...

2014年7月/市場動向トピックス

by user

on
Category: Documents
10

views

Report

Comments

Transcript

2014年7月/市場動向トピックス
【韓国】
7月の市場動向トピックス

旅客船沈没事故の影響による自粛ムードからの脱却
船舶事故から 3 カ月が経過し、韓国国民の関心も徐々に船舶事故から離れつつある。また
夏休みシーズンが始まり、旅行を含めたレジャーなどへの意欲も改善してきており、訪日旅行
についても個人旅行を中心に回復が見られた。

旅行商品の総額表示制導入と円安傾向の継続による割安感
韓国では 7 月 15 日より国外旅行商品の総額表示制度の運用が開始され、これまでは別途
表示されていた燃油サーチャージ、空港使用料、必要なオプション料金なども旅行費用に含
めて表示されることとなった。近距離である訪日旅行商品は、長距離の旅行商品と比べて加
算料金が少ないため、値上げ幅が小さく割安感がある。更にウォン高円安傾向の持続により、
訪日旅行の割高感の解消に繋がっている。
7月の主なプロモーション活動

7 月 14 日~8 月 14 日にかけて、VJ プロモーションサイトである J-Route ウェブサイト上で、
旅行商品の紹介と連動したキャンペーンを展開した。ウェブサイトを楽しみながら閲覧できるよ
う、あみだくじのゲーム形式コンテンツとし、訪日旅行への関心を高めるとともに旅行商品の販
売促進を図った。

韓国では旅行情報の収集手段のひとつとしてブログ記事がよく利用されており、VJ事業として
も有名ブロガーの招請を通年で実施している。地方都市、大都市およびその周辺地域へ招
請し、ターゲットに訴求するコンテンツ、情報の発信を行い、訪日意欲の喚起を図っている。7
月は中部地方、沖縄への取材を実施した。

夏のシーズンの訪日旅行促進に向けて、旅行会社、航空会社などとの共同広告を展開し、
訪日旅行商品の販売促進を図った。
あみだくじキャンペーン
ブログ記事(沖縄)
ブログ記事(中部地方)
共同広告
【中国】
7月の市場動向トピックス

7 月はクルーズ船 17 便が寄港
7 月は夏の旅行シーズンということもあり、コスタ・クルーズの 7 便を筆頭に上海、厦門、天津発
のクルーズ船が、九州や沖縄に寄港し、7 月は合計 17 便のクルーズ船(推計約 4 万人)が日
本を訪れた。

チャーター便などによる航空座席供給量の増加
7 月は広州~北海道チャーター便が 10 便(7 月 11 日~)就航し、約 1,400 人の訪日に繋が
った。また、瀋陽~沖縄、遼寧~新千歳、ハルビン~新潟、ハルビン~新千歳間でもチャータ
ー便が就航した(合計約 3,000 人)。そのほか、上海~静岡便、北京~札幌便の増便や、
天津・武漢・重慶~関西便、成都~那覇便(期間限定)の新規就航などにより、航空座席
供給量が増加した。
7月の主なプロモーション活動

旅行会社との共同広告を実施し、訪日旅行商品の販売促進を支援した。またギブアウェイ
の提供などにより、クルーズ船、チャーター便の販売促進を支援した。

地下鉄ライトボックス、屋外看板、シネアドや空港内ビジョンなど、多くの人の目に触れる場所
に広告を出稿し、訪日旅行の魅力を訴求した。

VJ ウェブサイト上に九州キャンペーンの特設ページを開設し、動画の公開、オンライン・トラベ
ル・エージェントによる訪日旅行商品の特集ページなどの公開を行った。
旅行会社との共同広告
地下鉄ライトボックス広告
【台湾】
7月の市場動向トピックス

夏の旅行シーズンの動向
7 月は学校が夏休みに入り、家族旅行を中心とした団体旅行需要が年間で最も高まる時期であ
る。例年、東京、大阪、北海道に人気が集中するが、今年は増便の影響も相俟って、沖縄への
注目も高まっている。なお、今夏の訪日団体旅行商品は、航空券卸値、日本国内でのバスや宿
泊手配コストの増加などにより、4 月~6 月期と比べて、北海道では 3,000~5,000 元、大阪
3,000~4,000 元、東京 5,000~8,000 元程度の値上りがみられている。

高雄市で発生したガス爆発事故などの影響
8 月 1 日深夜に台湾南部の高雄市で発生したガス爆発事故の影響により、現地では自粛ム
ードが漂い、高雄市場における旅行意欲の低下が見られている。加えて、爆発事故後、現
地では連日の大雨により一部地域に浸水被害が出ており、旅行商品の販売が伸び悩む旅
行会社も出てきている。
7月の主なプロモーション活動

6 月から 7 月にかけて、VJ 台湾サイトにおいて四国地方のキャンペーンを実施し、台湾人消
費者から四国の画像に合わせたキャッチコピーを募集した。小豆島や道後温泉、四万十川
など 10 の画像に合わせて 400 件を越える応募があり、阿波踊りの画像に合わせた『四国その
ものがアート』のキャッチコピーが優秀賞に選ばれた。優秀賞受賞者は、8 月に四国を取材訪
問する予定で、取材記事は VJ 台湾サイトで公開される。
キャッチコピー・キャンペーン優秀賞
『四国そのものがアート』
【香港】
7月の市場動向トピックス

単月として過去最高の 91,200 人を記録
7 月の訪日香港人数は 91,200 人と、7 月としての過去最高を記録するとともに、単月としても
過去最高であった(これまでの単月過去最高は、2013 年 7 月の 85,335 人)。なお、2013 年
2 月から 18 カ月連続で各月の過去最高を記録している。

関西方面の家族旅行の需要が活発化
夏休みシーズンに入り家族旅行の需要が高まるなか、関西方面への増便によるアクセスの利
便性が向上したことや、ユニバーサルスタジオ・ジャパンの新エリア「ウィザーディング・ワールド・オ
ブ・ハリーポッター」の開業(7 月 15 日)が話題を呼び、関西方面が人気であった。

訪日旅行商品の価格上昇
航空運賃や宿泊施設、バス料金などの値上げにより、訪日旅行商品は前年同月と比べ約
20%程度上昇している。団体旅行商品を中心に、一部で購買意欲の低下傾向がみられる。
7月の主なプロモーション活動

VJ 事業で支援した、香港で最大手のテレビ局 TVB が制作した訪日旅行の特別番組「夏・
日・悠遊」が 7 月 14 日から 5 夜連続で放映された(22 時半~、各回 30 分)。宮崎県、鹿
児島県、岐阜県、長野県などを舞台に、今年度のプロモーションのテーマである『鉄道旅行』、
『ドライブ旅行』を、TVB の人気タレントである男女 2 名がレポートした。平均視聴率は 18.9%
で、延べ 614 万人が視聴した。放映とともに、番組で紹介したスポットやモデルルートなどをウ
ェブサイトに公開した。

繁忙期の夏休みシーズンに向けて多くの旅行会社が旅行商品の販売に力を入れる中、旅
行会社 13 社と合計 23 回の共同広告を実施した。
特別番組「夏・日・悠遊」
特別番組「夏・日・悠遊」
番組オープニング
取材時の様子
【タイ】
7月の市場動向トピックス

LCC の相次ぐ就航
6 月 27 日に、格安航空会社(LCC)のジェットスターのバンコク~福岡便が週 7 便で新規就
航した。さらに 9 月にはタイ・エアアジア X のバンコク~成田便、バンコク~関西便が就航する。
タイ・エアアジア X は、7 月 7 日、バンコクと日本を結ぶ 2 路線で、9 月就航の記念プロモーショ
ンとして 5 万席限定で片道 2,990 タイバーツ(税込)の航空券を発売した。バンコク~成田便
は週 7 便、バンコク~関西便は週 5 便を予定している。
7月の主なプロモーション活動

7 月 24 日~27 日に、観光庁、JNTO は VJ 事業の一環として、バンコクで「第 5 回 Visit
Japan FIT Travel Fair」を開催した。昨年 7 月の「FIT フェア」は査証免除直後ということもあり
多くの来場者で賑わったが、今年はさらにそれを凌ぐ盛況ぶりとなった。会場での訪日旅行商
品の販売実績は、4 日間で 888 人となり、前年度(657 人)比 35%増であった。今回の「FIT
フェア」では 6 月 27 日から就航したジェットスターのバンコク~福岡便による効果も顕著で、福
岡および九州地域の人気の高まりが目立った。

「FIT フェア」との連動として、フェア開催に合わせた広告展開を実施した。新聞広告やウェブバナー
を掲出し、FIT フェアの事前告知を行った。出展事業と広告事業との連動施策が奏功し、「FIT フ
ェア」は大盛況のうちに幕を閉じた。
「FIT フェア」の様子
「FIT フェア」の事前告知
【シンガポール】
7月の市場動向トピックス

訪日旅行商品の販売が好調
7 月はシンガポールからの訪日旅行のピークシーズンではないものの、旅行会社、航空会社へ
のヒアリングによると、9 社中 8 社で訪日ツアーの参加者が前年同月比で増加したと回答して
いる。初夏の花畑を訪れるツアーなど、自然や花といった四季の魅力が楽しめるツアーの人気
が定着している。

航空座席供給量の増加
6 月 27 日より、格安航空会社(LCC)ジェットスター航空のシンガポール~福岡便(バンコク経
由)が週 7 便で新規就航した。今後、九州地方への益々の誘客促進が期待される。
7月の主なプロモーション活動

30 歳~40 歳代富裕家族層、ならびに 20 歳~30 歳代独身女性層をターゲットとしたクリエ
イティブを制作した。旅行地としての日本のイメージを浸透させるべく、今後は広告事業や旅
行博など、様々な事業で本クリエイティブを露出する。クリエイティブには、家族層向けとしては
果物狩り、トロッコ列車のアクティビティや、食、雪などの人気の訪日旅行目的のイメージを使
用、女性向けには『女子旅』を連想させるようなショッピング、温泉などのイメージを使用した。
30 歳~40 歳代富裕家族層向けクリエイティブ例
20 歳~30 歳代独身女性層向けクリエイティブ例
(冬バージョン)
(秋バージョン)
【マレーシア】
7月の市場動向トピックス

人気の北海道ラベンダーシーズンに伴う旅行需要の増加
北海道のラベンダー鑑賞のシーズンを迎え、中華系マレーシア人旅行者を中心に旅行需要
が増加した。ラベンダー鑑賞ツアーは桜に並んで日本の花の鑑賞ツアーの定番として広く認知
されつつある。

航空会社、旅行会社によるプロモーション料金がオフシーズンの需要を喚起
エアアジア X が中部路線におけるプロモーション料金での航空券を発売した。さらに、旅行会
社各社もオフシーズンプロモーション料金ツアーを実施したことにより、訪日旅行の需要が喚起
された。

短期滞在査証免除の効果が浸透
昨年 7 月より実施されたマレーシア人に対する短期滞在査証免除について、旅行者の間で
広く浸透した結果、訪日旅行への関心が高まり、若年層の友人旅行や家族旅行、個人旅
行での需要が増加傾向にある。
7月の主なプロモーション活動

7 月 5 日~6 日に、ペナンで開催された「Malaysian International Travel Mart 2014(MITM)」
(来場者数約 4 万人)に VJ ブースを出展した。訪日旅行の購入者数は 1,095 人(前年度
比 107.8%増)と好調であった。当地域での訪日旅行を取り扱う旅行会社も 14 社となり、訪
日旅行の人気と浸透がうかがえた。

「MITM」への出展に合わせた訪日旅行商品の販促支援として、ペナンの旅行会社 5 社に対
して共同広告の支援を行った。現地の主要日刊紙などに訪日旅行商品の広告が合計 23 回、そ
の他、旅行会社のブックレット等に11回掲載された。
「MITM」JNTO ブース
アクティビティの様子
「MITM」JNTO ブースの様子
旅行会社との共同広告
【インドネシア】
7月の市場動向トピックス

7 月の訪日インドネシア人数は前年同月比 107.6%増の大幅な伸びを記録
7 月の訪日インドネシア人数は前年同月比 107.6%増となり、7 月として過去最高の 16,800
人を記録した。大幅に増加した要因としては以下が挙げられる。
・前年は 8 月初旬であったレバラン休暇(断食明けの休暇)が、今年は 7 月下旬から開始した
こと、さらにキャセイパシフィック航空、シンガポール航空、中華航空など複数の航空会社が休
暇に合わせた臨時便を運航したことが、顕著な伸びに繋がった。
・現地大手旅行会社との共同広告(2 月~3 月に 13 回実施)や、3 月にジャカルタで開催さ
れた旅行博「Astindo Fair 2014」出展による需要喚起策が奏功し、レバラン休暇時期のツア
ー催行が増加した。
・航空会社によるプロモーション料金の提供(レバラン休暇前)と、それに合わせた共同広告が、
個人旅行の需要を喚起した。
・新規就航(2013 年 11 月:ガルーダインドネシア航空ジャカルタ~関空便、2014 年 3 月:
ANA ジャカルタ~羽田便、2014 年 6 月:ガルーダインドネシア航空ジャカルタ~羽田便)およ
び増便(2014 年 6 月:JAL ジャカルタ~成田便ダブルデイリー化)により、航空座席供給量が
増加した。(1 カ月あたり 43,170 席→70,572 席:63.5%増)
7月の主なプロモーション活動

7 月 11 日から JNTO インドネシア語 Facebook での情報発信を強化し、九州を特集した記事
の集中的なポスティングと広告出稿を開始した。20 日間でファン数が約 7,000 人増加した(8 月
末時点ファン数:約 5 万 7,000 人)。旅行で使える簡単な日本語会話や、日本の写真の投稿
が特に人気である。ソーシャルメディアを利用した活発な情報発信により、さらなる訪日旅行の
需要喚起が期待される。
JNTO インドネシア語 Facebook ページ
【豪州】
7月の市場動向トピックス

7 月の訪日豪州人数、前年同月比 24.2%増
オフシーズンとなる 5 月~7 月の需要喚起を狙った航空会社のキャンペーンと、継続的な訪日
プロモーションの効果により、7 月の訪日豪州人数は 20,100 人の前年同月比 24.2%増と、大
幅な伸びを示した。

最低賃金の引き上げ
豪州の労使裁定機関フェアワークス・コミッションは、豪州で働く成人労働者に適用される全
国最低賃金を、7 月 1 日より時給 16.37 豪ドルから 0.5 豪ドル引き上げ、16.87 豪ドルとした。
こうした労働条件の向上が、海外旅行需要の高まりにも寄与している。
7月の主なプロモーション活動

富裕層向け旅行雑誌「Luxury Travel Magazine」の 7 月~9 月号に、今年 2 月にVJ事業
で実施した、富裕層向けの訪日視察旅行の京都滞在時の記事が掲載された。舞妓とのお
茶屋体験や、旅館、京都市内のサイクリングなどが 6 ページにわたって掲載された。
「Luxury Travel Magazine」の京都記事
【米国】
7月の市場動向トピックス

7月の訪日米国人数 82,900 人、7 月として過去最高を記録
夏の旅行シーズンの勢いに乗り、訪日米国人数は 7 月として過去最高の 82,900 人を記録し
た。消費者向け相客プロモーションをはじめとした継続的な VJ 事業の展開に加え、為替の安
定により、好調な伸びを示した。米国では 8 月下旬から始業する学校が多いこともあり、8 月
の訪日米国人数は 7 月に比べて落ち込む傾向が高い。
7月の主なプロモーション活動

7 月 5 日に、ロサンゼルスで開催された「Anime Expo」に JNTO ロサンゼルス事務所が参加し
た。オタク界のカリスマ的存在であるカルチャー・ジャパン社のダニー・チュー(Danny Choo)代表
とともに、訪日旅行セミナーを開催し、約 230 名が参加した。

VJ 事業として、消費者向け一般情報誌「The New Yorker」7 月 14 日号に、四国の祖谷渓
などの地域を紹介する記事広告を掲載した。JNTO 北米サイトのトップページにも二重かずら
橋の印象的な写真を活用し、記事へのリンクを掲載している。
(www.japantravelinfo.com/pdf/shikoku.pdf)

米国の旅行雑誌最大手「Travel + Leisure(トラベル・アンド・レジャー)」の読者投票ランキン
グ「World’s Best Awards」の「Top 10 Cities」において、京都市が日本の都市として初めて 1
位に選出された。これを受けて、7 月 24 日、JNTO ニューヨーク事務所は京都市とともに米国
市場の現状や京都市の観光政策に関するメディア向けの説明会を実施した。

ユナイテッド航空のサンフランシスコ~羽田便が 10 月に就航することを受けて、JNTO ロサンゼ
ルス事務所は、7 月 24 日にカリフォルニア州サンフランシスコ、25 日サンノゼにて、ユナイテッド
航空および東急ホテルズとの共同で訪日旅行セミナーを実施した。両日で合計 89 名のツア
ーオペレーター、旅行エージェントなどが参加した。
「Anime Expo」での旅行セミナー
「The New Yorker」掲載の記事広告
【カナダ】
7月の市場動向トピックス

7 月としての過去最高を記録
7 月の訪日カナダ人数は 15,800 人と、7 月としての過去最高を記録した。3 月下旬からの
ANA のバンクーバー~羽田便、7 月 1 日からのエア・カナダのトロント~羽田便の新規就航や、
円安の継続、航空会社と連携したプロモーションが奏功し、4 月から 4 カ月連続で過去最高
を記録した。

エア・カナダのトロント~羽田便が新規就航
7 月 1 日より、エア・カナダのトロント~羽田便が週 7 便で新規就航した。これにより、トロント
と日本は、成田空港と羽田空港、2 つの玄関口で結ばれることとなる。
7月の主なプロモーション活動

ANA のバンクーバー~羽田便の新規就航をカナダの一般消費者に PR するため、バンクーバ
ー中心部に 26 の看板広告を掲出したほか、JNTO トロント事務所のウェブサイトにて懸賞キ
ャンペーンを実施した。また、旅行業界内での認知度の向上を図るため、「Canadian Travel
Press」などの旅行業界誌で共同広告を実施した。

7 月 27 日、トロント市中心部のダンダス広場にて、『日本』をテーマにしたイベント、
「MATSURI 2nd Toronto Japanese Summer Festival(MATSURI)」が開催された。在カナダ
の日系団体が多数参加するなか、JNTO トロント事務所は在トロント日本国総領事館のブ
ースにて、訪日プロモーションやアンケート調査を実施した。
「MATSURI」での訪日プロモーション
Canadian Travel Press 誌
【英国】
7月の市場動向トピックス

7 月の訪日英国人数は 12.8%増の 19,600 人
7 月の訪日英国人は 19,600 人で、7 月としての過去最高には及ばなかったものの、前年同月
比 12.8%増と大幅な伸びを記録した。航空会社との共同プロモーションや、テレビ番組、旅行
雑誌などの現地メディアでの露出による訪日旅行の需要喚起とともに、円安傾向により夏休
みシーズンに入っても比較的航空券価格が安定していたことが、訪日英国人数の増加に繋
がった。
7月の主なプロモーション活動

7 月 7 日に、マンチェスターで開催された英国の旅行雑誌「Travel Bulletin」主催のイベントに
おいて、マンチェスターの旅行会社の販売担当者 60 名に対して、訪日旅行の基礎知識に関
するトレーニングを行った。また、7 月 22 日にはクルーズ会社であるプリンセス・クルーズの予約
担当者 70 名に対してもトレーニングを行った。参加者の多くは日本の知識がほとんどなかった
が、トレーニング終了後には、『訪日ツアーの販売に対する難しいイメージが払拭された』、『自
分が日本に行きたくなった』、『販売意欲が湧いた』といったコメントが寄せられた。

JNTO ロンドン事務所の取材支援により、7 月も様々な媒体で日本各地が紹介された。英
国の地上波 TV 局 BBC TWO の旅行番組「Travel Show」にて日本の産業観光が放送され
たほか、全国紙「The Independent」や、フリーペーパー「Metro」には東海道新幹線開業 50
周年の特集記事が掲載された。

7 月 25 日~27 日に、ロンドン市内で開催された英国最大級の日本イベント「Hyper Japan」
に出展し、訪日旅行を PR した。
旅行会社トレーニングの様子
フリーペーパー「Metro」
【フランス】
7月の市場動向トピックス

訪日フランス人数、5 カ月連続で各月の過去最高を記録
7 月の訪日フランス人数は 18,600 人で、7 月としての過去最高を記録した(これまでの過去最高は
2010 年 7 月の 16,202 人)。3 月から 5 カ月連続で、各月の過去最高を記録している。7 月は例
年、4 月、10 月に次いで 3 番目に訪日フランス人が多い月であり、単月としても 2014 年 4 月、
2013 年 4 月に次ぐ水準であった。航空会社や旅行会社との継続的な広告事業の実施や、地方
を含めた旅行博への出展を積極的に行っていること、3 月下旬から ANA とエールフランスのパリ~
羽田便が就航したことなどが増加に寄与した。
7月の主なプロモーション活動

7 月 2 日~6 日に、パリで開催されたヨーロッパ最大の日本文化とエンターテイメントのイベント「第
15 回ジャパン・エキスポ 2014(Japan Expo)」に出展し、訪日旅行を PR した。日本各地の名所を
イラスト化し、アニメキャラとともに各地の魅力を紹介した日本地図は、来場者にとても人気があり
好評を博した。来場者の趣向に合わせた形で、まだ認知度の低い日本各地の魅力を紹介するこ
とが出来た。
「Japan Expo」でのVJブースの様子
【ドイツ】
7月の市場動向トピックス

ドイツと日本を結ぶ航空便数は 1 日 9 便に
7 月 21 日より、ルフトハンザ航空はフランクフルト~成田便の直行便を再開させ、ドイツと日本
を結ぶ航空便数は 1 日 9 便となった。航空会社によると、夏休みシーズンのタイミングということ
もあり、7 月以降の予約は再び増加しており、見通しは明るい。日独路線は乗り換え客とビジ
ネス需要が多い傾向があるが、利便性の向上と供給座席数の増加の追い風を契機にプロモ
ーションを一層強化し、より多くの訪日ドイツ人観光客の取り込みを狙う。
7月の主なプロモーション活動

フランクフルト、ハレ、ケムニッツの 3 都市にて、大手ツアーオペレーターFTI Touristic、Meire's
との共同で、旅行会社を対象とした訪日旅行セミナーを実施した。フランクフルトでは想定の
50 名を越える 70 名の参加者があったほか、ハレ、ケムニッツのセミナーでは各 36 名が参加し
た。参加者の大半は訪日経験、訪日ツアーの販売経験がなく、日本への関心は高いものの、
訪日旅行の販売に対して不安を持っているようだった。セミナーでは人気の旅行地や、フライト
時間、物価などについて具体例を挙げて説明した。今後も引き続き旅行会社に向けた最新
の訪日情報の発信機会として、セミナーを実施していく。
訪日旅行セミナーの様子(フランクフルト)
Fly UP