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~~山の点検してみましょう~~
林家通信 か ふ か 第 65 号 鹿深のもり 発行:平成27年(2015 年)7 月 23 日 甲賀森林整備事務所長 井上清 今年度、甲賀森林整備事務所長を務めることになり ました。県下で最も熱心な林業地域で仕事ができるこ とを光栄に感じています。 さて、ニホンジカによる植生被害をはじめ、様々な 変化が山の中で起こっています。豪雨災害が多発傾向 にあるなか、危険なサインは見逃せません。このこと から、今年度より当事務所に水源林保全巡視員を一名 配置し、違法開発の監視や治山施設点検を含め、森林 地域の異常について強力な見回りを進めています。 間伐と森林作業道の整備された林分 未来に引き継ぐべき貴重な森林の現状を知り、今、何をするべきなのかを真剣に考えましょう。 地域の人々が、大いなる関心を森林に向けられるよう願っています。 ~~山の点検してみましょう~~ 甲 賀 市 甲 賀 町 油 日 の 極 楽 寺 の 寺 山 で 、 5 月 29 日 に 寺 の 役 員 と 間 伐 の 選 木 研 修 を 実 施 し ま し た 。寺 山 は 、ヒ ノ キ 林 の 23 年 生 、面 積 0.3h a 、成 立 本 数 1,600 本 / h a で した。役員は、「あと 2 回で手入れ(間伐)を終え、収穫できる山にしたい。木材 は鐘楼棟の柱として、本堂の建材として利用したい。」と寺の役員は話しておられ ました。 研 修 で は 、手 入 れ を 終 え た 段 階 の 成 立 本 数 を 800 本 / ha と 想 定 し 、伐 採 率 30% の 間伐を2回実施することを提案しました。 これまで、植栽、下刈り、間伐、枝打 ちと作業を施されてきた山が、今、身近 なことに利用できる時期を迎えつつあり ます。甲賀地域では、スギ・ヒノキの人 工林が森林の55%を占めています。こ の豊富な森林資源を活かすため、地域で 良 い 環 境 を 次 代 へ 引 き 継 ぐ た め 、今 一 度 、 自分たちの山を見直しましょう。山を歩 いてみるといいアイデアが出てくるかも しれません。県担当者もご連絡いただけ れば、山歩きにご一緒させていただきた いと考えています。 熱心に選木研修に取り組む役員さん ~~地域の木で建てる取組~~ びわ湖材を使って建築された「グループホーム ま ご こ ろ・土 山 」が 、甲 賀 市 土 山 町 南 土 山 に 4 月 からオープンしています。建物は木造平屋建て、 68㎥のびわ湖材が、通し柱、梁、桁などの構造 材として使用されています。原木は甲賀地域で生 産され、製品は滋賀中央森林組合が納品していま す。 平成26年度に琵琶湖森林づくり事業のびわ湖 材利用促進事業として取り組まれ、短納期に木材 を調達・提供するため、関係者の調整もスムーズ に行われました。 グループホーム まごころ・土山 ま た 、甲 賀 市 に 続 き 、6 月 1 日 に 湖 南 市 で「 公 共 建 築 利用者の居住スペース 物 等 に お け る 地 域 産 木 材 の 利 用 方 針 」が 策 定 さ れ ま し た ので、湖南市でもびわ湖材利用促進事業に取り組むことが可能となりました。 今後、県、市等の公共建築物や公民館等の地域の拠点施設でびわ湖材利用が定着 す る よ う に 森 林 所 有 者 の 皆 さ ま は 、び わ 湖 材 を 使 用 す る 意 義 を 理 解 す る に 止 ま ら ず 、 関係機関へ強く働きかけ、びわ湖材利用の応援団長となっていただきたいと思いま す。 びわ湖材利用促進事業 事業主体:市町、学校法人、社会福祉法人 補助率:2/3 部材購入費のみ対象。補助金上限額、1,000万円、ただし、内装木質化のみは500万円 平成27年10月3日(土)10:00~15:30 場所:長浜市豊公園(長浜市公園町) 参加費無料 内容:森や木の魅力を感じるイベントが盛りだくさん。体験、展示、販売、実演など。 ※参加希望者は下記までお問い合わせください。 <編集・発行 & 問合せ先> 滋賀県甲賀森林整備事務所 林業振興 担当 北村 TEL 0748-63-6117 FAX 0748-63-3927 Email [email protected] HP http://www.pref.shiga.jp/minakuchi-pbo/ringyo/index.html