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9/2(墜落・石灰・埼玉・重①)
災害等情報(詳報) 鉱 種: 石灰石 鉱山の所在地: 埼玉県 災害等の種類:(坑外)墜落 発生日時: 平成26年9月2日(火) 14時45分頃 罹 死 災 者 数 重 ① 軽 計 ① 罹災者(年齢、職種、直轄・請負の別、勤続年数、うち担当職経験年数): 29歳、非鉱山労働者、当鉱山における設備補修作業(二次請負)の実績はある。 罹災程度: 左肩甲骨・胸骨・左腓骨骨折他 【概要】 罹災者は、当鉱山の“か焼場”の電気集じん機内部の集じん板及び煙突の交換作業を 請け負った会社から、同工事の一部である溶接等の工事をスポットで請け負った二次請 負会社の社員であり、工事は、8月18日から行われていた。 9月2日、朝から、罹災者は、電気集じん機上部フロアーの柵(高さ1.1m)が設置 されている場所で、共同作業者と2名で電気集じん機の煙突の溶接作業を行っていた。 共同作業者は、罹災者とは煙突を挟んで反対側で作業していた。14時45分頃、共同 作業者は、休憩のため声を掛けようと進んだところ、罹災者がいないため、周囲を探し、 フロアーの下を覗き込んだところ、10m下の下部フロアーで倒れている罹災者を発見 した。 【原因】 ○罹災者の事故直前の行動は、罹災者の記憶がなく、かつ、目撃者がいないため不明であ るが、罹災者が作業しようとしていた場所は、煙突と柵の間が狭くなっており、人が立ち入っ て作業することが困難なため、柵の外側(隣接の階段部等)から溶接作業を行おうとし、何ら かの原因で、墜落したものと推定される。 ○安全帯は、準備されており、鉱業権者は、臨時入構者教育で、着用について教育をして いたが、罹災者は、墜落時は着用していなかった。 【対策】 ○高所で作業スペースが十分に確保できない場合は、手摺や囲い等の措置を具備した足 場を設置する。手摺や囲い等の設置が困難な場合は安全帯を使用させる。 ○鉱山の工事担当者と請負業者間で、工事予定箇所の保安対策に関して十分な打ち合わ せを行った上で、具体的な保安対策を盛り込んだ工事計画書を作成する。 ○臨時入構者教育について、テキストを用いる等教育方法を見直す。 【参考情報等】 ○高所で作業スペースが確保できない等、不安定な状態で作業をする場合は、墜落防止措 置を講じた足場を組み立てるなど作業床を設置しましょう。また、作業床の設置が困難な場 合は作業者に安全帯の使用を徹底させましょう。 ○作業方法や作業手順を定め、作業者に周知しましょう。 ○鉱山保安法令等における参考規定は以下のとおりです。 1 <鉱山保安法令> ・機械、器具及び工作物の使用(鉱山保安法施行規則第12条) ・鉱山等に設置される施設に関する共通の技術基準(鉱業上使用する工作物等の技術基 準を定める省令第3条第1号) ・「作業方法」又は「作業手順」を定めることを要す主な作業として「高所作業」「機械、器具又 は工作物の修理作業」(鉱業権者が講ずべき措置事例第10章3(30)、(38)) <労働安全衛生法令> ・作業床の設置等(労働安全衛生規則第518条、第519条) 【お問い合わせ先】 関東東北産業保安監督部 鉱山保安課 宮瀬、内田 電話番号:048-600-0437 2 罹災者作業箇所(推定) 3 墜落場所(推定)から下部の状況 4