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詳細は次の通り - 岐阜県歯科医師会
第7 4 1号 平成1 9年9月2 2日発行 歯の外傷と脳震とうを防ぐために GSHP ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ―明日からはスポーツ現場に出てみよう― 平成19年度岐阜県スポーツ健康づくり歯学協議会(GSHP協議会)総会を7月15 ! ! 日(日)午後1時30分から県歯会館4F第1会議室で開催し、26人の会員が出席し ! ! ! た。 ! ! 引き続いて午後2時30分から講演会を開催し、松田成俊・関西学院大学アメリカン ! ! フットボール部メディカルコーディネーター(医療法人社団青志会まつだ歯科医院理事 ! ! 長)が、「関西学院アメリカンフットボール部における歯科医のサポート」と題して、 ! ! ! スポーツデンティストとしての役割などを説明した。 ! &マウスガードの製作とアフターケア。 総会では足立正孝・GSHP専務理事の開 会の言葉に続いて!木幹正・同会長があいさ 'ドーピング対策。 つした。次に岡田東洋志・同副会長から平成 ②教育 18年度事業報告があり、引き続き議事に入 !スポーツ障害の予防と対処。 り、①平成18年度決算②平成19年度事業 "日常生活、口腔衛生。 計画・予算―が承認され、閉会となった。 #栄養、サプリメント、ドーピング。 $マウスガード他、防具。 閉会後は同会場で学術講演会に移った。講 %技術指導、練習法と受傷の関係。 演要旨は次の通り。 ③研究 !スポーツ障害の予防。 る歯科医のサポート=松田成俊講師 "スポーツ障害の治療。 ▽ 関西学院アメリカンフットボール部におけ #スポーツと歯科。 1.講演のゴール 松田成俊・関西学院大学ア メリカンフットボール部メ ディカルコーディネーター 「明日から①スポーツ スポーツデンティストの第一歩としてス の現場に出てみよう② ポーツ現場に歯科医師が出向き、「何かあっ カスタムメードのマウ たら手伝う」と大会本部に声をかけることが スガードを作ってみよ 重要。 う③アフターケアをし 3.ルール化 アメリカンフットボールではヘルメットと てみよう」 2.スポーツデンティ フェイスマスクで99% の顔面外傷を防ぐこ ストは何をするのか とができるが、残り 1 % の歯の外傷と脳震 ①臨床 とうを防ぐためにマウスガードの装着が必 !救命処置(救急車要請、CPR・AED 要。 1994年にその使用がアメリカンフット 使用の判断) 。 "プレーの去就の勧告。 ボールのルールに取り入れられた。アメリカ #応急処置(現場では止血・抜けた歯を歯 ンフットボールの公式規則(2000年)で 牙保存液に漬ける・整復など) 。 は「口の中に入れ、全ての上顎歯を覆うマウ $試合後治療、専門医の紹介。 スガードは、色は見た目に分りやすい色のも %リハビリテーションと復帰の許可。 の(白色や透明以外)でなければならない。 ―8 ― 第3種郵便物認可 マウスガードの取り扱いの注意点は①試 マウスガードは、ぴったりと適合しているこ とが望ましい」となっている。 合、練習中に意識して噛みしめない②洗浄の 4.スポーツデンティストへの課題 仕方③保管方法(熱で変形する)となってい る。 ①ルール マウスガードの使用期間については市販品 専門家のルール作りへの参画。 ②教育 (マウスフォームタイプとシェルライナー) 選手・指導者だけでなく、供給側のスポー の約80% は8カ月以内に交換されている。 ツに関する知識も重要=スポーツデンティス カ ス タ ム メ ー ド は5∼8カ 月23% 、9∼ トの養成。 12カ 月16% 、1∼2年32% 、2年 以 上 ③コスト が14% であり、市販品に比べ長期使用され より簡単なシステム開発と財源確保。 ている。関西学院アメリカンフットボール部 ④入手経路 での現在使用中のマウスガードの状態チェッ どこでマウスガードを入手できるのか、 ク(本人による)では、「やや破損+かなり 作ってもらえるのかを、需要側に知らせるこ 破損と認識している」が35% あった。また と。つまり、チームデンティストやスポーツ 同部でのマウスガードの平均使用個数は年間 店を含めネットワーク作りを行うこと。 1. 4個だった。その交換動機は喪失と破損。 5.カスタムメードマウスガード マウスガード交換の目安として①衝撃を吸 カスタムメードマウスガードには①シート 収するだけの弾力がない②臼歯部の厚みが2 を加圧吸引して作るもの②ロストワックス法 ミリない③前歯が強く当たっている④覆うべ で作るもの―がある。 き歯牙をすべて覆えていない⑤維持力がなく ①にはシングルレーヤーとラミネート法が 外れやすい⑥呼吸や会話を阻害する外形であ ある。ラミネートで作ったマウスガードはき る⑦表面が粗造になって清潔に保てない―な れいだが、うまく作らないと剥がれるトラブ ど。 定期的にマウスガードのチェックを行い、 ルがある。 講師はロストワックス法を採用しており、 マツダ式マウスガードとしていろいろ工夫を 改善点を見出し個人個人に合ったマウスガー ドを作ることが大切。 講演後に活発な質疑応答が行われ、閉会し している。例えば上顎前歯部は切端のみ唇側 から覆い口蓋部分をなくして下顎前歯部と咬 た。 合させない構造になっている。それにより会 話や呼吸がしやすく上顎前歯を押し出す力が かからないことと、関節後方への力がかかり にくい利点がある。 その反面、接触面積が少なくなり衝撃分散 がマイナスになるので材料や構造で解決を図 る必要がある。臼歯部はバイトさせるが咬合 位だけでなく少し自由度を与えている。叢生 のケースでは出っ張った部分は薄く仕上げ て、そこが他の部分より出っ張らないように する。 6.マウスガードのアフターケア ―9 ― 【大塩 総尾】