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2011-`12 潜在性結核感染症患者数減少調査報告書(2014.12)

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2011-`12 潜在性結核感染症患者数減少調査報告書(2014.12)
2011 年から 2012 年における潜在性結核感染症(LTBI)新登録患者数減少の
要因に関する全国保健所調査報告書
(2014/12)
大角晃弘 1)、加藤誠也 2)
1) 公益財団法人結核予防会結核研究所疫学情報センター
2) 公益財団法人結核予防会結核研究所
キーワーズ:結核、潜在性結核感染症、サーベイランス、保健所、インターフェロン-γ 遊離試
験、実態調査
[背景・経緯・目的]
国内の年間潜在性結核感染症(Latent Tuberculosis Infection, 以下 LTBI)登録者数は、
2007 年から 2010 年まで毎年 3,000 人から 5,000 人ほどで推移していたが(2007 年 2,952
人、2008 年 4,832 人、2009 年 4,119 人、2010 年 4,930 人)、2011 年にはその数が 10,046
人と前年の約 2 倍になった(1)。結核患者発生動向調査情報システム(以下結核サーベ
イランス)から得られる情報から、月毎の LTBI 登録者数推移、自治体別、性・年齢分布
別、発見方法別、職業別の同推移を検討したところ、LTBI 登録者数は、2010 年半ば頃から
増加し始め、2011 年 2 月以降の増加が顕著であった。全国 65 の自治体別 LTBI 登録者数で
は、1 県以外の全ての自治体で、2009 年または 2010 年の LTBI 登録者数と比較して 2011 年
で増加していた。性・年齢分布別では男性に比較して女性の増加傾向が顕著で、20 歳以上
の年齢区分においてより顕著な増加傾向を認めた。発見方法別では、2009 年から 2011 年
のいずれの年においても LTBI 登録者の約 8 割が、接触者健診による発見が占めており、接
触者健診以外での患者発見は限定されていた。職業別では、医療職の占める割合が増加し
ていた(各前年比増加割合:2009 年 22%、2010 年 27%、2011 年 37%)。また、医療従事
者における発見方法では、接触者健診が約 4 分の 3 を占めていた(2)。
2011 年における LTBI 登録者数増加要因に関する背景を明らかにすることを目的に、
2012 年に国内全ての保健所(495 カ所)を対象として質問票による情報収集を行った。そ
の結果、2011 年における LTBI 登録者数増加の要因については、2010 年の結核接触者検診
手引き改訂での LTBI 治療対象年齢制限撤廃によるインターフェロンγ遊離試験実施数の増
加、予算措置・検査実施体制の整備等による同試験実施者数の増加、クォンティフェロン
(以下 QFT)検査の第 2 世代から第 3 世代への移行に伴う陽性結果者・判定保留結果者お
よびそれらの割合の増加等が関与していることが示された。QFT 検査の偽陽性が多発して
いる可能性については、積極的に支持する結果は得られなかった。しかし、QFT 検査の信
頼性を疑う 43 事例のうち 38 事例が 2011 年に起こっていることが報告されており、その背
景についてのさらなる検討が必要と考えられた(2)。
その後、2013 年に結核サーベイランスから集計された LTBI 登録患者数は、2011 年
(10,046 人)と比較して 2012 年(8,771 人)には減少傾向(-12.7%)を示していた。結核
サーベイランスから得られる情報により、2011 年から 2012 年における LTBI 登録患者数減
少要因の分析を行ったところ、以下の可能性が考えられた(資料1)。
1
(1)結核感染者数の真の減少
a) 結核サーベイランスにおける感染性(特に塗抹陽性肺結核患者)患者数は減少傾向にあり
(喀痰塗抹陽性肺結核患者数 9,019 人(2010 年),8,654 人(2011 年),8,237 人
(2012 年)),結核感染者数の真の減少をもたらしている可能性がある。
b) 地方自治体から厚労省に報告された集団感染事例数と各年の LTBI 登録者数とは,相関関係
を認めた(相関係数 0.69, 95%信頼区間 0.2-0.91)。LTBI 登録者数減少に集団感染発生集団
数の減少が寄与している可能性がある。
(2)医療機関から保健所への LTBI 届出数が減少
a)医療機関他疾患入院中または通院中に LTBI 登録となった患者数は増加傾向にあり(2009 年
90 人(2.2%),2010 年 119 人(2.4%),2011 年 291 人(2.9%),2012 年 375 人
(4.3%))、減少していない。
(3)保健所・医療機関における接触者健診受診率の減少
a) 2011 年から 2012 年の間に,接触者健診受診率を低下させる要因は見当たらない。
(4)保健所・医療機関におけるインターフェロン-γ 遊離試験(interferon gamma release
assay;IGRA)実施数の減少
a)2011 年から 2012 年までの間で感染性患者が減少したために,接触者健診対象者が減少し,
IGRA 実施数が減少した可能性はある(上記(1)参照)。
b)2010 年から 2011 年までの間で,接触者健診の手引き(改訂第 4 版)において LTBI 治療対象
者の年齢制限が撤廃され対象範囲が拡大したことにより,2011 年に一時的に LTBI 登録者数が
増加したものが,2012 年になって減少傾向を示した可能性はある。
c)2011 年から 2012 年での医療職の LTBI 登録者数は,3,680 人から 3,398 人に減少しており(7.7%),看護師・保健師の LTBI 患者数減少(-309 人)が大きく寄与している。
d)2011 年から 2012 年における医療職全体の LTBI 登録者数減少(-282 人)には,接触者健診に
よる LTBI 登録者数減少(-389 人),看護師・保健師の 30 歳代(-153 人)と 30 歳未満(-77
人)の若年層における減少が大きく寄与している。
e)各年の厚労省に報告された集団感染事例数と LTBI 登録者数とは,相関関係を認めた(相関係
数 0.69,95%信頼区間 0.2-0.91)。LTBI 登録者数の減少に集団感染事例数減少が寄与してい
る可能性はある。
(5)IGRA 検査判定保留結果者内の LTBI 治療対象者数(率)が減少
a) 2012 年に実施した LTBI 登録者数増加要因全国調査では、2011 年の QFT 判定保留結果者数とそ
の割合は、QFT 検査実施件数の増加に伴い増加していた。2012 年に、QFT 検査を受けた者の中
での判定保留の割合が減少している可能性は否定できない。
b) IGRA 検査判定保留の結果であった者の中で LTBI 治療対象となった者の割合について、LTBI 登
録者数増加要因全国調査では、2009 年から 2011 年において、保健所でこの割合が減少し、医
療機関で増加していた。保健所でこの割合が減少したのは、判定保留の結果が出た場合、感染
の可能性が高い状況では「陽性」と同様に扱って LTBI 治療対象者とし、それ以外は「陰性」
として扱って LTBI 治療対象者としない考え方が浸透した可能性が考えられる。2012 年には、
IGRA 検査判定保留結果中の LTBI 治療対象者の数や割合がさらに減少している可能性はある。
(6)IGRA 検査の偽陽性結果が減少
a) QFT 検査で偽陽性結果をもたらす検査キットの回収が行われたのは,2013 年 5 月以降である。
2012 年に偽陽性結果をもたらす検査キットの回収はなく,2012 年中に偽陽性結果が減少した
ことを示唆する情報はない。
2
本調査は、2011 年から 2012 年における LTBI 登録患者数減少要因について明らかにし、
今後の結核対策の資料を提供することを目的として、全国保健所(495 か所)を対象に調
査票を用いて情報を収集した。
[方
法]
調査デザイン:本調査は、調査票を用いた横断的・記述的調査であり、全国保健所の結核
対策担当者に調査票の記入を依頼して、記入後に調査票を送付してもらい、回収した。
情報収集項目:各保健所管内で実施された接触者健診における健診実施機関(医療機関・
保健所)・年齢区分(15 歳未満・15~50 歳未満・50 歳以上)・2012 年における接触者健診
対象者数、IGRA 検査実施者数、IGRA 検査陽性者数・その中の LTBI 登録者数、判定保留者
数・その中の LTBI 登録者数、IGRA 検査実施数減少の理由として考えられる事項(接触者
健診関連・接触者健診以外)、IGRA 検査で偽陽性と考えられる事例、集団感染及び小規模
感染事例等の発生状況について調査票に記入してもらい、回収した(資料2)。
調査対象機関:全国 495 カ所の自治体保健所とした。
情報収集・管理・分析法:上記調査票を調査対象保健所に郵送し、記入後の調査票をファ
ックスまたは電子メールにて返送してもらった。調査票は各保健所長宛の調査依頼文とと
もに、2013 年 12 月中旬に各保健所宛郵送し、1 月・2 月・4 月の計 3 回未返送保健所宛に
調査協力依頼文をファックスにより送付し、追加依頼した。回収した情報は、結核研究所
臨床・疫学部職員により整理・保存され、全ての情報を電子ファイルにより一括管理した。
回収された情報内容に疑義があった場合は、著者らが直接保健所の結核担当者に電子メー
ル・ファックス等で問い合わせて、内容の確認と訂正を行った。集団間における割合の有
意差の検定にはカイ2乗検定を行い、p=0.05 未満を有意差ありとした。
倫理的側面:本調査研究の計画内容については、調査研究実施前に、公益財団法人結核予
防会結核研究所倫理委員会による承認を得た。
[結
果]
1. 調査票回収状況
調査票は 495 カ所の保健所のうち、431 カ所から返送された(回収率 87.1%)。医療機
関における接触者健診対象者数と IGRA 検査実施数及びその検査結果に関しては、情報不明
(調査票内の回答が「N.A.」、「不明」、または空欄)のために、それぞれ 165 保健所と
152 保健所が除外され、残りの各 266 保健所と 279 保健所の情報を用いた。同様に保健所
における IGRA 検査実施数の集計には、それぞれ 17 保健所と 4 保健所が除外され、残りの
各 414 保健所と 427 保健所の情報を用いた。LTBI 登録患者減少の要因についての質問につ
いては、調査票が回収された全ての 431 保健所から得られた情報を用いた。
なお、本報告では、前回の調査で 2009 年から 2011 年までの情報が収集された保健所と
今回の調査で 2012 年の情報が収集された保健所とを適合させた分析は行っていない。その
ため、2009 年から 2011 年までの情報分析対象保健所数と 2012 年の情報分析対象保健所数
とは異なっている。
3
2. 接触者健診対象者数・IGRA 検査実施者数・IGRA 検査結果
(1)接触者健診対象者数(図 1・図 2)
2012 年の医療機関及び保健所における接触者健診対象者数は、合計でそれぞれ 27,547
人と 109,493 人であった(2011 年:医療機関で 29,427 人,保健所で 111,729 人)。保健所によ
る接触者健診対象者数は、2009 年(105,920 人)及び 2010 年(105,840 人)と同様の数に
減少している。年齢区分別では、15 歳以上で、2012 年においても増加傾向を認めるが
(2011 年 83,039 人、2012 年 89,410 人)、15 歳未満と年齢不明において減少傾向を認め
た(15 歳未満:2011 年 9,027 人、2012 年 6,470 人;年齢不明:2011 年 19,663 人、2012
年 13,613 人)。
(2)IGRA 検査実施者数(図 3・図 4)
2012 年の医療機関及び保健所における IGRA 検査実施者数は、合計でそれぞれ 14,350 人
と 61,794 人で、医療機関におけるその数は 2011 年とほぼ同様であったが、保健所におい
ては 2011 年(58,803 人)と比較して、2,991 人の増加であった。保健所における IGRA 検査
実施者数は、2009 年(42,044 人)及び 2010 年(48,691 人)に比較して多い傾向を維持し
ていた。
(3)IGRA 検査結果及び LTBI 登録者数
1) IGRA 検査陽性者
2012 年の医療機関と保健所における IGRA 検査陽性者数は、それぞれ 1,121 人と 5,183
人であった。保健所における IGRA 検査陽性者数は、2011 年の陽性者数よりも約 1000 人減
少していたが(2011 年 6,198 人)、2009 年(2,388 人)及び 2010 年(3,257 人)の数より
も多かった(図 5, 図 6)。2011 年と比較した 2012 年の IGRA 検査陽性者割合は、医療機
関においては 15 歳以上の年齢層で(カイ2乗検定 p=0.000)、保健所においては全ての年
齢層において(15 歳未満カイ 2 乗検定 p=0.013、15 歳以上 50 歳未満と 50 歳以上で各カイ
2乗検定 p=0.000)、それぞれ減少傾向を認めた(図 7・図 8)。地域別に見た保健所にお
ける IGRA 検査陽性者割合では、2011 年は中国・四国地方において、2012 年には近畿地方
において、その割合が高い傾向を認めた(図 9)。
2012 年の医療機関と保健所における IGRA 検査陽性者内の LTBI 登録者数は、それぞれ
596 人と 3,080 人であった。2012 年の保健所における IGRA 検査陽性者内 LTBI 登録者数
は、IGRA 検査陽性者数と同様に、2011 年の数(3,430 人)よりも減少していたが、2009 年
(1,182 人)及び 2010 年(1,745 人)の数よりも多かった(図 10・図 11)。2011 年と比
較した 2012 年の IGRA 検査陽性者内の LTBI 登録者割合(%)は、医療機関においては、各
年齢層及び全年齢層合計で著変を認めなかったが、保健所においては、各年齢層(15 歳未
満カイ 2 乗検定 p=0.03、15 歳以上 50 歳未満 p=0.003、50 歳以上 p=0.007)と全年齢層合
計(カイ2乗検定 p=0.000)で増加傾向を認めた。2009 年から 2012 年までの間における
IGRA 検査陽性者内の LTBI 登録患者割合の推移を見ると、医療機関では著変を認めなかっ
たが、保健所においては増加傾向を認めた(全年齢合計カイ 2 乗傾向性検定 70.1,
p=0.000)。保健所における IGRA 検査陽性者内 LTBI 登録患者割合は改善傾向にあるが、
2012 年においても約 40%の IGRA 検査陽性者が、LTBI 患者として登録されていない状況と
推定された(図 12・図 13)。
4
2) 判定保留者
2012 年の医療機関と保健所における IGRA 検査判定保留者数は、それぞれ 925 人と
3,831 人であった。保健所での判定保留者数は、2009 年(1,805 人)及び 2010 年(2,366
人)の数よりも多かったが、2011 年(5,105 人)よりも減少していた(図 14・図 15)。
2012 年の IGRA 検査陽性者内の判定保留者割合は、2011 年の割合と比較して、医療機関で
は 15 歳以上で(15 歳以上 50 歳未満 p<0.001、50 歳以上 p=0.005)、保健所では全ての年
齢層において減少していた(p<0.001)(図 16・図 17)。地域別に見た保健所における
IGRA 検査陽性者内の判定保留者割合は、2011 年は中国・四国地方において、2012 年には
近畿地方と九州・沖縄地方において、その割合が高い傾向を認めた(図 18)。
2012 年の医療機関と保健所における IGRA 検査判定保留者内 LTBI 登録者数は、それぞれ
59 人と 313 人であった。医療機関・保健所共に、2009 年及び 2010 年における同 LTBI 登録
患者数と同様の数に減少している(図 19・図 20)。一方、IGRA 検査判定保留者における
LTBI 登録者割合の年次推移は、医療機関では 15 歳以上 50 歳未満の年齢層と合計において
有意な減少傾向を認め(p<0.001)、保健所においては、15 歳以上 50 歳未満
(p=0.001)・50 歳以上(p<0.001)・合計(p<0.001)で、減少傾向を認めた(図 21・図
22)。
3) IGRA 検査陰性者数
2012 年の医療機関と保健所における IGRA 検査陰性者数は、それぞれ 12,268 人と
52,663 人であった。保健所における IGRA 検査陰性者数は、2009 年 37,695 人・2010 年
42,802 人・2011 年 47,505 人・2012 年 52,663 人と増加傾向にある(図 23・図 24)。一
方、2012 年の IGRA 検査中陰性者割合は、2011 年の割合と比較して、医療機関における 15
歳以上 50 歳未満(p<0.001)・50 歳以上(p<0.001)・合計(p<0.001)で増加傾向を認
め、保健所においても全年齢層と合計で増加傾向を認めた(全て p<0.001)(図 25・図
26)。
4) IGRA 検査判定不可者数
2012 年の IGRA 検査判定不可結果者数は、医療機関(34 人)・保健所(117 人)で、共
に横ばい傾向であった(図 27・図 28)。2012 年の IGRA 検査実施者中判定不可結果の割合
は、2011 年の割合と比較して、医療機関における 15 歳以上 50 歳未満の年齢層で有意な増
加傾向を認めた(p=0.001)ほかは、保健所においても著変を認めなかった(図 29・図
30)。
3. QFT 検査の実施状況に関する検討
(1)
LTBI 登録患者数の推移
「2011 年と比較した 2012 年における LTBI 登録者数は減少した」と回答したのは、431 保
健所のうち 214 保健所(49.7%)であり(図 31)、結核サーベイランスの情報では多くの
自治体において LTBI 登録患者数が減少していることと乖離していた(資料1 表 6)。
「減少した」と回答した 214 保健所のうち、「接触者健診における IGRA 検査対象者数が減
少した」と回答したのは、119 保健所で、55.6%を占めていた(図 32)。接触者健診にお
ける IGRA 検査対象者数が減少した理由として該当するものについての複数回答では、119
5
保健所のうち、「集団感染対策として接触者健診を実施した事例が減少した」と回答した
のは 85 保健所(71.4%)、「感染性結核患者数が減少した」が 59 保健所(49.6%)、
「「結核接触者健診の手引き」改訂に伴い,2011 年は 50 歳以上の対象者が増加したが,
2012 年は減少した」が 6 保健所(5.0%)、その他 6 保健所(5.0%)であった(図 33)。
「接触者健診以外の結核スクリーニングによる IGRA 検査対象者が減少した」と回答したの
は、214 保健所のうち 4 保健所のみであった(図 34)。
(2) IGRA 検査結果の信頼性について
「IGRA 検査結果の信頼性に問題があると考えられる事例が発生したことがある」と回答し
たのは、431 保健所のうち 16 保健所(3.7%)で、約 9 割の保健所は「発生していない」と
回答していた(図 35)。2012 年に発生した事例は、3 事例のみであった(図 36)。
(3) 集団感染事例の発生状況について
「2010 年から 2012 年の間,保健所管内において集団感染・小規模感染事例等が発生した
ことがある」と回答したのは、431 保健所のうち 174 保健所(40.4%)で(図 37)、集団
感染事例は 2011 年 64 件から 2012 年の 42 件に減少していた。一方小規模感染事例につい
ては、2011 年 104 件から 2012 年 106 件と横ばいであった(図 38)。
(4) その他自由記載例
2011 年と比較して 2012 年に LTBI 登録者数が減少したその他の要因として考えられる事項
については、57 保健所から 60 個の理由が記載され、以下の事項にまとめられた(図
39)。
・集団感染対策として接触者健診を実施した事例が減少した(17 件)。
・感染性結核患者数が減少した(8 件)。
・高齢化等に伴い、接触者健診対象者において IGRA 検査を実施しない場合が多い(4
件)。
・医療機関等における接触者健診対象者数や IGRA 検査実施者数が減少した(17 件)。
・IGRA 検査陽性結果のみでは、LTBI 患者と診断されなくなった(5 件)。
・その他(9 件)。
[考
察]
本調査では、調査対象とした全国 495 保健所のうち 431 カ所からの回答を得、調査票回
収率は 87.1%であった。ただし、各保健所管内の医療機関における IGRA 検査の実施数に
ついては、前回の LTBI 登録患者増加要因に関する全国保健所調査時以上に、未把握・不
明・未記入が多かった。そのため医療機関における接触者健診対象者数の集計では 165 保
健所、IGRA 検査実施状況の集計については 152 保健所が除外され、各 266 保健所と 279 保
健所の情報を対象にした。医療機関における接触者健診状況については、全国で相当数の
保健所が正確に把握していないことを示唆していた。前回の全国保健所調査報告書でも記
載した通り、接触者健診は感染症法第 17 条に基づく健康診断と位置付けられており、保健
6
所は医療機関に費用負担を求めた場合においても、医療法に基づく院内感染対策の一環と
して接触者健診実施状況を把握し、医療機関における接触者健診の範囲や質を確認する必
要がある。保健所による、医療機関における結核接触者健診状況把握の現状について、別
途詳しい情報収集が必要と考えられる。
保健所における 2012 年の接触者健診対象者数(109,493 人)は、2011 年の数(111,749
人)と比較して約 2%の減少であったが、2012 年の IGRA 検査実施者数は 61,794 人で、
2011 年の 58,813 人から約 5%増加していた。塗抹陽性結核患者数と接触者健診対象者数が
減少しているにも関わらず、IGRA 検査実施者が増加していることから、IGRA 検査実施対象
範囲について、以前と比較して、より拡大した可能性がある。一方、IGRA 検査陽性者数は
2011 年 6,198 人から 2012 年 5,183 人に約 16%減少しており,2011 年と比較した 2012 年
の IGRA 実施者中の陽性割合も、統計学的有意差をもって減少していた(p<0.001)。ま
た、2012 年の IGRA 検査陽性者内判定保留割合は、2011 年の割合と比較して、全ての年齢
層において減少していた(p<0.001)。IGRA 検査陽性率と判定保留率とが共に 2012 年にお
いて減少していた原因として、IGRA 検査実施の対象者が広がり、以前と比較して感染リス
クが低めの人も含まれるようになったためである可能性がある。IGRA 検査キットの要因に
よる偽陽性結果を示す割合が、2012 年になって何らかの原因で減少した可能性は否定でき
ないが、今回の調査からはそれを示す結果は得られなかった。IGRA 検査陽性者内 LTBI 登
録患者数は、2011 年と比較すると減少傾向にはあったが、2009~2010 年の LTBI 登録患者数
と同様の数には達していなかった。2012 年の情報においても、医療機関と保健所のいずれ
でも接触者健診での IGRA 検査陽性者中の LTBI 登録患者割合は約半分程であり(医療機関
で 53.2%、保健所で 47.7%)、接触者検診における IGRA 検査陽性者の約半分が LTBI 治療
の対象となっていないことは、2011 年の状況と同じであった。
2011 年から 2012 年にかけて、多くの自治体で LTBI 登録患者数が減少した要因で考えら
れるものとして、「結核感染者数の真の減少の可能性」がある。前述した通り、2012 年に
おける感染性結核登録者数が減少傾向にあることと、厚生労働省に自治体から報告された
集団感染事例数と LTBI 登録患者数とが中等度の相関関係を認めることから、わが国におい
て、結核感染者数が減少している可能性は否定できない。本調査においては、この可能性
についてより詳しく分析するために、保健所が把握している集団感染事例数と小規模感染
事例数について、過去 3 年分について情報収集した。今回の調査で報告された集団感染事
例数は 2010 年 39 件・2011 年 64 件・2012 年 42 件と、厚生労働省に報告された集団感染事
例数とほぼ同数であった(2010 年 38 件・2011 年 64 件・2012 年 42 件)(3)。一方、今
回の調査で報告された小規模感染事例数は、2010 年 44 件・2011 年 104 件・2012 年 106 件
と、2012 年の数は、2011 年の数と比較して横ばいであり、LTBI 登録患者数の減少傾向と
比例はしていなかった(図 36)。今回全国保健所調査として「小規模規模感染事例数」が
把握されたのは、著者の知る限り初めてである。今後、国内の結核登録者数が減少してい
く中で、より小規模な感染事例の発生状況についてモニタリングを行う必要があると考え
られる。
2010 年夏に公表された接触者健診の手引き(改訂第 4 版)(4)で LTBI 治療対象者の
年齢制限が撤廃され、LTBI 治療対象範囲が拡大したことにより,一時的に 2011 年に LTBI
登録者数が増加したものが,2012 年になって減少傾向を示した可能性については、接触者
健診における IGRA 検査対象者が減少したと回答した 119 保健所のうち、6 保健所のみがそ
の減少理由に挙げていた。今回の調査結果からは、この可能性を積極的に支持する情報は
得られなかった(図 31)。
結核サーベイランスシステム情報から、2011 年から 2012 年までの医療職の LTBI 登録者
7
数は,3,680 人から 3,398 人に減少しており(-7.7%),看護師・保健師の LTBI 患者数減少
(-309 人)が大きく寄与している事が示されていた(資料 1)。本調査においても、2011
年から 2012 年にかけての LTBI 登録患者数減少の要因として、医療機関等における接触者
健診対象者・IGRA 検査実施者数が減少した、と記載している保健所が複数あり、結核サー
ベイランスシステム情報の結果を支持していた(図 37)。
2012 年に IGRA 検査判定保留結果者を LTBI 治療対象者とすることが減少することによ
り、LTBI 登録患者数が減少した可能性については、医療機関・保健所合計で、IGRA 検査判
定保留結果者中 LTBI 登録患者数が、2011 年 786 人から 2012 年 372 人(図 18)と減少(52.7%)しており、傾向としては合致していた。IGRA 検査陽性者中の LTBI 登録患者数は、
2011 年 4,306 人、2012 年 3,676 人で 14.6%の減少であったのに比較して、判定保留結果
者中の LTBI 登録患者数の減少(-52.7%)は大きかった。
IGRA 検査の偽陽性結果者数の変動の影響については、「IGRA 検査結果の信頼性に問題
があると考えられる事例が発生したことがある」と回答した保健所が非常に少なく、2012
年での発生件数は 3 件のみであった(図 33)。前回の全国保健所調査においては、2011 年
に IGRA 検査結果の信頼性に問題があると考えられる事例数が 38 件報告されており、2011
年に比較して 2012 年には,採血後の検体の取り扱い方法の改善や検査キット自体の精度の
改善等により、IGRA 検査結果の偽陽性発生件数がかなり減少し、LTBI 登録患者数減少に寄
与した可能性はある。ただし、IGRA 検査判定の信頼性に問題があると考えられる事例とし
て報告された件数が少なく、その寄与程度については不明である。
[まとめ]
2012 年は 2011 年と比較して、集団感染事例の減少・感染性結核患者数の減少・接触者
健診対象者の高齢化等により、接触者健診対象者数が減少し、さらに、IGRA 検査陽性結果
のみで LTBI 患者と診断されなくなった事等により、LTBI 登録患者数の減少が起こったと
推定される。採血後の検体の取り扱い方法の改善や検査キット自体の精度の改善等によ
り、2011 年に比較して、2012 年には IGRA 検査結果の偽陽性発生件数がかなり減少し、
LTBI 登録患者数減少に寄与した可能性はあるが、IGRA 検査判定の信頼性に問題があると考
えられる事例として報告された件数が少なく、その寄与程度については不明である。
[利益相反]
報告者において、該当事項無し。
[謝辞]
ご多忙中、本研究の調査票記入にご協力頂きました全国各保健所の結核担当の皆様に深謝
します。
本研究は、厚生労働科学研究新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業「地域にお
ける効果的な結核対策の強化に関する研究」(主任研究者:石川信克)の一部として実施
しました。
[参照文献]
1. 公益財団法人結核予防会: 結核の統計2012,公益財団法人結核予防会,東京,
8
2012.
2. 公益財団法人結核予防会結核研究所疫学情報センター.
潜在性結核感染症新登録患者数増加の要因に関する全国保健所調査報告書.
(http://www.jata.or.jp/rit/ekigaku/resist/survey/)
3.公益財団法人結核予防会: 結核の統計2013,公益財団法人結核予防会,東京,
2013. P.37.
4. 感染症法に基づく結核の接触者健康診断の手引き (改訂第4版)厚生労働科学研究
(新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業)「罹患構造の変化に対応した結核対
策の構築に関する研究」 2010年(平成22年)6月.
9
図
図1 医療機関における接触者健診対象者数、年次別・年齢区分別
(人)
30000
631
605
25000
11814
20000
767
575
11092
14436
医療機関 15歳未満
12793
医療機関 15歳以上50歳未満
15000
医療機関 50歳以上
10000
9422
10101
10352
10670
5000
4977
4701
4008
3317
2009年
2010年
2011年
2012年
0
医療機関 年齢不明
(有効回答保健所数
2009~11年: n=341保健所
2012年: n=266保健所)
図2 保健所における接触者健診対象者数、年次別・年齢区分別
(人)
120000
100000
6700
6548
9027
6470
保健所 15歳未満
80000
40769
38921
40056
43829
保健所 15歳以上50歳未満
保健所 50歳以上
60000
保健所 年齢不明
40000
39437
42015
42983
19014
18356
19663
13613
2009年
2010年
2011年
2012年
45581
20000
0
10
(有効回答保健所数
2009~11: n=401
2012: n=414)
図3 医療機関におけるIGRA検査実施者数、年次別・年齢区分別
(人)
16000
193
14000
233
医療機関 15歳未満
12000
10000
8000
158
2000
0
9794
医療機関 50歳以上
90
7005
6000
4000
医療機関 15歳以上50歳未満
9909
医療機関 年齢不明
5851
2732
2382
905
1037
1754
936
1584
1941
2009年
2010年
2011年
2012年
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
図4 保健所におけるIGRA検査実施者数、年次別・年齢区分別
(人)
2902
60000
3391
保健所 15歳未満
2526
50000
2125
保健所 15歳以上50歳未満
40000
38715
30000
32350
39383
35745
保健所 50歳以上
保健所 年齢不明
20000
10000
0
3840
3729
2009年
7945
2475
2010年
14034
15848
3162
2011年
3391
2012年
11
(有効回答保健所数
2009~11: n=401
2012: n=427)
図5 医療機関におけるIGRA検査陽性者数、年次別・年齢区分別
(人)
1800
18
1600
医療機関 15歳未満
1400
医療機関 15歳以上50歳未満
1200
21
1023
医療機関 50歳以上
1000
800
614
11
医療機関 年齢不明
600
387
400
9
200
192
0
99
40
2009年
492
342
273
41
96
144
2010年
2011年
2012年
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
図6 保健所におけるIGRA検査陽性者数、年次別・年齢区分別
(人)
7000
177
6000
148
5000
3338
4000
2595
123
3000
2000
95
1000
439
166
2009年
保健所 15歳以上50歳未満
保健所 50歳以上
保健所 年齢不明
1958
1688
0
保健所 15歳未満
2385
2105
1027
149
298
335
2010年
2011年
2012年
12
(有効回答保健所数
2009~11: n=399
2012: n=427)
図7 医療機関におけるIGRA検査者中陽性割合、年次別・年齢区分別
20%
18%
18.0%
16%
15.6%
***
14.4%
14%
12%
10%
4%
2%
医療機関 15歳以上50歳未満
11.3%
10.0%
医療機関 50歳以上
10.3%
10.9%
9.0%
9.3%
7.2%
8%
6%
医療機関 15歳未満
7.0%
5.5%
4.3%
3.9%
***
7.8%
7.4%
***
6.1%
6.3%
医療機関 年齢不明
医療機関 合計
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
4.4%
3.3%
0%
2009年
2010年
2011年
2012年
***: P value<0.001
図8 保健所におけるIGRA検査者中陽性割合、年次別・年齢区分別
20%
保健所 15歳未満
18%
17.0%
16%
14%
11.4%
10.5%
10%
6.7%
5.7%
5.2%
4%
9.9%
9.4%
8%
6%
***
13.3%
12.9%
12%
保健所 15歳以上50歳未満
4.5%
6.0%
5.5%
8.6%
***
8.4%
***
6.6%
6.1%
*
4.9%
4.7%
保健所 50歳以上
保健所 年齢不明
保健所 合計
(有効回答保健所数
2009~11: n=399
2012: n=418)
2%
0%
2009年
2010年
2011年
2012年
13
**: P-value<0.01
***: P value<0.001
図9 IGRA検査陽性結果割合、保健所、7地域別、2010年~2012年
14.0%
***
12.0%
***
10.0%
8.0%
IGRA検査陽性
(2010)
IGRA検査陽性
(2011)
***
IGRA検査陽性
(2012)
6.0%
4.0%
2.0%
0.0%
北海道
東北
関東
中部
近畿
14
中国・四国 九州・沖縄
***: P-value<0.001
with Chi-square test
図10 医療機関におけるIGRA検査陽性者中LTBI登録患者数、年次別・年齢区分別
(人)
1000
900
医療機関 15歳未満
17
800
医療機関 15歳以上50歳未満
700
600
17
604
500
医療機関 年齢不明
400
355
8
300
212
200
100
0
医療機関 50歳以上
200
160
20
55
64
2010年
2011年
2012年
8
110
30
20
121
2009年
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
図11 保健所におけるIGRA検査陽性者中LTBI登録患者数、年次別・年齢区分別
(人)
4000
142
3500
132
3000
保健所 15歳以上50歳未満
2500
2096
2000
1500
86
0
保健所 50歳以上
1727
保健所 年齢不明
58
1165
1000
500
保健所 15歳未満
1042
931
155
2009年
1004
438
38
2010年
56
150
2011年
15
217
2012年
(有効回答保健所数
2009~11: n=399
2012: n=427)
図12 医療機関におけるIGRA検査陽性者中LTBI登録患者割合、年次別・年齢区分別
100%
90%
94.4%
88.9%
72.7%
80%
70%
60%
50%
40%
57.3%
50.0%
49.4%
81.0%
医療機関 15歳以上50歳未満
医療機関 50歳以上
59.0%
54.8%
50.7%
48.8%
44.3%
30%
20%
医療機関 15歳未満
57.3%
53.8%
57.8%
53.2%
医療機関 年齢不明
46.8%
医療機関 合計
44.4%
40.7%
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
30.3%
10%
0%
2009年
2010年
2011年
2012年
図13 保健所におけるIGRA検査陽性者中LTBI登録患者割合、年次別・年齢区分別
100%
*
保健所 15歳未満
89.2%
90%
80.2%
保健所 15歳以上50歳未満
80%
**
69.9%
70%
61.1%
60%
62.8%
59.5%
50%
40%
53.6%
49.5%
35.3%
***
59.4%
50.3%
**
47.7%
保健所 年齢不明
保健所 合計
(有効回答保健所数
2009~11: n=399
2012: n=427)
43.7%
37.6%
30%
20%
42.6%
保健所 50歳以上
***
64.8%
55.3%
55.2%
66.6%
22.9%
*: P value<0.05
10%
**: P value<0.01
0%
2009年
2010年
2011年
2012年
16
***: P value<0.001
図14 医療機関におけるIGRA検査判定保留結果数、年次別・年齢区分別
(人)
1400
10
医療機関 15歳未満
1200
医療機関 15歳以上50歳未満
1000
6
964
800
600
医療機関 50歳以上
599
医療機関 年齢不明
183
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
3
400
352
271
200
5
209
0
65
42
118
47
146
137
2009年
2010年
2011年
2012年
図15 保健所におけるIGRA検査判定保留結果数、年次別・年齢区分別
(人)
5000
4500
保健所 15歳未満
4000
69
3500
3191
3000
2257
2500
0
保健所 年齢不明
56
1500
500
保健所 50歳以上
75
2000
1000
保健所 15歳以上50歳未満
1668
1321
279
149
2009年
1525
536
87
2010年
1235
276
270
2011年
2012年
17
(有効回答保健所数
2009~11: n=400
2012: n=427)
図16 医療機関におけるIGRA検査中判定保留結果者割合 年次別・年齢区分別
12%
9.7%
10%
医療機関 15歳未満
9.9%
9.2%
7.2%
8%
医療機関 15歳以上50歳未満
***
6.7%
7.7%
7.1%
**
6%
4%
2%
5.6%
6.4%
5.3%
5.0%
5.0%
4.1%
4.1%
医療機関 50歳以上
5.2%
***
6.1%
医療機関 年齢不明
医療機関 合計
2.6%
3.6%
1.9%
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
**: P value<0.01
0%
2009年
2010年
2011年
2012年
***: P value<0.001
図17 保健所におけるIGRA検査中判定保留結果者割合 年次別・年齢区分別
12%
10.9%
保健所 15歳未満
10%
8.7%
8.7%
8%
7.3%
6.7%
***
8.2%
7.8%
***
6%
6.2%
4.9%
***
4.3%
4%
2%
保健所 15歳以上50歳未満
8.0%
4.1%
2.6%
5.7%
4.7%
3.5%
3.9%
3.0%
***
保健所 50歳以上
保健所 年齢不明
保健所 合計
(有効回答保健所数
2009~11: n=400
2012: n=427)
2.2%
**: P value<0.01
0%
2009年
2010年
2011年
2012年
18
***: P value<0.001
図18 IGRA検査判定保留結果割合、保健所、7地域別、2010年~2012年
14.0%
IGRA検査判定保
留 (2010)
12.0%
***
10.0%
***
8.0%
IGRA検査判定保
留 (2011)
***
IGRA検査判定保
留 (2012)
6.0% ***
4.0%
2.0%
***: P-value<0.001
with Chi-square test
0.0%
北海道
東北
関東
中部
近畿
中国・四国 九州・沖縄
図19 医療機関におけるIGRA検査判定保留結果者中LTBI登録患者数
年次別・年齢区分別
(人)
200
2
180
医療機関 15歳未満
160
医療機関 15歳以上50歳未満
140
120
医療機関 50歳以上
143
100
医療機関 年齢不明
80
4
60
1
40
20
0
27
5
1
1
2009年
13
42
33
9
12
2010年
1
2011年
3
19
2012年
4
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
図20 保健所におけるIGRA検査判定保留結果者中LTBI登録患者数
年次別・年齢区分別
(人)
28
600
保健所 15歳未満
500
保健所 15歳以上50歳未満
400
300
395
10
18
200
100
0
保健所 50歳以上
19
236
205
27
2009年
214
156
66
2
11
2010年
保健所 年齢不明
73
26
2011年
20
7
2012年
(有効回答保健所数
2009~11: n=400
2012: n=427)
図21 医療機関におけるIGRA検査判定保留結果者中LTBI登録患者割合
年次別・年齢区分別
100%
100.0%
90%
医療機関 15歳未満
80%
医療機関 15歳以上50歳未満
70%
66.7%
医療機関 50歳以上
60%
50%
医療機関 年齢不明
40%
医療機関 合計
33.3%
30%
20.0%
20%
10%
0%
14.8%
10.2%
6.2%
6.2%
2.4%
1.5%
2009年
7.7% 7.9%
2.1%
2010年
13.0%
***
7.0%
6.4% ***
4.9%
2.9%
12.2%
2.1%
2011年
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
***: P value<0.001
2012年
図22 保健所におけるIGRA検査判定保留結果者中LTBI登録患者割合
年次別・年齢区分別
35%
保健所 15歳未満
32.1%
30%
27.5%
25%
保健所 50歳以上
24.8%
20%
15.5%
15%
14.0%
10%
9.7%
保健所 年齢不明
14.1%
13.7%
13.3%
12.6%
12.3%
保健所 合計
12.4%
11.9%
10.2%
**
9.5%
***
8.2%
9.4%
***
5%
0%
5.9%
**
1.3%
2009年
保健所 15歳以上50歳未満
2.6%
2010年
2011年
2012年
21
(有効回答保健所数
2009~11: n=400
2012: n=427)
**: P value<0.01
***: P value<0.001
図23 医療機関におけるIGRA検査陰性結果者数、年次別・年齢区分別
(人)
14000
206
12000
165
医療機関 15歳未満
10000
医療機関 15歳以上50歳未満
143
8000
7910
75
8564
医療機関 50歳以上
6000
6249
4000
2000
0
医療機関 年齢不明
5436
1962
1846
737
953
1352
848
1341
1652
2009年
2010年
2011年
2012年
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
図24 保健所におけるIGRA検査陰性結果者数、年次別・年齢区分別
(人)
60000
2950
50000
2599
保健所 15歳以上50歳未満
2308
40000
1966
34468
30000
保健所 15歳未満
32131
保健所 50歳以上
保健所 年齢不明
31951
20000
29226
10000
0
10080
12465
3099
3404
6290
2253
2695
2780
2009年
2010年
2011年
2012年
22
(有効回答保健所数
2009~11: n=401
2012: n=427)
図25 医療機関におけるIGRA検査中陰性結果者割合、年次別・年齢区分別
100%
95%
91.9%
90%
85%
医療機関 15歳未満
92.9%
91.3%
83.3%
90.5%
90.6%
89.2%
85.5%
81.4%
75%
77.1%
70%
医療機関 50歳以上
***
87.2%
85.5%
85.1%
84.7%
80%
医療機関 15歳以上50歳未満
88.4%
***
87.4%
79.8%
78.9%
医療機関 年齢不明
***
医療機関 合計
77.5%
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
71.8%
65%
***: P value<0.001
60%
2009年
2010年
2011年
2012年
図26 保健所におけるIGRA検査中陰性結果者割合、年次別・年齢区分別
100%
95%
90%
85%
80%
92.5%
91.3%
90.3%
89.7%
80.7%
75%
***
91.4%
91.0%
89.4%
87.9%
79.2%
70%
93.0%
89.6%
保健所 15歳未満
***
87.5%
85.2%
83.0%
80.8%
保健所 15歳以上50歳未満
***
82.0%
***
保健所 50歳以上
85.2%
保健所 年齢不明
***
78.7%
71.8%
保健所 合計
(有効回答保健所数
2009~11: n=401
2012: n=427)
65%
60%
2009年
2010年
2011年
2012年
23
***: P value<0.001
図27 医療機関におけるIGRA検査中判定不可者数、年次別・年齢区分別
(人)
0
30
1
15
25
医療機関 15歳未満
医療機関 15歳以上50歳未満
20
1
17
15
0
医療機関 50歳以上
12
14
11
医療機関 年齢不明
10
5
0
4
2
2009年
11
0
2010年
7
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
8
1
2011年
2012年
図28 保健所におけるIGRA検査中判定不可者数、年次別・年齢区分別
(人)
300
保健所 15歳未満
20
250
保健所 15歳以上50歳未満
200
150
100
保健所 50歳以上
8
144
保健所 年齢不明
5
13
115
63
55
92
50
23
0
21
10
2009年
2010年
44
43
1
2011年
6
24
2012年
(有効回答保健所数
2009~11: n=401
2012: n=427)
図29 医療機関におけるIGRA検査判定不可者割合、年次別・年齢区分別
(対1000 IGRA検査実施者)
12.0
11.1
医療機関 15歳未満
10.0
医療機関 15歳以上50歳未満
8.0
医療機関 50歳以上
6.3
医療機関 年齢不明
6.0
4.6
4.4
*
4.0
2.7
2.0
2.4
1.9
0.0
2009年
4.1
2.6
2.9
2.4
1.4
2.4
0.0
2010年
医療機関 合計
1.5 **
1.2
0.6
0.0
2011年
0.0
2012年
(有効回答保健所数
2009~11: n=341
2012: n=279)
*: P value<0.05
**: P value<0.01
図30 保健所におけるIGRA検査判定不可者割合、年次別・年齢区分別
(対1000 IGRA検査実施者)
12.0
11.6
保健所 15歳未満
10.0
保健所 15歳以上50歳未満
7.9
8.0
6.0
4.0
2.0
保健所 50歳以上
6.0
保健所 年齢不明
5.6
5.5
4.0
4.0
3.6
4.0
3.8
4.5
保健所 合計
3.1
2.7
1.9
1.9
1.8
1.6
1.6
1.4
0.3
0.0
2009年
2010年
2011年
2012年
25
(有効回答保健所数
2009~11: n=401
2012: n=427)
図31 2011年と比較して2012年におけるLTBI登録者数は減少しましたか?
10, 2%
減少した
207, 48%
減少していない
不明
214, 50%
(n=431保健所)
図32 接触者健診におけるIGRA検査対象者が減少しましたか?
(図31で「減少した」と回答した214保健所)
90, 42%
5, 2%
減少した
減少していない
不明
119, 56%
(n=214保健所)
26
図33 図32で「減少した」と回答した場合(n=119保健所),接触者健診における
IGRA検査対象者が減少した理由として該当するもの(複数回答可)
1a 集団感染対策として接触者健診を実施
した事例が減少した。
3, 2% 3, 2%
6, 4%
1b 感染性結核患者数が減少した。
4 「結核接触者健診の手引き」改訂に伴
い,2011年は50歳以上の対象者が増加し
たが,2012年は減少した。
5 接触者健診の対象を広げないようにし
た。
59, 38%
85, 54%
7 医療機関が自主的に広く設定していた接
触者健診対象範囲を、2012年は狭く設定
した。
(n=119保健所, 複数回答可)
図34 接触者健診以外の結核スクリーニングによるIGRA検査対象者が
減少しましたか?(図29で「減少した」と回答した214保健所)
4, 2%
34, 16%
減少した
減少していない
不明・該当なし
176, 82%
(n=214保健所)
27
図35 IGRA検査結果の信頼性に問題があると考えられる事例が
発生したことはありますか?
16, 4%
31, 7%
発生した
発生していない
不明
384, 89%
(n=431保健所)
(件)
10
9
図36 図35で「発生した」と回答した場合(n=16保健所),
年ごとの事例数(複数回答可)
9
9
8
7
6
5
4
3
3
2
1
0
2011年
2012年
2013年
28
図37 2010年から2012年の間,保健所管内において集団感染・
小規模感染事例等が発生したことがありますか?
7, 2%
発生した
174, 40%
発生していない
不明
250, 58%
(n=431保健所)
図38 図37で「発生した」と回答した場合の(n=174保健所),各年毎の事例発生数
(件)
168
180
160
148
集団感染事例数・小規
模感染事例数合計
140
120
100
106
104
小規模感染事例数
83
80
60
44
40
20
集団感染事例数
64
42
39
0
2010年
2011年
2012年
29
図39 2011年と比較して2012年にLTBI登録者数が減少した要因として
考えられる事項
0
5
10
1a 集団感染対策として接触者健診を実施した事例が
減少した。
17
8
1b 感染性結核患者数が減少した。
8 医療機関等における接触者健診対象者数やIGRA検
査実施者数が減少した。
9 高齢化等に伴い、接触者健診対象者においてIGRA
検査を実施しない場合が多い。
10 IGRA検査陽性結果のみでは、LTBI患者と診断さ
れなくなった。
99 その他
(複数回答可、57保健所からの回答数60件)
30
15
17
4
5
9
20
資料1
全国結核患者発生動向調査情報による 2011 年から 2012 年における潜在性結核感染症
(LTBI)登録者の減少要因の分析
(2013 年 11 月)
結核研究所疫学情報センター
結核研究所 加藤誠也
大角晃弘
【背景】
わが国の結核登録者情報システム(以下結核サーベイランス)では,「感染症の予防及び感染症
の患者に対する医療に関する法律(以下,感染症法)」第 12 条第 1 項の規定に基づく届け出によ
って,結核医療を必要とする潜在性結核感染症(latent tuberculosis infection; 以下 LTBI)患
者の情報を収集している。LTBI 患者の届け出数に関しては,2007 年以降月報や年報として結核研
究所疫学情報センターのホームページや「結核の統計」にまとめて公表している [1]。
国内の年間 LTBI 登録者数は,2007 年から 2010 年まで毎年 3,000 人から 5,000 人ほどで推移し
ていたが(2007 年 2,952 人,2008 年 4,832 人,2009 年 4,119 人,2010 年 4,930 人),2011 年には
その数が 10,046 人と前年の約 2 倍になった。そのような状況の中,2011 年の LTBI 登録者数増加の
要因とその背景についてその概要を把握することを目的として,2012 年 8 月から 10 月に,国内全
ての保健所(495 カ所)を対象として質問票による情報収集を行った。2011 年における LTBI 登録
者数増加の要因は,2010 年のクォンティフェロン TB-Gold○R 検査(以下 QFT 検査)年齢制限撤廃に
よる検査実施数の増加,予算措置・検査実施体制の整備等による QFT 検査実施指数の増加,QFT 検
査の第 2 世代(QFT-2G)から第 3 世代(QFT-3G)への移行に伴う陽性結果者数や判定保留結果者数
とそれらの割合の増加等が関与していることが示された。QFT 検査自体の偽陽性が LTBI 登録者数増
加に大きく寄与している可能性については,本調査では積極的に支持する結果は得られなかった
が,QFT 検査の信頼性を疑う 43 事例のうち 38 事例が 2011 年に起こっていることが報告されてお
り,QFT 検査の偽陽性が発生していることも推定され,さらなる検討が必要と考えられた(資料
2)。
2012 年から 2013 年前半における LTBI 登録者数の推移を見ると,2012 年前半は 2011 年と同様の
高い状況であったが(月 700 人前後),後半は月を追う毎に下がり,2013 年 1 月は 391 人であっ
た。しかし,その後再び増加傾向を認め,2013 年 7 月には 597 人が登録されている。2012 年から
2013 年前半には,結核対策上の大きな動きはなかったが,2012 年 11 月には,インターフェロンγ 遊離試験(interferon gamma release assay;IGRA)として,T-SPOT ○R TB が発売開始された。
また 2013 年 4 月には,QFT-3G の一部製品に製造工程におけるエンドトキシンの混入によって偽陽
性の発生が報告されたため,当該ロットが自主回収された(図 1)。
【目的】
結核サーベイランスにより得られる情報を用いて,2011 年から 2012 年における LTBI 登録者数
が減少した要因について分析し,要因を明らかにすること。
【方法】
2009 年から 2012 年における結核サーベイランスの月報及び年報情報を用いて,LTBI 新登録結核
患者の年次推移・性年齢分布・発見方法・職業分布・自治体別年次推移について記載する。
【結果】
1 LTBI 登録者数の月別,性・年齢区分別推移
2011 年の LTBI 登録者数は,2010 年の約 2 倍になっており(2009 年 4,119 人,2010 年 4,930
人,2011 年 10,046 人),2010 年後半以降に増加傾向が強まり,2011 年 8 月頃にピークを迎えてい
る。その後,2012 年前半までは 2011 年と同様の高い値を維持していたが,2012 年後半に減少傾向
に転じ,2013 年 1 月には 2012 年前半の約半分に低下し,1 月の登録者数は 391 人であった。しか
31
しその後再び上昇傾向に転じており,3013 年 7 月には約 600 人に達している(図1)。
2012 年における LTBI 登録者数の減少が,QFT 検査結果陽性者が何らかの原因で減少したことは
否定できないが,2012 年に QFT 検査キット自体・検査法等で大きな変更はなく,LTBI 登録者数の
減少の原因としては考えにくい。
表1に性・年齢別の 2009 年から 2012 年までの LTBI 登録者数を示す。2012 年の女性の割合は
2011 年と同様であった(2009 年 56.7%, 2010 年 55.3%,2011 年 60.5%,2012 年 60.4%;表 1,図
2)。2012 年における 2011 年からの LTBI 登録者数減少率は,女性で-14.2%(2012 年 5,301
人),男性で-13.8%(2012 年 3,470 人)で,ほとんど差が無かった(図3)。
32
図1
月別 LTBI 登録者数推移,2009 年~2013 年 8 月
図1
人
900
潜在性結核感染症(LTBI)登録者数推移(月別)
2009年
2010年
2011年
800
802
799
818
767
767
718
712
710
692
735
683
651 660
638
624
600
613
568
548
500
790
775
758
700
2013年
2012年
597
567
558
533
499 492
485
477
448
448
422
412
400
391
381
353 346
300
300
287
344
324 328
285
275
254
322
2010末頃:
QFT検査は
3Gに移行?
297
294
245
262 268
236
211
200
179
2009.7: QFT3G発売開始。
100
523
520
2010.6: 結核接触
者健診手引き第4 2010.7: QFT版出版:QFT検査 2G発売中止。
年齢制限撤廃。
2011.3: 東日本
大震災発生。
2012.11: T-SPOT
TB発売開始。
2013.4: QFT3G一部製品
自主回収。
0
09/1 2
3
4
5
6
7
8
9 10 11 1210/1 2
3
4
5
6
7
8
9 10 11 1211/1 2
3
4
5
年/月
33
6
7
8
9 10 11 1212/1 2
3
4
5
6
7
8
9 10 11 1213/1 2
3
4
5
6
7
8
表1
LTBI 登録者数,性・年齢区分別,2009 年~2012
Total
2009
実数
総 数
0~4歳
5~9
10~14
15~19
20~24
25~29
30~34
35~39
40~44
45~49
50~54
55~59
60~64
65~69
70~74
75~79
80~84
85~89
90~
4119
390
207
156
208
316
431
410
485
440
446
203
201
102
42
26
24
20
11
1
2010
実数
4930
370
160
162
244
397
462
519
534
519
479
349
290
194
115
56
35
25
10
10
2011
2010/
2011/
2009 実数 2009
比
比
1.20 10046 2.44
0.95
542 1.39
0.77
182 0.88
1.04
233 1.49
1.17
327 1.57
1.26
864 2.73
1.07 1080 2.51
1.27 1084 2.64
1.10 1152 2.38
1.18
989 2.25
1.07
923 2.07
1.72
773 3.81
1.44
683 3.40
1.90
577 5.66
2.74
269 6.40
2.15
142 5.46
1.46
99 4.13
1.25
69 3.45
0.91
36 3.27
10.00
22 22.00
Males
2012
2011/
2012/ 2012/ 2012/
2010 実数 2009 2010 2011
比
比
比
比
8771 2.13 1.78 0.87
2.04
499 1.28 1.35 0.92
1.46
219 1.06 1.37 1.20
1.14
177 1.13 1.09 0.76
1.44
276 1.33 1.13 0.84
1.34
753 2.38 1.90 0.87
2.18
879 2.04 1.90 0.81
2.34
876 2.14 1.69 0.81
2.09
893 1.84 1.67 0.78
2.16
913 2.08 1.76 0.92
1.91
768 1.72 1.60 0.83
1.93
701 3.45 2.01 0.91
2.21
621 3.09 2.14 0.91
2.36
549 5.38 2.83 0.95
2.97
256 6.10 2.23 0.95
2.34
162 6.23 2.89 1.14
2.54
110 4.58 3.14 1.11
2.83
68 3.40 2.72 0.99
2.76
39 3.55 3.90 1.08
3.60
12 12.00 1.20 0.55
2.20
2009 2010
実数
実数
1790 2206
159
182
93
86
78
87
97
139
125
176
170
189
181
223
211
212
200
213
182
193
76
146
90
140
59
101
22
59
17
32
13
14
13
8
4
3
0
3
2011
Females
2012
2010/
2011/ 2011/
2012/ 2012/ 2012/
2009 実数 2009 2010 実数 2009 2010 2011
比
比
比
比
比
比
3470 1.94 1.57 0.87
1.23 3966 2.22 1.80
230 1.45 1.26 0.92
1.14
251 1.58 1.38
116 1.25 1.35 1.26
0.92
92 0.99 1.07
90 1.15 1.03 0.93
1.12
97 1.24 1.11
129 1.33 0.93 0.78
1.43
165 1.70 1.19
211 1.69 1.20 0.82
1.41
257 2.06 1.46
305 1.79 1.61 0.80
1.11
379 2.23 2.01
311 1.72 1.39 0.76
1.23
408 2.25 1.83
350 1.66 1.65 0.78
1.00
448 2.12 2.11
315 1.58 1.48 0.84
1.07
374 1.87 1.76
308 1.69 1.60 0.95
1.06
325 1.79 1.68
251 3.30 1.72 0.90
1.92
278 3.66 1.90
261 2.90 1.86 0.90
1.56
289 3.21 2.06
256 4.34 2.53 0.92
1.71
279 4.73 2.76
153 6.95 2.59 1.14
2.68
134 6.09 2.27
73 4.29 2.28 0.90
1.88
81 4.76 2.53
49 3.77 3.50 0.92
1.08
53 4.08 3.79
37 2.85 4.63 1.03
0.62
36 2.77 4.50
20 5.00 6.67 1.43
0.75
14 3.50 4.67
5
6
2.00
1.67 0.83
34
2009 2010
実数 実数
2329 2724
231 188
114
74
78
75
111 105
191 221
261 273
229 296
274 322
240 306
264 286
127 203
111 150
43
93
20
56
9
24
11
21
7
17
7
7
1
7
2012
2010/
2011/ 2011/
2012/
2009 実数 2009 2010 実数 2009
比
比
比
比
5301 2.28
1.17 6080 2.61 2.23
269 1.16
0.81 291 1.26 1.55
103 0.90
0.65
90 0.79 1.22
87 1.12
0.96 136 1.74 1.81
147 1.32
0.95 162 1.46 1.54
542 2.84
1.16 607 3.18 2.75
574 2.20
1.05 701 2.69 2.57
565 2.47
1.29 676 2.95 2.28
543 1.98
1.18 704 2.57 2.19
598 2.49
1.28 615 2.56 2.01
460 1.74
1.08 598 2.27 2.09
450 3.54
1.60 495 3.90 2.44
360 3.24
1.35 394 3.55 2.63
293 6.81
2.16 298 6.93 3.20
103 5.15
2.80 135 6.75 2.41
89 9.89
2.67
61 6.78 2.54
61 5.55
1.91
46 4.18 2.19
31 4.43
2.43
33 4.71 1.94
19 2.71
1.00
22 3.14 3.14
7 7.00
16 16.00 2.29
F/M比
2011
2012/
2010
比
1.95
1.43
1.39
1.16
1.40
2.45
2.10
1.91
1.69
1.95
1.61
2.22
2.40
3.15
1.84
3.71
2.90
1.82
2.71
1.00
2012/
2011
比
0.87
0.92
1.14
0.64
0.91
0.89
0.82
0.84
0.77
0.97
0.77
0.91
0.91
0.98
0.76
1.46
1.33
0.94
0.86
0.44
2009 2010 2011 2012
1.30
1.45
1.23
1.00
1.14
1.53
1.54
1.27
1.30
1.20
1.45
1.67
1.23
0.73
0.91
0.53
0.85
0.54
1.75
1.23
1.03
0.86
0.86
0.76
1.26
1.44
1.33
1.52
1.44
1.48
1.39
1.07
0.92
0.95
0.75
1.50
2.13
2.33
2.33
1.53
1.16
0.98
1.40
0.98
2.36
1.85
1.66
1.57
1.64
1.84
1.78
1.36
1.07
1.01
0.75
0.87
0.92
1.57
2.67
1.53
1.17
0.89
0.97
1.14
2.57
1.88
1.82
1.55
1.90
1.49
1.79
1.38
1.14
0.67
1.22
1.24
0.84
0.95
1.40
図2 LTBI登録者数における男女比の年次推移
2009年-2012年
男女比
1.80
1.60
1.30
1.40
1.53
1.53
2011
2012
1.23
1.20
1.00
0.80
0.60
0.40
0.20
0.00
2009
2010
年
LTBI: 潜在性結核感染症
図3 LTBI登録者総数年次推移、性別、2009年-2012年
人
12,000
10,046
10,000
8,771
合計
8,000
男性
6,080
6,000
5,301
4,930
女性
4,119
4,000
2,329
2,000
3,966
2,724
3,470
2,206
1,790
0
2009
LTBI: 潜在性結核感染症
2010
年
2011
35
2012
2012 年の LTBI 登録者数は,前年に比較して,70 歳以上 80 歳未満の年齢層を除く全て
の年齢層で,減少傾向を認めた(図 4)。2012 年の 20 歳代から 50 歳代における女性比率
は高い状態を維持しており,同年代における活動性結核登録患者で男性の比率が高いこと
を考慮すると,LTBI 登録者に特徴的なことである。(図 2、図 5)。
人
図4
LTBI登録者数年次推移、男女別、年齢階層別、2009年-2012年
2500
0~9歳
10~19
2000
20~29
30~39
40~49
1500
50~59
60~69
1000
70~79
80~
500
0
2009
2010
2011
Total
2012
2009
2010
2011
2012
Males
2009
2010
2011
Females
36
2012
図5 LTBI登録患者数男女比の年次推移、年齢階層別、2009年-2012年
男女比
2.50
0~9歳
10~19
2.00
20~29
30~39
1.50
1.53
1.53
1.30
1.23
40~49
50~59
1.00
60~69
70~79
0.50
80~
合計
0.00
2009
2010
年
2011
LTBI: 潜在性結核感染症
37
2012
2
LTBI 登録者数の発見方法別推移(表 2)
2011 年から 2012 年にかけての定期健康診断による LTBI 登録患者数は,660 人から 817
人に 23.8%増加している。定期健康診断による LTBI 登録者数のうち,職場健診によるも
のが多くを占め(2011 年 545 人,2012 年 711 人),それが全体に占める割合も増加してい
る(2011 年 5.4%,2012 年 8.1%)。一方,2011 年から 2012 年にかけての接触者健診によ
る LTBI 登録患者数は,7,979 人から 6,705 人に 1,229 人減少(-16.0%)し,それが全体
に占める割合も減少している(2011 年 79.4%,2012 年 76.4%)。接触者健診のうち,家族
健診で発見された LTBI 患者数は,1,998 人から 1,870 人に 128 人減少(-6.4%)であった
が,家族以外での接触健診で発見された LTBI 患者数は 5,981 人から 4,835 人に 1,146 人減
少(-19.2%)しており,LTBI 登録患者数全体の減少者数 1,275 人への寄与は大きい。
2011 年から 2012 年にかけての医療機関受診による LTBI 登録患者数は,335 人から 339
人と横ばいであったが,他疾患入院中または他疾患通院中で LTBI 登録となった患者数は,
それぞれ 79 人から 124 人,212 人から 251 人と増加傾向を示した。しかし,これらが全体
の中に占める割合は併せても 10%未満であり,LTBI 登録患者数全体に対する影響は小さ
い。
表2
LTBI 登録者数,発見方法別,2011 年~2012 年
2011
実数
2012
構成割合
実数
構成割合
2012/2011比
1 0 ,0 4 6
1 0 0 .0 %
8 ,7 7 1
9 ,2 2 5
9 1 .8 %
8 9 .7 %
0 .8 5
A1 個別健康診断
219
2.2%
7 ,8 7 1
149
1.7%
0.68
A2 定期健康診断
660
85
7
545
23
7,979
1,998
5,981
6.6%
0.8%
0.1%
5.4%
0.2%
79.4%
19.9%
59.5%
9.3%
1.0%
0.1%
8.1%
0.2%
76.4%
21.3%
55.1%
1.24
0.99
1.00
1.30
0.65
0.84
0.94
0.81
A4 その他の集団検診
360
3.6%
817
84
7
711
15
6,705
1,870
4,835
198
2.3%
0.55
A5 登録中の健康診断
B 医療機関
B1 受診
B2 他疾患入院中
B3 他疾患通院中
C その他
D 不明
7
626
335
79
212
163
32
0.1%
6 .2 %
3.3%
0.8%
2.1%
1.6%
0.3%
2
714
339
124
251
172
14
0.0%
8 .1 %
3.9%
1.4%
2.9%
2.0%
0.2%
0.29
1 .1 4
1.01
1.57
1.18
1.06
0.44
総計
A 健康診断
A2.1 学校
A2.2 住民
A2.3 職場
A2.4 施設
A3 接触者健診
A3.1 家族
A3.2 その他
38
100%
0 .8 7
3
LTBI 登録者数職業別推移
2011 年から 2012 年までの医療職の LTBI 登録者数は,3,680 人から 3,398 人に減少して
おり(-7.7%),看護師・保健師の LTBI 患者数減少(-309 人)が大きく寄与している。看
護師・保健師が,医療職 LTBI 登録者の中に占める割合は約 6 割である(2011 年 63.7%,
2012 年 59.9%)。その他医療職の LTBI 登録者数は,2011 年 910 人から 2012 年 992 人と
増加傾向にあり,LTBI 登録者数に占めるその割合は,それぞれ 9.1%と 11.3%であった。他
常用勤労者の LTBI 登録者数の全体の中に占める割合は,2009 年から 2012 年まで減少傾向
にあり,2011 年(2,322 人)から 2012 年(1,781 人)での LTBI 登録者数の減少率は23.3%(-541 人)であった。無職・その他に分類される LTBI 登録者数は,2011 年以降年
間 1000 人以上となっており(2011 年 1,206 人,2012 年 1,116 人),2011 年と比較した
2012 年の数の減少率は-7.5%であった。小児・学童・生徒・学生等での 2011 年から 2012
年への LTBI 登録者数は,乳幼児が 570 人から 395 人に-30.7%の減少,高校生以上が 464 人
から 440 人に-5%の減少を認めたが,小・中学生では,414 人から 488 人に 18.9%増加し
ていた(表 3)。
2009 年から 2012 年の間における医療職 LTBI 登録者のうち,定期健康診断により発見さ
れた者の占める割合及びその数は増加傾向にあり(Chi-sq.傾向性検定=53.7, p=0.00),
2012 年には医療職 LTBI 登録者数のうちの 17.7%を占め,2011 年から 2012 年にかけても増
加傾向にあった(2011 年 483 人,2012 年 653 人;表 4)。医療職 LTBI 登録者で定期健診
により発見された者は,職場定期健診による者が大部分を占めている。2011 年から 2012
年における医療職全体の LTBI 登録者数減少(-282 人)には,接触者健診による LTBI 登録
者数減少(-389 人)が大きく寄与している。2009 年から 2012 年の間における医療職 LTBI
登録者数のうち,医療機関で発見された者の占める割合は減少傾向にあり(カイ 2 乗傾向
性検定=4.3, p=0.04),医療職 LTBI 登録者数全体に占める割合も小さい(表 4)。
2011 年から 2012 年までの各年齢階層別医療職 LTBI 登録患者数は,70 歳未満全ての年齢
階層で減少傾向を認めた(表 5)。2011 年から 2012 年の医療職 LTBI 登録者数減少(-282
人)に大きく寄与しているのは,看護師・保健師の 30 歳代(-153 人)と 30 歳未満(-77
人)の若年層であった(表 5,図 6)。
39
表3
LTBI 登録者数,職業別,2011 年~2012 年
2011
実数 構成割合
1 0 ,0 4 6 1 0 0 .0 %
2,345
23.3%
425
4.2%
910
9.1%
合計
1 看護師,保健師
2 医師
3 その他医療職 2012
実数 構成割合
8 ,7 7 1 1 0 0 .0 %
2,036
23.2%
370
4.2%
992
11.3%
医療職(再掲)
3,680
36.6%
3,398
38.7%
4 接客業等
5 教員,保育士
6 その他常用勤労者
7 その他の臨時雇,日雇
8 その他自営業,自由業
9 家事従事者
10 無職,その他
11 乳幼児
12 小中学生等学童 13 高校生以上の生徒学生等
14 不明
306
102
2,322
345
230
261
1,206
570
414
464
146
3.0%
1.0%
23.1%
3.4%
2.3%
2.6%
12.0%
5.7%
4.1%
4.6%
1.5%
238
75
1,781
309
183
201
1,116
395
488
440
147
2.7%
0.9%
20.3%
3.5%
2.1%
2.3%
12.7%
4.5%
5.6%
5.0%
1.7%
表4
医療職 LTBI 登録者数,発見方法別,2011 年~2012 年
2011
実数
合計
構成割合
3 ,6 8 0 1 0 0 .0 %
A 健康診断
3 ,4 9 2
9 4 .9 %
A1 個別健康診断
97
2.6%
A2 定期健康診断
483
13.1%
A2.1 学校
7
0.2%
A2.2 住民
1
0.0%
A2.3 職場
468
12.7%
A2.4 施設
7
0.2%
A3 接触者健診
2,724
74.0%
A3.1 家族
71
1.9%
A3.2 その他
2,653
72.1%
A4 その他の集団検診
188
5.1%
B 医療機関
78
2 .1 %
B1 受診
65
1.8%
B2 他疾患入院中
3
0.1%
B3 他疾患通院中
10
0.3%
C その他・不明*
110
3 .0 %
*含登録中の健康診断
2012
実数
構成割合
3 ,3 9 8 1 0 0 .0 %
3 ,2 0 8 8 7 .2 %
100
2.7%
653
17.7%
9
0.2%
1
0.0%
632
17.2%
11
0.3%
2,335
63.5%
68
1.8%
2,267
61.6%
120
3.3%
77
2 .1 %
60
1.6%
4
0.1%
13
0.4%
113
3 .1 %
40
表5
医療職 LTBI 登録者数,年齢階層別,2011 年~2012 年
2011
LTBI登録
患者数
年齢階層
~29歳
30~39歳
40~49歳
50~59歳
60~69歳
70歳~
合計
医療職計 %
3,228
2,236
1,912
1,456
846
368
10,046
1048
1161
849
483
131
8
3,680
32.5
51.9
44.4
33.2
15.5
2.2
36.6
2012
看護師・ 保
%
健師
669
730
556
314
73
3
2,345
医師
20.7
32.6
29.1
21.6
8.6
0.8
23.3
120
149
89
41
22
4
425
その他
%
医療職
%
3.7
6.7
4.7
2.8
2.6
1.1
4.2
259
282
204
128
36
1
910
LTBI登録
医療職計 %
患者数
8.0
12.6
10.7
8.8
4.3
0.3
9.1
2,803
1,769
1,681
1,322
805
391
8,771
図6 医療職LTBI登録患者数、医療職別、年齢階層別、2009年-2012年
人
2500
669
below 30 yrs old
592
2000
30-39 y.o.
40-49 y.o.
1500
730
577
220
1000
259
229
50-59 y.o.
60-69 y.o.
156
556
279
500
273
523
120
181
58
276
190
0
2009
2010
282
107
2011
Nurses
71
204
120
27 149
22
83
51
53
30
89
68
86
55
29
31
2012 2009 2010 2011 2012 2009 2010 2011
Physicians
231
70 y.o. and above
2012
Other medical workers
41
928
970
840
495
153
12
3,398
33.1
54.8
50.0
37.4
19.0
3.1
38.7
看護師・
%
保健師
592
577
523
280
61
3
2,036
その他
%
医療職
医師 %
21.1
32.6
31.1
21.2
7.6
0.8
23.2
107
120
86
38
16
3
370
3.8
6.8
5.1
2.9
2.0
0.8
4.2
229
273
231
177
76
6
992
8.2
15.4
13.7
13.4
9.4
1.5
11.3
4 LTBI 登録者数と集団感染事例数(図 9,図 10)
1998 年から 2012 年までの間における(LTBI 登録者数が集計されなかった 2004 年~
2006 年の LTBI 登録者数を除く),厚生労働省に報告された集団感染事例数と各年の LTBI
登録者数と各年の LTBI 登録者数は,相関係数が 0.69(95%信頼区間 0.2-0.91)となり,
相関関係を認めた。
図7 LTBI登録者数と集団感染事例数
1998年~2012年(2004年~2006年除く)
LTBI登録者数
12000
10000
y = 168.14x - 790.63
R² = 0.4826
r=0.69 (95%CI 0.20 to 0.91)
8000
6000
4000
2000
0
0
10
20
30
40
50
集団感染事例数(*1)
60
70
(*1: 厚労省への届出数)
5
LTBI 登録者数自治体別年次推移(表 6)
2012 年の都道府県別年間 LTBI 登録者数も,2009 年または 2010 年のそれと比較してほと
んどの自治体で増加していたが,前年 2011 年の LTBI 登録者数との比では,多くの自治体
で減少傾向を認めた。
42
表6
各地方自治体における LTBI 登録者数の年次推移,2009 年~2012 年
全国総数
北海道
青森
岩手
宮城
秋田
山形
福島
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京都
神奈川
新潟
富山
石川
福井
山梨
長野
岐阜
静岡
愛知
三重
滋賀
京都府
大阪府
兵庫
奈良
和歌山
鳥取
島根
岡山
広島
山口
徳島
香川
愛媛
高知
福岡
佐賀
長崎
熊本
大分
宮崎
鹿児島
沖縄
2009
2010
4,119
48
89
43
26
29
36
40
90
18
19
207
238
701
56
11
21
24
23
3
63
56
31
219
52
32
40
222
101
57
39
20
32
49
52
24
29
44
43
16
48
29
30
33
16
34
42
40
4,930
123
135
70
24
32
47
45
201
36
20
223
299
824
143
42
33
20
18
23
72
49
47
191
33
33
28
180
184
42
51
14
30
59
63
12
25
36
19
13
68
21
33
52
31
41
41
45
2010/
2009比
1.2
2.6
1.5
1.6
0.9
1.1
1.3
1.1
2.2
2.0
1.1
1.1
1.3
1.2
0.9
3.8
1.6
0.8
0.8
7.7
1.1
0.9
1.5
0.9
0.6
1.0
0.7
0.8
1.8
0.7
1.3
0.7
0.9
1.2
1.2
0.5
0.9
0.8
0.4
0.8
1.4
0.7
1.1
1.6
1.9
1.2
1.0
1.1
2011
10,046
264
236
110
66
112
157
108
267
62
42
548
452
1,522
249
57
81
82
48
42
174
144
57
400
90
92
62
394
299
93
216
58
129
247
220
74
90
43
58
32
113
178
91
90
85
59
71
94
2011/ 2011/
2009比 2010比
2.4
2.0
5.5
2.1
2.7
1.7
2.6
1.6
2.5
2.8
3.9
3.5
4.4
3.3
2.7
2.4
3.0
1.3
3.4
1.7
2.2
2.1
2.6
2.5
1.9
1.5
2.2
1.8
1.5
1.7
5.2
1.4
3.9
2.5
3.4
4.1
2.1
2.7
14.0
1.8
2.8
2.4
2.6
2.9
1.8
1.2
1.8
2.1
1.7
2.7
2.9
2.8
1.6
2.2
1.8
2.2
3.0
1.6
1.6
2.2
5.5
4.2
2.9
4.1
4.0
4.3
5.1
4.2
4.2
3.5
3.1
6.2
3.1
3.6
1.0
1.2
1.3
3.1
2.0
2.5
2.4
1.7
6.1
8.5
3.0
2.8
2.7
1.7
5.3
2.7
1.7
1.4
1.7
1.7
2.4
2.1
2012
8,771
188
192
134
88
72
80
77
207
53
56
436
404
1,164
232
58
66
35
64
46
131
89
80
285
72
76
103
373
270
121
140
58
115
112
105
103
66
37
23
27
194
35
73
103
92
73
48
140
2012/ 2012/ 2012/
2009比 2010比 2011比
2.1
1.8
0.9
3.9
1.5
0.7
2.2
1.4
0.8
3.1
1.9
1.2
3.4
3.7
1.3
2.5
2.3
0.6
2.2
1.7
0.5
1.9
1.7
0.7
2.3
1.0
0.8
2.9
1.5
0.9
2.9
2.8
1.3
2.1
2.0
0.8
1.7
1.4
0.9
1.7
1.4
0.8
4.1
1.6
0.9
5.3
1.4
1.0
3.1
2.0
0.8
1.5
1.8
0.4
2.8
3.6
1.3
15.3
2.0
1.1
2.1
1.8
0.8
1.6
1.8
0.6
2.6
1.7
1.4
1.3
1.5
0.7
1.4
2.2
0.8
2.4
2.3
0.8
2.6
3.7
1.7
1.7
2.1
0.9
2.7
1.5
0.9
2.1
2.9
1.3
3.6
2.7
0.6
2.9
4.1
1.0
3.6
3.8
0.9
2.3
1.9
0.5
2.0
1.7
0.5
4.3
8.6
1.4
2.3
2.6
0.7
0.8
1.0
0.9
0.5
1.2
0.4
1.7
2.1
0.8
4.0
2.9
1.7
1.2
1.7
0.2
2.4
2.2
0.8
3.1
2.0
1.1
5.8
3.0
1.1
2.1
1.8
1.2
1.1
1.2
0.7
3.5
3.1
1.5
69
札幌市
61
66
仙台市
22
41
さいたま市
23
56
千葉市
35
46
横浜市
135
156
川崎市
53
63
相模原市
34 新潟市
16
13
静岡市
9
34
浜松市
12
13
名古屋市
130
161
京都市
47
45
大阪市
176
169
堺市
29
52
神戸市
46
56
岡山市
29
35
広島市
31
37
北九州市
11
10
福岡市
39
41
熊本市
(再掲)
東京都特別区
527
636
1.1
1.9
2.4
1.3
1.2
1.2
0.8
3.8
1.1
1.2
1.0
1.0
1.8
1.2
1.2
1.2
0.9
1.1
1.2
106
62
92
93
229
105
42 34
42
45
175
152
250
69
79
142
92
40
123
1,115
1.7
2.8
4.0
2.7
1.7
2.0
1.6
1.5
1.6
2.0
1.5
1.7
1.2
2.6
1.2
3.5
1.1
3.4
1.5
1.3
1.4
4.1
2.5
4.0
3.0
2.1
4.7
3.8
1.3
3.2
1.4
2.4
1.7
4.9
3.0
3.6
3.2
2.1
1.8
59
60
85
243
104
48 30
39
38
196
161
278
74
89
76
100
71
100
55 868
43
1.1
2.7
2.6
2.4
1.8
2.0
1.0
1.4
1.1
1.8
1.6
1.7
1.4
2.3
1.1
2.9
1.2
3.6
1.6
1.4
1.6
2.2
2.7
7.1
2.4
1.9
4.3
3.2
1.5
3.4
1.6
2.6
1.9
2.6
3.2
6.5
2.6
1.6
0.7
1.0
0.7
0.9
1.1
1.0
1.1
0.9
0.9
0.8
1.1
1.1
1.1
1.1
1.1
0.5
1.1
1.8
0.8
-
1.4
0.8
【考察】
2012 年結核サーベイランス情報等から,2011 年に比較して 2012 年における LTBI 登録者の減少をもた
らした要因として考えられるものをまとめると以下のようになる。
(1)結核感染者数の真の減少の可能性
c) 感染性(特に塗抹陽性肺結核患者)患者数は減少傾向にあり(喀痰塗抹陽性肺結核患者数 9,019 人
(2010 年),8,654 人( 2011 年),8,237 人(2012 年)),結核感染者数の真の減少をもたら
している可能性はある。
d) 集団感染事例数と各年の LTBI 登録者数と各年の LTBI 登録者数は,相関係数が 0.69(95%信頼区間
0.2-0.91)となり,相関関係を認めた。LTBI 登録者数減少に集団感染発生集団数の減少が寄与してい
る可能性はある。
→原因の一つとなっている可能性はあるが,全国における結核感染者数の実態把握は困難である。
(2)医療機関から保健所への LTBI 届出数・届出率が影響した可能性
a)医療機関他疾患入院中又は通院中に LTBI 登録となった患者数は増加傾向にある(2009 年 90 人
(2.2%),2010 年 119 人(2.4%),2011 年 291 人(2.9%),2012 年 375 人(4.3%))。
→医療機関から保健所への届出数の増加傾向は,近年の生物製剤の使用に伴って INH が投与されている
患者の推定数に比較して極めて小さいものの,医療機関における届出の必要性が周知されたことを示
唆すると考えられる。他に医療機関入院中・通院中の LTBI 登録者数の届出数や届出率が減少する様な
事由は見当たらない。
(3)保健所・医療機関における接触者健診受診率の減少
a) 2011 年から 2012 年の間に,接触者健診受診率を低下させる要因は見当たらない。
(4)保健所・医療機関におけるインターフェロン-γ 遊離試験(interferon gamma release assay;
IGRA)実施数の影響
a)2011 年から 2012 年までの間で感染性患者が減少したために,接触者健診対象者が減少し,IGRA 実
施数が減少した可能性はある。
b)2010 年から 2011 年までの間で,接触者健診の手引き(改訂第 4 版)において LTBI 治療対象者の年
齢制限が撤廃され対象範囲が拡大したことにより,LTBI 登録者数が増加したものが,2012 年になっ
て減少傾向を示した可能性はある。
c)2011 年から 2012 年までの医療職の LTBI 登録者数は,3680 人から 3398 人に減少しており(7.7%),看護師・保健師の LTBI 患者数減少(-309 人)が大きく寄与している。
d)2011 年から 2012 年における医療職全体の LTBI 登録者数減少(-282 人)には,接触者健診による
LTBI 登録者数減少(-389 人),看護師・保健師の 30 歳代(-153 人)と 30 歳未満(-77 人)の若年
層における減少が大きく寄与している。
e)集団感染事例数と各年の LTBI 登録者数,相関係数が 0.69(95%信頼区間 0.2-0.91)となり,相関
関係を認めた。LTBI 登録者数増加に集団感染事例数又は集団感染発生集団数減少が寄与している可
能性はある。
→この可能性については否定できないため,今後検証する必要がある。
(5)2012 年には,QFT 検査結果の判定保留者を LTBI 治療対象者とすることが減少した
a) 2012 年に実施した LTBI 登録者数増加要因全国調査では、2011 年の QFT 判定保留結果者数とその割
合は、QFT 検査実施件数の増加に伴い増加していた。2012 年に、QFT 検査を受けた者の中での判定保
留の割合が減少している可能性は否定できない。
→2012 年に QFT 検査キット自体・検査法等で大きな変更はなく,2012 年の LTBI 登録者数減少の原因と
しては考えにくいが,可能性は否定できないことより,今後検証する必要がある。
44
b) 判定保留の結果であった者の中で LTBI 治療の対象となった者の割合について、LTBI 登録者数増加要
因全国調査では、2009 年から 2011 年において、保健所でこの割合が減少し、医療機関で増加してい
た。保健所でこの割合が減少したのは、判定保留の結果が出た場合、感染の可能性が高い状況(例え
ば、接触者健診で QFT 陽性率が 15%以上であった場合等)では「陽性」と同様に扱い、それ以外は
「陰性」として扱う考え方が浸透した可能性が考えられる。
→2012 年にこの考え方がさらに広まったとすれば、LTBI 登録者数の減少につながる可能性があり、今後
検証する必要がある。
(6)QFT 検査の偽陽性結果が 2012 年には偽陽性結果が減少した
a) QFT 検査で偽陽性結果をもたらす検査キットの回収が行われたのは,2013 年 5 月以降である。2012
年に偽陽性結果をもたらす検査キットの回収が実施されたことはなく,2012 年に偽陽性結果が減少
したことを示唆する情報はない。
→2012 年の時点で,既に偽陽性結果をもたらす検査キットの回収が実施されたことはなく,2012 年に偽
陽性結果が減少したことを示唆する情報はないが,可能性は否定できないことより,今後検証する必
要がある。
45
資料2
平成 25 年 12 月 17 日
各保健所長様
2011 年から 2012 年における潜在性結核感染症(LTBI)新登録患者数減少の要因
に関する全国保健所調査への協力のお願い
厚生労働科学研究新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業
「地域における効果的な結核対策の強化に関する研究」分担研究者 加藤誠也
(公益財団法人結核予防会結核研究所)
日頃より結核対策に関する研究・研修事業へのご理解・ご協力をいただき,誠にありがとう
ございます。昨年はお忙しい中,潜在性結核感染症(LTBI)新登録患者数増加要因全国保健所
調査にご協力頂きましてありがとうございました。皆様からいただいた情報をまとめた報告書
を添付資料 2 として送付しますので,ご参照下さい。
さて過日公表されました結核登録者情報調査の集計結果から,2011 年に急増した潜在性結核
感染症(LTBI)登録者数が,2012 年には減少傾向を示していることが明らかになりました。そ
の要因には様々なものが想定されますが,昨年に引き続いて必要な情報収集を行い,究明を進
めるべきものと思われます。このため,厚生労働科学研究新型インフルエンザ等新興・再興感
染症研究事業「地域における効果的な結核対策の強化に関する研究」の一環として,全国保健
所を対象に,2011 年から 2012 年における LTBI 減少の要因に関する調査を行うこととなりまし
た。参考としまして,別添資料「全国結核患者発生動向調査情報からみた 2011 年から 2012 年
における LTBI 新登録者減少要因の分析(資料 1)」をご覧下さい。本調査は,昨年実施した全
国保健所を対象とした 2011 年における LTBI 登録者数増加要因調査をもとに,2012 年における
減少要因に関する情報を収集し,今後の結核対策の資料を提供することを目的としています。
日頃の業務でご多忙な中,まことに恐縮ではございますが,調査の趣旨をご理解いただいた
上,何卒調査への協力をお願いいたします。同封しました CD-ROM 内に保存されているエクセル
ファイル(2013LTBI 調査票 v1.3.1)に入力して,下記電子メールアドレス宛に返送していただ
くか,調査用紙に記入してファックスにより,下記宛送付していただければ幸いです。返信は 1
月 31 日(金)までにして下さいますようよろしくお願いします。
返信いただいた結果は集計・分析後発表する予定ですが,協力いただいた保健所名や保健所
毎・自治体毎の個別データは公表されません。また収集された情報は本調査・研究終了後破棄
します。
調査責任者:厚生労働科学研究新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業
「地域における効果的な結核対策の強化に関する研究」分担研究者 加藤誠也
調査担当者: 同分担研究協力研究者 大角晃弘
問合せ先:結核予防会結核研究所臨床疫学部・疫学情報センター 大角晃弘
電子メールアドレス: [email protected]
(調査内容に関するお問い合わせは,できるだけ電子メールでお願いします。)
〒204-8533 東京都清瀬市松山 3-1-24
公益財団法人結核予防会結核研究所疫学情報センター
Tel:042-493-3090
Fax:042-492-8258
46
調査票
問1 接触者健診対象者数・接触者健診で実施した IGRA 検査(QFT -TB または T-SPOT○R TB)者数・IGRA 検査結果・LTBI 登録の有無につい
て,下記の要領で,下表の枠内に記入して下さい。
○
R
(1) 不明の部分は「不明(または NA)」と記入して下さい。
(2) 保健所実施分は他の保健所に依頼した数は除き,他の自治体から依頼された数を含めて下さい。
(3) 同一対象者に IGRA 検査を複数回実施した場合は,最終的な検査結果を記入して下さい。
(4) 年末年始にかけて接触者健診が実施された場合は,最初の接触者健診が 2012 年始めから同年末までに実施された場合について記入して下さい。
(5) 保健所が医療機関に接触者健診実施を依頼し,医療機関が院内感染対策の一環として接触者健診を実施した場合の接触者健診実施機関は,「医療機関」に記入
して下さい(医療法に基づく院内感染対策の一環として,接触者健診の実施を医療機関に費用負担を求めた場合を含みます。)
(6) IGRA 検査のうち,QFT○R TB(以下,QFT)と T-SPOT○R TB(以下,T-SPOT)の両方を実施した場合は,QFT による結果を優先して記入して下さい。
接触者健
診実施機
関
接触者健診対象者
の年齢区分
接触者健診
対象者数
(a)
←左記「接触
者健診対象者
数」中の
IGRA 検査実
施者数
(実人数)
(b)
IGRA 検査結果と LTBI 登録の有無
「IGRA 検査
実施者数」中
の陽性者数
(c)
←左記「陽性
者数」中の
LTBI 登録者
数
(d)
「IGRA 検査
実施者数」中
の判定保留者
数(*1)
(e)
←左記「判定
保留者数」中
の LTBI 登録者
数
(f)
「IGRA 検査
実施者数」中
の陰性者数
(g)
「IGRA 検査実
施者数」中の
判定不可者数
(*2)
(h)
15 歳未満
医療機関
15~50 歳未満
50 歳以上
15 歳未満
2012
年
保健所
15~50 歳未満
50 歳以上
その他、補足説明等がありましたら
自由にご記入下さい
上の表に記入して頂いた数字は、(a) >= (b) かつ、(b) = (c) + (e) + (g) + (h)となります。
*1 判定保留者数:QFT 検査実施者中,陽性コントロールが 0.5IU/mL 以上で,かつ,測定値が 0.1 IU/mL 以上 0.35 IU/mL 未満であった数。T-SPOT 検査実施者中,陰
性コントロールが 10 スポット以下で,かつ,特異抗原における反応が 5~7 スポット数であった数。
*2 判定不可者数:QFT 検査実施者中,陽性コントロールが 0.5IU/mL 未満で,かつ,測定値が 0.35 IU/mL 未満であった数。TSPOT TB 検査実施者中,陰性コントロー
ルが 11 スポット以上の場合か,陰性コントロール 10 スポット以下で,かつ,特異抗原における反応が 5 スポット未満であった数。
LTBI: 潜在性結核感染症 IGRA 検査:interferon gamma release assay, インターフェロンγ遊離試験
(調査票1頁目/5頁)
47
問 2 保健所における接触者健診実施状況
2011 年と比較した 2012 年における LTBI 登録者数は減少しましたか?
(該当するものにチェックをして下さい)
減少した
□
減少していない
□
不明
□
「減少した」の場合,以下問 2.1~2.5 に回答して下さい。
「減少していない」または「不明」の場合,問 2.3 へお進み下さい。
問 2.1 接触者健診における IGRA 検査対象者が減少しましたか?
(該当するものにチェックをして下さい)
減少した
□
減少していない
□
不明
□
「減少した」の場合,接触者健診における IGRA 検査対象者が減少した理由として該当するもの
に○を記入して下さい(複数回答可)。
「減少していない」または「不明」の場合は,問 2.2 へお進み下さい。
2012 年
1a 集団感染対策として接触者健診を実施した事例が減少した。
1b 感染性結核患者数が減少した。
2 IGRA 検査実施に係る予算が確保できなかったために,検査対象者が減少し
た。
3 行政機関(地方衛生研究所・保健所等)で IGRA 検査を実施できる体制につ
いて問題が生じ,IGRA 検査の実施が困難になった。
4 「結核接触者健診の手引き」改訂に伴い,2011 年は 50 歳以上の対象者が
増加したが,2012 年は減少した。
5 接触者健診の対象を広げないようにした。
6 民間の臨床検査機関が IGRA 検査受託を中止したため,医療機関等での
IGRA 検査実施が困難になった。
7 医療機関が自主的に広く設定していた接触者健診対象範囲を、2012 年は狭
く設定した。
8 その他(具体的に記入して下さい。)
(調査票2頁目/5頁)
48
問 2.2 接触者健診以外の結核スクリーニングによる IGRA 検査対象者が減少しましたか?
(該当するものにチェックをして下さい)
減少した
□
減少していない
□
不明
□
「はい」の場合,接触者健診以外の結核スクリーニングによる IGRA 検査対象者が減少した理由
として、該当するものに○を記入して下さい。(複数回答可)
「いいえ」または「不明」の場合、問 2.3 へお進み下さい。
2012 年
1 医療施設等における就職時または定期健康診断時の IGRA 実施件数が減少し
た。
2 その他の施設(社会福祉施設を含む)における就職時または定期健康診断
時の IGRA 実施件数が減少した。
3 学生等の入学時健診または定期健康診断が減少した。
4 その他(具体的に記入して下さい。)
問 2.3 IGRA 検査結果が疫学的状況や感染危険度等と整合しないことから,検査結果の信頼性に
問題がある(例えば,偽陽性が多発)と考えられる事例が発生したことはありますか?
(該当するものにチェックをして下さい)
発生した
□
発生していな
□
い
不明
□
「発生した」の場合,各事例について(IGRA 検査機会毎に)以下の空欄に具体的に記入して下さい。
「発生していない」または「不明」の場合は,問 2.4 へお進み下さい。
事例が IGRA 検 IGRA 検査内 陽性 判定
陰性 判定
IGRA 検査実施機関 ←1の場
発生し 査実施
容
者数 保留
者数 不能
(1:民間, 2:地衛
合,
1: QFT
た年
者数
者数
者数
研, 3:保健所, 4:
検査機関名
2: TSPOT TB
その他, 9:不明)
1
2
3
4
5
6 その他(ご意見等記入下さい。)
(調査票3頁目/5頁)
49
問 2.4 2010 年から 2012 年の間,貴保健所管内において集団感染・小規模感染事例等が発生し
たことはありますか?
(該当するものにチェックをして下さい)
発生した
□
発生していな
□
い
不明
□
「発生した」の場合,各年毎に以下の空欄に各事例数を記入して下さい。
「発生していない」または「不明」の場合は、問 2.5 へお進み下さい。
・年末年始にかけて集団感染事例または小規模感染事例が発生した場合は,集団内の最初の
患者が登録された年を発生年として記入して下さい。
・複数年にわたって集団感染事例または小規模感染事例が発生している場合は,最初の感染
事例が発生した年を発生年として記入して下さい。
事例が発生した年
2010 年
集団感染事例数 (*1)
小規模感染事例数 (*2)
2011 年
2012 年
*1 集団感染事例:同一の感染源が,2 家族以上にまたがり,20 人以上に結核を感染させた事例。ただし,発病者 1
人は 6 人が感染したものとして感染者数を計算する。
*2 小規模感染:感染者が 20 人に満たなくても,「1 人の感染源が,2 家族以上にまたがり 5 人以上に感染させ,あ
るいは 2 人以上が発病した場合」(結核定期外健康診断ガイドライン. 厚生省保健医療局結核・感染症対策室. 平
成4年12月8日健医感発第68号の別紙2. http://icnet.umin.ac.jp/other/tubdoc2.htm#12)。
問 2.5 2011 年と比較して 2012 年に LTBI 登録者数が減少したその他の要因として考えられるも
のをご自由に記入して下さい。
(調査票4頁目/5頁)
50
問3
連絡先をご記入下さい。
都道府県市名: 東京都・北海道・(_____)府・(_____)県・(_____)市
保健所名:(
)保健所
連絡先(内容確認等のためこちらから連絡する場合の貴保健所での担当の方):
氏名:(
)
所属課(科):______________________
電子メールアドレス:___________________
電話番号:__________________
Fax 番号:__________________
本調査に関するご意見をお願い致します。
ご協力ありがとうございました。
お手数ですが,本調査票を下記宛電子メールアドレスか Fax にてご返送をお願いします。
また、調査内容に関するお問い合わせは、出来るだけ電子メールでお願いします。
公益財団法人結核予防会結核研究所 臨床・疫学部,疫学情報センター
大角晃弘(おおかどあきひろ)
大武(おおたけ)・磯角(いそかど)
e-mail: [email protected]
Fax: 042-492-8258
Tel: 042-493-3090
〒204-8533 東京都清瀬市松山3-1-24
(調査票5頁目/5頁)
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