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第15回「ローソク足天井圏での売りシグナル」

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第15回「ローソク足天井圏での売りシグナル」
「ローソク足天井圏での売りシグナル」
今回は天井圏でよく出るローソク足を習得したいと思います。
つまりこの形のローソク足が出ると注意信号と言う事です。
「かぶせ線」
上昇初期に「かぶせ線」が出現し頭を抑えられた例です。言い換えれば売り勢
力の強さを物語っている訳です。その売り勢力を飲み込む程の買い勢力が無い
限り上昇は続かないと言えるでしょう。
上の図は上昇末期に「かぶせ線」が出現して頭を抑えられた例です。ある程度
上昇した後に「かぶせ線」が出現すると下落の確率は更に高まります。すでに
かなり上昇している訳ですから潜在的な売り玉がそれだけ増加していると解釈
した方が良いでしょう。何かのきっかけでその売り玉が雪崩を打って出て来る
のは時間の問題とも言えるのです。株価とは上がればいつかは下がります。そ
の逆も又しかりなのです。
「かぶせ線」が出現したら一旦利食いする事がリスク
管理の意味でも最適な方法だと思います。
上のチャート図をご覧下さい。ほぼ一本調子で上昇し株価倍増後に「つつみ線」
(青い矢印の所)が出現しております。変化の前兆と言えるでしょう。その後
「かぶせ線」の出現で天井を打ち、後は一直線に長期下落となっております。
長期上昇後の「かぶせ線」の出現は重要な売りシグナルと言っても良いでしょ
う。
上のチャート図も長期上昇後に「かぶせ線」の出現によって天井を打った例で
すが、ここでは少し違った角度で検証したいと思います。
買いが買いを呼び株価は上昇して行きます。最初のうちは皆強気ですがかなり
上昇して来るとこんどは全員が売り時を探し始める様になります。
そんな時に「かぶせ線」が出ると言う事は、新たな売り勢力が出現し株価が押
し戻されたと言う事になります。そうなれば我先にと持ち株を売り始めますか
ら株価は下落を始める事になるのです。後から振り返ればそこが天井だったと
言う場合が多いのです。特に前日陽線の中心値以下での終値の場合は下落の確
率が更に高まると言えるでしょう。
「長い上ヒゲ」
「上ヒゲ」とは言い換えれば売り圧力と言えるでしょう。株価が上昇中にそれ
までに無いような「長い上ヒゲ」を付ける事がしばしば有ります。これはその
値段帯にはかなりの売り勢力が存在する事を意味します。即ちその売りを全て
吸収するまでは上値を追うのは厳しいと言う事を意味しています。ある程度上
昇した後に「長い上ヒゲ」が出れば一旦利食いするのが賢明な判断でしょう。
この場合も長期上昇の後に今までに無いような「長い上ヒゲ」が出た時が天井
となっております。更にその「長い上ヒゲ」陰線が「かぶせ線」になっている
事から天井圏を暗示するには十分と言えるでしょう。
この形が出たら一刻も早く持ち株を売却する事が賢明な判断です。
上図のチャートでも長期上昇後に出た「長い上ヒゲ」が天井となっております。
上昇相場の中で「長い上ヒゲ」が出ればそれは下落の暗示でありチャートが発
信する危険信号だと受け止めて下さい。
危険を察知する事がチャート分析の本来の目的なのです。
危険を事前に察知し正しい行動を起せば大事に至る事はありません。
「十字線」
高値圏での上放れ十字線は「宵の明星」とも称されこれから夜が来る、相場が
下落する暗示とされています。十字線そのものは気迷いと考えられており、高
値圏での出現は買い勢力の迷いであり、弱気の台頭とも言えるでしょう。
そうなれば相場が向かう方向は1つしかありません。
「上放れ十字線」を天井と
して下落するだけです。高値圏での「上放れ十字線」の出現は売りシグナルと
捉える事が出来るでしょう。
上の図は高値圏で上ヒゲの長い十字線が 2 つ続けて出現している例です。
この場合も基本的には1本目の「上放れ十字線」の出現で相場からの撤退を決
断する事が賢明な判断だと思います。時には3本、4本と続く事も有りますが
結局はそこが天井になるケースが非常に多いのです。
このチャートの場合も長い上ヒゲが売り勢力の存在を示し、十字線が買い勢力
の気迷いを表しているとすれば後は下落するしか無いと言う事になります。
上のチャート図では十字線が節目節目に現れています。
「上昇→十字線→下落」「上昇→十字線→下落」「上昇→十字線→下落」と1つ
のパターンの様に繰り返されております。不思議な事にこの様なチャートが非
常に多いのです。十字線=気迷いと解釈すればある程度ご理解頂けるのではな
いでしょうか。つまり一定期間株価が上昇しそこで迷うと言う事は次は今まで
と逆に動き出すと考える事が出来ます。
特に高値圏での「上放れ十字線」は重要な相場転換のシグナルとなります。
「はらみ線」
一定期間上昇後に「はらみ線」が出現した例です。上図の場合は単なる「はら
み線」ではなくてはらんだ陰線が十字線となっており、この場合は相場転換の
確率が非常に高いと言われております。
高値圏での「はらみ十字線」の出現は重要な売りシグナルです。
長期上昇後に大陽線の中にすっぽりと収まった陰線「はらみ線」が出現した例
です。その後見事な急落となっており、それまでの上昇相場とは全く別の相場
といっても良いくらいです。
「はらみ線」とはその形から「母体の中に新たな命
が宿る」と意味されており、それまでの相場ががらりと変わる可能性を示唆し
ております。長期上昇後の高値圏での出現は重要な売りシグナルと言えます。
「つつみ線」
「つつみ線」の出現で相場が頭を打ち反落している例です。上昇しかけた株価
の最終陽線を包み込む陰線の出現は売り圧力の強さを物語っており、高値圏で
出現した場合は重要な売りシグナルと言ってよいでしょう。
長期上昇後大陰線による「つつみ線」の出現で急落した例です。
このチャートの場合「つつみ線」出現の前にも幾つかの危険信号を発信してい
ます。まず黒矢印の所の「たすき線」が第一の危険信号です。
次に青矢印の「長い上ヒゲ」が第二の危険信号です。とどめに「つつみ線」と
言った感じです。チャートから発信される信号を確実に受信する事がリスクを
避ける事に繋がります。株式投資において変化をキャッチする事はとても大事
な事と言えるでしょう。
ローソク足天井圏での売りシグナル②
「首吊り線」
株価の上昇末期に陽線の「下ヒゲ大引け坊主」別名「首吊り線」が出れば重要
な売りシグナルとなります。
「小高く始まったが売りに押されて値を下げ、しか
し買い方最後の力を振り絞って買い上げた」と言った感じです。
ここが天井になるパターンが非常に多いのです。上のチャートでは次に十字線
が現れて下落の可能性が更に高まったと言えるでしょう。
株価が急騰した高値圏で十字線が多発しその後「首吊り線」が出現した例です。
基本的には最初の十字線でこの相場からは撤退するべきでしょう。結局上にも
下にも余り動かず「首吊り線」2本の出現を待って急落となっています。
天井圏で「首吊り線」が出たら直に撤退する事が賢明な判断だと言えます。
「逆N字型天井」
株価が安値から大きく上昇し高値圏で一度急落、しかしその後再度上伸するも
前回の高値を上回れずに急落。上のチャートを見ても解る様にNの字を逆さに
した状態である事から「逆N字天井」と言われています。
長期上昇後この形が出れば相場の終わりを暗示するシグナルと言えます。
「逆W型天井」
株価が大きく上昇した後少し下落、再度上伸するも前回高値を抜けずに下落。
この時点でWトップ形成となります。
見ての通りアルファベットのWの逆さまである事からそう呼ばれており底値圏
で出現した場合はW底と呼ばれています。
2点天井と言ったりする事も有りますが意味する所は同じです。
一度付けた高値に再度チャレンジするが抜く事が出来ず急速に天井感が台頭し
売り物に押されて下落して行くパターンです。
高値圏で出れば重要な売りシグナルと言えるでしょう。
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