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中華人民共和国森林法
(中文原版:http://www.forestry.gov.cn/portal/main/s/24/content-204780.html) 【日中林業生態研修センター計画仮訳】 中華人民共和国森林法 (1984 年 9 月 20 日、第 6 期全国人民代表大会常務委員会第 7 回会議で採択、1998 年 4 月 29 日第 9 期全国人民代表大会常務委員会第 2 回会議『「中華人民共和国森林法」改正 に関する決定』に基づき改正) 第一章 総則 第一条 森林資源の保護、育成、合理的な利用を図り、国土の緑化を加速し、森林の保 水・土壌保全、気候調節、環境改善、林産物の提供などの役割を発揮させ、社会主義建 設と国民生活の需要に適応するために、特に本法を制定する。 第二条 中華人民共和国領域内で森林、林木の栽培・植栽、伐採利用、及び森林、林木、 林地の経営管理活動に従事する場合、いずれも本法を遵守しなければならない。 第三条 森林資源は国の所有に属する。法律の規定により集団所有に属する場合を除く。 国及び集団が所有する森林、林木、林地、個人が所有する林木及び使用する林地は、 県級以上の地方人民政府が登記を行い、証書を発給し、所有権または使用権を確認する。 国務院は国務院林業主管部門に対して、国務院が確定する国家所有の重点森林区の森林、 林木、林地の登記、証書の発給、関係地方人民政府への通知について、権限を授けるこ とができる。 森林、林木、林地の所有者及び使用者の合法的権益は、法律によって保護を受け、如 何なる単位及び個人もそれを侵してはならない。 第四条 森林は以下の 5 種類に分かれる。 (一)防護林:防護を主要目的とする森林、林木、潅木の茂みを指し、水源涵養林、 水土保全林、防風・飛砂防備林、耕地・牧場防護林、護岸林、道路保全林を含む。 (二)用材林:木材生産を主要目的とする森林及び林木を指し、竹材生産を主要目的 とする竹林を含む。 (三)経済林:果物・ドライフルーツ、食用植物油の原料、飲料、調味料、工業原料、 薬材などの生産を主要目的とする林木。 (四)薪炭林:燃料生産を主要目的とする林木。 1 (五)特殊用途林:国防、环境保全、科学実験などを主要目的とする森林及び林木を 指し、国防林、実験林、母樹林、环境保全林、風景林、名所旧跡、革命記念地の林木、 自然保護区の森林を含む。 第五条 林業建設は营林を基礎として、森林保護を全面的に図り、造林に力を入れ、伐 採と育成を結び付け、永続的な利用という方針を実行すること。 第六条 国家は林業科学研究の奨励、林業先進技術の普及、林業科学技術水準の向上を 図る。 第七条 国家は林業農家の合法的権益を保護し、法律に基づいて林業農家の負担を軽減 する。林業農家からの不法な費用または罰金の徴収、林業農家への(利益上納の)割り 当て、林業農家からの強制的な資金調達を禁止する。 国家は造林を請け負う集団及び個人の合法的権益を保護し、如何なる単位及び個人も 造林を請け負う集団及び個人が法律に基づいて有する林木所有権及びその他の合法的権 益を侵してはならない。 第八条 国家は森林資源に対して、以下の保護的措置を実行する。 (一)森林について限度量に基づく伐採を実行し、植樹造林、封山育林 1 の奨励、森林 被覆面積の拡大を図る。 (二)国家及び地方人民政府の関係規定に基づき、集団及び個人による造林、育林に 対して経済的支援または長期貸付を行う。 (三)木材の総合利用及び木材の使用節約を提唱し、木材の代用品の開発・利用を奨 励する。 (四)育林費を徴収し、造林育林に充てる。 (五)石炭、製紙などの部門は、石炭及びパルプ・紙類などの製品の生産量に基づき、 一定額の資金を引き出し、坑木、製紙向け用材林の造成に充てる。 (六)林業基金制度を確立する。 国家は森林生態効益補償基金を設立し、生态效益を提供する防護林及び特殊用途林の 森林資源、林木の造林、保育、保護、管理に充てる。森林生態効益補償基金については、 指定費目を指定通りに使用し、流用してはならない。具体的な方法は国務院が規定する。 第九条 国家及び省、自治区人民政府は、民族自治地方の林業生产建设について、国家 の民族自治地方の自治権に関する規定に基づいて、森林開発、木材の分配、林業基金の 1 伐木・放牧などを一定期間禁じ、森林を造成すること。以下、封山育林とする――訳注 2 使用面で、一般地区に比べてより多くの自主権と経済利益を与える。 第十条 国務院林業主管部門は全国の林業活動を主管する。県級以上の地方人民政府の 林業主管部門は現地の林業活動を主管する。郷級人民政府は専任または兼任職員を配置 し、林業活動について責任を負う。 第十一条 植樹造林、森林保護は、公民が果たすべき義務である。各級人民政府は全民 義務植樹を手配し、植樹造林活動を展開しなければならない。 第十二条 植樹造林、森林保護、森林管理、林業科学研究などの分野で顕著な成果を収 めた単位または個人について、各級人民政府が表彰する。 第二章 森林経営管理 第十三条 各級林業主管部門は本法規定に基づき、森林資源の保護、利用、更新に対し て、管理及び監督を行う。 第十四条 各級林業主管部門は森林資源精査の手配、資源書類制度の確立、資源変化状 況の把握について責任を負う。 第十五条 以下に掲げる森林、林木、林地の使用権は法律に基づいて譲渡することがで き、法律に基づいて、価格評価した上での現物出資、または合弁、合作(共同経営)に よる造林、林木経営の出資、合作(共同経営)の条件とすることも可能であるが、林地 を非林地に変更してはならない。 (一)用材林、経済林、薪炭林 (二)用材林、経済林、薪炭林の林地使用権 (三)用材林、経済林、薪炭林の伐採跡地、火災跡地の林地使用権 (四)国務院が規定するその他の森林、林木及びその他の林地使用権。 前項規定に基づく、譲渡、価格評価した上での現物出資、または合弁、合作(共同経 営)による造林、林木経営の出資、合作(共同経営)の条件とする場合、既に取得済み の林木伐採許可証を同時に譲渡することが可能であり、それと同時に譲渡双方はいずれ も本法の森林、林木伐採及び更新造林に関する規定を遵守しなければならない。 本条第一項が規定する状況を除き、その他の森林、林木及びその他の林地使用権を譲 渡してはならない。 具体的な方法は国務院が規定する。 3 第十六条 各級人民政府は林業長期計画を制定しなければならない。国有林業企業・事 業所・単位及び自然保護区は、林業長期計画に基づき、森林経営案を編成し、上級主管 部門に報告、認可後に実行すること。 林業主管部門は農村集団経済組織及び国有の農場、牧場、鉱工業企業などの単位によ る森林経営案の編成を指導しなければならない。 第十七条 単位間で発生する林木、林地所有権及び使用権をめぐる紛争は、県級以上の 人民政府が法律に基づいて処理する。 個人間、個人と単位との間で発生する林木所有権及び林地使用権をめぐる紛争は、現 地の県級または郷級人民政府が法律に基づいて処理する。 当事者は人民政府の処理決定に不服な場合、通知を受領した日から 1 ヵ月以内に、人 民法院(=裁判所)に提訴することができる。 林木、林地の権利帰属をめぐる紛争が未解決の場合、いかなる一方も紛争の対象とな っている林木を伐採してはならない。 第十八条 踏査、鉱物の採掘、各種建設事業を行なう場合、林地の占用を避ける、また は占有面積を少なくすること。林地を占用または収用する必要がある場合は、県級以上 の人民政府の林業主管部門による審査、同意を経た後、土地管理に関する法律、行政法 規に基づき、建設用地の許認可手続きを行うとともに、土地使用単位は国務院の関係規 定に従い、森林植生回復費を納めなければならない。森林植生回復費については、指定 費目を指定通りに使用し、林業主管部門は関係規定に基づき、植樹造林を統一的に手配 し、森林植生の回復を図る。植樹造林面積は林地の占用、収用によって減少した森林植 生面積を下回ってはならない。上級林業主管部門は下級林業主管部門による植樹造林の 手配、森林植生の回復状況について、定期的に督促、検査を行わなければならない。 如何なる単位及び個人も森林植生回復費を流用してはならない。県級以上の人民政府 の監査機関は森林植生回復費の使用状況に対する監督を強化しなければならない。 第三章 森林保護 第十九条 地方各級人民政府は関係部門を組織して森林保護組織を設立し、森林保護活 動に責任を負わなければならない。実際の需要に基づいて、面積が広い森林区で森林保 護施設を増やし、森林保護を強化する。有林地及び森林区の下部の単位(最下部の組織) 4 による、森林保護規約の締結、大衆による森林保護活動の手配、森林保護責任区の画定、 専任または兼任森林保護員の配置を督促する。 森林保護員については、県級または郷級人民政府が任命することができる。森林保護 員の主要職責は、森林の巡回保護、森林資源の破壊行為の阻止。森林資源を破壊した者 に対して、森林保護員は現地関係部門に処分を求める権利を有する。 第二十条 国家関係規定に基づき、森林区に設立される森林公安機関は、管轄区の社会 の治安・秩序の維持、管轄区内の森林資源の保護について責任を負うとともに、本法規 定に従い、国務院林業主管部門の授権範囲内で、本法第三十九条、第四十二条、第四十 三条、第四十四条に規定する行政処罰権を代行する。 武装森林警察部隊は国家が授ける森林火災の予防・消火任務を遂行する。 第二十一条 地方各級人民政府は森林火災の予防・消火活動を確実に行わなければなら ない。 (一)森林防火期間を定め、森林防火期間内における、森林区の野外での火の使用を 禁止する。特殊な状況により、火を使用する必要がある場合は、県級人民政府または県 級人民政府が権限を授ける機関の認可を経なければならない。 (二)森林区に防火施設を設置する。 (三)森林火災が発生した場合、現地の軍隊・人民、関係部門を組織して直ちに消火 にあたらなければならない。 (四)森林火災の消火によって負傷者、身体障害者、死亡者が発生した場合、国家職 員については所属単位が医療費、弔慰費を支給する。国家職員以外については出火単位 が国務院関係主管部門の規定に基づき、医療費、弔慰費を支給する。出火について、出 火単位に責任がない、または費用を確かに負担することができない場合、現地人民政府 が医療費、弔慰費を支給する。 第二十二条 各級林業主管部門は森林病虫害防除活動について責任を負う。 林業主管部門は林木種苗の検疫対象の規定、検疫区及び保護区の画定、林木種苗に対 する検疫の実施に責任を負う。 第二十三条 森林を破壊した上での開墾及び森林を破壊した上での採石、採砂、採土、 その他の森林破壊行為を禁止する。 幼樹林地及び特殊用途林内での柴刈り、放牧を禁止する。 森林及び森林周辺地区に立ち入る人員は、林業サービス向けの標識を無断で移動した 5 り、破壊したりしてはならない。 第二十四条 国務院林業主管部門及び省、自治区、直轄市人民政府は、自然地帯の典型 的な森林生態区、貴重な動植物が生長・繁殖する森林区、天然熱帯雨林区及び特殊な保 護価値を有するその他の天然森林区で、自然保護区を区画し、保護・管理を強化しなけ ればならない。 自然保護区の管理規則は、国務院林業主管部門が制定し、国務院に報告、認可を受け た後に施行する。 自然保護区以外の貴重な樹木及び森林区内の特殊な価値を備えた植物資源について、 確実に保護しなければならない。省、自治区、直轄市の林業主管部門の認可を経ずに、 伐採及び採集を行ってはならない。 第二十五条 森林区内において、国家保護の対象となっている野生動物の捕獲を禁止す る。特殊な事情によって捕獲する必要がある場合、国家の関連法規に基づいて処理する。 第四章 植樹造林 第二十六条 各級人民政府は植樹造林計画を制定し、各地の事情に適した形で、現地の 森林被覆率を高めるための努力目標を確定しなければならない。 各級人民政府は、各業界及び都市・農村住民が植樹造林計画によって確定された任務 を完了するよう手配しなければならない。 林に適した荒れ山・荒れ地で、国の所有に属する場合、林業主管部門及びその他主管 部門が造林を手配する。集団所有に属する場合、集団経済組織が造林を手配する。 鉄道・道路の両側、河川の両側、湖沼・ダムの周辺については、各関係主管単位が各 地の事情に適した措置を講じて、造林を手配する。鉱工業区、機関、学校用地、部隊営 内、農場、牧場、漁場経営地区については、各単位が造林の責任を負う。 国家所有及び集団所有の林に適した荒れ山・荒れ地は、集団または個人による造林の 請負が可能である。 第二十七条 国有企業・事業所・単位、機関、団体、部隊による造林については、造林 単位が経営を行うとともに、国家規定に基づいて林木による収益を割り当てる。 集団所有制単位が造林する林木は、当該単位の所有に帰する。 農村住民が家屋の前後、自留地、自留山に林木を植える場合、個人の所有に帰する。 6 都市部の住民及び職員が自宅の庭内に林木を植える場合、個人の所有に帰する。 集団または個人が国家所有及び集団所有の林に適した荒れ山・荒れ地の造林を請け負 う場合、請負後に植栽された林木は請け負った集団或いは個人の所有に帰する。請負契 約に別途規定がある場合、請負契約の規定に基づいて実施する。 第二十八条 新たに幼樹林地を造成する場合、及びその他の封山育林を行わなければな らない地方については、現地人民政府が封山育林を手配する。 第五章 森林伐採 第二十九条 国家は用材林の消費量は生長量を上回ってはならないという原則に基づ き、森林の年間伐採量を厳格に抑制する。国家所有の森林と林木は国有林業企業・事業 所・単位、農場、工場、鉱山を単位とし、集団所有の森林と林木、個人所有の林木は県 を単位として、年間伐採限度量を制定し、省、自治区、直轄市林業主管部門が取りまと め、同級の人民政府による審査を経た後、国務院に報告し、認可を受ける。 第三十条 国家は統一的な年度木材生産計画を制定する。年度木材生産計画は認可され た年間伐採限度量を超えてはならない。計画管理の範囲は国務院が規定する。 第三十一条 森林及び林木の伐採については、以下に掲げる規定を遵守しなければなら ない。 (一)成熟した用材林は状況に基づき、択伐、皆伐、漸伐方式をそれぞれ採用し、皆 伐については厳格に抑制するとともに、伐採を行う年または次の年のうちに更新造林を 完了しなければならない。 (二)防護林及び特殊用途林中の国防林、母樹林、環境保全林、風景林については、 保育及び更新的な伐採のみ許可する。 (三)特殊用途林中の名所旧跡及び革命記念地の林木、自然保護区の森林については、 伐採を厳禁する。 第三十二条 林木の伐採については、伐採許可証を申請し、許可証の規定に従って伐採 を行わなければならない。農村住民による、自留地及び家屋の前後の個人が所有する断 片的な林木の伐採を除く。 国有林業企業・事業所・単位、機関、団体、部隊、学校及びその他国有企業・事業所・ 単位による林木の伐採については、所在地の県級以上の林業主管部門が関係規定に基づ 7 いて審査を行い、伐採許可証を発給する。 鉄道、道路の保全林及び都市部の林木の更新伐採については、関係主管部門が関係規 定に基づいて審査を行い、伐採許可証を発給する。 農村集団経済組織による林木の伐採については、県級林業主管部門が関係規定に基づ いて審査を行い、伐採許可証を発給する。 農村住民が自留山及び個人で請け負った集団の林木を伐採する場合、県級林業主管部 門またはそれが委託する郷、鎮人民政府が関係規定に基づいて審査を行い、伐採許可証 を発給する。 竹材生産を主要目的とする竹林の伐採については、以上の各項規定を適用する。 第三十三条 伐採許可証の審査・発給部門は、認可された年間伐採限度量を超えて伐採 許可証を発給してはならない。 第三十四条 国有林業企業・事業所・単位は伐採許可証を申請する場合、伐採区の調査・ 設計文書を提出しなければならない。その他の単位が伐採許可証を申請する場合、伐採 の目的、場所、林種、林況、面積、蓄積、方式、更新措置などの内容に関する文書を提 出しなければならない。 伐採区における作業が規定に合致しない単位について、伐採許可証の発給部門は伐採 許可証を取り上げ、是正されるまで伐採を停止する権利を有する。 第三十五条 林木を伐採する単位または個人は、伐採許可証が規定する面積、株数、樹 種、期限に従って、更新造林任務を完了しなければならず、更新造林を行う面積と株数 は伐採する面積と株数を下回ってはならない。 第三十六条 森林区の木材経営及び監督管理規則は、国務院が別途規定する。 第三十七条 森林区から木材を運び出す場合、林業主管部門が発給する輸送証明書を備 えていなければならない。国家が統一調達する木材は除く。 法律に基づいて取得伐採許可証を取得した後、許可証の規定に基づいて伐採した木材 を森林区の外に運び出す場合、林業主管部門は輸送証明書を発給しなければならない。 省、自治区、直轄市人民政府の認可を経て、森林区に木材検査ステーションを設立し、 木材輸送の検査を担当させることができる。輸送証明書または物資主管部門が発給する 調達通知書を取得せずに木材を輸送しようとする場合、木材検査ステーションは制止す る権利を有する。 第三十八条 国家は貴重な樹木及びその製品、派生物の輸出を禁止、制限する。輸出を 8 禁止、制限する貴重な樹木及びその製品、派生物のリスト及び年度の輸出制限総量につ いては、国務院林業主管部門が国務院関係部門とともに制定し、国務院に報告、認可を 得る。 前項に規定する輸出を制限されている貴重な樹木またはその製品、派生物を輸出する 場合、輸出入者は所在地の省、自治区、直轄市人民政府の林業主管部門による審査を経 て、国務院林業主管部門に報告、認可を受けなければならず、税関は国務院林業主管部 門の認可文書に基づいて輸出を許可する。輸出入される樹木またはその製品、派生物が 中国が参加する国際条約によって輸出入が制限される絶滅危惧種に属する場合、国家絶 滅危惧種輸出入管理機構に輸出入許可証明書の申請手続きを行なわなければならず、税 関は輸出入許可証明書に基づいて輸出入を許可する。 第六章 法的責任 第三十九条 森林またはその他の林木を盗伐した場合、法律に基づいて損害を賠償する こと。林業主管部門が盗伐株数の 10 倍の樹木を補植するよう命じ、盗伐した林木または 換金による所得を没収するとともに、盗伐した林木の価値の 3 倍以上 10 倍以下の罰金を 科す。 森林またはその他の林木を乱伐した場合、林業主管部門が乱伐株数の 5 倍の樹木を補 植するよう命じるとともに、乱伐した林木の価値の 2 倍以上 5 倍以下の罰金を科す。 樹木の補植を拒否した、または国家関係規定に合致しない樹木を補植した場合、林業 主管部門が代わって補植を行い、必要費用は違法者が支払う。 森林またはその他の林木を盗伐、乱伐し、犯罪を構成する場合、法律に基づいて刑事 責任を追及する。 第四十条 本法規定に違反し、貴重な樹木を不法に伐採、または損なった場合、法律に 基づいて刑事責任を追及する。 第四十一条 本法規定に違反し、認可された年間伐採限度量を超えて、林木伐採許可証 を発給した、または職権を越えて林木伐採許可証、木材輸送許可証明書、輸出許可文書、 輸出入許可証明書を発給した場合、1 つ上の級の人民政府の林業主管部門が是正を命じ、 直接責任を負う主管者及びその他の直接責任者に対して、法律に基づいて懲戒処分を科 す。関係人民政府の林業主管部門が是正を命じない場合、国務院林業主管部門は直接処 9 理することができる。犯罪を構成する場合、法律に基づいて刑事責任を追及する。 第四十二条 本法規定に違反し、林木伐採許可証、木材輸送証明書、輸出許可文書、輸 出入許可証明書の売買を行なった場合、林業主管部門は不法に売買された証明書、文書、 及び不法所得を没収するとともに、不法に売買された証明書、文書の代金の 2 倍以上 3 倍以下の罰金を科す。犯罪を構成する場合、法律に基づいて刑事責任を追及する。 林木伐採許可証、木材輸送証明書、輸出許可文書、輸出入許可証明書を偽造した場合、 法律に基づいて刑事責任を追及する。 第四十三条 森林区において盗伐、乱伐された林木と知りながら不法に買付を行なった 場合、林業主管部門が違法行為の停止を命じ、不法に買い付けた盗伐、乱伐された林木 または換金による所得を没収するとともに、不法に買い付けた林木の代金の 2 倍以上 3 倍以下の罰金を科すことができる。犯罪を構成する場合、法律に基づいて刑事責任を追 及する。 第四十四条 本法規定に違反し、開墾、採石、採砂、採土、採種、脂の採取及びその他 活動を行ない、森林、林木の破壊を招いた場合、法律に基づいて損害を賠償すること。 林業主管部門が違法行為の停止を命じ、損なわれた株数の 2 倍以上 3 倍以下の樹木を補 植させ、林木の価値の 2 倍以上 5 倍以下の罰金を科すことができる。 本法規定に違反し、幼樹林地及び特殊用途林内で柴刈り、放牧を行い、森林、林木の 破壊を招いた場合、法律に基づいて損害を賠償すること。林業主管部門が違法行為の停 止を命じ、損なわれた株数の 2 倍以上 3 倍以下の樹木を補植させる。 樹木の補植を拒否した、または国家関係規定に合致しない樹木を補植した場合、林業 主管部門が代わって補植を行い、必要費用は違法者が支払う。 第四十五条 林木の伐採を行う単位または個人が規定通りに更新造林任務を完了しな かった場合、伐採許可証の発給部門は、更新造林任務を完了するまで、伐採許可証の発 給を停止する権利を有する。状況が深刻な場合、林業主管部門が罰金を科すとともに、 直接責任者に対して、所属単位または上級主管機関が懲戒処分を科すことができる。 第四十六条 森林資源保護、林業監督管理活動に従事する林業主管部門の職員及びその 他国家機関の関係職員が職権を濫用した、職責を軽んじた、私情にとらわれ悪事を働い た場合で、犯罪を構成する場合、法律に基づいて刑事責任を追及する。犯罪を構成しな い場合、法律に基づいて懲戒処分を科す。 10 第七章 付則 第四十七条 国務院林業主管部門は本法に基づいて実施規則を制定し、国務院に報告、 認可を受けた後、施行する。 第四十八条 民族自治地方で本法規定のすべてを適用することができない場合、自治機 関は本法の原則に基づき、民族自治地方の特徴と結び付け、便法または補足規定を制定 することができ、法定プロセスに従って、省、自治区または全国人民代表大会常務委員 会に報告、認可を受けた後、施行する。 第四十九条 本法は 1985 年 1 月 1 日より施行する。 11