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2015年度研究業績

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2015年度研究業績
教授
村田 和博
1.2015年度の研究計画
2015年度には、以下の研究を計画した。
(1)科研費による研究(基盤研究C、研究課題名「経営資源論的アプローチによるイギリ
ス古典派経済学の研究」)を遂行した。2014年度に続き、研究に必要な文献を収集す
るとともに、アダム・スミスの『国富論』を経営資源論の観点から考察し、その研究
成果を『下関市立大学論集』において公表する。
(2)『基礎から学ぶ経営学』の第2版を公刊する。
(3)イギリス古典派経済学における分業論の展開とその現代的意義を明らかにした論稿を
公表する。
2.2015年度の研究活動の経過
研究計画の(1)については、科研費(基盤研究C、研究課題名「経営資源論的アプロー
チによるイギリス古典派経済学の研究」)による補助金を用いて研究に必要な文献を収集す
るとともに、論文「アダム・スミスに関する一考察―経営学的アプローチ―」を『下関市立
大学論集』第59巻第2号において公表した。そして、チャールズ・バベッジを経営資源の観
点から考察した研究成果を経営学史学会西南部会第120回例会(尾道市立大学)において発
表した。研究計画の(2)については、『基礎から学ぶ経営学 第2版』を4月に公刊した。
研究計画の(3)については、経営学史学会年報第22輯において論稿「イギリスにおける分
業論の展開」(査読付)を公表した。したがって、2015年度の研究計画を達成できたと判断
する。
また、2015年度の研究計画には示されていないが、科学研究費基盤研究(C)「中国企業
組織における従業員の文化特有行動・意識の研究」(研究代表者:古澤照幸)が採択されたた
め、分担研究者として研究に参加した。そして、本申請課題を解明するために、研究ノート
「上海の日系企業で働く従業員からのヒアリング調査の概要」(村田和博・古澤照幸・張英
莉・平野賢哉)を『下関市立大学論集』第60巻第3号(印刷中)で公表するとともに、8月に
東洋学園大学における科研費の検討会において「西安日系企業のヒアリング結果」を発表し
た。
さらに、関東学院大学経済経営研究所から講演の依頼があったので、2月に同大学におい
て「19世紀イギリス経営思想史研究―C.バベッジ、J.モントゴメリー、A.ユア、およびJ.S.
ミルの所説を手掛かりにして―」という論題で講演を行った。
3.2013年度~2015年度の研究業績
A.著書・学術論文(単著・共著)
(1)著書
1) 高橋和幸・難波利光編著、大学教育とキャリア教育―社会人基礎力をキャリア形成につ
なげるために―、五絃舎、131p、2015. 1. (担当分:第1章 企業分析と働くことの意義を
キャリアに繋げる、pp.11-18)
2) 基礎から学ぶ経営学第 2 版、五絃舎、144p、2015. 4.
(2)論文
1) R. オウエンの経営思想―労働者の困窮改善策―、下関市立大学論集、第 57 巻第 1 号、
pp.27-38、2013. 5.
2) 村田和博・古澤照幸・張英莉・平野賢哉、バーナードとサイモンの権威概念―権威勾配
との関連で―、下関市立大学論集、第 57 巻第 2 号、pp.95-105、2013. 9.
3) 古典派経済学における経営資源論的アプローチの可能性、下関市立大学論集、第 58 巻第
2 号、pp.37-56、2014. 9.
4) 古澤照幸・張英莉・村田和博・平野賢哉、中国企業従業員の文化特有行動・意識と権威
勾配―ワーク・エンゲイジメント、内発的動機づけ、ストレスとの関連―、自己心理学、
第6巻、pp.41-52、2014. 12. 査読付.
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5) イギリスにおける分業論の展開、現代経営学の潮流と限界―これからの経営学―所収、
経営学史学会年報、第22輯、文眞堂、pp.81-91、2015. 5. 査読付.
6) アダム・スミスに関する一考察―経営学的アプローチ―、下関市立大学論集、第59巻第2
号、pp.23-39、2015. 9.
B.報告書・学会発表等
(1)報告書
(2)学会発表
1) ロバート・オウエンの経営思想―労働者の困窮改善策―、経済学史学会西南部会第115回
例会、長崎県立大学、2013. 8. 22.
2) アダム・スミスから J.S.ミルに至るイギリス分業論の展開、経営学史学会第 22 回全国大
会、関東学院大学、2014. 5. 17. 大会報告集、pp.42-47
3) 権威に関する一考察―バーナード、サイモン、および権威勾配―、経済学史学会西南部
会第 118 回例会、下関市立大学、2014. 11. 29.
4) J. S. ミルの経営思想、経営哲学学会・経営学史学会合同九州部会、久留米大学福岡サテ
ライトオフィス、2015. 3. 16.
5) 経営資源論的アプローチによるチャールズ・バベッジの考察、経営学史学会西南部会第
120 回例会、尾道市立大学、2015. 12. 5.
6) 19 世紀イギリス経営思想史研究―C.バベッジ、J.モントゴメリー、A.ユア、および J.S.
ミルの所説を手掛かりにして―、関東学院大学経済経営研究所研究会(招待講演)、関
東学院大学、2015. 2. 24.
Ⅽ.その他
1) 経済学史学会ニュース、西南部会第115回例会での報告「ロバート・オウエンの経営思想
―労働者の困窮改善策―」の概要を掲載、No.43. p.19. 2014. 1.
2) 研究ノート、張英莉・古澤照幸・村田和博・平野賢哉、ホーソン実験と人間関係論の展
開、自己心理学、第6巻、pp.57-65、2014. 12. 査読付.
3) 研究ノート、村田和博・古澤照幸・張英莉・平野賢哉、西安の日系企業で働く従業員か
らのヒアリング調査の概要、下関市立大学論集、第59巻第3号、2015. 1.
4) 書評、Guang-Zhen Sun、 The Division of labor in Economics: A History、経済学史研究、第
56巻第2号、pp.135-136、2015. 1.
5) 経済学史学会ニュース、西南部会第118回例会での報告「権威に関する一考察―バーナー
ド、サイモン、および権威勾配―」の概要を掲載、No.46. p.26. 2015. 6.
6) 報告 西安日系企業のヒアリング結果、
「中国企業組織における文化特有行動・意識の研
究」研究検討会、東洋学園大学(東京・本郷キャンパス)、2015. 8. 26.
7) 研究ノート、村田和博・古澤照幸・張英莉・平野賢哉、上海の日系企業で働く従業員か
らのヒアリング調査の概要、下関市立大学論集、第60巻第3号(印刷中).
4.次年度の課題
科研費で採択された研究課題の研究を進め、確実に研究成果があげられるよう努める。
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