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法人向け情報システムの保守・運用サービス市場を

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法人向け情報システムの保守・運用サービス市場を
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富士経済 GROUP
第10014号
PRESS RELEASE
株式会社 富士キメラ総研
2010年2月15日
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町
2-5 F・Kビル
TEL.03-3664-5839 FAX.03-3661-1414
URL : http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
URL : http://www.fcr.co.jp/
広報部 03-3664-5697
法人向け情報システムの保守・運用サービス市場を調査
−システム安定稼働は企業経営の根幹…12年度の運用サービスは10.7%増を予測(09年度比)−
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 田中 一志
03-3664-5839)は、景気悪化で企業のIT投資に抑制や先送りが見られる中、需要が比較的底堅い情報システムの保
守サービス、運用サービスの国内市場を調査した。その結果を報告書「2010 IT/ネットワークマネジメント
サービス市場調査総覧」にまとめた。
この調査では、
「プラットフォーム」
「ネットワーク」
「アプリケーション」の各分野の保守サービス、及び、
「サー
ビスカテゴリ別」
「提供区分別」に分類した運用サービスについて、市場動向を明らかにして今後を展望すると共に、
主要参入企業のビジネスモデル分析も加えて、IT/ネットワークマネジメントサービス 市場の全体像を捉えた。
<調査結果の概要>
2009年度見込
2010年度予測
2012年度予測 12年度/09年度比
保守サービス額
1兆3,565億円 1兆3,785億円 1兆4,303億円
105.4%
運用サービス額
1兆8,370億円 1兆8,730億円 2兆 330億円
110.7%
合 計
3兆1,935億円 3兆2,515億円 3兆4,633億円
108.4%
保守サービス額と運用サービス額を合計したIT/ネットワークマネジメントサービス市場は、景気悪化の影響を
受け2009年度は前年度比3.4%減が見込まれる。2010年度には回復へ向かい、2011年度には直近で最
も市場規模の大きかった2008年度(3兆3,063億円)を上回ると予測される。
保守サービス市場は、システムのオープン化によって従来高い比率を占めていたメインフレーム(汎用機)が減少
しており、その保守サービス額も連動し減少する見通しである。OA機器やサーバといったメインフレーム以外のプ
ラットフォーム系機器に関しても製品単価が下落しており、保守サービス額に影響を与えると見られる。一方、セキ
ュリティ意識の高まりに伴って稼働台数が増えているセキュリティ機器や、保守サービスベンダが注力度を高めてい
るソフトウェアの各保守サービスは好調に推移している。
運用サービス市場は、企業経営において情報システムが重要な位置を占めている中でその安定稼働は優先課題とし
て重視されており、ユーザー企業の安定的な需要が見込まれ、今後保守サービス市場を上回る成長率が予測される。
また、ユーザー企業においてはコスト見直しという点で、高コストであるオンサイト(常駐)からオフサイト(リモ
ート、データセンタ)へサービス形態の移行が進んでいる。
<注目市場>
1.AMS(Application Management Service)運用サービス
2009年度見込
2010年度予測
フルアウトソーシング型※1
2,470億円
2,530億円
個別提供型※2
870億円
900億円
合 計
3,340億円
3,430億円
2012年度予測 12年度/09年度比
2,900億円
117.4%
1,100億円
126.4%
4,000億円
119.8%
※1 フルアウトソーシング型:企画から開発、構築、運用までを提供するサービスの内、運用におけるAMSサービス額
※2 個別提供型:フルアウトソーシング型に該当しない、個別に提供しているサービス
AMSとは、ユーザー企業のアプリケーション環境を最適化することで効率化や生産性向上などに結びつけて、運
用コストの削減を図るサービスである。
従来、アプリケーションの運用は開発したシステムエンジニアが個別案件ごとに行うケースが一般的であったため
標準化、体系化されにくく、サービス内容にばらつきが多かったため、アプリケーション運用において標準化された
運用体系の確立が重要視され、基幹系システムに強みを有するシステムインテグレータを中心にメニュー化が進み、
本件に関するお問合せ:広報部
(Tel.03-3664-5697
Fax.03-3664-5842またはmail address:[email protected])
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市場に浸透してきている。
アプリケーション資産が複雑化、膨大化する中で、運用コストや開発コスト削減に向け、アプリケーション資産を
洗い出す評価、可視化系サービスの需要が高まっている他、人的、技術的継承の観点、また、ユーザー企業自身での
対応ではコスト負担が大きいケースも見られ、引き続き好調な推移が予測される。
2.セキュリティ機器保守サービス
2009年度見込
2010年度予測
2012年度予測 12年度/09年度比
機器出荷台数
9万台
10万台
11万台
122.2%
機器稼働台数
43万台
45万台
51万台
118.6%
保守サービス額
472億円
510億円
582億円
123.3%
ファイアウォールとVPN(Virtual Private Network)機能を持つ「ファイアウォール/VPNアプライアンス※
」
、不正侵入検知(IDS=Intrusion Detection System)と不正侵入防御(IPS=Intrusion Prevention System)
3
を主機能とする「IDS/IPSアプライアンス」
、ファイアウォールとVPN機能に加えアンチウイルスや不正侵
入防御など複数の機能を合わせた統合脅威管理の「UTM(Unified Threat Management)
」の各セキュリティ専用機
器に対する保守サービスを対象とした。
※3 アプライアンス:特定機能に特化したコンピュータ
企業ネットワークの進展に伴うセキュリティリスク対応を目的としてセキュリティ機器とその保守サービスの普
及が進んでいる。当初は外部脅威対策を中心としたが、情報漏洩問題など内部脅威対策への取り組みも広がっている。
このようなセキュリティ対策の多様化や複雑化に伴い、機器、サービス共に市場が拡大している。
セキュリティ機器の出荷台数と連動し稼働台数も増加していく見通しである。2009年度の出荷台数は景気悪化
の影響を受け前年割れが見込まれるものの、2010年度には2008年度の実績を上回り10万台を超えると予測
される。稼働台数は2008年度に40万台を超え、2012年度には50万台を突破すると予測される。
これら機器市場に連動する形で、保守サービス市場も拡大していく見通しである。セキュリティ機器は障害が起き
た際にリスクが高いことや、ソフトウェア使用ライセンス料と保守サービスを一括した料金体制で提供されるケース
があることから定期保守の契約率は高く、稼働機器の約90%程度と見られる。
企業ネットワークは障害が起きた際の被害が大きくなる可能性が高く、特にUTMのような複合的な機能を持つ製
品はこの影響が大きくなるため、障害を未然に防ぐサポートや障害発生時の素早い復旧が求められる。このため、重
要なシステムやネットワークについては、SLA(Service Level Agreement:サービス品質保証制度)やサポート
レベルの高さが重要なサービス項目となっている。
3.ソフトウェア保守サービス
2009年度見込
業務系※4
1,340億円
情報系※5
507億円
ミドルウェア、その他※6
2,642億円
合 計
4,488億円
2010年度予測
1,390億円
554億円
2,861億円
4,806億円
2012年度予測 12 年度/09 年度比
1,512億円
112.8%
641億円
126.4%
3,384億円
128.1%
5,537億円
123.4%
(注:各金額を億円単位で四捨五入しているため、合計とは一致しない)
※4 業務系:ERP(Enterprise Resource Planning)
、財務会計等
※5 情報系:グループウェア、文書管理、BI(Business Intelligence:企業の蓄積データを有効活用して意思決定を支援する)等
※6 その他:データベース、運用管理等
ビジネスユースを中心とする「業務系ソフトウェア」
「情報系ソフトウェア」
「ミドルウェア、その他ソフトウェア」
のパッケージソフトウェアに対する保守サービス(仕様変更・バグの修正、バージョンアップ、情報提供、障害時の
技術支援等)を対象とした。
業務系ソフトウェア市場は、ERPや財務会計、人事管理等のバックオフィス(基幹業務)系が中心となっており
これらの需要は一巡しているが、販売管理やSCM(Supply Chain Management)
、物流管理等は未導入の企業が多い
ため今後も増加が見込まれる。また、保守サービス市場についてもERPが多くを占めており、基幹システムである
ため保守サービスの契約率が高く、サービスメニューも豊富に揃っている。
情報系ソフトウェア市場は、BI等の経営支援系と、グループウェア等のコラボレーション系が中心である。景気
低迷の中で、将来予測や経営の可視化といった観点からBIツールの導入が活発である。一方で保守サービス市場で
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は、既に多くの導入実績があり需要が一巡していることから、保守ビジネスが主体になりつつあるグループウェアが
占める割合が多い。
ミドルウェア、その他ソフトウェア市場は、システムのWeb化需要を背景としたアプリケーションサーバ等の成
長により堅調に推移している。保守サービス市場についてもシステムの複雑性によりサポート領域が広く、保守契約
率が高いアプリケーションサーバ系や運用管理系が多くを占めている。
今後のパッケージソフトウェア市場を牽引するのが、古くなった既存のレガシーシステムからのリプレイス需要と
見られる。製造業、流通業を始めとして手組みシステムの利用が依然として多く、パッケージソフトウェアへの移行
需要が期待される。これと併せて、保守サービス市場ではサービスプロバイダが取り組みを強化している。一般的な
保守サービスに付加価値的サービスを加えることでの保守契約率の増加に寄与している。
パッケージソフトウェア市場では、近年急速に広がりを見せているASP(Application Service Provider)/S
aaS(Software as a Service)や クラウド・コンピューティング との競合が考えられ、保守サービス市場に
おいても需要の減少など影響の出る可能性がある。しかし、社内情報を外部に預けることに対してセキュリティ面で
の抵抗感が依然として根強く、基幹システムが中心のバックオフィス系を中心に引き続きパッケージソフトウェアが
主流となると見られる。一方、CRM(Customer Relationship Management)などのフロントオフィス(顧客対応業
務)系、グループウェアなどの情報系ではASP/SaaSやクラウドの導入が進んでいる。この様に、パッケージ
ソフトウェアとASP/SaaSや クラウド は、用途に応じて一定のすみ分けがなされていくと考えられる。
以上
<調査対象>
保守サービス市場
メインフレーム/汎用機、サーバ、PC、ストレージ、OA機器、ルータ/スイッチ、IP−PBX、セキュリティ
機器、ソフトウェア
運用サービス市場
運用サービス(サービスカテゴリ別、提供区分別)
企業事例
IT/ネットワークマネジメントサービス提供事業者…保守サービスベンダ(6社)
、運用サービスベンダ(24社)
<調査方法>
富士キメラ総研専門調査員によるヒアリング取材のほか、社内データベースや関連団体による基礎情報などを活用
<調査期間>
2009年11月∼2010年1月
資料タイトル
体
裁
価
格
調査・編集
発 行 所
:
「2010 IT/ネットワークマネジメントサービス市場調査総覧」
:A4判 236頁
:150,000円 (税込み157,500円)
:株式会社 富士キメラ総研 研究開発本部 第二研究開発部門
TEL:03-3664-5841
FAX:03-3661-7696
:株式会社 富士キメラ総研
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町2−5 F・Kビル
TEL03-3664-5839(代) FAX 03-3661-1414 e-mail:[email protected]
この情報はホームページでもご覧いただけます。
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