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ワイヤレスLANデュアルバンドアクセスポイント及び カードバスPCカード
ワイヤレス LAN デュアルバンドアクセスポイント及びカードバス PC カード「SKYROCKETTM」の開発 13 ワイヤレス LAN デュアルバンドアクセスポイント及び カードバス PC カード「SKYROCKETTM」の開発 Development of Wireless LAN dual band Access point and Cardbus PC card “SKYROCKETTM” 北村 祐 西山治郎 Tasuku KITAMURA Haruo NISHIYAMA ワイヤレス LAN の国際規格である,IEEE802.11 に準拠したデュアルバンドアクセスポイントとカードバス PC カード「SKYROCKETTM」を開発した。トータルのシステムとして必要な性能と,実使用において必要な 性能について評価した。 . They are compliance We developed Dual band wireless access point and Cardbus PC card“SKYROCKETTM” IEEE802.11 standard. We test the fundamental performance of Access point and Cardbus PC card 用している周波数帯域は ISM(Industrial Medical Science) 1.は じ め に 帯であり,ワイヤレス LAN 製品以外にも,電子レンジ, オフィス,一般家庭などで高速ワイヤレス LAN の市場 高周波誘導加熱炉,医療用器具等に使用されており,双方 が拡大している。従来のアクセス系としてのワイヤレス の電波が届く距離で同時に使用すると相互干渉を起こし, LAN は IEEE802.11b 規格に準拠した伝送速度 11 Mbps の 通信ができなくなるといった問題がある。これに対し, 製品が市場の主流である。これに対し,幹線系である 11a 規格は 11b の問題点を補う方式として制定された。こ FTTH では伝送速度 100 Mbps,ADSL でも最近では 12 の方式では,周波数帯域がワイヤレス通信専用であるので, Mbps のサービスが提供されており,アクセス系であるワ 他製品との干渉の影響を受けない。また変調方式に直交周 イヤレス製品の伝送速度の高速化が求められている。これ 波数多重分割方式(ODFM)を採用しており,伝送速度は に対応し,当社では高速デュアルバンドワイヤレスアクセ 理論値で 54 Mbps,実効速度 20 Mbps を実現している。し TM スポイント,PC カード「SKYROCKET シリーズ」を開 かし,通信に使用する RF モジュールや伝送路の尤度が狭 発した。 いため,伝送距離が 30 m 程度と短くなってしまう欠点が 2.高速ネットワーク化とその対応 ある。11b,11a の両者の欠点を補完するものとして現在 11g という規格が審議中である。この方式は変調方式に ワイヤレス LAN の技術仕様を制定している IEEE(Insti- OFDM と DSSS の両方を搭載し,54 Mbps ・ 11 Mbps の両 tute of Electrical and Electronics Engineering )では,従 モードに対応できる。また周波数帯域は 2.4 GHz を採用し 来の仕様である IEEE802.11b(以下 11b とする)に加え伝 ているので 11b の上位互換性を有している。こういった規 送速度 54 Mbps を実現する二つの規格,IEEE802.11a(以 格の流れに対応して,今後のワイヤレス製品は表 2 のよう 下 11a とする)と IEEE802.11g(以下 11g とする)を提案 し,11a は制定済,11g は審議中である(2003 年 2 月末現在)。 これらの規格の一覧表を表 1 に示す。 現在,ワイヤレス LAN において最も広く使用されてい る製品は,11b 規格に準拠している。この規格に準拠した 表 1 IEEE802.11 ワイヤレス LAN 規格一覧 規 格 11 b 11 g 11a 周波数 2.4 GHz 2.4 GHz 5.2 GHz 方式は変調方式に DSSS(直接スペクトラム拡散方式)を 変調方式 DSSS OFDM DSSS OFDM 採用しており,見通し 100 m の距離で通信が可能である。 伝送速度 11 Mbps 54 Mbps 54 Mbps しかしながらこの方式では実効速度 4 ∼ 5 Mbps が限界で 伝送距離 * 100 m 70 m 30 m あり,現在の高速化には対応できない。又,この方式が採 製造コスト 低 低 高 * 最高速度モードでの伝送可能な距離 昭 和 電 線 レ ビ ュ ー 14 Vol. 53, No. 1 (2003) な展開をすると予想される。 現在市場では,11a のシングルバンドの製品が販売され ているが,WHQL 認証が 11b 及び 11g にのみ認められる見 込みであることから,今後 11a は 11b と 11g のいずれかの 機能を一緒に搭載したデュアルバンドに置き換わると見ら れている。従って,ワイヤレス製品は最終的には 11g のシ ングルバンドと 11a+g のデュアルバンドに収束すると予測 されている。前述の通り,11g は 11b の上位互換であるの で,これまで市場に広く出回っている 11b の資産が活かさ れることになる。こういったトレンドの中で当社では 写真 1 デュアルバンドアクセスポイントの外観 11a+b のデュアルバンドのアクセスポイントと PC カード を開発,商品化した。 3.機 器 仕 様 表 3 デュアルバンドアクセスポイントの仕様 デュアルバンドアクセスポイントの仕様及び外観をそれ ぞれ写真 1,表 3 に示す, 型 番 SKR-5020AP 5.2 GHz 無線部 規 格 IEEE802.11a,ARIB STD-T71 5.2 GHz 帯は電波法により屋外での使用が禁じられてい 伝送方式 OFDM る為,無線ユニットは屋内仕様専用である。本製品は,パ 変調方式 BPSK,QPSK,16QAM,64QAM ワーオーバイーサネット方式を採用している。これは, 周波数帯域 5150 ∼ 5250 MHz LAN 配線に使用する LAN ケーブルの使用していない線心 に電源を重畳するのものである,この方式を使用すれば最 長 100 m まで電源供給装置から離れた位置にアクセスポイ 2.4 GHz 無線部 ントを設置することができる。 次に,デュアルバンドカードバス PC カードの仕様及び 外観ををそれぞれ写真 2,表 4 に示す。 本製品はカードバス type 蠡に準拠しているので,使用で きる PC は 32 bit 対応のものに限定される。 有線部 4.性能評価試験 54,48,36,24,18,12,8, MAC 制御 CSMA/CA RTS/CTS アンテナ ダイバーシティアンテナ 規 格 IEEE802.11b,ARIB STD-T66/RCr STD-33 伝送方式 DSSS 変調方式 DQPSK,DBPSK,CCK 周波数帯域 2400 ∼ 2497 MHz 伝送速度 11,5.5,2,1 MAC 制御 CSMA/CA RTS/CTS アンテナ ダイバーシティアンテナ 規 格 IEEE802.3,3u,3af インターフェイス RJ-45 伝送速度 アクセスポイントと PC カードが実フィールドにおいて 使用に耐えられるかについて,通信性能試験,信頼性試験 を行った。 4.1 伝送速度 電源部 環 境 通信性能試験 10 Mbps,100 Mbps 電 源 入力 AC 100 V 出力 DC 48 V 消費電力 6.5 W 動作温度 0 ℃∼+ 40 ℃ 動作湿度 5 %∼ 95 %(結露のないこと) 4.1.1 伝送速度評価試験 外形寸法 230 W × 135 D × 45 Hmm 11a 及び 11b 各々の伝送速度評価試験を行った。評価方 質 量 480 g EMI VCCI classB,FCC classB 法は図 1 に示すとおり,アクセスポイントをクロス UTP ケ ーブルで FTP サーバに接続し,クライアントとなるノー ト PC に当社カードバス PC カード(SKR-5020C)接続し, 容量 10 M バイトのファイルを GET/PUT で FTP し伝送速 度を評価した。比較として他社品 2 機種を測定した。測定 表 2 各規格準拠製品の市場トレンド 2003 2004 2005 ▼ ▼ 年 11b ▼ 11g ▼ 11a ▼ ▼ 11a/b 主要製品 ▼ ▼ * ▼ 11a/g 補完製品 写真 2 デュアルバンドカードバス PC カードの外観 ワイヤレス LAN デュアルバンドアクセスポイント及びカードバス PC カード「SKYROCKETTM」の開発 表 4 デュアルバンドカードバス PC カードの仕様 型 番 5.2 GHz 無線部 2.4 GHz 無線部 環 境 表 5 アクセスポイント伝送速度評価結果 SKR-5020C アクセスポイント 当社 A社 B社 規 格 IEEE802.11a,ARIB STD-T71 11a GET 18.1 19.8 16.7 伝送方式 OFDM PUT 17.8 20.6 18.7 変調方式 BPSK,QPSK,16QAM,64QAM 11b GET 5.1 5.2 4.8 周波数帯域 5150 ∼ 5250 MHz PUT 4.9 5.1 4.7 伝送速度 54,48,36,24,18,12,8,6 MAC 制御 CSMA/CA RTS/CTS アンテナ 内蔵ダイバーシティアンテナ 単位: Mbps 規 格 IEEE802.11b,ARIB STD-T66/RCR STD-33 伝送方式 DSSS 変調方式 DQPSK,DBPSK,CCK ティ性の高さが求められる。これらの要求に対応した性能 周波数帯域 2400 ∼ 2497 MHz を有しているかについて評価を行った。 伝送速度 11,5.5,2,1 MAC 制御 CSMA/CA RTS/CTS アンテナ ダイバーシティアンテナ インターフェース 電源部 15 Card Bus type II ットアクセスなどの実使用環境において,データセキュリ (a)WEP 試験 WEP(Wired Equivalent Privacy)とは,ワイヤレス通 信時に外部の第三者が傍受しても,データを解読されない ように WEP キーを使用して暗号化する方式である。表 7 電 源 DC 3.3 V 消費電力 1650 mW(送信時) に示すように WEP キーのサイズが長くなるにつれてデー タのセキュリティ性が高くなる。 動作温度 0 ℃∼+ 55 ℃ 動作湿度 10 %∼ 95 %(結露のないこと) 外形寸法 120 W × 54 D × 5 Hmm 質 量 50 g EMI VCCI class B,FCC class B WEP を使用する場合,アクセスポイント(クライアン ト)に入力された WEP キーを使用して暗号化し,データ を送信する。データを受信したクライアント(アクセスポ イント)は自分自身に入力されている送り手と同一の WEP キーを使用して暗号化されたデータを解読する。検 証試験として,各サイズの WEP キーを使用して通信試験 FTPサーバ アクセスポイント (当社, A社, B社) を実施した。ここで 16 進数は 0-F,アスキー文字は半角英 数字である。 表 8 に示した通り,WEP キーサイズが正しく一致してい なければ通信できないことが確認できた。また,入力する WEP キーの照合が正しく行われているか確認した。 クライアント (当社) 図 1 伝送速度測定システム図 表 9 に示した通り,WEP キーを双方に同一の値を入力す ると通信可能であることが確認された。 (b)SSID ブロードキャスト試験 ワイヤレス LAN におけるアクセスポイントとクライア 表 6 通信距離試験結果 結果を表 5 に示す。また,アクセスポイントとノート PC の距離は 3 m,伝送速度モードは自動とした。 当社品は,11a で 18 Mbps,11b で 5 Mbps の実効速度を アクセスポイント 11a 得た。また,他社品と比較して,ほぼ同等の伝送速度を得 ている。 4.1.2 11b 通信距離試験 アクセスポイントと端末の距離と伝送速度の関係を評価 伝送速度(Mbps) 10 m 17.9 20 m 17.5 30 m 17.0 10 m 4.4 20 m 4.0 3 0m 3.7 した。伝送速度評価試験と同じシステムを用いてアクセス ポイントとクライアントの距離を変化させて,伝送速度の 変化を評価した。結果を表 6 に示す。 11a,11b 共に,室内における通常の使用範囲である 30 表 7 WEP キーサイズとキー桁数 キーサイズ 16 進数 アスキー 64 ビット 10 文字 5 文字 128 ビット 26 文字 13 文字 4.1.3 セキュリティ評価試験 128 ビット 32 文字 16 文字 アクセスポイントと PC カードは,モバイルインターネ 256 ビット 58 文字 24 文字 m の距離範囲内では安定した通信性能を有していることを 確認した。 昭 和 電 線 レ ビ ュ ー 16 表 8 WEP キー試験 バンド SSID ブロードキャストを読み込む手順を省略し,通信の AP カード 結 果 オフ 64 ビット × 64 ビット 64 ビット ○ 64 ビット 128 ビット × オフ 64 ビット × 64 ビット 64 ビット ○ 64 ビット 128 ビット × 11a 11b Vol. 53, No. 1 (2003) 確立のプロセスを②からとした。これによりクライアント はアクセスポイントの SSID がブロードキャストされてい ない状態でも,あらかじめ設定しているアクセスポイント に接続できるようになる。確認試験結果を表 10 に示す。 表 10 に示した通り,アクセスポイントの SSID ブロード キャスト機能を無効にする機能を追加したことにより, SSID を第三者に知られることなく通信できることが確認 できた。 表 9 WEP キー照合試験 バンド 11a キー 12345 64 12345 12345 64 11b キー名(アスキー) 1234a 128 128 1234567890123 1234567890123 1234567890123 123456789012b (c)IEEE802.1x 認証試験 結 果 ○ モバイルインターネット接続サービスを提供する通信事 業者が,契約したユーザーがネットワーク内にアクセスす る際,認証及び課金を行う必要がある。認証方式について × は,現在 IEEE802.1x 規格で制定された EAP 方式が検討さ れている。この方式のうち当アクセスポイントは EAP- ○ × TLS 方式に適合している。認証を行う際のシステム構成を 図 3 に示す。アクセスポイントの WLAN 側に認証サーバを 設置する。サーバには認証のためのソフトウェアがインス トールされている。 認証サーバとアクセスポイントは,接続許可の判断のた ントの通信には,双方の認識に SSID(Service Set Identi- めにキー情報を共有する。クライアント(サプリカント) fication)が用いられている,通信のメカニズムを図 2 に示 からの接続要求があると,アクセスポイントはキーを照合 す。①アクセスポイントは自分に登録された SSID を外部 し一致したものを認証サーバへ ID,パスワードなどの情報 に対して一方的に送信し続ける(ブロードキャスト)。こ を送信する。認証サーバはキーを確認したうえで,接続許 のデータは 11b に準拠したすべてのクライアントが認識す 可を与え,サプリカントのネットワークへの接続が許可さ ることができる。②クライアントは SSID ブロードキャス れる。 トを読み込み,③それが接続したい SSID であれば,その 本アクセスポイントが上記の方式に対応しているかにつ アクセスポイントに対して接続要求を送る。④クライアン いて評価を行った。確認として他社製品のアクセスポイン トからの接続要求を受信したアクセスポイントが,そのデ ト及びカードとの組み合わせで確認試験を行った。試験結 ータの WEP や MAC アドレスを確認して接続してよいもの 果を表 11 に示す。 と判断すれば接続を許可する。 従来この方式で,アクセスポイントとクライアントの通 表 10 SSID ブロードキャスト試験 信を行ってきたが,社内 LAN やモバイルインターネット アクセス方式では,SSID のデータが第三者から見られて しまい,侵入を許してしまうというセキュリティ上の大き な問題となっている。この問題に対応するために,本アク バンド SSID ブロードキャスト CARD からの認識 11a SKRa 有効 SKRa SKRa 無効 − SKRb 有効 SKRb SKRb 無効 − 11b セスポイントではプライベートの LAN に使用する場合, ① SS I Dブロードキャスト キー 認証サーバ アクセスポイント ②接続要求 アクセスポイント クライアント キー EAPOW ③認証,接続許可 ④データ通信 図 2 SSID による通信方法 サプリカント 図 3 802.1x 認証システム ワイヤレス LAN デュアルバンドアクセスポイント及びカードバス PC カード「SKYROCKETTM」の開発 表 11 IEEE802.1x 認証確認試験(EAP-TLS) バンド AP 1x 設定 クライアント 結果 11a 当社 有効 当社 ○ 当社 有効 他社 ○ 他社 有効 当社 ○ 当社 有効 当社 ○ 当社 有効 他社 ○ 他社 有効 当社 ○ 11b 17 55 温度(℃) 25 0 上記の通り,802.1x 機能が他社品との組み合わせでも動作 0 することが確認された。 4.2 2.5 3.5 9 10 15.5 時間(h) 信頼性試験 アクセスポイント及び PC カードが実フィールドにおい 図 6 ヒートサイクル試験プロファイル て長期の使用に耐えうるかの確認を実機を用いて行った。 (a)アクセスポイント温度,湿度環境試験 アクセスポイントの温度,湿度環境性能試験を行った。 表 12 温度−電圧負荷試験 アクセスポイントを図 4 に示すシステム構成で評価を行っ −3% 48 V + 3% た。アクセスポイントの運転温度の上限値である 40 ℃に対 55 ℃ ○ ○ ○ し+ 15 ℃,湿度は評価機器の上限値である 90 %の環境で 25 ℃ ○ ○ ○ 試験を行った。温度プロファイル図 5 の通りである。 −5℃ ○ ○ ○ が途絶えなかったことを確認した。また試験後,外観に異 恒温・恒湿槽 常のないことも確認した。 (b)アクセスポイントヒートサイクル試験 アクセスポイント PC 上記試験と同一構成でヒートサークル試験を行った。試 験時の湿度は 60 %,図 6 に示すプロファイルで 5 サイクル Ping通信 のヒートサイクルを行った。 ヒートサイクル試験中,PC からアクセスポイントに対 し,連続 Ping 通信を実施したが,データ通信が途絶えなか 図 4 高温・多湿試験システム構成 ったことを確認した。また試験後,外観に異常のないこと も確認した。 (c)温度―電圧負荷試験 上記試験の温度環境で,入力電圧を変化させ,機器の安 定性を評価した。入力電圧は定格 48 V の± 3 %とし,連続 55 Ping 通信を 1000 回行い,通信に問題がないか確認した。 温度(℃) 試験結果を表 12 に示す。 RT 表 12 に示した通り,各温度においても機器に障害が発生 90 せず,安定した通信をしていることを確認した。 湿度(%) (d)静電試験 60% 耐静電試験を実施した。試験方法は IEC61000-4-2 に準拠 した,室内環境において所定の電圧を負荷する。合否判定 0 0.5 2.5 122.5 124.5 時間(h) 図 5 高温・多湿試験プロファイル 基準は放電後に再起動を行い,機器が正常に動作すること とした。実験結果を表 13 に示す。 (e)カードバス PC カード信頼性試験 ・温度,湿度環境試験 ・高温,多湿試験 ・静電試験 高温・高湿環境で 100 時間連続運転中,PC からアクセス アクセスポイントにて実施した試験と同一環境で上記試 ポイントに対し,連続 Ping 通信を実施したが,データ通信 験を実施した。試験の際は,ノート PC にカードを挿入し 昭 和 電 線 レ ビ ュ ー 18 Vol. 53, No. 1 (2003) 表 13 静電試験結果 電 圧 直接放電 間接放電 HCP VCP ± 2 kV ○ ○ ○ ± 4 kV ○ ○ ○ ± 6 kV ○ ○ ○ ± 8 kV ○ ○ ○ 電 圧 大気放電 ± 2 kV ○ ± 4 kV ○ ± 6 kV ○ ± 8 kV ○ 高温槽内で試験を実施した。 試験を行ったところ,PC からアクセスポイントに対し, 連続 Ping 通信を実施したが,データ通信が途絶えなかった ことを確認した。また試験後,外観に異常のないことも確 認した。 5.ま と め IEEE802.11 規格に準拠したデュアルバンドアクセスポイ ントとカードバス PC カード「SKYROCKETTM」を開発し た。トータルのシステムとして必要な性能と,実使用にお いて必要な性能について評価をおこない,本製品がワイヤ レスソリューションとして実使用に耐えうる製品であるこ とを確認した。 北村 祐(きたむら たすく) ワイヤレスユニット ワイヤレス LAN グルー プ長 主査 工学博士 1988 年入社 ワイヤレス製品開発および新事業のための企 画業務に従事 西山 治郎(にしやま はるお) ワイヤレスユニット ワイヤレス LAN グルー プ 主任 1988 年入社 ワイヤレス製品開発業務に従事