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高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ) 報 告 書 自動車安全運転センター

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高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ) 報 告 書 自動車安全運転センター
平成 25 年度調査研究報告書
高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ)
報
告
書
平成 26 年3月
自動車安全運転センター
は
じ
め
に
交通事故死者数は減少傾向にありますが、高齢者が占める割合は極めて高く、
昨年は、過去最高(構成率 52.7%)となり、高齢者の死者数は平成 13 年以来
12 年ぶりに増加しています。高齢者の場合、被害者となる事故のみならず、自
身が自動車運転中に起こす事故も大きな問題となっており、高齢者に係わる交
通事故情勢は極めて厳しいものがあります。
高齢運転者については、加齢に伴う身体機能の低下を自身で把握してもらう
べく、高齢者講習が平成 10 年から 75 歳以上を対象に実施され、その後、平成
14 年からは高齢者講習の受講対象が 70 歳以上に拡大されました。さらに、平
成 21 年からは 75 歳以上の免許証更新ドライバーに対して高齢者講習の前に講
習予備検査を受けることが義務付けられ、現在では、高齢者講習を複数回受講
している高齢運転者は少なくありません。
そこで、自動車安全運転センターでは、高齢運転者の加齢による変化を把握
するため、高齢者講習受講者の同一人について、過去3回分の受講結果を収集
して、身体機能がどのように変化するかを調査・分析しました。さらに、安全
運転中央研修所において、高齢運転者が運転する車に運転技能自動評価システ
ムを搭載してデータを採取し、このシステムによる運転技能診断結果、車に同
乗した教官の評価結果及び高齢運転者へのアンケート結果等より、高齢運転者
の運転行動を分析しました。
本報告書は、これらの調査研究の結果をとりまとめたものであり、高齢運転
者自身に身体機能の変化を自覚してもらい、これからも安全運転を継続できる
よう、高齢運転者の安全運転教育の場において広く活用いただければ幸いです。
本調査研究にご参加くださり、ご指導いただいた委員の皆様並びにご協力い
ただいた関係各位に深く感謝の意を表します。
平成 26 年 3 月
自動車安全運転センター
理事長
石井
隆之
平成 25 年度調査研究
「高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ)」委員会委員名簿(順不同、敬称略)
(委員会委員)
委員長
石田
敏郎
早稲田大学人間科学学術院教授
委
松浦
常夫
実践女子大学人間社会学部教授
〃
内田
信行
一般財団法人
日本自動車研究所安全研究部予防安全グループグループ長
〃
西田
泰
公益財団法人
交通事故総合分析センター研究部特別研究員兼研究第一課長
〃
水越
実
一般財団法人
全日本交通安全協会安全対策部長
員
(自動車安全運転センター)
石川
博敏
理事
鈴木
孝典
調査研究部調査研究課課長代理
倉内
麻美
調査研究部調査研究課主任
佐藤
直方
安全運転中央研修所研修部研修統括
(株式会社
都市交流プランニング)
鶴見
英次
取締役
中山
正一
技術部
技術部長
目
第1章
次
調査研究の概要 ························································· 1
1-1
調査研究の目的 ······················································· 1
1-2
調査研究の構成 ······················································· 1
第2章
高齢運転者における運転行動のデータ取得・分析 ··························· 3
2-1
データの収集法方と走行実験の実施概要 ································· 3
2-2
データ収集の概要 ····················································· 6
2-3
自動車の運転に関するアンケートによる被験者の概要や運転特性 ·········· 11
2-4
安全運転ワークブックによる自己評価結果 ······························ 17
2-5
視力データの採取結果 ················································ 20
2-6
教官による運転評価結果 ·············································· 21
2-7
運転技能自動評価システムによるデータ採取結果 ························ 24
2-8
実験後のヒアリングによる評価結果 ···································· 28
2-9
運転技能自動評価システムによる運転行動分析 ·························· 33
第3章
高齢者講習結果等のデータ化及び分析 ···································· 39
3-1
高齢者講習結果の収集 ················································ 39
3-2
データ入力 ·························································· 39
3-3
分析対象データの種類 ················································ 40
3-4
講習受講者の属性と運転行動の変化 ···································· 41
3-5
視力検査結果から見た認知機能等の変化 ································ 44
3-6
選択反応検査結果から見た反応時間等の変化 ···························· 51
3-7
注意配分・複数作業検査から見た反応時間等の変化 ······················ 70
3-8
総合判定結果の分析 ·················································· 91
3-9
運転行動診断票から見た項目別の実施できた割合 ························ 93
3-10
視力と運転適性との関連 ·············································· 97
第4章
研究結果をまとめた「小冊子」の作成 ···································· 98
4-1
調査研究のまとめ ···················································· 98
4-2
研究結果をまとめた「小冊子」の作成 ·································· 99
資料
資料1
高齢運転者の特徴と安全運転
小冊子
資料2
自動車の運転に関するアンケート票
資料3
実験後ヒアリング票
第1章
調査研究の概要
1-1
調査研究の目的
近年の高齢化により、65 歳以上の運転免許保有者は年々増加し、65 歳以上の高齢運転者によ
る交通事故は、社会的な問題となっている。
このために平成 24 年度「高齢運転者に関する調査研究(II)」
(以下「平成 24 年度調査研究」
という。)に加え、運転技能自動評価システムによる運転行動デ一タから、高齢運転者の加齢に
よる変化を分析•把握することによって、高齢運転者自身に身体機能の低下を自覚してもらい、
これからも安全運転を継続できるような支援を行うことができる高齢運転者の安全運転教育に
資するための基礎資料を作成することを目的とする。
1-2
調査研究の構成
(1)調査研究の流れ
調査研究の流れは、図1-1の通りである。
2.高齢者講習結果等のデータ化
及び分析
1. 高齢運転者における運転行動のデータ取得・分析
実験の計画
〇高齢者 40 名
〇自動車安全運転センター
中央研修所 摸擬市街路
〇走行データの収集
データの収集
〇自動車の運転に関するアンケート
による被験者の概要や運転特性
〇高齢ドライバーのための安全運転
ワークブックによる自己評価
〇視力データの採取
〇教官による運転評価
〇運転技能自動評価システムによる
データ採取
〇実験後のヒアリングによる評価
〇ドライブレコーダー等による
走行データの収集
加齢による身体機能や運転行
動の変化の把握
〇運転適性診断
〇動体視力検査
〇夜間視力検査
〇運転頻度等問診
〇運転行動診断
加齢による身体機能や運転行
動の変化の分析
データ分析
〇危険行動の有無
〇自動評価と教官評価、自己評価の比
較
〇アンケート、ヒアリングとの比較に
よる気づきの有無 等
3.研究結果をまとめた「小冊子」の作成
〇高齢者の安全運転の気づきを促す小冊子(A4
20 頁程度)
4.報告書の作成
〇安全運転支援/教育手法/加齢による能力変化/運転技能評価方法
図1-1
調査研究の全体フロー
-1-
図1-1に示した各調査項目の内容は以下のとおりである。
①高齢運転者における運転行動のデータ取得・分析
高齢運転者が気づけなかった安全運転確認行動の欠落などの運転行動を把握するため、高
齢運転者が運転する車に運転技能自動評価システム、ドライブレコーダーを搭載、さらに指
導教官が同乗し問題行動を評価しながら、運転行動のデータを取得・分析する。
②高齢者講習結果等のデータ化及び分析
平成 24 年度調査研究で協力を得た指定自動車教習所等における高齢者講習の受講結果をデ
ータ化及び分析する。データ化する受講結果の資料は、運転適性診断、動体視力検査、夜間
視力検査、運転頻度等問診、運転行動診断等とする。データ化した資料から、運転適性診断、
動体視力検査、夜間視力検査、運転頻度等問診、運転行動診断などを整理して、加齢に伴い、
受講結果、身体機能がどのように変化するかの分析を行う。
③研究結果をまとめた「小冊子」の作成
研究結果から、高齢運転者の加齢に伴う身体機能がどのように変化するかをまとめたもので、
写真、イラスト等でレイアウトしたカラー20 頁程度のものとする。
④報告書の作成
調査研究結果をまとめた報告書を作成する。
(2)委員会の開催
本調査研究では、有識者による委員会を設置した。委員会では事務局で作成した各種資料に対
する協議や、各関係機関の立場からの知見を教示いただいた。委員会は以下の日程・内容で3回
開催した。
第1回委員会
平成 25 年7月8日(月)
調査研究の趣旨確認
高齢者講習結果の分析方法等の検討
高齢運転者のドライブレコーダー映像の収集・分析についての検討
第2回委員会
平成 25 年 11 月 25 日(月)
高齢者講習データの分析結果の検討
高齢運転者のドライブレコーダー映像の視聴
走行実験結果の分析方法検討
第3回委員会
平成 26 年2月3日(月)
報告書(案)の検討
-2-
第2章
高齢運転者における運転行動のデータ取得・分析
2-1
データの収集法方と走行実験の実施概要
(1)走行実験の概要
安全運転中央研修所(以下、「中央研修所」という)に設定したコースにおいて、高齢運転者
に「運転技能自動評価システム」及び「ドライブレコーダー」を搭載した車両を運転してもらう。
実験車両には、中央研修所の教官が同乗し、運転技能評価を実施する。併せて、被験者にアンケ
ート及び、ヒアリングを実施している。
データ収集、分析項目は、以下の通りである。
①アンケートにより、高齢者の運転特性を把握する。
②日本交通心理学会の安全運転尺度「高齢ドライバーのための安全運転ワークブック」により
安全意識等への自己評価結果を把握する。
③視力データの採取を行い、高齢化に伴う機能の低下を把握する。
④教官に運転を評価してもらい、運転技能の効果的な評価や指導方法を検討する。
⑤運転技能自動評価システム(※注1)を搭載、試行し、運転行動のデータを取得する。
⑥実験後のヒアリングによる評価により、運転技能の効果的な評価や指導方法を検討する。
⑦高齢運転者の実走行での運転状況を把握するため、ドライブレコーダーの映像を収集する。
※注1
運転技能自動評価システムは、株式会社
ATR-Sensetech
の製品であり、本実験で
は、運転技能の評価、運転者教育の検討を行うため、市販されている製品の事例とし
て活用した。
(2)走行実験の内容
①実験日
・準備、テスト
9月 28 日(土)
8時~12 時
・実験
9月 29 日(日)
8時~17 時
9月 30 日(月)
8時~17 時
②実験車両
普通乗用車(トヨタプレミオ)
図2-1
-3-
実験車両
③被験者
被験者は年齢層別(65 歳〜69 歳、70 歳〜74 歳、75 歳〜79 歳、80 歳以上)の各グループ 10
人、合計 40 人を予定し実施した。
また、年齢階層 80 歳以上などで、被験者の確保が困難な場合、近い年齢層で代用することと
した。当初の予定 40 人に対し、43 人の被験者にて実験を実施した。
表2-1
1
日
2013 年 9 月 29 日
65 歳~69
70 歳~74
75 歳~79
(日)
歳
歳
歳
8:00~12:30
3
5
2
1
13:00~17:00
3
0
4
4
2013 年 9 月 30 日
65 歳~69
70 歳~74
75 歳~79
(月)
歳
歳
歳
8:00~12:30
3
3
3
1
13:00~17:00
1
2
6
2
目
2
日
被験者の年齢構成別人数
目
合計
10
10
80 歳以上
80 歳以上
15
8
43
④走行コース
中央研修所の模擬市街路の既存コースに1周(1走行)あたり、概ね 15 分程度の実験コース
を設営した。コース内の課題内容は下表の通りである。「見通しの悪い左折」では、交差点内に
パイロンを2本置き、走行経路を限定した。
表2-2
番号
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
⑫
⑬
⑭
⑮
⑯
⑰
⑱
⑲
課題
右折
信号・直進
ライン走行
右折
信号・右折
左折
見通し悪い左折
駐車車両
横断歩道
踏切
方向変換
左折
信号・左折
左折
左折
信号・直進
進路変更
右折
右折
チェックポイント
運転技能自動評価システム
チェックポイント
備考
○
○
○
○
交差点内にパイロンを2本、ビデオカメラ設置
ビデオカメラ設置
○
○
○
○
○
-4-
-5図2-2
コース図
2-2
データ収集の概要
(1)自動車の運転に関するアンケートによる被験者の概要や運転特性
運転頻度や違反、事故、ヒヤリハットの有無等について確認した。(資料2:自動車の運転に
関するアンケート票
参照)
(2)日本交通心理学会の安全運転尺度「高齢ドライバーのための安全運転ワークブック」による
自己評価
「高齢ドライバーのための安全運転ワークブック」により、危険運転度、補償運転度を評価し
た。
(3)視力データの採取
動体視力・夜間視力・静止視力等の採取を実施した。
図2-3
視力の測定状況
(4)教官による運転評価
中央研修所教官が実験車両に同乗し、被験者の運転行動を評価した。実験で使用したチェック
項目とその評価値(減点値)は表2-3~4の通りである。各課題別にこのチェック項目に基づ
き被験者の運転行動を評価した。この減点値は、免許取得時の技能試験採点基準値を基本とし、
試験中止項目には 50 点を与えた。
その他、減点値は付与していないが、ライン走行時にライン上に左タイヤを正しく乗せられた
か否かの確認及び、運転者の習癖を評価した。
図2-4
教官による評価・指導状況
-6-
表2-3
評価項目(その 1)
チェック項目
減点
優先路 広路 標識 見通 曲角
交差点・横 徐行
断歩道通過 その他の運転開始時の危険行為
右折合図しない (合図)
右折合図
20
5
早
遅
続
右折合図不適 (合図)
右折時に道路の中央に寄せない (交差点変更)
右折待ちで、車体を斜めにしすぎ
右折時の通行位置 (右斜 右外)
右折中の速度速すぎ
(徐行違反)
右折行動
安全確認不十分
黄信号での無理な交差点進入 (信号無視 黄)
信号指示 赤信号での交差点進入
(信号無視 赤)
赤信号で停止線を超えて停止 (信号無視 赤)
その他の右折時の危険行為
左折合図しない (左合図しない)
10
10
5
20
10
50
50
30
交差点
右折時
左折合図
5
早
遅
続
左折合図不適 (左合図不適)
左折時に道路の左側端に寄せない
交差点
左折時
通行区分
右振り
左大
左折中の速度速すぎ (徐行違反)
左折行動 安全確認不十分
巻き込み確認
黄信号での無理な交差点進入 (信号無視 黄)
信号指示 赤信号での交差点進入 (信号無視 赤)
赤信号で停止線を超えて停止
(信号無視 赤)
その他左折時の危険行為
右側通行
通行帯線を跨いでの走行
( 線 )
車線区分
通行帯区分違反
(指定方向 )
最も右寄りの車線を通行 (右端)
不要な車線変更 (みだり)
急な車線変更
(急ハンドル)
進路変更時の後方確認しない (変更確認)
進路変更
進路変更時の合図しない
(変更合図しない)
5
10
左折時の通行位置 (右振り)(左大回り)
進路変更時の合図不適
5
(変更合図不適)
5
20
10
10
50
50
30
早
遅
50
10
20
10
20
10
10
5
5
5
その他通行区分についての危険行為
操 向
アクセル
ワーク
S
半
ふらつき
急加速
(急発)
加速不良
(加速不良)
発進手間取り
(発進手間取り)
アクセル 速度超過 (5km 10km 15km 20mk 25km 30km)
逆行
小
中
大
(小.中.大)
-7-
10
10
10
10
20
10
20
50
表2-4
評価項目(その 2)
チェック項目
走行位置
道路左側端に近づき過ぎ
道路中央に近づき過ぎ
接触 車体感覚
車体感覚
減点
切り返し 脱輪 ( 小
中
大 )
(小 大)
(切返
小
大
回)
小
中
大
一時停止の標識、標示無視、見落とし
(一時停止違反)
一時停止 一時停止不十分
(完全に停止しない)
一時停止位置不適当
(停止したが線を超えて停止)
黄信号での無理な交差点進入
(安全速度違反)
黄信号で安全に停止できるのに停止しない(信号無視 黄)
停止・信号
赤信号での交差点通過
(信号無視 赤)
見込み発進 (信号無視 赤)
信号
停止位置が不適当 、赤点滅含む (停止線を越えて停止)
赤色の点滅信号で停止しない
黄色の点滅信号で徐行しない
急ブレーキ
(急ブレーキ)
制動時期
ブレーキ
ブレーキ不円滑
(不円滑)
ポンピングブレーキ
(断続ブレーキ)
制動操作
小
カーブに入っての制動 (速度速すぎ 小 大 )
カーブの
大
走行
小
安全な速度でカーブに入らない (速度速すぎ 小 大 )
大
発進
左
右
上記以外
後退
安全確認
での安全
周囲
確認
変更
交差点
後方
わき見運転
(安全不確認 わきみ、後退確認)
漫然運転
その他の走行
不要な警音器使用
その他の一般走行時の危険行為
正
正
ライン走行
小外
小外
大外
大外
後方
右前
安全確認(後方 右前 周囲 その他)
周囲
その他
切り返し
課題
小
接触
大
小
脱輪
中
大
危険認知、予測力が不足
判断力決断力に欠ける(まごつき)
操縦力不足(余裕の無い運転)
自信過剰
運転者の習癖
自分本位
法規履行に欠ける
慎重性に欠ける(荒い運転)
運転中のむら
-8-
20
20
10
50
5
5
20
50
50
50
30
20
50
50
50
30
50
20
10
10
5
5
5
10
5
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
5
10
10
50
5
20
50
(5)運転技能自動評価システムによるデータ採取
運転技能自動評価システムにより、以下のデータを収集した。
・安全確認動作(安全を確認する頭の方向(左右)、回数、深さ(首ふり角度))
・車両速度(ドライバーの速度感覚と減速行動)
・右足位置(ブレーキの構え)
図2-5
運転技能自動評価システム設置状況(右足位置)
図2-6
運転技能自動評価システム設置状況(安全確認動作)
(6)実験後のヒアリングによる評価
指導のわかりやすさや、教官評価についての感想、運転技能自動評価システムで評価されたこ
とについての意見等を確認した。(資料3:実験後ヒアリング票
図2-7
参照)
実験後のヒアリングの状況
-9-
(7)ドライブレコーダー等による走行データの収集
高齢運転者の実走行での運転状況を把握するため、高齢運転者が運転する車にドライブレコー
ダーを搭載し、ドライブレコーダー映像を収集した。また、走行コースに定点カメラを設置して
ビデオ撮影した走行状況の映像も収集した。
図2-8
ドライブレコーダー設置状況
定点カメラは、見通しの悪い交差点及び方向変換のポイントに設置した。
(見通しの悪い交差点)
図2-9
(方向変換)
定点カメラ設置状況
-10-
2-3
自動車の運転に関するアンケートによる被験者の概要や運転特性
自動車の運転に関するアンケートにより、本被験者及び高齢運転者の特性を把握した。
高齢者においては、自分自身の自己評価では安全運転をしているまたは平均的な運転をしてい
るとしているものが9割程度を占める(図2-22)にもかかわらず、「信号や標識に気づかない
等を感じる場合がある」
(図2-23)等運転に不安を感じ、
「追突しそうになった」等のヒヤリハ
ットの経験(図2-24)をしている場合が見られた。高齢者には、危険な運転を行う可能性があ
ることを知ってもらうことが必要であることが考えられた。
(1)年齢
被験者は、全 43 人、65~74 歳の前期高齢者が 20 人、75 歳以上の後期高齢者が 23 人である。
65歳~69歳
70歳~74歳
75歳~79歳
80歳以上
合計
10
10
15
8
43
80歳
以上
18.6%
23.3%
23.3%
34.9%
18.6%
100.0%
図2-10
75歳~
79歳
34.9%
65歳~
69歳
23.3%
70歳~
74歳
23.3%
被験者の年齢構成
(2)普段運転している車種
普通乗用車が7割以上を占め、軽乗用車は2割程度となっている。
普通乗用車
前期高齢者
普通乗用車
軽乗用車
普通貨物車
軽貨物自動車
自動二輪
原動機付自転車
その他
合計
15
4
0
1
0
0
0
20
後期高齢者
0%
合計
17
3
0
3
0
0
0
23
軽乗用車
20%
32
7 前期高齢者(20)
0
4
0 後期高齢者(23)
0
0
合計(43)
43
普通貨物車
40%
軽貨物自動車
60%
80%
75.0%
100%
20.0%
5.0%
13.0%
73.9%
13.0%
16.3%
74.4%
9.3%
図2-11 普段運転している車種(主なもの)
前期高齢者
普通乗用車
軽乗用車
普通貨物車
軽貨物自動車
自動二輪
原動機付自転車
その他
合計
17
8
0
2
0
2
0
29
後期高齢者
17
5
1
5
1
1
1
31
合計
普通乗用車
軽乗用車
自動二輪
原動機付自転車 その他
0.0%
34
13
1 前期高齢者(29)
7
1 後期高齢者(31)
3
1
合計(60)
60
軽貨物自動車
20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 120.0% 140.0% 160.0%
85.0%
73.9%
79.1%
図2-12 普段運転している車種(全車種)
-11-
普通貨物車
40.0%
10.0%
10.0%
4.3%
21.7%
4.3% 4.3%
4.3%
2.3%
30.2% 16.3%
21.7%
2.3%
2.3% 7.0%
(複数回答)
(3)保有している免許の種類(上位免許)
(* 2007 年の改正施行前のもの)
普通免許*保有者が9割以上を占めている。
普通免許
0%
前期高齢者
普通免許
大型免許
合計
後期高齢者
19
1
20
合計
22
1
23
20%
40%
60%
80%
100%
5.0%
前期高齢者(20)
95.0%
後期高齢者(23)
95.7%
4.3%
合計(43)
95.3%
4.7%
41
2
43
図2-13
大型免許
保有している免許の種類(上位免許)
(4)免許取得年
免許取得年は、9割程度が 30 年以上である。
10年未満
20年未満
0%
20%
40%
前期高齢者(20)
前期高齢者
10年未満
20年未満
30年未満
30年以上
合計
後期高齢者
0
0
0
20
20
合計
0
1
2
20
23
0
1
2
40
43
30年未満
30年以上
60%
80%
100%
100.0%
4.3%
後期高齢者(23)
8.7%
87.0%
2.3%
合計(43)
図2-14
4.7%
93.0%
免許取得年
(5)運転する主な目的
私用が6割程度を占めている。
業務
0%
前期高齢者
業務
通勤・通学
買物等の私用
レジャー
その他
合計
3
6
13
5
0
27
後期高齢者
8
7
13
7
0
35
通勤・通学
20%
前期高齢者(20) 15.0%
合計
11
13
26
12
0
62
40%
買物等の私用
60%
80%
65.0%
30.0%
レジャー
100% 120% 140% 160%
25.0%
30.4%
後期高齢者(23)
56.5%
34.8%
30.4%
30.2%
合計(43)
25.6%
60.5%
27.9%
(複数回答)
図2-15
運転する主な目的
-12-
(6)運転者としてのタイプ
マイカー運転手がほとんどを占めている。
車の運転が職業
配達、セールス等の運転手
マイカー運転手
ほとんど運転をしていない
0%
前期高齢者
車の運転が職業
配達、セールス等の運転手
マイカー運転手
ほとんど運転をしていない
合計
後期高齢者
0
0
20
0
20
40%
前期高齢者(20)
合計
1
1
21
0
23
20%
60%
80%
100%
100.0%
4.3%
1
1
41
0
43
後期高齢者(23) 4.3%
91.3%
2.3%
合計(43) 2.3%
図2-16
95.3%
運転者としてのタイプ
(7)最近一ヶ月の運転頻度
運転頻度は 20 日以上が多く、運転頻度の高い者が多い。
5日未満
0%
10日未満
20%
20日未満
40%
前期高齢者(20) 5.0% 20.0%
前期高齢者
5日未満
10日未満
20日未満
20日以上
合計
1
0
4
15
20
後期高齢者
60%
20日以上
80%
100%
75.0%
合計
0
0
3
20
23
1
0
7
35
43
後期高齢者(23)
図2-17
13.0%
87.0%
合計(43) 2.3% 16.3%
81.4%
最近一ヶ月の運転頻度
(8)過去1年間の走行距離
走行距離については、10,000km 以上が3割程度ある。
1000km未満
0%
5000km未満
20%
前期高齢者(20) 5.0% 20.0%
前期高齢者
1000km未満
5000km未満
10000km未満
10000km以上
合計
1
4
11
4
20
後期高齢者
2
9
4
8
23
40%
10000km未満
60%
55.0%
10000km以上
80%
100%
20.0%
合計
3
13
15
12
43
図2-18
後期高齢者(23)
8.7%
合計(43) 7.0%
39.1%
30.2%
過去1年間の走行距離
-13-
17.4%
34.9%
34.8%
27.9%
(9)高速道路の運転頻度
高速道路については、運転しないが半数程度を占めている。
運転しない
0%
前期高齢者(20)
前期高齢者
運転しない
月5日以内
月5日以上
合計
後期高齢者
9
10
1
20
月5日以内
20%
40%
月5日以上
60%
45.0%
80%
50.0%
5.0%
合計
14
9
0
23
23
19
1
43
後期高齢者(23)
図2-19
39.1%
60.9%
合計(43)
100%
53.5%
44.2%
2.3%
高速道路の運転頻度
(10)過去3年間の事故歴
事故については、ほとんど見られないが、後期高齢者で 8.7%(2 人)が事故を経験している。
内容は以下の通りである。
・ドア開閉時の接触
・追突された
無し
1人
1人
0%
20%
あり
40%
前期高齢者(20)
無し
あり
合計
後期高齢者
20
0
20
80%
91.3%
合計
21
2
23
100%
100.0%
後期高齢者(23)
前期高齢者
60%
8.7%
41
2
43
合計(43)
95.3%
4.7%
図2-20
過去3年間の事故歴
(11)過去3年間の違反歴
違反については、1割程度(4人)ある。
内容は以下の通りである。
・一時停止
無し
3人
0%
・シートベルト1人
前期高齢者
無し
あり
合計
18
2
20
後期高齢者
21
2
23
合計
20%
あり
40%
前期高齢者(20)
90.0%
後期高齢者(23)
91.3%
39
4
43
図2-21
60%
80%
100%
10.0%
8.7%
合計(43)
90.7%
9.3%
過去3年間の違反歴
-14-
(12) 一般のドライバーと比較して自分自身の安全運転の評価
安全に関する自己評価では、平均的、安全運転しているが9割以上である。
安全運転をしている
平均的な運転
安全でない
0%
20%
前期高齢者(20)
前期高齢者
安全運転をしている
どちらかと言えば安全運転
平均的な運転
どちらかと言えば安全でない
安全でない
合計
9
7
3
1
0
20
後期高齢者
8
8
6
1
0
23
どちらかと言えば安全運転
どちらかと言えば安全でない
40%
60%
45.0%
80%
35.0%
100%
15.0% 5.0%
合計
17
15
9
2
0
43
後期高齢者(23)
合計(43)
図2-22
34.8%
34.8%
39.5%
26.1%
4.3%
20.9% 4.7%
34.9%
自分自身の安全運転の評価
(13)最近、自動車運転中に若い頃と比較して、不安を感じるようになったこと
安全運転を行っている自己評価があるにも関わらず、認知に関する不安を持っている状況があ
る。
(前期高齢者)
無い
0%
ある
20%
わからない
40%
左右にある標識や信号に気づきにくくなった
60%
80%
100%
85.0%
上下にある標識や信号に気づきにくくなった。
10.0%
95.0%
トンネルなどに入り、明るさが急に変化したとき、標
識や他の車の動きが見づらく、不安を感じる。
5.0%
55.0%
5.0%
40.0%
視野が狭くなり、不安を感じる。
80.0%
20.0%
標識の色や文字色が夕方になると識別しにくく危険
を感じた。
80.0%
20.0%
(後期高齢者)
無い
0%
左右にある標識や信号に気づきにくくなった
ある
20%
40%
47.8%
73.9%
標識の色や文字色が夕方になると識別しにくく危険を感じ
た。
無い
左右にある標識や信号に気づきにくくなった
40%
69.8%
81.4%
53.5%
視野が狭くなり、不安を感じる。
わからない
60%
80%
2.3%
18.6%
2.3%
44.2%
79.1%
不安を感じるようになったこと
-15-
100%
27.9%
76.7%
標識の色や文字色が夕方になると識別しにくく危険
を感じた。
図2-23
21.7%
ある
20%
上下にある標識や信号に気づきにくくなった。
トンネルなどに入り、明るさが急に変化したとき、標
識や他の車の動きが見づらく、不安を感じる。
26.1%
78.3%
0%
100%
30.4%
52.2%
視野が狭くなり、不安を感じる。
80%
43.5%
69.6%
トンネルなどに入り、明るさが急に変化したとき、標識や
他の車の動きが見づらく、不安を感じる。
(合計)
わからない
60%
56.5%
上下にある標識や信号に気づきにくくなった。
5.0%
23.3%
20.9%
(14)過去直近3年間に運転中に経験したヒヤリハット
ヒヤリハットの経験については、追突や事故になりかけた、逆走したなど1~3回発生してお
り、
「急停止した前の車に追突しそうになったことがある」等で、4割以上見られる項目がある。
経験無し
(前期高齢者)
0%
1回位ある
2~3回ある
20%
40%
追い越しや追い抜き時に、事故になり かけたことがある
4回以上ある
60%
80%
80.0%
進路変更したら後の車が近づいていて、事故になり かけたことがある
20.0%
65.0%
急停止した前の車に追突しそうになったことがある
30.0%
50.0%
走っている先行車に接近しすぎて追突しそうになったことがある
75.0%
右折時に左側の人や自転車などを巻き込みそうにな ったことがある
80.0%
30.0%
運転中にぼんやりとしていて事故になりかけたことがある
60.0%
30.0%
10.0%
10.0%
75.0%
10.0%
90.0%
経験無し
0%
1回位ある
2~3回ある
20%
40%
追い越しや追い抜き時に、事故になり かけたことがある
60%
13.0%
4.3%
8.7%
21.7%
73.9%
78.3%
左折時に左側の人や自転車などを巻き込みそうにな ったことがある
78.3%
右折時に左側の人や自転車などを巻き込みそうにな ったことがある
26.1%
21.7%
17.4%
4.3%
4.3%
17.4%
4.3%
4.3%
95.7%
わき見運転をして事故になりかけたことがある
78.3%
運転中にぼんやりとしていて事故になりかけたことがある
69.6%
運転中に居眠りをしてしまってヒヤリとしたことがある
26.1%
82.6%
運転中に地図の確認等運転以外のことをしていて 事故になりかけたことがある
17.4%
91.3%
反対車線を逆走したことがある
8.7%
100.0%
経験無し
0%
100%
13.0%
信号待ちや駐車中の車に追突しそうになったことがある
(合計)
80%
30.4%
69.6%
走っている先行車に接近しすぎて追突しそうになったことがある
5.0%
4回以上ある
65.2%
急停止した前の車に追突しそうになったことがある
10.0%
5.0%
73.9%
進路変更したら後の車が近づいていて、事故になり かけたことがある
5.0%
20.0%
80.0%
反対車線を逆走したことがある
20.0%
10.0%
10.0%
60.0%
運転中に居眠りをしてしまってヒヤリとしたことがある
10.0%
5.0%
わき見運転をして事故になりかけたことがある
運転中に地図の確認等運転以外のことをしていて 事故になりかけたことがある
15.0%
15.0%
25.0%
65.0%
左折時に左側の人や自転車などを巻き込みそうにな ったことがある
1回位ある
2~3回ある
20%
40%
追い越しや追い抜き時に、事故になり かけたことがある
4回以上ある
60%
80%
65.1%
急停止した前の車に追突しそうになったことがある
72.1%
信号待ちや駐車中の車に追突しそうにな ったことがある
72.1%
76.7%
右折時に左側の人や自転車などを巻き込みそうになったことがある
20.9%
23.3%
7.0%
11.6%
11.6%
7.0%
23.3%
運転中に居眠りをしてしまってヒヤリとしたことがある
86.0%
95.3%
過去直近3年間に運転中に経験したヒヤリハット
-16-
2.3%
18.6%
79.1%
反対車線を逆走したことがある
7.0%
7.0%
27.9%
65.1%
運転中に地図の確認等運転以外のことをしていて事故になりかけたことがある
4.7%
4.7%
88.4%
69.8%
運転中にぼんやりとしていて事故になりかけたことがある
4.7%
9.3%
30.2%
走っている先行車に接近しすぎて追突しそうになったことがある
わき見運転をして事故になりかけたことがある
7.0%
30.2%
60.5%
左折時に左側の人や自転車などを巻き込みそうになったことがある
100%
16.3%
76.7%
進路変更したら後の車が近づいていて、事故になり かけたことがある
図2-24
5.0%
10.0%
40.0%
70.0%
信号待ちや駐車中の車に追突しそうになったことがある
(後期高齢者)
100%
4.7%
9.3%
2.3%
2.3%
2-4
安全運転ワークブックによる自己評価結果
高齢ドライバーのための安全運転ワークブック(企業開発センター交通問題研究室
日本交通
心理学会監修)を用いて、危険運転度、補償運転度の自己評価を行った。
本ワークブックでは、危険運転度、補償運転度をそれぞれ 15 の評価項目により、危険運転度
(A.数年前からあった、B.最近ある、C.あまりない)、補償運転度(A.数年前からしている、
B.最近そうしている、C.あまりしていない)により自己評価を行うものである。
危険運転度で見ると必ずしも後期高齢者の方が前期高齢者より高くならない場合があり、自己
評価が正確にできていない場合も考えられたため、これらの結果については、以降で運転技能自
動評価システムや教官評価等とも比較する。
(1)危険運転度
反応が遅くなった等で後期高齢者の方が、
「危険運転」の割合が高くなっている。
前期高齢者
0.0%
20.0%
40.0%
60.0%
5.0%
8.7%
バックが苦手と感じる。
50.0%
30.4%
50.0%
反応が遅くなった。
体調が悪くて運転にさしつかえる。
操作がぎこちなくなった。
対向車の接近速度を間違える。
4.3%
狭い道で車をこする。
4.3%
30.0%
26.1%
20.0%
15.0%
対向車のランプが以前よりまぶしく感じる。
39.1%
0.0%
55.0%
15.0%
もの忘れが多くなった。
車の運転がおっくうである。
65.2%
15.0%
8.7%
25.0%
30.4%
他の車のスピードについていけない。
40.0%
39.1%
長く運転できなくなった。
前期高齢者
A数年前また
割合
はB最近ある
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
標識を見落とすことがある。
同乗するのがこわいと言われる。
バックが苦手と感じる。
反応が遅くなった。
体調が悪くて運転にさしつかえる。
操作がぎこちなくなった。
視野が狭くなったと感じる。
対向車の接近速度を間違える。
狭い道で車をこする。
対向車のランプが以前よりまぶしく感じる。
判断や操作を誤るようになった。
もの忘れが多くなった。
車の運転がおっくうである。
他の車のスピードについていけない。
長く運転できなくなった。
図2-25
60.9%
10.0%
4.3%
10.0%
17.4%
視野が狭くなったと感じる。
判断や操作を誤るようになった。
80.0%
15.0%
17.4%
標識を見落とすことがある。
同乗するのがこわいと言われる。
後期高齢者
3
1
10
10
2
2
6
4
3
11
3
15
3
5
8
後期高齢者
A数年前また
割合
はB最近ある
15.0%
5.0%
50.0%
50.0%
10.0%
10.0%
30.0%
20.0%
15.0%
55.0%
15.0%
75.0%
15.0%
25.0%
40.0%
4
2
7
14
1
4
6
1
1
9
0
15
2
7
9
危険運転度(前期・後期高齢者)
-17-
17.4%
8.7%
30.4%
60.9%
4.3%
17.4%
26.1%
4.3%
4.3%
39.1%
0.0%
65.2%
8.7%
30.4%
39.1%
75.0%
100.0%
(2)補償運転度
後期高齢者の方が、前期高齢者と比較して補償運転度が低くなる項目がわずかに多い。
前期高齢者
0.0%
後期高齢者
20.0%
40.0%
60.0%
80.0%
95.0%
82.6%
85.0%
78.3%
余裕を持った運転計画を立てる。
体調を整えてから運転する。
65.0%
69.6%
60.0%
52.2%
75.0%
73.9%
60.0%
車の点検をする。
夜間の運転をひかえる。
長距離の運転をひかえる。
雨の日の運転をひかえる。
34.8%
90.0%
82.6%
95.0%
95.7%
以前よリスピードを出さない運転をする。
制限速度を守って運転する。
後ろから車がきたら脇によけて先に行かせる。
47.8%
60.0%
80.0%
78.3%
狭い道で対向車がきたら停止して待つ。
95.0%
87.0%
90.0%
87.0%
危ない車や自転車には近づかないようにする。
わき見をしないで運転する。
40.0%
ラジオ等を聞かずに運転する。
56.5%
考え事をしないで運転する。
69.6%
イライラしたり、あせったりせずに運転する。
前期高齢者
余裕を持った運転計画を立てる。
体調を整えてから運転する。
車の点検をする。
夜間の運転をひかえる。
長距離の運転をひかえる。
雨の日の運転をひかえる。
以前よリスピードを出さない運転をする。
制限速度を守って運転する。
後ろから車がきたら脇によけて先に行かせる。
狭い道で対向車がきたら停止して待つ。
危ない車や自転車には近づかないようにする
わき見をしないで運転する。
ラジオ等を聞かずに運転する。
考え事をしないで運転する。
イライラしたり、あせったりせずに運転する。
図2-26
80.0%
78.3%
A数年前また
はB最近して 割合
いる
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
100.0%
19
17
13
12
15
12
18
19
12
16
19
18
8
16
18
後期高齢者
A数年前また
はB最近して 割合
いる
95.0%
85.0%
65.0%
60.0%
75.0%
60.0%
90.0%
95.0%
60.0%
80.0%
95.0%
90.0%
40.0%
80.0%
90.0%
19
18
16
12
17
8
19
22
11
18
20
20
13
16
18
82.6%
78.3%
69.6%
52.2%
73.9%
34.8%
82.6%
95.7%
47.8%
78.3%
87.0%
87.0%
56.5%
69.6%
78.3%
補償運転度(前期・後期高齢者)
-18-
90.0%
(3)年齢別の危険運転度・補償運転度の大・中・小
必ずしも、高齢になるほど危険運転度が上昇するという結果とはなっていない。
前期高齢者
0%
後期高齢者
20%
40%
60%
39.1%
60.0%
52.2%
危険運転度・中(A・B 3~6)
15.0%
8.7%
危険運転度・大(A・B 7~15)
前期高齢者
人数
割合
5
25.0%
12
60.0%
3
15.0%
20
100.0%
危険運転度・小(A・B 0~2)
危険運転度・中(A・B 3~6)
危険運転度・大(A・B 7~15)
後期高齢者
人数
割合
9
39.1%
12
52.2%
2
8.7%
23
100.0%
危険運転度の大・中・小(前期・後期高齢者)
前期高齢者
0%
後期高齢者
20%
40%
60%
80%
100%
20.0%
30.4%
補償運転度・小(A・B 0~9)
60.0%
補償運転度・中(A・B 10~13)
43.5%
20.0%
26.1%
補償運転度・大(A・B 14~15)
補償運転度・小(A・B 0~9)
補償運転度・中(A・B 10~13)
補償運転度・大(A・B 14~15)
図2-28
100%
25.0%
危険運転度・小(A・B 0~2)
図2-27
80%
前期高齢者
人数
割合
4
20.0%
12
60.0%
4
20.0%
20
100.0%
後期高齢者
人数
割合
7
30.4%
10
43.5%
6
26.1%
23
100.0%
補償運転度の大・中・小(前期・後期高齢者)
-19-
2-5
視力データの採取結果
静止視力、動体視力、明順応の後での視力回復時間を前期高齢者、後期高齢者別に示す。静止
視力と動体視力については、後期高齢者が下回っている結果となった。
表2-5
静止視力、動体視力、明順応の後での視力回復時間の平均値
前期高齢者 後期高齢者
静止視力
0.77
0.61
動体視力
0.24
0.21
視力回復時間(秒)
23.42
20.95
前期高齢者(20)
全体
0.68
0.23
22.13
後期高齢者(23)
40.0%
35.0%
30.0%
26.1% 25.0%
20.0%
17.4%
20.0%
15.0%
13.0%
13.0%
8.7%
10.0%
8.7%
5.0%
4.3%
8.7%
0.0%
図2-29
静止視力の分布(前期・後期高齢者)
前期高齢者(20)
40.0%
30.0%
後期高齢者(23)
34.8%
30.0%
26.1%
20.0%
25.0%
17.4%
15.0%
13.0%
15.0%
10.0%
10.0%
5.0%
4.3%
4.3%
0.6未満
0.7未満
0.0%
0.2未満
図2-30
0.3未満
0.4未満
0.5未満
動体視力の分布(前期・後期高齢者)
前期高齢者(19)
後期高齢者(21)
57.1%
60.0%
47.4%
50.0%
40.0%
33.3%
26.3%
30.0%
20.0%
10.0%
15.8%
5.3%4.8%
5.3%
4.8%
0.0%
0.0%
10秒未満
図2-31
20秒未満
30秒未満
40秒未満
50秒未満
明順応の後での視力回復時間の分布(前期・後期高齢者)
-20-
2-6
教官による運転評価結果
中央研修所教官が実験車両に同乗し、被験者の運転行動を評価した。各課題別にチェック項目
に基づき被験者の運転行動を評価した。
左折時の合図不適や左折時に左に寄せない・大回り、一時停止が不十分等の項目で危険が指摘
される場合が多くなる結果となった。さらにこれらの項目では前期高齢者より後期高齢者で発生
頻度が高くなる場合が多く見られた。
(図2-32)
(1)評価項目別の平均発生回数と発生割合
前期高齢者(75 歳未満)、後期高齢者(75 歳以上)別に、発生状況を整理した。
表2-6
1
3
5
7
8
9
12
13
14
16
17
18
19
20
21
22
23
26
28
29
30
33
34
35
36
37
38
40
49
52
57
58
63
64
67
74
77
78
86
87
88
89
91
93
95
104
評価項目別の平均発生回数と発生割合
チェック項目
減点
右折合図しない (合図)
右折合図
右折合図不適 (合図)
遅
右折時に道路の中央に寄せない (交差点変更)
交差点
右折時の通行位置 (右斜 右外)
右折時
右折中の速度速すぎ
(徐行違反)
右折行動
安全確認不十分
信号指示 赤信号で停止線を超えて停止 (信号無視 赤)
その他の右折時の危険行為
左折合図しない (左合図しない)
左折合図
遅
左折合図不適 (左合図不適)
続
左折時に道路の左側端に寄せない
交差点
右振り
左折時
左折時の通行位置 (右振り)(左大回り)
左大
左折中の速度速すぎ (徐行違反)
左折行動 安全確認不十分
巻き込み確認
(信号無視 赤)
信号指示 赤信号で停止線を超えて停止
右側通行
車線区分 通行帯線を跨いでの走行
( 線 )
通行帯区分違反
(指定方向 )
急な車線変更
(急ハンドル)
通行区分
進路変更時の後方確認しない (変更確認)
進路変更 進路変更時の合図しない
(変更合図しない)
早
進路変更時の合図不適
(変更合図不適)
遅
その他通行区分についての危険行為
半
操 向
ふらつき
走行位置 道路中央に近づき過ぎ
車体感覚
車体感覚 切り返し (切返
回)
一時停止不十分
(完全に停止しない)
一時停止
一時停止位置不適当
(停止したが線を超えて停止)
停止・信号
停止位置が不適当 、赤点滅含む (停止線を越えて停止)
信号
赤色の点滅信号で停止しない
制動操作
ブレーキ 制動時期
上記以外 発進
安全確認
での安全 後退
確認
周囲
正
正
ライン走行
小外
小外
大外
大外
後方
安全確認(後方 右前 周囲 その他)
周囲
課題
切り返し
大
接触
法規履行に欠ける
法規履行に欠ける
5
5
10
5
20
10
30
5
5
10
5
20
10
10
30
50
10
20
10
10
5
5
5
10
20
5
50
30
30
50
10
10
10
10
10
50
平均発生回数(回)
チェックあり比率(%)
前期高齢者 後期高齢者 全体平均 前期高齢者 後期高齢者 全体平均
0.000
0.500
0.200
0.150
0.300
0.250
0.100
0.050
0.000
0.750
0.000
1.700
0.050
0.400
0.250
0.200
0.650
0.050
0.050
0.000
0.050
0.050
0.700
0.050
0.000
0.350
0.150
0.050
0.000
0.100
2.950
0.250
0.100
0.700
0.050
0.350
0.050
0.050
0.700
0.300
0.000
0.100
0.000
0.200
0.000
0.000
0.043
0.435
0.261
0.217
0.130
0.217
0.130
0.130
0.261
0.652
0.087
2.217
0.043
1.261
0.130
0.217
0.478
0.043
0.000
0.043
0.000
0.000
0.435
0.043
0.000
0.261
0.261
0.348
0.043
0.000
2.957
0.565
0.043
0.565
0.000
0.217
0.174
0.043
0.739
0.217
0.043
0.217
0.043
0.217
0.043
0.043
0.023
0.465
0.233
0.186
0.209
0.233
0.116
0.093
0.140
0.698
0.047
1.977
0.047
0.860
0.186
0.209
0.558
0.047
0.023
0.023
0.023
0.023
0.558
0.047
0.000
0.302
0.209
0.209
0.023
0.047
2.953
0.419
0.070
0.628
0.023
0.279
0.116
0.047
0.721
0.256
0.023
0.163
0.023
0.209
0.023
0.023
0.0%
40.0%
20.0%
10.0%
20.0%
25.0%
10.0%
5.0%
0.0%
55.0%
0.0%
90.0%
5.0%
35.0%
15.0%
20.0%
45.0%
5.0%
5.0%
0.0%
5.0%
5.0%
45.0%
5.0%
0.0%
35.0%
15.0%
5.0%
0.0%
10.0%
85.0%
20.0%
10.0%
70.0%
5.0%
35.0%
5.0%
5.0%
70.0%
30.0%
0.0%
10.0%
0.0%
20.0%
0.0%
0.0%
4.3%
26.1%
26.1%
21.7%
8.7%
21.7%
13.0%
13.0%
17.4%
43.5%
8.7%
95.7%
4.3%
78.3%
13.0%
21.7%
39.1%
4.3%
0.0%
4.3%
0.0%
0.0%
39.1%
4.3%
0.0%
26.1%
26.1%
21.7%
4.3%
0.0%
91.3%
43.5%
4.3%
56.5%
0.0%
21.7%
17.4%
4.3%
73.9%
21.7%
4.3%
21.7%
4.3%
13.0%
4.3%
4.3%
※発生割合30%を越える場合を網がけした。
※採点されない、発生0の内容は表示していない。
-21-
2.3%
32.6%
23.3%
16.3%
14.0%
23.3%
11.6%
9.3%
9.3%
48.8%
4.7%
93.0%
4.7%
58.1%
14.0%
20.9%
41.9%
4.7%
2.3%
2.3%
2.3%
2.3%
41.9%
4.7%
0.0%
30.2%
20.9%
14.0%
2.3%
4.7%
88.4%
32.6%
7.0%
62.8%
2.3%
27.9%
11.6%
4.7%
72.1%
25.6%
2.3%
16.3%
2.3%
16.3%
2.3%
2.3%
(2)発生割合順に見た危険な項目
・
「18.左折時の左端に寄せない」
「57.一時停止不十分」等は前期・後期とも発生割合が高く、
特に後期高齢者で高くなっている。
・「20.左折時の左大回り」は、後期高齢者で発生割合が高い。
・その他発生割合が高い項目は、
「64.赤信号点滅での不停止」、
「34.進路変更時の後方確認」
等である。
前期高齢者
0.0%
18.【左折時】道路の左側端に寄せない
57.【一時停止】不十分(完全に停止しない)
64.【信号】赤色の点滅信号で停止しない
20.【左折時】通行位置 (右振り)(左大回り)左大
16.【左折時】合図不適 遅
23.【左折時】巻き込み確認
34.【進路変更】後方確認しない(変更確認)
3.【右折時】合図不適 遅
58.【一時停止】一時停止位置不適当(線を超えて停止)
37.【進路変更】合図不適(変更合図不適)遅
74.【安全確認不適切】 発進
87.【ライン走行】 小外
5.【右折時】道路の中央に寄せない(交差点変更)
9.【右折時】安全確認不十分
22.【左折時】安全確認不十分
38.【進路変更】危険行為
7.【右折時】通行位置(右斜 右外)
89.【方向転換】安全確認(後方)
93.【方向転換】切り返し
8.【右折時】速度速すぎ (徐行違反)
21.【左折時】速度速すぎ(徐行違反)
40.【操向】ふらつき 半
12.【右折時】赤信号で停止線を超えて停止(信号無視 赤)
77.【安全確認不適切】 後退
13.【右折時】危険行為
14.【左折時】合図しない
63.【信号】停止線を越えて停止
17.【左折時】合図不適 続
19.【左折時】通行位置 (右振り)(左大回り)右振り
26.【左折時】赤信号で停止線を超えて停止(信号無視 赤)
35.【進路変更】合図しない (変更合図しない)
52.【車体感覚】切り返し
78.【安全確認不適切】 周囲
1.【右折時】合図しない
28.【車線区分】右側通行
29.【車線区分】通行帯線を跨いでの走行
30.【車線区分】 通行帯区分違反(指定方向 )
33.【進路変更】急な車線変更 (急ハンドル)
49.【車体感覚】道路中央に近づき過ぎ
67.【ブレーキ】制動時期
88.【ライン走行】 大外
91.【方向転換】安全確認(周囲)
95.【方向転換】接触 大
104.【習癖】法規履行に欠ける
10.0%
20.0%
後期高齢者
30.0%
40.0%
50.0%
56.5%
35.0%
26.1%
20.0%
43.5%
45.0%
39.1%
45.0%
39.1%
40.0%
35.0%
26.1%
35.0%
21.7%
30.0%
21.7%
20.0%
26.1%
25.0%
21.7%
20.0%
21.7%
15.0%
26.1%
10.0%
21.7%
10.0%
21.7%
20.0%
13.0%
20.0%
8.7%
15.0%
13.0%
5.0%
21.7%
10.0%
13.0%
5.0%
17.4%
5.0%
13.0%
0.0%
17.4%
10.0%
4.3%
0.0%
8.7%
5.0%
4.3%
5.0%
4.3%
5.0%
4.3%
10.0%
0.0%
5.0%
4.3%
0.0%
4.3%
5.0%
0.0%
0.0%
4.3%
5.0%
0.0%
5.0%
0.0%
0.0%
4.3%
5.0%
0.0%
0.0%
4.3%
0.0%
4.3%
0.0%
4.3%
0.0%
4.3%
図2-32
60.0%
55.0%
43.5%
発生割合順に見た危険な項目
-22-
70.0%
80.0%
90.0%
100.0%
90.0%
95.7%
85.0%
91.3%
70.0%
78.3%
(3)中項目別の発生回数
各項目を統合した中項目別に発生回数を整理すると、左折時、停止・信号での問題運転の発生
回数が多くなる。
さらに参考として、各チェック項目に運転免許取得時の技能試験採点基準値を付与するととも
に、技能試験採点基準における試験中止項目に 50 点を付与して減点値を算出し、中項目別に集
計した。
発生回数 前期高齢
0.0
2.0
発生回数 後期高齢
4.0
6.0
8.0
発生回数 全体平均
10.0
12.0
14.0
16.0
右折時
左折時
通行区分
操向(ふらつき)
アクセルワーク
車体感覚
停止・信号
制動操作
安全確認
方向変換
その他(漫然運転等)
合計
発生回数
減点値(参考)
前期高齢 後期高齢 全体平均 前期高齢 後期高齢 全体平均
右折時
左折時
通行区分
操向(ふらつき)
アクセルワーク
車体感覚
停止・信号
制動操作
安全確認
方向変換
その他(漫然運転等)
合計
1.6
4.1
1.4
0.1
0.0
0.1
4.0
0.1
0.5
0.3
0.0
12.0
図2-33
1.6
5.4
1.0
0.3
0.0
0.0
4.1
0.0
0.4
0.5
0.0
13.5
1.6
4.8
1.2
0.2
0.0
0.1
4.1
0.0
0.4
0.4
0.0
12.8
13.8
38.0
13.0
0.5
0.0
0.5
193.0
0.5
4.5
1.0
0.0
264.8
中項目別の発生回数と減点値
-23-
10.9
44.6
6.3
3.5
0.0
0.9
194.3
0.0
4.3
4.8
0.0
269.6
12.2
41.5
9.4
2.1
0.0
0.7
193.7
0.2
4.4
3.0
0.0
267.3
2-7
運転技能自動評価システムによるデータ採取結果
(1)運転技能自動評価システムによる評価内容
運転技能自動評価システムによる評価は、右図に示
す通り、
①安全速度
交差点接近時の速度
②一時停止
一時停止が行われたか、ブレーキ操作
③左(右)安全確認(確認の深さ)
首振りの大きさ
④左(右)安全確認(タイミング)
安全確認の遅れ
⑤左(右)安全確認(確認時間)
安全確認の時間
の達成度及び
⑥総合評価
が算定される。
達成度の平均値と分布を整理する。
なお算定の方法や、達成度、総合評価算定時の
ウェイトは公開されていない。
図2-34
運転技能自動評価システムによる評価内容
注)
※43 名の被験者のうち、2 名に欠側データがあったため、評価は 41 名にて実施した。
※運転技能自動評価システムの総合評価は、Aを最高評価として、B>C>Dの順に評価される。
-24-
(2)運転技能自動評価システムによる達成度の平均値と分布
前期高齢者、後期高齢者による違いはあまり見られなかったが、全体的には、後期高齢者の達
成度の方が良い傾向にある。特に「安全速度」では、後期高齢者の達成度が高くなっている。後
期高齢者の方が、速度を上げないで走行する可能性があり、それが影響していることが考えられ
る。また、一時停止については全体的に達成度が低くなっている。
前期高齢者
0.0
20.0
後期高齢者
40.0
合計
60.0
(%)
80.0
100.0
89.4
95.3
92.6
安全速度
一時停止
39.5
44.0
42.0
76.6
79.8
78.3
左安全確認(確認の深さ)
89.1
91.8
90.6
左安全確認(タイミング)
84.2
89.0
86.8
左安全確認(確認時間)
79.0
81.7
80.4
右安全確認(確認の深さ)
右安全確認(タイミング)
89.5
92.8
91.3
右安全確認(確認時間)
88.4
90.9
89.7
79.5
83.2
81.5
平均
図2-35
運転技能自動評価システムによる達成度
表2-7
運転技能自動評価システムによる達成度
(%)
安全速度
一時停止
左安全確認(確認の深さ)
左安全確認(タイミング)
左安全確認(確認時間)
右安全確認(確認の深さ)
右安全確認(タイミング)
右安全確認(確認時間)
平均
前期高齢者
89.4
39.5
76.6
89.1
84.2
79.0
89.5
88.4
79.5
達成度
後期高齢者 合計
95.3
44.0
79.8
91.8
89.0
81.7
92.8
90.9
83.2
-25-
92.6
42.0
78.3
90.6
86.8
80.4
91.3
89.7
81.5
標準偏差
前期高齢者 後期高齢者
13.4
6.1
32.0
25.5
15.6
13.6
12.9
8.5
13.7
10.2
10.0
11.8
8.2
6.9
11.9
9.4
7.2
6.6
【一時停止】
【安全速度】
安全速度 前期高齢者
安全速度 後期高齢者
59.1%
60.0%
一時停止 前期高齢者
60.0%
50.0%
50.0%
36.8%
40.0%
40.0%
27.3%
26.3%
30.0%
30.0%
21.1%
20.0%
20.0%
10.5%
左安全確認(タイミング) 前期高齢者
左安全確認(タイミング) 後期高齢者
60.0%
50.0%
50.0%
30.0%
20.0%
31.8%
31.6%
22.7%
21.1%
18.2%15.8%
13.6%
40.0%
26.3%
30.0%
20.0%
4.5%
5.3%
10.0%
90%以上~100%未満
80%以上~90%未満
70%以上~80%未満
30%以上~50%未満
0%超~30%未満
100%
5.3%
15.8%
13.6%
9.1%
5.3%
0.0%
100%
90%以上~100%未満
80%以上~90%未満
70%以上~80%未満
60%以上~70%未満
50%以上~60%未満
30%以上~50%未満
0%超~30%未満
0%
5.3%
60%以上~70%未満
5.3%
40.9%
42.1%
36.4%
50%以上~60%未満
5.3%
15.8%
9.1%
100%
【左安全確認(タイミング)】
左安全確認(確認の深さ) 後期高齢者
40.0%
4.5%
0.0%
90%以上~100%未満
0.0%
60%以上~70%未満
50%以上~60%未満
30%以上~50%未満
0%超~30%未満
0%
100%
90%以上~100%未満
80%以上~90%未満
70%以上~80%未満
60%以上~70%未満
0%超~30%未満
50%以上~60%未満
0%
0.0%
左安全確認(確認の深さ) 前期高齢者
60.0%
0.0%
15.8%
5.3%
0.0%
【左安全確認(確認深さ)
】
10.0%
9.1%
10.0%
4.5%
0.0%
0.0%
30%以上~50%未満
0.0%
15.8%
31.8%
21.1%
18.2% 18.2%
15.8% 18.2%
80%以上~90%未満
5.3%
0.0%
9.1%
26.3%
70%以上~80%未満
10.0%
0.0%
一時停止 後期高齢者
【右安全確認(確認の深さ)】
【左安全確認(確認時間)
】
右安全確認(確認の深さ) 前期高齢者
右安全確認(確認の深さ) 後期高齢者
左安全確認(確認時間) 前期高齢者
左安全確認(確認時間) 後期高齢者
60.0%
60.0%
50.0%
50.0%
40.0%
40.0%
26.3% 27.3% 27.3% 27.3%
21.1% 21.1%
15.8%
13.6%
10.5%
5.3%
4.5%
30.0%
20.0%
10.0%
36.8%
31.8%
30.0%
21.1%
13.6%
20.0%
4.5%
-26-
100%
評価項目別運転技能自動評価システムによる達成度(その1)
90%以上~100%未満
80%以上~90%未満
70%以上~80%未満
60%以上~70%未満
50%以上~60%未満
30%以上~50%未満
0%超~30%未満
0%
100%
90%以上~100%未満
80%以上~90%未満
70%以上~80%未満
60%以上~70%未満
50%以上~60%未満
30%以上~50%未満
0%超~30%未満
0%
図2-36
18.2%
15.8%
10.0%
0.0%
0.0%
31.8%
26.3%
【右安全確認(タイミング)】
【右安全確認(確認時間)
】
右安全確認(タイミング) 前期高齢者
右安全確認(確認時間) 前期高齢者
右安全確認(タイミング) 後期高齢者
右安全確認(確認時間) 後期高齢者
60.0%
60.0%
50.0%
40.9%
31.6%
31.6%
27.3% 31.8%
26.3%
40.0%
30.0%
20.0%
50.0%
36.4%
31.8%
31.6%
26.3%
26.3%
22.7%
40.0%
30.0%
20.0%
10.5%
【総合評価】
平均 前期高齢者
平均 後期高齢者
総合評価 前期高齢者
57.9%
60.0%
総合評価 後期高齢者
50.0%
50.0%
68.2%
70.0%
31.8%
40.0%
63.2%
31.6%
60.0%
30.0%
18.2%
20.0%
50.0%
10.5%
10.0%
40.0%
100%
90%以上~100%未満
80%以上~90%未満
70%以上~80%未満
60%以上~70%未満
50%以上~60%未満
30%以上~50%未満
0%
0%超~30%未満
0.0%
30.0%
21.1%
20.0%
10.0%
15.8%
9.1%
0.0%
D
図2-37
13.6%
9.1%
C
B
評価項目別運転技能自動評価システムによる達成度(その2)
-27-
A
100%
90%以上~100%未満
80%以上~90%未満
70%以上~80%未満
60%以上~70%未満
50%以上~60%未満
30%以上~50%未満
0%超~30%未満
【平均値】
10.5%
4.5%
4.5% 5.3%
0%
100%
90%以上~100%未満
80%以上~90%未満
70%以上~80%未満
0%
60%以上~70%未満
0.0%
50%以上~60%未満
0.0%
30%以上~50%未満
10.0%
0%超~30%未満
10.0%
2-8
実験後のヒアリングによる評価結果
指導のわかりやすさや、教官評価についての感想、運転技能自動評価システムで評価されたこ
とについての意見等を確認した。
コースの難易度では「ライン走行」や「見通しの悪い交差点左折」等で難しいとする割合が多
く、後期高齢者でその傾向が顕著である。
(図2-41・42)
安全運転ができたかについては、
「徐行すべき交差点通過時の徐行」
「一時停止交差点での停止」
等で「やや不十分」が多くなっており(図2-43)、運転技能自動評価システムによる運転評価
を理解している状況がうかがえる。「運転技能自動評価システム評価(表2-9)」においても、
「一時停止や安全確認に注意するようにしたい」等の意見が多くあり、安全意識の向上に寄与し
ているものと考えられた。
(1)走行実験当日の体調
体調については、後期高齢者において、「あまり良くない」の構成比が多くなっている。
良い
まあまあ良い
0%
前期高齢者(20)
前期高齢者
良い
まあまあ良い
普通
あまり良くない
悪い
合計
後期高齢者
9
2
9
0
0
20
20%
普通
あまり良くない
40%
60%
45.0%
悪い
80%
10.0%
100%
45.0%
合計
7
3
10
3
0
23
16
5
19
3
0
43
後期高齢者(23)
30.4%
合計(43)
図2-38
43.5%
13.0%
37.2%
13.0%
44.2%
11.6%
7.0%
走行実験当日の体調
(2)普段の運転との違い
普段より安全に注意、やや安全に注意が半数以上を占める。
普段より安全に注意
普段と変わらない
普段より安全に注意していない
0%
前期高齢者
普段より安全に注意
やや安全に注意
普段と変わらない
やや安全に注意しない
普段より安全に注意していない
合計
6
7
7
0
0
20
後期高齢者
6
6
10
1
0
23
合計
12
13
17
1
0
43
前期高齢者(20)
20%
40%
30.0%
後期高齢者(23)
26.1%
合計(43)
27.9%
図2-39
やや安全に注意
やや安全に注意しない
35.0%
26.1%
普段の運転との違い
-28-
30.2%
60%
80%
100%
35.0%
43.5%
39.5%
4.3%
2.3%
(3)実験終了後の疲労感
後期高齢者において「やや疲れた」60.9%、「疲れた」26.1%と前期高齢者より構成比が高く
なっている。
疲れていない
0%
20%
前期高齢者(20)
前期高齢者
後期高齢者
4
13
3
20
疲れていない
やや疲れた
疲れた
合計
やや疲れた
疲れた
40%
80%
20.0%
60%
65.0%
100%
15.0%
合計
3
14
6
23
7
27
9
43
後期高齢者(23)
13.0%
合計(43)
図2-40
26.1%
60.9%
16.3%
62.8%
20.9%
実験終了後の疲労感
(4)コースの難易度について
後期高齢者が「難しい」とする割合が高くなっている。「見通しの悪い交差点」の難易度が高
くなっている。
前期高齢者
非常に簡単
0%
簡単
20%
①方向転換
20.0%
②ライン走行
20.0%
③見通しの悪い
交差点左折
15.0%
④走行全体
15.0%
難しい
40%
非常に難しい
60%
80%
65.0%
100%
15.0%
10.0%
70.0%
15.0%
70.0%
75.0%
10.0%
前期高齢者
非常に簡単
①方向転換
②ライン走行
③見通しの悪い交差点左折
④走行全体
後期高齢者
図2-41
非常に簡単
0%
①方向転換
②ライン走行
20%
13.0%
8.7%
8.7%
難しい
13
14
14
15
3
2
3
2
非常に難しい
0
0
0
0
合計
20
20
20
20
コースの難易度について(前期高齢者)
簡単
③見通しの悪い
4.3%
交差点左折
④走行全体
簡単
4
4
3
3
難しい
40%
非常に難しい
60%
60.9%
80%
100%
26.1%
56.5%
34.8%
60.9%
34.8%
65.2%
26.1%
後期高齢者
非常に簡単
3
2
1
2
①方向転換
②ライン走行
③見通しの悪い交差点左折
④走行全体
図2-42
簡単
難しい
14
13
14
15
6
8
8
6
非常に難しい
0
0
0
0
コースの難易度について(後期高齢者)
-29-
合計
23
23
23
23
(5)安全運転実行状況
概ね半数以上が「実行できた」とする中、
「徐行すべき交差点通過時の徐行運転」
「一時停止交
差点での完全な停止」等では「やや不十分」とする構成比が高くなっている。
前期高齢者
実行できた
0%
概ね実行できた
20%
やや不十分
40%
正しい運転姿勢での運転
50.0%
50.0%
5.0%
5.0%
20.0%
10.0%
5.0%
10.0%
5.0%
20.0%
5.0%
25.0%
15.0%
5.0% 5.0%
75.0%
右左折時の適切な速度
30.0%
40.0%
実行できた
後期高齢者
0%
5.0% 5.0%
20.0%
50.0%
左折時に充分に左に寄せの左折
5.0% 5.0%
20.0%
70.0%
右折時の正しい交差点通過位置
5.0% 5.0%
15.0%
70.0%
右左折時の歩行者等の安全確認
概ね実行できた
やや不十分
40%
47.8%
52.2%
不十分だった
60%
わからない
80%
100%
8.7%
13.0%
34.8%
78.3%
カーブでは着実に速度をおとす
56.5%
必要以上に低速で走行しない
56.5%
21.7%
34.8%
8.7%
30.4%
52.2%
8.7%
30.4%
47.8%
73.9%
赤信号で、停止線を越えて停止しない
73.9%
右左折時の確実な合図
73.9%
52.2%
17.4%
13.0%
13.0%
17.4%
8.7%
21.7%
34.8%
右左折時の歩行者等の安全確認
4.3%
13.0%
73.9%
21.7%
56.5%
39.1%
52.2%
26.1%
安全運転実行状況
-30-
4.3%
17.4%
34.8%
黄信号で無理に交差点に進入しない
5.0%
10.0%
43.5%
急ブレーキをかけな い
図2-43
5.0% 5.0%
10.0%
45.0%
20%
5.0%
5.0%
90.0%
右左折時の確実な合図
左折時に充分に左に寄せの左折
30.0%
75.0%
赤信号で、停止線を越えて停止しない
右折時の正しい交差点通過位置
5.0% 5.0%
5.0%
35.0%
黄信号で無理に交差点に進入しない
右左折時の適切な速度
10.0%
65.0%
一時停止交差点での完全な停止
5.0%
10.0%
60.0%
徐行すべき交差点通過時の徐行運転
一時停止交差点での完全な停止
5.0%
25.0%
75.0%
必要以上に低速で走行しない
100%
5.0%
40.0%
急ブレーキをかけない
徐行すべき交差点通過時の徐行運転
80%
45.0%
カーブでは着実に速度をおとす
駐車位置から発進する時の周辺の安全確認
わからない
65.0%
駐車位置から発進する時の周辺の安全確認
正しい運転姿勢での運転
不十分だった
60%
4.3%
4.3%
21.7%
(6)教官による評価
走行後教官による、アドバイス、評価も行っている。参考になった、わかりやすいという評価
が多く見られる。マンツーマンの講習は、概ね高評価が得られている。
表2-8
教官による評価への意見
安全確認や信号等に付いてたいへん参考になりました。
一時停止について参考になった。
右折左折の走行に注意。
運転について参考になった。
指導がわかりやすかった。
指導者としては最高。運転していて気持ち良かった。
自分ではやっているつもりが教官の指導で気付いたことがあった。
自分の弱点について指導を受けたので今後の運転に活かしたい。
終了後の説明が大変参考になった。
親切に指導して下さって安全に運転できました。サンキュー。
すべてに対して良かったです。
ていねいに意見をいっていただき今後注意する事等教えてくれた。
特になかった。
特になし。但しタイヤの線上停止に高評価を受けた。
初めて通る道路は充分に気を付けること。
始めての講習に参加しましたが自分の運転状態を知りこれからの安全運転に心掛けたい。ありがとうござ
いました。
早めにウインカー出します。
非常に気がリラックスになった。教官の笑顔がいいね。
非常に親切だった。心から敬意を表します。アリガトウ。
左タイヤの線上停止、結果良好との評価を得た。
勉強になりました。
右後方確認の時ハンドルが右側に少し動く傾向があると注意された。
良く指導された。
わかりやすくとても良かった。
図2-44
教官からの指導の状況
-31-
(7)自由回答による運転技能自動評価システム評価(運転技能結果評価票を見て)
講習終了後、評価結果を見せ、また解説しながらどのような効果があったかなどをヒアリング
している。教官評価に比べて具体的に一時停止、安全確認の必要性について、認識を高める効果
が大きいと考えられる。
0
5
10
15
一時停止や安全確認に注意するように
したい
高評価でよかった、自信がついた
図2-45
30 (人)
25
26
運転全般に渡り注意したい
参考になった
20
6
1
5
自由回答による運転技能自動評価システム評価(運転技能結果評価票を見て)
表2-9
1.一時停止や安全確認
に注意するようにし
たい
2.運転全般に渡り注意
したい
3.参考になった
4.高評価でよかった、
自信がついた
運転技能自動評価システム評価
・一時停止を完全に停止すること。方向安全確認の深さをもっと深くすること
を注意したい。
・一時停止は止ったように思われたが、今後確実に停止するようにします。
・一時停止しているようでしていないことが分かりました。
・安全確認が不足の指摘があり、しっかりと今後ブレーキふみしっかりと止ま
り、しっかり左右確認し今後注意し運転します。
・安全確認の確実な実施、一時停止を確実に実施するようにする。
・安全運転今迄以上に注意します。
・勉強になりました。気を付けて運転したいと思います。
・指摘された事を念頭に心掛ける。
・自分で気付かない点が指摘され今後の参考になった。
・高評価でうれしい。
・高い評価をされて良かったです。
・自分の運転に自信がついた。
図2-46
ヒアリング実施状況
-32-
2-9
運転技能自動評価システムによる運転行動分析
(1)教官評価と運転技能自動評価システムによる評価
教官評価(教官減点値・全危険回数・一時停止危険回数)と運転技能自動評価システム総合評
価(A(高評価)>B>C>D(低評価))の比較を行った。運転技能自動評価システムの評価が高
くなるに従って、教官減点値、全危険回数及び一時停止危険回数が小さくなることから、ある程
度適切に評価されていると考えられる。中でも一時停止危険回数との関係が大きくなっている。
教官減点値
全危険回数
378.0
400.0
20.0
300.0
268.5
16.0
264.8
250.0
14.0
12.8
12.6
10.0
147.5
150.0
8.5
8.0
6.0
100.0
4.0
50.0
2.0
0.0
D
一時停止危険回数
4.0
12.1
12.0
202.9
200.0
4.5
18.4
18.0
350.0
C
B
A
0.0
合計
D
C
B
合計
A
4.0
3.6
教官減点値
3.3
3.5
D
C
B
A
合計
3.0
2.3
2.5
2.0
2.0
1.5
378.0
268.5
202.9
147.5
264.8
全危険回数
一時停止危険回数
18.4
12.1
12.6
8.5
12.8
4.0
3.6
2.3
2.0
3.3
サンプル数
5
27
7
2
41
1.0
0.5
0.0
D
C
B
A
合計
図2-47 教官評価と運転技能自動評価システムによる総合評価(A~D)
「運転技能自動評価システムの一時停止実施の達成度」と「教官評価の一時停止危険回数」を
比較した場合においても、達成度と危険回数の平均値の間に相関が見られる。
一時停止
危険回数
教官評価
4.5
4.0
3.5
4.2
4.0
3.6
3.3
3.4
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.5
0.0
運転技能自動評価
システム
達成度
図2-48 一時停止危険回数(教官)と運転技能自動評価システムによる達成度(一時停止)
-33-
(2)教官評価と運転技能自動評価システムによる評価の分布
運転技能自動評価システムによる総合評価(A~D)別に、教官評価(減点値)をプロットした場
合、運転技能自動評価システムで低い評価をされた場合(D)は、教官の減点値が高く、逆に高
い評価(A)をされた場合は、教官の減点値も低くなっている。ただし、運転技能自動評価シス
テムBランク等ではばらつきが大きい。
運転技能自動評価システムは一時停止時の速度(完全に止まったか)や安全確認時の頭の動き
等のみ確認しており、評価項目が異なっているため、教官評価と一致することはないが、概ね安
全運転の評価はできている。
運転技能の自動評価における評価項目の検討、評価の仕方の確立については今後の課題と考え
られる。
【教官評価 減点値合計】
500
450
400
自動評価・教官評
350
価共に高評価
300
250
自動評価・教官評
価共に低評価
200
150
100
50
0
0
図2-49
1
2
D
3
C
B
4
5
A
教官評価(減点値)と運転技能自動評価システムによる総合評価(A~D)
運転技能自動評価システムによる総合評価Dランクの5人について、年齢、達成度を示す。81
歳が2名おり、速度については高い達成度で、一時停止の達成度が低くなっている。残りの3名
は 75 歳未満で、速度や一時停止の達成度が低くなっている。
表2-10
安全速度・一時
停止
年齢
速度
73
67
70
81
81
67
87
63
97
97
運転技能自動評価システム総合評価Dの被験者
左方向安全確認
右方向安全確認
教官評
総合評
価減点
価
一時停 確認の タイミン 確認時 確認の タイミン 確認時
値合計
止
深さ
グ
間
深さ
グ
間
33
17
0
0
17
59
55
75
52
70
64
73
91
91
91
64
55
73
96
87
-34-
62
77
81
75
77
75
92
100
83
83
80
88
90
85
83
D
D
D
D
D
325
340
410
385
430
運転技能自動評価システムによる総合評価(A~D)別に、教官評価による一時停止危険回数が
何回あったかを整理した。
図中のプロットは総合評価(A~D)別の教官評価一時停止危険回数であり、点線で囲った数字
が、各プロットに含まれる被験者それぞれの年齢で、数字の個数が被験者数である。C ランクに
おいては、一時停止危険回数が4回以上の被験者も多く含まれ、Aについては、教官評価による
一時停止危険回数が比較的少ない。
【教官評価 一時停止危険回数】
6
82 75
72 70 76
81
81
5
83
69 71 6983
65
72
78 69 75
75
70
4
73
3
77
74
76
76
6772 77
68
75 80
80 79
67
78 75
2
68
75
1
76
72
0
0
図2-50
1
2
D
69
70
3
C
4
B
5
A
教官評価(一時停止危険回数)と運転技能自動評価システムによる総合評価(A~D)
運転技能自動評価システムによる一時停止達成度別に、教官評価による一時停止危険回数が何
回あったかを整理した。達成度 100%については、教官の指摘が0回であった者が多く含まれて
いる。ただし、全体としてはかなりばらついている。
【教官評価 一時停止危険回数】
6
81
5
72
72 70
69
67
75
3
70
82
77
75
81
69
7175
4
76
83
83
78
68
79
73 67
74
65 69
76
80
75
76
77 80
72
68
75
75
2
78
76
1
70
0
0
20
40
60
80
69
72
100
【一時停止達成度(%)】
図2-51
教官評価(一時停止危険回数)と運転技能自動評価システムによる達成度(一時停止)
-35-
(3)安全運転ワークブックによる自己評価と運転技能自動評価システムの総合評価(A~D)
安全運転ワークブックによる自己評価と運転技能自動評価システムの総合評価(A~D)につ
いて整理した。
運転技能自動評価システムにおいて低評価(D)の場合でも、自己評価での危険運転度が低くな
る、または補償運転度が高くなる等、自分が安全運転を行っていると考えているにもかかわらず、
危険な運転をする可能性がある場合が見られた。
自己評価と運転技能自動評価を連携させ教育を行うことで、自らの欠点を明確に認識してもら
うことが可能と考えられる。
ワークブック
危険運転度
ワークブック
補償運転度
7.0
6.5
6.0
4.4
4.0
13.0
12.8
11.2
12.0
5.0
9.4
10.0
3.4
8.0
3.0
2.0
14.0
6.0
2.0
4.0
1.0
2.0
0.0
D
C
B
A
0.0
D
ワークブック
危険運転度
D
C
B
A
合計
図2-52
C
B
ワークブック
補償運転度
2.0
4.4
3.4
6.5
4.0
A
サンプル数
12.8
11.2
9.4
13.0
11.2
5
27
7
2
41
安全運転ワークブックと運転技能自動評価システムの総合評価(A~D)
-36-
(4)安全運転ワークブックによる自己評価と教官評価
安全運転ワークブックと教官評価を比較した場合においても、教官の評価(減点値)が 300 点
以上と大きい被験者でワークブックにおける危険運転度が高くならない場合が見られた。これら
についても技能の評価と、ワークブックによる自己評価を合わせて実施することで、自分の運転
に対する課題、自己評価の課題を把握してもらうことが有効と考えられる。
ワークブック
補償運転度
ワークブック
危険運転度
5.0
4.3
3.9
3.7
4.0
3.0
12.5
12.0
11.5
11.0
10.5
10.0
9.5
9.0
5.5
6.0
2.7
2.0
1.0
0.0
11.9
11.3
11.1
10.7
10.0
危険
安全
(教官減点値)
(教官減点値)
教官減点値
ワークブック
危険運転度
300点以上
200点~300点未満
100点~200点未満
100点未満
合計
サンプル数
2.7
5.5
4.3
3.7
3.9
図2-53
教官減点値
19
13
8
3
43
ワークブック
補償運転度
300点以上
200点~300点未満
100点~200点未満
100点未満
合計
安全運転ワークブックと教官評価(減点値)
-37-
サンプル数
11.3
10.7
11.9
10.0
11.1
19
13
8
3
43
教官減点値が高い(300 点以上の)被験者について、危険運転度と補償運転度を整理した。
実際の運転の中で、危険な行動があるにもかかわらず、自己評価では危険を認識していない、
あるいは気をつけて運転していない(補償運転度が低い)場合は、特に実際の運転上の課題から注
意を促すような教育が必要と考えられる。
年齢
65
66
67
70
70
72
72
73
74
75
75
76
76
77
81
81
82
83
85
教官評価
危険運転
減点値合
度
計
340
310
340
460
410
370
325
325
405
340
345
370
305
335
385
430
340
390
330
5
2
3
6
3
1
3
0
1
3
6
2
6
5
3
1
1
0
1
補償運転
度
12
6
13
13
14
14
10
10
13
11
15
5
12
10
13
14
4
12
14
危険運転度が
高い
【補償運転度】
補
償
運
転
度
大
中
16
14
12
10
8
補
償
運
転
度
小
6
4
補償運転度が
低い
2
危険運転度小
0
0
2
危険運転度 中
4
危険運転度 大
6
8
【危険運転度】
図2-54 教官評価(減点値)が 300 点以上の被験者の危険運転度と補償運転度
-38-
第3章
高齢者講習結果等のデータ化及び分析
3-1
高齢者講習結果の収集
(1)高齢者講習結果の収集方法
高齢者講習の受講のために教習所に訪れた高齢者のうち、過去に原則として3回以上同教習所
で高齢者講習を受講している人に、講習結果データの提供を依頼した。
(2)収集データ
高齢者講習により測定されるデータのうち、個人情報を除き、過去3回分について以下の資料
を収集した。
○ 運転適性診断票
○ 動体視力検査結果票
○ 夜間視力検査結果票
○ 運転頻度等問診票
○ 運転行動診断票
(3)各種検査の使用機器
今回収集した高齢者講習結果は、以下の測定機器により取得されたものである。
表3-1
測定機器名
動体視力計
夜間視力計
運転適性検査機器
測定機器
メーカー名
株式会社ヤガミ
株式会社ヤガミ
三菱プレシジョン株式会社
機種名
KV-100
NV-200
DS-20 DRAIVING CHECKER
(4)データ収集対象教習所
以下の教習所に協力をいただきデータを収集した。
・平和橋自動車教習所(東京都葛飾区立石)
(5)データ数
収集したデータは 192 人分であるが、3回目の検査データが無い者が1人含まれていた。本デ
ータを除き 191 人、573 データ(191×3)で分析を行った。
3-2
データ入力
紙媒体で収集した高齢者講習結果は、電算への入力作業により電子データ化し、分析可能なフ
ォーマットに整理した。
-39-
3-3
分析対象データの種類
下表は収集した資料と、分析対象データの内容を整理したものである。表中の「分析」欄に○
印を付した項目が分析対象のデータである。
収集した資料は、
「運転適性診断票」
「動体視力検査結果票」
「夜間視力検査結果票」
「運転頻度
等問診票」
「運転行動診断票」の5種類である。
表3-2
項目
検査日
属性
運
転
適
性
診
断
票
1.単純反応
検査
2.選択反応
検査
3.ハンドル
操作検査
4. 注 意 配
分・複数作
業検査
動
体
視
力
夜
間
視
力
静止視力
動体視力
運
転
頻
度
等
問
診
票
運
転
行
動
診
断
票
生年月日
運転状況
普段の運転
車両
実車指導の
希望車種
静止視力
夜間視力
信号機のあ
る交差点
一時停止標
識のある交
差点
進路変更
カーブ走行
分析対象データの種類
内容等
年齢
性別
ブレーキ(反応時間、評価 A/B)、反応むら(反応時間、評価 A/B)、見落とし
分析
-
〇
-
-
総合評価(評価 A/B)
※結果データ無し
アクセル(反応時間、評価 A/B)、反応むら(反応時間、評価 A/B)、誤反応数(評価 A/B)
ブレーキ(反応時間、評価 A/B)、反応むら(反応時間、評価 A/B)、誤反応数(評価 A/B)
無反応
誤反応数(評価 A/B)
総合評価(評価 A/B)
〇
〇
〇
〇
ハンドル
(評価 A/B)
-
アクセル(反応時間、評価 A/B)、反応むら(反応時間、評価 A/B)、誤反応数(評価 A/B)
〇
ブレーキ(反応時間、評価 A/B)、反応むら(反応時間、評価 A/B)、誤反応数(評価 A/B)
ハンドル操作の誤差率、評価 A/B
総合評価(評価 A/B)
測定結果(値)
測定結果(平均値)
5段階評価値(75 歳以上の中で/30~59 歳)
〇
〇
〇
〇
〇
〇
測定結果(値)
※上記「静止視力」を用いて分析する
視力回復時間
5段階評価(75 歳以上の中で/30~59 歳)
眩光下視力
5段階評価(75 歳以上の中で/30~59 歳)
※年齢による分析
毎日、時々、運転しない
-
〇
〇
〇
〇
〇
〇
〇
-
信号機手前での減速/信号の確認/信号に従った運転
〇
交差点手前での徐行/一時停止標識の確認/確実な停止/停止位置/交差道路の安全確認
二段階停止
〇
合図の有無/合図の時期/安全確認/穏やかな進路変更
カーブ手前での減速/曲がり具合に応じた速度/ふらつきの無い運転/正しい運転姿勢
〇
〇
本表の「運転適性診断票」欄の「評価 A」とは「同一年齢層との比較での評価値」、「評価 B」とは、「30
~59 歳の年齢層との比較での評価値」である。
-40-
3-4
講習受講者の属性と運転行動の変化
(1)年齢構成
分析対象者は 191 人である。191 人、573 データ(191×3)で分析を行った。年齢は 69 歳~
90 歳である。
1回目の講習時における平均年齢は 74.1 歳、2回目は 77.1 歳、3回目は 80.1 歳、全体では
77.1 歳である。
なお、以降の分析は3回分の合計(N=573)を用い、3カテゴリ(75 歳未満、75 歳~79 歳、
80 歳以上または講習受講回数1回目・2回目・3回目)に分類して実施する。年齢別の集計で
は、同一カテゴリに同じ人のデータが複数含まれていることがある。
(人)
0
50
68~69
100
150
5
70~71
40
72~73
51
74~75
114
76~77
121
78~79
79
80~81
75歳未満
92
82~83
161
41
84~85
75~79歳
80歳以上
249
合計
163
573
15
86~87
合計
11
88~89
3
90~91
1
サンプル数
標準偏差
平均
図3-1
573
3.89
77.1
年齢構成(3回受講合計)
1回目(人)
0
20
68~69
40
2回目(人)
60
5
0
70~71
0
72~73
0
72~73
10
80~81
8
20
0
39
78~79
0
0
72~73
30
3回目(人)
60
68~69
70~71
76~77
40
0
40
55
20
68~69
70~71
74~75
1回目 2回目 3回目
191
191
191
3.03
3.03
3.02
74.1
77.1
80.1
12
40
74~75
52
74~75
76~77
53
76~77
38
78~79
39
78~79
30
80~81
82~83
2
82~83
84~85
2
84~85
28
7
80~81
56
82~83
11
28
84~85
1
86~87
0
86~87
88~89
0
88~89
0
88~89
90~91
0
90~91
0
90~91
図3-2
12
86~87
4
7
3
1
年齢構成(受講回数別)
-41-
60
(2)日常の運転行動
「運転頻度等問診票」より日常の運転行動について集計した。
運転頻度については、毎日運転している者は全体の4割で、その比率は 75 歳以上で減少して
いる。また、受講1回目から3回目までで比較すると、全く運転をしない者が増加する傾向にあ
った。
全体の約半数は、「時々」運転で、その8割程度は週3日以内である。
1回目受講時のみ取得している「運転に対する自信」については、「自信がある」が約3割程
度である。通常運転している車両は、全体の約9割が普通車である。
毎日
日常の運転行動
0%
20%
75歳未満(161)
時々
全くしない
40%
不明
60%
80%
51.6%
100%
0.6%
44.7%
3.1%
75~79歳(249)
53.4%
38.6%
6.8% 1.2%
80歳以上(163)
合計(573)
51.3%
41.5%
毎日
日常の運転行動
0%
20%
1回目(191)
46.1%
2回目(191)
45.5%
9.2%
54.6%
36.2%
時々
全くしない
40%
60%
6.5%
0.7%
不明
80%
100%
1.0%
50.3%
2.6%
48.2%
5.2% 1.0%
3回目(191)
合計(573)
51.3%
41.5%
図3-3
11.5%
55.5%
33.0%
6.5%
0.7%
運転頻度の変化(年齢別及び受講回数別)
35.0%
30.3%
30.0%
25.2%
25.0%
運転日数
1日
2日
3日
4日
5日
6日
無回答
合計
人数
89
74
65
21
12
1
32
294
構成比
30.3%
25.2%
22.1%
7.1%
4.1%
0.3%
10.9%
100.0%
図3-4
22.1%
20.0%
15.0%
10.9%
10.0%
7.1%
4.1%
5.0%
0.3%
0.0%
1日
2日
3日
4日
5日
「時々」運転のケースにおける運転日数/週
-42-
6日
無回答
運転に対する自信
自信がある
普通
あまりない
自信が無い
0%
20%
40%
60%
80%
75歳未満(113)
30.1%
無回答
100%
65.5%
4.4% 1.8%
75~79歳(63)
77.8%
22.2%
1.6%
80歳以上(12)
合計(191)
58.3%
41.7%
68.1%
27.7%
2.6%
1.6%
図3-5
運転に対する自信(第 1 回受講時に取得)
75歳未満(161)
0.0%
大型
中型
普通
大特
大型二輪
普通二輪
小特
原付
無回答
75歳未満(161) 75~79歳(249) 80歳以上(163) 合計(573)
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.4%
0.0%
0.2%
93.8%
88.8%
90.8%
90.8%
0.0%
1.6%
1.8%
1.2%
0.6%
0.4%
0.0%
0.3%
4.3%
4.4%
3.1%
4.0%
0.0%
0.4%
0.0%
0.2%
6.8%
4.0%
5.5%
5.2%
0.6%
3.2%
0.6%
1.7%
60.0%
合計(573)
80.0%
100.0%
0.4%
中型
0.2%
93.8%
88.8%
90.8%
90.8%
普通
1.6%
1.8%
1.2%
0.6%
0.4%
大特
0.3%
4.3%
4.4%
3.1%
4.0%
普通二輪
0.4%
小特
0.2%
6.8%
4.0%
5.5%
5.2%
0.6%
3.2%
0.6%
1.7%
原付
無回答
1回目(191)
0.0%
1回目(191) 2回目(191) 3回目(191) 合計(573)
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.5%
0.0%
0.2%
93.2%
88.5%
90.6%
90.8%
0.5%
2.1%
1.0%
1.2%
0.0%
1.0%
0.0%
0.3%
4.7%
3.7%
3.7%
4.0%
0.0%
0.5%
0.0%
0.2%
5.8%
5.2%
4.7%
5.2%
1.0%
2.1%
2.1%
1.7%
20.0%
2回目(191)
40.0%
3回目(191)
60.0%
合計(573)
80.0%
100.0%
大型
中型
0.5%
0.2%
普通
大特
0.5%
2.1%
1.0%
1.2%
大型二輪
1.0%
普通二輪
0.3%
4.7%
3.7%
3.7%
4.0%
小特
原付
無回答
図3-6
80歳以上(163)
40.0%
大型
大型二輪
大型
中型
普通
大特
大型二輪
普通二輪
小特
原付
無回答
75~79歳(249)
20.0%
0.5%
0.2%
5.8%
5.2%
4.7%
5.2%
1.0%
2.1%
2.1%
1.7%
通常運転している車両(年齢別及び受講回数別)
-43-
93.2%
88.5%
90.6%
90.8%
3-5
視力検査結果から見た認知機能等の変化
(1)年齢及び受講回数と視力等測定値による認知機能等の変化の把握
高齢化に伴う、認知機能の低下を把握するために、静止視力、動体視力、眩光下視力及び明反
応からの視力回復時間について分析を行った。両眼静止視力は平均で 0.50 であり、年齢の増加
に伴って低下する傾向が認められる。特に 75 歳未満と 80 歳以上で有意な差が見られ、75 歳未
満と 75 歳~79 歳での差は比較的小さい。
また、動体視力、眩光下視力、視力回復時間においても、同様に年齢の増加に伴う機能の低下
が見られる。検定の結果、視力回復時間が最も高齢化に伴う変化が著しい傾向にある。
受講回数別に見ても同様の傾向であるが、眩光下視力と受講回数の関係が大きくなっている。
表3-3
視力等測定値と年齢の関係
平均値
75歳未満
静止視力
動体視力
眩光下視力
視力回復時間(秒)
0.54
0.25
0.36
53.46
75~79歳
サンプル数
80歳以上
0.50
0.22
0.31
58.47
全サンプル 75歳未満
0.45
0.19
0.27
67.95
0.50
0.22
0.31
59.81
75~79歳
159
159
156
156
248
248
245
244
分散分析
Pr(>F)
F値
0.52
0.24
0.35
55.56
0.53
0.22
0.34
60.58
0.17
0.19
0.19
23.02
0.17
0.18
0.19
21.74
80歳以上
全サンプル
0.17
0.17
0.19
18.62
0.17
0.18
0.19
21.95
多重比較
0.0083
** 0.01
75歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.0058 **
動体視力
6.661
0.0014
** 0.01
75歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.000822 ***
眩光下視力
7.655
0.00053
視力回復時間(秒)
19.32
表3-4
静止視力
動体視力
眩光下視力
視力回復時間(秒)
570
570
563
562
75~79歳
4.828
0.000000008
***0.0001 75歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.000319 ***
***0.0001
75歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.0001 ***
80歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.0001 ***
0.001<=P<0.01**
0.01 <=P<0.05 *
視力等測定値と受講回数の関係
平均値
2回目
163
163
162
162
全サンプル 75歳未満
静止視力
0<=P<0.001***
1回目
標準偏差
80歳以上
サンプル数
3回目
全サンプル
0.45
0.20
0.26
63.07
1回目
0.50
0.22
0.31
59.81
189
189
182
181
F値
2回目
190
190
190
190
分散分析
Pr(>F)
3回目
標準偏差
全サンプル
191
191
191
191
570
570
563
562
1回目
2回目
0.18
0.18
0.19
22.95
0.16
0.18
0.18
21.21
3回目
5.831
0.0031
** 0.01
1回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.01532 *
2回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.00578 **
動体視力
7.054
0.0009
***0.0001
1回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.00055 ***
11.950
0.00001
***0.0001
1回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.0001 ***
2回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.000179 ***
** 0.01
1回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.00267 **
視力回復時間(秒)
5.708 0.00351
0<=P<0.001***
0.17
0.18
0.19
21.95
多重比較
静止視力
眩光下視力
全サンプル
0.18
0.17
0.20
21.17
0.001<=P<0.01**
0.01 <=P<0.05 *
以下、分析には、箱ひげ図(ボックスプロット)を用いて整理している。
長方形の横棒が中央値、箱内の●印が平均値である。長方形の下端が 25 パー
80.0
センタイル値、上端が 75 パーセンタイル値を示す。ひげの上下は、最大値と
70.0
最小値である。
60.0
50.0
最大値
40.0
30.0
27.1
20.0
0.0
0.1(n=55)
10.0
75 パーセンタイル値
平均値
中央値
25 パーセンタイル値
最小値
-44-
図3-7
箱ひげ図の例
年齢別に静止視力、動体視力、眩光下視力、視力回復時間を整理した。いずれも年齢が高くな
ると検査値が悪くなっている。ただし、受講者によりばらつきが大きく、80 歳以上でも視力を
1.2 に維持している場合も見られる。
(静止視力)
(動体視力)
1.40
平均値
1.4
1.20
1.2
1.00
1.0
0.80
0.8
0.6
0.50
0.45
0.40
0.50
0.4
0.25
(眩光下視力)
0.22
75~79歳
(n=248)
75歳未満
(n=159)
全体
(n=570)
0.0
80歳以上
(n=163)
0.00
75~79歳
(n=248)
0.2
75歳未満
(n=159)
0.20
0.19
0.22
全体
(n=570)
0.54
80歳以上
(n=163)
0.60
平均値
(視力回復時間(秒)
1.4
平均値
100
平均値
90
1.2
80
1.0
70
0.8
60
67.95
53.46
58.47
59.81
50
0.6
40
0.4
0.36
0.31
0.27
0.2
30
0.31
20
10
図3-8
全体
(n=562)
80歳以上
(n=162)
75歳未満
(n=156)
75~79歳
(n=244)
0
全体
(n=563)
80歳以上
(n=162)
75~79歳
(n=245)
75歳未満
(n=156)
0.0
静止視力、動体視力、眩光下視力及び明反応からの視力回復時間(年齢別)
-45-
受講回数別についても静止視力、動体視力、眩光下視力、視力回復時間を整理した。年齢で見
た場合と同様の傾向であり、受講回数が多くなると、検査値が悪くなる傾向にある。
(静止視力)
(動体視力)
1.40
平均値
1.4
1.20
1.2
1.00
1.0
0.80
0.8
0.6
0.45
0.40
0.50
0.4
0.24
全体
(n=570)
1回目
(n=189)
0.0
3回目
(n=191)
0.00
2回目
(n=190)
0.2
1回目
(n=189)
0.20
(眩光下視力)
0.22
0.20
0.22
全体
(n=570)
0.53
3回目
(n=191)
0.52
2回目
(n=190)
0.60
平均値
(視力回復時間(秒)
1.4
平均値
100
平均値
90
1.2
80
1.0
70
60
0.8
55.56
60.58
63.07
59.81
50
0.6
0.35
30
0.34
0.26
0.2
0.31
20
10
全体
(n=562)
3回目
(n=191)
全体
(n=563)
3回目
(n=191)
2回目
(n=190)
1回目
(n=182)
図3-9
2回目
(n=190)
0
0.0
1回目
(n=181)
0.4
40
静止視力、動体視力、眩光下視力及び明反応からの視力回復時間(受講回数別)
-46-
(2)年齢基準による認知機能の変化
動体視力、視力回復時間、眩光下視力については、年齢基準により、1.劣っている、2.や
や劣っている、3.普通、4.やや優れている、5.優れている、の5ランクに分類される。年
齢及び受講回数毎にこのランクの変化を把握した。なお、複数実施の中でミスがあると、視力値
は判定されるが、年齢基準による優劣は判定されないため、先に整理した、測定値より若干サン
プル数が少なくなっている。同一年齢層基準では、優れている、やや優れているの割合が、年齢
が上がるに従い減少している。
動体視力評価値(同一年齢層基準)
劣っている
やや劣っている
0%
普通
20%
75歳未満(155)
21.3%
75~79歳(244)
21.7%
6.1%
21.3%
15.4%4.9%
17.9%
23.9%
100%
18.7% 11.0%
21.7%
24.1%
29.4%
優れている
80%
21.9%
37.7%
合計(561)
60%
27.1%
29.1%
80歳以上(162)
やや優れている
40%
18.9% 7.1%
20.7%
眩光下視力評価値(同一年齢層基準)
劣っている
やや劣っている
0%
75歳未満(156)
20%
14.1%
75~79歳(245)
100%
26.3%
11.1%
25.3%
32.9%
3.2%
15.6% 2.0%
33.6%
42.0%
17.4%
優れている
80%
30.8%
31.6%
20.4%
合計(563)
やや優れている
60%
25.6%
17.6%
80歳以上(162)
普通
40%
1.2%
17.3% 2.1%
30.4%
視力回復時間評価値(同一年齢層基準)
劣っている
やや劣っている
0%
20%
普通
75歳未満(156) 10.3% 16.7%
75~79歳(244)
80歳以上(162)
合計(562)
13.9%
24.1%
15.8%
やや優れている
40%
60%
48.4%
17.2% 2.0%
46.9%
22.2%
19.0%
47.9%
100%
23.1% 1.9%
48.1%
18.4%
優れている
80%
6.8%
15.8%1.4%
図3-10 動体視力、眩光下視力及び明反応からの視力回復時間の年齢基準による優劣(年齢別)
(同一年齢層基準)
-47-
若い世代からの衰えを把握するため、30~59 歳基準で評価した場合、動体視力、眩光下視力
ともに「やや劣っている」以下の、劣っている評価が年齢層に関係なく概ね9割前後を占め、年
齢が増加するに従い、
「劣っている」の割合が増加している。
動体視力評価値(30~59歳基準)
劣っている
やや劣っている
0%
75歳未満(155)
20%
普通
21.3%
75~79歳(244)
60%
100%
12.3%
57.8%
37.7%
合計(561)
優れている
80%
61.9%
29.1%
80歳以上(162)
やや優れている
40%
11.5% 1.2%
11.1%
51.2%
29.4%
4.5%
57.0%
11.6%
1.8%
眩光下視力評価値(30~59歳基準)
劣っている
0%
やや劣っている
20%
75歳未満(156)
普通
やや優れている
40%
60%
53.8%
75~79歳(245)
6.4%
28.3%
77.8%
合計(563)
100%
39.7%
66.8%
80歳以上(162)
優れている
80%
5.3%
20.4% 1.2%0.6%
66.4%
29.2%
4.4%0.2%
視力回復時間評価値(30~59歳基準)
劣っている
0%
75歳未満(156)
75~79歳(244)
80歳以上(162)
合計(562)
やや劣っている
20%
33.3%
普通
やや優れている
40%
60%
80%
52.6%
56.8%
4.1%0.4%
40.7%
42.2%
100%
13.5% 0.6%
57.4%
38.1%
優れている
51.2%
2.5%
6.2% 0.4%
図3-11 動体視力、眩光下視力及び明反応からの視力回復時間の年齢基準による優劣(年齢別)
(30~59 歳基準)
-48-
受講回数別についても動体視力、眩光下視力、視力回復時間について、年齢基準による、1.
劣っている、2.やや劣っている、3.普通、4.やや優れている、5.優れているの構成比を
整理した。年齢で見た場合と同様の傾向であり、受講回数が多くなると、検査値が悪くなる傾向
にある。
動体視力評価値(同一年齢層基準)
劣っている
やや劣っている
0%
普通
20%
1回目(183)
20.2%
2回目(188)
30.1%
37.9%
合計(561)
80%
18.0%
21.3%
25.0%
23.9%
100%
10.4%
18.1% 6.4%
17.4% 4.7%
18.9%
21.1%
29.4%
優れている
60%
20.7%
29.8%
3回目(190)
やや優れている
40%
18.9% 7.1%
20.7%
眩光下視力評価値(同一年齢層基準)
劣っている
やや劣っている
0%
20%
1回目(182)
14.4%
29.3%
2回目(190)
12.6%
30.5%
3回目(191)
普通
60%
17.9%
12.6%
22.0%
32.9%
100%
21.5% 3.9%
37.9%
38.7%
17.4%
優れている
80%
31.5%
25.1%
合計(563)
やや優れている
40%
1.1%
1.6%
17.3% 2.1%
30.4%
視力回復時間評価値(同一年齢層基準)
劣っている
やや劣っている
0%
20%
1回目(181)
13.3%
2回目(190)
14.2%
3回目(191)
合計(562)
図3-12
19.9%
15.8%
普通
やや優れている
40%
16.0%
20.0%
60%
19.0%
優れている
100%
20.4% 2.2%
48.1%
49.5%
46.1%
20.9%
80%
47.9%
14.7%1.6%
12.6%
15.8%1.4%
動体視力、眩光下視力及び明反応からの視力回復時間の年齢基準による優劣(受講回数別)
(同一年齢層基準)
-49-
動体視力評価値(30~59歳基準)
劣っている
やや劣っている
0%
1回目(183)
20%
普通
60%
20.2%
2回目(188)
100%
15.8%
58.0%
37.9%
合計(561)
優れている
80%
61.2%
29.8%
3回目(190)
やや優れている
40%
9.6%
2.1%
9.5% 0.5%
52.1%
29.4%
2.7%
57.0%
11.6%
1.8%
眩光下視力評価値(30~59歳基準)
劣っている
0%
やや劣っている
20%
1回目(182)
普通
やや優れている
40%
60%
59.7%
2回目(190)
4.4%0.6%
31.6%
75.9%
合計(563)
100%
35.9%
63.2%
3回目(191)
優れている
80%
5.3%
20.4% 3.7%
66.4%
29.2%
4.4%0.2%
視力回復時間評価値(30~59歳基準)
劣っている
0%
1回目(181)
2回目(190)
3回目(191)
合計(562)
やや劣っている
20%
普通
やや優れている
40%
60%
33.7%
80%
55.2%
43.2%
47.1%
51.2%
42.2%
100%
10.5% 0.6%
51.6%
49.2%
優れている
4.7% 0.5%
3.7%
6.2% 0.4%
図3-13 動体視力、眩光下視力及び明反応からの視力回復時間の年齢基準による優劣(受講回数別)
(30~59 歳基準)
-50-
3-6
選択反応検査結果から見た反応時間等の変化
選択反応検査は、選択的な視覚刺激をもとに、操作を行う際の時間等を測定するものである。
このデータを活用し、反応の遅れ等を把握した。
(高齢者講習用運転操作検査器の基準等について
警察庁交通局運転免許課)
高齢者講習用運転操作検査器の基準等より抜粋
【選択反応検査】
無作為の順序で表示する2種類以上の選択的な視覚刺激を設定し、これらの
刺激に対応して手足によりハンドル又はペダル等を操作する反応方法を決めて
おき、いずれかの刺激を表示したとき、その刺激に対応する反応方法により、
できる限り速く、かつ、正確に反応させる。
(例えば、信号の青、黄、赤を呈
示し、道路を走行中、赤色信号を発見した場合にはブレーキペダルを踏み、黄
色信号を発見した場合にはアクセルペダルを離すなどの反応をさせる。
)
(1)年齢及び受講回数と選択反応検査結果の比較
アクセル及びブレーキの選択反応時間、反応むら、誤反応数について見た。年齢の高まりとと
もにアクセルの反応時間は単調に増加しており、全体の平均は 0.70 秒、75 歳未満が 0.65 秒に対
して、80 歳以上では 0.75 と、0.1 秒増加している。この傾向は、
「誤反応数」等でも同様に見ら
れる。視力で見た場合と同様に、75 歳未満と 80 歳以上で有意な差が見られ、75 歳未満と 75 歳
~79 歳での差は比較的小さい。
ブレーキ誤反応数で、最も年齢別のグループ間での違いが見られた。
表3-5
2.選択反応検査
アクセル及びブレーキの選択反応時間、反応むら、誤反応数等(年齢別)
平均値
75歳未満
アクセル反応時間
アクセル反応むら
アクセル誤反応数
ブレーキ反応時間
ブレーキ反応むら
ブレーキ誤反応数
無反応数
2.選択反応検査
アクセル反応時間
アクセル反応むら
アクセル誤反応数
ブレーキ反応時間
ブレーキ反応むら
75~79歳
0.65
0.46
0.59
0.64
0.23
0.09
0.83
0.70
0.44
0.70
0.68
0.24
0.18
0.71
サンプル数
80歳以上
全サンプル
0.75
0.45
1.02
0.71
0.26
0.47
0.61
0.70
0.45
0.76
0.68
0.24
0.24
0.72
75歳未満
75~79歳
154
149
161
161
160
161
161
分散分析
Pr(>F)
F値
0.0009 ***0.001
7.115
0.8050 非有意
0.217
0.0184 * 0.05
4.024
6.105 0.00238 ** 0.01
0.1330 非有意
2.023
240
229
249
244
242
249
249
標準偏差
80歳以上
151
140
163
155
151
163
163
全サンプル
545
518
573
560
553
573
573
75歳未満
0.22
0.25
1.30
0.11
0.14
0.44
0.88
75~79歳
0.23
0.26
1.34
0.23
0.15
0.83
0.87
80歳以上
0.25
0.23
1.67
0.17
0.16
1.30
0.78
全サンプル
0.23
0.25
1.44
0.19
0.15
0.92
0.85
多重比較
75歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.000538 ***
非有意
75歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.0197 *
75歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.00147 **
非有意
75歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.00047 ***
ブレーキ誤反応数
8.002
0.0004
無反応数
2.701
非有意
0.0680 非有意
0<=P<0.001***
***0.001 80歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.00522 **
-51-
0.001<=P<0.01**
0.01 <=P<0.05 *
受講回数別についても年齢別に見た場合と同様の傾向であるが、アクセル反応時間、ブレーキ
反応時間、ブレーキ誤反応数で、受講回数による違いが見られた。
表3-6
アクセル及びブレーキの選択反応時間、反応むら、誤反応数等(受講回数別)
2.選択反応検査
アクセル反応時間
アクセル反応むら
アクセル誤反応数
ブレーキ反応時間
ブレーキ反応むら
ブレーキ誤反応数
無反応数
平均値
1回目
0.63
0.42
0.63
0.62
0.23
0.12
0.73
2.選択反応検査
アクセル反応時間
2回目
サンプル数
3回目
0.74
0.48
0.81
0.68
0.23
0.10
0.68
1回目
全サンプル
0.74
0.44
0.84
0.73
0.27
0.50
0.73
0.70
0.45
0.76
0.68
0.24
0.24
0.72
2回目
178
175
191
188
188
191
191
標準偏差
3回目
185
171
191
191
189
191
191
182
172
191
181
176
191
191
545
518
573
560
553
573
573
分散分析
Pr(>F)
F値
2.649
1.204
ブレーキ反応時間
15.300
0.0000003
ブレーキ反応むら
3.018
0.0497
0.18
0.22
1.42
0.11
0.15
0.65
0.84
2回目
3回目
0.25
0.28
1.42
0.13
0.12
0.52
0.83
全サンプル
0.25
0.24
1.47
0.27
0.19
1.33
0.89
0.23
0.25
1.44
0.19
0.15
0.92
0.85
多重比較
1回目と2回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.000022 ***
1回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.000039 ***
13.220 0.000002 ***0.001
アクセル反応むら
アクセル誤反応数
1回目
全サンプル
0.0717 非有意
非有意
0.3010 非有意
非有意
1回目と2回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.0124 *
***0.001 1回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) <0.001 ***
2回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.0182 *
ブレーキ誤反応数
無反応数
非有意
*0.05
1回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.000137 ***
2回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) <0.0001 ***
11.620 0.000011 ***0.001
0.239
非有意
0.7880 非有意
0.001<=P<0.01**
0<=P<0.001***
(アクセル反応時間)
0.01 <=P<0.05 *
(アクセル反応むら)
2
平均値
1.6
平均値
1.8
1.4
1.6
1.4
1.2
1.2
1
1
0.8
0.70
0.6
0.6
0.4
0.4
0.2
0.2
0.44
0.45
0.45
0
75歳未満
(n=149)
全体
(n=545)
80歳以上
(n=151)
75~79歳
(n=240)
75歳未満
(n=154)
0
0.46
全体
(n=518)
0.75
80歳以上
(n=140)
0.65
0.70
75~79歳
(n=229)
0.8
アクセル誤反応数については、7割程度が0回(誤反応なし)であった。
(アクセル誤反応数)
5
平均値
(アクセル誤反応数の年齢別分布)
4
0.0%
3
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
75~79歳
60.0%
80歳以上
70.0%
1回
2回
0.59
0.70
1.02
3回
0.76
4回
5回
全体
(n=573)
80歳以上
(n=163)
75~79歳
(n=249)
75歳未満
(n=161)
0
10.6%
10.5% 12.9%
4.3%
3.3% 5.2%
1.9%
3.6%
7.9%
3.1%
4.4%
7.2%
4.3%
3.6%
0.7%
図3-14 アクセル及びブレーキの選択反応時間、反応むら、誤反応数等(年齢別)(1)
-52-
80.0%
75.8%
70.3%
0回
2
1
10.0%
75歳未満
70.4%
(ブレーキ反応時間)
(ブレーキ反応むら)
平均値
3.5
1.6
平均値
1.4
3
1.2
2.5
1
2
0.8
1.5
0.6
1
0.64
0.68
0.5
0.4
0.71
0.68
0.24
0.23
0.2
0.26
0.24
平均値
5
4
4
3
3
2
2
1
1
0.83
0.71
0.61
0.72
全体
(n=573)
80歳以上
(n=163)
75歳未満
(n=161)
0
全体
(n=573)
80歳以上
(n=163)
75~79歳
(n=249)
0.24
平均値
75~79歳
(n=249)
0.47
0.18
0.09
75歳未満
(n=161)
全体
(n=553)
(誤反応数 無反応)
5
0
75~79歳
(n=242)
75歳未満
(n=160)
全体
(n=560)
80歳以上
(n=155)
75~79歳
(n=244)
75歳未満
(n=161)
(ブレーキ誤反応数)
80歳以上
(n=151)
0
0
図3-15 アクセル及びブレーキの選択反応時間、反応むら、誤反応数等(年齢別)(2)
(アクセル反応時間)
(アクセル反応むら)
2
平均値
1.8
1.2
1.4
1
1.2
1
0.8
0.6
0.70
0.4
0.4
1回目
(n=175)
全体
(n=545)
0
3回目
(n=182)
0
2回目
(n=185)
0.2
1回目
(n=178)
0.2
0.42
0.48
0.44
0.45
全体
(n=518)
0.74
3回目
(n=172)
0.63
0.74
2回目
(n=171)
0.6
平均値
1.4
1.6
0.8
1.6
図3-16 アクセル及びブレーキの選択反応時間、反応むら、誤反応数等(受講回数別)(1)
-53-
(アクセル誤反応数)
5
平均値
(アクセル誤反応数の年齢別分布)
4
0.0%
20.0%
1回目
40.0%
60.0%
1回
2回
2
3回
1
0.63
0.81
0.84
4回
0.76
5回
100.0%
67.0%
7.9%
13.7%13.1%
4.2%
3.8% 5.2%
2.1%
69.9%
4.2%
6.6%
1.6%
7.3%
5.5%
6.8%
3.1%
0.5%
全体
(n=573)
3回目
(n=191)
2回目
(n=191)
1回目
(n=191)
0
3回目
80.0%
77.5%
0回
3
2回目
(ブレーキ反応時間)
(ブレーキ反応むら)
平均値
3.5
1.6
平均値
1.4
3
1.2
2.5
1
2
0.8
1.5
0.6
1
0.62
0.68
0.4
0.73
0.5
0.68
0.23
0.2
0.23
0.27
0.24
5
4
4
3
3
2
2
1
1
0.73
0.68
0.73
0.72
全体
(n=573)
3回目
(n=191)
0
1回目
(n=191)
0.24
全体
(n=573)
3回目
(n=191)
2回目
(n=191)
1回目
(n=191)
0.10
0.50
平均値
2回目
(n=191)
平均値
0
全体
(n=553)
(誤反応数 無反応)
5
0.12
3回目
(n=176)
1回目
(n=188)
全体
(n=560)
3回目
(n=181)
2回目
(n=191)
1回目
(n=188)
(ブレーキ誤反応数)
2回目
(n=189)
0
0
図3-17 アクセル及びブレーキの選択反応時間、反応むら、誤反応数等(受講回数別)(2)
-54-
(2)年齢基準による反応時間等の変化
測定結果を基にした評価は、カテゴリに分類されている。この評価値について年齢別、受講回
数別に評価を行った。
元データは5カテゴリであるが、ここでは、「注意」、「やや注意」を「注意」、「普通」を「普
通」、
「優れている」
、
「やや優れている」を「優れている」と、3カテゴリにまとめて分析してい
る。以下でも同様である。
1)アクセルに関する反応検査による評価
アクセル・反応時間、アクセル・誤反応数については、年齢が高くなるに従い、
「優れている」
の割合が減少している。アクセル・反応時間は年齢の高まりとともに、
「注意」が増加している。
アクセル・反応むらでは、その傾向は弱い。これは、先に見たカテゴリに分ける前の数値データ
で有意と判定された結果と同様である。
アクセル・反応時間(同一年齢層基準)
優れている
0%
75歳未満(161)
普通
20%
40%
24.2%
75~79歳(249)
28.6%
15.3%
100%
47.8%
52.8%
38.7%
15.9%
80%
47.2%
36.9%
80歳以上(163) 8.6%
合計(573)
注意
60%
49.0%
35.1%
アクセル・反応むら(同一年齢層基準)
優れている
0%
20%
75歳未満(161)
20.5%
75~79歳(249)
21.7%
80歳以上(163)
19.6%
合計(573)
20.8%
普通
40%
注意
60%
26.1%
80%
100%
53.4%
43.4%
34.9%
52.1%
28.2%
48.7%
30.5%
アクセル・誤反応数(同一年齢層基準)
優れている
0%
75歳未満(161)
75~79歳(249)
80歳以上(163)
合計(573)
20%
普通
40%
注意
60%
80%
75.8%
100%
9.9% 14.3%
70.3%
16.9%
12.9%
9.8%
65.6%
70.5%
24.5%
11.2%
図3-18 アクセルの評価値の構成比(年齢別
-55-
18.3%
同一年齢層基準)
若い世代からの衰えを把握するため、30~59 歳基準で評価した場合、
「注意」の割合が増加し、
6~8割程度に達する。
アクセル・反応時間(30~59歳基準)
優れている
0%
75歳未満(161)
普通
20%
12.4%
注意
40%
60%
23.0%
100%
64.6%
75~79歳(249) 6.4% 19.3%
74.3%
80歳以上(163) 2.5%15.3%
合計(573) 7.0%
80%
82.2%
19.2%
73.8%
アクセル・反応むら(30~59歳基準)
優れている
0%
75歳未満(161)
15.5%
75~79歳(249)
14.1%
80歳以上(163) 10.4%
合計(573)
普通
20%
13.4%
40%
注意
60%
18.6%
80%
100%
65.8%
59.8%
26.1%
22.1%
67.5%
22.9%
63.7%
アクセル・誤反応数(30~59歳基準)
優れている
0%
75歳未満(161)
75~79歳(249)
80歳以上(163)
合計(573)
20%
普通
40%
注意
60%
80%
75.8%
100%
24.2%
70.3%
29.7%
65.6%
34.4%
70.5%
29.5%
図3-19 アクセルの評価値の構成比(年齢別
-56-
30~59 歳基準)
受講回数別についても年齢で見た場合と同様の傾向であり、受講回数が多くなると、検査値が
悪くなる傾向にある。ただし、2回目と3回目の違いはそれほど見られない。
アクセル・反応時間(同一年齢層基準)
優れている
0%
1回目(191)
2回目(191)
普通
20%
40%
24.1%
注意
60%
32.5%
80%
43.5%
12.6%
34.6%
52.9%
3回目(191) 11.0%
38.2%
50.8%
合計(573)
15.9%
100%
35.1%
49.0%
アクセル・反応むら(同一年齢層基準)
優れている
0%
1回目(191)
20%
22.5%
普通
40%
注意
60%
29.8%
80%
100%
47.6%
2回目(191)
19.9%
3回目(191)
19.9%
33.5%
46.6%
合計(573)
20.8%
30.5%
48.7%
51.8%
28.3%
アクセル・誤反応数(同一年齢層基準)
優れている
0%
1回目(191)
20%
普通
40%
注意
60%
80%
100%
7.3% 15.2%
77.5%
2回目(191)
67.0%
13.1%
19.9%
3回目(191)
67.0%
13.1%
19.9%
合計(573)
70.5%
11.2%
18.3%
図3-20 アクセルの評価値の構成比(受講回数別
-57-
同一年齢層基準)
アクセル・反応時間(30~59歳基準)
優れている
0%
1回目(191)
普通
20%
9.9%
注意
40%
60%
26.2%
100%
63.9%
2回目(191) 5.8% 16.8%
77.5%
3回目(191) 5.2% 14.7%
合計(573) 7.0%
80%
80.1%
19.2%
73.8%
アクセル・反応むら(30~59歳基準)
優れている
0%
1回目(191)
普通
20%
16.2%
40%
注意
60%
22.5%
2回目(191)
12.0%
3回目(191)
12.0%
26.7%
合計(573)
13.4%
22.9%
80%
100%
61.3%
68.6%
19.4%
61.3%
63.7%
アクセル・誤反応数(30~59歳基準)
優れている
0%
1回目(191)
20%
普通
40%
注意
60%
77.5%
80%
100%
22.5%
2回目(191)
67.0%
33.0%
3回目(191)
67.0%
33.0%
合計(573)
70.5%
29.5%
図3-21 アクセルの評価値の構成比(受講回数別
-58-
30~59 歳基準)
2)アクセルの評価値の変化
選択反応検査(アクセル)の反応時間、反応むら、誤反応について、各回(3回受講)の評価値
の変化パターンを集計した。
元データの評価値は5段階であるが、煩雑を避けるため3段階(「優れている+やや優れている」
を A、「普通」を B、「注意+やや注意」を C)とし、3回の結果を連結して示した。
なお、評価値の変化パターンの分析については、以降、同様の処理を行う。
3回とも低評価である「CCC」が、反応時間、反応むらともに2割程度を占める。A から B 又
は C へと評価が低下するパターンが全体の3割前後あり、評価の高まるパターンは少ない。誤反応
数では、評価が高いまま止まっている A A A が 45.5%あった。
アクセル・反応時間(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
評価上昇
2
6
2
2
11
8
0
14
37
7
4
13
2
3
7
4
10
19
1
3
4
1
3
0
7
2
19
191
構成比
1.0%
3.1%
1.0%
1.0%
5.8%
4.2%
0.0%
7.3%
19.4%
3.7%
2.1%
6.8%
1.0%
1.6%
3.7%
2.1%
5.2%
9.9%
0.5%
1.6%
2.1%
0.5%
1.6%
0.0%
3.7%
1.0%
9.9%
度数
82
42.9%
69
36.1%
40
20.9%
0.0%
変化なし
変化なし
度数
評価低下
パターン
評価上昇
変化類型
アクセル・反応時間(同一年齢層基準)
相対度数
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0% 20.0% 30.0%
1.0%
3.1%
1.0%
1.0%
5.8%
4.2%
0.0%
7.3%
19.4%
3.7%
2.1%
6.8%
1.0%
1.6%
3.7%
2.1%
5.2%
9.9%
0.5%
1.6%
2.1%
0.5%
1.6%
0.0%
3.7%
1.0%
9.9%
図3-22 アクセルの評価値の変化のパターン別構成比(1)
-59-
アクセル・反応むら(同一年齢層基準)
0.0%
変化なし
相対度数
度数
78
40.8%
29.3%
57
29.8%
評価低下
56
評価上昇
アクセル・反応むら(同一年齢層基準)
変化類型
パターン 度数
構成比
変化なし
AAA
3
1.6%
ABA
2
1.0%
ACA
4
2.1%
BAB
6
3.1%
BBB
3
1.6%
BCB
9
4.7%
CAC
8
4.2%
CBC
14
7.3%
CCC
29
15.2%
評価低下
AAB
7
3.7%
AAC
3
1.6%
ABB
4
2.1%
ABC
6
3.1%
ACB
7
3.7%
ACC
7
3.7%
BAC
2
1.0%
BBC
7
3.7%
BCC
13
6.8%
評価上昇
BAA
5
2.6%
BBA
7
3.7%
BCA
5
2.6%
CAA
2
1.0%
CAB
2
1.0%
CBA
5
2.6%
CBB
6
3.1%
CCA
5
2.6%
CCB
20
10.5%
合計
191
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0% 20.0% 30.0%
1.6%
1.0%
2.1%
3.1%
1.6%
4.7%
4.2%
7.3%
15.2%
3.7%
1.6%
2.1%
3.1%
3.7%
3.7%
1.0%
3.7%
6.8%
2.6%
3.7%
2.6%
1.0%
1.0%
2.6%
3.1%
2.6%
10.5%
アクセル・誤反応数(同一年齢層基準)
アクセル・誤反応数(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
評価上昇
87
12
7
0
0
0
4
3
6
10
8
6
1
7
10
3
1
2
6
0
2
10
0
1
1
3
1
191
構成比
45.5%
6.3%
3.7%
0.0%
0.0%
0.0%
2.1%
1.6%
3.1%
5.2%
4.2%
3.1%
0.5%
3.7%
5.2%
1.6%
0.5%
1.0%
3.1%
0.0%
1.0%
5.2%
0.0%
0.5%
0.5%
1.6%
0.5%
度数
相対度数
119
62.3%
48
25.1%
24
12.6%
-10.0%
変化なし
変化なし
度数
評価低下
パターン
評価上昇
変化類型
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0%
30.0%
45.5%
6.3%
3.7%
0.0%
0.0%
0.0%
2.1%
1.6%
3.1%
5.2%
4.2%
3.1%
0.5%
3.7%
5.2%
1.6%
0.5%
1.0%
3.1%
0.0%
1.0%
5.2%
0.0%
0.5%
0.5%
1.6%
0.5%
図3-23 アクセルの評価値の変化のパターン別構成比(2)
-60-
50.0%
70.0%
3)ブレーキに関する反応検査による評価
ブレーキについても、アクセルと同様に、年齢による差が見られた。またブレーキ・反応時間で
は、75 歳未満と 75~79 歳の差が小さいが、80 歳以上になると急激に「注意」の割合が増加して
いる。ブレーキ・反応むらについては、他の指標と比較して年齢による低下が小さい。
ブレーキ・反応時間(同一年齢層基準)
優れている
0%
普通
20%
75歳未満(161)
40%
14.5%
40.2%
35.6%
15.4%
100%
31.7%
45.4%
80歳以上(163) 11.0%
合計(573)
80%
47.2%
21.1%
75~79歳(249)
注意
60%
53.4%
43.1%
41.5%
ブレーキ・反応むら(同一年齢層基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
75~79歳(249)
80歳以上(163)
合計(572)
20%
普通
注意
40%
60%
38.8%
80%
34.4%
34.9%
32.1%
39.3%
28.2%
34.1%
100%
26.9%
32.9%
32.5%
34.8%
31.1%
ブレーキ・誤反応数(同一年齢層基準)
優れている
0%
20%
普通
40%
注意
60%
75歳未満(161)
98.8%
75~79歳(249)
96.4%
80%
100%
0.0%
1.2%
0.4%
3.2%
80歳以上(163)
90.8%
1.8%
7.4%
合計(573)
95.5%
0.7%
3.8%
図3-24 ブレーキの評価値の構成比(年齢別
-61-
同一年齢層基準)
ブレーキ・反応時間(30~59歳基準)
優れている
0%
75歳未満(161)
普通
20%
13.0%
注意
60%
80%
45.3%
75~79歳(249) 10.0%
80歳以上(163) 8.6%
40%
41.6%
36.1%
53.8%
65.6%
25.8%
合計(573) 10.5%
100%
35.8%
53.8%
ブレーキ・反応むら(30~59歳基準)
優れている
0%
75歳未満(161)
普通
40%
25.6%
75~79歳(249)
80歳以上(163)
20%
41.9%
12.9%
100%
41.0%
42.9%
44.2%
19.8%
80%
33.1%
38.6%
20.5%
合計(573)
注意
60%
41.1%
39.3%
ブレーキ・誤反応数(30 ~59 歳基準)
優れている
0%
20%
普通
40%
注意
60%
80%
100%
75歳未満(161)
94.4%
5.6%
75~79歳(249)
93.6%
6.4%
80歳以上(163)
合計(573)
85.3%
91.4%
図3-25 ブレーキの評価値の構成比(年齢別
-62-
14.7%
8.6%
30~59 歳基準)
ブレーキ・反応時間(同一年齢層基準)
優れている
0%
普通
20%
1回目(191)
40%
23.0%
2回目(191)
80%
51.3%
3回目(191) 8.9%
46.1%
52.9%
38.2%
15.4%
100%
25.7%
39.8%
14.1%
合計(573)
注意
60%
43.1%
41.5%
ブレーキ・反応むら(同一年齢層基準)
0%
優れている
20%
1回目(190)
36.3%
2回目(191)
34.6%
3回目(191)
合計(572)
普通
40%
60%
36.8%
34.6%
31.4%
100%
26.8%
30.9%
35.6%
33.0%
34.1%
注意
80%
34.8%
31.1%
ブレーキ・誤反応数(同一年齢層基準)
優れている
0%
20%
普通
40%
注意
60%
80%
100%
1回目(191)
98.4%
0.0%
1.6%
2回目(191)
98.4%
0.0%
1.6%
3回目(191)
合計(573)
89.5%
95.5%
2.1%
8.4%
0.7%
3.8%
図3-26 ブレーキの評価値の構成比(受講回数別 同一年齢層基準)
-63-
ブレーキ・反応時間(30~59歳基準)
優れている
0%
1回目(191)
2回目(191)
普通
20%
40%
80%
48.7%
15.7%
57.6%
26.2%
合計(573) 10.5%
100%
35.6%
32.5%
9.9%
3回目(191) 5.8%
注意
60%
68.1%
35.8%
53.8%
ブレーキ・反応むら(30~59歳基準)
優れている
0%
1回目(191)
20%
19.4%
3回目(191)
17.8%
合計(573)
19.8%
注意
60%
41.6%
22.1%
2回目(191)
普通
40%
80%
100%
36.8%
41.9%
38.7%
39.8%
42.4%
41.1%
39.3%
ブレーキ・誤反応数(30 ~59 歳基準)
優れている
0%
20%
普通
40%
注意
60%
80%
100%
1回目(191)
94.8%
5.2%
2回目(191)
94.8%
5.2%
3回目(191)
合計(573)
84.8%
15.2%
91.4%
図3-27 ブレーキの評価値の構成比(受講回数別
-64-
8.6%
30~59 歳基準)
4)ブレーキの評価値の変化
選択反応検査(ブレーキ)の反応時間、反応むら、誤反応について、各回(3回受講)の評価値
の変化パターンを集計した。
反応時間については、測定値の変化の傾向を反映して A から B 又は C へと評価が低下するパタ
ーンが多く全体の約4割を占めている。その中でもB→C→Cが最も多く 15.7%を占めている。
一方、反応むらでは、3回の測定での評価低下パターンの比率は3割強で、反応時間よりも低下
が進む傾向は低い。
ブレーキ・反応時間(同一年齢層基準)
0.0%
変化なし
相対度数
度数
91
47.6%
43.5%
17
8.9%
評価低下
83
評価上昇
ブレーキ・反応時間(同一年齢層基準)
変化類型
パターン 度数
構成比
変化なし
AAA
8
4.2%
ABA
3
1.6%
ACA
1
0.5%
BAB
8
4.2%
BBB
21
11.0%
BCB
13
6.8%
CAC
0
0.0%
CBC
9
4.7%
CCC
28
14.7%
評価低下
AAB
4
2.1%
AAC
3
1.6%
ABB
10
5.2%
ABC
7
3.7%
ACB
5
2.6%
ACC
3
1.6%
BAC
3
1.6%
BBC
18
9.4%
BCC
30
15.7%
評価上昇
BAA
0
0.0%
BBA
4
2.1%
BCA
1
0.5%
CAA
0
0.0%
CAB
1
0.5%
CBA
0
0.0%
CBB
4
2.1%
CCA
0
0.0%
CCB
7
3.7%
合計
191
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0% 20.0% 30.0%
4.2%
1.6%
0.5%
4.2%
11.0%
6.8%
0.0%
4.7%
14.7%
2.1%
1.6%
5.2%
3.7%
2.6%
1.6%
1.6%
9.4%
15.7%
0.0%
2.1%
0.5%
0.0%
0.5%
0.0%
2.1%
0.0%
3.7%
図3-28 ブレーキの評価値の変化のパターン別構成比(1)
-65-
ブレーキ・反応むら(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
評価上昇
構成比
13
6
5
10
9
4
4
8
11
6
7
8
13
9
2
8
5
10
7
9
8
0
10
5
3
6
4
190
度数
6.8%
3.2%
2.6%
5.3%
4.7%
2.1%
2.1%
4.2%
5.8%
3.2%
3.7%
4.2%
6.8%
4.7%
1.1%
4.2%
2.6%
5.3%
3.7%
4.7%
4.2%
0.0%
5.3%
2.6%
1.6%
3.2%
2.1%
0.0%
相対度数
70
36.8%
68
35.8%
52
27.4%
評価上昇
88.0%
0.0%
1.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.5%
0.0%
0.0%
1.6%
7.3%
0.0%
0.0%
0.0%
0.5%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.5%
0.5%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
100.0%
度数
0.0%
相対度数
171
89.5%
変化なし
168
0
2
0
0
0
1
0
0
3
14
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
1
1
0
0
0
0
191
構成比
18
9.4%
2
1.0%
評価低下
評価低下
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
度数
評価上昇
変化なし
パターン
10.0% 20.0% 30.0%
6.8%
3.2%
2.6%
5.3%
4.7%
2.1%
2.1%
4.2%
5.8%
3.2%
3.7%
4.2%
6.8%
4.7%
1.1%
4.2%
2.6%
5.3%
3.7%
4.7%
4.2%
0.0%
5.3%
2.6%
1.6%
3.2%
2.1%
ブレーキ・誤反応数(同一年齢層基準)
ブレーキ・誤反応数(同一年齢層基準)
変化類型
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
変化なし
変化なし
度数
評価低下
パターン
評価上昇
変化類型
ブレーキ・反応むら(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
20.0%
40.0%
60.0%
100.0%
88.0%
0.0%
1.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.5%
0.0%
0.0%
1.6%
7.3%
0.0%
0.0%
0.0%
0.5%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.5%
0.5%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
図3-29 ブレーキの評価値の変化のパターン別構成比(2)
-66-
80.0%
(3)選択反応検査結果(総合評価)
選択反応検査結果(総合評価)では、75 歳未満では、
「優れている」が全体の5割強存在する
が、年齢が上昇するに従い、減少し、80 歳以上では4割近くまで低下している。
選択反応検査結果・総合評価 (同一年齢層基準 )
優れている
0%
20%
75歳未満(161)
普通
40%
注意
60%
52.2%
75~79歳(249)
3.7%
44.2%
7.2%
43.6%
43.6%
合計(573)
100%
44.1%
48.6%
80歳以上(163)
80%
12.9%
44.0%
48.2%
7.9%
図3-30 選択反応検査結果(総合評価)の評価値の構成(年齢別 同一年齢層基準)
選択反応検査結果・総合評価(30~59歳基準)
優れている
0%
20%
75歳未満(161)
26.7%
75~79歳(249)
26.1%
80歳以上(163)
合計(573)
11.7%
22.2%
普通
40%
注意
60%
60.2%
56.2%
65.6%
60.0%
80%
100%
13.0%
17.7%
22.7%
17.8%
図3-31 選択反応検査結果(総合評価)の評価値の構成(年齢別 30~59 歳基準)
-67-
受講回数別についても年齢別に見た場合と同様の傾向であるが、いずれとも1回目から2回目
に急激に「優れている」が減少し、2回目から3回目の変化が小さくなっている。
選択反応検査結果・総合評価(同一年齢層基準)
0%
優れている
20%
1回目(191)
普通
40%
注意
80%
60%
60.7%
2回目(191)
41.9%
3回目(191)
41.9%
合計(573)
35.1%
4.2%
6.8%
51.3%
12.6%
45.5%
48.2%
100%
44.0%
7.9%
図3-32 選択反応検査結果(総合評価)の評価値の構成(受講回数別
同一年齢層基準)
選択反応検査結果・総合評価(30~59歳基準)
優れている
0%
1回目(191)
20%
16.8%
3回目(191)
16.2%
22.2%
注意
60%
33.5%
2回目(191)
合計(573)
普通
40%
53.4%
65.4%
61.3%
60.0%
80%
100%
13.1%
17.8%
22.5%
17.8%
図3-33 選択反応検査結果(総合評価)の評価値の構成(受講回数別
-68-
30~59 歳基準)
同一年齢層基準の、評価値の変化では、AAA が全体の約2割である。一方 AAB、ABB 等の評価
が低下するパターンも4割近くを占める。
変化類型では、
「変化なし」群が半分以上を占め、かつその評価も B までに留まっている。さら
に、
「評価低下」についても B で留まっているケースが殆どであり、評価は必ずしも低くはない。
選択反応検査結果・総合評価(同一年齢層基準)
選択反応検査結果・総合評価(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
評価上昇
36
22
1
12
21
4
0
3
0
21
1
25
8
2
0
2
6
4
8
8
2
0
0
3
2
0
0
191
構成比
18.8%
11.5%
0.5%
6.3%
11.0%
2.1%
0.0%
1.6%
0.0%
11.0%
0.5%
13.1%
4.2%
1.0%
0.0%
1.0%
3.1%
2.1%
4.2%
4.2%
1.0%
0.0%
0.0%
1.6%
1.0%
0.0%
0.0%
度数
99
0.0%
相対度数
51.8%
変化なし
変化なし
度数
69
36.1%
23
12.0%
評価低下
パターン
評価上昇
変化類型
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0% 20.0% 30.0%
18.8%
11.5%
0.5%
6.3%
11.0%
2.1%
0.0%
1.6%
0.0%
11.0%
0.5%
13.1%
4.2%
1.0%
0.0%
1.0%
3.1%
2.1%
4.2%
4.2%
1.0%
0.0%
0.0%
1.6%
1.0%
0.0%
0.0%
図3-34 選択反応検査結果(総合評価)の評価値変化のパターン別構成比
-69-
3-7
注意配分・複数作業検査から見た反応時間等の変化
注意配分・複数作業検査は、注意を分散させることを意図した視覚刺激を表示して反応の要求
をし、反応を測定する。このデータを活用し、反応の遅れ等を把握した。
(高齢者講習用運転操作検査器の基準等について
警察庁交通局運転免許課)
高齢者講習用運転操作検査器の基準等より抜粋
【注意配分・複数作業検査】
画面上のある特定の位置に、注意を集中させるような視覚刺激を表示し、反
応させる課題を与え、同時に画面上のある位置に注意を分散させることを意図
した視覚刺激を表示して反応の要求をする。この場合における反応方法は、集
中させる刺激に対する反応を3種類の操縦装置に類似する装置(①ハンドル
②アクセルペダル・ブレーキペダル、又はスロットルグリップ・ブレーキレバ
ー③その他の装置)のうちのいずれかの装置の操作によって行いながら、分
散させる刺激に対する反応を、集中させる刺激に対する反応に用いる装置以外
の装置により行わせる。
(例えば、つづら折りのカーブの続く道路をハンドル
操作をして走行中、障害物を発見してブレーキを踏むなどの反応をさせる。
)
(1)年齢及び受講回数と注意配分・複数作業検査結果の比較
選択反応検査結果と比べ、分散分析の結果5%有意とならない項目が多くあり、アクセル関連
の検査項目は全て非有意となっている。
一方で、ブレーキ・反応時間では、75 歳未満と 80 歳以上の群、80 歳未満と 80 歳以上の群い
ずれとも関係が大きいとの結果を得た。
表3-7
4.注意配分・複数作業検査
アクセル反応時間
アクセル反応むら
アクセル誤反応数
ブレーキ反応時間
ブレーキ反応むら
ブレーキ誤反応数
ハンドル操作の誤差率
アクセル及びブレーキの反応時間、反応むら、誤反応数等(年齢別)
平均値
75~79歳
80歳以上
全サンプル
0.69
0.45
1.23
0.62
0.26
0.21
131.02
0.71
0.45
1.45
0.63
0.27
0.35
140.64
0.75
0.50
1.53
0.70
0.29
0.54
147.36
0.72
0.46
1.41
0.65
0.27
0.37
139.87
4.注意配分・複数作業検査
アクセル反応時間
アクセル反応むら
アクセル誤反応数
5.299
ブレーキ反応むら
ブレーキ誤反応数
0.911
4.950
0.597
ハンドル操作の誤差率
75歳未満
151
147
160
160
158
160
160
分散分析
Pr(>F)
F値
2.308 0.1000 非有意
1.059 0.3480 非有意
1.917 0.1480 非有意
ブレーキ反応時間
標準偏差
サンプル数
75歳未満
0.00525
75~79歳
80歳以上
全サンプル
75歳未満
75~79歳
80歳以上
全サンプル
149
142
163
158
152
163
163
533
505
572
561
552
572
572
0.26
0.34
1.41
0.12
0.18
0.60
106.67
0.29
0.31
1.54
0.12
0.19
0.95
123.97
0.27
0.32
1.55
0.38
0.22
1.18
171.62
0.28
0.32
1.51
0.23
0.20
0.95
135.05
233
216
249
243
242
249
249
多重比較
非有意
非有意
非有意
75歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.00806 **
** 0.01 80歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.01824 *
0.4030 非有意
0.0074 ** 0.01
0.5510 非有意
非有意
75歳未満と80歳以上で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.00514 **
非有意
0<=P<0.001***
-70-
0.001<=P<0.01**
0.01 <=P<0.05 *
受講回数別についても年齢別に見た場合と同様の傾向であるが、ブレーキ誤反応数、ハンドル
操作の誤差率で受講回数による有意な違いが見られた。
表3-8
4.注意配分・複数作業検査
アクセル反応時間
アクセル反応むら
アクセル誤反応数
ブレーキ反応時間
ブレーキ反応むら
ブレーキ誤反応数
ハンドル操作の誤差率
アクセル及びブレーキの反応時間、反応むら、誤反応数等(受講回数別)
平均値
1回目
0.69
0.44
1.27
0.64
0.26
0.18
111.64
4.注意配分・複数作業検査
アクセル反応時間
アクセル反応むら
アクセル誤反応数
ブレーキ反応時間
ブレーキ反応むら
サンプル数
2回目
3回目
全サンプル
0.74
0.47
1.42
0.64
0.27
0.32
155.68
0.72
0.48
1.54
0.67
0.28
0.60
152.13
0.72
0.46
1.41
0.65
0.27
0.37
139.87
分散分析
Pr(>F)
F値
1.752 0.1740
0.608 0.5450
1.564 0.2100
0.838 0.4330
0.524 0.5930
1回目
2回目
179
170
190
189
188
190
190
標準偏差
3回目
179
172
191
190
186
191
191
全サンプル
175
163
191
182
178
191
191
1回目
533
505
572
561
552
572
572
0.28
0.32
1.47
0.34
0.18
0.61
93.87
3回目
0.29
0.33
1.45
0.12
0.21
0.80
130.99
0.26
0.32
1.60
0.14
0.20
1.27
166.39
全サンプル
0.28
0.32
1.51
0.23
0.20
0.95
135.05
多重比較
非有意
非有意
非有意
非有意
非有意
非有意
非有意
非有意
非有意
非有意
ブレーキ誤反応数
9.840
0.0001 ***0.001
1回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) <0.0001 ***
2回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.0129 *
ハンドル操作の誤差率
6.366
0.0018
1回目と2回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.00395 **
1回目と3回目で有意な傾向 Pr(>|t|) 0.00915 **
** 0.01
0.001<=P<0.01**
0<=P<0.001***
0.01 <=P<0.05 *
(アクセル反応むら)
(アクセル反応時間)
2
平均値
1.8
1.4
1.4
1.2
1.2
1
1
平均値
1.6
1.6
0.8
0.71
0.75
0.72
0.6
0.45
0.6
0.45
0.50
0.4
75~79歳
(n=216)
全体
(n=533)
75歳未満
(n=147)
0
80歳以上
(n=149)
0
75~79歳
(n=233)
0.2
75歳未満
(n=151)
0.2
80歳以上
(n=142)
0.4
0.46
全体
(n=505)
0.69
(アクセル誤反応数)
5
平均値
4
3
2
1.23
1.45
1.53
1.41
1
80歳以上
(n=163)
75~79歳
(n=249)
75歳未満
(n=160)
0
全体
(n=572)
0.8
2回目
図3-35 アクセル及びブレーキの反応時間、反応むら、誤反応数等(年齢別)(1)
-71-
(ブレーキ反応時間)
(ブレーキ反応むら)
5
平均値
4.5
1.6
平均値
1.4
4
1.2
3.5
3
1
2.5
0.8
2
0.6
1.5
0.4
1
0.62
0.63
0.70
0.5
0.65
0.26
0.27
0.2
0.29
0.27
全体
(n=552)
80歳以上
(n=152)
75歳未満
(n=158)
全体
(n=561)
80歳以上
(n=158)
75~79歳
(n=243)
75歳未満
(n=160)
75~79歳
(n=242)
0
0
(ハンドルの誤差率(%))
(ブレーキ誤反応数)
5
平均値
平均値 1600
1400
4
1200
1000
3
800
2
600
400
1
200
0.37
75歳未満
(n=160)
全体
(n=572)
80歳以上
(n=163)
75~79歳
(n=249)
140.64
147.36
139.87
0
0
75歳未満
(n=160)
131.02
全体
(n=572)
0.54
80歳以上
(n=163)
0.35
75~79歳
(n=249)
0.21
図3-36 アクセル及びブレーキの反応時間、反応むら、誤反応数等(年齢別)(2)
(アクセル反応むら)
(アクセル反応時間)
2
1.4
1.6
1.2
1.4
1.2
1
1
0.8
0.69
0.74
0.72
0.72
0.6
0.6
0.44
0.47
0.4
0.4
0.48
0.46
0.2
0.2
全体
(n=505)
3回目
(n=163)
全体
(n=533)
3回目
(n=175)
2回目
(n=179)
1回目
(n=179)
2回目
(n=172)
0
0
1回目
(n=170)
0.8
平均値
平均値 1.6
1.8
図3-37 アクセル及びブレーキの反応時間、反応むら、誤反応数等(受講回数別)(1)
-72-
(アクセル誤反応数)
5
平均値
4
3
2
1.27
1.42
1.54
1.41
1
(ブレーキ反応時間)
全体
(n=572)
3回目
(n=191)
2回目
(n=191)
1回目
(n=190)
0
(ブレーキ反応むら)
5
1.6
平均値
4.5
平均値
1.4
4
1.2
3.5
3
1
2.5
0.8
2
0.6
1.5
0.4
1
0.64
0.5
0.64
0.67
0.65
0.26
0.27
0.2
0
0.28
0.27
(ブレーキ誤反応数)
全体
(n=552)
3回目
(n=178)
2回目
(n=186)
1回目
(n=188)
全体
(n=561)
3回目
(n=182)
2回目
(n=190)
1回目
(n=189)
0
(ハンドルの誤差率(%))
5
平均値
平均値
1600
1400
4
1200
3
1000
800
2
600
400
1
0.18
0.32
0.60
0.37
0
200
111.64
155.68
152.13
139.87
全体
(n=572)
3回目
(n=191)
2回目
(n=191)
1回目
(n=190)
全体
(n=572)
3回目
(n=191)
2回目
(n=191)
1回目
(n=190)
0
図3-38 アクセル及びブレーキの反応時間、反応むら、誤反応数等(受講回数別)(2)
-73-
(2)年齢基準による反応時間等の変化
測定結果を基にした、カテゴリに分類された評価値について年齢別、受講回数別に評価を行っ
た。元データは5カテゴリであるが、ここでは、
「注意」
、
「やや注意」を「注意」
、
「普通」を「普
通」、「優れている」、「やや優れている」を「優れている」と、3カテゴリにまとめて分析した。
1) アクセルに関する反応検査による評価
アクセル・反応時間については、年齢が高くなるに従い、「優れている」の割合が減少している
が、「注意」が減少する等、年齢が増加するに従って悪くならない場合も見られる。誤反応数につ
いては、年齢との関係はそれほど見られない。選択反応検査と比べ、注意配分・複数作業検査では、
年齢とアクセルとの関連は弱い。
アクセル・反応時間(同一年齢層基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
40%
28.1%
75~79歳(249)
80歳以上(163)
普通
20%
80%
22.5%
22.5%
44.6%
51.5%
31.3%
22.6%
100%
49.4%
32.9%
17.2%
合計(572)
注意
60%
29.5%
47.9%
アクセル・反応むら(同一年齢層基準)
優れている
0%
普通
20%
75歳未満(160)
20.6%
75~79歳(249)
21.7%
80歳以上(163)
19.0%
合計(572)
20.6%
40%
注意
60%
80%
38.8%
100%
40.6%
47.0%
31.3%
50.9%
30.1%
33.0%
46.3%
アクセル・誤反応数(同一年齢層基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
75~79歳(249)
普通
20%
40%
40.0%
注意
60%
80%
30.6%
63.1%
80歳以上(163)
55.8%
合計(572)
54.5%
29.4%
11.6%
25.3%
21.5%
22.7%
20.1%
25.3%
図3-39 アクセルの評価値の構成比(年齢別
-74-
100%
同一年齢層基準)
若い世代からの衰えを把握するため、30~59 歳基準で評価した場合、
「注意」の割合が増加し、
6~8割程度に達する。やや年齢による影響が見られる。
アクセル・反応時間(30~59歳基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
15.6%
75~79歳(249)
普通
20%
40%
23.1%
12.0%
100%
66.7%
21.3%
11.5%
80%
61.3%
80歳以上(163) 6.7% 18.4%
合計(572)
注意
60%
74.8%
21.0%
67.5%
アクセル・反応むら(30~59歳基準)
優れている
0%
普通
20%
40%
75歳未満(160)
17.5%
24.4%
75~79歳(249)
18.9%
19.7%
80歳以上(163)
17.2%
合計(572)
18.0%
注意
60%
80%
100%
58.1%
61.4%
68.7%
14.1%
19.4%
62.6%
アクセル・誤反応数(30~59歳基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
20%
普通
40%
39.4%
注意
60%
80%
100%
60.6%
75~79歳(249)
35.3%
64.7%
80歳以上(163)
34.4%
65.6%
合計(572)
36.2%
63.8%
図3-40 アクセルの評価値の構成比(年齢別
-75-
30~59 歳基準)
受講回数別についても年齢で見た場合と同様の傾向であり、受講回数が多くなると、検査値が
悪くなる傾向にある。
アクセル・反応時間(同一年齢層基準)
優れている
0%
1回目(190)
普通
20%
注意
40%
25.3%
60%
80%
31.6%
100%
43.2%
2回目(191)
21.5%
3回目(191)
20.9%
31.9%
47.1%
合計(572)
22.6%
29.5%
47.9%
53.4%
25.1%
アクセル・反応むら(同一年齢層基準)
優れている
0%
普通
20%
1回目(190)
21.1%
2回目(191)
19.9%
3回目(191)
20.9%
合計(572)
20.6%
40%
注意
60%
39.5%
80%
100%
39.5%
46.6%
33.5%
52.9%
26.2%
33.0%
46.3%
アクセル・誤反応数(同一年齢層基準)
優れている
0%
普通
20%
40%
1回目(190)
51.1%
2回目(191)
53.4%
3回目(191)
合計(572)
注意
60%
22.1%
23.0%
15.2%
59.2%
20.1%
54.5%
80%
26.8%
23.6%
25.7%
25.3%
図3-41 アクセルの評価値の構成比(受講回数別
-76-
100%
同一年齢層基準)
アクセル・反応時間( 30~ 59歳基準)
優れている
0%
1回目(190)
2回目(191)
40%
注意
60%
23.2%
14.2%
100%
71.7%
23.0%
11.5%
80%
62.6%
16.8%
11.5%
3回目(191) 8.9%
合計(572)
普通
20%
68.1%
21.0%
67.5%
アクセル・反応むら( 30~ 59歳基準)
優れている
0%
普通
20%
1回目(190)
17.4%
2回目(191)
18.8%
3回目(191)
17.8%
合計(572)
18.0%
40%
注意
60%
24.7%
80%
100%
57.9%
18.3%
62.8%
15.2%
67.0%
19.4%
62.6%
アクセル・誤反応数( 30~ 59歳基準)
優れている
0%
1回目(190)
20%
普通
40%
注意
60%
40.5%
80%
100%
59.5%
2回目(191)
33.0%
67.0%
3回目(191)
35.1%
64.9%
合計(572)
36.2%
63.8%
図3-42 アクセルの評価値の構成比(受講回数別
-77-
30~59 歳基準)
2)アクセルの評価値の変化
反応時間に関しては、3回とも低評価である CCC が全体の2割である。アクセル反応時間につ
いては、選択反応でも CCC が高い比率を示しており、その傾向は共通している。
変化類型については、反応時間、誤反応については「変化なし」が半数以上を占める。反応むら
では、3つの類型がほぼ同じ比率であり、一貫した方向での変化は認められない。
アクセル・反応時間(同一年齢層基準)
アクセル・反応時間(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
評価上昇
6
3
4
6
5
9
5
5
40
9
0
8
5
4
9
5
5
16
1
6
7
5
4
4
6
4
9
190
構成比
3.2%
1.6%
2.1%
3.2%
2.6%
4.7%
2.6%
2.6%
21.1%
4.7%
0.0%
4.2%
2.6%
2.1%
4.7%
2.6%
2.6%
8.4%
0.5%
3.2%
3.7%
2.6%
2.1%
2.1%
3.2%
2.1%
4.7%
度数
0.0%
相対度数
83
43.7%
61
32.1%
46
24.2%
変化なし
変化なし
度数
評価低下
パターン
評価上昇
変化類型
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0% 20.0% 30.0%
3.2%
1.6%
2.1%
3.2%
2.6%
4.7%
2.6%
2.6%
21.1%
4.7%
0.0%
4.2%
2.6%
2.1%
4.7%
2.6%
2.6%
8.4%
0.5%
3.2%
3.7%
2.6%
2.1%
2.1%
3.2%
2.1%
4.7%
図3-43 アクセルの評価値の変化のパターン別構成比(1)
-78-
アクセル・反応むら(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
評価上昇
4
5
3
3
11
4
4
16
21
2
7
4
1
4
10
9
12
21
5
4
6
1
3
2
9
10
9
190
アクセル・反応むら(同一年齢層基準)
構成比
度数
2.1%
2.6%
1.6%
1.6%
5.8%
2.1%
2.1%
8.4%
11.1%
1.1%
3.7%
2.1%
0.5%
2.1%
5.3%
4.7%
6.3%
11.1%
2.6%
2.1%
3.2%
0.5%
1.6%
1.1%
4.7%
5.3%
4.7%
相対度数
71
37.4%
70
36.8%
49
25.8%
0.0%
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
変化なし
変化なし
度数
評価低下
パターン
評価上昇
変化類型
10.0% 20.0% 30.0%
2.1%
2.6%
1.6%
1.6%
5.8%
2.1%
2.1%
8.4%
11.1%
1.1%
3.7%
2.1%
0.5%
2.1%
5.3%
4.7%
6.3%
11.1%
2.6%
2.1%
3.2%
0.5%
1.6%
1.1%
4.7%
5.3%
4.7%
アクセル・誤反応数(同一年齢層基準)
アクセル・誤反応数(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
評価上昇
43
16
7
6
3
3
7
2
9
7
10
1
6
3
4
5
2
3
10
7
3
12
2
7
0
8
4
190
0.0%
構成比
22.6%
8.4%
3.7%
3.2%
1.6%
1.6%
3.7%
1.1%
4.7%
3.7%
5.3%
0.5%
3.2%
1.6%
2.1%
2.6%
1.1%
1.6%
5.3%
3.7%
1.6%
6.3%
1.1%
3.7%
0.0%
4.2%
2.1%
度数
相対度数
96
50.5%
41
21.6%
53
27.9%
変化なし
変化なし
度数
評価低下
パターン
評価上昇
変化類型
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0% 20.0% 30.0%
22.6%
8.4%
3.7%
3.2%
1.6%
1.6%
3.7%
1.1%
4.7%
3.7%
5.3%
0.5%
3.2%
1.6%
2.1%
2.6%
1.1%
1.6%
5.3%
3.7%
1.6%
6.3%
1.1%
3.7%
0.0%
4.2%
2.1%
図3-44 アクセルの評価値の変化のパターン別構成比(2)
-79-
3)ブレーキに関する反応検査による評価
先に見た通り、アクセルでは有意な関連性は認められなかったが、ブレーキについては、反応
時間、誤反応数共に年齢との関連性が見られている。ただし、反応時間で見ると、「注意」の区
分は年齢が大きくなるに従い増加するものの、
「優れている」は、増・減を繰り返している。
ブレーキ・反応時間(同一年齢層基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
20%
普通
60%
32.5%
75~79歳(249)
35.3%
43.6%
28.2%
合計(572)
80%
45.6%
37.8%
80歳以上(163)
注意
40%
33.6%
100%
21.9%
26.9%
28.2%
40.6%
25.9%
ブレーキ・反応むら(同一年齢層基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
20%
普通
31.3%
75~79歳(249)
60%
42.5%
37.8%
80歳以上(163)
33.1%
合計(572)
34.6%
注意
40%
35.3%
36.8%
37.8%
80%
100%
26.3%
26.9%
30.1%
27.6%
ブレーキ・誤反応数(同一年齢層基準)
0%
75歳未満(160)
優れている
20%
普通
40%
60%
注意
80%
100%
98.8%
1.3%
75~79歳(249)
96.4%
0.8%
2.8%
80歳以上(163)
93.3%
3.7%
3.1%
合計(572)
96.2%
図3-45 ブレーキの評価値の構成比(年齢別
-80-
1.4%
2.4%
同一年齢層基準)
ブレーキ・反応時間(30~59歳基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
普通
20%
40%
注意
60%
40.6%
14.4%
75~79歳(249) 10.8%
48.2%
36.2%
合計(572) 10.8%
100%
45.0%
41.0%
80歳以上(163) 7.4%
80%
56.4%
39.5%
49.7%
ブレーキ・反応むら(30~59歳基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
20%
26.1%
80歳以上(163)
35.7%
100%
38.2%
39.9%
38.1%
22.7%
80%
40.0%
41.1%
19.0%
合計(572)
注意
60%
38.8%
21.3%
75~79歳(249)
普通
40%
39.2%
ブレーキ・誤反応数(30~59歳基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
75~79歳(249)
80歳以上(163)
合計(572)
20%
普通
40%
注意
60%
80%
84.4%
15.6%
81.5%
73.6%
18.5%
26.4%
80.1%
図3-46 ブレーキの評価値の構成比(年齢別
-81-
100%
19.9%
30~59 歳基準)
ブレーキ・反応時間(同一年齢層基準)
優れている
0%
1回目(190)
20%
普通
60%
39.8%
35.6%
3回目(191)
25.1%
合計(572)
80%
38.9%
40.0%
2回目(191)
注意
40%
42.9%
21.1%
24.6%
31.9%
40.6%
33.6%
100%
25.9%
ブレーキ・反応むら(同一年齢層基準)
優れている
0%
1回目(190)
20%
普通
40%
40.0%
34.2%
2回目(191)
33.5%
38.2%
3回目(191)
39.8%
31.4%
合計(572)
注意
60%
100%
25.8%
28.3%
28.8%
37.8%
34.6%
80%
27.6%
ブレーキ・誤反応数(同一年齢層基準)
0%
1回目(190)
優れている
20%
普通
40%
60%
注意
80%
100%
98.9%
1.1%
2回目(191)
3回目(191)
97.4%
92.1%
1.6%
1.0%
2.6%
5.2%
合計(572)
96.2%
図3-47 ブレーキの評価値の構成比(受講回数別
-82-
1.4%
2.4%
同一年齢層基準)
ブレーキ・反応時間(30~59歳基準)
優れている
0%
1回目(190)
2回目(191)
普通
20%
40%
16.8%
注意
60%
41.1%
9.9%
49.7%
57.1%
37.2%
合計(572) 10.8%
100%
42.1%
40.3%
3回目(191) 5.8%
80%
39.5%
49.7%
ブレーキ・反応むら(30~59歳基準)
優れている
0%
20%
1回目(190)
24.2%
2回目(191)
25.1%
3回目(191)
18.8%
合計(572)
普通
40%
注意
60%
35.8%
100%
40.0%
36.6%
38.2%
40.8%
40.3%
22.7%
80%
38.1%
39.2%
ブレーキ・誤反応数(30~59歳基準)
優れている
0%
1回目(190)
2回目(191)
3回目(191)
合計(572)
20%
普通
40%
注意
60%
80%
100%
88.4%
79.1%
72.8%
11.6%
20.9%
27.2%
80.1%
19.9%
図3-48 ブレーキの評価値の構成比(受講回数別
-83-
30~59 歳基準)
4)ブレーキの評価値の変化
ブレーキの反応時間、反応むら、誤反応について、各回(3回受講)の評価値の変化パターンを
集計した。反応時間では、A から B 又は C へと評価が低下するパターンが4割弱、変化しない場
合が全体の約5割を占めている。誤反応数では、AAAと変化しない場合が約8割以上となってい
る。
ブレーキ・反応時間(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
評価上昇
29
5
0
8
23
7
1
9
18
15
4
15
2
4
2
3
11
11
4
5
2
1
2
1
5
0
3
190
構成比
15.3%
2.6%
0.0%
4.2%
12.1%
3.7%
0.5%
4.7%
9.5%
7.9%
2.1%
7.9%
1.1%
2.1%
1.1%
1.6%
5.8%
5.8%
2.1%
2.6%
1.1%
0.5%
1.1%
0.5%
2.6%
0.0%
1.6%
度数
100
ブレーキ・反応時間(同一年齢層基準)
相対度数
0.0%
52.6%
変化なし
変化なし
度数
67
35.3%
23
12.1%
評価低下
パターン
評価上昇
変化類型
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0% 20.0% 30.0%
15.3%
2.6%
0.0%
4.2%
12.1%
3.7%
0.5%
4.7%
9.5%
7.9%
2.1%
7.9%
1.1%
2.1%
1.1%
1.6%
5.8%
5.8%
2.1%
2.6%
1.1%
0.5%
1.1%
0.5%
2.6%
0.0%
1.6%
図3-49 ブレーキの評価値の変化のパターン別構成比(1)
-84-
ブレーキ・反応むら(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
評価上昇
17
8
5
7
11
9
6
4
8
11
4
8
3
7
2
9
9
10
8
10
3
2
8
2
9
4
6
190
ブレーキ・反応むら(同一年齢層基準)
構成比
度数
8.9%
4.2%
2.6%
3.7%
5.8%
4.7%
3.2%
2.1%
4.2%
5.8%
2.1%
4.2%
1.6%
3.7%
1.1%
4.7%
4.7%
5.3%
4.2%
5.3%
1.6%
1.1%
4.2%
1.1%
4.7%
2.1%
3.2%
相対度数
75
39.5%
63
33.2%
52
27.4%
0.0%
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
変化なし
変化なし
度数
評価低下
パターン
評価上昇
変化類型
10.0% 20.0% 30.0%
8.9%
4.2%
2.6%
3.7%
5.8%
4.7%
3.2%
2.1%
4.2%
5.8%
2.1%
4.2%
1.6%
3.7%
1.1%
4.7%
4.7%
5.3%
4.2%
5.3%
1.6%
1.1%
4.2%
1.1%
4.7%
2.1%
3.2%
ブレーキ・反応むら(同一年齢層基準)
0.0%
変化なし
相対度数
度数
173
91.1%
7.9%
2
1.1%
評価低下
15
評価上昇
ブレーキ・誤反応数(同一年齢層基準)
変化類型
パターン 度数
構成比
変化なし
AAA
169
88.9%
ABA
2
1.1%
ACA
2
1.1%
BAB
0
0.0%
BBB
0
0.0%
BCB
0
0.0%
CAC
0
0.0%
CBC
0
0.0%
CCC
0
0.0%
評価低下
AAB
5
2.6%
AAC
9
4.7%
ABB
0
0.0%
ABC
1
0.5%
ACB
0
0.0%
ACC
0
0.0%
BAC
0
0.0%
BBC
0
0.0%
BCC
0
0.0%
評価上昇
BAA
0
0.0%
BBA
0
0.0%
BCA
0
0.0%
CAA
2
1.1%
CAB
0
0.0%
CBA
0
0.0%
CBB
0
0.0%
CCA
0
0.0%
CCB
0
0.0%
合計
190
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0% 20.0% 30.0%
8.9%
4.2%
2.6%
3.7%
5.8%
4.7%
3.2%
2.1%
4.2%
5.8%
2.1%
4.2%
1.6%
3.7%
1.1%
4.7%
4.7%
5.3%
4.2%
5.3%
1.6%
1.1%
4.2%
1.1%
4.7%
2.1%
3.2%
図3-50 ブレーキの評価値の変化のパターン別構成比(2)
-85-
(3)注意配分・複数作業検査結果(総合評価)
総合判定では、
「注意」が年齢の増加とともに、構成比が高くなる結果となった。
注意配分・複数作業検査結果・総合評価(同一年齢層基準)
0%
優れている
20%
75歳未満(160)
普通
40%
37.5%
75~79歳(249)
注意
80%
60%
53.1%
80歳以上(163)
39.9%
合計(572)
40.4%
9.4%
46.2%
42.6%
100%
11.2%
46.6%
13.5%
48.3%
11.4%
図3-51 注意配分・複数作業検査結果(総合評価)の評価値の構成(年齢別
同一年齢層基準)
注意配分・複数作業検査結果・総合評価(30~59歳基準)
0%
優れている
20%
75歳未満
5.6%
(160)
75~79歳
4.8%
(249)
80歳以上
2.5%
(163)
合計(572) 4.4%
普通
40%
49.4%
60%
注意
80%
100%
45.0%
47.0%
48.2%
42.9%
54.6%
46.5%
49.1%
図3-52 注意配分・複数作業検査結果(総合評価)の評価値の構成(年齢別
-86-
30~59 歳基準)
注意配分・複数作業検査結果・総合評価(同一年齢層基準)
0%
優れている
20%
1回目(190)
普通
40%
43.7%
46.8%
2回目(191)
36.1%
3回目(191)
38.2%
合計(572)
40.4%
注意
80%
60%
100%
9.5%
54.5%
9.4%
46.6%
15.2%
48.3%
11.4%
図3-53 注意配分・複数作業検査結果(総合評価)の評価値の構成(受講回数別
同一年齢層基準)
注意配分・複数作業検査結果・総合評価(30~59歳基準)
0%
優れている
20%
1回目(190) 6.8%
2回目(191) 4.2%
3回目(191) 2.1%
合計(572) 4.4%
普通
40%
60%
51.1%
注意
80%
100%
42.1%
46.1%
49.7%
42.4%
55.5%
46.5%
49.1%
図3-54 注意配分・複数作業検査結果(総合評価)の評価値の構成(受講回数別
-87-
30~59 歳基準)
これまで見てきた結果と同様に、「注意配分・複数作業検査結果(総合評価)」では、「評価低
下」が「選択反応検査結果(総合評価)」と比較しても少なく、高齢化に伴う機能低下等が現れ
ていない結果となっている。
選択反応検査結果・総合評価(同一年齢層基準)
選択反応検査結果・総合評価(同一年齢層基準)
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
評価上昇
構成比
29
19
1
9
30
5
0
3
4
15
1
20
3
1
0
4
9
5
9
11
1
1
1
1
7
0
1
190
度数
15.3%
10.0%
0.5%
4.7%
15.8%
2.6%
0.0%
1.6%
2.1%
7.9%
0.5%
10.5%
1.6%
0.5%
0.0%
2.1%
4.7%
2.6%
4.7%
5.8%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
3.7%
0.0%
0.5%
0.0%
相対度数
100
52.6%
変化なし
変化なし
度数
58
30.5%
32
16.8%
評価低下
パターン
評価上昇
変化類型
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0% 20.0% 30.0%
15.3%
10.0%
0.5%
4.7%
15.8%
2.6%
0.0%
1.6%
2.1%
7.9%
0.5%
10.5%
1.6%
0.5%
0.0%
2.1%
4.7%
2.6%
4.7%
5.8%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
3.7%
0.0%
0.5%
図3-55 注意配分・複数作業検査結果(総合評価)の評価値変化のパターン別構成比
(4)ハンドル操作の誤差率
ハンドル操作の誤差率の評価は、年齢群により違いが見られる。しかし、年齢の高まりととも
に「注意」が減少し、「優れている」が増加する単調な関連が認められる。年齢の高まりが必ず
しも評価の低下へとは繋がっていない。
ハンドル操作(同一年齢層基準)
優れている
0%
75歳未満(160)
75~79歳(249)
80歳以上(163)
合計(572)
20%
28.8%
36.5%
普通
注意
40%
60%
43.8%
37.6%
100%
27.5%
46.2%
38.7%
47.9%
80%
43.4%
17.3%
13.5%
19.1%
図3-56 ハンドル操作の誤差率の評価値の構成(年齢別
-88-
同一年齢層基準)
ハンドル操作(30~59歳基準)
優れている
20%
0%
普通
40%
1.3%
75歳未満(160)
注意
80%
100%
98.8%
2.4%
75~79歳(249)
60%
97.2%
0.4%
80歳以上(163) 2.5%
合計(572)
97.5%
2.1%
0.2%
97.7%
図3-57 ハンドル操作の誤差率の評価値の構成(年齢別
30~59 歳基準)
ハンドル操作(同一年齢層基準)
0%
優れている
20%
1回目(190)
普通
40%
60%
43.2%
2回目(191)
38.2%
合計(572)
37.6%
100%
39.5%
31.4%
3回目(191)
注意
80%
44.5%
17.4%
24.1%
15.7%
46.1%
43.4%
19.1%
図3-58 ハンドル操作の誤差率の評価値の構成(受講回数別
同一年齢層基準)
ハンドル操作(30~59歳基準 )
0%
1回目(190)
2回目(191)
優れている
20%
2.6%
1.0%
普通
40%
60%
注意
80%
100%
97.4%
98.4%
0.5%
3回目(191) 2.6%
合計(572)
2.1%
0.2%
97.4%
97.7%
図3-59 ハンドル操作の誤差率の評価値の構成(受講回数別
-89-
30~59 歳基準)
AAA 及び BBB がそれぞれ2割程度あるため、変化類型の「変化なし」が6割近くを占める。
また、「評価上昇」、
「評価低下」の比率がほぼ同じ約2割であり、全体的に変化が小さい。
ハンドル操作(同一年齢層基準)
相対度数
度数
105
55.3%
変化なし
0.0%
23.7%
40
21.1%
評価低下
45
評価上昇
ハンドル操作(同一年齢層基準)
変化類型
パターン 度数 構成比
変化なし
AAA
38
20.0%
ABA
10
5.3%
ACA
4
2.1%
BAB
1
0.5%
BBB
27
14.2%
BCB
13
6.8%
CAC
0
0.0%
CBC
4
2.1%
CCC
8
4.2%
評価低下
AAB
12
6.3%
AAC
1
0.5%
ABB
14
7.4%
ABC
1
0.5%
ACB
1
0.5%
ACC
1
0.5%
BAC
2
1.1%
BBC
8
4.2%
BCC
5
2.6%
評価上昇
BAA
5
2.6%
BBA
11
5.8%
BCA
3
1.6%
CAA
0
0.0%
CAB
1
0.5%
CBA
1
0.5%
CBB
8
4.2%
CCA
1
0.5%
CCB
10
5.3%
合計
190
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
10.0% 20.0% 30.0%
20.0%
5.3%
2.1%
0.5%
14.2%
6.8%
0.0%
2.1%
4.2%
6.3%
0.5%
7.4%
0.5%
0.5%
0.5%
1.1%
4.2%
2.6%
2.6%
5.8%
1.6%
0.0%
0.5%
0.5%
4.2%
0.5%
5.3%
図3-60 ハンドル操作の誤差率の評価値変化のパターン別構成比
-90-
3-8
総合判定結果の分析
総合判定では、
「注意」が年齢の増加とともに、構成比が高くなる結果となった。ただし、
「優
れている」も増加している。
総合判定(同一年齢層基準)
優れている
0%
普通
20%
75歳未満(161)
40%
80%
4.0%
31.3%
60.1%
合計(573)
3.7%
40.2%
55.8%
80歳以上(163)
100%
55.3%
41.0%
75~79歳(249)
注意
60%
8.6%
41.9%
52.9%
5.2%
図3-61 総合判定の評価値の年齢別構成比(同一年齢層基準)
総合判定(30~59歳基準)
優れている
0%
20%
75歳未満(161) 5.6%
75~79歳(249)
16.1%
80歳以上(163) 8.0%
合計(573) 10.8%
普通
40%
注意
60%
75.8%
66.7%
68.1%
69.6%
80%
100%
18.6%
17.3%
23.9%
19.5%
図3-62 総合判定の評価値の年齢別構成比(30~59 歳基準)
-91-
総合判定(同一年齢層基準)
優れている
0%
普通
20%
1回目(191)
40%
注意
60%
55.5%
3回目(191)
57.1%
合計(573)
100%
48.2%
46.1%
2回目(191)
80%
5.8%
41.9%
52.9%
2.6%
35.6%
7.3%
41.9%
5.2%
図3-63 総合判定の評価値の受講回数別構成比(同一年齢層基準)
総合判定(30~59歳基準)
優れている
0%
20%
1回目(191) 7.9%
普通
40%
注意
60%
80%
72.3%
2回目(191)
13.1%
3回目(191)
11.5%
66.5%
合計(573) 10.8%
69.6%
100%
19.9%
70.2%
16.8%
22.0%
19.5%
図3-64 総合判定の評価値の受講回数別構成比(30~59 歳基準)
総合判定(同一年齢層基準)
総合判定(同一年齢層基準)
評価低下
評価上昇
度数
55
15
1
15
29
1
2
0
1
9
0
7
1
0
0
2
6
2
22
15
0
0
1
1
6
0
0
191
構成比
28.8%
7.9%
0.5%
7.9%
15.2%
0.5%
1.0%
0.0%
0.5%
4.7%
0.0%
3.7%
0.5%
0.0%
0.0%
1.0%
3.1%
1.0%
11.5%
7.9%
0.0%
0.0%
0.5%
0.5%
3.1%
0.0%
0.0%
度数
119
62.3%
27
14.1%
45
23.6%
変化なし
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
合計
評価低下
パターン
変化なし
評価上昇
変化類型
0.0% 10.0%20.0%30.0%40.0%
相対度数
AAA
ABA
ACA
BAB
BBB
BCB
CAC
CBC
CCC
AAB
AAC
ABB
ABC
ACB
ACC
BAC
BBC
BCC
BAA
BBA
BCA
CAA
CAB
CBA
CBB
CCA
CCB
28.8%
7.9%
0.5%
7.9%
15.2%
0.5%
1.0%
0.0%
0.5%
4.7%
0.0%
3.7%
0.5%
0.0%
0.0%
1.0%
3.1%
1.0%
11.5%
7.9%
0.0%
0.0%
0.5%
0.5%
3.1%
0.0%
0.0%
図3-65 総合判定のパターン別構成比
-92-
3-9
運転行動診断票から見た項目別の実施できた割合
運転行動診断票では、実際の運転から「信号のある交差点」
「一時停止標識のある交差点」
「進
路変更」「カーブ走行」それぞれについて、できた項目をチェック判定している。これらの割合
を整理した。実施できた割合が低くなるのは、一時停止交差点での「確実な停止」
「停止位置」
「二
段階停止」
、進路変更での「合図の時期」等である。
一時停止標識のある交差 信号のある交
点
差点
0.0%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
信号機手前での減速
68.2%
信号の確認
77.4%
信号に従った運転
77.6%
交差点手前での徐行
67.9%
一時停止標識の確認
72.4%
確実な停止
53.2%
停止位置
38.7%
交差道路の安全確認
二段階停止
73.4%
22.4%
進路変更
合図の有無
59.7%
合図の時期
38.2%
安全確認
58.4%
穏やかな進路変更
64.7%
カーブ走行
カーブ手前での減速
61.1%
曲がり具合に応じた速度
61.8%
ふらつきのない運転
59.5%
正しい運転姿勢
68.2%
図3-66 運転行動診断票から見た項目別の実施できた割合(全年齢合計)
-93-
高齢者講習1回目については、運転行動診断票の様式が異なっていたため、2回目(平均年齢
77.1 歳)と3回目(平均年齢 80.1 歳)での運転行動診断票の実施できた割合を比較した。
「信号の確
認」
「一時停止標識の確認」
「進路変更時の合図」等でできた割合が減少している。
2回目
信号のある交差点
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
3回目
40.0%
50.0%
60.0%
70.0%
信号の確認
73.7%
信号に従った運転
73.2%
一時停止標識のある交差点
67.4%
82.1%
77.4%
53.2%
53.2%
確実な停止
38.9%
38.4%
停止位置
75.3%
71.6%
交差道路の安全確認
23.2%
21.6%
合図の有無
進路変更
81.1%
67.9%
67.9%
一時停止標識の確認
二段階停止
90.0%
66.8%
69.5%
信号機手前での減速
交差点手前での徐行
65.8%
53.7%
38.4%
37.9%
合図の時期
安全確認
55.3%
61.6%
62.6%
66.8%
穏やかな進路変更
カーブ走行
80.0%
カーブ手前での減速
60.0%
62.1%
曲がり具合に応じた速度
62.1%
61.6%
ふらつきのない運転
56.3%
62.6%
68.4%
67.9%
正しい運転姿勢
図3-67 運転行動診断票から見た項目別の実施できた割合(講習2回目、3回目)
-94-
年齢別に整理した場合、年齢が上昇するに従い、できた割合が低下している場合が多い。特に
信号のある交差点や、一時停止のある交差点でできた割合が低下している。進路変更では年齢に
よる差異はそれほど見られなかった。
信号のある交差点
0.0%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
73.9%
69.4%
64.9%
信号機手前での減速
信号の確認
69.5%
信号に従った運転
70.2%
一時停止標識のある交差点
63.6%
一時停止標識の確認
65.6%
34.8%
41.0%
37.1%
停止位置
交差道路の安全確認
74.9%
68.9%
80歳以上
56.5%
62.3%
57.6%
進路変更
32.6%
41.5%
35.8%
56.5%
58.5%
58.9%
安全確認
67.4%
67.2%
60.9%
65.2%
62.3%
58.3%
カーブ走行
カーブ手前での減速
54.3%
曲がり具合に応じた速度
57.6%
ふらつきのない運転
進路変更
カーブ走行
67.2%
60.1%
55.0%
71.7%
76.1%
68.9%
64.9%
正しい運転姿勢
一時停止標識のある交差点
75歳未満
75~79歳
穏やかな進路変更
信号のある交差点
82.6%
21.7%
23.5%
21.2%
合図の有無
信号機手前での減速
信号の確認
信号に従った運転
交差点手前での徐行
一時停止標識の確認
確実な停止
停止位置
交差道路の安全確認
二段階停止
合図の有無
合図の時期
安全確認
穏やかな進路変更
カーブ手前での減速
曲がり具合に応じた速度
ふらつきのない運転
正しい運転姿勢
89.1%
73.8%
58.7%
55.7%
48.3%
確実な停止
合図の時期
84.8%
82.0%
67.4%
71.6%
交差点手前での徐行
二段階停止
84.8%
82.0%
A.できたとする人数
B.サンプル数
できた割合(A/B)
75歳未満 75~79歳 80歳以上 合計
75歳未満 75~79歳 80歳以上 合計
75歳未満 75~79歳 80歳以上 合計
34
127
98
259
46
183
151
380
73.9%
69.4%
64.9%
68.2%
39
150
105
294
46
183
151
380
84.8%
82.0%
69.5%
77.4%
39
150
106
295
46
183
151
380
84.8%
82.0%
70.2%
77.6%
31
131
96
258
46
183
151
380
67.4%
71.6%
63.6%
67.9%
41
135
99
275
46
183
151
380
89.1%
73.8%
65.6%
72.4%
27
102
73
202
46
183
151
380
58.7%
55.7%
48.3%
53.2%
16
75
56
147
46
183
151
380
34.8%
41.0%
37.1%
38.7%
38
137
104
279
46
183
151
380
82.6%
74.9%
68.9%
73.4%
10
43
32
85
46
183
151
380
21.7%
23.5%
21.2%
22.4%
26
114
87
227
46
183
151
380
56.5%
62.3%
57.6%
59.7%
15
76
54
145
46
183
151
380
32.6%
41.5%
35.8%
38.2%
26
107
89
222
46
183
151
380
56.5%
58.5%
58.9%
58.4%
31
123
92
246
46
183
151
380
67.4%
67.2%
60.9%
64.7%
30
114
88
232
46
183
151
380
65.2%
62.3%
58.3%
61.1%
25
123
87
235
46
183
151
380
54.3%
67.2%
57.6%
61.8%
33
110
83
226
46
183
151
380
71.7%
60.1%
55.0%
59.5%
35
126
98
259
46
183
151
380
76.1%
68.9%
64.9%
68.2%
図3-68 運転行動診断票から見た項目別の実施できた割合(年齢別)
-95-
選択反応のアクセルの評価値(同一年齢層基準)で優れている、普通、注意別に、運転行動診断
票から見た項目別の実施できた割合を整理すると、停止位置や合図の位置で「注意」となった者
の割合が低くなったが、
「普通」と「優れている」の間に差はあまり見られなかった。
選択反応のブレーキで見ると反応が優れている場合に、実施できた割合が高くなっている。
優れている
普通
注意
100.0%
90.0%
80.0%
70.0%
60.0%
50.0%
40.0%
30.0%
20.0%
10.0%
正しい運転姿勢
ふらつきのない運転
曲がり具合に応じた速度
カーブ手前での減速
穏やかな進路変更
安全確認
合図の時期
合図の有無
二段階停止
交差道路の安全確認
停止位置
確実な停止
一時停止標識の確認
交差点手前での徐行
信号に従った運転
信号の確認
信号機手前での減速
0.0%
図3-69 選択反応アクセルの評価値(同一年齢層基準)と
運転行動診断票から見た項目別の実施できた割合
優れている
普通
注意
100.0%
90.0%
80.0%
70.0%
60.0%
50.0%
40.0%
30.0%
20.0%
10.0%
正しい運転姿勢
ふらつきのない運転
曲がり具合に応じた速度
カーブ手前での減速
穏やかな進路変更
安全確認
合図の時期
合図の有無
二段階停止
交差道路の安全確認
停止位置
確実な停止
一時停止標識の確認
交差点手前での徐行
信号に従った運転
信号の確認
信号機手前での減速
0.0%
図3-70 選択反応ブレーキの評価値(同一年齢層基準)と
運転行動診断票から見た項目別の実施できた割合
-96-
3-10
視力と運転適性との関連
動体視力が劣っている場合、反応時間や、運転適性検査結果の総合評価でも「注意」との結果
になる割合が多くなっている。視力等、身体能力の低下は、反応時間の結果にも関連が見られた。
ブレーキ・反応時間(30~59歳基準)
優れている
0%
劣っている
10.4%
(299)
動体視力
普通
20%
40%
注意
60%
33.1%
普通(116) 10.3%
80%
100%
56.5%
52.6%
37.1%
同年代での評価
優れている
(146)
11.0%
39.7%
49.3%
選択反応検査結果・総合評価(30~59歳基準)
優れている
0%
劣っている
(299)
20%
普通
40%
注意
60%
58.2%
18.1%
80%
100%
23.7%
動体視力
同年代での評価
普通(116)
優れている
(146)
70.7%
21.6%
29.5%
56.2%
7.8%
14.4%
図3-71 動体視力とブレーキの評価値及び選択反応検査結果・総合評価
-97-
第4章
研究結果をまとめた「小冊子」の作成
4-1
調査研究のまとめ
(1)中央研修所における実車実験
安全運転中央研修所に設定したコースで、43 人の 65 歳以上のドライバーに対して実車による
走行実験を実施した。高齢運転者が乗車する車両には「運転技能自動評価システム」「ドライブ
レコーダー」を搭載し、走行データを収集すると共に、中央研修所の教官による評価、アンケー
ト及び、ヒアリングを実施した。高齢運転者において問題となったのは以下の通りである。
①自動車の運転に関するアンケートによる高齢者の運転の状況
高齢運転者においては、安全に関する自己評価では、「平均的」または「安全運転している」
を合わせると9割以上となっているが、標識や他の車の動きを認知できなくなったなど、運転時
の能力の低下に不安を持ったり、実際に危険に遭遇している状況が見られた。さらに、ヒヤリハ
ットの経験については、追突や事故になりかけた、逆走したなどが発生しており、「急停止した
前の車に追突しそうになったことがある」等で、4割以上見られる項目があった。これらについ
ては、安全教育にも反映させる必要がある。
②教官による評価
左折時の合図不適や左折時に左に寄せない、大回り、一時停止不十分、赤信号点滅での不停止、
進路変更時の後方確認等が不十分であった等の項目で危険が指摘される場合が多くなっていた。
これらの項目では前期高齢者より後期高齢者で発生頻度が高くなっている場合が多かった。
なお、教官により危険運転として指摘された、
「ライン走行が不正確」
「点滅信号で一時停止し
ない」「黄・赤色で通過」「設置した見通しの悪い交差点において、一時停止しないで通過する」
「右左折時に振れる。大回りする」「止まれの標識で一時停止しないまたは減速するが完全に止
まらない、合図を出さない、減速しない、安全確認をしない」
「踏切通過時に一時停止しない」
「方
向変換時の接触や通過不能」「車線変更時に安全確認しない、合図を出さない」については、ド
ライブレコーダーデータとして取得されている。これらデータの教育への活用等は今後の課題で
ある。
③運転技能自動評価システムによるデータ採取
一時停止を確実に行わないことや、安全確認が不十分等の評価をされる高齢運転者が多かった。
講習終了後、結果を見せ、また解説しながらどのような効果があったかなどをヒアリングしたと
ころ、教官評価に比べて具体的に一時停止、安全確認の必要性について、認識を高める効果が大
きいと考えられた。
一方で教官の講習はわかりやすい、走行中にその都度わかる等、講習実施中に理解を深める効
果を評価する場合が多くなっていた。
また、教官の採点と比較すると、教官の採点結果が悪い課題の多い運転者は、運転技能自動評
価システムにおいても評価が低くなる傾向が見られ、一時停止や安全確認に限ればある程度の効
果的な活用が可能と考えられた。
-98-
(2)高齢者講習結果等のデータ化及び分析
高齢者講習により測定されるデータのうち、個人情報を除き、過去3回分について、運転適性
診断票、動体視力検査結果票、夜間視力検査結果票、運転頻度等問診票、運転行動診断票を収集
し、191 人分のデータを分析した。
①視力等による評価
両眼静止視力は、年齢の増加に伴って低下する傾向が認められた。特に 75 歳未満と 80 歳以上
で有意な差が見られ、75 歳未満と 75 歳~79 歳での差は比較的小さかった。また、動体視力、
眩光下視力、視力回復時間においても、同様に年齢の増加に伴う機能の低下が見られる。本デー
タの中では、視力回復時間が加齢に伴う変化が著しい傾向にあった。
②運転適性診断票
選択反応検査、注意配分・複数作業検査の結果から加齢に伴う変化を評価した。
選択反応検査の方が注意配分・複数作業検査より、加齢化に伴う影響が大きく見られ、年齢の
高まりとともにアクセルの反応時間は単調に増加しており、全体の平均は 0.70 秒、75 歳未満が
0.65 秒に対して、80 歳以上では 0.75 秒と、0.1 秒増加していた。この傾向は、
「ブレーキ反応時
間」
「誤反応数」等でも同様に見られる。視力で見た場合と同様に、75 歳未満と 80 歳以上で有
意な差が見られ、75 歳未満と 75 歳~79 歳での差は比較的小さかった。
4-2
研究結果をまとめた「小冊子」の作成
本調査研究により、
・加齢に伴い身体機能が低下している。
・高齢者の方は、機能の低下はある程度把握しているものの、自分は安全に運転していると思
う傾向にある。
・危険事象としては、特に以下が抽出された。
〇左折時の合図の不適・遅れや左折時に左に寄せない、大回り
〇一時停止不十分
〇赤信号点滅での不停止
〇進路変更時の後方確認等が不十分であった
高齢者教育には、機能の低下、危険な場面を教える小冊子が必要であることが考えられたため、
以下の構成で小冊子を作成した。
①「高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ)」の概要
②
高齢者事故の実態
③
加齢に伴う視力の変化
④
ブレーキの反応時間の変化
⑤
視力と運転適性との関連
⑥
運転技能の課題点
⑦
一時停止の重要性
⑧
右左折時のポイント
⑨
まとめ
-99-
【参考とした資料】
交通事故分析センター
警察庁資料
交通統計(各年)
年齢別・男女別免許保有者の前年比較
平成 24 年中の交通事故の発生状況
P5
年齢層別死傷者数の推移(各年 12 月末)
P12
年齢層別・状態別負傷者数の推移(各年 12 月末)
P21
原付以上運転者(第1当事者)の年齢層別交通事故件数の推移(各年 12 月末)
-100-
お
わ
り
に
本年度の調査研究では、高齢者講習受講者同一人の過去3回分の受講結果を
用いて、運転に係わる身体機能の加齢による変化を分析したところ、反応時間
は年齢とともに長くなり、視力が良い人ほど、運転適性診断では良い結果が得
られていました。また、走行実験に参加した高齢運転者の車に運転技能自動評
価システムを搭載してデータを採取したところ、高齢運転者は一時停止が不十
分で、右左折時の安全確認も不十分でしたが、これらの安全確認は参加者全員
が実行できたと認識していました。これは、昨年度の調査研究と同様の結果で
あり、高齢運転者はこれらの不安全行動を自身では気づかないところが問題と
思われます。
今回の調査研究は高齢運転者の実態把握に主眼を置いて実施しましたが、高
齢者については、自動車運転のみならず、自転車乗車中や歩行中の交通事故も
大きな問題となっていることから、その防止対策についても検討することが必
要となっています。
資料
資料1 高齢運転者の特徴と安全運転 小冊子
資料2 自動車の運転に関するアンケート票
資料3 実験後ヒアリング票
資料-1
はじめに
「高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ)」報告書から
高齢運転者の特徴と
安全運転
小冊子
自動車安全運転センターでは、安全運転に関する
様々な取り組みを実施しております。
今回は70歳を過ぎた運転者が受講する「高齢者講
習」結果の収集・分析及び、65歳以上の一般運転者
の方を対象とした走行実験の運転技能評価などを行
った「高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ)」を実施しま
した。
本小冊子は、「高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ)」
の調査結果をもとに、高齢運転者の安全運転について、
資料-1
まとめたものです。
目次
①「高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ)」の概要‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1
② 高齢者事故の実態 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2
③ 加齢に伴う視力の変化 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4
④ ブレーキの反応時間の変化 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5
⑤ 視力と運転適性との関連 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7
⑥ 運転技能の課題点 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9
⑦ 一時停止の重要性 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥14
⑧ 右左折時のポイント ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
⑨ まとめ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥17
1 「高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ)」の概要
高齢者講習の結果や走行実験から、運転者の加齢による変化を分
析・把握することによって、高齢運転者自身に身体機能の低下を自
覚してもらい、安全運転を継続できるような支援を行うことができ
る『高齢運転者の安全運転教育』に資するための基礎資料を作成す
ることを目的として、調査研究を実施しました。
2
高齢者事故の実態
●高齢者の免許保有者は毎年増加しています。
次のグラフは 65 歳以上の運転免許保有者数の変化を見たものです。
平成 14 年は
800 万人だった免許保有者が、平成 24 年では 1400
万人と、およそ
1.8 倍になっています。
65 歳以上の免許保有者数の推移
分析
調査概要
資料-2
①高齢者講習結果の収集方法
高齢者講習受講のために教習所に訪れた高齢者のう
高齢者 ち、過去に3回以上受講している方に依頼しました。
講習結果 ②分析対象
分析
高齢者講習により測定されるデータ(個人情報を除く)
○運転適性診断票
○動体視力検査結果票
○夜間視力検査結果票
○運転頻度等問診票
○運転行動診断票
③分析方法
視力や反応時間等の数値や、受講者に提示する際に5
カテゴリに分かれている評価結果を「注意」「やや注意」
を「注意」
、
「普通」を「普通」、
「優れている」
「やや優れ
ている」を「優れている」と、3カテゴリにまとめるな
どして分析
④データ数 191 人分、延べデータ 573 回分
①走行実験の概要
安全運転中央研修所に設定したコースにおいて、高齢
運転者に課題走行をしてもらい、一時停止や安全確認の
走行実験 有無など、問題となる運転を評価しました。
分析
また、普段の運転行動などについてアンケート調査等
を行いました。
②参加者
65~74 歳の方 20 人、75 歳以上の方 23 人に協力頂きま
した。
-1-
(単位 : 百万人)
15
1400 万人
12
800 万人
9
6
平
成
14
年
平
成
15
年
平
成
16
年
平
成
17
年
平
成
18
年
平
成
19
年
平
成
20
年
平
成
21
年
平
成
22
年
平
成
23
年
平
成
24
年
出典:交通統計 (交通事故総合分析センター)
●事故件数は減っていますが・・・
ここ 10 年間で、事故件数は減少傾向にあり、全事故件数(第 1 当
事者が原付以上運転)が、平成 14 年 89 万件から、平成 24 年に 63.1
万件になりました。一方 65 歳以上の方が第 1 当事者となった事故件
数は、8.3 万件から 10.3 万件に増加しています。
-2-
交通事故件数の推移
(単位 : 万件)
3
全事故件数
65歳以上事故件数
全事故件数
65歳以上事故件数
12.0
10.0
120.0
89.0
10.3
8.0
6.0
100.0
80.0
8.3
60.0
63.1
4.0
加齢に伴う視力の変化
高齢者の方の事故に結びつく要因を見てみましょう。
●視力は年齢とともに低下していきます。
以下のデータは、高齢者講習を実施された方の視力検査結果の変化
を見たものです。75 歳未満から 80 歳以上になると視力の低下が見
られます。
【静止視力】 0.9
40.0
2.0
20.0
0.0
0.0
平
成
14
年
平
成
15
年
平
成
16
年
平
成
18
年
平
成
17
年
平
成
20
年
平
成
19
年
平
成
21
年
75歳未満
(n=159)
【動体視力】
資料-3
0.4
動車乗車中は約半数を占
0.37
80歳以上
(n=163)
全体
(n=570)
0.34
0.30
0.22
0.19
0.1
0.1
0.1
0.0
0.6
75歳未満
(n=159)
75~79歳
(n=248)
80歳以上
(n=163)
0.5
自動車
乗車中
53.1%
自動二輪車
乗車中
1.7%
全体
(n=570)
0.6
0.5
0.4
0.4
0.36
0.3
0.31
0.31
0.2
0.2
0.27
0.2
0.2
0.0
75歳未満
(n=156)
出典:警察庁資料
75%タイル値
平均値
25%タイル値
-3-
0.4
0.22
0.2
め最も多くなっています。
原付乗車中
8.1%
0.4
0.34
0.2
【眩光下視力】
自転車
乗用中
20.3%
75~79歳
(n=248)
0.25
歩行中
16.7%
上の方で整理しました。自
0.4
0.3
その他
0.1%
通事故負傷者数を 65 歳以
0.50
0.45
0.4
65 歳以上の方の状態別負傷者数
平成 24 年の状態別の交
0.7
0.50
0.5
出典:警察庁資料
注) 原付以上運転者(第1当事者)の事故件数
「第1当事者」とは、最初に交通事故に関与した車両の運転者のうち、当該交通事故
における過失が重い者。同程度の過失では人身傷害の程度が軽い人になります。
0.7
0.54
平
成
24
年
平
成
23
年
平
成
22
年
0.7
0.8
0.7
75~79歳
(n=245)
80歳以上
(n=162)
全体
(n=563)
※25~75%タイル範囲とは
データの分布うち、下から 25%~75%の範囲。この
範囲に全データの半分(50%)が入ることを示して
います。
-4-
4
●注意しなければならない人は年齢とともに増加します
ブレーキの反応時間の変化
選択反応検査(アクセル・ブレーキ)の反応時間から、
「若年者も
含めた基準で、注意が必要な人の割合」を見るとアクセル・反応時
●反応時間は年齢とともに遅くなっていきます。
以下のデータは、高齢者講習を実施された方の選択反応検査結果
間では、75~79 歳の方の約7割となっています。また 80 歳以上で
は約8割です。
(ブレーキの反応時間の変化)をみたものです。
75 歳未満と比べて、
80 歳以上の方の反応時間は、約 0.07 秒遅くなっています。
0.80
アクセル・反応時間(30~59歳基準)
優れている
反応時間(秒)
0%
0.71
0.68
0.70
75歳未満(161)
0.64
普通
20%
12.4%
注意
40%
60%
23.0%
80%
100%
64.6%
75~79歳(249) 6.4% 19.3%
74.3%
0.60
80歳以上(163) 2.5%15.3%
資料-4
0.50
合計(573) 7.0%
75歳未満
75~79歳
82.2%
19.2%
73.8%
80歳以上
参考 : 反応時間の遅れと走行距離
ブレーキ・反応時間(30~59歳基準)
優れている
反応時間が1秒遅れると、停止するまでの距離が下図のように伸
0%
びてしまいます。反応時間は年齢とともに遅くなりますのでスピー
ドの出し過ぎには十分気をつけて下さい。
75歳未満(161)
普通
20%
13.0%
40%
注意
60%
80%
45.3%
41.6%
1秒間の走行距離(m)
0.0
20km/時
40km/時
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
75~79歳(249) 10.0%
53.8%
36.1%
5.6
80歳以上(163) 8.6%
11.1
16.7
60km/時
80km/時
合計(573) 10.5%
65.6%
25.8%
53.8%
35.8%
22.2
100km/時
27.8
-5-
-6-
100%
5
●年齢が高くなるほど、標識が見にくいなど、発見の遅れ
に不安を感じています。
視力と運転適性との関連
本調査研究の中で、高齢者の皆様にアンケートを行っています。
●視力で悪い評価を得ている場合、運転操作にも影響する
可能性があります。
動体視力が劣っている人は、反応時間や、運転適性検査結果でも
「注意が必要」との結果になる割合が多くなっています。自分自身
年齢が高くなるほど、標識が見にくいなど、発見の遅れに不安を感
じじる方が多くなります。
若い頃と比較して、運転時に感じること
の身体能力を高齢者講習などを通じて、継続して把握しながら運転
無い
65歳~74歳の方
時には注意していくことが必要です。
ある
0%
20%
左右にある標識や信号に気づきにくくなった
動体視力の評価
×
上下にある標識や信号に気づきにくくなった。
優れている
0%
20%
資料-5
劣っている
10.4%
(299)
動体視力
同年代での評価
普通
40%
60%
33.1%
普通(116) 10.3%
80%
100%
56.5%
39.7%
×
20.0%
標識の色や文字色が夕方になると識別しにくく危険
を感じた。
80.0%
20.0%
75歳以上の方
無い
ある
選択反応検査結果・総合評価
0%
動体視力
同年代での評価
普通(116)
優れている
(146)
20%
普通
40%
18.1%
60%
58.2%
56.2%
29.5%
-7-
52.2%
80%
100%
わからない
60%
80%
100%
43.5%
30.4%
47.8%
73.9%
標識の色や文字色が夕方になると識別しにくく危険
を感じた。
78.3%
26.1%
21.7%
(n=23)
23.7%
70.7%
21.6%
69.6%
視野が狭くなり、不安を感じる。
注意
40%
56.5%
トンネルなどに入り、明るさが急に変化したとき、標
識や他の車の動きが見づらく、不安を感じる。
選択反応検査結果・総合評価(30~59歳基準)
劣っている
(299)
20%
49.3%
優れている
5.0%
40.0%
80.0%
上下にある標識や信号に気づきにくくなった。
動体視力の評価
5.0%
5.0%
視野が狭くなり、不安を感じる。
左右にある標識や信号に気づきにくくなった
11.0%
10.0%
55.0%
0%
優れている
(146)
100%
(n=20)
52.6%
37.1%
80%
95.0%
トンネルなどに入り、明るさが急に変化したとき、標
識や他の車の動きが見づらく、不安を感じる。
注意
60%
85.0%
ブレーキ・反応時間
ブレーキ・反応時間(30~59歳基準)
わからない
40%
7.8%
14.4%
-8-
6
●自分では気づかないところがやっかいです。
運転技能の課題点
先ほどのヒヤリハット体験の多さにもかかわらず、自分自身では、
安全運転を行っていると考えている方が多く、
「安全運転をしている」
●高齢者の方は、危険な体験も数多くあります。
過去3年間のヒヤリハットの体験については、追突や事故になり
かけた、逆走したなど1~3回体験しており、
「急停止した前の車に
「どちらかと言えば安全運転」を合わせると7~8割の方が『安全
運転をしている』としています。
自分自身の安全運転の評価
追突しそうになったことがある」等で、4割以上見られる項目もあ
ります。
安全運転をしている
運転中のヒヤリハット体験
0%
どちらかと言えば安全でない
20%
65歳~74歳の方
(20)
経験無し
1回位ある
0%
資料-6
追い越しや追い抜き時に、事故になりかけたこと
がある
進路変更したら後の車が近づいていて、事故にな
りかけたことがある
急停止した前の車に追突しそうになったことがある
走っている先行車に接近しすぎて追突しそうに
なったことがある
信号待ちや駐車中の車に追突しそうになったこと
がある
左折時に左側の人や自転車などを巻き込みそうに
なったことがある
右折時に左側の人や自転車などを巻き込みそうに
なったことがある
わき見運転をして事故になりかけたことがある
運転中にぼんやりとしていて事故になりかけたこと
がある
運転中に居眠りをしてしまってヒヤリとしたことが
ある
運転中に地図確認等運転以外のことをして事故に
なりかけたことがある
反対車線を逆走したことがある
どちらかと言えば安全運転
平均的な運転
40%
60%
45.0%
80%
35.0%
100%
15.0% 5.0%
2~3回ある
20%
40%
76.7%
65.1%
60%
80%
100%
16.3%
4.7%
30.2%
60.5%
7.0%
30.2%
75歳以上の方
(23)
合計(43)
34.8%
39.5%
運転時に自分で実施していること
運転をしない、体調管理する等、加齢に伴う身体機能の低下に合わ
せて、自分の運転方法を改善しているようです。
23.3%
4.7%
11.6%
11.6%
0%
4.7% 7.0%
20%
40%
雨の日の運転をひかえる。
27.9%
65.1%
79.1%
7.0%
7.0%
18.6% 2.3%
95.3%
9.3% 4.7%
2.3%2.3%
80%
100%
49%
53%
夜間の運転をひかえる。
56%
車の点検をする。
67%
長距離の運転をひかえる。
74%
考え事をしないで運転する。
74%
狭い道で対向車がきたら停止して待つ。
86.0%
60%
47%
ラジオ等を聞かずに運転する。
後ろから車がきたら脇によけて先に行かせる。
23.3%
20.9% 4.7%
34.9%
運転時に自分で実施していることでは、制限速度の遵守やわき見
72.1%
69.8%
4.3%
7.0%
20.9%
88.4%
26.1%
9.3%
72.1%
76.7%
34.8%
79%
体調を整えてから運転する。
81%
イライラしたり、あせったりせずに運転する。
84%
以前よリスピードを出さない運転をする。
86%
余裕を持った運転計画を立てる。
88%
わき見をしないで運転する。
88%
危ない車や自転車には近づかないようにする。
91%
制限速度を守って運転する。
95%
安全運転ワークブック(日本交通心理学会監修)を本実験参加者 43 名に実施した結果
-9-
-10-
●自分の運転の課題を理解してもらう必要があります。
走行実験で、教官が車両に同乗し、高齢運転者の運転行動を評価
したところ、運転上の問題点として、以下のことが指摘されました。
運転中に高齢者の方が指摘された主な事項
0.0%
20.0%
40.0%
60.0%
80.0%
100.0%
93.0%
【左折時】道路の左側端にしっかり寄せない
●危険運転度と補償運転度について、教官評価と自己評価
を比べてみました。
教官による危険運転度の採点を大・中・小の3ランクに分け、そ
れを安全運転ワークブックの自己評価結果の危険運転度(危険な運
転が多くなっていないか)と補償運転度(補償運転をしているか)
の大・中・小と比較しました。
教官評価の危険運転度が大でも、自分では危険運転をあまりして
いないと思っている方(危険運転度小)や、補償運転をあまりして
いない(補償運転度小)方がいます。
88.4%
【一時停止】不十分(完全に停止しない)
62.8%
【信号】赤色の点滅信号で停止しない
教官評価と自己評価による危険運転度
58.1%
【左折時】通行位置が悪い (右振り・左大回り)
自己評価
48.8%
【左折時】合図が遅い
危険運転度小
41.9%
【進路変更】後方確認しない
41.9%
資料-7
【右折時】合図が遅い
32.6%
【一時停止】一時停止位置不適当(線を超えて停止)
32.6%
0%
教官評価
【左折時】巻き込み確認が不十分
10%
危険運転度大(13)
20%
危険運転度中
30%
40%
危険運転度大
50%
60%
46.2%
危険運転度中(15)
26.7%
危険運転度小(15)
26.7%
70%
80%
90%
100%
53.8%
53.3%
20.0%
30.2%
【進路変更】合図が遅い
(%は参加された方で指摘を受けた割合)
60.0%
13.3%
教官評価と自己評価による補償運転度
自己評価
補償運転度小
0%
-11-
教官評価
教官が車両に同乗し、高齢運転者の運転行動を評価しました。
危険運転度大(13)
10%
15.4%
危険運転度中(15)
20.0%
危険運転度小(15)
20.0%
20%
30%
補償運転度中
40%
補償運転度大
50%
53.8%
70%
80%
90%
100%
30.8%
66.7%
53.3%
-12-
60%
13.3%
26.7%
■■
運転上の問題点
■■
★ 一時停止が不十分!
★ 右左折時の安全確認が不十分!
7
一時停止の重要性
走行実験における教官の指摘事項で、多くの方が指摘されたのは
「一時停止不十分」です。これは、多くの高齢運転者が、長い運転
経験でキチンと停止して安全確認をしない悪い癖をつけてしまって
上記と併せて、左折時は「左折時に道路の左側に寄せない」
「左折
時左大回り」なども指摘されており、特に「左折時左大回り」
「安全
確認不十分」は、年齢が上がる程、多く指摘を受ける傾向です。
なお、走行実験の参加者は、全員が一時停止も安全確認もキッチ
リと実行したとの認識でした。しかし、教官の目からみると不十分
なものでした。
「一時停止」の標識があるときは、停止線の直前(停止線がないと
きは、交差点の直前)で一時停止をするとともに、交差する道路を通
行する車や路面電車の進行を妨げてはいけません。また、進行方向
に赤の点滅信号があるときも同じです。
いるということです。
一方、走行実験の参加者は、ほとんどが一時停止をキッチリ実行し
たとの認識であり、自分では気付くことができないところが一番の
問題点です。
普段の運転場面で何気なく行っている一時停止ですが、運転者の習
癖が出やすいとされており、先急ぎ傾向の方は特に注意が必要です。
★ なぜ一時停止が重要なのか
資料-8
一時停止には、交差点付近を通行する他の車両や、二輪車、歩行
者、自転車などに、自分の存在を知らせるという重要な役割もあり
ます。
自分だけが安全を確認できれば良いのではありません。周囲に自
身の存在をアピールすることで、相手も危険に備えることができる
のです。
一時停止は、完全に停止することが重要です。速度メータ-が「ゼ
ロ」になったことを確認の後、左右の安全確認を充分に行うと、一
写真 : 走行実験風景(安全運転中央研修所)
時停止している時間は、少なくとも3秒は必要となります。
これらの指摘事項は、高度な技術を必要としない、基本的なこと
ばかりですが、自分では気が付かないところが一番の問題点です。
-13-
-14-
8
★ 右折時の安全確認のポイント
右左折時のポイント
右折しようとするときは、あらかじめその前からできる限り道路
走行実験における教官の指摘事項で、多く指摘を受けていたのは、
「右左折時の安全確認が不十分」です。併せて、左折時は「左折時
に道路の左側に寄せない」
「左折時左大回り」なども指摘されており、
の中央に寄り、かつ、交差点の中心の直近の内側を徐行します。
また、交差点の手前で、あらかじめ、右側を同一方向に走行する
二輪車、自転車を確認しておくことも重要です。
特に「左折時左大回り」
「安全確認不十分」は、年齢が上がる程、多
く指摘を受ける傾向です。
右折時の安全確認のポイント
ここでは、右左折時の安全確認のポイントを解説します。
★ 方向指示器を出すタイミング
※交差点の
中心の直近
の内側を徐
行する。
方向指示器を出すタイミングは、右左折をする交差点から 30m
手前に達したときです。
★ 左折時の安全確認のポイント
※同一方向に走行
資料-9
左折しようとするときは、あらかじめできるだけ道路の左側に寄
する二輪車、自転
り、交差点の側端に沿って徐行します。このとき、左側を通行して
車を事前に確認し
いる歩行者、自転車などを巻き込まないよう注意しましょう。左側
ておく。
の確認はミラーに頼らず、直接目で見て確認します。
また、交差点の手前で、あらかじめ、左側を同一方向に走行する
★ 右折小回りの危険
二輪車、自転車を確認しておくことも重要です。
左折時の安全確認のポイント
右折時に交差点中央まで進まず、交差点手前から右折を開始する
運転者がいますが、このような右折小回りは大変危険です。
右折小回りをすると、速度が速くなりますし、充分な安全確認がで
きません。右折小回りは先急ぎ傾向のある方に多いようですので注
意が必要です。
※左側の巻
き込みに注
意
※ 同 一 方向 に 走 行
する二輪車、自転車
を 事 前 に確 認 し て
おく。
-15-
-16-
9
まとめ
★ 高齢者の身体能力の低下
69 歳から 90 歳の方の身体機能等を分析すると、視力などに加齢に
伴う機能の低下が見られました。また、反応時間についても、ブレ
ーキの反応時間で見ると、75 歳未満のグループが 0.64 秒に対して、
80 歳以上では 0.71 と、0.07 秒増加していました。
年齢とともに、視力は低下し、ブレーキなどへの反応時間は遅く
なります。このような身体機能の衰えは、余裕を持った運転や安全
への心がけでカバーする必要があります。
★ 自己評価と運転行動のギャップ
安全運転中央研修所に設定したコースで、43 人の 65 歳以上のドラ
イバーに対して実車による走行実験を実施しました。
資料-10
自動車の運転に関する自己評価では、
「平均的」または「安全運転
している」を合わせると9割以上となっていましたが、標識や他の
車の動きを認知できなくなったなど、運転時の能力の低下に不安を
持ったり、実際に危険に遭遇している状況が見られました。
さらに、ヒヤリハットの体験については、追突や事故になりかけ
た、逆走したなど多く発生しており、
「急停止した前の車に追突しそ
うになったことがある」等で、4割以上見られる項目がありました。
これらについては、安全運転教育にも反映させる必要があります。
★ 運転行動での課題把握と『気づき』を促す指導の必要性
左折時の合図の未実施・遅れや左折時に左に寄せない、大回り、
一時停止不十分、赤信号点滅での不停止、進路変更時の後方確認等
が不十分であった等の項目で危険が指摘される場合が多くなってい
ました。運転を行う上での安全上の弱点を見つけ出し、気づいても
http://www.jsdc.or.jp/report/index.html
〒102-0084
東京都千代田区二番町 3 番地
らうことが必要です。
※この著作物の著作権は、自動車安全運転センターに属します。
-17-
資料-2
自動車の運転に関するアンケート票
①あてはまる番号に○印を、具体的な内容を(
)内にご記入ください。
( 1) 年齢
(
)歳
( 2) 普段運転している車種
1. 普通乗用車
2. 軽乗用車
(あてはまるもの全てに○、
3. 普通貨物車
4. 軽貨物自動車
主に運転しているものに◎)
5. 自動二輪
6. 原動機付自転車
7. その他(
)
( 3) 保有している免許の種
1. 普通免許
2. 中型免許
類(保有している全てに○)
3. 大型二輪免許
4. 普通二輪免許
5. 小型特殊免許
6. 原付免許
7. 牽引免許
8. その他(
1. 昭和
(
( 4) 初めて免許を取得した
2.平成
)
)年
年
( 5) 運転する主な目的
1. 業務
2. 通勤・通学
3. 買物等の私用
4. レジャー
5. その他 (
( 6) 運転者としてのタイプ
)
1. 車の運転が職業(タクシー、トラック等の車の運転が仕事)
2. 配達、セールス等の運転手
3. マイカー運転手(通勤通学を含む個人的な用事だけで運転)
4. ほとんど運転をしていない
( 7) 最近一ヶ月の運転頻度
1. 最近一ヶ月内で運転をしている
1ヶ月に(
)日程度で、
1日あたりの運転時間は、合計(
)分程度
2. 最近一ヶ月は運転をしていない
( 8) 過去1年間の走行距離
過去1年間に約(
( 9)高速道路の運転頻度
1. 最近一ヶ月内で運転をしている
1ヶ月に(
) km位
)日程度
2.高速道路での運転はしない
(10) 過去3年間の事故歴
1.なし
2.あり
(11) 過去3年間の違反歴
1.なし
2.あり
(12) 一般のドライバーと比
(具体的に)
(具体的に)
1.安全運転をしている
較し て自分自身 の安全運
2.どちらかと言えば安全運転
転の評価をして下さい
3.平均的な運転
4.どちらかと言えば安全でない
5.安全でない
資料-11
②最近、自動車運転中に若い頃と比較して、不安を感じるようになったことはありますか。
あてはまる番号に○印を、具体的な内容を(
)内にご記入ください。
( 1)左右にある標識や信号に気づきにくくなった。
1.ない
2.ある
3.わからない
( 2)上下にある標識や信号に気づきにくくなった。
1.ない
2.ある
3.わからない
( 3)トンネルなどに入り、明るさが急に変化したと
1.ない
2.ある
3.わからない
( 4)視野が狭くなり、不安を感じる。
1.ない
2.ある
3.わからない
( 5)標識の色や文字色が夕方になると識別しにくく
1.ない
2.ある
3.わからない
き、標識や他の車の動きが見づらく、不安を感
じる。
危険を感じた。
※「ある」と答えた方は、具体的な色を記入
して下さい(
資料-12
)
③過去直近3年間に運転中に経験したヒヤリハットについて、あてはまるものすべてに〇
をつけて下さい
経験無し
1.追い越しや追い抜き時に、事故になりか
けたことがある。
2.進路変更したら後の車が近づいていて、
事故にないかけたことがある。
3.急停止した前の車に追突しそうになっ
たことがある。
4.走っている先行車に接近しすぎて追突
しそうになったことがある。
5.信号待ちや駐車中の車に追突しそうに
なったことがある。
6.左折時に左側の人や自転車などを巻き
込みそうになったことがある。
7.右折時に左側の人や自転車などを巻き
込みそうになったことがある。
8.わき見運転をして事故になりかけたこ
とがある。
9.運転中にぼんやりとしていて事故にな
りかけたことがある。
10.運転中に居眠りをしてしまってヒヤリ
としたことがある。
11.運転中に地図の確認やラジオの操作な
ど運転以外のことをしていて事故にな
りかけたことがある。
12.反対車線を逆走したことがある。
資料-13
1 回位
2~3 回
ある
ある
4 回以上ある
資料-3
実験後ヒアリング票
(1) 走行実験当日の体調
1.良い
2.まあまあ良い
3.普通
4.あまり良くない
5.悪い
(2) 普段の運転との違い
1.普段より安全に注意
2.やや安全に注意
3.普段と変わらない
4.やや安全に注意しない
5.普段より安全に注意していない
(3) 実験終了後の疲労感
1.疲れていない
2.やや疲れた
3.疲れた
①コースの難易度について
(1) 方向転換
1.非常に簡単
2.簡単
3.難しい
4.非常に難しい
(2) ライン走行
1.非常に簡単
2.簡単
3.難しい
4.非常に難しい
(3) 見通しの悪い交差点左折
1.非常に簡単
2.簡単
3.難しい
4.非常に難しい
(4) 走行全体
1.非常に簡単
2.簡単
3.難しい
4.非常に難しい
資料-14
②安全運転実行状況
全般
正しい運転姿勢での運転
1.実行できた
2.概ね実行できた
3.やや不十分
4.不十分だった
駐車位置から発進する時の周辺の安全 1.実行できた
2.概ね実行できた
確認
3.やや不十分
4.不十分だった
急ブレーキをかけない
1.実行できた
2.概ね実行できた
3.やや不十分
4.不十分だった
1.実行できた
2.概ね実行できた
3.やや不十分
4.不十分だった
1.実行できた
2.概ね実行できた
3.やや不十分
4.不十分だった
信 号 の 徐行すべき交差点通過時の徐行運転
1.実行できた
2.概ね実行できた
ない交
3.やや不十分
4.不十分だった
差 点 通 一時停止交差点での完全な停止
1.実行できた
2.概ね実行できた
過
3.やや不十分
4.不十分だった
信 号 交 黄信号で無理に交差点に進入しない
1.実行できた
2.概ね実行できた
差点の
3.やや不十分
4.不十分だった
1.実行できた
2.概ね実行できた
3.やや不十分
4.不十分だった
1.実行できた
2.概ね実行できた
3.やや不十分
4.不十分だった
1.実行できた
2.概ね実行できた
3.やや不十分
4.不十分だった
1.実行できた
2.概ね実行できた
3.やや不十分
4.不十分だった
1.実行できた
2.概ね実行できた
3.やや不十分
4.不十分だった
1.実行できた
2.概ね実行できた
3.やや不十分
4.不十分だった
カーブでは着実に速度をおとす
必要以上に低速で走行しない
通過
右左折
赤信号で、停止線を越えて停止しない
右左折時の確実な合図
右左折時の適切な速度
右左折時の歩行者等の安全確認
右折時の正しい交差点通過位置
左折時に充分に左に寄せの左折
資料-15
問 1.運転についての全体的な感想
・緊張した/指導がわかりやすかった
普段通り運転できた
問 2.当日の健康状態、運転を終えての疲労の
程度
・疲れた/眠かった/疲労は無し
問 3.安全運転意識の違い
・普段の運転より安全に運転した、普段通り
問 4.若い頃と比べた運転時の疲労感
・目が疲れる/危険に気づかない
問5.若い頃に比べた運転意識の変化
・安全に気を遣う/スピードを出さないように心が
ける
問 6.高齢運転者の事故が増加傾向であるこ
とへの認識と、その原因について
・危険は認知している/高齢化で反応が少し遅れる
問 7.高齢者になってから運転時に注意点し
ていること
・一時不停止などを指摘され、気をつけるようにな
った。また、追い越しや右折についても安全に気
をつけている。
問 8.教官評価について
・安全確認について参考になった
問 9.運転技能自動評価システムの評価につ
いて
・高評価でうれしい。自分の運転に自信が持てる。
・安全確認が不足していると指摘され今後注意した
い
資料-16
平成 25 年度調査研究報告書
高齢運転者に関する調査研究(Ⅲ)
この著作物の著作権は、自動車安全運転センターに属します。
無断使用を禁じます。
平成 26 年3月
自動車安全運転センター調査研究部
〒102-0084 東京都千代田区二番町3番地
http://www.jsdc.or.jp/report/index.html
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