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ヨーロッパ言語共通参照枠とヨーロッパ学校: ヨーロッ
Kobe University Repository : Kernel Title ヨーロッパ言語共通参照枠とヨーロッパ学校 : ヨーロッ パ次元とその実践をめぐって Author(s) 中川, 慎二 Citation DA,7:40-51 Issue date 2010 Resource Type Departmental Bulletin Paper / 紀要論文 Resource Version publisher DOI URL http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/81002036 Create Date: 2017-03-31 ヨー ロッパ言語共通参照枠 と- ツセ ン州の ヨー ロッパ学校 ヨー ロ ッパ言語共通参 照枠 とヨー ロ ッパ学校● - ヨーロッパ次元 とその実践をめぐって一 中 は じめに 川 慎 二 欧州連合 と欧州評議会 1 欧州連合 ( Eur opaUni on、以下では EU とも略記)は 2007年 に新 たな 加盟 国I を加 えて 27カ国 とな り、23の公用語 を抱 えてい るO第 2次世界 大戦後 の ヨー ロ ッパ にお ける新 たな秩序作 りのた めに ウインス トン ・チ 1946年)した 「ヨ ャー チル がチ ュー リッヒ大学 で行 った講演の 中で提 唱( 950年 5月 9日 ( 後に、 ヨー ロ ッパ ・デ ィ と ー ロ ッパ合 衆国」案 は、1 ベル ギー、西 ドイ なる) の シューマ ン宣言 を受 けて、原加盟国 6カ国 ( ツ、 フランス、イ タ リア、ル クセ ンブル ク、オ ランダ) に よる欧州石炭 ESCS) 設立 ( 1951年 パ リ条約) として実現 した。 これは石 鉄鋼 共 同体 ( 炭 と鉄鋼 産業 を共 同管理す るこ とで平和 を実現使用 とした ものである。 1957年 ローマ条約 に調 印 した 6カ国は、欧州経 済共同体 ( EEC)、つま り 「 共通市場 」 を創設 し、人 、物 、サー ビスの国境 を越 えた 自由な移動 1 973年 , 1981年, 1986 を可能 とした。 そ の後 EU は 5次 にわた る拡大 ( 午, 1995年 , 2004年お よび 2007年)を続 け、北欧 (ノル ウェー を除 く)、 南欧 ( ギ リシャ、スペ イ ン、ポル トガル)、統一 ドイ ツ、東 欧- と拡大 し 1968年) た。 関税撤廃 とヤ ウンデ協定 によるア フ リカの 旧植 民地支援 ( 1 977年) の後 に第 2次拡大 を迎 えた。1 993 のあ と第 1次拡大 、農 業政策 ( 'この研 究 は 、2006年度 特別研 究期 間 ( 関西学院 大学)にお ける ドイ ツでの研究訴査 、2008 年 4月 に設置 を認 め られた関西学院大学特定 プ ロジェク ト研 究セ ンター 「 言語学習者のた めのボル トフォ リオ研 究開発 セ ンター」にお ける研 究成果 の一部 である。 1 両者 の歴 史的記述 に関 しては、以下の欧州連合 、欧州評議会の H Pも参照 した。 ( 2009年 3 月 31日) ht t n/ / w wdel l r ) n. e Ceu r On a. e u/ unl On/s hoWr)a t ! el l )u r uOnday【 ) h n h t t o/ / Wwwdel l nr-C Ce ur OD a. e u / u ni on/ S howpa ht t l )/ / wwwdellOnC Ce ur OD ae U/ u n1 0nJ s howmE el Duni one ur ope anunl OnI ) hr ) h l t l l/ / wwwdel l t ) ne Ce ur OD aeu / u nl OI L / S h owDaE el r )unl One ur O De a nu nl Onl a t L t l c a t l On. I ) h l ) oel nt Ndc / a v / audi oa r c hl VeC hur e hl L le r la s p ht t D/ / wwwc hl t o・/ Wwwr n of ai l o1 D / mof al / a r e a / c e / I nde xl l l ml ! OI t ) / mof al / a r c ヨ/ e u/ da t ah l mL ht t t l/ / wwwmofai 40 中川慎 二 年 には欧州共 同体 は欧州連合 の第 1の柱 とな った。2002年 1月 1日に 始 まるユー ロ導入 に よ り、欧州単一市場 の形成 が経 済的、政治 的 に よ り 991年 に欧州連合条約草案 に調 印 ( マー ス ト 緊密化 した。EU 理事会 は 1 1992 ) 、 フランス( 1 992) の国民投票 に リヒ ト条約) したが 、デ ンマー ク( よる批准 の否決 の後 に、改革 のためのプ ロセ ス と して 、2009年発効 を 目 指 した リスボ ン条約 に 2007年 1 2月全加盟 国が署名 した。しか し、2008 年 6月 のアイル ラン ドでの国民投票 に よ り否決 され た。欧州 では、 シェ ンゲ ン協定 ( 共通の出入 国管理政策及 び 国境 システ ム を可能 にす る取 り 決 め)があ り、EU 非加 盟 国であ るアイ スラン ド、 ノル ウェー、スイ ス も協定 に調印 してい る。また、ユー ロ圏 も 2008年 1月 には 1 5カ国 に拡 大 した。EU は政治経 済以外 に、教育 、人権政策2に も取 り組 んでお り、 欧州評議会 ( Co unc i lo fEur o pe、以 下 Co Eとも略記)との人権 に関す るジ ョイ ン トプ ロジェク トも実施 してい る。 一 方 、EU とは別 に、1 949年 、人権 、民主主義 、法の支配 ( 法治 国家) とい う欧州 にお ける共通 の理想 と原理 の実現 を 目指 し (目的)、加盟 国間 の協調 ( 方法) の拡大 を 目的 として フランスの ス トラスプール に設立 さ れたのが欧州評議会 であ る。加 盟 国は EU よ りも地理的 にはは るかに広 EU 全加 盟 国、 範囲に存在す る。加 盟 国は 2009年 1月現在 で 47カ国 ( S3 諸 国の一部)、オブザーバー国は 5 南東欧諸国、 ロシア、 トル コ、NI カ国 (日本 、米 、加 、メキシコ、バチカ ン)で 、1 993年 に加盟 を申請 し たベ ラルー シは加 盟 を承認 されてい ないが 、48番 目の活動 国 とされ てい る。2009年 5月 には 60周年 を迎 えた。 欧州評議会 は伝 統 的に人権 、民 主主義 、法 の支配 の実現 を 目指 した宿 動 を行 ってお り、加 盟国の審査 もこれ らの原則 に基づい て行 なわれ てい る。最近では これ に加 えて、薬物乱用 、生命 倫理 、サイバー犯罪 、人身 2006年 5月末 で 200本)、 取引、テ ロな どの問題 に も対応 し、条約策 定 ( 専門家会議や ワー クシ ョップの開催 、国際間題 な どに関す る勧告 ・決読 日本 はア メ リカ合衆国、カナ ダについで 、 1 ・ 996年 に欧州評 議会 のオブザーバー国 となったo EUは死刑制度 の廃 止 に関 しては、日本や アメ リカが州 国 との対話 を始めてお り、日本 とア 003年 1月 までに死刑 執行 を停 止 し、死刑制度 を廃 止す る措置 を とらない メ リカ合衆国が 2 Councl lofEur ope ) のオブザーバー と しての資格 を閏月 副こす るこ とを 2 001 場合 は欧州評議会 ( 年 6月の欧州評議会議員会議 で決議 した。 NI S諸国 とは ,Ne wl ndc pe nde n tSt a t e sの略、つ ま り旧 ソ連 邦 か らの独 立国家群 1 2カ国の こ とで、アル メニア、アゼルバイ ジャン、 ウクライナ 、 ロシアな どが該 当す る国で ある。 41 ヨー ロ ッパ言語 共通参照枠 と- ツセ ン州 の ヨー ロッパ学校 採択、決議事項のモニ タ リングな どにも取 り組 んでい る。 また、冷戦終 了後 は、旧東側諸国の民主化及び市場経済-の移行 を積極的に支援 して い る。 「ヨー ロッパ共通言語参照枠」 ( 以下 、CEFR と略記)のプ ロジェ ク トは この欧州評議会の言語政策部門が推進 してきた ものである。 1 欧 州 評 議 会 の 現 代 語 プ ロ ジ ェク ト( Counc i lofEur ope Mode r n Lang uagePr o j e c t s ) 欧州 評議 会 の言 語 政 策 は 、 その 中心が言語 教 育政策 ( l ang uage educ at i on pol i c y) であ り、複数言語主義 ( pl ur i l i ngual i s m) 、言語的多様 l i ngui s t i cdi ve r s i t y) 、相互理解 ( mut ualunde r s t andi ng) 、民主的な市 悼( 氏( demo c r at i cc i t i z ens hi p) 、社会的結束 ( s o c i alc ohes i on) を推進 目標 4と してい る。欧州評議会の言語政策 は、ス トラスプール にある欧州評議会 Mo de r nLang uageSec t i on) に始 ま り( 1957年) 、 本部にあった現代語部門( 言語政策部門( LanguagePo l i c yDi vi s i o n) が引き継いだ。1 994年にはオ ース トリア ・グラー ツ市に ヨー ロッパ現代語セ ンター ( Eur opeanCent r e f o rMode r nLanguages,ECML と略記)が設立 された。このセ ンターで は、言語学習 と教育の実践 に焦点 を当てなが ら、言語教育の国際的なプ ロジェク トを推進 してお り、現在は 2 008年か ら 201 1年のプ ロジェク ト が2 0進行 中である。 954年パ リで署 これ らの言語教育政策 は、欧州評議会設立ののちに 1 Eur opeanCul t ur alCo nvent i o n) 5( 1954年署 名 された、欧州文化条約 ( 名 、55年発効)第 2条 に基づいてい る。 Ar t i c l e2 Ea e hCont r a c t i ngPa r ys t hal l ,i ns of a rasma ybepos s i bl e , a e nc our a ge仇es t udybyi t sownnat i onal soft hel a ngua ge s ′ hi s t or ya ndc i vi l i s a t i onoft heot he rCont r a c t i ngPa r t i e sa nd 言 語 教育政策 は、欧州評議 会 の方 針 声明 ( pol l C yS t a t eme nt )と して これ らの 5つの推進 目標 を 示 してお り、それ ぞれ の 目標 に沿 った形 で 、研 究プ ロジ ェ ク トが実施 され てい る。 h t t p: / / www・ c oe. mt / t / d竿 4/ l l nt Z ul S t J C' DI VI S I OnlEN, as p ht t p: / / c onve nt 1 0nS . C UE , l nt / Tr e a t Y/ el l / Tr e a t l eS / Hl ml / 01 8. h l l l l ( 201 0年 2月 1 0 日閲覧) 42 中川慎 二 g r a ntf a c i l i t i e st ot hos ePa r t i e st opr omot es uc hs t udi e si ni t s y,a nd t e r r i t or b e nde a vourt opr omot et hes hdyofi t sl a ngua georl a ngua ge s ′ hi s t or y a nd e i vi l i s at i on i n t he t e r r i t ory of t he ot he r Cont r a c t i ngPa r t i e sa nd gr a ntf a c i l i t i e st ot henat i ona l sof ni t st e r r i t or y・ t hos ePa r t i e st opur s ues uc hs t udi e si つま り、加盟国間で相互に言語、歴 史、文化 を学ぶ こ とで、相互理解 を 促進 し、 ヨー ロ ッパ にお ける平和的共存 を推進す る とい うものである。 そ して、その基本 にある考 え方が人権擁護 なのであ る。参照枠では これ 基本 的には、欧州 内の隣人 の言語 か ら 2つ が、母語以外 に 2つの言語 ( の言語) を学習す る とい うコンセ プ トになってい る。欧州文化条約 にあ るよ うに、欧州評議会の言語政策 として推進 されてい るのは、基本 的人 権に基づいた平和の促進 であ り、そのために外 国語 ( ない し、異言語) を学習す ることが想 定 され てい る。 しか し、 この当時 50年代後半はま だ ヨー ロッパ レベル のでの教育行政面での国際的な協力関係 は始 まった Tr i m 2001 ) 。後に これ は、 ばか りで、主な関心は国内向 きあった とい う( CEFR の 中では多言 語主義 ( mul t i l i ngual i s mus ) で はな く、複 言語 主義 ( pl ur i l i ngual i s mus ) 6 に基づ く言語政策 として言語教育の枠組み として、 カ リキュラムの策定な どに導入 され実施 され るのである。 1963年 -1973年)では、 欧州評議会の現代語 プ ロジェク ト第一次 ( 1 Yi m( 2000)に よる と、教員養成 の近代化 、国際的な協力 関係 にかかわ るプ ロジェク トを行 い、言語教育 に関す る言語学的な研 究 を推奨 し、国 ll A . A=A ss oc i at i on I nt e r nat i onal e de Li ngui s t i que 際応 用 言 語 学 会 ( の設立が 、1 964年 フランス ・ナ ンシー大学での応用言語学の Appl i qu6e ) コロキ ウムの際 に実現 したのであ る。 971年か ら 76年 までで 、1971年 5月には ス 第二次プ ロジェク トは 1 l s c hl i kon で学校外教育( Out of Sc hool )と文化発展のための委 イスの Rt CEFR( 2001 ) 第 1章 3 「 複言語 主義 とはなにか」では、 「 複言語 主義」は多言語 主義 ( mu l t l l l ngu al l S m-複数 の言語 の知識 、特定の社会 の中で異種 の言語 の共存)とは遠 い、個 々 人の言語能力 と して把握 され てお り、それ は文化 的背景の 中で拡 大 し、家庭 か ら社会 、他 の民族へ と普及す る とされ るo つ ま り、言語教 育の 目的は、母語話者 をモデル と した言語 学習ではな く,生涯学習 を通 して習得 され る言語能 力 に よって作 り出 され る言語空間 の創 出であ る。 43 ヨー ロッパ言語共通参照枠 と- ツセ ン州の ヨー ロ ッパ学校 j!f;::iJ~~/'~:/ '7 ウムを開催 A:a:m!{l L-k : . この委員会 O)~j!f;::I~I:L;O( /' /,- C: として VC Trim 員会 が シンポジ した。 にはメンバー Tr i m o C: とvan Ek k iJ~~;j:;n -cl.-\ 0 る。この時期 CEFR """C: と結実す ~~T 0:' C: vanE が含 まれ てい には後 に CEFR ること 0 :. O)a~WlIUj:f&I~ ,~tt. '0 っ kた "Threshold-Level in n aa European Unit/Credit System " Thr es hol de veli L Eur opean Uni t / Cr e di tS ys t e mforf o r にな Modern Language Learning by Adults"(1975)iJ~ van Ek I~ J: IJ I±lAA ~ が va nEkによ り出版 さ Mode r nLanguageLear ni ngbyAdul t s " ( 1975) nれ-cて:toおIJ,り、~翌iF年,~にIiは"The Threshold Level foro Modern Language " The Thr es hol d Le ve lf rMo de r n Lang uag e Learning in Schools"(1976)iJ~I±lAA ~ n -cl.\ 0 0 :. 0) C: ~,~ TC'\~!£M"t が出版 されてい る。この ときにすでに生涯学 Lear ni ngi nSc hool s " ( 1976) ~0)::z/'-t7""iJ~~A~n-cl.-\00 m3Wl '~ii7" 習のコンセプ トが導入 され てい る。第 3期(1977iFiJ>G81iF) ( 1977年か ら 81年)にはプ P:/x17 rト 44 iJ~1T:bn, 9J~~JCj~fO)~IT-¥(r:p"t~I~;j{j'o13T0) ,pj(;}"fJeW, ロジェク が行われ、 中等教育の前半 ( 中学校 に相 当す る) 、 成人教育、 ~移a':民fJe教W育tt. なC:" ど C'で~実~験i¥J的~試J-;-みiJ~がiT行:bわ れk た 01982 1 982iF年I~にIiは R(82)[Recommendation iJ~ ~ 1'IH¥itf;:::*: ~臣会議 f;::itC':J*iR ~さ R( 82) 【 Re c ommendat i onNo.R(82)l8] No. R( 82) 1 8 1 が欧州評議 会大 で採択 ntc. Council of Europe O):*:~f;::itO)WJ15j( R(82)l8 O)Mj(I~litXO) o 。C れた ounc i lofE ur o pe の大 臣会議 の勧告文 R( 82 ) 1 8 の前文には次の n 0 J: よ "5 うにま t~ ;j:; C: とめ 6D G られてい n -c I.- \ 0 る。 0 that theher rich heritage of fd diverse languages andndc cultures in n ・t hatt i c hh e r i t ageo i ver s el anguage sa ul t ur e si Europe is a valuable common resource to be protected and Eur opei saval uabl ec ommo nr e s o ur c et obepr o t e c t e da nd developed, and that a major] educational effort is sn needed to o de ve l ope d ,andt hatama o re duc at i onale f f o r ti e e de dt convert that diversity from a ab barrier to communication into a c onve r tt ha tdi ve r s i t yf lom ar r i e rt oc o mml l ni c at i o ni nt oa mutual enrichment and understanding; source of s our c eo fmut ua lenr i c hmen tandu nde r s t andi ng; that it is only through a better knowledge of European modern ・t hati ti sonl yt hr o ughabet t e rkno wl edgeo fEur o pe anmo de r n languages that it will be possible to of facilitate communication l anguage st ha ti twi l lbep os s i bl et ac i l i t at ec o mmuni c at i o n and interaction among Europeans different mother tongues andi nt e r ac t i ona mongE ur o peanof so fdi f f e r e n tmo t he rt o ngue s ini order to promote European mobility, mutual understanding no r dert opr omot eEur opeanmo bi l i t y ,mut ualunde r s t andi ng and co-operation, and overcome prejudice and discrimination; andc Oo pe r at i on ,ando ve r c ome pr e j udi c eandd i s c r i mi na t i o n; that member states, when adopting or developing national ・t hatmembe rs t at es ,when adopt i ngo rde ve l o pl ngnat i o na l policies in the of modern language learning , pol i c i e si nt hfield ef i el do fmoder nl anguag el e ar ni nand ganteaching, dt e ac hi ng may achieve greater convergence at the European level by mayac hi e vegr eat erc onve r ge nc eatt heEur o pe anl e ve lby means of appropriate arrangements foro ongoing co-operation meanso fappr o pr i at ea r r angement sf ro ng o l ngC 0 0 Pe r at i o n and co-ordination of policies. andc 0O r di nat i ono fpo l i c i es . m第4 4 Wl期(1982 878iF) C't, Council of Europe O):*:~f;::ito) ( 198iFiJ'G 2年 か ら 7年) で も、C o unc i lo fE ur o pe の大臣会議 の WJ15x R(82)l8 I~に t もとづ C:.r) <くプ 7"0:/ x ~ r iJ~:Jt~ ~ されたが、 ntc.iJ~, m R( 82) 1 8 ロジェク トが推進 第5 Wl 5期(1988 ( 1 988 勧告文 iFiJ'G 9696 iF)年) 1~li CEFR 0)の WAYSTAGE ~や EUROPEAN LANGUAGE 年か ら には CEFR W STAGE EUROPEANL ANGUAGE tt.な C:' どの導入が取 O)~AiJ) 1& IJ *13.;j:; -cてい I.- \ 0 る。この時期 0 :. 0) a~wn~には、ヨー Ii, 3 - 0 ロツ ';I PORTFOLIO り組 まれ PORTFOLI O n 444 4 中川慎二 パ市民の要件 ( Eur o pe a nCi t i z e ns hi p ) のための言語学習 が議論 されてお り( 1 989年か ら 1 990年 にかけて欧州評議会 のシンポジ ウムが開かれ て いる)、9 4年にはオース トリアの Gr a zに現代語セ ンターが開設 され て 1 998年か ら 2000年) には複言語主義 の コンセプ トが いる。第 6期 ( 2 001年の ヨー ロッパ言語年 に合 わせ て草案 されたC T ri m( 2001 ) では、 1 95 4年か ら 1 997年までの経緯が詳述 されてい るD 2 ヨー ロッパ学校7 とヨー ロッパ次元 ドイツで教育におけるヨー ロッパ ない しヨー ロッパ次元が課題 とな る 文脈 が も う一つ存在す る。 それがバイ リンガル教育を含 む、 ヨー ロッパ 学校 の系譜である。 「ヨー ロッパ学校」といわれ るものには、その設立の 経緯か ら大きく分類す ると 2種類 あるOル クセ ンブル クに 1 95 3年 に設 立 された ヨー ロッパ学校 ( Eur o pa i s c heSc hul e=Eur o pe anSc ho o l ) はそ のひ とつであるO これは ヨー ロッパ連合 な どの公的機 関に勤務す る人の 子 どもたちのために設立 された学校である。 1 962年 には ドイ ツで最初 の ヨー ロッパ学校 (ヨー ロッパでは 5つ 目)がカール スルーエ に設 立 され て い る O も う ひ と つ の ヨ ー ロ ッ パ 学 校 は ドイ ツ 語 で は Eur o pa s c hul e ( =Eur o pe s c ho o l , 英 語 ) あ る い は Eur o pa i s c he s Gy mnas i um な どと称 してい る。 ドイ ツ連邦の各州 の教育組織 の中に位 置付 られた ヨー ロッパ学校 で、現在 ではほ とん どの州 に同様 の学校 が存 在 してい る。設立の経緯か らは こち らの ヨー ロッパ学校 には 3種類 ある と考え られ る。 Ze nt umf r u rEur op 孟1 S C heBi l dung( Hr s g. )( 1 990)では、1 9 78年 1 978年 6月 8日に ドイ ツ連 邦共 和国常設文部大 臣会議( KMK) が行 なった決議 「 授 業にお ける ヨー ロ ッパ」( Eur opal m Unt e r r i c ht . Be s c hl uBde rKu lt us ml nl S t e r k onf e r e T I ZVOm 8. J unュ1 978 ) 、1 988年 5月 24日の欧州理 事会 と各国文部大臣に よって行 なわれ た決議 「 教育制度 にお ける ヨー ロ ッパ次 元」( Zur e ur opai s c h e nDl me nS I Onl mBi l dungs we s e n) の全文 を付 した上で、 これ らに もとづいて議論 さ れた 「ヨー ロッパ次元」に関す る会議 の報告がま とめ られ てい る。 また、天野( 1 997) で も、ヨー ロ ッパ学校 が設立 され るまでの経緯 が詳述 され てい るOおそ ら くE I 本 で最初 に ヨー ロッパ学校 を紹介 した ものであろ う. 上記 の KMK決議 「 授 業 におけ る ヨー ロ ッパ」、 さらに 1 988年 の決議 「 教育制度 にお ける ヨー ロッパ次元」が示 され てい る。 1 99 2年 を 目標 に して、教育制度 の 中に ヨー ロ ッパ次元 を導 入す る大 きな きっか けにな った重要な決議で ある。 「ヨ- ロツパ次元」( Eu r opa I S C heDl me nS I On)とい うのは、それ以来 ヨー ロッパ学校 の中心的 コンセプ トとな ってい る。そ して、ち ょ うど 1 992年頃 に相次 いで ヨー ロ ッパ学校 が教育 システ ムの中に導入 され てい る。 45 ヨー ロッパ言語共通参照枠 と- ツセ ン州の ヨー ーロソバ学校 ドイ ツにお け る ヨー ロ ッパ 教 育 につ い て の公 式 の議 論 の始 ま りは、 1978年 6月 8 日に ドイ ツ連邦共和 国常設文部大臣会議 が行 なった決議 「 授 業 にお け る ヨー ロ ッパ 」( Eur o pa i m Unt e r r i c ht .Bes c hl uL Sde r Kl ut us mi ni s t e r konf e r enzvom 8. Juni1978) だ と考 え られ ているC この 文書 の 中では 、1 949年 の欧州評議会設 立 、1957年 の欧州経済共 同体設 立 、1 972年 パ リでの欧州サ ミッ トでの議論 を受 けて、 「 教 育的委託 とし ての ヨー ロッパ 」( Eur o paal spadagog is c he rAuf t r ag) を実現す ることが 謳われ てい る。 0年後 、1988年 5月 24 日の欧州理事会 と各国文部大 臣に よっ その 1 て行 なわれ た決議 ( ENTSCHLI ESSUNG 「教 育 制 度 に お け る ヨ ー ロ ッ パ 次 元 」 DES RATES UND DER I M RAT VEREI NI GTEN MI NI STER FOR DAS Bi l dungs weS e n Z ur では、さらに ヨー ロ ッパ次 e ur o pai s c he nDi mens i o ni m Bi l dungs wes e n) 元の実現のために、エ ラスムス計画 、コメ ッ ト計画に も言及 され てい るO この二つ の決議 が 1 992年 に相 次いで ドイ ツで始 まる ヨー ロ ッパ学校 の 978年 の KMK 決議 「 授業 に 運動 の機 動力 とな ったであ る。ちなみ に 、1 お け る ヨー ロ ッパ」は 、1 991年 5月の KMK 官報 では 、1990年 12月 7 日付 でそれ以降の経緯 ( 83年 の決議 、88年 の決議) を示 した うえで、 新たに 「 授 業 にお け る ヨー ロ ッパ」 を書 き起 こ してい る。 nn) の1 998 さて、ドイ ツ連 邦共和国常設文部大 臣会議秘書室( 当時 、Bo 年 1月 4 日付 け文書8に よる と、 ドイ ツ連邦共和国の中には 4種類 の ヨ ー ロ ッパ学校 があ る とされ た。 992年 に開設 され た初 等教 育段階 ( Gr unds c hul be r e i c h)の 一つ が 、1 モ デル で 、上記 文書 で はベ ル リン州 に 8校 あった州 立 ヨー ロ ッパ学校 ( st aat l i c heEur opaSc hul ei nBe r l i n=SESB) 9 が これ にあた る。ベル リ 999年 か ら中等教 育に も ヨー ロッパ学校 (ない し、クラス)が ンでは 、1 開設 され てい る。ベル リンの ヨー ロ ッパ学校 では ドイ ツ語 とパー トナー 1 9 9 7年 9月 2 4日付 けで筆者 が行なった問合せ に応 じて 、 1 9 9 8年 1月 6日付 けでボ ンにあっ た ドイ ツ連 邦共和 国 における常設文部大 臣会議秘書室か らこの文書 (「ヨー ロッパ学校 に関 9 9 8年 当時存在 した 4種類 の ヨー ロッパ学校 す る資料 」) が送付 され たo添付 の文書 では 1 のカテ ゴ リーが説 明 されてい る。 H6 t t l e r ( 1 9 9 8 ) に よる と 1 9 9 7年 1 2月現在 で 1 2校 の基礎学校 にベル リン州立 ヨー ロッパ学校 0 6 0人の と してのバイ リンガル ・クラスが設置 され ていた0 9パー トナー言語に対 して 、2 生徒 が学 んでいた。 4 6 中川慎 二 言語 とのバイ リンガル教育 を行 ってお り、 2008年 にはパー トナー言語は、 英語 (2基幹学校 DE、 1実科学校 DE、 1ギムナ ジ ウム DE)、 フラン ス語 (4基幹学校 DF、 1綜合学校 DF- 1ギムナ ジ ウム DE)、 ロシア 請 (3基幹学校 、 1綜合制学校)、スペイ ン語 、イ タ リア語、 トル コ語、 ギ リシャ語。 ポル トガル語、ポー ラン ド語の 9言語であ る。ベル リンの ヨー ロッパ学校 では様 々な学習 目標言語での外国語授業が提供 され てお り、バイ リンガル教育に重点がおかれたO カール スルーエの ヨー ロッパ 学校で実施 していた ヨー ロッパ ・ア ビ トゥア ( 高校 卒業検定) を、ベル リン州で導入す ることが試み られたが、必要要件 が満 たせず断念 してい る( Pi nc k1 998 ) 。 この 文 書 で 第 二 に 挙 げ られ て い る の が 、 中 等 教 育 段 階 ( Se kundar S C hul be r e i c h) の ヨー ロッパ学校 で- ツセ ン州 に当時 5校 あっ 1校 に上 る- ツセ ン州 の ヨー ロッパ学校 を形成 た。 これ らは、現在 は 3 してい る。 ここで も、外国語教育 とともに、 ヨー ロッパの他 の国々 との 交換 ・交流が推進 されてい る。 第三の グループが、バイエル ン州 に当時 「 お よそ 5校」あった とされ Eur opai s c heGymnas i en) であ る。 ア ビ ト るヨー ロッパ ・ギムナ ジ ウム( Abi t ur、高校卒業検定)を受 けるまで 、 3つ の外 国語 を学習 できる ゥア( 学校 である。その後 、バーデ ン ・ヴユル テ ンプル ク州 で も導入 され 、4 つの外国語が学習 されてい る。 Eur opai s c heSc hul e ) である。 第四のタイプが上記 の ヨー ロッパ学校 ( 955年にル クセ ンブル クに設立 されたのがその始ま ヨー ロッパ内では 1 1962 年)とミュン- ン( 1977年) りで、 ドイツではまずカール スルーエ ( に設立 され 、2002年 にはフランクフル トにも設 立 され てい る。カール ス ルー-の ヨー ロッパ学校 は、主に ヨー ロ ッパ連合 な どの公 的機 関に勤務 す る人 (ヨー ロッパ公務員) たちの子 どもたちが通 う学校 で、現在 では 幼稚園か らバカ レロアまでの教育が行 われてい るQ ミュン- ンの ヨー ロ ッパ学校 は、ヨー ロッパ議会 に勤務す る人たちの子供 たちが通 ってい る。 定員に余裕がある場合 は一般の子 どもたちも受 け入れ てい るが、通常は ドイツ語圏での ヨー ロッパ学校 に関す る議論では、別扱 い とされ ること が多い。 つま り、 この文書の分類 によると当時の ドイツには ヨー ロッパ学校 と して以下の 4種類があった ことにな る。 47 ヨー ロッパ言語共通参照枠 と- ツセ ン州 の ヨー ロッパ学校 1 ベル リン州立 ヨー ロッパ学校 1 0( 初等教育) 2 - ツセ ン州立 ヨー ロッパ学校1 1( 中等教育) 3 バイエル ン州 立 ヨー ロッパ ・ギムナ ジウム ( 中等教育) 4 欧州連合 関係者のための ヨー ロ ッパ学校 ( 幼児教育、初等教育、 中等教育) 4を除 くと、3種類 の性格の違 うヨー ロッパ学校 で、言語学習に重点を 置 きなが ら、「 教育におけるヨー ロ ッパ」を実験校やモデル校 として推進 し始 めたのが 1 992年 であった。- ツセ ン州の ヨー ロッパ学校や ノル ト ライ ン - ヴェ ス トフ ァー レン州 の ヨー ロ ッパ ・プ ロ フ ィー ル 学 校 ( Sc hul enni te ur opai s c hem Pr o f i l ) では、異文化 間学習や ヨー ロッパ次 元の学習 に重点が置かれ てい る一方で、ベル リンの ヨー ロッパ学校やバ イエル ン州の ヨー ロ ッパ ・ギムナ ジ ウムでは二言語 ( Zwe i s pr a c hi g ke i t ) や多言語 ( Me hr s pr ac hi gke i t ) が奨励 されてい る ところは大 きな相違 であ る。1 96 2年 にカール スルーエに設立 された ドイツ最初の ヨー ロッパ学校 ( 上記 4) は、その他の ヨー ロッパ学校 (1- 3) に とってはモデルに なってい るとい う。 ベ ル リ ン 州 立 ヨ ー ロ ッパ 学 校 は 1 992 年 に 6 つ の 基 礎 学 校 ( Gr unds c hul e ) で始 め られ たプ ロジェク トで、ま さに東西冷戦構造が崩 壊 した後、首都機 能 を取 り戻 したベル リンでは、 ヨー ロッパ次元での敬 育 を実現す るために、 ドイツ語 と英語、フランス語、 ロシア語の 3つの パー トナー言語 との組み合わせでバイ リンガル教育が始 め られた12。 授 業の 5 0%をパー トナー言語 で行 な うとされてい る。 991年 に 「ヨー ロッパ学校」 とい う理念が導入 され - ツセ ン州では 1 1 992年 にまず は 5校 でその教育内容 の検討 が始まった。現在の- ツセ ン 筆者 は 1 9 98年 8月 31日にベル リン ・クロイ ツベル クにあ る ドイ ツ語 ・トル コ語の S ESB を視察 したC ベル リンの ヨー -ロッパ学校 については GO hL I C h ( 1 9 9 8 ) 参照O 007年 2月 1 5日に- ツセ ン州 の ヨー ロ ッパ学校 のなかで もヨー ーロッパ次元の取 目 撃者 は 、2 り組み に優 れてい る とされ た F r e i h e T T I V O mS t e i n S c h u l eEu r o p a s c h u l eGl a d e n b a c hを訪問 し、 ギムナ ジ ウムの英語担 当教員 にイ ンタヴュー を行 な った。 2 第 2次世界大戦 の戦勝国であったア メ リカ合衆 国、イ ギ リス、 フランス、 ソビエ ト連邦の 1 9 9 0年 に東西 ドイ ツが統一す るまで ドイ ツに駅留 を続 けていた。 軍 隊は、占領 時代、 つ ま り1 そのた めに、英語 、 フランス語 、 ロシア語 を家庭 の中に言語的な背景 として持 ってい る子 供 た ちが多 くいた ことが、当時の社会的 な要請 と して存在 した。 1 0 48 中川慎 二 州 の学校教 育法 ( Sc hul ges et z ) 第 1部第 2条 4項 1 3 には 「 学校 は、生徒 た ちに、 ヨー ロ ッパ連合 にお け る市民 と して 自分た ちの課題 を引 き受 ける よ うに準備 させ る。」とあ り、ヨー ロ ッパ学校 の法的根拠 が明確 に示 され てい る。1 992年 に ヨー ロッパ学校 の要件 と して考 え られ たのは、 1 ヨー ロ ッパ次元 :ヨー ロ ッパ次元 と異文化 間学習 を授業 と学校 生 活 の中で発展 させ るこ と、また学校 のカ リキ ュラム を作成す るこ とQ 生徒 の外 国での滞在 の充実。 2 コ ミュニテ ィ教 育 の原則 に よ り学校 をサ ポー ト組織や地域 に開 く こと。 3 全 日制 の学校 に発 展 させ るこ と。 学校 との協力 関係 の 中で、午後 の時間に必修 ではない活動 を提供す るこ と。 4 改革教育学 に よる授業 の方 向性 とその経験 をつむ こと。 5 「 環境教育」 とい う重 点 を発展 させ るこ と。 の 5 つ であ り、 これ に よって ヨー ロッパ学校 と称す るこ とが認 め られ 、 これ らの取 り組 み をす るための予算 が付 け られ た。 筆者 は 、2 0 0 7年 2月 1 5日に- ツセ ン州の ヨー ロ ッパ学校 のなかで も ヨー ロ ッパ 次 元 の 取 り組 み に優 れ て い る と され た Fr e i he r r vomSt e i nSc hul eEur o pa s chul eGl a de nba c hを訪 問 した。 この学校 は、就 学前 クラス ( 幼児)、基礎 学校 ( Gr unds c hul e1 4年 )、基幹学校 ( Ha upt s c hul e5 9年)、 実科学校 ( Re a l s c hul e5 1 0年)、ギムナ ジ ウム ( 5-1 2年)が同居す るいわ ゆる綜合制学校 ( Ge s a mt s c hul e ) 1 4 で 、1 9 9 2年 か らヨー ロ ッパ学校 と称 して い る。実際 には 5-6年 は、基幹学校 、実科学校 、ギムナ ジ ウムの 3つの FGr de r s t uf e ) 1 5と 学校 か ら一つの進学先 を決 め るた めの時期 で 、奨励段 階 ( なってい る。歴 史、地理 、政治経済 の科 目はバイ リンガル教 育 ( 学期 単 位 で言語 が交替す る16) の対象 とな ってい る。 言語教 育では、 ドイ ツ語 1 3現在 の学校 教育法 は 2002年 8月 に起 草 され 2005年 3月 に改正 され た0 1 4 - ツセ ン州 の綜合制学校 は社 民党( SPD)と緑 の党 ( Di eGr t i n e )との連 立政権 の際 に設置 さ o p e r a t i v e れ た学校 で、従来 の ドイ ツの学校 システムに対 して構想 され たO この学校 は Ro Ge s a mt s c hu l e であ り、スポー ツや芸術科 目な どは 3つ の学校 の生徒 の合併 クラスで授 業 が行 われ てい る。 1 5 オ リエ ンテー シ ョン段 階 O r i e n t i e r u ng s s t u f eと呼ばれ る場合 もあ る。 1 6 例 えば、 歴 史で英語- フランス語 のバイ リンガル クラスを とる と、1学期 目は ドイ ツ語で、 2学期 は フランス語で 、 3学期 はまた ドイ ツ語 で とい うよ うに、学期 ご とにその言語 が入 49 ヨーロッパ言語共通参照枠 と- ツセ ン州の ヨー ロッパ学校 ( 第 1言語)、外 国語 ( 第 2言語以下) には、英語 ( 一年生か ら)、フラ ンス語 、イ タ リア語、 ロシア語、スペイ ン語 、 ラテ ン語の授業が開講 さ れ てお り、それ以外 のカテ ゴ リー として、労働移民の子供 たちのための トル コ語 と ドイ ツに戻ってきたかつての ドイ ツ系移民の子供たちのため にロシア語が開講 され てい る。典型的な言語 の組み合 わせ は、 ドイ ツ請 ( 第-言語)、英語 ( 一つ 目の外国語)、フランス語 ( 二つ 目の外国語) である。英語 は 1年生か ら 4年生 まで週 2時間、 ドイツ語 は週 5時間の ない し、 学習である05- 6年生 にな ると、英語 は 5時間、フランス語 ( ラテ ン語) 4時間、 ドイ ツ語 4時間の学習 となってい る。 7年生 になる と、英語、フランス語 ( ない し、ラテ ン語)、 ドイ ツ語がすべて 4時間 と な る。 8年生では英語 、 ドイツ語 が 3時間に減 り、 9年生か らはギムナ ジウムでは 3つ 目の外国語の学習が週 4時間可能 となる。 また、 ヨー ロ ッパ次元 を要請 され てい る科 目は、歴史、地理 、政経 、ドイ ツ語、生物、 外 国語 である。 - ツセ ン州 に限 らず ドイツ連邦共和国では、2 000年 2003年 に経済協 力開発機構 ( OECD) の行 った学習到達度調査 ( PI SA) の成績不振 が大きな 3年制の教育システム 議論 を呼び起 こしたO ドイ ツでは従来か ら主 に 1 を とる州 が多 く、全 日制学校 ( Ga nz t ag s s c hu le、昼食後 に午後の授 業の 行われ る学校) の設置 を推進す る とともに 、2 01 0年 1 0年生か らは 1 2年 刺 ( 義務教育は 9年生まで)- と移行す る時期 に もあたってい る。全 日 制学校 システムの構築 にのための予算がかな り必要 となってきてお り、 言語教 育-の予算の削減 が懸念 されてい る。 私たちが、 ヨー ロ ッパにお ける 「ヨー ロ ッパ共通言語参照枠」や ヨー ロッパ次元の運動か ら学び うることは、その地域性、地域 内外での移動 性 、そ してそのための教育の多様性 と標 準化の動 きの持つ真 の意味であ り、 日本にお ける言語教育 をその教育 システム全体 とアジア とい う地域 性 か ら考 える とき、アジアにおける 日本、アジア共通言語参照枠、アジ ア次元 とい う発想 がます ます必要 となってきてい るのではないだろ うか。 参考文献 ・ Counc l lofEur ope( 1 95 4)ETSn o01 8IEur op ea nCul t u r alConye t t t i on・ れ替わ るO ただ し、それぞれの科 目では、 ドイ ツの教科 書 に基づいたパー トナー言語版 の 教材 を開発 してい る。 50 '1JJ1111C 中川慎 二 (http://conventions.coe.int/Treaty/en/Treaties/HTML/OI8.htm, 2009 '¥9年 5 Jj5月 31 3 f:JIE 1lIl"l:) ( ht t p: / / c onve nt l OnS . e °e . l nt / Tr e a t y/ e n/ Tr e a t i e s / HTML/ 01 8. ht m, 200 ]閲覧) Europfiische Akademie Berlin (2007) Die Europfiische Dimension in den Lehrplfinen der deutschen Eu r op色 1 S C h eAka de ml eBe r l l n( 2007 )Dl eEu r o p邑 I S C h eDl me nS i o nl nde nLe hr pはne nde rde ut s c he n Bundeslfinder. 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