに「音読劇をしよう」という目的意識,
「1年生や職員室の先生に見
せよう」という相手意識をもたせることで,毎時間の学習が音読劇につながっているということを意識
させる。
③ 課題について話し合うことで登場人物の会話文の音読の仕方を考えさせる。
音読劇に向かって意欲的に音読の仕方を考えさせたい。そこで,場面ごとに課題を設け,課題につい
て,根拠や理由,自分の経験を交えながら話し合う場面を設定する。その中で,登場人物になりきって
役割読みをさせることにより,より良い音読の仕方について考えさせていく。そして,毎時間,授業の
最後に,課題について話し合ったことや音読したことを生かして,聞いている人に登場人物の気持ちが
伝わるような音読の仕方を台本(教科書を拡大したもの)に書き込ませていく。
(2) 授業展開の工夫の面から
① 「書く」活動の重視
自分の考えを伝え合うためには,まずは,自分の考えをしっかりともつことが大切である。そこで,
文型を提示し,どの児童も理由をもって自分の考えを書くことができるようにする。
また,単元を通して,
「書く」活動を繰り返し行う。
【はじめの考えの書き方】
わたしは,○だと思います。
(○
こ P○L○~)
理 なぜなら,~からです。
○
【終わりの「振り返り」の書き方】
わたしは,○だと思います。
○○さんの意見に納得しました。
なぜなら,~からです。
ということは,~からです。
もし~(ない)なら,~(ない)からです。
② スキルの掲示とスキルカードの活用
「松長まな Book」にある,低学年の「話すスキル」
「書くスキル」
「聞くスキル」を教室に掲示する。
どのような時に使うかを具体的に指導しながら,定着を図る。さらに,活用した児童や,活用しようとし
た児童を褒めながら発言への意欲を高める。
また,話すスキルを活用し,友達の考えと比べながら聞いたり,質問や反論を考えたりしながら聞いた
りすることで,児童の聞く姿勢も育てる。本単元でも,話型を活用することで,スキルの定着を図ってい
くとともに,伝え合いの広がりや深まりをねらう。
さらに,スキルカードを活用して,自分の考えを書く際には経験を交えて書くように促す。児童の意欲
を高めながら,児童がスキルを意識して書いたり話したりできるようにする。
【低学年の話すスキル】
・ 「わたしは(ぼく)は,~~~だと思います。
なぜかというと,○ページの□行目に~~~と書いてあるからです。
」
・ 「~~~ですよね。」
・ 「わたし(ぼく)も○○さんににていて(おなじで・ちがって)~~~だと思います。」
・ 「もし,~~~だったら,~~~と思います。」
・ 「○○さんに,しつもんします。~~~。」
・ 「◯◯さんに,つけたしで~~~。
」
【低学年の聞くスキル】
◎ 話す人に体をむけて聞く。
・ 手をとめて聞く。
・ だいじなところをおとさずに聞く。
・ 自分とくらべながら聞く。
・ あいづちをうちながら聞く。
あー。 いいねえ。 うんうん。 えっ! おー!
【低学年の書くスキル】
◎ わかりやすく書く。
・ 「わたしは(ぼく)は,~~~だと思います。
なぜかというと,○ページの□行目に~~~と書いてあるからです。
」
「○
り ということは,~からです。
なぜなら,~からです。
もし~(ない)なら,~(ない)からです。
」
・ じゅんじょよく書く。
はじめに
つぎに
それから(さらに)
さいごに
・ 自分のけいけん
は2年生で付け足したもの
5 指導計画(本時 7/12時間)
次
0
時
長善
タイム
主な学習活動
備考
◯アーノルド=ローベルの作品を読んだり,担任の読み聞かせ ・アーノルド=ローベルの作
を聞いたりする。
品に親しむ。
・がまくんとかえるくんの関
係性を知る。
1
1
◯手紙をもらった経験などを出し合う。
・題名の「手紙」という言葉に
◯教師の範読を聞き,初発の感想をもつ。
ついてのイメージを自由に
◯単元の終わりに音読劇をすることを確認する。
出させる。
・相手意識,目的意識を明確に
する。
2
2
◯挿絵だけを見て物語の順に並べ替える。
・物語を読むときには挿絵も
重要な情報の一つになると
いうことをおさえる。
3
◯場面分けをする。
・単元前から音読を取り入れ
◯誰の会話文であるかに注意しながら,全文を読む。
たり,
家庭学習で読むことを
◯登場人物の会話文を確かめ合う。
奨励したりしながら,
授業の
中でもしっかり音読の時間
○それぞれの場面の様子や出来事,登場人物の行動や気持ちな
を確保する。
どを読み取る。
・児童が自分の考えを話すこ
4
【1の場面】
とができるように,
ノートに
◯手紙をもらえず悲しんでいるがまくんの気持ちを読み取る。
書いてから発表させる。
・自分の考えを書く際,
「根拠」
5
【2の場面】
と
「理由」
がつながるように,
◯がまくんを思うかえるくんの気持ちと,張り切っているかた
文型を提示する。
つむりくんの気持ちを読み取る。
・
「話すスキル」
「書くスキル」
「聞くスキル」
を教室に掲示
6
【3の場面前半】
し,どのような時に使うか,
◯二人の会話から,その時の動作,表情,どんな調子で応答し
具体的に指導しながら定着
ているのかを考え,それぞれの気持ちを読み取る。
を図る。
・スキルカードを用いて児童
7
【3の場面後半】
の学習意欲を高める。
(本時) ◯がまくんの気持ちが幸せに変わったのはどこか考える。
・討論をする際は,単元を通し
て音読劇につながるように,
8
【4の場面】
音読を交えながら行う。
◯二人の気持ちが幸せになったことについて考える。
・声の大きさや速さ,感じや表
情などを台本
(教材文を拡大
9
◯グループごとに音読劇の練習をする。
したもの)
に書き込んで音読
劇の際に意識できるように
10
◯音読劇のリハーサルをして,声の大きさや動きについてアド
する。
バイスし合う。
11
◯音読劇発表会を行う。
12
◯単元のまとめをする。
(ワークテスト)
6 本時の計画
(1) ねらい
がまくんの気持ちが幸せに変わったのはどこかを話し合う活動を通して,
かえるくんが手紙を出したことや,
その内容を聞いたがまくんの気持ちを想像させ,親友の心のこもった手紙の文面に感動したことを理解するこ
とができるようにする。
(2) 本時の構想
「お手紙」は,友達の不幸を一緒に悲しみ,幸せを共に喜ぶほのぼのとした心情を描いた作品である。
文章の前半と後半に,玄関前でお手紙を待つがまくんとかえるくんの挿絵が2枚ある。構図と描かれている
二人は同じであるが,二人の表情の違いや本文の叙述から,
「かなしい気分・ふしあわせな気もち」から「とて
もしあわせな気もち」へと心情が変化していることが分かる。
登場人物になりきって音読するには,
「ふしあわせ」から「しあわせ」へと心情ががらっと変化する場面の読
み方が大切である。そこで,本時は,
「不幸せだったがまくんの気持ちが幸せに変わったのはどこか」を考え,
話し合う活動を通して,
「きみが。
」や「ああ。
」などのがまくんの台詞をどのように読むか,音読を交えながら
考えさせていく。それにより今後の音読劇に生かしていけるようにする。
また,全員に考えをもたせた上で全体での話し合いに入るために,課題に対する考えに線を引き,全員で共
有する。その後,ネームプレートを貼って立場を明確にする。そして,その後の話し合いで児童が自分の考え
をしっかりと発表できるように,自分の考えを理由を交えながらノートに書く時間を設定する。児童がノート
に考えを書く際,スムーズに書くことができるように,文型を提示する。
さらに,話し合い活動の際には,机をコの字型に移動させ,全員の顔を見ながら話したり,話す人の方を向
いて聞いたりすることができるようにする。また,
「話すスキル」を用いながら,同じ意見,違う意見,質問や
反論の流れで進める。話し合いが膠着したり,読み取りが深まらなかったりした場合には,補助発問で話し合
いを整理したり,
「きみが。
」や「ああ。
」等のがまくんの台詞を音読させたりしながら話し合いを進めていく。
その際,友達の考えを聞いて,考えが変わった児童がいれば,ネームプレートを動かしてもよいこととし,変
えた理由を話してもらう。
そして,振り返り活動の時には,全体での話し合いを通して,誰のどのような意見や音読に納得できたのか
振り返ることで,考えが深まった姿を期待する。そのためには,児童が書くためのよりどころが必要である。
ネームプレートを用いて,誰がどのような考えをもっているのかを明確にしたり,賛成意見・反対意見に分け
たり,教師が構造的に板書する。
(3) 本時の展開
時
児童の主な活動
3 1 教材文を音読する。
5
2 課題を確認する。
がまくんが幸せな気持ちに変わったのはどこか。
T:教科書に線を引きなさい。発表しなさい。
①P13L3「きみが。
」
②P13L5「お手紙になんて書いたの。
」
③P13L11「ああ。
」
④P14L2「とてもいいお手紙だ。
」
7
◇支援 ・留意点 ◎評価
・役割(がまくん,かえるくん,地の文)に分かれて
音読をする。
・P6 と P14 の挿絵を提示し,がまくんの気持ちが変
化していることを確認する。
・なぜ初めは「かなしい気分」だったのか確認する。
・がまくんの台詞に限定する。
・がまくんが幸せな気持ちに変わったことが分かる
台詞に線を引かせる。
・ネームプレートを貼り,立場を明確にする。
・児童から①③の考えが出ない場合は教師から出す。
3 自分の考えとその根拠や理由を書く。
T:なぜその台詞を選んだのか根拠や理由を書きましょう。 ◇文型を提示する。
「わたしは,○だと考えます。
◇「書くスキル」を掲示し,手元にスキルカードを置
くことによって,自分の経験を交えながら理由を
こ P○L○~
○
書くように意識させる。
理 なぜなら,~からです。
○
◇理由が書けない児童には個別に支援する。
ということは,~からです。
もし~なら,~からです。
」
20 4 全体で伝え合いを行い,討論する。
① の考え
根:P13L1「だってぼくが,きみにお手紙出したんだもの。
」
根:P5L8「だって,ぼく,お手紙もらったことないんだも
の。
」
理:なぜなら,かえるくんがお手紙を出したと知って驚い
たから。
理:初めて手紙をもらえると知って嬉しくて幸せだから。
②の考え
根:P13L1「だってぼくが,きみにお手紙出したんだもの。
」
理:嬉しくなって思わず聞きたくなったから。
③の考え
根:P13L8「親愛なるがまがえるくん。
」
P13L9「ぼくの親友」
P13L10「きみの親友かえる。
」
理:親愛とか親友と言われて嬉しくて,幸せになったと思
う。
理:ただの友達じゃなくて「親友」と言われて感激してい
る。自分も友達に「親友」と言われたときは嬉しかった。
理:手紙の中身を聞いて嬉しくて,幸せになった。隣の人に
ハッピーレターを読んでもらった時,とても嬉しかった。
④の考え
理:
「とてもいいお手紙だ。
」と言っているから。
T:質問や反論はありませんか。
②の考えへの反論
・ただ質問しているだけだから違う。
・早く書き終わった児童には,別の理由を書かせた
り,自分と違う考えへの反論を書かせたりする。
・机をコの字型に移動させる。
◇「話すスキル」を掲示し,手元にスキルカードを置
くことによって,自分の考えを発表したり討論し
たりできるようにする。
◇「聞くスキル」を掲示しておく。それにより,友達
の考えをきちんと聞くように意識させる。
・少数の意見から数人ずつ発表を始め,同じ意見,違
う意見,質問や反論の流れで進める。
・児童から反論が出ない場合は,教師から出す。
(板書の②,③の
T:手紙をもらえると知って幸せになったのですか,手紙に ・話が膠着したら補助発問をする。
間に線を引いて分ける。
)
書いてある内容を知って幸せになったのですか。
・
「きみが。
」は,まだ何て書いてあるか知らないから,幸せ ・幸せな気持ちや驚きや感動が伝わるように「きみ
が。
」や「ああ。
」などを児童に音読させながら,討
な気持ちよりもびっくりした気持ちが大きい。
論を行う。
・もし,手紙に書いてあることが嫌なことだったら幸せな
気持ちになれない。
「親友」とか「親愛」とか,手紙に書 ・友達の意見や音読を聞いて,考えが変わった児童が
いれば,ネームプレートを動かしてもよいことと
いてあることが嬉しいことだったから幸せになった。
し,変えた理由を話してもらう。
◇文型を提示する。
10 5 振り返り活動を行う。
・納得できた友達の意見や音読を聞いて思ったこと
◯討論後の自分の考えをノートに書く。
なども交えながら振り返りを書くように促す。
「わたしは,○だと考えます。なぜなら,~からです。
」
・わたしは,③だと考えます。なぜなら,わたしも仲良しの ◎自分の考えを書く。
友達から親友と言われたら嬉しくて幸せな気持ちになる A:親友の心のこもった手紙の文面に感動したことを
書いている。
からです。
・わたしは,③だと考えます。かえるくんに手紙の内容を聞 B:がまくんが幸せな気持ちに変わったことを書いて
いる。
いたから,感動して「ああ。
」と言ったと思います。
・わたしは,④だと考えます。初めは手紙をもらえると知っ C:書けない。
「きみが。
」や「ああ。
」
て驚いたけれど,手紙の内容が嬉しくて,だんだん幸せ ・早く書き終わった児童には,
などをどのように読むか台本に書き込ませる。
になったと思います。
・時間があれば数人に発表させる。
(4) 板書計画
④
な
か
っ
た
→
か
な
し
い
。
手
紙は
をじ
もめ
ら
っ
た
こ
と
が
た
だ
聞
い
た
だ
け
。
②
「
お
手
紙
に
な
ん
て
書
い
た
の
。
」
・
手
紙
を
も
ら
え
る
と
知
っ
て
う
れ
し
い
。
幸
せ
に
な
れ
な
い
。
と
知
っ
て
お
ど
ろ
い
た
。
→
う
れ
し
い
中
み
が
分
か
ら
な
い
の
に
①
・
か
え
る「
く
んき
がみ
おが
手。
」
紙
を
出
し
た
幸
せ
よ
り
お
ど
ろ
き
り
○
な
ぜ
な
ら
~
か
ら
で
す
。
と
い
う
こ
と
は
~
か
ら
で
す
。
も
し
~
な
ら
~
。
こ
○
P L
う
れ
し
い
・
う
れ
し
く
て
思
わ
ず
聞
い
た
。
P13L3
→
「
と
て
も
い
い
お
手
紙
だ
。
」
③
・
「
親
愛
」
「「
親あ
友あ
」。
→」
か
ん
ど
う
→
幸
せ
P13L5
→
幸
せ
ハ
ッ
ピ
ー
レ
タ
ー
読
む
・
手
紙
の
内
よ
う
→
う
れ
し
い
→
幸
せ
P13L11
ふ
り
か
え
り
P14L2
な
ぜ
な
ら
、
~
か
ら
で
す
。
わ
た
し
は
、
◯
だ
と
考
え
ま
す
。
◯
◯
に
~
と
書
い
て
あ
り
ま
す
。
わ
た
し
は
、
◯
だ
と
考
え
ま
す
。
が
ま
く
ん
が
幸
せ
な
気
も
ち
に
か
わ
っ
た
の
は
ど
こ
か
。
か
な
し
い
気
分
P6 の
挿し絵
お
手
紙
幸せになった
しゅん間
P14 の
挿し絵
・
か
た
ぐ
み
・
え
が
お
と
て
も
幸
せ
な
気
も
ち
ア
ー
ノ
ル
ド
=
ロ
ー
ベ
ル
7 考察
(1) 成果
○ 単元を通して音読劇を意識した指導
・ 単元の初めに「音読劇をしよう」という
目的意識,
「1年生や先生方,読み聞かせ
ボランティアの方々に聞いてもらおう」と
いう相手意識をもたせたことで,
毎時間の
学習が音読劇につながっているということを意識させることができた。
・ 自分で作った台本(教科書を拡大したもの)や,がまくん,かえるくんのお面も,児童が意欲的に音読や学
習に取り組む上で有効であった。
・ 「音読の四つのポイント」や「声のたからばこ」を示した。声の大きさや速さ,抑揚,間の記号での表し方
や,どんな気持ちや様子で読むと登場人物の気持ちが表せるか意識しながら音読できるようにした。児童から
は,
「こんな読み方も声のたからばこに付け加えた方がいい。
」という声が上がり,
「声のたからばこ」を意識し
ながら音読している姿が多く見られた。本時でも,話し合いを経て,手紙をもらえると知ったがまくんの驚き
を表現できるよう,
「おどろき」が声のたからばこに新しく加わった。
・ 場面ごとに課題を設け,課題について,根拠や理由,自分の経験を交えながら話し合う場面を設定した。話
し合う中で,登場人物になりきって役割読みをさせることにより,より良い音読の仕方について考えさせた。
毎時間,授業の最後に,課題について話し合ったことや音読したことを生かして,聞いている人に登場人物の
気持ちが伝わるような音読の仕方を台本に書き込ませていった。本時では,
「がまくんが幸せな気もちにかわっ
たのはどこか。
」との発問に対し,
「きみが。
」
「お手紙になんて書いたの。
」
「ああ。
」
「とてもいいお手紙だ。
」の
4つが挙げられた。話し合う中で,
「きみが。
」は幸せよりも驚きが強いと考え,驚きが表れるように「きみが。
」
を音読した児童もいた。実際に音読した児童や,児童の音読を聞いて台本にどう読むか書き込む児童もいた。
・ 家庭での音読練習も大切にしたいと考えた。
「おうちの人に登場人物の気持ちが伝わるように読もう」という
目的意識と相手意識をもたせた上で毎日の音読の宿題に取り組ませた。音読カードには,登場人物の気持ちが
伝わったか保護者の方から評価やコメントをもらえるようにした。それにより,家庭での音読の様子を知ると
共に,児童の意欲の高まりにも繋がった。
・ 音読劇の練習の際 iPad で動画を撮影し振り返りを行った。自分たちの発表の様子を動画で見ながら振り返
ったことで,声の大きさや登場人物の気持ちが表れる読み方をしていることなど自分たちの音読の良い点に気
付くことができた。また,待っている際の座り方,頭が動いていること,台本で顔が隠れ表情が見えないこと
などの改善点にも自分たちで気付くことができた。改善点を意識しながら行った2回目の練習では,1回目に
比べ,待つ姿勢や台本の持ち方が大幅に改善された。iPad を活用し,見る側の視点から自分たちの音読発表の
様子を振り返ったことは,音読発表の練習をする上でとても有効であった。
○ 「伝え合い」における児童の様子
伝え合いでは,
「◯◯さんに似ていて(反対で,質問で)…」など のス
キルを活用し,友達の考えと比べながら話したり,質問したり,反論した
りする姿が多く見られ,スキルの定着がうかがえる。また,友達の発言に
対して,
「あー!」
「確かに!」
「◯◯さんの考えを聞いて考えが変わった!」
などの反応も多く見られるようになってきた。1学期は,自分の考えに固
執する児童が多かったが,友達の考えの良さを柔軟に取り入れられるよう
になり,ノートの記述から自分の考えを深めている姿も見られた。
(2) 課題
本時では,教師から出した課題について考えたが,児童が自ら考え
たいと意欲をもって学習に取り組むためには,初発の感想やそれまで
の学習の中から児童の疑問を取り上げることも重要である。単元の中
の1時間の授業で,児童に何を学ばせたいのか,どんな力をつけさせ
たいのかを教師が明確にもち,そのためにどのような課題や発問にす
るのか吟味することが重要である。
また,話し合いにおいて,教師対児童になりがちなので,児童同士
のつながりを増やしていきたい。児童に任せるところは児童に任せ,教師として,授業の流れを見極めながら,
「聴く」
,
「つなぐ」
,
「もどす」を使い分け,より児童同士のつながりがもてるような授業を展開していきたい。
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