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統合報告 - Deloitte
統合報告 企業価値コミュニケーションの 新潮流がもたらす経営イノベーション 目次 「 企業を強くする」それが私たちの使命です 統合報告アドバイザリー室長ご挨拶���������������������������������������������������� 4 トーマツグループのCSV経営コンサルタントによる提言 日本企業の成長を支える統合報告����������������������������������������������������� 6 企業が行動することで投資家は変わる 投資家から見た統合報告と企業への期待����������������������������������������������� 8 How might integrated reporting <IR> be used to transform business? �������� 10 ビジネスを変革するために — 統合報告<IR>をどのように利用できるか? 統合報告の概要������������������������������������������������������������������� 13 トーマツが提供するサービス��������������������������������������������������������� 14 Webサイトのご紹介���������������������������������������������������������������� 15 「 企業を強くする」それが私たちの使命です 統合報告アドバイザリー室長ご挨拶 造、ビジネスに関する機会とリスク、戦略と資源配分、 「 統合的思考 」と呼んでおり、企業の持続的な価値創 ビジネスモデル、企業活動の実績、将来の見通しと いった企業の価値創造活動を語る上で不可欠な要素 として位置づけています。この「 統合的思考 」をもた に関して、企業が自らの固有の価値創造ストーリーを らすことこそが、統合報告を行う最大の意義であり、 より良く表現するために、自社の現状を把握し、各要 経営トップから現場のオペレーション レベルにまで 素の関連性を考察し、これらをステークホルダー コ 「 統合的思考 」が浸透している企業こそが、長期的に ミュニケーションのために表現する活動の枠組みを提 企業価値を生み続けることができるのだと思います。 示するものです。 手塚 正彦 すでに述べたとおり、現代の複雑で不確実な経営環 最近、わが国においても、統合報告の手法を取り入 境下においては、経営者が公表する中・長期的な業績 れて企業情報開示を行う企業が増えつつあります。私 見通しが達成されるかどうかについて、誰も確信は持 は、こうした企業の統合報告を担当されている方々に てません。現実には、短期的な業績すら予想どおりに お話を伺うことを通じて、統合報告書を作成する活動 着地しないケースが多くなっています。こうした状況 には、企業目標の達成を妨げる要因を浮き彫りにする において企業がなすべきことは、 「 多少の業績の振れ 効果があると実感しています。それは「 縦割り型組織 はあっても、この会社は中・長期的に企業価値を向上 の壁 」であったり、 「 自社の製品・サービスの強みに対 させていくことができる」という信頼と期待をステー する社内の認識不足 」であったり、 「自社戦略にマッチ クホルダーから勝ち得ることです。このことは、企業 執行役インダストリーリーダー しない人事・教育制度 」であったりと、企業によってさ が持続的に企業価値を向上させることを可能にする 公認会計士 まざまです。ビジネスモデルそのものがすでに価値創 組織・ガバナンス体制とビジネスモデルを有している 有限責任監査法人トーマツ パートナー 統合報告アドバイザリー室長 造能力を失ってしまっていることが明らかになること ことを分かりやすくステークホルダーに示し、業績に もあるかもしれません。このような発見は、統合報告 ついて丁寧に説明し続けることを通じてしか実現する が組織横断的な活動だからこそ可能なのであり、統合 ことはできません。統合報告はこのための極めて有効 ニュアル レポート、環境報告書、CSR報告書、サステ 報告をご担当している方々はほぼ例外なく、組織単位 な手段であり、 「フレームワーク」が公表されたことを 回復傾向を示しているものの、日本企業を取り巻く経 ナビリティ報告書、ファクト ブック等、それぞれが目的 ごとの部分最適思考を脱して全体最適の視点から自 契機として、統合報告に取り組む日本企業の数は益々 営環境はいまだに厳しいものであることに変わりはあ と内容を異にする、多岐に渡る媒体を通じて行われて 社内の組織間のより良い関係のあり方に思いを巡ら 増えていくのではないかと思います。 りません。日本国内や他の先進国の市場はすでに成 います。個々の報告書の完成度は高くとも、重要な情 しています。 「フレームワーク」では、 このような思考を 熟しており、成長の余地が限られているため、多くの 報が各報告書の中に散在しているため、これらを通じ 日本企業が成長を求めて新興国市場に進出していま て投資家等が企業活動の全体像を理解することは困 す。しかしながら2012年までの極端な円高は、日本 難です。また、多くの場合、過去の業績や活動実績の 企業の伝統的な輸出モデルを崩壊させ、海外におけ 報告が中心とされているため、企業の持続的な価値 る投資の円ベースでの目減りを招き、日本企業の業績 創造能力を判断するための情報としては不十分であ に大きなダメージを与えました。さらに、深刻な環境 汚染、水資源不足、貧困、労働者の権利保護等の社会 統合報告は加速度的に日本企業に浸透していくと考えます アベノミクス効果によって日本企業の業績は総じて トーマツグループは日本企業を強くする統合報告の採用を支援します 有限責任監査法人トーマツは、2013年7月1日に、 書の作成にとどまるものではなく、企業の課題の発見 会計・監査、環境報告、サステナビリティ報告等の専 と解決に資する活動であると考えています。したがっ ることは否めません。現代企業には、株主、金融機関、 門家による「 統合報告アドバイザリー室 」を立ち上げ て、統合報告に取り組む企業を支援するにあたって 顧客、サプライヤー、地域社会、従業員、立法機関、規 ました。それは、統合報告が企業報告の側面から日本 は、会計・監査や環境・CSR報告の専門家だけではな 問題は、新興国においても、大量に資源を消費し、か 制当局等のステークホルダーとの複雑な利害関係を 企業を強くする触媒になる大きな可能性を持っている く、デロイト トーマツ コンサルティングのコンサルタ つ、低コストの労働力を駆使して、安い製品を大量生 調整しながら、なおかつ持続的に企業価値を高めるこ と確信したからです。統合報告を行うことを通じて、 ントもチームに加えて、これらのプロフェッショナルが 産するモデルを継続することを難しくしています。 とが求められています。複雑性と不確実性を増す経 企業目標の達成を阻害する要因を明らかにすること 協働することによって、企業戦略の立案、ビジネスモ 営環境、益々重くなる企業の社会的責任、多岐にわた ができることはすでに述べたとおりです。課題が浮き デルの策定から、効果的な統合報告活動の遂行、統合 企業が自らの将来の業績を予測することは極めて困 るステークホルダーとの複雑な関係といった企業活動 彫りになれば、企業はそれを改善活動に取り組む契機 報告書の作成、統合報告書の第三者検証にいたるま 難です。ましてや投資家にとっては、どの企業に投資 に重要な影響を与える要因は、現代企業に対して新た とすることができます。すなわち、統合報告を企業活 で、 トーマツグループならではのワンストップサービス すれば高いリターンを得ることができるのかを判断す な企業報告の枠組みを求めているように思えます。こ 動に組み込むことによって、 「 企業活動の診断→課題 を提供できる体制を整えました。私たちトーマツグ ることは極めて困難です。さらにサブプライム ローン の新たな企業報告の枠組みこそが統合報告なのです。 の特定→改善策の立案と実行 」といういわばPDCAサ ループは、グループのすべてのプロフェッショナルの 力を統合して、日本企業を強くするための統合報告の このような厳しく不確実な経営環境下においては、 問題に端を発した金融危機や欧州債務危機等を契機 2013年12月にIIRCが公 表した「 国 際 統 合 報 告 イクルを有効にまわすことができるようになるのです。 として、極端に短期的な利益を追求する企業の姿勢が <IR>フレームワーク(以下「フレームワーク」 )は、企業 私たちトーマツグループは、統合報告は、単に報告 社会問題として認識されるようになり、欧州を中心と がその外部環境を背景として、戦略、ガバナンス、実 して、中・長期的な投資を促進する環境整備の必要性 績および見通しがどのように短・中・長期の価値創造 が唱えられるようになりました。この流れの中に、国際 をもたらすかということに関しての、簡潔かつ意味の 統合報告評議会(International Integrated Reporting あるコミュニケーションのあり方を提示する進化した Council:以下「 IIRC 」)による統合報告の枠組みづく りも位置づけることができます。 現在の企業による情報開示は、有価証券報告書、ア 4 造を実現するために極めて重要な役割を果たすもの 企業報告の枠組みです。 「 フレームワーク」は、単なる 「 企業報告書の作成ガイドライン」ではありません。 企業を取り巻く外部環境と企業組織、ガバナンス構 採用を、全力を挙げてご支援して参ります。 企業がなすべきことは、 「この会社は中・長期的に 企業価値を向上させていくことができる」という信頼と 期待をステークホルダーから勝ち得ることです 5 トーマツグループのCSV 経営コンサルタントによる提言 ※ 日本企業の成長を支える統合報告 呼んでいる。ウォルマートは2005年に①ゼロウェイ ウォルマートと取引できなくなる可能性が生じている スト、②100%再生可能エネルギー利用、③環境対応 のだ。また、この方針に賛同する小売業がイギリスの した製品の販売、を目標として掲げ、2017年には テスコをはじめとして世界各地で現れており、売上高 70%の店舗でこの基準をクリアすることを宣言した。 総額100兆円規模の小売業が新たな秩序の下で運 サプライヤーはこれらの目標に対応できなければ、 営されようとしている。 統合報告はルール形成戦略の推進を支援 こうした社会秩序形成は、利用する部材やCO₂排出 第二は、消費者に加えて社会課題解決者としての 量などの“ 製品設計思想 ”と、児童労働問題、紛争鉱 意識が高い新興国市場の消費者に対するブランド価 物利用など “ サプライチェーン上の社会課題の発生防 値を創造する手段となることだ。ITと英語を駆使して 止“という二つの観点からデザインされる。日本企業 社会課題を共有している消費者に対して自社製品を マネジメントインスティテュート担当 ではこれらはコストの増大要因という認識に止まって 選択する意義を生み出す情報源としての役割が作り サステナビリティサービスリーダー いる。一方、グローバルトップ企業は社会課題の発生 出せる。 國分 俊史 デロイト トーマツ コンサルティング株式会社 ディレクター グロースエンタープライズサービスユニット グローバル 競争優位を生み出すルール形成戦略 企業の持続的な成長が困難になり、イノベーション ローバルトップ企業は重視している。新興国は長らく そして第三は、投資家に対する潜在的なイノベー いる再委託先も含めた倫理観の浸透、プロセスチェッ ション力の発信だ。投資家は、NGOと連携して取り組 ク、数値管理など多岐にわたる煩雑な業務をグローバ んでいる活動や、ルール化が叫ばれている社会課題 ルで適切に運営し、そのコストを負担したうえで競い に対して、自社がどのような方針でそれらに挑み、成 力の向上は世界の全ての企業で最重要課題となっ 先進国の豊かさを支えるサプライチェーンの末端で 合うルールへと競争の土俵を変更させることに狙い 長の原動力に変えていこうとしているのかが示される た。イノベーションはこれまで導入期から成長期の “死 社会課題を押し付けられてきたため、国民の感度が極 を定めている。その本質は、 “ 経営管理に複雑性、透 ことで、非連続な成長や危機を作り出すルールへの対 の谷 ”の克服に議論が集中してきた。しかし今は成長 めて高い。日本国内のNPO数は5万であるのに対し 明性、社会調和性が求められる競争環境 ”へとシフト 応力を読み取ることが可能となる。特に昨今はNGO 期で利益を回収する前に競合に追いつかれ、ライフサ て中国では200万、インドでは既に300万を越えて させることで、経営思想の成熟度が低い企業を振るい が技術も保有し始めており、NGOとの連携によって技 イクルが短命化することで、持続的な成長がより一層 おり、新興国の人々がNPOやNGOを通じて積極的に 落としているのだ。 難しくなっている。我々はこれを “ 第二の死の谷 ” と呼 社会づくりに取り組んでいることが窺える。つまり、新 日本企業がグローバル市場で成長するには、技術 プン・イノベーションが叫ばれている今日、NGOをも んでいる。第二の死の谷は世界全体で研究開発の投 興国では社会課題を拡散する製品が人々を熱狂させ 力を梃子に新たな世界観を形成してマーケットを自ら イノベーションのパートナーとして活かそうとしている 資効率が下落し始めた2000年代にその輪郭が明ら ることは不可能なのだ。 創造するルール形成戦略力の向上が不可欠だ。そこ 企業の方が、よりニーズや制度に近い場所で製品を作 において、統合報告は三つの点でルール形成戦略の り出し、成功できる可能性が高いことは明らかだ。 かになった。モノ余りと消費者ニーズが多様化する中 二つ目の要素は、社会課題を解決する製品の普及 で、多くの企業が新たな製品カテゴリーを創り出せ のために、消費行動に倫理観や秩序を落とし込むこと ず、既存カテゴリー内での品質向上とアンメットニー も自社の責務として捉え、 “ 国際ルール形成活動を通 ズ対応に競争優位の源泉を求め、 機能改善競争に陥っ じてより良い社会へと導く市場形成 ”を実践すること たことが要因だ。この状況を打破するために、グロー バルトップ企業は機能、品質、価格という三つの要素 術革新を実現しているケースも増えてきている。オー 推進を支援する強力なツールとなる。 このようにNGO、消費者、投資家に対して適切な情 第一は、これまで以上に連携が必要となるNGOや、 報を提供し、それが起点となって共鳴する人々の間で 企業活動に対する新たな規制を協議する国際的な協 情報が共有され、企業努力を後押しする形で賛同者を だ。その方法は、10年程度先の社会のあり方を描き、 議の場における的確なコミュニケーション・ツールと 集めていく手段にまで展開できることが、統合報告を NGO、研究者、ジャーナリズム、市民を巻き込んで提 なることだ。統合報告は自社が社会課題に対してどの 競争優位に結びつける要諦だ。 で顧客を奪い合う競争から脱却し、新たに二つの要素 唱する社会像の有効性を多面的に検証しながら、実現 ような世界観を目標として掲げ、どのような努力をし を加えて、自社が提唱する世界観に社会を巻き込む を強いる法令までデザインして自身のイノベーション ているのかをNGOに的確に伝えるコミュニケーショ 方法へと戦い方を変え始めた。 を加速させていく。自社を含めて実現できない企業 ンの手段となる。 一つ目の要素は、製品やサービスを利用することで を市場から撤退せざるを得ない状況に追い込み、自ら “ 社会課題が抜本的に解決される仕組みの提供 ”だ。 が提唱した理想社会への到達競争へと競争環境を変 新興国市場の消費者は、 従来的な “消費者” のみならず、 革し、社会課題拡散企業を振るい落とすダイナミック “ 社会課題解決者 ” という立場も兼ねていることをグ なアプローチだ。我々はこれを “ ルール形成戦略 ” と ※CSV( Creating Shared Value ) :企業が社会的課題の解決を事業として行うことで、自社の経済的価値と社会的価値の 創造を同時に実現する( 企業は社会と共有できる価値を創造する)という経営理念で、 ハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・ポーター教授らが提唱した。 6 を防ぐために卓越した環境技術の活用、地球の裏側に 日本企業がグローバル市場で成長するには、 技術力を梃子に新たな世界観を形成して マーケットを自ら創造するルール形成戦略力の 向上が不可欠だ 7 企業が行動することで投資家は変わる 投資家から見た統合報告と企業への期待 統合報告により投資家と企業の行動はどのように変化していきますか? 鈴木 行生 1996年 株式会社野村総合研究所 取締役企業調査部長 1997年 野村證券株式会社 取締役金融研究所長 国際統合報告評議会( International Integrated り、自社のビジネスモデルの何が弱いのか、何が欠け Reporting Council:IIRC )が提唱している統合報 ているかが明らかになってきます。ビジネスモデルそ 告は、企業の価値創造の仕組みを明らかにすることを のものが十分ではないのかもしれません。その場合 目的としており、投資家のニーズに合致しています。 は、さまざまな部署が統合報告に関わりながら社長の 2007年 社団法人日本証券アナリスト協会会長 もし企業が統合報告を通じて自社の価値創造の仕組 リーダーシップの下でビジネスモデルを磨き上げてい 2008年 野村證券株式会社顧問 みを明確に語ることができれば、投資家は企業の将来 くことになるでしょう。或いはビジネスモデルは十分 2010年から株式会社日本ベル投資研究所 代表取締役 をこれまで以上によく知ることができ、不確実性を回 であるが、その伝え方が十分ではないのかもしれませ 避するための短期的行動から持続的な成長によるリ ん。この場合は、ステークホルダーとの対話を工夫し ターンを狙った長期的行動に変化していくと予測され ていくのです。こうして企業は長期的にやりたいこと、 ます。 長期的視点を織り込んだ経営を実行できるようにな 2005年 野村ホールディングス株式会社 取締役 野村アセットマネジメント株式会社 取締役 野村信託銀行株式会社 取締役 野村資本市場研究所株式会社 取締役 現在、公益社団法人日本証券アナリスト協会顧問、 日本インべスター・リレーションズ学会理事、 経済産業省「 持続的成長への競争力とインセンティブ~企業 と投資家の望ましい関係構築~」プロジェクトに参加、 有限責任監査法人トーマツ顧問 ほか 日本証券アナリスト協会検定会員( CMA ) 企業のディスクロージャーに対する投資家の現状認識をお聞かせ下さい 投資家といっても多種多様なのですが、私が認識し ためです。企業がCSRや環境、社会、ガバナンス等の ている投資家や投資家を代弁する我々アナリストと 非財務情報をいくら開示しても、企業価値創造との関 いった人達は、企業が開示する様々な情報の中で、ア 係が曖昧では、投資情報としての利用が難しいのです。 ニュアルレポートと比較すると、CSRレポートはあまり では誰が企業の価値創造の仕組みを語るべきなの るはずです。投資家は企業のそのような取組みをき でしょうか? それは社長です。社長が自社の将来像と ちんと認識しており、かつ、そのような取組みは投資 して、財務情報も非財務情報も含めた長期的な価値 家にとっても望ましいことなのですから。 創造の仕組みであるビジネスモデルを語ることによ 最後に、企業に対する投資家の期待をお願いします まず企業には統合報告書の作成および開示にチャ 最後に、 トーマツは、会計や税務、フィナンシャル・ア 一方で、投資家にも問題があります。投資家の非財 レンジして欲しいですね。統合報告書を作成してみる ドバイザリーといった会計事務所が得意とする財務報 利用していません。投資判断に関係しないものと考え 務情報と企業価値創造との関係を見出す力が落ちて ことで、自社のビジネスモデルの何が弱いのか、何が 告領域はもちろん、経営戦略の立案やバリューチェー ているからです。何故、投資判断に関係しないものと きているのです。短期的な成果を求めるあまり短期 欠けているかが明らかになり、先述したように企業が ンの構築といった事業領域でも専門のサービス提供部 考えているのでしょうか? それは経営者が企業価値創 的思考に基づく投資に傾倒し過ぎていることも要因に 自ら変化するきっかけになるのですから。最初から完 署を有し、豊富な実績がありますよね。企業の統合報 造の重要な要素としてCSRを語っていないと見ている あると思われます。 璧な統合報告書である必要はありません。まだ中身 告への取組みを是非とも親身になってサポートし、企 は不十分でもいいのです。精一杯伝えようとしていれ 業と投資家のWin-Win関係の構築、そして日本企業 ば、何が企業の課題であり、当該課題に対してどのよ の競争力の復活に力を発揮していただきたいですね。 投資家は企業のディスクロージャーに何を求めているのでしょうか? うに取組もうとしているのか、どこまで取組みが進ん 企業価値創造プロセスです。株式投資を行う投資 業があります。何故、競争に勝てるのか?何故、どこの でいるのか、投資家には分かるものなのです。統合報 家を想定すると、当該投資家が最も知りたいことは、 国に進出しても利益が出るのか?その仕組みが分かれ 告に本気で取組めば、社内の組織横断的な対話、ス 突き詰めれば、投資対象企業の株価が将来上昇する ば分かるほど、そのような情報は長持ちします。四半 テークホルダーとの対話により企業はどんどん鍛えら か否かという一点です。利益を出す企業は、株価が上 期がどうであったのか、次の四半期はどうなるのかと れ、強くなっていくのです。 昇する蓋然性は高そうですね。過去に利益を出したと いう情報は長持ちしません。そのような情報では利益 いう実績は大切ですが、過去に利益を出したからと が出る仕組みまでは分からないのです。情報が長持 いって、将来利益を出すかどうかは分かりません。こ ちすればするほど、当面の業績が不透明であっても、 れから利益を出す企業を知りたいのですが、現在入手 又は一時的に悪化しても、安心して投資を行うことが しうる開示情報では限りなく足元に近い将来までしか できるようになります。 予測できないというのが実情です。長期に渡り利益が 8 投資家にとって最大の投資チャンスは、有望なビジ 出る仕組み、長期に渡り儲ける仕組み、それが企業価 ネスモデルをもった企業が素晴らしいビジネスモデル 値創造プロセスであり、ビジネスモデルと呼ばれるも を持った企業に変化するタイミングを捉えること、言 のです。私はこれを「 長持ちする情報 」と言っていま い換えると、価値創造の仕組みを進化させている企 す。東南アジアに進出し、欧米の錚々たるグローバル 業を発掘することにあります。投資家はこのような企 企業や現地の名士たる有力企業との厳しい競争の中 業が次々と登場してくることを、価値創造の仕組みを で、どこの国でもしっかりと利益を出し、次の進出先で 積極的に開示する企業が増えてくることを待ち望ん も大きな利益を出すであろうという確信を抱かせる企 でいるのです。 統合報告に本気で取組めば、 社内の組織横断的な対話、ステークホルダーとの 対話により企業はどんどん鍛えられ、 強くなっていきます 9 How might integrated reporting <IR> be used to transform business? ビジネスを変革するために — 統合報告<IR>をどのように利用でき るか? How may your organization benefit from Integrated Reporting? As the intended audience for integrated reports is providers of financial capital, it is anticipated that for those organizations that show a stronger ability to create value over time, that there likely will be a lower cost of capital. However, the benefits of Integrated Reporting (<IR>) go well beyond that. <IR> is intended to drive improvements in integrated thinking within the organization through targeted decision-making based on medium and long-term outcomes in addition to the short term. This in turn likely improves performance, which may be reflected not only in the organization’s financial results over time but in positive changes in the other forms of capitals (resources and relationships). Improved stakeholder relations may occur through improved responsiveness as a result of the increased internal focus within the organization resulting from <IR>. 統合報告は貴社にどのような 利点をもたらすことができるか? 統合報告書の想定利用者は財務資本の 提供者です。そのため、長期にわたる価値 創造能力のより高い組織であれば、その資 本コストが低くなることが期待されます。統 合報告( 以下「<IR>」)の利点はこれだけ ではありません。<IR>は、短期に加えて、 中長期の成果に基づく意思決定を通じた組 織内における統合的思考の向上も意図して います。統合的思考の高度化を通じて業績 の向上が期待でき、これは長期にわたり組 織の財務成績に反映されるだけでなく、そ の他の資本( 資源および関係 )においても 好ましい変化が生じやすくなります。また、 <IR>により、組織内でステークホルダーと の関係の重要性が高まることで、ステークホ ルダー対応が改善され、その関係が強化さ れます。 Are you measuring the right things? Business around the world is changing at a rapid pace. Is your organization keeping up with it and making changes to manage risks and take advantage of such opportunities created by such changes? Maintaining the status quo in reporting may no longer be effective as information needs will change, too. Use of information captured in the past may become obsolete over time; accordingly, organizations should consider periodically assessing what they are capturing and why. <IR> helps an organization focus on those matters material to the organization’s value creation and can help change behavior for the better. Consider why stakeholders request information about a variety of matters. It is not their thirst for information itself but rather to enable them to determine whether the organization is doing the “right” things, whether it is with respect to human rights, environmental responsibility, or social or economic matters. Optimal decisions cannot be made without reliable information; accordingly, well-designed processes and controls need to be in place to measure, capture and report accurate information, whether it is for internal decision-making or external reporting purposes. 貴社は適切な事項を評価できていますか? 世界中のビジネスが急速に変化しています。貴社は この変化に対応できていますか。また、このような変 化から生じる、リスクを管理し、機会を利用するために 変化していますか。情報のニーズも変わるため、現状 の報告のままでは有効とはいえないかもしれません。 過去に取得した情報の利用はそのうち時代遅れにな るかもしれません。そのため、組織は、何を( 情報とし て )取得し、なぜ取得するのかを定期的に評価するこ とを検討すべきです。<IR>により、組織は、その価値 創造において重要な事項に焦点をあて、そして行動を 改善することができるようになります。ステークホル ダーがなぜさまざまな事項についての情報を求める のかを考えてみましょう。ステークホルダーは情報自 体を渇望しているのではありません。ステークホル ダーは、情報を通じて組織が「 適切に」物事を遂行し ているかどうか、それが人権、環境責任、社会的課題、 経済的課題に関するものであるかどうかを判断するこ とができるようになります。 信頼できる情報なしに、最適な判断を行うことはで きません。したがって、内部的な意思決定目的であろ うと、外部報告目的であろうと、正確な情報を評価し、 取得し、報告するために適切に設計されたプロセスお よび内部統制が必要となります。 公認会計士 ベス・A・シュナイダー Beth A. Schneider, CPA, is on secondment to the International Integrated Reporting Council (IIRC) from Deloitte & Touche LLP (D&T) in the USA. She has been serving as a Technical Director at the Secretariat of the IIRC assisting with the development of the International Integrated Reporting <IR> Framework. Beth is an Audit Director at D&T and has 34 years of experience in the practice of public accounting. She is responsible for developing the methodology for attest services in emerging areas, including sustainability, greenhouse gas emissions, conflict minerals and XBRL reporting. Beth is a member of the Assurance Services Executive Committee of the American Institute of Certified Public Accountants (AICPA) and a number of ASEC-related task forces and she chairs the Sustainability Task Force under the AICPA Auditing Standards Board. Assurance シュLLP(以下「D&T」)から国際統合報告評議会(以下「IIRC」) に派遣され、IIRC事務局のテクニカル・ディレクターとして国際 統合報告<IR>フレームワークの開発を支援しています。 シュナイダー女史はD&Tの監査ディレクターであり、会計実 務において34年間の経験があります。また、サステナビリティ、 温室効果ガス排出量、紛争鉱物、XBRLレポーティング等の新興 分野での証明( attest )業務における方法論の開発を担当して います。また、米国公認会計士協会( 以下「 AICPA 」)の保証業 務特別委員会のメンバーであり、同委員会関連の多くのタスク フォースに参加しています。AICPA監査基準審議会のサステナ ビリティ・タスクフォースでは議長を務めています。 10 保証 ベス・A・シュナイダーは、公認会計士で、米国デロイト&トウ External assurance was identified by many respondents to the IIRC Consultation Draft as a key mechanism to ensuring reliability of an integrated report. However, preparers of reports, whether integrated reports or other forms of reports, should keep in mind that external assurance is often sought for reports before sufficient internal activities have taken place to ensure the reliability of reported information. The lack of sufficient internal processes may not only undermine the reliability of reported information but cause external assurance to be more costly. Accordingly, organizations should adopt sufficient internal mechanisms prior to seeking assurance. IIRCのコンサルテーション草案への回答者の多く が、統合報告書の信頼性を確保する主な方法として外 部保証を挙げています。しかし、注意したいのは、報 告書の作成者は、報告される情報の信頼性を確保す るのに十分な内部活動が行われる以前に、外部保証 を得ようとする場合が多いということです。これは統 合報告書に限ったことではありません。内部手続が十 分でないと、報告される情報の信頼性を損なう可能性 があるばかりではなく、外部保証に相当なコストを費 やすことになります。したがって、組織は保証を求める 前に、十分な内部手続を採用するべきです。 11 統合報告の概要 The Journey Plan the journey with the end game in mind – it is not as much about the report itself but how business may be transformed through <IR>. An integrated report is merely the wrapping but it is the nugget inside produced by the adoption of <IR> that is most important. Has the organization produced gold or is it merely painting an ordinary stone with gold leaf? Preparing an integrated report may be used to drive change throughout the organization by breaking down silos and getting employees focused on creating value for the organization. <IR> also may be applied as a step change. Organizations may move towards an integrated report by including more connected and concise disclosures in existing reports with respect to the organization’s strategy, governance, performance and prospects, and the interdependencies between the capitals that the organization uses and affects. 行程( Journey ) 日本企業が直面している経営環境はより一層厳し いるか、戦略の実行を担保するガバナンスを設けてい さを増しています。経済や社会のボーダレス化に伴う るか、目標は報告対象期間においてどの程度達成さ 最終地点を念頭に置いて( 統合報告への )行程を 競争のグローバル化、先進諸国の高齢化による市場 れたのか、将来、その価値創造の仕組みは何からどの 立てましょう。最終地点は報告書自体ではなく、<IR> の成熟、多様化する顧客ニーズ、天然資源の枯渇な ような影響を受ける可能性があるのかといったことを を通じてどのようにビジネスを変革するかです。統合 ど、枚挙にいとまがありません。厳しい経営環境の中 説明します。こうした説明を通じて企業の中・長期的 報告書は表面的なものですが、最も重要なのは<IR> で日本企業が持続的に成長していくためには、より高 な価値創造の仕組みが明らかになれば、投資家の行 の適用によってもたらされる中味です。つまり、組織 度な経営を行っていかなければなりません。また、経 動を短期的視点から中・長期的視点によるものに変え は金を産出しているのか、それともただ普通の石に金 営の過程と結果をステークホルダーに適切に伝えて ることになるでしょう。 箔を貼っているだけなのか、ということです。 いくことが、ますます必要となってきています。 次に、企業内部への影響を考えてみましょう。統合 統合報告書の作成を通じて、サイロを壊し、従業員 このような状況下で、会社法計算書類、有価証券報 報告への取り組みを通じて、経営者をはじめとする企 を組織の価値創造に集中させることにより、組織全体 告書、アニュアルレポートに代表される財務報告は企 業の構成員が自社の価値創造の仕組みを正しく認識 に変化を促すことができます。<IR>は、大胆な変革 業の実態を的確に説明していないという声が聞かれる することができます。自社の強みと弱みがどこにある として利用される場合もあります。戦略、ガバナンス、 ようになってきました。情報が断片的である、数値の のか、各部門は目標を達成するためにどのように組織 実績および見通し、かつ組織が利用し影響を及ぼす資 羅列でストーリーがない、分量が多すぎてどこに有用 され、行動するように設計されているのか、その中で 本間の相互依存関係に関して、結合された簡潔な開 な情報があるかがわからない、現在の企業会計ルール 自分はどのように行動すると企業全体の価値が高ま 示情報を既存の報告書に含めることで統合報告書に では、従業員、技術、ブランドといった無形の価値の多 るのかといったことへの理解が深まり、かつ、その理 近づくことになるでしょう。 くは財務情報として開示されない、将来に関する情報 解が部門間の壁を越えて構成員全員の間で共有され の記述が少ないといったものです。こうした声に対し るため、一丸となって目標に向かって邁進していくこと て、財務情報と非財務情報、あるいは、過去、現在およ が可能になります。 Integrated Reporting (<IR>) is a process, founded on integrated thinking, that results in a periodic integrated report about value creation over time, and related communications regarding aspects of value creation by an organization.ⅰ <IR>は、長期的な価値創造に関する定期的な統合報 An integrated report is a concise communication about how an organization’s strategy, governance, performance and prospects, in the context of its external environment, lead to the creation of value over the short, medium and long term.ⅱ 統合報告書は、組織の外部環境を背景として、組織の 告書をもたらし、組織による価値創造に関連するコミュ ニケーションをもたらすプロセスであり、統合的思考の 上に成り立っている 。 ⅰ 戦略、ガバナンス、実績および見通しが、どのように短、 中、長期の価値創造につながるかについての簡潔なコ ミュニケーションであるⅱ。 Integrated thinking is the active consideration by an organization of the relationships between its various operating and functional units and the capitals that the organization uses and affects. Integrated thinking leads to integrated decision-making and actions that consider the creation of value over the short, medium and long term.ⅲ び未来といった情報を統合し、企業の価値創造の仕組 みを簡潔に説明することで、ステークホルダー、とりわ け中・長期的視点を持った投資家の情報ニーズに応え ずれにも大きな効用をもたらします。統合報告は単な るために生まれてきたのが統合報告です。 る報告書の改善ではありません。また、新たに作成・ 開示しなければならない報告書が増えるという単純な この統合報告は企業にどのような影響を与えるの でしょうか。 まず、企業の外部について考えてみましょう。統合 統合的思考とは、組織のさまざまな事業単位および機 報告では、企業は、自社の価値創造の仕組み、すなわ 能単位と組織が利用し影響を与える資本との間の関係 ちどのような資本を利用して事業活動を行い、財・ についての、組織による動的な考察である。統合的思 サービスの提供を通じて新たな資本を蓄積していく 考は、短、中、長期の価値創造を考慮した、統合的な意 のかを伝えます。ここでいう資本には、資金や製造設 思決定および行動を導くⅲ。 統合報告への取り組みは、企業の外部と内部のい ことでもありません。統合報告の真の意義は、企業価 値創造に関するコミュニケーションの進化が、ディスク ロージャーという枠を超えて、企業の経営そのものに イノベーションをもたらすことにあるのです。 備のほか、現在の企業会計が取り扱っていない、意欲 や能力を持った人材、空気や水といった自然、技術や ブランドといった知的財産などの資源や、社会と共有 された規範、ステークホルダーとの信頼関係といった ⅰ Draft International <IR> Framework released for discussion at the International Integrated Reporting Council Working Group meeting on 22/23 October 2013, 1st paragraph of Preface ⅱ Ibid, paragraph 1.1 ⅲ Ibid, 2nd paragraph of Preface 12 2013年10月22日および23日の会合のための国際統合 ⅰ 報告評議会のワーキング・グループによる<IR>フレーム ワーク草案の序文の第1段落目 ⅱ 社会との繋がりも含まれます。また、価値創造の仕組 みの前提として、企業は外部環境をどのように認識し ているか、その認識のもとでどのような機会とリスク 同上1.1項 を識別しているか、機会とリスクを踏まえてどのよう 同上序文の第2段落目 な目標および目標を達成するための戦略を設定して ⅲ 13 トーマツが提供するサービス Webサイトのご紹介 トーマツは、サステナビリティ要素の事業戦略への組込みから統合報告書による情報開示までの各局面で、 ご要望に合わせ、付加価値の高いサービスを提供いたします。 事業戦略への サステナビリティ要素の組込み リスク識別・評価支援 トーマツグループのWebサイトには、統合報告はもとよりサステナビリティ戦略の立案・実行に関する支援 サービスのご紹介、統合報告に関する最新解説記事や寄稿記事、セミナー情報が掲載されています。 有限責任監査法人トーマツ 統合報告サイト 統合報告書による情報開示 現状調査・分析支援 ガバナンスから情報ネットワークまで幅広いリスク 統合報告を実施する上では、企業の目的を達成す サービスの提供により企業価値の創造と保護を実 るための各種戦略と現在実施されている報告内容 現し、リスクを賢く管理するリスクインテリジェント との関係を整理することが必要です。外部環境を な企業への変革を支援します。 含む現状調査や社内情報を価値創造プロセスとそ 事業戦略立案支援 ンチマーキングを行い、課題の抽出や統合報告に 事業に社会課題解決力を埋込み、社会課題解決力 向けた計画策定を支援します。 http://www.tohmatsu.com/ira デロイト トーマツ コンサルティング サステナビリティ サイト http://www.tohmatsu.com/view/ ja_JP/jp/services/consulting/dtc/ sustainability/index.htm の源泉の視点から整理し、また、ご要望に応じたベ を持つ製品・サービス、ビジネスモデル、バリュー チェーンの構築へと、サステナビリティ戦略によっ 報告体制構築支援 て競争優位を構築し、価値を生み出す一連の戦略 統合報告の中核となるのはビジネスモデルであり、 行動を支援します。 価値を創造し維持するプロセスです。価値創造能 力に影響する要因を伝達するために意味のある情 報をまとめ上げるためには、企業のビジネス戦略と 事業戦略実行支援 一体となった報告体制の検討が必要となります。現 サステナビリティ要素を取込んで策定した事業戦 状の組織体制、経営戦略、外部環境、動向等を踏ま 略の実行可能性を高めるために、対処する必要の え、内外へのコミュニケーション戦略に適する報告 あるオペレーション上の課題の識別や課題への対 体制の構築を支援します。 応を支援します。 統合報告書作成支援、 コミュニケーション戦略立案支援 各種指標( KPI、KRI )の設定支援、 モニタリング体制構築支援 トーマツでは、統合報告書を「 価値創造プロセスの 外部報告に限らず内部管理においても、適切なKPI 鏡 」と位置づけ、経営のパワーアップにつながる報 (主要業績評価指標)やKRI(主要リスク評価指標) 告書作成を支援します。他社のコミュニケーション の設定は重要な要素となります。リスクマネジメン 戦略や報告書のベンチマーキング、基本構想の立 ト、内部監査、コンプライアンス、また、ローカルお 案、信頼性担保の方法検討など、コミュニケーショ よびグローバルからの観点も含めて、KPIやKRIの ンや報告書作成の各段階での検討を支援します。 設定、モニタリング体制の構築を支援します。 14 15 お問い合わせ 有限責任監査法人 トーマツ 統合報告アドバイザリー室 〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル Tel: 03-6213-1540 E-mail: [email protected] トーマツグループは日本におけるデロイトトウシュトーマツ リミテッド( 英国の法令に基づく保証有限責任会社 )のメンバーファームおよびそれらの関係会社 ( 有限責任監査法人トーマツ、デロイトトーマツ コンサルティング株式会社、デロイトトーマツ ファイナンシャルアドバイザリー株式会社および税理士法人 トーマツを含む)の総称です。トーマツグループは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各社がそれぞれの適用法令に従い、 監査、税務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー等を提供しています。また、国内約40都市に約7,100名の専門家( 公認会計士、税理士、 コンサルタントなど) を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はトーマツグループWebサイト ( www.tohmatsu.com ) を ご覧ください。 Deloitte(デロイト)は、監査、税務、コンサルティングおよびファイナンシャル アドバイザリーサービスを、さまざまな業種にわたる上場・非上場のクライアント に提供しています。全世界150ヵ国を超えるメンバーファームのネットワークを通じ、デロイトは、高度に複合化されたビジネスに取り組むクライアントに向けて、 深い洞察に基づき、世界最高水準の陣容をもって高品質なサービスを提供しています。デロイトの約200,000名におよぶ人材は、 “ standard of となることを目指しています。 excellence ” Deloitte(デロイト)とは、デロイトトウシュトーマツ リミテッド( 英国の法令に基づく保証有限責任会社 )およびそのネットワーク組織を構成するメンバー ファームのひとつあるいは複数を指します。デロイトトウシュトーマツ リミテッドおよび各メンバーファームはそれぞれ法的に独立した別個の組織体です。その 法的な構成についての詳細は www.tohmatsu.com/deloitte/ をご覧ください。 本資料は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり、その性質上、特定の個人や事業体に具体的に適用される個別の事情に対応する ものではありません。また、本資料の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提となる状況について、変動を生じる可能性もあります。個別 の事案に適用するためには、当該時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき、本資料の記載のみに依拠して意思 決定・行動をされることなく、適用に関する具体的事案をもとに適切な専門家にご相談ください。 © 2014. 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