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ミュージアムライブに新展開?豊田裕子のベーゼンドルファー物語
平成 20(2008)年 11 月1日 第 44 号 ミュージアムライブに新展開? 豊田裕子のベーゼンドルファー物語 佐藤 薫 平成20(2008)年7月19日土曜日 180年の歴史を持つウィーンのピアノメーカーベ ーゼンドルファー社。リストをはじめ多くの音楽家 に愛され、深く甘く色彩豊かな音色を奏でるピアノ と称賛されているそうです。 逍遥空間の茶色いピアノ「ベーゼンドルファーモ スクリヤーピン/エチュードOP,2 リスト/ラ・カンパネラ ショパン/ワルツOP70№1 ブラームス/子守歌 リスト/ハンガリアンラプソディー デル290PM」は、1988年、生産4万台目の記念 モデルとしてミュージアムに納められて以来、ミュ しなやかに優しく、また情熱的に表情豊かに見事 ージアムの誇るピアノとして活躍し、コンサートを な演奏を繰り広げ、ファリヤ/火祭りの踊りバレー 支え続けて来ました。 音楽「恋の魔術師よ」では、ゲストの杉木友里さん ピアニスト豊田裕子さんはウィーン、ベーゼンド ルファーホールにおいて、ベーゼンドルファー社と スワロフスキー社が天の川をモチーフに9千個のク が素足に短めの赤い灸の精のような衣装で加わり、 縦横無尽に激しい踊りを展開してくれました。 休憩時間 ~日没前の中庭にて~ リスタルを使って製作した世界唯一のクリスタルグ ランドピアノで、世界初のレコーディングを行いC お客様にワインやソフトドリンクが振る舞われま Dデビューを果たしたという経験の持ち主です。C した。皆様口当たりの良い飲み物で喉を潤し大人も Dのメインテーマオリジナル曲<クリスタルファン 子供も気持ち良さそうに一息入れていました。 タジー「キラキラ星」>は自然からのメッセージや ≪第二部≫ ~豊田裕子の世界~ インスピレーションを師として一音一音を育み作り 上げられたもので、聴く人の心を暖め癒す力作です。 逍遥空間の会場の足元にはぐるりとキャンドルグ ラスが並べられ、まさに日没を迎えた屋外の暗さに 今回のライブは、キャンドルライトコンサートと 映えて炎もゆらいでいるようでした。 いうサブタイトルがあるように、ピアノの演奏のみ 豊田さんは先程とは打って変わって、白地に大き ならず、キャンドルライトが輝き、バレリーナが踊 く淡い花が描き出されたピアノの妖精そのもののド り、休憩時間は中庭でワインブレイク、と盛り沢山 レスでご登場。 なもてなしの演出が計画されていました。 そのため、1階のガイダンスルームで職員及び先 頃応募されたボランティアの人々達が綿密な打ち合 わせ行い、それからの作業となりました。 バッハ/トッカータ、ピアノの鍵盤でなく蓋の内 側の弦を手の平や拳でたたいたりして音を出すパフ ォーマンスのような演奏が見られました。 ホルスト/ジュピターのテーマではスペシャルゲ 観客席に座布団を並べ、二階には出来る限り椅子 ストの針山愛美さんが、黒い衣装に美しい長い黒髪 も準備して座席を増やしました。中庭にはブレイク がよく映り、優雅な踊りを堪能させてくれました。 用にテーブルをセットし布を掛け、風に飛ばぬよう 幻想的なミラーボールの光の舞うクリスタルファ テープで固定しました。今回は館のボランティアス タッフが入場係もしたので、友の会の有志は場内整 ンタジー「きらきら星」。 最後のヨハン・シュトラウス/美しく青きドナウ ではとても凝った演出。ピアノの下ににわかに花を 理に回りました。 開場と共に客席はみるみる満席になって、どこか 咲かせ、手寵の花びらを撒き散らしながら紫の妖精 らともなく花束の香が立ち込め、場内の熱気が高ま が三方向から階段を降りて来る、淡いピンクの女神 ると、あたり一面に扇子がはためきはじめました。 のような針山さんに率いられ宮前区ワイダンスカン パニー/キッズ&ジュニアの子供ダンサーの参加で ≪第一部≫ ~心に響く名曲~ 豊田裕子さんは胸にリボンを結んだ真紅のドレス で登場しました。 2 白い天使、ピンクや黄色の幼い花々の精が沢山登場 し所狭しと楽しい舞台を繰り広げました。 サービス満点優雅な夏のタベの催しとなりました。