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時系列調査「日本人の意識」の変遷

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時系列調査「日本人の意識」の変遷
時系列調査「日本人の意識」の変遷
~条件の均一化と調査継続のための取り組み~
世論調査部 高橋
幸市/荒牧 央
要 約
1973 年から 5 年ごとに行っている時系列調査「日本人の意識」は,質問文をはじめとして調査に
関係するすべての条件をできるだけ均一化して実施することによって,精度の高い時系列データを
蓄積してきた。本稿は 40 年目を迎えたのを機に,こうした取り組みについてまとめたものである。
調査の実施面での取り組みは,主に精度の高いデータを入手するためのものである。サンプリン
グに関しては,層化をより効果的なものにしてきたこと,転居や死亡などによる調査不能を発生さ
せないために,調査相手を抽出する時期をできるだけ調査を実施する時期に近づけてきたことなど
がある。また,面接率を上げるために調査日以外に補完日を設けたり,調査への協力を依頼するは
がきなども時代の推移とともに変更するなどにより,有効率の確保にも努めてきた。こうしたこと
の多くは「日本人の意識調査」に限らず,当部で行う面接調査に共通する取り組みでもあった。
質問文・選択肢については,「原則としては変えない」という基本を重視しながら,毎回見直し
を行ってきた。その結果,10 年目となる第 3 回調査では,コミュニケーションに関する質問は変更
した方が有益な情報を得られるとの判断から差し替えた。また、政治実態の知識に関する質問を削
除した。20 年目となる第 5 回調査では,結婚や子どもをもつことに関する質問と国際関係に関する
質問を追加した。30 年目の第 7 回調査では,社会の変化に応じて国際関係に関する質問を差し替え
るなどの変更を加え,第 8 回調査では友人関係に関する質問の選択肢を変更した。
そして,40 年目となる第 9 回調査では,質問文・選択肢だけでなく調査に関するほぼすべての条
件について検討を加えたが,東日本大震災の影響を精確に捉えるため第 8 回と同じ内容で実施する
ことにした。
目 次
[第 1 部]
Ⅰ はじめに ……………………………………………172
Ⅱ 「日本人の意識調査」の目的と設計思想 ………172
Ⅲ 質問文・選択肢以外の諸条件の変遷 …………174
Ⅲ− 1 母集団
Ⅲ− 2 調査対象と調査困難地域
Ⅲ− 3 調査相手の抽出(サンプリング)
Ⅲ− 4 調査方法
Ⅲ− 5 調査日程
Ⅲ− 6 組織
Ⅲ− 7 調査材料
Ⅲ− 8 有効率確保への対応
Ⅳ 質問文・選択肢の変遷……………………………186
Ⅳ− 1 質問の構成
Ⅳ− 2 各回で共通の変更
Ⅳ− 3 第 2 回(1978 年)での変更
Ⅳ− 4 第 3 回(1983 年)での変更
Ⅳ− 5 第 4 回(1988 年)での変更
Ⅳ− 6 第 5 回(1993 年)での変更
Ⅳ− 7 第 6 回(1998 年)での変更
Ⅳ− 8 第 7 回(2003 年)での変更
Ⅳ− 9 第 8 回(2008 年)での変更
Ⅳ− 10 第 9 回(2013 年)での変更
Ⅴ おわりに ……………………………………………200
「日本人の意識調査」単純集計結果
「日本人の生活意識調査」単純集計結果
[第 2 部]
「現代の生活意識調査」結果の概要 ………………230
「現代の生活意識調査」単純集計結果
171
Ⅱ
[第 1 部]
Ⅰ
はじめに
「日本人の意識調査」の
目的と設計思想
1973 年の第 1 回調査の報告の中で,「日本
人の意識調査」の課題について以下のように
NHK放送文化研究所世論調査部が 1973
述べられている。
年から 5 年ごとに実施している時系列調査
「戦後日本の社会変動が,世界の歴史の上
「日本人の意識」は,質問文をはじめとして
でも,稀にみる規模と早さで進行した」中で,
調査に関係するすべての条件をできるだけ変
「伝統的な精神構造の持続が現代日本人の意
えずに実施することによって,1973 年を起
識の変貌過程の特質に影響を及ぼし,それを
点として現代日本人の意識の特質を長期的・
一層複雑なものに」している。「現在われわ
継続的に追跡し,領域と階層と時間の三要因
れが生きているこの時代は,この複雑かつ巨
による三次元的な立体構造を把握することを
大な変動過程の進行している時代である。世
1)
論調査という意識の測定用具を使う立場に限
目的としている 。
本稿は,社会が変化する中で,この調査に
定してみたとき,このような時代の状況が,
関わる諸条件をいかにして均一化してきたか
絶えずわれわれにその解明を挑むことを迫る
について報告するものである。それと同時に,
のである。その意味で,この調査は,なるべ
いかにしてより精度の高い調査データを得る
くしてなされたといえる。」4)
ための取り組みを行ってきたかについても述
べる。さらに,時系列調査を継続していくた
めには,同じ内容・項目だけを調査し続けれ
また,実際に調査を行う各放送局の担当者
への文書では次のように説明されている。
「日本は歴史上まれにみる経済成長をとげ,
ばよいのか,それとも,将来を考えて,社会
それに伴って,社会の各方面での変化が極め
の変化に対応して新しい内容・項目も含める
て激しいといわれています。その中にあって,
べきなのかということも常に課題となる。こ
日本人のものの考え方や生き方にも大きな変
れらの点についても述べる。
化が生じ始めていることも,これまでいろい
まず,質問文・選択肢以外の諸条件につい
ろな形で指摘されてきました。そしてこの変
て報告する。そこで述べる事項は「日本人の
化が何らかの形で将来とも続き,しかもその
2)
意識調査」だけに関するものではなく,当部
変化如何が,放送も含めて,世の中の動きに
が実施してきた個人面接法による世論調査の
少なからぬ影響を与えるのではないかという
ほとんどに共通するものである。続いて,質
ことも想像に難くありません。そこで,世論
問文・選択肢の変遷について報告する。
の動きの底にある精神の構造的変化を,世論
なお,第 9 回調査は 2013 年 10月に実施した
調査を通じて客観的にとらえる必要があると
が,本稿を執筆している段階では分析中であ
考え,現在日本人のものの考え方や生き方に
3)
るため,調査結果については触れていない 。
どんな特徴があるのか,それは将来どんな変
化の軌跡を描いていくのかを追跡する調査を
172 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
新たに企画しました。」
以上のような問題意識を具体化するため
⑸調査方法の均一
訪問個人面接法による。
に,第 1 回調査の企画書の中で「今後この調
⑹その他
査を継続して実施し,長期的な変化をとらえ
①以上の条件の均一化をはかるために,部外
るためには,単に調査票だけでなく,調査実
機関に委託せず,NHKがその組織を通じ
施計画全般をできるだけ均一なものにするこ
て実施する。
とが必要である。そのために留意すべき点を
②また,調査の実施状況を記録し,各回の結
列挙すると次のとおりである」とし,「継続
果を比較する際の参考とする。(調査不能
して実施する際の留意点」として以下の点を
の内訳,調査員の属性構成,調査員と調査
挙げている。
相手との関係,質問所要時間,調査協力程
度,監査結果など)
⑴サンプル:16 歳以上の国民約 5,400 人
③調査の名称も統一をはかる。
16 歳以上としたのは,一応義務教育を修
了したと考えられる日本国民を対象とした
以上のように,「継続して実施する際の留
ためであり,サンプルサイズを約 5,400 人
意点」は多岐にわたり,世論調査を実施する
としたのは 5 歳ごとの年齢別推移など分析
際のすべての条件といってよい。これは時間
上の必要性を考慮したためである。今後の
の経過とともに測定結果が変わった場合に,
サンプルについても,これらの基準はもち
測定装置が変わったためでなく測定結果その
ろん,その他除外地域,抽出台帳,抽出時
ものが変わったと判断できるように,測定装
期などサンプリング方法について,できる
置に関するすべての条件を同一にしておくこ
かぎりの均一化をはかる。
とが肝要であるという考えに基づいている。
⑵調査時期:5 月~ 7 月
ただし,世論調査においては,測定装置に
季節,曜日,社会・政治情勢(例:参院選)
関する諸条件を同一にしておいただけでは均
などを考慮して,できるかぎり均一の条件
一化はできない。社会が変化することによっ
の時期を選定する。
て,条件が変わってしまうことがあるからで
⑶調査員への指示
ある。特に,「言葉は生きている」と言われ
調査員の属性を各回均一にするのは困難で
るように,時代の推移とともに言葉の意味・
あるにしても,調査員に対して各回同一の
概念が変わることがあり,同じ質問文・選択
指示を与え,調査に向かわせるよう配慮す
肢を用いたとしても,捉えている対象が同じ
る。
ものとは限らないという現象が起こりうる。
⑷調査材料の均一
「調査票」
「回答項目リスト」だけでなく,
「実
施細目」
「協力依頼状」などの材料について
以下,社会状況の変化に対応しながら,い
かにして「日本人の意識調査」を継続してき
たかについて報告する。
も,重大な支障のない限り同一内容のもの
を使用し,変更を加えないこととする。
173
Ⅲ
は,
「社会的な問題や日常生活に関する国民の
質問文・選択肢以外の
諸条件の変遷
意見・意識・態度などを知るための調査は,
有権者または15 歳以上を対象に面接法で実
施」することとなっていたが,調査の内容から
Ⅲ章では質問文・選択肢以外の諸条件がど
して「日本人の意識調査」については「義務教
のように変遷してきたかについて述べる。
育を修了した16 歳以上」5)が適当とされた6)。
「日本人の意識調査」の概要の変遷を一覧
にすると下表(表 1)のようになる。これらの
変更・修正のほとんどは均一化というより,
Ⅲ−2 調査対象と調査困難地域
より精度の高いデータを得るためのもので
あった。
実際の調査においては「調査困難地域」を
なお,以下に述べる内容は,特に断りがな
設けているので,調査対象は「調査困難地域
い限り「日本人の意識調査」に特有のもので
を除く地域に住む 16 歳以上の国民」である。
なく,当部で実施している主な調査にも当て
「調査困難地域」とは「調査の期間内に調査を
はまるものである。
完了できない地域」である。
「日本人の意識調査」を含めて 1972,73 年度
に行う調査の地点を抽出する段階で,調査困
Ⅲ−1 母集団
難地域として除外する人口は「総人口の 1 %
未満」に抑えるとの方針があった。そして,
母集団は「全国の 16 歳以上の国民」で,第
客観的な基準を設けるべきとの考えから,具
1 回から変わっていない。
体的には下記の基準により市町村を単位とし
年齢の下限について企画時での当部の基準
表 1 「日本人の意識調査」概要
回 数
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
第6回
第7回
第8回
第9回
調査年
1973 年
昭和 48 年
1978 年
昭和 53 年
1983 年
昭和 58 年
1988 年
昭和 63 年
1993 年
平成 5 年
1998 年
平成 10 年
2003 年
平成 15 年
2008 年
平成 20 年
2013 年
平成 25 年
母集団
全国の16 歳以上の国民
調査対象
調査困難地域を除く地域に住む16 歳以上の国民
抽出台帳
住民基本台帳
抽出方法
層化無作為 2 段
調査地点数
302
450
指定数(人)
5,436
有効数(人)
4,243
4,240
4,064
3,853
3,814
3,622
3,319
3,103
3,070
有効率(%)
78.1
78.5
75.3
71.4
70.6
67.1
61.5
57.5
56.9
5,400
調査方法
調査日
補完日
個人面接法
6月
6月
16日(土) 24日(土)
~
~
18日(月) 25日(日)
なし
26日(月)
9月
3日(土)
~
4日(日)
6月
25日(土)
~
26日(日)
10月
2日(土)
~
3日(日)
5日(月)
27日(月)
4日(月)
(注)第 6 回調査の調査日は当初 17,18日であったが,台風のため調査日を20日まで延長した
174 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
6月
6月
10月
10月
17日(土) 28日(土) 28日(土) 19日(土)
~
~
~
~
20日(火) 29日(日) 29日(日) 20日(日)
なし注
30日(月)
30日(月)
21日(月)
時系列調査「日本人の意識」の変遷
て設定し,調査する地点はこれらを除いた市
ング)に際しては市区町村内を「一定の人口
区町村から決めている。
数を持った字町丁目のまとまり(グループ)」
ア.調査を担当している放送局から,公共
に分割する。その際に,第 1 回調査において
交通機関を利用して,役場まで片道 8
は上記A以下の基準により除外された地域を
間以上を要する市町村
含めずにグループを作成した。その結果,さ
イ.公共交通機関の 1 日の便の回数に平均
運行率を乗じた積が 2 回以下の市町村
らに 0.31 %の人が除外された(左記のア,イ
による除外と合わせれば 0.94 %)。
また,第 9 回調査を実施した 2013 年度に
この基準は今日までは変わっていない。
さらに,1977 年までは「調査困難地点」を
おいては,2011 年 3 月に起きた東日本大震
下記の基準により設定し,調査を実施する市
災で被災した東京電力福島第一原子力発電所
区町村の中に該当する地点があれば,そこも
の事故により,周辺住民が避難したため,
ウ.警戒区域,帰還困難区域,居住制限区
調査をする地点から除外した。
A.郵便規則第 85 条による無配地域
域,避難指示解除準備区域,計画的避
B.文部省へき地小学校 3 ~ 5 級の地域
難区域を含む 10 市町村
C.公職選挙法施行規則第 2 章第 16 条の
別表に定められた,不在者投票を行う
を 除 外 地 域 と し, こ の 基 準 に よ り 0.12 %
(149,851 人)が除外された。
実際の市町村数と人口は表 2 のようになっ
ことのできる地域
D.1 車線自動車道路(幅 3 m以上)から 2
ていて,いずれの調査においても困難地域に
住む国民は 1 %未満である。
㎞以上離れた地域
E.人口 80 人以下で,隣りの集落へ 2 ㎞
基準ア,イは変わらないのに第 7 回までは
除外率が回数を追うごとに減少しているの
以上離れた地域
F.調査の実施が,不可能もしくは特に困
は,①交通の便が良くなったことにより困難
地域に該当する市町村数が減少したこと,②
難と思われる地域,など
次ページの「Ⅲ -3-3 抽出方法」のところで
説明するように,調査相手の抽出(サンプリ
継続して該当している市町村の多くで人口が
減少したこと,が影響していると考えられる。
表 2 調査困難による除外
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
第6回
第7回
第8回
第9回
80
83
71
52
51
50
46
30
40
(10)
住民数(人)
664,155
(−)
578,358
472,772
317,068
269,822
260,201
201,580
136,569
278,500
(149,851)
除外率(%)
0.94
(0.31)
0.51
0.40
0.26
0.22
0.21
0.16
0.11
0.22(0.12)
市町村数
(注 1)住民数は調査対象の「16 歳以上」でなく,すべての住民の数。また,第 1 回は1971 年(昭和 46 年)3月31日現在の値(沖縄県は1970 年の国勢調査の結果)
,
第 2 回から第 9 回までは調査実施年の3月31日現在の値
(注 2)
「除外率(%)
」は総人口に占める割合
(注 3)第 1 回の住民数は「調査困難地域(ア,イ)
」のみによるもの。括弧内は「調査困難地点」によるもの。第 9 回の括弧内の数字は福島第一原発の事故により除外したもの
175
また,第 8 回調査の前にはいわゆる“平成の
有効率を確保することは困難になっている
大合併”があり,該当する市町村が大きく減
が,有効率を向上させないまま単にサンプル
少した。
数を増やしても,見かけの誤差が小さくなる
だけで実質の誤差は改善されないため,当時
Ⅲ−3 調査相手の抽出(サンプリング)
の考え方を踏襲して現在でも標準サンプルサ
イズは「3,600 人」としている。
Ⅲ−3−1 調査相手数(サンプルサイズ)
調査相手数(サンプルサイズ)が大きけれ
ば大きいほどサンプリング誤差は小さくな
Ⅲ−3−2 調査地点数
全国で 3,600 人を対象に世論調査を実施す
り,精度のよいデータが得られる。しかし,
る場合,各サンプルができるだけ分散して居
それに伴って経費や業務量も増大する。サン
住していることが望ましいが,3,600 人を単
プルサイズはこのバランスをどうとるかに
純に無作為抽出したのでは効率が悪い。つま
よって決まる。当部では,全国調査での標準
り,単純に抽出して面接法で調査を行おうと
7)
サンプルサイズを「3,600 人」としている 。
すると,(日本の総人口を 3,600 で割ると約 3
こ れ は 1970 年 時 の 以 下 の よ う な 考 え 方 に
万人になることから)3 万人に 1 人を訪ね歩
よっている。
かなければならず,調査相手一人につき調査
員も一人というようなことになりかねない。
各質問の選択肢の数を考えてみると,多く
そこで,一般的な世論調査では,まず①調査
て 6 ~ 7 と見られる。そこで選択肢の数を 6
する地点を選び,②その地点から一定の調査
とし,回答が 6 個の選択肢に等分される場合
相手について調査するという「2 段抽出法」が
を想定し,また,調査有効率が 75 %の場合,
用いられることが多い。
分析に耐える数の 400 票を得るようにするた
当部でもこの抽出法を 1970 年度から用い
めには,サンプルサイズは 400 ×(100 ÷ 75)
ていて,調査地点は「字・町・丁目」であり,
× 6 = 3,200 となる。選択肢の数を 7 とした
1 地点当たりの調査相手は「12 人」を標準と
場合は 400 ×(100 ÷ 75)× 7 ≒ 3,733 となる。
し て い る。「12 人 」と し た の は 1950 年 代 に
もう一つの基準として,特定の選択肢に
行った 2 回の実験調査の経験から判断したも
よっては,出現頻度が低いが,その選択肢と
他の質問とのクロス結果が必要だという場
合,出現頻度 4 %で,その傾向について精度
のである。
したがって,通常の調査で 3,600 人を対象
とする場合の調査地点数は 300 となる。
は落ちるが何とか分析可能な数の 100 票を得
るには 100 ×(100 ÷ 4)×(100 ÷ 75)≒ 3,333
となる。
以上のことから,前年の実績もふまえて,
サンプルサイズを 3,600 とした。
1980 年代後半からは個人面接法で 75 %の
176 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
Ⅲ−3−3 抽出方法
第 1 段階の地点抽出にあたって,当部では
層化を行っている。
抽出方法は「日本人の意識調査」の第 1 回調
査 の 前 年 度(1972 年 度 )か ら 第 7 回 調 査 の
時系列調査「日本人の意識」の変遷
2003 年度までは基本的に変わらないが,第 1
らなかったが,第 1 回調査を実施した 1973
回は特殊な要因があるので,まず,第 2 回調
年度の抽出では,上記①の層化基準に加えて
査における抽出方法について記述する。第 2
「テレビ視聴可能局数」も用いて層化してい
回調査における抽出の手順の概要は以下のよ
た。当時は,視聴率調査や放送に関する調査
うであった。
が多かったことから,「テレビ視聴可能局数」
①全国の市区町村を,地域ブロックと市区
で層化することの効果はあった。しかし,そ
町村人口規模,および産業別就業人口構
の後は社会や政治,生活に関する調査が増え
成比によって 50 の層に分ける
たため,第 2 回調査を実施した 1978 年度か
②全国で 300 の調査地点を,各層の人口数
に比例して割り当てる
らはこの基準は使用されなくなった。
このように,第 7 回調査を実施した 2003
③層ごとに,第 1 次抽出単位である「2 年
年度まで層化の基本的な考え方は第 2 回と変
間に実施する調査の調査相手を抽出する
わらない。ただし,この間,社会の変化に応
のに十分な大きさの人口数を持った字町
じて,人口規模については区分が変わり,ま
丁目のまとまり(グループ)」を作り,割
た,産業別就業人口構成比については「農業
り当てられた地点数分の「グループ」を
率」から「第 1 次産業率または第 3 次産業率」
確率比例抽出し,調査地点とする
に変更された。
④調査地点ごとに,第 2 次抽出単位である
調査相手を 12 人系統抽出する
そして,第 8 回調査の前の 2004 年度から,
各地域ブロックで(「沖縄」は例外として)最
なお,
「2 年間に実施する調査の調査相手
低 10 地点が抽出できるように地域ブロック
を抽出するのに十分な大きさの人口数を持っ
を 18 区分から 13 区分に減らし,さらに各地
た字町丁目のまとまり(グループ)」を作るの
域ブロック内は層に分けないで,市区町村を
は,以下の考えにより調査地点を 2 年間固定
人口規模および産業別就業人口率(第 3 次ま
したためである。
たは第 1 次産業率)の大きさに応じて並べた
上で地点を系統抽出している。層化をした場
毎年調査地点の抽出を行うということは,
合には,各層に人口数に応じた地点数を割り
毎年調査地点(場所)を変更することに他な
当てるが,計算上の地点数が整数になること
らない。その結果,調査を実施する担当局の
は稀である。したがって,実際の作業におい
側からみると毎年調査地点数が変わるし,毎
ては整数化を行う必要があり,その際には誤
年調査員を入れかえなければならないという
差が生じる。しかし地域ブロック内を層に分
問題がある。逆に 3 年以上調査地点を固定し
けなければ,整数化にともなう誤差が小さく
ておくとなると,地点抽出の時点において全
なるというメリットがある。
国的に地点のバランスを保っていたものが,
また,個人も系統抽出するが,その際のイ
偏ったものになってしまうおそれがでてく
ンターバルは,1973 年度は全国平均で「20」
る。
であった。1978 年度からは下限と上限を設
以上のような手続きは第 7 回調査まで変わ
け,人口密度が低い地域は「15 ~ 29」,高い
177
地域は「30 ~ 50」とした。さらに,2004 年度
に調査地点を増やすのは実施上効率が悪い」
以降は人口密度の大きい地域のみ変更し「30
というものであった。その結果,全国で 302
~ 60」とした。
地点,5,436 人を調査相手とした。
し か し,1977 年 度 に 行 っ た 研 究 の 結 果,
Ⅲ−3−4 沖縄県での調査
同じサンプルサイズの場合,1 地点当たりの
第 1 回調査の前の 1972 年 5 月には沖縄県が
調査相手数を増やすより調査地点数を増やし
返還されることになっていたが,調査地点の
た方が精度のよいデータが得られることが確
抽出計画を検討している段階(1971 年 8 月)
認されたため8),第 2 回調査からは「1 地点当
では,沖縄放送局で世論調査の実施体制を整
たりの調査相手数は 12 人,調査地点数は 450
え得るかどうかが判断できなかった。そのた
地点,調査期間は 2 日間」とした。
め,沖縄県を除いて 300 地点を抽出すること
に し た。 そ の 後, 体 制 が 整 備 さ れ た の で
1972 年度からは沖縄県を含めることにした。
Ⅲ−3−6 抽出台帳
国民を対象とする調査の場合,すべての国
そして,調査地点は人口に比例するように割
民が登録されている「住民基本台帳」から抽
り当てるため,沖縄県の調査地点は 2 地点と
出するのが最適である。当部では 1961 年度
なり,全国では 302 地点となった。
より抽出台帳として「住民基本台帳」を使用
しており,「日本人の意識調査」でも第 1 回調
Ⅲ−3−5「日本人の意識調査」のサンプル
サイズの考え方
査から使用している。
なお,2006 年 11 月 1 日に原則公開から原
前述したように「日本人の意識調査」では 5
則非公開へと改正された住民基本台帳法が施
歳ごとの分析も重要と考えている。対象年齢
行されたが,「日本人の意識調査」は「統計調
の 16 歳以上を 5 歳ごとに区分すると(10 代と
査,世論調査,学術研究その他の調査研究の
65 歳以上はそれぞれ 1 つの区分とすると),
うち,総務大臣が定める基準に照らして公益
全体で 11 区分になる。有効率が 75 %で各区
性が高いと認められるもの」に該当し,閲覧
分にサンプルが均等に分布しているとする
が可能となっている。
と,1 つ の 区 分 は(3,600 × 0.75 ÷ 11 ≒ )245
さらに,法律の改正により 2012 年 7 月 9 日
人で,
「分析に耐える数 400」に満たない。そ
からは外国人住民も住民基本台帳に記載され
こで,調査相手数を 1.5 倍にし,1,800 人増
るようになった。そこで,第 9 回調査では生
やして全体で 5,400 人としている。
年が西暦で表記されている人,および,名前
そして,第 1 回調査に当たっては,調査地
点数は通常の調査と同じにして 1 地点当たり
から判断して明らかに外国人と分かる人は,
抽出しないことにした。
の調査相手数を 18 人にし,調査期間を 1 日
延ばして 3 日間とすることで対応した。その
Ⅲ−3−7 抽出時期
理由は「サンプルサイズが 5,400 のサンプル
調査相手は調査を実施する直前に抽出した
は年間 1 組程度の使用になるので,そのため
方が転居や死亡による調査不能が少なくなる
178 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
ので,
調査ごとに抽出する方がよい。しかし,
送回収)を比較する実験調査を行った。その
そうすると経費がかかることと,抽出を担当
結果,①調査方法によって回答の割合が変わ
する各放送局の負担が大きいことから,次の
る,②個人面接法は実質有効率(調査相手本
年度に実施する調査の調査相手を一括して 2
人が指定の調査方法で回答している率),知
~ 3 月に抽出していた。
識の質問での正答率,調査相手の負担の各側
しかし,3,4 月に転居する人が多いため,
面からみて,他の 3 方法より妥当な方法であ
第 1 回調査の前の 1972 年度から 4 ~ 5 月に抽
るとの結論を得て,「日本人の意識調査」は
出し,その後,1976 年度からは 5 月に一括抽
個人面接法で継続した。
出した。そして,第 2 回調査を実施した 1978
なお,上記の実験調査では「特に個人面接法
年度からは人口移動の激しい都市部について
の優劣は調査員の質によってかなり変動するの
は,年度後半に実施する調査の調査相手を 9
で,①一定水準の調査員を確保することが可
月に抽出する方法を試行し,結果が良好で
能ならば,個人面接法を採用する積極的理由
あったので次年度からは年 2 回抽出に改め,
が生じる,②それが不可能ならば,逆に他方法
その後,9 月に抽出する地点を徐々に拡大し
に切り換えるべき必要性が生じる,③したがっ
た。さらに,前述したように 2006 年に改正
て,個人面接法を継続する前提は,調査員の
された住民基本台帳法が施行され,抽出に際
質の確保である」との結論も得ている。
して調査票を提出することが義務付けられた
ため,第 8 回調査の前の 2007 年度からは 6 ~
9 月に実施する調査は 5 月に,年度後半に行
う調査は 9 月に一括抽出するようにした。
Ⅲ−5 調査日程
Ⅲ−5−1 調査日
企画当初の「継続して実施する際の留意点」
Ⅲ−4 調査方法
では,調査時期について「季節,曜日,社会・
政治情勢(例:参院選)などを考慮して,で
第 1 回調査の直前に,行動を調査する「国
きるかぎり均一の条件の時期を選定する」と
民生活時間調査」と「全国個人視聴率調査」は
し て,5 ~ 7 月 を 基 本 と し て い る。「 Ⅲ -3-7
調査方法を個人面接法から配付回収法に変え
抽出時期」のところで述べたように,転居や
た。これには,配付回収法であれば調査相手
死亡による調査不能を発生させないために,
がその日のうちに行動を記録できるという理
調査は調査相手の抽出直後に行うことが望ま
由に加え,
調査相手の在宅率の低下に対応し,
しい。そこで,第 1 回調査においては,調査
かつ,プライバシー保護に配慮するという意
相手の抽出を 4 ~ 5 月に行うこと,毎年 6 月
味があった。しかし,その時点でも,当部の
上旬には「全国個人視聴率調査」を実施して
調査方法の基本は個人面接法であり,「日本
いるため,それとの間隔を開ける必要がある
人の意識調査」もこの方法を採用した。
こと,そして,国会が開かれておらず政治的
その後,1976 年に意識調査について 4 種
の方法(個人面接,面前記入,配付回収,郵
に大きな動きがないことから,6 月 17 日(土)
~ 19 日(月)の 3 日間で実施した。
179
第 2 回調査においては 1 地点の調査相手数
力不足」が基準であったが,在宅率の低下や
は 12 人 で あ っ た た め,6 月 24 日,25 日 の 2
調査拒否の増加などにより有効率がさらに低
日間で実施した。これ以降も原則として 6 月
下すると,判断基準が変わった。すなわち,
に調査を実施しているが,第 3,5,6,9 回
第 5 回調査を実施した 1993 年度からは「面接
は 7 月に国政選挙が行われたため,9 月ない
日には外出や深夜帰宅で面接できなくても,
し 10 月に実施した。
翌日に面接を約束できた調査相手や面接でき
る可能性のある調査相手がいる場合には,そ
Ⅲ−5−2 補完日
の地点を担当する調査員には補完調査をして
1977 年度の世論調査担当者会議で,一部
の局から「面接期間を若干延長すれば,もう
もらい,その分の手当てを追加して支給する
こと」にしたのである。
少し有効率が高くなる」との提案があり,そ
「日本人の意識調査」においては,在宅率
れを受けて,
「調査員の努力不足が主な原因
の高い土,日曜日を面接日(調査日)として
で有効率が低かった場合には,その調査員に
いるため,補完日を月曜日としている。そし
1 ~ 2 日間さらに従事させる。ただし,(短期
て,補完日に確保できた有効率は下表(表 3)
間で変化するような項目は)日を過ぎると回
のとおりである(後述するように,補完日の
答の信憑性が低くなる(ので,そうした項目
有効率を集計できるようにデータ化したのは
を含む)ような調査の場合には,(延長しな
第 4 回からである。また,第 6 回は台風のた
いで,次回以降は努力するようにとの)注意
めに日程を延期したので,補完日の定義には
を与えるだけにとどめる」という方針が決ま
当てはまらない)。
り,第 2 回調査を実施した 1978 年度から補
完日を設けた。それまでも期間を延長するこ
とはあり,その場合の基準は「調査漏れや調
Ⅲ−6 組織
査の仕方に誤りがあった個所があった場合」
「継続して実施する際の留意点」では,「部
としていたのを,上記のようにより広いもの
外機関に委託せず,NHKがその組織を通じ
とするとともに,
延長する期間を事前に示し,
て実施する」としている。
その期間を補完日と称することにして制度化
したのである。
記録によれば,1948 年には全国的調査組
織が確立されたとされる。つまり,各地方の
補完日は当初は前記のように「調査員の努
中心となる放送局(札幌局,仙台局など)に
表 3 全体有効率と補完日の有効率
調査回
第4回
第5回
第6回
第7回
第8回
第9回
調査年
1988 年
1993 年
1998 年
2003 年
2008 年
2013 年
71.4
70.6
67.1
61.5
57.5
56.9
6.0
3.2
(4.5)
3.1
2.4
2.2
有効率(%)
うち補完日の有効率(%)
(注)第 6 回は台風の影響で調査日に調査できなかった所では日程を延期したため,補完日の定義にはあてはまらない
180 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
専任者 1 名を,その他の放送局には担務者が
きめ細かな対応ができるなどにより,信頼性
おかれ,それぞれの受け持ち地域での調査相
の高いデータを得る上で重要な要因となって
手の抽出,調査員の確保,調査の実施などを
いる。
行う体制が確立した。
そして,
「日本人の意識調査」を企画して
いた 1972 年には,衆議院議員選挙に際し全
Ⅲ−6−2 組織運営
①担当者会議
124 選挙区で 99,600 人の調査相手を対象に個
業務の周知・徹底と各放送局の意見・希望
人面接法で調査を実施し,74.1 %の有効率を
を把握するための会議を定期的に開催してい
確保するなど,精度の高いデータを入手でき
る。この会議は第 1 回調査を実施した 1973
る体制を築き上げてきた。これまで記述して
年度以前も定期的に開催されていたが,この
きた調査の諸条件を均一にするには,同一の
年度から,秋には地方ごとに主に年度後半の
組織で継続して実施するのがよいことは自明
業務について,年度末には各地方の中心とな
であり,さらに,以上のような実績もあり「部
る放送局(札幌局,仙台局など)の担当者を
外機関に委託せず,NHKがその組織を通じ
集めて次年度の業務について周知するととも
て実施する」ことは当然と考えられた。
に,その時々の課題について議論する方式と
なった。
Ⅲ−6−1 組織体制
しかし,
「日本人の意識調査」の第 7 回調査
現在でも 1948 年に確立された体制をほぼ
の 3 か月後に実施した第 43 回衆議院議員選挙
踏襲しているが,NHK全体の業務の見直し
に関する調査から,選挙に関する調査は RDD
などにより,若干の変動がある。
(Random Digit Dialing)による電話法に変更
第 1 回調査は全国の 66 の放送局で実施し
するとともに,調査の実施から集計までを調
た。1978 年度には世論調査の担当局が北海
査専門会社へ委託したことにより,各放送局
道(札幌局のほか 6 放送局)と,福岡県(福岡
での選挙に関する業務が大幅に縮小した。
局と北九州局の 2 局)を除いて 1 県 1 局体制と
さらに,2003 年に「個人情報保護法」が施
なったことにより,第 2 回調査は 54 の放送
行されると,特に面接法による調査の有効率
局で実施した。また,この年度までは例えば
が低下した。そのため,全国調査について,
長崎県の壱岐と対馬は福岡局が担当するな
可能な場合には面接法より有効率が高い配付
ど,交通の便を優先して受持ち地域を設定し
回収法に切り替えた。配付回収法は土,日に
ていたが,調査から集計までの日程が厳しい
調査票を配付し,次の日曜日までに回収する
選挙に関する調査以外は,他県を担当するこ
という日程が基本であり,各放送局ではほぼ
とはなくなった。
10 日間に渡るこの方法への対応が困難であ
さらに,1986 年度からは福岡局が福岡県
ることから,ほとんどの調査を外部の専門会
全域を担当し,全国では 53 局となり,この
社 へ 委 託 す る こ と に な っ た。 そ の 結 果,
体制が今日まで継続している。各都道府県に
2004 年度からは年度末の会議を全国の担当
担当者がいるという体制は,調査員に対して
者を集めて開催する方式に変更し,秋の会議
181
は「生活時間調査」など大規模な全国調査を
度の高い調査結果を維持してきている。
実施する年度に限り,同じく全国の担当者を
集めて開催する方式に変更した。
Ⅲ−6−3 調査員管理
2013 年度は「日本人の意識調査」の第 9 回
調査員が介在する場面が特に多い面接法に
調査を 10 月に実施したため,前年度末の会
おいては,調査員が調査結果に及ぼす影響が
議を中止し,8 月に全国の担当者を集めて開
大きく,いかに優秀な調査員を採用するかが
催した。
課題である。
また,各放送局の担当者に対する世論調査
面接法による調査に限らず,NHKの組織
業務に関する研修も,当研究所が発足した当
を通じて実施する世論調査では,各放送局に
初(1950 年代)から実施していた。現在は,
おいて,調査地点の近くに住む人を調査員と
新しく担当者になった職員を中心に毎年行っ
して契約している。そして,調査員一人一人
ている。
について「調査員カード」を作成し,各調査
員の住所,氏名だけでなく,従事した調査の
②業務実施要領
各放送局で行う世論調査の基本的業務につ
結果を記録しておき,新たに調査を委託する
際の参考にしている。
い て 記 述 し た「 世 論 調 査 業 務 実 施 要 領 」を
調査員の属性に関しては,女性や,50 代,
1956 年から配付した。現在は「世論調査業務
60 歳以上の人が増え,学生が減少している。
マニュアル」と改称し,イントラネット(NHK
内のネットワーク)で参照する形式としてい
る。
①調査員アンケート
調査に従事した調査員に対するアンケート
を,「日本人の意識調査」の第 1 回より前の
③世論調査報
個 別 業 務 の 具 体 的 な 事 項 に つ い て は,
1968 年度から「世論調査報」で連絡している。
それ以前にも「世論調査事務連絡」を原則と
して毎週発行していたが,これを改訂し,す
べての指示・連絡事項を掲載することにした。
1968 年から適宜実施し,その結果は担当者
会議などで各放送局の担当者へフィードバッ
クし,調査の質の向上をはかっている。なお,
「日本人の意識調査」については必ず実施し
ている。
アンケートの内容は時代によって異なり,
当初は不定期であったが,1991 年度の下半
現在は自宅から調査地点への移動時間など,
期から原則として毎月 1 日と 15 日に発行し
調査員を採用する上で参考になる項目につい
ている。
て訊ねている。
以上のような各種会議や研修の開催と,業
務マニュアルおよび綿密な事務連絡により,
②監査
調査が指示どおり正しく行われたかを検証
各放送局での世論調査業務が遺漏なく,正確
するために,調査相手アンケートによる「監
に遂行されることを確保し,信頼性があり精
査」を 1960 年代から行っている。方法,内容
182 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
は時代によって異なり,現在は有効になった
①調査相手一覧表
調査相手全員に対し郵送で行い,誰が調査員
調査に回答してもらう調査相手の住所,氏
に会い,どのような方法で回答したかなどを
名,性,生年が記載された一覧表で,一人の
訊ねている。これも「日本人の意識調査」に
調査員が受け持つ 12 人分が一覧になってい
ついては必ず実施している。
る。最終的に有効になった(調査ができた)
「日本人の意識調査」について,調査相手
のか,調査不能であったのか,調査不能であ
アンケートの回答がすべて正しいとすると,
ればどんな理由だったのかをコードで記入す
調査相手が自分で調査票に記入したり,調査
るようになっていて,一目で 12 人の状況が
員が調査票を調査相手宅に留め置いたりな
分かるようになっている。
ど,指示と異なる方法で行われたものは,第
1 回から第 7 回までは,有効とした調査票の
概ね 10 %,第 8 回は他の回よりやや低く 6 %
9)
であった 。
②訪問用調査相手一覧表
調査員は上記①を携帯して調査に臨んでい
たが,紛失した場合に備えて,第 9 回調査の
前の 2012 年度からは,記載内容を記号化し
Ⅲ−7 調査材料
当部では調査を行う際に使用する印刷物な
どを「調査材料」と称している。第 9 回調査で
て第三者には容易に解読できないようにした
一覧表を携帯することにした。これに伴い上
記①の一覧表は調査員宅に保管しておくこと
とした。
の主な調査材料は下記のとおりであるが,こ
れらはNHKの組織を通じて全国で実施する
すべての面接調査で使用するものである。
そして,これらについては,1970 年代か
ら大きな変更はなかった。
③調査票
各質問の質問文と選択肢が記載されてい
る。調査員が質問文を読み上げ,調査相手の
回答を記入するという面接法で行うため,調
査票は調査相手には渡らない。
①調査相手一覧表
②訪問用調査相手一覧表
③調査票
表紙はすべての面接調査で同じ内容にする
ことになっている。
第 1 回調査の前の 1972 年度から調査票の
④回答項目リスト
表紙に訪問した記録を記入する欄を設けてい
⑤世論調査マニュアル
たが,データ化して集計できる形式にはなっ
⑥調査実施細目
ていなかった。そこで,1 日を午前,午後,
⑦協力依頼状
夜間に分け,それぞれの時間帯で何回訪問し
⑧リーフレット
たかを記録できるようにし,データ化して集
⑨再訪問メモ
計できるような形式にしたものを,1987 年
の東京都知事選挙に関する世論調査で実験し
て,検証した。
183
その結果,経験の浅い調査員は在宅率の低
い時間帯に活動する人が多く,効率的でない
関する部分では,交通費などの経費請求書の
記入方法などが記載されている。
様子が分かるなど,新形式の有用性が確認さ
このマニュアルについては,原則として毎
れた。そこで,第 4 回調査を実施した 1988
年度見直しを行い,必要があれば改訂してい
年度から新形式に変更した。
る。したがって,調査材料の中では,最も変
さらに,有効率がかなり低下していたこと
から,より詳細な活動状況を把握するため,
更になった部分が多いが,基本的な考え方は
変わっていない。
第 8 回調査を実施した 2008 年度からは訪問
するたびに,日時と調査相手の不在などの情
報を誰から得たのかを記録する方式に改め
た。
⑥調査実施細目
上記「⑤世論調査マニュアル」では記述し
ていない,個々の調査に即した指示・注意事
項が記載されている。
④回答項目リスト
前述のように「日本人の意識調査」におい
回答が用意してある質問について,その選
ては,第 9 回調査から抽出の段階で明らかに
択肢を質問ごとに記載したリストである。な
外国人と判断できる人は除外している。その
お,
「その他」と「わからない,無回答」は掲
上で,この細目に,
「調査相手を訪問した際に,
載していない。また,複数回答の質問につい
自分は外国人であると申し出があった場合に
ては「答えはいくつでも」という文言も記載
は,調査は行わず不能として処理すること」
している。
と明記した10)。
なお,
「日本人の意識調査」では,質問文
その他の点については,質問文や選択肢を
が長いものについては調査相手に理解しやす
変更した場合には対応する部分を修正した
くするため,質問文の一部も記載している。
が,第 1 回調査から変えていない。
これらの点については第 1 回調査から変わ
らない。
⑦協力依頼状
調査相手には,調査に先立ち,調査への協
⑤世論調査マニュアル
力を依頼するはがきを 1967 年度からすべて
調査員向けにすべての調査に共通する事項
の調査において送付している。それから今日
を記載した資料であり,テレビ・ラジオの「視
までに大きな変更は文面と体裁の 2 点ある
聴率調査」と「面接法」のマニュアルに分かれ
が,どちらも調査相手の受け止め方に対応す
ている。
るものである。
内容は調査の流れと事務処理に関する部分
まず文面の変更については,当初は調査の
から成っている。調査の流れについては,調
テーマを記載していた。しかし,事前に調査
査員が行う業務の内容,訪問計画の策定,協
の内容を知らせると,調査結果にバイアスが
力依頼の仕方などのほか,個人情報の取り扱
生じる可能性があるとの考えから,NHKの
いなどについても記述してある。事務処理に
組織を通じて実施する意識調査については,
184 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
テーマや内容を依頼状には記載しないことに
調査相手がどのようにして選ばれるかと個人
な り, 第 2 回 調 査 の 前 の 1976 年 度 か ら は,
情報の取り扱いなどに関する説明,調査結果
具体的なテーマは記載しないことにした。
の活用に関する説明,直近に実施した世論調
しかし,
「何について訊かれるのか書いて
ないのは不親切だ」という批判が多く寄せら
査の一覧,そして,視聴率調査や「日本人の
意識調査」の結果の一部などを記載している。
れるようになったため,第 6 回調査の前の
1997 年度からはすべての調査についてテー
⑨再訪問メモ
マを記載するように変更した。「日本人の意
第 4 回調査の前の 1986 年度から使用して
識調査」では「生活や社会全般についてのお
いる。再度訪問する旨を記したメモで,調査
考えをうかがう世論調査を実施することにな
相手宅が不在の場合に郵便受けなどに留め置
りました」と表記している。
いてくる。
もう 1 つの変更は体裁に関するものであ
り,第 8 回調査の前の 2006 年度に,それま
での官製はがきから圧着はがきに変更した。
Ⅲ−8 有効率確保への対応
これは調査不能,中でも拒否の増加に対応す
冒頭に述べた「調査実施計画全般をできる
るためであり,調査に対する不安や不信感を
だけ均一なものにするために留意すべき点」
解消するため,圧着はがきを採用し,訪問の
の中に「有効率の確保」は含まれていない。
日程などは圧着した部分を開かないと見えな
なぜ含まれていないかについては,残された
いようにした。また,印刷面が増えたので,
文書には記されていない。考えられる理由と
世論調査への理解を図るための情報も記載し
して,有効率は保たれていくと判断したこと
ている。
が挙げられる。あるいは,有効率を確保する
なお,
「日本人の意識調査」の第 1 回調査を
実施した 1973 年からは,一部の調査を除き,
調査員には送付したはがきと同じものを見本
ことは当然の前提と判断したとも考えられ
る。
そもそも有効率はどの程度あれば,信頼で
として渡し,
内容を理解してもらうとともに,
きる調査結果といえるかといえば,少し古い
調査相手に「このようなはがきをお送りして
研究の結果ではあるが「70 ~ 75 %程度」とさ
いるはずですが」というように使用して,協
れている11)。「日本人の意識調査」の有効率
力依頼をスムーズに行えるようにしている。
の推移は表 1 のように,第 3 回から徐々に下
がり,特に個人情報保護法が施行された年の
⑧リーフレット
第 7 回での低下が大きい。
第 2 回調査を実施した 1978 年度から,調
有効率確保に向けては毎回対策を講じてき
査相手本人や家族に対して,調査への協力を
た。これまでに述べてきた項目でも変更の多
依頼する際に使用していて,今日までに体裁
くが有効率を確保するための取り組みであ
や内容はかなり変更した。第 9 回調査で使用
り,その1つが補完日の活用である。当初は
したものは,
NHKの世論調査に関する説明,
調査員の努力不足を補うものであったが,不
185
在など調査相手の事情で面接できない人が増
た調査員アンケート,監査の結果を参考にし
えると,その対応へと性格が変わった。補完
て「調査員マニュアル」を改訂するなどによ
日に有効となる人はそれほど多くはないが
り,できるだけ高い有効率を確保し,信頼で
(表 3,p.180),それでも全体の有効率が低い
きるデータを入手する取り組みを常に行って
中では貴重なものとなっている。第 8 回調査
きた。
を実施した 2008 年度以降は,調査員の条件
を「補完日の夜間まで活動できる人」として
補完日の活用をより強化した。
さらに,第 9 回調査の前年度までは補完日
に活動した場合に手当を加算していたが,第
9 回調査では基本の手当てを増額し,補完日
での活動への加算は行わなかった。
また,世論調査は調査相手のボランティア
Ⅳ
質問文・選択肢の変遷
Ⅳ−1 質問の構成
「日本人の意識調査」は,次の 5 つの指標を
基準にして,内容を決めている。
精神に支えられている部分が大きい。しかし,
①主要な意識の領域をカバーする
協力してもらう側の気持ちとして,1960 年
②意識の特性を構造的に捉える
度からは選挙に関するものを除いて原則とし
③長期的な変動が見込まれるものを選ぶ
てすべての面接調査では「協力謝礼品」を渡
④社会的影響力が大きい意識の特性を選ぶ
している。そして,第 7 回調査を実施した
⑤統計調査法により測定可能であること
2003 年 度 か ら は 500 円 の 図 書 券( 後 に 図 書
そして,第 1 回調査の質問を領域別に示す
カード)
を使用することにした。この変更は,
有効率の確保を考えてのものではなく,調査
の都度,適当な品物を選定していたのを,す
と表 4 のようになる。
なお,第 1 回調査の報告書の中で,この一
覧表について次のように記している。
べての調査で共通の謝礼品を使用することに
したものである。
1 つの質問が必ずしも 1 領域にのみ対応し
しかし,第 8 回調査では有効率のさらなる
ているわけではない。たとえば「家族関係」
低下が心配されたため,例外として「日本人
の結婚した二人の名字のつけ方(第 10 問),
の意識調査」だけは 1,000 円の図書カードと
家庭と職業(第 11 問)や「権威・平等」の父親
した。それと同時に,これも例外として,協
の手伝い(第 12 問)は,同時に「男女関係」の
力依頼のはがきの表面(接着面を開かずに見
質問でもあるし,「権威・平等」の年上に対
られる面)に,
「謝礼として図書カード(1,000
する敬語(第 29 問)をはじめ多くの質問は同
円分)をさしあげます」と表記した。なお,
時に「コミュニケーション」のあり方につい
2011 年度以降は,
「日本人の意識調査」以外
ての質問でもある。したがって,この領域別
で も, 調 査 の 内 容 に よ っ て 1,000 円 の 図 書
質問一覧は,とりあえず調査の質問項目全体
カードを使用している場合がある。
を整理した便宜的なものである12)。
補完日や協力謝礼品以外にも,すでに述べ
186 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
表 4 第 1 回調査の領域別質問一覧
生活の目標と充実手段
基本的価値
価値志向パタン
第6問
権威・平等(社会的地位,男女,年上)
第9問
第 12 問
第 29 問
能率・情緒(仕事の相手,旅行,会合)
第 15 問
第 22 問
第 31 問
第 25 問
第 33 問
天皇に対する感情
第 34 問
政治知識(政治実態知識,権利知識)
第 35 問
第 36 問
政治的有効性感覚(選挙,デモなど,世論)
第 37 問
第 38 問
第 39 問
結社・闘争性(職場,地域,政治)
第 17 問
第 32 問
第 41 問
政治活動
第 44 問
政党支持
支持政党(支持政党,支持できそうな政党)
第 42 問
政治課題
政治課題
第 40 問
貯蓄と消費
貯蓄・消費態度
人間関係
人間関係(親せき,職場,近隣)
政治
政治的行動
仕事と余暇
信仰・宗教
理想の家庭
家族関係
男女関係
コミュニケーション
生活充実手段
理想の人間像
政治的態度
家族・男女関係
第5問
ナショナリズム
ナショナリズム・天皇
経済・社会・文化
生活目標
テレビの必要性
生活満足度
属性ほか
属性
第 43 問
第4問
第8問
理想の仕事
第 18 問
余暇の過ごし方(現状,将来)
第 19 問
仕事と余暇
第 21 問
信仰・信心
第 27 問
宗教的行動
第 26 問
理想の家庭
第 16 問
第 20 問
第7問
男女のあり方(名字,家庭と職業)
第 10 問
父親のあり方
第 13 問
老後の生き方
第 14 問
男女のあり方(男子の教育,女子の教育)
第 23 問
婚前交渉について
第 28 問
テレビの必要性
第1問
生活の各側面についての満足感
第2問
生活全体についての満足感
第 11 問
第 24 問
第3問
職業(本人の職業,生計維持者の職業)
第 45 問
学歴
第 46 問
ライフステージ
第 47 問
居住地域特性(都市規模)
調査地点から
年齢
調査相手一覧表から
時系列調査ではこうしてできあがった質問
文・選択肢を変えないことが最も望ましいが,
第 30 問
ない限り 202 ページ以下に掲載した単純集計
結果のものを表記)。
時代の推移とともに社会の実態が変化し,そ
れに合わせて変更せざるを得ないものがあ
⑴ 202 ページ以下に掲載した単純集計結果の
る。具体的な変更の詳細は後述するので,主
質問番号が第 3 問から第 35 問,第 36 問から
に質問の追加と削除の概要を示すと以下のよ
第 41問,第 44 問については,言い回しの
うになる(表 5,以下質問番号は特に断りが
変更や漢字をひらがなにするなどの修正を
187
表 5 質問文・選択肢の変遷(言い回しの変更やひらがな化などは除く)
質問項目
第1回
テレビの必要性
第2回
第3回
第4回
第5回
第6回
欠かせないコミュニケーション行動
第1~2問
<変更なし>
第8回
第9回
選択肢を追加
第 2 ~ 34 問
政治実態知識
第 3 ~ 35 問
第 35 問
<変更なし>
第 36 ~ 41 問
支持政党,支持できそうな政党
第 42 ~ 43 問
<変更なし>
第 44 問
好きな外国とその理由 など
第 45 ~ 47 問
外国人への抵抗感
第 48 問
結婚観
外国との交流に変更
第 49 ~ 50 問
人間関係(友人)
ライフステージ 第7回
第1問
第 51 問
<変更なし>
第 47 問
第 45 問
第 51 問
学歴 <変更なし>
第 46 問
第 46 問
第 52 問
第 47 問(第 3 回以降定義を変更)
第 53 問
第 48 問(第 3 回以降定義を変更)
第 54 問
職業
主婦の生計維持者職業
第 45 問
質問数
上記のうち該当者のみの質問数
65
61
68
2
2
3
質問文
・選択肢を変更
第 52 問
第 53 問
第 54 問
雇用形態を追加
第 55 問
69
3
4
〔調査員記入項目〕
質問所要時間 <変更なし>
○
調査協力程度
調査相手との関係
○
○
(注)網掛けは実施していないことを示す
除いて質問文・選択肢とも変更していない。
⑵第 1 回と第 2 回調査で実施した「テレビの
必要性」と「政治実態知識」は,第 3 回以降
は削除した。そして,「テレビの必要性」
Ⅳ−2 各回で共通の変更
Ⅳ−2−1 自由回答形式の質問
用意された選択肢の中から選ぶのではな
の代わりに「欠かせないコミュニケーショ
く,自由に回答を述べてもらう形式が「支持
ン行動」を 2 問追加した。さらに,第 7 回
政党(第 42 問)」と「支持できそうな政党(第
以降は選択肢を追加した。
43 問)」,そして「好きな外国(第 45 問)」の 3
⑶第 5 回から「結婚観(第 49 問,第 50 問)」と
問ある。これらについては,すべての回答を
「 好 き な 外 国 と そ の 理 由( 第 45 問, 第 46
集計することは不可能なので次のような基準
問)
」
「外国人との接触経験(第 47 問)」
「外
を設けている。
国 人 へ の 抵 抗 感( 第 48 問 )」を 追 加 し た。
さらに,第 7 回からは「外国人への抵抗感」
を削除して「外国との交流」に変更した。
①支持政党,支持できそうな政党
調査時に存在している政党は毎回変わって
⑷第 7 回から「人間関係(友人)」を追加した。
いる。そして,すべての政党を分析の対象と
さらに,第 8 回からは質問文・選択肢を変
すると政党数が多くなる上,回答率が 1 %に
更した。
も満たない政党もあるので,基準を設け,そ
188 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
の基準に合致しない政党は「その他の政治団
ディングを行い,最終的に 11 の職業区分に
体」としてまとめている。基準は,1995 年に
分類した。また,「日本人の意識調査」にお
政党助成法が施行されるまでは「衆議院に議
いては,調査相手が「主婦」の場合には,そ
員を有する政党」で,施行後の第 6 回以降は
の世帯の「生計維持者の職業」についても訊
「政党要件を満たす政党」としている。
ねている。
1973 年の第 1 回調査の後にこの形式を一
②好きな外国
部変更し,就業形態と企業規模を 1 つの質問
この質問は第 5 回(1993 年)から設けたが,
にまとめ,事業内容の質問を削除した。第 3
当時は集計に使用するプログラムの制約で,
回調査を実施した 1983 年度からはさらに質
集計できる国の数に制限があった。そこで,
問を簡略化し,職業の有無の質問を省略して,
回答の多かった 10 か国のみにそれぞれコー
就業形態,役職(自由回答),仕事内容(自由
ドを割り振り,それ以外の国は「その他の国」
回答)の 3 つの質問の回答からアフターコー
としてまとめた。その後,第 7 回で「韓国」が
ディングを行うようになった13)。
1 %となったので 11 か国に増やした。
3 回目の変更は 1997 年度に行われた。新
形式はプリコード方式で,就業形態,企業規
Ⅳ−2−2 職業に関する質問
模,職業区分のそれぞれについて,提示した
職業と学歴に関する質問は調査間での比較
リストの中から調査相手が選択する方式と
が可能なように,「日本人の意識調査」に限
なった。その際,職業区分の数を 1 つ減らし
らず,当部で行う面接調査では統一した形式
て 10 とした14)。さらに,2002 年度には,プ
を用いている。このうち職業に関しては,第
リコード方式の職業区分 1 問だけで訊ねる方
1 回調査から今日までに 4 回の変更があった
式になった。ただし,「日本人の意識調査」
が,
「日本人の意識調査」においては,分析
に関しては,職業別の結果についても時系列
に使用する区分(
「自営業者」,「販売職・サー
比較を行う必要があるため,1998 年の第 6
ビス職」など)自体は変えていない。
回調査以降も従来のアフターコード形式を継
続している。
①職業質問に関する変更
第 1 回調査では,まず職業の有無と,職業
を持っていない場合には「家庭婦人(2002 年
②雇用形態質問の追加とリストの使用
派遣社員やフリーターが増えたことから,
度以降は「主婦」と表記)」,
「生徒・学生」,
「無
第 8 回調査では調査相手の職業を訊ねる際
職」のいずれに該当するかを訊ね,さらに就
に,雇用形態についても訊ねる形式に変更し
業形態
(
「自分で仕事や商売をしている」や「官
た。同時に,仕事の具体的内容について「会
公庁に勤めている」など),企業規模,役職(自
社員」や「公務員」という回答も多かったこと
由回答)
,事業内容(自由回答),仕事内容(自
から,「レストランの調理」
「レストランの接
由回答)を答えてもらうという形式だった。
客」などと例示したリストを提示して,その
そして,これらの回答を元にアフターコー
例に倣ってできるだけ具体的に回答してもら
189
うように変更した。
ここからは,調査回ごとの変更を報告する
か。質問の順を入れ替えては
→入れ替えたとしても子ども全般について
が,漢数字から算用数字,漢字からひらがな,
考えて回答してくれるとは限らない。質問
そして言い回しの変更は除いてある。
順はそのままとし,そういう人もいる可能
性があるということを十分考慮して分析す
Ⅳ−3 第 2 回(1978 年)での変更
ることにする
○「能率・情緒(会合)<第 32 問>」の回答項
第2回調査を実施するに当たっては部内での
目リストに,質問文の「この地域に起きた
検討のほか,
「日本人の意識調査」
を企画した後,
問題を話し合うために隣近所の人が集まっ
埼玉大学助教授(当時)になっていた児島和人
た場合,会の進め方としては……」を追加
氏の意見も参考にした。検討の要約は以下の
する必要はないか
とおりであるが,質問文・選択肢の修正は最小
→仮定の質問は原則として質問文の一部を
限にとどめるという方針から,結果的には上記
表示することになっており,その原則から
の職業質問に関する変更だけであった。
逸脱している。しかし,質問文・選択肢の
○「テレビの必要性<当時の第 1 問>」は,ど
修正は最小限にとどめるという方針から,
の側面でも「あったほうがよい」という人
修正しないで質問文を繰り返し読み上げる
が多数に上っていて継続する意味がないの
ことで解決できる
では(詳細はⅣ -4)
→変化する可能性もあるので,第 2 回の結
果をみて判断する
○「中流意識」が問題になっていることから
「階層帰属意識」の質問,さらに,主要政
○「主婦の生計維持者職業<第 55 問>」は,
「同居している人」に限定をする必要があ
るのでは
→単身赴任している場合など,必ずしも同
居していないので限定する必要はない
党それぞれについてどの程度支持している
かを訊く「政党支持強度」の質問,生活意
識や政治意識を規定する要因と考えられる
「暮らし向き」や「不況感」などに関する質
問を追加しては
→すでに質問が多いので,追加は困難
Ⅳ−4 第 3 回(1983 年)での変更
次の視点で検討した。
ア.継続しても意味がない質問はあるか
(あれば削除する)
○「理想の人間像<第 26 問>」は自分の子ど
イ.質問の意図が調査相手に正しく伝わっ
もだけでなく世の中の子ども全般について
ているか。例えば言葉づかいに問題は
訊ねる質問だが,自分の子どもについて訊
ないか,また社会情勢の変化などによ
ねる「男女のあり方(男子の教育)<第 24
り意図が伝わりにくくなっていていな
問>」
「男女のあり方(女子の教育)<第 25
いか,など。(あれば修正する)
問>」のあとでは,自分の子どものことだ
ウ.現在ならびに今後の時代の変化を考慮
けを考えて回答する人がいるのではない
して,新たに調査すべき項目があるか
190 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
いずれの側面についても変化はなく,また,
(あれば追加する)
なお,
これらの視点は,
「日本人の意識調査」
「あったほうがよい」という人がほとんどで
を継続していく上での基本的なスタンスと
あり,テレビの必要性は変わらないことが確
なっていて,毎回この考えに基づいて検討を
認できたので,この質問は削除することにし
加えている。
た。そして,各種資料や他調査の結果を参照
し,次の基準により「テレビの相対的な位置」
⑴「テレビの必要性<当時の第 1 問>」の削除
を把握するため,「欠かせないコミュニケー
と「欠かせないコミュニケーション行動<
ション行動」についての質問を追加すること
第 1 問,第 2 問>」の追加
にした。
すでに,第 2 回実施時に「テレビの必要性」
については,
「どの側面でも『あったほうが
よい』という人が多数に上っていて継続する
意味がないのでは」という意見があったが,
ア.コミュニケーション(マスコミ+パー
ソナルコミュニケーション)
イ.一般的=ほぼ全国的に普及しているメ
ディア
変化が起こるかも知れないので継続して検証
ウ.ほぼ毎日行いうる行動
することになっていた。その結果は,次のよ
エ.外出しなくても行いうる行動
うになった。
オ.能動的でなく受動的な行動
その結果,具体的には,「はじめに,ふだ
「テレビの必要性」の結果
質問文:あなたはふだんの生活の中で,テ
レビは「あったほうがよい」と思いますか,
それとも「なくてもよい」と思いますか。
リストのように四つに分けてお尋ねしま
す。
(表記は実施当時のまま)
第1回
第2回
94.2%
93.7%
2.なくてもよい
4.9
5.3
3.わからない,無回答
0.8
1.0
A.くつろいだひとときを過ごすうえで
1.あったほうがよい
んの生活のことについてうかがいます。リス
トの中で,あなたの気持ちとして,欠かせな
いと思うことをいくつでもあげてください。」
という質問により,選択肢の中から,いくつ
でも選んでもらうことにした。
さらに,1 番目に欠かせないと思う行動と
2 番目に欠かせないと思う行動を,同じ項目
の中から選んでもらうことにした。
B.世の中の動きを知るうえで
95.0
95.6
2.なくてもよい
1.あったほうがよい
3.5
2.9
3.わからない,無回答
1.5
1.5
1.あったほうがよい
79.2
78.9
2.なくてもよい
15.4
15.0
5.4
6.2
D.日常生活に役だつ知識や情報を得るうえで
1.あったほうがよい
1 問,第 2 問>」の選択肢の変更
この質問の最初(第 3 回)と最新の第 9 回の
C.幅広い教養を身につけるうえで
3.わからない,無回答
⑵「欠かせないコミュニケーション行動<第
選択肢は次ページのようになっている。
調査を継続している間に,新しいメディア
が次々に開発されて日常生活に定着し,その
91.8
92.4
2.なくてもよい
5.9
5.6
影響を無視できなくなった。そのため,当初,
3.わからない,無回答
2.3
2.0
「キ」は「レコードやテープを聞く」であったが,
191
ほとんど毎回変更して第 9 回では「CDを聞く
(レコードや iPod などを含む)
」とした。
そして,第 7 回においては「携帯電話を使
う」と「インターネットを利用する」を追加し
た。このことによって,時系列比較は不可能
となった15)。なお,
「携帯電話を使う」は第 9
回においては「携帯電話・スマートフォンを
使う」とした。
「政治実態知識」の結果
質問文:次に,ニッポンの政治のことについて,
二,
三お尋ねします。この質問にはリストは
ございません。
(表記は実施当時のまま)
第1回
第2回
⑴.現在のニッポンの総理大臣は,誰でしょうか。
1.〔第 1 回〕田中(角栄)
〔第 2 回〕福田(赳夫)
2.その他,
わからない,無回答
96.3%
3.7
88.6%
11.4
⑵.現在,衆議院の野党第一党の委員長は誰でしょうか。
「欠かせないコミュニケーション行動」の選
択肢の変化
第3回
第9回
ア.新聞を読む
ア.新聞を読む
イ.本を読む
イ.本を読む
ウ.マンガ・劇画を読む
ウ.マンガ・劇画を読む
エ.雑誌を読む(マンガ雑誌を
除く)
エ.雑誌を読む(マンガ雑誌を
除く)
オ.テレビを見る
オ.テレビを見る
(録画を含む)
カ.ラジオを聞く
カ.ラジオを聞く
(録音を含む)
キ.レコードやテープを聞く
キ.CDを聞く
(レコードやiPod
などを含む)
ク.携帯電話・スマートフォンを
使う
ケ.インターネットを利用する
ク.家族と話をする
1.〔第 1 回〕成田(知巳)
〔第 2 回〕飛鳥田(一雄)
34.7
36.4
2.その他,
わからない,無回答
65.3
63.6
⑶.現在,衆議院の野党第二党は何党でしょうか。
1.〔第 1 回〕
(日本)共産党
〔第 2 回〕公明党
37.9
39.6
2.その他,
わからない,無回答
62.1
60.4
Ⅳ−5 第 4 回(1988 年)での変更
第 4 回を実施するにあたっては,質問の削
除など大きな変更はなく,「生活全体につい
コ.家族と話をする
ての満足感<第 4 問>」で「あなたのお感じに
ケ.友人と話をする
サ.友人と話をする
近いもの」を「あなたのお気持に近いもの」と
コ.この中にはない
シ.この中にはない
サ.無回答
ス.わからない,無回答
いうように,質問文を選択肢に合わせたより
(注)
「この中にはない」
「わからない,無回答」は回答項目リストには表示してない
⑶「政治実態知識<当時の第 35 問>」の削除
知識を問う質問は世論調査にふさわしくな
いという考えと,政治の領域については,自
由回答形式の質問が多く調査相手の負担が大
適切な表現に修正した程度である。
Ⅳ−6 第 5 回(1993 年)での変更
Ⅳ−6−1 検討の経過
1973 年の第 1 回調査から 20 年を経過した
きいこともあり,
「A.総理大臣の名前,B.
ので,第 5 回調査は質問内容を変更しないで
衆議院の野党第一党の委員長の名前,C.衆
実施するか,それとも,さらに将来にわたっ
議院の野党第二党の政党の名前」を訊く「政
て継続するためには,内容を改変すべきかど
治実態知識」は削除することにした。
うかを検討した。
検討に際し,児島和人(当時,東京大学教
授),飽戸弘(同,東京大学教授),見田宗介(同,
192 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
東京大学教授)
,井上輝子(同,和光大学教授)
16)
の各氏
にご意見をうかがった。
その結果,例えば「権威・平等(社会的地位)
Ⅳ−6−2 補完調査「日本人の生活意識調査」
意見交換と資料分析の結果に基づいて,次
の 7 つの領域についての質問を作成した。そ
<第 10 問>」のように,一方の意見が大多数
の際,新しい動きについての時系列質問とし
を占め,かつ変化もみられないものや,「男
て使用できること,あるいは時系列質問を作
女のあり方(家庭と職業)<第 12 問>」のよ
成する際に参考となるデータを得ることがで
うに,
「結婚または出産を機に仕事を辞め,
きること,さらには「日本人の意識調査」の
子どもがある程度成長したら,再び仕事をす
結果を解釈する際に参考となるデータを得る
るのがよい」
という選択肢が含まれないなど,
ことができることを基準とした。
修正した方がよいと考えられるものもある。
しかし,それらはかなり少数であり,しかも,
少数とはいえ質問文・選択肢を変更すれば「均
①結婚制度への問い直しについて
〔時代状況〕 1970 年には婚姻件数が戦後最
一化」が保証されるとは限らない。したがっ
高を記録したが,その後は下降を続けた。
て,第 5 回調査は従前の内容で実施するのが
同時に合計特殊出生率も低下し,1990 年
望ましいというのが,各氏の一致した意見で
に は 1.54 と な っ た。 ま た, 離 婚 も 増 え,
あった。
さらには「嫁ぎ先の墓には入りたくない」
それと同時に,第 1 回調査を企画している
段階で,何か新しい動きがあるようだと感じ
と考える女性が現れるなど,結婚制度を問
い直す動きが顕著になった。
ていたが,概念化して調査項目にすることが
〔質問項目〕 結婚観と子どもをもつこと(規
できなかった現象もある。それから 20 年を
範として,自分自身のこととして),女性
経過し,そうしたものも顕在化し,調査する
の仕事と結婚や子どもをもつこととの関
ことが可能な状況になった。したがって,将
係,子育ての分担など
来のことを考えれば,そうした新しい現象に
関する新たな調査を立ち上げ,「第二日本人
の意識調査」として並行して実施することが
②死生観について
〔時代状況〕 自分の最期や葬送の方法,さら
最も理想的である,との意見も一致していた。
には墓は自分で決めたいと考える人が特に
しかし,NHKの事情により,新たな継続
女性で増えていた。こうした意識はいかに
調査を立ち上げることは困難であった。ただ
生きるかという日ごろの生活態度とも密接
し,単独の調査の実施は可能であったので,
に関連しており,またこうした意識を持つ
具体的にどのような現象が生起しているの
人が増える可能性がある。
か,そしてその背景は何かなどについて意見
交換を行い,それを元にNHKの担当者が資
〔質問項目〕 延命治療の是非,入りたい墓,
葬送の方法
料を収集・分析して調査票の原案を作成する
こととなった。
③日本人の中の「外国」について
〔時代状況〕 外国人入国者数は 1988 年には
193
約 240 万人になったが,89 年にはさらに
してもらったのち,意見を出し合ってもらった。
約 57 万人も増え,翌 90 年にも約 51 万人増
その意見を参考に修正した調査票につい
えた。一方で,海外へ出国する日本人も
て,先述の 4 氏の意見を聞いた。その意見を
87 年から 90 年までは毎年 100 万人以上も
参考にさらに修正して実施したものが,「日
前年を上回るなど,国際化が進行した。
本人の生活意識調査」17)である。
〔質問項目〕
好きな外国,嫌いな外国,外国
人への抵抗感など
なお,新たな質問を作成する際の選択肢の
候補を収集するため,自由回答形式の質問を
比較的多く設けた。
④社会的組織に対する信頼感について
〔時代状況〕
社会的組織に対する信頼感が薄
れている。
〔質問項目〕
国会や政府,銀行,労働組合な
どに対する信頼感
こうして完成した「日本人の生活意識調査」
の質問の中には,意見分布の推移を継続して
追跡すべきだと考えられるものがあった。し
かし,新たな時系列調査は困難であったこと
から,その時々の課題について調べる全国調
査の中に含めるか,それとも,「日本人の意
⑤地域社会への関心の広がりについて
〔時代状況〕
地域社会の再生が課題と言われ
て長い年月が経過したが,依然として再生
されていない
〔質問項目〕
隣近所とのつきあい方,地域活
動への参加実態と参加意欲など
識調査」に追加するかのどちらかを選択する
ことになった。
そして,全国調査の中に含める方法は,調
査の都度,調査票の構成が変わり,厳密な時
系列比較が困難なこと,定期的に実施できる
保証がないこと,などから不適当と判断した。
そこで,検討当初の「第 4 回調査と変えずに
⑥仕事の意味の問い直し
〔時代状況〕
仕事より余暇を優先する人が増
実施する」という結論には反するが,「日本
人の意識調査」に追加することにした。
え続ける中で,仕事や所属企業に対する考
えも変わってきている。
〔質問項目〕
転職の意思やその条件,自由時
間が増えた時にしたいことなど
Ⅳ−6−3 追加した質問
「日本人の意識調査」は男女関係や家族・家
庭に関する質問も多い。これらの質問は結婚
すること,ならびに,結婚したら子どもを持
⑦その他
つことを前提とした設計になっている。とこ
ろが,
「日本人の生活意識調査」の結果にも現
こうして作成した調査票について,若い人
れているように,
「必ずしも結婚する必要はな
の意見を聞くために男女計 6 名の大学生,さら
い」という人が約 4 割に,また,
「結婚しても,
には経験から考えて調査相手がどのように受
必ずしも子どもをもたなくてよい」という人が
け止めるかという点と中年層の意見を聞くた
3 割強に上るなど,前提としているものが崩
めにベテラン調査員4 名に,実際に調査に回答
れつつあった。
そこで,
「結婚観
(結婚すること)
194 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
<第 49 問>」と「結婚観(子どもをもつこと)
の理由は,「外国人との接触経験」の結果に
<第 50 問>」を追加することにした。
現れているように,外国人と「つきあったこ
さらに,国際化が進む中で「ナショナリズム
とがない」という人が 66 %にも上る中では,
<第 34 問>」の質問だけでは不足と考え,
「好
意見や態度よりも感情レベルの反応を捉えた
きな外国<第 45 問>」
「好きな外国の理由<第
方が適当と考えたからである。
46 問>」
「外国人との接触経験<第 47 問>」
「外
そして,他の質問への影響を最小にするため
国人への抵抗感<当時の第 48 問>」を追加す
に新しい質問は既存の質問のあとに追加した。
ることにした。このうち,
「好きな外国の理由」
は「日本人の生活意識調査」では自由回答形式
Ⅳ−6−4 質問を追加した影響の検証
であったが,リストから選択してもらう形式
質問を追加したことで,既存の質問の結果
に変更した。また,
「外国人への抵抗感」は下
に影響が出ていないか検証した。ただし,厳
記のように対象とする地域を3 つに絞り,質
密には調査票だけが異なり,他の条件はすべ
問文も修正した。
て同じにした比較調査を行うべきだが,それ
は実施できなかった。
「外国人への抵抗感」の結果(第 6 回まで継続)
質問文:それでは日本語が話せる外国人に,
「1 年間自分の家の部屋を貸す」としたら,
あなたは抵抗を感じますか,それとも感じ
ませんか。リストのAからCのそれぞれの
第5回
第6回
53.6%
54.9%
2. 抵抗は感じない
36.1
36.6
3.わからない,無回答
10.3
8.5
1. 抵抗を感じる
57.6
54.2
2. 抵抗は感じない
30.6
35.7
3.わからない,無回答
11.7
10.1
1. 抵抗を感じる
45.9
41.8
2. 抵抗は感じない
42.8
48.8
A.中国・韓国・北朝鮮の人の場合
B.東南アジアの人の場合
C.ヨーロッパやアメリカの人の場合
3.わからない,無回答
11.4
時間がどの程度増えたか,②既存の質問の結
果が第 4 回調査までの傾向と異なっていない
か,の 2 点について検証した。
まず,回答に要した時間がどのように変化
地域の人についてお答えください。
1. 抵抗を感じる
そこで,①質問数が増えたことにより所要
9.4
なお,この時追加した外国および外国人に
関する質問は,
「好き」とか「抵抗を感じる」
という感情レベルを捉える質問であり,基底
的な意識を捉える質問が多い「日本人の意識
調査」の中では異質なものとなっている。そ
したかをみると(表 6),質問を追加した第 5
回調査では 29.7 分で,第 4 回の 28.4 分よりは
若干増加しているが,それほど大きな変化で
はない。
ただし,この結果だけから質問数が増加し
た影響がないとはいえない。その理由の 1 つ
表 6 質問所要時間
所要時間(分)
第1回
32.1
第2回
30.5
第3回
29.0
第4回
28.4
第5回
29.6
第6回
29.2
第7回
29.2
第8回
28.6
第9回
28.6
質問数
65
61
68
69
195
は,質問所要時間の平均値は中断などを除い
その結果,質問を追加したことが明らかに影
た時間を 16 ~ 30 分,31 ~ 45 分のように 15
響したと考えられるものは見当たらなかっ
分単位の区分で記録したものを計算している
た。
ため,例えば 31 分が 44 分になったとしても
計算結果は変わらないからである18)。
もう 1 つの理由は,多くの質問は回答項目
リストが用意されていて,調査相手にはその
Ⅳ−7 第 6 回(1998 年)での変更
第 5 回と同じ内容で実施した。
リストの中から回答してもらう。そして,回
答項目リストは 1 問につき 1 枚として,通し
番号を付して作成した冊子となっているた
め,質問が増えればそれだけ厚くなるし,通
Ⅳ−8 第 7 回(2003 年)での変更
Ⅳ−8−1 検討の概要
し番号も大きくなる。それを受け取った段階
2003 年の第 7 回調査の前には,部内の担
で,調査相手が質問数の多い調査で時間がか
当者で調査内容を見直し,変更すべき箇所が
かると感じれば急いで回答することも起こり
あるかどうかを確認した。具体的には,コミュ
うる。その結果として,質問数が増えたにも
ニケーション行動,権威・平等意識,国際関
かかわらず,所要時間がそれほど変わらない
係,人間関係,老後の生き方などの質問に関
ということもありうる。
して改善の余地がないか,社会・政治への参
第二の視点,つまり回答傾向が第 4 回まで
加意識,政治的リーダーシップについて新た
と変わっていないのかという点については,
な質問を加えられないかを検討し,11 の質
以下のように検証した。
問案を作成して外部調査機関のオムニバス調
例えば,変化の方向が逆転した意見がどの
査でプリテストを実施した。しかし,結果的
くらいあるかを検証した。第 3 回から第 4 回
にほとんどの項目では継続性を重視して質問
にかけて増加したが,第 4 回から第 5 回では
を変更せず,前述の「欠かせないコミュニケー
減少したもの,その逆に,減少していたが増
ション行動<第 1 問,第 2 問>」の選択肢を
加したものは合わせて 12 選択肢であった。
追加した以外に,以下の 2 問のみ変更した。
第 4 回調査時では,同じようなケースは 18
選択肢であったので,それよりは少なかった。
そのうち,追加した質問の直前にあって最も
Ⅳ−8−2 人間関係(友人)<第 51 問>の追加
「日本人の意識調査」
では,
親せき<第 9問>,
影響を受け易いと考えられる第 40 問から第
職場<第17問>,近隣<第 31問>の3 つの場
44 問までを比較すると,第 4 回調査時では 3
のつきあい方について第1回から訊ねている
に対し,第 5 回調査時では 5 とやや多かった。
が,これらは社会の中で好むと好まざるとにか
ただし,
直前の質問は政治領域の質問であり,
かわらず求められるつきあいであり,自ら選択
しかも行動に関する質問もあるため,内容的
できる友人関係のようなつきあいは含まれて
19)
いない。そこで親しい友人とのつきあい方に
さらに,
属性別にも同じように検証をした。
ついて,上記の人間関係の質問を参考にして
には影響は受けにくい
。
196 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
Ⅳ−9−1 人間関係(友人)<第 51 問>の選
新しい質問を追加した。
択肢の変更
「人間関係(親しい友人)
」の結果(第 7 回のみ)
質問文:リストには,親しい友人とのつき
あいかたがのせてありますが,あなたは
甲と乙のどちらが望ましいと思いますか。
甲:お互いのことに深入りしないで気楽
につきあう
乙:どんなことでも話したり助け合った
ついては,関係の範囲も濃度も選択が可能で
ある。調査では「親しい友人とのつきあい方」
について訊ねているが,「親しい友人」の範
囲が個々人によって異なることから,つきあ
いの濃度だけでは友人関係について分析する
にはデータが不十分であった。そこで,この
りする
第7回
1. 甲が望ましい
47.0%
2. 乙が望ましい
49.7
3.どちらともいえない,わからない,無回答
第 7 回調査で追加した友人とのつきあいに
3.3
質問を削除することを検討した。1 問だけな
ら削除しても影響は少ないという考えもあっ
たが,1 問だけ削除するくらいなら変更しな
い方がよいだろうという結論になった。ただ
し,少しでもデータを活用し易くするため,
Ⅳ−8−3「外国人への抵抗感」を「外国との
交流<第 48 問>」に差し替え
「外国人への抵抗感」は第 5 回の調査から追
選択肢を他の人間関係に関する 3 つの質問と
同じ内容にするとともに,質問文もそれに合
わせて変更した。
加した質問だが,「A.中国・韓国・北朝鮮
の人の場合」
,
「B.東南アジアの人の場合」,
Ⅳ−9−2 調査協力程度の削除
「C.ヨーロッパやアメリカの人の場合」と
これは質問項目ではなく,調査相手がどの
いう分け方が大括りで答えにくいという意見
程度協力的であったかを調査員の印象で記録
があった。さらに 2002 年の日朝首脳会談を
するものであった。そして,「よい」や「やや
機に北朝鮮による日本人拉致問題が大きな国
よい」と表記してあるため,もし調査相手が
民的関心事となったことで,北朝鮮と中国,
見た場合には不快な思いをする人がいるかも
韓国を一括りとして訊ねるのが難しくなった
しれないこと,また,生計維持者の職業を訊
ということもある。そこで,この質問を外国
ねる質問と同じページにあり,その質問を前
との交流意欲を訊ねる「外国との交流<第 48
述した(189 ページの②)ように変更したた
問A~C>」に差し替えた。
め,記録するスペースがなくなってしまった
こと,さらには,第 5 回以降に「不明(調査員
Ⅳ−9 第 8 回(2008 年)での変更
基本的には第 7 回調査と同じ内容で実施す
の記入なし)」が多くなった点を除けば,毎
回の傾向が大きく変わらないことにより削除
した(表 7)。
ることとし,必要最小限の変更にとどめた。
197
表 7 調査協力程度(有効者のみの結果)
(%)
よい
ややよい
ふつう
ややわるい
わるい
第1回
61.3
16.2
18.4
2.8
0.5
0.8
100.0
第2回
67.3
14.5
14.0
2.4
0.5
1.3
100.0
第3回
62.9
16.2
15.2
2.4
0.3
3.0
100.0
第4回
65.4
14.0
13.7
1.9
0.5
4.5
100.0
第5回
58.2
12.8
14.6
2.8
0.6
11.0
100.0
第6回
67.1
11.8
10.0
1.9
0.3
8.9
100.0
第7回
66.2
12.1
10.2
2.1
0.7
8.7
100.0
Ⅳ−10 第 9 回(2013 年)での変更
Ⅳ−10−1 検討の概要
不明
計
変容に注目すべき。既存の国際比較調査と
同じ質問を組み込むことも1つの方法
○「ナショナルアイデンティティ」や「ナショ
40 年目を迎えるにあたって,将来へ向け
ナリズム」の視点も重要。特にヨーロッパ
て継続していくためにはどのようにすべきか
の動きをみていると排他的な意識について
を主な課題として約 1 年間にわたって検討し
も注目する必要がある
た。その過程で 2011 年に東日本大震災が発
○特に若者の中で閉塞感が高まっている
生し,その影響で日本人のものの考え方が大
○リスクを回避する傾向が強まっている
きく変化した可能性があり,世論調査データ
○競争には賛成するが,その一方で結果の平
としてどのように変化したのかを精確に捉え
等も大切というような,社会全体として考
ることが重要と考え,結果的には第 8 回と同
えた場合には矛盾することを求める人がい
じ内容で実施することにした。
る。こうした状況を正確に捉え,その背景
を探ることが重要
Ⅳ−10−2 専門家からの意見聴取
将来に向けての検討は,まず,外部の専門
家 4 名から意見を聞くことから始めた。2011
年の 4 月から 5 月にかけて,池田謙一(当時,
○社会関係資本や新しい公共性に関する質問
も必要では
○「信頼」という言葉が1つのキーワードに
なるのでは
東京大学教授)
,谷藤悦史(同,早稲田大学
○例えばボランティア活動のように,自己犠
教授)
,盛山和夫(同,東京大学教授),吉見
牲や滅私奉公でない,自己実現的な社会貢
俊哉(同,東京大学教授)の各氏に個別にお
献活動が増えている
会いし,自由に意見を述べていただいた。
各氏の主な意見は以下のとおりであった。
○メディアやその情報に対する信頼感や価値
意識が,メディアによって異なっている
○検討の元になった第 8 回調査の質問内容に
○継続していくべき質問もあるが,一部は変
更してもよいのではないか
○「国際化」がさらに進展していくだろう。
中でも東アジアの中での日本の位置づけの
198 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
ついては,以下のような意見があった
◦「権威・平等(社会的地位)<第 10 問>」の
「仲人」は古いのでは
◦親子関係に関する「父親のあり方<第14問>」
時系列調査「日本人の意識」の変遷
は父親と男の子の関係についてであるが,
質問は第 8 回調査の一部と新しく作成した
それならば母親と女の子,あるいは男の子
もので実施した。そして,原則としてすべて
の関係などが必要では
の質問の選択肢に「その他」を設け,その内
◦「生活目標<第 6 問>」は単一選択だが,選
容を記入してもらうことで,選択肢に当ては
択肢が意味する内容は現代では排他的でな
まらない具体的な意見を収集した。また,各
く,両立しようとする人もいる
質問に回答した後で,必ずその質問の質問文
◦「政治課題<第 40 問>」は調査のたびに結
や選択肢などについて意見や感想を自由に記
果が大きく変動している。単一選択のため
入してもらう形式とした。そうすることに
であり,選択肢を増やして複数選択形式に
よって,質問文や選択肢の問題点を明らかに
した方が人々の考えをより正確に把握でき
しようとしたのである。
るのでは
紙幅の都合ですべての結果を紹介すること
◦「政治活動<第 44 問>」は行為者の負担が
ができないので,第 8 回調査の質問に対する
重いものが多い。現代ではもう少し気軽に
意見や感想の主なものを紹介すると以下のよ
行える政治活動をしている人もいるので,
うになる。
ミルブレイスの分類などを参考に選択肢を
増やして複数選択形式にしたらよいのでは
◦脱イデオロギー化が進み,政党への信頼が
低下しているので,単一選択の「支持政党
○「生活の各側面についての満足感<第3問>」
◦二者択一では答えられない(「ややそう思
う」
「ややそうは思わない」が必要)
<第 42 問><第 43 問>」より,主だった
○「生活目標<第 6 問>」
政党すべてについて支持する程度を訊く
◦目標を持っていない人がいる
「政党支持強度」の方がよいのではないか
◦「なごやか」や「楽しく過ごす」
「身近な人」
「みんなと力を合わせて」など,選択肢で
Ⅳ−10−3 インターネット実験調査
上記の専門家の意見を参考に新しい質問を
使用している言葉の意味が分からない
○「理想の家庭<第 8 問>」
作成するとともに,担当者として修正の必要
◦その他として挙げられた意見の多くが「夫
があるかもしれないと考えている質問につい
婦自立と家庭内協力を合わせたような家庭
て,インターネットでの実験調査を行った。
が望ましい」とするもの
インターネットを使用した理由は,一般国民
の傾向とは必ずしも一致しないが,意見の書
◦経済的な要因,あるいは,子どものことが
含まれていないことに違和感がある
き込みが比較的簡単にできるため多くの情報
○「男女のあり方(家庭と職業)<第 12 問>」
を入手しやすいことと,比較的少ない経費で
◦女性も仕事を持ち続けるべきで,この問題
多数の意見を収集できることからであった。
実際の調査は,調査専門会社に登録している
モニターの中から全国の 16~69 歳を対象に,
有効回答者 600 人を目標に実施した。
をテーマとするのは時代遅れ
◦出産および子育て期は一旦仕事を辞め,その
後復帰するという選択肢がないのはおかしい
◦夫婦で働かなければ生活していけない。辞
199
めたくても辞められない家庭もある
係を検証する,④東日本大震災の影響を検証
○「父親のあり方<第 14 問>」
する,⑤現行の質問の調査結果を解釈する上
◦選択肢が古臭い
で参考となるデータを入手する,である。
◦母親の役割との関係を考慮しないといけな
いので,答えにくい
◦子どもが高校卒なのか大学卒なのかによっ
具体的な調査結果は 230 ページ以下の「第
2 部『現代の生活意識調査』結果の概要」をご
覧いただきたい。
て対応が違う
○「結社・闘争性(地域)<第 33 問>」
◦議員への依頼と役所への依頼は次元が違う
から,同じ選択肢に含めるのは無理がある
◦「しばらく事態を見守る」どころか「最後ま
で何もしない」
Ⅴ
おわりに
「日本人の意識調査」が 40 年の長きにわた
り継続して来られた要因には,担当者だけで
なく調査に関わる諸条件の維持向上にたずさ
Ⅳ−10−4 補完調査「現代の生活意識調査」
わって来た人々の貢献も大きい。そして,何
インターネット実験調査を実施したあと
よりも第 1 回調査での質問文・選択肢が優れ
で,調査内容を変更する必要があるかという
ていたことが,それらの多くを変更すること
点について,最終的な検討を行った。その結
なく継続でき,しかも信頼性の高いデータを
果,第 9 回調査では東日本大震災の影響を捉
蓄積できた最大の要因である。
えることが重要であり,質問文・選択肢を大
とはいえ,いかに優れた内容であっても,
幅に変更してしまったら,精緻な比較ができ
社会の実態を捉えることを目的としたもので
ないこと,そして,変更しなければ使用でき
ある限り,その社会が変化すれば,いずれ変
ない質問文・選択肢はないことから,第 8 回
更せざるをえない。また,現行の質問項目に
と同じ内容で実施することにした。
はない新しいテーマが存在することも事実で
しかし,第 10 回調査に向けての検討は引
あり,いずれの日にか内容を刷新する必要に
き続き必要であることから,それまでの検討
迫られる。その際,何よりも重要なことは,
結果を反映した調査を実施しておく方がよい
この調査を企画した時の基本思想を受け継
と判断した。さらには,第 9 回調査の結果を
ぎ,それを実現するために行った周到な検討
解釈する上で参考になるデータを入手したい
を見習い,新しい時代に適応した調査として
と考え,2013 年 3 月に全国調査を実施した。
具現化することである。
主なねらいは,①新しい社会現象,具体的
本稿は第2回調査以降の変遷を報告すること
には閉塞感についてのデータを得る,②「日
が目的であったので,基本思想や検討過程に
本人の意識調査」の中の質問文・選択肢を変
ついては簡単にしか触れていない。企画当時
更して,将来に渡って使用できるかどうか検
の報告書などを熟読玩味して,基本思想を受
証する,③他の時系列調査と同じ質問を組み
け継いだ「日本人の意識調査」が継続していく
込んで,
「日本人の意識調査」の質問との関
ことを願う。
200 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
注:
1)児島和人・風間大治「現代日本人の生活意識と
政治意識」
『NHK放送文化研究年報 第 19 集』
(日本放送出版協会,1974 年)
2)第 1 回調査を実施した時は放送世論調査所で,
1984 年には放送文化調査研究所世論調査部とな
り,さらにその後も名称が変わったが,実態は
大きく違わないので当部と表記する。
3)第 8 回までの単純集計結果は 202 〜 221 ページに
掲載した。また,報告書は以下のものがある。
NHK 放送文化研究所『現代日本人の意識構造[第
七版]』
(日本放送出版協会,2010 年)
(第 8 回ま
での調査結果の解説本)
NHK 放送文化研究所『現代社会とメディア・家
族・世代』
(新曜社,2008 年)
(第 7 回までの調査
結果を中心とした論集)
4)注 1)の「現代日本人の生活意識と政治意識」
5)
「16 歳以上」とは「調査を実施した年の 12 月 31 日
に 16 歳に達する」という意味であるので,調査
の時点では満 15 歳の人もいる。
6)第 1 回調査の計画書には「未成年に対しても政党
支持など政治関連の質問をきくことにしている
が,その主な理由は次の三点である。①政治意
識と他の意識との関連のし方がハイティーンと
他の年層とで違うかどうかを明らかにする,②
未成年から成年への移行に伴なって政治意識が
どう形成されていくかを問題にする,③有権者
の年齢引き下げなど制度上の変更もありうる」と
記録されている。
7)全国調査の標準サンプルサイズは「3,600 人」で
あるが、後述の「Ⅲ -3-5『日本人の意識調査』の
サンプルサイズの考え方」で説明しているよう
に、「日本人の意識調査」では 5 割増しの「5,400
人」としている。
8)高宮義雄・杉山明子「層別・2 段抽出のサンプル
精度」
『NHK放送文化研究年報 第 23 集』
(日本放送出版協会,1978 年)
9)アンケートは郵送法で行うため,結果がまとま
るまでに日数を要する。そのためアンケートの
結果では「不正」と考えられても,本調査のデー
タからは除外していない。
10)調査実施段階で,調査相手から「自分は外国人で
ある」との申し出が数件あった。
11)西平重喜「社会調査法の諸問題 その5」
『統計
数 理 研 究 所 彙 報 12(1)』
( 統 計 数 理 研 究 所,
1964 年)
杉山明子「調査不能の分析(3)」
『文研月報 昭和
48 年 12 月号』
(日本放送出版協会,1973 年)
12)注 1)の「現代日本人の生活意識と政治意識」
13)この回から,それまでは無職としていた「各種学
校の生徒」を,
「生徒・学生」に区分することに
した。その結果,第 2 回までとは異なることに
なるが,
「各種学校の生徒」は学歴の定義では「卒
業」となるので,集計時に学歴の回答を参照して
「無職」にリコードしている。
14)鈴木泰「世論調査における職業質問」
『NHK放
送文化研究年報 第 42 集』
(日本放送出版協会,
1997 年)
15)202 ページ以下の単純集計結果を参照
16)飽戸と見田の両氏は第 1 回調査の企画および分
析についての部外専門委員,井上氏は企画段階
では関連書籍のレジュメ作りと項目の検討に参
画し,その後は部外専門委員。なお,見田氏は
会合には出席できなかったので,個別に意見を
うかがった。
17)202 ページ以下に単純集計結果を掲載
18)平均値は各区分の中央値(16 〜 30 分なら 23 分)
に,その区分に該当する人数を乗じ,その結果
を合計したものを合計人数で除して求めた。
19)面接法では質問の順に回答してもらうため,後
ろの質問が前の質問に影響を及ぼすことは自記
式(配付回収法,郵送法など)に比べれば少ない
が,場合によっては後ろの質問を聞いて「先ほど
の質問の回答を変えたい」という人がいないわけ
ではないので,影響がないとはいえない。
201
「日本人の意識調査」 単純集計結果
調査目的
回 数
調査時期
調査相手
調査方法
有効数
(率)
5年ごとに,同じ質問,同じ方法で世論調査を重ねることによって,日本人の生活や社会についての意見の動きをと
らえる。
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
第6回
第7回
第8回
1973(昭和48)年 1978(昭和53)年 1983(昭和58)年 1988(昭和63)年 1993(平成5)年 1998(平成10)年 2003(平成15)年 2008(平成20)年
6 月 16 日(土) 6 月 24 日(土) 9 月 3 日(土) 6 月 25 日(土) 10 月 2 日(土)10 月 17 日(土) 6 月 28 日(土) 6 月 28 日(土)
~ 18 日(月) ・25 日(日) ・4 日(日) ・26 日(日) ・3 日(日) ~ 20 日(火) ・29 日(日) ・29 日(日)
(台風のため日程拡大)
全国 16 歳以上の 全国 16 歳以上の 全国 16 歳以上の 全国 16 歳以上の 全国 16 歳以上の 全国 16 歳以上の 全国 16 歳以上の 全国 16 歳以上の
国民 5,436 人 国民 5,400 人 国民 5,400 人 国民 5,400 人 国民 5,400 人 国民 5,400 人 国民 5,400 人 国民 5,400 人
(302地点×18人)(450地点×12人)(450地点×12人)(450地点×12人)(450地点×12人)(450地点×12人)(450地点×12人)(450地点×12人)
個人面接法
個人面接法
個人面接法
個人面接法
個人面接法
個人面接法
個人面接法
個人面接法
4,243 人
4,240 人
4,064 人
3,853 人
3,814 人
3,622 人
3,319 人
3,103 人
(78.1 %)
(78.5 %)
(75.3 %)
(71.4 %)
(70.6 %)
(67.1 %)
(61.5 %)
(57.5 %)
<表記について>
1.表中の数字は,各選択肢の回答数を,上記の有効数で除した結果をパーセント(%)で示したもの(小数点以下第2
位を四捨五入)。
2.表中の不等号(><)は,両側の数字を比較した検定結果(信頼度 95 %)であり,左側(前回)が高ければ「>」で,低け
れば「<」で示した。
3.右端の不等号は左端の数字と '08 年との検定結果である(例えば,第3問の表では '73 年と '08 年との検定結果)。
4.調査を実施した時に,選択肢がない場合には「-」で示した。
-欠かせないコミュニケーション行動-〈MA〉
第1問 はじめに,ふだんの生活のことについてうかがいます。
リストの中で,あなたの気持ちとして,欠かせないと思うことをいくつでもあげてください。
ア.新聞を読む
イ.本を読む
ウ.マンガ・劇画を読む
エ.雑誌を読む(マンガ雑誌を除く)
オ.テレビを見る
カ.ラジオを聞く
キ.CDやMD(レコードやテープ)を聞く
ク.携帯電話を使う
ケ.インターネットを利用する
コ.家族と話をする
サ.友人と話をする
シ.この中にはない
ス.わからない,無回答
'83 年
81.1
33.8
6.5
18.1
83.8
32.4
22.8
-
-
79.8
66.1
0.3
0.1
<
>
<
<
'88 年
79.9
35.4
8.7
18.6
82.5
30.3
25.8
-
-
80.0
68.2
0.3
0.2
'93 年
76.6
35.1
8.8
< 21.6
< 85.8
> 27.8
26.5
-
-
79.9
69.3
0.4
0.2
>
'98 年
75.6
35.3
9.5
22.4
86.3
28.4
27.0
-
-
80.2
68.9
0.2
0.1
'03 年
73.1
34.7
10.7
21.9
85.2
26.8
26.9
39.2
20.0
78.9
67.8
0.3
0.2
'08 年
67.0
33.9
11.0
> 19.9
83.5
26.8
26.6
< 49.8
< 28.8
79.6
66.3
0.5
0.2
>
※ '03 年以降選択肢を追加したため,それ以前とは比較検定はしていない。 ※ ※
-欠かせないコミュニケーション行動-
第2問 〔第1問で「ア~サ」の人に〕
では,今あげた中で,どうしても欠かせないと思うことを1つだけ選ぶとしたら,どれでしょうか[1番目]。
もう1つ選ぶとしたら,どれでしょうか[2番目]。
1番目だけの結果
1.新聞を読む
2.本を読む
3.マンガ・劇画を読む
4.雑誌を読む(マンガ雑誌を除く)
5.テレビを見る
6.ラジオを聞く
7.CDやMD(レコードやテープ)を聞く
8.携帯電話を使う
9.インターネットを利用する
10.家族と話をする
11.友人と話をする
12.わからない,無回答
13.非該当〔第1問で「シ,ス」の人〕
25.9 >
2.0
0.2
0.3
18.9 >
1.6
1.7 <
-
-
40.6
7.9
0.5
0.3
23.5 >
2.0
0.3
0.3
16.9 <
1.8 >
2.4
-
-
42.6
9.0
0.8
0.4
21.1
2.0
0.3
0.4
22.2 >
1.2
1.9
-
-
40.4
9.1
0.9 >
0.5 >
21.9
1.9
0.2
0.3
19.8
1.7
1.8
-
-
41.6
10.0
0.5
0.2
18.0
1.7
0.4
0.2
19.8
1.6
1.3
4.9
2.1
42.0
7.0
0.5
0.5
>
<
<
<
15.3
2.1
0.3
0.2
20.3
1.9
0.9
7.3
3.4
40.5
6.0
1.1
0.7
※ ※
202 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
1番目+2番目の結果
'83 年
51.3
5.9
0.5
1.1
43.6
4.9
4.6
-
-
60.1
23.4
3.4
0.3
1.新聞を読む
2.本を読む
3.マンガ・劇画を読む
4.雑誌を読む(マンガ雑誌を除く)
5.テレビを見る
6.ラジオを聞く
7.CDやMD(レコードやテープ)を聞く
8.携帯電話を使う
9.インターネットを利用する
10.家族と話をする
11.友人と話をする
12.わからない,無回答
13.非該当〔第1問で「シ,ス」の人〕
>
>
<
<
<
'88 年
47.1
6.0
0.6
1.1
41.2
4.8
6.0
-
-
59.8
27.0
4.7
0.4
'93 年
'98 年
41.3
41.1
5.9
5.6
<
1.1
0.9
1.5
1.4
< 48.0
46.5
3.9
3.8
5.3
4.6
-
-
-
-
58.5
58.1
26.9 < 29.3
<
5.7 <
7.8
0.5 >
0.2
>
'03 年
35.7
5.3
1.0
0.7
44.2
3.7
3.6
10.3
4.4
56.6
25.2
7.9
0.5
>
<
<
<
>
'08 年
30.4
5.4
0.8
0.5
42.2
4.9
3.1
15.1
8.4
56.2
21.5
9.0
0.7
※ ※
-生活の各側面についての満足感-
第3問 次に,日ごろの暮らしについて,リストのように4つに分けておたずねします。
AからDまでの1つ1つについて,「そう思う」か,「そうは思わない」かをお答えください。
A.着るものや食べもの,住まいなど,物質的に豊かな生活を送っている
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
'73 年
'78 年
'83 年
58.5 < 66.0 < 71.0
36.1 > 28.2 > 25.7
5.4
5.7 >
3.3
'88 年
'93 年
69.6 < 72.6
27.3 > 23.8
3.1
3.6
'98 年
73.7
23.4
2.9
'03 年
'08 年
73.8
72.2 <
22.6
22.9 >
3.6 <
4.9
71.2
22.8
6.0
71.9
22.9
5.3
70.4
24.3
5.3
69.7 <
25.0 >
5.3
72.7 <
21.9 >
5.4 >
70.3
26.3
3.3
72.2
24.6 >
3.2
74.0
22.4
3.6
75.3 <
20.5 >
4.2
80.0 <
16.0 >
4.0
69.9
24.0
6.1
71.2 <
22.8 >
6.1
B.生きがいをもち,心にハリや安らぎのある生活を送っている
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
67.4 <
25.6 >
7.0
72.1
20.4 <
7.6 >
72.0
22.8
5.1
C.環境がととのい,安全で快適に過ごせる地域に住んでいる
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
59.7 <
36.6 >
3.7
67.3 <
28.6
4.1 >
69.7
27.2
3.1
D.この地域や自分の職場・学校には,打ちとけて話し合ったり,気持ちよくつきあえる人が多い
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
65.9 <
28.4 >
5.7
71.3 >
22.4 <
6.3
69.0
25.2
5.8
70.3
24.6 >
5.1
71.9 >
22.3 <
5.8
68.7
25.3
6.0
203
-生活全体についての満足感-
第4問 あなたは今の生活に,全体としてどの程度満足していますか。
リストの中から,あなたのお気持ちに近いものをあげてください。
1. 満足している
2. どちらかといえば,満足して
いる
3. どちらかといえば,不満だ
4. 不満だ
5. わからない,無回答
(略称)
満足
'73 年
'78 年
'83 年
20.7 < 24.0 < 25.9
'88 年
24.8
'93 年
25.9
'98 年
26.1
'03 年
'08 年
25.4 < 27.6 <
やや満足
56.8 < 61.1
60.5
61.3
61.3
60.6
60.5
59.1 <
やや不満
不満
DK,NA
18.2 > 12.3
3.2 > 1.9
1.0 > 0.6
11.4
1.7
0.6
11.4
1.8
0.7
10.4
11.3
1.7
1.6
0.8 > 0.4
11.5
1.9
0.7
10.7 >
2.0 >
0.6
-貯蓄・消費態度-
第5問 今かりに,お宅の1か月分程度の臨時収入が,あなたの手に入ったとします。
あなたはそのお金をどうするのがいちばんいいと思いますか。リストの中から選んでください。
(略称)
1. 先のことは考えないで,思い
きりよく使ってしまう
2. 何に使うか計画をたてて,そ
の費用にあてる
3. 将来必要となるかもしれない
から,貯金しておく
4. その他
5. わからない,無回答
無計画消費
11.3
11.0
11.2 < 12.8
12.3
12.2 > 10.5
計画的消費
42.4
41.4
39.5 < 42.4
42.8
44.3
46.2
貯蓄
43.9
45.3
47.1 > 42.0
42.3
41.1
40.4 < 43.2
1.1
1.5
1.1
1.2
1.1
1.7
1.4 <
1.6
24.0 <
DK,NA
0.4 <
2.1 >
1.0
1.4 >
1.3
0.9 <
1.1
1.7
9.9
43.9
-生活目標-
第6問 人によって生活の目標もいろいろですが,リストのように分けると,
あなたの生活目標にいちばん近いのはどれですか。
(略称)
1. その日その日を,自由に楽し
く過ごす
2. しっかりと計画をたてて,豊
かな生活を築く
3. 身近な人たちと,なごやかな
毎日を送る
4. みんなと力を合わせて,世の
中をよくする
5. その他
6. わからない,無回答
快志向
21.0
19.9 < 22.4 < 25.0 > 23.0 < 25.1
24.1
利志向
32.5
30.7
31.9 > 28.5
28.6 > 25.5
26.0 > 23.5 >
愛志向
30.5 < 35.2
35.4 < 38.5
39.7
41.4
41.4 < 45.1 <
正志向
13.8
DK,NA
0.3
2.0 >
12.7 >
0.2
1.4
9.1 >
6.5
6.6
6.5
6.7
5.6 >
0.2
1.0
0.3
1.2
0.3
1.7
0.2
1.2
0.2
1.7
0.3
1.5
-生活充実手段-
第7問 リストには,私たちの生活を充実させるために必要と思われる項目を,5つ並べてあります。
この中から,あなたが必要だと思われる順に,項目をあげてください。
A.豊かな趣味
1.
2.
3.
4.
5.
6.
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位
わからない,無回答
204 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
1.3
1.6
4.9 < 6.1
10.7
11.9
23.1
23.7
55.5 > 52.0
4.6
4.6
1.9
6.0
12.2
22.4
53.7
3.8
< 2.9
3.2
< 8.4
9.3
< 14.7
15.8
23.6
25.4
> 48.0 > 43.8
> 2.4
2.5
3.7
9.9
16.9
24.8
41.7
3.0 >
3.6
4.3 <
10.3
9.4 <
15.6
15.8 <
25.8
25.5 <
42.6
41.7 >
2.0 < 3.4 >
時系列調査「日本人の意識」の変遷
B.やりがいのある仕事や活動
1.
2.
3.
4.
5.
6.
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位
わからない,無回答
'73 年
9.0
26.7
29.0
19.8
11.5
3.9
'78 年
8.8
27.0
29.1
18.5
12.4
4.3
'83 年
8.0
26.9 >
29.6
19.1
12.6 <
3.8 >
'88 年
7.8
24.8
28.3
20.3
16.3 <
2.4
'93 年
7.2
24.1 >
27.4
20.2
18.2 <
2.8
'98 年
7.3
21.7
26.0
21.3
21.0
2.7
'03 年
8.1 >
21.6
26.7 >
21.4
19.9
2.4 <
'08 年
6.3 >
21.9 >
23.8 >
22.1 <
21.8 <
4.0
6.8
35.3
26.0
16.7
11.7
3.6
7.4
33.8
24.4
17.4
13.1
3.9
8.5 > 7.0 < 8.9 > 7.6 < 9.6
32.9
33.0
31.5
32.9
34.4
23.8
25.0
24.3
24.4
23.5
17.9
18.1
17.7
17.7 > 15.6
13.5
14.4
15.2
14.7
14.8
3.4 > 2.5
2.3
2.6
2.1 <
9.2 <
32.5 >
24.2
16.6
14.1 <
3.4
3.7
18.9
25.7
33.4
15.4
2.9
4.2
19.5
24.9
32.6
15.9 >
2.8
3.9
20.1
26.4
33.3
13.8 <
2.5
C.経済力
1.
2.
3.
4.
5.
6.
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位
わからない,無回答
D.なごやかなつきあい
1.
2.
3.
4.
5.
6.
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位
わからない,無回答
4.3
4.6
20.0
20.9
24.9
24.9
32.4 > 30.3
16.3
17.5
2.1
1.8
4.6
4.7
5.2 <
21.6 > 18.8 < 21.4 <
24.7
25.7
26.6
29.4
31.2 > 28.2 >
17.6
18.0 > 15.9
2.1
1.6 < 2.7
E.健康な体
1.
2.
3.
4.
5.
6.
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位
わからない,無回答
78.3
77.2
77.3
77.1
12.3
11.8
13.1
12.5
5.1
6.0
5.2
4.9
2.1
2.5
2.6
2.8
0.8 < 1.3
1.3 < 1.9
1.3
1.2 > 0.6
0.9
75.4
75.5 > 73.3
13.1
12.4
13.7
5.5
5.7
6.7
3.3
3.4
3.4
1.9
1.5
2.1
0.8 < 1.4 > 0.8
74.1
12.9
6.5
3.4
2.0
1.2
>
<
<
<
-理想の家庭-
第8問 リストには,異なった4軒の家庭の様子が書いてあります。あなたはどの家庭が最も好ましいとお考えですか。
東さん:父親は一家の主人としての威厳をもち,母親は父親をもりたてて,心から尽くしている
西さん:父親も母親も,自分の仕事や趣味をもっていて,それぞれ熱心に打ち込んでいる
南さん:父親は仕事に力を注ぎ,母親は任された家庭をしっかりと守っている
北さん:父親はなにかと家庭のことにも気をつかい,母親も暖かい家庭づくりに専念している
1.
2.
3.
4.
5.
6.
東さん
西さん
南さん
北さん
その他
わからない,無回答
(略称)
夫唱婦随
夫婦自立
役割分担
家庭内協力
DK,NA
21.9
14.5
39.2
21.2
0.0
3.1
20.7 < 23.0 > 20.2 > 17.4 > 12.6
13.2
12.7 >
16.0
16.1
17.5
19.0 < 22.6
23.0 > 19.5 <
37.6 > 29.2 > 25.0 > 19.9 > 16.7 > 14.7
15.5 >
22.9 < 29.3 < 34.5 < 41.1 < 45.3
45.8 < 48.4 <
0.1
0.1
0.3
0.3
0.2
0.2
0.4 <
2.7
2.3
2.4
2.3
2.7
3.1
3.4
205
-人間関係(親せき)-
第9問 親せきとは,どんなつきあいをするのが望ましいと思いますか。リストの中からお答えください。
1. 一応の礼儀を尽くす程度のつ
きあい
2. 気軽に行き来できるようなつ
きあい
3. なにかにつけ相談したり,た
すけ合えるようなつきあい
4. その他
5. わからない,無回答
(略称)
形式的
つきあい
部分的
つきあい
全面的
つきあい
DK,NA
'73 年
8.4
'78 年
8.6 <
'83 年
'88 年
'93 年
9.9 < 12.5 < 15.8
39.7
40.1 < 45.2
51.2
50.5 > 44.3 > 41.2 > 36.6
0.1
0.7
0.1
0.7 >
0.2
0.3 <
45.3
0.1 <
0.8
46.5
0.3 >
0.8
'98 年
'03 年
17.3 < 20.0
46.4
'08 年
21.6 <
46.8 > 42.8 <
35.6 > 32.2 < 34.8 >
0.1
0.7
0.2
0.9
0.1
0.8
-権威・平等(社会的地位)-
第 10 問 リストの甲,乙どちらかの人に,結婚式の仲人を頼むとしたら,どちらの人がよいと思いますか。
甲:社会的地位は低いが,結婚する2人をよく知っている人
乙:結婚する2人を十分には知らないが,ある程度社会的地位の高い人
1. 甲の人がよい
2. 乙の人がよい
3. どちらともいえない,
わからない,無回答
(略称)
平等
権威
84.7
10.4
84.4
11.0
DK,NA
4.9
4.6
84.7 > 82.3
11.0 < 13.0
4.3
4.7
83.7 < 86.1
87.0
11.7 > 9.8 > 8.2
4.6
4.1
4.8
87.1 <
8.8 >
4.2
-男女のあり方(名字)-
第 11 問 一般に,結婚した男女は,名字をどのようにしたらよいとお考えですか。リストの中からお答えください。
(略称)
1. 当然,妻が名字を改めて,夫
のほうの名字を名のるべきだ
2. 現状では,妻が名字を改めて,
夫のほうの名字を名のったほ
うがよい
3. 夫婦は同じ名字を名のるべき
だが,どちらが名字を改めて
もよい
4. わざわざ一方に合わせる必要
はなく,夫と妻は別々の名字
のままでよい
5. その他
6. わからない,無回答
当然,夫の姓
45.6
43.7 < 46.6 > 41.6 > 36.2 > 32.6 > 29.2 < 32.5 >
現状では
夫の姓
26.5
27.4
どちらでも
よい
22.7
23.9 > 21.2
別姓でよい
2.9
3.2
3.3 <
4.7 <
7.8 < 11.5 < 13.3 > 11.3 <
DK,NA
0.0
2.2
0.1
1.8
0.1
1.3
0.2
1.7
0.3
2.3 >
27.4
28.9
27.1 > 24.6
24.7
24.9
22.8 < 26.3 < 29.2
29.8
28.3 <
0.4
1.6 <
0.3
2.7
0.4 <
2.5
12.6
12.0 >
41.0 > 37.8 > 34.9
36.6 >
20.3 < 27.1 < 29.3 < 33.3 < 37.1 < 45.5 < 48.5
48.1 <
-男女のあり方(家庭と職業)-
第 12 問 結婚した女性が職業をもち続けることについては,どうお考えでしょうか。
リストの中から,あなたのお考えに近いものを選んでください。
(略称)
1. 結婚したら,家庭を守ること
家庭専念
に専念したほうがよい
2. 結婚しても子どもができるま
では,職業をもっていたほう
育児優先
がよい
3. 結婚して子どもが生まれても,
できるだけ職業をもち続けた
両立
ほうがよい
4. その他
5. わからない,無回答
DK,NA
206 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
35.2 > 30.1
28.6 > 23.9 > 18.3 > 13.4
42.0
39.8
0.2 <
2.3 >
40.5
0.6
1.7
0.8 <
1.5
39.4
1.3
2.0
1.2
2.4
1.0
2.3
1.3
2.8
1.0 <
2.3
時系列調査「日本人の意識」の変遷
-権威・平等(男女)-
第 13 問 リストには,父親が台所の手伝いや子どものおもりをすることについて,甲,乙2つの意見をのせてあります。
あなたはどちらに賛成しますか。
甲:台所の手伝いや子どものおもりは,一家の主人である男子のすることではない
乙:夫婦は互いにたすけ合うべきものだから,夫が台所の手伝いや子どものおもりをするのは当然だ
1. 甲に賛成
2. 乙に賛成
3. どちらともいえない,
わからない,無回答
(略称)
すべきでない
するのは当然
DK,NA
'73 年
'78 年
'83 年
'88 年
'93 年
'98 年
'03 年
38.0 > 33.1 > 28.1 > 21.9 > 17.7 > 12.0 > 9.6
53.2 < 59.6 < 67.4 < 72.3 < 76.6 < 84.4 < 86.1
8.8 >
7.3 >
4.5 <
5.8
5.7 >
'08 年
9.7 >
86.3 <
3.6
4.3
4.0 >
5.5
5.0
5.9 >
-父親のあり方-
第 14 問 ことし学校を卒業して社会に出た男の子がいるとします。父親はその子に対して,
どういう態度をとるのがいちばんいいとお考えですか。リストの中から,選んでください。
(略称)
1. みずから模範を示し,
見習わせる
2. より多く人生の経験を積んだ
者として,忠告や助言を与え
る
3. ひとりの同じ人間として,親
しい仲間のようにつきあう
4. 子どもを信頼して,
干渉しない
5. その他
6. わからない,無回答
模範
8.3 <
9.6
9.2 >
6.7
6.6 >
忠告
41.0 < 44.2
45.0
43.0
41.6
41.3 < 44.9 < 47.8 <
仲間
32.1 > 29.7 > 27.3
28.3
27.7
29.0 > 25.6 > 22.1 >
不干渉
DK,NA
15.0
0.1 >
3.5 >
13.9 < 16.4 < 19.6 < 21.8
0.0 <
2.6
0.1
2.0
0.2
2.1
0.1
2.1
22.0
0.2
1.9 <
21.7
21.5 <
0.2
2.7
0.3 <
2.5 >
-老後の生き方-
第 15 問 リストには,いろいろな老後の生き方がのっています。この中であなたはどれが最も望ましいと思いますか。
(略称)
1. 子どもや孫といっしょに,
なごやかに暮らす
2. 夫婦2人で,むつまじく
暮らす
3. 自分の趣味をもち,のんびり
と余生を送る
4. 多くの老人仲間と,にぎやか
に過ごす
5. 若い人たちとつきあって,
ふけこまないようにする
6. できるだけ,自分の仕事を
もち続ける
7. その他
8. わからない,無回答
子供や孫
37.9
36.4
夫婦
10.0 >
趣味
19.8 < 22.4
34.6 > 31.2 > 27.3 > 23.9
8.7 < 11.1 < 13.5 < 16.1
24.2 < 27.6 >
17.1
17.5 < 19.9 <
22.2 < 25.2 < 29.1 < 31.8
33.2 > 28.6 <
老人仲間
2.2
2.8
3.3
4.0
4.6
5.0
4.2
5.2 <
若者
7.7
6.9
6.1
6.6
6.5
6.1
5.8 >
4.7 >
仕事
20.4
21.6
DK,NA
0.1
2.0 >
0.2
1.1
21.7 > 18.3 > 14.8
0.2
0.8
0.1
1.0 <
0.1
1.5 >
15.0 > 13.0
0.2
0.9 <
0.2
1.8
12.3 >
0.2
1.5
207
-能率・情緒(仕事の相手)-
第 16 問 かりにあなたが,リストにあげた甲,乙いずれかの人と組んで仕事をするとします。
その仕事がかなりむずかしく,しかも長期間にわたる場合,あなたはどちらの人を選びたいと思いますか。
甲:多少つきあいにくいが,能力のすぐれた人
乙:多少能力は劣るが,人柄のよい人
1. 甲の人を選ぶ
2. 乙の人を選ぶ
3. どちらともいえない,
わからない,無回答
(略称)
能率
情緒
DK,NA
'73 年
'78 年
26.9
25.2
68.0 < 70.4
5.0
4.4 >
'83 年
24.4
72.1
'88 年
25.0
71.1
'93 年
24.6
70.8
3.5
3.9
4.6
'98 年
'03 年
25.2 < 29.0
71.1 > 66.9
3.7
4.1
'08 年
28.1
68.1
3.9 >
-人間関係(職場)-
第 17 問 職場の同僚とは,どんなつきあいをするのが望ましいと思いますか。リストの中からお答えくだい。
1. 仕事に直接関係する範囲の
つきあい
2. 仕事が終わってからも,話し合
ったり遊んだりするつきあい
3. なにかにつけ相談したり,
たすけ合えるようなつきあい
4. その他
5. わからない,無回答
(略称)
形式的
つきあい
部分的
つきあい
全面的
つきあい
DK,NA
11.3
10.4 < 13.6
26.4 < 31.4
15.1 < 17.8 < 20.3
38.8
38.9
37.5 > 34.3 <
59.4 > 55.3 > 52.3 > 44.6 > 40.4
38.3
37.8
0.1
2.4
0.1
2.9
0.1 >
2.8
0.0
3.0 >
32.3 < 37.6
21.7 < 24.1 <
0.0
1.8 <
0.1
2.5
0.2
2.9
38.9 >
0.1
2.6
-結社・闘争性(職場)-
第 18 問 かりにあなたが,新しくできた会社に雇われたとします。しばらくしてから,雇われた人々の間で,
給料とか働く時間などの労働条件について,強い不満が起きたとしたら,あなたはどうなさいますか。
リストの中から選んでください。
(略称)
1. できたばかりの会社で,労働
条件はしだいによくなってい
静観
くと思うから,しばらく事態
を見守る
2. 上役に頼んで,みんなの労働
条件がよくなるように,取り
依頼
はからってもらう
3. みんなで労働組合をつくり,
労働条件がよくなるように活
活動
動する
4. その他
5. わからない,無回答
DK,NA
208 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
37.2 < 41.6 < 47.6
48.2 > 45.4 < 49.3
50.2
50.2 <
23.6 > 21.6
23.6 < 26.1
25.5
26.4 <
20.5 > 18.2
17.8 >
31.5
0.1
7.7 >
22.4
30.7 > 25.1 > 22.0
0.1
5.9 >
0.2
4.6 <
0.3
5.9
21.9
0.4
6.2 >
25.1
0.4
4.7 <
0.3
5.8
0.3 <
5.3 >
時系列調査「日本人の意識」の変遷
-理想の仕事-
第 19 問 仕事にもいろいろありますが,どんな仕事が理想的だと思いますか。
あなたがいちばん理想的だと思う仕事と,2番目にそう思う仕事とを,リストの中から選んでください。
1番目だけの結果
1. 働く時間が短い仕事
2. 失業の心配がない仕事
3. 健康をそこなう心配がない
仕事
4. 高い収入が得られる仕事
5. 仲間と楽しく働ける仕事
6. 責任者として,さいはいが
振るえる仕事
7. 独立して,人に気がねなく
やれる仕事
8. 専門知識や特技が生かせる
仕事
9. 世間からもてはやされる仕事
10. 世の中のためになる仕事
11. その他
12. わからない,無回答
(略称)
時間
失業
'73 年
'78 年
5.2 > 4.2
11.0 < 17.6
'83 年
'88 年
'93 年
'98 年
3.9
3.8 < 5.0
4.3
16.3 > 14.4 > 12.3 < 15.9
健康
28.2 > 21.7
21.1
収入
仲間
6.2
14.5
責任
2.0
2.5 <
3.3
4.0 >
2.8
2.5
2.2
2.5
独立
9.7
8.5
7.8
6.7 >
4.6
5.2 >
4.2
3.3 >
専門
14.7
15.9
17.5
18.0
16.6
0.2
4.2
0.1
1.3
0.2
4.6
0.2
1.5
0.1
5.3
0.1
1.8
名声
貢献
DK,NA
0.1
6.2 >
0.1
2.1
19.6
20.3 > 18.4 > 15.5
6.8
7.5
8.0 < 9.9 > 7.2
15.2 < 16.8 < 19.1 < 21.2
20.8
0.1
5.1
0.1
2.2 >
'03 年
3.7
17.0
8.3
20.3
'08 年
4.0 >
16.0 <
16.9 >
7.8 <
21.4 <
18.2 < 20.1 > 17.7 <
0.1
5.9
0.1 >
1.5
0.1
7.0
0.0
1.6 <
0.2
7.9 <
0.0
2.5
1番目+2番目の結果
1. 働く時間が短い仕事
2. 失業の心配がない仕事
3. 健康をそこなう心配がない
仕事
4. 高い収入が得られる仕事
5. 仲間と楽しく働ける仕事
6. 責任者として,さいはいが
振るえる仕事
7. 独立して,人に気がねなく
やれる仕事
8. 専門知識や特技が生かせる
仕事
9. 世間からもてはやされる仕事
10. 世の中のためになる仕事
11. その他
12. わからない,無回答
(略称)
時間
失業
8.3 > 6.8
20.2 < 28.6
6.8
7.3 < 9.4
8.3 > 6.7
27.0 > 23.7 > 21.5 < 26.2 < 29.3
健康
46.5 > 38.6
37.9
収入
仲間
19.2
36.6
責任
4.5 <
36.1
36.4 > 33.9 > 31.4 < 33.7 >
19.6 < 22.0
23.2
36.8
38.6 < 42.5
23.9 > 20.2 < 22.2 > 19.7
43.8
43.5
41.3
42.5 <
5.5
6.4
7.0
6.2
17.3 > 15.7 > 14.0
12.7 >
専門
26.0 < 28.4
30.2 > 28.1 < 30.9
名声
貢献
0.4
0.7
0.8
15.6 > 13.4
12.8
0.1
0.1
0.2
3.2
3.4 > 2.4
29.9
9.1
5.6
独立
DK,NA
7.3
27.3 <
10.0 >
5.6
5.1
8.0 >
6.4 >
31.5 > 29.2 <
0.5
0.8 > 0.3
0.6
0.6
12.2 < 16.0
16.7 < 19.1 < 21.6 <
0.2
0.1
0.1
0.1
0.0
2.8
2.8
2.8
2.6 < 4.2 <
-余暇の過ごし方(現状)-
第 20 問 余暇についてですが,現在あなたはどんなことをして,自分の自由になる時間を過ごしていることが多いですか。
リストの中から,いちばん多いものと2番目に多いものとをお答えください。
1番目だけの結果
1. 好きなことをして楽しむ
2. 体をやすめて,あすに備える
3. 運動をして,体をきたえる
4. 知識を身につけたり,
心を豊かにする
5. 友人や家族との結びつきを
深める
6. 世の中のためになる活動を
する
7. その他
8. 無回答
(略称)
好きなこと
休息
運動
知識
42.9
44.0 > 40.9 < 44.3
26.6 > 24.1
23.6 > 20.1
4.5 < 6.8
7.8
7.3
10.3 >
8.8
43.9
19.6
7.3
44.9
18.8
7.8
43.9 < 47.0 <
19.0
17.6 >
7.4
7.3 <
9.6
9.3
8.9
8.1
8.0
7.7 >
13.2 < 15.6
16.6
18.1
18.3
18.7
17.6 <
友人・家族
12.1
社会活動
1.9
1.9
1.7
1.5 >
0.9 <
1.6
1.7
1.4
0.1 <
1.6 >
0.4
1.0 >
0.4
0.5
0.3
0.7
0.3
0.9 >
0.2
0.2 <
0.3
1.0
0.3
1.2
NA
209
1番目+2番目の結果
1. 好きなことをして楽しむ
2. 体をやすめて,あすに備える
3. 運動をして,体をきたえる
4. 知識を身につけたり,
心を豊かにする
5. 友人や家族との結びつきを
深める
6. 世の中のためになる活動を
する
7. その他
8. 無回答
(略称)
好きなこと
休息
運動
'73 年
61.5
47.9 >
12.8 <
'78 年
62.3 >
44.3
16.7
'83 年
59.8 <
43.7 >
17.5
'88 年
63.5
41.2
17.5
'93 年
63.4 <
41.1
17.0
'98 年
66.7
39.8
17.0
'03 年
66.1
40.6
17.2
'08 年
66.7 <
39.9 >
18.4 <
知識
26.6
24.8
23.6
23.2
21.4
21.6
20.7
19.4 >
友人・家族
39.8
41.5 < 46.8
46.2 < 48.6
47.0
45.4
45.0 <
社会活動
6.5
6.2 >
5.2
4.8
4.6
5.5
6.0
5.4
0.1 <
3.1
0.4
2.8
0.5
2.4
0.4
2.5
0.5
2.5
0.4
1.9 <
0.5
2.6 <
0.5 <
3.5
NA
-余暇の過ごし方(将来)-
第 21 問 将来はどんなことをして,自由になる時間を過ごしたいとお考えですか。今度は1つだけ選んでください。
1. 好きなことをして楽しむ
2. 体をやすめて,あすに備える
3. 運動をして,体をきたえる
4. 知識を身につけたり,
心を豊かにする
5. 友人や家族との結びつきを
深める
6. 世の中のためになる活動を
する
7. その他
8. わからない,無回答
(略称)
好きなこと
休息
運動
37.3
35.5
6.9
6.0
4.5 < 8.0
35.4 < 38.9
5.4
4.7
7.3
7.2
知識
23.9
23.6
友人・家族
15.7
16.0
社会活動
8.9
8.9
8.5 >
0.0 <
2.7 >
0.2
1.8 >
0.2
1.0
DK,NA
38.7
5.2
6.8
38.0
4.9
7.0
38.3
5.4
6.5
38.0
5.9
7.3 <
24.5
22.9 > 20.0
20.4
18.6
17.0 >
17.6
18.1
18.1
19.3
20.6
20.3 <
6.8 <
9.5
9.2
9.0
9.5
0.2
1.2
0.4
1.4
0.2
1.1
0.1
1.4
0.3 <
1.6 >
7.4 <
8.8
8.6
9.4 <
-仕事と余暇-
第 22 問 リストには,仕事と余暇のあり方について,いろいろな意見がのっています。
あなたはどれが最も望ましいと思いますか。
(略称)
1. 仕事よりも,余暇の中に生き
余暇絶対
がいを求める
2. 仕事はさっさとかたづけて,
余暇優先
できるだけ余暇を楽しむ
3. 仕事にも余暇にも,同じくら
仕事・
い力を入れる
余暇両立
4. 余暇も時には楽しむが,仕事
仕事優先
のほうに力を注ぐ
5. 仕事に生きがいを求めて,全
仕事絶対
力を傾ける
6. その他
7. わからない,無回答
DK,NA
4.0
4.1 <
28.1 > 25.3
5.6
5.7 <
25.5 < 28.3
28.7
28.3 > 25.6
26.1
20.9 < 24.9 < 27.9 < 32.4 < 35.3
35.1 < 37.5 > 34.9 <
35.7
20.5
21.1
21.4 >
34.9 > 31.2 > 26.1 > 21.2
8.2
8.5
7.8 >
5.1
4.6
5.1
4.4
4.7 >
0.0
3.2 >
0.0
2.3
0.1
1.9
0.1
2.2
0.1
2.7
0.0
2.3
0.0
2.7
0.1
3.4
-能率・情緒(旅行)-
第 23 問 リストには,旅行のしかたが甲,乙2つあります。どちらがあなたの好みに合っていますか。
費用や時間は甲,乙2つとも同じくらいとして考えてみてください。
甲:最大限に旅行を楽しめるように,あらかじめ計画を十分に練って旅行する
乙:行く先々での気分やまわりの様子に応じて,気の向くままに旅行する
1. 甲が好みに合う
2. 乙が好みに合う
3. どちらともいえない,
わからない,無回答
(略称)
能率
情緒
DK,NA
210 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
61.0 < 63.3 > 60.7
34.6
33.4 < 36.2
4.4 >
3.3
3.1
59.5
37.5
3.0
57.7
56.2
38.6 < 41.0
3.7 >
2.8
56.8
39.6
58.9
37.7 <
3.6
3.4 >
時系列調査「日本人の意識」の変遷
-男女のあり方(男子の教育)-
第 24 問 話は変わりますが,今かりにあなたに中学生の男のお子さんがいるとします。
あなたはそのお子さんに,どの程度の教育を受けさせたいと思いますか。リストの中から選んでください。
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
'73 年
'78 年
'83 年
'88 年
'93 年
0.5
0.3
0.3
0.1
0.3 <
17.1 > 14.6
15.4 > 11.4
11.5 <
8.7
9.2
9.7
8.5
8.9
64.1 < 67.5
68.0 < 72.2 > 70.0 >
6.1
5.9 > 4.5
5.3
5.7
0.1 < 0.4 < 0.8
0.8 < 1.4
3.4 > 2.2 > 1.4
1.7
2.2
中学まで
高校まで
短大・高専まで
大学まで
大学院まで
その他
わからない,無回答
'98 年
'03 年
'08 年
0.6
0.3 < 0.7
13.6 > 11.4
11.8 >
10.0
9.2
8.7
67.1
67.7
67.9 <
5.7 < 7.7
7.0
1.5
1.7
1.4 <
1.6
2.0
2.5 >
-男女のあり方(女子の教育)-
第 25 問 では,かりに,中学生の女のお子さんがいるとしたらどうでしょうか。同じリストの中から選んでください。
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
中学まで
高校まで
短大・高専まで
大学まで
大学院まで
その他
わからない,無回答
1.0
42.3
30.0
21.7
1.4
0.2
3.4
> 0.5
0.5
> 33.6 > 30.2
< 38.5 < 43.3
< 23.5
22.8
1.3
1.1
0.4
0.6
> 2.1 > 1.5
> 0.2
> 20.8
43.9
< 31.0
< 1.7
0.8
1.7
0.3
0.4
0.3
0.6
> 18.4
17.8 > 13.9
13.3 >
> 39.8 > 34.1 > 30.3 > 27.0 >
< 35.4 < 41.1 < 47.7 < 51.7 <
< 2.4
3.1
3.9
3.6 <
< 1.4
1.7
1.9
1.4 <
2.3
1.7
2.0
2.4 >
-理想の人間像-
第 26 問 今の世の中で,子どもたちがどんな人間に育つことがいちばん望ましいと思いますか。
リストの中から1つだけ選んでください。
1. 秩序を守る,規律正しい人間
2. お互いの権利や生活を尊ぶ人間
3. 実社会で役だつ知識や技能を
身につけた人間
4. 教養があり,心が豊かな人間
5. その他
6. わからない,無回答
(略称)
規律型
権利型
21.5 < 23.7 < 30.0 > 23.2 > 21.2
16.8
16.4
16.4
17.0 < 19.8
22.3 < 26.7 < 29.2 <
19.7
18.7
17.5
実用型
22.2
18.2
教養型
36.7
36.9 > 33.4 < 40.0
0.0
0.1 < 0.4
0.2
2.8 > 1.9 > 1.1
1.5
DK,NA
21.0 > 18.8
18.1
17.8
16.8 > 14.4 >
39.0
38.7 > 36.3
0.3
0.3
0.2
1.8 > 0.8 < 1.3
36.6
0.4 <
1.8 >
211
-宗教的行動-〈MA〉
第 27 問 宗教とか信仰とかに関係すると思われることがらで,あなたがおこなっているものがありますか。
ありましたら,リストの中からいくつでもあげてください。
ア . ふだんから,礼拝,お勤め,
修行,布教など宗教的なおこ
ないをしている
イ . おりにふれ,お祈りやお勤め
をしている
ウ . 年に1,2回程度は墓参りを
している
エ . 聖書・経典など宗教関係の本
を,おりにふれ読んでいる
オ . この1,2年の間に,身の安
全や商売繁盛,入試合格など
を,祈願しにいったことがあ
る
カ . お守りやおふだなど,魔よけ
や縁起ものを自分の身のまわ
りにおいている
キ . この1,2年の間に,おみく
じを引いたり,易や占いをし
てもらったことがある
ク . 宗教とか信仰とかに関係して
いると思われることがらは,
何もおこなっていない
ケ . その他
コ . 無回答
(略称)
'73 年
'78 年
'83 年
礼拝・布教
15.4
16.0
お祈り
16.6
15.8
墓参り
聖書・経典
'03 年
'08 年
17.0 > 14.9 > 13.2 > 11.4
12.4
12.3 >
15.8 > 14.2
12.7
12.0
12.4 >
62.0 < 64.8 < 67.7 > 65.0 < 69.7 > 67.5
67.6
68.4 <
6.4
5.4 >
29.1 < 31.3
29.7 <
10.7
10.6
10.4 >
'88 年
8.9 >
'93 年
14.1
7.4
'98 年
6.8
祈願
23.0 < 31.2
31.6
32.2 > 28.4
お守り・
おふだ
30.6 < 34.4
36.2
34.6
32.8 > 30.6 < 35.0
34.9 <
おみくじ・
占い
19.2 < 22.8
21.9
20.5
22.2
25.3 <
していない
15.4 > 11.7 >
9.6
9.9
8.8 < 11.4
0.4
1.0 <
0.5
1.9 <
0.4 <
2.6 >
NA
0.2
1.4
0.3
1.8 >
22.7
0.8
1.7 <
23.4
10.2 >
0.6
3.0
8.7 >
0.7 <
3.3 <
-信仰・信心-〈MA〉
第 28 問 また,宗教とか信仰とかに関係すると思われることがらで,あなたが信じているものがありますか。
もしあれば,リストの中からいくつでもあげてください。
ア. 神
イ. 仏
ウ . 聖書や経典などの教え
エ . あの世,来世
オ . 奇跡
カ . お守りやおふだなどの力
(略称)
神
仏
聖書・
経典の教え
あの世
奇跡
お守り・
おふだの力
易・占い
キ . 易や占い
ク . 宗教とか信仰とかに関係して
いると思われることがらは, 信じていない
何も信じていない
ケ . その他
コ . わからない,無回答
DK,NA
212 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
32.5 < 37.0
41.6 < 44.8
9.7
9.3
38.9 > 36.0
43.8
44.6
8.9 >
7.5
35.2 > 31.5
44.1 > 38.7
6.4
6.6
30.9
32.5
38.6 < 42.2
6.4
6.4 >
6.6 < 9.0 < 11.7
12.8 < 14.9
15.1
11.9 < 13.4 > 9.7
14.4 > 12.6 < 14.3
10.9 < 14.6 <
15.3 < 17.5 <
13.6 < 15.8
14.4
15.0 < 17.4 <
6.0 <
8.3
30.4 > 23.9
0.2
5.3
0.3 <
5.8 >
15.5
8.3 >
7.0
23.3 < 25.8
0.6
4.3 <
0.4 <
5.4 <
15.8 > 13.7
5.9
6.0 <
7.4
24.3 < 29.5 > 25.6
0.8 <
6.8
1.4 >
5.8 <
0.9
8.0
6.6
23.5 >
1.3 <
7.9 <
時系列調査「日本人の意識」の変遷
-婚前交渉につて-
第 29 問 結婚していない若い人たちの男女関係について,どのようにお考えですか。
リストの中から,あなたのお考えにいちばん近いものを選んでください。
(略称)
1. 結婚式がすむまでは,
性的まじわりをすべきでない
2. 結婚の約束をした間柄なら,
性的まじわりがあってもよい
3. 深く愛し合っている男女なら,
性的まじわりがあってもよい
4. 性的まじわりをもつのに,
結婚とか愛とかは関係ない
5. その他
6. わからない,無回答
'03 年
'08 年
58.2 > 50.3 > 46.5 > 38.7 > 32.3 > 25.6
24.2
22.6 >
婚約で可
15.2 < 19.5
22.5
22.7
22.7 <
愛情で可
19.0 < 23.1 < 25.2 < 30.9 < 35.1 < 42.8
43.7
44.2 <
不可
'73 年
'78 年
'83 年
21.2
'88 年
22.6
'93 年
22.8
'98 年
無条件で可
3.3
3.8
4.0
3.6 <
5.1
4.8
4.6
4.4 <
DK,NA
0.1 >
4.3 >
0.0
3.2
0.0 <
3.1 <
0.1
4.1
0.1
4.6
0.2
4.2
0.2
4.6
0.4 <
5.6 <
87.9 > 86.3
9.8 < 11.2
86.9
11.3
87.2
10.0
87.9 <
9.3 >
-権威・平等(年上)-
第 30 問 リストには,ことばづかいについて甲,乙2つの意見がのせてあります。
あなたはどちらがよいと思いますか。
甲:年上の人に対しては,敬語やていねいなことばを使うのが当然だ
乙:年上の人にも年下の人にも,同じようなことばを使ったほうがよい
1. 甲がよい
2. 乙がよい
3. どちらともいえない,
わからない,無回答
(略称)
権威
平等
DK,NA
84.2 < 86.8 < 88.8
13.7 > 11.7 > 10.0
2.1 >
1.5
1.2 <
2.3
2.5 >
1.8 <
2.8
2.8
-人間関係(近隣)-
第 31 問 リストには,隣近所の人とのつきあいのしかたがのせてあります。あなたはどれが望ましいとお考えですか。
実際にどのようにしているかは別にして,ご希望に近いものをお答えください。
1. 会ったときに,あいさつする
程度のつきあい
2. あまり堅苦しくなく話し
合えるようなつきあい
3. なにかにつけ相談したり,
たすけ合えるようなつきあい
4. その他
5. わからない,無回答
(略称)
形式的
つきあい
部分的
つきあい
全面的
つきあい
DK,NA
15.1
19.8 < 23.2
25.2
25.6 <
49.8 < 52.5 > 47.5 < 53.4
54.2
54.0
53.7 <
34.5 > 31.9
24.9 > 22.8 > 19.6
19.4 >
0.0
0.5
15.1 < 19.6
0.0
0.5
19.2
32.4 > 26.8
0.0
0.4
0.0 <
0.6 <
0.1
1.1 >
53.3
0.1
0.6 <
0.0
1.1
0.1
1.3 <
51.2
52.6
45.9 > 43.5
54.4 <
42.1 >
-能率・情緒(会合)-
第 32 問 かりに,この地域に起きた問題を話し合うために,隣近所の人が 10 人程度集まったとします。
その場合,会合の進め方としては,リストにある甲,乙どちらがよいと思いますか。
甲:世間話などをまじえながら,時間がかかってもなごやかに話をすすめる
乙:むだな話を抜きにして,てきぱきと手ぎわよくみんなの意見をまとめる
1. 甲がよい
2. 乙がよい
3. どちらともいえない,
わからない,無回答
(略称)
情緒
能率
44.5
51.7
DK,NA
3.8
46.6 < 49.6
51.4
50.0
48.0 > 45.1
3.4 >
2.5 <
3.5 <
50.9
44.6
4.5 >
2.9 <
3.9
3.5
213
-結社・闘争性(地域)-
第 33 問 かりにこの地域に,住民の生活を脅かす公害問題が発生したとします。
その場合,あなたはどうなさいますか。リストの中から,あなたのお考えに最も近いものをあげてください。
(略称)
1. あまり波風を立てずに解決さ
れることが望ましいから,し
静観
ばらく事態を見守る
2. この地域の有力者,議員や役
所に頼んで,解決をはかって
依頼
もらう
3. みんなで住民運動を起こし,
問題を解決するために活動す
活動
る
4. その他
5. わからない,無回答
DK,NA
'73 年
'78 年
'83 年
'88 年
'93 年
'98 年
23.2 < 31.1
32.6
32.9
33.1
31.5 > 28.5 < 31.1 <
36.3
37.0
38.1
38.5 > 35.3
35.8 > 28.2
26.4
24.8
0.0
4.7 >
0.1
3.7 >
0.2
2.7 <
0.3
3.5 <
'03 年
36.1 < 42.2
'08 年
43.5 <
26.5 < 29.1 > 25.5 > 21.8 >
0.4
4.7 >
0.2
3.1
0.1
3.7
0.2 <
3.4 >
-ナショナリズム-
第 34 問 次に,日本とか日本人とかについて,あなたがお感じになっていることをいくつかおたずねします。
リストのAからFまでの,1つ1つについて「そう思う」か「そうは思わない」かをお答えください。
A.日本に生まれてよかった
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
90.5 < 92.6 < 95.6
4.6
4.0 > 2.3
4.8 > 3.4 > 2.1
95.0 < 96.5 > 95.3
2.8 > 1.6 < 2.7
2.3
1.9
2.0
95.3
2.1
2.6
95.5 <
2.3 >
2.2 >
B.日本は一流国だ
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
41.0 < 46.9 < 56.8 > 50.2
49.8 > 43.1 > 35.7 < 41.8
9.1
10.0 > 7.6
8.0
49.2 > 37.5
43.0 < 54.4
7.8
8.1
35.8 < 39.3
55.9 > 52.8 <
8.3
8.0
C.日本の古い寺や民家をみると,非常に親しみを感じる
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
87.5
9.3
3.2
88.4 > 86.7 > 83.8
8.7 < 10.5 < 12.8
2.9
2.8
3.4
83.1
13.2
3.7
83.5 < 85.4
13.6 > 11.2
3.0
3.4
86.9
10.0
3.2
D.日本人は,他の国民に比べて,きわめてすぐれた素質をもっている
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
60.3 < 64.8 < 70.6 > 61.5 > 57.1 > 51.0
26.5 > 22.3 > 20.2 < 28.6 < 33.2 < 39.0
13.2
12.9 > 9.2
9.9
9.7
10.0
51.2 < 56.7 >
39.1 > 34.0 <
9.8
9.3 >
72.6 > 69.0 < 71.8 > 65.7 < 69.0 > 66.0
17.8 < 19.6
20.0 < 23.5
22.0 < 25.6
9.6 < 11.4 > 8.2 < 10.9 > 9.0
8.4
66.1 < 69.6 >
24.3 > 20.8 <
9.6
9.6
E.自分なりに日本のために役にたちたい
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
F.今でも日本は,外国から見習うべきことが多い
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
214 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
70.0
70.2
70.6 < 76.1
19.4
17.8 < 20.0 > 15.1
10.5 < 12.0 > 9.4
8.8
76.4 < 80.2 > 77.4 > 74.5 <
14.6 > 12.7 < 14.8 < 16.6 >
9.0 > 7.1
7.8
8.9 >
時系列調査「日本人の意識」の変遷
-天皇に対する感情-
第 35 問 あなたは天皇に対して,現在,どのような感じをもっていますか。リストの中から選んでください。
1.
2.
3.
4.
5.
6.
尊敬の念をもっている
好感をもっている
特に何とも感じていない
反感をもっている
その他
わからない,無回答
(略称)
尊敬
好感
無感情
反感
DK,NA
'73 年
33.3 >
20.3
42.7
2.2
0.1
1.3
'78 年
30.2
21.9
44.1 <
2.4
0.2
1.3
'83 年
29.3
20.9
46.4
2.2
0.2
1.1 <
'88 年
27.5 >
22.1 <
46.5 >
2.1 >
0.2
1.7
'93 年
20.5
42.7 >
33.7 <
1.5
0.1
1.6 >
'98 年
19.2
34.5 <
44.2 >
1.1
0.2
0.9 <
'03 年
20.2 <
41.0 >
36.3
0.8
0.2
1.6
'08 年
24.7 >
33.5 <
38.6 >
1.0 >
0.2
2.1 <
-権利についての知識-〈MA〉
第 36 問 リストには,いろいろなことがらが並んでいますが,この中で,憲法によって義務ではなく国民の権利と
きめられているのはどれだと思いますか。いくつでもあげてください。
ア.思っていることを世間に発表する
イ.税金を納める
ウ.目上の人に従う
エ.道路の右側を歩く
オ.人間らしい暮らしをする
カ.労働組合をつくる
キ.わからない,無回答
49.4 > 45.8
44.0
33.9
35.5 < 39.8 >
5.6
5.7 < 8.3
19.9
19.3
18.8 >
69.6
69.6 < 77.2
39.4 > 36.0 > 28.9
7.8
7.0 > 4.3 <
43.4 > 39.0
37.2 < 39.5 <
7.7
6.7
16.5
15.3
76.3
75.2
27.1
25.5 >
6.0
5.7 >
37.2
42.0
7.0
15.5
75.5
23.0 >
4.3
36.2
42.2
6.6
14.6
75.5
20.4
5.0
34.8
42.8
7.1
14.9
77.1
21.8
5.4
>
<
<
>
<
>
>
-政治的有効性感覚(選挙)-
第 37 問 国会議員選挙のときに,私たち一般国民が投票することは,国の政治にどの程度の影響を及ぼしていると
思いますか。リストの中から選んでください。
1.
2.
3.
4.
5.
(略称)
非常に大きな影響を及ぼしている
強い
かなり影響を及ぼしている
やや強い
少しは影響を及ぼしている
やや弱い
まったく影響を及ぼしていない
弱い
わからない,無回答
DK,NA
40.0 > 34.9 > 27.7 > 23.2
25.7
26.1
25.5
26.8
23.2 < 27.5 < 35.3
37.2
4.8 < 6.2
7.2
8.2
6.3
5.4 > 4.3
4.6
23.9
26.0
36.8
8.8
4.5
>
>
<
<
19.4
21.3
41.2
14.1
3.9
18.1
22.7
41.6
13.1
4.5
<
<
>
>
>
21.1
26.6
37.6
11.2
3.4
>
<
<
>
-政治的有効性感覚(デモなど)-
第 38 問 では,私たち一般国民のデモや陳情,請願は,国の政治にどの程度の影響を及ぼしていると思いますか。
リストの中から選んでください。
1.
2.
3.
4.
5.
(略称)
非常に大きな影響を及ぼしている
強い
かなり影響を及ぼしている
やや強い
少しは影響を及ぼしている
やや弱い
まったく影響を及ぼしていない
弱い
わからない,無回答
DK,NA
14.4
32.5
40.0
5.9
7.2
> 12.8 > 7.8 > 6.6
6.7 > 4.9
5.3 < 6.6 >
> 30.0 > 24.3
23.9 > 21.7 > 17.3
17.6 < 20.7 >
< 44.0 < 53.6
53.5
54.2 < 57.0 < 59.5 > 54.6 <
< 7.0 < 8.9
9.7
10.8 < 15.4 > 12.5
13.0 <
6.2
5.5
6.4
6.6 > 5.4
5.1
5.1 >
-政治的有効性感覚(世論)-
第 39 問 私たち一般国民の意見や希望は,国の政治にどの程度反映していると思いますか。
リストの中からお答えください。
1.
2.
3.
4.
5.
十分反映している
かなり反映している
少しは反映している
まったく反映していない
わからない,無回答
(略称)
強い
やや強い
やや弱い
弱い
DK,NA
3.6
3.6
3.1
2.9
17.5
17.7 > 15.8 > 13.7
52.4 < 56.3 < 58.7
59.8
19.2 > 15.7 < 17.5
18.4
7.3
6.7 > 4.8
5.3
2.9
13.1
59.4
18.9
5.7
> 1.8
1.6
> 8.8
8.4
> 52.7 < 57.1
< 32.9 > 28.7
> 3.9
4.2
1.9
8.8
57.5
28.1
3.7
>
>
<
<
>
215
-政治課題-
第 40 問 今,日本の政治が,取り組まなければならないいちばん重要なことがらは何でしょうか。
リストの中から,1つだけ選んでください。
1. 国内の治安や秩序を維持する
2. 日本の経済を発展させる
3. 国民の福祉を向上させる
4. 国民の権利を守る
5. 学問や文化の向上をはかる
6. 国民が政治に参加する機会を
ふやす
7. 外国との友好を深める
8. その他
9. わからない,無回答
(略称)
秩序の維持
経済の発展
福祉の向上
権利の擁護
文化の向上
'73 年
12.6 <
10.7 <
48.5 >
11.5 >
1.4 <
'78 年
17.3
21.1 >
31.9 >
8.9 <
2.0 >
'83 年
18.5 >
18.8 >
27.3 <
11.3 <
1.4
'88 年
13.1 >
11.5 <
37.2
13.0 >
1.9 >
'93 年
11.6
21.4 <
36.7 >
9.0 >
1.1
'98 年
11.0 <
48.0
18.4 >
7.3
1.2 <
'03 年
17.1 <
48.1 >
13.7 <
7.7 <
2.0
'08 年
21.4 <
24.7 <
28.1 >
12.2
2.5 <
参加の増大
6.0
6.9 <
9.8
9.0 < 10.9 >
9.2 >
5.9
5.9
友好の促進
2.7 <
0.4
6.1
5.3 <
0.2 <
6.5 >
8.3
0.5
4.2
9.2 >
0.4
4.8
1.5
0.4
2.9
1.4
0.5
3.6
1.3 >
0.5
3.4 >
DK,NA
4.7 >
0.5
4.1 >
-結社・闘争性(政治)-
第 41 問 リストには,一般国民の政治活動のあり方がのせてあります。あなたはどれがいちばん望ましいと思いますか。
(略称)
1. 選挙を通じてすぐれた政治家を
選び,自分たちの代表として活
静観
躍してもらう
2. 問題が起きたときは,支持す
る政治家に働きかけて,自分
依頼
たちの意見を政治に反映させ
る
3. ふだんから,支持する政党や
団体をもりたてて活動を続け,
活動
自分たちの意向の実現をはか
る
4. その他
5. わからない,無回答
DK,NA
62.6
61.0
60.5
60.4
61.1
59.6
59.7
59.1 >
18.5
19.9 <
14.7 > 12.7
12.6 >
11.5 < 14.6
14.6 < 16.9
15.5 < 18.0
17.0
18.0 > 15.4
14.9
16.6
0.1
8.8 >
0.1
7.6
0.1
6.7
0.1 <
7.2
0.4
8.2
0.3
7.3 <
0.5
8.6
0.3 <
8.1
-支持政党-
第 42 問 あなたは,ふだん,どの政党を支持していますか。(リストなし)
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
自民党
民主党
公明党
共産党
社民党(社会党)
国民新党
新党日本
その他の政治団体
特に支持している政党はない
わからない,無回答
34.3
-
3.5
4.2
19.8
-
-
3.1
31.6
3.5
< 38.2 < 40.6
38.7
-
-
-
< 4.4
4.2
3.7
> 2.1
2.6
2.2
> 14.1 > 12.5 > 10.9
-
-
-
-
-
-
< 4.6 < 5.6 > 2.8
< 33.8
32.2 < 37.8
2.9
2.5 < 3.8
> 28.4
-
> 2.9
1.9
> 8.3
-
-
< 13.5
< 40.7
4.4
> 24.0
8.2
2.3
< 3.4
> 3.5
-
-
> 2.8
< 52.3
> 3.4
25.0
4.9
3.7
1.3
1.8
-
-
2.8
< 56.9
3.7
>
<
>
>
(社民党については,'73 年~ '93 年は社会党の結果であり,公明党については,'98 年は公明の結果である。
その他の政治団体には,それぞれの調査時には存在したが,'08 年調査時にはなくなった政党の数値も含む。)
216 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
26.0
< 15.4
3.5
< 2.1
1.4
0.1
0.0
> 0.3
> 45.5
< 5.5
>
<
>
>
>
<
<
時系列調査「日本人の意識」の変遷
-支持できそうな政党(支持政党なしの人)-
第 43 問 〔第 42 問で「9」の人に〕
しいていえば,どの政党を支持できそうですか。(リストなし)
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
'73 年
'78 年
'83 年
7.2 < 9.1
9.4 <
-
-
-
0.4
0.6
0.8 >
2.3 > 0.9
0.9
6.0 > 5.0 > 3.7 <
-
-
-
-
-
-
1.4 < 3.8
3.8 >
9.8
10.4
9.9 <
4.5
3.9
3.7 <
68.4 > 66.2
67.8 >
自民党
民主党
公明党
共産党
社民党(社会党)
国民新党
新党日本
その他の政治団体
支持できそうな政党もない
わからない,無回答
非該当〔第 42 問で「9」以外の人〕
'88 年
12.0 >
-
0.4
1.0
5.0 >
-
-
1.8 <
12.7 <
4.9
62.2 >
'93 年
'98 年
5.7 < 7.0 <
-
7.4 >
0.4
0.4
0.7 < 2.4 >
2.3
1.9 >
-
-
-
-
10.4 > 2.1
16.4 < 26.4 <
4.7
4.7
59.3 > 47.7 >
'03 年
'08 年
11.4 > 9.3 <
4.2 < 8.7
0.4
0.3
1.3
0.9 >
1.1
0.9 >
-
0.1
-
0.1
1.6 > 0.4 >
31.8 > 18.6 <
5.1 < 6.3 <
43.1 < 54.5 >
-政治活動-〈MA〉
第 44 問 あなたは,この1年ぐらいの間に,政治の問題について,リストにあるようなことをおこなったことが
ありますか。もしあれば,いくつでもあげてください。
ア . デモに参加した
イ . 署名運動に協力した
ウ . マスコミに投書した
エ . 陳情や抗議,請願した
オ . 献金・カンパした
カ . 集会や会合に出席した
キ . 政党・団体の新聞や雑誌を
買って読んだ
ク . 政党・団体の一員として
活動した
ケ . 特に何もしなかった
コ . その他
サ . 無回答
(略称)
デモ
署名
投書
陳情
献金
集会出席
機関紙購読
4.0
24.4
0.8
4.5
14.2
12.6
11.0 >
党員活動
3.1
なし
60.1
0.0
2.1
NA
3.5 > 2.4
1.8
25.1 < 29.6 < 32.0
0.7
0.7
0.6
4.4
4.4
3.8
13.4
14.5 > 12.8
12.2 < 17.2 > 13.7
> 0.7
0.9
0.7
0.6 >
> 21.2 < 24.5 > 21.6 > 18.5 >
0.4
0.6
0.5
0.4 >
> 2.4
2.1
2.2 > 1.4 >
> 9.0
9.3 > 7.4
8.2 >
> 12.1 > 9.5 < 11.4 > 8.3 >
8.8
9.9 >
7.6 >
6.0
5.5
4.7
4.0 >
2.6 <
4.4 >
2.9
2.5
1.9
2.2
1.8 >
60.6 > 55.5
54.9 < 63.7
64.6
0.1
0.1
0.1
0.2
0.1
2.3 > 1.2 < 2.3
2.9 > 1.9
65.4 < 69.1 <
0.2
0.2 <
2.2 < 3.0 <
-好きな外国-
第 45 問 あなたがいちばん好きな外国はどこですか。1つだけおっしゃってください。(リストなし)
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
13.
14.
アメリカ
オーストラリア
スイス
フランス
中国
カナダ
イギリス
ドイツ
ニュージーランド
イタリア
韓国
その他の国
ない
無回答
'93 年
22.9
15.2 >
10.5
5.0
3.8
4.4
4.4
2.0
1.9
1.2 <
#
5.3 <
20.3
3.1 >
'98 年
'03 年
'08 年
24.2
22.5 > 17.7 >
10.6
9.8
8.6 >
10.3
9.7
8.6 >
4.6
4.6
5.0
3.7 > 2.7 > 1.6 >
5.2 > 3.8
3.5
4.9
4.8
5.1
2.3
2.9
3.2 <
2.1
2.6
3.0 <
3.6
4.5
5.1 <
#
1.0 < 1.9 <
6.4
6.2 < 8.8 <
20.0 < 22.3
23.7 <
2.0
2.6 < 4.3 <
#:韓国は,'93 年・'98 年の調査では上位 10 位以内に入らなかったため,データがない
217
-好きな外国の理由-
第 46 問 〔第 45 問で「1~ 12」の人に〕
その理由は,何でしょうか。リストの中から,いちばん近いものを選んでください。
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
13.
14.
行ってみたり,住んでみてよかったから
そこの国の人と接してみて,印象がよかったから
自由で,平和な国だから
経済的に豊かで,進んだ国だから
広くて,のびのびしているから
国民の人柄がよさそうだから
美しい自然や恵まれた環境があるから
歴史があり,すぐれた文化や芸術があるから
日本との関係が深いから
言葉がわかるから
その他
特に理由はないがなんとなく
わからない,無回答
非該当〔第 45 問で「13,14」の人〕
(略称)
居 住
国民経験
平 和
先進国
ゆとり
国民印象
自然環境
芸術・文化
日本との関係
言 葉
理由なし
DK,NA
'93 年
'98 年
'03 年
4.6 < 6.5 < 8.0
2.9 < 3.8
3.8
7.6
6.7
6.7
2.8 < 3.8
3.6
11.3 > 9.5 > 7.0 >
4.0
3.7
3.2
23.0
22.6
21.7
8.1
8.9
8.7 <
7.1 > 5.5
5.4 >
0.4
0.3
0.3
2.1 < 3.5
3.2
2.6
2.5
2.9
0.2 < 0.6
0.6 <
23.3
22.0 < 24.9 <
'08 年
7.7 <
3.4
6.2 >
3.7 <
5.3 >
3.0 >
20.2 >
10.6 <
3.9 >
0.3
3.9 <
2.7
1.1 <
28.0 <
-外国人との接触経験-〈MA〉
第 47 問 ところで,あなたは外国人とリストにあるようなつきあいを,日本国内でしたことがありますか。
あればいくつでも選んでください。
ア.近くに住んでいる外国人とあいさつをかわしたことがある
イ.一緒に働いたことがある
ウ.学校で一緒に勉強したことがある
エ.サークルや地域で一緒に活動したことがある
オ.食事に招待したり,されたりしたことがある
カ.自分の家に泊めたり,泊まりにいったことがある
キ.自分または家族や親せきが外国人と結婚している
ク.つきあったことはない
ケ.その他
コ.無回答
(略称)
あいさつ
職 場
学 校
活 動
食 事
宿 泊
結 婚
な い
NA
12.1
11.7
10.0
5.3
9.3
4.2
3.5
61.3
0.9
1.6
<
<
<
<
<
<
<
>
16.0
17.4
14.2 < 16.1 <
12.4
13.4
6.8
7.8
13.0
13.7
6.0
6.6
4.7
5.1
54.1 > 51.0 >
0.8
0.9
> 1.0 < 1.6
18.3
18.1
14.4
7.6
14.8
7.3
5.8
47.6
0.7
1.9
<
<
<
<
<
<
<
>
-外国との交流-
第 48 問 外国や外国人について,あなたはどのようにお感じになりますか。
リストのAからCまでの,1つ1つについて「そう思う」か「そうは思わない」かをお答えください。
A.いろいろな国の人と友達になりたい
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
'03 年
'08 年
65.4 > 62.6 >
29.1
31.1
5.5
6.3
B.貧しい国の人たちへの支援活動に協力したい
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
75.6
16.8
7.6
76.9
16.0
7.1
C.機会があれば,海外で仕事や勉強をしてみたい
1. そう思う
2. そうは思わない
3. わからない,無回答
218 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
43.0 > 39.6 >
51.5 < 54.9 <
5.6
5.5
時系列調査「日本人の意識」の変遷
-結婚観(結婚すること)-
第 49 問 リストには,結婚についての考え方がのせてありますが,あなたのお考えは,甲と乙のどちらに近いでしょうか。
甲:人は結婚するのが当たり前だ
乙:必ずしも結婚する必要はない
(略称)
するのが当然
しなくてよい
DK,NA
1. 甲に近い
2. 乙に近い
3. どちらともいえない,わからない,無回答
'93 年
'98 年
44.6 > 38.0
50.5 < 57.9
4.9
4.1
'03 年
35.9
59.4
4.8
'08 年
35.0 >
59.6 <
5.4
-結婚観(子どもをもつこと)-
第 50 問 では,リストの甲と乙では,あなたのお考えはどちらに近いでしょうか。
甲:結婚しても,必ずしも子どもをもたなくてよい
乙:結婚したら,子どもをもつのが当たり前だ
(略称)
もたなくてよい
もつのが当然
DK,NA
1. 甲に近い
2. 乙に近い
3. どちらともいえない,わからない,無回答
40.2 < 47.3 < 49.8
53.5 > 47.8 > 43.9
6.2 > 5.0 < 6.3
48.4 <
44.8 >
6.8
-人間関係(友人)-
第 51 問 次に,友人とのつきあいについておたずねします。友人とはどんなつきあいをするのが望ましいと思いますか。
リストの中から選んでください。
1.
2.
3.
4.
5.
(略称)
形式的つきあい
部分的つきあい
全面的つきあい
ときどき連絡を取り合う程度のつきあい
気軽に話し合ったり遊んだりするようなつきあい
なにかにつけ相談したり,たすけ合えるようなつきあい
その他
わからない,無回答
DK,NA
'08 年
13.4
44.0
40.6
0.1
1.9
-ライフステージ-
第 52 問 リストの中で,あなたにあてはまるのはどれでしょうか。
1. 結婚したことはない
2.[夫または妻がいる]子どもはいない
3.[夫または妻がいる]
いちばん年下の子どもが中学生以下
4.[夫または妻がいる]
いちばん年下の子どもが中学生より大きい
5.[夫または妻と離別・死別した]
子どもはいない
6.[夫または妻と離別・死別した]
いちばん年下の子どもが中学生以下
7.[夫または妻と離別・死別した]
いちばん年下の子どもが中学生より大きい
8. 無回答
'73 年
'78 年
20.2
20.6
5.9 > 4.5
'83 年
'88 年
19.9
20.4
5.2 > 4.2
'93 年
'98 年
20.3
19.4
4.7 < 5.9
'03 年
18.9
5.3
'08 年
20.0
5.4
41.3
40.2 > 32.9 > 28.6 > 25.5 > 20.8
20.2 > 17.6 >
25.2
26.1 < 32.6 < 38.5
43.6
44.3 <
40.0 < 43.8
0.7
0.8
0.8
0.9
1.0
1.1 <
1.7
1.4 <
0.9
1.0
1.0 >
0.6
0.8
0.9
1.0
0.9
5.2
5.9
6.1
5.5
5.6 <
6.8
6.9 <
8.6 <
0.6
0.9 <
1.6
1.4 <
2.0 >
1.3 <
2.4
1.9 <
219
-学歴-
第 53 問 あなたが最後に卒業された学校を,リストの中からあげてください。
( 在学中の方は,現在通っている学校をお答えください。)
'73 年
1.[卒業]中学校
(旧制小学校,高等小学校)
2.[卒業]高等学校
(旧制中学校,女学校)
3.[卒業]高等専門学校・短期大学
(旧制高等学校)
4.[卒業]大学・大学院
5.[在学中]高等学校,
高等専門学校(1~3年生)
6.[在学中]高等専門学校(4,5年生),
短期大学,大学・大学院
7. その他,無回答
'78 年
'83 年
'88 年
'93 年
'98 年
'03 年
'08 年
45.1 > 37.6 > 32.8 > 27.8 > 22.6 > 20.6 > 18.1
17.6 >
35.0 < 39.5
38.8 < 41.2
42.1
40.8
40.1
38.8 <
6.6
6.7 <
9.6 < 12.2 < 14.0 < 15.9
17.5
18.5 <
5.6 <
7.1 <
9.4
16.1
17.7 <
5.1 <
6.4
6.2
5.5
5.5 >
4.3
4.5 >
3.5 >
1.9
2.0
2.4
1.9
2.1
2.3
1.7
1.8
0.6
0.6
0.8
1.2 <
1.8
1.4
1.9
2.1 <
7.9
11.9
4.3
14.8
3.6
13.2
3.8
0.8
23.6
6.7
9.1
0.3
> 6.1
< 13.6
4.8
> 12.4
4.0
13.8
< 4.7
1.0
22.5
< 8.3
> 7.7
< 1.0
5.5
12.8
5.8
10.7
4.2
15.0
3.8
1.3
20.3
8.2
9.7
2.8
3.9
11.0
5.1
10.3
5.2
20.0
4.2
0.8
18.6
7.4
10.9
2.5
4.1
9.4
6.2
9.4
4.3
< 22.4
3.4
1.1
18.7
6.3
< 13.3
> 1.4
2.6
4.0
0.9
5.3
1.0
4.8
2.4
0.4
-
0.0
0.3
1.7
76.4
>
1.0
1.9
0.9
2.5
0.7
4.9
1.7
0.2
-
0.0
3.6
1.3
81.4
0.6
1.3
0.5
1.9
0.7
< 6.5
1.2
0.4
-
0.0
< 5.1
> 0.5
81.3
10.2 < 11.8 < 14.7
-本人職業-
第 54 問
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
農林漁業者
自営業者
販売職・サービス職
技能職・熟練職
一般作業職
事務職・技術職
経営者・管理者
専門職,自由業,その他の職業
主婦
生徒・学生
無職
その他,無回答
<
>
>
>
<
<
5.9
12.2
6.3
11.1
3.9
15.1
3.9
1.3
20.3
7.1
10.0
2.9
>
>
<
<
>
>
<
>
3.0
9.8
7.0
9.1
3.7
> 18.4
4.2
1.1
19.6
5.9
< 15.5
< 2.6
>
<
>
<
<
<
2.0
9.8
8.7
7.1
5.2
17.0
4.4
2.2
18.9
5.1
17.6
2.1
>
>
<
>
<
<
<
>
>
<
<
-主婦の生計維持者の職業-
第 55 問
1. 農林漁業者
2. 自営業者
3. 販売職・サービス職
4. 技能職・熟練職
5. 一般作業職
6. 事務職・技術職
7. 経営者・管理者
8. 専門職,自由業,その他の職業
9.(主婦)
10. 生徒・学生
11. 無職
12. その他,無回答
13. 非該当〔第 54 問で「9」以外の人〕
220 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
<
<
<
<
>
1.6
3.4
1.6
4.7
0.8
4.6
3.1
0.8
-
0.0
1.0
0.9
77.5
>
>
>
>
<
<
<
1.0
0.7
1.9
2.3
1.4
1.6
4.2 > 3.2
1.0
0.8
4.2
3.6
2.0
2.0
0.4
0.6
-
-
0.0
0.0
2.5 < 3.7
1.6
1.9
79.7
79.7
>
<
>
>
>
>
>
<
<
<
0.5 > 0.2
1.4
1.5
0.8
1.0
1.9
1.6
0.7
0.7
4.4 > 3.2
1.9
1.6
0.6
0.5
-
-
0.0
0.0
6.3 < 7.7
1.1
0.9
80.4
81.1
>
>
>
>
>
<
>
<
時系列調査「日本人の意識」の変遷
有効サンプル構成
人 数 (人)
(%)
成 比 構
回 数
調査年
全 体
男 性
女 性
16 ─ 19 歳
20 ─ 24 歳
25 ─ 29 歳
30 ─ 34 歳
35 ─ 39 歳
40 ─ 44 歳
45 ─ 49 歳
50 ─ 54 歳
55 ─ 59 歳
60 ─ 64 歳
65 ─ 69 歳
70 ─ 74 歳
75 歳以上
特別区と 100 万以上の市
30 万以上の市
10 万以上の市
5 万以上の市町村
5 万未満の市町村
中学卒
高校卒
高専・短大卒
大学卒
高校在
短大・大学在
その他・無回答
第1回
1973 年
4,243
1,953
2,290
327
414
503
503
497
494
382
271
245
216
173
126
92
784
578
823
465
1,593
1,914
1,486
282
238
217
81
25
第2回
1978 年
4,240
1,910
2,330
357
323
474
543
524
426
406
348
273
204
139
115
108
772
693
827
517
1,431
1,596
1,675
286
300
272
85
26
第3回
1983 年
4,064
1,836
2,228
331
266
303
472
510
431
386
336
328
235
195
142
129
739
676
839
440
1,370
1,333
1,577
390
381
253
98
32
第4回
1988 年
3,853
1,755
2,098
290
282
271
330
467
386
377
321
327
290
225
151
136
697
607
789
515
1,245
1,073
1,586
471
393
211
72
47
第5回
1993 年
3,814
1,727
2,087
268
307
248
295
324
408
385
343
319
340
229
163
185
712
667
766
467
1,202
863
1,606
535
450
210
82
68
第6回
1998 年
3,622
1,659
1,963
192
243
248
254
289
289
351
343
356
326
268
228
235
677
645
749
464
1,087
747
1,478
577
533
154
84
49
第7回
2003 年
3,319
1,519
1,800
187
147
183
242
290
260
240
336
330
312
282
242
268
566
648
673
337
1,095
600
1,332
581
536
150
56
64
第8回
2008 年
3,103
1,393
1,710
136
133
146
216
242
228
236
241
334
297
294
251
349
564
688
748
528
575
545
1,205
573
549
110
56
65
回 数
調査年
全 体
男 性
女 性
16 ─ 19 歳
20 ─ 24 歳
25 ─ 29 歳
30 ─ 34 歳
35 ─ 39 歳
40 ─ 44 歳
45 ─ 49 歳
50 ─ 54 歳
55 ─ 59 歳
60 ─ 64 歳
65 ─ 69 歳
70 ─ 74 歳
75 歳以上
特別区と 100 万以上の市
30 万以上の市
10 万以上の市
5 万以上の市町村
5 万未満の市町村
中学卒
高校卒
高専・短大卒
大学卒
高校在
短大・大学在
その他・無回答
第1回
1973 年
100.0
46.0
54.0
7.7
9.8
11.9
11.9
11.7
11.6
9.0
6.4
5.8
5.1
4.1
3.0
2.2
18.5
13.6
19.4
11.0
37.5
45.1
35.0
6.6
5.6
5.1
1.9
0.6
第2回
1978 年
100.0
45.0
55.0
8.4
7.6
11.2
12.8
12.4
10.0
9.6
8.2
6.4
4.8
3.3
2.7
2.5
18.2
16.3
19.5
12.2
33.8
37.6
39.5
6.7
7.1
6.4
2.0
0.6
第3回
1983 年
100.0
45.2
54.8
8.1
6.5
7.5
11.6
12.5
10.6
9.5
8.3
8.1
5.8
4.8
3.5
3.2
18.2
16.6
20.6
10.8
33.7
32.8
38.8
9.6
9.4
6.2
2.4
0.8
第4回
1988 年
100.0
45.5
54.5
7.5
7.3
7.0
8.6
12.1
10.0
9.8
8.3
8.5
7.5
5.8
3.9
3.5
18.1
15.8
20.5
13.4
32.3
27.8
41.2
12.2
10.2
5.5
1.9
1.2
第5回
1993 年
100.0
45.3
54.7
7.0
8.0
6.5
7.7
8.5
10.7
10.1
9.0
8.4
8.9
6.0
4.3
4.9
18.7
17.5
20.1
12.2
31.5
22.6
42.1
14.0
11.8
5.5
2.1
1.8
第6回
1998 年
100.0
45.8
54.2
5.3
6.7
6.8
7.0
8.0
8.0
9.7
9.5
9.8
9.0
7.4
6.3
6.5
18.7
17.8
20.7
12.8
30.0
20.6
40.8
15.9
14.7
4.3
2.3
1.4
第7回
2003 年
100.0
45.8
54.2
5.6
4.4
5.5
7.3
8.7
7.8
7.2
10.1
9.9
9.4
8.5
7.3
8.1
17.1
19.5
20.3
10.2
33.0
18.1
40.1
17.5
16.1
4.5
1.7
1.9
第8回
2008 年
100.0
44.9
55.1
4.4
4.3
4.7
7.0
7.8
7.3
7.6
7.8
10.8
9.6
9.5
8.1
11.2
18.2
22.2
24.1
17.0
18.5
17.6
38.8
18.5
17.7
3.5
1.8
2.1
221
「日本人の生活意識調査」単純集計結果
【調査の概要】
1.調査目的
結婚・離婚観,子供に対する考え方,外国
人に対する態度,政治意識など,生活全般
にわたり日本人の生活意識や態度を調査す
る。
2.調査時期
1993 年 2 月 20 日 ( 土 )・21 日 ( 日 )
3.調査方法
個人面接法
4.調査対象
全国の 16 歳以上の国民
5.調査相手
住民基本台帳から層化無作為 2 段抽出
1,800 人(12 人× 150 地点)
6.調査有効数(率)
1,194 人 (66.3% )
-繁忙感-
第 1 問 これから,ふだんの生活について,いくつかお
うかがいします。あなたは,ふだん忙しいと感じてい
ますか。リストの中ではどれでしょうか。
1. 非常に忙しい…………………………………… 17.2 %
2. かなり忙しい…………………………………… 43.0 3. あまり忙しくない……………………………… 34.9 4. まったく忙しくない………………………………4.5 5. わからない,無回答………………………………0.4 -生活目標-
第 2 問 人によって生活の目標もいろいろですが,リス
トのように分けると,あなたの生活目標にいちばん近
いのはどれですか。
1. その日その日を,自由に楽しく過ごす……… 28.7 %
2.しっかりと計画をたてて,豊かな生活を築く…… 25.2 3. 身近な人たちと,なごやかな毎日を送る…… 37.2 4. みんなと力を合わせて,世の中をよくする……7.5 5. その他………………………………………………0.4 6. わからない,無回答………………………………1.0 -ほっとする人やもの-
第 3 問 あなたには,ふだん一緒にいて「ほっと」する
人やものがありますか。リストの中から,いちばん「ほ
っと」するものを 1 つおっしゃってください。
1. 夫または妻… …………………………………… 38.3 %
2. 子供… …………………………………………… 24.2 3. 父… …………………………………………………1.0 4. 母… …………………………………………………3.9 5. 祖父母… ……………………………………………0.4 6. 兄弟姉妹… …………………………………………1.4 222 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
7. 恋人… ………………………………………………2.0 8. 友人… …………………………………………… 12.0 9. その他の人… ………………………………………2.8 10. ペット… ……………………………………………2.5 11. その他のもの… ……………………………………0.7 12. 特にない… …………………………………………9.3 13. わからない,無回答… ……………………………1.6 -くつろげる場所-
第 4 問 それでは,あなたがいちばんくつろげる場所は
どこですか。どこでも結構ですから 1 つおっしゃって
ください。
〔「自分の家」と答えた人には,
「家の中でも特定の場所が
ありますか」と重ねて尋ねる。〕(リストなし)
1. 居間(茶の間,リビング,洋間など)………… 35.8 %
2. 自分の部屋
(隠居部屋,自分と妻の部屋など)…………… 15.2 3. 台所(ダイニング,キッチン,食堂,
炊事場など)
… ……………………………………3.0 4. 仕事場(自分の店,事務所)………………………1.4 5. 家のその他の場所… ………………………………6.0 6. 趣味の場所(庭,温室の中)………………………0.4 7. 家(特定の場所なし)…………………………… 24.2 8. 自分と関係のある場所
(学校,会社,友人宅,車)………………………2.6 9. レジャー・教養的な場所
(各種の店,施設など)……………………………1.9 10. 自然を感じる場所
(山,海,畑,公園など)…………………………0.8 11. その他の場所… ……………………………………2.3 12. わからない,無回答… ……………………………6.2 -生活充実手段-
第 5 問 リストには,私たちの生活を充実するために必
要と思われる事柄がのせてあります。この中から,あ
なたがいちばん必要だと思われるものを選んでくださ
い。[1 番目]
では,2 番目はどれでしょうか。[2 番目]
1 番目 2 番目
1. 豊かな趣味……………………………… 9.2 % 15.0 %
2. やりがいのある仕事や活動………… 15.9 19.6 3. 経済力…………………………………… 9.9 18.5 4. なごやかなつき合い…………………… 7.7 22.9 5. 健康なからだ………………………… 55.5 21.4 6. その他…………………………………… 1.3 0.8 7. わからない,無回答…………………… 0.5 1.9 1 番目+ 2 番目
1. 豊かな趣味……………………………………… 24.2 %
2. やりがいのある仕事や活動…………………… 35.5 3. 経済力…………………………………………… 28.4 4. なごやかなつき合い…………………………… 30.6 5. 健康なからだ…………………………………… 76.9 6. その他………………………………………………2.0 7. わからない,無回答………………………………0.5 時系列調査「日本人の意識」の変遷
-休日増でしたいこと (MA) -
第 6 問 次に,休日が増えたときと,ふだんの日の自由
な時間が増えたときに分けて,あなたのなさりたいこ
とをお尋ねします。まず,休日がもし今より増えたら,
あなたはそれをどのようなことに使いたいと思います
か。リストの中からいくつでも選んでください
ア . ゆっくり休む…………………………………… 35.3 %
イ . 家でテレビやビデオを見る…………………… 20.2 ウ . 家で音楽を聞く……………………………………8.5 エ . 読書をする……………………………………… 15.4 オ . 大工仕事や庭仕事をする…………………………6.7 カ . ふだんできない家事をする…………………… 17.0 キ . 趣味を楽しむ…………………………………… 37.8 ク . けいこごとをしたり,学習塾に通う……………6.6 ケ . 仕事に役立つ技術や資格を得るための
勉強をする… …………………………………… 10.0 コ . 劇場や映画館などへ行く…………………………7.8 サ . 買物・ショッピングをする…………………… 20.4 シ . スポーツをしたり,からだをきたえる……… 22.8 ス . ドライブを楽しむ…………………………………9.9 セ . 旅行をする……………………………………… 34.5 ソ . 自然にふれる…………………………………… 15.7 タ . 家族と一緒に過ごす…………………………… 27.9 チ . 友人と一緒に過ごす…………………………… 16.1 ツ . ボランティアや地域の活動をする………………7.3 テ . 特にない……………………………………………5.7 ト . その他………………………………………………0.7 ナ . わからない,無回答………………………………1.2 -自由時間増でしたいこと (MA) -
第 7 問 では,ふだんの日の自由な時間がもし今より増
えたら,あなたはそれをどのようなことに使いたいと
思いますか。リストの中からいくつでも選んでくださ
い。
ア . ゆっくり休む…………………………………… 35.9 %
イ . 家でテレビやビデオを見る…………………… 23.6 ウ . 家で音楽を聞く……………………………………7.9 エ . 読書をする……………………………………… 14.7 オ . 大工仕事や庭仕事をする…………………………3.0 カ . ふだんできない家事をする…………………… 12.6 キ . 趣味を楽しむ…………………………………… 29.1 ク . けいこごとをしたり,学習塾に通う……………4.9 ケ . 仕事に役立つ技術や資格を得るための
勉強をする… ………………………………………6.6 コ . 劇場や映画館などへ行く…………………………4.0 サ . 買物・ショッピングをする…………………… 14.8 シ . スポーツをしたり,からだをきたえる……… 13.7 ス . ドライブを楽しむ…………………………………5.6 セ . 自然にふれる…………………………………… 12.6 ソ . 家族と一緒に過ごす…………………………… 19.3 タ . 友人と一緒に過ごす…………………………… 13.1 チ . ボランティアや地域の活動をする………………5.7 ツ . 特にない……………………………………………5.8 テ . その他………………………………………………1.0 ト . わからない,無回答………………………………1.6 -収入か自由時間か-
第 8 問 ところで,収入と労働時間の関係については,
いろいろな考え方がありますが,リストの甲,乙 2 つ
の中で,あなたのご希望に近いのはどちらでしょうか。
働いていない方は,ご自分が働く場合を考えてお答え
ください。
甲:収入がそれほど多くなくても,労働時間が短かかっ
たり,休日が多い方がよい
乙:労働時間が多少長かったり,休日が少なくても,収
入が多い方がよい
1. 甲に近い………………………………………… 59.8 %
2. 乙に近い………………………………………… 27.6 3. どちらともいえない,わからない,無回答… … 12.6 -仕事の有無-
第 9 問 あなたは継続的に,収入を得る仕事をもってい
ますか。ただし,パートタイムやアルバイトは除きま
す。(リストなし)
1. もっている……………………………………… 57.2 %
2. もっていない…………………………………… 42.3 3. 無回答………………………………………………0.5 -転職の希望-
〔第 9 問で「1」の人に〕
第 10 問 あなたは,今の勤め先や仕事,商売を変わり
たいと思いますか,それとも変わりたくないと思いま
すか。リストの中からお答えください。
1. 変わりたい……………………………………… 4.1 %
2. できれば変わりたい………………………………5.4 3. 場合によっては変わってもよい……………… 20.9 4. 変わりたくない………………………………… 67.9 5. わからない,無回答………………………………1.6 (全体= 683 人)
-転職の条件-
〔第 10 問で「1 ~ 3」の人に〕
第 11 問 では,どういう仕事に変わりたいと思います
か。リストの中から,あなたにとって最も望ましいも
のを 1 つ選んでください。
1.自由な時間が多いなど,労働時間が短い仕事…… 12.0 %
2. 休日が多い仕事……………………………………8.2 3. 収入が多い仕事………………………………… 14.9 4. 失業の心配がない仕事……………………………1.4 5. 転勤がない仕事……………………………………0.5 6. 人間関係がわずらわしくない仕事…………… 15.4 7. 自分の能力や技術を生かせる仕事…………… 33.2 8. 将来性がある職種や仕事…………………………9.1 9. 昇進の可能性がある仕事…………………………0.0 10. よい場所にある勤め先の仕事… …………………2.4 11. その他… ……………………………………………1.9 12. わからない,無回答… ……………………………1.0 (全体= 208 人)
223
-転職したくない理由-
〔第 10 問で「4」の人に〕
第 12 問 では,そうお考えになる最も大きな理由を,
リストの中から 1 つ選んでください。
1. 自由な時間が多いなど,労働時間に不満が
ないから………………………………………… 12.9 %
2. 休日が自由にとれるから…………………………7.5 3. 収入に不満がないから……………………………7.3 4. 失業の心配がないから……………………………7.8 5. 転勤がないから……………………………………1.1 6. 人間関係に恵まれているから……………………9.7 7. 自分の能力や技術が生かせるから…………… 24.6 8. 職種や仕事に将来性があるから…………………2.2 9. 昇進の可能性があるから…………………………0.4 10. よい場所にあるから… ……………………………2.2 11. 今よりよくなるとは限らないから… ………… 10.8 12. 特に理由はないが何となく… ……………………8.6 13. その他… ……………………………………………2.8 14. わからない,無回答… ……………………………2.2 (全体= 464 人)
-結婚観(結婚するのは当たり前か)-
第 13 問 話は変わりますが,リストには,結婚につい
ての考え方がのせてあります。あなたのお考えは,甲
と乙のどちらに近いでしょうか。
甲:人は結婚するのが当たり前だ
乙:必ずしも結婚する必要はない
1. 甲に近い………………………………………… 53.4 %
2. 乙に近い………………………………………… 41.2 3. どちらともいえない,わからない,無回答……5.4 -結婚観(子供はもつべきか)-
第 14 問 では,リストの甲と乙では,あなたのお考え
はどちらに近いでしょうか。
甲:結婚しても,必ずしも子供をもたなくてよい
乙:結婚したら,子供を持つのが当たり前だ
1. 甲に近い………………………………………… 33.8 %
2. 乙に近い………………………………………… 59.5 3. どちらともいえない,わからない,無回答……6.7 -キャリアと結婚,子供-
第 15 問 次に,リストには,女性が仕事に力を入れて
取り組むことと,結婚や子供をもつことについての考
え方がのせてあります。あなたのお考えに最も近いも
のはどれでしょうか。
1. 仕事に力を注ぐためなら,
結婚しなくてもよい…………………………… 10.9 %
2. 仕事に力を注ぐためなら,
子供はもたなくてもよい…………………………4.6 3. 仕事に力を注ぐことも大事だが,
子供はもった方がよい………………………… 52.3 4. 仕事に力を注ぐことより,
結婚して家庭生活を優先した方がよい……… 26.3 5. わからない,無回答………………………………5.9 224 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
-育児の分担-
第 16 問 夫と妻の両方が仕事をしている夫婦に,小さ
い子供がいる場合,育児はどのようにしたらよいと思
いますか。あなたのお考えに近いものを,リストの中
から 1 つおっしゃってください。
1. 妻が仕事をやめて,
育児に専念するのがよい……………………… 28.6 %
2. 妻が仕事を一時休んで,
育児に専念するのがよい……………………… 39.0 3. 夫が仕事をやめて,
育児に専念するのがよい…………………………0.4 4. 夫が仕事を一時休んで,
育児に専念するのがよい…………………………0.3 5. 夫と妻のどちらかが仕事をやめて,
育児に専念するのがよい…………………………2.5 6. 夫と妻のどちらかが仕事を一時休んで,
育児に専念するのがよい…………………………4.6 7. 夫も妻も仕事を続け,
育児は平等に分担するのがよい……………… 19.9 8. わからない,無回答………………………………4.6 -離婚観-
第 17 問 リストには,離婚についての考え方がのせて
あります。あなたのお考えに最も近いのはどれでしょ
うか。
1. 結婚したら,何があっても
離婚すべきでない……………………………… 34.9 %
2. 子供がいなければ,離婚してよい………………9.9 3. 子供が成人したら,離婚してよい………………5.2 4. 本人が希望するなら,離婚してよい………… 44.1 5. わからない,無回答………………………………5.9 -結婚観(自分自身の場合)-
第 18 問 では,あなたは,ご自分の結婚についてどの
ようにお考えになりますか。リストの中からお答えく
ださい。
1. 現在結婚している……………………………… 75.9 %
2. ぜひ結婚したい……………………………………5.4 3. できれば結婚したい………………………………9.6 4. 結婚してもしなくてもよい………………………5.2 5. 結婚はしたくない…………………………………2.2 6. わからない,無回答………………………………1.8 -子供は欲しいか-
第 19 問 かりに,あなたに子供がいなくて,これから
子供をもつとしたら,あなたのお考えに近いものは,
リストの中ではどれでしょうか。
1. ぜひもちたい…………………………………… 55.0 %
2. できればもちたい……………………………… 24.8 3. もってももたなくてもよい…………………… 12.4 4. もちたくない………………………………………4.4 5. わからない,無回答………………………………3.4 時系列調査「日本人の意識」の変遷
-欲しい子供の人数-
〔第 19 問で「1,2」の人に〕
第 20 問 では,何人くらい子供をもちたいですか。(リ
ストなし)
1.1 人… ……………………………………………… 2.3 %
2.2 人… ……………………………………………… 47.0 3.3 人… ……………………………………………… 42.9 4.4 人以上… ……………………………………………5.8 5. わからない,無回答………………………………2.0 (全体= 953 人)
-生殖技術利用への賛否-
第 21 問 ところで,子供がほしいのにできない場合,
現在では「試験管ベビー」などの生殖技術を用いれば,
子供ができる可能性もあります。これについてのあな
たのお考えは,リストの甲と乙では,どちらに近いで
しょうか。
甲:子供が欲しければ,そうした生殖技術を用いてもか
まわない
乙:たとえ子供が欲しくても,そうした生殖技術を用い
るべきでない
1. 甲…………………………………………………
2. どちらかといえば甲……………………………
3. どちらかといえば乙……………………………
4. 乙…………………………………………………
5. わからない,無回答……………………………
24.6 %
16.0 20.7 28.6 10.1 -子育ての意味-
第 22 問 子供を育てるということは,あなたにとって
どういう意味があると思いますか。あなたにとってい
ちばん重要だと思うものをリストの中から 1 つ選んで
ください。[1 番目]
では,2 番目はどれでしょうか。[2 番目]
(子供のいない方は,子供をもったとしてお答えくださ
い。)
3. 親自身が人間として豊かになる… …………… 27.1 4. 家族のむすびつきを強める… ………………… 34.3 5. 家を絶やさない… ……………………………… 15.2 6. 自分の分身だから… ………………………………5.0 7. 財産や家業などをつがせる… ……………………3.7 8. 老後の面倒を見てもらう… ………………………8.1 9. 次の世代をつくる… …………………………… 23.7 10. かわいいから… ……………………………………6.6 11. 生んだからには,育てるのは当然… ………… 15.9 12. 特別な意味はない… ………………………………2.1 13. その他… ……………………………………………0.1 14. わからない,無回答… ……………………………1.0 -好きな外国-
第 23 問 話は変わりますが,あなたがいちばん好きな
外国はどこですか。1 つだけおっしゃってください。
(リ
ストなし)
1. アメリカ… ……………………………………… 20.0 %
2. オーストラリア… ……………………………… 11.6 3. スイス… ………………………………………… 10.1 4. フランス… …………………………………………5.8 5. 中国… ………………………………………………4.7 6. カナダ… ……………………………………………3.6 7. イギリス… …………………………………………3.3 8. ドイツ… ……………………………………………2.2 9. ニュージーランド… ………………………………1.8 10. イタリア… …………………………………………1.2 11. その他の国… ………………………………………4.4 12. ない… …………………………………………… 27.6 13. 無回答… ……………………………………………3.9 -好きな外国の理由-
〔第 23 問で「1 ~ 11」の人に〕
第 24 問 その理由をお聞かせください。(リストなし)
1. 国イメージ 1〈主義・体制〉… ………………… 14.9 %
2. 国イメージ 2〈親しみ・感じ〉… ……………… 17.1 3. 国民イメージ… ……………………………………2.4 4. 居住・出生・職業関係… …………………………9.2 5. 国内での外国人接触… ……………………………2.1 6. 自然・観光… …………………………………… 32.5 7. 伝統・文化… ………………………………………8.2 8. 日本との関係… ……………………………………3.2 9. その他… ……………………………………………3.1 10. わからない,無回答… ……………………………7.4 (全体= 819 人)
1 番目 2 番目
1. 自分の仕事や人生の励みになる… … 34.6 % 13.4 %
2. 自分の夢や理想を実現してもらう… … 2.2 3.4 3. 親自身が人間として豊かになる… … 15.0 12.1 4. 家族のむすびつきを強める… ……… 16.2 18.0 5. 家を絶やさない… ……………………… 6.6 8.5 6. 自分の分身だから… …………………… 2.0 3.0 7. 財産や家業などをつがせる… ………… 1.1 2.6 8. 老後の面倒を見てもらう… …………… 2.3 5.8 9. 次の世代をつくる… …………………… 8.6 15.1 10. かわいいから… ………………………… 2.0 4.6 11. 生んだからには,育てるのは当然… … 7.0 9.0 12. 特別な意味はない… …………………… 1.3 0.8 13. その他… ………………………………… 0.1 0.0 14. わからない,無回答… ………………… 1.0 3.6 -嫌いな外国-
第 25 問 それでは,あなたがいちばん嫌いな外国はど
こですか。1 つだけおっしゃってください。
(リストな
し)
1 番目+ 2 番目
1. 自分の仕事や人生の励みになる… …………… 48.0 %
2. 自分の夢や理想を実現してもらう… ……………5.6 1. ロシア(旧ソ連)………………………………… 15.5 %
2. イラク… ……………………………………………9.5 3. アメリカ… …………………………………………5.8 4. 北朝鮮… ……………………………………………5.7 225
5. イラン… ……………………………………………2.9 6. 中国… ………………………………………………2.8 7. 韓国… ………………………………………………2.7 8. その他の国… ………………………………………4.0 9. ない… …………………………………………… 44.7 10. 無回答… ……………………………………………6.4 -嫌いな外国の理由-
〔第 25 問で「1 ~ 8」の人に〕
第 26 問 その理由をお聞かせください。(リストなし)
1. 国イメージ 1〈体制〉……………………………… 15.2 %
2. 国イメージ 2〈後進国〉………………………………7.2 3. 国イメージ 3〈戦争〉……………………………… 21.7 4. 国イメージ 4〈その他〉…………………………… 26.4 5. 国民イメージ…………………………………… 11.1 6. 環境…………………………………………………5.3 7. 日本の戦争・戦後処理……………………………3.6 8. なんとなく…………………………………………1.7 9. わからない,無回答… ……………………………7.7 (全体= 584 人)
ア . 近くに住んでいる外国人とあいさつを
かわしたことがある… ………………………… 12.5 %
イ . 一緒に働いたことがある…………………………9.0 ウ . 学校で一緒に勉強したことがある………………7.0 エ . サークルや地域で一緒に活動したことがある… 4.0 オ . 食事に招待したり,されたりしたことがある… 6.9 カ . 自分の家に泊めたり,
泊まりにいったことがある… ……………………3.4 キ . 自分または家族や親戚が
外国人と結婚している… …………………………2.0 ク . つき合ったことはない………………………… 66.3 ケ . その他………………………………………………2.3 コ . わからない,無回答………………………………1.8 -外国人への抵抗感(下宿)-
第 31 問 それでは日本語が話せる外国人を,かりに「自
分の家に下宿させる」としたら,あなたは抵抗を感じ
ますか,それとも感じませんか。リストのAからGの,
それぞれの地域の人についてお答えください。
-外国経験(滞在)-
〔第 27 問で「1」の人に〕
第 29 問 では,これまでに観光以外の目的で,外国へ
行ったことがありますか。リストの中では,どれでし
ょうか。
9.3
10.4
11.3
9.3
11.5
10.7
47.8
41.5
10.6
-外国人への抵抗感(美容)-
第 32 問 では日本語が話せる外国人に,かりに「美容
室や床屋で,髪をカットしたり,ヒゲを剃ってもらう」
としたら,あなたは抵抗を感じますか,それとも感じ
ませんか。同様にリストのAからGの,それぞれの地
域の人についてお答えください。
2.
32.2
34.1
37.3
60.4
57.9
54.1
(%)
A . 中国・韓国・北朝鮮の人
B . 東南アジアの人
C . 中近東の人
3.
無回答
わからない
1.
抵抗は感じない
226 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
35.9
33.3
26.2
43.5
32.0
27.5
抵抗を感じる
1.1 か所に,3 か月以上続けて
住んだことがある……………………………… 9.6 %
2. 通算すれば,3 か月以上
滞在したことになる………………………………3.8 3. 通算しても,3 か月以上滞在した
ことにはならない……………………………… 11.8 4. 観光以外では行ったことはない……………… 71.2 5. 無回答………………………………………………3.6 (全体= 416 人)
54.8
56.3
62.5
47.2
56.5
61.8
(%)
A . 中国・韓国・北朝鮮の人
B . 東南アジアの人
C . 中近東の人
D . ヨーロッパやアメリカの人
E . 中南米の人
F . アフリカの人
G . オーストラリアやニュージ
ーランドの人
3.
無回答
わからない
1.1 回だけ行ったことがある… …………………… 45.4 %
2.2 回以上ある… …………………………………… 40.6 3. 観光旅行では行ったことはない……………… 13.9 4. 無回答………………………………………………0.0 (全体= 416 人)
2.
抵抗は感じない
1. ある……………………………………………… 34.8 %
2. ない……………………………………………… 64.8 3. 無回答………………………………………………0.3 -外国経験(観光旅行)-
〔第 27 問で「1」の人に〕
第 28 問 それでは,主に観光が目的で外国へ行ったこ
とがありますか。リストの中では,どれでしょうか。
1.
抵抗を感じる
-外国経験(経験の有無)-
第 27 問 あなたは,これまでに外国へ行ったことがあ
りますか。(リストなし)
-外国人との接触経験 (MA) -
第 30 問 ところで,あなたは外国人とリストにあるよ
うなつき合いを,日本国内でしたことがありますか。
あればいくつでも選んでください。
7.4
8.0
8.6
時系列調査「日本人の意識」の変遷
D . ヨーロッパやアメリカの人
E . 中南米の人
F . アフリカの人
G . オーストラリアやニュージ
ーランドの人
28.4
35.1
39.7
63.7
56.2
51.8
7.9
8.7
8.5
30.2
60.9
9.0
-隣近所とのつき合い方-
第 33 問 話は変わりますが,あなたは隣近所の人と,
どの程度のつき合いをしたいと思いますか。リストの
中から 1 つだけ選んでください。
1. 顔を合わせたら,あいさつする……………… 45.6 %
2. 留守のときに届け物を預かったり,
預かってもらう………………………………… 24.0 3. お茶によんだり,よばれたりする…………… 21.4 4. 食事によんだり,よばれたりする………………6.4 5. 隣近所の人とはつき合わない……………………2.2 6. わからない,無回答………………………………0.4 -環境保護と生活の便利さ-
第 36 問 リストには,環境と生活の便利さについて甲,
乙 2 つの意見がのせてあります。あなたのお考えに近
いのはどちらでしょうか。
甲:もっと生活が便利になるなら,環境に悪い影響が出
てもやむをえない
乙:環境に悪い影響が出るなら,これ以上生活が便利に
ならなくてもよい
1. 甲に近い………………………………………… 9.5 %
2. 乙に近い………………………………………… 83.4 3. どちらともいえない,わからない,無回答……7.0 -社会制度への信頼感-
第 37 問 これから,社会や政治のことについて,いく
つかおうかがいします。あなたは,リストのAからH
のいろいろな組織について,どのようにお感じになっ
ていますか。「どちらかといえば信頼している」か,
「ど
ちらかといえば信頼していない」かでお答えください。
1. 趣味や楽しみの集まり… ……………………… 18.3 %
2. 知識や技術を身につけるための学習活動… ……6.0 3. スポーツや健康増進のための活動… ………… 15.3 4. 住みよい環境をつくる活動… ……………………7.5 5. 食べ物などの共同購入の活動… …………………0.8 6. 不用品の交換やリサイクル運動… ………………6.1 7. 障害者や老人・子供などへの
ボランティア活動… ………………………………8.0 8. 地域の文化や伝統を守るための活動… …………4.5 9. 特にない… ……………………………………… 31.8 10. その他… ……………………………………………0.1 11. わからない,無回答… ……………………………1.6 17.8
19.8
59.1
63.1
68.8
71.7
40.2
55.6
2.
73.5
70.9
25.5
28.1
21.3
20.2
30.7
34.5
3.
無回答
わからない
-地域活動への参加意欲-
第 35 問 それでは,同じリストにあげたような活動が,
あなたの今住んでいる地域で行われるとしたら,進ん
で参加したいものはありますか。あるとすれば 1 つ選
んでください。
(%)
A . 国会
B . 政府
C . 裁判所
D . 警察
E . 小・中学校
F . 銀行
G . 労働組合
H . 新聞やテレビなどの報道機関
信頼していない
どちらかといえば
ア . 趣味や楽しみの集まり………………………… 18.3 %
イ . 知識や技術を身につけるための学習活動………5.1 ウ . スポーツや健康増進のための活動…………… 13.1 エ . 住みよい環境をつくる活動………………………7.1 オ . 食べ物などの共同購入の活動……………………8.2 カ . 不用品の交換やリサイクル運動…………………9.6 キ . 障害者や老人・子供などへの
ボランティア活動… ………………………………6.7 ク . 地域の文化や伝統を守るための活動……………7.4 ケ . 特にない………………………………………… 55.4 コ . その他………………………………………………1.0 サ . 無回答………………………………………………0.8 1.
信頼している
どちらかといえば
-地域活動への参加実態 (MA) -
第 34 問 今住んでいる地域の中で,あなたが進んで参
加している活動はありますか。あるとすれば,リスト
の中からいくつでもお答えください。
8.7
9.4
15.3
8.7
9.9
8.1
29.1
9.9
-政治のあり方-
第 38 問 ところで,日本の政治のあり方として,あな
たが 1 番大切だとお考えになるものは何でしょうか。
リストの中からお答えください。
[1 番目]
では,2 番目はどれでしょうか。[2 番目]
1 番目 2 番目
1. 指導力を発揮する政治………………… 9.6 %… 10.7 %
2. 議論を尽くし,
合意を目指す政治…………………… 10.8 … 12.0 3. 困っている人に思いやりのある
政治…………………………………… 17.2 … 19.7 4. 不正や汚職のない政治……………… 41.7 … 22.7 5. 先を見通して,
問題に対処する政治………………… 11.5 … 15.9 6. 理想をかかげ,
その実現に努力する政治……………… 4.3 … 11.1 7. 国民の生活に干渉しない政治………… 1.0 … 1.9 8. その他…………………………………… 0.1 … 0.2 9. わからない,無回答…………………… 3.9 … 5.8 227
1 番目+ 2 番目
1. 指導力を発揮する政治………………………… 20.4 %
2. 議論を尽くし,合意を目指す政治…………… 22.8 3. 困っている人に思いやりのある政治………… 36.9 4. 不正や汚職のない政治………………………… 64.4 5. 先を見通して,問題に対処する政治………… 27.4 6. 理想をかかげ,その実現に努力する政治…… 15.4 7. 国民の生活に干渉しない政治……………………2.9 8. その他………………………………………………0.3 9. わからない,無回答………………………………3.9 -支持政党-
第 39 問 次は,リストのない質問です。あなたは,ふ
だん,どの政党を支持していますか。(リストなし)
1. 自民党… ………………………………………… 33.4 %
2. 社会党… ……………………………………………9.6 3. 公明党… ……………………………………………3.2 4. 共産党… ……………………………………………1.4 5. 民社党… ……………………………………………1.0 6. 社会民主連合… ……………………………………0.2 7. 進歩党… ……………………………………………0.0 8. 民主改革連合(旧連合参議院)……………………0.1 9. 日本新党… …………………………………………1.5 10. その他の政治団体… ………………………………0.2 11. 特に支持している政党はない… ……………… 47.2 12. 無回答… ……………………………………………2.3 -支持できそうな政党-
〔第 39 問で「11」の人に〕
第 40 問 しいていえば,どの政党を支持できそうです
か。(リストなし)
1. 自民党… ………………………………………… 19.5 %
2. 社会党… ……………………………………………8.5 3. 公明党… ……………………………………………0.7 4. 共産党… ……………………………………………2.0 5. 民社党… ……………………………………………0.7 6. 社会民主連合… ……………………………………0.5 7. 進歩党… ……………………………………………0.2 8. 民主改革連合(旧連合参議院)……………………0.0 9. 日本新党… …………………………………………3.9 10. その他の政治団体… ………………………………2.0 11. 支持できそうな政党もない… ………………… 48.5 12. 無回答… ………………………………………… 13.5 (全体= 563 人)
-延命治療の是非-
第 41 問 話は変わりますが,かりにあなたが重い病気
にかかり,回復が見込めない場合,どのようにしたい
と思いますか。リストのように甲,乙 2 つに分けると,
あなたのお考えはどちらに近いでしょうか。
甲:延命のための手当てはしないで,自然に死にたい
乙:できる限りの手当てをして,少しでも長く生きて
いたい
1. 甲に近い………………………………………… 71.7 %
228 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
2. 乙に近い………………………………………… 22.5 3. どちらともいえない,わからない,無回答……5.8 -入りたい墓-
第 42 問 あなたは,死んだらどのようなお墓に入りた
いと思いますか。お差し支えなければ,リストの中か
ら 1 つお答えください。
1. 生まれた家(実家)の墓………………………… 35.5 %
2. 配偶者の家の墓… ……………………………… 25.3 3. 自分と配偶者の代から始まる墓… …………… 20.9 4. 自分と配偶者二人だけの墓… ……………………5.0 5. 自分一人の墓… ……………………………………1.6 6. 親しい友人と一緒の墓… …………………………0.3 7. 合同の墓(知らない人同士が一緒に入る墓)……0.7 8. 墓はいらない… ……………………………………4.0 9. その他… ……………………………………………0.3 10. わからない,無回答… ……………………………6.4 -葬送の方法-
第 43 問 では,もしかりに,自由に埋葬の方法を選べ
るとしたら,あなたはどれを選びますか。リストの中
からおっしゃってください。
1. 火葬せず,そのまま埋葬する………………… 5.9 %
2. 火葬して埋骨する……………………………… 82.1 3. お骨を粉にして,海や山などに撒く……………7.4 4. その他………………………………………………0.2 5. わからない,無回答………………………………4.5 -家族構成 (MA) -
第 44 問 最後に,あなたご自身やご家族のことについ
て,おうかがいします。あなたが今一緒に住んでいて,
家計をともにしているご家族は,リストの中ではどな
たでしょうか。あなたを中心に考えて,あてはまる人
をすべておっしゃってください。
ア . 祖父,祖母(配偶者の祖父,祖母を含む)…… 5.9 %
イ . 自分の父,母…………………………………… 23.3 ウ . 配偶者の父,母………………………………… 10.6 エ . 夫または妻……………………………………… 68.8 オ . 既婚の子供……………………………………… 15.6 カ . 未婚の子供……………………………………… 45.1 キ . 既婚の孫……………………………………………0.9 ク . 未婚の孫……………………………………………9.5 ケ . 兄弟姉妹………………………………………… 10.6 コ . その他の親戚………………………………………0.6 サ . 一人で暮らしている………………………………5.1 シ . 無回答………………………………………………0.2 -ライフステージ-
第 45 問 リストの中で,あなたにあてはまるものはど
れでしょうか。
1. 結婚したことはない…………………………… 19.5 %
2. 夫または妻がいて,子供はいない………………4.1 3. 夫または妻がいて,中学生または
それより下の子供がいる……………………… 25.5 時系列調査「日本人の意識」の変遷
-職業-
第 47 問
(サンプル構成参照)
4. 夫または妻がいて,子供はいるが中学生
またはそれより下の子供はいない…………… 42.0 5. 離婚または死別して,子供はいない……………0.8 6. 離婚または死別して,中学生または
それより下の子供がいる…………………………0.8 7. 離婚または死別して,子供はいるが中学生
またはそれより下の子供はいない………………6.4 8. 無回答………………………………………………0.8 -学歴-
第 46 問 あなたが最後に卒業された学校を,リストの
中からあげてください。在学中の方は,現在通ってい
る学校をお答えください。
< 卒業 >
1. 中学校(旧制小学校,高等小学校)… ………… 29.7 %
2. 高等学校(旧制中学校,女学校)… …………… 42.4 3. 高等専門学校・短期大学(旧制高等学校)… … 10.6 4. 大学・大学院…………………………………… 10.6 < 在学中 >
5. 高等学校・高等専門学校(1 ~ 3 年生)……………5.4 6. 高等専門学校(4,5 年生)・短期大学・
大学・大学院………………………………………1.0 7. その他………………………………………………0.0 8. 無回答………………………………………………0.4 サンプル構成
性
全 体
男
539
45.1
1,194 人
100.0 %
女
655
54.9
16-19 歳
84
7.0
20 代
158
13.2
年 層
40 代
262
21.9
30 代
196
16.4
50 代
192
16.1
男の年層
16-19
歳
41
3.4
60 代
180
15.1
70 歳以上
122
10.2
女の年層
20 代
30 代
40 代
50 代
60 代
74
6.2
84
7.0
118
9.9
83
7.0
91
7.6
70 歳
以上
48
4.0
16-19
歳
43
3.6
20 代
30 代
40 代
50 代
60 代
84
7.0
112
9.4
144
12.1
109
9.1
89
7.5
70 歳
以上
74
6.2
職 業
農林
漁業
自営業
販売
サービス
技能
熟練
一般
作業
事務
技術
経営
管理
64
5.4
135
11.3
86
7.2
66
5.5
152
12.7
193
16.2
44
3.7
政令
指定
都市
232
19.4
都 市 規 模
30 万
10 万
10 万
以上
以上
未満
の市
の市
の市
150
252
243
12.6
21.1
20.4
専門
自由
その他
7
0.6
家庭
婦人
生徒
学生
無職
無回答
209
17.5
78
6.5
154
12.9
6
0.5
町村
317
26.5
229
[第 2 部]
「現代の生活意識調査」結果の概要
感を捉えようと試みた。
具体的には,
「日本人の意識調査」で実施し
ている「生活の各側面についての満足度<第 3
問>」と「生活満足度<第 4 問>」
,それに加
この調査は「日本人の意識調査」の第 9 回を
えて「暮らしの各側面の見通し」と「暮らし全
実施するに際して行った検討結果を参考に企
体の見通し」
,さらに「将来の経済的不安」に
画したものである。住民基本台帳から抽出し
ついての質問を設けた。
た全国の 16 歳以上の 3,600 人を調査相手とし
まず,「暮らし全体の見通し」についてみ
て,2013 年 2 月 に 配 付 回 収 法 で 実 施 し,
ると,国民全体では 14 %の人が「良くなる」
70.8 %(2,547 人)から回答を得た。
と感じているのに対し,27 %の人が「悪くな
調査のねらいは,①新しい社会現象,具体
る」と感じていて,「良くなる」という人のお
的には閉塞感についてのデータを得る,②「日
よそ 2 倍いる。年層別には若い年層ほど「良
本人の意識調査」の中の質問文・選択肢を変
くなる」と感じている人が多く,若い人が将
更して,将来にわたって使用できるかどうか
来に暗い見通しを持っているわけではない
検証する,③他の時系列調査と同じ質問を組
(図 1)
。若い人ほど「良くなる」と感じている
み込んで,
「日本人の意識調査」の質問との
という傾向は,「衣食住」,「心」,「地域の住
関係を検証する,④東日本大震災の影響を把
みやすさ」,そして「人間関係」の各側面につ
握する,⑤現行の質問の調査結果を解釈する
いての見通しでも共通している。
うえで参考となるデータを入手する,である。
次に,
「将来の経済的不安」についてみると,
④と⑤については,「第 9 回 日本人の意
全 体 で は「 と て も 感 じ て い る 」と い う 人 が
識調査」の報告の中で適宜紹介する予定であ
27 %,「 あ る 程 度 感 じ て い る 」と い う 人 は
るので,ここでは①~③の調査結果について
56 %で,合わせて 80 %を超える人が不安を
紹介する。
感じている。「とても感じている」について
年層別にみると,40 代とともに 20 代で多い
1.閉塞感に関する調査結果
点が注目される(図 2)。
「日本人の意識調査」の第 9 回の実施に向け
同じような傾向は「生活全体についての満
た検討過程において,「特に若者の中に閉塞
足感」でも現れている。20 代は10 代や 30 代よ
感が高まっている」との指摘があった。この
りも「満足している」という人が少ない(図 3)
。
点に注目して,世論調査によって閉塞感の高
「幸福感」については,「とても幸せ」とい
まりを捉えることができないか,先行調査を
う人は 20 代では 10 代より少なく,有意では
当たるなどしたが,参考となるような適当な
ないものの 30 代と比べてもやや少なくなっ
質問が見つからなかった。そこで改めて検討
ている(図 4)。
した結果,今の生活に不満がある場合や,将
以上のように,将来の経済的不安や生活満
来の見通しが暗い場合に閉塞感が生まれるの
足感では 20 代にやや特徴のある結果となっ
ではないかと考え,こういった指標から閉塞
ている。若い人々の間に閉塞感が広がってい
230 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
図 1 暮らし全体の見通し<年層別>
全体
14%
58
40代
39
35
20代
30代
27
45
16∼19歳
図 3 生活全体についての満足感<年層別>
48
21
59
16
50代 7
16∼19歳
17
20代
25
59
58
70歳以上 4
16
20
59
60代 6
全体
67
18%
30代
20
40代
17
50代
60代
17
70歳以上
17
6
15
58
18
58
13
3
11 2
50
65
33
1
17
38
14
37
29
62
4
19
61
6
3
23
65
16
2
14
2
66
満足している どちらかといえば満足している
良くなる 変わらない 悪くなる 無回答
どちらかといえば不満だ 不満だ
図 2 将来の経済的不安<年層別>
全体
16∼19歳
27%
19
50代
60代
70歳以上
22
47
26
59
33
40代
16
55
32
20代
30代
56
24
58
56
57
2
全体
4
16∼19歳
16%
72
10 2
33
2
20代
15 1
30代
11 1
40代
11 1 1
50代
11
19
55
30
20
図 4 幸福感<年層別>
60
21
66
26
16
65
71
76
43
10 3
8 1
10 2 1
13 1
16
3
60代
12
78
9 1
20
4
70歳以上
12
76
11 11
とても感じている ある程度感じている
とても幸せである まあ幸せである
あまり感じていない まったく感じていない 無回答
あまり幸せではない まったく幸せではない 無回答
るとすれば,それは暮らしの見通しのなさと
が重いものが多く,実態を把握しきれていな
いうより,経済的な不安や今の生活全体の満
いのではないか」という指摘があった。そこ
足感と関係しているように思われる。また,
で,自己負担の軽いもの,および社会の変化
幸福感とも関係している可能性がある。調査
に合わせて,インターネットを通じた活動な
でできるだけ幅広い領域を扱うためには , 閉
どを現行の選択肢に追加して調査した。
塞感について多くの質問を設けることができ
その結果は図 5 のようになった。「日本人
ないという制約も考慮しながら,以上の結果
の意識調査」で訊ねている活動については,
を踏まえてさらに検討して行く必要がある。
行っている人の割合は 2008 年の結果1)と大
きな違いはない。一方,今回追加した活動は
2.新しい質問・選択肢による調査結果
(1)政治活動
「政治に関する意見を,ツイッターなどイン
ターネットに書き込んだ」以外は,従来の選
「日本人の意識調査」では「この 1 年ぐらい
択肢に比較して活動している人が多く,特に
の間」の政治活動について訊ねている<第 44
「政治問題をとりあげた番組を見たり,新聞
問>。しかし,検討の過程で「行為者の負担
記事を読んだ」人は 60 %に上っている。その
231
図 5 政治活動(複数回答,今回の結果で多い順)<全体>
番組を見たり,
新聞記事を読んだ(1)
60
知人、
友人と政治問題を話題にした
38
インターネットで読んだ(2)
22
17
19
署名運動に協力した
7
献金・カンパした
集会や会合に出席した
2008 年
(配付)
今回
4
5
政党・団体の新聞や雑誌を買って読んだ
ツイッターなどインターネットに書き込んだ(3)
2
政党・団体の一員として活動した
2
2
陳情や抗議、請願した
2
1
デモに参加した
1
1
マスコミに投書した
1
1
政党や政治家を支援する物を買った
10
8
9
1
特に何もしなかった
72
26
※全文はそれぞれ(1)
政治問題をとりあげた番組を見たり,
新聞記事を読んだ
(2)
政治問題をとりあげた記事を,
インターネットで読んだ
(3)
政治に関する意見を,
ツイッターなどインターネットに書き込んだ
※
「△」
は 2008 年では,
なかった
(つまり今回追加した)
選択肢を示す
ため,
「特に何もしなかった」と
いう人は 2008 年よりかなり少な
い。
活動した人が多い上位 3 項目に
図 6 政治活動
(複数回答,
上位 3 項目)
<性年層別>
(%)
100
男性
(実線)
女性
(点線)※他の線も同様
76
80
番組を見たり、
新聞記事を読んだ
ついて,性年層別に示したのが図
6 である。
この図から 2 つの特徴が読み取
れる。
第一の特徴は,若い人では 3 つ
60
55
40
49
45
41
39
35
20
の活動の間に大きな差がなく,高
年層になるほど活動間での差が大
0
きくなることである。第二の特徴
53
48
46
52
36
34
33
32
24
22
知人,友人と
政治問題を話題にした
20 代
59
30 代
65
63
41
71
62
48
41
45
インターネットで
読んだ
37
27
22
12
40 代
75
8
50 代
60 代
37
8
4
70 歳以上
※10 代は該当者が少ないので省略
は,男女間での差である。「知人,
友人と政治問題を話題にした」は,各年層で
あげた番組を見たり,新聞記事を読んだ」も
男女間の差がない。また,「政治問題をとり
70 歳以上で差があるだけである。これに対
232 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
し,
「政治問題をとりあげた記事を,インター
「あまり関心がない」が 51 %,「まったく関心
ネットで読んだ」は 20 代を除くすべての年層
がない」が 16 %と,3 分の 2 の人が政治には
で男性が女性を上回っている。
関心がないとしている。
なお,3 つの活動すべてを行っている人は
注目すべきは,重負担型だけを行っている
若い人ほど多く,男性では 20 代で 27 %,30
人では,自己負担が重い活動を行っているに
代で 24 %,女性では 20 代で 22 %である。
もかかわらず「非常に」と「ある程度」を合わ
また,
「日本人の意識調査」で提示してい
せても,政治に関心があるという人が半数に
る活動を「重負担型」,今回の調査で追加し
満たないことであり,一方,軽負担型だけを
た活動を「軽負担型」とすると,重負担型の
行っている人では「非常に関心がある」とい
みを行っている人は国民全体で 5 %,軽負担
う人は 11 %に止まっているが,「ある程度関
型のみを行っている人は 44 %,両方を行っ
心がある」という人が 67 %に上る点である。
ている人は 24 %,いずれも行っていない人
政治についての関心は,政治領域の意識を
は 26 %で,軽負担型のみを行っている人が
把握する上でよく用いられる指標である。先
最も多い。
にみた軽負担型の政治活動を行っている人
このように分けた活動の類型別に,政治へ
が,一定程度存在することと,その軽負担型
のみを行っている人の方が,負担が重い活動
の関心度の違いをみた(図 7)。
国民全体では政治について「非常に関心が
を行っている人より政治に関心があるとして
ある」という人は 11 %,「ある程度関心があ
いることは注目に値する。しかし,政治への
る」という人は 55 %で,合わせて 3 分の 2 の
関心だけでなく,軽負担型の活動が現実の政
人が関心があるとしている。
治にどの程度結びついているかを検証するこ
そして,重負担型と軽負担型の両方の政治
とが今後の課題である。そのことが明らかに
活動を行っている人は,やはり関心が高く,
なって初めて,追加した新しい活動が適当で
「非常に」と「ある程度」を合わせて 90 %近い
あったかが判明する。
人が「関心がある」としている。
一方,
政治活動を行ったことがない人では,
(2)男女のあり方(家庭と職業)
「日本人の意識調査」では,結婚した女性
が職業をもち続けることについて訊ねてい
図 7 政治への関心度<政治活動パタン別>
全 体 11
両 方
(621人)
55%
20
36
軽負担型のみ
11
(1,112 人)
1
21
54
67
30
5 1
12
67
重負担型のみ
8
(125人)
活動なし
3
(659人)
28
21
51
16
非常に関心がある ある程度関心がある
あまり関心がない まったく関心がない 無回答
1
て,図 8 に示した 3 つの選択肢の中から 1 つ
を選んでもらっている<第 12 問>。
その結果は,「結婚したら,家庭を守るこ
とに専念したほうがよい」という人が 35 年間
で大きく減少し,「結婚して子どもが生まれ
ても,できるだけ職業をもち続けたほうがよ
い」という人が大きく増加した。
ところで,女性の年齢別就業率を折れ線グ
233
ラフで描くと「M」の字になることから,実
結果も示した。
際には「結婚または出産を機に仕事を辞め,
2004 年の結果では,「結婚し,子どもが生
子どもがある程度成長したら,再び仕事をす
まれても働き続ける」という人が 33 %で最も
るのがよい」と考え,実践している人もいる。
多かった。そして,「結婚を機に退職し,子
しかし , 現行の選択肢にはこの考えが含まれ
どもが大きくなってから再び働く」という人
ていない。
が 26 %,「出産を機に退職し,子どもが大き
そこで,今回の調査では,図 9 に示したよ
くなってから再び働く」という人が 22 %で,
うな選択肢を用意し,「女性の仕事と,家庭
合わせてほぼ半数の人が,結婚や出産を機に
や子どもとの関係について,最も望ましいと
一旦仕事を辞めて,子どもが大きくなってか
思うもの」を 1 つ選んでもらった。なお,性
ら再就労することが望ましいと考えていた。
別の結果とともに,この質問文および選択肢
今回の結果もほぼ同じような傾向で,一旦
は 2004 年に実施した「現代日本人のライフス
仕事を辞めて子どもが大きくなったら再就労
2)
タイル 2004 調査」 とほぼ同じなので,その
するのがよいという人が合わせてほぼ半数と
いう点は変わらない。しかし,そ
図 8 男女のあり方(家庭と職業)<全体>〔日本人の意識調査〕
の内訳は「出産を機に退職」する
(%)
ことが望ましいという人が 39 %
60
結婚しても子どもができるまでは、
職業をもっていたほうがよい
42
41
40
20
24
'83 年
'88 年
で,「結婚を機に退職」するとい
37
う人の 13 %を大きく上回ってい
る点は異なる。
2004 年も今回も「一旦仕事を辞
12
結婚して子どもが生まれても、
できるだけ職業をもち続けたほうがよい
'78 年
48
結婚したら、
家庭を守ることに
専念したほうがよい
18
'73 年
35
38
37
33
29
27
20
41
39
30
35
0
40
49
46
'93 年
13
13
'98 年
'03 年
めて,子どもが大きくなったら再
び働く」という人がほぼ半数に上
ることから,女性の仕事と家庭の
'08 年
関係について新しく質問を設ける
場合には,この考えに対応する選
図 9 女性のライフコース<全体,性別>
結婚し,子どもを持たずに
働き続ける
結婚を機に退職し,子どもが
大きくなってから再び働く
33%
2004 年
26
2
結婚し,子どもが生まれても
働き続ける
結婚しないで
働き続ける
32
全体
結婚を機に退職し,
その後は家庭に専念する
22
男性
8 4 5
出産を機に退職し,子どもが
出産を機に退職し,
大きくなってから再び働く その後は家庭に専念する
13
39
1 1
2013 年
無回答
6
13
37
5 6 3
41
7 5
1 1
30
女性
2
13
1
1
※2004 年調査には
「その他」
があるが,
結果は
「0%」
なので省略
234 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
なお,男女で比較すると,「出
産を機に退職し,子どもが大きく
なってから再び働く」は女性の方
がやや多く,「結婚し,子どもが
6
2
34
択肢は欠かせないであろう。
生まれても働き続ける」は男性の
方がやや多い。職業を持っている
人が多い男性では,自分自身のこ
とだけでなく,再就職することの
難しさを見聞きする機会が多いた
時系列調査「日本人の意識」の変遷
めか,子どもが生まれても働き続け
るという負担が大きいライフコース
がよいと考える人が多い。
図 10 女性のライフコース<性年層別>
男性の結果
結婚し、
子どもが生まれても働き続ける
(%)
出産を機に退職し、
子どもが大きくなってから再び働く
結婚を機に退職し、
子どもが大きくなってから再び働く
60
さらに,支持する人が多い上位 3
項目について性年層別にみると図
0
20 代
る人より少ない。一方,女性では,
子どもが生まれても働き続ける」が
16
30 代
40 代
50 代
60 代
46
43
44
35
36
8
8
20 代
30 代
46
40
34
34
31
0
12
12
40 代
50 代
事や育児にどの程度かかわるべきか
に つ い て 訊 い て い る < 第 13 問 >。
夫婦は互いにたすけ合うべきものだから,
夫が台所の手伝いや
子どものおもりをするのは当然だ
100
80
60
40
や子どものおもりをするのは当然
20
11)。男女平等という考えが浸透し
60 代
70 歳以上
図 11 男女のあり方(夫の家事・育児)<全体>〔日本人の意識調査〕
その結果では,
「夫が台所の手伝い
だ」という人が大きく増えている(図
21
18
※10 代は該当者が少ないので省略
(%)
「日本人の意識調査」では夫が家
26
20
で後者が多く,女性では 40 代,60
(3)男女のあり方(夫の家事・育児)
70 歳以上
結婚を機に退職し、
子どもが大きくなってから再び働く
40
く」を比べると,男性では 60 代だけ
代,70 歳以上で多い。
13
結婚し、
子どもが生まれても働き続ける
出産を機に退職し、
子どもが大きくなってから再び働く
60
き続ける」と「出産を機に退職し,
子どもが大きくなってから再び働
15
女性の結果
望ましいという人と差がない。
そして,
「子どもが生まれても働
14
(%)
は少ないが,60 歳以上では「結婚し,
28
28
12
6
という人が他の 2 つの考えを支持す
この考えを支持する人は 50 代まで
34
35
33
20
婚を機に退職し,子どもが大きく
なってから再び働く」のが望ましい
41
41
37
36
10 のようになる。
男性では,いずれの年層でも「結
41
38
40
0
53
38
'73 年
60
33
'78 年
67
72
77
84
86
86
台所の手伝いや子どものおもりは,
一家の主人である男子のすることではない
28
'83 年
22
'88 年
18
'93 年
10
10
'03 年
'08 年
12
'98 年
てきた様子を示しているが,「手伝
い」ではなく夫も家事や育児を主体的に行う
査では下記のような選択肢を用意し,「夫婦
べきではないかという意見がある。
とも同じ程度仕事をしている」として 1 つを
そこで,家事や育児は夫婦の間でどのよう
分担するのが望ましいかについて,今回の調
選んでもらった。その結果,「妻が中心で,
夫も協力する」のがよいという人が 63 %で最
235
も多く,ついで「夫も妻も同じくらいする」
き,妻は家事に専念する」が 16 %となった。
が 33 %となり,その他の意見の人はほとん
夫が働き,妻は家事に専念する………… 16 %
どいない。
おもに夫が働き,妻もパートなどで
家計を補助する………………………… 57 妻ができるだけ一人でする……………… 2 %
夫も妻も同じように働く………………… 25 妻が中心で,夫も協力する……………… 63 おもに妻が働き,夫もパートなどで
夫も妻も同じくらいする………………… 33 家計を補助する……………………………0 夫が中心で,妻も協力する…………………2 妻が働き,夫は家事に専念する…………
夫ができるだけ一人でする…………………0 0 「夫が手伝う」という状況より進んではい
この生活費の確保に関する考えの違いに
るが,家事や育児を同等に行うべきという人
よって,夫の家事や育児に関する考えがどの
は 3 分の 1 であり,妻が中心という人がかな
ように違うかを見たのが図 12 である。
り多い。
「夫が働き,妻が家事に専念する」と「おも
新しく質問を設ける際には,その他の意見
に夫が働き,妻もパートなどで家計を補助す
がかなり少ないことから,この二者から1つ
る」という夫が中心になって家計を支えるべ
を選んでもらう形式でもよいのではないだろ
きだという人では,家事や育児は「妻が中心
うか。
で,夫も協力する」という人がともに 70 %を
ところで,生活していくための収入を確保
超えている。
するうえでの夫婦の役割についてはどうかと
「夫も妻も同じように働く」のが理想だとい
いうと,下記のように,「おもに夫が働き,
う人では,家事や育児についても「夫も妻も
妻もパートなどで家計を補助する」のが理想
同じくらいする」のがよいという人が 66 %と
的だという人が 57 %で最も多く,ついで「夫
3 人に 2 人に上る。一方,
「妻が中心で,夫も
も妻も同じように働く」が 25 %で,「夫が働
協力する」という人も32 %いる。年層別にみ
ても大きな違いはない(29 歳以
下:31 %,30 ~ 59 歳:31 %,
図 12 夫と妻の関係(家事・育児の分担)<「生活費の確保」
別>
63%
全 体
2
夫が働き,妻は家事に専念する
6
(400人)
おもに夫が働き,妻もパート
などで家計を補助する
(1,463 人) 1
夫も妻も同じように働く
(646人)
1
60 歳以上:35 %)
。
33
2
72
20
2
75
23
1
32
66
1
妻ができるだけ一人でする 妻が中心で,
夫も協力する
夫も妻も同じくらいする 夫が中心で,
妻も協力する
夫ができるだけ一人でする 無回答
※
「夫ができるだけ一人でする」
は全体と全層ですべて
「0%」
※
「おもに妻が働き,
夫もパートなどで家計を補助する」
と
「妻が働き,
夫は家事に専念する」
は該当者が少ないので省略
236 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
1
(4)理想の仕事
「日本人の意識調査」では「仕
事にもいろいろありますが,ど
んな仕事が理想的だと思います
か。あなたがいちばん理想的だ
と思う仕事と,2 番目にそう思
う仕事とを,リストの中から選
んでください。」という質問文
時系列調査「日本人の意識」の変遷
によって「理想の仕事」を訪ねている<第 19
があり,現実を考慮しないで“理想”を答え
問>。
ているのではないかという疑問が浮かぶ。
その結果(表 1)をみると,石油ショックを
そこで,今回の調査では,選択肢は変えず
挟んだ 1973 年から 78 年にかけて,「健康を
に質問文を「どの仕事に就いたとしても,生
そこなう心配がない仕事≪健康≫」が理想だ
活していくのに必要な収入が得られるとした
という人が減り,「失業の心配がない仕事≪
ら,あなたは次の中ではどの仕事をしたいと
失業≫」が増えた。日本経済がマイナス成長
思いますか」と変えて,純粋に“理想”とする
になるなど,景気が低迷したことにより,健
仕事の条件を答えてもらった。
図 13 には,その結果と 2008 年の「日本人
康より仕事の確保が優先された。
表1には「日本人の意識調査」で「日本の政治
の意識調査(配付)」の結果を示した。
が,取り組まなければならないいちばん重要
まず,2008 年の結果についてみると,上
なことがら(政治課題)
」について訊ねた結果
位 4 項目,つまり≪仲間≫と≪専門≫,≪健
で,
「日本の経済を発展させる」を挙げた人も
康≫,≪失業≫がほぼ同じ水準になっている。
示した<第 40問>。こちらも同じ73 年から78
一方,今回の結果では,「仲間」を挙げる人
年にかけて増加した。そして,88 年までは「失
が最も多く,2 番目に多い「専門」とは 10 %
業の心配がない仕事≪失業≫」と「日本の経済
以上の差がある。そして,「失業」や「収入」
を発展させる」とはほぼ同じように推移した。
という人が 2008 年より少ない。「どの仕事に
しかし,その後は,政治の課題を「経済の
就いたとしても,生活していくのに必要な収
発展」と考える人は日本経済の状況に応じて
入が得られるとしたら」という前提で考えた
大きく変化しているのに対し,「理想の仕事」
場合には,経済的要因を重視する人は少ない
の結果は変化が小さい。
のである。
この変化の違いについては,仕事について
2008 年から 5 年が経過して人々の考えが
の質問文にある「理想的」という言葉に原因
変化したのかもしれないが,これまでの傾向
表 1 理想の仕事(「1番目」の結果)<全体>('08 年の結果で大きい順)
〔日本人の意識調査,
「政治課題」についての「日本の経済を発展させる」も付記〕
略称
'73 年
'78 年
'83 年
'88 年
'93 年
'98 年
'03 年
仲間と楽しく働ける仕事
(%)
仲間
15
15
17
19
21
21
20
'08 年
21
専門知識や特技が生かせる仕事
専門
15
16
18
18
17
18
20
18
健康をそこなう心配がない仕事
健康
28
22
21
20
20
18
16
17
失業の心配がない仕事
失業
11
18
16
14
12
16
17
16
8
世の中のためになる仕事
貢献
6
5
4
5
5
6
7
高い収入が得られる仕事
収入
6
7
8
8
10
7
8
8
働く時間が短い仕事
時間
5
4
4
4
5
4
4
4
独立して,人に気がねなくやれる仕事
独立
10
9
8
7
5
5
4
3
責任者として,さいはいが振るえる仕事
責任
2
3
3
4
3
3
2
3
世間からもてはやされる仕事
名声
0
0
0
0
0
0
0
0
11
21
19
12
21
48
48
25
政治課題:日本の経済を発展させる
237
(表 1)からすると,これほど変化するとは考
る。つまり,「理想的な」と問われても,調
えにくい。したがって,今回と 2008 年との
査相手は現実を無視した“理想”を回答して
違いは質問文の違いによるものと考えられ
いるのではなく,ライフステージや経済的要
因などの現実を考慮した上で答
えているものと推測される。
図 13 理想の仕事(今回の結果で多い順)<全体>
冒頭見たように,経済状況の
(%)
50
40
今回
31
30
20
19
19
17
16 14
仲間
専門
健康
査」の結果に現れた「理想とする
仕事の条件」の変化は小さすぎる
18
11
10
0
変化に比べて,「日本人の意識調
2008 年
(配付)
8 8
失業
7
5
貢献
9
4 4
独立
時間
ように思えるが,日本人の実態
4
2 2
を捉えることを目的とした調査
収入
責任
としては,単なる“理想”ではな
く現実も考慮した回答が得られ
る現行の質問文は適切なものと考
図 14 生活目標<全体>〔日本人の意識調査〕
えられる。
(%)
60
身近な人たちと,
なごやかな毎日を送る
40
33
31
20
35
35
31
32
その日その日を,
自由に楽しく 過ごす 21
20
14
13
0
22
9
39
40
45
しっかりと計画をたてて,
豊かな生活を築く
29
29
25
41
41
23
26
26
25
24
みんなと力を合わせて,
世の中をよくする
7
込むことも1つの方法」との指摘
をヒントに,既存の時系列調査か
6
'73 年 '78 年 '83 年 '88 年 '93 年 '98 年 '03 年 '08 年
60
趣味
のんきに
金持ち
29
21
20
15
11
10
0
26
22
30
17
19
18
17
6
6
19
39
「暮らし方」との関係
38
41
40
41
39
「日本人の意識調査」では,基本
39
的価値観として生活の目標を 4 つ
32
20
17
17
6
23
14
11
4
22
14
11
23
18
9
5
26
23
17
15
9
4
4
6
23
23
17
15
8
4
7
4
27
の考えの中から 1 つ挙げてもらっ
ている。その結果の推移は図 14
15
5
のようになっており,調査開始以
5
7
4
4
3
3
3
3
3
3
3
2
2
'53 年 '58 年 '63 年 '68 年 '73 年 '78 年 '83 年 '88 年 '93 年 '98 年 '03 年 '08 年
6
238 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
意識調査」の結果との関係につい
(1)日本人の国民性調査
清く正しく
社会につくす
名をあげる
39
40
ら質問を取り込んで,「日本人の
て検証した。
図 15 暮らし方<全体>〔日本人の国民性調査〕
(%)
検討の過程でいただいた「既存
の国際比較調査と同じ質問を組み
24
7
7
7
24
3.他の時系列調査の質問との
横断的分析結果
来,
「身近な人たちと,なごやか
な毎日を送る」という人が着実に
時系列調査「日本人の意識」の変遷
増えている。
表 2 生活目標(多い順)<20 ~ 79 歳>
一方,統計数理研究所では日本人のものの
見方や考え方の特徴を明らかにすることを目
3)
価値類系
選択肢
現在 × 社会
身近な人たちと,なごやかな
毎日を送る
47%
現在 × 自己
その日その日を,自由に楽しく
過ごす
23
将来 × 自己
しっかりと計画をたてて,豊か
な生活を築く
23
将来 × 社会
みんなと力を合わせて,世の
中をよくする
6
的に,
「日本人の国民性調査」 を 1953 年 か
ら 5 年ごとに実施している。
この調査でも生活の目標として「暮らし方」
について訊ね,伝統と脱伝統の意見の中から
1 つを選んでもらっている4)。
20 ~ 79 歳
その結果では,「金や名誉を考えずに,自
分の趣味にあった暮らし方をすること」を挙
表 3 暮らし方(多い順)<20 ~ 79 歳>
げる人が,石油ショックが発生する 1973 年
選択肢
20 ~ 79 歳
までは増加した。その後は,各意見とも大き
金や名誉を考えずに,自分の趣味にあった暮ら
し方をすること
45%
その日その日を,のんきにクヨクヨしないで暮らす
こと
32
一生けんめい働き,金持ちになること
13
な変化はなく,2008 年には「その日その日を,
のんきにクヨクヨしないで暮らすこと」が若
干増えたものの,長期的にみれば「暮らし方」
に対する国民の考えは安定している(図 15)。
そこで,今回の調査ではこの 2 つの質問の
結果によって,
「日本人の意識調査」での「生
世の中の正しくないことを押しのけて,どこまで
も清く正しく暮らすこと
4
自分の一身のことを考えずに,社会のためにす
べてを捧げて暮らすこと
2
まじめに勉強して,名をあげること
2
活目標」の各価値意識の特徴を明らかにしよ
うとした。
まず,
「生活目標」について国民性調査と
同じ対象年齢の結果を示すと表 2 のようにな
り,
「日本人の意識調査」の 2008 年の結果と
大きな違いはない。
なお,
「生活目標」は,人々の価値観を現
いが,全体としての分布はこれも「日本人の
国民性調査」の 2008 年の結果と大きな違いは
ない。
そして,今回の結果で「生活目標」と「暮ら
し方」との関係についてみると,図 16 のよう
になる。
在の生活に焦点をあてているのか,それとも
まず,最も支持する人が少ない「みんなと
未来の生活に焦点をあてているのかという
力を合わせて,世の中をよくする」について
「現在中心⇔未来中心」の軸と,自己の生活
みると,1970 年代には,この考えを支持す
に力点を置いているのか,それとも他者ない
る人は明治・大正時代に生まれた人に多かっ
し社会との関連に力点を置いているのかとい
たが,時代の推移とともに世代交代があり,
う「自己本位⇔社会本位」の軸で分け,この 2
支持する人が徐々に減った。そのため,伝統
つの軸によって形成される価値類系を選択肢
的な意見をもつ人だけしか残っていないので
としている。
はと予想されそうだが,実際には「自分の趣
一方,
「暮らし方」の結果は表 3 のように
なっており,
「趣味」と「のんきに」がやや多
味にあった暮らし方をすること」が自分の気
持ちにあっているという人が最も多く,また,
239
いで暮らす」という人が半数に上っている。
他の暮らし方があっている人もいて,多様な
また,現在中心の価値観を支持する人では
人が含まれている。
次に,
「しっかりと計画をたてて,豊かな
「まじめに勉強して,名をあげる」という伝
毎日を築く」という人では,「一生けんめい
統的な意見の人はほとんどいないが,将来中
働き,金持ちになること」という伝統的な暮
心の人ではそれぞれ 5 %程度いる。
らし方があっているという人が 29 %と,他
(2)社会意識に関する世論調査
の価値類型を支持する人より多いという特徴
「社会への貢献意識」との関係
がある。
内閣府では「社会意識に関する世論調査」5)
そして,現在中心の価値観である「その日
その日を,自由に楽しく過ごす」と「身近な
で「社会への貢献意識」を 1974 年から継続的
人たちと,なごやかな毎日を送る」を支持す
に調べている。
る人では,どちらも「自分の趣味にあった暮
その結果では社会のために役立ちたいと
らし方をする」と「その日その日を,のんき
「思っている」という人は 75 年には大きく増
にクヨクヨしないで暮らす」という脱伝統の
えたが,2 年後には減少し,86 年までは「あ
意見が多いなど傾向は似ているが,「その日
まり考えていない」という人と半数前後で拮
その日を,自由に楽しく過ごす」という人で
抗していた。その後は社会のために役立ちた
は「その日その日を,のんきにクヨクヨしな
いと「思っている」という人が概ね増え続け,
図 16 暮らし方<生活目標別,20 ∼ 79 歳>
現在×自己
(521人)
その日その日を,
自由に楽しく過ごす
将来×自己
(533 人)
しっかりと計画をたてて,
豊かな生活を築く
現在×社会
(1,080人)
将来×社会
(147人)
8
40%
48
1
1
2
29
4
44
14
1
5
2
身近な人たちと,
なごやかな毎日を送る
7
みんなと力を合わせて,
世の中をよくする
9
51
35
3
2
1
5
32
19
16
1
17
2
金持ち 名をあげる 趣味 のんきに 清く正しく 社会につくす 無回答
図 17 社会への貢献意識<生活目標別 ,20 歳以上>
現在×自己
(564 人)
その日その日を,
自由に楽しく過ごす
将来×自己
(543 人)
しっかりと計画をたてて,
豊かな生活を築く
現在×社会
(1,157人)
身近な人たちと,
なごやかな毎日を送る
将来×社会
(159人)
みんなと力を合わせて,
世の中をよくする
35%
64
53
47
50
49
80
思っている あまり考えていない 無回答
240 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
1
1
20
1
時系列調査「日本人の意識」の変遷
2013 年には 3 人に 2 人に当たる 67 %に上っ
の分担については,今回の調査で用いた質問
ている。
文・選択肢を基本に設計すればよいと考える。
この質問についても今回の調査で実施し
また,他の時系列調査と共通の質問を設け
た。その結果,社会のために役立ちたいと
ることについては,それぞれの結果がどう変
「思っている」という人は 49 %と半数にとど
化し,その関連性も変わらないのか,それと
まった(
「社会意識に関する世論調査」に合わ
も時代によって変わるのかなど,有益な情報
せた 20 歳以上の結果)。この「社会への貢献
を得られる可能性がある。しかし,これらに
意識」と「生活目標」との関係は図 17 のよう
ついては継続して初めて明らかになることで
になっている。
あるので,質問の選定には慎重な検討が必要
「みんなと力を合わせて,世の中をよくす
る」という人では社会のために役立ちたいと
になる。
(たかはし こういち/あらまき ひろし)
「思っている」という人が 80 %と圧倒的に多
い。
一方,同じ社会本位の価値観を重視してい
る「身近な人たちと,なごやかな毎日を送る」
人では半数で,自己本位の価値観を重視して
いる「しっかりと計画をたてて,豊かな生活
を築く」ことを生活の目標としている人と変
わらない。したがって,「身近な人たちと,
なごやかな毎日を送る」を生活の目標として
いる人の中には,社会本位といってもかなり
範囲の狭い「身近な人たち」のことを考えて
いる人が相当数いると推定される。
以上,
「日本人の意識調査」において新し
い質問を設ける際には,どのようなものが考
えられるかについての結果を紹介した。
新たな現象として若者の閉塞感に注目する
ことが適当かどうかということともに,その
際にはどのような質問文・選択肢が適当かと
いう検討もさらに必要である。政治活動につ
いては,現代に対応した新しい選択肢も必要
と考えるが,数多くある政治活動の中で何が
重要かという選定も必要となる。女性の職業
と家庭との関係,および,夫婦の家事や育児
241
注:
1)2008 年には本調査とは別に調査方法の比較研究
のため「日本人の意識調査」を「現代の生活意識
調査」と同じ配付回収法でも行っているので,比
較する場合にはその結果を用いた(以下同)。
「日本人の意識・実験調査」
調査時期:2008 年 6 月 28 日(土)~ 7 月 6 日(日)
調査方法:配付回収法
調査相手:全国の 16 歳以上の国民 1,200 人
調査有効数(率):847 人(70.6 %)
※本文では「日本人の意識調査(配付)」,図表で
は「2008 年(配付)」と表記
2)
「現代日本人のライフスタイル 2004 調査」
調査時期:2004 年 12 月 10 日(金)~ 12 日(日)
調査方法:個人面接法
調査相手:全国の 16 歳以上の国民 3,600 人
調査有効数(率):1,838 人(51.1 %)
3)
「日本人の国民性調査」
(統計数理研究所)
1953 年(昭和 28 年)から 5 年ごとに実施している
時系列調査。
調査方法:個人面接法
調査相手:全国の 20 歳以上(2003 年の第 11 次調
査以降は 20 ~ 79 歳)の国民 2,254 ~ 6,400 人
4)
「日本人の国民性調査」では「くらし方」と表記し
ている。
5)
「社会意識に関する世論調査」
(内閣府)
1969 年(昭和 44 年)から開始し,ほぼ毎年実施。
調査方法:個人面接法
調査相手:全国の 20 歳以上の国民 10,000 人
242 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
時系列調査「日本人の意識」の変遷
「現代の生活意識調査」単純集計結果
【調査の概要】
0.9
62.7
36.0
1.2
77.1
21.9
1.0
65.0
33.3
1.7
-生活全体についての満足感-
第 2 問 あなたは今の生活に,全体としてどの程度満足
していますか。あなたのお気持ちに近いものに○をつ
けてください。
1. 満足している…………………………………… 17.5 %
2. どちらかといえば,満足している…………… 61.7 3. どちらかといえば,不満だ…………………… 17.2 4. 不満だ………………………………………………3.4 5. 無回答………………………………………………0.2 4.
12.0
71.0
16.3
0.7
14.2
70.2
14.8
0.8
11.2
77.2
10.9
0.7
9.1
81.0
8.8
1.1
(%)
A.衣食住などの物質的な
側面
B.心のハリ,安らぎなど
の精神的な側面
C.地域の住みやすさ
D.地域,職場,学校など
での人間関係
無回答
31.5
3.
悪くなる
67.6
3.
無回答
(%)
A.着るものや食べもの,住ま
いなど,物質的に豊かな生
活を送っている
B.生きがいを持ち,心にハリ
や安らぎのある生活を送っ
ている
C.環境がととのい,安全で快
適に過ごせる地域に住んで
いる
D.この地域や自分の職場・学
校には,打ちとけて話し合
ったり,気持ちよくつきあ
える人が多い
2.
そうは思わない
そう思う
1.
2.
変わらない
-生活の各側面についての満足感-
第 1 問 日ごろの暮らしについて,4つに分けておたず
ねします。次のA~Dのそれぞれについて,
「そう思う」
か,「そうは思わない」かに○をつけてください。
1.
良くなる
1.調査目的
理想の仕事,家庭,人間関係,信仰など,
現代の日本人の生活全般にわたる意識や実
態を調査する。
2.調査時期
2013 年 2 月 23 日 ( 土 ) ~ 3 月 3 日 ( 日 )
3.調査方法
配付回収法
4.調査対象
全国の 16 歳以上の国民
5.調査相手
住民基本台帳から層化無作為 2 段抽出
3,600 人(12 人× 300 地点)
6.調査有効数(率)
2,547 人(70.8%)
-暮らしの各側面についての見通し-
第 3 問 あなたの暮らしに関して,次のA~Dはこれか
ら「良くなる」と思いますか,
「悪くなる」と思いますか,
それとも「変わらない」と思いますか。
-暮らし全体の見通し-
第 4 問 それでは,これから5年ぐらいを考えて,あな
たの暮らし向きは,全体としてどうなると思いますか。
1. 良くなる………………………………………… 14.4 %
2. 変わらない……………………………………… 58.2 3. 悪くなる………………………………………… 27.1 4. 無回答………………………………………………0.2 -将来の経済的不安-
第 5 問 これからの生活で,経済的にはどの程度不安を
感じていますか。
1. とても感じている……………………………… 26.5 %
2. ある程度感じている…………………………… 55.8 3. あまり感じていない…………………………… 15.5 4. まったく感じていない……………………………2.1 5. 無回答………………………………………………0.2 -生活目標-
第 6 問 人によって生活の目標もいろいろですが,次の
ように分けると,あなたの生活目標に一番近いのはど
れですか。
1. その日その日を,自由に楽しく過ごす……… 23.7 %
2. しっかりと計画をたてて,
豊かな生活を築く… …………………………… 22.8 3. 身近な人たちと,なごやかな毎日を送る…… 46.7 4. みんなと力を合わせて,世の中をよくする……6.3 5. 無回答………………………………………………0.4 -暮らし方-
第 7 問 人の暮らし方には,いろいろあるでしょうが,
次のうちで,どれが一番,あなた自身のお気持ちに近
いでしょうか。1つだけ選んで○をつけてください。
1. 一生けんめい働き,金持ちになること……… 12.4 %
2. まじめに勉強して,名をあげること……………2.3 3. 金や名誉を考えずに,自分の趣味にあった
暮らし方をすること… ………………………… 44.0 4. その日その日を,のんきにクヨクヨしないで
243
17.5
4.2
23.2
15.1
22.0
15.4
10.0
5.4
18.5
25.6
16.2
20.1
30.4
16.3
34.0
35.5
43.3
36.6
25.0
15.5
38.0
41.1
32.0
31.6
24.0 5.5
48.1 24.7
16.1 2.7
28.0 7.4
12.3 1.5
26.5 4.4
38.8 11.2
44.5 24.4
21.1 3.5
9.8 1.1
25.9 8.0
23.4 4.2
7.
8.
8.3
4.3
4.6
4.4
5.1
7.6
6.8
6.1
5.6
4.4
5.7
3.6
1.4
0.9
1.2
1.0
0.7
1.0
0.9
0.9
0.9
0.9
0.7
0.5
無回答
244 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
9.6
1.2
13.9
6.1
11.2
7.1
5.3
2.4
9.9
13.4
9.5
12.4
6.
わからない
A.新しいアイデアを考えつき,創造的であること,
自分のやり方で行うことが大切な人
B.裕福で,お金と高価な品物をたくさん持つことが
大切な人
C.安全な環境に住むこと,危険なことはすべて避け
ることが大切な人
D.楽しい時間を過ごすこと,自分を「甘やかす」こと
が大切な人
E.周囲の人を助けて,幸せにすることが大切な人
F.社会の利益のために何かするということが大切な
人
G.大いに成功すること,成し遂げたことを人に認め
られることが大切な人
H.冒険し,リスクを冒すこと,刺激のある生活が大
切な人
I.常に礼儀正しくふるまうこと,間違っていると言
われそうな行動を一切避けることが大切な人
J.環境に気をつかったり資源を守ること,自然へ配
慮することが大切な人
K.伝統や,宗教や家族によって受け継がれてきた習
慣に従うことが大切な人
L.無駄な出費を避け,必要なことにだけお金をかけ
3.4
0.3
4.3
2.3
3.9
1.4
2.0
0.8
2.5
3.8
1.9
4.2
5.
全く当てはまらない
-ライフスタイル・スケール-
第 10 問 次のような人がいるとしたら,あなたはどの
程度当てはまりますか。A~Lのそれぞれについて,
最も近いものに 1 つずつ○をつけてください。
4.
当てはまらない
1. とても幸せである……………………………… 16.3 %
2. まあ幸せである………………………………… 71.9 3. あまり幸せではない………………………………9.9 4. まったく幸せではない……………………………1.5 5. 無回答………………………………………………0.4 3.
少し当てはまる
-幸福感-
第 9 問 あなたは今,幸せですか。それともそうは思い
ませんか。最も当てはまるものに1つだけ○をつけて
ください。
2.
まあ当てはまる
1. 明確に持っている……………………………… 7.2 %
2. ある程度持っている…………………………… 63.3 3. あまり持っていない…………………………… 25.8 4. まったく持っていない……………………………3.3 5. 無回答………………………………………………0.3 (%)
A.新しい
B.裕福で
C.安全な環境
D.楽しい時間
E.周囲の人
F.社会の利益
G.大いに成功
H.冒険し
I.常に礼儀
J.環境に気
K.伝統
L.無駄な出費
1.
当てはまる
-将来の生活のイメージ形成-
第 8 問 それでは,あなたは,「将来こういう生活をし
たい」という夢や希望を持っていますか。次のように
分けた場合,最も当てはまるものに○をつけてくださ
い。
ることが大切な人
非常によく当てはまる
暮らすこと… …………………………………… 33.2 5. 世の中の正しくないことを押しのけて,
どこまでも清く正しく暮らすこと…
……………4.3 いっしん
6. 自分の一身のことを考えずに,
ささ
社会のためにすべてを捧げて暮らすこと… ……2.5 7. 無回答………………………………………………1.3 -理想の仕事-
第 11 問 どの仕事に就いたとしても,生活していくの
に必要な収入が得られるとしたら,あなたは次の中で
はどの仕事をしたいと思いますか。1つだけ○をつけ
てください。
1. 働く時間が短い仕事…………………………… 4.4 %
2. 失業の心配がない仕事………………………… 11.2 3. 健康をそこなう心配がない仕事……………… 14.4 4. 高い収入が得られる仕事…………………………3.7 5. 仲間と楽しく働ける仕事……………………… 31.0 6. 責任者として,さいはいが振るえる仕事………2.0 7. 独立して,人に気がねなくやれる仕事…………7.1 8. 専門知識や特技が生かせる仕事……………… 17.4 9. 世間からもてはやされる仕事……………………0.2 10. 世の中のためになる仕事… ………………………7.7 11. 無回答… ……………………………………………1.0 -一生働くか-
第 12 問 もし,一生,楽に生活できるだけのお金がた
まったとしたら,あなたはずっと働きますか,それと
も働くのをやめますか。
1. ずっと働く……………………………………… 57.9 %
2. 働くのをやめる………………………………… 41.3 3. 無回答………………………………………………0.8 -仕事の有無-
第 13 問 あなたは,現在,何か収入を得るための仕事
をしていますか。
1. は い…………………………………………… 57.0 %
2. いいえ…………………………………………… 40.2 3. 無回答………………………………………………2.7 時系列調査「日本人の意識」の変遷
-仕事の満足度-
第 14 問 〔第 13 問で「1. はい(仕事をしている)」の人に〕
あなたは,今の仕事に,どの程度満足していますか。
1. 満足している…………………………………… 14.7 %
2. どちらかといえば,満足している…………… 54.9 3. どちらかといえば,不満だ…………………… 21.9 4. 不満だ………………………………………………5.2 5. 無回答………………………………………………3.4 (分母= 1,453 人)
-転職の可能性-
第 15 問 〔第 13 問で「1. はい(仕事をしている)」の人に〕
今後 2,3 年の間に,あなたが,ほかの企業や組織に
転職する可能性はどの程度あると思いますか。次の中
から1つだけ選んでください。
1. かなりある……………………………………… 9.1 %
2. 少しある………………………………………… 16.9 3. あまりない……………………………………… 21.5 4. ほとんどない…………………………………… 48.0 5. 無回答………………………………………………4.5 (分母= 1,453 人)
-働く目的-
第 16 問 〔第 13 問で「1. はい(仕事をしている)」の人に〕
あなたが働く目的は何ですか。次の中から,あなたの
考え方に近いものに,1つ○をつけてください。
〔第 13 問で「2. いいえ(仕事をしていない)」の人に〕
あなたが働くとしたら,どのようなことを目的に働き
ますか。次の中から,あなたの考え方に近いものに,
1 つ○をつけてください。
1. お金を得るため………………………………… 56.9 %
2. 社会の一員として,務めを果たすため……… 10.4 3. 自分の才能や能力を発揮するため………………9.2 4. 生きがいをみつけるため……………………… 21.6 5. 無回答………………………………………………1.9 -終身雇用社会か転職社会か-
第 17 問 定年まで同じところに勤める終身雇用制が一
般的な世の中と,転職することが一般的な世の中では,
あなたはどちらが望ましいと思いますか。
1. 終身雇用制……………………………………… 69.9 %
2. 転職……………………………………………… 23.5 3. その他………………………………………………5.5 4. 無回答………………………………………………1.1 -転職の難易度-
第 18 問 では,今の日本では,転職することは簡単な
ことだと思いますか,それとも難しいことだと思いま
すか。次の中で,あなたのお考えに近いものを1つ選
んでください。
1. 簡単だと思う…………………………………… 2.0 %
2. まあ簡単だと思う…………………………………8.1 3. まあ難しいと思う……………………………… 48.5 4. 難しいと思う…………………………………… 40.8 5. 無回答………………………………………………0.5 -仕事と余暇-
第 19 問 次には仕事(勉強や家事を含む)と余暇のあ
り方について,いろいろな意見を示してあります。あ
なたはどれが最も望ましいと思いますか。
1. 仕事よりも,余暇の中に生きがいを求める…… 7.3 %
2. 仕事は要領よくかたづけて,
できるだけ余暇を楽しむ… …………………… 25.0 3. 仕事にも余暇にも,同じくらい力を入れる…… 36.7 4. 余暇も時には楽しむが,
仕事の方に力を注ぐ… ………………………… 27.7 5. 仕事に生きがいを求めて,全力を傾ける………2.4 6. 無回答………………………………………………0.8 -女性のライフコース-
第 20 問 女性の仕事と,家庭や子どもとの関係につい
ては,いろいろな考え方がありますが,次に示した中
で,あなたはどれが一番望ましいと思いますか。1つ
だけ○をつけてください。
1. 結婚しないで働き続ける……………………… 1.3 %
2. 結婚し,子どもを持たずに働き続ける…………0.7 3. 結婚し,子どもが生まれても働き続ける…… 32.1 4. 結婚を機に退職し,
子どもが大きくなってから再び働く… ……… 13.1 5. 出産を機に退職し,
子どもが大きくなってから再び働く… ……… 39.3 6. 結婚を機に退職し , その後は家庭に専念する… …5.9 7. 出産を機に退職し , その後は家庭に専念する… …5.7 8. 無回答………………………………………………2.1 -夫と妻の関係(生活費の確保)-
第 21 問 生活していくための収入を確保するうえで,
夫婦はどのように役割を分担するのが理想だと思いま
すか。次の中から,あなたのお考えに最も近いものを
1つ選んでください。
1. 夫が働き,妻は家事に専念する……………… 15.7 %
2. おもに夫が働き,
妻もパートなどで家計を補助する… ………… 57.4 3. 夫も妻も同じように働く……………………… 25.4 4. おもに妻が働き,
夫もパートなどで家計を補助する… ……………0.2 5. 妻が働き,夫は家事に専念する…………………0.2 6. 無回答………………………………………………1.1 -夫と妻の関係(家事・育児の分担)-
第 22 問 では,家事や育児は,夫婦の間でどのように
するのが,一番よいと思いますか。夫婦とも同じ程度
仕事をしているとして,お考えください。
1. 妻ができるだけ一人でする…………………… 1.7 %
2. 妻が中心で,夫も協力する…………………… 62.5 3. 夫も妻も同じくらいする……………………… 33.2 4. 夫が中心で,妻も協力する………………………1.6 5. 夫ができるだけ一人でする………………………0.1 6. 無回答………………………………………………0.9 245
-結婚観(結婚は当然)-
第 23 問 次には結婚についての考え方が示してありま
すが,あなたのお考えは,アとイのどちらに近いでし
ょうか。
ア:人は結婚するのが当たり前だ
イ:必ずしも結婚する必要はない
1. アに近い………………………………………… 43.2 %
2. イに近い………………………………………… 55.7 3. 無回答………………………………………………1.1 -結婚観(理想の子どもの数)-
第 24 問 あなたは,夫婦の間には何人の子どもがいる
のが理想だと思いますか。あなたご自身のことではな
く,一般的な夫婦のこととしてお答えください。
1. 0人… …………………………………………… 0.5 %
2. 1人… ………………………………………………2.4 3. 2人… …………………………………………… 52.1 4. 3人… …………………………………………… 41.5 5. 4人… ………………………………………………2.0 6. 5人… ………………………………………………0.2 7. 6人以上… …………………………………………0.2 8. 無回答… ……………………………………………1.0 -既婚・未婚-
第 25 問 あなたは結婚していますか。
1. 結婚したことはない…………………………… 21.5 %
2. 結婚している,結婚したことがある………… 76.2 3. 無回答………………………………………………2.3 -日本社会における機会認知-
第 29 問 話は変わりますが,今の日本社会について,
あなたはどう思いますか。A~Fのそれぞれについて,
あなたのお気持ちに近いものに○をつけてください。
3.
4.
5.
無回答
2.
そう思わない
1.
そう思わない
どちらかといえば
246 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
1. できる限り,会話の時間を多く持つよう
心がけている… ………………………………… 53.3 %
2. できる限り,家事や育児を手伝うよう
心がけている… ………………………………… 27.6 3. 愛情や感謝,思いやりの気持ちを積極的に
表現するよう心がけている… ………………… 42.6 4. お互いのプライバシ-を尊重するよう
心がけている… ………………………………… 31.5 5. 愚痴や文句をいわないよう心がけている…… 25.6 6. この中にはない……………………………………3.2 7. 特にしていない……………………………………9.4 8. 無回答………………………………………………0.7 そう思う
どちらかといえば
1. 家族のメンバ-が休んだり,
楽しんだりする場… …………………………… 55.4 %
2. 夫婦,親子,兄弟姉妹などが
-絆を深めるための努力(MA)-
第 28 問 家族の一体感や絆 ( きずな ) を深めるため,あ
なたが心がけていることは何かありますか。次に示し
た中で,当てはまるものにいくつでも○をつけてくだ
さい。
そう思う
-将来は結婚したいか-
第 26 問 〔第 25 問で「1. 結婚したことはない」の人に〕
あなたは,将来結婚したいと思いますか。それともそ
うは思いませんか。次の中で当てはまるものに1つだ
け○をつけてください。
1. 結婚したくない………………………………… 8.6 %
2. 結婚してもいいと思える人が見つかれば
結婚するが,そうした人が見つかるまでは
結婚しない… …………………………………… 53.6 3. ある程度の年齢までには,必ず結婚したい…… 19.0 4. なるべく早く相手を見つけて,すぐにでも
結婚したい… ………………………………………4.6 5. 結婚してもいい相手はいるが,今のところ
は現在の生活を続けたい… ………………………5.9 6. 結婚する予定がある………………………………4.0 7. その他………………………………………………2.7 8. 無回答………………………………………………1.6 (分母= 547 人)
-家庭の役割(MA)-
第 27 問 あなたが大切だと思う家庭の役割は何ですか。
次に示した中で,当てはまるものにいくつでも○をつ
けてください。
愛情をはぐくむ場… …………………………… 68.6 3. 高齢者,病人のよりどころとなる場………… 23.9 4. 社会と経済の基本単位となる場……………… 17.7 5. 社会の一員を産み育て,社会に送り出す場…… 26.5 6. 子どもを産み育て,
家族を存続させていく場… …………………… 36.8 7. その他………………………………………………0.7 8. 特にない……………………………………………2.8 9. 無回答………………………………………………0.5 (%)
A.努力すれば報われる
8.2 36.7 38.8
社会だ
B.高い地位や収入を得
3.9 16.6 48.7
る機会は豊富にある
C.高い地位や収入を得
る機会は誰にでも平 6.2 19.4 41.8
等にある
D.裕福な家の出身かど
うかによって人生が
12.1 37.8 32.5
ほとんど決まってし
まう
E.どんな学校を出たか
によって人生がほと 8.2 33.4 38.8
んど決まってしまう
F.仕事や事業でいった
ん失敗すると,人生 14.4 40.6 30.2
のやり直しが難しい
15.1
1.3
29.0
1.7
30.7
1.9
15.9
1.7
17.7
1.9
13.3
1.5
時系列調査「日本人の意識」の変遷
-競争・格差・自由に対する態度-
第 30 問 世の中のあり方について次のような意見があ
ります。あなたはどう思いますか。それぞれについて,
あなたのお考えに近いものに1つずつ○をつけてくだ
さい。
2.1
2.0
-政治との距離感-
第 35 問 次には国民と政治とのかかわりについての意
見があげてあります。A~Dのそれぞれについて,あ
なたのお気持ちに近いものに1つずつ○をつけてくだ
さい。
-日本全体の見通し-
第 32 問 それでは,全体的にみて,日本はこれから「良
くなる」と思いますか,「悪くなる」と思いますか,
それとも「変わらない」と思いますか。
1. 良くなる………………………………………… 12.4 %
2. 変わらない……………………………………… 54.1 3. 悪くなる………………………………………… 32.8 4. 無回答………………………………………………0.7 -社会への貢献意識-
第 33 問 あなたは,日頃,社会の一員として,何か社
会のために役立ちたいと思っていますか。それとも,
あまりそのようなことは考えていませんか。
1. 思っている……………………………………… 49.4 %
6.
30.0 32.2 18.9 12.2
5.8
0.9
17.6 33.5 22.8 16.7
8.4
1.1
9.4 15.5 20.8 49.3
1.0
3.9
32.9 31.4 23.2
7.4
4.2
無回答
0.9
1.0
1.1
1.0
4.
そう思わない
18.6
37.6
41.1
34.1
3.
そう思わない
どちらかといえば
66.5
45.6
51.1
55.2
5.
(%)
A.自分のようなふ
つうの市民に
は,政府のする
こ と に 対 し て,
それを左右する
力はない
B.政治や政府のす
ることは複雑な
ので,自分には
何をやっている
のかよく理解で
きない
C.選挙では大勢の
人々が投票する
のだから,自分
一人くらい投票
しなくてもかま
わない
D.国会議員は,大
ざっぱに言っ
て,当選したら
すぐ国民のこと
を考えなくなる
2.
どちらともいえない
1.
そう思う
どちらかといえば
14.1
15.8
6.7
9.7
無回答
4.
悪くなる
3.
変わらない
2.
良くなる
1.
(%)
1. 非常に関心がある……………………………… 10.8 %
2. ある程度関心がある…………………………… 55.4 3. あまり関心がない……………………………… 28.0 4. まったく関心がない………………………………5.1 5. 無回答………………………………………………0.7 2.2
-日本の側面別見通し-
第 31 問 これからの日本を考えた場合,次のA~Dは
「良くなる」と思いますか,
「悪くなる」と思いますか,
それとも「変わらない」と思いますか。
A.政治
B.経済状況
C.治安
D.人びとの思いやりの心
-政治への関心度-
第 34 問 あなたは,政治について,どの程度関心があ
りますか。次の中から当てはまるものに○をつけてく
ださい。
そう思う
A.チャンスが平等にあ
たえられるなら,競
18.4 47.4 22.9 9.2
争で貧富の差がつい
てもしかたがない
B.競争の自由を守るよ
りも,格差をなくし
16.8 42.1 31.8 7.4
ていくことの方が大
切だ
C.みんなで協力して社
会を良くすることよ
りも,個人の自由が 4.8 18.9 49.5 24.7
守られることの方が
ずっと重要だ
5.
無回答
4.
そう思わない
3.
そう思わない
どちらかといえば
(%)
2.
そう思う
どちらかといえば
そう思う
1.
2. あまり考えていない…………………………… 49.9 3. 無回答………………………………………………0.7 1.0
-政治活動(MA)-
第 36 問 あなたは,この1年ぐらいの間に,政治の問
題について,次のようなことを行ったことがあります
か。もしあれば,いくつでも○をつけてください。
1. デモに参加した… ……………………………… 0.9 %
2. 署名運動に協力した… ………………………… 19.1 3. マスコミに投書した… ……………………………0.7 247
4. 陳情や抗議,請願した… …………………………1.4 5. 献金・カンパした… ………………………………9.6 6. 政党や政治家を支援する物を買った… …………0.5 7. 集会や会合に出席した… …………………………8.6 8. 政党・団体の新聞や雑誌を買って読んだ… ……4.7 9. 政党・団体の一員として活動した… ……………2.0 10. 政治問題をとりあげた番組を見たり,
新聞記事を読んだ… …………………………… 60.2 11. 政治問題をとりあげた記事を,
インターネットで読んだ… …………………… 21.8 12. 知人,友人と政治問題を話題にした… ……… 38.4 13. 政治に関する意見を,ツイッターなど
インターネットに書き込んだ… …………………2.0 14. 特に何もしなかった… ………………………… 25.9 15. 無回答… ……………………………………………1.2 -宗教的行動(MA)-
第 37 問 宗教とか信仰とかに関係すると思われること
がらで,あなたが行っているものがありますか。あり
ましたら,次の中からいくつでも○をつけてください。
1. ふだんから,礼拝,お勤め,修行,
布教など宗教的な行いをしている… ………… 9.3 %
2. おりにふれ,お祈りやお勤めをしている…… 18.0 3. 年に1,2回程度は墓参りをしている… ……… 70.0 4. 聖書・経典など宗教関係の本を,
おりにふれ読んでいる… …………………………5.7 5. この1,
2年の間に,身の安全や商売繁盛,
入試合格などを,祈願しにいったことがある…… 43.5 6. お守りやお札など,魔よけや縁起ものを
自分の身のまわりに置いている… …………… 47.5 7. この1,2年の間に,おみくじを引いたり,
易や占いをしてもらったことがある… ……… 32.5 8. 宗教とか信仰とかに関係していると
思われることがらは,何も行っていない… ……8.9 9. 無回答………………………………………………1.2 ふだ
-信仰・信心(MA)-
第 38 問 また,宗教とか信仰とかに関係すると思われ
ることがらで,あなたが信じているものがありますか。
もしあれば,次の中からいくつでも○をつけてくださ
い。
1. 神………………………………………………… 37.9 %
2. 仏………………………………………………… 45.3 3. 聖書や経典などの教え……………………………6.8 4. あの世,来世…………………………………… 13.9 5. 奇跡……………………………………………… 19.4 6. お守りやお札などの力………………………… 26.0 7. 易や占い……………………………………………6.5 8. 宗教とか信仰とかに関係していると
思われることがらは,何も信じていない… … 24.5 9. 無回答………………………………………………3.9 ふだ
-信じているもの・あると思うもの(MA)-
第 39 問 次の中で,信じているものや本当にあると思
うものに,いくつでも○をつけてください。
248 │ NHK 放送文化研究所年報 2014
1. 風水… …………………………………………… 11.0 %
2. パワースポット… ……………………………… 14.2 3. 霊視などの霊能力… …………………………… 12.1 4. 虫の知らせ,第六感… ………………………… 44.2 5. 超能力… ……………………………………………6.0 6. 宇宙人… ………………………………………… 14.4 7. 血液型による性格分類… ……………………… 25.1 8. 大安,仏滅,友引などの日柄… ……………… 26.2 9. 厄年… …………………………………………… 30.8 10. たたり… ……………………………………………8.4 11. 信じているものや本当にあると思うものは,
この中にはない… ……………………………… 18.9 12. 無回答… ……………………………………………2.8 -生活程度-
第 40 問 あなたの生活程度は,世間一般の人と比べて,
次のように分けるとすれば,どれに入ると思いますか。
次の中から1つだけ○をつけてください。
1. 上………………………………………………… 0.9 %
2. 中の上…………………………………………… 26.3 3. 中の下…………………………………………… 49.9 4. 下の上…………………………………………… 18.4 5. 下の下………………………………………………3.2 6. 無回答………………………………………………1.3 -性-
第 41 問(省略)
-生年-
第 42 問(省略)
-ライフステージ-
第 43 問 次の中で,あなたに当てはまるのはどれでし
ょうか。
1. 結婚したことはない…………………………… 21.5 %
< 夫または妻がいる >
2. 子どもはいない……………………………………6.1 3. いちばん年下の子どもが中学生以下………… 20.8 4. いちばん年下の子どもが中学生より大きい…… 39.0 < 夫または妻と離別・死別した >
5. 子どもはいない……………………………………0.9 6. いちばん年下の子どもが中学生以下……………1.2 7. いちばん年下の子どもが中学生より大きい……8.2 8. 無回答………………………………………………2.3 -学歴-
第 44 問 あなたが最後に卒業された学校を,次の中か
ら1つだけ○をつけてください。(在学中の方は,現
在通っている学校をお答えください)
ただし専門・専修学校などは除きます。
< 卒業 >
1. 中学校(旧制小学校,高等小学校)… ………… 14.4 %
2. 高等学校(旧制中学校,女学校)… …………… 42.2 3. 高等専門学校・短期大学(旧制高等学校)… … 18.0 時系列調査「日本人の意識」の変遷
-職業-
第 46 問
(サンプル構成参照)
-雇用形態-
第 47 問
(サンプル構成参照)
4. 大学・大学院…………………………………… 19.5 < 在学中 >
5. 高等学校,高等専門学校(1~3年生)… ………2.8 6. 高等専門学校(4,5年生),短期大学,大学……2.3 7. 大学院………………………………………………0.1 8. 無回答………………………………………………0.7 -生計維持者-
第 45 問 お宅では,生活していくための収入は,どの
ように確保していますか。次の中で当てはまるもの1
つに○をつけてください。
1. おもに自分が働いて得ている………………… 22.8 %
2. 自分以外の家族が働いて得ている…………… 19.6 3. 自分を含めた家族が働いて得ている………… 31.3 4. 年金や貯蓄,配当などで得ている…………… 23.9 5. 仕送りなどで得ている……………………………0.3 6. その他………………………………………………1.6 7. 無回答………………………………………………0.4 サンプル構成
性
全 体
男
1,200
47.1
2,547 人
100.0 %
女
1,347
52.9
16-19 歳
113
4.4
20 代
250
9.8
年 層
40 代
450
17.7
30 代
395
15.5
50 代
384
15.1
男の年層
16-19
歳
54
2.1
60 代
472
18.5
70 歳以上
483
19.0
女の年層
20 代
30 代
40 代
50 代
60 代
128
5.0
179
7.0
219
8.6
173
6.8
232
9.1
70 歳
以上
215
8.4
16-19
歳
59
2.3
20 代
30 代
40 代
50 代
60 代
122
4.8
216
8.5
231
9.1
211
8.3
240
9.4
70 歳
以上
268
10.5
職 業
農林
漁業
自営業
販売
サービス
技能
作業
事務
技術
経営
管理
56
2.2
201
7.9
294
11.5
327
12.8
407
16.0
98
3.8
雇 用 形 態
契約
正規の
パート・
派遣
社員・
その他
職員・
アルバイト
社員
嘱託
従業員
718
316
123
24
21
28.2
12.4
4.8
0.9
0.8
専門
自由
その他
70
2.7
無回答
非雇用
11
0.4
1,334
52.4
100 万
以上
の市
534
21.0
主婦
生徒
学生
無職
無回答
490
19.2
115
4.5
420
16.5
69
2.7
都 市 規 模
30 万
10 万
5万
以上
以上
以上の
の市
の市
市町村
539
618
404
21.2
24.3
15.9
5万
未満の
市町村
452
17.7
249
Fly UP