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第6章 滋賀県の金融(PDF:768KB)
135 第6章 滋賀県の金融 (1) 金利情勢 国内各種金利は、ここ数年低水準で推移しており、平成26年度はさらに低い水準で推移した。 無担保コールレート(オーバーナイト物)は、平成22年10月の金利誘導目標の引き下げ以降、 低い水準となっており、平成26年度は0.059~0.076%前後で推移した。 短期プライムレートは、平成21年1月に1.475%に引き下げられて以降据え置かれている。 長期プライムレートは、平成25年7月の1.35%から徐々に下落し、1.05~1.20%で推移した。 (図6-1-1) ◆各種金利の推移(図6-1-1) 無担保コールレート (オーバーナイト物) 金融機関同士が短期の資金を貸借する市場において、無担保で1日だけ貸借する取引の金利。 短期プライムレート 優良企業向けの短期貸出に適用してきた最優遇金利。本誌では、都市銀行の中で最低値の推 移を記載。 長期プライムレート みずほコーポレート銀行が優良企業向けの長期貸出に適用するものとして決定・公表した金利。 136 (2) 預貯金残高 平成26年度末の県内金融機関(都市銀行・信託銀行、地銀・第二地銀、信用金庫、信用 組合およびその他〔労働金庫、商工組合中央金庫、農業協同組合〕)の預貯金残高は、8兆 3,351億円であり、その内訳は都市銀行・信託銀行が2,640億円で3.1%、地銀・第二地銀が 4兆9,782億円で59.7%、信用金庫・信用組合・その他は3兆921億円で37.0%となってい る。 預貯金残高は、平成25年度末と比較して2.4%の増加となった。 (図6-1-2) ◆預貯金残高の推移(図6-1-2) 137 (3) 貸出金残高 平成26年度末の県内金融機関の貸出金残高は4兆2,988億円であり、その内訳は地銀・第 二地銀が2兆9,212億円で67.9%を占め、都市銀行・信託銀行は1,069億円で2.4%、信用金 庫・信用組合は7,262億円で16.8%、政府系金融機関が1,748億円で4.0%、その他は3,697億 円で8.6%を占めている。 貸出金残高の年度別の推移は、平成21年度以降、減少傾向に転じたものの、平成24年度か ら増加に再度転じ、平成26年度は対前年度比2.2%増加となった。 (図6-1-3) ◆貸出金残高の推移(図6-1-3) 138 (4) 県中小企業向け制度融資 県の中小企業向け制度融資について、過去5年間の新規貸付の推移を見ると、件数は 平成22年度は5,348件と大きく増加したものの、平成23年度以降再び5,000件を割り込み、 平成26年度は2,849件となった。 金額については、平成22年度においては、平成20年に創設された緊急保証付き融資か ら制度融資への借換や年度末の緊急保証制度終了による駆け込み需要等により、対前 年度比63.6%増加の612億円となったが、平成23年度以降再び減少し、平成26年度は対 前年度比36.0%減少の232億円となっている。 また、貸付残高の過去5年間の推移を見ると、件数については平成23年度に12,749件と なったが、平成24年度から減少し、平成26年度末は12,183件となっている。 金額については、緊急保証付き融資から制度融資への借換の増加などにより、平成22 年度末には3年ぶりに残高が1,000億円を超え、平成24年度末には対前年度比2.2%増加 の1,164億円となったが、平成25年度に再び減少し、平成26年度は対前年度比3.4%減少 の1,042億円となっている。 (図6-1-4,5) 139 ◆中小企業振興資金融資残高の推移(図6-1-5) (5) 信用補完制度 中小企業に対する金融の円滑化を図るため、金融機関からの貸付に対する保証を行う 滋賀県信用保証協会の保証承諾額をみると、平成21年度以降減少が続き、平成26年度 は対前年度比4.8%減少の1,001億円となった。 保証債務残高は、緊急保証の残高増加により、平成21年度は増加したが、その後の資 金需要の低迷により、平成22年度以降減少し、平成26年度末は対前年度比2.2%減少の 2,824億円となっている。 代位弁済については、条件変更等の返済猶予措置の効果もあり、平成21年度以降減少 しており、平成26年度は対前年度比22.2%減少の37億円となった。 (図6-1-6) ◆信用保証の推移(図6-1-6) 140