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尋常性白斑に対する 1 ミリミニグラフト療法の検討
ただいま、ページを読み込み中です。5秒以上、このメッセージが表示されている場 合、Adobe® Reader®(もしくはAcrobat®)のAcrobat® JavaScriptを有効にしてください。 日皮会誌:118(11) ,2211―2217,2008(平20) Adobe® Reader®のメニュー:「編集」→「環境設定」→「JavaScript」で設定できます。 「Acrobat JavaScriptを使用」にチェックを入れてください。 尋常性白斑に対する 1 ミリミニグラフト療法の検討 なお、Adobe® Reader®以外でのPDFビューアで閲覧されている場合もこのメッセージが表示さ れます。Adobe® Reader®で閲覧するようにしてください。 加藤 裕史 新谷 洋一 渡辺 正一 金子 夏美 西田 要 絵美 山口 裕史 森田 明理 対 旨 我 々 の 施 設 で は,以 前 よ り 尋 常 性 乾 癬 に 対 し て 象 従来の治療法で難治な患者もしくは他の治療法を選 PUVA 療法などの光線治療をおこなっており, また, 択できなかった尋常性白斑の 10 例平均年齢は 44.9 歳 1999 年よりナローバンド UVB も取り入れて多くの患 (12∼74 歳) .平均罹患期間は約 7.5 年(1 年∼25 年) . 者に治療をおこなっている.最近では尋常性白斑に対 汎発型 4 例,分節型 5 例,限局型 1 例であった.治療 してナローバンド UVB 療法・吸引水疱蓋による表皮 前の病理組織学的検査は行わなかった. 移植術などをおこなっており,尋常性白斑の初診患者 方 が多くなっているが,一部の症例で光線療法に反応が 悪く難治なものが存在する.今回我々は 1 ミリ生検ト 法 1 ミリミニグラフト療法 レパンを使用し,植皮を行う,所謂ミニグラフト療法 局所麻酔下に主に腹部の目立たない部位より 1 ミリ を,分節型 5 例,汎発型 4 例,限局型 1 例の計 10 例の 生検トレパン(カイ インダストリーズ,岐阜県関市) 尋常性白斑患者へ行い,分節型では術後 2 カ月∼7 カ を使用して全層で皮膚を採取する.採皮は真皮深層ま 月のフォローで平均 62% の色素発色を認め,汎発型で でで,もし脂肪層がある場合は除去し,生理食塩水に は 4 カ月∼10 カ月のフォローで 17.5% の色素発色を 十分浸したガーゼ上に保存し,乾燥を防ぐ様にする. 得た.この治療法は,術後安静もほとんど必要とせず, 採皮は,下着などの隠れる腹部で行うようにしている. また瘢痕も残りにくいため,尋常性白斑に対する治療 ただし,1 ミリ径の採皮では瘢痕を残すことはほとん として非常に優れたものであると考えられる. どない. はじめに 同様に白斑部に,3∼5 ミリの均等間隔で,1 ミリト レパンを用いて孔を作成し,圧迫止血を行った後,そ 尋常性白斑は境界明瞭な白斑が全身に出現する汎発 の孔に埋め込むように植皮を行う.植皮は術後の盛り 型と,神経の走行に沿って出現する分節型,また,い 上がりを見越して植皮直後は少し凹む程度に行う.植 ずれにも分類し難く一部に限局して出現する限局型が 皮後はサージカルテープにて固定をし,その上にデュ 存在する. オアクティブ ETⓇ等の薄い創傷被覆剤を貼付し 1 週 今回我々は 1 ミリ生検トレパンを使用し,植皮を行 う,所謂ミニグラフト療法を,従来の治療に反応しな い,もしくは他の治療法が困難な尋常性白斑の 10 例に 行い,良好な結果を得たので若干の考察を加えて報告 する. 間閉鎖する.1 週間後に開創を行い,その後は月 1 回程 度の経過観察を行う. 結 果 ミニグラフト療法を行った 10 例中 7 例が順調な色 素発色を得た(表 1) .そのうち 2 例は経過観察期間が 短いが,ゆっくりと色素沈着は広がってきている.汎 発型 4 例のうち 3 例は生着こそ順調なものの,術後 2 名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学 (主任:森田明理教授) 平成 19 年 6 月 28 日受付,平成 20 年 3 月 12 日掲載決定 名古屋市瑞穂区瑞穂町字川 別刷請求先: (〒467―8601) 澄 1 名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境 皮膚科学 加藤 裕史 カ月以内で色素の再脱出が起こり,植皮部の皮膚も周 囲と同様に白斑となった.逆に分節型では 5 人中全員 に色素の発色が見られた.限局型は 1 例と数こそ少な いものの,順調な経過をえた. 今回の 10 例の色素発色時期を時系列でグラフ化し 2212 加藤 裕史ほか 表 1 1ミリミニグラフト療法を行った 10例の結果表 Ca s e t ype Age Sex ar ea 1 汎発型 74 M 頭,手背 2 3 分節型 分節型 12 38 F F 胸部,頸部 右眼外側 4 分節型 58 M 額部 5 汎発型 67 M 全身 6 7 分節型 汎発型 36 73 M M 前頸部 前頭部,体幹 8 9 1 0 分節型 限局型 汎発型 15 15 61 M M M 腋窩 両眼周囲 全身 Dur at i on f /u Repi gme nt at i on 13年 5カ月 70% 7年 5年 6カ月 4カ月 60% 90% 25年 4カ月 20% 5年 10カ月 0% 1年 1年 7カ月 7カ月 90% 0% 5年 10年 3年 2カ月 8カ月 4カ月 20% 90% 0% 分節型 5例及び限局型 1名は全ての例で色素出現を認めた.汎発型 4例では内 3例で植皮部の色素 が完全に消失した. のぞき,開創後は早期よりサンスクリーンの使用を行 うことが推奨される. 以下に代表的な 3 例を提示する. 症例 1 症 例:74 歳男性. 主 訴:頭部,顔面,手背の白斑. 家族歴:なし. 既往歴:高血圧症. 現病歴:平成 5 年頃より前額部に白斑出現,徐々に 拡大し,前腕,手背にも白斑出現したため近医受診し, 図 1 1ミリミニグラフト療法を行った 10例の経過 表.2カ月目あたりを境に色素の出現が認められ た.色素が消退してしまう例では植皮部は 1カ月目 の観察ですでに白斑と化していた. ステロイド外用行うも改善せず.平成 17 年 9 月当院初 診となった. 臨床検査所見:採血上は異常なく,抗核抗体,甲状 腺機能も正常であった. 診 断:尋常性白斑(汎発型) . てみると植皮後 2 カ月頃より色素は急激に広がってき 治療および経過:頻回の通院が困難であったことか ている(図 1) .このことから色素が出現してこない場 ら,短期入院にてまず手背の白斑(図 2A)に対して, 合も 2 カ月程度の経過観察の後,他の治療への転換を ミニグラフト療法を施行した.手術施行後は問題なく 考慮すべきだと考えられた.分節型では術後 2 カ月∼ 術翌日退院された.一週間後は植皮部が紅斑になって 7 カ月のフォローで平均 62% の色素発色を認め,汎発 はいるが,植皮は生着している(図 2B) .術後 20 週で 型では 4∼10 カ月のフォローで 17.5% の色素発色を は紅斑は消失し,色素は生着し拡大している (図 2C) . 得た(表 1) . 主な副作用としては,①植皮部の盛り上がり (2 名) , 症例 2 ②植皮部に周囲より濃い色素が発色した(2 名) ,③一 症 例:12 歳女性. 部植皮の生着が不良だった(1 名)であった.①,②は 主 訴:前胸部から頸部の白斑. 顔面,特に眼周囲への植皮を行った患者に現れ,経過 家族歴:なし. と,サンスクリーンの使用などにより徐々に軽快した. 既往歴:なし. このことから顔面,特に眼周囲への植皮を行う場合は 現病歴:平成 10 年頃より前胸部に白斑出現, 徐々に グラフトの脂肪織の除去だけでなく,真皮をある程度 拡大するため近医受診,ステロイド外用を行うも改善 ミニグラフト,尋常性白斑 2213 図 3 症例 2.初診時臨床写真では,頸部~前胸部の 白斑を認める(A).1ミリミニグラフト後 2 4週の臨 床写真(B).色素は順調に拡大してきている. 診 断:尋常性白斑(分節型) . 治療および経過:この症例も,光線療法などを勧め 図 2 症例 1.初診時臨床像では,右手背に境界明瞭 な白斑を認める(A).1ミリミニグラフト療法 1週 間の臨床写真(B).植皮部は紅斑となり , 生着は良 好である.1ミリミニグラフト療法後 2 0週の臨床写 真(C).植皮部の色素は拡大し , 約7 0 %の色素出現 が観察できた. たが,頻回の通院が困難,また瘢痕が残るような手術 を希望されず,短期入院にて前胸部から頸部の白斑 (図 3A) に対してミニグラフトを行った.術後 24 週では色 素は拡大を見ている(図 3B) . 症例 3 症 例:15 歳男性. なし,平成 18 年 9 月当院初診. 臨床検査所見:採血上異常なく,抗核抗体,甲状腺 機能ともに正常であった. 主 訴:両眼周囲の白斑. 家族歴:なし. 既往歴:なし. 2214 加藤 裕史ほか れる.外用療法としては一般的にはステロイド外用が いずれの型にも用いられるが1)∼3), 残念ながら効果は薄 いと言わざるを得なく,また長期に渡って外用するこ とで副作用の問題が現れる.他にはビタミン D 軟膏外 用療法4)やタクロリムス軟膏の外用療法5)なども有効で あったとの報告もある. 外科的療法としては吸引水疱蓋による表皮移植術が 一般的になってきている6)∼8). 分節型の範囲の広い病変 へのよい適応ではあるが9)10), 吸引手法の作成にも限度 があり,かつ患者の苦痛が大きいため,一般的で容易 な方法とは言い難い.また,広範囲であれば,他の植 皮術同様に入院安静を必要とする場合がある. 光線療法としては以前より PUVA 療法が用いられ てきたが11)∼13),露光部に行いにくいことや発癌性の問 題などから現在では行われる機会は少ない.それらの 問題を解決するために,最近ではナローバンド UVB を用いた治療が行われている14)15).汎発型の白斑に対 しては第 1 選択と考えられ,侵襲や副作用は少なく, 奏功率も悪くはないが,医療施設側の設備の問題,ま た頻回の通院を必要とし,治療が困難な患者も存在す る.光線療法では新たな 308nm 付近にピークを持つエ キシマライト・レーザーを用いて有効な結果がえられ たという報告がある16).また,白斑の範囲が広く,むし 図 4 症例 3.初診時臨床写真では,両眼周囲に境界 明瞭な白斑を認める(A).1ミリミニグラフト療法 後3 2週の臨床写真(B).ミニグラフト療法を行った 両内眼角,左外眼角には色素が拡大し,9 0 %以上の 発色を認める. ろ正常部位が少ない患者に対してはハイドロキノンな どで正常部分を脱色するような治療の報告もあった り17),範囲が非常に狭く,安定した白斑に対して入れ墨 を行うといった報告もある18). 以前より 2.5mm や 3mm トレパンを用いた植皮術 は行われていたが19)20),採皮部の瘢痕や植皮部が敷石 現病歴:5 歳時より両眼瞼に白斑出現.近医にて数 状になる問題から多用はされなかった.今回 1mm の 年間ステロイド外用するも改善なく,拡大してくるた トレパンを使用することにより植皮部の凹凸や採皮部 め当院受診. 瘢痕を目立ちにくくすることに成功した.文献上は 1.2 臨床検査所見:採血上異常なく,抗核抗体,甲状腺 mm 未満の孔であれば瘢痕が非常に目立ちにくいこと が明らかとなっている21).採皮方法が異なるが,臀部か 機能ともに正常であった. 診 断:尋常性白斑(限局型) . らカミソリを用いて,10! 1,000 インチほどの薄い分層 治療および経過:この症例も頻回の通院困難との理 植皮をえて 1∼2 ミリ大の植皮片で,色素沈着が得ら 由より左右内眼角及び左外眼角の白斑に対し 1 ミリミ れ,採皮部に瘢痕を残さないことや,吸引水疱蓋によ ニグラフトを行った (図 4A) .術後 32 週では色素は拡 る表皮移植術と比べ,より大きな病巣に適応できるこ 大し,白斑部は着色されている (図 4B) .色素沈着が見 とが明らかとなった22).この方法では,薄い分層植皮片 られた後に,右外眼角の白斑に対しても外来にて 1 ミ を採取することで採皮部の瘢痕を少なくし,1∼2 ミリ リミニグラフト療法を施行し,経過良好である. 大の分層植皮をすることで植皮部の凹凸が無くなるよ 考 察 尋常性白斑の治療としてはいくつかの方法が挙げら うにした.また,超音波メスを用いて白斑部の表皮の みを削り,その上に細切した分層植皮を散布し,生着 した時点で PUVA 療法を併用するという方法が報告 ミニグラフト,尋常性白斑 2215 図 5 尋常性白斑の推奨治療案.汎発型の尋常性白斑に対しては頻回の通院が必要に なるが,全身型,ターゲット型などのナローバンド UVB療法,範囲が広いタイプ の分節型にはサクションブリスターが推奨される.1ミリミニグラフト療法は範囲 が狭い分節型や限局型,特に目の回りなど他の治療が困難な部位には良い選択肢の 一つとなる. されている23).これら方法に比べ,今回の私たちの方法 推奨治療案を作成した(図 5) .汎発型の尋常性白斑に は,採皮・植皮をともに 1 ミリ生検トレパンを用いる 対しては頻回の通院が必要になるが,全身型, ターゲッ ので,手技が非常に容易であり,応用範囲が広いと考 ト型などのナローバンド UVB 療法,範囲が広いタイ えられる. プの分節型には吸引水疱蓋による表皮移植術が推奨さ 今回施行した 1 ミリミニグラフト療法はその有効性 れる.1 ミリミニグラフト療法は範囲が狭い分節型や もさることながら,採皮部の瘢痕の少なさ,植皮部の 限局型,特に目の回りなど他の治療が困難な部位には, 目立ちにくさ,患者の苦痛も明らかに吸引水疱蓋によ 皮膚科専門施設での良い選択肢の一つとなると考えら る表皮移植術と比べ少なく,さらには術後安静が必要 れる. ではないといった利点を併せ持つ.このため,1 ミリミ ニグラフト療法は分節型,限局型の尋常性白斑に対し て優れた方法だと考えられる. 本論文の要旨は第 106 回日本皮膚科学会総会(2007 年 4 月 20 日,神奈川県)においてポスター発表した. 以上を踏まえて我々は今回尋常性白斑のパターン別 文 1)伊藤裕喜:日常診療における治りにくい皮膚病 尋常性白斑 ステロイド内服,外用,皮膚臨床, 1103―1107, 971, 1991. 2)東 禹彦,松村雅示,駒村公美:コルチコステロイ ドの外用による尋常性白斑の治療,皮膚,90―96, 献 1988. 3)太田 孝,清島真 理 子,大 谷 道 広:ト プ シ ム E クリームの各種皮膚疾患に対する治療成績,基礎 と臨床,20 : 4971―4977, 1986. 4)榎並寿男:汎発型尋常性白斑に対するカルシポト 2216 加藤 リ オ ー ル 軟 膏 と narrow-band UVB と の 併 用 療 法,日皮会誌,114 : 1899―1904, 2004. 5)岩垣正人,河野由美子,平田靖彦:タクロリムス軟 膏が奏効した尋常性白斑の 2 例,臨皮,1030―1032, 2003. 6)宮倉 崇,葉狩良孝,三原基之:尋常性白斑に対す る簡易吸引水疱作製法による吸引水疱蓋植皮術, 臨皮,59 : 316―318, 2005. 7)西野圭輔:顔の皮膚病 顔面の尋常性白斑の治 療,皮膚臨床,931―935, 1994. 8)長谷川敏男,須賀 康,池嶋文子,水野優起,池田 志斈,山田裕道:尋常性白斑の吸引水疱蓋表皮移 植術におけるスキャニング装置付き炭酸ガスレー ザーを使用した植皮床形,日本レーザー治療学会 誌,5 : 34―36, 2006. 9)Chen YF, Chang JS, Yang PY, Hung CM, Huang MH, Hu DN : Transplant of cultured autologous pure melanocytes after Laser-abrasion for the treatment of segmental vitiligo, J Dermatol, 27: 434―439, 2000. 10)古賀道之:皮膚外科マニュアル 白斑・白皮症の 外科的治療,皮膚臨床,32 : 1653―1656, 1990. 11)Handa S, Pandhi R, Kaur I: Vitiligo: A Retrospective comparative analysis of treatment modalities in 500 patients, J Dermatol, 28: 461―466, 2001. 12)浜田稔夫, 林庸一郎:尋常性白斑の PUVA 療法, 皮膚病診療,7 : 333―336, 1985. 13)Hann SK, Cho MY, Im S : Treatment of vitiligo with oral 5-Methoxypsoralen, J Dermatol, 18: 324― 329, 1991. 14)加藤吉弘,新谷洋一,森田明理:汎発型尋常性白斑 に対するナローバンド UVB 療法の有効性,西日 皮膚,66 : 515―518, 2004. 裕史ほか 15)川上理子,慶田朋子:小児の尋常性白斑に対する Narrow-Band UVB 療法,日小皮会誌,24 : 47―51, 2005. 16)桑原京介:エキシマレーザーによる尋常性白斑の 治療経験(第 3 報)外用タクロリムス軟膏との併用 による有効性について,皮膚臨床,71―73, 2007. 17)滝脇弘嗣,藤本和代:ハイドロキノンモノベンジ ルエーテル(モノベンゾン)による汎発型白斑の脱 色素治療,西日皮膚,68 : 403―407, 2006. 18)Mahajan BB, Garg G, Gupta RR: Evaluation of cosmetic tattooing in localised stable vitiligo, J Dermatol, 29: 726―730, 2002. 19)Darkar R, Mehta SD, Kanwar AJ: Repigmentation after Autologous miniature punch grafting in segmental vitiligo in north indian patients, J Dermatol, 28: 540―546, 2001. 20)Hallaji Z, Daneshpazhooh M, Rezai-Khiabanloo S: Successful treatment of vitiligo with punch graft followed by outdoor topical psoralen plus ultraviolet a radiation, Arch Iran Med, 16: 2003. 21) Falabella R : The minigrafting test for vitiligo : Validation of a predicting tool, J Am Acad Dermatol, 51: 672―673, 2004. 22)寺師浩人,倉田荘太郎,板見 智,橋本裕之,高安 進:尋常性白斑に対するわれわれの手術方法,日 形会誌,15 : 730―735, 1995. 23)Tsukamoto K, Osada A, Kitamura R, Ohkouchi M, Shimada S, Takayama O : Approaches to repigmentation of vitiligo skin: New treatment with ultrasonic abrasion, seed-grafting and psoralen plus ultraviolet a therapy, Pigment Cell Res, 15: 331―334, 2002. ミニグラフト,尋常性白斑 2217 Autologous Miniature Punch Grafting (1mm) for Vitiligo Vulgaris Hiroshi Kato, Yoichi Shintani, Shouichi Watanabe, Natsumi Kaneko, Emi Nishida, Yuji Yamaguchi and Akimichi Morita Department of Geriatric and Environmental Dermatology, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences, Nagoya, Japan (Received June 28, 2007; accepted for publication March 12, 2008) PUVA therapy has long been used to treat psoriasis vulgaris, and, in 1999, narrow-band UVB was introduced for various skin diseases in Japan. Although narrow-band UVB and suction blister treatment are commonly used to treat vitiligo vulgaris, we have experienced refractory cases in which the response to these modalities is relatively poor. In this study, autologous miniature punch grafting (1mm) was performed in 5 patients with segmental vitiligo, 4 with disseminated vitiligo, and 1 with localized vitiligo. Pigmentation was regained in an average of 62% of those with segmental vitiligo within 2 to 7 months and in 17.5% of those with disseminated vitiligo within 4 to 10 months. Our findings suggest that autologous miniature punch grafting should be considered for the treatment of segmental vitiligo, because it does not require postoperative rest or cause scar formation. (Jpn J Dermatol 118: 2211∼2217, 2008) Key words: narrow-band UVB, miniature punch grafting, phototherapy, vitiligo vulgaris