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東日本大震災における耐震改修済と 未改修建築物の被災状況調査研究

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東日本大震災における耐震改修済と 未改修建築物の被災状況調査研究
東日本大震災における耐震改修済と
未改修建築物の被災状況調査研究報告書
平成23年12月
(社)福島県建築士事務所協会・(社)日本建築士事務所協会連合会
建築復興支援センター
〒960−8061 福島県福島市五月町4−25
TEL 024−521−4033
FAX 024−521−5087
東日本大震災における耐震改修済と未改修建築物の被災状況調査研究報告書
1.趣旨
東日本大震災では県内で震度6強から5強を観測し、多くの住宅や建築物が被災した。
本県ではこれまで「建築物の耐震改修に関する法律」の施行ならびに法改正に伴い、
耐震診断判定と耐震改修を進めて参りましたが、今回の震災では同一または近隣敷地に
立地する学校等公共建築物において耐震改修済み建築物と未改修建築物の被災状況に大
きな違いが見られた。
そのため、本協会の耐震改修計画評価委員会では、できるだけ近い所に立地する建築
物で校舎、体育館、庁舎等同一の用途の改修済み建築物と未改修建築物の被災状況を調
査し、それぞれの建築物の保有する耐震性能により、今回の地震が建物にどのような影
響を与えたか、又は働いたかを比較するとともに耐震改修の評価を検証して今後の公共
建築物の耐震改修の促進に役立てるものである。
2.東日本大震災の発生と被災状況
平成 23 年 3 月 11 日午後 2 時 46 分、東北地方から関東地方にかけての太平洋沖を震
源とするマグニチュード 9.0 という国内では類を見ない巨大地震が発生した。
本県でも最大震度6強を観測し、死傷者・行方不明者は約 2000 人、20 万棟を超える
建築物が被災した。詳細は表1のとおりである。
さらには津波による福島第一原子力発電所の爆発事故が発生、原子力災害としてはか
つてない大惨事となり、現在でも応急仮設住宅や民間賃貸住宅借り上げ等県内外に 15
万人を超える方々が避難を余儀なくされている。
表1 建物被害 (平成 23 年 11 月 11 日)
住宅被害
全壊
18,401 棟
半壊
56,153 棟
131,551 棟
一部損壊
非住宅被害
1,052 棟
公共建築物
18,420 棟
その他
-1-
表2 避難状況 (平成 23 年 11 月 8 日)
要請戸数
県
内
完成戸数
入居戸数
入居人数
321 人
避難所
(321)
仮設住宅
16,302 戸
15,545 戸
12,241 戸
29,620 人
(避難区域)
(10,689)
(10,310)
(7,934)
(17,606)
借り上げ住宅
23,854 戸
62,532 人
(避難区域)
(14,899)
(38,940)
県内計
県
外
合
計
16,302 戸
15,545 戸
36,095 戸
92,473 人
(10,689)
(10,310)
( 22,833)
(56,867)
約 58,000 人
約 150,473 人
3.震災直後の対応
1)被災建築物の応急危険度判定
本協会では震災直後から、被災市町村からの支援要請を受けた福島県から被災建築物
応急危険度判定の派遣要請を受けて会員を現地に派遣し判定業務を実施した。
被災建築物の応急危険度判定結果は表3のとおりである。
表3 被災建築物応急危険度判定結果 (平成 23 年 5 月 31 日)
危
棟
数
率
険
注
意
調査済
合
計
3,314
6,718
5,775
15,807
21.0%
42.5%
36.5%
100%
2)公共建築物の被災度区分判定
応急危険度判定が実施された後、被災建築物の復旧を目的に構造躯体に関する被災度
を判定する被災度区分判定を文部科学省所管の学校施設や県有施設等について実施した。
被災度区分判定実施棟数は表4のとおりである。この中では大破の判定で改築する計画
の建築物が多数あった。
表4 被災度区分判定 (平成 23 年 9 月 30 日)
用
途
施設数
棟
数
小中学校
52 校
59 棟
高校・特別支援学校
46 校
121 棟
37 施設
74 棟
県有施設
-2-
4.耐震診断判定件数及び耐震改修計画評価件数
平成 7 年 1 月に発生した阪神淡路大震災を契機に「建築物の耐震改修の促進に関する
法律」が施行された。
法施行に伴い、本県の耐震診断及び耐震改修の促進を図るとともに耐震診断の判定と
耐震改修計画の評価を適正に行うため、福島県の要請で本協会に学識者及び構造技術者
で構成する「福島県建築物耐震診断判定委員会」を平成 8 年に「福島県建築物耐震改修
計画評価委員会」を平成 9 年に設置した。
これまでの耐震診断判定と耐震改修計画評価済み件数は表5のとおりである。
表5 判定及び評価件数(棟) (平成 23 年 3 月 31 日)
市町村
耐震診断件数
耐震改修計画評価件数
合
都道府県
民間建築
計
1,432
815
75
2,322
473
294
13
780
3,102
計
5.耐震改修促進計画と耐震化率の進捗状況
平成 7 年の阪神淡路大震災では住宅・建築物の倒壊により多くの尊い命が奪われまし
た。このとき倒壊した住宅建築物の多くは昭和 56 年 6 月に施行された新しい耐震基準
を満たしていない住宅・建築物であった。
これらの教訓から「建築物の耐震改修の促進に関する法律」が施行され、その後の新
潟中越地震を経て平成17年に改正され、都道府県に対して耐震改修を効果的に進める
ため、耐震改修促進計画の策定が義務付けられた。
本県の策定計画の目標と検証値は表6のとおりであるが、今回の東日本大震災により
耐震未改修の建築物が大きな被害を受けたことで耐震改修の促進が急がれる。
表6 福島県耐震改修促進計画による住宅・特定建築物の耐震化目標(平成 18 年 3 月)
耐震化率の区分
策定時
検証値
(平成 18 年度) (平成 21 年度)
目標値
(平成 27 年度)
住 宅
73.7%
75.8%
90%
特定建築物
60.8%
67.0%
90%
防災拠点施設
52.4%
54.7%
95%
避難施設
51.7%
63.0%
95%
緊急医療施設
41.7%
48.3%
90%
居住施設
74.4%
77.4%
90%
不特定多数が利用する施設
45.1%
49.7%
85%
多数が利用する施設
60.4%
64.1%
85%
-3-
5.比較検証・考察
本報告書では、福島県内の5地区(県北、県中、県南、相双、いわき)において、前
述の「耐震診断判定委員会」および「耐震改修計画評価委員会」の委員を中心とする協
会メンバーが建物の被災状況について調査し、特に、耐震補強の実施の有無による被災
度の違いに着目をして、調査結果を整理した例が示されている。
すなわち、同一敷地、または、隣接敷地に建設されている同種・同規模の建物を選定
して、被害状況の差を比較検討した。
調査結果の詳細については、7ページ以降の比較事例を参照されたいが、
全体として、
耐震診断・耐震補強を実施して耐震化された建物の被害程度は、未補強建物と比較して
軽く、極めて大きな耐震補強の効果が見られた。
以下では、比較事例から特徴的なものをいくつか抽出して考察する。
最も耐震補強の効果が分かりやすい例は、郡山市立K小学校の校舎である。建物は
1 期∼3 期工事部分に分かれており、耐震補強工事が 1 期工事部分から順次進められて
いた。2011 年大震災時に補強工事が完了していた 1 期部分は無被害なのに対して、未補
強の 2,3 期部分は、柱がせん断破壊するなどの被害が生じ中破し、使用できない状態
となった。
同じく、郡山市のA.R高校でも、補強済み校舎が小破に留まったのに対して、未補
強建物が大破するという差がみられた。
耐震補強されていなかった本宮市立N中学校校舎は、1 階の柱が激しく破壊して崩壊
直前の状態で、さいわい就業時間中であれば、生徒・教職員の生命を奪いかねない極め
て危険な状態であった。これに対して近隣の大玉村立T小学校校舎は、鉄骨ブレース増
設による耐震補強が施されており無被害であった。
K市公会堂は、大正 13 年建設の古い建物であるが、鉄筋コンクリート壁による耐震
補強が行われており被害を免れたのに対して、その隣に建つK市中央公民館(昭和 47
年建設)は 1 階の大部分の柱や壁に大きなひび割れが生じた(中破)
。
RC 造校舎では、上記のほかにも、県北地区の福島S高校(補強済みで無被害)とH
高校(未補強で大破)や、いわき市のN高校校舎(補強済みで無被害)とI.N高校(未
補強で大破)でも、被災度に大きな差がみられた。
屋内運動場では、いわき市のN中学校(補強済みで無被害)とN.K高校(未補強で
大破)、白河市のS高校(補強済みで無被害)とS.A高校(未補強で大破)など、RC
造校舎と同様に耐震補強の有無による被害の有無が分かれている。
1981 年以前の建築物は、旧耐震基準で設計されており、耐震性に劣る建物が多く、こ
の度の地震災害においても耐震診断・耐震補強を行うことで被害が防止、あるいは軽減
された例が多く見られることから、
耐震診断・耐震補強の有効性が確認されたといえる。
-4-
6.今後の対策
以上のように、1981 年以前の既存建築物に対しては、耐震診断・耐震補強を行うこと
が最大の地震防災であり、今後生じうる地震での災害を軽減するために、より一層促進
することが必要不可欠である。
特に、1971 年以前に建設された建物は、極めて耐震性が低い建物が多いことから、で
きるだけ速やかに耐震化を実施するべきである。
この度の大震災では、津波災害や原子力発電所問題が極めて甚大であり、地震動によ
る建物の被害による人的被害が比較的少なかったことから、社会的にはあまり大きな問
題となっていないが、天井の落下など非構造部材の被害や、倒壊には至らないものの中
程度の被害で建物が使用できなくなる例などは多く、今後の地震防災として十分に検討
を行い対策をする必要があると思われる。
-5-
-6-
被災建築物の調査研究対象一覧
1
福島市立M小学校
福島市立N小学校
補強あり 被害なし
補強なし 被害あり
2
福島県立S高等学校(北棟)
福島県立H高等学校(北棟)
補強あり 被害なし
補強なし 被害あり
3
大玉村立T小学校
本宮市立N中学校
補強あり 被害なし
大破
4
福島県立郡山K.K高等学校 一体育館 補強あり 被害なし
第二体育館 被害あり /新耐震
5
郡山市立K小学校 東半分/補強あり 被害なし
西半分/補強なし 被害あり 6
郡山市立H小学校
郡山市立M小学校 補強あり 被害なし
補強なし 被害あり
7
福島県立A.R高等学校
南棟 補強あり 被害なし
北棟 補強なし 被害あり
8
K市公会堂 K市公民館
補強あり 被害なし
被害あり/解体予定
県南
9
福島県立S高等学校
福島県立S.A高等学校
補強あり 被害なし
補強なし 被害あり
相双
10
相馬市立N中学校
S市役所南庁舎
補強あり 被害なし
補強なし 被害あり
11
福島県立N高等学校
福島県立I.N高等学校
補強あり 被害なし
補強なし 被害あり
12
いわき市立N中学校
福島県立N.K高等学校
補強あり 被害なし
補強なし 被害あり
県北
県中
いわき
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-7-
縮尺(A4)
1/n
№
1~12
-8-
県北地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
福島市立M小学校
福島市立N小学校
2、 建築物所在地
福島市森合 地内
福島市笹木野 地内
3、 震度
震度6弱
震度6弱
4、 建物用途
学校
学校
5、 建設年
1967年(昭和42年)
1971年以前
6、 構造種別
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
7、 構造形式
ラーメン構造
ラーメン構造
8、 基礎構造
直接基礎
直接基礎
地上3階 塔屋1階
地上3階 塔屋1階
10、 敷地の地形
平坦地
平坦地
11、 外装仕上げ
打放し
打放し
12、 耐震診断
実施 Is値:X方向 0.30、Y方向 0.74
実施 Is値:X方向 0.414、Y方向 0.709
13、 耐震補強
補強済 Is値:X方向 0.83、Y方向 0.70
未実施
14、 応急危険度判定
---
危険
15、 被災度区分判定
無被害
大破
16、 考察
(被災状況の比較)
福島市で最も早く耐震補強工事を行った学校で、
今回の地震でほとんど被害が生じなかった。
耐震補強設計済であったが、工事発注前に被害
にあった。大破と判定され、解体、改築として
計画中である。
9、 規模
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-9-
縮尺(A4)
1/n
№
1
県北地区 被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
福島市立M小学校
福島市立N小学校
南面 被害なし
北側 外観
南面 被害なし
北側 外観 柱損傷
昇降口 柱頭被害大
1階 柱頭被害大(短柱)
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-10-
縮尺(A4)
1/n
№
1
県北地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
福島県立S高等学校(北棟)
福島県立H高等学校(北棟)
2、 建築物所在地
福島市丸子 地内
伊達市保原町 地内
3、 震度
震度5強
震度5強
4、 建物用途
学 校
学 校
5、 建設年
1969・1970年(昭和44・45年)
1985年(昭和60年)
6、 構造種別
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
7、 構造形式
ラーメン+耐震壁構造
ラーメン+耐震壁構造
8、 基礎構造
直接基礎
直接基礎
地上3階建て 1階寸法:約102mx10m
地上4階建て 1階寸法:約93mx10m
10、 敷地の地形
平坦地
平坦地
11、 外装仕上げ
モルタル
モルタル
12、 耐震診断
実施 Is値:X方向 0.46、Y方向 0.57
実施 Is値:X方向 0.42、Y方向 0.77
13、 耐震補強
補強済 (Is値詳細不明:X方向、Y方向共に 0.70以上)
未実施
14、 応急危険度判定
調査無
危険
15、 被災度区分判定
---
大破
16、 考察
(被災状況の比較)
耐震補強工事がすでに終わっている建物の
ため、外装、内装共東日本大震災による損傷は
見当たりませんでした。
建物の各階ごとに必要な耐震壁や枠付き鉄
骨ブレースをバランスよく配置することにより、不
測の大地震にも耐えることができたと思われま
す。
耐震補強計画及び改修実施設計を終了し平成
23年度の工事発注を期待しておりましたが3月11
日の東日本大震災及び4月7日の余震により大破
となりました。
柱のフープピッチが大きく地震時のせん断力に
もろい部分がありました。
9、 規模
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-11-
縮尺(A4)
1/n
№
2
県北地区 被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
福島県立S高等学校(北棟)
福島県立H高等学校(北棟)
北面外観
北面外観
南面外観
北面2階せん断破壊
2階廊下
水飲場 雑壁せん断破壊
3階廊下
工事名
北面柱せん断破壊
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-12-
縮尺(A4)
1/n
№
2
県北地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
大玉村立T小学校 校舎
本宮市立N中学校(北校舎、南校舎)
2、 建築物所在地
福島県安達郡大玉村玉井 地内
福島県本宮市荒井 地内
3、 震度
震度5強
震度5強
4、 建物用途
学校
学校
5、 建設年
1969年,1970年 (昭和44年,昭和45年)
1966年(昭和41年)
6、 構造種別
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
7、 構造形式
ラーメン構造
ラーメン構造
8、 基礎構造
直接基礎
杭基礎
9、 規模
地上3階建て 塔屋1階
1階寸法:約85.5mx19.5m
北校舎 地上3階建て 1階寸法:約48mx13.4m
南校舎 地上3階建て 塔屋1階
1階寸法:約49mx14.2m
10、 敷地の地形
平坦地
平坦地
11、 外装仕上げ
モルタル
モルタル
12、 耐震診断
実施 Is値:X方向 0.29 、Y方向 0.441
実施 北校舎 Is値:X方向 0.31 、Y方向 0.18
南校舎 Is値:X方向 0.37 、Y方向 0.36
13、 耐震補強
補強済 Is値:X方向 0.76 、Y方向 1.06
北校舎 未実施
南校舎 未実施
14、 応急危険度判定
調査無
北校舎 危険
南校舎 危険
15、 被災度区分判定
無被害
北校舎 大破
南校舎 大破
16、 考察
(被災状況の比較)
被害なし
桁方向鋼管ブレースによる補強済み
北校舎 補強計画は済んでいたが、補強工事の
前に被災した。
南校舎 耐震診断の結果でIso=0.70を下回って
いたが、補強計画は済んでいなかった。
北校舎、南校舎共に被災区分判定は大破となり、
新築することに決まった。
南校舎の被害状況としてY方向1階に下階壁抜
け高軸力二種要素の柱が存在していたため、被
害が拡大したと推測される。
また、建物西側で杭の被害による地盤沈下が生
じていた。
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-13-
縮尺(A4)
1/n
№
3
県北地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
大玉村立T小学校
本宮市立N中学校(北校舎、南校舎)
T小学校
玉井小
約 6.5km N中学校
本宮二中
柱圧壊
南面外観 被害なし
南面外観 西側地盤沈下
南面外観 被害なし
南面外観 下階壁抜け柱
南面内観 下階壁抜け柱の圧壊
南面1階 補強ブレース状況 被害なし
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-14-
縮尺(A4)
1/n
№
3
県中地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
郡山K.K高等学校(第一体育館)
郡山K.K高等学校(第二体育館)
2、 建築物所在地
福島県郡山市八山田 地内
福島県郡山市八山田 地内
3、 震度
震度6弱
震度6弱
4、 建物用途
屋内運動場
屋内運動場
5、 建設年
1977年(昭和52年)
1985年(昭和60年)
6、 構造種別
併用構造(鉄筋コンクリート造と鉄骨造)
併用構造(鉄筋コンクリート造と鉄骨造)
7、 構造形式
ラーメン構造
ラーメン構造
8、 基礎構造
直接基礎
直接基礎
地上1階建て 1階寸法:約47mx32m
地上1階建て 1階寸法:約32mx26m
10、 敷地の地形
平坦地
平坦地
11、 外装仕上げ
モルタル
モルタル
12、 耐震診断
実施 Is値:X方向 0.42 、Y方向 0.77
未実施(新耐震)
13、 耐震補強
補強済 Is値:X方向 1.13 、Y方向 0.77
未実施
14、 応急危険度判定
調査済
要注意
15、 被災度区分判定
無被害
小破
16、 考察
(被災状況の比較)
大震災前に補強工事が完了した体育館である。
震災による影響は全く見られなかった。
耐震補強の効果があらわれた事と考えられる。
桁行方向について、引張ブレースが座屈し、
ブレースの高力ボルト接合部に滑りが見られた。
いずれも損傷の程度は比較的軽微であった。
9、 規模
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-15-
縮尺(A4)
1/n
№
4
県中地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
郡山K.K高等学校(第一体育館)
郡山K.K高等学校(第二体育館)
第二体育館
第一体育館
南面外観
南面外観
アリーナ内観
筋かい部材の座屈
高力ボルトのずれ
柱脚 アンカーボルト被害なし
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-16-
縮尺(A4)
1/n
№
4
県中地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
郡山市立K小学校(1期工事)
郡山市立K小学校(2,3期工事)
2、 建築物所在地
福島県郡山市堂前町 地内
福島県郡山市堂前町 地内
3、 震度
震度6弱
震度6弱
4、 建物用途
学校
学校
5、 建設年
1968年~1971年(昭和43年~昭和46年)
1968年~1971年(昭和43年~昭和46年)
6、 構造種別
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
7、 構造形式
ラーメン構造
ラーメン構造
8、 基礎構造
杭基礎
杭基礎
9、 規模
地上3階建て 地下1階 塔屋2階
1階寸法:約98mx34m
地上3階建て 地下1階 塔屋2階
1階寸法:約98mx34m
10、 敷地の地形
傾斜地
傾斜地
11、 外装仕上げ
モルタル
モルタル
12、 耐震診断
実施 Is値:X方向 0.15 、Y方向 0.11
実施 Is値:X方向 0.15 、Y方向 0.11
13、 耐震補強
補強済 Is値:X方向 0.73、Y方向 0.70
未実施
14、 応急危険度判定
調査済
危険
15、 被災度区分判定
無被害
中破
16、 考察
(被災状況の比較)
中央グラウンドを囲むように建設されたL字型校舎で
中央グラウンドを囲むように建設されたL字型校舎で
グラウンドが1層分高くあるため、外部からは
4層建物となり、最下層はピロティ形式に近い。
校舎は、耐震補強計画を終了し、1期が完了した
ところで被災した。
補強完了部は最大でも被災度Ⅰ程度で納まって
おり、耐震補強効果があったことを確認できる。
グラウンドが1層分高くあるため、外部からは4層建物と
工事名
なり、最下層はピロティ形式に近い。
校舎は、耐震補強計画を終了し、1期が完了した
ところで被災した。
よって、被害は2,3期工事部分に集中し、短柱
部分のせん断型破壊(被災度Ⅱ~Ⅲ)が多く発生した。
地階ピロティ柱は、高軸力による破壊も見受けられる。
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-17-
縮尺(A4)
1/n
№
5
県中地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
郡山市立K小学校(1期工事)
郡山市立K小学校(2,3期工事)
非補強
2,3期工事
補強
1期工事
南面外観
南面外観
北面外観
塔屋階 柱せん断破壊
北面 柱せん断破壊
補強ブレース
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-18-
縮尺(A4)
1/n
№
5
状況説明
1期工事耐震補強・大規
模改修工事完了建物(手
前側)と、補強未完了部
(先側)未完了建物と構造
的には連続しているが、補
強校舎には大きな被害が
出ていない。
セルをダブルクリック
状況説明
損傷度Ⅱ~Ⅲの柱が数多
く存在する。短柱形状でな
い柱もせん断破壊が見受
けられる。
-19-
状況説明
エントランス、昇降口柱が
短柱形状により損傷度Ⅲ
程度のせん断破壊を起こ
し、応急復旧が行われて
いる。
損傷部はグラウトモルタル
補修の上、ワイヤケーブ
ル巻き付けが行われてい
る。
セルをダブルクリック
状況説明
地下ピロティ柱の高軸力
破壊とせん断破壊が複合
した状況。
応急復旧が行われてお
り、損傷部はグラウトモル
タル補修の上、ワイヤケー
ブル巻き付けが行われて
いる。
-20-
県中地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
郡山市立H小学校
郡山市立M小学校
2、 建築物所在地
福島県郡山市長者 地内
福島県郡山市桃見台 地内
3、 震度
震度6弱
震度6弱
4、 建物用途
学校
学校
5、 建設年
1962年(昭和37年)
1971年~1974年 (昭和46年~昭和49年)
6、 構造種別
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
7、 構造形式
ラーメン構造
ラーメン構造
8、 基礎構造
直接基礎
直接基礎
9、 規模
地上3階建て 塔屋1階
1階寸法:約96.5mx38.0m
地上3階建て 1階寸法:約94.7mx9.5m
10、 敷地の地形
平坦地
台地
11、 外装仕上げ
モルタル
モルタル
12、 耐震診断
実施 Is値:X方向 0.43 、Y方向 0.33
実施 Is値:X方向 0.38 、Y方向 0.58
13、 耐震補強
補強済 Is値:X方向 0.81 、Y方向 0.80
未実施
14、 応急危険度判定
調査済
危険
15、 被災度区分判定
無被害
小破
16、 考察
(被災状況の比較)
大震災前に補強工事が終了した学校であるが、
補強工事を実施したことにより、全く問題とならない
郡山市中心市街地の丘陵部に建設された小学校
校舎である。
校舎配置は、南校舎と北校舎を渡り廊下で連結した
井桁形状である。
平成21年に耐震診断が行われたが、補強計画は
されないまま、今回の地震により被災した。
建物であった。
耐震補強の効果があらわれたことと考えられる。
被害は主に柱および袖壁のⅩ型せん断破壊であり、
損傷度Ⅱ~Ⅲまでが全体の3割程度存在する。
応急復旧工事として、炭素繊維シート巻き補強が
行われた。
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-21-
縮尺(A4)
1/n
№
6
県中地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
郡山市立H小学校
郡山市立M小学校
桃見台小
M小学校
約 0.5km 芳山小
H小学校
郡山二中
安積黎明
A高等学校
南面外観
南面外観
補強ブレース
北面2階 柱せん断破壊
北面1階 柱せん断破壊
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-22-
縮尺(A4)
1/n
№
6
状況説明
北校舎の北側全景。
規則的な架構形状である
が、袖壁の付き方は柱位
置によりまちまちである。
被害は主に両校舎の北面
に多く見受けられる。
写真は応急補強工事を撮
影したもの。
セルをダブルクリック
状況説明
同北構面の袖壁付き柱の
せん断ひび割れ状況を示
す。
-23-
状況説明
南校舎の袖壁付き柱のせ
ん断破壊状況。
損傷度はⅡ~Ⅲ程度が多
く存在する。
鉄筋が露出している柱は
ない。
セルをダブルクリック
状況説明
便所間仕切りブロックの転
落跡。
ブロック最上階積みが駆
体と連結されていなく、天
井を突き破って、転落する
ブロック壁が多数発見され
た。
-24-
県中地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
福島県立A.R高等学校(南棟)
福島県立A.R高等学校(北棟A・北棟B)
2、 建築物所在地
福島県郡山市長者 地内
福島県郡山市長者 地内
3、 震度
震度6弱
震度6弱
4、 建物用途
学校
学校
5、 建設年
1964年(昭和39年)
北棟A 1961年(昭和36年)
北棟B 1963年(昭和38年)
6、 構造種別
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
7、 構造形式
ラーメン構造
ラーメン構造
8、 基礎構造
直接基礎
直接基礎
9、 規模
地上3階建て 塔屋1階
1階寸法:約92mx10m
北棟A 地上3階建て 1階寸法:約86mx10m
北棟B 地上3階建て 1階寸法:約13mx51m
10、 敷地の地形
平坦地
平坦地
11、 外装仕上げ
モルタル
モルタル
12、 耐震診断
実施 Is値:X方向 0.26 、Y方向 0.45
実施 北棟A Is値:X方向 0.41 、Y方向 1.01
北棟B Is値:X方向 1.11 、Y方向 0.48
13、 耐震補強
補強済 Is値:X方向 0.77 、Y方向 0.79
未実施
14、 応急危険度判定
調査済
北棟A 危険
北棟B 危険
15、 被災度区分判定
小破
北棟A 中破
北棟B 大破
16、 考察
(被災状況の比較)
この建物は補強工事も終了し、多少壁のクラック
北棟A もともと3階建てであったが、低強度コン
等も見られたが、まずは問題のない建物といえる。
クリート(Fc=6.3)の為、2階建てとして診断、
但し他の学校と同様、EXP-Jの被害は生じた。
補強計画を実施したが、大震災にてBブロ
ック程ではないが、柱にせん断クラックが
多く見られた。
北棟B 北棟Aと同様に3階建てであったが、低
強度コンクリートの為、平屋建て として診断、
補強計画を実施した。
Y方向の被害がかなり重大な結果と
なった。
北棟A、BはEXP-Jが無く、構造的にブロック分けで検討
したので、全体として取り壊しとなった。
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-25-
縮尺(A4)
1/n
№
7
県中地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
福島県立A.R高等学校(南棟)
福島県立A.R高等学校(北棟A・北棟B)
非補強校舎(北棟A・B)
補強校舎(南棟)
南面外観
北面外観
南面外観
北面1階 柱せん断破壊
北面1階 柱せん断破壊
南面外観
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-26-
縮尺(A4)
1/n
№
7
県中地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
K市公会堂
K市中央公民館
2、 建築物所在地
福島県K市 地内
福島県K市 地内
3、 震度
震度6弱
震度6弱
4、 建物用途
公民館
公民館
5、 建設年
1924年(大正13年)
1972年(昭和47年)
6、 構造種別
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
7、 構造形式
ラーメン構造
ラーメン構造
8、 基礎構造
直接基礎
杭基礎
地上2階建て 1階寸法:約33mx24m
地上5階建て 地下1階 塔屋2階
1階寸法:約35mx16.5m
10、 敷地の地形
平坦地
平坦地
11、 外装仕上げ
タイル
タイル
12、 耐震診断
実施 Is値:X方向 0.84 、Y方向 0.31
実施 Is値:X方向 0.54 、Y方向 0.41
13、 耐震補強
補強済 Is値:X方向 0.83 、Y方向 0.80
未実施
14、 応急危険度判定
調査済
危険
15、 被災度区分判定
無被害
中破
16、 考察
(被災状況の比較)
四周コンクリート壁で固められたホールである。
補強時はエントランス周辺の壁を鉄筋コンク
リートに置き換えた。
隣接する公民館・図書館等が被災している。
1階がピロティタイプとなっている建物である。
9、 規模
工事名
1階の柱脚・RC壁の曲げ・せん断破壊がほとんどの
部材に見られた。
上部は雑壁・短柱にせん断破壊が多く見られた。
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-27-
縮尺(A4)
1/n
№
8
県中地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
K市公会堂
K市中央公民館
公会堂
公民館
南面外観
東面外観
東面外観
1階柱 仕上げ材剥落
1階 耐力壁のせん断破壊
1階内部ホール
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-28-
縮尺(A4)
1/n
№
8
県南地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
福島県立S高等学校(屋内運動場)
福島県立S.A高等学校(屋内運動場)
2、 建築物所在地
福島県白河市 地内
福島県白河市 地内
3、 震度
震度6強
震度6強
4、 建物用途
屋内運動場
屋内運動場
5、 建設年
1982年(昭和57年)
1980年(昭和55年)
6、 構造種別
併用構造(鉄筋コンクリート造と鉄骨造)
併用構造(鉄筋コンクリート造と鉄骨造)
7、 構造形式
ラーメン構造、筋かい構造
ラーメン構造、筋かい構造
8、 基礎構造
直接基礎
杭基礎
9、 規模
地上2階建て 1階寸法:約43.0m×約32.0m
地上2階建て 1階寸法:約43.0m×約32.0m
10、 敷地の地形
平坦地
平坦地
11、 外装仕上げ
打放し、モルタル、サイディング
打放し、サイディング
12、 耐震診断
実施 Is値:X方向 0.516、Y方向 0.637
実施 Is値:X方向 0.389、Y方向 0.836
13、 耐震補強
実施 Is値:X方向 1.071、Y方向 1.119
未実施
14、 応急危険度判定
調査済
危険
15、 被災度区分判定
無被害
大破
16、 考察
(被災状況の比較)
補強工事済の建物であったため、
特に被災したところはなかった。
建物外観は、一部に軽微なクラックを確認したが、
目立った被害は確認できなかった。
但し、建物南側の地盤が沈下しており、
外部階段が傾いていた。
建物内観は、桁行壁ブレースの全てが座屈し
残留変形が生じており、一部ブレース仕口部にて
ブレース破断していた。
また、露出柱脚部分に関しては、アンカーボルトの
伸びも生じていた。
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-29-
縮尺(A4)
1/n
№
9
県南地区 被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
福島県立S高等学校(屋内運動場)
福島県立S.A高等学校(屋内運動場)
南面外観 被害なし
東面外観
東面外観 被害なし
南面外観
アリーナ内観 被害なし
桁行壁ブレース仕口部 ブレース破断
桁行壁ブレース 被害なし
工事名
桁行壁ブレース仕口部 ブレース破断
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-30-
縮尺(A4)
1/n
№
9
相双地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
相馬市立N中学校
S市役所 南庁舎
2、 建築物所在地
福島県相馬市中村 地内
福島県相馬市中村 地内
3、 震度
震度6弱
震度6弱
4、 建物用途
学校
庁舎
5、 建設年
1972年以降
1971年以前
6、 構造種別
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
7、 構造形式
ラーメン構造
ラーメン構造
8、 基礎構造
直接基礎
直接基礎
地上3階 塔屋1階
地上3階 1階寸法 約10m×25m
10、 敷地の地形
平坦地
平坦地
11、 外装仕上げ
打放し
打放し
12、 耐震診断
実施 Is値:X方向 0.51、Y方向 0.52
未実施
13、 耐震補強
補強済 Is値:X方向 0.80、Y方向 0.75
未実施
9、 規模
14、 応急危険度判定
危険
15、 被災度区分判定
無被害
大破
16、 考察
(被災状況の比較)
2年前に耐震補強設計し、昨年補強工事が終了
し、今回の地震でほとんど無被害だった。
旧基準で設計しているので、柱が小さい。
ほとんどの柱が損傷度Ⅳ、Ⅴであり、大破と
判定された。現在解体中である。
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-31-
縮尺(A4)
1/n
№
10
相双地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
相馬市立N中学校
S市役所 南庁舎
北校舎 南面被害なし
解体工事中
昇降口 無開口耐震壁補強
柱 被害
昇降口 開口付耐震壁補強
柱 被害
室内 被害なし
工事名
柱 被害
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-32-
縮尺(A4)
1/n
№
10
いわき地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
福島県立N高等学校
福島県立I.N高等学校
2、 建築物所在地
いわき市勿来町 地内
いわき市植田町 地内
3、 震度
震度6弱
震度6弱
4、 建物用途
校舎
校舎
5、 建設年
昭和45年
昭和48年建設、昭和50年増築
6、 構造種別
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
7、 構造形式
ラーメン構造
ラーメン構造
8、 基礎構造
杭基礎
杭基礎
3階建 4階建 建築面積 764.90㎡
延床面積 2,945.00㎡
10、 敷地の地形
平坦地
丘陵地
11、 外装仕上げ
モルタル塗り
モルタル塗り
12、 耐震診断
済み
X方向 Is=0.510
Y方向 Is=1.290
X方向 1階 Is=0.59
Y方向 1階 Is=0.97 (平成10年8月実施)
13、 耐震補強
済み
X方向 Is=1.059
Y方向 Is=1.276
未実施
14、 応急危険度判定
安全
危険
15、 被災度区分判定
無被害
大破
16、 考察
(被災状況の比較)
・震災前に補強済みの建物である。
・被害なし。
・桁行方向は壁量も少なく志賀マップにても危険領域にある
9、 規模
・梁間方向は壁量もある。
・この地は図番崩壊も重なり、かつせん断柱が大きな
ワンスパンフレームに存在することにより極脆性
崩壊を引き起こした。
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-33-
縮尺(A4)
1/n
№
11
いわき地区 被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
福島県立N高等学校
福島県立I.N高等学校
北面
Kブレース補強
柱せん断破壊①
せん断柱
南面
Kブレース補強①
柱せん断破壊②
曲げ柱
南面
Kブレース補強 ②
柱せん断破壊③
曲げ柱
北面
Kブレース補強 室内側
応急危険度表示
玄関
工事名
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-34-
縮尺(A4)
1/n
№
11
いわき地区
被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
1、 建物名称
いわき市立N中学校
福島県立N.K高等学校
2、 建築物所在地
いわき市勿来町 地内
いわき市植田町 地内
3、 震度
震度6弱
震度6弱
4、 建物用途
体育館
体育館
5、 建設年
昭和47年建設
昭和40年建設
6、 構造種別
鉄骨造
2階 鉄骨造(ラチス構造)
1階 鉄筋コンクリート造
7、 構造形式
X方向:ブレース構造
Y方向:ラーメン構造
2階 X方向:ブレース構造、Y方向:ラーメン構造
1階 ラーメン構造
8、 基礎構造
杭基礎
杭基礎
2階建
2階建 延床面積 1,424㎡
10、 敷地の地形
丘陵地
平坦地
11、 外装仕上げ
ラスモルタル
2階 サイディング
1階 モルタル塗り
12、 耐震診断
済み
X方向 Is=0.176
Y方向 Is=0.319
済み
13、 耐震補強
済み
X方向 Is=1.243
Y方向 Is=1.210
未実施
14、 応急危険度判定
調査済
危険
15、 被災度区分判定
無被害
大破
16、 考察
(被災状況の比較)
・震災前に補強済みの建物である。
・被害なし。
9、 規模
工事名
X方向 Is=0.250
Y方向 Is=0.267
・外観の異常は少ないが、構造上、桁行方向は2階
壁ブレース破断及びアンカーボルト破断。
・梁間方向はアンカーボルト破断による不安定化。
・危険回避の為、仮補強を行っている。
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-35-
縮尺(A4)
1/n
№
12
いわき地区 被災建築物の調査研究
建築物概要
【被害無し建築物】
【被害有り建築物】
いわき市立N中学校
福島県立N.K高等学校
補強後
立面(被害なし)
外観
ブレース補強
1階(被害なし)
アンカーボルト仮補強
方杖補強
(被害なし)
アンカーボルト破断
ブレース補強
2階(被害なし)
工事名
1階(RC造)は被害なし
壁ブレース(ボルト)接合部破断
書類名称
被災建築物の調査研究
建築物概要
-36-
縮尺(A4)
1/n
№
12
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