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F ACULTY OF ARTS

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F ACULTY OF ARTS
Shinshu Universit y
F ACUL T Y
OF ART S
GUIDE BOOK 2013
国立大学法人
信州大学
人文学部
GUIDE BOOK SHINSHU UNIVERSIT Y, 2013
GUIDE BOOK SHINSHU UNIVERSIT Y, 2013
C ON T E N T S
学部の理念
p. 4
教育研究目標, 履修コース・3つの系・専門分野
p. 5
人文学部紹介
pp. 6 — 21
教育・研究スタッフ紹介
pp. 22 — 25
学生の4 年間
pp. 26 — 27
卒業生からのメッセージ, 進路状況
pp. 28 — 29
平成 2 5年度入試科目
p. 31
信州大学人文学部の歩み
学部の理念
1919
(大正 8 年)
1949
(昭和 24 年)
CHRONOLOGY
(旧制)松本高等学校設立
信州大学(新制)発足
文理学部人文科学科
「知」にあそび,「知」に生きる ̶̶ 機動 する
「知」へ
1966
(昭和 41 年)
人文学部文学科発足
文理学部を人文学部と理学部に改組
1978
(昭和 53 年)
人文学部を人文学部と経済学部に改組
1982
(昭和 57 年)
大学院人文科学研究科
(修士課程)設置
1995
(平成 7 年)
2 学科制発足
1999
(平成 11 年)
創立 50 周年
2004
(平成 16 年)
信州大学、独立行政法人となる
(現安曇野市)
と
人文学部、長野県穂高町
信州の大自然の織りなす四季のもと,
都会の喧噪とほどよく距離をたもちつつ,
連携協定を結ぶ
時代や人間をみる確かな目と,
2007
(平成 19 年)
2013
(平成 25 年)
人文学部、講座組織及びカリキュラム改革を実施
人文学部、長野県青木村と連携協定を結ぶ
他 者や自然と共生できる豊かな感性を育む教育を行います。
不断に根源的な思索を試み,
複 雑多様化し混迷する現代 社会のあらゆる局面で,
それらに批判的・創造的にかかわっていくことのできる
「実践知」
を身につけた新しい時代の人文人 (ネオ・フマニスト)を育成します。
1学科制発足
教育研究目標
履修コース・3つの系・専門分野
学部 4 年間のカリキュラムを通じ、以下に掲げる資質や能力を
信州大学人文 学 部人文 学 科には 7 つの履修コースがあり、
養成します。また、これらの教育がより充 実したものとなるため、
2 つから 4 つの専門分野が 各コースに属します。
人文学的「知」
の先端を切り拓く研究をおしすすめます。
信州大学人文学部長
渡邊秀夫
学生は 2 年 次 から特 定のコース / 分 野に所属して学 習と
「人文学」は、人をあらゆる囚われから解放し、精神を自由に
「真理が人
する学問です。国会図書館の貸し出しカウンターにも
を自由にする」
(ヨハネ福音書)
という聖書のことばが引用されて
心と思考の実践知
つけながら 、自分にはどのコース / 分野 が ふさわしいのかを
1 | 自明とされる事柄に対し、深くその根拠を問い直し
じっくり考える期間となります。
新たな認識を構築できる思索力
2 | 変容する社会を冷静に分析し、時流に迎合することなく
2 年 次から特定のコース / 分野に所属して学習と研 究を行
価値判断できる批判力
いますが 、自分の所属するコース / 分 野 の学 問だけに学 ぶ
います。通説と言われるものの中には、思い込みの錯誤によるも
3 | 過去の英知の批判的継承のうえに立って創造的な未来を
範 囲が 限られるわけではありません 。 むしろ、自分 が 専 門に
のが少なくありません。今、皆がそう思っていることの根拠はな
切り拓く開拓力
撰 んだ 学 問 領 域をより深く理 解するためにも 、そして 社 会 で
んなのか、時代や空間を越えて広く根源的に問い直すことが求
4 | 異質・多様なものを理解し、寛容かつ多元的に
判断することができる受容力
に綴じ困らないようにすべきです。信州大学人文学部は、学
技と行動の実践知
されている授 業を幅 広く履 修 できるようにカリキュラムが 組ま
1 | 情報を適切に集約・分析・表現できる
れています。
められます。
幸い、我々の前には、膨大な文字言語を始めとする文化の記
憶(知の遺伝情報)
があります。これら連続した伝統遺産に生命
を注入し、絶えず賦活しつづけること、そのことを通じて、歴史
世界像のしくみや、多様な文化のしかけへの深く豊かな理解が
04
研究を行いますが、入学 後の 1 年間は、基礎的な学力を身に
HIDEO Watanabe
自分を活 か す 実 践 的な能 力を高めるためにも 、1 つの 領 域
生 が自分 の関 心と意 欲に応じて 、他コース・他 分 野 で 開 講
高度なメディアリテラシー
2 | 他者の考えを明晰に理解し、自己の主張を的確に
(すぐ古くなる)技術や詰め込みの
(死
拓かれてゆきます。目先の
表現できる高度なコミュニケーションリテラシー
んだ)知識では、混沌としながらも創造的な未来(それゆえに面
3 | グローバル社会において、多様な文化を理解し、
「知にあそぶ」
こ
白くもある)
を切り拓くことはできません。ひろく
自らの文化を発信できる外国語能力
「人文学」を学ぶことの意味を深くこころ
とが可能な本学部で、
4 | 領域横断的な事柄に対する問題解決能力および
に刻んで欲しいのです。
創造的な企画構想能力
05
北村明子 | AKIKO Kitamura
考えを伝えるために、実際に身体を動かして
表現しながら、他者と苦しいまでのコミュニ
身体と身体のコミュニケーションから創られるダンス。
「思っていることを
ケーションをとってもらう。
伝達するのは意外とむずかしい」
と感じなが
ら、独自の表現方法を見出して、最後の「ダ
研究室から 1 | From laborator y 1
ンスづくり」
という地点にたどりつくわけ。コ
ミュニケーションの技術を実践的に身につけ
ていく授業とも言えると思うよ。
北村 明子
AKIKO Kitamura
— ダンスをつくる、といっても、身体をリズ
ムにあわせて動かすっていう運動系の要素
信州大学人文学部 哲学・芸術論コース 准教授
ばかりじゃなくて、もっと個人の意識や表現
力を試される深いものなんですね。大変そう
だけど達 成 感 がありそう。今日はどうもあり
伝えることの難しさから自分を学んでほしい。
がとうございました。
AKIKO Kitamura
インタビュー | 2005 年 5 月23日
インタビュアー | 岡亜衣・石田愛(大学院生)
— 現役の振付家・ダンサーである先生が大
北 村 何かを見て、面白かった、つまらな
学でされている授業はどのようなものですか ?
かった、だけで終わってしまうのはもったい
学生はみんなダンサー志望なんでしょうか ?
チで作品をつくろう、という授業をするの。
ない。自分の感じたことに対して、新しい言
— なるほど。でも先生は実際に舞台作品を
葉や、思考回路を獲得していくと、芸術作品
創っているんですよね。それと授業とどんな
コンテンポラリー・ダンスを中心とするパフォーマ
接点をもっているんですか ?
ンス論を研究している。ダンサー、振付家、演出
北村 ほとんどが「ダンサーになりたい ! 」
とい
の見方自体も変わってくる。自分の脳の中に
う人ではないよね。授業では、実際のダン
ある白地図に次々と道を書き込んでいくよう
ス作品を見てもらって、振付家の理論を研
な作業をする授業ともいえるかな。そうやっ
北村 実際の舞台って、ダンサーが踊れば
究したりする。例えば、現代の振付家の中に
て「自分マップ」みたいなものを創っていって
済むか、というとそうではないんだよね。劇
は、有名なクラシックバレエの「白鳥の湖」を
ほしいな、と。
家の視点から舞台芸術における“ how to ”を考え
場、舞台美術、音楽、照明、衣装、振り付け
現代 版にアレンジして 、ダンサーをスキン
とそれぞれのセクションで共同作業をしてい
る。ダンス・カンパニー L e n i–B a s s o のアーティ
スティック・ディレクター。19 95 年 – 9 6 年には文
化庁芸術家在外研修員としてドイツ、ベルリンに
滞在。2 0 03 年にはアメリカ 3 大フェスティバルの
ひとつ A merican Dance Fest ival に Interna-
ヘッドにして、がにまたのぶかっこうな姿勢
— それじゃあ、学生は踊るわけではないん
くんだけど、そこで関わる人すべてに、いか
t iona l Chor e og rapherとして招待され、世界
で歩か せちゃうなんていう人もいる 。最初
ですね ?
に自分の考えを的確に伝えるかが作品を左
各国から集まったダンサーたちに作品を提供、ア
は、見たことがないジャンルのせいか、見方
右する。最初は文章をつくって、それに基づ
メリカにて劇場公演し高く評価された。欧米アジ
にとまどう学生も多いみたい。でも、どうい
北村 いやいや、もちろん、しっかり踊る授
いて話し合いをするんだけれど、時には絵や
ア、各国のダンスフェスティバルに招聘され、代
う意図で作品が創られているかを読みとい
業もあります。といってもダンス経験のない
写真、音楽を使ったり、読んだ本から引用し
( 2 0 01 年初演)
を上演。2 0 05 年、
表作「 Fi n k s 」
ていくと、今まで知らなかった美しさを発見
人がほとんどなので、それをどう踊らせるか、
たり、身ぶり手ぶりで踊ってみせたりすること
するだけでは終わらずに、いろいろなものが
というのが毎年の私の課題であり楽しみなん
だってある 。頭の中にある「自分マップ」か
見えてくる。
だよね。ジャンプをしたり、音楽のリズムに
ら生まれる
「伝えたいこと」を、人がわかるよ
のってないと、ダンスじゃない、と思う人もい
うにアピールしなくちゃならない。何かを創
— 芸術への鑑賞眼を高める、みたいなこと
れば、街中で人が歩くだけの姿にダンスを見
作するって、あらゆる伝達ツールを使ったコ
フランスの音楽グループ A r t z o yd など海外への
ですか ?
出す人もいる。つまり、ダンスってなんだろ
ミュニケーションの集積なの。大学では机上
作品提供、演劇、映画、オペラ、CMなど幅広い
う ? という疑問を持って、それぞれのアプロー
の勉強が多いけど、この授業では、自分の
ジャンルへの振付も行っている。
06
ベルリンの「世界文化の家」
との共同制作により、
松本にて「Ghostly Round 」
を発表し、ベルリン
ほか世界各都市で上演。
2007 年、イギリスのダンスグループ ACE dance
& music(SKIN PROJECT )や、2009 – 10 年、
07
長谷川孝治 | KOJI Hasegawa
があるんですよね。本当にそうなのかという
— 人間の要素は様々だから。
ことは難しい。
ひとつの切り口では一面しか見えない。いくつかの調査を
研究室から 2 | From laborator y 2
長谷川孝治
すよ。人文学部の分野の広がりをまずは活
かしてみるといいですね。
長谷川 そう。逆に、研究者になると全部社
— 私もそう思います。いろいろなアンケート
会心理学の見方をするんですよ。対人関係
に答えていて、自分のことを答えているのか、
を。違う見方が出来ない。だから逆に生きづ
インタビュー | 2007 年 5 月24 日
そうありたい自分を示しているのか、はっき
らくなることもある
(笑)。とにかく困ったとき
インタビュアー | 長井瑤子( 4 年)
りしないときがあります。絡み合うんですね。
に、もめたときに、ああ、そういえばというと
きに、ひとつの考え方として社会心理学を
KOJI Hasegawa
長谷川 ひとつの実験や調査ではわからな
使ってもらう程度でいいんです。
いんですよ。ひとつの切り口では一面しか見
信州大学人文学部 心理学・社会心理学コース 准教授
えない。いくつかの実験や調査を組み合わせ
— 専門に閉じこもらないということですよね。
ることによってはじめて全 体 像 が明らかに
組み合わせることによってはじめて全 体像が明らかになる。
なるということです。社会心理学で切れる面
長谷川 自尊心がどうだとか、アタッチメン
も限られていて、芸術や文学を学ぶことに
トスタイルがどうこうとか、日常的に自分たち
よって明らかになる面もあるでしょう。それ
を自分たちで分析し合ったりとか、そうして
らが集まって、ひとつの現象を押さえること
いるとけっきょく、一面しかみえないんですよ
ができる。そんなアプローチを全体としてや
ね。だから、あまり使わない。その心がけが
るのがこの人文学部という場所なんでしょう
大切(笑)。絶対的な処方箋とは見なさない
ね。そこがこの学部の良さかな。
ということですね。
— ゼミでは学生はどんな研究をしていますか。
— 受験生へのメッセージはありますか。
長谷川 自尊心や、ソーシャル・サポート、あ
長谷川 何かしたいことをすぐに決めるので
— 社会心理学というのは、社会で起こって
ケースをよく見てみると、そこには他人に強く
いる問題について、心理学の観点から分析
働きかけることによって、かえって自分のこと
すること。そんな理解でよいでしょうか。
を駄目だと思い込んでしまうプロセスがみえ
— 自分のとった方法によって逆に苦しめら
てくる。自尊心を失うんですね。もちろんそう
れてしまう。
— ユーモアですか ?
長谷川 そう。安心をさがすと皮肉にもそれ
長谷川 たとえば、ある学生は不適切な笑
なる、下方螺旋というプロセスです。
るいはユーモアの研究…。
はなく、欲をもって、人文学部に来て欲しい
です。広い視野をもってやりたいことを探し
て欲しい。心理カウンセラーになりたいとか
長谷川 そのとおり。あらゆる社会的なもの
した現象を調べるだけではなくて、最終的に
が個人に及ぼす影響や、個人の行動が社会
は、どうやって自尊心を高めることができる
に及ぼす影響を研究しているんです。個人
のか、というところに研究としては入ってい
が見つからない。ところでね、自尊心の高い
わせ方という尺度をつくっているんです。本
— まずはいろいろ勉強してみて、ということ
の心理を扱うのだけれど、そこには必ず社会
きたいんですけど。
人もおなじ「安心さがし行動」
をやるんです。
人は笑っているんだけど、実はみんなヒいて
ですね。
や他者が関わっているということです。たと
早々と決めちゃわない方がいい。
KOJ I Hasegawa
20 0 0 年 3 月 広島大学大学院生物圏科学研究
科博士課程後期修了(博士(学術)
)。日本学術振
でも安心さがしのやり方が違うみたいなんだ
いるとか、そんなことありませんか。要はセ
えば心理学は脳波を測ったりしますよね。そ
— 自尊心を研究するうえで、具体的にはど
よね。なんというか、自尊心の高い人はさわ
ルフモニタリング傾向が低い、つまり自分が
長谷川 そう。心理学について言うと、自分
れはその人個人の体験ですよね。それを社
んなことに着目されていますか。
やかにさがせている…(笑)。
見えてない、そのうえ攻撃的ユーモアが好き
の問題をクリアするためだけにそれを勉強す
な人がいるんですね。そんな人の笑いの研
るのではない 、ということをはっきりさせて
(1)
「アイデンティティー交渉過程
主要論文として、
— わからないでもないです(笑)。
究をしているんですよ。
おくほうがいいです。
『実験社
と精神的健康との関連についての検討」
会心 理学 的にやるとすれば 、たとえば 誰と
眠っていたらどんな脳波が出るか、考えてみ
長谷川 たとえば「安心さがし行動」
というの
興会特別研究員、広島国際大学人間環境学部・
助手などを経て、20 05 年 10月より信州大学人文
学部准教授。
会心理学研究』、38 、1998 、151–163(日本グ
ということ
る。そういう枠組みこそが「社会」
があります 。恋人や友人に「 私のこと好き? 」
なんです。
と訊くような行動のことです。そんなことを繰
長谷川 この「さわやかに」をどう取り出して
— おもしろそう。アプローチの多様性も社会
— 余 計な直 接 対 決になるかもしれないで
ループ・ダイナミックス学会「平成 11 年度優秀論文
り返し相手から訊かれると、最初はともかく
研究するかが難しいんですよ。
心理学の特徴のようですね。
すよね。自分で作り出した敵がどんどん大き
「イン
賞(若 手 研 究 者 部門 )」受賞 論文 )、( 2 )
— 先生ご自身はとくに何を研究されていま
だんだんイヤになるでしょ。そして拒絶して
すか。
しまう。そうすると、訊ねた本人はやっぱり
— そもそも自尊心の「高い・低い」はどうやっ
長谷川 そう。日常的なことがらを科学的に
私は嫌われていたんだと思う。要するにそも
て見分けるのですか。
見直し、それが私たちの生き方に活かせると
長谷川 自尊心について研究しています。
そもの疑 念を現 実 化することになって 、結
社会との関わりにおいて、なぜ人は自信をも
果、自尊心が傷つけられちゃう。そして抑う
ち、また失うか 、といったことです 。 失う
つになっちゃう。自尊心がさがって抑うつに
08
くなって自分を追いつめるような。
「安心さ
がし行動」に似ていますよね。
ターネット上の自己評価と現実の自己評価との相
互影響過程についての検討:両者のズレと精神的
『社会心理学研究』、
健康との関連の観点から」
23 、2007 、主要著書として、
「自己の表現(第 14
いうところが魅力かな。でも、社会心理学を
長谷川 本当は何を学んでも自分と向き合う
章)
」浦 光博・北村英哉(編)、2010 、
『展望 現代
長谷川 自尊心尺度というのがあって、その
使えばすべてうまくいくかというと、そうでは
ことは可能なんです。文学を学んでも歴史を
の社会心理学 1 個人のなかの社会』、誠信書房、
高い低いで決めます。でも項目によって揺れ
ないですよね。
学んでも。心理学にこだわる必要はないんで
pp. 272 – 293 .
09
佐藤全敏 | MASATOSHI Sato
過去の経緯が分かれば、なぜいまそうなっているかが分かって、
研究室から 3 | From laborator y 3
佐藤 全 敏
MASATOSHI Sato
信州大学人文学部 歴史学コース 准教授
カーの 1 種類しか置いていない。価格競争を
佐藤 「日本」の社会や文化にとって、どう
考えれば当然のことなんだけど、ただ、好み
やら 9 世紀から 10 世紀にかけての時期が、 「おつとめ」には出るんだけど、お坊さん達の
こっそりわいわい起きてて。ちゃんと早朝の
にあったものを選ぶという自由がなかった。
大きな一つの転換点になっている。注目す
画一的な商品が大量に並んでいて、なんだ
べきことに、その時期、東アジア世界全体が
か飼育されているみたい、と思ったりもした。
激変しているのです。これらのことは、きっと
いつもブルーな気持ちで長い時間かけて買
強く連動している。東アジア世界の国際関係
い物に行ってたんだ。行き帰り、なんでこん
の変化が、古代日本の国家や社会・文化のか
なふうなんだろうって、考え込んじゃったりし
たちまで変えていく・・・。それを実証したいと
て。資本主義のもとでの流通とか、経済構造
いうのが、ここ数年来の念願です。そのとき
インタビュー | 2010 年 5 月26日
とかまで考え詰めていっちゃった(笑)。
の変動がなければ、いまの日本は全然違う
インタビュアー |
ものになっていたんじゃないかなって。
坂田文・望月優香・渡邊英恵(3 年)
「声 明 」とかを聞いていると、眠い 分 、より
神々しく聞こえてきたりして(笑)。
佐藤 それはちょっとまず いんじゃない か
(笑)。
—(笑)
— ゼミの学生には何を求めたいですか ?
佐藤 おかしいでしょう
(笑)。でも、自分の
それによって未来を変えられるかもしれない。
— 先生が歴史学に興味をもったきっかけは ?
佐藤 でもね、どの学問もそうだと思うけど、
— なぜ歴史学の中でも、特に日本古代史を ?
本当に学問をやろうとすると、そのトレーニン
生理的な次元とか感情的な次元まで、いま
佐 藤 うーん。クリティカル であること、か
の時代の経済構造に支配されているのかと
なぁ。当たり前だと思っていることを疑い、自
思ったら、なんだか情けないやら悔しいやら。
分の頭で吟味すること。今あることが絶対な
そこから、権力者の食をとりあげてみようと
わけじゃないから。毎日暮らしているなかで
思ったのです。きっと古代天皇ですら、食べ
「いまそ
何かおかしいと思うことがあっても、
物については、その時代の経済構造に支配
うなっているから」
「昔から決まっていること
されていたはずだって予想してね。
だから」っていう理由で諦めることがあるで
あと方法論上の問題でいうと、歴史学では 80
しょう? でも、当たり前だと思っていることを
年代に「社会史」
というのが流行った。それま
疑って、動かせる部分は動かしていくことに
での歴史学がとりあげてこなかった人々の日
よって、違う道筋が見えてくる。過去の経緯
佐藤 実は最初は映画研究の分野に関心が
グがつらい。いま、みんなが演習でやってい
佐藤 「日本」の社会や文化は特殊だって言
常生活とかに注目する学問だったんだけど、
が分かれば、なぜいまそうなっているかが分
ありました。でも、大学に入っていろんな本を
ることを考えてごらん。史料に長時間向き合
われることがあるけど、本当かな ? それはどう
結局、昔の生活のなかの些末ともいえるディ
かって、それによって未来を変えられるかも
読んでいるうちに、科学哲学や思想、文化人
い、その中から確実なかたちで情報を抜き
いう意味で ? って気になっていました。それ
テールを追いかけるだけになってしまったり、
しれない。過去を知り尽くすことによって、い
類学とか社会学とかに惹かれるようになって
取ってきて、それらを間違えないように組み
で、いかにも「日本的」といわれる事柄につ
あるいは「昔の村はよかった」的な議論になり
ま、自由になれる。これって、歴史学そのも
いって・・・。そんな時に「そうだ、歴史学にい
合わせ、これまで知られていなかった歴史
いて、その成り立ちというか、構造っていう
がちだった。だから「社会史」は、90 年代に
のの話でもあるんですが・・・。
けば、何でもできるんじゃないか」って。歴史
像を浮かび上がらせる。もちろん先行研究は
か 、そういうものを分析したいと思うように
入る頃には壁にぶつかっているようにみえた。
あとは、いろんな意味でどんどん「外」を経験
学では、時間軸にそって考えさえすれば、社
十分に把握していなければならない。この方
なって、遡っていったら古代にたどり着いて
でも一方で、70 年代までのような俗流マルク
してくれるといいな。ゼミ旅行でも、京都や
会も文化も何でも自由に研究できる。社会
法を身につけるのって、結構大変でしょう ?
しまった・・・。
ス主義的な、硬直してしまった研究スタイル
奈良、東京、大阪、あちこち行ってるね・・・。
史、文化史、っていうふうに・・・。
あと、大学に入って最初に好きになった先生
にも、もう戻れない。そこで、日常をあつかう
— はい。
が、日本古代中世史を研究していたというの
も大きかったかなぁ。進路で迷っていたと
佐藤 でもね、情報が洪水のようにあふれて
き、その先生のところに相談に行きました。
いる現代社会のなかで、何が信じられるか
— 講義で、古代天皇の食事の変化と、国家
柔らかな社会史と、支配や権力といった古く
— 奈良・京都では、国宝の仏像とか、ありえ
システムの変化との関係について論じていま
からのテーマをあつかう硬い国制史とをミッ
ないくらい近くで見せてもらったりして。質感
した。なぜ食事なんかに注目したんですか ?
クスしてやろうと思った。食事という、日常的
までわかるのって、すごい。
で小さなところからはじまって、気がつくと国
— この春に登った高野山はきつかった・・・。
「先生に出会ったという偶然で、僕は日本史
を自分でみきわめ、それらをかき集めて、自
佐藤 学生時代、ずっと都心に住んでいまし
家構造とか国際関係とか、そんな大きなとこ
でも、登りきって、あの大きな門が見えた瞬
学を選んでいいのでしょうか」って。そうした
分の頭で事実を組み立てていく、っていう作
た。あるとき思い立って、2 年間だけ郊外に
ろにつながっていく論文を書いてみたかっ
間、やっぱり感動してしまいました。途中で
「君
らね、その先生がこう言われたんです。
業は、少し前よりずっと求められるようになっ
引っ越したんだけど、郊外すぎてね(笑)。食
たのです。
も、藤原道長と同じ道を歩いているんだな、
の人生のなかで、これまで偶然以外で決まっ
ていると思うんだ。そういう意味では、こう
材とか、すごく遠くの郊外型スーパーに行か
たことが 何か 一つでもあるのか ?」。
いった学問の方法は、多かれ少なかれ、い
ないと買えなかった。郊外 型スーパーだか
— そんな背景があったんですか・・・。それで
まを生きる人みんなに必要な「方法」なんじゃ
ら、置かれている商品の種類がとても少なく
は、最近はどんなことに関心を ?
ないかな・・・。
て、何を買うにしても、だいたい売れ筋メー
— かっこいい !
10
とか思って。史料で読んだところに実際に
MASATOSHI Sato
1969 年、秋田県にて生まれる。1988 年、東京大
学入学、1998 年に同大学院を単位取得退学。以
後、1999 年より8 年半、同大学院・助手。2007 年
10月より信州大学人文学部准教授。主著に『平安
行くというのは、結構ドキドキするかも。
時代の天皇と官僚制』
( 東京大学出版会、2008
— 合宿のとき、遅くまで語り合うのも楽しい
年)。博士(文学)。
「研究の話をしているとき、ほ
よね。立派なお寺に泊めてもらってるのに、
んと楽しそうな顔をしてる」
(学生談)。
11
澁谷豊 | YUTAKA Shibuya
ん二重にぼかしていけますよね。たとえばフ
ことの意義や魅力って何でしょうか。
自由で少人数制。少し矛盾しているけど、
によって、あるいは国境の内部の一枚岩で
研究室から 4 | From laborator y 4
澁谷 豊
Y U TAKA Shibuya
信州大学人文学部 比較言語文化コース 准教授
えたりする力をつけて欲しいですね。あとは
元気で ! ってところかな(笑)。
ランスとスペインの密接な関係を調べること
澁谷 たとえばね、日仏の文化比較をすると
はない状態を明らかにすることで、フランス
なると、日本的なもの、フランス的なものと
全体を取り囲んでいる国境の確かさというの
いった単純な話になりがち。日本はもたれ合
インタビュー | 2007年 5月18日
は薄らいでいく。つまり、その人工性がばれ
いの文化で、フランスは自立した個人の文化
インタビュアー | 松山剛士・丘本菜の香( 3年)
てくる。いまメリメの『カルメン』を授業でとり
だとか、面白くないですよね。そうならない
あげているんですが、あれって誰もが胸ちぎ
ためには別の視点、たとえば同じ日本といっ
られる男女の悲劇のようでいて、実はマイノ
ても違うな、単純化してはいかんな、といっ
リティどうしの特殊なドラマでもあるんですよ
たローカルな視点を支える場所が必要。こ
ね。主人公の男はバスク地方の出身だし、女
の意味で松本という街はほどよいかもしれま
はジプシー。あれはスペイン人一般の悲劇
せんね。
を描いたフランス文学ではない。何にしろ調
この人文学部では成り立つんですよ。比較文学はまさしくそう。
べてみるとね、国境はほつれていくんですよ。
ところで、あなたは何に興味があるの。
— 国宝のお城があって、カフェや劇場、ギャ
ラリーもあって、バランスがとれている。都
会じゃないけど、田舎でもないなあ。密度が
— 映画や写真です。作品を比べたり、その
ありますよね。
良し悪しを語ることはするんですが、でもな
かなか作家名やタイトルといった固有名が
澁谷 そう。でも、それって松本だけじゃな
入ってこないですね。
いよねえ(笑)。より大切なのはね、信州大学
には比較文学の伝統があるということです。
澁谷 もちろん作品あればこそなんだけど、
北欧神話などの貴重な蔵書もあるし、何より
も自由な雰囲気がありますね。少人数制の教
澁谷 比較文学って聞いたことありますか。
抜きには出来なくなっていたんです。自然と
もうひとつはエマニュエル・ボーヴという作
やはり作家名ぐらい覚えないとね。僕は評伝
聞き慣れない言葉でしょう。
比較文学に近づいていった。僕はフランス
家。フランス国籍の作家なんですが、ロシア
が好きなんですよ。他に還元し得ないその人
育だから懇切丁寧な指導なんだけど、押し
文化と他の文化との関わりが気になったんで
からの移民の子なんですね。フランスで生ま
の特殊性がどうにも気になって仕方ない。
つけではなくて、どんなことにもとことんつき
す。外部との関わりにこそ、僕は間違いなく
れたからフランス人なのですけど、その人の
— たとえば日本の作家と海外の作家の作品
を、それぞれの国の社会や文化の特徴を意
興味を持っていた。
識しながら比較したり、そんな感じですか。
— 留学してはっきりと見えたことですね。
文学って、やっぱり親の文化を背負っている
し、もちろん本人のフランスでの辛い経験も
できますか。
影を落とす。ボーヴというのも本名ではない
んです。本当はボボヴニコフっていうんです
澁谷 そのとおり。ひとつの国の文学ってい
合おうという感じ。学生はいろんな研究が可
— 先生の講座で現代文学を研究することは
能です。比較文学の開かれ方はとてつもな
いですよ。学生のこだわりでいくらでも好きな
ことが出来るからね。卒論テーマについても
澁谷 できます。でも、一つの小説を集中的
教員から具体的な指示はしません。とにかく
ろんなものと関わっていますよね。国境のむ
澁谷 まあ 、そうですね 。で 、逆に日本に
ね。そのロシア風の名前のせいで第一次大戦
にというのは 違うかな 。複 数のものをつな
最初に熱い感動が欲しいし、切実な探究心
こうには別の文学があるし、国境の内側にも
戻ってくると、今度は日本の文学と他の国々
中にはスパイと間違えられて投獄されたりす
ぐ、境界をまたいでみることが比較文学の立
が欲しいな。簡単にいうと学生には自分の好
音楽や絵画とか 、文学とは別のさまざまな
の文学の関わりも気になってくる。そして比
る。この人が僕はひたすら好きで、この人の
場なので。
ジャンルがある。それらの関わりを研究しよ
較文学の研究者になった。
小説の翻訳がいまいちばんやりがいのあるこ
と、やってて楽しいことです。
うというのが比較文学です。
— つまり、新しくてもよい。
— 今、先生がとくに関心をもっていることは
— なぜ比較文学研究を始めたのですか。
何ですか ?
きなことに出会って欲しいんですよ。そのた
めに授業や教員をどんどん活用して欲しい。
自由で少人数制。少し矛盾しているけど、こ
YUTAKA Shibuya
の人文学部では成り立つんですよ。比較文
— ひとつの国のなかにも、いろいろな経験が
澁谷 そう。古代ギリシアでも現在でも。時
混じり合っているということでしょうか 。少
代・地域・ジャンルは問いません。絵本でもだ
いじょうぶ。
— 学生に何を求めますか。
— おもしろい研究分野ですよね。比較文学
澁谷 他人に多くは求めません
(笑)。でも本
という専攻分野がある大学自体、そんなに多
当に好きなことを見つけ出して 、それに 取
学はまさしくそう。
1968 年に千葉県で生まれ、東京都中野区で青春
を過ごす。早稲田大学第一文学部卒業。1995 年
澁谷 もともとはフランス文学を勉強してい
澁谷 日本の近代 知識人がたくさんフラン
しずれますけど、同じ国のなかの地域ごとの
たんです。そしてパリに留学した。振り返る
スに行っていますよね。金子光晴とか永井
違いも気になりますよね。同じ国とは思えな
とね、ルーマニア人やアルジェリア人や、いろ
荷風とか、藤田嗣治とか。そんな人がフラン
かったり…。
んな連中とパリでつきあうんですよ。それが
スでどんな風に暮らしたか、そしてその体験
当たり前の風景ね。そこに自分もいた。そこ
が彼らの作品にどんな影響を与えたか研究
澁谷 そうですね。国というのは国境に囲ま
くないと聞いたことがあるのですが、さらに
り組んで欲しいです。いろんなことにほどほ
des Thèses. 訳書に、エマニュエル・ボーヴ「ぼく
からフランスの文学を考えるとき、
「外部」を
しています。
れた範囲なのだろうけれど、その国境はたぶ
踏み込んで、比較文学を松本、信州で学ぶ
どコメントする力よりも、突っ込んで見たり考
「きみのいもうと」等。
のともだち」、
12
13
から8 年間のパリ滞在を経て、20 0 6 年 10 月、信
州大学人文学部に着任。パリ第四大学文学博士。
著書に L a R é c e p t i o n d e R i m b a u d a u J a p o n .
1907–1956, Atelier National de Reproduction
世界、社会、人間、知識、私、心、そして愛……当たりまえで決まりきったものだと思い込
世界、社会、人間、知識、私、心、そして 愛 …… 当たりまえで 決まりきったものだと思い 込
んでいたことがらについて、根っこのところから考えてみる。また、さまざまな角度から
んでいたことがらに つい て、根 っこのところから考えてみる。また、さまざまな角度から考
考えてみる。哲学・思想論分野に進んだ学生がやることは、これに尽きます。哲学すると
えて みる。 哲 学・思 想 論 分 野 に 進んだ 学 生 が やることは 、これ に 尽きます 。哲 学 すると
は、つまりそういうことなのです。しかし、徒手空拳でできることではありません。古今
は、つまりそういうことなのです。しかし、徒手空拳でできることではありません。古今 東 西
東西の思想や様々な学問的探究の方法に関する幅広い知見と、ものごとを明晰に考えて
解りやすく表現する技能を、地道に体得しながら、徐々に進めるべきことです。そのため
に実際、ここでは、多様な研究ジャンルに接し、テクニカルな思考の訓練に参加すること
C OURSE
ができるようなカリキュラムが組まれています。
意識的に視野を広げることも、思考と表現の技能を磨くことも、けっして楽ではありませ
哲学・芸術論コース
–
哲学・思想論分野
芸術コミュニケーション分野
の思想 や様々な学問的探究 の方法に関 する幅広い 知見と、ものごとを明晰に考えて解り
やすく表現する技能を、地道に体得しながら、徐々に進めるべきことです。そのために 実
際、ここでは、多様な 研究ジャンルに接し、テクニ カルな思考の訓練に参加することが で
きるような カリキュラム が 組まれています。
意 識 的 に 視 野を 広 げることも、思考と表 現 の 技 能を 磨くことも、けっして 楽 で は ありませ
ん。けれども、これらをしっかりやった人は、常識や権威に左右されることなく、不公正
ん。けれども、これらをしっかりやった人は、常識 や権威に左右されることなく、不 公正 や
や不合理、あるいは浅慮を鋭く指摘し、有望な進路を模索できる人、ひとことで言えば、
不合理、あるい は浅慮を鋭く指摘し、有望な進路を模索できる人、ひとことで言えば、強
強靱な批判力を備えた人になっているはずです。強靱な批判力は、それを持つ人にとって
(哲学・思想論分野 | 芸術コミュニケーション分野 ) 哲学・芸術論コースも、その周囲の人びとにとっても、
一つの大きな支えになることでしょう。
文化情報論・社会学コース
靱 な 批判 力を 備えた人 に なって いるは ず で す 。強 靱 な 批 判 力 は 、そ れを 持 つ人 にとっ
ても、その周囲の人 びとにとっても、一 つの 大 きな 支えになることでしょう。
(文化情報論分野 | 社会学分野 ) –
つのコンセプトを柱とした教育をおこないます。
芸術コミュニケーション分野は以下の
(心理学分野 | 社会心理学分野 )3 心理学・社会心理学コース
歴史学コース
(西洋史分野 | 東洋史分野 | 日本史分野 ) 1)芸術はコミュニケーション!
芸術 コミュニ ケーション分 野 は 以下 の 3 つのコンセプトを 柱とした 教育をおこな います。
(比較文学分野
| 中国語学・中国文学分野 |
比較言語文化コース
「芸術」は、
新しい感性でメッセージを発信する芸術家たちと私たちとのコミュニケー
ションであり、
それらのメッセージを社会の中で実現していくことが文化の創造です。
ドイツ語学・
ドイツ文学分野 | フランス語学・フランス文学分野 )
英米言語文化コース
(英語学分野 | 英米文学分野 ) 「芸術」は、新しい感性でメッセージを発信 する芸術家たちと私たちとのコミュニケーション
2)キーワードは〈アートリテラシー〉
であり、そ れらのメッセージを社会の中 で 実現していくことが 文化の創造です。
ケーションには、感性に依存する「芸術言語」や身体感覚に依存する「身体言語」の運用ス
2 | キーワードは〈アートリテラシー〉
キル、<アートリテラシー>を学ばねばなりません。
音 声 言 語 によるコミュニ ケーション に 言 語 運 用 ス キ ル が 不 可 欠 なように 、芸 術コミュニ
このアートリテラシーを獲得していくなかで、多様な芸術言語を理解できるようになり、
ケーションに は、感性に依 存 する「芸術言語」や 身体感覚 に依存 する「身体言語」の運用
芸術的感性は鍛えられ、芸術家との双方向コミュニケーションに参加できる素養が形成
スキル、〈アートリテラシー〉を学 ば ねば なりません。
されるのです。
この アートリテラシー を 獲 得して いくな かで 、多 様 な 芸 術 言 語 を 理 解 できるようになり、
人材の育成
アートリテラシーの基礎を身につけた、
地域の芸術活動を推進する人材を養成することが
芸 術 的 感 性 は 鍛えられ 、芸 術 家との 双 方 向 コミュニ ケ ー ションに 参加 できる素 養 が 形
日本言語文化コース
(日本文学分野 | 日本語学分野 | 日本語教育学分野 )
音声言語によるコミュニケーションに言語運用スキルが不可欠なように、芸術コミュニ
人文 学部では、
1 | 芸術はコミュニケーション !
目標です。
成されるのです。
1 | 豊かな人間観・倫理観と言語文化・歴史への理解を基盤的教養知とし、
3)
〈ワークショップ〉を核としたカリキュラム
2 | 汎用性ある専門的知識と、
アートリテラシー の 基 礎を 身に つ け た 、地 域 の 芸 術 活 動を 推 進 する人 材を養 成 すること
が目標 で す。
アートリテラシーの基礎獲得のために、ミュージック系・パフォーミングアーツ系・ヴィ
3 | 外国語運用能力を備え、
多様化・複雑化する地域社会や国際社会の広範な領 現在進行形の芸術活動
ジュアルアーツ系における体験型学習ワークショップを中心に、
3 | 〈ワークショップ 〉を 核としたカリキュラム
域で、リーダーシップを発揮して活躍できる人材
のフィールドワークも盛り込んだ実践的なカリキュラムが構築されています。
アートリテラシー の基礎獲得 のために、ミュージック系・パ フォーミング アーツ系・ヴィジュ
を養成します。
アルアーツ系における体験型学習ワークショップを中心に、現在進行形の芸術活動のフィー
ルドワークも盛り込 んだ 実践 的なカリキュラム が 構 築 されています。
文化情報論分野では、現代の社会に見いだされる諸問題を対象とし、情報という観点から
きわめて実践的な教育・研究活動を展開しています。特に重視しているのは、専門領域に
限定されない情報活用力の育成です。中でも「情報を収集する力」、
「情報を分析する力」、
「情報を表現する力」の三つの力の系統的獲得がカリキュラムの柱です。
文化情報論分野には、社会言語学・応用情報学・認知心理学という複数の専門領域(06年7
06
14
文化情報論 分野 では、情報という観点 から人文科学の諸領域を幅広くとらえなおし、現 代
社会の諸問題と結 び ついた実践的な研究教育活動に取り組んでいます。 文化情報論に
15
は 多様 な学問領域を含みます が、すべて「情報」からのアプローチという点 で 共通して い
につい て、光と影の 双方の側面を 多角的 に 捉えることが 可能 に なります。
ます。実 社 会 での情報リテラシーに直結した実践 的な 実習 や 演習を通して、社 会に幅 広
社 会 心 理 学 は 、人 々 が 日常的 に 経 験 するありふ れた 社 会 現 象を 新 たな 観 点 から問 い直
く通用 する『情報を活用 する力』を 高 めることを教育 の目標とします。
す 科 学 であり、
「自明とされる事 柄 に 対し 、深くその根 拠を問い直し新 たな 認 識を構 築
できる思索力」を 育成します。また、実験依頼を行う中で、大学 生 や 地域 の人々と適切にコ
文化情報論・社会学コース
–
文化情報論分野
社会学分野
–
ミュニケートすることが 必須となります。これにより、
「他者の考えを明晰に理解し、自己の
主張を的確に表現できる高度なコミュニケーションリテラシー」が 実践的に高 められます。
社会学分野 にお いては、現代 社会のか か える諸課題に対して、鋭敏な問題探求能力を持
つとともに 、み ず から体 系 的 手 法によって 客 観的 に 諸 問 題を分 析し 、解 決に向けて 行 動
する実践能力を養 成 することを学 部 教育 の目標とします。 そのために、専門教育 にお い
ては次の 3 つの柱を据 えています。 第 一には、社会学の基礎的な理論と経験社会学の分
皆さんは西洋 が 好きでしょうか ? 嫌 い でしょうか ? 西洋を遠く感じるでしょうか ? 近く感じ
析手 法に ついての教育を通して、地に足を据えた社会学的認識の方法を体得すること。
るでしょうか ? 西洋は、好きでも嫌 いでも、私たちとは無関係 ではありえない場所 です。遠
第 二 に は 、社 会 調 査 に 関 する体 系 的なカリキュラムを通して 、社 会 調 査 のリテラシー を
くて 近 い 所です。私たちの国の政治、経済、その他の制度 から、果ては 今着ている衣 類
確 実 に 身に つけさせること。 第 三 に は 、長 野 県 内 および 周 辺 地 域 に お ける調 査 体 験を
に 至るまで 、そ れらの 基 礎 は 西 洋 から来 て います 。従って 西 洋 史を 学 ぶということは 、
通し て 、地 域 社 会 の 実 情と課 題を 直 接 に 体 験・実 感し 、知 識 を 実 践 へと結 び つ ける感
遠くの国 の歴 史を 知ることで あると同 時 に 、私 たち の 社 会 の土 台 を 理 解 することでもあ
覚 を 涵養 すること。
歴史学コース
–
ります 。遠 い 昔 に遠 い国 の人 が 記した 史 料 のな か に 、あなたは自分 の言 葉を み つける
上記の柱に沿ったカリキュラムによって、社会認識能力、社会調査能力と経験的 な分析能
西洋史分野
でしょう。西 洋 史 分 野 の教 員 は 、そのための 、読 み 解き、まとめ 、発 表 、討 論 、を 指 導し
力を身につけさせ、現代 社 会の様々な場面 で活躍 する有為 な人材を養 成します。また、社
東洋史分野
ます。最終的に は、そのような 努力 の成果を、卒業論文というか たちで、提出してもらう
日本史分野
ことになります。
会調査能 力を客観的に保証 するために、社 会調査士の資格取得を推奨しています。
–
心 とは何 か ? このシンプルな問 いに対 する私たちの考察 は、紀元 前 ギリシャの哲学者に
歴史学 の東洋史分野 では、中国史を中心 に アジアの歴史 に ついて 学 び ます。
までさかのぼることが できるといわれています。では、現代の心理 学は、この問 いに 対し
心理学・社会心理学コース
–
心理学分野
社会心理学分野
てどのように回答しようとするのでしょう。
| アジ アと向き合う |
歴史的には、19 世紀末に、研究方法として自然科学的方法 ( 実験 ) を採用したところから、
今、いちばん 元 気なアジアを相手にします。アジアの人々が、今、何を感じ、何を考 え生
現 代 心 理 学 が スタートしたと考えられ て います 。 その特 色 は 、そ れ 以 前 の 心 理 学 が 思
きているのか。それを探るのが 世界史専攻 (アジア史 ) です。歴史 は昔のことではなく、今
弁的、主観 的 であったことと対照的に、科学としての客観性や 実証性を重視したことにあ
を生きる人々 が、これまでたどってきた道 のりのこと。歴史は、今 に つな が っています。
ります。すなわち、現代 心理学では、様々な心理学的事象について 実験 や調査 などを行っ
てデータを取得し、それらを解析して考察を行い最終的な結論 を導く、という一 連 の作業
| 中国語を生 か す |
によって、様々な問題を科学的に解決しようとする態度 ( サイコロジカル マインド) をとりま
1 年 次に 中国語を 学んだ 人 たちは 、ぜ ひ そ れを 生 か す 分 野を 選 んだらよいと思 います。
す。 心理学分野 では、この態度を専門課程の 3 年間を通じて実 践 的に身に つ けます。
主に中国史を勉強するアジア史 では中国語 を フルに活用します。中国語 や ハ ングル など
アジ アの言 葉 を 使 って ア ジ ア の人々と理 解しあえるようにな れ ば 、世 界 が 広 がりま す 。
–
もちろん中国語 を選択しな かった人 たちもアジア史 に 進 学 できます。
社会心理学は、社会的存在としての人間に ついて、実証的に分析し、そ れらの 結果に 基 づ
| 日中関係 を考える |
き理論的考察 や 法則性の発見を目指す学問分野です。したがって、社会 心理 学 分野 の主
な ぜ 日中 関 係 はこじ れ て いるか 、その背景 や 事 情を 冷 静 に考 えて いく場 にもなります 。
要な教育目標は、自ら研 究 を計画し、データを収集・解析し、論文を作成 する実証 研 究を
今から約 30 年前 の 1980 年 代 前半、日中両国の民衆 は 互 いに「好感度」最高の関係でした。
実際 に 推 進 できる力を育成 することで す。
ではそれは、どんな事情で変 わってきたのか、また、これから、どう変えていけるのか。100
カリキュラムでは、実験実習が 重視されます。 実験実習を通して、社会心理学の基 本 知識
年 前 の中国 人 の日本 留 学 ブーム や 7 0 年 前 の日中 戦 争 なども含め 、客 観 的 に日中 両 国 の
を「生きた 技術」とすることを目指します。 また、当分 野 では、近年注目の「臨 床社 会心理
史料を 読 み 進 め、さまざまな角度 から、じっくりみていきます。
学」が 設置 されています。 これによって、人 が 社 会に お い て適応的に 生きるための要 件
16
17
| 卒論 は誰もが 書 けるもの |
代 中国語 の運 用 能 力 をスリース テップ で 育 てる「中 国 語 コミュニ ケーション」や 、語 学・
アジア史 は 卒論を書くのが 難しい、とも言われます。確 か に今までに提出されたものの中
文学の枠を超 えて視 野を 広 げる「中日比較 言語 文化 論」と「中国 文化 事 情」が あります。
には、学界 でも注目を集 めたほど高 い水準 の卒業論文 が 含まれています。しかしそ れを
学 習 の 基 礎 は 現代 中国 語 による 読 み 書 きと会 話 能 力 であり、この力をもって 積 極 的 に
書 いた先輩 たちが、並 はずれた勉強家 だったわけではありません。毎日の積重 ねでした。
授 業 参 加 することで 文化 的 背 景 へ の理 解 を養 い 、世界の多様 性 や普遍 性を受 容しまた
ゼミという少人 数 で 勉 強していく場 を通じ、だんだんと力を 付 け て いくことが できます。
検討し 続 けることのできる穏当な国際 感覚と現 実 的 な 行 動力を 持 つことを目指します。
ゼミで 学 ぶ のは中国の近現代史を主としています が、韓国 や東南 アジアなど中国以外 の
–
地 域 に 関 心を 持って 卒 業 論 文 を 書 いた 人 たちも大勢 いま す 。自分 が 勉 強し た いことを
勉強する、その手 が かりとなり、助けとなるのが ゼミだと思って下さい。
ドイツ語学・ドイツ文学 分野 では、ドイツとオーストリアとスイスなどのドイツ語圏の国
–
々の言語・文 学・文化を学 びます。
大 量 生 産・大 量 消 費 の 2 0 世 紀 型 の物 質 文 化 が 行き詰まりを迎えて いる現 在 、世 界 に 先
日本史分野 のキーコンセプトは「考える歴史学」です。 高校 までの日本史は、ただ 教科書
駆け て脱原子力を推進し、自然と共 生できる持続可能 な 社会 の建設 をめざして 21 世紀 が
を暗記 するだけ のものでしかありませ ん。 しかも、あれほど 一 生懸命 暗記した日本 史の
必要としている新しい文化を創造しているドイツをはじめとするドイツ語圏の国々の文
知識は大学 では通用しないのです。 なぜ なら鎌倉幕府の成立は 1192 年 ではないし、江
化を学ぶ ことは、私たちが 豊 かに 生きるための重要 な指針 を与えてくれます。
戸時代 で最も有名な法令である慶安御触書は、じつは後世の創作 だったりするからです。
ドイツ語学・ドイツ文学分野 は、ドイツ語圏の言語と文学と文化を深く学ぶことを通して、
すなわち大学 で学 ぶ日本史学とは、主体的 か つ批判的に考え、自ら発見 するものです。
異質・多様 なものを理解し寛容 か つ 多元 的に判断 することが できる受容力と、他者の考え
日本 史 分 野 では、過去の「日本」に ついて 学ぶことを通して、現在の「日本」を相対化し、未
を明晰に理解し自己 の主張を 的確 に表現 できる高度なコミュニケーションリテラシーと、
来 への展望 を模索 する研究 をおこなっています。 歴史的には「日本」という枠組 みは自明
今日のグローバ ル 社 会 に おい て多様 な文化を理解し自らの文化を発信 できるドイツ語運
ではなく、国境を越 えた交流 や 諸地域 固有の文化も存 在します。「日本」を越 える思考と、
用能力とを持った豊かな国際感覚 あふれるネオ・フマニスト( 新しい教養人 ) を育成します。
内に諸地域社会 の個性を考察 する態度 が 必須となります。
ド イツ 語 学・ドイツ 文 学 分 野 で 学 ぶ 学 生 は 比 較 的 少人 数 のため 、教 員が 学 生 一 人 一
日本史分野 のカリキュラムは、演習や講義を通じて、日本史に関する素養を獲得 できるよう
人 の その時 その時 の学 力 を 把 握して 、そ れに 対 応した 適 切 な 授 業 を展 開し 指 導 を 行
に構成されています。 皆さんも信州大 学人文学部 で、自分の頭で考える、学問としての日
うことが 可能 で す。
本史学 にふ れ てみません か。
–
フランス 語 学・フラン ス 文 学 分 野 で は 、フラン ス 語 や フラン ス 文 化 に つ い て 、歴 史 的
比 較 文 学 分 野 は 、特 定 の 言 語と 特 定の国 民 文 学 に 関 する個 別 研 究・教 育 を 超え た「比
に 、あるい は 同 時 代 的に 理 解を 深 め 、その言 語 文 化 の 諸 相を 学 ぶ 過 程 で身に つけ た 知
) 西洋 近 代 文 学の水平軸」
較言語文化」の 観点 に立ち、( A )「 西洋古典文学の垂直軸」と ( B「
識と批 判 精 神をこれ からの国 際 社 会 に お い て 役 立 て 、創造 的 活 動をさまざまな 分 野 に
として 規 定される 、西 洋 系 の言 語 と文 学 に 関 する 横 断 的 な 教 育と研 究 、及び ( C ) 国
お い て展開して い けるような 国際 感 覚 に 富んだ 教養 人 の育成を めざして います。
際交流を通じて、( 1 ) 外国語の高 い運用能力 、( 2 ) コミュニ ケーション 能力、( 3 ) 論 文 を作
1 – 2 年 次 のときは 基 礎 的 な フランス 語 の習得 に重 点 を 置 き、フランス 語 の文 法 、発 音、
比較言語文化コース
–
成 するために 必 要 な 批 判 的 思 考と作 文 の 技 術 、( 4 ) 古 今 東 西 の 様 々 な 言 語 芸 術 作品に
読み、聞き取り、会話 などを中心にフランス語 の基礎的運用能力と読解力を身に つけ て
対 する深 い見 識を 磨くと共に 、こうした 成 果 によって 、( 5 ) 現 代 社 会を力 強く生き抜く実
いくとともに、フラン ス 言語 文化 の基 礎 知識 を学んで いきます。
比較文学分野
践 的 な 教養 の養 成を目指します。
3 年 次 には 主 に 文 学 作品 を テクストにして 、文 学 研 究 や テクスト解 釈 の方 法 に つい て
中国語学・中国文学分野
比較 文 学 分野 のカリキュラムは、その領域の広さゆえ、人文学科 の他分野 からの 大きな
学 び 、2 年 次 まで に身 に つ け た フランス 語 や フランス 言 語 文化 の基 礎 知 識 をさらに 深
ドイツ語学・ドイツ文学分野
協 力 を 前 提として おり、他 分 野 の 科目も比 較 的自由に 選 択して 卒 業 で きるように なっ
め、のばして いきます。
フランス語学・フランス文学分野
て います。
4 年 次 に は 、そ れまで の 学 習 を 通して見 出し た 興 味 のある テーマを自ら設 定し 、それを
最 終 的に 卒 業 論 文 に 仕上 げ て いきます 。 3 年 次に 培った 文学 研 究 や 作品 解 釈 の方 法 、
–
あるい は 課 題 探 求 能 力 や 論 理 的 思 考 法 が 卒 論 作 成 に 最 大 限 活 かされるよう、定 期 的 に
論 文 指導が 2 名 の教員 によって 行 われます。
中国語 学・中国 文学 分 野 では、中国 古今の語学と文学 につ いて 学 びます。
また 、ランス のラ・ロッシェル 大 学 との間 に 学 術 交 流 協 定 が 結 ば れており、努力 すれば
授 業 に は 、語 学 と文 学 そ れ ぞ れ の「 概 論 」と「 特 論 」(講 義) や「 演 習 」(ゼミ) に 加 えて 、現
交 換 留学 生として フランス への留学 の道も開 か れて います。
18
19
英米言語文化履修コース ( 英語学分野・英米文学分野 ) は、イギリス、アメリカをはじめとす
る英語圏の言語 や文化を広く学ぶことを通して、真の国際化の時代にふさわしい英語運用
語によるコミュニケーションとは何かを 探求 する力を養 います。当分野に所属する学 生は、
能力を養い、それを土台に異文化理解を深め、思索力、構想力、開拓力、コミュニ ケーショ
現代日本 語 学と日本 語教育学に関わる授業を重点的に履修します。 現代日本 語学に関し
ン・リテラシー、批判力を鍛えて、現代社 会で活躍できる人材を育成します。
ては、現代 の日本 語 (音声、語彙、文法、談話、方言、社会言語を含む ) を言 語学 的に分析す
る基礎力と応用力を身につけます。 日本 語教 育学に関しては、外国語としての日本 語教育
英米言語文化コース
–
–
(外国語教授法、日本語指導法、日本語習得を含 む ) を分析 する基礎力と応用力を身につけ
ます。 日本 語 の国際的な 広がりに注目しながら、世界の言語の 一 つとして現代日本 語 の性
英語学分野
英米文学分野
日本語教育学分野では、現代日本 語とその教育の考察を通じ、今を 生きる人間にとって言
英語学分野 では、英語の史的変化、英語語彙の意味、英語が 伝 わる仕組 み、英語と社会と
格を明らかにし、第 2 言語として日本 語を教える(学ぶ ) ことの意義 を考えます。
の関 わり方などについて学び、英語をめぐる数々の謎を発見し、各人が 調査・分析します。
大学 での学 びの集大成となる卒業論文 では、英語 をめぐる数々の謎を 発見しながら、教員
による個別指導を受けながら、先人の英 知を批判 的 に見る目を養 い、論理的思考によって
自らの考えを客観 的に記述し、世の中に自分の考えを問いか け て見せます。
–
英米文学分野 では、文 学・映画を中心に イギリス、アメリカをはじめとする英語圏の文化に
原語 でふ れることで、異 文化を理 解 する力 や 芸 術「作品」をより深く観賞 する力を養うとと
もに、「テクスト」として精緻に 分析 する力 や 批判的に 読み 解く力を培 います。 また、演習
での発 表 や 卒 業 論 文 の作 成を通して、自分の考えを論 理 的 に 表 現 する力を 鍛え、大 学 で
の勉学 の集大成をはかっていきます。
日本文 学 分 野 は 多 彩 な 講 義を 通して 、日本 の言 語 、文 化 に 関 する 広 範 な 知 識 を 獲 得し
つつ、言語表現に対 する批判的な思考力を養 います。また、演習の発表 や卒業論文の執
筆 を通して 論理 的 表現力を つちかうことをねらいとします。
日本 文 学 分 野 の教員は 、古典 文 学 2 名 、近 現 代 文 学 1 名 から成ります 。分 野 で は日本 の
日本言語文化コース
–
テーマ に つ いてより深 い 考 察を 行 います 。また 、日本 の文 学 、文化 に つ い ての調 査 方
日本文学分野
法 や 分析能力、論 理 的 表 現 力 を 実 践 的 に習得します。
日本語学分野
日本 の言 語 、文 化 に 対 する深 い 理 解を 通して 、物 事 を 批 判 的 にとらえ 、多角 的なものの
日本語教育学分野
文 学 、文 化の歴 史・研 究 方 法 に つ い て の基 礎 的 な 知 識 を習得 する 一 方 で 、各 時 代 や
見方 や、その根底にある価値を発見し、さらにはそれを的確 に表現することが 可能 な素
養 を 育 成します。
–
日本 語 学 分 野 は 、多 彩 な 講 義・演 習をとおして日本 語 学 に 関 する 広 範 な 知 識を獲 得し
つ つ 批判 的 思考力 を養 い 、自ら見 い だした 課 題 に つ い て 調 査 研 究 する 演 習 の 発 表 や
卒 業 論 文 の執 筆 をとおして 論 理 的 表 現 力 を養うことを目標として います 。そのた め 、古
代日本語 から現代日本語 ( 方 言を 含 む ) までの幅 広 い 対象を扱って います。
20
21
人文学部
教育・研究スタッフ
Facult y of Arts
S ta f f
心理学・社会心理学コース || 心理学分野
歴史学コース || 西洋史分野
准教授 | 北村明子[舞踊・パフォーマンス論]
准教授 | 今井章[実験心理学・心理生理学]
教授 | 柴野均[イタリア近現代史]
コンテンポラリー・ダンスを中心とするパフォーマンス論の研究。
人が 外 界 から刺激を選 択 的にとり入れる際にどのような心 理的
イタリアの近代 国家成 立 過程であるリソルジメント期 からファシ
准教授 | 篠原成彦[言語哲学・心の哲学]
ダンサー , 振 付 家 , 演出家の視 点から舞台芸 術における how
機制がはたらき, それに対してどのような生理的対件 ( ついけん)
ズム・第二 次 世界大戦 後までを研究 領域としている。特にその
研 究の基底にあるのは , 適切な世界 観とはどのようなものか , と
to を考える。
が 認められるのか。
中でも国家形成と国民意識の形成の関係を研究している。
哲学・芸術論コース || 哲学・思想論分野
いう根本 的な問い。
このことに関わる心理学的諸問題に取り組んでいる。
准教授 | 佐藤真紀[フランス近代史]
目下は , 言語・心的現象・知識を, 自然現象として説明するための
文化情報論・社会学コース || 文化情報論分野 方途に関する考察を通じて, 自然主義的な世界 理解の可能 性を
探っている。
教授 | 澤木 幹栄[社会言語学・数理言語学]
准教授 | 高瀬弘樹[認知心理学]
フランス革命期の社会を人的結合関係からみることで, 大衆にとっ
複雑で多様な環 境の中で, 人間はいかに意味のある情報を知覚
ての「革命」
とは何であったのか, あるいは , ブルジョワジーにとっ
し行為を組織化しているかに関し, 「人間 – 環 境 (他者を含む ) 」
ての「革命」
とはどのようなものであったのかということを考える。
准教授 | 早坂俊廣[中国哲学・比 較思想]
言 語が 使われる状況と言葉の関係 , 言 語の変化や伝 播の過程
をマクロな協調システムとして捉える観点から, ダイナミカル・シ
朱子 学・陽明学といった中国近世思想を, 中国的社会結合の特
に関する研究を行っている。
ステム・アプローチを援用し実証的研 究を進めている。
歴史学コース || 東洋史分野
質に留意しつつ 研 究している。また , 比較思想的な関心から徳
倫理学に関する諸問題を考察している。
准教授 | 菊池聡[認知心理学]
准教授 | 三谷尚澄[倫理学・西洋哲学]
しまうのだろうか 。その認 知心 理 学 的 メカニズムを 手が かりと
カントとその現代 的 継 承者たちの研 究をベースに , 価値・規 範・
して, 実践的なクリティカルシンキング ( 批判的思考) の態度と技
美など, 自然科 学的記 述の対 象とはならないが, 日常的実感の
術について研 究している。
教授 | 久保亨[中国近現代史]
心理学・社会心理学コース || 社会心理学分野
人はなぜ 不思議な出来 事や科 学的に怪しい主 張を信じ込んで
レベ ル では「リアリティ」をもって成 立している経験について, そ
准教授 | 水原俊博[消費社会論]
の成立構造を明示化してみせることを目指している。
日本の 2 5 倍 の広さに 10 倍 以上の人が 暮らしている中国につい
准教授 | 岡本卓也
て , 20 世紀の歴史を研究 することを通じ , その風 土 や人々の生
[社会心理学・グループダイナミックスコミュニティ心理学]
活, 考え方や価値観に関する理解を深めようとしている。
集団所属の心理 過 程を中心に , 集団と人の関係 性について研
日本と共 通する部分も多いが, 異なる点も少なくない。その双方
究しています。最近では , 居住地域 への愛着が 人々の行動に与
に注意したい。
える影 響や, 景 観に対 する意 識にも関心を持っています 。また
歴史学コース || 日本史分野
現代 の多様な消費分野 (ファッション, 美容, 情報 , 食 , 観光など)
写 真を用いた 調 査 ( 写 真投 影 法 ) の可能 性についても検 討して
准教授 | 護山真也[インド哲学・比較思想]
における「マクドナルド化」
「ディズニー 化」
「 (ポスト・) ポストモダ
います。
インド仏教の研 究を中心としながら, 輪
や 全 知という宗教的
ン」
「地産地消」
「 地 域ブランド」といった趨 勢 , 傾向に対して ,
テーマが 認 識 論・論 理 学という枠 組みの中でどのように 扱われ
社会 学 , メディア論 , 記号論 , 人類学などの視 点 から関心を寄
准教授 | 清水健司[臨床心理学]
戦国時 代を中心に , 中世 から近 世に社会 や人々の意識がどの
るのか, という問題に取り組んでいる。
せています。
恥 感 情に対して過 剰に敏 感な人は社会 生活にて様々な制約を
ように 変わったのかを研 究している 。特 に武田信 玄 , 音や 色 ,
感じている。このように強い 対人恐 怖心性を持 つ人々に関する
山 , 災害 などを , 地 域 特 性を基 盤におきながら文化 史 的に追
実証研究に取り組んでいる。現在では , 特に自己愛傾向との関
求している。
また , インドの知覚理論の特質を西洋思想との比較考察 から明
文化情報論・社会学コース || 社会学分野
らかにすることも目下の課題の一つである。
教授 | 笹本正治[日本中世史・近世史]
連性に強い興味・関心を持 つ。
教授 | 村山研 一[地域社会学]
哲学・芸術論コース || 芸術コミュニケーション分野
准教授 | 長谷川孝治[対人社会心理学]
専門の時 代は 17 – 19 世紀を中心にした日本 近 世 – 近代史。具
研究している。
自己評価 がどのように形成され , それが 精 神的健 康をはじめと
体 的な研 究テーマは , 江戸時 代における偽文書や由緒書を通
特に , 地方都市における地域 産業の成 立と転 換 , 農村における
する個人の適 応状態をどのように規 定するかについて研究して
じてみた民衆意識の研究 , および「慶安御触書」の成立に関する
集落組織と農業の世代 的継承が 近年の主要な研究課題である。
いる。 特 に近年は , 低自尊 心者 が 友 人や 恋 人に対して採る不
基礎的研究。
准教授 |
て検討している。
地 域 社 会 の長中期 的な 変 貌 過 程をフィールド調 査を踏まえて
教授 | 船津和幸[インド芸術論]
主な対象は , サンスクリット語によるインドの演劇論や 芸術論の
文献学的研 究と, 北インド音楽 ( 特に楽 器タブラーに関する) の
教授 | 山本 英二[日本近世史・近代史]
実 践 的 研 究であるが , 最 近「 柳 宗 悦 民 藝 」
とインドも含む 世界
適 応な対人行 動 が , 他 者 からの拒 絶を引き起こす過 程につい
の「民衆的工芸運 動」
との比 較研 究を構想している。
竜 平[社会ネットワーク分析]
准教授 | 大串潤児[日本近現代史]
社会ネットワーク構造を記 述する方法を開発するとともに , 地 域
主に研 究している時 代は 戦 後 史 , とくに占領 期から195 0 年代
准教授 | 金 井 直[美術史]
社会 やインターネット社 会 などが 幸 福に発展してゆくために有
の地域 社会をあつかう。具体 的には長野県をフィールドに青年
新古典主義 , 彫刻史 , イタリア近現代美術史 , 日本近現代 美術史
効な社会ネットワークのあり方を, モデル 構築と実 証研 究によっ
団 運 動や 村 政 民 主化 運 動 , 女子たちの運 動を通して , 戦 後民
について, また , それらが 交 差する領域について研 究している。
て探求している。
衆思想史を研究している。
22
23
S ta f f
准教授 | 佐藤全敏[日本古代史・中世史]
留意しながら, 考察を進めている。
准教授 | 渡邉匡一[日本中世文学・宗教文化]
『ロード・オブ・ザ・リング』のエルフ語研究も行っている。
14 – 16 世紀を主な研究対象にしている。
奈良・平安時代を中心に , 古代 から中世にかけての社会・国家・
比較言語文化コース || ドイツ語学・ドイツ文学分野
文化の変化を研究している。具体的なテーマは , (Ⅰ) 奈良・平安
時 代の権力システム , (Ⅱ) 天 皇や 責族たちの生活・文化 , など。
「日本」的にみえるものの生成プロセスを明らかにしたい。
寺社資 料を用いて, 地域における信仰や, 日本における「知の体
系」の把握を模索している。また , 沖縄と日本の文化交渉の歴史
教授 | 株丹洋 一[ドイツ近代 文 学]
言語文化社会における言語使用の対照比較を行い, また , それ
を追い,「地域」の問題を探っている。
ホフマンスタール, シュニッツラー , ニーチェ等 , 19 世紀 末 から
を土台にして言語と文化の相同性を求める研究を行っている。
2 0 世 紀 初めを中心としたドイツとオーストリアの文 学 作品およ
教育 研究内容の多様さはシラバスでも確 認できるが , 考古学と
び日本 とヨーロッパとアメリカの 短 編 小 説 の言 語 芸 術 性を研
民 族 学 からなる本 来の文化人類学 で扱う石器 時 代 から現代ま
究している。
日本言語文化コース || 日本語学分野
英米言語文化コース || 英米文学分野
教授 | 山田健三[日本 語史]
教授 | 清水 明[イギリス文学・文化]
日本語の歴史的研究。
講師 | 磯部美穂[現代ドイツ語学]
サマセットモームの作品を主な研 究テーマとし, あわせてジョナ
文献のみならず, 方言も視野に入れ , 言語変化一 般に広く関心を
テクスト言 語学・認知言語学などの観点から, ドイツ語の造語法
サン・スウィフトやジェイン・オースティンといった諷 刺や皮肉の
持っているが, 近年は特に辞書生活史 , 文法史 , 書記史につい
に関する研究を行っている。
きいた作家たち及び 広くイギリス文化にも関心を向けている。
ての研 究を行っている。
教授 | 杉野健太郎[アメリカ文学・文化]
准教授 | 白井純[日本語学・日本 語史]
での諸文化を, 各 時点の各地 域 での環 境とその変化への技 術
比較言語文化コース || 比較文学分野 美紀[意味論・異文化間コミュニケーション論]
言語人類学・意味論・社会言語学などの観点から日本語・英語の
教授 | 佐 々木 明[文化生態 学]
的適応と考える点は一貫している。
准教授 | 花
共時的な視点からだけではなく, 通時的に言語現象を分析する
ことで, より多元 的にドイツ語のしくみを解明していくことを課題
准教授 | 渋谷豊[比較 文学]
としている。
近代日本 文 学と西洋 文 学 の比 較 文学 的 研 究 。特に「近代日本
比較言語文化コース || フランス語学・フランス文学分野
におけるフランス文 学 受 容」と「近代日本人作 家の滞 仏体 験」に
関心を持ち, 現在 , 両次大戦間のパリに滞 在した日本人作 家の
チーヴァー, ベロー, ヘミングウェイ, エリソンなどの 20 世紀アメリ
日本語の研究。
カ小説や文化を中心に研 究しており, また , 批評理論ならびに英
とくにキリシタン 文 献を中心とした文 法 史研 究・文 字史研 究に
米文学・文化と英語の教育法にも関心を持っている。
重 点を 置く。近 年はとくに日本 の印 刷 技 術史に関する研 究を
行っている。
足跡を調査している。
教授 | 吉田正明[フランス語学・フランス文学]
准教授 | 飯岡詩朗[アメリカ映画・映像文化]
また , フランス語圏の作 家 ( エマニユエル・ボーヴなど) の 翻 訳
近代フランス詩研究 , 特にランボー, ボードレール, ヴェルレーヌ,
1930 – 50 年代のハリウッド映画を中心に , アメリカ映画を人種・
紹介にも携わっている。
ラフォルグなどの詩を中心とした 19 世 紀 後 半 のフランス詩人 研
エスニシティ・ジェンダー 等との関わりのなかで研 究。
究。また , 詩法の変遷や詩の韻律法といった詩の文法 や, 近代
またひろく映 像・視 覚に関わる文化 研 究 , メディア・リテラシーに
教授 | 沖裕子[日本 語学・日本 語教育学]
フランスの民衆的シャンソンと文学との影響関係にも興味あり。
も関心を向けている。
現代日本語の研究をしている。
准教授 | 野津寛[西洋古典文 学]
古代ギリシア演劇 , 特に紀元前 5 世紀の喜劇詩人アリストパネー
日本言語文化コース || 日本語教育学分野
スの作品に関心を持っている。
准教授 | 鎌田隆行[フランス語学・フランス文学]
ヨーロッパ文学の起源をホメーロスまでさかのぼり, 近代文学に
生成批評 の立場 から十 九世紀フランスの文学 テクストに取り組
世界の言語の一つとして日本 語のしくみを解明すること, 方 言な
どの多様 性も含め, 外国人が 生きた日本 語を学びやすいように
日本言語文化コース || 日本文学分野
基礎 研究を行うことが 課題。
んでいる。近年はバル ザック『パリにおける田舎の偉人』や『セ
おける西洋古典文学の受容の歴史を教育・研究している。
比較言語文化コース || 中国語学・中国文学分野
准教授 | 伊藤加奈子[現代中国語学]
ザール・ビロトー』の生成資料を主なコーパスとし, 自筆 草 稿や
教授 | 渡邊秀夫[平安朝文学・和漢比較文学]
准教授 | 坂口和寛[日本 語教育学]
校正刷り等の検証を進めてきた。
主に平安時代の和歌・物語・日記・漢詩文等の作品表現を, 中国
日本語教師とその養成に関する研究を行っている。
支持体の問題を視野に入れて, 文学 作品の生成・流通・受容の
古典文学 の日本 的受容のプロセスや, 和文 世界と漢 文 世界との
特に, 日本 語教師に必要な日本語分析技術と指導技術の特徴を
関係を広く考察することを目指している。
表現の位相差を重視しながら
〈和漢比較・日中比較〉
の観点から
探り, トレーニングを通じて教 師 の日本 語能力向上に役 立てる
文学・文化史的に考察する。
ことを目指している。
現代中国語の共通語における文法構造の考察をしている。
現在は日中対照分析による中国語と日本語の複文の差異や, 中
英米言語文化コース || 英語学分野
国語の文成立に関わる副詞のあり方に関心を持っている。
准教授 | 氏岡真士[中国古典文学]
准教授 | 松本 和也[近現代日本文学]
昭和 10 年代 – 戦 後の,「文学」をめぐる諸事象 (作家・作品・文 壇
准教授 | 伊藤盡[英語史 , 中世英語 / 北欧語文献学]
内外のトピックなどなど) を主な研究テーマにしている。
戯曲・小説に関わる諸問題を, 主な研 究テーマとする。
中世初期イングランドにおいて英語話 者と北欧語話者の間に見
作品の精読をベースに , 社会 学・歴史学・文化理論なども参照し
たとえば「三国志演義」や「西遊 記」に代 表される, 旧白話 ( 近代
られた言語の融合 過程を研究する。
ながら, より広い視野 から「文学」を手がかりとした考察を展開し
以前の口語) 小説の発展 過程について, 芸能 や出版との関係に
言語文化としての北欧神話 や中世英 雄叙事詩の文献学的研究 ,
ている。また , 現代演劇についても関心をもっている。
24
25
学生の4 年間
Voice
Studen Li fe
人文学部
人文学部
人文学部
人文学部
1年 | 竹内安奈
1年 | 矢崎優里
3年 | 木口研人
3年 | 山本直樹
私は哲学や社会 学が 好きで人文学部を目指していたのですが、徐々に文学の
私は哲学を学びたいと思い、人文学部を選択しました。高校生の頃、倫理の授
比較や研究の方に惹かれ、言語 や文化、アートリテラシーなどにも関心が 生ま
業で学んだ思想家たちの考えに興味を持ったのがきっかけです。しかし、いざ入
『三国志演義』を読んで中国の歴史小説に魅かれ、大学でこの分野に進むことを
学分野では主に言語学を学び、忙しいながらも充 実した毎日を送っています。言
れています。入学してからは 二年 次に選 択する専門分野を考えるようになり、
学し哲学の講義をとってみると、大学の授業は高校までとは違って自分で考える
決めました。 大学での勉強が 高校までと大きく異なる点は、自分自身で知りたい
語学 では認 知言語学の立場をとり、言葉の使用には人間の意図が 隠れていると
今は言語を研究する方面に進みたいと思っています。また、友人に背中を押さ
ことが 必要であることがわかりました。
こと・疑問に思うことを見つけて研 究を進めなければならないということです。これ
し、日々言語を通して人間とは一体 何なのかということを感じ取ろうと模索してい
れ、国語科の教員免許取得も目指しています。
人文 学部では哲学以外にも、多さまざまな分野の学問を学ぶことができます。最
は高校までの、あらかじめ答えが用意されている勉強に対して、自由である一方、
ます。また、私たちは信大付属保育園と提 携し保育園プロジェクトと称し、園児
目移りしてしまうほど沢山の学問がここにはあります。そして、目移りしていて
初は哲学や心理学にしか興味がなかった私も、今ではどのコースも魅力的に思
非常に険しい 道のりでもあります。私も大学 で勉強を始めて 3 年目ですが、行き
達と学生が英語の歌を歌うことなどを通して、言語学的な実践知を高めています。
もいいのが人文学部という場所だと私は思っています。ただ専門的な講義で学
え、専攻をどれにするか迷ってしまうほどです。
詰まって投げ出したくなってしまうときも多々あります。そんな時にもう一 度やる気
私は去 年 一 年間このプロジェクトに 参加させていただきましたが、訪問する回数
ぶことだけではなく、教養としての講義で学 べることの多さ、楽しさ、素晴らし
学びはもちろんのこと、大学生活ではサークル、バイト、趣味など、自分のやりた
を取り戻させてくれるのは、やはり自分は自分の意志でこの分 野を選んだのだ、
を重ねるうちに園児が 英語の歌を拙いながらも歌い覚えていく姿を見るのはとて
さ。たとえば普段の生活の中に天文学があること、小説の中には数学があるこ
いことに時間を使うことができます。そしてその中で多くの人と出 会うことができ
ということです。自分はこれを勉強したい、これについてもっと深く知りたい、と
も感慨深いものがありました。その他、保育園のみならず、志学 館高校や松本秀
と。講 義を通し、それらを発見するきっかけを掴んだのなら、ものの見方がほ
るのも、大学の良いところです。最初ここへ来たばかりの頃は、憧れていたはず
いう意思があることが、大学 での勉強において何よりもの原動力になります。自ら
峰中等 学校といったように様々な学校と提 携し、精力的に課外での活動を行っ
んの少し変 わります。大学、学部、専攻を選択することは、確かに大きな事で
の一人暮らしさえとても寂しく感じられましたが、生活に慣れ 始め知り合いが 増
何かをしようとする意思をもつことは、勉強だけでなく例えばサークル 活動や学祭
ています。誤解を恐れずに言えば人文 学 部と言えば おとなしく研 究室にこもると
1
1
私は人文学部 で中国語と中国文学を専 攻しています。中学・高校時代に小説、
人文学部ではとても豊富なバリエーションの学習が可能です。私の専攻する英語
3
3
す。ですがそれを、自分が 学ぶものを絞り込む事とは結び付けないでほしいと
えてくると一人暮らしも楽しく思えるようになりました。私が 想像していたよりも大
など、学生が主体となって動く場面でさまざまに役に立ってきます。ですから高校
いったイメージを持っていましたが、実際は、それに反して日々精力的な活動を
思います。なにしろ広く広く学び、その全てを興味ある対象に結び付けていく
学生は忙しいものですが、楽しく充実した毎日を送っています。みなさんもぜひ
生のみなさんには、自分の意志で 学びたいと思えるものをぜひ見つけてほしいと
行い自分が大きく成長できる可能性があります。信州大学人文学部に入学した喜
楽しさが、人文学部の魅力であり醍醐味でもあるのですから。
人文学部に入って、自分のやりたいことを見つけてください。
思います。
びをかみしめる毎日です。
人文学部
人文学部
人文学部
人文学部
2 年 | 沖津知美
2 年 | 矢島 玲
4年 | 坂本由香子
4年 | 登内志保
私は ANA 客室乗務員の内定をいただきました。信州大学 からANAを目指すこと
私は、日本 語学を専攻しており、日々新しい知識に触れて多くの刺激を受けてい
学年が上がり、私は様々な視点から自分の興味があることについて学ぶこ
小さい頃から外国の文化や言語に興味 があり、この分野が 勉強できる人文学部
ます。日本 語学分野で行われている演習の授業、所謂ゼミでは、辞 書 や文献の
とができる文化情報論コースに進みました。1 年生の時にはなかなか 経験
を受験しました。先 生方の個性とユーモアあふれる授業は刺激的で、日々新しい
語力…。しかし一 番 大切なのは『自分の目標 へのチャンスを貪欲に掴みにいくこ
記載を見て、問題点を調査し、そこから考察したことを整理して発表します。他
しなかったプレゼンやレポート課題は多く出ますが、それを悩みながらも仲
発見があります。新しい知識を得るだけでなく、元 々知っていることについて、
と』、それを教えてくれたのは人文学部、また英語学ゼミでの4年間でした。には
の人の意見や先生の助言を受けて自分の考えを深めていく過程には、とてもやり
間と支え合い、ひとつひとつ乗り越えていくごとに自分の成長を感じること
今まで想像もしなかったような視点から改めて考え直し「再発見」することがたくさ
多くの 不 安 がありました 。 前例の少なさ 、 東 京までの交 通 費 、自分自身の英
がいを感じます。取り上げた問題によっては、明確な結論 が 出ない場合もあり、
ができます。またゼミにも所属し、先輩方の発 表する側での姿勢はもちろ
んあります。 特に交換留学 制度を利用してオランダで勉強した一 年間は、まさに
客室乗務員になりたい、小さい頃そう思ったことのある人や 今も心の片隅で願望
そこにたどり着くまでのプロセスが 重要とされます。
ん、聞き手側でも質問や意見などを積極的に出すことでゼミを自分たちの手
再発見の連続でした。日本の常識が通用しない異文化での生活のなかで、今ま
が残っている人もいるのではないでしょうか ? その中に地方国立大学だから客室乗
大学に入って日々感じているのは、自分で考えることがいかに大切かということ
で有意義なものにしていく、その姿勢に刺激を受ける毎日です。
で自分の持っていた価値観や判断基準についてとことん考え、向き合うことによっ
務員は厳しいなんて決めつけている人はいませんか ? 私は 実際そう思っていた一
2
2
4
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です。高校までの勉強は、暗記物が 多く、詰め込み 型の勉強になってしまって
大学は今までの学校生活に比べ、自分の意志でかなり自由に過ごすことが
て、自分自身の再発見も多々ありました。また、留学先で自分と同じように留学生
『目の前に転がっているチャンス
人でしたが、どうしても諦められませんでしたし、
いました。今振り返ると、自分で考えるという習慣があまり身についていなかった
できます。 堕 落させるのも充実させるのも自分次第です。勉強、サークル、
として世界中から集まって来た多くの学生に出会い、ヨーロッパはもちろんのこと、
を無駄にするなんてもったいない』とゼミの花崎先生が 合言葉のように言っていた
ように思います。大 学では、授業で習ったことを受け身の姿 勢で覚えるだけでな
バイト…とバランスを保つのは難しく大 変なことですが、私にとって充 実し
中東、アフリカ、アジア、アメリカなど、文化も言語もそれぞれが 異なる背景を持
ので、自然と背中を押してもらっているようでした。就職活動での『目の前に転がっ
く、自発的に問題に取り組んでいく必要があります。すぐに答えが 出るものばかり
た大学生活を送るためにはどれも欠かせないものです。忙しく毎日を過ごし
つ人々とでも英語というコミュニケーションツールによって繋がれることの喜びも知
ているチャンス』を掴むには日常生活の中の『目の前に転がっているチャンス』
を掴
ではないので、根気のいる作 業になることもありますが、ここまで学ぶことに時
ながら、大 学 生しか 送ることのできない貴重な時間を大切にしていきたい
ることが出来ました。
まなければいけないと思います。部活・アウトドアサークル・アルバイトを通して自分
間を使えるのは、大学生の今しかないと思います。自分の専攻だけでなく様々な
と思います。
新しい経験と知識を得て、自分の知らなかった世界を知る。この面白さは何にも
の成長の場を作っていたことや、人文学部のオリジナルの課外授業などにも挑戦
かえがたいものです。人文学部はこの面白さを知るチャンスに恵まれています。
した結果が功を奏したかなと思っています。
分野の授 業をとり、教養を深めたいと思っています。
1年
入学
4月
進級ガイダンス
12月
専門分野進級面接
1月
2年
専門分野進級
3年
卒業論文題目提出
4月
ゼミを中心とする少人数教育
26
4年
4月
前期大学院入学試験
9月
卒業論文提出
1月
後期大学院入学試験
2月
卒業
3月
信大人文学部から海外へ
海外から信大人文学部へ
信州大学では現在、世界各国 40 あまりの大学との間に学術交流協定
が 結ばれています。こうした大学に交換留学生として学生を派 遣す
る制度に加え、海外の大学で修得した単位を卒業に必要な単位に読み
替える制度など、学生の留学を支援する体制を整えて、多くの学生を
海外に送り出してきました。今年度は、12 名の人文学部生が、交換留
学生としてアメリカ、フランス、韓国などで学んでいます。
信州大学では、海外の協定校からの交換留学生の他、様々な目的を
持った留学生が学部や大学院で学んでいます。現在、人文学部にも
中国、韓国、スリランカ、ロシアなどからの留学生 9 名(大学院生を含
む)が在籍しています。
留学生の存在は、人文学部の学生にとって大変身近なもので、お互い
に多くの知識や刺激を与え合いながら、多様な価値観を理解し、広い
視野で物事を考える豊かな国際感覚を身に付けています。
27
卒業生からのメッセージ・進路状況
卒業後の進路状況(平成 24 年 3月の卒業生)
Messages from Graduates and E mploymen
建設業
人文学部の学生の就職先はすべての分野に及び、実に多様です。以前は、教員
や公務員に多くの学生が就職しましたが、近年は教員、公務員に限らず、多分
2012 年卒業 | 安曇野市役所勤務 石田大祐
私の場合、大 学での勉強は「なんでもあり」でした。専門分野は英米文学でしたが、ハリウッド映画を通してアメリカ社
会・文化を研究し、文化人類学や英語学の授業にも参加しました。他専攻のゼミにも参加し、学生同士で現代美術に
ついて議論を重ねながら展覧会を企画したことは私の人生に大きな影響を与えています。このように多分野を横 断
的に学んだ経験は、モノゴトには多様な思考の方法があって、考え方次 第でいろいろな見え方がするのだ、というこ
とを教えてくれました。モノゴトを見る角度を変えてみよう、変えるためには自分が動こう、ということで 一 年間休学し
てイギリスに留学してきました。少し視点をずらすだけで、今まで生きてきた世界 がまったく未知の物に思えます。要
は、私は大学生活を通して、世の中は興味深いことに溢れている!と実感できたのです。
私は今、安曇野市役所に勤めています。ここでは自分で問題を発見し、改善することが 求められています。これはど
んな職 場でも求められることでしょう。このために自分の中に複数の考え方を用意できることは必ずプラスに働きます。
これは私自身ずっと磨き続けたい力ですし、これから大学に入る方に大学生活で得ていただきたいことです。
野への就職が目立つようになりました。また毎年、本学あるいは他大学の大学
院に進学する学生も少なくありません。
飲食・宿泊業・サービス業
情報通信業
運輸業 , 郵便業
卸売業・小売業
金融・保険業
現在の激動する社会では、独自にものを考えることができたり、人として魅力の
ある人が求められています。人文学部の教育では人間そのものについて考え、
直接就職や企業にかかわらないことが多いのですが、それだけに時代に流され
不動産業 , 物品賃貸業
学術研究 , 専門・技術サービス業
宿泊業 , 飲食サービス業
生活関連サービス業 , 娯楽業
ない人材を育成しています。豊かな人間性をもつ、ユニークな卒業生が、社会
医療, 福祉
教育, 学習支援業
のあらゆる方面に就職し、活躍しているのです。
本学部では、卒業する学生のために独自に就職説明会を開き、進路相談や各
複合サービス業
サービス業
種の情報提供につとめています。また学生のインターンシップ体験実習活動に
公務
ついても積極的にサポートし、企業や地方自治体での研修を単位として認定し
教員
ています。この他、現代職業論など複数の就職関係の授業科目も学部独自で
その他
展開しています。さらに学生の個性に合った就職ができるように、学部としても
0
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就職指導に力を入れています。
取得できる資格等
2012 年卒業 | JR 東日本 (東日本旅客鉄道株式会社) 林 正平
就活の時期を振り返ってみると、いつでも不 安と焦りのなかにいたと思います。この時期は就活もそうですが、卒業
研究 が本格化する時期とかさなるからです。説明会や面接試験が終われば、今度は研究が 待っている…そんな日々
を送っていました。いま思えば、就活に集中できるよう早めに研究を進めておき、集中できる環境をつくっておけば
■
高校教諭一種免許(国語・地理歴史・公民・英語)
■
中学教諭一種免許(国語・社会・英語) ■ 博物館学芸員
■
社会調査士 ■ 日本語教員養成副専攻課程単位取得証書
旧開智学校
まつもと市民芸術館
よかったと思います。
私の場合、まず卒業できるのかがとても不安でした。幸い研究以外の卒業単位には余裕がありましたが、研究に関し
てはまずは計画の段階から躓き、乗り越えなければいけないことがたくさん残っていたのです。この時期は本当に辛
大学院人文科学研究科 (修士課程)
かったことを覚えています。
就活を始める皆さんには、私のようにならないために早い時期から研 究(学業)に手をつけておくことをお勧めします。
学 業を軌道にのせ、就活に集中できる環境をまずつくるということです。就活自体のノウハウも大事だと思いますが、
人文科学研究科は、地域文化・言語文化の 2 つの専攻からなります。人文諸科学の広範囲な学問領域にわたる多彩なスタッフが、緊密な協力態勢のも
まずはこうした自分が 就活に集中できる環境づくりがら調えることも必要なのかなと思います。
とで、文化にかかわる諸問題を、比較論的・学際的・総合的に研究し、大学院生の研究指導を行っています。大学院生は研究成果を年 2 回の総合シ
ンポジウムで発表します。修了者は、教育やマスコミ分野をはじめ、多彩な職域で、有為な人材として活躍しています。更に研究を深めるため、他大学
の博士課程に進む人も少なくありません。関心のある方は、大学院資料を人文学部宛に請求してください。
2011 年卒業 | J T B西日本勤務 久下友己
修士課程 2 年 | 上條智緩
信州大学人文学部には、世間一般で言うところの“変な人達”ばかりでした。それは、春には優しい陽だまりを、夏
信州大学人文学部及び人文科学研究科では、
「実践知」
の獲得に焦点を当てた取り組みがなされています。この「実践 知」
を
には刺すような熱い日差しを、秋には心和む紅葉を、そして冬には体中が凍るような厳しい 寒さを持つ、信州独特
得るための試みは、普段の研究活動のみならず、教職課程でも大いに取り入れられています。
の性質が引き寄せるのかもしれません。もちろん、真面目に勉学に励む人もいますが、その人達もどこかで少しずれ
私は学部時代に教職を志望し、大 学院に進学して更なる研究に努めていますが、この人文学部で学んだ教職課程で得た知
ています。そんな人達に囲まれている僕も、もちろん“変な人達”の一員だったのでしょう。その環境にどっぷり浸か
識・経験は、今後の教員としての生活に大いに生かされることであると確信しています。人文学部の専門教職課程では、講義
り、僕は世界の広さや多様性を何度も何度も噛みしめました。そして、もっともっと世界を知りたいと思い、アメリカ
による座学だけでなく、地元の高校との連携を活かした模擬修行に始まり、近隣の地域に合宿で訪問し、実際の教育現場を
に留学したり、日本を走り回ったりして。
一日見学させていただける機会もあります。その際には、他の教職志望者と接する機会もあり、教職を志望する者どうしが 意
このような環境の中で、僕の夢も大きく変わりました。もともとは臨床心理士に興味を持っていたのですが、大学生
見交換する場となります。教職志望者は全員が 教育実習を必修としますが、教育実習の前にこういった実際の教育現場に関わ
活を経て、旅行を通じて人と人、街と街、国と国がつなげられたらと思うようになりました。
らせていただけることは大変貴重であり、なにより教育実習に向けての自信や対策に直結します。
最近、何のために大学に入るのか分らない人がたくさんいるらしいですが、みんなそうです。その意味を見つけるた
講義による知識の獲得も無論重要ではありますが、得た知識を実際に用いて学ぶことが 可能なのは、この人文学部の特色で
めに、人文学部生は学び 悩み、そして最後に分らないと言って笑うのです。
あると言えます。
28
29
平成 25 年度入試科目
|| 2013
前期日程
センター試験利用問題( 3 教科 3 科目又は 3 教科 4 科目)+ 前期個別学力検査試験問題(総合問題)
にて判定します。[800点満点]
国語
1 2
数学 国語 [ 200 点]
左欄から1 教科
数Ⅰ, 数Ⅰ・数 A から1と
1 科目 or 2 科目*
数Ⅱ, 数Ⅱ・数 B, 工, 簿, 情報から1 [ 100 点+100 点]
センター
試験
地歴, 公民
世B, 日B, 地理 B, 現社, 倫, 政経, 倫・政経から1 [ 100 点]
左欄から1 教科 1 科目
理総 A, 理総 B, 物, 化, 生, 地学から1 [ 100 点]
理科
英, 独, 仏, 中, 韓 から1 [ 200 点](英語はリスニングを課します)
外国語
左欄から1 教科 1 科目
総合問題 [ 300 点]
個別学力検査
1 から1 科目+数学 2 から1 科目, 合わせて 2 科目を受けることになり,
* 数学を選んだ場合は配点の関係上, 数学 センター試験利用科目全体としては「3 教科 4 科目」となります。
後期日程
センター試験利用問題( 5 教科 7 科目又は 6 教科 7 科目)+ 後期個別学力検査試験問題(小論文)
にて判定します。[ 650 点満点]
国語 [ 100 点]
国語
地歴, 公民
Shinshu University Faculty of Arts 2013
センター
試験
世B, 日B, 地理B, 現社, 倫, 政経, 倫・政経から2 [ 100 点]
数学
数Ⅰ, 数Ⅰ・数 A から1 [ 50点]
数学
数Ⅱ, 数Ⅱ・数 B, 工, 簿, 情報, 理総 A,
理総 B, 物, 化, 生, 地学から2 [ 50点+ 50点]
理科
英, 独, 仏, 中, 韓 から1 [ 100 点](英語はリスニングを課します)
外国語
小論文 [ 200 点]
個別学力検査
平成 24 年度入学者選抜状況
平成 24 年度入学者出身地別一覧
人間情報学科 文化コミュニケーション学科 合計
学科
募集人員
志願者
受験者
合格者
入学者
人間情報学科
80
376
310
98
84
文化コミュニケーション学科
75
384
271
98
83
合計
155
760
581
196
167
北海道
宮城
山形
福島
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
山梨
長野
富山
石川
岐阜
静岡
愛知
平成 25 年度より人文学科 ( 募集人員 155 名)となります。
平成 25 年度における各試験の詳細については,
募集要項等でご確認ください。
31
2
3
0
3
4
2
3
1
2
2
4
0
4
25
3
0
2
4
4
1
0
1
1
1
1
1
3
2
2
3
3
4
29
1
4
2
3
8
3
3
1
4
5
3
4
4
4
4
7
3
8
54
4
4
4
7
12
人間情報学科 文化コミュニケーション学科 合計
三重
滋賀
京都
大阪
兵庫
岡山
広島
山口
愛媛
高知
福岡
長崎
熊本
宮崎
沖縄
1
1
1
1
3
0
1
1
0
1
2
1
0
1
1
3
1
2
0
3
1
0
0
1
0
0
0
1
0
0
4
2
3
1
6
1
1
1
1
1
2
1
1
1
1
高 認
1
1
2
合 計
167
お問い合わせ先・資料請求
信州大学 人文学部
SHINSHU UNI VERSI T Y
Facult y of Arts
長野県松本市旭 3 - 1 - 1 〒 390 - 8621
Tel | 0263 37 2236
http: // www. shinshu- u.ac.jp / facult y / arts /
野
至長
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至 浅間温泉
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野
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北松
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至東
京
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エスパ
松本バスターミナル
東急イン
JR 松本駅「お城口( 東口 )」を出て右前方「エスパ」地下 1 階, 松本バスターミナルのりば 1「信大横田循環線」,
「浅間線」に乗車し「大学西門前」下車, 徒歩 2 分 *JR 篠ノ井線は, 北松本駅に停車しません
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