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“アルミ箔”と“アルミ蒸着フィルム”のお話で す

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“アルミ箔”と“アルミ蒸着フィルム”のお話で す
2015.07.30
ニ ッ セ ン ケ ン 分 室 「 思 い つ き ラ ボ 」 No.4 5
“アルミ箔 ”と“アルミ蒸 着 フィルム”のお話 で
す・・・
思 いつきラボの冊 子 が発 刊 されてから感 想 や質 問 など多 くいただいており また読 んでいただけていること
を嬉 しく思 っております。その中 で原 稿 の不 備 を指 摘 されたものがありましたので取 り上 げておきたいと思
います。第 26 回 の「無 機 物 繊 維 について…」の後 半 ・金 属 繊 維 の説 明 のところなのですが「…ラメ糸 はほ
とんどが アルミ箔 を使 った…」という文 章 のところ 実 際 には“アルミ蒸 着 フィルム”の方 が生 産 量 が多 い
とのことです。アルミ箔 を使 ったラメ糸 もあるのですが 指 摘 を受 けて軽 率 な原 稿 を書 いてしまったと反 省 し
ております。
ラメ糸 に使 うラメは“アルミ箔 ”ではなく“アルミ蒸 着 シート”のスリット糸 のほうが主 流 になっています。当 セ
ンターにもラメ糸 フィルムの組 成 を調 べる依 頼 もあるのに迂 闊 (うかつ)なことをしてしまいました。弁 解 がま
しいですが物 造 りをするときに製 品 プリントに“箔 プリント”と呼 ばれる加 工 がありますが“箔 ”とはいいなが
らこちらも“アルミ蒸 着 フィルム”を使 っています。プリントシートの場 合 はポリエステルフィルムに剥 離 剤 (は
くりざい)を施 したシートを使 用 した転 写 プリントですが仕 上 がりは“箔 プリント”と呼 んでいます。
ファッション業 界
繊 維 業 界 のありがちな現 象 でちょっとした業 界 の違 いで本 来 の意 味 とは違 った使 われ
方 をしてしまいます。思 いつきラボではそんな話 をよく取 り上 げているのですが今 回 はミスってしまいました。
ホームページの方 は“アルミ箔 ”⇒“アルミ”に訂 正 させてもらいます。冊 子 の方 もこのコラムを読 まれた方 は
直 しておいてください。折 角 なので“アルミ箔 ”と“アルミ蒸 着 ”の違 いを整 理 しておきます。
“ ア ル ミ 箔 ”と “ア ル ミ蒸 着 ”
“ ア ル ミ 箔 ”と い う の は ア ル ミ ニ ウ ム の 塊 を ロ ー ル で 挟 ん で
延伸して薄くしたもののことです。料理などで使うアルミ
ホイルをイメージしてもらえば分かりやすいと思います。
“箔”というのは本来
金や銀などの金属を叩き延ばした
もののことでつなぎ目のない一枚ものですので
湿
遮光
遮
防水などが可能になります。熱伝導性も高いのでうど
ん鍋や簡易コンロなどにも使われています。
“アルミ蒸着フィルム”はアルミニウムを真空状態で加熱蒸発さ
せた微粒子をフィルム面に付着させたもので
表面を全て覆った
ようにはなりますが粒子と粒子の間には隙間があります。とはい
えアルミ箔ほどの精度はありませんが
遮光
遮湿
耐水機能な
どに優れています。軽くて折り曲げにも対応がとれるのでお菓子
の包装材や乾燥食品用によく使われています。アルミ箔もアルミ
お菓 子 の包 装 などに用 いられる
蒸着も身近にあるので一度比較して見てください。
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター 〒111-0051 東京都台東区蔵前 2-16-11 (本部) TEL: 03-3861-2341 FAX: 03-3861-4280 WEB: www.nissenken.or.jp
2015.07.30
今回の原稿は訂正連絡を冒頭に掲載して別のテーマを書くつもりだったのですが
いつもの
よ う に 思 い つ く ま ま 進 め て い た ら 長 く な っ て し ま い ま し た 。実 は 先 日 セ ミ ナ ー で 筆 者 が 講 話 を
したのですが
そ の 時“ ラ メ 糸 ”の 講 話 も セ ッ ト に な っ て い た の で い い 機 会 な の で 聴 講 し て き
ま し た 。と い う こ と で 覚 え た て の ラ メ 糸( 蒸 着 フ ィ ル ム )の 生 産 工 程 を 紹 介 し て お き ま す 。と
はいえ俄(にわ)か仕込みなのでおおまかなものではありますが・・・
1
フィルム着色
ベースとなるポリエステルやナイロンの透明フィルム
に色付けをします。
着 色 フ ィ ル ム に 金 属 蒸 着( メ ッ キ )を 施 し ま す 。蒸 着 が
2
蒸着加工
先であとから着色する場合もあるようで
またフィル
ムを貼りあわせるものもありこの段階でラメフィルム
となります。
3
スリット加工
フィルムは広巾なので細い巾にスリットします。平糸
(ひらいと)状態のスリットヤーンになります。
芯糸になるナイロンやレーヨンの糸と撚り合わせして
4
撚糸加工
ラ メ 糸( 撚 り 糸 )が 完 成 し ま す 。用 途 に よ っ て い ろ い ろ
な素材と組み合わせることができます。
と い っ た 流 れ で ラ メ 糸 は 作 ら れ て い る と の こ と で す 。今 回 の 思 い つ き ラ ボ は 冊 子 の 原 稿 に ご 指
摘 を い た だ い た こ と で 一 話 終 わ っ て し ま い ま し た 。他 に も 気 付 い た 点 が あ り ま し た ら ま た 連 絡
願います。ご意見
ご感想お待ちしております。
原稿担当:竹中
直(チョク)
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター 〒111-0051 東京都台東区蔵前 2-16-11 (本部) TEL: 03-3861-2341 FAX: 03-3861-4280 WEB: www.nissenken.or.jp
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