中国第1回工業企業イノベーション調査結果

（アジア科学技術動向報告）科学技術イノベーション動向報告～中国～（Rev.1）
4.4.3
中国企業のイノベーションの現状：中国第１回工業企業イノベーション調査結果
中国国家統計局は製造業、鉱業、電気・ガス・熱供給・水道業の８万社の企業（国有企
業、私営企業、外資企業を含む）を対象に企業イノベーション調査を行った結果、次の事
項が明らかになった（2008 年１月発表）。
① 中国国内企業は一定のイノベーション能力を持つようになった。
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2004 年～2006 年の間に、製品イノベーションとプロセスイノベーションの内、
企業が単独で完成したものはそれぞれ 76.3%と 69.9％に達した。
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特に製品イノベーションとプロセスイノベーションを同時に完成した企業の当該
業種に占める比率からみれば、専用設備製造業は 83.2%でトップを占め、一般機
械器具製造業、情報通信機械器具製造業、電子部品・デバイス製造業、化学原料・
化学製品製造業、電気機械器具製造業、医薬品製造業、輸送用機械器具製造業は
いずれも 70%以上を占めた。
② イノベーション活動を積極的に展開する企業がハイテク業種に集中。
¾
医薬製造業の 63.8%、精密機械及びオフィス用機械製造業の 60.9%の企業がイノ
ベーション活動を展開
¾
繊維製品製造業をはじめとした伝統的な製造業のイノベーションは活発でない
③ イノベーション活動を実施する企業の 70.4%が中国の東部に集中。
④ 企業イノベーション資金の大半は企業より支出（2006 年に企業支出がイノベーション
資金の 82.8%）。
⑤ 企業のイノベーション活動が企業の利益に還元できた。2006 年の実績は次の通り。
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新製品の売上：39606.1 億元（総売上の 12.7％）
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新製品の輸出額：8686.8 億元（全工業製品輸出額の 11.9％）
⑥ 企業のイノベーション活動はまだ活発とは言えない。（2004 年～2006 年にイノベー
ション活動を展開した企業は全企業の 28.8％に留まる）
⑦ 中国企業のイノベーションは依然として海外技術の輸入に依存しており、まだ自主イ
ノベーション段階に入っていない。 2006 年の企業のイノベーション支出のうち、機
械・ソフト購入費が 55.8％であるのに対し、R&D 投資は 36％に留まる。
（出典）中国国家統計局発表資料（http://www.stats.gov.cn/tjdt/gjtjjdt/t20080104_402456344.htm）を
もとに JST 中国総合研究センター作成
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