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九州工業大学 PBLプログラム 報告 平成20年3月5日 井上 陽介, 石 頴慧 徳永 忠敏,仲西 俊哉 夏井 宣匡,新原 竜馬 広瀬 卓 ,渡邊 圭勇 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 1. 2. 3. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 開発したプロトタイプシステム アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 2 PBL (Project Based Learning) PBL プロジェクトの企画、実施、検証の一連のプロセスを実際に経験する 総合的な実践力を身につける (課題設定能力、調整能力、実行力、リーダシップ、グループワーク力、等) 本PBLでは 北九州ICTインテリジェントエリア実験に参加 (ヒューマンメディア財団ICT推進室主催) 3 ~北九州ICTインテリジェントエリア実験~ プロジェクト概要 1. マルチホップ無線ネットワークの構築 建物による障害や電波の干渉が予想される市街地において、実効的 なスループットが出るマルチホップ無線ネットワークを構築する (機材提供:NEC通信システムVRBlade®) 2. マルチホップ無線ネットワークを活用したサービスの提案 1で構築したネットワーク上で、市民、あるいは事業者がICTによる利 便性を実感できるサービスを検討、提案する (機材:必要な備品を選定) 4 実験背景・目的 接続場所に依存しないインターネットアクセスの需要が増加 無線LANの普及 マルチホップ無線LAN 概要 利点 AP(Access Point)を無線で相互に接続 通信エリアを柔軟に拡大 これまで敷設できなかった場所にもインターネットアクセスを提供可能 欠点 ホップ数の増加に伴い通信品質劣化の恐れがある ネットワーク設計が困難 他のAP、家電製品などと干渉が生じる 北九州市小倉市街地に実際にマルチホップ無線ネットワークを 構築し有効性の評価やICTサービスの検討を行う 5 プロジェクトの進行 H19.10 Kick OFF 全体計画の検討(スケジュール、役割分担など) 無線LANの基礎知識習得(勉強会を実施) H19.11 学内実験(VRBlade®の基礎仕様及び性能検証) 小倉市街地環境調査(電源・電波状況の確認) 機材の設置場所、ネットワーク設計の検討及び簡易評価 市街地におけるICTサービスの検討(定期ミーティングにて常時考案) H19.12 プレ実験(小倉市街地におけるマルチホップ無線ネットワーク性能評価) 本実験に向けた準備(プレ実験の結果より) H20.01 本実験(ネットワーク評価及びICTサービスの検証・デモ) H20.02 応用システムの提案(本実験の結果より) H20.03 PBL報告書制作・成果発表 6 連絡体制 毎週の定期ミーティングやML (Mailing List)を通 して情報共有や進捗報告を実施 Mentor (行政,参加企業) HMC NEC通信システム ネットワーク応用技術研究所 九州電力 九州工業大学 北九州市立大学 北九州市 NICT 富士通九州ネットワークテクノロジーズ 日立製作所 日本テレコムインフォメーションサービス 日本統計センター 北九州商工会議所 九州経済連合会 北九州情報通信革新技術推進会議 九州インターネットプロジェクト 九州工業大学 情報共有 進捗報告 ML 渡邊 圭勇 (情報工・尾家研M1) 廣瀬 卓 (情報工・鶴研M1) 新原 竜馬 (情報工・川原研M1) 井上 陽介 (情報工・川原研M1) 徳永 忠敏 (情報工・川原研M1) 石 穎慧 (工・池永研M1) 夏井 宣匡 (工・池永研M1) 仲西 俊哉 (北九大・古閑研B4) 【Teaching Assistant】 川原 憲治 准教授 池永 全志 准教授 大西 圭 准教授 7 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 3. 4. 5. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 開発したプロトタイプシステム アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 8 無線APの仕様と学内基礎実験概要 VRBlade®(機材提供:NEC通信システム) アンテナ 今回使用した無線APの仕様 IEEE802.11a/b/gに対応 無線インターフェースを2つ搭載 大学学内にて性能を検証 目的 ※ 小倉市街地実験における設置の目安を確認する 主な学内実験 ※ 無線LANカード 障害物実験 1ホップ実験 2ホップ実験 120[m]通信実験 学内には多数のAPが設置 IEEE802.11gを使用 干渉が発生 9 障害物実験 スループット[Mbps] A-C 0.0 (通信不可) A-B-C 3.9[Mbps] 障害物がある場合のTCPスループットを測定 経路 ホップさせずに直接通信を行う(A→C) 障害物を迂回させる形でホップさせて通信(A→B→C) 結果 障害物を迂回させることで通信が可能 障害物を迂回してVRBlade®を設置する必要あり 10 1ホップのスループット特性 2台のVRBlade®間距離を 10[m]ずつ離しながら測定 TCPスループット 測定 測定 10[m]ずつ離す 14 距離の増加に伴いス ループットが低下 60m地点で通信不可能 スループット[Mbps] 12 10 8 6 4 2 0 10m ホップさせて距離を延ばす必要あり 20m 30m 40m VRBlade間距離[m] 50m 1ホップのスループット特性 60m 11 2ホップ実験結果 3台のVRBlade®間距離を10[m] ずつ均等に離しながら測定 VR01 VR01 VR01-VR02間、VR02-VR03間、 VR01-VR03間をそれぞれ測定 TCPスループット VR02 VR02 VR03 VR03 14 スループット[Mbps] 12 1-hop 2-hop 10 8 6 4 2 0 10m ホップすることでスループット低下を確認 20m 30m 40m 50m 60m VRBlade間距離 70m 80m 通信距離でのホップの必要性を確認 2-hopで60[m]と80[m]の スループットに大差無し 12 120m通信実験 120[m]の直線を用いて3ホップと4ホップで性能比較 3ホップ:ホップ数は少ないがVRBlade®間距離が長い トレードオフ 4ホップ:VRBlade®間距離は短いがホップ数が多い VR01 3-hop VR02 30m 3ch スループット [Mbps] VR04 VR03 8ch 3ch VR01 4-hop 40m VR02 13ch VR04 VR03 8ch VR05 4ch 13ch 3ホップ(間隔40m) 4ホップ(間隔30m) 1.3 1.3 VRBlade®の設置間隔は30~40[m]が目安 13 学内実験まとめ 障害物を迂回する必要性を確認 ホップ数増加により通信性能の劣化を確認 VRBlade®の設置間隔目安は30~40[m]程度 ホップ数とVRBlade®間距離のトレードオフを考慮 これらの情報を元に小倉市街地における マルチホップ無線ネットワークを設計 14 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 3. 4. 5. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 4. 5. 6. 7. 8. 背景・目的 開発したプロトタイプシステム アプリケーション 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 提案システムの発展 PBL総括 15 小倉市街地実験概要 事前実験(11/15,11/28,12/6) 1. 市街地環境調査 ネットワーク設計 電源位置、利用されているチャネルの調査 学内実験、無線環境調査からネットワークを設計 1ホップのスループット特性調査 実現性を確認 プレ実験(12/8) 2. 1ホップ、マルチホップにおけるスループット特性 VRBlade®を全て配置した上での結果確認 本実験(1/19,1/20) 3. 1ホップのスループット特性調査 その他の実験(双方向、交差点、経路切り替え) どのような実験をしたかとその結果と問題点、改善策について紹介 16 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 3. 4. 5. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 開発したプロトタイプシステム アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 17 事前実験 市街地環境調査、ネットワーク設計 実験対象エリア 3 小倉駅南口~魚町商店街~ 銀天街 4 a 9 電源の状況、学内実験の結果から 約30~40[m]ごとにVRBlade®を 設置 6 12 電源の位置 利用チャネルの状況 設置位置の決定 5 7 A 11 13 c 14 15 16 ネットワーク設計 b 8 10 市街地環境調査(11/15) 1 2 17 VRBlade設置地点 Webカメラ設置地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 VRBlade®の設置位置と実験エリア 利用チャネルの決定 市街地環境調査時のチャネルを 考慮し決定 18 事前実験 1ホップのスループット特性調査概要 各地点での1ホップのスループット を測定(11/28,12/6) 1 2 3 4 a 9 TCPのP01からP17方向の 1ホップごとのトラヒック VRBlade®を2台のみ使用 1. 2. 5 7 6 10 A 11 12 13 c 11/28に1ホップの特性調査 12/6に1にてスループットの 悪かったポイントの再調査 b 8 14 15 16 指向性アンテナを使用 17 VRBlade設置地点 Webカメラ設置地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 VRBlade®の設置位置と実験エリア 1 測定 2 測定 3 19 事前実験 1ホップのスループット特性調査結果 25 12月6日 スループット[Mbps] 1 2 3 4 a 9 b 8 5 7 6 10 A 11 12 13 c 20 11月28日 15 10 5 14 0 15 17 VRBlade設置地点 Webカメラ設置地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 P0 1P P0 0 2 2P P0 0 3 3P P0 0 4 4P P0 0 5 5P P0 0 6 6P P0 0 7 7P P0 0 8 8P P0 0 9 8P P1 1 0 0P P1 1 1 1P P1 1 2 2P P1 1 3 3P P1 1 4 4P P1 1 5 5P P1 1 6 6P1 7 16 無線リンク 1ホップ小倉市街地通信特性(1/28,12/6) 小倉市街地実験構成(11/28,12/8) 11/28に1ホップのスループットを測定 問題点 11/28にスループットが良好でない 区間が存在 改善策 再測定(P02-P04) 指向性アンテナを使用 全区間で1ホップでは5[Mbps]以上のスルー プットが得られた 一部不安定な区間あり P15-P17 : コンビニの電子レンジの影響 P13-P14 : 交差点のバス等による影響 各区間で5[Mbps]は得られるようにプレ実験エリアを決定 20 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 3. 4. 5. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 開発したプロトタイプシステム アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 21 プレ実験 ネットワーク構成 1 1 2 2 3 3 4 a 4 a 9 9 b 8 b 8 5 7 6 5 7 6 10 10 A 11 A 11 12 12 13 c 13 c 14 15 16 17 VRBlade設置地点 Webカメラ設置地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 VRBlade®の設置位置と実験エリア VRBlade設置地点 Webカメラ設置地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 VRBlade®の設置位置と実験エリア 実験エリアの縮小 小倉駅南口~魚町商店街の南側出口まで 当日の作業量 人数、設置・計測時間から 機材数を考慮 22 プレ実験 1ホップ、マルチホップのスループット特性調査 1ホップのスループット特性 1 2 3 4 a マルチホップのスループット特性 ※ P01からP13までの各区間 TCPのP01からP13までの特性 9 P04からP13までホップ数を増加 TCPのP04側からP13側へのスループッ トを測定 b 8 5 7 6 10 A 11 12 13 c VRBlade®をすべて設置した上で設 定 1 測定 2 測定 測定 3 VRBlade設置地点 Webカメラ設置地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 VRBlade®の設置位置と実験エリア 23 一部の区間を除き概ね3[Mbps] 程度の性能が得られた 問題 一部区間においてスループットが 好ましくない 無線リンク 1ホップのスループット特性 新しい無線LANカードを使用 マルチホップ転送におけるス ループット特性 12月8日 改善策 16 14 12 10 8 6 4 2 0 P0 1P P0 03 3P P0 04 4P P0 05 5P P0 06 6P P0 07 7P P0 08 8P P0 09 8P P1 10 0P P1 11 1P P1 12 2P1 3 1ホップのスループット特性 3ホップ: 1[Mbps] 8ホップ:150[kbps] スループット[Mbps] スループット[Mbps] プレ実験 1ホップ、マルチホップにおけるスループット特性結果 4.5 4 3.5 3 2.5 2 1.5 1 0.5 0 1 2 3 4 5 ホップ数 6 7 マルチホップ転送における特性(12/8) 8 24 プレ実験後の追加実験 改善策:無線LANカード変更 スループット[Mbps] 18 16 無線LANカード変更前 無線LANカード変更後 14 12 10 8 6 4 2 0 P06-P07 P09-P10 P14-P15 無線LANカードよるスループット特性 スループットが悪かった3区間にて無線LANカードを変更 12/20にVRBlade®2台を市街地に持ち出し実験 Î 全ての区間で16[Mbps]以上となり改善に成功 VRBlade®全てに装着することで全体のスループット向上を期待 25 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 3. 4. 5. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 開発したプロトタイプシステム アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 26 本実験 ネットワーク構成 1 2 3 4 a 4 a 9 9 b 8 18 5 7 b 8 19 5 7 6 6 10 10 A 11 A 11 12 12 13 c 13 c 14 VRBlade設置地点 Webカメラ設置地点 VRBlade設置地点 Webカメラ設置地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 VRBlade®の設置位置と実験エリア 新しい無線LANカードを使用 全てのVRBlade®に装着することで全体 のスループット向上を図る 実験エリアの変更 VRBlade®の設置位置と実験エリア 魚町商店街の入り口~銀天街の入口 アーケード内のみを実験エリア 実験エリアを追加 以下の実験を行うため 経路切り替え実験、交差点通信特性 実験エリアを削除 以下の点を考慮するため 雨天時の設置の困難さ 人通りによるスループットの影響 27 本実験 1ホップのスループット特性結果 16 1月19日 スループット[Mbps] 14 12 4 a 10 9 8 b 8 18 19 6 5 7 6 10 4 A 11 2 12 0 P04-P05 P05-P06 P06-P07 P07-P08 P08-P10 P10-P11 P11-P12 P12-P13 13 c 無線リンク 14 1ホップ小倉市街地通信特性(1/19) 最大で15[Mbps]程度のスループット 問題 Webカメラ設置地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 VRBlade®の設置位置と実験エリア スループット特性が低下するポイントが存在 VRBlade設置地点 新しい無線LANカードを使ったのになぜ? 改善策 周辺チャネルの調査、設定チャネルの変更 P08で設定したチャネルに干渉するAPを発見 無線LANカードに外部アンテナをつける スループットは向上しなかった 28 本実験 改善策とその効果(外部アンテナ) 4 a 9 b 8 18 19 5 7 6 10 A 11 12 使用した外部アンテナ 13 c 14 外部アンテナのスループット改善効果 VRBlade設置地点 Webカメラ設置地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 VRBlade®の設置位置と実験エリア 0.6 3.0 スループットが向上 問題点 スループット[Mbps] 取り付け後 外部アンテナを無線LANカードに装着し位置を調整 Î 取り付け前 プレ実験ほどのスループットが得られていない 実験後の考察 新しい無線LANカードを使用したため干渉が強くなってしまったのではないか 29 本実験 その他の実験 双方向スループット特性調査 各ポイントにて双方向のスループット特性を調査 Î 障害時経路切り替え調査 経路切り替え時に自動的に切り替わるかを調査 Î VRBlade®の方向により特性があることを確認 障害時の状況を仮想的に作り、経路が自動的に14秒ほどで切り 替わることを確認 交差点無線通信特性調査 交差点にバス(遮蔽物)が通るときのスループットの推移を 調査 Î バスが通りVRBlade®の見通しが悪くなることでスループットが低 30 下することを確認 本実験 交差点無線通信特性調査 車通りが多い交差点にて スループットを調査 4 a 9 b 8 18 19 5 7 6 10 特にVRBlade®を見通しを悪 くするバスが通ることによる スループットへの影響調査 カメラの動画を保存すること により確認 UDPにて帯域に合わせ計測 A 11 12 13 c 14 VRBlade設置地点 Webカメラ設置地点 インターネット接続地点 指向性アンテナ使用地点 VRBlade®の設置位置と実験エリア 31 スループット[Mbps] 本実験 交差点無線通信特性調査 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 0 計測時間130~165秒の動画 50 100 150 計測時間 [sec] 200 交差点無線通信特性(1/19) 平均は9.69[Mbps]と他の区間と同程度 スループットの時間的な推移を確認 バスの通過している時間帯を赤丸で表現 バスの通過してる全時間帯でスループットが低下していることを確認 最大で1.89[Mbps]から17.4[Mbps]の差が見受けられる 遮蔽物が通る場合はよりそれらをさける高い場所等に設置することが必要 32 小倉市街地実験 まとめ 事前実験(11/28,12/6) 1. 市街地環境調査 ネットワーク設計 電源位置、利用チャネルの調査 学内実験、無線環境調査からネットワークを設計 1ホップスループット特性調査 実現性を確認 プレ実験 2. 1ホップ、マルチホップスループット特性 1ホップ : 5[Mbps] 3ホップ : 1[Mbps], 8ホップ : 150[kbps] 本実験 3. 1ホップスループット特性調査 その他の実験(双方向、交差点、経路切り替え) 33 実現可能ネットワーク VRBlade GWを持つVRBlade 実現可能な理想ネットワーク環境 これまでの結果から今回使用したVRBlade®にて以下の制約がある 場合のネットワークを考慮した どこから通信しても1[Mbps]の通信速度が得られる 方法 今回の実験エリアを分割する 1つのメッシュネットワーク内は最長2ホップで構成 異なるサブネットにはインターネットを経由して通信を行う 34 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 1. 2. 3. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 開発したプロトタイプシステム 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 35 背景・目的 商店街にマルチホップ無線ネットワークを構築 将来ネットワークが構築された場合に提供するサービスの提 案 マルチホップ無線ネットワークの特徴 ケーブル敷設不要 高速な通信が可能 移動端末の位置情報の取得が可能 魚町商店街においてのネットワーク構築 商店街側,利用者側双方にとって有益 以上の点を踏まえたマルチホップ無線ネットワーク上で 運用するアプリケーションの提案とプロトタイプの開発 36 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 1. 2. 3. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 開発したプロトタイプシステム 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 37 開発したプロトタイプシステム システム概要 システムの機能の柱 位置情報の有効利用 ネットワークカメラを用いたストリーミング配信 アプリケーション概要 PHPを用いたWebアプリケーション ユーザはブラウザ経由でアプリケーションを使用 38 開発したプロトタイプシステム システムの機能 位置情報を活用した周辺の情報表示機能 カメラ視聴機能 移動端末周辺の地図と地図内に存在する店舗の位 置の表示 地図内に存在する店舗の詳細情報表示 移動端末の位置が変化するとその位置に応じて自動 的に表示する情報が更新 商店街の中に設置されたネットワークカメラの視聴 人流計測機能 移動端末の位置情報をサーバに保存することで端末 の足跡を追跡することが可能 39 開発したプロトタイプシステム アプリケーション画面(1) 40 開発したプロトタイプシステム アプリケーション画面(2) 41 開発したプロトタイプシステム アプリケーション画面(3) 42 開発したプロトタイプシステム アプリケーション画面(4) 43 開発したプロトタイプシステム 各関係者に対するメリット 利用者側にとってのメリット 移動端末周辺の地図と地図内に存在する店舗の 情報の表示 Î 行きたい店舗の情報が素早く検索可能 商店街側にとってのメリット 地図内に存在する店舗の広告表示 Î 宣伝が行うことが可能 移動端末の足跡を追跡することが可能 Î 客の動向が分析可能 44 開発したプロトタイプシステム 位置情報把握機能 端末の位置情報を把握して位置に応じた情報表示 各端末収容APがそれぞれの端末に別々のIPアドレスを配布 Î Î Î 移動端末のIPアドレスを元におおよその位置を特定可能 OS側でAPの接続を 自動的に切替 別のAPに接続された場合 別のIPアドレスの割当 端末のIPアドレスが 変わるとアプリケーションは それを認識 ページを自動更新 45 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 1. 2. 3. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 開発したプロトタイプシステム 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 46 位置情報取得機能による 簡易人流計測の検証 人流計測実験 本アプリケーションの位置情報取得機能を使用 端末の個別情報と時間ごとの位置情報(IPアドレス)のロ グをサーバに保存 小倉市街地街頭実験において様々なルートにおい て人流計測が行えているかどうかを検証 複数の端末を用いて各人違うルートを歩いていく 47 位置情報取得機能による 簡易人流計測の検証(結果1) AP1-AP3まで通った場合の人流計測結果 Î IPアドレスより接続APを特定することが可能 通ったルートと記録されたAPは対応 人流計測への利用は可能 表1.AP1-AP3人流計測結果 AP IPアドレス AP1 192.168.206.107 2008/01/20 14:03:18 2008/01/20 14:05:20 2分2秒 AP2 192.168.208.107 2008/01/20 14:06:48 2008/01/20 14:08:11 1分23秒 AP3 192.168.210.212 2008/01/20 14:08:54 進入時刻 退出時刻 滞在時間 48 位置情報取得機能による 簡易人流計測の検証(結果2) その他の結果についてはログが破損していたため解 析不能 Î Î 端末は1秒間隔で共有サーバ内のファイルにアクセスし位 置情報を保存 複数の端末が同時にファイルにアクセスする可能性が存 在する 同時に書き込まないためのファイルの排他制御を実装して いなかった 同時書き込みが発生しファイルが破損 一部のデータしか保存されず 49 位置情報取得機能による 簡易人流計測の検証(考察) 反省点 実装時,複数の端末から同時に書き込みがあるもの と認識していなかった 事前に複数台の端末を用いたテストの実施ができな かった 1台の端末を使用してログが残ったということしか確認して いない 今後の注意点 ファイルの排他制御を行う ログのバックアップを取る それらが動作するように事前にテストを実施 50 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 1. 2. 3. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 開発したプロトタイプシステム 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 51 アプリケーションの デモンストレーション 小倉市街地街頭実験において市民の方を 対象にアプリケーションのデモンストレー ションを実施 デモ内容 ブース内で2つのAPを切り替える 擬似的に移動したと仮定してページを切替 アンケート集計を実施 52 アンケート結果 性別ごとの年代別分類 女性 50代 2人 男性 10代 2人 女性 40代 2人 女性30代 1人 男性 10代 男性 20代前半 女性 20代後半 0人 男性 20代後半 男性 20代前半 7人 男性 30代 男性 40代 女性 20代前半 5人 男性 50代 女性 10代 男性 20代後半 女性 20代前半 1人 男性 30代 4人 女性 20代後半 女性 30代 女性 40代 女性 10代 13人 女性 50代 男性 40代, 0人 男性 50代, 2人 53 アンケート結果 小倉に来た目的別分類 その他 (駅伝の応援,美容院など) 6人(13%) 買い物 アミューズメント 3人(6%) 飲食・喫茶 通勤通学・ビジネス, 2人 (4%) 所用 観光, 0人(0%) 買い物 25人(54%) 所用, 2人(4%) 観光 通勤通学・ビジネス 飲食・喫茶 9人(19%) アミューズメント その他 54 アンケート結果 今回の実験に興味を持てたか 50 40 30 20 20 10 6 10 8 13 55 アンケート結果 市街に無線インターネット環境が整備されたら便利 と思うかどうか どちらでもない 2人(5%) 未回答 1人(3%) 思わない 0人(0%) 思う 思わない どちらでもない 未回答 思う 36人(92%) 56 アンケート結果 今回の実験に対する考察 今回の実験について ほとんどの方に興味を持っていただいた このような環境が構築されたら便利と感じている 小倉に来た目的が買い物や飲食 アプリケーションのターゲットに合致 Î今回の実験は市民の方々にとって非常に有 益 57 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 1. 2. 3. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 開発したプロトタイプシステム 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 58 提案システムの発展 今回の実験ではシステムのプロトタイプを作成 アンケート結果より買い物や飲食に来ている方が多数 幅広い年代層が商店街を訪問 今回のプロトタイプを発展させた将来のシステムを提 案 商店街や観光地,複合商業施設などでの使用を想定 位置情報取得による情報配信機能を強化 コンテンツプッシュ型の機能を搭載 59 提案システムの発展 システム概要(1) クーポン タイムサービス 16:00~17:00 端末は携帯端末 やPDAを使用 コンテンツは テキストだけでなく ストリーミング動画や 音声などをアップロードできる タイムサービス 16:00~17:00 タイムサービス 16:00~17:00 クーポン 事前にコンテンツを 上げておく 店舗の前を通りがかると コンテンツを自動受信 自動配信はターゲット を絞ることが可能 要望に合った店舗を素早く検索 店舗までの道のりをナビゲート 60 提案システムの発展 システム概要(2) 2つのアプリケーションをクライアントで使用 地図アプリケーション プロトタイプシステムと同じアプリケーション 周辺の地図と施設の詳細な情報を表示 目的の施設までのナビゲーションも行う 待ち受けアプリケーション プッシュ型のコンテンツを自動受信するアプリ クーポン ケーション タイムサービス 16:00~17:00 情報を公開することにより趣向にあった情報を 得ることが可能 61 提案システムの発展 ネットワーク概要 ネットワークはマルチホップ無線ネットワークを使 用 細かな位置情報を取得可能 高速な通信を行うことが可能 携帯ネットワークやWiMAXの中~長距離無線ネット ワークに対して隅々まで電波を行き届かせることが可 能 商店街や複合商業施設などの入り組んだ場所では非常に有 効 将来のネットワーク技術を用いることで安定した通信 を見込める 62 提案システムの発展 導入によるメリット 利用者側にとってのメリット 地図アプリケーションにより周辺の施設を素早 く検索,目的の施設まで誘導 Î 利用者の求めている商品のある施設を素早く 探し出し迷うことなくそこまで移動可能 商店街側にとってのメリット 待受アプリケーションにより店舗の情報やクー ポンなどを自動配信 Î ユーザの要望を発掘し,集客効果が見込める 63 発表の流れ 1. 2. 3. 4. 5. PBL概要 学内基礎実験 市街地におけるネットワーク構築と評価 1. 2. 3. 事前実験 プレ実験 本実験 マルチホップ無線LANを利用したICTサービス 1. 2. 3. 4. 5. 背景・目的 開発したプロトタイプシステム 位置情報取得機能による簡易人流計測の検証 アプリケーションのデモンストレーション 提案システムの発展 PBL総括 64 PBL総括(1) PBLとしてマルチホップ無線ネットワークを構築するため に様々なことを行った 大学内基礎実験 小倉市街地街頭実験 無線の通信特性 VRBlade®の設置位置を決定 厳しい条件下の中でも概ね3[Mbps]程度のスループットを 得られることを確認 一部スループットが悪い区間もあったが、街中でも 最大15[Mbps]程度のスループットが得られた ICTサービスの検証 市民の方々に無線の可能性に興味を持っていただくことができ た 65 PBL総括(2) PBLを通して得たこと グループにおけるプロジェクト進行の難しさ コミュニケーションの重要性 作業の見積もり,スケジューリングの重要性 各人の役割を通じて自分たちの成長を実感で きた 今回の経験をこれからの学生生活や社会人 になってからの仕事に生かしていきたい 66 九州工業大学 PBLプログラム 報告 平成20年2月7日 井上 陽介, 石 頴慧 徳永 忠敏,仲西 俊哉 夏井 宣匡,新原 竜馬 広瀬 卓 ,渡邊 圭勇