Comments
Description
Transcript
「大手町連鎖型都市再生プロジェクト第3次事業」着工
2014 年 4 月 2 日 報道関係各位 三菱地所株式会社 丸の内再構築「第2ステージ」第6弾プロジェクト 「大手町連鎖型都市再生プロジェクト第3次事業」着工 ~BCP機能を評価し三菱UFJモルガン・スタンレー証券が入居決定、グローバルビジネス拠点・大手町の成長へ~ 三菱地所株式会社は、丸の内再構築「第2ステージ」第6弾プロジェクト「大手町連鎖型都市再生プロジェク ト第3次事業」につき、4 月 1 日、新築工事に着手いたしましたので、お知らせします。 神田鎌倉橋方面からの外観イメージパース(パース中央) 大手町連鎖型都市再生プロジェクト第3次事業にあたる本プロジェクトは、グローバルビジネス拠点に相応し い機能として、 ①国際競争力の強化に資するビジネス支援施設の整備 ②高度防災都市づくりへの取組み ③良好な都市基盤・都市環境の構築 をテーマに掲げ、計画を進めてまいりました。 ①ビジネス支援施設の整備としては、海外企業の進出を支援する「 (仮称)海外企業等支援センター」や、国際 水準の宿泊施設を整備。宿泊施設は、世界に向け日本文化の魅力を発信する星野リゾートの最高級ブランド「星 のや」が、同社初の都市型施設として進出します。 ②高度防災都市づくりへの取組みとしては、上記宿泊施設を免震構造とし、災害時の災害活動要員等の滞在ス ペースとしての役割も持たせるほか、電力と水(上下水道)の自立型システムの構築、温泉掘削、帰宅困難者受 入機能の強化等を行います。 ③都市基盤・都市環境の整備としては、仲通り機能の延伸や、約700台収容の駐輪場の整備等を行います。 なお、着工を前にして、A棟(オフィス棟)には、有事の際の事業継続計画強化、及び隣接する大手町フィナ ンシャルシティに入居する部署等との業務効率化の観点から、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の入居が決 定しております。 当社は、本連鎖事業を通じ、国際金融拠点としての大手町の益々の成長と、海外企業のヘッドクォーター機能 の誘致を推進し、日本経済を牽引するグローバルビジネスセンターである丸の内全体の機能と魅力を、一層強化 するよう努めてまいります。 【プロジェクトの特徴】 □グローバルビジネス拠点「大手町」に相応しい高度高質な業務機能の整備 ・ 地下鉄5路線が乗り入れる大手町駅に直結するなど、交通利便性に優れた立地特性に相応しい、高度で 高質な国際的業務機能を整備し、更なる国際競争力の強化に寄与。 ・ A棟(事務所棟)は、ダブルスキンの採用による室内に全く柱のない整形空間を確保。1フロアあたり の賃貸面積は約4,200㎡(約1,270坪)と、大手町エリアで最大級の大型オフィス空間を実現。 □国際競争力の強化に資するビジネス支援施設の整備 <(仮称)海外企業等支援センターの整備> ・ 海外企業等のビジネス開発支援と誘致等をワンストップで実施する拠点として「(仮称)海外企業等支 援センター」を整備。 ・ 高度な専門知識を有するスタッフが、企業の各種相談に個別に対応し、海外企業の日本国内における事 業展開や、国内企業とのコラボレーションによる事業創造を、きめ細かくサポート。 <国際水準の宿泊施設の整備> ・ 外国人ビジネス来訪者の受け皿となる、国際水準のサービスを提供する国際水準の宿泊施設を整備。 ・ アジア他都市との差別化を図り、外国人来訪者を日本に誘引するため、敷地内で掘削する温泉を引き、 快適性を重視し、おもてなし文化を象徴した「日本旅館」とする。株式会社星野リゾートが同社初の都 市型施設として運営。 B棟(宿泊施設棟) 外観イメージパース (パース中央) □高度防災都市づくりへの取組 <電力と水の自立型システムの導入> ・ 災害時の電力供給の自立性を高める取組みとして、A重油、耐震性に優れるとされる中圧ガス(都市ガ ス)双方に対応するビル用非常用発電機(デュアルフューエル型発電機)を設置。電力供給が途絶えた 場合にも、中圧ガスにより、ビル共用部へ継続して電力供給が可能に。 ・ 更に、万一のガスの供給停止に備え、72時間ビル共用部への電力供給可能な容量のA重油を備蓄。 ・ 水害対策として、特高電気室およびビル用非常用発電機室を地上に設置。 ・ コジェネレーションシステムを導入し、常用運転することで、ビル全体の約25%程度の電力を供給予 定。 ・ 水の自立性を高めるため、井戸を掘り、かつ飲用可能な水質にろ過する高度ろ過設備を設置し、災害時 にも飲用水を確保。また、汚水の浄化設備により、災害時にもトイレの利用が可能。 ・ 敷地内にて温泉掘削を行い、湧出した温泉を活用することで、災害時における災害活動要員の衛生環境 向上をサポート。 <帰宅困難者支援施設の確保> ・ 帰宅困難者対応として、A棟(事務所棟)1階のガレリア等の建物内部の共用スペースを、一時滞在施 設として開放。また、食料・資機材等の備蓄の強化や災害・交通情報の提供など、帰宅困難者を支援す るための多様な機能を整備。 <『防災拠点機能ビル』※としての取組> ・ B棟(宿泊施設棟)は、免震構造を採用し、災害時に災害救護等に携わる活動要員の滞在受入を想定。 ・ 災害活動要員や企業の業務継続に携わる従業員の方々等の衛生環境向上に資するため、災害時には温浴 施設を開放。 ・ 隣接の大手町フィナンシャルシティ(大手町連鎖型都市再生プロジェクト第2次事業)に入居する国際 医療サービス施設「聖路加メディローカス」「アイン薬局大手町店」との連携を想定した取組みとして、 災害時の要救護者や帰宅困難者を受入れるスペースを確保するとともに、当該スペースの機能確保と建 物内の企業の業務継続を支えるため、 「電力と水の自立型システム」を導入。 ・ 上記取組み全体が、ビル単体として高い防災機能を備えることに留まらず、広範囲にわたる防災性向上 の役割を担うと評価され、 「防災拠点機能ビルに相当する」との判定。 ・ 本プロジェクトは、大手町地区の「防災拠点機能」を担い、グローバルビジネス拠点としての大手町地 区の機能継続を支援。 防災拠点機能ビル 支援・連携 高水準一般ビル 支援・連携 (情報・備蓄品・帰宅困難者対応等) 情報(屋外ビジョン) 情報(ビジョン) 一時受入 備蓄倉庫 屋内空間 高水準一般ビル 情報(ビジョン) 一時受入 備蓄倉庫 地上空間 情報提供 復旧活動等 電力・熱・上下水・通信等 防災性の高いインフラ 地下空間 一時受入 情報(ビジョン) ※『防災拠点機能ビル』は、ビル単体として高い防災機 能を備えることはもちろん、帰宅困難者の支援や電 力・熱の供給など、より広範囲の防災性向上、地域貢 献の役割を担うビルを指し、一般社団法人大手町・丸 の内・有楽町地区まちづくり協議会が、学識経験者も 参加した審査会を組成して、審査を実施しています。 □良好な都市基盤・都市環境の構築 <環境負荷軽減への取組> ・ 熱負荷低減に配慮した外装計画、建物中央部のエコボイドを利用した自然換気(A棟) 、太陽光発電、B EMS等の各種省エネシステムや高効率の設備機器を採用し、東京都建築物環境計画書制度におけるP AL・ERRの「段階3」およびCASBEE「Sランク」相当の確保を目指します。また、電動ブラ インドを内蔵するダブルスキン外装システムの採用により、室内への熱負荷の削減と日射遮蔽を実現。 <地上・地下歩行者ネットワークの強化> ・ 本計画地を経由し、東京メトロ千代田線大手町駅コンコースと、大手町フィナンシャルシティをつなぐ 地下の歩行者ネットワークを整備。大手町連鎖型都市再生プロジェクト第1次事業から第3次事業まで の開発地が地下で直接的に通じ、丸ノ内線・千代田線への快適なアクセスを実現。 ・ A 棟(事務所棟)内には、地上・地下を結び屋外からアクセス可能なバリアフリー動線を整備。あわせ て、計画地が面する各通り沿いの歩行者空間や、敷地内の歩行者ネットワークも整備。 <仲通り機能の延伸> ・ 大手町・丸の内・有楽町地区のビジネス活動・アメニティ活動の基軸である仲通りの機能を、本敷地内 においても延伸整備。有楽町・丸の内地区から大手町地区、さらには日本橋川までつながる広域的な賑 わいと回遊性のある都市空間の形成を図る。 左側:本計画 左側:大手町フィナンシャルシティ 右側:大手町フィナンシャルシティ 右側:本計画 <大規模駐輪場の整備> ・ 大手町地区で増加傾向にある自転車利用者の駐輪利用ニーズに対応するとともに、路上駐輪車両の軽減 に寄与するため、一般利用が可能な駐輪場(約700台)を整備。 【計画概要】 所 在 地 東京都千代田区大手町一丁目5番1他(地番) 主要用途 事務所・宿泊施設・店舗・駐車場・地域冷暖房施設等 敷地面積 約11,200㎡ 延床面積 約205,000㎡ 貸床面積 約105,400㎡(事務所) 階 A 棟(事務所棟) :地下4階、地上31階 最高高さ 約170m 数 B 棟(宿泊施設棟) :地下3階、地上18階 最高高さ 約90m 新築工期 2014年度~2016年度(予定) 事業手法 土地区画整理事業、市街地再開発事業 【大手町の都市再生について】 24時間体制で稼働する金融・情報通信やメディア等多くの主要企業や団体の本社・本部が集積しており、日 本経済発展の中心的な役割を担ってきた大手町地区ですが、近年、建物の老朽化が進み、経済のグローバル化・ 高度情報化等に十分に対応できない状況が生じつつあるなか、再度大手町地区全体が「グローバルビジネス拠点」 として再構築されることが強く求められてきました。 このような課題を解決するため「連鎖型再開発」という他に類例ない都市再生スキームの継続を通じて、災害 時も業務中断しない強い経済活動中枢へ進化すると同時に、皇居の水と緑、歴史ある神田・日本橋など隣接地区 とも連携し、川沿いにネットワークが拡がる新たなコミュニティづくりを段階的に育んでいます。 このまちが目指す将来の姿は「風格と豊かなみどりをまとった安全・安心なグローバルビジネス拠点」 。 「高度 防災基盤が支える業務中枢」と「潤いと界隈性に溢れた交流のまち」の親しみある両立です。本地区は、行政・ 学識経験者・地元地権者等が公民連携して策定した「大手町まちづくりのグランドデザイン」 (2012年)とい う再開発マスタープラン提言を合意しており、本事業もその一環として、グローバルビジネス拠点としての中枢 業務機能の強化、及び業務支援機能の導入に取り組み、本地区の更なる国際競争力の強化に貢献していきます。 【大手町連鎖型都市再生プロジェクトについて】 大手町地区の課題を克服し将来像を実現する手法として、2003年1月、都市再生本部において決定された 「都市再生プロジェクト(第5次決定) 」に基づき、 「大手町連鎖型都市再生プロジェクト」の取組みを開始。同 プロジェクトは、旧大手町合同庁舎1、2号館跡地を種地として活用し、独立行政法人都市再生機構の施行によ る区画整理事業の換地の手法を用い、場所を変えながら複数回にわたり段階的かつ連続的な建替えを推進し、に ぎわいのある国際的なビジネス拠点としての大手町地区の再生を目指すものです。本事業はその第3次事業にあ たります。常盤橋地区内の当社所有地である日本ビル敷地の一部と第3次事業敷地内の種地を入れ替えることに より、当社は第3次事業の地権者、再開発事業の個人施行者として本事業に参画します。 ■案内図 ■配置図