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燃料電池を保有する家庭のエネルギー消費削減 に向けた最適な

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燃料電池を保有する家庭のエネルギー消費削減 に向けた最適な
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol.34, No.4
燃料電池を保有する家庭のエネルギー消費削減
に向けた最適な省エネルギー行動の分析
Optimal Behavior for Enhancing Energy Saving of Households with Fuel Cell
河 野 翔 *・ 秋 澤 淳
Sho Kono
**
Atsushi Akisawa
・ 上 田 祐 樹
**
Yuki Ueda
(原稿受付日 2012 年 9 月 28 日,受理日 2013 年 6 月 24 日)
When Fuel Cells(FC) are installed to households, the performance of FC depends on electricity and heat consumption which
results from the behavior of the households. This paper aims at investigating optimal electric-apparatus management to be
matched optimal operation of FC. Two kinds of energy saving actions are considered. One is time rearrangement of electric
apparatus use, and the other is replacement of conventional apparatus with more efficient one. A mathematical model in
which apparatus selection and FC operation were simultaneously considered was developed to evaluate the optimal
management. This model represents those behaviors with the minimization of total cost. The results show that the case of
shifting the operation of the apparatus appropriately improves energy saving by 1% than the case simply installing FC.
Moreover, it was found that the energy saving is possible to increase by 4-5% without additional cost when the optimal time
management and the replacement are implemented.
1.研究目的
ギー効果を評価した研究
5)
などが行われているが,ユーザ
ーの行動メニューは節電等による電力・給湯需要量の削減
低炭素社会を実現するためには,電力やガスのエネルギ
に留まっており,需要の時間シフトにまで踏み込んだ研究
ーを供給する側(供給側)だけでなく,家庭を代表するエ
は行われていない.さらに,いずれの研究も需要データを
ネルギーを消費する側(需要側)にも対応が求められてい
所与としており,行動選択も含め需要データと FC の運用
る.供給側の対策としては,発電所の高効率化やエネルギ
を最適化モデルにより求めている研究は見当たらない.
ーの最適分配が挙げられる.需要側の対応としては,徹底
そこで本論文では,FC が高い省エネルギー性を発揮する
した節電による需要の総量の削減やピークカットなどの省
ときの家族の行動パターンを把握するために,FC の運用と
エネルギーに繋がる行動をとること,太陽光発電システム
ユーザーの省エネルギー行動選択を同時に考慮した最適モ
や家庭用燃料電池(Fuel Cell: FC)などを導入して自らエ
デルを構築し,行動選択の変化が FC の省エネルギー性や
ネルギーを作ることなどが挙げられる.また,近年では
経済性に及ぼす影響を解析することを目的とする.また,
Home Energy Management System(HEMS)等の省エネを促す
その結果を用いて,省エネルギー行動の実施により住宅に
システムも開発されており,需要側の対応が注目を集めて
FC を導入しただけの場合と比較してどれほどの省エネル
いる.その中でも FC を保有する住宅では,需要側のユー
ギー効果やコスト削減効果が望めるのかを推定する.
ザーの行動パターンによって電力負荷と熱負荷のバランス
さらに,近年,消費者の環境に対する意識の向上によっ
が変化し,FC が発揮できる省エネルギー性が変化する.そ
て省エネ型の家電製品や LED 照明など,住宅に省エネルギ
のため,住宅に FC を導入するだけでなく,ユーザーが FC
ー機材の導入が進みつつあることも考慮し,これらの導入
の運転パターンに適合した省エネルギー行動をとることで
が FC の省エネルギー性に及ぼす影響も解析する.
FC が高い省エネルギー性を発揮できると考えられる.
関連する既往の研究では,家庭の電力・給湯需要データ
2.省エネルギー行動
に基づいた数値シミュレーションにより FC の省エネルギ
ー性・経済性を評価している研究 1)2)や家庭の需要に対して
省エネルギー行動には,家電機器を高効率なものに変更
高い省エネルギー効果が得られるように発電機と貯湯槽の
する行動と一日の行動パターンを変え,家電機器の稼動時
容量設計を行った研究
3)
がある.また,ユーザーの行動に
間をシフトする行動が挙げられる.家電機器を高効率なも
着目した研究としては,生活パターン別に FC の導入効果
のに変更する行動は,家電機器を買い替える際により省エ
を検証した研究
4)
やライフスタイルの改善による省エネル
ネルギー性の高い家電機器を選択する場合を想定する.ま
た,家電機器の稼動時間をシフトする行動は,家族の行動
*
東京農工大学大学院生物システム応用科学府
〒184-8588 東京都小金井市中町 2-24-16
E-mail : [email protected]
**
東京農工大学大学院工学研究院
パターンを FC の運転に合わせて,より省エネルギーとな
る時間に家電機器を使用する場合を想定する.本研究では
1
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol.34, No.4
これらの行動を一体的に最適化型モデルに表現し,それぞ
間のエネルギー負荷と一次エネルギー消費量を表 2 に示す.
れの省エネルギー行動を行ったときのエネルギー消費や経
エアコン住宅の年間の一次エネルギー消費量は 62GJ とな
済性に及ぼす影響を検討する.
り,既往研究
11)12)
の成果(平均 58GJ/年)と比較すると概
ね対応することが確認された.また,床暖房住宅の年間の
3.エネルギー負荷の作成
一次エネルギー消費量は 71GJ となった.
3.1 エネルギー負荷の推計方法
表1
世帯一覧
解析に使用する住宅のエネルギー負荷を作成する.エネ
暖房
世帯パターン
ルギー負荷の作成は,負荷の推計手法に関する既往研究 6)7)
冷房
世帯属性
リビング
その他
全室
エアコン
エアコン
エアコン
床暖房
エアコン
エアコン
が複数存在するのでそれらを参考に推計を行った.エネル
エアコン住宅
ギー負荷の作成では,まず家族の行動パターンの推定を行
4 人世帯
床暖房住宅
い,それらの行動に伴って発生するエネルギー負荷を推計
する.行動パターンの推定は NHK 国民生活時間調査 8)を基
4
に作成する.参考とする調査では勤め人(男)
,勤め人(女)
,
20
電力負荷[kW]
専業主婦,高校生,中学生,小学生,高齢者の平日と休日
の行動パターンが 15 分毎に統計として算出されており,組
み合わせることで世帯の行動を推定する.
エネルギー負荷の推計は電力負荷と給湯負荷に分けて行
う.電力負荷は世帯の行動パターンより各家電機器の稼動
3
15
給湯負荷
2
10
1
5
0
0
0
時間を決定し,それに機器効率を与えることで推計される.
給湯負荷[kW]
電力負荷
3
6
9
12 15 18 21 24
時刻[hour]
一方,給湯負荷は給湯機器の稼動時間を決定し,給湯行為
する.また,暖冷房の空調負荷は建築のエネルギー消費計
電力負荷[kW]
算ソフト「Energy Plus9)」を用いて推計する.エネルギー負
荷では,1 日を 15 分毎の 96 ステップとし,年間を 2 ヶ月
ごとの 6 区分,休日・平日の 2 区分,入浴時のお湯張りあ
り・なし(シャワーのみ)の 2 区分の合計 24 代表日の負荷
パターンを作成して重み付けすることで年間のエネルギー
2
10
1
5
0
0
0
負荷を推計する.
給湯負荷[kW]
図 1 冬期のエネルギー負荷(エアコン住宅)
4
20
電力負荷
3
15
給湯負荷
別使用水量,使用水温,水道水温度を設定することで算出
3
6
9
12 15 18 21 24
時刻[hour]
3.2 評価対象
図2
評価を行う世帯構成は勤め人(男),専業主婦,高校生,
冬期のエネルギー負荷(床暖房住宅)
中学生の 4 人世帯とした.計算対象として,延床面積
表2
125.86m2,木造 2 階建ての戸建住宅を取り上げる.住宅モ
推計したエネルギー負荷
電力
デルは日本建築学会標準問題 10)を用いた.また,世帯の家
給湯
合計
電機器の保有構成は参考文献 6)7)を基にエアコン(各部屋に
推計値
エアコン住宅
4763
3364
8128
設置)
,テレビ(1 世帯に 1 台),冷蔵庫,PC(1 世帯に 1
[kWh/年]
床暖房住宅
4217
6570
10788
台)等,19 種類の機器を設定した.本研究では表 1 に示す
一次エネルギー消費量
エアコン住宅
46.82
15.14
61.96
ように冷房,暖房ともに全室をエアコンで行う場合とリビ
[GJ/年]
床暖房住宅
41.46
29.57
71.02
注:一次エネルギー換算値:電力 9.83MJ/kWh,給湯 4.5MJ/kWh
ングの暖房のみ温水式の床暖房で行う場合の 2 パターンの
住宅について評価を行う.
4.モデルの構築
3.3 エネルギー負荷の推計結果
推計した負荷パターンの例として,冬期の平日のお湯張
4.1 モデルの概要
りありの場合のエネルギー負荷を図 1,図 2 に示す.エア
コン住宅では夜の湯張り時の給湯負荷が大きいことが確認
前章で導出した需要データを用い,FC を保有する家庭の
できる.一方で,床暖房住宅では夜の湯張り時以外に朝に
省エネルギー行動を分析する.省エネルギー行動として,
も床暖房による大きな給湯負荷が生じている.推計した年
家電機器を高効率なものに変更する行動と家電機器の稼動
2
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol.34, No.4
時間をシフトする行動を行動選択モデルとしてモデル化し,
表3
性能特性値
省エネルギー行動の最適化を行った.モデルの概略図を図
定格出力
kW
1
3 に示す.本モデルは FC 運転モデルと行動選択モデルの 2
電力負荷追従範囲
kW
0.3 ~ 1.0
つから構成される.エネルギー供給側の FC はエネルギー
発電効率
%
35
熱回収効率
%
55
負荷によって運転状況が変わり,需要側の家電機器の稼動
PEFC
時間は FC の運転に沿って変化するため,各々のモデルは
起動エネルギー(ガス) m³
0.068
両者に相互に影響を受ける.そのため両者を統合したモデ
起動エネルギー(電力) kWh
0.65
ルを構築し,エネルギー供給と需要側を同時に解析してい
待機電力
kW
0.02
る.最小化する目的関数を年間一次エネルギー消費量と年
ヒーター効率
%
98
貯湯槽容量
L
200
タンク熱損失
%/h
2
ボイラ効率
%
80
間コストとし,それぞれについて計算を行う.最適解では
貯湯槽
省エネルギーとなる家電機器の稼動時間が決まり,それと
同時に省エネ型家電の導入選択が決定する.
給湯ボイラ
最適化
〈FC運転モデル〉
〈行動選択モデル〉
用いてどちらか一方を選択するようにする.また,稼動時
エネルギー
削減効果
間の決定では 1 日を 15 分毎の 96 ステップに分割し,それ
FC運転
行動パターンの変更
ぞれの機器,家族の在宅状況などの制約に従った上で FC
機器選択
機器の稼動時間
エネルギー負荷
変更しない機器の
エネルギー負荷
の運転に適合した稼動時間が決定される.決定された稼動
時間と機器効率は合算することで電力負荷となりエネルギ
図3
ー負荷に加えられる.稼動時間の決定および機器効率の選
モデル概略図
択をする機器は,家庭電力消費において占める割合が大き
く,稼動時間の長い機器 15)を選定している.機器効率を選
4.2 FC 運転モデル
択する機器を 7 品目(機器 1)
,稼動時間を決定する機器を
導入する FC は固体高分子型燃料電池(PEFC)とし,表
4 品目(機器 2)として,選定した機器を表 4 に示す.それ
3 に各構成機器の性能特性値 13)を示す.FC 運転モデルでは
以外の機器の運用や効率及び入浴時間は今回のモデルでは
電力・熱負荷を入力することで FC の運転状態が決定する.
変化させないものとする.
本モデルでは,FC を住宅の負荷にあわせて熱主電従運転さ
せる.FC による発電だけでは電力需要を賄いきれない場合,
表4
不足する電力は系統電源より買電する.また,貯湯槽に熱
機器リスト
量が溜まっている場合,熱損失として蓄熱量の大きさに応
機器 1
掃除機, 洗濯機, 食洗器, 炊飯器,
じた放熱が発生し,貯湯槽のお湯は一日毎に使い切るもの
(機器効率を選択)
冷蔵庫, テレビ, 照明
とする.さらに,熱需要に対して熱量不足の場合はバック
機器 2
アップボイラにて補われる.なお,FC の実機では,稼動時
(稼動時間を決定)
掃除機, 洗濯機, 食洗器, 炊飯器
点より先の負荷は未知であることから,過去 3 か月分の蓄
4.4 モデルの定式化
積データから最も状況的に近いものを用いて予測学習運転
制御をおこなっている
14)
本モデルの特徴である行動選択モデルの定式化について
.しかし,本モデルにおいては,
推計した負荷を与え,予め将来の負荷を把握した状態で FC
記述する.本節で記述する数式は機器効率と稼動時間を最
を稼動させる手法を用いている.
適化の中で決定する機器(機器 2)についての式である.
本研究では FC の運転方式として日中に限り電力負荷が
まず,未知変数の設定を行う.未知変数は機器 N の稼動時
定格出力の 30% 以下になった場合でも出力を 30% に維持
間を決定する開始ステップ δN(H,GN)と機器 N の効率選択
し,余剰となった電力出力はヒーターを通して熱に変換し,
GN である.δN(H,GN)は 0-1 整数変数であり,機器 N の運転
貯湯槽の湯の加熱に用いることにより出力を制御する場合
開始を表現するために用いられる.また,GN では従来型の
について解析を行う.
機器と省エネ型の機器のどちらかを選択するようにした.
4.3 行動選択モデル
制約条件として,機器の稼動に関する制約式を下記に示す.
行動選択モデルでは機器の稼動時間の決定と機器効率の
選択が行われる.機器効率の選択は各機器について省エネ
DN ( H )   X N ( H , GN ) PN (GN )
型と従来型の消費電力をそれぞれ設定し,0-1 整数変数を
X N ( H , GN )  X N ( H  1, GN )   N ( H , GN )  S N ( H , GN )
(1)
GN
3
(2)
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol.34, No.4

( H , GN )  1
(3)
FH ( H )  N H Y ( H )   0 ( H )
(13)
S N ( H  TN , GN )   N ( H , GN )
(4)
FE ( H )  N EY ( H )  q0 ( H )
(14)
N
H GN
H:タイムステップ(1~96)
,DN(H):機器 N の電力負荷
また,貯湯槽に関する熱収支,蓄熱量の制限は次式で与え
XN(H,GN):機器 N の稼動状況,PN(GN):機器 N の消費電力
られる.ここで,Q(H)を蓄熱量,ηQ を貯湯槽内の放熱損失
SN(H,GN):機器 N の終了ステップ
係数,ηH をヒーター熱効率,Qmax を最大蓄熱量とする.
TN は機器 N の稼動ステップ数であり,各機器の 1 回当た
りの稼動時間に対応している.例えば,洗濯機の稼動時間
Q( H  1)  (1  Q )Q( H )  FH  H FO  P( H )
(15)
0  Q( H )  Qmax
(16)
は 60 分であり,1 ステップが 15 分であるのでステップ数
5.評価方法
は 4 である.以上の式から,最適化によって開始ステップ
δN と効率選択 GN が決まれば,機器の稼動時間と消費電力
本モデルを省エネルギー性と経済性について評価する.
が決定する.表 4 の機器 2 のすべてについてこの制約式を
最小化する目的関数を省エネルギー性の評価では年間一次
与えることで,それぞれの機器の稼動時間,消費電力が決
エネルギー消費量,経済性の評価では年間コストとし,こ
まり,合計することで稼動時間をシフトする機器の電力負
の両方について計算を行う.年間コストの算出式は以下に
荷が導かれる.これを踏まえて電力および熱の需給バラン
示す.本論文では省エネ行動の時間シフトによるユーザー
ス制約は次の通り与えられる.
の効用の損失は生じないものと想定した.
E ( H )   DN ( H )  DE ( H )
(5)
C  R  P  Min
CNEW
COLD
P

K NEW
K OLD
N
FU ( H )  Z ( H )  E ( H )
(6)
P( H )  R( H )   ( H )
(7)
FU ( H )  FO ( H )  FE ( H )
(8)
(17)
(18)
C:年間コスト,R:ランニングコスト,P:固定費の増分
KNEW:省エネ型家電耐用年数,KOLD:従来型家電耐用年数
E(H):電力負荷,DE(H):シフトさせない電力負荷
CNEW:省エネ型家電の単価,COLD:従来型家電の単価
FU(H):電力需要に対する FC 電力出力
Z(H):系統電力,P(H):貯湯槽からの熱量
年間コストはランニングコストと固定費の増分の合計で表
R(H):ボイラからの熱量,θ(H):給湯負荷
される.ランニングコストは,エネルギー費として電力料
FO(H):ヒーターに対する FC 電力出力
金とガス料金の和で求められる.電力料金とガス料金は基
FE(H):FC 電力出力
本料金と従量料金の和で算出されるが,本研究においては,
省エネルギー行動による年間コストの変化について解析す
次に FC 運転モデルの定式化について記述する.未知変
るため,基本料金を除外し,従量料金のみをランニングコ
数は FC の運転状態を表す 0-1 整数変数 δ(H)である.制約
ストとする.固定費とは各家電の単価を耐用年数で除して
条件として FC の出力制約式,FC の起動・停止に関する制
1 年当たりの金額に換算したものである.本研究において,
約式を下記に示す.最大出力に対する需要の負荷率 0.3~1
省エネ型家電への変更では,買い換えの際により省エネル
を FC の運転範囲とするため,FC に燃料を投入する下限を
ギー性の高い家電機器を選択する場合を想定することから,
Ymin,上限を Ymax とする.ここで,Y(H)をガス消費量,A(H)
固定費の増分として省エネ型家電の固定費から従来型の家
を FC の起動ステップ,B(H)を FC の停止ステップとする.
電の固定費を引いた差分コストを使用するものとする.差
Ymin ( H )  Y ( H )  Ymax ( H )
(9)
 ( H )   ( H  1)  A( H )  B( H )
(10)
A( H )   ( H )
(11)
B( H )   ( H  1)
(12)
分コストを用いることにより,従来型の家電機器を購入す
る際に追加でいくら払えばどれくらいの省エネルギーにな
るか定量的な値として推定することが可能になる.
各機器の消費電力,単価,耐用年数 16),電力・ガス単価
17)18)
を表 5,表 6 に示す.従来型の機器の消費電力は参考文
献
7)15)19)
を基に設定した.また,省エネ型の機器のテレビ,
FC のガス消費量 Y(H)と熱出力 FH(H)および電力出力 FE(H)
炊飯器,冷蔵庫の消費電力と単価については省エネルギー
の関係は次式で表される.ここで NH を FC 熱効率,NE を
センターの省エネ型製品情報サイト 20)の上位機種の平均値
FC 発電効率,π0 を FC 熱損失,q0 を FC 発電損失とする.
を用いた.残りの機器の消費電力と単価については各メー
4
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol.34, No.4
表5
機器の消費電力・単価・耐用年数
従来型
省エネ型
機器名
消費電力[W]
掃除機
333
洗濯機
86
食洗器
待機電力[W]
単価[円]
消費電力[W]
待機電力[W]
単価[円]
耐用年数[年]
93000
6
50000
230
0.5
30000
68
0.5
52000
6
900
1.2
40000
780
1.2
65000
6
炊飯器
180Wh/回
18
20000
150Wh/回
15.5
35000
6
冷蔵庫
62/78/86
冬/中間/夏
100000
49/61/68
冬/中間/夏
150000
9
テレビ
130
0.5
45000
68
0.25
60000
8
750 円/ m2
4W/m2
3000 円/ m2
10
5W/m2
LED 照明
注1:炊飯器の待機電力は保温電力を意味する.
注2:LED に対する従来型機器は蛍光灯(耐用年数 3 年)とする.
カーにより発行された最新の機器カタログを引用し,各種
せていない.本モデルにより決定された家電機器の稼動時
機器の性能データと価格を収集して標準的な値を仮定した
間では,冬期では食洗器の稼動時間が朝方にシフトしてい
上で従来型の値と比較することにより平均的な値を導いた.
る.冬期の朝方は床暖房や洗顔,炊事といった給湯需要が
各省エネ型家電は導入が選択されると 1 台分の単価が固定
多く存在する.家族が起床して電力負荷が大きくなる前の
費として適用されるが,LED 照明のみ単位面積あたりの単
時間帯にタイマー機能を用いて食洗器を稼動させることは,
2
価[円/m ]とし,単価,各部屋の LED 照明の導入割合,部
夜のピーク負荷を抑える面と朝方の給湯需要をまかなう面
屋面積を乗ずることで LED 照明の固定費が計算される.実
の両方の部分で FC の運転パターンに適合しているといえ
際の LED 照明への取り替えでは部屋全体を対象とした導
る.また,冬期以外では朝方に給湯需要がないことや午前
入になることが考えられるが,本モデルでは連続的な導入
中の電力需要が大きくないため,FC は稼動せず,食洗器も
形態を許容するものとした.つまり,各部屋単位で LED 照
朝方にシフトしていない.また,夏期や中間期では夕方以
明を部屋全体に導入する場合と全く導入しない場合の間が
降,在宅者が増えることで電力需要が大きくなる時間から
最適解となり得る.これは,例えば室内の半分を蛍光灯に,
入浴前までの時間に掃除機や洗濯機の稼動時間がシフトし
もう半分を LED 照明にするという意味である.
ている.入浴や炊事の時間帯の直前に FC の出力を上げる
ことで,蓄熱時の放熱ロスを抑えていることがわかる.
表6
電力・ガス単価
6.2 省エネルギー行動による省エネ効果
種類
設定値
電力単価[円/kWh]
22
った.Case1 は機器効率を従来型のまま機器の稼動時間の
ガス単価[円/m3]
100
変更のみを実施した場合,Case2 は稼動時間を従来通りの
シミュレーションは表 7 に示す 3 通りの条件で計算を行
まま機器効率を向上させた場合,Case3 は両方の省エネル
ギー行動を同時に実施した場合である.図 4,図 6 は FC を
6.シミュレーション結果
導入しただけの場合(BAU),図 5,図 7 は機器の稼動時間
のシフトのみを実施した Case1 にあたる.エアコン住宅及
6.1 家電機器の稼動時間のシフト
び床暖房住宅において BAU とそれぞれのケースの FC を導
図 1,図 2 のエアコン住宅,床暖房住宅の夏期・中間期・
冬期の平日の電力負荷に対する FC の電力出力を図 4,図 6
入しない場合に対する一次エネルギー削減率の比較を図 8,
に示す.また,4 品目の家電機器について稼動時間をシフ
図 9 に示す.省エネ型家電によるエネルギー削減率は機器
トさせた最適行動の結果を図 5,図 7 に示す.ここで最小
効率の改善による消費電力の削減分である.Case2 と Case3
化する目的関数を年間一次エネルギー消費量として計算を
の FC によるエネルギー削減率は全体のエネルギー削減率
行った.一日の全体の消費電力に占めるシフトする機器の
から省エネ型家電による削減率を差し引くことで算出して
割合は,冬期ではエアコン住宅で 7.5%,床暖房住宅で 9.8%
いる.図より Case1 において機器の稼動時間のシフトによ
と 1 割弱となっている.ここでは家電機器の効率は変化さ
って削減率が 1%程度改善している.また,Case2 において
5
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol.34, No.4
食洗器
炊飯器
3
6
9 12 15
時刻[hour]
18
図4
4
食洗器
炊飯器
洗濯機
1
6
9 12 15
時刻[hour]
18
図5
4
シフト可能な負荷
電力負荷
FC出力
2
夏期:平日
洗濯機
0
0
3
6
電力[kW]
夏期:平日
炊飯器
掃除機
0
0
3
6
21
0
24 0
4
シフトした負荷
電力負荷
3
FC出力
中間期:平日
掃除機
食洗器
炊飯器
掃除機
3
6
9 12 15
時刻[hour]
18
21
24
0
24 0
3
6
9 12 15
時刻[hour]
18
21
シフトした負荷
電力負荷
FC出力
冬期:平日
食洗器
2
掃除機
0
24 0
炊飯器
洗濯機
1
洗濯機
4
4
シフト可能な負荷 中間期:平日
電力負荷
3
FC出力
2
洗濯機
掃除機
3
4
3
6
9 12 15
時刻[hour]
18
21
24
シフト可能な負荷
電力負荷
FC出力
冬期:平日
食洗器
2
洗濯機
掃除機
1
0
9 12 15 18 21 24 0
時刻[hour]
中間期:平日
洗濯機
2
炊飯器
3
6
4
炊飯器
9 12 15 18 21 24
時刻[hour]
シフトした負荷
電力負荷
FC出力
3
掃除機
食洗器
3
6
掃除機
食洗器
0
9 12 15 18 21 24 0
時刻[hour]
3
電力負荷と FC 出力(床暖房住宅:シフトを許した場合)
6
冬期:平日
2
洗濯機
1
1
0
9 12 15 18 21 24 0
時刻[hour]
図7
6
食洗器
炊飯器
シフトした負荷
電力負荷
FC出力
3
食洗器
1
洗濯機
電力負荷と FC 出力(床暖房住宅:シフトを許さない場合)
洗濯機
2
18
炊飯器
0
9 12 15 18 21 24 0
時刻[hour]
シフトした負荷
電力負荷
FC出力
3
9 12 15
時刻[hour]
1
掃除機
図6
4
6
食洗器
2
1
2
3
食洗器
炊飯器
1
3
冬期:平日
電力負荷と FC 出力(エアコン住宅:シフトを許した場合)
電力[kW]
電力[kW]
3
21
電力[kW]
3
0
24 0
1
0
0
掃除機
シフト可能な負荷
電力負荷
FC出力
電力負荷と FC 出力(エアコン住宅:シフトを許さない場合)
掃除機
2
食洗器
炊飯器
洗濯機
4
シフトした負荷
電力負荷
3
FC出力
夏期:平日
3
電力[kW]
21
電力[kW]
0
4
3
2
1
0
中間期:平日
電力[kW]
1
掃除機
シフト可能な負荷
電力負荷
FC出力
電力[kW]
2
洗濯機
4
3
電力[kW]
電力[kW]
3
夏期:平日
電力[kW]
シフト可能な負荷
電力負荷
FC出力
電力[kW]
4
6
炊飯器
9 12 15 18 21 24
時刻[hour]
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol.34, No.4
は FC による削減率が大幅に低下している.これより,省
6.3 省エネルギー行動による経済性への影響
エネ型家電の導入が住宅のエネルギー削減率を改善させる
経済性の評価では,一次エネルギー削減率を指定した上
反面,電力負荷の減少により FC 自体の省エネルギー性は
でコスト最小化の計算を行い,エネルギー削減率と省エネ
損なわれているといえる.さらに,Case3 においては省エ
ルギー行動の関係について分析した.エアコン住宅及び床
ネ型家電の導入により落ち込んでいた FC のエネルギー削
暖房住宅におけるエネルギー削減率と年間コストの関係を
減率が BAU ケースと同等程度まで戻していることがわか
図 10,図 11 に示す.FC の導入のみの場合を基準としてい
る.これは,省エネ型家電の導入と機器の稼動時間のシフ
るため,横軸の原点に FC の導入のみ場合のエネルギー削
トを同時に行うことで FC 自体の省エネルギー性を損なう
減率をとり,そのときの年間コストを 100(図中の緑線)
ことなく,住宅全体のエネルギー消費の削減を行うことが
とする.年間コストの内訳として,エネルギー料金や各省
できることを意味している.両方の省エネルギー行動を実
エネ型家電の導入コストである固定費を示す.各エネルギ
施した場合ではエアコン住宅で 14.5%,
床暖房住宅で 11.7%
ー削減率における断面は,指定したエネルギー削減率を達
の一次エネルギー削減率となっている.
成するための省エネ型家電構成である.また,年間コスト
また,Case3 でのエアコン住宅と床暖房住宅のエネルギ
が 100 のときの実額はエアコン住宅で 129,000 円,床暖房
ー削減量は各々9.0GJ,8.3GJ と同程度であるが,エネルギ
住宅で 150,000 円となった.
ー削減率は床暖房住宅の方が小さい.その理由として,床
エアコン住宅ではエネルギー削減率 7.6%,床暖房住宅で
暖房住宅の方が,年間エネルギー消費量が大きいことに加
は 6.3%までは稼動時間のシフトによって省エネルギー性
え,エアコン住宅に比べ電力負荷自体が相対的に小さいた
を改善できるため,省エネ型家電の導入はなく単調にラン
め,削減できる電力量が小さいことが考えられる.
ニングコストを下げることができる.また,機器の稼動時
間をシフトすることにより年間 1600 円程度のランニング
表7
計算ケース(○は選択を示す)
家電機器の変更
Case
FC
BAU
○
1
○
2
○
○
3
○
○
コストの削減になる.それ以降は省エネルギー率の拡大に
稼動時間のシフト
伴って,省エネ型家電の導入が進んでいることがわかる.
エアコン住宅ではエネルギー削減率 12%程度,床暖房住
宅では 10%程度までは,エネルギー削減率が向上しても年
○
140
○
120
年間コスト100
省エネ機器
FC
掃除機
80
ガス代
60
電気代
6
CASE1 CASE2 CASE3
図 10
8
10
12
14
エネルギー削減率[%]
140
年間コスト100
省エネ機器
FC
洗濯機
100
炊飯器
80
掃除機
年間コスト[%]
一次エネルギー削減率[%]
テレビ
省エネルギー率とコストの関係(エアコン住宅)
120
ガス代
60
食洗器
LED照明
40
冷蔵庫
20
電気代
テレビ
0
BAU
図9
冷蔵庫
0
省エネルギー行動による効果(エアコン住宅)
16
14
12
10
8
6
4
2
0
食洗器
LED照明
40
20
BAU
図8
年間コスト[%]
一次エネルギー削減率[%]
16
14
12
10
8
6
4
2
0
洗濯機
炊飯器
100
5
CASE1 CASE2 CASE3
省エネルギー行動による効果(床暖房住宅)
図 11
7
7
9
11
エネルギー削減率[%]
省エネルギー率とコストの関係(床暖房住宅)
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol.34, No.4
間コストが 100 を下回っている.これは費用対効果の大き
ー削減率を 4~5%増加できると期待できる.
い省エネ型家電の導入により省エネルギーとコスト削減を
本研究では,FC を導入した住宅においては,家事を行う
同時に達成できることを示している.つまり追加のコスト
時間を適正化することによって省エネとコスト削減を同時
負担なしでエネルギー削減率を改善できることになる.解
に達成できる可能性があることを確認できた.また,FC と
析の結果,追加のコスト負担なしのエネルギー削減率の増
HEMS が導入された住宅における一次エネルギー消費や経
分はエアコン住宅で 5.6%,床暖房住宅で 4.4%となった.
済性の観点から最適なデマンドレスポンスのあり方を本モ
一方,両方の住宅において機器の導入が進むに伴い,年
デルの結果で表現できており,限定的な条件の中ではある
間コストは増加するが,機器効率の改善によってランニン
が,HEMS によって促される行動パターンに関する知見を
グコストは低減を続けていることがわかる.省エネルギー
得ることが出来たと考えている.本論文では FC の運転に
率最大化の時点(図の右端)のランニングコストは年間コ
適するだけのエネルギー需要が見込まれる代表世帯として,
スト 90 程度であり,コスト削減分によって省エネ型家電の
専業主婦のいる 4 人世帯の代表的な行動パターンに関して
導入コストの一部が補填されている.これらの結果から本
評価を行っているが,解析結果は家族構成や世帯の行動パ
論文の評価対象に対して,省エネルギー行動によって合理
ターンによって,経済性については機器価格によっても大
的に省エネルギーを図るための具体的な指針を導くことが
きな影響を受ける点に留意が必要であり,それらの影響に
できた.
関する感度分析は今後の検討課題である.
7.まとめ
参考文献
1) 山岸由佳,杉原英治,佐伯修,辻毅一郎;日々のエネ
本研究では,FC を保有する住宅について需要側のユーザ
ルギー需要実測データに基づく住宅用コージェネレー
ーの行動選択と供給側の FC の運転をモデル化し,省エネ
ションシステムの運用手法に関する研究,電気学会論
ルギー行動による省エネルギー効果を明らかにした.省エ
文誌 B,Vol.128-3(2008),pp.528-536.
ネルギー行動と FC の運転パターンを同時に最適化するこ
2) 前田和茂,米森秀登,八坂保能;家庭用 PEFC コージ
とにより導き出した点に特徴がある.
ェネレーションシステム導入による一次エネルギー量
FC を保有する住宅では,省エネルギー行動として家電機
と CO2 排出量削減効果の評価,電気学会論文誌 B,
器の稼動時間をシフトすることにより,エネルギー削減率
Vol.130-7(2010),pp.640-650.
が向上することが確認された.家電機器の稼動時間のシフ
3) 田中英紀,石橋良太郎,足立拓哉,奥宮正哉;ガスエ
トでは,起床後や夕方などの電力負荷が大きくなる時間帯
ンジンシステムに対する発電機と貯湯槽の容量設計
より前の時間帯に家電機器を使用することで省エネルギー
法:家庭用コージェネレーションシステムの計画・設
効果が得られた.また,省エネ型家電の導入で住宅全体の
計手法に関する研究 その 1,日本建築学会環境系論文
省エネルギー性は向上する反面,FC 自体の省エネルギー効
集,No.595(2005),pp.65-72.
果は低下することが分かった.しかし,省エネ型家電の導
4) 清水章太郎,黒木洋,新名康平,高口洋人,渡辺俊行;
入と家電機器の稼動時間のシフトを同時に実施することで
固体高分子形燃料電池 CGS の導入効果に関する研究:
FC 自体の省エネルギー効果を損なうことなく,住宅全体の
その 6 生活パターン別導入効果,学術講演梗概集 D-2,
エネルギー消費の削減を行うことが可能であると示された.
環境工学Ⅱ,(2006),pp.1355-1356.
費用対効果の最も大きい省エネルギー行動は追加コスト
5) 飯尾昭彦,高須直子,諸川まり;省エネ行動による環
の必要がない機器の稼動時間のシフトである.機器の稼動
境負荷削減効果に関する研究:実験住宅での冬期実証
時間のシフトのみによって一次エネルギー削減率を 1%程
実験からの検討,日本女子大学紀要 家政学部 58(2011),
度改善できると同時に,年間コストを削減することが可能
pp.49-55.
である.省エネ型家電の導入においては,ある程度のエネ
6) 湯淺和博,劉正賢,藤井修二;住棟全体のエネルギー
ルギー削減率までは費用対効果の大きい省エネ型家電の導
消費量の推定:集合住宅におけるエネルギー消費量の
入によりエネルギー削減とコスト削減を同時に達成できた.
削減に関する研究,日本建築学会環境系論文集,
今回の設定では費用対効果の大きい家電機器とは冷蔵庫と
Vol.74(637),
(2009)
,pp.397-402.
テレビであり,この 2 つを省エネ型家電に変更しても年間
7) 吉野博,ミクロモデルを用いた省エネライフスタイル
コストは FC の導入のみの場合の年間コストを下回ること
による省エネルギー効果の検討,住宅用エネルギー消
が示された.経済的に合理性のあるシフト行動と省エネ型
費と温暖化対策検討委員会,(2005).
家電の導入で追加のコストを負担することなく,エネルギ
8)
8
NHK 放送文化研究所,データブック国民生活時間調査
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol.34, No.4
2005,(2006),NHK 出版.
9)
14) 小林広介,井関孝弥;家庭用燃料電池コージェネレー
Drury B. Crawley,Linda K. Lawrie,Frederick C.
ションシステムの運転制御と稼働実績,空気調和・衛
Winkelmann,W. F. Buhl,Y. Joe Huang,Curtis O. Pedersen,
生工学会学術講演論文集,(2007),pp.871-874.
Richard K. Strand,Richard J. Liesen,Daniel E. Fisher,
15) (財)省エネルギーセンター,家庭における待機時消費
Michael J. Witte,Jason Glazer;Energy Plus,creating a
電力調査報告書,平成 20 年度,http://www.eccj.or.jp/cgi-
new-generation building energy simulation program,
bin/real-catalog/index.php.(アクセス日 2010.12.20)
16) (社)全国家庭電気製品公正取引協議会,公正取引規約,
Energy and Buildings 33-4(2001),pp.319-331.
10) 宇田川光弘,標準問題の提案 住宅用標準問題,熱分
「補修用性能部品表示対象品目と保有期間」
,
科学第 15 回熱シンポジウム「伝熱解析の現状と課題」
,
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(アクセス日 2012.11.20)
11) 吉野博,湯浅和博,長谷川兼一,石田建一,室恵子,
17) (社)全国家庭電気製品公正取引協議会,電力料金目安
三田村輝章,千葉智成,井上隆,村上周三;住宅内エ
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ネルギー消費量予測モデルの構築,日本建築学会技術
(アクセス日 2012.11.20)
報告集,No.22(2005),pp.359-362.
18) 板倉淳,十河直人,宮崎隆彦,上田祐樹,秋澤淳;集
12) 村上周三,坊垣和明,田中俊彦,羽山広文,吉野博,
合住宅における燃料電池の複数住戸共有による経済性
赤林伸一,井上隆,飯尾昭彦,鉾井修一,尾崎明仁,
向上,日本エネルギー学会大会講演要旨集,Vol.19,
石山洋平;全国の住宅 80 戸を対象としたエネルギー消
(2010),pp.370-371
費量の長期詳細調査:対象住宅の属性と用途別エネル
19) 下田吉之,山口幸男,岡村朋,谷口綾子,山口容平;
ギー消費量,日本建築学会環境系論文集,No.603(2006),
家庭用エネルギーエンドユースモデルを用いた我が国
pp.93-100.
民生家庭部門の温室効果ガス削減ポテンシャル予測,
13) 田中洋一,福島雅夫;短時間での負荷変動を考慮した
エネルギー・資源,Vol.30-3(2009),p.181
家庭用燃料電池システムの運用最適化,電気学会論文
20) (財)省エネルギーセンター,省エネ型製品情報サイト,
誌 B,Vol.128(12),(2008),pp.1497-1504.
http://www.eccj.or.jp/cgi-bin/real-catalog/index.php.
(アクセス日:2010/12/20)
9
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