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ノロウイルスと感染性胃腸炎
ノロウイルスと感染性胃腸炎 ノロウイルスは、食べ物から発症する場合(食中毒) と、ヒトからヒトに感染して発症する場合(感染症) の二面性を持っています。 潜伏期は、通常 2 日(1∼5日)。 主症状は、下痢・嘔吐・吐き気があるのが特徴。 腹痛、頭痛、発熱、悪寒、筋痛、咽頭痛などを伴う こともあります。 一般的に症状は軽症であり、治療を必要とせずに軽 快しますが、体力のない老人や乳児では、重症化し た報告もあります。 ノロウイルス電顕写真(8 万倍) (神奈川県衛生研究所撮影) ヒトへの感染経路 ノロウイルスの感染には ① ヒトの手指や玩具を介して 皮膚や粘膜にいるノロウイルスが、衣服、 おもちゃなどを介して感染します。 ② 不十分な汚物処理から ノロウイルスの含まれた便や吐物から、 水分が蒸発すると、ノロウイルスが空中を 浮遊し、それを吸い、のど・胃腸にはいることで 感染します。 ③ 二枚貝の生食から ノロウイルスに汚染されたカキなどの二枚貝を生で食べると感染します。 中心部まで十分加熱してから食べましょう。 予防するには <正しいうがいを!> 「のど」はウイルスや菌の入口です。 鼻から入ってきたものも「のど」に付着しています。 ① 口に含んで強くゆすぐ。=クュチュクチュぺッ! ② 上を向いて、のどの奥までうがい薬が届くように、 15秒程度うがいをする。 ③ ②と同様に、もう一度 15 秒程度うがいする。 <ていねいな手洗いを習慣に!> 手洗いは、あらゆる感染防止対策の基本です! ① 外から帰ってきた時 ②調理前 ③食事の前 ④トイレの後 ⑤便や吐物処理後 は、ていねいに手を洗う習慣をつけましょう。 汚れが残りそうなところ ・指先(爪の中) ・指の間 ・親指のまわり ・手首(時計ははずしましょう) ・指輪の内側 ていねいな手洗いの方法 1. 十分に石けんを泡立てて 2. 手のひらを合わせ、 よくこする 3.手の甲を伸ばす ようにする 4.指先、爪の間を 入念にこする 5.指の間を十分にこする 6親指のまわりも よく洗う 7.手首も忘れずに 洗う 8.でよく洗い流す 9.使い捨ての紙、乾いた清潔なタオルでしっかり拭き取り乾かす。 感染拡大を防止しましょう! <汚物の取り扱い方> ∼処理後はていねいな手洗いをしましょう∼ 排便時のおむつ交換 準備するもの ・ ビニール袋 ・ お尻拭き ・ 新しいオムツ ビニール袋・ 新しいオムツは、 広げて、近くに 置いておく 汚れたオムツ・ お尻拭きを、 ビニール袋へ 捨てる 新しいオムツ をする。 すべて処理した後 に手洗いをする ビニール袋の口は すぐに閉めましょう 吐物の処理 準備するもの ・ ビニール手袋 ・ ビニール袋 ・ 拭き取るもの ペーパー等で 吐物を拭き取り ビニール袋へ 捨てる 塩素系の消毒 薬で濡らした 雑巾で、床を 消毒する すべて処理した 後に手洗いを する 0.1%の消毒薬 次亜塩素酸ナトリウム <日常生活のなかで> ① 普段の掃除にプラス ご家族の中に、小さいお子さんや高齢者がいる場合や、体調の悪い人が出た時には、 玩具やぬいぐるみ、トイレのノブ、水道の蛇口なども感染のもとになります。 ② 「うつさない・うつされない」 ご自身も人に感染症をうつす感染源や感染ルートになる可能性があります。 予防の基本であるうがい・手洗いをし、体調が悪いときにはマスクの活用や早 めの受診を心がけましょう。 ③ 日頃の観察は、感染症の早期発見につながります。 食欲・皮膚・便・機嫌などはどうですか。 「いつもと違うな」と感じたら要注意です。