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平成10年から19年の10年間の歩み
小松市体育協会60周年に際し、発展に寄 与された方々に敬意を表すとともに、当協会 の10年を振り返りたい。 ●組織 昭和58年に、小松高校・小松商業高校ボ ート部OBを中心に、 「小松市漕艇協会」が設 ●略年表(平成10∼19年) 立された。平成13年に、日本漕艇協会の「日 平成12年 本ボート協会」への名称変更に伴い、当協会 村井啓介選手がシドニーオリンピック出場 平成13年 「小松市ボート協会」に名称変更 平成14年 も「小松市ボート協会」と名称を改めた。平 成15年より、協会設立当初からの理事であ る玄覚外志夫が3代目会長に就任し、副会長 の高橋寛らと協会運営にあたる。 ・第20回市民レガッタを開催 ・小松RCの村井啓介・村井晋平選手が全日 本軽量級2x・全日本選手権2xで優勝 ●共同艇庫完成 協会設立当初より梯川河川改修に伴う小松 平成15年 高校艇庫の移転が課題となっていた。前会長 ・共同艇庫完成 の北市清や前理事長の谷口文温らを中心に、 ・市体育協会ジュニア選手強化指定事業で、 小松でボートを愛好する団体・個人が共同で 阿部肇氏(全日本U23コーチ)を招き講 利用できる艇庫建設の要望活動を行い、十数 習会を実施 年の歳月を経て、石川県・小松市のご理解と ・全国都市再生モデル調査に参加 ご尽力により、南加賀のボートの拠点となる 平成16年 共同艇庫が平成15年に完成した。 ボート部のない高校に進学した高校生のボ ート活動の支援を開始 平成17年 ・村井晋平選手、東克昭選手が世界ボート選 手権大会出場 ・第25回全国中学選手権競漕大会で丸内中 学が創部初の男子総合優勝 ・梯川(鶴ヶ島町∼丸の内町地区)引堤が完 成し、市民レガッタ会場とする 平成18年 完成した共同艇庫 第15回全国市町村交流レガッタ南砺大会 に初参加 平成19年 ●ボートを続けたい高校生を支援 バルセロナオリンピックに出場した長谷川 第25回市民レガッタを開催 信子(旧姓太田)を輩出した小松商業ボート 小松RCの吉原至選手がインターハイ1x 部が平成14年に廃部となり、中高生の小松 で5位入賞 でのボート活動の場は、丸内中学と小松高校 だけとなった。一方、加藤丈司顧問の指導の 増えてきました。慶応大学の対校エイトとし もと、全国大会で優勝・入賞を続ける丸内中 て伝統の早慶レガッタに出場した北川慎也、 学では、高校へ進学後もボートを続けたいと 笠木一平も影響を受けた選手である。 いう生徒が増えてきた。 そうした要望に応えるため、艇庫が完成し ●変わりゆく梯川と市民レガッタ た翌年、明峰高校に進学した高澤隆介選手を 旧制小松中学時代からの小松のボートの歴 中山武俊らの協力により社会人中心のボート 史を見守ってきた梯川は、ここ数年、国土交 クラブである小松RCで受け入れた。明峰高 通省により大規模な河川改修が進められてき 校の安田誠二教諭、協会の茶谷允士の指導に ている。改修にあたり、ボート活動に最大限 より、4年目にして、吉原至(明峰高校)と の配慮を頂いていることは、感謝に堪えない。 山下恭瑠未(市立高校)がインターハイ出場 平成15年には、全国都市再生モデル調査 し、吉原は2年生ながら1xで5位入賞した。 「梯川を核とした潤いと安らぎのあるまちづ くり調査」に参加し、提言を行った。この提 ●活躍する選手たち 言を受け、丸の内町地区の低水護岸整備が行 父親である村井富雄(初代会長)に続き、 われた。回漕レーンを含む4レーンの確保が 親子2代でオリンピック出場を果たした村井 可能となり、昨年25回を迎えた市民レガッ 啓介は、平成14年に弟の晋平と2xを組み、 タのレース内容の充実が図れた。 全日本軽量級と全日本選手権を制した。小松 平成18年には、全国市町村交流レガッタ RCという地方のクラブチームが歴史ある大 への参加のお誘いを受け、全国のボート仲間 会にその名を刻んだことは特筆に値する。 達と交流することができた。 晋平選手は、小松高校の後輩である東克昭 また、全国都市再生モデル調査で活動した とともに、アジア初開催の 2005 年 FISA 世界 梯川を愛する仲間達と梯川の清掃活動を続け ボート選手権大会(岐阜県長良川)に出場し ており、梯川協議会の設立にも参加した。 た。その後も2人は全日本選手権エイトの決 勝で競い合った。NHKで放送される決勝レ ースの観戦を我々は楽しみにしている。 ●今後の取り組み 市民レガッタの充実と高校生の指導体制を 平成15年には、シドニーオリンピックで 整備し、目標とする瀬田漕艇倶楽部や欧米の 啓介選手のコーチを務め、ロサンゼルス・ソ ボートクラブに一歩でも近づけるようにした ウル・バルセロナで前口英明、坂田昌弘とと い。 もに出場した阿部肇氏(仙台大学ボート部監 (文責 北 佳和) 督)を招き、中高生を対象に講習会を開いた。 この講習会は、市体育協会ジュニア選手強化 参考:小松市ボート協会HP 指定事業で、 「 水や風を体いっぱいに感じて楽 http://www5f.biglobe.ne.jp/~kmtboat/ しんでボートを漕ごう」と言われたことが印 象的であった。この講習会を契機にボートの 魅力を知り、卒業後もボートを続ける選手が