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「新エネルギー政策の最近の動向について」
第2回再生可能エネルギー にかかる県市町研究会 平成24年(2012年)2月14日 資料3 「新エネルギー政策の最近の動向について」 平成24年1月 経済産業省資源エネルギー庁 新エネルギー対策課 再生可能エネルギー推進室 再生可能エネルギーとは? 太陽光発電 風力発電 水力発電 バイオマス 発電 その他・・・ 海洋エネルギー等 海 流 発 電 地熱発電 提供:(財)エンジニアリング振興協会 波 力 発 電 提供:㈱ジャイロダイナミクス 出典 : 資源エネルギー庁『日本のエネルギー』、 新エネルギー財団『新エネ大賞』、NEDO『新エネ百選』 等 2 (参考)「再生可能エネルギー」・「新エネルギー」の定義 非化石エネルギー源(エネルギー供給構造高度化法※) 電気、熱又は燃料製品のエネルギー源として利用することができるもののうち、 化石燃料(政令第3条)以外のもの 原子力など 再生可能エネルギー源(エネルギー供給構造高度化法※ ) Ⅰ 太陽光、風力その他非化石エネルギー源のうち、エネルギー源として永続的 に利用することができると認められるもの (法律第2条第3号より) Ⅱ 利用実効性があると認められるもの (法律第5条第1項第2号より) 大規模水力、地熱(フラッシュ方式)、空気熱、地中熱 (政令第4条) 新エネルギー利用等(新エネ法※※) Ⅰ 非化石エネルギー利用等のうち、 Ⅱ 経済性の面における制約から普及が十分でないものであって、 Ⅲ その促進を図ることが非化石エネルギーの導入を図るため特に必要なもの と定義されている。(新エネ法第2条) これから「新エネルギー源」として以下が想定される。 海洋温度差 波力 潮流(海流) 潮汐 太陽光、風力、中小水力、地熱(バイナリー方式)、太陽熱、 水を熱源とする熱、雪氷熱、バイオマス(燃料製造・発電・熱利用) (新エネ法政令第1条) ※ エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律 (平成二十一年七月八日法律第七十二号) ※※ 新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法 (平成九年四月十八日法律第三十七号) 3 日本の再生可能エネルギーの現状 4 日本のエネルギー供給構造 石油依存度は下がったが、依然として化石燃料依存度は高い。 我が国の再生可能エネルギー等の一次エネルギー供給に占める割合の推移 100% 80% 合計15,919PJ 合計19,657PJ 6% 5% 6% 7% 10% 18% 11% 合計22,761PJ 合計22,757PJ 6% 6% 13% 合計21,565PJ 12% 6% 10% 再生可能 エネルギー等 14% 15% 19% 原子力 18% 21% 17% 60% 23% 40% 65% 天然ガス 石炭 56% 20% 49% 46% 42% 2005 2008 石油 0% 1980 1990 2000 (注)「再生可能エネルギー等」の「等」には、廃棄物エネルギー回収、廃棄物燃料製品、廃熱利用熱供給、産業蒸気回収、産業電力回収が含まれる。 5 (出所)資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」を基に作成 5 日本の電源構成 ・2009年度の発電電力量のうち、再生可能エネルギー等が占める割合は約9%。 ・このうち、水力発電が約8%。 我が国の年間発電電力量の構成(2009年度) 水力 約25% 約7% 水力を除く再生可能エネルギー等 約8% 約1% 原子力 LNG火力 約29% 約29% 石炭火力 石油火力 (注)「再生可能エネルギー等」の「等」には、廃棄物エネルギー回収、廃棄物燃料製品、廃熱利用熱供給、産業蒸気回収、産業電力回収が含まれる。 (出所)資源エネルギー庁「平成22年度電源開発の概要」を基に作成 6 再生可能エネルギーの必要性 地球温暖化対策 • 太陽光、風力、水力等の再生可能エネルギーは、CO2排出量 が少ない。 エネルギー自給率の向上 • CO2(地球温暖化)問題がなかったとしても、化石燃料(有限 資源)への依存及びエネルギーの輸入依存を減らすため、再 生可能エネルギーは重要。 環境関連産業の育成 • 新たな産業を創出。地域経済、雇用創出にも貢献。 (新成長戦略、2010年6月閣議決定) 7 地球温暖化対策:CO2排出量の比較 1.2 発電燃料燃焼 【kg--CO2/kWh】 1.0 設備・運用 0.943 0.8 0.738 0.599 0.6 0.864 0.474 0.695 0 695 0.4 0.476 0.376 0.2 0.079 0.043 0.123 0.098 0.038 0.025 0.020 0.013 0.011 0 *発電燃料の燃焼に加え、原料の採掘から諸設備の建設・燃料輸送・精製・運用・保守等のために消費される全てのエネルギーを対象と してCO2排出量を算出。 *原子力については、現在計画中の使用済み燃料国内再処理・プルサーマル利用(1回リサイクルを前提)・高レベル放射性廃棄物処分 等を含めて算出。 出典:電力中央研究所報告書 8 エネルギー自給率の向上:化石燃料価格 化石燃料価格はいずれも上昇傾向。 (出典) (財)日本エネルギー経済研究所、経済産業省 9 地域経済への寄与 住宅用太陽光発電システムの設置にかかる費用のうち、太陽電池は約65%、 付属機器が約20%、設置工事が約15%を占め、施工費用は小さくない。 住宅用太陽光発電システムの価格内訳(平成21年度) (万円/kW) 70 60 50 太陽電池 付属機器 設置工事 システム総額 63.1 60.0 9.8 12.4 40 51.2 51 2 7.2 9.1 91 11.6 9.5 30 20 41.0 34.6 ○太陽電池 :太陽電池モジュール :販売に係る経費、利潤等 39.3 10 ○付属機器 :架台 :インバータ・保護装置 :接続箱 :直流側開閉器 :交流側開閉器 :余剰電力販売用電力量計 ○設置工事 :人件費 :安全対策費(足場設置)等の特殊工事費 :配線・配管等 0 既築 (出典)補助金交付実績を元に新エネ課作成 新築 全体 10 エネルギー毎の状況 11 太陽光発電:導入量の国際比較 日本の太陽電池の導入量は世界第3位(2009年時点)。 (万kW) 1,200 太陽光発電の累積導入量の推移 ドイツ 日本 アメリカ スペイン イタリア 1,000 800 985 600 352 400 263 200 164 118 0 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 (出典)Trends in Photovoltaic Applications/IEA/PVPS (注) IEA PVPS参加国:オーストラリア、オーストリア、カナダ、スイス、デンマーク、ドイツ、スペイン、フランス、英国、イスラエル、イタリア、日本、 韓国、メキシコ、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、米国、ポルトガル、マレーシア、トルコ 12 太陽光発電:生産量の国際比較 日本の太陽電池の生産量は世界第2位。中国等が躍進。 REC ScanCell(ノルウェー) 1.3% SunPower(比) 3.7% Yingli Green Energy 4.9% Suntech 6.6% Energreen Solar 1.0% United Solar Ovonic 1.1% その他 10.7% (1,140.7MW) JA Solar 4.8% Trina Solar 3.7% First Solar 米国 9.5% 13.0% (1,387.2MW) Neo Solar 1.9% E-TON 2.1% MOTECH 3.4% 台湾 13.2% (1,411.9MW) 中国 35.5% (3,779.1MW) 太陽電池生産量 10,659 .6MW (2009年) Canadian Solar 3.1% Ningbo 2.4% Solarfun 2.1% China Sunergy 1.5% ドイツ 13.4% (1,432.7MW) 日本 14.1% (1,508.0MW) シャープ 5.6% Gintech 3.5% Schott Solar 1.0% SolarWorld 1.8% Bosch Solar Energy 1.9% Q-Cells 5.0% 京セラ 3.8% 三洋電機 2.4% 三菱電機 1.1% (出典)PV News.2010.5をもとに資源エネルギー庁作成 ※上図の企業別生産量のグラフについては、米国のFirst Solarは米国内での生産量とドイツ工場とマレーシア工場の生産量の合計値を米国 の生産量としてカウントしている。同様に、ドイツのQ-Cellsは、マレーシア工場での生産量をドイツの生産量としてカウントし、また同じくドイツ のSolarWorldにおいても、米国工場での生産量をドイツの生産量としてカウントしている。 13 風力発電:導入量の国際比較(1) 世界の導入拡大と同じペースで普及してきたが、近年失速。 風力発電累積導入量の推移 世界(万kW) 日本(万kW) 18,000 400 16,000 14 000 14,000 12,000 世界(万kW) 350 日本(万kW) 300 250 10,000 200 8,000 150 6,000 4,000 100 2,000 50 0 0 1996 (出典)NEDO、GWEC 1998 2000 2002 2004 2006 2008 14 風力発電:導入量の国際比較(2) 日本の累積導入量は世界13位。 (GW) Cumulative Istallation (2009) 累積導入量(2009年) 40 35 30 20 15 10 5 0 日本 Japan オランダ Netherlands Canada Denmark Portugal イギリス ポルトガル デンマーク カナダ UK France イタリア フランス Italy インド India スペイン Spain ドイツ Germany 中国 China 米国 USA GW 25 15