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第8章 少年期におけるトレーニング p60~77 (PDF1083.0KB )

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第8章 少年期におけるトレーニング p60~77 (PDF1083.0KB )
第8章
Ⅰ
少年期におけるトレーニング
少年期におけるトレーニング
スポーツは大まかに
(1)自己の体を操作する運動(陸上競技、体操競技、水泳など)
(2)その場で用具を操作する運動(弓道、射撃など)
(3)自己の体を操作しながら用具を操作する運動(新体操、投てきなど)
(4)相手の攻防に応じて自己の体を操作しながら用具を操作する運動(球技、剣道)
(5)自己の体を操作しながら相手を操作する運動(柔道、相撲など)
に分類されます。そしてスポーツ独自の体力が必要とされています。
しかし、文部科学省は小学校では「運動を好きにさせ、
バランスのとれた体力つくり」を提唱しています。行動
体力は筋力、持久力、調整力の3つに分類されています。
リンパ型
その行動を支えるのが脳であり、脳神経は10歳で大人
の約95%に発達します。トレーニング効果は小学生で
は調整力が、中学生・高校生では筋力・持久力の向上に
特に大きな効果があるといわれています。
バランスのとれた余裕のある体力は、子どもの生活を
豊かにするためにも、将来のスポーツ活動に対しても非
神経型
一般型
常に大切で有効となります。
しかし、同じ体力レベルであれば技能の勝っている者
生殖型
が,同じ技能レベルであれば体力の勝っている者が勝つ
ことは明白です。子どもを指導する期間は限られていま
すが,子どものスポーツ人生は中学・高校・大学へと続
年 齢
スキャモンの発育型模式図
きます。小学校で優勝したからといって大学や社会人で
優勝する確率はわずかです。子どもの将来のためにも小
学生のスポーツ指導は正しい基礎的・基本的技術指導を
優先し、その練習結果として総合的な体力が向上するよ
うに配慮されるべきでしょう。
体力の分類(朝比奈)
自由活動(社会文化創造)のための体力
必須体力
必要体力
目標体力
余裕体力
日常生活(職場を含む)に必要な体力
発育段階とトレーニング効果
生物としての生命維持に必要な体力
60
1
対象となる運動の特性と動きの習得について
運動は「一瞬にして消え去る。」という特徴をもっていますが、その運動経過は
(1)空間経過(どんな姿勢で、どんな方向に、どのくらい移動したか?)
(2)時間経過(どんなスピードで行われたか?)
(3)力動経過(どの位の力で行われたか?)
の3つに区分されます。
連続図(形態図)や言語による説明だけでは時間・力動経過は把握できません。力動経
過については自分で試すしかありません。また、運動の局面構造としては①準備局面、②
主要局面、③終末局面の3つに区分されます。準備・終末局面は比較的緩やかで肉眼での
観察はある程度可能ですが,主要局面を観察することは困難です。示範にも限界がありま
す。そのため,一流選手の正しい基礎的・基本的技術をビデオで何度も観察し、その全体
構造の「感じ」を把握する必要があります。正しい基礎・基本技術の習得においては
「10時間の練習より,1時間の観察」を念頭に置きましょう。物真似競争を含め、これ
らの技術を楽しく習得できる方法を工夫しましょう。
子どもが初めて挑戦する動きに関しては、
①
②
③
④
⑤
動きを初めてみる。
動きを判別できる。
できそうな気がしないし、やり方も分からない。
やり方は分かるが、できそうな気がしない。
やり方が分かり、できそうな気がする。
の段階をたどり、⑤のレベルになるまで、ビデオや形態図で動き全体の形やリズムを把握
させ、技術のポイント、系統的・段階的練習方法を説明する必要があります。体操競技や
水泳など恐怖心が伴うスポーツにおいては特に大切です。
スポーツ技術の指導では、動きの結果よりも経過に重点をおき、子どもが技術のコツを
つかむことが重要です。技術指導は一般に、
① 基礎技術の習得(空間感覚、リズム感覚)
② 予備的技術の習得(同系統でより易しい技術)
③ 目標技術の習得 → より良くいつでもできる
④ 他の技術との組み合わせ → いつでもスムーズにできる
のように、系統的・段階的に進められています。
基礎技術を身につける練習においては、目標とする動きに技術的にも感覚的にも非常に
類似した動き(アナロゴン)を数多く取りあげ、子どもたちに幅広く経験させることが大
切です。例えば、バスケットボールのフェイントやディフェンス技術のアナロゴンとして
「小とり鬼」を準備運動の内容として取り上げ、ゲーム的に楽しみながら行うと良いで
しょう。このような内容はスポーツでの基礎技術の習得あるいは予備的な技術の習得とし
ても重視されています
61
これからのスポーツ活動は指導者から一方的に提示される運動ばかりを行うのではなく、
日常生活やスポーツ活動の中で、子ども自らが自己の目的に応じて、運動を工夫しながら
実践できるようにすることが目指されなければなりません。
動きを変化・発展させ、運動の仕方や運動負荷を高めるには、以下のような条件に着目
させるとよいでしょう。
基本的な動き
歩、走、跳、投、受ける
動きの条件
運動形態に
人数条件
用具条件
一人で
手具、用具、
負荷条件
時間
押す、引く、持ち上げる → 変化を付ける → 二人で → 器具を用いて → 回数
支える、ぶら下がる
動かす部分を
三人で
強さ
転がる、回る、伸ばす
変える
集団で
テンポ
動きの条件(例)
運動形態に変化
:歩く→つま先歩き、大股歩き、4つんばい歩き
動かす部分を変える:投げる→片手、両手、両足で投げる
用具条件(例)
手具を用いて
:ボール、なわ、棒、布、輪など
器具・用具を利用 :マット、跳び箱、平均台、椅子、段ボールなど
小学生のスポーツ活動はいろいろなスポーツにつながる基本的な動きをより良くしてい
くことが大切で、早期に専門種目に偏ることは禁物です。
また,バーベルやダンベルなどの用具を用いての体力トレーニングは事故を起こしやす
いので、小学生では自己の体を負荷としての体幹を中心とするトレーニングが望まれます。
2
少年期のトレーニング効果
(1)少年期のトレーニング目的
①
走る、跳ぶ、投げる、蹴る、打つ、捕らえる、登る、ぶら下がる、くぐる、でん
ぐり返る、乗る、滑る、飛び込む、泳ぐなど、様々な運動ができるようにします。
②
基礎体力(平衡性・バランス、柔軟性、持久力、敏捷性、調整力など)が向上し
ます。
③
スポーツ運動に必要な技術(スキル)が上手になります。
④
フットワークや身のこなしがよくなります。
⑤
危険な状態を回避する能力がつきます。
スキル(skill)とは、最高の正確さで、最小の時間とエネルギーによって、
あらかじめ決められた運動遂行の結果が生じるように学習された能力です。
(2)少年期のトレーニング方法
①
発育発達をうながす運動刺激を身体に与えることです。会話をしながらでも続け
ることができるペースの有酸素運動を5分ほど続けてみます。
62
②
基礎体力はまず持久性からつけましょう
20 秒、40 秒、1 分と腹筋運動やスクワットなどを続ける時間を長くします。
③
スピードをアップさせましょう
とび越しくぐり運動を 10 回繰り返す速さを競ったり、20 秒以内に何往復のドリブ
ル走ができるかにチャレンジさせたりします。
④
技術(スキル)練習に結びつくトレーニングをしましょう
前後走、サイドステップ(送り足)、クロスステップ(交差送り足)などのフットワーク
やキック、シュート、パスなどの正確なボールコントロール能力の向上につながる
意識を持たせトレーニングをします。
3
小学校低学年における動きのトレーニング
瞬発力、調整力、持久力等々の体力や運動能力が問題になる年齢ではありません。
何をやってもぎこちなく、要領を得ないこの年齢ではありますが、この頃に「運動」に
対する思いや、感じ方が形づくられてきます。
楽しい、面白い、うれしい等の思い出は、運動とのかかわりにプラスに影響し、好意
的にかかわろうとします。
小さい頃、水に溺れた経験のある子どもがなかなか水に親しむことができないように、
小さい頃かかわった運動でマイナスのイメージが染み込むと、いつまでも運動との感覚
を縮められないで苦しむ子どもが育つことになります。
小さい頃の運動とのかかわり方は、一生の運動のかかわり方と密接に関係があると
言っても過言ではありません。
トレーニングというより、
「遊び」感覚の運動を楽しませる気持ちが大切です。
ボール遊びなどでは、
新聞紙を丸めて、
ガムテープで止めた新聞紙ボールが有効です。
大きさも、堅さも自由自在だし、投げても転がしても使えます。簡単に作れて、安上が
りです。何よりも子どもが喜ぶのが「マイボール」を持つことです。新聞紙ボールです
から、転がしたり、蹴ったりしたら損傷が激しくなります。
しかし、それは逆に、自分のボールを大切に使おうとする心を育てます。いつでも、
どこででも子どもが遊べる環境を作ること、それが、子どもと運動の関係を親密にする
ことになります。
ゲームをする時は、少人数がいいと思います。ゲームの中で数多くボールに触れるだ
けで子どもは喜ぶし、そのことによってボール操作もいつの間にか巧みになります。
他の運動においても同じような考え方で、子どもたちに「楽しいイメージ」を残せる
運動を経験させて欲しいと思います。
ちなみに学校体育の学習では、特に1・2年生はボール遊び、器械遊び、水遊び、か
けっこ等々学習名そのものに「遊び」をつけている内容を体育としています。
63
3・4年生ぐらいになると、自分の意志(願いや希望)に沿った運動に目を向けるよ
うになってきます。
勝ち負けや、できる・できないにこだわるようになります。
その時に、技術の系統性を考えながら、子どもの欲求とあわせてトレーニングの内容
を作り上げていくようにすれば良いと思います。
気をつけなければならないことは、
「無理」をさせないということです。まだまだ、体
ができていないということを心しておきましょう。
4
小学校高学年における動きのトレーニング
高学年になると、体格も大きくなり、体力もついてきます。この期の子どもたちには、
筋力を背景にした運動より、調整力等を背景とした運動が好まれています。
また、この期の子どもが好む運動は、この期に身に付けさせたい体力を高めるのにふ
さわしい運動でもあります。
①
調整力を引き出すボール運動(ボール遊び)は、単に運動としてだけではなく、
トレーニングの内容としても価値あるものといえます。
②
体力低下の一つに柔軟性の低下があります。運動の前後のストレッチ体操は、準
備運動としてだけではなく、柔軟性を高める運動としても意味があります。
平成16年度の佐賀市調査の結果では、野球、サッカー、ミニバスケットボールの平
均試合数は、年62試合以上、最大試合数は、野球120試合、サッカー140試合、
ミニバスケットボール130試合になっています。
公式戦や大会の試合数が3種目とも16日程度ですから、いかに多くの試合が、各ク
ラブの意思で仕組まれているかが分かります。
トレーニング
練
習
training
練習、訓練、鍛錬
上達を目標に繰り返して習うこと
指導者は、トレーニングの意味が訓練や鍛錬の意味で子どもと接するのではなく、
「上
達を目標に繰り返して習うこと」として子どもと接して欲しいと思います。
「習う」は、教えるとは違い、子どもの意思が優先されます。
どうしても、時間を確保するのであれば、是非、子どもの意思と子どもの健康、体力
を考えたトレーニングを実施して欲しいと思います。
子どもが生涯スポーツと好ましいかかわりを持てるように
健康にも、人とのかかわりにも、有効であったと思えるように
達成感・充実感を味わうことができるように
トレーニングの質と量を考えて欲しいと思います。
64
5
中学校への発展に対する期待と留意点について
少年スポーツ活動の受け皿として、中学校運動部活
動の存在は重要になってきます。運動部活動は学校の教
育活動の一環として位置づけられ、スポーツに興味と関
心を持つ生徒が、自発的・自主的に活動することを目的
としています。
活動においては、一人ひとりのレベルに応じた練習計
画と工夫した場づくりにおいて、有意義な活動になるよ
う指導者の支援が求められています。
また活動にあたっては、生徒が自らのレベルを知るた
めの資料やレベルの向上などを把握できるような、自己
評価のできる資料やノートの活用が大切です。さらには
生徒の発達段階や心身の状況に留意しながら、適切に休
養日を設定するなどして、トレーニングのメニューを作成していくことが望ましいで
しょう。また、一人ひとりのその日の心身の状況や練習のめあてを把握することも大切
になってきます。
子どもたちの健全なスポーツ活動が、より発展し充実したものになっていくために、
下記のような中学校運動部活動における活動状況や運営上の留意点などを把握しておく
ことも、一貫指導の観点から重要になってくるのではないでしょうか。
【運動部活動の運営にあたって】
①
年間計画の作成にあたっては、生徒の実情に応じ、3年間を見通した計画を立
てる。
②
原則として、土・日曜日のいずれかを休養日とし、なお、平常日にも1日程度
の休養日を設定することが望ましい。
③
練習中にも休憩時間を設定したり、水分補給にも努める。
④
一人ひとりのレベルに応じた練習計画を立てる。
⑤
練習試合の計画にあたっては、生徒の健康面を十分に踏まえ、適切な回数で計
画をする。
⑥
練習計画等については、保護者の理解を得るよう努める。
⑦
体育施設を定期的に点検し、安全管理に万全を期す。
⑧
地域のスポーツクラブとの情報交換や連携を強化する。
⑨
生徒の人権を尊重し、自発的・自主的に活動できるよう工夫する。
⑩ 顧問は積極的に研修会等に参加し、指導力の向上に努める。
65
〈年間計画例 陸上競技〉
月
行事・大会等
4
春季大会等
5
県選手権
6
通信陸上等
7
県中体連大会
8
九州・全国大会
9
県選手権
10
新人大会
練習・指導のねらい
〈試合期〉
練習・指導内容
スピード養成やスピード持久力
試合に向けての練習
養成練習を主体
(体力・技術の練習)
〈強化期〉
技能と基礎体力の向上
〈試合期〉試合に向けての練習
専門技術練習とともに補強運動の強化
スピード養成やスピード持久力
(体力・技術の練習)
11
〈過渡期〉新体制づくり
12
(心と体のリフレッシュ)
1
〈鍛錬期〉
2
ロングジョギングや球技など
補強と走り込み
基礎体力の養成
3
養成練習を主体
〈準備期〉試合のトレーニング
スピード養成と専門技術練習
〈週計画例 軟式野球〉
時間 分
日・水
月
火
木
金
土
ランニング・ストレッチング
20
30
キャッチボール・トスバッティング
休
※AかBどちらかを選択
養
A
フリーバッティング・バント
習
B
守備練習
試
ポジション別か内外野別のノック等
60
日
2チームに分けての試合形式練習
90
キャッチボール・ランニング・体操
グランド整備・ミーティング・評価
【参考文献】
・ 佐賀県中学校体育連盟研究集録
・ R.A.シュミット/著
調枝孝治/訳
練
運動学習とパフォーマンス
66
(大修館書店)
合
等
Ⅱ
スポーツ種目における動きのトレーニング例
現在、一般に行われているスポーツは「個人スポーツ」
「対人スポーツ」「球技」などに
分けられます。では、このようなスポーツを行うには、どのような能力が必要になるで
しょうか。個人スポーツには陸上競技や水泳、体操などがあります。たとえば陸上で必要
となる能力は、跳ぶ、投げる、走るといった動作を行う体力がどれだけあるか、それらの
動作がうまくできるか(技・スキルがあるか)が重要です。短距離走では瞬発力が必要に
なりますが、マラソンでは持久力が必要となります。投げる競技でも、投げる物体の重さ
や形によってやり投げと砲丸投げでは求められる筋力、スキルが異なります。
少年期においては、特に一つの専門的種目にかたよった練習活動にならないように十分
に注意をしましょう。練習効果を急ぐあまり詰め込み教育をしたり、急激な負荷を与えた
り、2日以上にわたる連続トレーニングをするなど過剰にならないように気をつけましょ
う。
様々な運動を見たり、まねしたり、練習したりすることが子どもの運動感覚を呼び起こ
します。一つの運動習得が他の運動習得を助け、即座の習得につながっていく可能性があ
ります。毎日の練習がなくても 1 週間後には上達し、できるようになっていることがあり
ます。あせらず、幅広く運動を経験させ、子どもの敏感な吸収力と間を置いた成長に期待
しましょう。
1
個人スポーツにおける動きのトレーニング例
個人スポーツは他から妨げられない条件の下で、個人的技能を最大限発揮して記録や
勝敗を競い合うスポーツです。個人スポーツの中でも個人の得点の合計で競う体操競技、
バトン技術を介した陸上競技のリレー、仲間とのタイミングや調和を表現する新体操や
シンクロのように集団での楽しみ方もあります。
体操競技や新体操はフォーム(技)の達成(できばえ)そのものが評価の対象となり
ますが、他の競技におけるフォームは記録を伸ばすための手段となります。いずれにし
ても子どもそれぞれに応じた合理的・経済的フォームが目指されるべきでしょう。同じ
フォームの繰り返しによる競技ではなおさらです。また、仲間とうまく係われない子ど
もが増加しています。やさしい運動で仲間と調子を合わせて楽しむ練習も取り入れま
しょう。
(1)陸上競技における動きのトレーニング例
陸上運動は自己や仲間の記録に挑戦したり、仲間(個人・集団)と勝敗を競ったり
することを楽しむ運動です。
文部科学省の指導要領では短距離走・リレー、持久走(長距離走)
、障害走、走り幅
跳び、走り高跳びが指導内容としてバランスよくあげられています。これらにはそれ
ぞれ異なった走法(ストライド、ピッチ)
、助走法、競技適性があります。いろいろな
種目を体験させ,総合的体力、技能を育成しましょう。小学生の時期には正しい基礎・
基本の技術指導と調整力を優先させ、持久力や筋力のトレーニングは中学、高校で取
り組みましょう。技術練習は単純な動作の繰り返しとなりやすく、子どもはすぐに飽
きてしまうので、多様な条件のやさしい場から少しずつ難しい条件の場を設定しま
67
しょう。以下のような内容をゲーム的に行うと良いでしょう。
①走運動の練習例
・
ダッシュ・腿上げ走・小走り(リズム走)
・ケンケン走・大股走・坂道(昇降)走
・
上記走法を仲間と調子をあわせて(2人組、3人組、全員でなど)
縦列、横列と変化させて
・
上記の走法での鬼ごっこ(しっぽ取り,ネコとネズミなど)
・
20人21脚走、20人1雑巾走(1枚の長い雑巾を20人で)
・
2~6人組みでの鬼ごっこや競争(ムカデ、棒運び競走など)
・
なんば走り(肩を揺らさず、腰をひねらない2軸運動)の真似遊び
・
段ボール等を使用しての障害走(恐怖心の削除,練習の場を確保)
②跳躍運動の練習例
・
ホップ走、立ち幅跳び(立ち3段跳び)
・
跳び箱やボックス等を利用してのとび上がり・とび下り
・
高跳びのバーの代わりにゴムひもを使用(恐怖心の緩和)
・
カーテンレールを使った支柱を使用(練習の場の確保)
・
ロイター式踏み切り板を使っての踏切やフォーム練習
・
輪を利用しての助走練習
(2)水泳における動きのトレーニング例
水泳は今できる泳ぎ方で自己や仲間の記録に挑戦したり、仲間(個人・集団)と勝
敗を競ったり、新しい泳ぎ方ができるようになることを楽しむ運動です。
水泳は総合的体力の向上に役立ち、均整のとれた身体つくりや健康つくりにも最適
な運動とされています。佐賀市による小学生のスポーツ参加調査では水泳が最も多い
という結果が得られています。早く泳げるようにさせて欲しいという保護者の願いが
あるにしても、多様な楽しさをじっくりと体験させ,水泳大好き人間を育てましょう。
水泳の事故は死と直結します。初心者では水を飲んで咳き込んだり、呼吸ができな
かったり,鼻に水が入ったりなどの恐怖が伴います。バディーシステムを組み安全に
注意し、系統的・段階的に練習させましょう。泳ぎの基礎技術としては「浮力と重心
のバランス。流線形の作り方(姿勢)。腕、脚、呼吸のコンビネーション」が重視され
ています。
①水慣れ、潜る遊びの例
・ プールサイドでの足うち,顔洗い,シャワーでの歌遊び、水掛け、アザラシ歩き、
水中にらめっこ,水中ジャンケン、水中鬼ごっこ、水中ドッジボールなど。
②浮く遊びの例
・
直立で足を浮かせて立つ(できるだけ長く浮く)。
・
手のかきで前移動しながら安全に立つ。
・
だるま浮き,伏し浮き,ビート板を使っての背浮き→背浮き。
・
上記の遊びを皆で手をつないで。
・
顔を水に浸けることができない子どもには浮き輪やビート板で浮く・進む遊び。
68
③進む遊びの例
・
浮き輪、ビート板でのバタ足、カエル足、ドルフィンで進む。→顔を浸けて進む。
・
上記の遊びを2人組やチームで調子を合わせて進む。別のチームと押し合い競争。
・
犬かき→抜き手→クロール。カエル泳ぎ→平泳ぎ。
・
イカ泳ぎ→背泳。イルカ泳ぎ→バタフライなど。
(3)体操における動きのトレーニング例
体操は今できる技の「できばえ(美しさ、雄大性)
」を高めたり、
新しい技ができるようになることを楽しむ運動です。また,今で
きる技を組み合わせて演技したり、集団で演技を創って楽しむこともできます。
体操競技はすべての体力が必要とされますが、その中でも特に必要なのが筋力・瞬発
力と柔軟性と平衡性(空間認知能力)といわれています。
体操競技の技は抱え込み、屈身、伸身姿勢での回転技、ひねり技で構成されており、
これら3つの簡潔な姿勢形成が基本課題となります。そして、どの種目においても倒
立を経過する技が含まれています。これらの姿勢の善し悪しが演技の得点に大きく影
響します。技のどの局面においても簡潔な姿勢が目指されるべきでしょう。そのため
には肩とつま先の柔軟性が課題となります。次に屈身体勢での回転技が多く含まれて
います。これらの技を支えるのが股関節の柔軟性です。肩や股関節の柔軟性不足を筋
力でカバーしたとしてもスッキリした演技は不可能であり、技の習得に対しても不利
となります。力によるぎこちない動きでの演技は中学生までしか通用しません。将来
のためにも小学生の時期にきちんと柔軟性のトレーニングをしましょう。
2
武道における動きのトレーニング例
武道は武技・武術などから発生した我が国固有の文化であり、
礼儀の重視や相手を尊重する精神を大切にするスポーツです。
格闘的なスポーツであり、初心者や苦手な子どもにとっては練習や試合を通して、投
げられたり、打たれたりして負けるという「みじめさ」を味わわされるため、他のス
ポーツ以上に相手を思いやり、助け合う態度が要求される運動です。
また、身体接触を伴うために事故の危険性が高く、練習や試合においては対戦相手の
選択を含めて安全に特に配慮する必要があります。足さばきや構えなどの基礎的・基本
的技術をきちんと習得し試合に臨むようにしましょう。
(4)柔道における動きのトレーニング例
柔道は相手の動きに対応して、相手を投げたり抑え込んだりする中で、攻防する技
を習得する喜びや、競い合う楽しさを味わうことができる運動です。
未熟な受け身や不完全な投げ技による事故が多く、安全で基本的な受け身、固め技、
投げ技の習得が望まれます。多様な遊び(押す,引く,転がる、支えるなど)の中で
基礎的・基本的技術の感覚を養いましょう。
①バランス崩し(倒された方は受け身)
・
手合わせ崩し(直立で,蹲踞(そんきょ)で)
・V字バランスで足合わせ崩し
・
帯を使ってのバランス崩し
69
・
片手をつないでバランス崩し(手を変えて,腕立て伏臥で)・皆で輪になって
②ジャンケン遊び(勝ったら腕を水平に振る,負けたらお辞儀)
・
直立で向かい合って(手・足ジャンケン)
・腕立て伏臥で(足・手ジャンケン)
・
ジャンケンおんぶ・ジャンケン手押し車
③転がり遊び
・
前転二人組前転・皆で前転・丸太転がり・横転がり(猫転がり)・側転。
④ブリッジ(手と足で,肩と足で)
⑤多様な相撲(腕,ケンケンなど)
これらの遊びで倒されたら受け身をするなどの条件を付ける。
(5)剣道におけるトレーニング例
剣道は相対する二人が竹刀を用いて打突をしたり,かわしながら勝敗を競うことを
楽しむ運動です。
初心者では防具を着けていても肩や肘,脇腹などを打突しやすく,自制心や礼儀が
必要となります。また,大きすぎる防具は動きづらく基礎的技術習得に不利になるば
かりか危険です。重すぎる竹刀は前腕を痛めるので、体力に応じた竹刀を選択しまし
ょう。また、ささくれ立った竹刀は相手に危険なので常に点検しましょう。軽い竹刀
での構え,足さばき,正しい打突の楽しい練習方法を工夫しましょう。
①
いろいろな鏡遊び(同方向→逆方向)→中段の構えで向き合い,一足一刀の間合
いで行う(主導型と対人型)。
②
多様なステップ(ツーステップ、スキップ、サイドステップ,ホップなど)
→ツーステップからのジャンプ。→送り足でのリレー。
③
左手でのドリブル→左手に右手を載せてドリブル→同様に手刀で。
・ 竹刀でドリブル(大きなボール→小さなボール)。
・ 二人で向かい合い竹刀でバウンドパス。
3
④
真剣白刃取り(軽く降る竹刀を両手のひらで受け止める)。
⑤
新聞紙を丸めた棒やスポンジの棒でのチャンバラ。
球技における動きのトレーニング例
球技では、体力に加えて個々の動作をうまく行う能力、状況に合わせて必要な技・
スキルを選択する能力が重要となります。
サッカーやバスケットボールでは瞬発力に加え、試合後半まで走り続けるなかで正確
なプレイができる持久力が必要となります。野球では、打つ、走る、捕る、投げると
いったいくつかの運動スキルの習得が必要となりますが、持久力は特に重要とならない
ポジションもあります。バレーボールではジャンプに必要な瞬発力や空中で動作を行う
バランス能力(平衡性)、素手でボールを扱うことのできるスキルの習得などが必要とな
ります。
種目の特性に合わせて基礎体力作りと基本的なスキルを習得するためにトレーニング
をしましょう。
70
(1)集団スポーツ(球技)の特性
①
一人の力だけでなく二人以上の力によってシュートをしたり、得点しようとする
ボールゲームです。
(バスケットボール、サッカー、野球、バレーボール、サッカー、ハンドボールなど)
② 強弱や方向を正確にコントロールしてボールを扱うおもしろさがあります。
(テニス、卓球、バドミントンなどのネット型のスポーツにも関係します)
③ 個々の動作に加え、状況を判断して行動する能力が重要です。
④ チームプレイを適切に発揮できるようにテキパキと行動します。
・
向かい合って並ぶ→礼をする→相談する→実行する→向かい合って並ぶ
・
笛や手をたたく合図を使ってテキパキと動く
・
腹筋やスクワットなどの回数を決めて行うときに
イチ・ニ・サンと回数を声に出してトレーニングをする。
(2)スキルトレーニング
球技においては、一人ひとりのスキルプレイのつながりがチームプレイにつながり
ます。個々のスキルを習得し上達させるための具体的なスキルトレーニング例をいく
つかあげてみます。
「守る(ボール奪取)→パス、つなぎ→攻める」といった場面をイメージしトレーニン
グすると効果が上がります。
① 反復練習;壁打ち型または隊列型
壁打ち練習で、回数を多く、より正確に、素早くリズミカルに行います。テニス
のストロークやサッカーのキック、バレーボールのパスやスパイクなどに用います。
隊列型で、
・・・観察→準備→実行(やってみよう)→休息→観察・・・・といった
具合に、一列に並び前の人から順に交代しながらスキルの練習を行います。
② 連続動作;ジグザグドリブル型または隊列型
決まった約束事・スキル・技を使って、他の人やグループと競い合いながら力を
発揮させます。
③ バランス;複合運動型
とび越しくぐり、バーピージャンプなど 2 つ以上の動作を複合し結びつけてス
ムーズに運動し続けます。
④ 追従(マーキング)動作
鏡反映動作または線対称動作(逆方向)などで、相手の動きを追っかけたり、逆
を突いたりする動作につなげます。
⑤ 反応動作型
笛の合図や人・ボールの出現に素早く反応し、速く動くことにチャレンジしたり
します。
(3)戦術トレーニング
戦術トレーニングは、二人以上の連係プレイを基に組織的なプレーをつくっていく
ものです。何人かで組んだ戦術スキルの繰り返しによって、プレイの正確さとタイミ
ングや息の合ったコンビネーションを組み立てていきます。
71
このような戦術練習をスキルトレーニングと題して行うことが、球技では重要です。
シュート戦術や攻撃戦法のパターンを練習します。一人ひとりができる運動をよりうま
くスムーズに(精巧に)できるように、また、新しいスキルを一つでも多く習得できる
ことが重要です。役割とポジションを決めて連係プレイを行ったり、ポジションを順番
に移動してプレイを続けていったりします。ゲームでは、ボールを奪った場面で練習し
たパターンを再現したり、目の前のボールをコントロールする応用プレイにつなげるこ
とができるでしょう。
少年期における時期を得た運動習得の速さは人生で最大のものといわれます。成長曲
線で 20 歳を 100%としたときに、神経型の発達は 10 歳で 95%以上まで達することが良
く知られています。すなわち、神経型には運動の仕方をプログラミングする運動野の発
達も含まれるわけで、少年期に新しい運動の仕方をパターン化して覚えていくことが特
徴づけられる理由がわかります。
スキルの学習も易しいもの、単一の運動から少し難しく、二つ以上の運動が複合され
たものへと学習を進めると良いでしょう。
たとえば、テニスでラケットの振り方を一応教えてもらったら、反復して練習できる
ように壁打ち練習を取り入れることができます。実際にネットを張って何人かで交代し
ながらボールを出してもらってストロークで打ち返すことが重要ですが、ラケットの跳
ね返りの良い部分へのボールの接触やラケット面の角度の変え方、ラケットの振り方な
どを自由に練習する場として壁を利用することができます。サッカーのキックやバレー
ボールのスパイクなどのスキル練習にも壁にボールを打ち当てる練習が効果的でしょう。
技能レベルが向上しても、フォームの確認やウォーミングアップとして壁打ちを利用す
ることがあります。
スキルトレーニングの 2 番目は 2 つのスキル練習を連続させたり、同時に行ったり、
切り替えて行ったりするトレーニングです。ドリブル系を例にしています。ジグザグに
足でボールをドリブルすることと、できるだけ速いスピードでドリブルして運ぶ動作を
切り替えていくものです。
同様の種目例としては、ある高さのバーやゴムひもを跳ぶ動作とくぐる動作を複合し
たとび越しくぐりや、ジャンプと腕立て支持姿勢を繰り返すバーピージャンプテストな
どがあり、運動能力テストとしてよく実施されています。
チームで協力してドリブル走のリレーを行って競い合ったりすることもできます。
壁打ち(テニス)
①
一人でも練習できます。
②
慣れてきたら、左右交互に
移動してプレイしましょう。
③
地味ですが基礎的なスキル
が身に付つきます。
72
ドリブル系
方法
①
四人一組くらいで行います。ボールを一個使用します。
②
ジグザグドリブルとラン・ウイズ・ザ・ボール(スペースがあるドリブル)の
練習です。
③
ジグザグドリブルをやったら、一番前に並んでいる人にパスします。
④
コーンが無い方のドリブルは、ファーストタッチで大きく前に出し、スピード
に乗ったドリブルをします。
ポイント
この対極的な二種類のドリブルを交互に練習することで、ドリブルの使い分けを身
に付けます。
対象年齢
5年生から
テーマ
相手の裏をとる動き
方法
対応練習(サッカー)
① くさびを入れます。(ポストにパスを出す)
②
ダイレクトリターン!
③
ウェーブして裏をとります。
7
6
(オフサイドに気をつけます)
④
スルーパス!
(タイミングを考えないと
オフサイドになる)
⑤ ゴール前に飛び込む。
⑥ センタリング(できればゴロ)
⑦ フィニッシュ!(シュート)
コーチング
3
2
① パスを正確に!
② オフサイドにならないように走る
方もパス出す方も気をつけます。
4
1
5
73
対応練習(バレー)
移動
パスまたはアタック
レフト
レシーブ
トス
ライト
サーブ
①
レフト側の人がレシーブした後に、前に移動します。
②
ライト側の人がレフトにトスを上げます。
③
レフトはパス返球します。
(慣れてきたらアタックしてみます)
④
エンドライン後方の二人が次に交代して行います。
浮き球に慣れる
反応動作型
対象年齢
幼稚園児からできます。
方法
① コーチが外からロビングボールを一つずつ入れます。
②
プレーヤーは手以外でボールに触れる、触れた人から休憩!
③
最後まで残ったらバツゲーム!(ものまねとか)
コーチング ①
周りをよく見ます!場所を確保します。
② ボールバウンドを予測します。
オプション ① コーチは左右にボールを散らします。
②
コーチが複数の場合、他の場所からも行うようにします。
③
複数個同時に入れたりします。
74
Aチーム
Bチーム
Cチーム
A1
ジグザグドリブル競争
A2
A3
方法
A4
① 4~5人程度でチームを組みます
②
図(点線)のように地面に線を引き、等間隔に座ります
③
各チーム1の子がボールを持ち、Aチーム・Bチーム・・・と競い合います
④
A1の子がA2・A3・・とジグザグドリブルする。A1に戻ってきたら、
A1の地点にボールを置きます
置いたら、A2の子の背中にタッチします。A1の子はA2のところに座ります
⑤
A2の子は、ボールのあるA1のところから同じようにジグザクドリブルを
行います
A1に戻ってきたらボールを置き、A3の子の背中にタッチしに行きます。A2
の子はA3のところに座ります
⑥
最後の子(この場合A4)が、A1にボールを止めたところでゴールです
⑦
早い順番に1位2位・・・とします
※ドリブルはインサイドだけ・アウトサイドだけ・片足だけなど何回かの競争を
したりします
(ボール無しでジグザクに走るだけでもOKです)
コーンが無い場合の試合前の練習にも有効です。
ミニゲーム
方法
①
ミニゲームを5対3でやります
②
半面の半面くらいのコートを作り、広め
のゴールをどっちかに一つ作ります
③
5人はパス回しのみ。3人はゴールに
シュート。
(4)ゲーム練習
攻め 守り
球技ではゲーム化を数多く取り入れていきます。勝敗にこだわることなく、数人の
チーム(4対4、8対8、10人以上対10人以上)で、簡単なルールでゲームをし
ます。
ゲーム練習は楽しいものです。自分たちの状態に合ったルールを取り入れましょう。
75
そして、徐々に難しい場面をクリアしていけるようにレベルアップしたルールで
ゲームをします。
どのようなルールのゲームでも戦術が使えます。効果的な戦術を先に使ったチーム
が自分たちに有利なゲームを展開します。3対5のサッカーミニゲームでは、3人が
攻める戦術を使って、人数で勝る守り側を攻略していかねばなりません。攻め側の3
人のパス・キック力や突破力が勝ってきたら守り側の戦術フォーメーションを変えて
いかなければなりません。ミニゲームでは、約束したルールの中で攻めまたは守りの
プレイに集中してトレーニングします。数多く、ボールに触る機会を経験することで、
実際のゲームにも対応できる状況判断力や場面対応力を磨いていきます。できるだけ
簡単なルールを使って、技術力・体力を使いながら戦術力のアップを図っていきます。
(5)サーキット
トレーニング法
うさぎはね跳び
⑧
腹
①
筋
回
回
②
一巡に何分
ひざ付き腕立て
⑦
回
⑥
回
連続かかえジャンプ
かかるか?
③
踏み出しスクワット
連続壁ボール投げ
⑤
3m巾ラインタッチ
回
回
回
仰向けブリッジ
④
回
各運動の30秒間内の最大反復回数の2分の1を
1セットの強度として行う。
基礎体力つくりと持久性の向上を目指した総合的なトレーニングとして、サーキット
トレーニング法があります。各スポーツ特性や個性に合わせて体力バランスを整えるた
め、6~12種目程度のそれぞれ異なった数種類の運動を選択し一セットに組み合わせ、
それを一巡し繰り返すトレーニング方法です。各種目の30秒間の最高反復回数をあら
かじめ測定しておきます。実際にサーキットトレーニングするときは最高回数の半分の
回数を1セットのトレーニング強度とします。一つの種目が終わり、次の種目のトレー
ニングに移動する時は、ジョギングをします。最後の種目までやり終えた時間が短くな
るほど体力が向上することになります。
一般的に、体力づくりに用いるスクワット運動、腕立て運動、腹筋運動、仰向けブ
リッジ運動を例に示します。関節や靭帯(じんたい)を痛めることのないように、アレ
イ、バーベルなどの重量負荷を加えないでください。また、全体重がひじ、ひざ、肩、
腰などに一気にかからないよう、小学生や運動習慣の少ない人向けの実施法から始めて
いくと安全に行えます。
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スクワット運動
1・2
・ 足を大きく前後に開き、手は頭の後ろで組みます。
・ 息を吸いながら、後足のひざを床に付けるようにしゃ
がみます。
(前足のひざがつま先より前に出ないようにします)
・ 2つ数えてから、息を吐いて起こします。
・ 片方連続して行い、反対側も行いましょう。
腕立て運動 (ひざ付き)
・ 手は肩幅より広く開き、ひざから先を床に付けます。
・ 息を吸いながら肘を曲げ、息を吐きながら肘を伸ば
します。
(肩からひざまでが一直線になるように行います)
腹筋運動
1・2
・ 仰向けになり、片方の手は頭の後ろへ、逆手
はみぞ落ちに当てます。
・ 息を吐きながら、へそを見るように背中を丸
め、肩甲骨を床から浮かせます。
・ 2つ数えてから下ろします。
・ 片方連続して行い、反対側も行います。
仰向けブリッジ
・ 仰向けになり、両ひざを立てます。
・ 両手は横に開いて、床に付きます。
・ 息を吐きながら、上体をひねり上げ、片方の
手で逆のひざの外側をさわります。
・ 2つ数えてから下ろします。
・ 左右交互に行います。
1・2
【参考文献】
・スポーツインキュベーションシステム、スポーツの科学、株式会社ナツメ社、P17、PP162-63、2002
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