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申請者氏名 野口 聡 - 東京大学地震研究所

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申請者氏名 野口 聡 - 東京大学地震研究所
(申請内容ファイル)
2.現在までの研究状況(図表を含めてもよいので、わかりやすく記述すること。様式の改変・追加は不可(以下同様))
①研究開始時における研究の背景、問題点、解決方策、研究目的、研究方法、特色と独創的な点について当該分野の重要文献を挙げて記述
すること。
②申請者のこれまでの研究経過及び得られた結果について整理し、①で記載したことと関連づけて説明すること。4.研究業績欄に記載した
論文、学会発表等を引用する場合には、4.研究業績欄の番号を記載するとともに、申請者が担当した部分を明らかにして記述すること。
火山噴火の噴火様式は多様であり、しばしば同一噴火中に軽石を噴出する爆発的噴火から溶岩ドーム、溶岩流
を流出する溢流型噴火へ遷移する現象が認められる。このような噴火様式の遷移過程を予測することや爆発
的・非爆発的噴火の境界条件を明らかにすることは、現在の火山学における重要な研究課題の一つである。
(1)研究開始時の背景、問題点など
図 1 マグマ上昇における気泡と結晶の役割。気泡
が十分に脱ガスを行うと噴火は非爆発的になり、不
これまで火山噴火の噴火メカニズムに関する研究は、数値解析を
完全であると爆発的になる。
用いた理論的な解析研究が主流であり、ここ十数年の研究によると
噴火様式の多様性を生ずる主な原因は、マグマが火道(マグマ溜まり
から地表を繋ぐ通り道)を上昇する間の脱ガス効率(泡を介したガス
の抜け方)に依存することが示唆されている(Jaupart and Allegle, 1991;
Woods and Koyaguchi, 1994)。すなわちマグマは、栓を抜く前のコカ
コーラのようにマグマ溜まり中で爆発を引き起こす為の十分な揮発
性成分量(主に水)を保持しているが、火道上昇中に発泡した泡が十分
に脱ガスを行う(栓をゆっくり抜く)ことで非爆発的噴火を引き起こ
すと考えられている(図 1)。また近年、マグマ物質を用いた高温高圧
装置によるマグマの火道上昇模擬実験から、マグマの発泡現象(気泡
の生成、成長及び合体プロセス)や脱ガス効率についての検証を行
い、理論モデルとの比較、議論などが盛んに行われている。
一方、天然の噴出物を用いた物質科学的研究は、上述した研究に
比べると大きく遅れを取っている。その理由は、恐らく噴出物が噴
火の最後の履歴しか残していないことや堆積後に複雑なプロセスを
経て固結するなど、噴出物と地下の情報とを直接結びつけることが
困難であるからである。本来、火山噴火のようなスケールの大きい
現象につい
ては、天然の観察事実からの裏付けが必要不可欠であるにも関わらず、我々は実際の地下のマグマの挙動につ
いて実のところほとんど理解していないのである。そこで申請者は、天然の観察事実から火道中のマグマの流
動過程やマグマの上昇速度、脱ガス過程について明らかにする事を目的に、火山噴出物中に含まれるマイクロ
ライトという微結晶の組織について着目してきた。マイクロライトは、数 µm から 100µm 程度の微結晶の事で
あり、マグマの上昇に伴う発泡、すなわち H2O の析出がマグマ自体の結晶化温度を増加させる為に生じると考
えられている(Cashman, 1992; Hammer et al., 1999)。このマグマ上昇中に生じるマイクロライトを扱う特色は、マ
イクロライトのサイズが火道中の滞在時間の情報を保持していることや、結晶の中心からリム(縁)までの化学組
成がマグマの上昇履歴を記録している点である。申請者は、これまでこのマイクロライトの数やサイズ、量な
どの情報を画像解析から抽出し、また化学組成分析などを用いることによってマグマの流動過程を推定してき
た。特にこの研究の独創的な点は、マイクロライトの情報だけでなく、地表のマグマ噴出率などの時間変化や
気泡組織、噴出物の含水量といった様々な観測情報を結びつけることで、1)マグマの流動プロファイル、上昇
速度、脱ガスの振る舞いや、2)火道サイズの時間変化、火道の閉塞過程などについてより定量的に明らかにし
たことである。
(2)これまでの研究成果
(i)マグマの上昇速度と火道中の脱ガス過程について(層流状マグマの存在)
申請者は、まず爆発的噴火を引き起こした伊豆諸島神津島天上山噴
火(838年)について、詳細な野外調査から地質図の作成と火砕流堆積物
の層序の確立を行った。その結果天上山火山は、火道内部でマグマが
地下水と接触・破砕を起こすような噴火様式であったことがわかった
(マグマ水蒸気爆発)。そこでこの火道内部で急冷して放出されたマグ
マ片(軽石)を大量に採取して、火道内部(破砕された瞬間)のマグマの流
動分布を推定した。噴出物中の含水量の測定とマイクロライト、気泡
組織の解析を行った所、噴出物は地下1.5~2 km深度(2.6±0.2 wt.%; 飽和
水蒸気圧力)でマグマが固結した情報を示し、軽石は高発泡度から低発
泡度までの様々な発泡度であり、かつマイクロライトの組織も多様で
あることがわかった。そこで、それぞれの軽石中に含まれるマイクロ
ライトのサイズからおおよそのマグマの滞在時間を見積もった所、す
べての軽石は、同一深度で固結したにも関わらず、マグマ中で異なる
滞在時間を経ていることがわかった。
type III type II type I
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=+,-./*
type I
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&'()1*
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type III
13m/s
7.5m/s
&'()
図 2 神津島天上山火山のマグマ流動モデル
申請者氏名
‐3/10‐
234
野口
聡
PD
(現在までの研究状況の続き)
これらの観察事実から申請者は、異なる気泡組織及びマイクロライト組織の成因は、図 2 のように軽石(マグマ)
が火道の中心から火道壁側へそれぞれ分布していたとすると観察事実を上手く説明できることを示し、また天上
山マグマが層流状かつ速度勾配(時間差)が生じる流れであった事を明らかにした。また発泡組織の観察からマグ
マの脱ガスが火道壁側で効果的に行われている可能性を示唆した(研究業績欄 2: Noguchi et al. (2006))。このよう
にマイクロライトと様々な観測情報を結びつける事で、マグマの流体力学的振る舞い及び脱ガス機構について明
らかにすることができ、物質科学的研究から噴火メカニズムについて明らかにした初めての研究である。
また、これらの解析と付随して、SiO2 量の高い噴出物中の石基ガラス(メルト部分)組成を補正する分析手法の
開発も行った。通常 SiO2 量の高い試料では、EPMA 機器を用いて電子線をガラス部分に照射した場合、測定中に
アルカリ元素が損失してしまう為、正確な化学組成が得られない事がある。特に、気泡や結晶が多く含まれる試
料では、ガラス部分が微小である為、電子線を照射するビーム径も小さくなり、アルカリ元素の損失は避けられ
ない問題であった。そこで申請者は、アルカリ元素の損失量を EPMA に付設してある線分析モードと空間ステッ
プ機能を用いて正確に損失量を算出する補正法を考案した。これらの測定は、従来の補正法よりも簡便かつ正確
な分析値が得られることを示した(研究業績欄 1: 野口ほか, 2004)。
(ii)
火道サイズの時間変化、火道の閉塞過程:
申請者は、次に雲仙普賢岳1991–1995年噴火噴出物、59試料の結晶組織解析を行い、噴出物に含まれるマイク
ロライトの数密度(単位体積あたりの結晶数)と地表で観測されたマグマ噴出率の関係について調べた。特にこの
研究では、1991–1995年の噴火活動においてマイクロライトがどこで生成し、その深度でのマグマの上昇速度、
火道サイズの時間変化を考察した。マイクロライトの生成深度は、斜長石結晶の組成が温度・圧力に強く依存す
ることを利用して斜長石の中心組成から生成深度(zn)を推定し、マグマの上昇速度は結晶数密度脱水速度計を開
発し(業績3Toramaru et al., 2007)、結晶数密度の値からマグマの上昇速度を見積もった。
その結果、マイクロライトの生成深度は地下 3–4 km と
見積もられ、その時のマグマの上昇速度(Uzn )は、8–76
mm/s と見積もられた。これは、地表で観測されたマグ
マの上昇速度(Uz=0 : 0.2–3.9 mm/s)よりも一桁速いことが
わかった。また噴火後期では、地表の上昇速度とマイク
ロライト生成深度での上昇速度が負の相関を示す事が
わかった(2 桁異なる)(図 3)。結晶生成深度と地表とで 1
桁及び 2 桁異なる上昇速度は、質量保存則を用いると火
道サイズの変化と対応しており、地下 3–4 km の火道サ
図 3 地表(z=0)と結晶生成深度(zn)でのマグマの上昇速度。それぞれの上昇速度
イズは、地表で観測された火道サイズ(20m×50–100m)
は 1 桁異なるものの、噴火後期(1994 年から 1995)を除いて正の相関が認めら
よりも遥かに小さいことがわかった(3~21 m)。また噴火
れる。
後期の火道サイズは、噴火終息期にむけて徐々に火道サ
イズが減少し(19 m から 3 m)、マグマ供給量の減少とと
もに火道が閉塞した可能性が考えられる(図 4)(業績 4:
Noguchi et al., 2007)。また発泡組織の観察から雲仙マグ
マが地下 3–4 km から 30~40%程度の発泡度を維持した
状態で断続的に脱ガスを起こしていることを明らかに
した。このように地下の上昇速度、火道サイズの時間変
化と浅部の脱ガス過程について定量的に明らかにした
研究は世界で初めてであり、海外でも大きな反響が得ら
図 4
雲仙 1991–1995 噴火モデル。噴火後期に火道サイズが減少し(19m か れた(国際会議での発表: 口頭発表 2)。
ら 3m まで)、最終的に火道が閉塞する。
(iii)
実際の火道の実態について(雲仙火道掘削プロジェクト)
2003 年から 2004 年 7 月まで行われた雲仙火道掘削プロジェクトは、噴火間もない雲仙火山山体に向けて掘削
を行い、地下 1.4km 深部において火道試料を採取した。火山帯内部の試料を採取する事は、通常我々が直接見る
ことができない地下のマグマの流動過程そのものを観察することができる為、地下浅部構造及び噴火様式を支配
する脱ガス機構解明の為の新しい知見が得られると期待される。ところが、火道掘削で採取された岩脈(火道部
分)試料はすべて熱水変質作用を被っており、火道試料の組織が堆積直後の情報を保持していないことが考えら
れた。そこで申請者は、まず堆積直後のマグマの上昇過程を復元する為に、岩脈の結晶組織解析を中心とした分
析と石基ガラス組成及び石基中の斜長石、カリ長石マイクロライトの鉱物組成の測定を行い、形成条件を明らか
にした。次にこれらの解析から得られた堆積直後のマグマの情報と平成噴火のマグマと比較してみた所、大部分
の岩脈試料は平成噴火及びこれまでの有史時代に噴火したマグマとは完全に異なるマグマであり、火道掘削で採
取した岩脈試料は地表まで上昇することができず、上昇途中に固結したマグマである事がわかった(噴火未遂の
マグマ)。ところが一部のマグマは平成噴火と極めて類似している事がわかり、平成マグマの一部である事を明
らかにした(Noguchi et al., 2007–submitted to JVGR)。今後は、この平成噴火マグマと類似した火道試料を用いて気
泡組織やマイクロライト組織の空間分布の解析を行うことで、マグマの流動分布の推定や脱ガス過程について定
量的に調べ、前項で示した Noguchi et al. (2007)との検証を行う予定である(現在研究中)。
申請者氏名
野口
聡
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PD
3.これからの研究計画
(1) 研究の背景
2.で述べた研究状況を踏まえ、これからの研究計画の背景、問題点、解決すべき点、着想に至った経緯等について参考文献を挙げて
記入すること。
近年の室内実験では、火道中のマグマの上昇に伴い生じるマイクロライトの結晶化がマグマの物性
を大きく変化させ、特にマグマの密度や粘性を増加させることや、結晶化に伴う潜熱によって、マグ
マの温度が劇的に(最大 100ºC 程度)上昇することなどが報告されている(例えば Rejune and Richet,
1995; Couch et al., 2003; Blundy et al., 2006)。また、最近の数値解析では、結晶化による粘性、密度の増
加がマグマの噴出率を非線形に振動させ、その振動具合により、噴火様式が爆発的な解と非爆発的な
解に分かれることが述べられている(Melnik and Sparks, 1999, 2005)。したがってマイクロライトの結晶
化は、単純にマグマ上昇履歴を推定する為のツールではなく、結晶化プロセス自体がマグマの流動機
構と密接に関係しているということが明らかになりつつある。
ところが、基本的な情報であるマイクロライトの結晶化がマグマ上昇過程のどのタイミングでどの
程度生じ、またそれに伴う物性変化が噴火様式にどの程度影響を与えるかについては、実のところほ
とんど理解されていないのである。したがって火山噴火の多様な噴火様式の遷移過程を予測すること
やその物理条件を明らかにする為には、結晶化に伴うマグマ自体の物性変化を詳細に調べる事が本質
的に重要であり、またこれらの物性変化が噴火様式にどの程度影響を及ぼすかを明らかにする必要が
る。
これまで申請者は、天然の火山噴出物に含まれるマイクロライトの組織解析を行い、噴火様式との
関係について調べてきた。その結果、噴火様式とマイクロライト組織には以下で述べるような普遍性
があることを明らかにした(詳細は研究内容を参照)。そこで本研究では、これらの観察事実に基づき、
高温高圧装置を用いた実験を行い、火道中のマグマの上昇に伴う結晶化プロセスとその結晶化に伴う
マグマの物性変化を定量する事で、火山噴火の噴火様式の遷移条件を明らかにする為の研究を着手す
るに至った。
(2) 研究目的・内容(図表を含めてもよいので、わかりやすく記述すること)
①研究目的、研究方法、研究内容について記述すること。
②どのような計画で、何を、どこまで明らかにしようとするのか、具体的に記入すること。
③なお共同研究の場合には、申請者が担当する部分を明らかにすること。
④研究計画の期間中に異なった研究機関(外国の研究機関等を含む)において研究に従事することを予定している場合はその旨を記載する
こと。
本研究では、まず基本的な情報としてマイクロライトが火
山噴出物中にどの程度含まれており、噴火様式とどのような
関係があるかについて予備的な調査を行った。図 5 は、国内、
国外の火山噴出物の結晶サイズ分布と呼ばれるグラフを用い
て縦軸に噴火様式をとり、横軸に噴出物の SiO2 量をとったグ
ラフである。噴火様式は、おおよそマグマの上昇速度を意味
し、噴火の規模が大きいほどマグマの上昇速度が速いことを
示す。一方横軸の SiO 量は、マグマの組成の違いによる粘性
2
の効果を見ている(右側へ推移するほど粘性が増加する)。結晶
サイズ分布は、横軸に結晶サイズ、縦軸に結晶数密度(単位体
積あたりの結晶の数)をとったグラフである(図 6 参照)。横軸
のサイズは火道中の結晶成長速度の情報を示しており、横軸
図 5 結晶サイズ分布と噴火様式の関
右側から左側にかけてマグマ中の上昇過程の推移を見てい
係
る。
同様に縦軸の結晶数密度は、単位時間あたりに生成された結晶数(核形成速度)の情報を含んでいる。つま
り結晶サイズ分布は、マイクロライトの生成深度から地表までのタイムスケールの情報を含んでおり、マ
グマが火道中に滞在した時間(上昇速度)変化や物性変化に伴い、結晶サイズ分布の傾き、切片なども異な
ることが予想される。これまで爆発的、非爆発的噴火の様々な噴出物の結晶組織解析を行い、図 5 にプロ
ットしてみると、結晶サイズ分布は爆発的噴火の場合、指数分布(片対数でプロットすると直線)になるの
に対して、SiO2 の高い非爆発的噴火の場合では、べき分布(fractal 分布)になるという法則性があることを明
らかにした (図 5)。これらの普遍性は、噴火様式の遷移メカニズムを理解する為の重要な観察事実である。
申請者氏名
野口
聡
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PD
(研究目的・内容の続き)
減圧結晶化実験による結晶サイズ分布の進化過程
そこで本研究計画では、結晶サイズ分布の傾きや切片、べき分布や指数分布の形成プロセスを調べる事
によって、マイクロライトの結晶化のタイミングや、噴火様式の爆発的・非爆発的噴火の遷移条件がどの
ような物理プロセスから生じるかという事を明らかにする。実際の火山では、マグマの上昇に伴い、マグ
マの上昇速度や粘性・密度が時間とともに変化することが予想される。また噴出物の情報はこれらの履歴
をすべて記録してはいない為、物質科学的手法からアプローチすることには限界がある。そこで、東京大
学地震研究所に付設してある内熱式ガス圧装置を用いた減圧結晶化実験を行う予定である。実験では、出
発物質を雲仙平成噴火噴出物の試料を用い、5 mm 径 AuPd75 カプセルに試料を封入し、雲仙普賢岳のマグ
マ溜まり条件(190 MPa, 880ºC)から地表まで(0.1 MPa)段階的に減圧させる。まず 1 年目は、高圧力(190 MPa)
から低圧力(0.1 MPa)まで実際のマグマ上昇速度を仮想し、様々な減圧速度条件で実験を行う(例えば数
mm/s から数 m/s)。これは、図 5 の縦軸の噴火様式において、べき分布及び指数分布の境界条件の関係を
調べる事と対応している。これらの実験から結晶サイズ分布がべき分布、指数分布を形成する条件を作り
出し、同一条件で再度実験を行う。ここでは高圧力(190 MPa)から低圧力(0.1 MPa)まで 10 から 20 ステップ
の圧力で段階的に試料を固結させることでマグマ上昇過程のスナップショットとして結晶サイズ分布の
時間変化を観察する(図 6)。これまでの理論研究によると、結晶サイズ分布のべき分布は、しばしば複数回
の結晶核形成イベントにより生じると考えられており(図 6-4)、一方指数分布は一回の核形成イベントで生
じ、成長過程によって様々なサイズ分布を取ることが考えられる(図 6-1,2,3)。したがって、結晶サイズ分
布の縦軸(数密度)と横軸(サイズ)、及びサイズ分布を積分した値(結晶量)に着目し、べき分布及び指数分布
が時間と共に(深部から浅部にかけて)どのような形成過程で生じるか詳細に調べる事が必要である。具体
的には、結晶核形成過程は全体の数密度の変化を観察することで核形成回数を識別する事ができ、また結
晶サイズ、全体の結晶量の時間変化を観察することで成長過程を詳細に調べる事が可能である。特にこの
実験で注目すべき点は、数密度、サイズ、量の時間変化を過冷却度の関数として記述する事が重要になる。
図 6 結晶サイズ分布の時間変化
過冷却度∆T は、マグマ中の水の析出により増加する結
晶化温度と実際のマグマの温度の差で定義され、マイクロ
ライトの結晶化を引き起こす主な駆動力である(例えば
Lofgren, 1980; Hammer and Rutherford, 2002)。この∆T は、
マグマの上昇に伴い(水の析出に伴い)増加し、結晶核形成
速度(単位時間あたりに生成する結晶の数)や成長速度を大
きく変化させることが知られている。したがって結晶化が
どういう条件でどの程度生じたかということを特徴づけ
る重要なパラメーターである。以上の解析から、結晶サイ
ズ分布のべき分布及び指数分布の形成過程が時間と共に
(深部から浅部にかけて)どのように進行していき、またそ
の時の結晶数密度、サイズ、結晶量を用いて、マグマの上
昇過程とマグマの物理条件(過冷却度、減圧速度)との関係
を詳細に調べる予定である。
マグマの 物性値 の定量と 噴火様 式の関 係
次に前項で定量した結晶サイズ分布のべき分布及び指数分布の境界条件を用いて噴火様式の爆発的・非
爆発的噴火の遷移条件について考察する。まず始めに前項で定量した結晶サイズ分布の時間変化から結晶
化に伴う物性変化(具体的にはマグマの粘性、密度)を測定する。これまでの粘性実験によるとマグマの粘
性は試料の含水量と結晶量に強く依存することから、実験試料の含水量と結晶量を測定し、経験式にあて
はめることで(例えば Hess and Dingwell, 1996)おおよそのマグマの粘性を見積もる事ができる。またマグマ
の密度は乾式密度測定機器などを用いて実験試料の密度を測定する。
次にこれらの物性値の変化と噴火様式の関係について調べる。この研究で最も重要な点は、マグマの上
昇プロセスにおいて、どの時点で噴火の爆発性・非爆発性が決まるかということを明らかにする事である。
それらの境界条件を理解する上で、上述した物性変化を詳細に定量する事は重要である。例えば、ある上
昇深度で爆発的に結晶化が生じ、粘性や密度(マグマ物性)を著しく増加させ、その結果としてべき分布が
形成されたとすると、その物性変化を生じた減圧速度や過冷却度などの条件が本質的に噴火様式を決める
“transition point”である事が予想される。また、仮に非爆発的噴火の形成条件(べき分布の形成条件)が、減
圧速度が小さい→結晶化の進行→粘性・密度の増加→マグマに抵抗が生じ、減圧速度がさらに小さくなる
というような負のサイクルを取り、一方爆発的噴火(指数分布)が、減圧速度が大きい→結晶化する時間が
ない→粘性・密度が変化しない、といった正のサイクルで形成されたとすると、噴火様式を支配する条件
は、本質的に初期条件の減圧速度の違いであるかもしれない。以上のように、本研究で結晶サイズ分布の
申請者氏名
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野口
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PD
(研究目的・内容の続き)
形成過程を詳細に調べる事によって、噴火様式の遷移条件がマグマ上昇時のどこでどのような条件で決定
されるかが明らかになる。
これらの解析は、火山噴火の物理モデルを構築する上でも重要なパラメーターである。特にこれまで理
論モデルでは、粘弾性体のマグマ溜まりの力学的な応答(流入・流出量の変化)によりマグマ噴出率が決ま
るとされるモデルや、火道中のマグマの上昇に伴う結晶化がマグマ噴出率を非線形に振動させ、結果的に
これらの物性変化が噴火様式を決定しているとされるモデルがある。これらのモデルは、実際に検証が行
われておらず、物質科学及び実験から明らかにすべき問題でもある。
最終的には、火道中で生成されるマイクロライトの形成機構がマグマ物性をどの程度変化させ、また噴
火様式とどのような関係があるかを定性的に明らかにし、また、本申請課題で定量した物性値を理論モデ
ルにパラメーターとして取り入れる事で、より詳細な数値モデルを構築し、爆発的噴火及び非爆発的噴火
の解を導く事が本研究の最終ゴールである。
地震研究所はこれまで雲仙普賢岳等の岩石学的解析研究のみならず様々なプロジェクトを進めてきて
おり、本申請課題における組織解析研究と高温高圧実験のための十分な設備が備えてある。また、本申請
課題をバックアップする研究者組織があり、理論モデルや実験、物質科学的研究に長けた研究者が多くお
り、これらの存在は、本申請課題を飛躍的に向上させ、研究を結実させることができると確信している。
(3) 研究の特色・独創的な点
次の項目について記載すること。
①これまでの先行研究等があれば、それらと比較して、本研究の特色、着眼点、独創的な点
②国内外の関連する研究の中での当該研究の位置づけ、意義
③本研究が完成したとき予想されるインパクト及び将来の見通し
本申請課題で実施するマイクロライトの結晶サイズ分布の形成条件を詳細な減圧結晶化実験により定量的に調
べることは、1) マイクロライトの形成機構を明らかにするだけでなく、2) 噴火様式の爆発的・非爆発的噴火
を引き起こす遷移メカニズムの解明に繋がると考えられる。
この研究の特色は、天然の観察事実に基づいた詳細なデータからマイクロライトと噴火様式の普遍性に着目
し、またそれらの形成条件を結晶化実験によって明らかにするという物質科学、室内実験の両方の観点からア
プローチするという点である。特に噴火様式の爆発的・非爆発的噴火の境界条件を結晶サイズ分布のべき分布、
指数分布の形成条件から推定する点は非常に独創的であり、この解析結果は具体的に噴火様式の遷移条件が火
道中のどこで、どのような物理条件で決まっているかという新しい知見をもたらすことが期待される。この成
果は火山噴火の噴火メカニズムに関する研究の位置づけとして以下の2つの重要な意義がある。
1. これまで火山噴火の噴火様式は、マグマが火道を上昇する際の脱ガス効率であることが示唆されている。と
ころが、これはむしろ現象の結果を述べているだけであり、本質的に重要な事は脱ガスそのものの議論では
なく効率的な脱ガスが起こるか否かがどの時点でどのように決まっているかを明らかにする事である。本研
究の意義は、マグマが地下深い場所からどのような物性変化及び物理条件で爆発的・非爆発的噴火のモード
に変わるかを調べ、その結果として脱ガスが効率的、不完全になり噴火様式が決まるという一連の流動機構
を明らかにすることである。今後、マグマ物性値を定量する事でマグマ中の水の拡散係数がどの程度変化し、
それが気泡成長や脱ガス効率にどの程度影響を与えるかという事を理解すれば、マグマの流動に関する固相
(結晶)、気相(気泡)、液相(メルト)の相変化過程や相互作用についても明らかにできると考えられる。
2. これまでの数値解析による火道流モデルは、大きく分けると火山噴火の噴火様式の境界条件がマグマ溜りで
の周期的な振動現象によってマグマ噴出率が決まるとするモデル(Ida, 1996; Maeda, 2000)とマグマ上昇に伴う
火道中でのマグマ物性の変化が噴出率を支配するモデル(Barmin et al., 2002; Melnik and Sparks, 2005)がある。こ
れらは火道流モデルにおいて未解決の問題であり、本申請課題の結果から上述した2つのモデルの可能性につ
いて検証する事は理論研究を発展させる上でも重要である。特にこれまでの数値解析では、モデルばかりが
先行して飽和している状態である為、これらのモデル一つ一つに物質科学的観点から”メス”を入れる事は噴
火現象の解明というゴールに向けて必要不可欠である。以上のように本申請課題は火山学の分野において新
しい知見が得られることが予想され、今後我々がマグマ流動機構を解明する為の土台となる研究になると確
信している。
申請者氏名
野口
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(4) 年次計画
(1年目)
まず 1 年目では、東京大学地震研究所に付設してある内熱式ガス圧装置(HIP)を用いた減圧結晶化実
験を行う。この実験では、高圧力(190 MPa)から低圧力(0.1 MPa)まで 10 から 20 ステップの圧力(10~20
MPa)で減圧を行い、段階的に試料を固結させることでマグマ上昇過程のスナップショットとして結晶
サイズ分布の時間変化を観察する。次に、結晶サイズ分布がべき分布、指数分布を形成する条件を明
らかにする。この実験で重要な点は、結晶サイズ分布のべき分布及び指数分布の形成過程が時間と共
に(深部から浅部にかけて)どのように進行していき、またその時の結晶数密度、サイズ、結晶量を用
いて、マグマの上昇過程とマグマの物理条件(過冷却度、減圧速度)との関係を詳細に調べる予定であ
る。
以上の解析から、マイクロライトの結晶化のタイミングや、噴火様式の爆発的・非爆発的噴火の遷
移条件がどのような物理プロセスから生じるかという事を明らかにする。
(2年目)
2 年目は前項で定量した結晶サイズ分布のべき分布及び指数分布の境界条件を用いて噴火様式の爆
発的・非爆発的噴火の遷移条件について考察する。まず始めに前項で定量した結晶サイズ分布の時間
変化から結晶化に伴う物性変化(具体的にはマグマの粘性、密度)を測定する。これまでの粘性実験に
よるとマグマの粘性は試料の含水量と結晶量に強く依存することから、実験試料の含水量と結晶量を
測定し、経験式にあてはめることで(例えば Hess and Dingwell, 1996)おおよそのマグマの粘性を見積も
る事ができる。またマグマの密度は乾式密度測定機器などを用いて実験試料の密度を測定する。
この研究で最も重要な点は、マグマの上昇プロセスにおいて、どの時点で噴火の爆発性・非爆発性
が決まるかということを明らかにする事である。これは、これまで様々な物理モデルが提唱されてい
るが、これらのモデルを検証する上でも重要である。
例えば、これまでの数値解析による火道流モデルは、大きく分けると火山噴火の噴火様式の境界条
件がマグマ溜りでの周期的な振動現象によってマグマ噴出率が決まるとするモデル(Ida, 1996; Maeda,
2000)とマグマ上昇に伴う火道中でのマグマ物性の変化が噴出率を支配するモデル(Barmin et al., 2002;
Melnik and Sparks, 2005)がある。これらは火道流モデルにおいて未解決の問題であり、本申請課題の結
果から上述した 2 つのモデルの可能性について検証する事は理論研究を発展させる上でも重要であ
る。
本申請課題で、仮にある上昇深度で爆発的に結晶化が生じ、粘性や密度(マグマ物性)を著しく増加
させ、その結果としてべき分布が形成されたとすると、その物性変化を生じた減圧速度や過冷却度な
どの条件が本質的に噴火様式を決めている事が予想される。また、仮に非爆発的噴火の形成条件(べ
き分布の形成条件)が、減圧速度が小さい→結晶化の進行→粘性・密度の増加→マグマに抵抗が生じ、
減圧速度がさらに小さくなるというような負のサイクルを取り、一方爆発的噴火(指数分布)が、減圧
速度が大きい→結晶化する時間がない→粘性・密度が変化しない、といった正のサイクルで形成され
たとすると、噴火様式を支配する条件は、本質的に初期条件の減圧速度の違いであるかもしれない。
以上のように、本研究で結晶サイズ分布の形成過程を詳細に調べる事によって、噴火様式の遷移条件
がマグマ上昇時のどこでどのような条件で決定されるかが明らかになる。
(3年目)
3 年目は 2 年目までの実験結果をまとめ、国際誌に投稿する。具体的には、天然の観察事実による
結晶サイズ分布の普遍性と実験によるそれらの形成条件を議論した論文と爆発的噴火と非爆発的噴
火のマグマの上昇プロセス、すなわちマグマの物性変化を詳細に定量する事で、火山噴火の噴火様式
がどの時点でどのような物理条件で決まっているかという事をまとめた論文の二つを投稿する。
以上のように本申請課題は火山学の分野において新しい知見が得られることが予想され、今後我々
がマグマ流動機構を解明する為の土台となる研究になると確信している。
申請者氏名
野口
聡
‐8/10‐
PD
4.研究業績(下記の項目について申請者が中心的な役割を果たしたもののみ項目に区分して記載すること。該当がない項目
は「なし」と記載すること。申請者にアンダーラインを付すこと)
(1) 学術雑誌等(紀要・論文集等も含む)に発表した論文又は著書(査読の有無を区分して記載すること。査読がある場
合、印刷済及び採録決定済のものに限り、 査読中・投稿中のものは除く )
①著者(申請者を含む全員の氏名を、論文と同一の順番とする)、題名、掲載誌名、発行所、巻号、pp 開始頁‐最終頁、発行年をこの順で
記入すること。なお、著者の所属・職については脚注に記載すること。
②採録決定済のものについては、それを証明できるものを P. 10 の後に添付すること。
(2) 学術雑誌等又は商業誌における解説、総説
(3) 国際会議における発表(口頭・ポスターの別、査読の有無を区分して記載すること)
著者(申請者を含む全員の氏名を、論文等と同一の順番で記載すること)
、題名、発表した学会名、論文等の番号、場所、月・年を記載
すること。発表者に○印を付すこと。
(4) 国内学会・シンポジウム等における発表
(3)と同様に記載すること。
(5) 特許等(申請中、公開中、取得を明記すること。ただし、申請中のもので詳細を記述できない場合は概要のみの記述でよい。)
1. 学術雑誌
査読あり
1,2
3
4,5
1. 野口 聡 ・森下 知晃 ・寅丸 敦志 ,EPMA を用いたガラスの微小領域分析時の Na 損失に対する補
正について.岩石鉱物科学雑誌, 2004 年, 33, 85-95
2,6
5
6,7
2. Noguchi, S , Toramaru, A , and Shimano, T , Crystallization of microlites and degassing during magma
ascent: constraint on the fluid mechanical behavior of magma at Tenjo Eruption, Kozu Island. Bulletin of
Volcanology, 2006, 68, 431-449
5
2,6
1
8,9
3. Toramaru, A , Noguchi, S , Oyoshihara S , Tsune, A , MND (Microlite Number Density) decompression
rate meter, Journal of Volcanological and Geothermal Research, special issue, Inside a volcano: scientific
drilling at Unzen" 2007,採録決定済
2,6
5
10
4. Noguchi, S , Toramaru, A , and Nakada, S , Relations between microlite textures and discharge rate of
magma for the 1991–1995 eruption at Unzen, Japan. Journal of Volcanological and Geothermal Research,
special issue, Inside a volcano: scientific drilling at Unzen" 2007,採録決定済
査読なし
1,2
4,5
1. 野口 聡 ・寅丸敦志 ,雲仙普賢岳 1991 年と 1993 年の火砕物の組織解析, 雲仙火山: 科学掘削による噴
火機構とマグマ活動解明のための国際共同研究, 平成 14 年度科学技術振興調整費総合研究,成果報告書, 2003,
p19-23.
5
1
1
2
2. 寅丸敦志 ・大葭原しのぶ ・田村 聖 ・野口 聡 、マグマの減圧速度・脱ガス速度の見積もりについてマイクロライト減圧速度計の提案-, 文部科学省研究費特定領域 (領域番号 422), 火山爆発のダイナミクス, 平成
14 年度研究成果報告書,2003, vol.1, p139-143.
2
3. 野口 聡 、雲仙普賢岳噴出物の組織解析からみた非爆発的噴火のマグマ上昇過程~火道内マグマの流動機構
の解明~、平成 17 年度日本科学協会笹川研究助成報告書, 2006 年 2 月.
1
2
3
4
5
6
脚注; 金沢大学・学生, 九州大学・学生, 金沢大学・助手, 金沢大学・助教授, 九州大学・教授, 東大地震研
7
8
9
10
究所・研究機関研究員, 東北大学・機関研究員, 九州大学・特別研究員, NPO 法人桜島友の会・非常勤職員,
東大地震研究所・教授
2. 学術雑誌又は商業誌における解説、総説
該当なし
3. 国際会議における発表
(口頭発表 査読あり)
○
1. Goto Y, Nakada S, Yoshimoto M, Shimano T, Kurokawa M, Sakuma S, Sugimoto T, Noguchi S , Toramaru
A, Hoshizumi H, Oguri K, Uto K, Conduit drilling at Unzen volcano, Japan: core description and interpretation.
American Geophysical Union, V24B-05, San Francisco, Dec, 2004.
○
2. Noguchi S , Toramaru A, Nakada S, Relation between microlite textures and discharge rates for the
1991-1995 eruptions at Unzen, Japan. American Geophysical Union, V14B-07, San Francisco, Dec, 2006.
申請者氏名
野口
聡
‐9/10‐
PD
(研究業績の続き)
(ポスター発表 査読あり)
○
1. Noguchi S , Toramaru A, Crystallization of microlites and degassing during magma ascent: Constraint on
fluid mechanical behavior of magma at Tenjo Eruption, Kozu Island. American Geophysical Union, V51E-0320,
San Francisco, Dec, 2003.
○
2. Noguchi S , Toramaru A, Nakada S, The relation between microlite textures and discharge rates for the
1991-1995 eruptions at Unzen, Japan. American Geophysical Union, V33D-1487, San Francisco, Dec, 2004.
○
3. Toramaru A, Noguchi S , Oyoshihara S, Tsune A, MND (Microlite Number Density) decompression rate
meter, V43B-1803, San Francisco, Dec, 2006.
○
4. Watanabe, T, Shimizu Y, Noguchi, S , Nakada S, Permeability Measurements of Rock Samples from
Conduit Drilling at Unzen Volcano, Japan V43A-1773, San Francisco, Dec, 2006.
(口頭発表 査読なし)
○
1.Toramaru A, Noguchi S , Microlite Number Density (MND) decompression meter. International workshop on
Unzen scientific drilling project, Unzen, 2005, Feb.
○
2. Noguchi S , Toramaru A, Nakada S, Relation between microlite textures and discharge rates for the
1991-1995 eruptions at Unzen, Japan. Symposium at Moscow, Moscow state University, Dec, 2005.
○
3. Noguchi S , Toramaru A, Nakada S, Relation between microlite textures and discharge rates for the
1991-1995 eruptions at Unzen, Japan. Symposium at ERI, University of Tokyo, Oct, 2006.
(ポスター発表 査読なし)
1. Noguchi S○, Toramaru A, Nakada S, The relation between microlite textures and discharge rates for the
1991-1995 eruptions at Unzen, Japan. International workshop on volcanic explosion, Kobe, Jan, 2005.
2. Noguchi S○, Toramaru A, Nakada S, The relation between microlite textures and discharge rates for the
1991-1995 eruptions at Unzen, Japan. International workshop on Unzen scientific drilling project, Unzen, Feb,
2005.
4. 国内学会・シンポジウム等における発表
(口頭発表 査読なし)
○
1. 野口 聡 ・遠藤邦彦・寅丸敦志、神津島天上山火山の火砕流発生機構、地球惑星合同学会、Jq-008 東京代々
木、2001 年 5 月.
○
2. 野口 聡 ・嶋野岳人・寅丸敦志、Fragmentation 直下の Poiseuille flow 領域の存在~神津島天上山噴火の例~、
日本火山学会秋季大会、A57、仙台、2002 年 10 月.
○
3. 後藤 芳彦、中田 節也、吉本 充宏、嶋野 岳人、黒川 将、杉本 健、野口 聡 、寅丸 敦志、星住 英
夫、宇都 浩三、雲仙火山火道掘削コアの記載と解釈、地球惑星合同科学学会、V072P-012、千葉幕張、5 月
2005 年.
○
4. 野口 聡 ・寅丸敦志・中田節也、雲仙 1991-1995 年噴火噴出物の結晶組織と噴出率の関係、地球惑星合同
科学学会、V072-004、千葉幕張、5 月 2005 年.
○
5. 野口 聡 ・寅丸敦志・中田節也、雲仙 1991-1995 年噴火噴出物の結晶組織と噴出率の関係、特定領域「火
山爆発のダイナミクス」
、東京大学地震研究所、3 月 2006 年.
○
6. 野口 聡 ・寅丸敦志・中田節也、雲仙 1991-1995 年噴火噴出物の結晶組織と噴出率の関係、地球惑星合同
科学学会、V201-007、千葉幕張、5 月 2006 年.
(ポスター発表 査読なし)
○
1. 野口 聡 ・寅丸敦志、溶岩ドーム噴火におけるマグマの脱ガス・結晶化作用~神津島天上山噴火の例~、日本
火山学会秋季大会、P26、鹿児島、2001 年 10 月.
○
2. 野口 聡 ・寅丸敦志、マイクロライトサイズ分布における爆発的噴火と非爆発的噴火の違い、地球惑星合同
科学学会、V065-P005、千葉幕張、2004 年 5 月.
○
3. 後藤 芳彦、中田 節也、吉本 充宏、嶋野 岳人、黒川 将、杉本 健、野口 聡 、寅丸 敦志、星住 英
夫、宇都 浩三、雲仙科学掘削によるコアの記載と解釈­ ­ 火道域の内部構造、日本火山学会講演予稿集、2004、
164-164, 静岡.
○
4. 野口 聡 ・寅丸敦志・中田節也、火道掘削試料の石基組織解析、地球惑星合同科学学会、V072P-012、千葉
幕張、5 月 2005 年.
○
5. 野口 聡 ・寅丸敦志・中田節也、雲仙平成火道試料におけるマグマの脱ガス・結晶化過程、日本火山学会秋
季大会、144-144、札幌、2005 年 10 月.
○
6. 清水悠太、渡辺 了、野口 聡 ・寅丸敦志・中田節也、雲仙火道掘削コアの浸透率測定、地球惑星合同科学
学会、V201P-001、千葉幕張、5 月 2006 年.
5. 特許等
該当なし
申請者氏名
‐10/10‐
野口
聡
PD
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