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解答解説 - Biglobe
平成 22 年度前期試験 大阪府立大学 B組 解答解説 Ⅰ 完全解答で各 3 点 合計 6 点 ① 単数 複数 ② 単数 複数 1 格 unser Kind unsere Kinder 1格 dieser Student diese Studenten 2 格 unseres Kind(e)s unserer Kinder 2格 dieses Studenten dieser Studenten 3 格 unserem Kind unseren Kindern 3格 diesem Studenten diesen Studenten 4 格 unser Kind unsere Kinder 4格 diesen Studenten diese Studenten 解説 unser は不定冠詞類(mein,dein,sein などと同じ所有冠詞) 、dieser は定冠詞類。この両者の違いは何度注意を 促したことか。dieser の er は語尾であるが、unser の er は語尾ではない。また②の Student は男性弱変化名 詞。 各 4 点 合計 40 点 あるアンケートの結果によると、かなりの数の女性たちが、お金を稼いで権力を持とうと望んでいる。 その少年はほとんど毎朝、朝食の前に新聞を読む。本を読むのも彼は大好きだ。 私はどの専攻に決めるべきなのかなあ?- 君はひょっとして将来ジャーナリストになるつもりかな? その猫は時々教授の机の上に横になっている。猫はだいたい4歳ぐらいかもしれない。 週末に彼らは彼らの自転車で海へ行く。 ここにあるこの上着が私は気に入っています。これにしておきます。- これはあなたにとてもよく似合 いますよ。 7 その少女の叔母は、料理が下手ではないにもかかわらず、自宅ではめったに料理をしない。 8 シュミット氏はしばしばスイスにいる彼の息子たちのことを考える。彼らはもうずっと前から彼に一通の メールも送ってこない。 9 チーズケーキはこのパン屋(ケーキ屋)の名物だ。僕は君たちにこのケーキを勧めるよ。 10 父親の代わりにその子供が一本のワイン(葡萄酒)を地下室からとってくる。 解説 一語一語丁寧に訳すこと。大雑把な訳はゼロ点。 1 この nach は「~によれば」。三大用法の一つ。mancher は「多くの」ではなく、 「かなりの数の」である。 2 fast は「ほとんど」 。jeden Morgen は時を表す副詞的4格で「毎朝」の意。 3 welcher は定冠詞類であると同時に、英語の which に相当する疑問詞でもある。sich für ~4 entscheiden は重要な再帰動詞で「~4 に決める」の意。 4 manchmal(時々)を meistens(たいてい)と取り違えている学生が複数名いた。 5 sie が「彼女」か「彼ら」かは、定動詞(人称変化)を見ればわかる。 6 hier を訳していない答案があった。 7 obwohl の意味が正確に取れない者が複数名いた。これは従属接続詞であり、 「~にもかかわらず」である。 8 schon lange は「すでに長いこと」。nie は「まったく~ない」。 9 定冠詞類 dieser を「これらの」と訳してくる者が時々いるが、dieser は this「この」の意味である。後ろ の名詞が複数名詞であれば「これらの」になるけれども。 10 2格支配の前置詞 statt を覚えていないと思われる答案が複数枚あった。 Ⅱ 1 2 3 4 5 6 Ⅲ 各 5 点 合計 40 点 1 Wie heißt die Tochter des Professors? 2 Die Mutter hat morgen Geburtstag. Ich schenke ihr diese Blumen. 3 Günter freut sich auf die Vorlesung über die Geschichte der Männerliebe. 4 Wir wissen, dass der Mann seit zehn Jahren in dieser Stadt wohnt. 5 In der Bibliothek darf man nicht rauchen. 6 Beim Lesen trägt mein Vater meistens eine Brille. (別解 Wenn er Bücher liest, trägt er meistens eine Brille.) 7 Sie erinnert sich immer noch gut an ihre Kindheit. 8 Wie finden Sie diese Tasche? --- Ich finde sie sehr praktisch. 解説 1 Professor のスペルが違う者がいた。 2 Geburtstag haben「誕生日を迎えている」は成句として覚えておくように指示したはず。この成句では慣用 的に無冠詞で使う。 。 3 sich4 auf ~4 freuen 「~4 を楽しみにしている」は重要な再帰熟語(再帰動詞) 4 kennen と wissen の違いに注意。 「人と面識がある」は kennen を使うが、dass の副文と一緒に使うのは wissen である。認識は kennen、知識は wissen とよく言われる。 5 ドイツ語では禁止(~してはいけない)は dürfen を否定して用いる。müssen を否定しても「~する必要は ない」の意味にしかならないので注意。 6 tragen は a→ä 型動詞。「運ぶ」の意味のほかに、衣服などを「身につけている」の意味で使う。bei の2大 用法にも注意。 。 7 sich4 an~4 erinnern「~4 を思い出す」「~4 を覚えている」は重要な再帰熟語(再帰動詞) 8 ④~finden「④を~だと思う」 Ⅳ 各 3 点 合計 6 点 誤文1 誤 ihn→正 ihm : helfen は他動詞ではなく、3 格支配の動詞であるから。 誤文2 誤 er nimmt →正 nimmt er: deshalb は und や aber のような等位接続詞ではないので、文の成分の 1つにカウントする。定形第二位の原則により、定動詞 nimmt は第二位におかれねばならないから。 解説 1 ドイツ文法における自動詞と他動詞の違いはしっかりおさえておくこと。4格を目的語にとるものだけを 他動詞といい、helfen は3格目的語をとる動詞なので、自動詞である。 2 どういうわけか正答率が異常に低かった。deshalb を従属接続詞だと思っている者が相当数いたが、 deshalb は従属接続詞ではなく、副詞的接続詞。接続詞には違いないが、und や aber のような等位接続詞 (並列接続詞、文の成分の1つにカウントしない接続詞)ではないし、dass や wenn のような従属接続詞 (副文を作る接続詞)でもない。副詞と同じように文の成分の1つにカウントする接続詞である。 Ⅴ 各4点 1 ア wegen 2 ア mögen 3 ア gehört 合計 12 点 イ seine ウ krank エ ist イ essen イ Wessen ウ Polizisten 解説 パズル系の問題だが、知識がきちんと頭の中で整理できていれば難なく正解にたどりつける。 1 weil は「~であるがゆえに」の意味の従属接続詞。「~のゆえに」(because of)の意味の前置詞は wegen。 2 gern は「好んで」の意味の副詞。話法の助動詞 mögen は本動詞で使うと「~が好きである」の意味になる。 話法の助動詞のプリントにあった例文。 3 gehören は物が主語になり、人の3格を目的語にとる動詞。「~の所有である」の意。 Ⅵ 各 3 点 合計 6 点 問1 存在の場所を表す時は例文①のように 3 格支配で用いるが、運動の方向を表す時は例文②のように 4 格 支配で用いる。 ① Das Buch liegt auf dem Tisch.(3 格支配) その本は机の上に置いてある。 ② Ich lege das Buch auf den Tisch. (4 格支配)私はその本を机の上へ置く。 問 2 動詞もしくは助動詞が、主語の人称・数に応じて人称変化した形のこと。 講評 今年の使用教科書は文法項目の順序が少し個性的なので、例年とは前期範囲の項目が異なる。そのため試験の 傾向が昨年・一昨年と微妙に違っているかもしれないが、難易度自体は例年と変わらないように作問した。 最高点は工学部の人で、110 点満点の 97 点。上位4名はいずれも理系学部男子。例年に比べて上位の層が極端 に薄くなった。例年は人間社会学部の諸君が上位に多数並ぶのだが、そのあたりが今年はごっそりいなくなっ ていて、非常にさびしい。過去問を見ることすらしていないようなのだが、いったいどういうつもりなのか。 人間社会学部の現2回生ならびに3回生は、質の高い学生がかなりたくさんいる。今年入学してきた諸君も「見 劣りする」とささやかれ続けることのないように、堅実な態度で勉学に励んでもらいたい。