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御船町教育振興基本計画
御船町教育振興基本計画 ∼伝統を受け継ぎ創造性豊かな人づくり∼ 平成27年3月 御 船 町 <目 次> ごあいさつ ··································································································· 1 はじめに ······································································································ 2 論 ········································································································· 3 序 1 教育振興基本計画策定の趣旨 ··································································· 3 2 教育振興基本計画の位置付け ··································································· 3 3 体系図 ································································································· 4 4 計画の期間 ··························································································· 5 5 評価検証 ······························································································ 5 6 人口と子どもたちの推移等 ······································································ 5 Ⅰ章 基本理念 ····························································································· 12 Ⅱ章 基本目標 ···························································································· 13 基本目標1(子どもたちが健やかに育つ教育環境づくり)··································· 13 基本目標2(家庭と地域で取り組む人づくり) ················································· 14 基本目標3(町民の感動と意欲と行動を呼び起こす文化・スポーツ環境づくり) ····· 15 Ⅲ章 基本目標達成に向けた方策と具体的取組 ················································· 16 基本目標1 (1)学園のまちづくり ················································································ 16 ①確かな学力を基盤とした特色ある学校づくり ·············································· 16 ②音楽があふれ感性豊かな子どもが育つ町づくり ··········································· 21 ③読書活動の推進 ····················································································· 26 ④学校教育環境の整備 ··············································································· 30 ⑤その他 ································································································ 33 (2)子どもの自立支援 ················································································ 37 ①基本的生活習慣が身に付いた子どもの育成 ················································· 37 ②食育の推進 ··························································································· 39 ③奉仕の精神と他者への思いやりの心をもった豊かな子どもの育成 ··················· 42 基本目標2 (1)子育て支援 ························································································· 43 ①家庭教育・保育への支援 ········································································· 43 ②子どもの健全育成 ·················································································· 45 ③子どもの安全確保 ·················································································· 46 ④子どもと地域社会との交流 ······································································ 50 基本目標3 (1)御船町の歴史と文化の継承・創造 ··························································· 59 ①カルチャーセンターを中核とした文化活動の拡充 ········································ 59 ②歴史・文化環境の整備 ············································································ 60 ③自然・科学教育の推進 ············································································ 61 (2)スポーツに親しむ環境づくり ································································· 63 ①町ぐるみで育てる総合型地域スポーツクラブ 「フネッピーすこやかスポーツクラブ」の拡充 ··········································· 63 ②スポーツ環境の整備充実 ········································································· 64 Ⅳ章 基本目標達成に向けた今後5年間の年次計画 ············································ 66 おわりに ····································································································· 81 ごあいさつ 教育委員会では、平成22年度から平成26年度までを計画期間とした「御船町教育振 興基本計画」に基づき、本町教育の振興に取り組んできました。 特に、私が就任2期目で独自の施策として掲げました、共に創る「共創(きょうそう)」 を基本理念に「我がまちの子どもたちをみんなで育む御船町」の具現化に向け、「御船町 で教育を受けて良かった」と思える町民を増やすため積極的に取り組んできました。 国においては、改正教育基本法を踏まえ、子どもたちの「生きる力」を一層育むことを 目指した新学習指導要領の実施、第2期教育振興基本計画の策定、そして、「いじめ防止 対策推進法」の制定など、様々な教育改革が進められています。 教育委員会では、第1期教育振興基本計画から継承した本町教育の基本理念「町の将来 を担う人材の育成」、「生涯学習社会の実現」を踏まえ、関係部局と連携しながら、全職員 の共通認識のもと創意工夫を重ね、成果指標による定期的な点検と、その結果のフィード バックを行いながら諸施策を着実に進めてまいります。 結びに、御船町教育振興基本計画の見直しにあたり貴重なご意見、ご提言をいただきま した教育関係者の皆様に心からお礼申し上げます。 平成27年3月 御船町長 山本 孝二 -1- はじめに 近年、少子高齢化、高度情報化、国際化などの進展や経済的な豊かさの実現など社会が 成熟する中で、家庭や地域の教育力の低下や、個人が明確な目的意識を持つことができな かったり、何かに意欲的に取り組んだりできないことが課題として指摘されています。 こうした状況の中で、子どもの学ぶ意欲や学力・体力の低下、規範意識の低下や正義感・ 倫理観などの欠如に伴う問題行動等の課題も指摘されているところです。 このことは、子どもたちの乳幼児期からの家庭での育ち、就学前や小・中学校での教育 のあり方、地域での関わり方などに深く関連しています。約60年ぶりに改正された教育 基本法において、特に「家庭教育」「幼児教育」の重要性が指摘されているところです。 そこで、子どもたちを健やかに育てるため、家庭、幼稚(保育)園、学校、地域、行政 一体となり教育に取り組んでいきます。また、御船町では、これまでの町の伝統を受け継 ぎ、町の将来を切り拓く創造性豊かな人づくりが求められています。そこで、町の将来を 担う人材の育成と生涯学習社会の実現に向けて町ぐるみで教育にあたるとともに、夢と希 望にあふれる「教育の町みふね」の実現を目指します。 ここに、教育基本法第17条第2項の規定に基づき、今後5年間の御船町教育振興基本 計画を策定します。 教育フォーラム(パネルディスカッション) -2- 序 論 1 教育振興基本計画策定の趣旨 少子高齢化社会の進行、国際化、情報化の進展、科学技術の進歩、地球環境問題の深刻 化など社会情勢が大きく変化しています。このような中、核家族化が進行し、地域間での 連帯意識の希薄化、世代間交流の減少がみられ、家庭や地域において心身の健全な成長を 促す教育力が十分に発揮できない状況にあります。 また、地方分権時代の本格化に伴い、自己決定・自己責任のもとに地域の個性を活かし た施策を展開していくことも必要になってきています。 そこで、御船町として、約60年ぶりに改正された教育基本法(平成18年12月法律 第120号)の改定に伴い、平成22年に御船町教育振興基本計画を策定し、教育基本法 に示された教育の理念の実現に向けて取り組んできました。この度、その実施状況を踏ま え、平成27年度以降の第2期5か年計画に取り組むべき施策を総合的・計画的に推進す るために見直しました。 御船町は、「御船町総合基本計画」において基本目標「伝統を受け継ぎ創造性豊かな人 づくり」を掲げ、福祉課の「御船町子ども・子育て支援事業」、健康いきいき推進課の「健 康増進計画」との整合性を保ちながら、役場関係各課との連携を図り各種施策を展開して いきます。 その中で、教育分野の政策目標を達成していくためには、中期的視点で諸施策を体系的 かつ効率的に展開していく必要があることから、「御船町教育振興基本計画」を策定する ものです。 この計画に基づいて、家庭、地域、学校、行政が連携・協力し、お互いの力を結集して、 これからの教育を推進していきます。 2 教育振興基本計画の位置付け 本計画は、教育基本法第17条第2項の規定に基づき、国の教育振興基本計画ならびに 県の教育振興基本計画との整合性を保ちながら策定しました。また、「御船町総合計画」 を柱とし、教育分野を中心に役場関係各課との連携を進めながら、特色ある教育を進めて いきます。 -3- 3 体系図 教 育 基 本 法 教 育 振 興 基 本 計 画 (国) 熊本県教育振興基本計画 御船町教育振興基本計画 人権教育及び人権啓発に関する基本計画 御船町子ども・子育て支援事業 御船町スポーツ推進計画 御船町健康増進計画 御船町学校給食実施計画 -4- 御 船 町 総 合 計 画 4 計画の期間 計画期間は、平成27年度から平成31年度までの5年間とします。 5 評価検証 御船町教育振興基本計画の事業の推進及び見直し等を検証するため、検証協議会を設立 し、毎年評価検証していきます。 6 人口と子どもたちの推移等 (1) 御船町の人口及び出生数 本町の人口は、平成15年度から平成26年度までに約1000人減少しています。ま た、出生数は、平成21年度をピークに平成22年度から減少傾向にあります。 御船町の人口及び出生数 19,200 19,000 18,800 160 18,932 155 18,762 18,390 18,400 人 18,200 口 131 133 150 149 142 18,286 18,251 18,156 18,000 17,800 17,600 141 18,015 140 139 17,912 127 17,803 130 120 110 17,400 17,200 100 人口 出生数 (各年3月31日現在) -5- 出生数 18,600 149 (2) 町内の学校の状況 ➀各学校と児童生徒数の推移 本町では、小学校6校、中学校1校を設置しています。平成16年度以降の児童・生 徒数の推移は、小学校、中学校とも減少傾向にあり、平成26年度と平成16年度を比 較すると小学校で13%減少、中学校では26%減少しています。 平成26年度以降、平成31年度までの児童生徒数の推移は以下の通りです。 (平成26年10月1日現在) ②御船町における平成26年度以降の小・中学校入学児童生徒数の推移 平成26年度以降、平成31年度までの入学児童生徒数は、小学校は少し減少傾向が みられますが、中学校は平成30年度まではほぼ変わりなく平成31年度から少し増加 傾向がみられます。 小中学校入学児童生徒数の推移 児 童 生 徒 数 180 160 140 120 100 H26 H27 H28 H29 H30 H31 御船町内全小学校 168 167 158 159 162 144 御船中学校 130 152 138 137 135 152 (平成26年10月1日現在) -6- ③「小規模特認校」の指定 平成21年度から七滝中央小学校を小規模特認校に指定しました。これは、自然環境 に恵まれ、特色ある教育活動を推進している小規模の小学校で、心身の健康増進を図り、 豊かな人間性を培いたいという保護者の要望に応えるとともに、小規模校の一層の活性 化と複式学級の解消を図ることを目的とし、御船町内全域を通学区域として認めた学校 です。 ▽児童数及び小規模特認校申請者数 (平成27年2月1日現在) 児童数 H22 H23 H24 H25 H26 H27 校内児童数 61 70 71 75 82 82 小規模特認校申請者数 6 12 17 18 16 15 (単位:人) ④就学前の子どもの数の推移 本町における就学前の子どもの数の推移は、下の表のとおりです。ここ10年間、多 少の変動はありますが、全体的には、ほとんど変わりません。 <備考1>平成25年までは、住民基本台帳人口より(平成27年2月1日現在) <備考2>平成26年については、平成27年2月1日現在 -7- ⑤保育園及び幼稚園の入園状況 本町における平成26年4月1日現在における保育園及び幼稚園の入園状況等は、次 のとおりです。 (単位:人) 園 名 認可 公立 120 129 上野保育園 認可 公立 45 46 0 広域入所内1 高木保育園 認可 公立 60 59 0 御船昭和保育園 認可 私立 135 119 0 広域入所内2 ぎんなん幼愛園 認可 私立 90 108 0 広域入所内4 みどりの里 認可 私立 100 137 0 広域入所内7 滝尾たんぽぽ園 認可 私立 20 19 0 広域入所内4 滝尾幼稚園 認可 私立 80 82 0 町外より14 無認可 私立 35 10 町外より4 町外保育園 9 入園者数 計 入園数 考 若葉保育園 子ども園 員 備 公立・私立 小さな森の 定 待機子ども 認可状況 685 -8- 718 の数 0 (3) 基本的生活習慣の現状 平成26年度に御船町幼・保、小、中連携連絡協議会が、町内すべての園児や児童・生 徒数1,971人を対象に行った「基本的生活習慣のアンケート調査」の結果、テレビな どの視聴時間や就寝時間に課題があることがわかりました。 この2つに共通することは、年齢が上がるにつれてテレビの視聴時間が長くなり、就寝 時間が遅くなる夜型の傾向が目立つことです。この背景には、ゲームやスマートフォン等 への依存をはじめ家族との会話や家庭学習時間の減少など生活や家庭環境の変化が大きく 関わっているようです。 ①平成26年9月アンケート実施結果 (町内の全保育園・幼稚園、小学校・中学校調査結果) 1 何時に寝ますか? ○就学前 0% 平成21年度 20% 40% 16.93 60% 80% 100% ~9時前 17.71 1.04 64.06 0.26 20.28 平成26年度 61.4 16.92 1.26 0.14 9時から10 時の間 10時から1 1時の間 11時から1 2時の間 12時すぎ ○小学校 0% 20% 40% 18.81 平成21年度 60% 80% 56 22.44 100% 2.09 0.66 18.99 平成26年度 56.61 18.53 4.26 1.61 ~9時前 9時から10 時の間 10時から1 1時の間 11時から1 2時の間 12時すぎ ○中学校 0% 平成21年度 0.9 13.1 20% 40% 60% 80% 100% 32.3 42 11.7 平成26年度1.81 10.85 43.67 33.85 -9- 9.82 ~9時前 9時から10 時の間 10時から1 1時の間 11時から1 2時の間 12時すぎ ○平成21年度と平成26年度の比較・考察について 平成21年度と平成26年度の結果を比較してみると、全体的に大きな変化は見られま せんが、就学前では、午後9時前に就寝する乳幼児が増えています。小学校では、午後1 1時すぎに就寝する児童が若干増えています。中学校では、午後12時すぎに就寝する生 徒は、若干減少が見られました。 各園・各学校では、生活リズムの改善のために「早ね・早おき・朝ごはん運動」に取り 組んでいます。幼稚園・保育園や中学校では、取組の成果が少しずつ表れているようです。 また、中学校では自立に向けて自己管理できる力が身に付きつつあるとも考えられます。 子どもたちの望ましい生活習慣や心身の育成のために、早ねの習慣の大切さについて保 護者への正しい啓発を図り、今後も継続して幼・保、小、中で連携した取組が必要です。 - 10 - 2 メディアを見ますか? ○就学前 0% 20% 19. 32 平成21年度 40% 60% 18. 8 80% 34. 21 100% 22. 19 5. 48 ほとんど見ない 1時間より少ない 1時間くらい 平成26年度 7. 54 20. 95 36. 03 29. 89 5. 59 2時間くらい 3時間以上 ○小学校 0% 20% 40% 24. 2 平成21年度 60% 21. 33 80% 20 100% 25. 19 9. 28 ほとんど見ない 1時間より少ない 1時間くらい 20. 42 平成26年度 19. 03 25. 26 23. 53 11. 76 2時間くらい 3時間以上 ○中学校 0% 平成21年度 7. 3 7. 8 20% 40% 23. 9 60% 80% 31. 9 100% 29. 1 ほとんど見ない 1時間より少ない 1時間くらい 平成26年度 12. 63 13. 66 31. 18 27. 84 14. 69 2時間くらい 3時間以上 ○平成21年度と平成26年度の比較・考察について 平成21年度と平成26年度の結果を比較してみると、就学前の乳幼児のメディア視聴 が2時間くらい増加し、ほとんど見ないという乳幼児は減少しています。 小学校では、大きな変化は見られませんが、中学校では、ほとんど見ない生徒や1時間 程度までの生徒が増えており、2時間程度以上になると減っていることから、ノーテレビ の取組等により、少しずつ自己管理できる力も身に付いてきているようです。 しかし、メディアの利用については、テレビ、ビデオ、ゲーム、パソコンばかりでなく、 近年、SNS等も急速に普及しています。SNS等については、誰でも気軽に利用でき便利 な反面、トラブルに巻き込まれるなどリスクもあり、利用状況を把握する必要があります。 また、乳幼児からのメディア利用率が高まっているため、今後もさらに家庭、地域、学 校と連携を行い、みんなで協力した取組が必要です。 - 11 - Ⅰ章 基本理念 ➀町の将来を担う人材の育成 新教育基本法の基本理念は、概ね以下の3つに集約することができます。 ○知・徳・体の調和がとれ、生涯にわたって自己実現を目指す自立した人間の育成 ○公共の精神を尊び、国家・社会の形成に主体的に参画する国民の育成 ○我が国の伝統と文化を基盤として国際社会を生きる日本人の育成 このことを踏まえ、御船町では、平成22年に人づくりこそが個人の幸福の実現と町 発展の礎と捉え、町の将来を担う人材の育成に努めてきました。今後も、教育を中心と して町の発展の原動力となるような人材を育てます。 ②生涯学習社会の実現 町民一人ひとりが、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習 することができるよう努めます。そのために、乳幼児の段階から取り組むことにより、人 間として生きるうえでの基本となる能力や責任を備えた人づくりに努め、将来の町の安定 や発展に資することができるよう努めます。 また、生涯学習社会の確かな実現を目指し、町民が自分の個性や能力に応じた活動がで きるような環境を整備していきます。 御船中学校文化祭(合唱コンクール) - 12 - Ⅱ章 基本目標 過去5年間の取組状況を振り返り成果と課題をもとに、これからの5年間に目指すべき 教育の実現に向けて、以下のような基本目標を中心に取り組みます。 基本目標1 「子どもたちが健やかに育つ教育環境づくり」 幼稚園、保育園、小・中学校における質の高い教育を保障するためには、次の3点が重 要です。 ○一人ひとりの学ぶ意欲や学力を向上させること ○地域に根ざした特色ある学校づくりに努めること ○豊かな心と健やかな身体を育成すること また、いつの時代でも、家庭は教育の原点です。保護者は、家庭教育の中心です。保護 者は、家庭教育が子どもの豊かな情操や基本的な生活習慣、家庭を大切にする気持ちや他 人に対する思いやり、命を大切にする気持ち、善悪の判断などの基本的な倫理観、社会的 なマナー、自制心や自立心を養ううえで最も重要な役割を果たしていることを強く自覚す る必要があります。 今後の取組では、家庭教育の自主性を尊重しつつ、家庭における教育の充実を更に期す るために、幼稚園、保育園、小・中学校及び関係機関による支援が重要になってきます。 御船中学校(理科の授業) - 13 - 基本目標2 「家庭と地域で取り組む人づくり」 教育基本法第10条(家庭教育)においては、「父母その他の保護者は子の教育につい て第一義的な責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとと もに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする」と規定さ れています。家庭教育の自主性を尊重しつつ、教育の原点である家庭の教育力を高めるた めの支援が必要です。併せて、すべての保護者が自信をもって安心して子育てをすること ができるよう町全体で家庭教育を支援する必要があります。また、未来に向かって成長す る子どもたちが、安全で質の高い空間で学び、地域でさまざまな体験をしながら生活でき るようにすることは、教育に不可欠な前提条件です。子どもたちの安全、安心な環境確保 のために地域ぐるみでの取組が必要です。 「家庭の日」応募作品 絵画の部 優秀賞 - 14 - 基本目標3 「町民の感動と意欲と行動を呼び起こす文化・スポーツ環境づくり」 教育基本法第3条(生涯学習の理念)の規定を踏まえ、だれもが生涯を通じて学び、自 己の内面を磨くとともに豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あら ゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことの できる社会の構築を目指し、情報通信技術も活用しつつ、必要な環境を整備します。その 際、特に個人の自立や町民の学習活動を通じた町の活性化に重要な役割を果たす図書館や 恐竜博物館、公民館等の社会教育施設の活用や、社会教育の推進を担う人材の育成と資質 の向上を図ります。 また、町民の参画を得ながら、町の自然、歴史、伝統・文化等に関する質の高い活動が行 われるよう、子どもをはじめとする町民が文化財や伝統・芸能に触れる機会等の提供を支援 します。 なお、心身の健全な発達に重要な役割を果たすスポーツに町民のだれもが生涯を通じて いつでも身近に親しむことができる環境を整備するため、「御船町スポーツ推進計画」に 基づき、総合型地域スポーツクラブや総合的なスポーツの場の育成・整備をはじめとした取 組への支援を推進します。また、町民のニーズ等に応じた質の高い指導ができる人材の養 成、確保、活用を促します。 社会教育施設等の利用状況(カルチャーセンター・スポーツセンター・恐竜博物館) 平成21年(年度)から平成25年(年度)までの過去4年間のイベント、行事、祭り 等での利用者数は、下の表のとおりです。カルチャーセンターとスポーツセンターの利用 者数は、微増(平成25年は改修のため2か月休館)しており、まさにカルチャーセンタ ーとスポーツセンターが町民の生涯学習・生涯スポーツの拠点となっていることがわかり ます。スポーツセンターは平成26年10月1日より、指定管理者に委託しました。また、 恐竜博物館は、新館が平成26年4月27日にオープンし、平成26年度は17万人以上 の来館者がありました。 各施設の利用者状況 人 数 120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 0 平成21 年 平成22 年 平成23 年 平成24 年 平成25 年 カルチャーセンター 64,441 70,810 66,198 70,476 60,499 スポーツセンター 91,270 90,622 96,429 96,831 90,753 恐竜博物館 32,331 29,238 25,714 25,951 29,408 - 15 - Ⅲ章 基本目標達成に向けた方策と具体的取組 ≪前述した基本目標達成のために、次の方策と具体的取組を推進します。≫ 基本目標1の達成のために、方策1として「学園のまちづくり」を目指 します。その方策の内容と具体的取組は、次のとおりです。 (1)学園のまちづくり ➀確かな学力を基盤とした特色ある学校づくり 各学校においては、児童・生徒に生きる力を育むことを目指し、創意工夫を生かした特 色ある教育活動を展開する中で、基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ、これ らを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力等の能力を育むととも に主体的に取り組む態度を養い、個性を生かす教育の実現に努めなければなりません。 従って、町内の小・中学校においては、人間尊重の精神を根底におき、知・徳・体の調 和のとれた教育に努めるとともに、確かな学力を基盤として地域素材、人材を生かした郷 土学習等の地域に根ざした特色ある学校づくりに努めます。 御船小学校 滝尾小学校 七滝中央小学校 木倉小学校 高木小学校 小坂小学校 - 16 - 地域の素材、人材を生かした郷土学習 ☆御船小学校の取組 <現状と課題> 総合的な学習の時間を中心として地域素材、人材を生かした学習を行うことで、郷土 御船町のよさに触れるよう努めていますが、学年により取組に差があります。 町からの補助金を有効に活用できています。 <今後の取組> ○3年生が旧田代東部小校区の方と田植えから稲刈りまで交流活動を行う予定です。 ○学校支援ボランティアの活用を推進しながら「学校応援団」の組織づくりをすすめ、 地域人材を生かした具体的実践を各学年で1つ以上取り組みます。 学校支援ボランティアとの交流活動 3年生の稲刈り ☆滝尾小学校の取組 <現状と課題> 本校区は、学校の前を流れる御船川をはじめとした豊かな自然環境や、下鶴橋などの 史跡に恵まれています。このような地域の素材を生かして、生活科や総合的な学習の時 間、理科等の学習を行っています。人材活用では、「滝尾っ子あったかサポーター」と して、子どもたちの教育活動を支援していただいています。水越地区の農業体験も行い、 地域の方との交流を図っていますが、活動時間の確保や移動手段に課題があります。 <今後の取組> ○子どもたちの教育活動がより充実するように、地域素材や人材の発掘をさらに進めて いきます。 ○滝尾地区だけでなく、水越地区の方々とも交流ができるように、実施方法等を工夫し ていきます。 - 17 - ☆七滝中央小学校の取組 <現状と課題> 御船町教育委員会指定「御船版コミュニティ・スクール」の指定を受け、地域での体 験を生かした教育活動、豊かな心を育む道徳教育の創造に取り組んでいます。地域の先 人の生き方を見つめることで、地域のよさを再発見することができました。校区が広く、 地域に出かける交通手段の確保が課題です。 <今後の取組> ○獅子舞の継承(3年生)、トラ舞の継承(4年生)、能寛太鼓の継承(5年生)、新 風太鼓「響」の継承(6年生)をしていきます。 ○「教育の集い」(本校)や教育フォーラム(町)で、学習した成果を発表し、地域の よさを再確認し、今後の更なる郷土学習、道徳教育につなげていきます。 ☆木倉小学校の取組 <現状と課題> 木倉小学校では、これまでも木倉の歴史や文化、自然についての調べ学習、農園活動、 竹炭づくりなどの環境体験学習、保育園や老人福祉施設との交流等さまざまな領域で地 域の素材、人材を活用してきました。地域の素材、人材を活用することは児童の学習意 欲の向上、郷土を愛する心の涵養、コミュニケーション能力の向上等、さまざまな面に おいて有効であると思われます。 現在、地域ボランティアを募り、「学校応援団づくり」を手がけています。すでに、 約30名ほどの登録があり、学習支援(ミシン、調理、そろばん)、環境支援(生け花、 看板や棚づくり)、安全支援(挨拶運動、見守り)等を行っていただいており、教育効 果が上がっています。課題として、地域人材を活用した活動の計画、準備、交渉等を専 任で行う「コーディネーター」の配置です。地域コーディネーター、校内コーディネー ター、2つのポストが配置されると活性化します。 <今後の取組> ○1年生は、昔遊び体験や野菜づくりを通して地域の方とふれあいます ○2年生は、木倉校区探検と野菜づくりを通して地域の方とふれあいます。 ○3年生は、校区探検をもとに、歴史、自然のよさと地域で働く人について調べます。 ○4年生は、木倉の川の調査、竹炭づくり等を通して環境について考えます。 ○5年生は、米づくりを通して、環境や食生活について調べます。 ○6年生は、お年寄りとの交流や認知症学習、UD調べ等を通して福祉を学びます。 - 18 - ☆高木小学校の取組 <現状と課題> 地域の方のご指導のもと、田植え、稲刈り、小麦、野菜の植え付け等の体験学習を 行っています。収穫された餅米は、米作りでお世話になった方を招き餅つきを行ったり、 収穫した小麦は、本校のピザ釜(夢たまご)でピザを焼いたりしています。また、夏休 みには、校区出身の高校生による「ふれあい学習会」を実施したり、地域の陶芸家によ る楽焼の指導も行われています。地域を再発見するいい機会となっています。 <今後の取組> ○地域人材を発掘しながら、米作り、小麦作り、ふれあい学習会、陶芸教室等、継続し た取組を行い、内容の充実を図っていきます。 ☆小坂小学校の取組 <現状と課題> 平成音楽大学と学期1回の音楽交流や演奏会を実施しています。また、遠足目的地を 平成音楽大学に設定しての交流による音楽教育を実施しています。 校区の知的障害者支援施設である第二明星学園と第3・4学年が、毎年交流を行って います。スポーツや紙芝居等を行ったり学園の農園に行って芋掘りなどをしたりしてい ます。また、お互いの運動会にともに参加しています。 校区の歴史的遺産等を見学・調査することで、郷土への理解を深め郷土を愛する児童 を育てていきます。 生活科や社会科における実地見学学習や地域の健康推進委員等を招いての郷土料理 の学習等を推進しています。 また、水前寺菜を使った調理活動、(祖父母学級)や地域の農業専門家による野菜栽 培指導等にも取り組んでいます。 <今後の取組> ○今後も年間を通して計画的に他方面との交流を計画し、積極的に進めます。 ☆御船中学校の取組 <現状と課題> 学校、家庭、地域が一体となり、特色ある教育を展開することが求められています。 そのことが、地域に開かれた信頼される学校づくりとなります。 そのような中にあって、生徒は郷土のよさを地域の方から学ぶことで再確認し、郷土 に愛着をもって生きていきます。 - 19 - <今後の取組> ○中学校では、総合的な学習の時間に地域のボランティアの方々に参加していただき、 生徒と交流する場を設定した郷土学習を更に進めていきます。 ○中学校では、生徒が町内の約40ほどの事業所で働き、地域の方々と交流する職場体 験学習を展開することで、勤労観・職業観を育てるとともに郷土に対する理解を深め ていきます。 職場体験 - 20 - ②音楽があふれ感性豊かな子どもが育つ町づくり 町には、音楽の芸術コースを持つ県立御船高等学校、4年制の私立平成音楽大学があり、 音楽を通して子どもたちに豊かな感性や情操を養うことのできる恵まれた環境にあります。 この恵まれた環境を生かし、幼稚園、保育園、小学校、中学校、高等学校、大学との連携と 交流を図り、感性豊かな子どもを育てます。 幼・保・小・中・高・大の連携と交流 ☆学校教育課の取組 <現状と課題> 御船町には、これまでの長い歴史の中で培われた誇りある文化芸術活動があります。 また、幼稚園・保育園から小学校、中学校、高等学校、大学があるという特色がありま す。このことは、町民にとって貴重な財産です。この財産を子どもたちのために活かし、 家庭、学校(園)、地域、行政が一体となった交流事業を展開していきます。 平成20年度から始めた交流事業である「教育フォーラム」は、平成27年度で8回 目を迎えました。御船町の誇りある財産を活用した事業を推進し、教育のまち、学園の まち御船町を町内外へ広めていきます。 <今後の取組> ○幼・保・小・中・高・大学の連携した活動を強化していきます。 ○町内の幼稚園、保育園から学校合同での連携した活動を展開していきます。 ○個々の学校間での連携した活動を展開していきます。 ○交流事業の集大成として、毎年度「教育フォーラム」を開催します。 教育フォーラム 教育フォーラム - 21 - ☆滝尾幼稚園の取組 <現状と課題> 現在、子どもたちが音楽とふれあい、楽しみ、感性豊かな子どもに育つようにと毎日 の保育の中で、歌う前に発生の練習をし、声を出させることから始めています。その後 に、先生と季節の歌を習い、定期的に音符を見て手拍子を練習したりして、音を意識し た練習を行っています。最終的に年長になると、マーチングをしますので、皆がある程 度の能力を必要とし、自分なりに演奏を楽しむこととなります。 また、毎年1回クリスマスに合わせ音楽会をカルチャーセンターで行っています。子 どもたちの緊張感と達成感、そして満足感を学んでいきます。また、この2つの大きな 行事により子どもたちは音楽を楽しみ、自然と体の中に取り込んでいくこととなります。 <今後の取組> ○年齢別の課題を設け達成度を把握し、今後の指導に活かします。 ○リズム遊びやオペレッタに取り組んでいきます。 教育フォーラム(幼稚園、保育園の部発表) ☆各保育園の取組 <現状と課題> 各小学校とは、一年生との交流会・芋植え・芋掘り・夏祭り・人形劇観劇・ごっこ遊 びなどの行事を通して交流しています。また、中学校及び高校とは、生徒の職場体験受 け入れ・家庭科保育体験の受け入れを通して、交流を行っています。 小学校との連絡会、保育参観、保育体験を通して、子どもの様子を見たり、情報交換 をしたりして連携を図っています。各学校との更なる連携が必要です。 <今後の取組> ○子どもたちの豊かな心を育てるため、小・中・高校との連携を続けていきます。 ○各学年との交流会・人形観劇・夏祭り・ごっこ遊びなどに取り組みます。 ○職場体験の受け入れ・家庭科保育体験の受け入れをします。 - 22 - ○どの学校とも職員同士の交流を深め、職員の保育体験・授業体験及び、情報交換をし、 子どもたちの育ちがスムーズにつなげられるようにしていきます。 ☆御船小学校の取組 <現状と課題> 保・小連携では、1年生が交流観劇会、5年生は交流会を行っています。学習発表会 の午後から行う「御船小まつり」では御船高校生と交流を深めています。平成音楽大学 との交流では、不定期ですが金管バンド部が学生による指導を受けています。また、年 に1回、中学校の吹奏楽部と金管バンド部の合同定期演奏会を開催しています。中学校 との連携を更に深めることが課題です。 <今後の取組> ○保育園、高校、大学との交流については、今後も継続して取り組んでいきます。 ○中学校との連携については、1学期の連絡会の他に、学期に1回ほど互いに情報交換 できる取組を進めていきます。 ○町内小・中学校との連携については、平成26年度より児童会、生徒会を中心とした リーダー研修を行っています。 ☆滝尾小学校 <現状と課題> 幼稚園や保育園とは、先生方に来校していただき新入学児童の授業参観や情報交換会 を行っています。滝尾幼稚園とは、運動会で演技を披露してもらったり、1年生と年長 児が水泳や豆まき行事で交流を図ったりしています。中学校には、全教員が授業参観等 で訪れるようにしていますが、更なる連携が必要です。平成音楽大学とは、交流が途絶 えていますので、御船高等学校を含め、交流の機会を図っていく必要があります。 <今後の取組> ○幼稚園や保育園、中学校との情報交換を密にし、連携を更に深めていきます。 ○学校行事等に御船高等学校の生徒や平成音楽大学の学生を招待し、交流できるよう計 画していきます。 ☆七滝中央小学校 <現状と課題> 4つの小学校が統合して、平成19年度に開校した七滝中央小学校です。また、平成 25年度には袴野小学校とも統合しました。すぐ隣にあった七滝中学校は統合となり、 地域に一つの上野保育園と職員・児童・園児が年間交流を行っています。御船中学校と - 23 - は、「学校へ行こうデー」をはじめ、中学校説明会や卒業後の連絡会、授業参観等に参 加しています。「子どもたちの自立支援事業」の内容充実を図ることが課題です。 <今後の取組> ○上野保育園が、本校近くに新築されたので職員、児童・園児の交流を更に推進してい きます。 ○保育園・幼稚園訪問、入学前・入学後の連絡会の定例化を図ります。 ○御船中学校への体験入学を進めます。 ☆木倉小学校 <現状と課題> 隣接する保育園との交流を積極的に行っています。具体的には、いも植えやいも掘り を合同で行うなどの体験活動を通した交流活動や園で行われる人形鑑賞会に1年生が 参加したり、小学校の運動会には園児を招待したりする活動等を行っています。また、 例年、職員が保育園に出向き、保育体験を行っています。また、小・中学校とは、互い に授業を公開したり、連絡会を開催したりして、情報交換を行っています。課題として、 高等学校や大学との交流の設定、交流時間の確保、交流内容の充実が挙げられます。 <今後の取組> ○保育園等との連携交流については、年間教育 カレンダーや園、学校だよりの交換を行い、 互いに情報を共有して、活動の計画実施を行 うよう努めていきます。 ○年長から小1、小6から中1へのなめらかな 接続ができるように園児、児童、生徒間の交 流を図るとともに、職員間の情報交換会の充 実に努めていきます。 いも掘 ☆高木小学校 <現状と課題> 幼・保、小連絡会を毎年1学期に実施し、関係の幼稚園や保育園の先生方と情報交換 会や新入児童の保育参観を行っています。特に、高木保育園とは、夏休みのプール教室 や園児による運動会での演技発表、1年生との交流会等を行っています。課題として、 交流時間の確保と内容の充実を図ることです。 <今後の取組> ○保育園、高等学校との交流については、継続して取り組んでいきます。 ○中学校とは、今後も連絡会等を通して情報交換を行っていきます。 - 24 - ☆小坂小学校の取組 <現状と課題> 幼・保・小連絡会を毎年1学期に実施し、関係の幼稚園や保育園の先生方と情報交換 を行っています。また、校区の保育園での保育体験学習や関係の幼稚園・保育園での連 絡会を行っています。なお、小・中連絡会も実施し、連携を図っています。さらに、近 くにある平成音楽大学との交流音楽会を学期1回実施し、音楽交流や演奏会を実施して います。児童は、生の演奏に聞き入り、全員合唱では、楽しく活動しています。 <今後の取組> ○幼・保・小・中連絡会を計画的に実施し、連携を図っていきます。 ○平成音楽大学との音楽交流会を充実させ、連携を図っていきます。 ☆御船中学校の取組 <現状と課題> 各学校(園)間、高等学校及び大学との連携が求められている中、中学校では、現在、 以下の連携交流活動を実施しています。 ・新入生説明会・公開授業・高校とのロボット交流 ・高校体験授業・幼稚園及び保育園訪問 <今後の取組> ○これまでの各学校(園)・高校と連携した活動の強化を図っていきます。 ○音楽科・吹奏楽部と大学との連携を図っていきます。 ロボコン九州大会 - 25 - ③読書活動の推進 読書は、子どもたちが言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め,創造力を豊かなものに し、将来への夢を抱き、人生をより深く生きる力を身に付けていくうえで欠くことのでき ないものです。熊本県の平成25年12月の調査によると、1か月に1冊も本を読まない 児童生徒が、3・4・5・6年生の小学生で4%、中学生で24%となっています。このこと からも、幼児期からの本の読み聞かせや小・中学校での朝の読書タイムの実践等子どもの 発達段階に応じて読書習慣が定着するよう取り組むことが必要です。 学校においては、全校一斉読書や家庭や地域と連携した読み聞かせの実施などの読書活 動を推進するとともに町民のニーズに応えるため町立図書館の充実を図ります。 本の読み聞かせ、朝の読書タイムの充実 ☆学校教育課の取組 <現状と課題> 子どもたちの読書離れは、今や全国的なテーマとなっています。 読書離れによる課題としては、集中力の低下、読解力の低下等が挙げられ、このこと は、御船町においても課題と言えます。 この現状を踏まえ、学校では、図書委員会を中心に「めあて」を目標化し、学校図書 室の充実、保護者の協力による本の読み聞かせ、学校の業間を使った読書活動等、本に 触れ合う機会を多くもつことを重視する必要があります。 また、各学校の図書冊数が国が示す標準を満たしていない学校が多くありますが、こ の現状を踏まえ、学校図書を国の標準まで整備していくことが課題です。 <今後の取組> ○子どもたちが、喜び、楽しみの一つとし、本に興味を示すような環境づくりを目指し ます。 ○学校図書の計画的な整備を進めます。 ○学校図書室の環境づくりを積極的に進めます。 - 26 - 学校図書の国の標準冊数と各学校図書保有数 学校名 現在の冊数 標準冊数 過不足冊数 通常学級数 御船小 3,841 7,480 -3,639 11 滝尾小 3,746 5,080 -1,334 6 七滝中央小 4,408 5,080 -672 6 木倉小 5,402 5,080 322 6 高木小 5,713 5,080 633 6 小坂小 3,888 5,560 -1,672 7 御船中 10,249 10,720 -471 12 (平成 26 年 9 月 30 日現在) ☆御船小学校の取組 <現状と課題> 本の読み聞かせについては、月2回、PTAによるサークル「バルーンの会」にお世 話になっています。また、毎週木曜日業間の時間に、全校読書の時間を設け、本に親し む機会を設けています。 <今後の取組> ○PTAによる読み聞かせの他に、全職員による読み聞かせも取り入れていきます。 ○「教師のお薦め本」を紹介し、読書の分野を広げる取組を行います。 ○家庭とも連携して、読書の時間を確保します。 ☆滝尾小学校の取組 <現状と課題> 毎週月曜日の業間の時間を読書の時間に設定し、全校で読書活動を行っています。さ らに、その時間を利用して、月に1回、ボランティアの方々による読み聞かせを実施し ています。また、昼の放送時に、放送委員会の取組として児童による読み聞かせを行っ ています。読み聞かせボランティアが減少傾向にあること、図書室の蔵書を増やすこと が課題です。 <今後の取組> ○リサイクル活動の基金で図書を購入したり、県立図書館から図書を借用したりして、 読書環境を整備していきます。 ○図書委員会による読書量調査、新刊図書の紹介、読み聞かせや紙芝居等を実施し、児 童の読書意欲を喚起していきます。 - 27 - ☆七滝中央小学校の取組 <現状と課題> 毎週水曜日の朝「読み聞かせななたき」の皆さんから読み聞かせをしてもらっていま す。年1回のパネルシアターも例年行われ、毎週月・金曜日の朝は「読書タイム」を設 定しています。平成26年度は、「ふれあい読書研究会」委嘱PTAに本校が選ばれ、 活動も活発化しています。読書活動推進が課題です。 <今後の取組> ○親子読書推進活動の更なる充実(ノーテレビ・ノーゲームと合わせて)を図ります。 ○読み聞かせメンバーの拡大を図ります。 ○図書館の本を増やし、利用の拡大を図ります。 ☆木倉小学校の取組 <現状と課題> 現在8名の地域読み聞かせボランティアによる読み聞かせを隔週火曜日に実施して います。児童はこの読み聞かせ活動を大変楽しみにしており、読書への興味・関心の向 上につながっています。平成26年度は、年間目標貸出冊数を個人60冊、全体で7, 500冊と設定して読書活動に取り組んでいます。新刊本が入ると「図書だより」を発 行して紹介をしています。しかし、読み聞かせ以外に児童が自ら読書に親しむ時間を全 体的には確保できていないことは課題です。また、図書室の環境整備や学級文庫の充実 を図ることが必要です。 <今後の取組> ○地域の読み聞かせボランティアによる読み聞かせ活動を継続的に取り組んでいきま す。 ○全校的に、読書に親しむ時間を教育課程に位置づけられるように日課を工夫します。 ○図書室や学級文庫の整備・充実を推進し、児童の読書意欲が向上するように環境整備 を図ります。 ☆高木小学校の取組 <現状と課題> 本の読み聞かせは、毎月第1水曜日、PTAの母親部を中心として、「ピノキオの会」 を組織され、8時25分~40分の15分間行っています。 読み聞かせをしてくださる方々は、児童が興味関心をもっている本を事前に選ばれ、 各学年1名ずつ入られています。児童は、毎回どのような話なのか楽しみにしています。 また、その方々に感謝を表す意味で、各学年の学級通信に、本の題名やお礼の言葉を掲 載しています。 - 28 - また、朝の読書タイムは、毎週水曜日の「よもっかタイム」、第3週目の朝自習を「朝 読週間」として全校で読書をする取組を行っています。児童は、本に親しみ、本のおも しろさを感じる時間となっています。 毎年、読書ボランティアへの参加を保護者、地域の方に呼びかけ、徐々に参加者も増 えていますが、今後も多くの方に参加してもらえるように取組を進めていく必要があり ます。 <今後の取組> ○読書ボランティア募集を更に推進していきます。 ○読書月間や「ノーテレビ・ノーゲーム・ノーケイタイ」の取組と合わせ、親子読書の 機会を設けます。 ☆小坂小学校の取組 <現状と課題> 毎週月曜日と木曜日の朝の時間を利用し、全クラスで朝の読書タイムを実施していま す。児童は、静かに読書に親しんでいます。また、毎週水曜日の朝の時間は、地域のボ ランティア(お話の会「トトロの会」)の方々による本の読み聞かせ会を実施していま す。児童は、毎週楽しみにしており、熱心に聞き入っています。 さらに、毎年12月には、お話会が行われ、児童はとても喜んで参加しています。 <今後の取組> ○今後も計画的に図書室の本の充実を図っていきます。 ○ボランティアの方々と協力し、本の読み聞かせを充実していきます。 お話の会「トトロの会」による読み聞かせ - 29 - ④学校教育環境の整備 学校施設は、子どもたちの学習や生活の場であり、また、災害時には応急的な町の避難 所としての役割を果たしていることを踏まえ、常に良好な教育環境の整備に努めることが 必要です。 教育環境の整備 ☆学校教育課の取組 <現状と課題> ①施設について 各校舎の老朽化への対応として、平成21年度~平成25年度にかけて耐震補強及び 大規模改修を全小・中学校で行いました。また、平成25年度に七滝中央小学校給食室 を新築しました。 今後の課題として、御船中学校の体育館の吊り天井落下防止工事、また七滝中央小学 校以外の6学校分を調理する給食センターの早期建設が挙げられます。 なお、平成27年度には非構造部材の耐震改修(体育館の照明やバスケットゴールの 固定など、地震による落下防止対策)工事を各学校で行います。 また、老朽化している児童生徒用の机・椅子を計画的に購入し、教育環境の整備に努 めます。 ②通学路の整備について 通学中の子どもの交通事故が全国で発生したことを受け、平成24年度に通学路の緊 急安全点検を行いました。対策が必要な箇所は、歩道の整備や車止めの設置などを担当 機関に依頼しました。また、防犯灯の整備は国の交付金事業を活用して平成26年度か ら3か年計画で進めています。 平成26年度には関係機関による御船町通学路安全推進会議を立ち上げました。会議 では、警察や道路管理者などと連携しながら通学路の安全点検を行い、子どもたちの安 全安心な通学環境を整備していくことを確認しました。 ③情報機器の整備について 平成24年度に滝尾小学校、七滝中央小学校、御船中学校のパソコン教室の機器を更 新しました。今後も、確かな学力をより効果的に育成するため情報(ICT)機器を計画 的に整備する必要があります。また、平成26年度から ICT 支援員を御船中学校へ派 遣しています。今後は、各小学校への拡充を検討し、整備機器の活用を図るとともに、 教職員の指導力の向上に役立てていきます。 - 30 - ④外国語指導助手(ALT)について 平成23年度から小学校5・6年生において外国語活動が必修化されました。平成3 2年度からは外国語活動が小学校3年生からに前倒しされ、5年生からは英語が教科化 される見通しです。 グローバル化に対応した教育環境づくりを推進するため、外国語指導助手(ALT)を 各学校へ派遣し、子どもたちのコミュニケーション能力の向上を目指します。 ⑤特別支援教育支援員について 子ども一人ひとりの教育的ニーズに応えるため、特別支援教育支援員を各学校に配置 しています。社会的環境の変化に伴い、支援員の存在意義はますます大きくなっていま す。今後も引き続き、適切な人材を確保し、適正数の支援員を配置する必要があります。 ⑥学校評議員について 平成25・26年度「御船版コミュニティ・スクール」に七滝中央小学校を指定し、 地域と学校の双方向性のある学校教育の推進に取り組みました。地域との関わりが希薄 になっている現代社会において、コミュニティ・スクールの導入を含めて、学校評議員 の役割・活用を再検討する必要があります。 <今後の取組> ○学校施設を計画的に整備します。 ○給食センターの早期建設を目指します。(※表1) ○ICT 機器を計画的に整備します。(※表2) ○外国語指導助手(ALT)を活用し、グローバル化に対応した英語教育を実施します。 ○特別支援教育に対する理解、啓発を図り、幼児・児童・生徒に対する適切な支援を進 めます。 ○学校評議員制度を活用し、学校と地域との信頼関係を築き、開かれた学校づくりを目 指します。 ※表1 御船町給食センター整備計画 H26 H27 H28 H29 基本構想策定 ○ (業者委託により策定) 敷地選定 ○ 設計 ○ 工事・管理 ○ 稼働開始 ○ - 31 - ※表2 ICT 機器整備計画イメージ ※特別支援教育支援員の配置状況 学校名 平成26年4月1日現在 支援員数 学校名 支援員数 御船小学校 2人 木倉小学校 2人 滝尾小学校 1人 高木小学校 1人 七滝中央小学校 1人 小坂小学校 2人 御船中学校 7人 合計 16人 ※各小・中学校評議員数 学校名 平成26年4月1日現在 評議員数 学校名 評議員数 御船小学校 5人 木倉小学校 4人 滝尾小学校 4人 高木小学校 4人 七滝中央小学校 7人 小坂小学校 5人 御船中学校 5人 合計 - 32 - 34人 ⑤その他 親の中には、子育ての知識や経験不足等から子どもを放任したり甘やかしたり、また過 度に干渉したりと子どもの望ましい成長を阻害している現状が多く見受けられます。 そこで、幼稚園、保育園、小学校、中学校は、子どもの発達段階に応じ、子育てについ て保護者に講話や講演会等の開催を支援する必要があります。幼稚園・保育園では、保育 参観等に、小・中学校では、PTA家庭学習等において園長や校長等から子どもを健やか に育てるための講話や学習会を実施していきます。 子育て講話の開催 ☆滝尾幼稚園の取組 <現状と課題> 毎年、6月の保育参観日に各地で活躍されている先生に講演を依頼し、保護者への保 育啓発を行っています。また、講演後、職員への指導をお願いし保育概念と指導のやり 方を教えて頂き、日頃の保育活動に活かす様に心がけています。 また、課題としては、遠くから来られる講師の方々の費用が高いことです。また、参 観日にする為、講演が正午にかかることが多く、参加者が少なくなることもあります。 <今後の取組> ○今の保護者に何が必要か、保護者が何を望んでいるのか整理し方針と計画を立て実行 していきます。 ☆保育園の取組 <現状と課題> 子どもにどう関わってよいか、どう子育てをしたらよいかなどの保護者の悩みが聞か れます。 そのような子育てに関する悩みに応えていき、家庭における子育て力を高めるために、 保育参観を利用して、保護者を対象とした講演会を年に1~2回行っています。いろい ろな講師の方を招き興味をもってもらうようにして、短時間でも保護者の子育て支援が できるようにしています。 仕事の都合等で、どうしても参加されない 家庭があるのが課題です。 <今後の取組> ○家庭だけでなく、地域・社会で子育てを支 援していくため、地域の方にも講話を聴い てもらうようにします。 子育て講話 - 33 - ☆御船小学校の取組 <現状と課題> 本校のPTA活動は、「一人一役」であり、協力的で関心も高いですが、その反面、 「よその子もわが子も同じみんなの子」という意識が今一歩です。幼児期からの基本的 生活習慣や規範意識の育成が課題です。 <今後の取組> ○教育委員会が実施する教育講演会への保護者参加を呼びかけます。 ○新入学児一日体験入学時に、保護者を対象にした子育て講話を実施しますが、課題を 踏まえた講師を招き実施します。 ☆滝尾小学校の取組 <現状と課題> 新入学児一日体験入学時に、保護者対象の子育て講話を実施しています。講師を招い てワークショップを実施しています。参加率100%で、子育ての喜びや悩みを共有し合 い、保護者同士のつながりを深める有意義な研修会となっています。PTA全体に対し ては、「くまもと親の学びプログラム」等による研修を行っていますが、じっくり時間 を取って実施する教育講演会は開催できていません。 <今後の取組> ○新入学児童の保護者を対象にした子育て講話を、今後も講師を招いて実施します。 ○「くまもと家庭教育10か条」や「くまもと家庭教育支援条例」を活用し、家庭教育 の重要性について啓発していきます。 ○単位PTAでの教育講演会の開催を目指すとともに、子育てに関する各種講演会への 積極的な参加を保護者や地域に呼びかけていきます。 ☆七滝中央小学校の取組 <現状と課題> 開校以来、毎年PTA講演会を実施しており、毎年保護者の参加も増加傾向にありま す。餅つき、持久走大会、子育て講演会と一日に多くのプログラムを重ねているので、 参加者は多いのですが、じっくり考えたり話し合ったりする時間が足りないことが課題 です。 <今後の取組> ○年度でテーマを絞って取り組むようにしました。平成26年度は、「人権教育」がテ ーマです。 ○1日体験入学で、子育て講演会を実施します。 ○学校だより、PTA広報等でも子育てに関する情報等を積極的に取り上げます。 - 34 - ☆木倉小学校の取組 <現状と課題> 家庭の教育力を向上させるために、6月にPTA主催の「子育て講演会」を開催して います。また、「くまもと親の学びプログラム」を活用した参加型の研修を保護者対象 に実施しています。(入学式直後の学級活動、就学時健診・一日体験入学)また、中学 校主催で、夏季休業中に1日、地区懇談会を実施し、児童・生徒の健全育成を目的とし た意見交換会を行っています。課題として、地区懇談会への参加者が少ないことが挙げ られます。多くの方に参加していただくために、開催日時や内容の検討が必要です。ま た、講師を招いての講演会は、学校単独で行う場合、予算面等についても課題となりま す。 <今後の取組> ○保護者のニーズに応じた講演内容を検討し、「子育て講演会」を年間計画に位置付け て開催します。 ○「くまもと親の学びプログラム」を活用した参加型の研修を機会ある度に実施し、家 庭の教育力向上に努めます。 ○PTA新聞等で子育てに関する話題を積極的に取り上げていきます。 ☆高木小学校の取組 <現状と課題> 平成25年度より、青少年健全育成会議高木支部との共催で、いのちを大切にする心 を育むことをねらいに「教育講演会」を開催しています。毎年、好評ですが、地域の方 々の参加を募っていく必要があります。 また、毎年、就学時健康診断に講師を招き「親の学びプログラム」を実施しています。 出席率は100%で有意義な研修となっています。今後とも、子育てに関する家庭への啓 発の重要な機会にしていきます。 <今後の取組> ○今後とも青少年健全育成会議高木支部と連携して、講演会への参加率を高め、子ども を地域で育てる意識の涵養を図っていきます。 ○PTAの活動と連携して啓発を図っていきます。 ○町や郡、県の子育ての講演会への積極的な参加を呼びかけていきます。 - 35 - ☆小坂小学校の取組 <現状と課題> 新入学児一日体験入学時に、保護者を対象として、子育て講話を実施しています。 講師を招いてワークショップを行っていますが、参加率は100%で、有意義な子育て の研修となっています。また、PTAの研修計画による講師を招いての子育て講話(保 護者や親子での参加)や就学時健診における校長による子育て講話を実施しています。 <今後の取組> ○今後も例年同様、講師を招いて有意義な子育て講話の機会を増やしていきます。 ○地域の中からも講師を掘り起こしていくよう努めます。 ☆御船中学校の取組 <現状と課題> 今日、子どもたちの社会体験不足、いじめ・不登校問題、インターネットやスマート フォン活用のあり方、携帯電話の使用、あるいは心の耐性をどう育むかなどの課題があ ります。また、うまく相手とコミュニケーションがとれない子どもたちが増えています。 そのような中にあって、保護者は子育てに困ったり、悩んだりしておられます。今後、 学校と家庭が一体となって教育活動を行っていく必要があります。 <今後の取組> ○中学校では、PTAと共催のもと保護者を対象とした子育てや家庭教育に関する講演 会を実施していきます。 御船町PTA連絡協議会研修会 御船町青少年健全育成大会及び PTA連絡協議会研修会 - 36 - 基本目標1の達成のために方策2として「子どもの自立支援」を目指し ます。その方策の内容と具体的取組は、次のとおりです。 (2)子どもの自立支援 ①基本的生活習慣が身に付いた子どもの育成 子どもたちが、健やかに成長するための基本的な生活習慣を身に付けさせることは、家 庭教育の重要な役割です。また、幼稚園・保育園、小・中学校においては、基本的な生活 習慣の定着に向けて家庭と協力し、行動、連携を図ることが重要です。 近年、社会が変化する中、大人の生活習慣に子どもが巻き込まれるなどにより、睡眠や 食事などの生活リズムが乱れている子どもたちが増加しています。生活習慣の乱れは、気 力や体力、学習意欲の低下の要因の一つとも言われています。また、労働環境の変化によ り家庭において親子が一緒に食事をする機会や会話が減少しており、子どもの健やかな成 長を阻害する要因となっています。御船町でも生活リズムの定着のために国民運動となっ ている「早ね・早おき・朝ごはん」運動を推進していきます。 早ね・早おき・朝ごはん運動の推進 (関連事業:幼・保、小、中連携連絡協議会) ☆学校教育課の取組 <現状と課題> 基本的な生活リズムが築かれる乳幼児期の子どもを対象に、乳幼児健康診査や10か 月児童相談事業の機会を利用して生活リズムを確認しています。子どもの生活習慣アン ケートより、年中・年長の就寝時間が午後10時以降の子どもが半数にも及ぶことから、 遅寝の実態がわかってきています。生活リズムが整っている子どもに関しては、規則正 しい3度の食事が定着しています。生活リズムの乱れの影響を受けている子ども達は朝 食を欠食していることもあります。また、子どもの欠食とともに保護者の朝食欠食も課 題となっています。 子どもたちが元気で健やかに成長するためには、調和のとれた食事、適度な運動、十 分な睡眠を心がける「基本的な生活習慣(生活リズム「早ね・早おき・朝ごはん」「し っかり遊んでお腹をすかせて食べる」)」が一番の生活の基本であり、食育の第一歩で す。 しかし、最近は、前述したように生活習慣の乱れている子どもが増えています。子ど もが生活習慣を身に付ける場は、まずは家庭です。そして、家庭と共に、地域や幼稚園 ・保育園、学校が知恵を出し合って協力しなければ将来を担う“御船の宝”を育むこと はできません。 - 37 - <今後の取組> ○各関係機関が課題や方向性について情報を共有する機会をつくり、効果的な施策を検 討し、各関係機関での取組を充実していきます。 ○御船町幼・保、小、中連携連絡協議会では、「生きる力(基本的な生活習慣)」を身 に付けるために、関係機関が連携して、保育や教育活動を展開していきます。 基本的生活習慣確立の支援 ☆健康いきいき推進課の取組 <現状と課題> 平成25年度の乳幼児健診票より、「21時までに就寝する」は、1歳6か月児で21.7 %、3歳児で24.0%、「21時~22時までに就寝する」は、1歳6か月児で59.4%、 3歳児で62.0%でした。就寝時間が遅く、翌朝早く起きることができないと、朝食を食 べる時間がない、食欲もわかない等の生活リズムに悪影響を及ぼします。 また、保護者の生活習慣は子どもに影響しやすく、子どもの欠食とともに保護者の朝 食欠食も課題となっています。一日をいきいきとスタートするためには、バランスのと れた朝食をとることが重要です。 子どもたちが元気で健やかに成長するためには、バランスのとれた食事、適度な運動、 十分な睡眠を心がける「基本的な生活習慣」が一番の生活の基本となります。 <今後の取組> ○乳幼児健診、各教室において、基本的な生活習慣を確立するための支援に取り組んで いきます。 ○各関係機関が課題や方向性について情報を共有する機会をつくり、効果的な施策を検 討し、各関係機関での取組を充実していきます。 乳幼児健診 - 38 - ②食育の推進 近年、国民の食生活をめぐる環境が大きく変化し、その影響が顕在化しています。例え ば、栄養の偏り、不規則な食事、肥満や生活習慣病の増加等、様々な問題が生じています。 子どもたちが生きる力を身に付けていくために、何よりも「食」は重要です。食育基本 法や学校給食法においても、さまざまな体験活動を通して、子どもたちに「食」に関する 知識や自ら「食」を選択する能力を身に付けさせるとともに、地域産業や流通システムの 理解、地域食材の活用、郷土の食文化の継承、自然の恩恵や「食」に関わる人々への感謝 の心を育てることが求められています。 子どものころに身に付いた食生活を大人になって改めることは困難であり、子どものう ちに健全な食生活を確立するには、成長段階にある子どもが、必要な栄養を摂取し健やか な身体を作り、生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育んでいく基礎となり ます。 町では、子どもから高齢者まで健全な食生活習慣の定着を目指し、地域に根ざした食育 を推進していきます。 健全な食生活の推進 ☆健康いきいき推進課 <現状と課題> 平成15年度母子健康手帳交付時の妊娠アンケート調査では、「朝食を食べない」と 回答した方、6.7%でした。また、平成25年度交付の妊娠後期妊婦受診券の結果から 「貧血」の診断を受けた妊婦は、8.8%でした。妊娠中に貧血が進みすぎると胎児に必 要な栄養や酸素がうまく運べなくなり、胎児の成長がさまたげられ、低出産体重児を出 産するリスクが高くなります。また、低出産体重児は、大人になってから生活習慣病を 発症しやすいという調査結果があります。妊娠期または妊娠前から、適正な食事量と栄 養バランスを確保することが必要です。 また、朝食の摂取状況について、平成25年度の乳幼児健診の問診票より「朝食をほ とんど毎日食べている」は、1歳6か月児で91.6%、3歳児で91.0%となっており、残 り10%程度は「欠食することもある」と回答しています。理由としては、「子どもに食 欲がない」、また、「保護者に朝食を食べる習慣がない」等があげられています。特に 乳幼児期の保護者の食生活は、子どもに影響しやすく、子どものころからの食習慣が将 来の生活習慣を左右します。保護者の就業形態によっては、食事の準備が適切な時間に 提供できなくて、保護者が子どもと一緒に食事をとれない家庭もあります。成長発達に 必要な栄養バランスが補われるには、子ども自身の力を育てることも必要です。家庭、 幼稚園、保育園、小・中学校と連携して食育の推進を図ることが重要です。 - 39 - <今後の取組> ○母子健康手帳交付時および乳幼児健診、教室において、保護者自身の食生活について の振り返りや子どもの発達段階に応じた食事の進め方の情報提供を行います。 ○町内幼稚園児、保育園児、小・中学校児童・生徒を対象に「つどいの広場等子育て支 援機関と連携した食育教室」、「親子料理教室」、小学生を対象に「夏休み子どもク ッキング教室」、高校生を対象に「地域の食材を使った調理講習会」を継続して取り 組みます。 ○妊婦や子育て中の母親へ、食に関する学習の機会を提供します。 ○学校やPTA活動と連携し、食に関する学習の機会を提供します。 食育教室 夏休み子どもクッキング教室 調理講習会 地域産物の学校給食への活用 (食育体験及び地産地消の推進) ☆学校教育課の取組 <現状と課題> 子どもたちの食生活を取り巻く環境が大きく変化していく中で、学校給食は子どもた ちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けるために重要な役割を果たし ています。給食での地場産物の活用については、子どもたちに地域の農業や食に対する 愛着、理解を促すことができるという観点から、今後も地産地消を推進していきます。 <今後の取組> 毎年、町立小学校の中から1校を食育体験推進校に指定し、野菜の栽培や地場産物を 使用した料理教室などを開催しており、今後も継続していきます。 また、毎月9日と19日を「地産地消の日」とし、給食で御船町産の野菜を使用して おり、月に1回は熊本県の伝統野菜であり御船町が生産を推進している水前寺菜を使用 しています。 なお、平成19年度から統計を取っている「地産地消」という言葉を知っている小学 3年生の割合は、67.3%(平成19年度)→79.4%(平成26年度)に上昇しています。 - 40 - 今後も関係課及び関係団体と連携し、地域住民の方や保護者等の協力を得ながら、地産 地消を推進し、食、農、健康の大切さの意識づけを行っていきます。 ▽過去7年間の食育体験推進校指定状況 年度 指定校 平成20年度 高木小学校 平成21年度 小坂小学校 平成22年度 御船小学校 平成23年度 七滝中央小学校 平成24年度 滝尾小学校 平成25年度 木倉小学校 平成26年度 高木小学校 食育体験推進事業 交流給食等による食育の推進 (関連事業:学校給食交流会・中山間ふれあい体験事業) ☆農業振興課の取組 <現状と課題> 現在、年に数回「吉無田高原野菜振興会」の各生産部会より学校給食へ地元生産野菜 の提供による交流等が図られています。 しかし、日常生活において子どもたちが土に触れ、食の大切さについての理解を深め る機会は減っており、そのような機会をどのように提供していくかが課題です。 <今後の取組> ○「吉無田高原野菜振興会」の各生産部会と他地元野菜生産農家と連携し、各小中学校 の給食へ御船産の農産物を提供し、交流給食会等を行うことにより食育の推進を図り ます。 ○町内産の農産物の情報等の提供により、学校給食の地産地消に向けた情報の共有を図 ります。 ○子どもたちが地域農家と交流を行う中で、土に触れ収穫の体験を行うことで食につい ての知識を深める機会を提供します。 今後、地産地消を推進していく中で産地ブランド 化及び、出荷体制の確立等を関係機関と連携調整し ながら確立し、顔の見える安全・安心な野菜や加工 食品を子どもたちに提供します。また、各学校での 農業体験や親子ふれあい活動等で農業への理解を深 め、「ふるさとを思う心」を育てる事業を展開して 生産者との交流給食 いきます。 - 41 - ③奉仕の精神と他者への思いやりの心をもった豊かな子ども の育成 生命や自然を大切にする心や他を思いやる優しさ、社会性、規範意識などを育てるため、 幼稚園、保育園、小・中学校において、自然体験や集団宿泊体験、職場体験、奉仕体験、 文化芸術体験といったさまざまな体験活動を行う機会の提供について関係機関が連携する 必要があります。 特に、幼児期や学童期において親子で行うボランティア活動は、奉仕の精神と他者への 思いやりの心をもった豊かな子どもに育てるために大切な活動であり、家庭、学校、地域、 行政が一体となり積極的に推進していきます。 また、新しく小・中学校に「道徳科」の授業の新設が予定され、これまで以上に豊かな 道徳性の育成に力を入れていきます。 具体的取組として ○各学校では、校長の方針の下、道徳教育推進教師を中心とした協力体制づくりを推進し、 教育活動全体を通じた道徳教育の充実を図ります。 ○町教育委員会では、児童・生徒の心に残り、人生の模範となる郷土の先人・先哲の話題 を掘り起こし、道徳にも活用できる「伝えたい心」を作成しました。そして、町内小・ 中学校の道徳の授業に活用してもらうとともに、児童・生徒が気軽にいつでも手に取っ て読むことができるよう町内小・中学校の図書室に配本しています。 ○地域では、保護者も参加の下、子どもたちに豊かな心を育む自然体験、社会体験、奉仕 体験などの体験活動を計画・実施します。 - 42 - 基本目標2の達成のために方策として「子育て支援」を目指します。 その方策の内容と具体的取組は、次のとおりです。 (1)子育て支援 ➀家庭教育・保育への支援 近年の核家族化、地域とのつながりの希薄化などにより、親が子育てについて悩みや困 りごとがあるときに、身近に相談する人がいないため孤立化する傾向があります。 以前は、親は祖父母等のアドバイスを参考にしながら解決し、親としてのあり方も学ん できましたが、現在は難しくなってきています。 このような状況を踏まえ、子育てや家庭教育に関して地域で親を支援する体制づくりを 充実させていきます。 ☆社会教育の取組 <現状と課題> 近年、少子化や核家族化をはじめとする家庭環境の変化や地縁的なつながりの希薄化 等を背景として、家庭の教育力の低下が指摘されています。また、いじめ、不登校、自 殺等の問題行動等が依然として相当数に上るほか、児童虐待が増加するなど、子どもや 家庭をめぐる問題が複雑化・多様化しています。 そんな中、熊本県では平成25年度に「くまもと家庭教育支援条例」を制定し、さま ざまな取組がなされています。 本町においては、国や県の支援を活用した事業展開をはじめ、本町独自の支援策を講 じているところです。しかしながら、教育の出発点である「家庭」への教育支援はまだ まだ行き届いていないのが現状です。 そこで、教育分野と福祉分野がそれぞれの特長を生かしながら、学校・家庭が一体と なって子どもや家庭を巡る状況把握を行い、子どもや家庭に対する支援体制の充実を図 ることが重要です。 <今後の取組> ○家庭教育への支援ができるような体制づくりを地域の子育て支援団体と行政、専門家 と連携を取りながらすすめていきます。 ○身近な地域における家庭教育支援を推進するために、積極的かつきめ細やかな相談体 制の充実を図ります。 ○家庭教育に関する大人への意識啓発を一層図ります。 - 43 - ○家庭教育に関する講座の開催回数を増やし、子育てに関わる保護者の参加及び意識向 上を図ります。 ☆福祉課の取組 <現状と課題> 核家族化が進み、祖父母等との同居が少なくなってきている中、子育てについての相 談や悩みなどを身近に相談する人がいない子育て中の保護者に、つどいの広場ゆう・ゆ うや子育て支援センターでは、子育てに関する相談や子育て中の親子の交流を実施して います。子育てに関する相談の内容より、支援が必要な親子については、関係機関と連 携を図り支援を行います。 子育て支援センターでは、家庭や地域での子どもの健全育成を目指し、各地域の公民 館等を活用して「親子ふれあい遊び」を開催しています。民生委員・地域ボランティア に協力を依頼し、子育て中の親子に、親子遊びの紹介や工作等を行い、季節の行事につ いては参加者と話し合い実施しています。 「つどいの広場ゆう・ゆう」では、訪問型子育て支援事業も行っており、これまでの 子育て支援でカバーできなかった、就学前の子どもをもつ引きこもりがちな保護者へ、 訪問して育児や家事を保護者と一緒に行い子育てを支援します。 また、親子のふれあいだけでなく世代間交流を深め、地域の中で安心して子育てがで きるようにするとともに顔の見える関係づくりを推進していきます。 しかし、これらの場になかなか来ることができない家庭もあり、そこにどうしたらア プローチしていくかが課題です。 <今後の取組> ○本事業を地域の住民が主体的に参画できるよう支援していきます。 「つどいの広場ゆう・ゆう」での親子のふれあい - 44 - ②子どもの健全育成 近年、窃盗や万引きなどの問題行動の増加には、子どもたちの規範意識の低下が大きく 影響しています。また、インターネットや携帯電話などの掲示板を利用した誹謗中傷やい じめ、出会い系サイトに関係したトラブルなどの被害も続いています。 このような状況を踏まえ、学校における指導体制を充実するとともに、家族、地域を含 めた対応ができるよう体制づくりを進めていきます。 具体的取組として ○各学校では、規範意識の確立に向けての道徳教育や生徒指導体制の充実に努めます。 ○各学校では、地域の方や保護者の協力の下、登下校のあいさつ運動に取り組みます。 ○家庭では、子どもたちの有害サイト閲覧を防ぐため、子どもの発達段階に応じて携帯電 話やスマートフォンなどへのフィルタリング措置や使用ルールを検討していきます。 ○携帯電話、スマートフォンなどの使用について、親子での学習会を定期的に開催します。 - 45 - ③子どもの安全確保 全国的に、子どもたちが登下校時に襲われたり、不審者が学校に侵入したりするなど、 子どもたちや教職員が被害に遭う痛ましい事件やインターネットに関連する犯罪に子ども が巻き込まれる事件等が後を絶たない状況があります。そこで、地域安全パトロール運動 等子どもたちの安全・安心を第一に考えて、学校をはじめ家庭や地域が一体となって取り 組んでいきます。 地域安全パトロール運動の推進 (関連事業等:青パトによる防犯パトロール) ☆総務課の取組 <現状と課題> 各小・中学校の児童・生徒の下校時間に合わせて、毎週金曜日、青パトによる防犯パ トロールを実施していますが、通学路における歩道の未整備の箇所があり、防犯灯も不 足しています。また、児童・生徒の登校時間に合わせて毎月1日、10日、20日交通 指導を実施しています。新規に整備されている公道については、十分な歩道が確保され ていますが、昔からある公道については、拡幅が難しいようです。 なお、子どもたち自身が交通事故から身を守るため、町内の幼稚園、保育園、小・中 学校において交通教室を実施しています。 <今後の取組> ○防犯パトロールについては、現在実施されている各地区の防犯ネットワークと協議し 児童・生徒の下校時の見守りを今後も実施します。 ○防犯灯の整備については、新設するための事業費が必要となるため、コミュ二ティ助 成事業の活用を促します。また、新設、維持管理を嘱託区にて実施するため嘱託員と の協議が必要です。 ☆学校教育課の取組 <現状と課題> 各学校では、校区防犯ネットワーク協議会を設立し、保護者を中心に、嘱託員、青少 年健全育成支部、婦人会、老人会、民生委員・児童委員や地域の有志の方の協力で、子 どもたちが安全に生活できるように、交通面や防犯に対する活動を地域ぐるみで行って います。 国道の付け替えに伴い、沿道には多くの店舗が進出してきており、今後においては更 に車両の増加とともに商業地域として大きく変わっていくことが予想されます。 このような中で、子どもたちの安全な暮らしを守るためにも、更に安全・安心な町を 目指し、町民全体で連携協力し、みんなで行動することが必要となります。 - 46 - <今後の取組> ○校区防犯ネットワーク連絡協議会の体制強化に努めます。 ○小・中学校の連携の強化を図るとともに、中学校で行われているMネットワーク会議 の中で、情報の共有及び研修を重ね日常の活動へとつなぎます。 ○携帯電話による「ゆっぴー安心メール」(熊本県警察署による情報「安全安心メール」) の活用を進めます ○情報網を確立し、各種団体へとつなぎ、見回りの推進を図ります。 ☆御船小学校の取組 <現状と課題> 本校PTAには「防犯パトロール委員会」があり、定期的にパトロールを行っていま す。また、職員による月3回の交通指導も行っています。課題としては「子ども110 番の家」等の活用、校区内の大きな環境の変化に伴うパトロール体制の見直しがありま す。 <今後の取組> ○防犯パトロール委員会の活動については、今後も継続して取り組んでいきます。巡回 の箇所、時間については見直しを行います。 ○「子ども110番の家」の活用については、再度確認し、児童・保護者への周知を図 ります。 ☆滝尾小学校の取組 <現状と課題> PTA環境・安全委員会を中心に、保護者が通学路の危険個所で朝の交通指導を行っ ています。また、教職員も毎週木曜日に交通指導を行っています。地域の方の中には、 毎日交通指導に立ち、児童と一緒に登校してくれる方もいらっしゃいますが、メンバー が限られてしまうのが課題です。 <今後の取組> ○保護者や地域の方々の支援をいただきな がら、児童が安全に登下校できるよう安 全指導をさらに強化していきます。 ○登下校時に、児童を見守ってもらえる 「滝っ子あったかサポーター」の増加を 目指し、地域に働きかけていきます。 朝の交通指導 - 47 - ☆七滝中央小学校の取組 <現状と課題> PTA交通・環境委員会が中心となって年3回、全PTAで、朝の交通指導を行って います。また、地域防犯ネットワーク会議「みなわ七小パトロール隊」で校区のパトロ ールや危険個所の情報交換等を行っています。 統合で、校区が広くなり、地域の危険個所確認や情報交換を密にしていくことが課題 です。 <今後の取組> ○スクールバスに乗車し、バスの乗り方やバス停までの通学路の安全確認をしていきま す。 ○防犯パトロールの回数を増やしていきます。 ○学校近くにある交番の署員と情報の共有化を図ります。 ☆木倉小学校の取組 <現状と課題> 学校職員とPTAが協力して毎月2回の交通指導を行っています。PTAでは、平成 25年度に「校区防犯マップ」を改訂し、各家庭に配布しました。また、青少年健全育 成町民会議木倉支部では、夏季休業中のパトロールを実施しています。県の「子ども見 守り支援事業」を毎年受けて、地域学校安全指導員(2名)による日常的な安全パトロ ールが行われています。さらに、校区には「防犯ネットワーク」の組織があり、年1回 の防犯ネットワーク集会や防犯パレード等を実施し、校区民の防犯意識を高める活動を しています。課題として、町内の道路事情は変化しており、通学路の見直しと登校班で 行き来する児童への安全指導の徹底があります。 <今後の取組> ○学校付近に大型店がオープン、西往環には新道路(御船バイパス)が開通、新恐竜博 物館やふれあい広場の新設等、校区の道路事情は年々変化してきています。その変化 に対応するために、学校と保護者、地域が連携して児童の安全確保に努めます。 ○学校とPTAが協力して、月2回の交通指導、長期休業中の安全パトロールを継続し ます。また、状況に応じ、臨時の交通指導も時期を逸せず行っていきます。 ☆高木小学校の取組 <現状と課題> PTAでは、毎月1日・10日・20日に児童登校時の交通指導や「止まれ」のマー クペイントを行っています。また、青少年健全育成町民会議高木支部と連携し防犯ネッ トワークを組織し、夏・春の防犯パトロールを実施することができ、青少年犯罪の抑止 - 48 - 力となっていますが、時間や場所等もっと中身を充実させる必要があり、今後の課題と なっています。 <今後の取組> ○青少年健全育成町民会議高木支部やPTAとさらに連携し、パトロールの中身を充実 し、児童の安全な登下校を見守る指導を行っていきます。 ☆小坂小学校の取組 <現状と課題> 子ども安全ネットワーク連絡会と青少年健全育成町民会議が連携し、校区内パトロー ルを年数回実施しています。また、PTAと青少年健全育成町民会議が毎月1回ずつ朝 のあいさつ運動と登校指導を実施しています。また、地域の学校安全指導員の方に毎週 1回、校区内の安全パトロールを実施していただき、児童の下校中の安全確保に努めて います。 <今後の取組> ○青少年健全育成町民会議とPTAとより一層連携を進めていきます。 ○校区内パトロールの充実を推進していきます。 ☆御船中学校の取組 <現状と課題> 現在、中学校では、PTA及び学校支援ボランティアと生徒の安全・安心な登下校に 向けて、早朝のあいさつ運動、下校指導等を行っています。今後とも生徒の安全確保に 向けて、学校と家庭及び地域が一体となった活動の展開が必要です。 <今後の取組> ○学校・PTAによるあいさつ運動や夜間防犯パトロール等を継続していきます。 ○各小学校区の学校支援ボランティアと連携し、生徒の安全確保に努めます。 - 49 - ④子どもと地域社会との交流 子どもたちに豊かな感性や人間性、社会性などを育むためには、学校だけでなく、地域 でさまざまな体験をしたり、さまざまな年齢の人とふれあったりすることが必要です。し かし、近年の少子化、情報化など社会状況が変化する中、子どもの遊びの変化、地域行事 の減少、地縁的なつながりの希薄化等により、そのような機会が減少しています。この課 題に対応するために、地域の高齢者をはじめ様々な人々が子どもたちとの交流活動に積極 的に関わるとともに、地域の行事へ子どもたちが参加できるよう体制を整えます。 子どもと地域社会との交流 ☆社会教育課の取組 <現状と課題> 近年の核家族化や地域とのつながりの希薄化など、社会状況が変化する中で、少子化 が深刻化しています。また、地域においての子育て交流、子ども同士での遊びなどが低 下しています。 現在、社会教育課では、社会教育関連団体(青少年健全育成町民会議、子ども会及び 公民館活動等)において、各地区における異年齢による交流や、地域を超えた体験事業 等を実施しています。 課題としては、子どもと地域の大人との交流及び体験活動を推進し、心豊かな子ども を育てる必要があります。 <今後の取組> ○青少年健全育成町民会議、子ども会及び公民館活動等が連携して「地域の子どもを、 みんなで育てる」事業の実施を検討及び推進していきます。 ○既存の組織との交流会を実施することにより情報交換、事業の連携を進めていきます。 - 50 - 高齢者と子どもの交流活動の推進 ☆滝尾幼稚園の取組 <現状と課題> 数年前から、高齢者施設へ訪問し交流を行っていますが、喜んで頂く事の大切さを学 んでいます。また、核家族で高齢者とのかかわりが少なくなった今、園児達に貴重な経 験となります。課題は、子どもたちの年間行事が多く、実施日程を決めるのが大変です。 <今後の取組> ○今までどおり、計画的に実施していきます。 ☆保育園の取組 <現状と課題> 少子高齢化が進む中、核家族が増えています。子どもたちが地域の高齢者の方と触れ 合うことで、豊かな感性や人間性を育てます。地域の老人会へ出かけていき交流をした り、敬老参観をしたりして、交流を深めます。また、クリスマス会へ地域の老人会を招 待したり、高齢者施設を訪問・交流したりします。また、子どもたちは伝承芸能を地域 の高齢者の方から指導を受けています。 ただ、広範囲のためか、交流事業に、いつも決まった方が来られるようになりつつあ り、歩いて来られる範囲ではないため、送迎等ができないことが課題です。 <今後の取組> ○さまざまな人との交流を深め、社会性を育むことができるよう、今まで同様、交流を 進めます。 ○地域の方に指導していただき、伝統芸能の継承に努めます。 クリスマス会での交流 - 51 - ☆御船小学校の取組 <現状と課題> 本校区内でも少子化、高齢化が進み、交流活動も以前に比べると少なくなっています。 学校行事等への参加の呼びかけや、こちらから積極的に出向いていく活動も取り組む必 要があります。 <今後の取組> 学校行事(運動会、御船小まつり等)への敬老会の参加について年間30人以上をめ ざします。 ☆滝尾小学校の取組 <現状と課題> 本校区は少子・高齢化が進んでいますが、核家族化のため児童は高齢者と接する機会 が少なくなっています。以前は、伝承遊びや道具作りを通じて高齢者の方々と児童が交 流していましたが、最近は実施できていません。交流の仕方を工夫していく必要があり ます。 <今後の取組> ○学習発表会等への招待状を配付したり、来校いただいた方に児童が育てた花の苗を配 付したりしています。 ○お互いに負担のない交流ができるよう活動内容を工夫していきます。 ☆七滝中央小学校の取組 <現状と課題> 御船版コミュニティ・スクールとして地域との双方向性のある関係づくりに努めてい きます。老人会とのふれ合い交流会や、お茶摘み交流会を行っています。また、平成2 6年度には地域の敬老会に「虎舞」を4年生が、また地域の伝統『新風太鼓「響」』の 披露を6年生が行いました。運動会には、地域の全ての老人会が参加され、競技が盛り 上がっています。地域が広く、児童数は少ない中で、多くの方々と積極的な交流ができ ないことが課題です。 <今後の取組> ○青少年健全育成町民会議と連携して、1月には子どもたちとグラウンドゴルフ大会や ゲートボール大会をして交流します。 ○一人暮らしのお年寄りのところへ「手作りカレンダー」を届けます。 ○学校近くにある小規模多機能ホーム「みどりの丘」との交流を年間計画に位置付け、 積極的に交流を図ります。 - 52 - ☆木倉小学校の取組 <現状と課題> 校区の敬老会に、3年生が招待され、作文等を発表しています。また、6年生は総合 的な学習の時間で校区の老人ホーム慰問を行っています。校区社会福祉協議会の主催で、 6年生が「おじいちゃん・おばあちゃん笑顔写真コンクール」に参加しています。写真 は学校や地元郵便局に掲示されます。12月の「もちつき大会」時に、校区社会福祉協 議会で赤飯を作り、6年生と一緒に一人暮らしの高齢者宅に届けています。 課題として、お年寄りを招いての昔遊び体験を計画することや老人会と連携した取組 があげられます。 <今後の取組> ○老人ホームを訪問したり、一人暮らしの高齢者宅に赤飯を届けたりする活動は、継続 して行います。 ○「おじいちゃん・おばあちゃん笑顔写真コンクール」へ積極的に参加します。 ○クラブ活動等で、校区老人会の方々とグラウンドゴルフを行い、交流を深めます。 ☆高木小学校の取組 <現状と課題> 毎年10月に地域の高齢者の方と一緒に昔遊びをしたり、遊び道具を作ったりしなが ら、いろいろな知恵や技術を感じるとともに、地域とのつながりを深めるために「ふれ あい交流会」を実施しています。あやとり・おはじき・けん玉・お手玉・グラウンドゴ ルフ・竹鉄砲・竹とんぼ・饅頭作り等の講師として招待し、指導してもらいます。開会 行事では、肩たたきを行ったり、閉会行事では6年生児童が、地域の方の指導をあおぎ ながら作った饅頭をみんなで食べたりして、地域の方々との語り合いの場をもつ事がで き、有意義な「ふれあい交流会」となっています。 これからも、地域の方々の知恵や技術を活用した取組を継続していきます。 <今後の取組> ○今後も、充実した交流会ができるよう、地域と連携し、工夫改善しながら多く方々と 交流を図っていきます。 ふれあい交流会 - 53 - ☆小坂小学校の取組 <現状と課題> ○毎年1回、10月に祖父母学級を実施しています。 ○多数(約100人)の祖父母や保護者に参加いただき、学年毎に竹細工作りやグラウ ンドゴルフ等を行い、児童とのふれあいを大切に交流活動を実施しています。 場所の確保や児童の興味・関心の問題で活動種目を考えていく必要があります。 <今後の取組> ○高齢者に限らず地域の住民との交流は、非常に大切であり交流の機会をもっと増やし ていきます。そのために、学校としても進んで地域の中に入り親睦を深めていきます。 ☆御船中学校の取組 <現状と課題> 近年、核家族化や地域とのつながりの希薄化等が言われています。特に、子どもたち が高齢者の方とふれあう機会や交流する場が少なくなってきています。 <今後の取組> ○生徒会ボランティア委員会を中心に希望者による高齢者施設の訪問を行い、交流をし ます。 ○2年生は、3日間の職場体験学習で高齢者施設の方々との交流を行います。 職場体験学習 - 54 - 子どもの地域行事への参加 ☆滝尾幼稚園の取組 <現状と課題> 「教育フォーラム」、文化祭への参加をはじめ、町で行うオープニングセレモニーへ の参加を行っています。課題としては、園児の保育時間が10時~14時のため、参加 できる行事が制限されています。 <今後の取組> ○従来どおり園児に無理をさせず、地域行事への参加を行っていきます。 ☆保育園の取組 <現状と課題> ○校区の祭りやイベントに積極的に参加しています。 ○町の行事(教育フォーラム、文化祭、いきいきフェスタ、各種オープニングイベント など)に参加しています。 ○休日参加のため、保護者の送迎で協力を得ることが今後の課題です。 <今後の取組> ○さまざまな人との交流を深め、社会性を 育むことができるよう、これまで同様、 交流を進めます。 ☆御船小学校の取組 教育フォーラムへの参加 <現状と課題> 「があーっぱ祭り」やスポーツ大会、駅伝大会等へ児童が参加しています。 <今後の取組> 各種事業への参加児童を増やします。そのために事業内容について周知・徹底を図り ます。 ☆滝尾小学校の取組 <現状と課題> 「水越ホタル祭り」や「滝尾ふれあい祭り」など、児童は地域行事に積極的に参加し ています。 「水越ホタル祭り」では5年生が発表し、地域の方にも大変喜ばれています。 また、「があーっぱ祭り」やスポーツ大会等の町の行事へも積極的に参加しています。 水越では、他にも多くのイベントが開催されていますが、児童の移動手段が十分に確保 できないため、参加できない場合もあります。 - 55 - <今後の取組> ○各種団体との連携を深め、児童が地域行事に積極的に参加する環境づくりに努めてい きます。 ○があーっぱ祭りやスポーツ大会等の町行事への積極的な参加について、児童に継続的 に呼びかけていきます。 ☆七滝中央小学校の取組 <現状と課題> 「御船版コミュニティ・スクール」として、地域行事に積極的に子どもたちや教職員 が参加するようにしています。本校は、5校が統合した学校であるので、旧校舎のある 地域に積極的に出かけ、子どもの元気な姿を地域の人々に見せ、活性化を図っていきた いのですが、児童の輸送費の経費をどうやって捻出するかが課題です。 <今後の取組> ○グラウンドゴルフ、川遊びをします。 ○宮相撲(古閑原神社)や公民館祭りに参加します。 ○地域の祭りに積極的に参加します。(七滝祭り、美緑のむら里祭り、平蔵まつり、七 滝公民館祭り、夕すげ祭り、宮部鼎蔵記念式典) ○地域の活性化につながる学校として、地域行事に積極的に参加し、地域のよさについ て認識を深めます。 美緑のむら里まつり 平蔵まつりでのトラ舞 ☆木倉小学校の取組 <現状と課題> 地域行事としては、どんどや、神楽等が行われており、一部の児童が参加しています。 また、木倉(公民館)まつりや防犯ネットワーク集会、校区健全育成町民会議木倉支部 主催の花植え活動等へ多くの児童が参加しています。 しかし、地域の行事にほとんど参加しない児童もおり、保護者への啓発も含めて今後 より積極的に参加できるように工夫していく必要があります。 - 56 - <今後の取組> ○各種団体等との連携を深め、児童が積極的に地域行事へ参加できるような環境づくり を行います。 ○道徳等で、「郷土愛」の項目に地域の行事を取り上げ、児童の興味・関心を高め、実 際に参加体験することで地域への愛着を育むような取組をしていきます。 ☆高木小学校の取組 <現状と課題> 「ふるさとクリーン作戦」を児童会の環境委員会を中心に、1・2学期に1回ずつ学 校周辺の清掃活動を行っています。また、11月には、公民館主催の「高木ふれあい祭 り」に踊り・合奏等を披露しています。また、地域の秋祭りの伝統である「宮相撲」に も参加しています。 さらには、PTA地区長さんを中心に地区での宮掃除、子ども会活動等の行事を実施 することができました。特に、100年以上にわたり、上高野神社の境内の掃除を毎週 日曜日に継続して実施されていることが認められ、平成25年度県青少年健全育成県民 会議より表彰されました。これからも、ふるさとの良さを様々な活動を通して学んでい くためにも、地域と連携して取り組んでいく必要があります。 <今後の取組> ○「ふるさとクリーン作戦」を継続していきます。 ○地域行事として、子ども会やPTA、公民館との連携をしていきます。 ○地域の組織が中心となり、活動が運営できるよう協力していきます。 ☆小坂小学校の取組 <現状と課題> ○各地区毎に地域の祭りがあり、相撲大会等が盛んに行われています。子どもたちは毎 年楽しみにしており多数参加しています。また、子ども会活動も各地区毎に様々な催 しが行われています。 <今後の取組> ○地域行事が学校の授業日と重なったり、また、週休日に部活動等の行事と重なったり して参加できない場合も多いようです。学校としては児童が地域行事へできるだけ参 加するよう奨めていますが、学校行事日程の変更等も含め、地域行事へ参加しやすい ように配慮していきます。 - 57 - ☆御船中学校の取組 <現状と課題> 地域社会での行事や活動に参加して、感謝の心、郷土を愛する心や公共心などを地域 の方々から学ぶことはとても大事なことです。また、子どもたちは郷土の良さを理解し、 将来に対する夢や希望をもって生きていきます。 <今後の取組> ○中学校では、「御船川一斉清掃活動」への参加を通して、ボランティア活動の意識を 高めるとともに、郷土への強い思いをもった子どもたちを育てます。 ○中学校では、「があーっぱ祭り」や「文化祭」、「教育フォーラム」等の地域行事に 吹奏楽部や生徒会役員等が参加し、音楽や意見発表等の文化活動を通して、地域の方 々との交流を図ります。 御船川一斉清掃活動 があーっぱ祭り 文化祭 教育フォーラム - 58 - 基本目標3を達成するために方策1として「御船町の歴史と文化の継承 ・創造」を目指します。その方策の内容と具体的取組は次のとおりです。 (1)御船町の歴史と文化の継承・創造 ①カルチャーセンターを中核とした文化活動の拡充 経済的な豊かさや余暇時間の増大により、人々の価値観は、多様化し、「心の豊かさ」 が求められるようになっています。近年、人々の文化に対する関心は、一層の高まりを見 せ、さまざまな芸術文化に触れたり、自ら学習し、文化活動に参加しようとする動きが活 発化しています。 このような状況を踏まえ、御船町では、カルチャーセンターを中核とした町民の自主的 な学習の場の提供及び芸術・文化活動の更なる推進と町民のニーズに応じた文化事業講演 会等を実施します。 <具体的取組として> ☆社会教育課の取組 ○毎年、3月に町民を対象にした音楽祭を実施します。 ○毎年1回、町民が芸術文化に触れる機会を設けます。 ○毎年、町民のニーズに応じた自主文化事業を実施します。 ○町民のスキルアップを目指し、カルチャースクールを実施します。 ○小・中学生を対象に英語劇を実施します。 御船町カルチャーセンター音楽祭 - 59 - ②歴史・文化環境の整備 町民が自分の個性や能力に応じ生涯に亘り、いつでも必要な学習の機会を得ることがで きるようにするためには図書館の充実を図り、町民のニーズに応じた図書館活動を推進し ていくことが大切です。また、御船町には、先人たちが築いた歴史と文化があり、現代に 伝承されている伝統芸能があります。今後、地域に残る貴重な歴史や文化遺産を継承しな がら、新たな文化を創造し、後世に引き継いでいく人材及び環境整備づくりに努めます。 <具体的取組として> ☆社会教育課の取組 ○図書館の充実を図り、町民のニーズに応じた図書館活動を推進します。 ○郷土の先人たちのPRを進めます。 ○史跡及び埋蔵文化財の調査を行い、地域に残る文化財の保護及び活用に努めます。 ○町の文化財を巡るウォーキングコースを整備し、活用していきます。 ○文化財を通した教育を行い、郷土愛を深めます。 ○歴史や考古学等を活かした教育を進めます。 ウォーキングコースに組み入れた中道橋 - 60 - ③自然・科学教育の推進 御船町の特色ある教育活動の一つとして、恐竜博物館教育活動があります。「恐竜」と いう素材を入口として自然、環境、科学教育に大きく貢献しています。今後、恐竜博物館 の更なる充実と子どもたちの科学への興味・関心の高揚を図ります。 恐竜博物館の充実と自然・科学教育の推進 ☆恐竜博物館の取組 <現状と課題> 高度な科学技術は我が国の誇りであり、私たちの快適で安心な生活を支える礎となっ ています。しかし,近年の国際的な学力調査の結果から、日本の子どもたちの理科学習 の実用的価値に関する認識の低さと、理科系の進路への希望の低さが浮き彫りになって きました。科学的に判断する力は、世の中から偏見や差別をなくす力の一つであり、多 くの情報があふれる現代社会で生きて行く上でも身に付けておかなければならない力 です。 このような問題解決に寄与するものとして、科学系博物館の教育機能が注目され、学 校と博物館が連携した教育活動が各地で実践されるようになってきました。これまで、 御船町恐竜博物館においても、自然体験教室や学校と連携した授業などを積極的に行っ てきました。 御船町は豊かな自然に恵まれ、「恐竜」という貴重な財産を有しています。恐竜化石 を保存している大地は、文字通り、私たちの生活の基盤であり、その足もとのことを確 実に理解しておくことは安全で豊かな生活を送るために必要なことです。御船に恐竜た ちが生きていた時代は、過去3億年の地球の歴史の中で、最も温暖化した時期であり、 その当時の陸上環境を示す数多くの記録が御船の大地には保存されています。それは、 温暖化した未来の地球の姿を想定する際に、役立つ情報になると思います。恐竜時代か ら学ぶ地球環境は、本町が指向する循環型社会の大切さを教える際にも優れた教材とな ります。 このような背景から、地域を活かした特色ある教育の一つとして、恐竜博物館の充実 とその教育活動の活性化を図っていく必要があります。 <今後の取組> (1)恐竜博物館の展示物の充実を図ります。 (2)恐竜博物館の調査研究活動の充実を図ります。 (3)町内小・中学生が日常的に活用できる環境の整備(町内小・中学生観覧料減免) を 進めます。 (4)地域資源の教育への活用を図ります。 - 61 - (5)地域再発見と郷土愛の育成に努めます。 (6)自然体験の充実を図ります。 (7)地球環境教育及び科学教育を進めます。 御船町恐竜博物館内展示物 御船町恐竜博物館 - 62 - 基本目標3を達成するために方策2として「スポーツに親しむ環境づく り」を目指します。その方策の内容と具体的取組は次のとおりです。 (2)スポーツに親しむ環境づくり ①町ぐるみで育てる総合型地域スポーツクラブ 「フネッピーすこやかスポーツクラブ」の拡充 町民が心身の健康や体力を維持し、一人一人が日常的に気軽にスポーツや健康づくりが できる環境づくりが求められています。町民の多様なスポーツの機会に応えるため総合型 地域スポーツクラブの拡充を図るとともに学校施設のさらなる開放を進め、地域ぐるみの スポーツイベントの開催に努めます。 地域ぐるみのスポーツイベントの開催 ☆社会教育課の取組 <現状と課題> 近年、物質的な豊かさだけではなく、文化活動や趣味、スポーツを通して心の豊かさ を求める傾向が強まりつつあります。さらに、都市化の一方で過疎化の進行に伴い、地 域の連帯感が希薄化しつつある中で、スポーツを通じて、生活の場である地域の活性化、 人間的なふれあいのある地域づくりが求められています。 このようなことから、多種多様なニーズに対応し、町民が気軽にスポーツを楽しめる ようなスポーツイベントの開催が課題です。 <今後の取組> ○今後は、スポーツニーズに応じた種目やニュースポーツの推進を図るとともに、指導者 を育成しながら健康と楽しみへの志向を高揚しつつ、スポーツイベントを通じて、家族 間のスキンシップや地域の交流や親睦を図り地域の活性化につなげていきます。 ○また、だれもが・いつでも・どこでも生涯にわたりスポーツを親しめる環境づくり、 平成18年に設立した総合型地域スポーツクラブ(フネッピーすこやかスポーツクラ ブ)の更なる会員の拡充と指導者育成を推進し、各種のスポーツイベントにより子ど もから高齢者まですべての町民が生涯スポーツに参画することで楽しく・豊かな町づ くりに取り組んでいきます。 トランポリンの様子 ニチレクボール(室内ペタンク)の様子 - 63 - ②スポーツ環境の整備充実 御船町においても、少子化の進行により、人口が減少し、若年者の割合が低下する一方 で、人口の4人に1人が65歳以上(平成27年3月末現在の高齢化率30%)という超高 齢化社会を迎え、健康づくりが喫緊の課題となっています。そこで、町民が健やかで明る くスポーツに親しむことができるような環境整備や指導者の育成を図るとともに、町民の スポーツに関する興味関心に応えるため情報発信の充実に努めます。また、平成27年3 月のスポーツ推進計画策定に伴い、町民のニーズに応じたスポーツ環境の充実を図ります。 学校施設の開放 ☆社会教育課の取組 <現状と課題> 各学校の体育施設の開放については、地元住民のスポーツ活動の拠点として充分に活 用されています。今後は、山間地区においても総合型地域スポーツクラブの会員の拡充 を図り、町内全域に総合型地域スポーツクラブの活動を活発化し、学校施設の利用向上 を図ります。 <今後の取組> ○優れた自然資源や既存の施設などを有効活用する視点からスポーツの振興を図りま す。 スポーツ情報システム等の整備 ☆社会教育課の取組 <現状と課題> 現在、スポーツイベントやお知らせを町のホームページに掲載しています。施設の予 約サービスは導入できていませんが、更なる情報提供の充実や、予約状況が確認できる ような体制整備が課題です。 <今後の取組> ○御船町スポーツセンターを中心に、本町の公共施設・学校体育施設の予約状況が一目 でわかり、町民の方がインターネット等により施設予約ができるようなシステムの導 入を検討します。 ○町内の情報だけでなく広域的な情報(熊本都市圏協議会)にもアクセスできるシステ ムの導入を検討します。 - 64 - 指導者の育成とスポーツ活動の推進 <現状と課題> 本町では、多くのスポーツが、これまでの学校や地域のクラブ等、それぞれの活動の 場における熱心な指導者の献身的な取組により、普及・発展してきました。今後も町ス ポーツ推進委員や総合型地域スポーツクラブが中心となり、各地区体育協会のスポーツ 振興を図る必要があります。そのため、指導者の確保や養成が重要な課題です。 <今後の取組> ○指導者育成の取組として、最低限必要な知識・技能を得るための研修会の提供と、指 導者としての向上心を呼び起こすため積極的な施策を推進します。また、人材バンク に登録し積極的な活用を図ります。 スポーツ推進計画の策定 <現状と課題> 本町ではこれまで、生涯スポーツの推進や競技力の向上などに積極的に取り組んでき ました。しかしながら、近年、自由時間の増大・ライフスタイルの多様化・少子・高齢 化社会の進行、情報化の進展、教育改革など私たちを取り巻く社会環境は大きく変化し、 スポーツを取り巻く環境も、同様に変化してきています。 これに伴い、スポーツ環境も多様化し、スポーツに対する期待はかつてないほど高ま り、そのニーズも様々に広がりを見せていることから、新しい時代にふさわしいスポー ツの推進を図ることが重要な課題となっています。 <今後の取組> ○スポーツに日頃から親しんでいる人はもちろんですが、健康志向の高まる中、ウォー キングやジョギングなどで気軽に体を動かす人、各種スポーツ大会やイベントなどの 運営に携わることでスポーツに関わる人も増えてきています。 ○スポーツ推進計画では「健康いきいき」という視点を強化し、多面的なスポーツ施策 の展開を図ります。 - 65 - Ⅳ章 基本目標達成に向けた今後5年間の年次計画 - 66 - Ⅳ章 基本目標達成に向けた今後5年間の年次計画 基本目標 方策 数値目標 具体的取組内容 (番号) (番号) 1 実施期間 担当部署等 H27 H28 H29 H30 H31 (1) 地域の素材・人材を 御船小学校 ① 活かした郷土学習の した具体的実践 充実 を全学年で実施 滝尾小学校 地域人材を生か 年1~2回実施 地域人材を生か 年1~2回実施 した学習を全学年 で実施 七滝中央 地域人材を生か 年1回以上実施 小学校 した具体的実践を 全学年で実施 木倉小学校 地域人材を生か した具体的実践を 全学年で実施 高木小学校 地域人材を生か 年1~2回実施 した具体的実践を 全学年で実施 小坂小学校 障害者支援施設 との交流 3.4年生が参加 御船中学校 1年生の総合的な 年1回実施 学習の時間にゲ ストティ-チャ-と して地域の人に 参加してもらう - 67 - 基本目標 方策 (番号) (番号) 1 具体的取組内容 (1) 幼・保・小・中・高・大 ② の連携交流 担当部署等 学校教育課 数値目標 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 教育フォーラムの 年1回実施 開催 滝尾幼稚園 〈幼小連携〉 年2回実施 節分に小1・2と全 員で豆まき 〈幼高連携〉 年長児によるロボ 年1回実施 コン見学 保育園 〈小保連携〉 年2回実施 各学校との交流 活動 1年生交流会 人形劇観劇 〈中高連携〉 年1~2回実施 全園児と中学高 校の職場体験 御船小学校 〈保小連携〉 年3回実施 保育園との交 流活動 5年生は交流会 滝尾小学校 〈幼小連携〉 年2回以上実施 滝尾幼稚園との 交流 七滝中央 〈保小連携〉 小学校 上野保育園との 交流 〈中小連携〉 全職員で中学校 と交流 - 68 - 年2回以上実施 基本目標 方策 (番号) (番号) 1 具体的取組内容 (1) 幼・保・小・中・高・大 ② の連携と交流 担当部署等 木倉小学校 数値目標 〈保小連携〉 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 夏季休業中に実施 全職員保育体験 高木小学校 〈保小連携〉 年3回実施 高木保育園との 交流 小坂小学校 平成音楽大学と 各学期に1回実施 の交流 御船中学校 〈小中連携〉 年1回実施 新入生説明会 体験授業 〈小中連携〉 年1回実施 公開授業・授業 研究会 〈中高連携〉 年1回実施 ロボット交流 〈中高連携〉 年1回実施(2年生) 御船高校体験 授業(2年生) 〈幼保連携〉 幼稚園訪問 (3年家庭科) - 69 - 年2回実施 〔 2年生の職場体験 3年生の保育実習 〕 基本目標 方策 (番号) (番号) 1 具体的取組内容 (1) 本の読み聞かせ ③ 朝の読書タイムの 担当部署等 御船小学校 数値目標 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 月4回、読み聞か せを実施 充実 滝尾小学校 月1回、読み聞 かせを実施 週1回、全体読 書を実施 七滝中央 「読み聞かせなな 年間を通して毎週実施 小学校 たき」による全ク ラスでの実施 木倉小学校 全学年、全児童 週1回朝読書の 実施 高木小学校 月1回本の読み 聞かせ、週2回朝 読タイム 小坂小学校 朝読書を全クラス で実施 週1回 「トトロの会」によ る読み聞かせを 実施 - 70 - 基本目標 方策 (番号) (番号) 1 具体的取組内容 (1) 学校教育環境の ④ 整備 担当部署等 学校教育課 数値目標 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 非構造部材の耐 震改修工事 通学路対策 防犯灯設置 学校 机、椅子の購入 設計 工事 給食センター建設 ICT機器整備 - 71 - 毎年度検討 基本目標 方策 (番号) (番号) 1 (1) 具体的取組内容 子育て講話の開催 担当部署等 滝尾幼稚園 数値目標 保育参観時 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 年1~2回 ⑤ 保護者出席率 80%以上 保育園 保育参観時に全 年1~2回実施 保護者向け講演 会 御船小学校 新入生保護者 100%参加 滝尾小学校 新入生保護者 100%参加 七滝中央 保護者 小学校 80%以上参加 - 72 - 基本目標 方策 (番号) (番号) 1 (1) 具体的取組内容 子育て講話の開催 担当部署等 木倉小学校 ⑤ 数値目標 保護者 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 年1回以上の開催 100%参加 高木小学校 保護者 年1回実施 80%以上参加 小坂小学校 新入生保護者 100%参加 御船中学校 PTAとの共催で 教育講演会を 実施 保護者 50%参加 - 73 - 年1回実施 基本目標 方策 (番号) (番号) 1 具体的取組内容 担当部署等 学校教育課 実施期間 数値目標 H27 H28 H29 H30 H31 幼・保、小、中連 (2) 早ね・早起き・朝ご ① はん運動(生活リズ 携協議会で毎年 ムの定着)の推進 検証していく 協議会の開催 年3~4回実施 基本的生活習慣確立 健康いきいき 1歳6ヶ月児と3 の支援 推進課 歳児の21時まで に就寝する割合 1歳6ヶ月児 60% 3歳児 60% (乳幼児健診 問診票より) (2) 食育の推進 ② 健康いきいき 1歳6ヶ月児と 推進課 3歳児の朝食を 食べる割合100% 子どもクッキング 教室や食育出前 講座で食体験の 参加数を増やす (80名→160名) 地産地消の推進 学校教育課 食育体験推進事 業(毎年度1校指 定) 学校給食への地 場産物の使用 農業振興課 学校給食への 地元生産野菜の 提供 中山間ふれあ い体験 - 74 - 基本目標 方策 (番号) (番号) 2 具体的取組内容 (1) 家庭教育・保育への ① 支援 担当部署等 社会教育課 数値目標 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 家庭教育に関す る啓発を年1回 以上実施 子育て支援セン 福祉課 ターとつどいの 広場ゆうゆうを 週5日間開所 (1) 積極的なあいさつ ② 運動と正しい情報 ル運動と併せて 端末の使い方の推進 実施 (1) 地域安全パトロール ③ 運動の推進 学校教育課 総務課 地域安全パトロー 毎週金曜日に 青パトによるパト ロールを実施 毎月1日、10日、 20日に交通指導 を実施 学校教育課 通学路危険個所 合同点検 年1回 御船小学校 防犯パトロール 委員会、職員に よる月3回の交通 指導 滝尾小学校 職員、PTAによる 週 1 回の交通 指導 七滝中央 PTAで年3回 小学校 実施 年3回実施 パトロール隊と の情報交換 木倉小学校 職員、PTAに よる月2回の交 通指導 年1回の地域 総ぐるみの防犯 ネットワーク集会 の開催 - 75 - 年1回実施 基本目標 方策 (番号) (番号) 2 具体的取組内容 (1) 地域安全パトロール ③ 運動の推進 担当部署等 高木小学校 数値目標 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 青少年健全育成 町民会議による 校区内パトロール 職員PTAによ る月1~3回の 交通指導 小坂小学校 青少年健全育成 町民会議による 校区内パトロール 御船中学校 下校指導 週1回実施 PTA夜間 年24回実施 パトロール (1) 高齢者と子どもの ④ 交流活動の推進 滝尾幼稚園 老人施設訪問 保育園 地域の老人会及 年4~5回実施 び高齢者施設と の交流 - 76 - 年1~2回実施 基本目標 方策 (番号) (番号) 2 具体的取組内容 (1) 高齢者と子どもの ④ 交流活動の推進 担当部署等 御船小学校 数値目標 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 学校行事への招 待(年間30名以 上) 滝尾小学校 学校行事への招 待(年間30名以 上) 昔遊びでの交流 七滝中央 全児童が数日 小学校 交流 木倉小学校 高齢者施設と 年1回実施 交流 「祖父母の笑顔 年1回実施 写真コンクール」 に6年生全員参 加 高木小学校 校区老人会との 年1回実施 ふれあい交流会 の実施 (30名参加) 小坂小学校 祖父母学級と して全児童参加 (地域から100名 参加) 御船中学校 2年生職場体験 年1回実施 学習 夏休みワーク キャンプ - 77 - 年1回実施 基本目標 方策 (番号) (番号) 2 具体的取組内容 (1) 子どもの地域活動 ④ への参加 担当部署等 滝尾幼稚園 数値目標 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 町教育フォーラム、年2回実施 町文化祭への 参加 園近くの清掃 活動(空缶拾い) 保育園 校区の祭りや イベントに参加 御船小学校 どんどや、もちつ きなどの地域行 事への参加 滝尾小学校 「水越ホタル祭り」 に参加(5年生) 滝尾地区、水越 地区の行事に積 極的に参加 七滝中央 各地区の祭りに 小学校 最大限に参加 - 78 - 年4~5回実施 基本目標 方策 (番号) (番号) 2 具体的取組内容 (1) 子どもの地域活動 ④ への参加 担当部署等 木倉小学校 数値目標 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 地域行事へ全児 年1回 童参加 高木小学校 「ふるさとクリー 年2回 ン作戦」に全員 参加 年2回 各地域での祭り に参加 小坂小学校 各地域での祭り に参加 御船中学校 吹奏楽部による 年10回程度実施 町行事にての 演奏 年2回参加 御船河川一斉 清掃参加 - 79 - 基本目標 方策 (番号) (番号) 3 具体的取組内容 担当部署等 数値目標 実施期間 H27 H28 H29 H30 H31 (1) カルチャーセンターを 社会教育課 町民が主役とな ① 中核とした文化活動 る芸術・文化活動 の拡充 を実施する 歴史・文化環境の整備 社会教育課 町民に町の歴史 毎年実施 ② 毎年実施 理解が深まるよう な整備を随時 実施する ③ 自然・科学教育の 恐竜博物館 推進 安定した来客数 毎年実施 の獲得と特別展 等の実施 (年間7万人) 新しい学習プログ ラムの開発 (年2件) 3 (1) 地域ぐるみのスポーツ 社会教育課 総合型地域ス ① イベントの開催 ポーツクラブで 毎年実施 (年1~2回) 社会体育で (年1回) ② 学校施設の開放 社会教育課 各学校単位で週 通年的に開放 3回以上 ③ スポーツ情報システム 社会教育課 検討を行う 等の整備 ④ 指導者の育成とスポ 社会教育課 ーツ活動の推進 人材バンク 準備 実施 設立 指導者研修の 毎年実施 実施 ⑤ スポーツ推進計画の 社会教育課 策定 計画の進捗状況 平成27年3月完成 を各種団体の意 見を反映し、施策 や事業の推進に 活かす - 80 - おわりに 教育振興基本計画を効果的かつ着実に実施するためには、事業量指標ではなく、成果指 標による定期的な点検とその結果のフィードバックが不可欠です。このため、各小・中学 校と関係各課等は毎年度、御船町教育振興基本計画の自己点検、評価シートをもとに具体 的取組や実施状況における成果と課題の点検を行ってきました。その結果、十分な成果が 上がった取組については、数値目標等や取組項目の見直しを図ってきました。 今回の教育振興基本計画の見直しでは、前回の計画を概ね踏襲する中で部分修正を行い 今後5年間での着実な取組を目指すものであり、年度ごとの点検の重要性が増しています。 そこで、毎年の点検の中で各小・中学校等の取組の見直しが必要と判断した場合は、そ の都度、各小・中学校等と連携して見直していく必要があります。 - 81 - 御船町教育振興基本計画 ∼伝統を受け継ぎ創造性豊かな人づくり∼ 発 行 平成 27 年3月 発 行 者 御船町 御船町教育委員会 所 在 地 〒861-3204 熊本県上益城郡御船町大字木倉1168 電 話 096 282 1700(学校教育課) 096 282 0888(社会教育課) ファックス 096 282 0894 メ ー ル [email protected] [email protected] ホームページ 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