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2015年1月版(pdfファイル形式)

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2015年1月版(pdfファイル形式)
~医薬品情報~
1. 薬事委員会報告
Vo.15No.5
(通巻 92 号)
2015 年 1 月
発行:薬剤部
DI 担当
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1
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6
3. 採用薬の添付文書改訂情報(DSU №235)
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4. 採用医薬品集更新情報(2015 年 1 月)
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16
(1)新採用
ルネスタ錠 2mg
ミラペックス LA 錠 0.375mg、1.5mg
レキップ CR 錠 2mg、8mg
ノウリアスト錠 20mg
KCL 注 10mEq キット
(2)削除薬
ビ・シフロール錠 0.125mg、0.5mg
アスパラカリウム注 10mEq
KCL 注 20mEq キット
2. 薬剤部からのお知らせ
1. 主 な パ ー キ ン ソ ン 病 治 療 薬 に つ い て
2. 注 射 用 カ リ ウ ム 製 剤 の 変 更 に つ い て
Drug Information Department of Pharmacy
1. 薬事委員会報告
(1)
新採用薬
(2)
削除薬
薬品名称
理
ビ・シフロール錠 0.125mg、0.5mg
ミラペックス LA 錠 0.375mg、1.5mg 採用のため
アスパラカリウム注 10mEq
KCL 注 10mEq キット採用のため
KCL 注 20mEq キット
KCL 注 10mEq キット採用のため
1
由
<新採用薬紹介>
2
2
3
4
5
2. 薬剤部からのお知らせ
1. 主 な パ ー キ ン ソ ン 病 治 療 薬 に つ い て
パーキンソン病治療は薬物療法が中心となります。パーキンソン病は、脳内のドパミンが不足して起こる
ため、それを補う L-ドパやドパミンの代わりに作用するドパミンアゴニストが治療薬の柱となり、そこに症
状に応じた薬剤を組み合わせます。
薬剤の急な中断により症状の悪化や悪性症候群を起こす可能性があるため、継続的な服用を指導すること
が大切です。
また、副作用が多い薬剤もあるため、副作用の確認も必要です。
分類
レボドパ製剤
(L-dopa)
特徴
● 脳内に不足したドパミンを直接補充する、パー
キンソン病治療の中心となる薬剤。
● 長期間服用し続けると、ウェアリング・オフやジ
スキネジアが出やすくなり、日内変動が出現す
る。治療初期は少ない量から服用を始める。
● レボドパは体内で分解されやすいため、分解を
阻害する脱炭酸酵素阻害剤(カルビドパやベン
セラジド)との配合剤が使われることが多い。
ドパミン受容体 ● 脳内のドパミン受容体に直接作用し、ドパミンの
働きを補い、パーキンソン病の運動症状を改善
刺激薬
する薬剤。
(ドパミンアゴ
● 効き目は長く続くが、レボドパより弱い。
ニスト)
● 注射剤のアポモルヒネは、他の治療薬でオフ症
状が見られるときに自己注射することで、速や
かにオフ症状を改善する。
● 貼付剤のロチゴチンは 1 日 1 回貼付で、24 時
間安定した血中濃度を維持する。
カテコール-O- ● レボドパを体内で分解する酵素である COMT の
働きを抑える薬剤。
メチル基転移
酵 素 ( COMT ) ● COMT を阻害することでレボドパが体内で分解
阻害薬
されにくくなる。それにより、レボドパが脳内に届
きやすくなり、ドパミンの効き目が長く続いてウェ
アリング・オフが改善される。
モノアミン
● ドパミンを脳内で分解する酵素である MAO-B の
働きを抑え、ドパミンの効果を長続きさせる薬
酸化酵素 B
剤。
(MAO-B)
阻害薬
● ウェアリング・オフを改善する。
ゾニサミド
● 作用機序はまだ明らかになっていない。
● ウェアリング・オフを改善する。
アデノシン A2A ● アデノシン A2A 受容体を阻害することで、神経の
バランスを調節し、運動機能を改善する。
受容体拮抗薬
● ウェアリング・オフを改善する。
ドロキシドパ
● すくみ足に効果を示すことがある。
● 立ちくらみを改善さる。
アマンタジン
● 脳内のドパミンの分泌を促進させる。
● グルタミン酸受容体の一部の働きを阻害し、ジス
キネジアを改善する。
抗コリン薬
● 脳内のドパミン量の減少によって相対的に高ま
ったアセチルコリンの働きを抑える薬剤。
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主な副作用
ジスキネジア
(長期投与)、
悪心・嘔吐
(投与初期)、
幻覚・妄想
主な薬剤 (*は当院採用)
ネオドパストン*、
マドパー、メネシット、
イーシードパール、
ネオドパゾール
心臓弁膜症
(麦角系大量
長期投与)、
悪心・嘔吐
(投与初期)、
幻覚・妄想、
突発的睡眠、
貼付部皮膚反
応(貼付剤)
L- ド パ 製 剤 の
副作用の発現
または増強
(着色尿は薬
剤自 体の色 な
ので問題ない)
幻覚・妄想
麦角系;パーロデル、
ペルマックス、カバサール
眠気
トレリーフ
ジスキネジア
ノウリアスト*
幻覚・妄想
ドプス(ドロキシドパ*)
幻覚・妄想
シンメトレル*
口の渇き、
かすみ目
アーテン*、アキネトン、
パーキン
非麦角系;ドミン、ビ・シフ
ロール、レキップ CR*、
ミラペックス LA*
注射剤;アポカイン
貼付剤;ニュープロパッチ
コムタン
エフピーOD*
【パーキンソン病治療薬の作用機序 】
【パーキンソン病と薬剤について】
向精神薬の中にはパーキンソニズムを出現、悪化させる薬剤があります。胃腸薬や降圧薬の中にもパーキ
ンソニズムを出現、悪化させるものがありますので注意が必要です。急激に進行するパーキンソニズムの場
合には薬剤性を考慮する必要があります。
ドパミン受容体遮断効果をもち、パーキンソニズムを出現、悪化しやすい薬剤(一例)
コントミン(抗精神病薬)
、セレネース(抗精神病薬)、リスペリドン(抗精神病薬)、
ジプレキサ(抗精神病薬)
、クエチアピン(抗精神病薬)
、グラマリール(向精神薬)、
ドグマチール(抗精神病薬/消化器用薬)、プリンペラン(消化器用薬)
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2. 注 射 用 カ リ ウ ム 製 剤 の 変 更 に つ い て
昨年、他院において、看護師が注射用カリウム製剤を原液で投与し、患者が死亡する事故が起こりました
が、これまでも高濃度カリウム製剤(補正用注射液)が希釈されず,そのまま輸液ラインの三方活栓等から
誤って急速静注されてしまう医療事故(死亡事故)はしばしば報道されていました。
当院の注射用カリウム製剤は、キット製剤の KCL 注 20mEq キット(塩化カリウム)とプラスチックアン
プル製剤のアスパラカリウム注 10mEq(L-アスパラギン酸カリウム)が採用されていました。
平成 26 年 12 月の薬事委員会において審議した結果、カリウム製剤を一本化すべきとの意見があり、KCL
注 20mEq キットとアスパラカリウム注 10mEq を削除し、KCL 注 10mEq キットに切り替えることとなり
ました。
KCL 注 10mEq キットは KCL 注 20mEq キットと同様にあらかじめシリンジに薬液が充填されている製
剤で、三方活栓等に接続できない構造となっており、添付された専用針でのみ混注が可能となっています。
1 月 15 日より、KCL 注 20mEq キットとアスパラカリウム注 10mEq はオーダできなくなり、カリウム製
剤は『KCL 注 10mEq キット』のみとなります。
KCL 注は 1 シリンジ 20mEq から 10mEq へ変更となりますのでご注意ください。
【変更前】
【変更後】
KCL 注 20mEq キット
KCL 注 10mEq キット
KCL 注 10mEq キットを 2 本使用す
アスパラカリウム注 10mEq
る場合は、専用針をボトルに刺した
ままシリンジを差し替えることで、
針を抜き差しせずに混注できます。
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3. 添付文書改訂情報
(DSU №235)
医薬品安全対策情報(Drug Safety Update:DSU)は日本製薬団体連合会発行の、「使用上の注意」改訂に
関する情報です。重要度が3種類(最重要、重要、その他)に分類されています。
このうち、DIニュースでは当センター採用薬を抜粋して掲載しています。その他の薬品の添付文書改訂項
目は、医師室、薬剤科にファイリングしてあるDSUの原本、または、独立行政法人 医薬品医療機器総合機
構 医薬品医療機器情報ホームページ (http://www.info.pmda.go.jp) > 医薬品関連情報 > DSU(医薬品
安全対策情報)をご覧ください。
№235
レミニールOD(ヤンセンファーマ=武田薬品)
9
№235
ドルミカム注射液(アステラス製薬)
レミニールOD錠(ヤンセンファーマ=武田薬品)
ドネペジル塩酸塩OD錠「モチダ」 (ダイト=持田製薬)
10
インデラル錠 (アストラゼネカ)
フルマゼニル注射液「F」 (富士製薬工業=丸石:大阪)
スピリーバ吸入用カプセル(日本ベーリンガーインゲルハイム)
11
マグテクト配合内服液分包(日医工)
デカドロン錠 (日医工)
、デキサート注射液(富士製薬工業)
コートリル錠 (ファイザー)
、プレドニゾロン錠 (旭化成ファーマ)
、水溶性プレドニン (塩野義製薬)
12
リンデロン注2mg(塩野義製薬)
ジャヌビア錠 (MSD)
オロパタジン塩酸塩OD錠「明治」 (MeijiSeika ファルマ)
13
ロラタジンOD錠「日医工」 (日医工)
ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)
(ツムラ)
アシクロビル点滴静注用「PP」 (ポーラファルマ)
14
バルトレックス錠 (グラクソ・スミスクライン)
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4. 採用医薬品集更新情報 (2015 年 1 月)
○
今回の薬事委員会の結果を反映した最新版採用医薬品集は、
Garoon ファイル管理>全員共用>情報提供>採用医薬品集
でご覧頂けます。(採用医薬品集は毎年 4 月に配付しています。)
○
当院採用薬は、電子カルテの医薬品情報参照では青色で表示されます。
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