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第41期第2四半期 事業のご報告
株主の皆さまへ 第41期第2四半期事業のご報告 2 0 0 8 年 7月1日から2 0 0 8 年 1 2月3 1日まで ホームページで当社に関する 様々な情報がご覧いただけます。 ホームページアドレス http://www.furuyametals.co.jp/ 〒170-0005 東京都豊島区南大塚2-37-5 MSB-21南大塚ビル TEL. 03-5977-3388 FAX. 03-5977-3371 MESSAGE 株 主 の 皆 さ ま へ 世界的な景気低迷で、経営環境が一気に悪化 V字回復を期して、経営効率向上に取り組んでいます エレクトロニクス、 自動車産業の低迷 力大学との産学共同研究にもいっそう力を注いでいきます。 2009 年 6月期の見通しについて 2009 年 6月期第 2 四半期は、米国のサブプライムローン ここ数年の研究開発によって、今後につながる芽も生まれ 2009 年に入っても 「100 年に1 度」 といわれる世界的不況 問題に端を発する金融危機が拡大し、 その影響が実体経済 ています。例えば、家庭用燃料電池用材料、有機 EL 素材、 の出口は見えず、 わが国経済も一段と厳しさを増しています。 にまで及んで世界的な不況が深刻化しています。 次世代ソーラーパネル材料などは、 それぞれ近い将来には事 しかし、当社が関わるハイテク、 エネルギー、環境関連事業 わが国経済においても、株価の急落、個人消費の低迷、 業化できるものと期待しています。 さらに、 それに続く可能性を は、 いずれも中長期的に大きな成長発展が期待できる社会 円高によって、 これまで景気を牽引してきたエレクトロニクス産 秘めた画期的な研究成果もいくつか生まれています。 性の高い分野です。当社は、単に材料を提供するのではなく、 業や自動車産業などが一転厳しい状況におちいり、急激な 一方、当社の事業の柱である電子部門や薄膜部門、 セン フルヤ金属でしか提供できない高機能・高品質の製品をタイ 需要減退により、設備稼働の見直し・凍結などが進行、当社 サー部門などにおいては、製品力や品質の向上を図るととも ムリーに開発・提供することで付加価値を高めることに注力 をとりまく経営環境も急速に悪化しました。 に、 お客様との関係強化を一段と進め、次なる発展に 「なくて していきます。経済環境には厳しいものがありますが 「今だから この 結 果、当 第 2 四 半 期(累 計)の 業 績 は、売 上 高 はならないパートナー企業」 としての地位を確固としたものにし できる事をしっかりやる」精神で、 いっそうの経営効率向上、強 14,103 百万円にとどまりましたが、第 1 四半期の実績もあっ たいと考えています。 固な財務体質づくり、人材開発などを推進し、企業価値をさら て、経常利益は1,283 百万円、四半期純利益 759 百万円 また、原材料については需給のゆるみによって価格は下落 に高めて株主の皆様のご期待にお応えしていきたいと考えて を確保しました。 傾向ですが、希少なプラチナグループメタル (PGM) の重要 おります。 性は今後いっそう高まっていきます。当社は、 これをふまえてリ 2009 年 6 月期の業 績 見 通しにつきましては、売 上 高 経営効率向上とともに研究開発に注力 サイクル技術の強化に加え、三菱マテリアル株式会社、三菱 20,303 百万円(前期比 42.7%減) 、経常利益 631 百万円 当社は、 このような事態をいちはやく予測して、事業計画を 商事株式会社との共同による 「都市鉱山」 からの貴金属回 (同 77.4%減)、当期純利益 358 百万円(同 78.5%減) を 見直しました。 ここ6、7 年にわたって急成長を遂げ、拡大す 収にも引き続き着実に取り組んでいきます。 見込んでおります。 る需要に応えるために積極的に設備投資や研究開発投 そして、 「イリジウム、 ルテニウムで世界一」 を目標として、新 株主の皆様には、 よりいっそうのご支援ご鞭撻を、 よろしく 資、人材の育成強化などを進めてきました。 そこで、 この機会 たな用途開発にも積極的に取り組んでまいります。 お願い申し上げます。 をとらえて経営効率向上につながる諸施策を重点的に推進 たかひと 代表取締役社長 古屋 堯民 しています。 ただし、研究開発については、当社の将来を担う価値の源 泉として、 つくば研究開発センターの強化とともに、全国の有 01 02 FOCUS フルヤの取り組み ■最強の酸化物分散型強化白金 GS-FPO 光学レンズや薄型テレビ用ガラスの高品質・高性能化に貢献 「鉄は熱いうちに打て」 といいますが、白金も鍛えることで「しなかやで高温に強い」素材になります。光学レンズなどに使 用される高性能ガラスの製造では、不純物が溶け込まないように白金製の溶解器具や容器が使われています。 散し、小さな結晶粒の白金が層状に重なった状態になります。 に性能を高めた GS-FPOを開発しました。GS-FPO は、高温 これが「酸化物分散型強化白金」 で、層状の白金が壁になっ 強度が高まっただけでなく、白金の結晶の成長をさらに抑える て表面や内部に少々亀裂ができても不純物が溶け出さないの ことで耐久性が一段と向上しました。 それを実証するのが写真 で、容器の寿命が大幅に伸びました。 2で、写真 1 の白金の変化に比べて、高温にさらされた後でも 層状構造がほとんど変化していません。GS-FPO は伸び(高 フルヤ金属は、 その高品質・高耐久性化に取り組み、最強の GS-FPO(Grain Stabilized Furuya Platinum alloys with fine Oxide particles) を開発しました。 温クリープ特性) も良いので亀裂の発生を抑制し、溶接部の フルヤ金属独自に高性能材料を開発 劣化が抑えられるのが大きな特色です。 フルヤ金属の GS-FPOを使ったガラス溶解器具は、半導 酸化物分散型強化白金は、1960 年代後半に欧州で製品 体製造用の縮小露光装置の高性能レンズ、光学顕微鏡から 化されました。当初、 フルヤ金属はこの材料を輸入して加工し デジタルカメラ用レンズなどの素材となる光学ガラスの製造 しかし、白金容器も、高温下で長時間使用するうちに超微 ていました。 しかし、従来の酸化物分散型強化白金は、連続溶 や、液晶テレビ、 プラズマテレビなどのガラス製造用として、全 細な亀裂が生じたり、 ガラス漏れを起こしたりして、 そこから不 解槽(溶解槽、脱泡槽、撰塊槽、徐冷槽をパイプでつないだ装 世界のガラスメーカーに提供しています。 高性能ガラスの製造には、少量生産用の「ルツボ溶解方 純物が溶け出すようになります。使用前・使用後の容器の断 置)の溶接部での強度や伸びの違いによるトラブルが起きる フルヤ金属は、 イリジウムルツボなどを併せて、 これからも世 式」 と量産性の高い「連続溶解方式」 があります。原料として 面組織を見ると、 白金の結晶粒が徐々に大きくなり、結晶の粒 ため、約 5 年前に、独自に“よりしなやかで強い”材料を開発 界トップの高性能ルツボメーカーとして、世界のハイテク製品 高 純 度 の 酸 化 物を精 密 に 調 合したものを1,200 度から 界から亀裂が広がることがわかります。 ( 写真 1) し、 「FPO」 として製品に使用してきました。 の進化に貢献していきます。 1,500 度の高温で溶かします。 このとき、容器から不純物が溶 そこで、白金に微量の酸化物を混ぜて分散させる方法が開 フルヤ金属では、 その後も研究開発を続け、2008 年にさら け込むとガラスの性能を損なうので、 白金製の器具・容器が使 発されました。 ちょうど日本刀を鍛えるように、白金素材を高温 われてきました。 にして圧延と折りたたみを繰り返すことで、酸化物が均一に分 白金に微量の酸化物を分散する 白金の使用前と高温使用後の断面組織〈写真1〉 GS-FPOの使用前と高温使用後の断面組織〈写真2〉 Key Word GS-FPO の仲間たち GS-FPO の仲 間には、GS-FPO10%Rh(ロジウムを10% 加えた白金 合 金)や、 GS-FPO5%Au (金を5% 加えた白金合金) があります。 GS-FPO10%Rhは、液晶ディスプレイ用ガラスの製造などに、GS-FPO5%Auは、 蛍光 X 線分析装置用の高性能ガラス部品の製造用に使われています。 使用前 使用後 使用前 使用後 蛍光X線分析装置のガラスビード作成用容器 03 04 業績の概況 データハイライト 第41期第2四半期におけるわが国経済は、米国大手金融機関の破綻をきっかけに金融不安が世界に拡大し、株価や不動 産市況の下落、円高、個人消費の冷え込み等により、設備稼働の見直し・凍結が進行し、急激に景況感が悪化しました。 このように経済環境が激変する中で、当社の第41期第2四半期 (累計) は、売上高14,103百万円、営業利益1,362百万円、 経常利益1,283百万円、四半期純利益759百万円となりました。 (注) 四半期財務諸表作成に係る会計処理の原則・手続、表示方法の変更により、前年同期比を記載していませんが、2008年6月期の第2四半期業績 (累 計) は、 売上高16,746百万円、 営業利益1,257百万円、 経常利益1,224百万円、 四半期純利益722百万円でした。 ■売上高 ■経常利益 (百万円) 第2四半期(中間) 40,000 30,000 通期 通期見込 25,893 20,303 16,746 ■センサー部門 携帯電話用など電子部品製造装置向け単結晶育成用ル 半導体市況の低迷が長期化する中で、半導体製造装置の ツボなどの需要は大幅に減少したものの、医療機器向け単結 出荷も急減したため、 センサーの出荷も大きく減少しました。既 晶製造装置用ルツボの需要は堅調に推移しました。光学ガラ 存装置の稼働率も低下傾向にあるため、 リプレース需要も厳し ス向け溶解装置は、各社の設備稼働率の低下、設備更新の い状況が続き、半導体分野以外の需要掘り起こしも苦戦を強 延期などの影響もあって減少、 また、各社からのコスト低減要 いられ、業績に大きく寄与するまでに至りませんでした。 請もあり利益率も低下しました。 第2四半期(累計)の売上高は676百万円、売上総利益 第2四半期(累計) の売上高は4,209百万円、売上総利益 176百万円となりました。 1,224 07/6 触媒製造用材料としての貴金属化合物製品の需要、回収・ クルに伴う回収・精製需要は、第1四半期は堅調でしたが、年 精製需要 (リサイクル需要) は、総じて無難に推移しました。 末にかけてパソコンなどの出荷台数低迷の影響を受けて減少 第2四半期(累計) の売上高は2,388百万円、売上総利益 しました。 は453百万円となりました。 第2四半期(累計) の売上高は6,830百万円、売上総利益 1,278百万円となりました。 第2四半期(中間) 0 09/6 通期 通期見込 2,000 759 631 07/6 08/6 09/6 (円) 第2四半期(中間) 600 573.17 通期 通期見込 1,667 1,500 400 1,060 1,000 0 435 248.49 358 07/6 378.46 322.73 759 722 08/6 09/6 260.96 200 0 123.07 07/6 08/6 09/6 (注)2007年5月1日付で株式1株につき2株の株式分割を行っております。 ■部門別売上高(当第2四半期) 合計:14,103百万円 センサー部門 676 ■部門別売上総利益(当第2四半期) 合計:2,241百万円 その他 2,388 電子部門 4,209 百万円 薄膜部門 6,830 05 1,283 ■1株当たり四半期純利益 (百万円) 500 HDの記録容量増大用薄膜材料等のターゲット需要、 リサイ 08/6 ■四半期純利益 333百万円となりました。 ■その他部門(ケミカル製品・回収精製) 1,000 通期見込 1,783 10,000 0 ■薄膜部門 2,000 通期 2,802 14,103 10,319 ■電子部門 第2四半期(中間) 3,000 35,458 20,000 (百万円) その他 453 センサー部門 176 電子部門 333 百万円 薄膜部門 1,278 06 財務諸表の要旨 貸借対照表 損益計算書 キャッシュ・フロー計算書 (単位:百万円) 科目 前期 当第2四半期 2008年6月30日 2008年12月31日 (資産の部) 流動資産 現金及び預金 受取手形及び売掛金 たな卸資産 その他 固定資産 有形固定資産 無形固定資産 投資その他の資産 資産合計 科目 前期 当第2四半期 2008年6月30日 2008年12月31日 (負債の部) 16,879 922 4,242 10,938 775 6,518 5,699 159 659 23,398 17,549 1,008 2,706 13,230 604 6,332 5,490 155 687 23,882 (単位:百万円) 科目 売上高 流動負債 9,724 支払手形及び買掛金 3,204 短期借入金 4,000 1年以内返済予定長期借入金 1,034 その他 1,485 固定負債 4,248 長期借入金 3,953 その他 295 負債合計 13,972 9,660 2,057 5,500 964 1,138 4,094 3,781 312 13,754 売上原価 売上総利益 販売費及び一般管理費 営業利益 営業外収益 営業外費用 経常利益 特別利益 特別損失 税引前四半期純利益 法人税等 (純資産の部) 株主資本 資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 評価・換算差額等 純資産合計 負債純資産合計 9,427 1,888 1,857 5,685 △4 △1 9,425 23,398 10,127 1,888 1,857 6,386 △4 — 10,127 23,882 四半期純利益 前中間期 当第2四半期 2007年7月1日∼ 2007年12月31日 2008年7月1日∼ 2008年12月31日 16,746 14,630 2,116 859 1,257 68 100 1,224 0 0 1,225 502 722 14,103 11,862 2,241 879 1,362 68 147 1,283 5 9 1,279 520 759 (単位:百万円) 科目 前中間期 当第2四半期 2007年7月1日∼ 2007年12月31日 2008年7月1日∼ 2008年12月31日 営業活動によるキャッシュフロー △ 投資活動によるキャッシュフロー 財務活動によるキャッシュフロー 現金及び現金同等物に係る換算差額 現金及び現金同等物の増減額 現金及び現金同等物の期首残高 現金及び現金同等物の四半期末残高 3,562 713 4,606 0 331 939 1,271 △ 870 244 1,199 0 85 912 998 △ △ (注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。 (注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。 (注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。 07 08 会社概要 (2008年12月31日現在) 株式の状況 (2008年12月31日現在) 商号 株式会社フルヤ金属 発行済株式総数 2,910,206株 創業 1951年(昭和26年)3月 株主数 893名 設立 1968年(昭和43年)8月22日 資本金 1,888,199千円 従業員数 268名 役員 代表取締役 古屋 堯民 取締役 吉田 隆夫 取締役 郷 文明 取締役 島 一夫 取締役 川崎 充昌 取締役 中川 英樹 取締役 アルバート・ジェイミソン 監査役 伊能 正郎 監査役 山内 喜久夫 監査役 福嶋 弘榮 執行役員 河又 隆 執行役員 丸子 智弘 外国法人・ 外国個人 14.70% 外国法人・ 外国個人 5.26% 国内の法人 1.68% 金融商品 取引業者 0.32% 金融商品 取引業者 2.02% 金融機関 2.24% 株主メモ 事業年度 中間配当金受領株主確定日 中間配当を行う場合12月31日 定時株主総会 毎年9月 株主名簿管理人 三菱UFJ信託銀行株式会社 特別口座の口座管理機関 三菱UFJ信託銀行株式会社 同連絡先 国内の法人 12.72% 三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部 〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号 個人・その他 45.00% TEL 0120-232-711(通話料無料) 個人・その他 88.80% 金融機関 27.26% 7月1日∼翌年6月30日 期末配当金受領株主確定日 6月30日 上場証券取引所 ジャスダック証券取引所 公告の方法 電子公告により行います。 公告掲載URL http://www.furuyametals.co.jp/ (ただし、電子公告によることができない事故、その他のやむを得ない 株式数比率 事由が生じたときは、日本経済新聞に公告いたします。) 株主数比率 (ご注意) 大株主一覧 1. 株券電子化に伴い、株主様の住所変更、買取請求その他各種お手続きにつきましては、原則、口座を開設され (上位10名) ている口座管理機関(証券会社等)で承ることとなっております。口座を開設されている証券会社等にお問合 せください。株主名簿管理人(三菱UFJ信託銀行)ではお取り扱いできませんのでご注意ください。 2. 特別口座に記録された株式に関する各種お手続きにつきましては、三菱UFJ信託銀行が口座管理機関となっ 株主名 古屋 堯民 三菱商事株式会社 515 364 17.72 12.52 日本トラスティ・サービス 信託銀行株式会社(信託口) 228 7.86 ロンミンピーエルシー 200 6.87 日本マスタートラスト 信託銀行株式会社(信託口) 155 5.33 140 129 100 70 4.81 4.44 3.43 2.40 70 2.40 古屋 瑛夫 水口 美津 古屋 慶夫 株式会社三菱東京UFJ銀行 日興シティ信託銀行株式会社 (投信口) 09 持株数(千株)持株比率(%) ておりますので、上記特別口座の口座管理機関(三菱UFJ信託銀行)にお問合せください。なお、三菱UFJ信 託銀行全国各支店にてもお取次ぎいたします。 3. 未受領の配当金につきましては、三菱UFJ信託銀行本支店でお支払いいたします。 10