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安全保障関連法案の強行採決に抗議し、法案の撤回を求める緊急声明
内閣総理大臣 安倍晋三 殿 衆議院議長 大島理森 殿 参議院議長 山﨑正昭 殿 安全保障関連法案の強行採決に抗議し、法案の撤回を求める緊急声明 わたしたちイエス・キリストの教えに忠実であろうとする日本聖公会大阪教 区および日本聖公会京都教区の教役者有志は、安倍政権が今国会の衆議院特別 委員会および衆議院本会議で強行したいわゆる「国際支援法案」および「平和 安全法制整備法案」の採決に強く抗議し、本法案の撤回・廃案を求めます。 これらの法案は、日本国民が戦後の国際社会の中で長らく追求してきた平和 国家への道を完全に塞ぎ、日本を「いつでも」「どこでも」「切れ目なく」戦争 を行うことができる国に変えるための法案です。しかも、首相自身も認めてい るようにまだ法案に対する人々の理解ができていない状況において与党のみで 強行採決を行うことは、民主主義・法治国家を破壊しようとする暴挙であると 言わざるをえません。 日本および世界の世論は、こうした安倍政権のやり方を非常に危険なもので あることを見抜き、不戦を誓った日本国憲法に真っ向から違反していると考え ています。憲法学者の圧倒的多数がこれらの法案は憲法違反であるという意見 を述べているのはその一つの表れです。日本国憲法第 9 条は、明確に「武力に よる威嚇および武力の行使の放棄」「戦力不保持」「交戦権否認」を謳っていま す。これは過去の戦争において、自国民とアジアおよび世界の諸国民に与えた 大きな命の犠牲と塗炭の苦しみに対する反省から生まれたものです。今安倍政 権が強行成立させようとしている法案は、こうした戦後の自国民と諸国民の願 いを踏みにじり、 「同盟国」アメリカの戦争に積極的に参加することを目的とし ています。 「戦争に巻き込まれることはない」という安倍首相の言葉は、戦争の 現実を無視した空論であり、実際には日本が危険な戦闘行為に投げ入れられる ことは自明です。 イエス・キリストが祝福された「平和を愛する」者であろうとするわたした ちは、戦争準備を可能にするこれらの法案に強く反対するとともに、民主主義 の原則を破壊する強行採決の暴挙に抗議するものです。 2015 年 7 月 17 日 日本聖公会大阪教区教役者 日本聖公会京都教区教役者 主教 磯 晴久 主教 高地 敬 司祭 山本 眞 司祭 藤原健久 司祭 齊藤 壹 司祭 岩田光正 司祭 岩城 聰 司祭 吉田雅人 司祭 原田光雄 司祭 出口 創 司祭 竹林徑一 司祭 奥晋一郎 司祭 古澤秀利 執事 鈴木恵一 司祭 金正 執事 中尾貢三子 司祭 義平雅夫 執事 出口 崇 司祭 千松清美 司祭 古本みさ 司祭 奥村貴充 司祭 古本靖久 司祭 鍋島守一 司祭 石塚秀司 司祭 山根貞夫 司祭 大岡 創 司祭 奥康功 執事 大岡左代子 執事 成岡宏晃 司祭 井田 泉 執事 田宮紘 司祭 矢萩新一 聖職候補生 金山将司 司祭 三木メイ 司祭 古賀久幸 司祭 黒田 裕 聖職候補生 麓敦子 司祭 小林 聡 司祭 マーク・シュタール 司祭 池本則子 執事 石垣 進