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1 青少年のインターネット利用環境に関する実態(PDF形式:84KB)

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1 青少年のインターネット利用環境に関する実態(PDF形式:84KB)
第1章 アメリカ
第2部
第1章
調査の結果
アメリカ
アメリカにおけるインターネット上のコンテンツに対する抑制は、総称してセンサーシ
ップ(censorshipt、検閲)と呼ばれている。その中で、サイト内容を選別し、インターネッ
トの情報へのアクセスをコントロールするための技術的手法のことをフィルタリング
(filtering)と呼ぶ1。そして、ブロッキングは、フィルタリングのうち最も広く利用されて
いるアクセス遮断方法である。
また、ウェブ上のコンテンツを分類し、対象ユーザーの年齢によって、子ども用または
成人用のコンテンツを提供する区域(ゾーン)を分けることをゾーニングと呼び、コンテ
ンツの内容に従って視聴適切年齢を格付けすることをレイティングという。また、本報告
書では、青少年は一般的にティーンエイジャー(teen ager)と呼ばれる 12∼17 歳を指し、子ど
も及び未成年者は、18 歳未満を意味する。
1
青少年のインターネット利用環境に関する実態
(1)概要
ア
青少年を取り巻くインターネット環境の変化
近年、情報通信技術の急速な発達によって、青少年を取り巻く環境が大きく変化
している。とりわけ、インターネットは、青少年の生活に欠くことのできないもの
となっている。実際、2011 年時点の統計2では、青少年人口の 95%がインターネット
を利用していることが明らかにされており、利用方法の内訳についても、従来の電
子メール送受信や情報検索だけにとどまらず、ソーシャルネットワーク3(SNS)や動画
サイト4の鑑賞・投稿から、友人との交際、学業成績表の更新5や周辺情報のお知らせ
に至るまで、身の回りのあらゆる行為をインターネット上で行うという状況になっ
ている。
1
日本においては、フィルタリングとはユーザーの同意を得た上で一定のサイトや URL に対するアクセス
を遮断することを指し、ブロッキングとはユーザー側の同意を得ずに一定のサイトや URL に対するアクセ
スを強制的に遮断することを指す。これに対して、アメリカにおいては、フィルタリングは一定サイトや
URL への遮断行為一般を指し、ブロッキングの上位概念を示す用語として用いられることが多い点に注意
されたい。
2
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)
「ティー
ンの傾向データ」(Trend Data (Teen)):http://pewinternet.org/Static-Pages/Trend-Data-(Teens)/Whos-Online.aspx
基準日:2013 年3月 15 日
3
例えば、Facebook。
4
例えば、You Tube。
5
ウォールストリートジャーナル(Wall Street Journal)「親がリアルタイムで子どもの数学の成績を知りた
いとき」 (When Curious Parents Want to See Math Grade in Real Time):
http://online.wsj.com/article/SB10000872396390444592404578032360255233782.html 基準日:2013 年3月 15
日
4
第1章 アメリカ
また、昨今のスマートフォンなど多機能モバイル端末の普及が、子ども達のオン
ライン依存をますます助長している。(以下、表1−1−3参照)
イ
教育におけるインターネット活用の増加
検索エンジンを使った情報検索が可能になっており、子ども達は、宿題やその他
の情報収集のために図書館へ足を運ぶ必要がなくなった6。今日の学生にとって、文
献調査とは、探索サイトのグーグルへアクセスする、「グーグルする」ことと同意語
であり、宿題や課題の為に、9割以上の生徒がオンラインの探索エンジンを利用す
る7。
教員も、インターネット利用を前提にして出題するようになっており、教育にお
けるインターネット環境は劇的な変化を遂げている8。
アメリカ・全世界の時事問題について超党派のスタンスで情報提供を行うシンク
タンク Pew Research Center が 2012 年3月から4月にかけて、全国の中学、高校の教
師 2,462 人に対して実施した、生徒の宿題や課題に対するインターネット活用状況調
査の結果は以下のようである。
表1−1−1:中高生の課題リサーチのためのインターネット活用状況9
生徒のインターネット活用状況
割合(%)
グーグルなどの検索エンジンを利用する
94
ウィキペディア等のオンライン百科事典の利用
75
YouTube 等のソーシャルメディアの利用
52
オンライン上で友人に手伝ってもらう
42
Spark Notes, Cliff Notes 等の学習ガイドサイトの利用
41
主要ニュースソースのオンラインサイト
25
電子教科書または印刷された教科書
18
EBSCO, JSTOR,Grolier 等のオンラインデータベース
17
6
学校図書館月刊7号 2011 年4月号(SCHOOL LIBRARY MONTHLY/VOLUME XXVII, NUMBER 7/APRIL
2011):http://www.schoollibrarymonthly.com/articles/Corbett2011-v27n7p5.html 基準日:2013 年3月 15 日
7
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「10 代
の子どもたちはデジタル世界でどのようにリサーチを行うか(How Teens Do research in the Digital World)」
:
http://www.pewinternet.org/Reports/2012/Student-Research/Summary-of-Findings/Overview.aspx
基準日:2013 年3月 15 日
8
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)
「研究要
旨」
(Summary of Findings)
:http://www.pewinternet.org/Reports/2012/Student-Research/Summary-of-Findings.aspx
基準日:2013 年3月 15 日
9
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)
「研究要
旨」
(Summary of Findings)
:http://www.pewinternet.org/Reports/2012/Student-Research/Summary-of-Findings.aspx
基準日:2013 年3月 15 日
5
第1章 アメリカ
学校、公立図書館の図書館員
16
教科書以外の出版書籍
12
Sweet Search 等の学生運営検索エンジン
10
(出典:2012 年3月、4月 Pew Research Institute, Internet & American Life Project ,Pew Research
Institute, Internet & American Life Project)
このような生徒のオンライン依存の現状に対応すべく、9割の教師が、宿題やリ
サーチレポートのために有益なオンラインサイトの情報をあらかじめ参照するよう
に手渡す一方で、オンライン以外のソースの利用も同時に課す教師も多く(83%)、
参考文献がオンラインに偏らないように、また生徒の過度なインターネット依存を
抑制することも行われている。教師が奨励するオンライン利用内容は以下のようで
ある。
表1−1−2:教師が生徒に奨励するインターネット利用内容10
生徒のインターネット活用状況
割合(%)
検索エンジンや辞書機能サイトによる情報の検索
95
宿題やプリントのダウンロード
79
オンラインによる宿題の提出
75
(出典:2012 年3、4月 Pew Research Institute, Internet & American Life Project)
デスクトップやラップトップ等のパーソナルコンピューター以外で、生徒が学校
の課題のために教室や家庭で最も利用する電子機器は以下のようである。
表1−1−3:課題の調査のために教室及び家庭で使用される PC 以外の電子機器11
宿題等のための教室、家庭でのインターネット活用内容
割合(%)
スマートフォン等の携帯電話
72
デジタルカメラ
66
デジタルビデオレコーダー
55
(出典:2012 年3月、4月 Pew Research Institute, Internet & American Life Project)
10
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「研究
要旨」(Summary of Findings)
:
http://www.pewinternet.org/Reports/2012/Student-Research/Summary-of-Findings.aspx 基準日:2013 年3月 15
日
11
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「研究
要旨」(Summary of Findings)
:
http://www.pewinternet.org/Reports/2012/Student-Research/Summary-of-Findings.aspx 基準日:2013 年3月 15
日
6
第1章 アメリカ
授業中のPCやスマートフォン等による情報検索が日常化してくると、それらの
機器の利用を授業内容に即したものに制限するなどの規制が必要となってくる。以
下の表は、学校におけるインターネット利用規制の有無と、それら規則が授業に影
響を与えていると感じる教師の割合である。
表1−1−4:学校(中学・高校)におけるインターネット環境に対する規制、規則12
授業に影響す
学校におけるインターネット諸規制
割合(%)
ると感じる教
師の割合(%)
インターネット・フィルターがついている
97
32
携帯電話使用に関する正式な規則がある
97
21
携 帯 電 話 使 用 に 関 す る 利 用 目 的 (AUP
97
16
Acceptable Use Policies)がある。
(出典:2012 年3月、4月 Pew Research Institute, Internet & American Life Project)
教師たちは、全体的に生徒のインターネット操作能力を肯定的に評価するものの
その質に関しては懐疑的で、「非常に優れている」と回答した教師は4分の1にとど
まった。特に、「検索困難な情報を探し求める強い意志と忍耐力があるかどうか」と
いう質問に対しては、43%もの教師が「乏しい(poor)」、35%が「普通(fair)」と評価し
た。検索エンジン等で欲しい情報が即座に入手できる即時性に慣れたデジタル時代
の学生達は、時間をかけて情報を探し出すという作業が苦手である傾向があること
が明らかになった。インターネット検索能力の質を向上させるため、多くの教師達
は、授業中にさまざまな指導を行っている。(以下、表1−1−5参照)
表1−1−5:教師が授業中に行うインターネット運用能力向上のための対策13
授業中に実施するインターネット運用能力向上の
ための対策
実施する教
師の割合
(%)
正確なオンライン情報入手方法について議論する
12
80
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「研究
要旨」(Summary of Findings)
:
http://www.pewinternet.org/Reports/2012/Student-Research/Summary-of-Findings.aspx 基準日:2013 年3月 15
日
13
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「研究
要旨」(Summary of Findings)
:
http://www.pewinternet.org/Reports/2012/Student-Research/Summary-of-Findings.aspx 基準日:2013 年3月 15
日
7
第1章 アメリカ
オンライン上でのリサーチ方法について議論する
71
検索スキル向上のための技術指導
57
検索エンジン使い方の指導
35
(出典:2012 年3月、4月 Pew Research Institute, Internet & American Life Project)
さらに、学校のカリキュラムにインターネット利用方法等に関したコースまたは、
内容を取り込むことに関して、47%が「非常に賛成」、また 44%が「いくらか賛成」
と回答。デジタル時代に対応したカリキュラムの必要性が浮き彫りになっている。
結果的に、調査対象の教師の3分の2は、インターネット等デジタルによる検索
方法を学習に取り込むことに積極的である反面、87%がその即時性に慣れた学生達
は、集中力が短く、気が散りやすいと指摘。その他、教師が心配するインターネッ
ト利用の副作用として、検索エンジンへの過剰な依存、多くの学生がオンライン情
報の質を見極めることが出来ない点、学生の一般的識字率の低下、学業以外のこと
に気が散り時間の管理が上手にできない点、思考力の低下、他人のもの(宿題、レ
ポート等)を借りることが容易になった点、などが挙げられている14。
ウ
有害情報への接触
子どもたちがインターネットの高い利便性を享受するようになった反面、インタ
ーネット利用によって引き起こされる負の影響が問題視されている15。
インターネット上に氾濫する情報の中には、児童ポルノや麻薬等に関する違法情
報以外に、虚偽の情報や公序良俗に反する情報などの悪質情報も含まれ、他の目的
でインターネットを利用している子どもたちが、これらの有害情報に接触する可能
性があることが問題となっている。
エ
個人情報保護の必要性
さらに、オンラインショッピングやソーシャルメディアが日常的に利用されるよ
うになり、個人情報がインターネット周辺業者に扱われる機会が増加している。
例えば、インターネット・サービス・プロバイダーによって収集される個人情報
は、広告会社で分析され、各人に最適なオンライン広告表示や検索結果表示に利用
されている16。
2000 年の子どもオンラインプライバシー法(the Children’s Online Privacy Protection
Act、COPPA)施行以来、オンライン上で 13 歳未満の子どもに関する情報を収集す
る場合、ソーシャルサイト、ゲーム、娯楽、教育関連サイト等の商業ウェブサイト
14
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「研究
要旨」(Summary of Findings)
:
http://www.pewinternet.org/Reports/2012/Student-Research/Summary-of-Findings.aspx 基準日:2013 年3月 15
日
15
Greenfield, Patricia, and Zheng Yan. "Children, adolescents, and the Internet: A new field of inquiry in
developmental psychology." Developmental psychology 42.3 (2006): 391.
16
Pariser, Eli. The Filter Bubble: What the Internet is Hiding from you. The Penguin Press, New York, 2011
8
第1章 アメリカ
及びオンラインサービス会社は、保護者の同意を得ることが義務付けられている17。
例えば、青少年に今最も人気のあるウェブサイトである Facebook は、同社の規則
上 13 歳未満の子どもはアカウントを作成できないようになっているが、実際は、13
歳以下の多くの子どもが年齢を偽りソーシャルメディアに参加しており、中には保
護者が 13 歳以下の子どもによるアカウント設定を援助している事例も見られるとい
う18。
こうしたソーシャルメディアを利用した、未成年対象の性的搾取や誘拐等の犯罪
も増加している。近年はこのような有害コンテンツへのアクセス、ソーシャルメデ
ィアによる未成年対象者の被害、プライバシーの問題に加えて、10 代後半の青少年
を中心に、オンライン上のいじめ(cyber bulling)も急増しており社会問題化している。
こうしたことを背景に、2008 年には、全米 50 州の司法長官がソーシャルメディアに
関するワーキンググループを立ち上げ、未成年者による安全なインターネット利用
の調査研究を行うよう民間に要請するに至っている。
オ
子どものオンライン被害対策への取組概況
低年齢層のオンラインユーザーが増加し、子どもに対するオンライン被害を懸念
する保護者が増えている。
90 年代以降は、児童を守る諸法案が幾度も議会で取り上げられ、中には成立した
ものもあったが、憲法第一条「言論と表現の自由」を支持する民間企業や団体によ
る訴訟の結果、これらの法律が違憲や廃案となるケースが繰り返されている。
それゆえ、現状は、連邦通信委員会(Federal Communication Commission、以下 FCC)
の指導のもと、各オンライン企業や非営利団体が自主的に、レイティングシステム
やフィルタリング技術を開発、導入、宣伝し、保護者の教育、啓発を行っている状
況である。
米国では、12∼17 歳の青少年のインターネットの利用率が 93% (2011 年度は 95%)
と他の年齢層に比べ圧倒的に多く、利用率は年齢が上がるとともに減少している。
17
児童オンラインプライバシー保護法(Children's Online Privacy Protection Act: COPPA):
http://www.coppa.org/coppa.htm 基準日:2013 年3月 15 日
18
ハーバード大学インターネット社会バークマンセンター(The Berkman Center for Internet & Society at
Harvard University)「新書:『なぜ親は子どもがフェイスブックで年齢を偽ることを勧めるのか:児童オン
ラインプライバシー保護法の意図せざる影響』(New Paper: “Why parents help their children lie to Facebook
about age: Unintended consequences of the COPPA”)」 http://cyber.law.harvard.edu/node/7199 基準日:2013
年3月 15 日
9
第1章 アメリカ
図1−1−1:年代別インターネット利用率19(%)、2009 年
年代別インターネット利用率(%)
100
93
93
90
81
80
70
70
60
50
38
40
30
20
10
0
12歳∼17歳
18歳∼29歳
30歳∼49歳
50歳∼64歳
65歳以上
(出典:Pew Internet , 2010 年 Social Media and Young Adult 調査)
図1−1−2:年齢別インターネット利用率の変化、2000∼2009 年20
※図右端にある%データが 2009 年 12 月の数値である
(出典:Pew Internet , 2010 年 Social Media and Young Adult 調査)
19
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「イン
ターネット導入と傾向(Part 1: Internet adoption and trends)
」:
http://pewinternet.org/Reports/2010/Social-Media-and-Young-Adults/Part-1/Demographics.aspx 基準日:2013 年
3月 15 日
20
学校図書館月刊7号 2011 年4月号(SCHOOL LIBRARY MONTHLY/VOLUME XXVII, NUMBER 7/APRIL
2011)
10
第1章 アメリカ
(2)青少年のインターネット利用環境の実態
ア
青少年のインターネット利用実態
2011 年4月から7月にかけて、799 人の 12∼17 歳の青少年を対象に行った調査の
結果によれば、男子、女子ともに、ほぼ全員(約 95%)が、インターネットを利用して
いることが明らかになった。人種別に見ると、白人の利用率が 97%と、ヒスパニッ
ク系の利用率 88%を大きく上回っており、家庭の経済状態と子どものインターネッ
ト利用率の間に正の相関が見られた。(以下、表1−1−6参照)
表1−1−6:青少年のインターネット利用動態、2011 年21
インターネット利用率(%)
人種・民族
年齢
世帯年収
青少年全体
95
男子
96
女子
95
白人、非ヒスパニック
97
黒人、非ヒスパニック
95
ヒスパニック
88
12∼13 歳
92
14∼17 歳
97
30,000 ドル未満
93
30,000∼49,999 ドル
91
50,000∼74,999 ドル
96
75,000 ドル以上
99
(出典:Pew Internet & American Life Project, Who’s Online)
前出の表1−1−1同様、12∼17 歳の青少年 799 人のうち、個人用デジタル機器
の所有率は以下の表1−1−7のとおりである。デスクトップまたはラップトップ
コンピューターの所有率が、全体のおよそ3分の2を占めている。
21
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「ティ
ーンの傾向データ」(Trend Data (Teen)):
http://pewinternet.org/Static-Pages/Trend-Data-(Teens)/Whos-Online.aspx 基準日:2013 年3月 15 日
11
第1章 アメリカ
表1−1−7:青少年の所有するデジタル機器の統計、2011 年22
電子機器種類
(%)
調査時期
携帯電話
77
2011 年 7 月
デスクトップ、ラップトップ PC
74
2011 年 7 月
iPod, MP3 プレイヤー
79
2009 年 9 月
家庭用ゲーム機器
80
2009 年 9 月
携帯ゲーム機器
51
2009 年 9 月
(出典:Pew Research Institute, Internet & American Life Project ,Parent/Teen、”Teen
Gadget Ownership”)
また、青少年(teens)23を持つ家庭のインターネットアクセス方法は、ケーブルモデ
ムと DSL 電話回線が主流であり、全体の約6割を占める。その他、ワイヤレスや光
ファイバーを合わせると高速インターネットアクセスが全体の約8割を占めている。
また、ダイアルアップ回線が全体の1割、インターネットアクセスのない家庭が約
1割であった。(以下、図1−1−3参照)
図1−1−3:青少年の家庭におけるインターネットアクセス形態、2009 年24
青少年の家庭におけるインターネットアクセス形態(%)
32
ケーブルモデム
30
DSL回線
ワイアレス
11
ダイアルアップ
10
8
PC非所有
4
PCのみ所有・接続環境なし
光ファイバー
3
0
5
10
15
20
25
30
35
(出典:Pew Internet & American Life Project, Internet Access)
イ
青少年のインターネット利用内容
22
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「ティ
ーンの傾向データ」
(Trend Data (Teen))
:http://pewinternet.org/Trend-Data-(Teens)/Teen-Gadget-Ownership.aspx
基準日:2013 年3月 15 日
23
同調査における teen は、12 才から 17 才を指す。
24
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「ティ
ーンの傾向データ」(Trend Data (Teen)):http://pewinternet.org/Trend-Data-(Teens)/Internet-Access.aspx 基準
日:2013 年3月 15 日
12
第1章 アメリカ
(ア)インターネット利用内容の実態
前述のとおり、12 才から 17 才の青少年(teens)の 95%以上が、インターネットを
利用しているが、以下は、彼らのオンライン上での活動に関する統計である。
「MySpace や Facebook 等の SNS」の利用(80%)が最も高く、「社会情勢や政治
に関する情報収集」(62%)、「オンラインショッピング」(48%)がこれに続
く。
表1−1−8:青少年のオンライン上での主な活動、2009 年、2011 年25
以下のオンライン活動
オンライン上での活動
回答集計月
を行う青少年の割合(%)
Gaia, Second Life 等のバーチャルワ
8
2009 年9月
MySpace や Facebook 等の SNS
80
2011 年 11 月
Twitter の利用
16
2011 年9月
21
2009 年9月
13
2011 年7月
38
2009 年9月
27
2011 年7月
31
2009 年9月
17
2009 年9月
37
2011 年7月
社会情勢や政治に関する情報収集
62
2009 年9月
自分のサイトやブログの作成、更新
14
2009 年9月
オンラインショッピング
48
2009 年9月
ールドへのアクセス
オンラインから収集した音楽、アー
トイメージ等を使ったオリジナル
作品の創造
第三者に見せるためのストリーム
ビデオライブをオンラインに掲載
自分で創作したアート作品、写真、
ビデオ等をオンラインで公表
ビデオの録画、アップロード
健康、食事、フィットネス関係の情
報へのアクセス
麻薬、性、鬱病等人には相談できな
い内容についての情報へのアクセ
ス
Skype,、Googletalk、iChat 等を使っ
たビデオ通話
(出典:Pew Internet & American Life Project: Online-Activites)
25
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)「ティ
ーンの傾向データ」(Trend Data (Teen)):http://pewinternet.org/Trend-Data-(Teens)/Online-Activites-Total.aspx
基準日:2013 年3月 15 日
13
第1章 アメリカ
(イ)ソーシャルメディア
上の図表で示されているように、青少年の Facebook 或いは MySpace などのソー
シャルメディアの利用率は、全体の8割に及んでおり、広く浸透している様子が
うかがえる。ソーシャルメディアにおける具体的行為は主に、友達のブログや写
真などにコメントを投稿するとなっている。ソーシャルメディアからのブログ投
稿が増加したためか、2006 年から 2008 年の3年間で、「友達のブログにコメント
を載せる」は 76%から 52%へと大きく減少している。一方、友達の写真へのコメ
ントなどは、ほとんど変化が見られない。(以下、図1−1−4参照)
図1−1−4:青少年のソーシャルメディアにおける各行為の変化、2006∼2008 年26
青少年のソーシャルメディアにおける各行為の変化(%)
100
グループメッセージを送った
ことがある
90
80
82
84
83
76
71
70
61
60
54
50
86
友達のブログにコメントを投
稿したことがある
83
77
66
66
54
58
52
50
40
プライベートメッセージを
送ったことがある
友達の写真にコメントしたこ
とがある
サイト経由でインスタント
メッセージやテキストメッ
セージを送ったことがある
友達のpageやwallにコメント
を投稿したことがある
30
20
10
0
2006年
2007年
2009年
(出典:Pew Internet & American Life Project: Online-Activites)
26
ピュー研究所インターネット&アメリカ生活プロジェクト(Pew Internet & American Life Project)
「ティー
ンの傾向データ」
(Trend Data (Teen))
:http://pewinternet.org/Trend-Data-(Teens)/Online-Activites-Total.aspx 基
準日:2013 年3月 15 日
14
Fly UP