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民法) 契約が成立するためには?
釧路公立大学 法学概論[4] ■■■ 日常生活と契約(1) ■■■ 例1) A 君は商店街を歩いていたところ可愛い女の子に誘われ, 10 万円の英会話教材を買う 約束をしてしまった。 どうして約束は守られなければならないのか? * 自分の 意思 (= 契約(= によって 合意 私的自治 法律行為 * 契約は の原則) )が成立するためには? 意思表示 「アルバイト募集 」 の → ←→ § 民法 第 623 合致 によって成立する 「バイトしたいです」 (申込みの誘引) * 売買や雇用は したものであるから尊重される → 「採用します」 (申込み) 書面 が 不要 (承諾) な《 諾成 契約》 要物 契約 : 目的物を引き渡すことで契約が成立する(例:消費貸借) 条( 雇用 ) 例2) A 君は学生食堂の券売機に 400 円を投入して食券を手にし,定食を注文して食べた。 契約が成立すると,相手に特定の § 民法 第 555 条( 行為 売買 * 売買や雇用は,当事者間に ←→ 無償 片務 債権 )が発生する ) 対価 契約 : * 売買や雇用は,両当事者に ←→ を要求する権利(= 債権 の 給付 贈与 など も 債務 が発生する( も発生させる( 契約 : 一方にのみ債務が発生する 有償 双務 契約) 契約) http://kushiro.sociallaw.info/ ☆ 双務契約のルール(1) § 民法 533 第 同時履行 条 ☆ 双務契約のルール(2) の 抗弁 ※双務契約を片方のみが履行しないように 危険 負担 例3) A 君は旅行会社 C でパックツアーに申し込んだが,目的地で内乱が勃発したため中止 になった。 A 君は, C 社に対して損害賠償を請求できるか? また,航空券やホテルの手配を 進めていた C 社は,準備にかかった費用を A 君に支払ってもらうことができるか? § 民法 536 第 条 1 項( 債務者 の 危険負担 ) → 旅行会社は損害賠償責任を負わない。交渉費用をかけていたとしてもリスクは旅行代理店が負う。 ※ 給付(品物の引き渡し)を為すべき者(=売主)が債務者 例4) A 君は画廊 D で絵画の購入を決意し,1週間後に再訪して代金の支払いと引き渡しを することにした。ところが,その3日後に地震による津波を受け,絵は流されてしまった。 § 民法 534 第 特定物 条 1 項( 債権者 の危険負担) その物が に関する物権の設定又は移転を双務契約の目的とした場合において, 債務者 の責めに帰することができない事由によって 滅失 し、 (=売主) 又は 損傷 したときは、その滅失又は損傷は、 債権者 の負担に帰する。 (=買主) ※ この規定については合理性に疑問が呈されており,⺠法改正案では削除が提案されている ※ 種類物(例:石油)なら給付不能にはならないが,目的物を指定して分離すれば§ 534-2 の問題 例5) A 君が自動車店 E で中古車を購入したところ,エンジンが掛からない車が届いた。 § 民法 第 570 条 + 例:屋根から雨漏りする家 566 条( 瑕疵担保 責任) 自殺物件のような心理的瑕疵も含む。瑕疵を知った時から1年以内。 参考文献)伊藤真監修『マンガでわかる民法入門』 (ナツメ社,2011 年)