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JPEG XRとそのデジカメへの適用 - Hi-HO
2012年 2012年7月6日(金) JPEG XRとそのデジカメへの適用 XRとそのデジカメへの適用 株式会社シキノハイテック 小高 巳季彦 佐藤 純一 1 <目次> 目次> 1.JPEG 1.JPEG XRとは XRとは 2.デジタルスチルカメラのトレンド 3.デジタルスチルカメラへのJPEG 3.デジタルスチルカメラへのJPEG XRの適用 XRの適用 4.今後の課題と展望 5.シキノハイテックJPEG 5.シキノハイテックJPEG XRハード XRハードIP ハードIP紹介 IP紹介 2 1.JPEG 1.JPEG XRとは XRとは ①JPEG XRの規格策定の経緯 XRの規格策定の経緯 ・静止画像符号化国際標準フォーマットの1 ・静止画像符号化国際標準フォーマットの1つ ・マイクロソフト社が マイクロソフト社が2006 社が2006年に開発した 2006年に開発したHD 年に開発したHD Photoがベース Photoがベース Part ISO/IEC 項目 国際標準化(IS) 国際標準化(IS)状況 (IS)状況 Part1 2919929199-1 システムアー キテクチャ TR発行 TR発行(2011 発行(2011(2011-7-15) Part2 2919929199-2 画像符号化 仕様 IS第 IS第3版発行(2012 発行(2012(2012-0303-15) Part3 2919929199-3 モーション JPEG XR IS発行 IS発行(2010 発行(2010(2010-1010-15) Part4 2919929199-4 適合性試験 IS発行 IS発行(2010 発行(2010(2010-0808-01) テスト用ストリーム追加検討中 Part5 2919929199-5 リファレンス ソフトウェア IS第 IS第2版発行(2012 版発行(2012(2012-0303-15) 3 ②JPEG XR 圧縮処理フロー ブロック ノイズ除去 に効果的 RGB→ RGB→YUV CMYK→ CMYK→YUVK (スキップ) スキップ) 画像 色空間 変換 ブロック ノイズ除去 に効果的 アダマール変換) (アダマール変換) 外部 オーバー ラップ処理 (スキップ) スキップ) (アダマール変換) アダマール変換) 内部 オーバー ラップ処理 外部 周波数変換 高周波成分処理 内部 周波数変換 低周波成分処理 高能率符号化 (jxr or wdp) wdp) (ハーモニック量子化) ハーモニック量子化) 量子化 適応 係数予測 適応的に 上予測/ 上予測/左予測 を選択 適応係数 スキャン 適応可変長 符号化 適応的に スキャン順 を選択 適応的に 可変長テーブル を選択 符号 4 ③JPEG、 JPEG、JPEG2000との比較 JPEG2000との比較 画質 (相対評価) 相対評価) 入力画像 (bit数 (bit数) 回路規模 (相対評価) 相対評価) 可逆圧縮 JPEG XR ○ 8~32 △ 対応 JPEG2000 ○ 8~12 × 対応 JPEG △ 8※1 ○ 非対応※2 ※1: 拡張仕様にて 拡張仕様にて12bit 12bit対応可 12bit対応可 ※2: 拡張仕様にて可逆圧縮対応可 <JPEG XRの特徴 XRの特徴> の特徴> ・高画質での圧縮が可能 ・高ダイナミックレンジ(8 ・高ダイナミックレンジ(8ビット以上の画素階調 (8ビット以上の画素階調) ビット以上の画素階調) ・周波数成分(DC/LP/HP) ・周波数成分(DC/LP/HP)のスケーラビリティ (DC/LP/HP)のスケーラビリティ ・Windows7 Windows7標準対応 ・帯域毎、マクロブロック単位での量子化設定 5 2.デジタルスチルカメラのトレンド ①デジタルスチルカメラ製品 コンデジ ・コンパクトデジタルカメラ (コンデジ) ・ミラーレス ・一眼デジタルカメラ ミラーレス 一眼デジタル 6M 9M 12M 36M 有効画素数 メーカー 製品名 画素数 (万画素) 万画素) フレーム数 (枚/秒) CANON EOS 5D Mark Ⅲ 約2,230 6 Nikon D3200 約2,400 4 Panasonic LUMIX GX1 約1,600 600 4.2 FUJIFILM X-Pro1 約1,630 6 SONY SLTSLT-A77VQ 約2,430 12 ※各カメラメーカーHP 各カメラメーカーHPより抜粋 HPより抜粋(2012 より抜粋(2012年 (2012年6月23日現在) 23日現在) 6 ②CMOSセンサの高階調化 CMOSセンサの高階調化 より滑らかなグラディエーションの表現 後段での画像処理の適用 ③CMOSセンサの CMOSセンサのWDR( センサのWDR(ワイドダイナミックレンジ WDR(ワイドダイナミックレンジ) ワイドダイナミックレンジ)化 逆光や明暗が入り混じった撮影画像の黒つぶれ、 白とびを抑制 CMOSセンサ出力の多ビット化 CMOSセンサ出力の多ビット化 10bit 10bit → 12~ 12~14bit 7 3.デジタルスチルカメラへのJPEG デジタルスチルカメラへのJPEG XRの適用 XRの適用 ① CMOSセンサの高階調化 CMOSセンサの高階調化 ・人間の認識力(1024 ・人間の認識力(1024階調 (1024階調:10bit 階調:10bit) :10bit)への対応 フルカラー( フルカラー(約1677万色: 1677万色:RGB 万色:RGB各 RGB各8bit)から 8bit)から 約10億 10億6433万色 6433万色(RGB 万色(RGB各各 (RGB各各10bit) 各各10bit) への要求 ・WDR(ワイドダイナミックレンジ WDR(ワイドダイナミックレンジ) ワイドダイナミックレンジ)センサの登場( センサの登場(10 → 12~ 12~14bit) 多ビットディスプレイの登場 撮像画像の「白とび」「黒つぶれ」を低減 画素階調 8bit Bit深度 Bit深度(XR 深度(XR勧告 (XR勧告) 勧告) ピクセルフォーマット 8bit 24bppRGB 等 10bit 10bit 32bppBGR101010 12bit/14bit/16bit 16bit 48bppRGB 等 8 ②画像処理への応用 後処理により撮影画像を見やすくしたり、より自然な 表現とする。 黒くつぶれて、 画像が判別できない。 ディジタル標準画像(JIS ディジタル標準画像(JIS X 9204: 2004 N4 画像より引用) 標準画像の輝度分布 9 ◇輝度補正 撮影画像の輝度を補正し、輝度分布を平滑化する。 輝度の低い暗い部分 の範囲が広がり、暗部 の特徴が明確になる。 輝度の中央値を輝度 の低い所までもって いく。 中央値 輝度の上限値を下 げ、画像全体を明 るく調整する。 上限値 10 ◇輝度補正例(16bit ◇輝度補正例(16bit階調画像 (16bit階調画像) 階調画像) 補正後の輝度分布も連続しており、 滑らかな階調となっている。 暗部の特徴 が明確化 ディジタル標準画像(JIS ディジタル標準画像(JIS X 9204: 2004 N4 画像より引用) 暗部の輝度 分布が連続 11 ◇輝度補正例(8bit ◇輝度補正例(8bit階調画像 (8bit階調画像) 階調画像) 補正後の輝度分布が離散的であり、 滑らかな階調が表現できていない。 暗部の特徴 が明確化 ディジタル標準画像(JIS ディジタル標準画像(JIS X 9204: 2004 N4 画像より引用) 暗部の輝度 分布が離散的 12 ◇輝度補正後の画像比較 16bit階調画像 16bit階調画像 画素階調の変化が滑らかでない。 8bit階調画像 8bit階調画像 ディジタル標準画像(JIS ディジタル標準画像(JIS X 9204: 2004 N4 画像より引用) 13 ③可逆圧縮 撮影画像情報をオリジナルのまま保存する時に使用 サンプル画像1 サンプル画像1 サンプル画像2 サンプル画像2 サンプル画像1 サンプル画像1:921,600byte → 362,384byte 圧縮率 約39% サンプル画像2 サンプル画像2:921,600byte → 419,897byte 圧縮率 約46% 画像により差異はあるが、約40 画像により差異はあるが、約40~ 40~50%への圧縮が可能である。 50%への圧縮が可能である。 14 ④高圧縮率 JPEG XRと XRとJPEGの圧縮画像の比較 JPEGの圧縮画像の比較 原画を1/100 原画を1/100程度に圧縮し、劣化を比較 1/100程度に圧縮し、劣化を比較 原画 JPEG XR JPEGに比べ に比べ JPEG XRでは では 画像の劣化が目立たない。 JPEG 15 4.今後の課題と展望 ①JPEG XR規格の普及 XR規格の普及 ・Windows7や他の Windows7や他のViewer や他のViewerでサポートされている。 Viewerでサポートされている。 ・デジカメや携帯電話での普及が未。 →デジカメでのサポートが望まれる。 ・フォトレタッチソフトのJPEG ・フォトレタッチソフトのJPEG XRへの対応が重要。 XRへの対応が重要。 → Adobe社の Adobe社のPhotoshop 社のPhotoshopへのサポートが望まれる。 Photoshopへのサポートが望まれる。 ②連写・動画機能への対応 ・JPEG XRは、従来の XRは、従来のJPEG は、従来のJPEGと比較すると処理が重い。 JPEGと比較すると処理が重い。 ・現状のハードIP ・現状のハードIPでも連写性能に欠ける。 IPでも連写性能に欠ける。 →ハードIP →ハードIPの処理能力向上が必要。 IPの処理能力向上が必要。 ③今後の展望 ・デジカメへのJPEG ・デジカメへのJPEG XR採用の動きあり。 XR採用の動きあり。 16 5.シキノハイテックJPEG シキノハイテックJPEG XRハード XRハードIP ハードIP紹介 IP紹介 ①KJNKJN-X1+仕様 X1+仕様 仕様項目 処理方式 処理能力 ビット深度 ビット深度 フォーマット 内容 ISO/IEC29199ISO/IEC29199 -2準拠 2.0data@CLK 2.0data@CLK周波数 data@CLK周波数 1bit/5bit/8bit/10bit/ 12bit※1/14bit※1/16bit YONLY/YUV420/YUV422/YUV444/YUVK/ CMYK/RGB/NCMYK/RGB/N-COMPONENT(N=3 or 4) 画像サイズ 最大655 最大65520 65520(W) 20(W)× (W)×65520(H) タイル数 1タイル処理 圧縮方式 Lossy / Lossless 画像入出力方式 ブロックインターリーブ方式 勧告上ピクセルフォーマットが存在しないため16bit 16bit深度の 16bit深度の ※1 勧告上ピクセルフォーマットが存在しないため ピクセルフォーマットを使用する。 17 ②開発状況 KJNKJN-X1: X1:FPGAによる動 PGAによる動作検証 による動作検証を 作検証を実施済 Performance (data/clk) ③開発ロードマップ 4.0 処理能力:4.0data/clk 4.0data/clk KJNKJN -X2 省回路化 2.0 KJNKJN -X1 KJNKJN -X1+ 処理能力:2.0 2.0data/clk data/clk 2.0 2011/4 2012/Q Q4 2012/ 2013 2013/Q4 ※データレートは、RGB データレートは、RGB入力 RGB入力入力-YUV422変換フォーマットによる換算 YUV422変換フォーマットによる換算 18 ④KJNKJN-X1⇒ X1⇒KJNKJN-X1+へのバージョンアップ X1+へのバージョンアップ JPEG XR Part2 3rd Editionでの変更に対応 Editionでの変更に対応 RED_BLUE_NOT_SWAPPED_FLAG追加 RED_BLUE_NOT_SWAPPED_FLAG追加( X1+で対応) 追加(X1+で対応 で対応) SubsequentBytes SubsequentBytes定義明確化 定義明確化(X1+ 定義明確化(X1+で変更対応) (X1+で変更対応) NOFLEXBITS NOFLEXBITSの不足処理の追加 の不足処理の追加(X1 の不足処理の追加(X1で対応済) (X1で対応済) 画像変数の初期化の不足分追加(X1 (X1で対応済) 画像変数の初期化の不足分追加 (X1で対応済) TILE_STARTCODEの定義明確化 の定義明確化(X1 TILE_STARTCODE の定義明確化(X1で対応済) (X1で対応済) 回路量削減 リリース:2012/Q リリース:2012/Q4 2012/Q4 19 参考資料 ・JPEG XR Part2 3rd3rd-Edition 勧告書 ・ディジタル標準画像(JIS ・ディジタル標準画像(JIS X 9204: 9204: 2004 N4 画像) 画像) ・各カメラメーカーHP カメラメーカーHP (2012年 (2012年6月23日 23日現在) 画像処理ソフト Adobe社 Adobe社 Photoshop 6. 6.0 株式会社シ 株式会社シキノ 社シキノハイテック キノハイテック デバイス事業本部 イス事業本部 第二技術部IP 小高 巳季彦 第二技術部IP開発 IP開発課 開発課 E-mail ail kotak otaka.mi .mikihik ihiko13@ o13@shik shikino.c ino.co .co.jp .jp 技術サポートグループ 技術サポートグループ 佐藤 純一 E-mail ail sato.ju sato.juni .junic nichi@ hi@shik shikino.c ino.co .co.jp .jp JPEG XR Part2 3rd3rd-Edition CoCo-Editor JPEG XR Part5 2nd2nd-Edition CoCo-Editor 20