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参考資料 10

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参考資料 10
(参考資料 10)
神奈川県行政文書管理規程の運用について
法 文 第 1 号
平成 12 年4月1日
(最終改正
平成 25 年4月1日)
各 室 課 長
各出先機関長
あて
第1章(総則)関係
第1条(趣旨)関係
この訓令は、行政文書の管理の基本的事項を定めた神奈川県行政文書管理規則(平成 12
年神奈川県規則第 15 号。以下「管理規則」という。)に定めるもののほか、行政文書事務の
処理に当たって必要な手続等を規定したものであるが、別に法律、政令、省令、条例、規則、
他の訓令などにおいて、行政文書事務の処理に関する定めがあるときは、その定めがこの訓
令の特例として適用されるものである。
第2条(定義)関係
この訓令においては、管理規則において定義された用語のほか、特にこの訓令でのみ使用
する用語の定義を定めた。
第3条(事務処理の原則)関係
1
県の行う事務には、許可、認可、免許、承認、取消しなどの行政処分に関する事務をはじ
め住民の権利義務に関連する事務が多いが、このような事務を文書によって処理することは、
権限を有する者が正式の手続を経て行ったものであることの証拠として、また、権利義務の
存否についての証拠としての意味を有するものである。さらに、神奈川県情報公開条例(平
成 12 年神奈川県条例第 26 号。)に基づく公開請求の対象となるものが行政文書であることか
ら、同条例の趣旨を徹底するためにも、事務はできる限り文書によって処理することが必要
である。本条第 1 項は、以上のような観点から、県における事務は、原則として文書によっ
て処理すべき旨を明らかにしたものである。また、電子メールや電子決裁などにより、電子
文書のまま処理することが、効率的な事務処理に有効であることから、電子文書も事務処理
の対象とした。したがって、神奈川県行政文書管理規則運用通知第6条関係でも記述してい
るところであるが、軽易な事項の照会、回答、通知などで電話、口頭などで処理することが
適当な場合以外はすべて文書又は電子文書によって処理すべきである。
2
電子文書で処理できる範囲は、資料等の作成、保管等を行うことのほか、次のとおりとす
る。なお、いずれの場合にも、電子文書のみで取り扱えない場合にあっては、文書で処理す
ることを基本とする。
(1)
権利の得喪などにかかわらないものの収受(他の法令等に定めがある場合を除く。)
3
(2)
第 26 条第2項の規定に基づき別に定めたものの回議
(3)
第 41 条第6号の規定に基づき別に定めたものの電子メール施行
(4)
第 41 条第7号の規定に基づき別に定めたもののホームページ登載
(5)
前各号に掲げたものの保管
行政文書事務は、事務処理方法の統一化などの観点から、統合文書処理システムの利用に
より行わなければならない。「原則」としたのは、統合文書処理システムの利用環境が整って
いない場合の手作業による処理や既存システムの利用などを考慮しているためである。なお、
既存システムの利用に関しては、特例的経過措置として認めるものであるので、当該システ
ムの改善や再開発を行う際には、統合文書処理システムとの連携を図るものとする。
第4条(文書事務主任)関係
1
本条は、管理規則第4条第6項の規定により、課又は所に置くこととされている文書事務
主任の設置及び職務について規定したものであり、行政文書管理制度の適正な運用と各所属
における指導の徹底を図るため、課にあっては課長がグループリーダーのうちから、所にあ
っては所長が所の課の長のうちから指定することとした。指定の方法としては、伺い文書に
より定め、その旨本人に伝えるとともに、事務分担表に必ず明記すること。
2
文書事務主任は、本条第2項各号の事務を行うものとされているが、その具体的な内容は、
次のとおりである。
(1)
行政文書事務が円滑に処理できるように課員又は所の課員を指導し、行政文書の取扱
いなどについての改善に努めること。指導としては、パスワード管理の徹底、電子メー
ル等利用時のウィルスチェックなどの安全対策の徹底等を含む。
(2)
行政文書の整理状況を調査し、行政文書の紛失又は汚損をしないようにし、火災、盗
難などの予防に努め、行政文書の安全を図るとともに、行政文書の保管、ファイル基準
表の管理などを行うこと。
(3)
所属で使用されているすべての電子メールアカウントを、メールアカウント管理シス
テムの利用などにより、常に把握しておくとともに、電子メールシステムの管理者に対
する申請等の事務の取りまとめ等を行うものとする。なお、電子メールアカウントの状
況を把握するにあたっては、電子メールアカウント及び当該電子メールアカウントを使
用する職員の氏名のほか、業務用にあっては、用途、所管するグループなどの必要事項
を含めて把握しておくことが必要である。
(4)
文書事務担当員の指導を行う。文書事務担当員は第5条第2項各号の事務を行うこと
とされているが、行政文書の整理及び保管を充実するためには、その職責が十分果たさ
れることが不可欠であるので、文書事務担当員の指導に当たっては、特にこの点に留意
する必要がある。
3
他の所の課と一体的な行政文書管理を行うことが困難な場合又は行政文書管理制度の的確
な運営や効率的な執行を図るために必要な場合においては、文書担当課以外の所の課の長に
文書事務主任の事務を分担させ、当該課の文書事務担当員に文書担当課の文書担当員の事務
を分担させることができるものとする。ただし、その場合にあっても、特殊文書の集配や収
受記録簿の付番管理など所の文書担当課において行うべき事務については、分担させること
はできない。なお、所の課の長に文書事務主任の事務を分担させる場合には、文書事務主任
の指定に順じた手続で定め、その旨本人に伝えるとともに、事務分担表に必ず、次のように
明記すること。
(分担事務の記載例)
○○課に係る文書事務主任の事務に関すること。
(注)文書担当課の文書事務主任の場合には、「○○課に係る」は不要。
第5条(文書事務担当員)関係
1
本条は、管理規則第4条第7項の規定により、課のグループ及び所の課ごとに置くことと
されている文書事務担当員の設置及び職務について規定したものである。
2
課長及び所長が文書事務担当員を指定する場合には、本条第2項各号に掲げる事務を現実
に処理することができる職員を指定するものとし、指定の方法としては、伺い文書により定
めるとともに、必ず事務分担表に明記すること。
3
文書事務担当員が行うこととされている事務については、次のとおりである。
(1)
ファイル基準表作成の事務については、統合文書処理システムへの登録により行うこ
と。
(2)
グループ又は所の課において受領し、又は配布を受けた行政文書について、その主管
に属する行政文書であるかなどを点検すること。
(3)
引継ぎの事務については、キャビネット、ロッカー、書棚などに収納されている前年度
文書で保存の必要のあるものを本庁にあっては文書課長に、所にあっては所の文書担当
課の長に引き継ぐための事務を行うこと。
(4)
文書の整理については、年度当初に前年度の文書を移し替えるなど、キャビネット、
ロッカー、書棚などに収納されている文書の整理・整とんに当たり、文書の紛失などが
ないように注意すること。また、電子文書に関しては、不要に保管しているものがない
かなどを点検し、課長又は所長の指示を受けて、不要な電子文書(主たる保存対象が文
書となっているものなど。)の削除等を行うこと。
4
本来、文書事務担当員の分担する事務として規定したものであっても、担当者自ら行った
方が事務を迅速に処理できる場合や個人情報保護等の観点から職員を特定して処理しなけれ
ばならないような文書又は電子文書などについては、担当者自ら行えることとしている。こ
こでいう、担当者には、その内容に応じた者とすることが必要であることから、所属長等が
含まれる。
第6条(用紙の規格)関係
1
本条は、文書のA4判化の徹底を図るため、使用する用紙の規格は、日本工業規格A4型
と規定したものであるが、文書の規格が法令の規定等により定められているもの、表彰状な
どのように日本工業規格A4型では、不適当なものは、その定められた規格又は適当と認め
られる規格によることができる。なお、日本工業規格A3型の用紙を半折りとして使用する
ことは本条にいうA4型には該当しない。
2
ワードプロセッサ等を使用し、感熱紙で作成する文書は、退色度、変質度からみて適当で
ないので、一時的な使用以外には、これを用いないこと。また、同様の理由から、長期に保
存する文書については、中性紙に限る。
第2章(受領及び収受)関係
第7条(本庁における文書の受領)関係
書留郵便物、親展文書及び電報は、受領から収受までの正確な記録を要求されるもの、本人
が開封するもの、緊急性を有するものなど一般文書とは異なる性質を有することから、特別な
受領手続を定めたものである。なお、逓送文書のうち特別便は、書留郵便物に準ずるものであ
るので特殊文書収配簿に記録すること。
第8条(主務課への文書の配布)関係
文書課において受領した文書は、主務課に配布しなければならないものであるが、親展文書
については、配布すべき課を特定した。
第9条(所における文書の受領)関係
所の文書担当課は、本庁における文書課と同様に受領窓口としての役割を担うため、同様の
定めをしたものである。
第 10 条(本庁における文書の収受)関係
1
文書課から配布された文書の収受手続については、次の点に注意すること。
(1)
本条第2項は、主務グループの文書事務担当員が、収受の手続を行った後に、担当者
に配付することを定めたものであるが、担当者が明確でない場合にはそのグループのグ
ループリーダーに配布すること。
(2)
本条第3項に規定する収受文書の付番方法は、収受した年月日(西暦)+日ごとの連
番(4桁)とすること。
(3)
本条第3項第1号に規定する「その他これらに類する文書」とは、ポスター、あいさ
つ状、案内状などの文書及び県の機関相互間の文書(許可、認可等の行政処分に関する
文書を除く。)、照会文書等当該文書に基づき回答等を必要とする文書であっても、必要
とする回答等が資料の送付、出席予定者、受領書等であるものなどを指す。
2
収受印のひな形及び寸法の標準的なものは、次のとおりとする。
神奈川県
文書記号
第
号
収
受
印
30 ~ 40mm
日付印等の回転印を利用して作成する場合には、次のように作成しても差し支えない。
神奈川県
文書記号
第
(連番記入場所)
3
1999.
1.31
収
受
号
(日付)
印
年間又は特定の期間に同一の件名で相当数受領する申請書などについては、本条第4項の
規定により、申請書等ごとに収受記録簿を作成し、処理することができるが、これは、統合
文書処理システムの利用によることが難しい場合を想定した規定であり、同項に規定する「相
当数」の基準については、個々の案件ごとに、文書の取扱い時期や期間と1日あたりの数量
との関連などを比較考量し、決定することが適当である。なお、統合文書処理システムを使
用した場合には、日付ごとに1番から 9999 番まで順に自動付番されるので、収受番号の重複
が発生しないように、文書事務主任が各収受記録簿ごとに、9000 番台から 8000 番台、7000
番台というように、降順に先頭番号を割り振るなどの措置を講じること。
4
収受記録簿については、主務課において作成している許認可申請書等の台帳(情報システ
ムを使用する場合を含む。)等で、申請書等の件名、収受年月日、申請者名、番号及び処理経
過が記載できるものがある場合は、当該台帳等をもって収受記録簿に代えても支障がないも
のとする。ただし、この場合であっても、収受番号の重複が発生しないことが必要であると
ともに、別途このような取扱いを行っていることが所属職員に対して周知され、県民等の問
い合わせに対して支障がないよう留意すること。なお、情報システムを使用している場合に
あっては、当該システム改善や再開発を行う際には、統合文書処理システムとの連携を図る
ものとする。
5
本条第6項の規定により文書の余白に到達の日時を記載することが必要なものとしては、
裁判所から訴訟関係者にあてて差し出される訴訟関係書類など、郵便法第 49 条の規定による
「特別送達」扱いの書留郵便物等が考えられるが、封筒の表にこれらに類する文書であるこ
との表示があるものについては、同項の規定により処理すべきである。
6
親展文書で収受記録簿に記入する必要があるものについては、名あて人から課の文書担当
グループの文書事務担当員に回付し、必要な手続をとることとしたものである。
なお、主務グループの特定できるものについては、収受印の押印が必要なものを除き、名
あて人から、主務グループの文書事務担当員に直接回付しても差し支えない。
7
文書課では、原則として開封しないため、配布された文書が課の所管する事務に係るもの
でないことが判明した場合には、直ちに文書課又は主務課に回付しなければならないが、主
務課に直接回付した場合には、経過を把握できるようにするため、再配布の記録を残すこと
としたものである。再配布の記録としては、おおむね次の項目を記録しておくこと。
(1)
配布された年月日
(2)
発信者名
(3)
あて先
(4)
再配布先所属名、担当職員名
(5)
再配布年月日
第 11 条(所における文書の収受)関係
1
所の文書担当課の文書事務担当員が受領した文書のうち、第1項第1号から第3号に掲げ
る文書については、第7条関係で説明したとおりの性質を有することから、特別な受領手続
を定めたものである。
2
本条第2項は、所の主務課の文書事務担当員が収受の手続を行った後に、担当者に配付す
ることを定めたものである。なお、書留郵便物及び電報については、特殊文書収配簿により
配布するものである。
3
文書担当課から配布された文書の収受手続において、注意すべき点は、第 10 条関係第1項
で説明したとおりである。
4
年間又は特定の期間に同一の件名で相当数受領する申請書などについては、本条第5項の
規定により、申請書等ごとに収受記録簿を作成し、処理することができるが、この規定の趣
旨及び文書事務主任が講じるべき措置は、第 10 条関係第3項で説明したとおりである。
5
主務課において作成している許認可申請書等の台帳等をもって収受記録簿に代えて支障が
ない場合の条件等については、第 10 条関係第4項で説明したとおりである。
6
本条第7項の規定により文書の余白に到達の日時の記載を必要とするものとしては、第 10
条関係第5項で説明したとおりである。
第 11 条の2(消費生活課における文書の受領及び収受の特例)関係
本庁における文書の受領、収受に係る一連の事務処理は、主務課と文書課との連携を必要と
するが、消費生活課、本庁庁舎外に所在する主務課においては連携が困難となることから、当
該事務処理においては所の取扱いを準用することとした。
第 11 条の3(統計センター等における文書の受領及び収受の特例)関係
所における文書の受領、収受に係る一連の事務処理は、所の主務課と文書担当課との連携を
必要とするが、統計センター等、本庁庁舎内に所在する所においては連携が困難となることか
ら、当該事務処理においては本庁の取扱いを準用することとした。
第 12 条(ファクシミリ収受)関係
1
本条は、ファクシミリで受信した文書の取扱いについて定めたものである。
2
ファクシミリを共用している場合には、滅失、誤配等が発生しないように、その取扱管理
者及び方法を事前に取り決めておくこと。
第 13 条(電子メール収受)関係
1
本条は、電子メールで受信したものの取扱いについて定めたものである。
2
本条第3項は、職員用電子メールアカウントあてに送られた電子メールは、職員を特定し
て送信されるものであり、親展文書と同様の扱いとなることから、その内容が業務に係るも
のである場合には、収受の手続を行うべき旨を定めたものである。
3
本条第4項は、電子メールで受信したものであっても、その添付された電子情報が大容量
であるなどの理由により、統合文書処理システムに登録しない場合の取扱いについて定めた
ものであり、この場合であっても、収受記録については統合文書処理システムへ登録するこ
と。
第 14 条(その他の行政文書の収受)関係
その他の行政文書とは、文書(ファクシミリで受信したものを含む)及び電子文書(電子メ
ールで受信したものに限る)以外の行政文書をいい、具体的には、磁気テープ等の電磁的記録
媒体が、その主たる対象となる。
第 15 条(重要な行政文書の事前閲覧等)関係
担当者は、収受の手続が終了した文書のうち重要なもの又は異例なものについては、起案し、
決裁に至るまでの手続過程において当該事案の処理に大幅な訂正又は変更が加えられることを
回避するため、あらかじめ、本庁においては主務課長に、所においては所の主務課の長に事前
に提示して指示を受けることとしたものである。
なお、主務課長などがその内容を事前に知る必要があるものについても、本条の規定により
提示すべきものである。
第3章(文書及び電子文書の作成)関係
第 16 条(書式等)関係
1
文書及び電子文書の書式は原則として横書きによるものとし、その例外として縦書きによ
ることが認められるものは、本条第1項各号に掲げるものに限られる。
2
電子文書のデータ形式は、政策局情報企画部情報システム課が全庁共通的に配備する機器
に標準で登載されているワープロソフト及び表計算ソフトなどの標準データ形式又は国際標
準のデータ形式によるものとし、これ以外のデータ形式により電子文書を作成した場合には、
出力して文書化したもので回議等の事務処理を行うことにより、当該文書を保管・保存の対
象とする。なお、統合文書処理システムには、属性情報のみを登録することとする。
3
文書及び電子文書の書式の最も基本的な例は、別に示す常用文例のとおりである。
第 17 条(記述の原則)関係
1
本条は、文書記述の原則を定めたものである。ただし、固有名詞にあっては、例外的に使
用することができる。また、特殊用語、専門用語などで、他に言い換えが困難な場合にあっ
ては、例外的に使用することができる。この場合においては、別途解説を記載するなどの対
応を併せて行うことが必要である。
2
電子文書の作成にあたって使用できる用字の範囲は、JIS
X0213-2004に準
拠したSJISコードを使用するものとし、外字に関しては、Windows外字及び全庁
的に使用することを目的として政策局情報企画部情報システム課長が管理する外字に限る。
ただし、当該外字の使用に関しては、県民等へ電子メール等で施行する際には、次のいずれ
かに該当する場合に限って使用できるものとする。
(1)
受信者側で再生できることが確実であるとき
(2)
受信者があらかじめ再生できないことを承認し、かつ、外字の使用により疑義が発生
するおそれがないとき
第 18 条(指示番号の記載方法)関係
本条は、標準的な横書き文書に段階を設けて細別する場合における指示番号の表示方法に関
して定めたものであるが、この方法により、段落を設けて細分する場合で、「a」、「b」、「c」
の段階を更に細分する場合には「(a)」、「(b)」、「(c)」を、これを更に細分する場合には、「a'」、
「b'」、「c'」を用いることとする。また、括弧を用いる場合などは、半角文字を用いても構わ
ない。なお、その文書の種類や内容などにより、これにより難い場合には、別の指示番号を用
いても差し支えない。
例
1
(1)
ア
(ア)
a
(a)
a'
2
(2)
イ
(イ)
b
(b)
b'
3
(3)
ウ
(ウ)
c
(c)
c'
第 19 条(起案文書の作成)関係
1
本条第2項第1号の規定により用いられる処理印は起案用紙の上部記入欄と同一の記入事
項によって構成されているので、起案用紙(第4号様式)を用いて作成する場合と同様に必
要な事項を記入すること。
2
本条第2項第3号の規定により経由する文書のうち、送付先が知事部局の機関であるとき
は、経由印内への公印の押印を省略することができる。
3
本条第3項は、回議に当たって必要な事項の定められた欄への統合文書処理システムへの
登録、起案用紙への記載について定めたものである。特に留意する必要がある事項は、次の
とおりである。なお、回議対象者は、第 26 条第4項及び第5項に定めるところにより、指定
しなければならない。
(1)
件名欄
起案文書の内容が一目でわかるようにできる限り具体的な件名とすること。
(2)
処理期限欄
ア
許認可等事務の標準処理期間に関する規程(以下、「許認可等事務規程」という。)
により処理日数が定められているものについては、同規程により算出された日限とす
ること。
イ
許認可等事務規程により処理日数が定められていないものについては、その施行す
べき年月日とすること。この場合、照会文書で回答希望年月日が表示されているとき
でも、その日が処理期限となるのではなく、少なくともその期日までに施行先に回答
文書が到達するように郵送、逓送などに必要な日数を考慮して処理期限を設定するも
のとすること。
ウ
処理期限の設定に当たっては、文書の施行に関連する事前調査、公聴会の開催、附
属機関への諮問、関係局部課への回議を含めて決裁に至るまでに必要な期間などを考
慮の上決定すること。
(3)
保存期間欄
ファイル基準表によって定められた保存期間を記載すること。なお、管理規則第9条
第7項に規定する常時使用する文書ついては「(常)」と、管理規則第 11 条第2項の規定
により保管する文書については「保」と左側に記載し、保存期間を括弧書きとすること。
(4)
起案者欄
起案者を明らかにするため、起案者の所属する課及びグループの名称、氏名並びに庁
内電話番号とすること。
(5)
公開・非公開の状況欄
「神奈川県情報公開条例の解釈及び運用の基準」(平成 12 年3月 31 日付け県民部長通
知)の第5条関係の2運用に定めるところによること。
(6)
個人情報事務登録欄
神奈川県個人情報保護条例(平成2年神奈川県条例第6号。以下「個人情報保護条例」
という。)第7条第2項により登録した個人情報事務登録簿の番号とすること。
(7)
保存対象欄
主たる保存対象を記載する。電子文書のみで回議されるものは「電子」とし、それ以
外の場合には、「紙」とすること。
(8)
決裁方法欄
文書のみで回議するものについては「紙」、電子文書のみで回議を行うものについては
「電子」、文書による回議と電子文書による回議を併せて行う場合には「併用」とするこ
と。
4
本条第4項は、起案文書の作成を統合文書処理システムの利用によらない場合であっても、
保存管理の記録を残すため、処理後において、必要な事項を登録するべき旨を定めたもので
ある。本来は、すべての案件、資料を登録することとなるが、本システムの利用環境を考慮
し、当分の間、保存期間が 10 年以上のものについては、必ず登録するものとする。
5
施行区分欄の記載にあたっては、主な施行方法を記載することとしたことから、その判断
基準を示したものである。施行の方法が施行先により異なる場合には、おおむね、書留と通
常の郵便であれば書留とし、通常の郵便と直渡しであれば直渡しとするなど、その施行方法
により留意すべきことがあるものを優先して記載することが適当ではあるが、これと併せて、
施行先ごとの施行方法及び施行年月日等が確認できるようにしておくことが必要である。な
お、施行区分欄への記載は、次の例による。
(1)
郵便(普通)
(2)
郵便(書留)
(3)
郵便(速達)
(4)
郵便(配達証明)
(5)
郵便(特定記録)
(6)
郵便(内容証明)
(7)
逓送(普通)
(8)
逓送(特別)
(9)
直渡し
(10)
宅配便
(11)
メール便
(12)
公報登載
(13)
ファクシミリ
(14)
電子メール
(15)
ホームページ登載
第 20 条(例文登録)関係
1
本条第1項は、文案を例文化することにより、書式の統一や文案審査の効率化を図ること
を目的に定めたものであり、統一的な取扱いを行うことと統合文書処理システムでの利活用
を促進するため、文書課長(告示及び公告については、政策法務課長)が一括して審査及び
登録を行うこととしたものである。例文登録を行う場合には、登録例文件名、文案の区分(起
案文書、起案案文、施行文書、資料の別。)、利用対象所属名などの必要事項を記載した「例
文登録申請書」を作成し、例文とする文案を添付して申請するものとする。なお、これとは
別に、所属内で統一的に使用する帳票等に関しては、起案により定め、個別帳票として、統
合文書処理システムに登録することができる。個別帳票についても、例文と同様に使用頻度
等を常に把握し、不要となった場合には、起案により廃止し、統合文書処理システムからも
削除しなければならない。
2
本条第2項は、登録された例文を変更又は廃止する場合の手続きを定めたものであり、例
文登録番号、登録例文件名、変更する範囲などの必要事項を記載した「例文変更・停止・廃
止申請書」を作成し、文書課長(告示及び公告については、政策法務課長)に申請しなけれ
ばならない。ここでいう停止とは、例文そのものの変更や廃止を行わない場合で、特定の所
属での使用を停止する場合をいう。
3
例文処理簿による処理については、従前の神奈川県文書管理規程によって、本庁にあって
は法務文書課長(又は総務部文書課長)が、所にあっては所の文書担当課の長(所の文書担
当課が置かれていない所にあっては所長)が承認した事案のうち、個々の起案によることが
著しく事務処理の効率化を阻害する場合に限り、当分の間、これを認めるものとする。
第 21 条(記号及び番号)関係
1
本条は、行政文書の同一性を保証し、更に行政文書事務の処理の適正を確保するための手
段として、原則として、施行する文書又は電子文書には、起案文書ごとに記号及び番号を付
けることとしたものであり、文書又は電子文書の種類ごとにその記号及び番号の付け方を定
めたものである。
なお、施行名義者が複数いる場合には、その通知に係る事務を分掌する課又は所の記号及
び番号を使用する。
2
本条第1項第5号に定める所属ごとに使用する施行番号の付番方法は、年度毎の連番とす
る。また、本条第1項第5号ただし書の収受に基づかないで発する文書で軽易なものとして
は、課長又は所長名義で施行される文書で回答を必要としないものなどが該当する。
3
本条第2項は、統合文書処理システムの利用により難い場合の事務処理を定めたものであ
り、この際の付番の方法は、本条第1項と同様であるが、システムで付番するものと施行番
号簿を用いて付番するものの重複が発生しないようにするため、あらかじめ文書事務主任が
統合文書処理システムに自動付番しない番号範囲を登録するとともに、施行番号簿ごとに利
用可能な付番範囲を明記しておくなどの措置をとること。
第 22 条(施行名義者の基準)関係
1
神奈川県事務委任規則(昭和 35 年神奈川県規則第 60 号)その他により知事から委任され
た事務については、その受任者の名義によって文書又は電子文書が施行されるが、その他の
事務については、たとえその事務の処理について神奈川県事務決裁規程(昭和 35 年神奈川県
訓令第 17 号。以下「事務決裁規程」という。)などによって補助機関に専決権限が与えられ
ているものであっても、これは、本来知事が決裁すべきものを知事に代わって決裁を行うも
のであって、その事務に関する文書の施行名義は、原則として、知事名によるべきものであ
る。しかしながら、従来からの慣例として、専決事務のうちその内容が比較的軽易なものに
ついては、局長、部長、課長(担当課長を含む)又は所長の名義で施行されているが、おお
むね次表の左欄に掲げる区分に応じ、当該右欄に掲げる職名とすること。
(1)
本庁の場合
区
分
職
名
1
2
条例、規則、告示、公告、訓令及び訓
指令書、裁決書、決定書、議案書、契約書その他
これらに類する文書
神奈川県知事。ただし、 法
3 国の行政機関(府、省、委員会及び庁)の長、次 令の規定により権限が他の者
官その他これらに準ずる者に発する文書
に存するときは、その定める
4 都道府県知事に発する文書
ところによる。
5 市町村長に発する文書
6 その他1から5までに準ずる文書
7
8
条例、規則等の解釈及び運用方針に関する文書
国の行政機関の局長、部長、課長その他これらに
準ずる者に発する文書
9 都道府県の局長又は部長に発する文書
10 市町村長に発する文書で軽易なもの
11 官公署の長(上記に掲げる者を除く。以下同じ。)
に発する文書
12 その他7から 11 までに準ずる文書
神奈川県○○局長又は神奈
川県○○局○○部長。ただし、
当該文書が県の機関に発する
ものであるときは、神奈川県
を省略するものとする。
13
14
15
神奈川県○○局○○室長又
は神奈川県○○局○○部○○
課長。ただし、当該文書が県
の機関に発するものであると
きは、神奈川県を省略するも
のとする。
都道府県の課長に発する文書
官公署の長に発する文書で軽易なもの
その他軽易な文書
16
(2)
照会文書などに基づき発する文書
当該照会などの発信者に相
当する職名
所の場合
区
分
知事の権限に属する事務のうち所長が専決するも
のに係る文書
職
名
神奈川県知事
神奈川県○○所長又は神奈
川県○○支所長(試験場長、
知事の権限に属する事務のうち所長が専決するも 地区事務所長など)。ただし、
のに係る文書で軽易なもの
当該文書が県の機関に発する
ものであるときは、神奈川県
を省略するものとする。
神奈川県○○所長。ただし、
当該文書が県の機関に発する
所長の権限に属する事務に係る文書
ものであるときは、神奈川県
を省略するものとする。
2
課長名義で施行する文書のうち特に知事部局内の課長又は所長あてに発する文書について
は、「○○局○○部」を省略し、「○○課長」のみによって表示することができる。ただし、
知事部局内であっても「総務室長」等「○○課長」のみの表示で施行名義者が特定できない
場合には、省略することができない。
3
あて名と施行名義者の表記については、あて名が職氏名のときは施行名義者も職氏名とし、
あて名が職名のみのときは施行名義者も職名のみとすること。
第 23 条(問い合わせ先の表示)関係
1
本条は、その文書又は電子文書の内容に関し照会する必要がある場合などに対応するため、
施行文書の末尾にその事務を担当する組織の名称等を表示することとしたものである。した
がって、課長又は所長が、その事務を担当するものとして定めた細部組織(グループ、担当、
駐在事務所など)についても、その名称を表示すること。
2
問い合わせ先の表示は、当該文書の施行名義との関係で、次表のとおりとし、原則として、
担当者名を表示すること。なお、「問い合わせ先」の字句については、文書又は電子文書の内
容等から判断して、「事務担当」を用いても差し支えない。また、適宜に連絡先の電話番号・
ファクシミリ番号・電子メールアカウントなどを表示すること。
施行名義
本
庁
知
局
部
事
長
長
室(課)長
所
知
事
問い合わせ先の表示
問い合わせ先
○○課○○グループ△△
※ 問い 合わ せ先 が特 定で きな い
場合は、「局名」、「部名」等を併せ
て表示すること。
問い合わせ先
○○グループ△△
問い合わせ先
○○所○○課△△
所
3
長
問い合わせ先
○○課△△
担当者名は、姓のみ表示することを原則とするが、同一のグループ等に同姓者がいる場合
にあっては、名前も表示するなど適宜工夫すること。また、担当者は、できる限り複数名を
表示することとし、担当者を選定するに当たっては、当該事案の対応を行うにふさわしい者
とすること。
第 24 条(参考資料等の添付)関係
本条は、決裁を行うに当たっての判断の資料として必要なものに限り、添付することとした
ものである。したがって、定例的又は軽易なものについては、資料の添付は行わないこと。
第 25 条(起案によらない文書及び電子文書への必要事項の記載)関係
本条は、情報公開制度の趣旨を踏まえて、行政文書管理の充実を図るため、起案によらない
で作成する文書及び電子文書の取扱いについて定めたものである。なお、起案によらないで作
成する文書及び電子文書には、報告書、打合せ資料などが含まれるものであるが、作成に当た
っては、文書の内容が一目でわかるような具体的な件名を記入することが必要である。また、
このように起案によらないで作成する文書及び電子文書も、起案と同様に統合文書処理システ
ムの利用による作成、又は登録を行わなければならないものである。
第4章(回議及び回覧等)関係
第 26 条(回議の方法等)関係
1
本条第1項は、従来と同様に文書による回議が原則であることを明確にした上で、電子文
書による回議と併用した回議もできる旨を定めたものである。文書による回議と電子文書に
よる回議の併用を業務システムのチェック機能として使用する場合は、業務主管課又はシス
テム主管課がその活用方法や回議者の指定方法等について、当該システムの利用者に対して
周知徹底しなければならない。なお、文書による回議と電子文書による回議を併用した場合
には、本条第3項において、文書を原本として取り扱う旨を定めた。
2
本条第2項の電子文書のみによる回議を行うことができるものは、保存期間が1年に属す
るもの(公印の省略が可能であり、かつ、法的効果を伴わないものに限る。)で、次のいずれ
かに該当するものとする。
(1)
電子メール等で収受した電子文書に基づく起案
(2)
県の機関に対する軽易な照会、通知等の起案
(3)
電子メール又はホームページ登載により施行するものの起案(文書による収受に基づ
くものを除く。)
3
本条第4項は、起案文書の回議の順序を定めたものであり、これを図示すると次のとおり
である。この図は知事決裁の起案文書について示したものであるが、局長決裁、部長決裁又
は課長決裁の起案文書の回議の場合も、これに準ずること。また、所の場合も同様である。
(主務)
(主務)
局 長
部 長
(主務課)
課長
←
課員
(部内他課)
課長
知 事
4
←
課員
副知事
(局内他部)
(局内他部)
部 長
課長 課)
← 課員
(他局)
(他局部)
(他局部課)
局 長
部 長
課長
←
課員
本条第5項は、回議の迅速化を図るため、回議対象者の絞込みを明文化し
たものである。回議対象者の絞込みについては、おおむね、課長決裁であれば、「グループリー
ダー、副課長、課長」の3者、部長決裁の場合には、これに「部長」を加えて4者、局長決
裁の場合には、これに「局長、副局長」を加えて6者、知事決裁の場合には、これに「副知
事、知事」を加えて8者とすることを標準とする。また、本取扱いの徹底を図るため、グル
ープ名や役職名のみでなく、氏名の明記に努め、回議対象者の特定を行うものとする。
第 27 条(他の課、部又は局への回議)関係
1
他の課、部又は局への回議は、りん議制度の下において、事務が複雑な機構によって分掌
されている場合にその機関の意思を矛盾なく決定するための手段である。事務処理の促進を
図る見地から、他の課、部又は局への回議は、事務分掌によってその案件の処理に関与する
権限を有することとなっている範囲で、かつ事前協議によってこれを省略できない場合に限
り行うことができる旨を定めたものである。なお、事前協議により回議を省略した場合には、
事前協議を終えた旨をその年月日及び協議先の職員の職氏名とともに起案文書内に明らかに
しておく必要がある。
2
回議を受けた課、部又は局において、回議を受けた事案について意見を異にするときには、
権限があるからといって一方的に修正することなく、主務課又は所の主務課と協議の上決定
すること。
第 28 条(起案文書の訂正)関係
本条は、起案文書に訂正を行った場合には、その訂正の責任者を明らかにしなければならな
い旨を定めたものである。文書で回議したものについては、訂正した職員は訂正箇所に署名若
しくは自己の印を押印するものとし、電子文書で回議したものは、訂正記録を残すか、コメン
トを付記するものとする。この規定は、起案者はもちろん、決裁権限を有する職員及び回議を
受ける職員など、その案件の処理に関与するすべての職員について適用される。ただし、誤字、
脱字等の軽易な修正を行った場合は、この限りでない。
第 29 条(起案文書の承認等)関係
1
本条は、第 26 条で定めた回議方法ごとの承認方法について定めたものである。特に文書に
よる回議と電子文書による回議の併用を行う場合には、原則として、両方の承認手続を採る
ことが必要であるので注意が必要である。
2
従来の文書のみで回議する場合を除いて、その承認方法を採用した業務主管課又はシステ
ム主管課が、当該取扱いについて周知徹底を図らなければならないのは、第 26 条関係の1で
説明したとおりである。
第 30 条(政策法務課長への回議)関係
1
本条第1項は、条例、規則及び訓令並びに第 20 条第1項の規定により例文処理の登録を受
けている告示及び公告以外の告示及び公告に係る起案文書について、政策法務課長に回議し
た上で、その審査を受けなければならない旨を定めたものである。
2
本条第2項は、条例、規則及び訓令の制定又は重要な改正については、事前に法令上の問
題点などについて十分に調査検討することにより、当該事案を的確に処理することを目的と
して、本条第1項の規定による政策法務課長の審査を受ける前に、あらかじめその事案の処
理について政策法務課長と協議することを主務課長及び所長の義務としたものである。
3
本条第3項は、本条に定める回議又は協議を受けた場合に、その事案について理解し、問
題点の分析及び検討を十分に行うことができるようにするため、政策法務課長が、主務課長
などに対して参考資料などの提示を求め、又は実地調査を行うことができることとしたもの
である。
4
本条第4項は、政策法務課長が、条例、規則、訓令及び告示の制定又は改廃について必要
があると認めるときは、積極的に条例などの制定改廃について指示することができることと
したものである。
第 31 条(特に重要な文書等の取扱い)関係
本条は、起案文書のうち、特に重要な案件については決裁責任者及び回議を受ける者に立案
の趣旨、内容などについて口頭で詳細に説明し、決裁責任者などの便宜を図り、また、特に急
いで処理する必要がある案件については、その処理の迅速化を図る、いわゆる持回りで行わな
ければならないものとした。
第 32 条(代決)関係
本条は、代決者が事務を代決する場合における手続を回議の方法ごとに定めたものである。
代決権限については、事務決裁規程に定められているところによる。
第 33 条(決裁年月日)関係
1
本条は、起案文書が決裁されたときは、その年月日を記録し、決裁後における処理の促進
を図ろうとするものである。
2
起案文書のうち他の課、部又は局への回議を必要とするものについては、この回議が終了
して初めて機関としての意思が内部的に決定され、その後に初めてその事案が施行されるこ
ととなるものであるところから、この回議が終了した年月日をここにいう決裁年月日とする
こととしたものである。
第 34 条(起案文書の再回議等)関係
本条は、起案の内容についての重要な変更があったとき又は決裁に至る過程において諸般の
事情から起案事項を廃止したときには、既に起案文書に関与した職員にその旨を承知させるた
め、起案文書を再び回議し、又はその結果を通知しなければならないことを定めたものである。
統合文書処理システムを利用して回議を行った場合で、重要な変更を行った場合には、再回議
の機能により、再度回議を行い、起案を廃止する場合には、起案廃止の操作を行った後に新た
な起案に廃止した起案を構成して回議を行うこととなる。なお、結果の通知のみを行う場合に
は、その変更等の内容により口頭で処理してもよい。
第 35 条(回覧)関係
本条は、文書又は電子文書を収受した場合で、その文書又は電子文書に基づいて起案などを
する必要のないものであっても、収受したことを課長等の責任者への回覧により明らかにする
とともに、回覧終了年月日の記録により、処理済みとすることを定めたものである。なお、電
子文書をグループウェアシステムを利用して回覧する場合は、件名欄に「回覧」を付記するも
のとする。
第5章(文書及び施行文書の施行)関係
第 36 条(施行する文書及び電子文書の確認)関係
本条は、施行文書の内容に誤りがあってはならないので、原議との照合を必ず行うことを定
めたものである。また、施行する電子文書においては、単に表示されている内容の確認のみで
なく、修正記録や計算式などの不要な情報を含んでいないことを確認することも必要である。
第 37 条(日付)関係
本条に定める県公報登載以外の文書及び電子文書の施行年月日は、原則としてこれらの文書
及び電子文書を発送する日又は手渡す日とする。ただし、特に期日に指定のある等の理由によ
り決裁権者が承認したものについては、この限りでない。
第 38 条(公印の押印)関係
1
公印主任は、その審査に当たっては、施行する文書と原議とを照合するとともに次に掲げ
る事項が適正であるか否かについて注意しなければならない。
(1)
起案文書の決められた欄の記入(第 19 条及び第 33 条関係)
(2)
施行する文書の規格(第6条関係)
(3)
施行する文書の書式など(第 16 条及び第 18 条関係)
(4) 施行する文書の用字用語(第 17 条関係)
2
(5)
記号及び番号の記入(第 21 条関係)
(6)
文書の受信者及び施行名義者の表示(第 22 条関係)
(7)
問い合わせ先の表示(第 23 条関係)
(8)
文書の日付(第 37 条関係)
(9)
施行する文書の枚数
本条第2項の規定に従い、一度に大量の施行文書に押印する場合などの理由により公印主
任が担当者を公印押印の補助にあたらせる場合、補助の範囲は押印する文書の手渡し等押印
行為の周辺作業までであって、押印行為自体はあくまでも公印主任が行わなければならない
ことに留意すること。
3
公印は、公務上作成された文書に使用する印章をいい、その公印を押印することにより当
該文書が真正なものであることを認証することを目的とするものであり、施行する文書には、
本条第1項の規定により公印の押印を受けなければならない。ただし、本条第3項に規定す
る文書については、特に支障のない限り、公印の押印を省略することとしたものであり、そ
の場合にあっては、書簡形式の文書及び県の機関相互間の文書を除き、公印の押印が省略さ
れていることを明らかにするため、施行名義者名の下に「(公印省略)」と表示しなければな
らない。なお、本条第3項に規定する「軽易な文書」には、書簡形式の文書及び次に掲げる
文書で法的効果の伴わないものを含む。
4
(1)
照会文書
(2)
回答文書
(3)
会議の開催通知
(4)
調査依頼文書
(5)
送付文書
公印の押印を受ける時間は、勤務時間内であることは当然であるが、特別の事情により勤
務時間外に公印の押印を必要とする場合は、あらかじめ公印の保管者の承認を受けなければ
ならない。
第 39 条(公印の事前押印)関係
1
公印の保管者は、当日でなければ交付する者が確定しない品評会や展覧会の賞状及びその
都度必要に応じて使用する不動産登記簿閲覧申請書など、事前に押印しなければ事務の処理
に支障を生ずると認めた場合は、公印の事前押印を承認することができる。
2
文書課長は、本条の規定により文書課長が保管者である公印の事前押印の承認を受けた者
に、文書課長が別に定める「公印事前押印承認通知書」を交付する。この場合において、文
書課長は、文書の名称、公印の名称、事前押印を行う文書の枚数、文書の施行年月日、押印
年月日及び事前押印の承認を受けた者の連絡先を記録しておかなければならない。
3
本条の規定により文書課長が保管者である公印の事前押印を受けようとするときは、次に
掲げる事項を記載した「公印事前押印申請書」に、当該文書の原議、施行する文書及び施行
管理簿等施行状況を明らかにできる文書の写しを添えて、文書課長に申請しなければならな
い。ただし、賞状及び修了証書で文書課長が備える「事前押印承認登録簿」に登録した文書
については、文書課長の承認があったものとして取り扱うこととする。
4
(1)
文書の名称
(2)
公印の名称
(3)
押印する文書の枚数
(4)
事前押印を必要とする理由
(5)
文書の施行年月日又は施行期間及び施行場所
(6)
事前押印を行った文書の保管場所
主務課長又は所長が保管者でない公印(文書課に置かれているものを除く。)の事前押印を
受けようとするときは、文書課への申請に準じた取扱いをするものとする。
5
主務課長又は所長が保管者である公印の事前押印を受けようとするときは、公印取扱主任
に回議した上で保管者の決裁を受けるものとする。
6
主務課長及び所の主務課の長は、公印の事前押印を受けた文書について、本条第 2 項の規
定により当該文書の施行の状況を明確にしておかなければならないが、具体的な取扱いは、
次のとおりとすること。
(1)
保管者をあらかじめ定めて、当該文書の管理に当たらせること。
(2)
施錠ができる保管庫等において保管すること。
(3)
施行管理簿等を作成し、当該文書の名称、件名、納入年月日・通数、施行年月日・通数、
施行外(書き損じ等)年月日・通数、残数等を記録し、納入、施行等の都度、保管者の
確認印を押印すること。
(4)
当該文書がその様式の改正などに伴い不用になったときは、焼却、裁断などの方法に
より棄却処分を行うこと。
7
公印の事前押印を受けた文書に盗難、紛失等の事故があった場合は、公印の保管者に速や
かにその旨を届け出なければならない。
第 40 条(公印の印影の刷り込み)関係
1
本条の規定により公印の印影の刷り込みを行うことができるものは、表彰状、許可証、免
状、納入通知書など一時期又は常時多数に押印を必要とするもので、特に必要があると認め
られるものに限られる。したがって、安易に刷り込みを行うことはできないものであるが、
特に事務の簡素化、効率化を図るため、部長又は課長名義で施行する比較的軽易な文書で同
時に 30 通以上施行する文書については、簡易な公印の印影の刷り込みを行うことができる。
この場合にあっては、2による公印印影刷り込み承認の申請手続を行う必要はなく、施行文
書1部に公印の押印を受け、必要部数を複写印刷することができる。
2
本条の規定により業者に発注して文書課長が保管者である公印の印影の刷り込みを行おう
とするときは、次の事項を記載した「公印印影刷り込み申請書」に、当該文書の原議、施行
する文書及び施行管理簿等施行状況を明らかにできる文書の写し(前回申請により作成した
文書の在庫が僅少となったことにより継続して申請する場合については、施行管理簿等施行
状況の管理のため使用している文書の写し)を添えて、文書課長に申請しなければならない。
3
(1)
文書の名称
(2)
公印の名称
(3)
刷り込みを行う文書の枚数
(4)
刷り込みを必要とする理由
(5)
文書の施行年月日又は施行期間
(6)
印影の返還予定年月日
(7)
刷り込みを行った文書の保管場所
文書課長は、本条の規定により文書課長が保管者である公印の印影の刷り込みの承認を受
けた者に、文書課長が別に定める「公印印影刷り込み承認通知書」を交付し、文書課長が別
に定める「押印紙」に印影を押印し貸与する。この場合において、文書課長は、文書の名称、
公印の名称、刷り込みを行う文書の枚数、押印紙の貸与年月日、押印紙の返還予定年月日及
び押印紙を借り受けた者の連絡先を記録しておかなければならない。
4
本条第2項の規定により、公印の保管者である文書課長より貸与された公印の印影の刷り
込みを行うときは、次のとおり取り扱うものとする。
(1)業者に発注する際、次に掲げる事項を仕様書等に明記し、その履行を確認しなければな
ければならない。
ア
刷り込む印影は、押印紙に押印されたものを使用し、拡大、縮小及びその他加工をし
ないこと。
イ
ゲラ刷り及び試し刷り等に刷り込まれた印影は、裁断等により適切に処分すること。
ウ
印刷物の納入までに、業者に貸与した押印紙を返還すること。
(2)業者との押印紙の引渡し及び返還は、直接手渡しで行うこととし、業者から返還された
押印紙は、印影の刷り込みを行った文書の複写物とともに、印影の返還予定年月日までに
文書課長に返還するものとする。
5
主務課長が保管者でない公印(文書課に置かれているものを除く。)の印影の刷り込みを行
おうとするときは、文書課長への申請に準じた取扱いをするものとする。
6
主務課長又は所長が保管者である公印の印影の刷り込みを行おうとするときは、公印取扱
主任に回議した上で保管者の決裁を受けるものとする。
7
公印の印影の刷り込みをした文書については、本条第 2 項の規定により当該文書の施行の
状況を明確にしておかなければならないが、具体的な取扱いは、次のとおりとすること。
(1)
保管者をあらかじめ定めて、当該文書の管理に当たらせること。
(2)
施錠ができる保管庫等において保管すること。
(3)
施行管理簿等を作成し、当該文書の名称、件名、納入年月日・通数、施行年月日・通数、
施行外(書き損じ等)年月日・通数、残数等を記録し、納入、施行等の都度、保管者の
確認印を押印すること。
(4)
当該文書がその様式の改正などに伴い不用になったときは、焼却、裁断などの方法に
より棄却処分を行うこと。
8
公印の印影の刷り込みをした文書に盗難、紛失等の事故があった場合は、公印の保管者に
速やかにその旨を届け出なければならない。
第 41 条(施行の方法)関係
本条は、行政文書を施行するときの取扱いを示したものであるが、文書課長が別に定めると
されているものの施行方法等は、次のとおりである。
(1)
宅配便等とは、宅配便及びメール便のことをいう。
宅配便とは、貨物自動車運送事業法(平成元年法律第 83 号)の一般貨物自動車運送事
業の許可を受けた事業者又は同法の軽貨物自動車運送事業の届出を行った事業者による、
郵便法第4条第2項に定める信書(ただし、同法第4条第3項に定める添え状及び送り
状を除く。)に該当しない行政文書(ただし、1梱包につき重量 30 キログラム以下のも
のに限る。)の配送サービスで、施行先の受領した者の受領印又は署名を要するものをい
う。
メール便とは、貨物自動車運送事業法(平成元年法律第 83 号)の一般貨物自動車運送
事業の許可を受けた事業者又は同法の軽貨物自動車運送事業の届出を行った事業者によ
る、郵便法第4条第2項に定める信書(ただし、同法第4条第3項に定める添え状及び
送り状を除く。)に該当しない行政文書(ただし、1梱包につき重量1キログラム以下、
3辺の合計が 70 センチメートル以内で、最長辺が 40 センチメートル以内、厚さ2セン
チメートル以内のものに限る。)の配送サービスをいう。
したがって、宅配便及びメール便により施行できるものは、冊子及びパンフレット並
びにシー・ディー・アールに記録した電磁的記録などの信書にあたらないもののほか、
信書については、荷物に添付する無封の添え状や送り状に限定されることに留意するこ
と。
なお、メール便及び宅配便により施行する場合には、本庁にあっては、文書課長が別
に定める手続にしたがい、原則として、担当者自らがメール便及び宅配便に係る契約事
業者に連絡し、施行する行政文書を引渡すものとする。
(2)
ファクシミリ施行を行う場合には、担当者自ら送信するものとし、確実な施行を行う
ため、送信記録等の確認を行うこと。なお、ファクシミリ施行できるものの範囲は、次
のア及びイに該当するものでなければならない。
ア
第 38 条第3項の規定により公印の省略ができるもの
イ
照会、回答、調査依頼、会議の開催通知、資料送付、集計報告等の文書又は電子文
書で法的効果を伴わない軽易なもの
(3)
電子メールによる施行は、次の方法により行うこととする。
ア
施行できるものの範囲は、次の(ア)から(オ)までに掲げるもの以外のものとす
る。
(ア)許可、認可、免許、承認、取消し等行政処分に係るものその他処分性が認められ
るもの
(イ)契約書、協定書、覚書等双方の意思の合意を証するもの
(ウ)法令等により書面による施行が規定されているもの
(エ)個人情報等、神奈川県情報セキュリティポリシー(要綱)の規定により電子メー
ルによる送信が原則禁止されているもの
(オ)その他文書の原本性が求められるもの等、その性質から電子メール施行にふさわ
しくないもの
イ
施行先の同意があるとき又は電子メールで施行されることがあらかじめ周知されて
いる場合に限り行う。
ウ
国の機関等から県に対して通知があり、県から県内各市町村や所管する法人等に対
して当該通知の内容を周知するなどの情報提供を電子メールで行う場合は、電子メー
ルに当該通知の写しを添付するか、電子メールに当該通知の写しを登載したホームペ
ージのアドレスを記載することにより行う。ただし、後者の場合、当該通知の写しが
県の意思と無関係に削除されることを防ぐため、県が自ら管理できるホームページに
登載すること。
エ
施行にかかわる起案文書に、施行先の電子メールアカウントを記載しておく。
オ
送信は、用いる電子メールアカウントに応じて、次の(ア)又は(イ)に示す者が
行うこととする。
なお、施行に用いる電子メールアカウントは、原則として所属用又は業務用の電子
メールアカウントを用いることとするが、県の機関あてに施行する場合及び緊急やむ
を得ない場合などに限って、職員用電子メールアカウントを用いて当該職員自ら送信
することができる。ただし、県の機関以外あてに施行する場合には、受信者からの返
信先として、所属用又は業務用の電子メールアカウントを明記しなければならない。
また、送信に当たっては、インターネットの利用及び運用に関する要領等、電子メ
ール送信に関するその他の規定、通知等に留意する。
(ア)所属用電子メールアカウントを用いて行う場合には、本庁においては、文書担当
グループの文書事務担当員(ただし、必要に応じてグループ等ごとに割当てを受け
た所属用電子メールアカウントあての電子メールの場合は、当該電子メールアカウ
ントに係る主務グループ(所にあっては、主務課)の文書事務担当員)、所において
は、所の文書担当課の文書事務担当員。
(イ)業務用電子メールアカウントを用いて行う場合には、業務用電子メールアカウン
トの使用できる担当者。
(4)
ホームページ登載による施行は、次の方法により行うこととする。
ア
主務グループのグループリーダー又は所の主務課の長が、登載する内容が原議と相
違ないことを確認し、誤りがあることが判明した場合には、直ちに内容の訂正等の適
切な措置を講じなければならない。
イ
施行できるものの範囲は、電子メール施行できるものの範囲と同様とする。
ウ
登載する内容に個人情報保護条例第2条第1号で規定する個人情報を含む場合には、
同条例第 10 条第2項の規定に基づき審議会の意見を聴いたもの(類型適用を含む。)
でなければならない。
エ
登載に当たっては、インターネットの利用及び運用に関する要領等、ホームページ
登載に関するその他の規定、通知等に留意する。
第 42 条(郵送及び逓送)関係
1
本条は、文書を郵送又は逓送により施行する手続を定めたものである。なお、担当者は、
大口発送郵便(普通郵便は 300 通以上、特殊取扱いの郵便は 50 通以上のもの)については、
その内訳を別に定める発送依頼票の定められた欄に記入しなければならない。
2
本条第5項から第7項までの規定は、消費生活課が本庁庁舎外に、統計センター等が本庁
庁舎内に所在することにより、本条第1項及び第2項に規定する主務課及び所の主務課にお
ける郵送又は逓送に係る一連の事務処理が困難となることから、消費生活課の事務処理にお
いては所の、統計センター等の事務処理においては本庁の取扱いをそれぞれ準用することと
したものである。
第 43 条(本庁における文書の集配)関係
1
本条の規定により「文書課長が不適当と認めるもの」には、次に掲げる文書が含まれるも
のであり、主務課の職員が直接窓口等に持ち込み、又は主務課の職員が受け取りに来ること。
2
(1)
急ぐ必要がある文書
(2)
一時に多量に集配する必要のあるもの
(3)
自動車便などにより到達した重量のあるもの
(4)
文書課が受領した電報及び現金書留
通常の集配回数及び時刻は、おおむね次のとおりである。
(1)
本庁舎における集配
第1回
午前 10 時から午前 11 時まで
第2回
午後1時 30 分から午後2時 30 分まで
なお、受領した書留等の特殊取扱郵便物は、おおむね午後1時から午後2時 30 分までに
配布する。
(2)
本庁舎以外の庁舎における集配
第1回
午前 10 時から午前 11 時まで
第2回
午後1時から午後2時まで
なお、受領した書留等の特殊取扱郵便物は、第2回の集配により配布する。
3
本庁の課に備える文書集配箱は、文書課が行う文書の集配が能率的に処理されるように設
置場所に留意すること。
第 44 条(電子郵便及び電報)関係
1
本条は、電子郵便又は電報を発送するときの取扱いを示したものであるが、経費や利便性
を考慮し、原則として、電子郵便により発送するものとする。なお、本条ただし書の定めに
より担当者が電子郵便又は電報の発送をするときであっても、本庁にあっては文書課と協議
の上、その指示に従うこと。
2
本条第2項及び第3項の規定は、消費生活課が本庁庁舎外に、統計センター等が本庁庁舎
内に所在することにより、本条第1項に規定する主務課及び所の主務課における電子郵便又
は電報に係る事務処理が困難となることから、消費生活課の事務処理においては所の、統計
センター等の事務処理においては本庁の取扱いをそれぞれ準用することとしたものである。
第 45 条(直渡し)関係
本条は、直渡しを行う上での取扱いを具体的に示したものである。
第 46 条(施行の中止等)関係
本条は、起案文書が決裁になった後、その決裁に係る事案の施行を中止し、又は保留しなけ
ればならないときは、決裁された内容の変更であることから、起案者は、新たにその旨を起案
し、これに既に決裁を受けた原議を添付して、あらためて中止又は保留する旨の決裁を受けな
ければならないことを定めたものである。
第6章(行政文書の整理及び保管)関係
第 47 条(文書の整理及び保管)関係
1
本条第1項に規定するキャビネット等は、ウォールキャビネットなどの利用が増えてきて
いることから、ファイリングキャビネットに限定していたものを収納用じゅう器としたもの
である。ファイリングキャビネットを使用する場合にあっては、A4判4段を用いるものと
し、原則として上2段の引き出しには現年度の文書を、下2段の引き出しには前年度の文書
を収納するものとする。また、ウォールキャビネット等に収納する場合にあっても、ファイ
リングキャビネットに準じた取扱いを行うものとし、現年度分と前年度分の保管場所を明確
に分けて保管すること。なお、ファイルボックスを使用する場合には、第1ガイド及び第2
ガイドの名称等をその見やすい箇所に記載し、個別フォルダーを収納することにより行うも
のとする。毎年4月に、前々年度の文書を本庁にあっては文書課長に、所にあっては所の文
書担当課の長に引き継ぐものとし、現年度文書の保管場所に収納している前年度の文書を移
し替えるものとする。ただし、管理規則第9条第7項の規定により必要な期間保管する文書
を収納した個別フォルダーについては、ファイル基準表の定める順序に従って整理しておく
ものであり、移し替えてはならない。なお、管理規則第 11 条第2項の規定により保管する引
継保留文書は、あらかじめ課長の指定した場所に収納するものとする。
2
本条第1項ただし書に規定するキャビネット等に収納することが不適当なものを例示する
と、次のとおりである。これらの文書は、個別フォルダーに収納されるものではないが、棚
板などにファイル基準表の個別フォルダーの名称を表示するものとする。
3
(1)
用紙の規格上キャビネットに収納することが不可能なもの
(2)
帳簿類、設計書など
(3)
統計表の基礎となった調査票などで処理済み後利用されないもの
(4)
事務処理上特に編集製本することが適当と認められるもの
本条第2項の規定により処理済み文書は、原則として会計年度ごとに整理し、保管するこ
ととされたが、例外として暦年ごとに整理し、保管することが適当なものを例示すると、次
のとおりである。
(1)
条例及び規則の原本並びに法令番号簿(政策法務課所管のもの)
(2)
出勤簿及び休暇等申請(届出)簿
(3)
法律、政令、省令、条例、規則、訓令などの規定により、様式などが暦年区分になっ
ている帳票で事務処理上会計年度により整理することが不適当なもの
4
本条第3項の規定により会計年度又は暦年の帰属の基準は、文書の処理済み年月日による
ものとされたが、担当者は、文書の処理が終了したときは、忘れずに処理済み年月日を記入
するものとし、処理済み文書の編集、製本などに支障がないように、統合文書処理システム
に登録しなければならない。
5
処理済み文書をフォルダーに収納する場合には、当該処理済み文書の規格がA4判で縦長
のときはフォルダーに向かって左側に文書の上部がくるように収納し、また、当該処理済み
文書の規格がA4判で横長のときは原則としてフォルダーの折り目に文書の下部がくるよう
に収納すること。
6
本条第6項の「一件別整理」とは、許認可事務で許可、変更許可、変更届などを、補助金
交付事務で内示、交付決定、額の確定などを法人別、工場別などに一件書類として整理する
場合のように、一連の事務処理過程の文書を案件ごとに整理することをいうものである。こ
のような処理を行う文書は、保存期間が同一であるか、保存期間が異なる場合であっても、
最新のものの保存期間の満了年月日までの期間が最長であることを前提としている。このよ
うに一件別整理を行う場合には、保存期間の取扱について注意が必要である。
7
本条第7項は、未処理文書を懸案フォルダーに収納して保管することにより担当者が不在
の場合であっても当該文書の散逸を防止するとともに、事務の進行状況を把握できるように
定めたものである。なお、懸案フォルダーの使用上注意をすべき点は、次のとおりである。
(1)
「未処理文書」とは、処理が終了していない文書をいい、配布を受けた文書で処理に
未着手のもののほか、起案中の文書、未決裁の起案文書及び原議で未施行のものその他
処理中の文書を含む。
(2)
懸案フォルダーには、担当者の氏名を表示する。
(3)
一定の時期にまとめて処理することと定められている文書で相当数あるもの、部厚い
文書など懸案フォルダーに収納することが不適当な文書は、ファイルボックスに収納し
たり、ロッカー、書棚などのあらかじめ定められた位置に置くものとする。
8
本条各項に基づき、文書の整理等を行った場合には、その状況を統合文書処理システムに
登録し、常に最新の状態を保たなければならない。
第 48 条(電子文書の整理及び保管)関係
1
本条は電子文書の整理保管の方法について定めたものである。
2
本条第2項にいう「最新のものに構成して」とは、統合文書処理システムの文書構成機能
を使用して、複数の電子文書を束ねることをいう。このように構成を行う場合においても、
保存期間に関して注意が必要であることは、第 47 条関係第6項で説明したとおりである。
3
本条第4項は、統合文書処理システムのデータベース容量を有効に使用するため、不要な
電子文書(目録情報は除く。)を削除することを定めたものである。
4
本条第5項は、統合文書処理システムの運用に際して、必要な場合の整理について定めた
ものである。ここでいう整理の対象としては、文書による回議と電子文書による回議を併用
した場合の電子文書本体などのように、継続して保管する必要がない電子文書(目録情報を
含む。)の削除をいう。
第 49 条(電子情報の整理及び保管)関係
1
本条は、電子情報の整理及び保管に関して必要な事項を定めたものであり、例えば、例月
処理の場合には、各月の処理で更新したマスターを適切に保管するほか、電子情報が主たる
保存対象である場合には、その対象と取扱いを明確にしておくことが必要である。
2
本条後段にいう「文書又は電子文書」は、電磁的記録が保存されている媒体の管理台帳や
内容を説明するファイルレイアウト及び出力確認する際に使用するプログラムに関する設計
書等を指すものである。これらの文書又は電子文書は、対象となる電磁的記録の内容を説明
するものであるため、管理規則第9条第7項に定める常時使用する行政文書として保管する
ものであるが、対象となる電磁的記録の引渡時には、これらの文書又は電子文書の写しを併
せて引き渡すことが必要であるなど、その取扱いが他と異なるので注意が必要である。
第 50 条(その他行政文書の整理及び保管)関係
本条は、文書、電子文書及び電子情報を除く行政文書の整理及び保管に関して定めたもので
ある。なお、作成した索引目録については、統合文書処理システムへの登録が必要である。
第 51 条(保管行政文書の利用)関係
1
本条の規定により、保管行政文書の利用を、原則として庁舎内での当日のみに限定してい
るのは、行政文書の適正な保管を図り、行政文書の私物化を防止することを目的としたもの
であり、必ず励行しなければならない。
したがって、職員は、保管行政文書の内容について、当日を超え、又は当該行政文書が保
管されている庁舎外において参照する必要がある場合は、できる限り本条第2項に定める手
続により行政文書原本を持ち出すのではなく、複写した物を利用するよう努めなければなら
ない。なお、複写した物の作成等に当たっては、次の各号に掲げることを遵守しなければな
らない。
(1)
複写は必要な箇所に限り行うこと。
(2)
複写した物に特に取扱いに注意を要する情報が含まれる場合は、でき得る限り、これ
を読み取れないように加工すること。
(3)
複写した物は、利用終了後、適切な方法で廃棄すること。
なお、保管行政文書のうち、統合文書処理システムに登録されている電子文書を当該文書
の情報共有化範囲の権限を有しない職員に臨時に利用させる場合には、本条関係第4項第2
号で説明する処理を行うこと。
2
本条第2項の定めは、業務上やむを得ない事情により、第1項の定めにより難い場合の手
続を定めたものであり、貸出期間については、第 54 条関係第1項の規定に準じるものとする。
本文とただし書の違いは、取扱いに注意を要する情報を含む行政文書については、より厳
格に管理する必要があることから、保管行政文書借覧管理簿により管理することとしたもの
である。
なお、保管行政文書借覧管理簿の件名は、行政文書1件ごとの件名を記載することを原則と
するが、一度に同一目的により複数の行政文書を庁舎外に持ち出す場合で、全ての件名を記
載することが、事務処理の効率性に著しく支障がある場合に限り、代表的な行政文書の件名
の次に「外○件」と記載して、承認を受けることができる。
また、日常的に第2項の適用を受ける取扱いを行わなければならない場合で、個々の行政
文書ごとに承認を受けているのでは事務処理の効率性に著しく支障があり、その対象が同一
の個別フォルダーに収納されるべき行政文書であるときは、主務課長又は所の主務課の長の
承認を受けて管理簿等を別にするなどを取り決めておくことにより、個々の行政文書ごとに
行う主務課長又は所の主務課の長の承認を主務グループのグループリーダーの承認に代える
ことができる。なお、この事前の取決めに関しては、年度限りとし、年度ごとに承認を受け
るものとする。
3
本条第2項に規定する取扱注意情報は、次のとおりとする。
(1)
個人に関する情報であって、特定の個人が識別され、若しくは識別され得るもの又は
特定の個人を識別することはできないが、情報の漏出により、個人の権利利益を害する
おそれがあるもの
(2)
法人その他の団体(国、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に
関する法律(平成 13 年法律第 140 号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をい
う。以下この項において同じ。) 、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下
「法人等」という。)に関する情報であって、情報の漏出により、当該法人等の権利、競
争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの。
(3)
県の機関及び県が設立した地方独立行政法人(以下この号において「県の機関等」と
いう。)の内部若しくは相互間又は県の機関等と国若しくは他の地方公共団体(以下「国
等」という。)の機関、独立行政法人等若しくは地方独立行政法人(県が設立したものを
除く。)との間における審議、検討又は協議に関する情報であって、情報の漏出により、
率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に県民の
間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え、若しくは不利益を及ぼ
すおそれがあるもの。
(4)
県の機関、国等の機関、独立行政法人等又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に
関する情報であって、情報の漏出により、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の
性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
ア
監査、検査、取締り又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするお
それ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
イ
契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、県又は国等の財産上の利益又は当事者とし
ての地位を不当に害するおそれ
ウ
調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
エ
人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
オ
県又は国等が経営する企業、独立行政法人等又は地方独立行政法人に係る事業に関
し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(5)
知事の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供された情報。
(6)
情報の漏出により、公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあるもの。
(7)
法令等の規定又は地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)第 245 条の9第1項の規定に
よる基準その他知事が法律上従う義務を有する国の機関の指示により、公開することが
できないとされている情報。
4
本条第4項及び第5項は、主務課又は所の主務課以外の職員が、主務課又は所の主務課で
保管している行政文書文書の利用に際して必要となる手続を定めたものである。
(1)
保管文書の貸出し
保管文書の貸出しについては、貸出しを受けようとする職員は、保管行政文書借覧管
理簿に必要事項を記入し、貸出しを受ける。貸出期間等については、第 54 条関係第1項
の説明に準じるものとする。ただし、法令等の定めにより、目的外使用を禁止されてい
る情報が含まれる行政文書については、貸出しを受けることができない。なお、貸出し
を受けた行政文書に関しては、借覧期間中の保管場所を明確にし、主務課又は所の主務
課から閲覧若しくは返却を依頼された場合に即時に対応できるようにしておかなければ
ならない。
(2)
保管電子文書等の貸出し
統合文書処理システムに登録されている電子文書は、情報共有化範囲の指定により、
参照のみの権限を当該職員又は当該所属に対して当日に限って個別権限を付与すること
により行うものとする。ただし、情報共有化範囲の指定が個別フォルダー単位であるた
め、特定の電子文書のみを参照させる場合には、閲覧用の個別フォルダーを作成して、
該当する電子文書を一時的に移動させ、当該個別フォルダーに個別権限を付して利用さ
せるなど、他の文書又は電子文書に関する情報が参照できないように指定しておくこと。
この場合にあっては、利用終了後速やかに本来格納すべき個別フォルダーに戻すものと
する。
また、統合文書処理システムに登録されている電子文書以外の電子文書等の貸出は、
保管文書の貸出に準じて行うものとする。この場合にあっては、貸出を受けたものは、
自らの処理に必要な範囲において利用するものとし、主務課又は所の主務課において、
特に認めた場合を除き、複製等を保管することのないようにしなければならない。
5
閲覧又は借覧中の行政文書をき損し、又は亡失するなどの事故が発生した場合には、直ち
に本庁にあっては主務課長及び文書課長に、出先機関にあっては所の主務課長及び所の文書
担当課の長に届け出るとともに、当該行政文書に応じた関係機関等への連絡等を行わなけれ
ばならない。また、届出に当たっては、行政文書の件名、き損等が発生した状況、問い合わ
せ先、連絡した関係機関等必要事項を明記すること。
6
本条第2項及び第4項の規定により承認を得て持ち出した行政文書を返却する場合は、保
管行政文書借覧管理簿に主務課長又は所の主務課長の確認を受けるものとする。
7
課内室の分掌事務に係る行政文書について本条第2項及び第4項に規定する手続を行う場
合にあっても、当該手続の承認を行う課長は、当該課内室が置かれる課の課長であって、課
内室長ではないことに留意すること。
第7章(行政文書の保存)関係
第 52 条(処理済み文書の整理)関係
1
保存期間が 10 年以上の文書については、次の点に留意して編集、製本を行うものとする。
(1)
会計年度(暦年ごとに編集することが適当なものは、暦年)ごとに編集する。
(2)
保存期間が同一の文書を編集する。
(3)
事件が2年度(年)以上にわたる文書は、最も新しい処理済み年月日に属する年度(年)
に編集する。
(4)
同一件名を用いて表示することができる場合であって、製本に支障ないときは、2以
上の個別フォルダーの文書を一つの簿冊に編集する。
(5)
保存文書索引目次を統合文書処理システムにより作成し、複写した上で、保存文書索
引目次は簿冊に付け、複写したものは主務課又は所の主務課の控えとする。なお、保存
期間の起算日が、平成 11 年4月1日前の文書については、従前の例によるものとする。
(6)
2
表紙には、件名、年度(年)、保存期間及び主務課名又は所の主務課名を記入する。
保存期間が 10 年未満の文書(1年保存文書を除く)については文書保存箱に収納すること
となるが、個別フォルダーに収納されている文書は、個別フォルダーのまま文書保存箱に収
納すること。
3
文書保存箱の規格は、次の図のとおりとする。
文 書 保 存 箱 の 規 格
45mm
くり抜き
差し 込み立ち上げ部
50mm
350mm
切り込み
保存期間
処理済
270mm
年
年度
引渡し
保存箱 NO.
年 月
-
部
課
418mm
350mm
仕様
4
差し 込み型
印 刷
正面、 左側 各1 面
字体 ゴ シ ッ ク
本条第5項の規定により、主務課長又は所の主務課の長が必要とする期間を限って保管す
る処理済み文書は、引継保留文書整理票を作成し、所定の保管場所に保管するものである。
この場合、保存期間が 10 年以上の文書にあっては、引継保留文書整理票の件名欄に本条第1
項の規定により製本した文書の件名を、備考欄に保管場所を記入して、保存期間が 10 年未満
の文書(1年保存文書を除く)にあっては、引継保留文書整理票の件名欄に個別フォルダー
の名称又は文書の件名を、備考欄に保管場所を記入して整理すること。
第 53 条(処理済み文書の引継ぎ)関係
1
本条第2項(第3項及び第4項により準用する場合を含む。)の規定により処理済み文書の
引継ぎをしようとするときは、保存期間が 10 年以上の文書にあっては、主務課長(統計セン
ター等の所長を含む。)又は所の主務課の長(消費生活課の主務グループのグループリーダー
を含む。)は、統合文書処理システムにより保存文書引継書を作成し、文書課長又は所の文書
担当課の長(消費生活課の文書事務主任を含む。)に提出するものとする。また、保存期間が
10 年未満の文書(1年保存文書を除く)にあっては、統合文書処理システムにより保存文書
引継票を作成し、1部は文書課長又は所の文書担当課の長に提出し、1部は主務課又は所の
主務課の控えとし、1部は文書保存箱に入れて利用するものとする。なお、保存期間の起算
日が平成 11 年4月1日前の文書に関しては、従前の例による。
2
本条第7項の規定により、主務課長又は所の主務課の長は、管理規則第 11 条第2項(同条
第5項において準用する場合を含む。)の規定により引継ぎを延期した文書又は管理規則第
12 条第3項(同条第4項及び第5項並びに管理規則第 14 条において準用する場合を含む。)
の規定により返還を求めた文書で、必要とする期間を経過したものがあるときは、本条第1
項から第6項までの規定により引継ぎを行うこと。
3
本条第3項及び第4項の規定は、消費生活課が本庁庁舎外に、統計センター等が本庁庁舎
内に所在することにより、本条第1項及び第2項に規定する主務課長及び所の主務課の長に
よる処理済み文書の引継ぎに係る事務処理が困難となることから、消費生活課の事務処理に
おいては所の、統計センター等の事務処理においては本庁の取扱いをそれぞれ準用すること
としたものである。
第 54 条(保存文書の利用)関係
1
保存文書の貸出期間は、原則として 15 日間を限度とするが、事務上、貸出期間が 15 日間
を超える場合は、あらかじめ保存文書利用申込票にその理由を明記して文書課長、所の文書
担当課の長又は消費生活課の文書事務主任の承認を受けること。
2
貸出期間中における保存文書の取扱いに関しても、借覧期間中の保管場所を明確にし、主
務課、所の主務課又は消費生活課の主務グループから閲覧若しくは返却を依頼された場合に
即時に対応できるようにするなど、保管文書と同様に適切に取り扱わなければならない。
3
閲覧又は借覧中の行政文書をき損し、又は亡失するなどの事故が発生した場合の対応につ
いては、第 51 条関係第5項の規定を準用する。この場合、管理規則第 13 条の規定による引
継ぎをした文書においては、公文書館長にも併せて届け出るものとする。
第 55 条(保存文書の引継ぎ)関係
本庁において文書課長及び消費生活課長が引継ぎを受けた保存文書のうち、保存期間が 10
年以上のものについては、保存期間の起算日から5年が経過した時点で公文書館長へ引き継ぎ、
公文書館において保存するものである。
第 56 条(準用)関係
本条は、前条の規定により公文書館長が文書課長及び消費生活課長から引き継いだ保存文書
の利用について、第 54 条の規定を準用することを定めたものである。
第8章(引渡し)関係
第 57 条(文書の引渡し)関係
1
管理規則第 15 条第1項の定めによる公文書館長への引渡しのうち、文書に関する取扱いに
ついて、その手続を定めたものである。
2
保存期間が満了した文書の保存期間を延長することができるが、この場合の手続は、本庁
にあっては主務課長(消費生活課長を除き、統計センター等の長を含む。)の文書課長への請
求により行うものである。ただし、管理規則第 13 条の規定により公文書館長に引き継いだ文
書にあっては、主務課長(統計センター等の長を含む。)の公文書館長への請求により行うも
のであり、この請求は、神奈川県立公文書館中間保管庫管理要綱に定める「保存文書返還・
保存期間延長・保存期間短縮請求書」(以下、「保存文書返還等請求書」という。)を用いて行
うものとする。また、保存期間の延長を行う場合には、併せて統合文書処理システムにより、
保存期間延長の指定を行わなければならない。
3
保存期間が満了しない文書の保存期間を短縮することができるが、この場合の手続は、本
庁にあっては主務課長(消費生活課長を除き、統計センター等の長を含む。)の請求により行
うものである。ただし、管理規則第 13 条の規定により公文書館長に引き継いだ文書にあって
は、主務課長(統計センター等の長を含む。)の公文書館長への請求により行う。
なお、この請求は、保存文書返還等請求書を用いて行うものとする。
また、保存期間の短縮を行う場合には、併せて統合文書処理システムにより、保存期間短
縮の指定を行わなければならない。
第 58 条(保存期間が1年に属する行政文書及び常時使用する行政文書等の引渡し)関係
1
保存文書の引渡しは、第 57 条の規定により文書課長、所長及び消費生活課長が行うことと
されているが、本庁にあっては保存期間が1年に属する文書及び管理規則第9条第7項の規
定により保管する文書については、主務課長が引渡しをすること。
2
主務課長及び所長は、管理規則第 11 条第2項(同条第5項において準用する場合を含む。)
の規定により引継ぎを延期した文書又は管理規則第 12 条第3項(同条第4項及び第5項並び
に管理規則第 14 条において準用する場合を含む。)の規定により返還を求めた文書で保管中
に保存期間が満了したときは、毎年4月に、保存文書等引渡書を作成し、公文書館長へ引渡
しをすること。保存期間が満了した保管文書であっても、事務処理上特に必要があれば、保
存期間の延長ができるものであり、統合文書処理システムにより、保存期間延長の指定を行
わなければならない。
第 59 条(電子文書等の引渡し)関係
1
行政文書のうち、電子情報を引き渡す場合には、その媒体、再生するためのプログラム、
データの内容を確認するための資料(ファイルレイアウトや設計書等でデータ項目説明の記
載された個所の写しなど)の添付について、公文書館と個別に調整すること。
2
保存期間が満了した電子文書等であっても、事務処理上特に必要があれば、保存期間の延
長ができるものである。電子文書等は、引継ぎを行なわないものであるので、文書課長等へ
の請求は必要ないが、統合文書処理システムにより、保存期間延長の指定を行わなければな
らない。
第9章(雑則)関係
第 60 条(グループリーダー等の専決)関係
本条第1項は文書課の文書担当グループのグループリーダーが専決できる事項を、第2項は
主務グループのグループリーダーが専決できる事項を、第3項は副課長が専決できる事項を、
第4項は副所長などが専決できる事項を明らかにしたものである。
第 61 条(行政文書の取扱いの特例)関係
本条の規定による「この訓令に定めるところにより難いとき」とは、この訓令が一般的な事
務を想定して規定していることから、課及び所において事務の内容、取扱い面からみて、この
訓令の適用が困難な場合もありうるので、特例として取り扱えるよう定めたものである。本条
の承認を受けようとする場合には、文書課と事前に協議を行わなければならない。
なお、法令などの規定により特別の定めがある場合は、文書課長の承認は必要ないが、事前
にその旨を文書又は電子文書により通知すること。
第 62 条(実施細目)関係
本条は、この訓令の施行に際し、必要な実施細目的な事項を文書課長が定めるべきことを明
らかにしたものである。
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