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動物関連-1
9 動物関連 9 動物関連 資料9-1 シャーマントラップ確認状況 シャーマントラップによる確認状況は、図9-1.1に示すとおりである。 資 9-1 ジネズミ アカネズミ ジネズミ アカネズミ 夏季 秋季 春季 2 1 - 夏季 秋季 春季 5 2 - ジネズミ アカネズミ 夏季 6 秋季 5 ジネズミ アカネズミ ジネズミ アカネズミ 夏季 秋季 春季 1 2 - この地図は、鳥取市白図を使用したものである。 図 9-1.1 シャーマントラップによる確認状況 資 9-2 春季 - 夏季 秋季 春季 2 - 資料9-2 ラインセンサス調査範囲の状況 ラインセンサス調査範囲の状況は、図9-2.1に示すとおりである。 資 9-3 【ライン1】 【ライン3】 水田地帯を横断するように設定さ れたルートで、主な調査対象となる 環境は、水田である。 この地図は、鳥取市白図及び「1/2,500 八頭中央 都市計画計画図」を使用したものである。 地ユノ谷溜池-楮谷溜池間の道路 上に設定されたルートで、主な調査 対象となる環境は、樹林地、水田、 畑地・果樹園、草地・荒地、市街地・ 人工裸地・構造物及び水域と多様な 環境を有する。 【ライン2】 【ライン4】 図 9-2.1 ラインセンサス 調査範囲の状況 千代川沿いの堤防道路上に設定さ れたルートで、主な調査対象となる 環境は、河川内の草地・荒地及び水 域である。 柏谷溜池南東から東にかけての道 路上に設定されたルートで、主な調 査対象となる環境は、樹林地である。 資 9-4 資料9-3 ラインセンサス調査結果詳細 ラインセンサス調査結果の詳細は、表9-3.1(1)~(4)に示すとおりである。 表 9-3.1(1) ラインセンサス結果(季節別 ライン 1) 調査距離:0.93km 調査面積:4.75ha 和名 アマサギ ダイサギ コサギ アオサギ トビ ノスリ コチドリ ドバト キジバト ヒバリ ツバメ ハクセキレイ セグロセキレイ ヒヨドリ モズ ノビタキ ツグミ ホオジロ アトリ カワラヒワ ハギマシコ スズメ ハシボソガラス 種数 個体数 密度 (個体数/ha) 秋渡期 優占度 (%) 個体数 1 1 1.0 1.0 24 23.1 冬鳥(1 月) 優占度 (%) 冬鳥(2 月) 優占度 (%) 個体数 個体数 春渡期 優占度 (%) 個体数 1 3 1 4 1 11.4 2.9 2 2 1 5.8 7.7 2.9 2.9 6 1 12 22 11 21.2 10.6 22 3 21.2 2.9 11 104 21.9 2.9 34.3 9 7 35 - 1 1 1 17.1 7.4 1.1 1.1 11 4 13.6 4.9 34 50 37.0 54.3 3 3.7 19 23.5 9 81 - 19.4 表 9-3.1(2) 38.3 9.9 1 1 9 92 16 3 38.1 7.1 4 1 12.1 3.0 3 1 7.1 2.4 1 3.0 1 3 12 3.0 9.1 36.4 5 5 11.9 11.9 2 6.1 1 2 2.4 4.8 1 2.4 4 1 9.5 2.4 1.1 1.1 1.1 25.7 - 6.1 2.2 1.1 5.7 繁殖期(6 月) 優占度 (%) 個体数 2 1.2 3.7 1.2 31 8 6 8 3 3 繁殖期(5 月) 優占度 (%) 個体数 7 9 33 - 17.1 21.2 11 42 - 6.9 ラインセンサス結果(季節別 総計 優占度 (%) 個体数 16 6 3 9 9 2 1 24 3 39 25 1 7 16 7 3 13 17 22 49 50 61 4 23 387 - 8.8 4.1 1.6 0.8 2.3 2.3 0.5 0.3 6.2 0.8 10.1 6.5 0.3 1.8 4.1 1.8 0.8 3.4 4.4 5.7 12.7 12.9 15.8 1.0 - 81.5 ライン 2) 調査距離:0.82km 調査面積:4.21ha 和名 カワウ ダイサギ アオサギ カルガモ カワアイサ トビ キジ シロチドリ イソシギ キジバト ツバメ イワツバメ キセキレイ セグロセキレイ ヒヨドリ モズ カワガラス ノビタキ ツグミ オオヨシキリ ホオジロ アオジ アトリ カワラヒワ スズメ 種数 個体数 密度 (個体数/ha) 秋渡期 優占度 (%) 個体数 冬鳥(1 月) 優占度 (%) 個体数 1 5.3 冬鳥(2 月) 優占度 (%) 個体数 1 春渡期 優占度 (%) 個体数 1 1 5.3 5.3 5 20 5 3.8 15.0 3.8 2 12.5 1 4.2 1 4.0 2 2.4 6 2 2 1 7.3 2.4 2.4 1.2 1 2 3.0 6.1 1 1 4.0 4.0 16 48.5 2 8.0 1 3.0 1 4.0 17 1 68.0 4.0 14 5 17.1 6.1 1 4.0 50 61.0 10.5 1 5.3 1 5.3 2 10.5 7 36.8 3 15.8 1 4.2 1.5 26 10 55 5 3 31.6 3 6.1 3.0 0.8 0.8 2 11 133 繁殖期(6 月) 優占度 (%) 個体数 4.2 2 1 1 1 繁殖期(5 月) 優占度 (%) 個体数 19.5 7.5 41.4 3.8 2.3 - 9 19 4.5 - 18 5 24 75.0 - 5.7 5 15.2 5 15.2 8 33 7.8 資 9-5 - 8 25 5.9 - 8 82 19.5 - 総計 優占度 (%) 個体数 2 3 1 3 4 2 4 1 1 2 24 2 3 6 21 6 2 2 7 31 62 10 55 5 57 25 316 75.1 0.6 0.9 0.3 0.9 1.3 0.6 1.3 0.3 0.3 0.6 7.6 0.6 0.9 1.9 6.6 1.9 0.6 0.6 2.2 9.8 19.6 3.2 17.4 1.6 18.0 - 表 9-3.1(3) ラインセンサス結果(季節別 ライン 3) 調査距離:1.51km 調査面積:7.61ha 和名 カワウ ダイサギ アオサギ カルガモ オオタカ キジ キジバト アオゲラ コゲラ ヒバリ ツバメ キセキレイ セグロセキレイ ヒヨドリ モズ ジョウビタキ シロハラ ツグミ ウグイス エナガ ヤマガラ シジュウカラ ホオジロ カシラダカ ミヤマホオジロ アオジ アトリ カワラヒワ イカル シメ スズメ カケス ハシボソガラス ハシブトガラス 種数 個体数 密度 (個体数/ha) 秋渡期 優占度 (%) 個体数 冬鳥(1 月) 優占度 (%) 1 1 冬鳥(2 月) 優占度 (%) 個体数 個体数 4.0 1 春渡期 優占度 (%) 個体数 4.0 1 4.0 1 7 2 2.6 18.4 5.3 1 2.6 2 1 13 5 4.0 8.0 16.0 13 11 14.0 11.8 5 20.0 2 18 2.2 19.4 3 12.0 5 20.0 3 1 1 3.2 1.1 1.1 5 1 10 9 5.4 1.1 10.8 9.7 14 93 1 4.0 1 4.0 12.2 1 2 1 8 4.5 9.1 4.5 36.4 1 4.5 6 27.3 1 4.5 9 22 - 3.3 12.5 2 6.3 1 1 1.8 1.8 1 1 3.1 3.1 2 3.6 1 2.6 6 18.8 4 7.3 4 2 10.5 5.3 2 2 1 6.3 6.3 3.1 3 4 3 7.9 10.5 7.9 4 12.5 2 3 1 1 7 3.6 5.5 1.8 1.8 12.7 2 5.3 5 13.2 7 21.9 22 40.0 2 6.3 2 3.6 3 5.5 14 38 - 2.9 表 9-3.1(4) 3.6 7.3 5.3 1 11 25 - 4 2 4 4.5 14.0 5.4 1 2 4 繁殖期(6 月) 優占度 (%) 個体数 4.5 1.1 1 繁殖期(5 月) 優占度 (%) 個体数 2.6 11 32 - 5.0 14 55 - 4.2 ラインセンサス結果(季節別 総計 優占度 (%) 個体数 2 3 16 2 1 1 1 1 3 2 1 3 1 24 5 1 2 4 21 24 4 7 44 3 5 2 3 36 1 1 15 2 14 10 34 265 - 7.2 0.8 1.1 6.0 0.8 0.4 0.4 0.4 0.4 1.1 0.8 0.4 1.1 0.4 9.1 1.9 0.4 0.8 1.5 7.9 9.1 1.5 2.6 16.6 1.1 1.9 0.8 1.1 13.6 0.4 0.4 5.7 0.8 5.3 3.8 - 34.8 ライン 4) 調査距離:1.01km 調査面積:5.16ha 和名 アオサギ トビ キジバト アオゲラ コゲラ イワツバメ サンショウクイ ヒヨドリ モズ コマドリ アカハラ シロハラ ツグミ ヤブサメ ウグイス キビタキ サンコウチョウ エナガ シジュウカラ メジロ ホオジロ アオジ カワラヒワ イカル シメ カケス ハシボソガラス ハシブトガラス カラス科の一種 種数 個体数 密度 (個体数/ha) 秋渡期 優占度 (%) 個体数 冬鳥(1 月) 優占度 (%) 個体数 冬鳥(2 月) 優占度 (%) 個体数 春渡期 優占度 (%) 個体数 1 5 7.7 1 30 7 46.2 10.8 1 1.5 6 9.2 1 1 1.5 1.5 11 1 16.9 1.5 1 1 11 65 12.6 8.3 4.2 1 4 1 4.2 16.7 4.2 6 2 25.0 8.3 4 1 16.7 4.2 1 4.2 8 1 40.0 5.0 7 35.0 3 15.0 1 5.0 3 12.5 1 4.2 2 8.3 1 4.2 1 3 4.2 12.5 7 29.2 3 1 12.5 4.2 1 11 24 4.7 - 5 20 3.9 11 24 - 4.7 資 9-6 2 4.9 1 2.4 8 19.5 1 4 1 10 2.4 9.8 2.4 24.4 1 3.1 1 11 1 3.1 34.4 3.1 1 3 1 3.1 9.4 3.1 5 15.6 4 9.8 3 9.4 6 14.6 3 9.4 1 2 1 2.4 4.9 2.4 2 6.3 4.2 1.5 1.5 - 繁殖期(6 月) 優占度 (%) 個体数 4.2 4.2 2 1 繁殖期(5 月) 優占度 (%) 個体数 - 12 41 7.9 - 11 32 6.2 - 総計 優占度 (%) 個体数 1 1 8 3 1 1 1 53 9 1 1 4 1 1 6 7 2 24 19 3 18 5 24 1 1 2 2 5 1 29 206 39.9 0.5 0.5 3.9 1.5 0.5 0.5 0.5 25.7 4.4 0.5 0.5 1.9 0.5 0.5 2.9 3.4 1.0 11.7 9.2 1.5 8.7 2.4 11.7 0.5 0.5 1.0 1.0 2.4 0.5 - 資料9-4 定点観察調査範囲の状況 定点観察調査範囲の状況は、図9-4.1に示すとおりである。 資 9-7 【定点1】 この地図は、鳥取市白図及び「1/2,500 八頭中央 都市計画計画図」を使用したものである。 水田地帯に設定した調査地点で、 調査範囲の環境は水田である。 【定点2】 【定点3】 図 9-4.1 定点観察調査範囲 の状況 高福地区西の千代川沿いに設定さ れた調査地点で、調査範囲の環境は 草地・荒地である。 地ユノ谷溜池の堤上に設定された 地点で、調査範囲の環境は草地・荒 地である。 資 9-8 資料9-5 定点観察調査結果詳細 定点観察調査結果の詳細は、表9-5.1(1)~(3)に示すとおりである。 表 9-5.1(1) 定点観察調査結果(季節別 定点 1) 調査時間: 60 分 調査面積:1.69ha 和名 カワウ アマサギ ダイサギ アオサギ カルガモ トビ チ ョ ウ ゲン ボ ウ キジバト ヒバリ ツバメ ハ ク セ キレ イ セ グ ロ セキ レ イ ジ ョ ウ ビタ キ ホオジロ カ ワ ラ ヒワ ハ ギ マ シコ スズメ ハ シ ボ ソガ ラ ス 種数 個 体数 密度 (個 体数 /ha) 秋渡期 優 占度 (%) 個 体数 1 2.3 5 11.6 4 9.3 3 20 8 2 7 43 冬 鳥(1月 ) 優占 度 (% ) 1 9.1 個体 数 1 1 冬鳥 (2月) 優占度 (% ) 個体数 46.5 18.6 4.7 - 25.4 2 7 11 繁 殖期 (5月 ) 優占 度 (% ) 個体 数 5 50.0 2 10.0 1 1 10.0 10.0 9 8 45.0 40.0 繁 殖 期(6月 ) 優占 度 (% ) 個 体数 9.1 9.1 7.0 1 2 3 春渡期 優 占度 (%) 個 体数 1 3 9.1 18.2 27.3 6.5 1 80 94.1 1 4 85 1.2 - 50.3 表 9-5.1(2) 67.4 15.2 2.2 4.3 2.2 1 2.2 2 1 8 46 4.3 2.2 1.2 3.5 18.2 - 31 7 1 2 1 1 10.0 1 1 6 10 10.0 10.0 - 5.9 4 20 5.0 - 11.8 - 27.2 総計 優占度 (% ) 1 0.5 31 14.4 7 3.3 9 4.2 2 0.9 7 3.3 1 0.5 4 1.9 10 4.7 9 4.2 4 1.9 5 2.3 2 0.9 24 11.2 1 0.5 80 37.2 13 6.0 5 2.3 18 215 - 個体数 127.2 定点観察調査結果(季節別 定点 2) 調査時間: 60 分 調査面積:0.5ha 和名 アオサギ トビ キジ ツバメ コ シ ア カツ バ メ イ ワ ツ バメ ヒヨドリ モズ ジ ョ ウ ビタ キ ウグイス オ オ ヨ シキ リ シ ジ ュ ウカ ラ ホオジロ スズメ ハ シ ブ トガ ラ ス 種数 個 体数 密度 (個 体数 /ha) 秋渡期 優 占度 (%) 個 体数 冬 鳥(1月 ) 優占 度 (% ) 個体 数 冬鳥 (2月) 優占度 (% ) 個体数 1 1 19 3 4 25 33.3 繁 殖期 (5月 ) 優占 度 (% ) 1 5.0 1 5.0 2 10.0 個体 数 繁 殖 期(6月 ) 優占 度 (% ) 1 7.7 個 体数 1 1 6 7.7 7.7 46.2 3 23.1 1 7.7 4.0 3 2 春渡期 優 占度 (%) 個 体数 1 5.0 12 2 1 60.0 10.0 5.0 100.0 8.0 76.0 12.0 1 3 - 50.0 - 6.0 1 33.3 1 3 3 33.3 2 5 - 6.0 表 9-5.1(3) 4 1 80.0 20.0 - 10.0 7 20 6 13 - 40.0 - 26.0 総計 優占度 (% ) 2 2.9 2 2.9 2 2.9 1 1.4 1 1.4 6 8.7 1 1.4 1 1.4 3 4.3 2 2.9 15 21.7 2 2.9 26 37.7 4 5.8 1 1.4 15 69 - 個体数 138.0 定点観察調査結果(季節別 定点 3) 調査時間: 60 分 調査面積:0.31ha 和名 カワウ アオサギ ホオジロ ハ シ ブ トガ ラ ス 種数 個 体数 密度 (個 体数 /ha) 秋渡期 優 占度 (%) 個 体数 冬 鳥(1月 ) 優占 度 (% ) 1 50.0 個体 数 冬鳥 (2月) 優占度 (% ) 個体数 2 1 2 2 6.5 6.5 繁 殖期 (5月 ) 優占 度 (% ) 個体 数 繁 殖 期(6月 ) 優占 度 (% ) 個 体数 4 100.0 100.0 50.0 1 2 春渡期 優 占度 (%) 13 86.7 1 6.7 個 体数 - 1 3 15 48.4 資 9-9 6.7 - 1 4 12.9 - 総計 優占度 (% ) 14 60.9 5 21.7 2 8.7 2 8.7 4 23 - 個体数 74.2 資料9-6 昆虫類確認種一覧 昆虫類確認種一覧は、表9-6.1(1)~(7)に示すとおりである。 資 9-10 表9-6.1(1) 昆虫類確認種一覧 資 9-11 表9-6.1(2) 昆虫類確認種一覧 資 9-12 表9-6.1(3) 昆虫類確認種一覧 資 9-13 表9-6.1(4) 昆虫類確認種一覧 資 9-14 表9-6.1(5) 昆虫類確認種一覧 資 9-15 表9-6.1(6) 昆虫類確認種一覧 資 9-16 表9-6.1(7) 昆虫類確認種一覧 資 9-17 資料9-7 ホタル産卵環境調査結果 ホタル産卵環境調査結果は、表9-7.1(1)~(6)に示すとおりである。 資 9-18 表 9-7.1(1) 産卵環境確認調査結果 【地点 1】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:5cm 水路形状:両面コンクリートブロック 水路の底質(河床材料):泥 カワニナの生息:有 カワニナの個体数:3 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):一部泥が堆積して干上がった箇所有 周辺の林の有無(上空の樹林状況):アカメガシワ等の低木で覆われている その他の生物:ツチガエル、シマヘビ、トノサマガエル 【地点 2】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:2cm 水路形状:U 字側溝(コンクリート) 水路の底質(河床材料):無(コンクリート) カワニナの生息:有 カワニナの個体数:16 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):側壁にコケが密生している箇所有 周辺の林の有無(上空の樹林状況):山に隣接しているため、樹木に覆われている その他の生物:ツチガエル 資 9-19 表 9-7.1(2) 産卵環境確認調査結果 【地点 3】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:1cm 水路形状:U 字側溝(コンクリート) 水路の底質(河床材料):無(コンクリート) カワニナの生息:有 カワニナの個体数:3 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):側壁にコケが密生した箇所が一部有 周辺の林の有無(上空の樹林状況):無(草本によって覆われている箇所有) その他の生物:- 【地点 4】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:5cm 水路形状:U 字側溝(コンクリート) 水路の底質(河床材料):砂礫 カワニナの生息:有 カワニナの個体数:7 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):水田側の側壁の配水管部分にコケが密生した箇所有 周辺の林の有無(上空の樹林状況):無(草本によって覆われている箇所有) その他の生物:ツチガエル、トノサマガエル 資 9-20 表 9-7.1(3) 産卵環境確認調査結果 【地点 5】 【河床状況写真】 流水 or 止水:止水 水深:5cm 水路形状:片側コンクリートブロック水路 水路の底質(河床材料):砂泥 カワニナの生息:有 カワニナの個体数:7 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):道路側側壁にコケが密生 周辺の林の有無(上空の樹林状況):コンクリートブロック護岸の法肩に低木有 その他の生物:トノサマガエル、ツチガエル 【地点 6】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:2cm 水路形状:集水枡(コンクリート) 水路の底質(河床材料):泥 カワニナの生息:有 カワニナの個体数:5 個体 (30cm 30cm) コケの有無:無 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):一部干上がっている箇所有 周辺の林の有無(上空の樹林状況):無 その他の生物:- 資 9-21 表 9-7.1(4) 産卵環境確認調査結果 【地点 7】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:4cm 水路形状:U 字側溝(コンクリート) 水路の底質(河床材料):砂泥 カワニナの生息:有 カワニナの個体数:3 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):水路内に土砂が堆積して、上陸することが可能 周辺の林の有無(上空の樹林状況):無(草本によって覆われている箇所有) その他の生物:トノサマガエル 【地点 8】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:水路形状:U 字側溝(コンクリート) 水路の底質(河床材料):無(コンクリート) カワニナの生息:有 カワニナの個体数:17 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):側壁にコケが密生 周辺の林の有無(上空の樹林状況):無(草本によって覆われている箇所有) その他の生物:ツチガエル 資 9-22 表 9-7.1(5) 産卵環境確認調査結果 【地点 9】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:5cm 水路形状:Hi-P 水路(2 面コンクリート張り) 水路の底質(河床材料):砂礫 カワニナの生息:有 カワニナの個体数:4 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):砂礫が堆積し上陸できる環境有 周辺の林の有無(上空の樹林状況):無(草本によって覆われている箇所有) その他の生物:トノサマガエル 【地点 10】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:5cm 水路形状:Hi-P 水路(2 面コンクリート張り) 水路の底質(河床材料):砂泥 カワニナの生息:有 カワニナの個体数:10 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):砂泥が堆積し上陸できる環境有 周辺の林の有無(上空の樹林状況):無(草本によって覆われている箇所有) その他の生物:ツチガエル 資 9-23 表 9-7.1(6) 産卵環境確認調査結果 【地点 11】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:20cm 水路形状:Hi-P 水路(2 面コンクリート張り) 水路の底質(河床材料):砂礫 カワニナの生息:有 カワニナの個体数:9 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):側壁にコケが密生している箇所有 周辺の林の有無(上空の樹林状況):無(草本によって覆われている箇所有) その他の生物:ツチガエル、トノサマガエル 【地点 12】 【河床状況写真】 流水 or 止水:流水 水深:20cm 水路形状:小河川(2 面コンクリートブロック) 水路の底質(河床材料):砂礫 カワニナの生息:有 カワニナの個体数:8 個体 (30cm 30cm) コケの有無:有 湿地や畦・岸辺の草の繁茂状況(幼虫の上陸環境の有無):土砂等の堆積により一部陸域が形成されている 周辺の林の有無(上空の樹林状況):山に隣接しており、一部竹林や広葉樹に覆われる箇所有 その他の生物:ツチガエル (低木の葉の裏で休息するゲンジボタルを確認) 資 9-24 資料9-8 注目すべき種の生息状況及び生態等 注目すべき種の生息状況及び生態等は、表9-8.1~表9-8.7に示すとおりである。 表9-8.1(1) 種名 ニホンザル 『日本の哺乳類【改訂版】 』より ニホンリス 『日本の哺乳類【改訂版】 』より 注目すべき種の生息状況及び生態等(ほ乳類) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 本州、四国、九州、淡路島、小豆島、屋久島、金華 2 箇所 山島(宮城県)、宮島(広島県)、幸島(大分県)などに 【確認環境】 分布する日本の固有種である。関東地方以西には広 広葉樹林、道路 く分布するが、東北地方では分布地がまばらであ 【確認状況】 る。 福和田地区南側の 谷 部 及 び 釜 口 地 区 【生態】 常緑広葉樹林、落葉広葉樹林にすみ、数頭の雄成体、 の道路上で糞を確 および雌成体とその子供たちからなる十数頭から 認した。 百数十頭までの群れで遊動生活をする。ほかに単独 で生活する個体(主として雄)もみられる。群れの遊 動域は lkm2 未満~25km2 までと幅があるが、通常 2km2 以上である。生息密度も km2 当たり、常緑広葉 樹林では数十頭、落葉広葉樹林では数頭と大きく異 なる。昼行性で、樹上および地上で活動する。雑食 性で、果実、種子、葉、芽、昆虫その他の小動物を 食べるが、量的には植物質が多い。また、いろいろ な農作物を食害することがあり、各地で間題となっ ている。交尾期は秋から冬、出産期は春から夏であ るが、地域により変異があり、西日本では幅がある。 通常 2~3 年に 1 回の割合で、一度にふつう 1 頭、 ごくまれに 2 頭の子を産む。 妊娠期間は平均 173 日。 【分布】 【確認数】 日本固有種で、本州、四国、九州、淡路島に分布す 1 箇所(1 個体) る。本州の中国地方以西には少ない。 【確認環境】 【生態】 広葉樹林 平野部から亜高山帯までの森林に生息するが、アカ 【確認状況】 マツとナラ類が混交した森林に多い。昼行性で、お 福和田地区付近の もに樹上で活動する。ほぼ植物食性で、花、芽、種 広葉樹林内で樹上 子、果実、キノコ類、昆虫その他の節足動物も少し を移動しているの 食べる。春から秋に食物を地面に浅く埋めたり、枝 を確認した。 の間にはさんだりして貯蔵する。小枝、樹皮などで 球形の巣を樹上の枝の間などにつくる。行動圏は 10ha ほどで、雌どうしではあまり重複しないが、雄 どうし、異性間では大きく重なる。雄の行動圏は春 に交尾期がはじまると広がる。初春から夏までの間 に 1~2 回、産仔数は 2~6 頭。寿命は約 5 年。 出典: 『日本の哺乳類【改訂版】 』(1994 東海大学出版) 資 9-25 表9-8.1(2) 種名 ツキノワグマ 『日本の哺乳類【改訂版】 』より タヌキ 現地確認写真 キツネ 『日本の哺乳類【改訂版】 』より 注目すべき種の生息状況及び生態等(ほ乳類) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 国内では本州・四国の冷温帯落葉広葉樹林(ブナ 58 箇所 林)を中心に生息する。九州では絶滅した可能性が 【確認環境】 高く、四国でも絶滅が危惧されている。 広葉樹林、スギ・ヒ ノキ植林、草地、低 【生態】 春はブナの若芽や草本類、夏はアリ、ハチなどの 木、竹林 昆虫類、秋はクリ、ミズナラ、コナラ、サワグル 【確認状況】 ミなど堅果と呼ばれる木の実を多く採食する。シ 広葉樹林及びスギ・ カ、カモシカなどの死体、時には仔ジカを襲撃し ヒノキ植林内で多数 て捕食することがあるが、採食量全体に占めるほ の爪跡を確認した。 乳類の割合はヒグマより少ない。母子をのぞき単 また、一部の箇所で は、糞も確認された。 独で行動するが、エサの多い場所に多くの個体が 集中することもある。12 月~4 月まで冬眠する。 なお、多くの爪跡は 越冬場所としては、ブナ・天然スギなどの大木の 計画地南側の尾根上 樹洞、あるいは岩穴や土穴を利用する。冬眠中に 2 で確認されており、 ~3 年間隔で 1~2 頭(平均 1.7 頭)の仔を出産する。 新しいものも複数見 行動範囲は一般に 1000ha~2000ha 程度と広範囲と られた。 される。 【分布】 【確認数】 北海道、本州、四国、九州、佐渡、瀬戸内諸島(淡 7 箇所 路島、小豆島、屋代島)、壱岐、甑列島、天草上島・ 【確認環境】 下島などに生息する。 広葉樹林、スギ・ヒ 【生態】 ノキ植林、水田 郊外の住宅地周辺から山地まで広く生息するが、 【確認状況】 亜高山帯以上に生息することは少ない。鳥類、ノ 広葉樹林、スギ・ヒ ネズミ類などの小型動物、昆虫、野生果実類など ノキ植林及び水田付 を採食する。キツネやイタチ類に比べ、甲虫の幼 近でため糞や足跡が 虫、ミミズなど土壌動物の採食量が多い。親子あ 確認された。また、 るいは家族が近い距離に集まり生活、行動する。 広葉樹林内に設置し 排泄物を特定の場所に集中するタメ糞を行う。こ た無人撮影機でも生 のタメ糞は個体あるいは家族集団間のナワバリ識 息個体が確認され 別の役割があると考えられている。春に 3~5 頭を た。 出産する。秋まで家族群で行動する。北海道など 寒冷地では冬季、活動量が低下する。 【分布】 【確認数】 北海道、本州、四国、九州、国後島、択捉島、淡 12 箇所 路島に分布する。ただし、四国では少ない。 【確認環境】 広葉樹林、マツ林、 【生態】 都市郊外から山岳地までさまざまな環境に生息す 草地、道路 るが、主には森林と畑地が混在する田園環境を好 【確認状況】 むノネズミ類、烏類、大型のコガネムシ類など主 広葉樹林、マツ林、 に小型動物を捕食しているが、コクワなど果実類 草地及び道路で糞や なども食べる畑のトウモロコシやニワトリ、家畜 足跡が確認された。 死体、人家のゴミを採食することもある。春先、3 ~4 月に平均 4 頭の仔を巣穴の中で出産し、 夏まで 家族群で生活する。近年、北海道は市街地や観光 地に出没する個体が増えている。疥癬感染率が高 まると、個体数が減少することが示唆されている。 出典: 『日本の哺乳類【改訂版】 』(1994 東海大学出版) 資 9-26 表9-8.1(3) 種名 イタチ 『日本の哺乳類【改訂版】 』より ホンドジカ 現地確認写真 イノシシ 現地確認写真 注目すべき種の生息状況及び生態等(ほ乳類) 生息状況 生態等 【確認数】 2 箇所(2 個体) 【確認環境】 草地、道路 【確認状況】 草地、道路上におい て、移動する個体を 目撃した。 糞、足跡の痕跡も 40 箇所で確認された が、チョウセンイタ チも生息しているた め、痕跡については 「イタチ属の一種」 として記録した。 【確認数】 167 箇所 【確認環境】 広葉樹林、スギ・ヒ ノキ植林、マツ林、 低木、竹林、畑地、 草地 【確認状況】 調査地域の広範囲で 確認された。調査中 の目撃や無人撮影機 においても複数確認 されており、多数生 息していると思われ る。 【分布】 日本固有種。本州、九州、四国、佐渡、隠岐諸島、 伊豆大島、淡路島、小豆島、壱岐、五島列島、屋 久島、種子島などに分布する。西日本では近年、 外来種のチョウセンイタチが優勢になり、イタチ は山間部などに追い込まれている。 【生態】 雌は一定の行動圏をもち、土穴などを巣とする。 雄はいくつかの雌の行動圏に重なるような行動圏 をもつ。九州では年 2 回繁殖し、一度に 1~8 頭、 平均 3~5 頭の仔を産む。カエル、ネズミ類、鳥類、 昆虫類など陸上小動物の他、水に入りザリガニな ど甲殻類や魚を補食することも多い。 【確認数】 64 箇所 【確認環境】 広葉樹林、スギ・ヒ ノキ植林、マツ林、 低木、竹林、水田、 道路 【確認状況】 調査地域の広範囲で 確認された。ホンド ジカ程の確認数はな いが、無人撮影機に おいても複数確認さ れており、多数生息 していると思われ る。 出典: 『日本の哺乳類【改訂版】 』(1994 東海大学出版) 資 9-27 【分布】 北海道から九州と一部の島嶼に分布する。 【生態】 生息環境は常緑広葉樹林、落葉広葉樹林、寒帯草 原など多様であるが、森林から完全に離れて生活 することはなく、パッチ状に草地が入り込んだ森 林地帯に多く生息する。積雪地域の個体群は雪を 避け小規模な季節的移動を行う。落葉広葉樹林に 生息するエゾシカやホンシュウジカは、イネ科革 本、木の葉、堅果、ササ類などを季節に応じて採 食する。とくにササ類は積雪地域の冬の主要な食 物である。反芻胃をもつ。出産期は 5 月下旬~7 月上旬で通常 1 仔を出産する。2 仔出産の率は低 い。交尾期は 9 月下旬~11 月で、妊娠期間は約 230 日で、子どもの性による差はない。初産齢は 2 歳。 最長寿命は雄 15 歳前後、雌 20 歳前後である。一 夫多妻制の社会で、雄の一部は交尾期にナワバリ を作り、その中にハレムを形成する。雄は交尾期 特有の音声を発し、マーキング、攻撃行動を行う。 【分布】 日本では、本州、四国、九州、淡路島に分布する。 雪に弱く、1 冬当り 30cm 以上積雪日数が 70 日を越 える東北・北陸地方などには分布していない。 【生態】 常緑広葉樹林、落葉広葉樹林、里山の二次林、低 山帯と隣接する水田、農耕地、平野部に広く分布 する。雑食性で、地表から地中にかけての各種の 植物と動物を掘り返して採食する。植物ではクズ、 ヤマノイモ、ススキの根茎や各種の葉、果実、堅 果など、動物では昆虫類、ミミズ、タニシ、カエ ル、ヘビなどを食べる。反芻胃はもたない。出産 期は春~秋で、通常 1 年に 1 回出産するが、春と 秋に 2 回出産することもある。妊娠期間は約 120 日。多仔出産で、産仔数は環境(栄養条件)によっ て異なる。1 日の移動距離は数 km で、群れと個体 の行動圏は広い。一夫多妻制の社会で、雄は交尾 期に雌の群れに入るが、恒常的なハレムはつくら ない。雄は交尾期に牙を使って激しい闘いを行う。 1m を越える跳躍能力があるなど、運動能力に優れ ている。 表9-8.2(1) 種名 カワウ 現地確認個体 チュウサギ 現地確認個体 トモエガモ 現地確認個体 注目すべき種の生息状況及び生態等(鳥類(猛禽類を除く)) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 青森では夏鳥、他では留鳥である。 55 回 【生態】 【確認環境】 ウ類は先の曲がった長いくちばしと長い首を持 河川(千代川)、 つ大形の水鳥で、水かきを使い尾をかじにして巧 樹林地(広葉樹 みに潜水し、魚などの餌を捕える。カワウは内湾 林等)、水田等の や湖沼に棲息し、その近くの林で集団繁殖する。 上空、ため池 巣は木の枝の上に小枝や枯れ草を使って皿形に 【確認状況】 作られ、古巣も修理してよく使われる。冬期も繁 上空を移動する 殖するのが特徴で、コロニーによって多少違う 姿が複数回目撃 が、産卵期は 11~6 月の長期にわたる。卵数は 3 された。また、1 ~4 個、抱卵日数は 25~28 日位、巣立ちまでの日 月~2 月の調査 数は 30~45 日位である。カワウの繁殖地の中に にかけては、多 は、千葉県大厳寺のように天然記念物に指定され 数の個体がため ていながら、放棄された所もある。その原因は、 池で休息・採餌 糞によって樹木が枯れるといったこともあるが、 している姿が確 周辺の都市化による環境の悪化、採餌地の水質汚 認された。 染といった人為的なことも見逃せない。 【分布】 【確認数】 日本には夏鳥として普通に渡来し、本州から九州 5回 までの各地で繁殖する。西南日本には稀に残留す 【確認環境】 るものもある。 水田 【生態】 【確認状況】 水田や湿地で生活し、川の流れの中や干潟に出る 佐貫地区及び徳 ことは少ない。餌は昆虫、カエル、アメリカザリ 吉地区の水田で ガニ、魚などだが、昆虫の占める割合がダイサギ 採餌・休息する やコサギよりやや大きい。コサギ、ダイサギ、ア 個体が確認され マサギ、ゴイサギとともにサギ山で集団繁殖す た。 る。チュウサギは、かつては各地のサギ山でもっ とも個体数の多い種であったが、徐々に個体数が 減り、1970 年頃を境にコサギの方が個体数が多く なるという現象が、各地のサギ山で起きている。 サギ山は周辺の市街地化によって失われるとと もに、近年は周辺住民からの糞害などの苦情によ って有害鳥獣駆除の対象とされてしまうケース もでてきている。チュウサギの巣は他のシラサギ 類と同様で、産卵期は 4~8 月、卵数は 3~5 個、 抱卵日数は 23 日位、巣立ちまでの日数は 25~30 日位である。 【分布】 【確認数】 シベリア東部で繁殖し、日本には冬鳥として渡来 1 回(2 個体) する。一般には少ないが、石川県などでは群れが 【確認環境】 見られる。 河川(千代川) 【生態】 【確認状況】 越冬地では湖沼、川、池などで生活し、少数の時 千代川で休息す はコガモの群れに混ざって行動している。習性も る個体を確認し コガモと同様で、昼間は安全な水面で休息し、夕 た。 方、夜間、早朝などに水辺や水田などで採餌する。 本種をはじめマガモ、カルガモ、コガモ、オナガ ガモなどマガモ属のカモは、淡水ガモ類と呼ば れ、スズガモのような海ガモ類やウミアイサのよ うなアイサ類と比べると、水面に浮かぶ時に尾が 水面より高く保たれている、採餌する時に全身で 潜ることはほとんどない、水面から飛び立つ時に 助走しないで垂直に飛び立つなど、多くの点で異 なっている。 出典: 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 資 9-28 表9-8.2(2) 種名 ヨシガモ 現地確認個体 ミコアイサ 現地確認個体 イカルチドリ 現地確認個体 注目すべき種の生息状況及び生態等(鳥類(猛禽類を除く)) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 シベリア東部、サハリン、カムチャツカなど、東 1回 アジアの比較的狭い地域で繁殖し、日本には主に 【確認環境】 冬鳥として普通に渡来する。北海道では少数の個 河川(千代川) 体が繁殖している。 【確認状況】 千代川で休息す 【生態】 越冬地では広い測沼や川に棲息し、内湾で見られ る個体を確認し ることも多い。昼間は他のカモ類の群れに混ざっ た。 て安全な水面で過ごし、休息したり、泳ぎながら 水面や水中で餌をとったりする。夕方から行動 し、夜問から早朝にかけて水田、湿地などで餌を とる。餌はイネ科植物の実や水草など植物質のも のが主である。繁殖地では水辺の草むらややぶの 中の地上に、枯れ草などで皿形の巣を作り、自身 の羽毛を敷いた上に 6~9 卵を産む。産卵期は 6 ~7 月、抱卵期間は 24~25 日位である。孵化した 雛は、すぐに歩いたり泳いだりすることができ る。 【分布】 【確認数】 ユーラシア大陸の亜寒帯で広く繁殖し、日本には 1回 主に冬鳥として普通に渡来する。北海道北部では 【確認環境】 少数が繁殖している。 河川(千代川) 【生態】 【確認状況】 越冬地では湖沼や広い川で生活し、時に海に出る 千代川で休息す こともある。数羽から数十羽の群れで見られるこ る個体を確認し とが多い。オスのエクリプスはメスにそっくりな た。 ので、渡来直後の群れはメスばかりのように見え るが、季節が進むにつれ、白く美しいオスの姿が 目立ってくる。アイサ類は潜水して魚を捕えると いう食性を持ったガンカモ科の鳥で、行動は海ガ モ類に似ている。くちばしは細く、先は鉤形に曲 がり、縁にはのこぎりの歯のようなぎざぎざがあ る。そのぎざぎざは口元の方を向いており、捕え た魚をしっかりと押える役目をしている。ミコア イサは日本に渡来するアイサ類の中ではもっと も小形の種で、行動は軽快であり、ほんの少しの 助走で水面から飛び立つことができる。繁殖地で は樹洞に営巣し、6~9 卵を産む。 【分布】 【確認数】 本州から九州までの各地で普通に繁殖し、北海道 6回 でも繁殖している可能性が高い。北日本のもの 【確認環境】 は,冬は暖地に移動する。 河川(千代川) 【生態】 【確認状況】 川の中流より上の砂礫の河原や中州に棲息し、冬 千代川の河川内 期には水田などにも現れる。海岸や干潟で見られ (礫河原及び湿 ることは稀である。餌は主に昆虫などの動物質を 地)で休息する とる。繁殖期にはつがいで縄張りを持ち、砂礫地 個体を確認し の地上に営巣する。巣は地面を浅く掘り凹め、小 た。 石や植物片を入れたもので、コチドリなどと同様 に、普通 4 卵が尖った方を中心に向けて十字形に 配置される。産卵期は 3~7 月、抱卵期間は 27 日 位である。孵化した雛はまもなく巣を離れ、親鳥 について歩く。親鳥は擬傷を行う。 出典: 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 資 9-29 表9-8.2(3) 注目すべき種の生息状況及び生態等(鳥類(猛禽類を除く)) 種名 シロチドリ 『山渓カラー名鑑日本の野鳥』より フクロウ 『山渓カラー名鑑日本の野鳥』より 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 日本全国で普通に繁殖し、北海道では夏鳥、本州 1回 以南では主に留鳥である。 【確認環境】 【生態】 河川 川の下流や海岸に棲息し、繁殖期には砂礫地や砂 【確認状況】 地の所でややコロニー状に集まって営巣し、非繁 10 月に河川の地上 殖期には大きな群れで干潟や砂浜で生活するこ 部で採餌・休息し とが多い。餌をとる時は立ち止まってあたりの地 ている姿が確認さ 面を注視し、小動物を見つけるとかけ寄ってそれ れた。 をついばみ、また 2、3 歩歩いて立ち止まって次 の餌を探す。こうした一連の動作を繰り返す。主 に目で餌を見つけるのはチドリ類がシギ類と違 うところであり、そのためチドリ類は水をかぶっ た干潟ではほとんど採餌しない。採餌する時、あ たかも片脚で地面を叩くようにして動物を追い 出す動作は、チドリ類には見られるが、シギ類に は見られない。また足指で頭をかく時、翼と体の 間から脚を伸ばす間接頭かき法をとる点も、直接 頭かきをするシギ類とは異なっている。シロチド リの繁殖習性はコチドリなどと同様だが、卵数は 普通 3 個である。 【分布】 【確認数】 ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯にかけて、広く 25 回(同一個体も 棲息する。日本でも九州以北の平地から山地の林 含まれる) に留鳥として棲息し繁殖する。 【確認環境】 広葉樹林、スギ・ 【生態】 鳴き声は「ぼろ着て奉公」などと聞きなされ、昔 ヒノキ植林 から親しまれてきたが、近年は数が減った。社寺 【確認状況】 の森、林の大木の樹洞に 1~5 卵を産んで営巣する 鳴声または姿を確 ほか、地上や廃屋、カラスやタカの古巣などでも 認した。調査結果 繁殖する。卵を全部産み終えてから抱卵を始める から、福和田地区 鳥が多いが、フクロウ類は第 1 卵を産むと抱卵を 付近、河原町総合 開始する。そのため、第 1 卵から最後の卵を産み 運動場東側、地ユ 終えるまでの日数の違いが、孵化、巣立ち時期に ノ谷ため池南東側 まで影響する。大きさの違うまだ飛べない雛が、 の 3 個体が生息し 巣穴より出て枝に並んでいるのを見かけるのは、 ていると考えられ このためである。ネズミを主食とし、小鳥やイタ る。雄は継続して チなども食べるほか、時には昆虫や小動物も食べ 確認されるが、雌 る。フクロウ類の大半は耳で獲物の出す音を聞い の鳴声がなく、巣 て捕獲するが、雨の日や風の強い日には耳が使え も確認できないた ないので餌をとれないことがある。そんな時は昼 め繁殖しているか 間でも餌をとるし、天候のよい時にはとりだめを どうかは不明であ することもある。 る。 出典: 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 資 9-30 表9-8.2(4) 注目すべき種の生息状況及び生態等(鳥類(猛禽類を除く)) 種名 カワセミ 現地確認個体 ブッポウソウ 『山渓カラー名鑑日本の野鳥』より 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 日本では全国に分布し繁殖する。冬期、北方のも 7回 のは暖地に移動する。 【確認環境】 河川(千代川)、 【生態】 平地から山地の川、池、湖などの水辺に棲息し、 釜口地区排水 単独またはつがいで見られる。川ではヤマセミよ 路 り下流に棲息するが、一部棲息地が重なる。採餌 【確認状況】 行動はヤマセミとよく似ており、水中にダイビン 千代川の礫河 グして魚を捕える。水棲昆虫やエビなども餌とす 原周辺などで る。捕えた魚が大きめの時は、枝や岩に叩きつけ 休息・採餌する て弱らせたあと、頭から飲み込む。よくペリット 個体を確認し を吐き出す。繁殖期にはつがいで縄張りを持ち、 た。また、釜口 オスはメスに求愛給餌する。水辺の土の崖に、く 地区の排水路 ちばしを使って 50~100cm 位の深さの巣穴を掘 周辺でも飛翔 る。水辺からかなり離れた崖が使われることもあ する個体を確 る。巣穴の一番奥には柔らかい土と魚の骨を敷き、 認した。 その上に卵を産む。産卵期は 3~8 月で、卵数は 4 ~7 個、抱卵日数は 19~21 日位。 【分布】 【確認数】 アジア東部からオーストラリアで繁殖し、日本に 2回 は本州、四国、九州に夏鳥として渡来し、やや局 【確認環境】 地的に繁殖する。北海道でも夏期の観察例がある。 広葉樹林、マツ 山梨県身延町、宮崎県高原町などの繁殖地が天然 林 記念物に指定されている。 【確認状況】 広 葉 樹 林 内 の 【生態】 低山の森林に棲息するが、スギ、ヒノキなど針葉 枯マツにとま 樹の大木のある所を好み、社寺の境内で繁殖する っている個体 例が多い。見晴らしのよい枯れ枝の先などにとま を確認。 ってあたりを見張り、大形の昆虫が飛んでくると、 フライングキャッチで捕える。よくペリットを吐 き出す。樹洞やキツツキ類の古巣に営巣するが、 建物のすき間やダムの排水孔を利用した例もあ る。本種が比較的多く棲息する中国地方では、木 の電柱に穴を掘って営巣することがあり、被害が 問題にされたこともあった。産卵期は 5~7 月、卵 数は 3~5 個、抱卵日数は 22~23 日位、巣立ちま での日数は 26 日位である。 出典: 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 資 9-31 表9-8.2(5) 注目すべき種の生息状況及び生態等(鳥類(猛禽類を除く)) 種名 コシアカツバメ 『山渓カラー名鑑日本の野鳥』より サンショウクイ 『山渓カラー名鑑日本の野鳥』より コマドリ 『山渓カラー名鑑日本の野鳥』より 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 日本には夏鳥として渡来し、九州以北で繁殖する。 5回 北日本や中部山地では少なく、北海道では近年にな 【確認環境】 って繁殖が記録された。 河川(千代川)、 水田、畑地など 【生態】 ツバメより遅く 4 月下旬頃渡来する。空中を飛ぶ昆 の上空 虫を捕えて餌とする。ツバメと同じように人工建造 【確認状況】 物に営巣するが、木造の建物よりもモルタルやコン 5 月~6 月に飛 クリート造りの大きな建物を好む傾向がある。関東 翔が確認され 地方では、近年、3~5 階建ての中層住宅の階段室最 た。千代川周辺 上階の天井に営巣する例が増えている。巣はとっく 平野部で確認さ りを縦に二つ割りにして天井にはりつけた形で、入 れた。 口は狭い。産卵期は 5~7月、卵数は 4~5 個である。 巣作りの土台にはツバメの巣を使うことがあるが、 一方ではしばしばスズメに巣を奪われる。スズメの 使っている巣は入口から枯れ草が垂れ下がってい る。またヒメアマツバメに利用されることもあり、 この場合は入口に羽毛がつけられる。コシアカツバ メは集団ねぐらを作ることはなく、繁殖後も巣をね ぐらとして用いる。秋の渡りの時は数十羽の群れで 移動していく。 【分布】 【確認数】 ウスリーから朝鮮半島にかけて繁殖し、日本でも夏 4回 鳥として渡来し、本州以南で繁殖する。広く分布す 【確認環境】 るが個体数はあまり多くない。 広葉樹林 【生態】 【確認状況】 主に 1000m 以下の山地、丘陵、平地の広葉樹林に棲 広葉樹林内を踏 息し、高い木のある所を好む。樹上の枝先で昆虫や 査中に上空を飛 クモを捕まえて餌とし、地上に下りることはほとん 翔する個体を確 どない。以前は市街地の社寺林にも棲息していたと 認。 いうが、都市化の進行とともに平地から姿を消して いる鳥の一つである。巣は高木の横枝の上に樹皮、 細枝などで作られ、外側にはウメノキゴケをクモの 巣ではりつけるので。一見、木のこぶのように見え る。産卵期は 5~6 月、卵数は 4~5 個である。渡り の時期には数羽から数十羽の群れを作り、ヒリヒリ ンなどと鳴きながら上空を移動するのが市街地で も観察される。飛び方は浅い波形で、白い翼帯がよ く目立つ。 【分布】 【確認数】 日本列島の特産種で、夏鳥として北海道から屋久島 3回 までの山地に普通に渡来し、繁殖する。北日本では 【確認環境】 標高の低い山地にも見られる。 広葉樹林、マツ 【生態】 林 本州中部では主に 1000m 以上の山地に棲息し、林床 【確認状況】 にササ類の生えた暗い林を好む。ササ藪があれば、 広葉樹林及びマ 落葉広葉樹林でも針葉樹林でも同じように棲息す ツ林の樹林内で る。ササ藪や地上付近の茂みの中を行動するので姿 さえずりを確 を見ることは少ない。昆虫類を主な餌にしている。 認。 繁殖期にはつがいで縄張りを持ち、オスは倒木の上 や下枝にとまって、声量のある声でさえずる。時に は木の梢に出てさえずることもあり、赤い胸をした 美しい姿を楽しむことができる。巣は地上の凹みに 作られ、落ち葉や細根を材料に椀形をしている。産 卵期は 6~7 月、卵数は 3~5 個、抱卵日数は 13~14 日位、巣立ちまでの日数は 12~14 日位である。 出典: 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 資 9-32 表9-8.2(6) 注目すべき種の生息状況及び生態等(鳥類(猛禽類を除く)) 種名 ルリビタキ 現地確認個体 トラツグミ 現地確認個体 サンコウチョウ 『日本の鳥550山野の鳥』より 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 ユーラシア大陸の亜寒帯とヒマラヤ山地で繁殖す 3回 る。日本では北海道、本州、四国の高い山で普通 【確認環境】 に繁殖し、冬期は山麓、丘陵や暖地に移動する。 広葉樹林 【生態】 【確認状況】 繁殖期は亜高山帯の針葉樹林に棲息し、個体数の 広葉樹林内及び 多い鳥である。主に林の下層で行動するが、下枝 道路脇の樹林地 にとまって地上を見張り、昆虫やクモを見つける で休息・飛翔す と舞い下りてそれを捕える、という採餌をするこ る個体を確認。 とが多い。つがいで縄張りを持ち、木の根元や崖 の凹みなどの地上に、蘚類や枯れ茎で椀形の巣を 作る。産卵期は 6~8 月、卵数は 3~6 個である。 冬期は低山や丘陵の沢沿いの林などで生活し、1 羽ずつが縄張りを持っている。ジョウビタキより も林内などの暗い環境を好むが、とまり場でよく 尾を振る点など、行動はジョウビタキとよく似て いる。 【分布】 【確認数】 ユーラシア大陸東部、東南アジア、オーストラリ 4回 アなどに不連続に繁殖地を持ち、日本では全国に 【確認環境】 分布するが、積雪の多い地方のものは冬期に暖地 広葉樹林、水田 に移動する。 【確認状況】 広葉樹林内及び 【生態】 ツグミ類では最大の種で、丘陵から低い山地の暗 水田付近でとま い広葉樹林に棲息する。地上付近で主に行動し、 り、採餌してい 頭を左右に振り、くちばしで落ち葉をはねのけて る個体を確認。 小動物を探す。特にミミズを好み、育雛期にはく また、夜間調査 ちばしいっぱいに多数のミミズをくわえて巣に運 では地ユノ谷溜 ぶ姿が見られる。繁殖期には、主に夜間、口笛の 池南側の谷で鳴 ような声でさえずる。細いがよくとおる声で遠く き声を確認し まで聞こえ、しかも方向感に乏しいので、どこで た。 鳴いているのかまったくわからない。木の枝の上 に蘚類や枯れ枝で椀形の巣を作る。産卵期は 4~7 月、卵数は 3~5 個である。越冬期には繁殖期より も明るい林にも現れ、人家の庭などに来ることも ある。 【分布】 【確認数】 夏鳥として渡来し、本州から屋久島までの各地に 16 回 普通に繁殖する。国外の繁殖地は台湾とフィリピ 【確認環境】 ンに限られる。 広葉樹林、ス ギ・ヒノキ植林、 【生態】 平地から標高 1000m 以下の山地の暗い林に棲息す 低木林 る。もともとは常緑広葉樹林を生活場所にしてい 【確認状況】 た種と思われるが、暗いという条件が共通するた 調査範囲内の広 めか、今日ではスギの植林地でよく見かける。人 葉樹林及びス 里近くの大木がよく茂った社寺林でも繁殖するこ ギ・ヒノキ植林 とがある。林内の空間で、フライングキャッチで で複数回にわた 飛んでいる虫を捕える。つがいで縄張りを持ち、 ってさえずりを 周りに葉のない枝の股の部分に、スギやヒノキの 確認した。5 月 樹皮を主な材料にコップ形の巣を作る。外側には ~6 月にかけて ウメノキゴケをクモの糸で張りつける。 産卵期は 5 確認されてお ~7 月、卵数は 3~5 個、抱卵日数は 12~14 日位、 り、近隣で繁殖 巣立ちまでの日数は 8~12 日位である。 している可能性 が考えられる。 出典: 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 『日本の鳥 550 山野の鳥』(2000 ㈱文一総合出版) 資 9-33 表9-8.2(7) 種名 ハギマシコ 現地確認個体 注目すべき種の生息状況及び生態等(鳥類(猛禽類を除く)) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 シベリア東部からカムチャッカ、北米大陸北西部の 4回 山地で繁殖し、冬鳥として日本に渡来する。西南日 【確認環境】 本では少ない。北海道の大雪山や利尻山などの高山 草地、耕作地(及 帯では夏期に、巣材をくわえたメスなどの観察例が び周辺の構造 あり、繁殖している可能性が大きい。 物) 【生態】 【確認状況】 崖や岩場の周辺を好む鳥で、北日本では崖のある海 河川付近の草地 岸で、中部日本では岩場や崩壊地のある山地で見ら 及び耕作地周辺 れることが多い。こうした生活場所を持つ鳥にふさ で休息・採餌す わしく、垂直な崖にとまることができるという。稀 る群れを確認。 には平地の川原や草原にも現れる。常に群れで行動 し、数十羽から時には数百羽のまとまった群れで流 れるように飛ぶ。採餌は地上で行い、はね歩いたり 両脚を交互に出して歩いたりしながら草の実など を探す。山地では山小屋のゴミ捨て場に現れ、残飯 漁りをすることもある。山小屋の建物をねぐらとし て利用した例も知られている。繁殖地では岩の割れ 目などに営巣するらしいが、詳しい生態は不明であ る。 出典: 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 資 9-34 表9-8.3(1) 種名 ミサゴ 現地確認個体 ハチクマ 現地確認個体 注目すべき種の生息状況及び生態等(猛禽類) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 世界的に分布の広い種であり、日本では北 8回 海道、本州、佐渡、伊豆諸島 (猛禽類調査:6 回、鳥類調査:2 四国、九州、対馬、甑島列島とそれらに付 回) 属する小島などの海岸の近くや、内陸の大 【確認環境】 きな川や湖沼の近くで繁殖する。冬期は本 耕作地及び河川(千代川)の上空 州以南の海岸、内陸の大きな川や湖沼で越 【確認状況】 冬するが、中部地方以西が主であり、東北 釜口地区付近の耕作地及び千代 地方では少ない。 川上空でとまり・飛翔などを確認 【生態】 した。 北海道、本州、四国、九州で繁殖する。海 なお、繁殖に関わる行動は確認さ 岸、河口、湖沼などの水辺やその周辺に生 れなかった。 息し、主に魚類を餌とする。水辺の近くの 人間が近づかない岩の上、崖棚、水辺近く のマツ、モミ、ブナ、カシ等の樹冠に木の 枝を組み合わせた皿状の巣を作る。 【分布】 【確認数】 世界的には極東とインド・東南アジア地域 62 回 で繁殖する。日本では、主に本州の近畿地 (猛禽類調査:59 回、鳥類調査: 方以東(以北)と佐渡の低山の林で繁殖し、 3 回) 近年では四国の徳島県と愛媛県、及び九州 【確認環境】 の熊本県でも繁殖が確認されている。冬を 広葉樹林、耕作地、河川(千代川) 東南アジアで過ごす。 の上空 【生態】 【確認状況】 餌は主に昆虫類で、クロスズメバチの幼虫 平成 22 年度の調査では、千代川 や蛹を特に好む。そのほか、他のハチ類の 西側の低山の樹林地においての 幼虫、チョウ類の幼虫、バッタ類、シロア 飛翔が集中した。また、繁殖を示 リ類、カエル類、ヘビ類、トカゲ、鳥類、 唆する行動として、巣材運び、デ 小型ほ乳類等である。5 月中旬~下旬頃、繁 ィスプレイ飛翔が確認されたが、 殖地に飛来し、ディスプレイフライトや営 餌運びは確認できなかった。 巣活動をはじめる。営巣地は、本州で標高 平成 23 年度の調査では、6~7 月 100~1,500m の比較的低い山の林で、アカマ にかけて地ユノ谷溜池西側~南 ツ、カラマツ、ナラ類などの地上 10~25m 側の谷付近で複数回のディスプ ぐらいの枝が選ばれる。他のタカ類やカラ レイが確認された。しかしなが ス類の古巣を補強して利用することが多 ら、8 月以降の調査においては、 く、枝を用いて浅い皿状の巣を作る。繁殖 千代川より西側もしくは南側を 期における行動範囲は営巣地から 20 ㎞以上 中心に飛翔やディスプレイが確 遠方という事例もあり行動範囲は広い。 認され、営巣地の特定には至らな かった。 出典: 『図鑑 日本のワシタカ類』(1995 文一総合出版) 『猛禽類保護の進め方(特にイヌワシ、クマタカ、オオタカについて) 』(1996 環境庁) 『オオタカの営巣地における森林施業-生息環境の管理と間伐等における対応』(1998 社団法人日本森林技術協会) 『オオタカの営巣地における森林施業 2-生息環境の改善を目指して-』(2008 社団法人日本森林技術協会) 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 『繁殖期前半におけるハチクマの養蜂場利用について』(日本鳥学会 2007 年度大会要旨) 資 9-35 表9-8.3(2) 種名 オオタカ 現地確認個体 ツミ 注目すべき種の生息状況及び生態等(猛禽類) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 日本では北海道と本州が主な繁殖地 36 回 であり、北海道、本州、四国で留鳥、 (猛禽類調査:32 回、鳥類調査:4 回) 九州では冬鳥である。 【確認環境】 【生態】 耕作地及び広葉樹林の上空 亜高山から平地の森林に生息するが、 【確認状況】 しばしば獲物を求めて農耕地や水辺 計画地上空を含め、計画地西側の尾根 など開けた場所へも出てくる。顔に顕 付近~福和田地区~河原インターに 著な白い眉斑と黒い眼帯がありカラ かけての広葉樹林、マツ林及び耕作地 ス大の大きさ。餌は主にツグミ級の小 上空を中心に確認した。また、鳥類調 鳥、ハト、カモ、シギ、キジなど中~ 査範囲外でも確認した。 大形の鳥だが、時にはネズミやウサギ なお、福和田地区の神社裏手の尾根付 などもとる。2 月頃からディスプレー 近で平成 23 年 8~9 月の間に雄 1 個体 フライトや営巣活動をはじめるが、寒 と雌 2 個体が繰り返し確認されたが渡 冷地では遅くなる。営巣は林内の大木 り時期の確認で幼鳥は出現しなかっ の枝上に枯れ枝を積んで皿形の巣を たことから、H23 年は付近では繁殖し 作る。営巣木は本州では主としてアカ ていないと考えられる。 マツが利用され、その他に、スギ、モ ミ、ヒノキ、ヤマザクラ、コナラなど が知られている。繁殖期に利用頻度が 高い範囲は営巣地の周辺 1.5 ㎞程度と されている。 【分布】 【確認数】 日本では北海道、本州、四国、九州、 1 回(猛禽類調査:1 回) 沖縄本島、八重山諸島の石垣島と西表 【確認環境】 島の平地や低山及び亜高山の林で繁 広葉樹林(アカマツ) 殖するが、西日本では少ない。春と秋 【確認状況】 に日本各地で渡りが見られるが、本州 平成 23 年度に福和田地区の神社裏手 以西では越冬するものがある。 のアカマツにとまっている個体を確 【生態】 認した。 亜高山から平地の林に棲み、主に小鳥 なお、繁殖に関わる行動は確認されな を捕食するが、小型のネズミや昆虫も かった。 とる。針葉樹の枝に枯れ枝を積み重ね て皿形の巣を作り、4 月中旬から 5 月 に 3~5 卵を産む。 『山渓カラー名鑑日本の野鳥』より 出典: 『図鑑 日本のワシタカ類』(1995 文一総合出版) 『猛禽類保護の進め方(特にイヌワシ、クマタカ、オオタカについて) 』(1996 環境庁) 『オオタカの営巣地における森林施業-生息環境の管理と間伐等における対応』(1998 社団法人日本森林技術協会) 『オオタカの営巣地における森林施業 2-生息環境の改善を目指して-』(2008 社団法人日本森林技術協会) 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 資 9-36 表9-8.3(3) 種名 ハイタカ 『山渓カラー名鑑日本の野鳥』より ノスリ 現地確認個体 注目すべき種の生息状況及び生態等(猛禽類) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 日本では北海道と本州で繁殖している。 19 回(鳥類調査:19 回) 北海道、本州北部の山地や平地、本州中 【確認環境】 部の山地で留鳥、それら以外の本州、四 耕作地及び広葉樹林の上空 国、九州で冬鳥である。 【確認状況】 平成 22 年度に対象事業実施区域東側の広 【生態】 広葉樹だけの環境ではあまり見られず、 葉樹林上空で複数回確認された。また、 カラマツ植林地など針葉樹林がある程度 比較的調査範囲の広域で点々と確認され 存在する環境を好む。冬季は林縁の農耕 た。 地にも見られる。林内、林縁などで小鳥 なお、繁殖に関わる行動は確認されなか 類、小型ほ乳類などの獲物を獲る。営巣 った。 はある程度まとまった針葉樹の単相林で 行うことが多く、オオタカの営巣林に比 べると、若く生育密度が高い傾向がある。 また、地形は平地か緩斜面が多い。 【分布】 【確認数】 日本では北海道、南千島、本州、佐渡、 24 回(鳥類調査:24 回) 伊豆諸島の大島、新島、神津島、三宅島、 【確認環境】 御蔵島、八丈島、小笠原諸島の父島と母 耕作地(水田)、河川(千代川)及び広葉樹 島、四国の低山から亜高山の林(北海道で 林 は平地でも)、および大東諸島の南大東島 【確認状況】 の平地で繁殖する。九州、対馬、壱岐で 平成 22 年度に河原町総合運動場北西側の 耕作地(水田)で複数回確認された。また、 も繁殖期に観察されている。これらの全 域で越冬もする。 千代川及び釜口地区上空でも探餌・休息 していると思われる個体が確認された。 【生態】 亜高山から平地の林に棲み、付近の荒地、 なお、繁殖に関わる行動は確認されなか 川原、耕地、干拓地など開けた場所で採 った。 餌する。ネズミなどの小形ほ乳類、カエ ル、ヘビ、昆虫、鳥等を、木の枝などに とまって待ったり、帆翔しながら探す。 飛びながら獲物を見つけると、停空飛翔 でねらいをつけ、急降下して足指の爪で 捕える。林内の大木の枝の股に枯れ枝を 積み重ねて皿形の巣を作る。 出典: 『図鑑 日本のワシタカ類』(1995 文一総合出版) 『猛禽類保護の進め方(特にイヌワシ、クマタカ、オオタカについて) 』(1996 環境庁) 『オオタカの営巣地における森林施業-生息環境の管理と間伐等における対応』(1998 社団法人日本森林技術協会) 『オオタカの営巣地における森林施業 2-生息環境の改善を目指して-』(2008 社団法人日本森林技術協会) 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 資 9-37 表9-8.3(4) 種名 サシバ 現地確認個体 ハヤブサ 『山渓カラー名鑑日本の野鳥』より チョウゲンボウ 現地確認個体 注目すべき種の生息状況及び生態等(猛禽類) 生息状況 生態等 【分布】 日本では本州、佐渡、伊豆諸島、硫黄列島、 四国、九州、対馬、馬渡島、南西諸島、南 大東島で繁殖する。本州、四国、九州に飛 来する夏鳥である。 【生態】 平地から山地の樹林に生息し、水田、畑、 湿地、河岸、草地などで採餌する。餌はカ エル類が多く、その他にバッタ、イナゴ、 トンボなどの昆虫類や、ヤマカガシ、カナ ヘビなどのは虫類。木や電柱に止まって地 上に降りて捕食する。また、ネズミ類や、 スズメ、ハトなどの鳥類も捕食する。営巣 はアカマツ林やスギ、ヒノキ植林、落葉広 葉樹と針葉樹の混交林などで行うことが 多い。繁殖期の行動範囲は 100ha~200ha とされている。 【分布】 日本では北海道、利尻島、天売島、南千島、 色丹島、本州、粟島、北硫黄島、四国、九 州、対馬、およびこれらに付属する小島の 海岸の断崖や海岸近くの山の岩壁の棚や 岩穴等で繁殖が確認されている。冬期には 北海道から沖縄まで、全国の海や大きな川 に沿った地域で見られる。 【生態】 広い空間で狩りをするため、海岸や海岸に 近い山の断崖や急斜面、広い川原、原野、 広い農耕地などを生活域とする。崖の上や 見晴らしのよい木や杭等から空間を見張 る。鳥が飛んでいるのを認めると飛び立 ち、飛翔中の鳥の上空から翼をすぼめて急 降下し、脚で蹴落とす。捕えた獲物は一定 の食事場所の一つへ運んで食べる。 【分布】 【確認数】 日本では北海道と、東北地方から中部地方 1 回(鳥類調査:1 回) にかけての本州で繁殖しているが、北海道 【確認環境】 では少ない。岡山県、高知県、鹿児島県で 耕作地(水田脇の電柱) も夏期に観察されている。冬には各地の農 【確認状況】 耕地、湿地、原野、川原、埋立地などで見 平成 22 年度に耕作地脇の電線に られる。 とまっている個体を確認。 なお、繁殖に関わる行動は確認 【生態】 農耕地、原野、広い川原、干拓地、丘陵を されなかった。 狩り場とし、しばしば木や杭などの見張り 場にとまっている。ひとたび舞い上がった あとは、次々と場所を変えては長い停空飛 翔をし、地上の獲物を探す。獲物を見つけ ると、停空飛翔をしながら段階的に高度を 下げていき、最後は翼を高くかかげたまま スゥッと降下して、地上で獲物を押える。 獲物はネズミ、昆虫、鳥が多い。 【確認数】 25 回(猛禽類調査:8 回、鳥類調 査:17 回) 【確認環境】 水田、広葉樹林及びマツ林の上 空 【確認状況】 H22 年度の調査では、 釜口地区付 近や河原町総合運動場東側の広 葉樹林上空を飛翔しているのも 確認された。 H23 年度の調査では、 三谷地区周 辺で、地ユノ谷溜池周辺、対象 事業実施区域南側の尾根周辺な どで確認された。 なお、繁殖に関わる行動は確認 されなかった。 【確認数】 4 回(鳥類調査:4 回) 【確認環境】 河川(千代川)の上空及び広葉樹 林 【確認状況】 鳥類調査において、平成 22 年度 に千代川上空を南東方向に飛翔 する個体をラインセンサス調査 及び定点調査にて確認した。ま た、八日市地区南の広葉樹林で のとまりと飛翔も確認された。 なお、繁殖に関わる行動は確認 されなかった。 出典: 『図鑑 日本のワシタカ類』(1995 文一総合出版) 『猛禽類保護の進め方(特にイヌワシ、クマタカ、オオタカについて) 』(1996 環境庁) 『オオタカの営巣地における森林施業-生息環境の管理と間伐等における対応』(1998 社団法人日本森林技術協会) 『オオタカの営巣地における森林施業 2-生息環境の改善を目指して-』(2008 社団法人日本森林技術協会) 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1985 ㈱山と渓谷社) 『サシバのテリトリーとテリトリー行動(tori 30:117-147,1982) 資 9-38 表9-8.4(1) 種名 カスミサンショウウオ 現地確認個体 イモリ 現地確認個体 ニホンヒキガエル 注目すべき種の生息状況及び生態等(両生類) 生息状況 生態等 【確認数】 16 箇所 (成体 7 個体以上) (卵のう 43 対) 【確認環境】 スギ・ヒノキ植 林、水田、水路、 ため池 【確認状況】 素掘り水路、用水 路、用水路枡、た め池上流部の浅 瀬及び植林地内 の水溜りで産卵 している成体を 確認。早春季及び 春季においては、 孵化した幼生を 放棄水田や水路 にて確認。 【確認数】 22 箇所 (成体 65 個体) 【確認環境】 スギ・ヒノキ植 林、水路、河川、 池 【確認状況】 水路、用水路枡、 池、水田で成体を 確認。 【分布】 本州(鈴鹿山脈以西、四国の瀬戸内海沿岸域)、 九州(北西部、壱岐島等)。 【生態】 西日本でもっとも一般的な止水性サンショウウ オ。繁殖は、1~4 月。南紀地方では 12 月中から 繁殖が始まる。卵のうは個体群により異なり、 バナナ型とコイル型の両方がある。卵は止水性 で、卵数は 50~140 個。幼生は 7~8 月に変態し て上陸するが、地域によっては幼生で越冬し、 翌年上陸するものもいる。行動範囲は産卵場所 から 100m 程度と考えられている。 【分布】 本州、四国、九州(屋久島が南限)。国内に広く 分布し、求愛行動や体の色などに地域差が見ら れる。 【生態】 繁殖は、4~7 月。本種は基本的に夜行性だが、 繁殖期のオスは、日中でもメスの前で尾を曲げ て盛んに求愛をしている。オスは精子の入った 精ほうをメスの前に落とし、メスがこれを総排 泄孔から取り込んで受精が行われる。卵は、1 粒ずつ、落ち葉や水草にはさむようにして産み つけられる。1 回の産卵数は数個~40 個ほどだ が、繁殖期間中に数回産卵を行うため、総産卵 数は 100~400 個になる。ふ化した幼生は、最大 で 50mm ほどに成長し、夏から秋にかけて変態し て上陸する。 【分布】 【確認数】 本州(近畿以西)、四国、九州。移入は東京など。 1 箇所 (幼生 30 個体以 【生態】 平野、山地の畑、森林などの物かげ、落ち葉の 上) 下などにすむ。クックッ・クックックックッと 【確認環境】 少し高い声で不規則に鳴く。 ため池 繁殖は 10 月~翌年 5 月に行われ、地域や年ごと 【確認状況】 の気候によって変化する。温暖な地域ではその 地ユノ谷溜池で 年のうちに産卵が行われることが多い。産卵場 複数の幼生を確 所は、沼、水たまり、田んぼなど。卵塊はひも 認。 状で、卵数は 6000~1 万 4000 個。オタマジャク シは、1~3 か月で変態して上陸する。 現地確認個体 出典: 『山渓ハンディ図鑑 9 日本のカエル+サンショウウオ類』 (2002 山と渓谷社) 『野生生物保全技術』(2003 海游舎) 資 9-39 表9-8.4(2) 種名 タゴガエル 現地確認個体 トノサマガエル 現地確認個体 モリアオガエル 現地確認個体 注目すべき種の生息状況及び生態等(両生類) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 本州、四国、九州(五島列島をふくむ)。 20 箇所 【生態】 (成体、幼体 山地、森林内の渓流付近や地域によっては平野にも 約 70 個体) 見られる。岩の下や地下で、低い声で鳴く。 【確認環境】 繁殖は 3~6 月だが、多くの地域で 4~5 月に集中す 広葉樹林、ス ギ・ヒノキ植林、 る。産卵は渓流近くの伏流水で行う。ときに岩の割 れ目など、比較的発見しやすい場所で鳴いているオ 竹林、草地、水 スも見つかる。卵数は 30~160 個ほどで、日本のカ 路 エルとしては非常に少ない。これは本種が、卵黄の 【確認状況】 大きな卵を産むためと考えられる。ふ化したオタマ 調査範囲内の多 ジャクシは、この大きな卵黄だけを栄養分にして成 くの谷部で鳴き 長し変態する。7~8 月には変態して上陸する。 声を確認。一部 の箇所では、成 体及び幼体も目 撃した。 【分布】 【確認数】 本州(関東平野、仙台平野を除く)、四国、九州、北 24 箇所 海道の一部(人為移入)に分布する。 (成体 44 個体) 【生態】 【確認環境】 池や湿地、沼、河川などにもいるが、水田で見れる 草地、水路、樹 代表的なカエル。やや大きめの中型で均整のとれた 林地、池 スマートなカエル。背面は平滑であるが、明確な背 【確認状況】 側線と背中線があり、短い不規則な線状突起が複数 調査範囲全体で ある。雄の体色は茶褐色から緑色までさまざまであ 確認され、谷部 るが、雌は灰白色から暗灰色で、背面に連続した黒 のほか樹林地で 色斑紋を多数持つ。特に繁殖期には雄は黄金色の婚 も確認された。 姻色となるが、雌の体色に変化はない。雄は顎の左 右に1対の鳴嚢を持つ。雌には鳴嚢はないが、鳴く こともある。 繁殖期は 4 月~6 月であるが、水田を繁殖場所にし ている場合は、水田の水利管理に影響される。卵塊 はつぶれた円形状で、1800~3000 個の卵が内包さ れている。同所に分布するダルマガエルやトウキョ ウダルマガエルとの境界部では、それぞれ本種と雑 種が見つかっている。 【分布】 【確認数】 本州(太平洋側の分布は内陸部にかたよる。佐渡島 8 箇所 をふくむ。) (成体、卵塊) 【生態】 【確認環境】 森林の林床や樹上に生息する。カラララ・カララ 広葉樹林、低木 ラ・クックックッと連続して鳴く。 林、河川、池 繁殖は 4~7 月で、150 個程度の卵を水面上の木など 【確認状況】 に塊状に産卵する。地域ごとに見ると短期間に繁殖 河川及び池付近 が行われている。産卵につかわれる木は、水面から で成体を確認。 あまり高くなく、よくしなり、葉が大きく柔らかい また、確認箇所 樹種が選ばれるようだ。メスは産卵しながら、卵塊 の付近では、多 を膀胱に貯めておいた水といっしょに後あしでこ 数の卵塊も確認 ねながら卵を乾燥から防ぐ泡巣をつくる。 された。 産卵中のメスには、抱接したオス以外にも複数のオ スがとりついて、繁殖に参加することが多い。メス とつがいになれなくても、複数のオスに自分の子孫 を残せる可能性が残されている。2 週間ほどでふ化 し、オタマジャクシは 1 か月ほどで変態して上陸す る。 出典: 『山渓ハンディ図鑑 9 日本のカエル+サンショウウオ類』 (2002 山と渓谷社) 『決定版 日本の両生爬虫類』 (2002 平凡社) 資 9-40 表9-8.5(1) 種名 シロタニガワカゲロウ 注目すべき種の生息状況及び生態等(昆虫類) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 本州、四国、九州に分布。 1箇所(4 個体) 【生態】 【確認環境】 河川の中・下流域の緩流域ならびに湖沼やダム 針広混交林 湖の沿岸帯に生息する。オス成虫は、河川沿い 【確認状況】 や湖岸沿いの上空で群飛を行い、空中で交尾す 林内に仕掛けたラ る。成虫は主に 5 月~6 月頃羽化することが多 イトトラップによ く、年 1 世代。幼虫は主に藻類を食べる。 って捕獲された個 体が確認された。 現地確認個体 チラカゲロウ 【分布】 【確認数】 北海道、本州、四国、九州に分布。 1 箇所(1 個体) 【生態】 【確認環境】 オス成虫は、日没後に川面上空を高速で飛び回 広葉樹林 る特異な群飛行動を示す。幼虫は河川の上流か 【確認状況】 ら下流の、早瀬や平瀬の石礫底の流水部に生息 尾根部林内の蜘蛛 する。5 月~10 月頃まで連続的に羽化がみら の巣にかかってい れ、年 2 世代以上、幼虫は一年中見られる。幼 る個体が確認され 虫は藻類及びデトリタス食性で、前肢の長毛列 た。 で流下物を濾し採って摂食する。 現地確認個体 アサヒナカワトンボ (ニシカワトンボ) 現地確認個体 オオゴキブリ 【分布】 【確認数】 本州(関東・信越地方以西) 、四国、九州に分 16 箇所 布。 (164 個体) 【生態】 【確認環境】 成虫は 5 月~6 月に渓流で見られる。幼虫は流 広葉樹林、スギ・ ヒノキ植林、草地、 れの緩やかな川岸の挺水植物や流れにゆらぐ 沈水植物にしがみついたり、植物性沈積物の多 耕作地 い淵やよどみに潜んでいる。 【確認状況】 林縁部や耕作地の 水路上や林内等を 飛翔する個体や葉 上で休息する個体 が合計 16 箇所で 確認された。 【分布】 【確認数】 本州、四国、九州に分布。 1 箇所(1 個体) 【生態】 【確認環境】 暖帯林に生息し、森林性で朽ち木や切株の腐朽 果樹園 材の内部に成虫・幼虫が群生し、家族生活をし 【確認状況】 ている。木質部を食べていて、消化器管内の原 朽木中に潜む個体 生動物によって摂食したセルロースを分解し が確認された。 て栄養とする。卵胎生で繁殖する。 『検索入門セミ・バッタ』より 出典: 『川の生物図典』(1996 財団法人リバーフロント整備センター) 『日本産水生昆虫 科・属・種への検索』 (2005 東海大学出版会) 『レッドデータブックとっとり 鳥取県の絶滅のおそれのある野生動植物 植物編』(2002 鳥取県) 『レッドデータブックとっとり改訂版 鳥取県の絶滅のおそれのある野生動植物』(2012 鳥取県) 『日本産ゴキブリ類』(1991 中山書店) 『検索入門セミ・バッタ』(1992 保育社) 資 9-41 表9-8.5(2) 種名 モリチャバネゴキブリ 注目すべき種の生息状況及び生態等(昆虫類) 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 本州(千葉・石川以西)、四国、九州に分布。 12 箇 所 (30 個 【生態】 体) 野外性で、海岸~平地の雑木林や照葉樹林の落葉 【確認環境】 層に多く、花蜜や樹液にもよく集まる。幼虫で越 果樹園、広葉樹 冬し、成虫は 5~6 月に出現する。 林、草地、竹林 【確認状況】 果樹園脇や道路 際の草地、林内 斜 面 等 合 計 12 箇所で若齢個体 が確認された。 現地確認個体 ヤマトフキバッタ (セトウチフキバッタ) 現地確認個体 ハルゼミ 【分布】 【確認数】 本州、四国、九州、屋久島に分布。外部形態の地 1 箇所(2 個体) 理的変異が著しく、4 つの地理的品種(基本型、 【確認環境】 大和型、丹波型、氷ノ山型)に分けられている。 スギ・ヒノキ植 このうち、鳥取県には中・西部に基本型、東部に 林、広葉樹林 氷ノ山型の 2 つの型が生息するが、両型は幅約 5 【確認状況】 ~10km の範囲で中間型を介して漸次的に移り変 谷部及び尾根部 わり、みごとな移行帯(交雑帯)を形成している。 の林内それぞれ 1 箇所で、合計 2 【生態】 産卵は土中、コケの生えた岩の割れ目、朽木等に 個体確認され 行われる。河岸や峠のクズ群落に多いが、丘陵地 た。 の林縁から山地まで広く生息する。広葉の草や木 の葉を食べる。年 1 化卵越冬で、成虫は 7~9 月 に見られる。 【分布】 【確認数】 本州、四国、九州に分布。 2 箇所(2 個体) 【生態】 【確認環境】 4 月下旬には鳴き始め、5 月~6 月におよぶ。晴 広葉樹林 天日の日中に活動する。アカマツ、クロマツの林 【確認状況】 に生息し、植生との結びつきが顕著である。マツ 尾根部の 2 箇所 林があれば山地のかなり深い場所にも生息する で鳴き声が確認 が、中心となるのは里山とよばれる丘陵・低山地 された。 域である。 『レッドデータブックとっとり 動物編』より ヤネホソバ 『原色昆虫大図鑑Ⅰ』より 【確認個体数】 1 箇所(4 個体) 【確認環境】 広葉樹林 【確認状況】 広葉樹林に設置 したライトトラ ップで 4 個体確 認された。 【分布】 本州、四国、九州・対馬。 【生態】 年 3 回発生し、一般に第 1 回発生のものは第 2 回・第 3 回のものより大形。第 1 回は 3 月下旬 ~4 月下旬、第 2 回は 7~8 月、第 3 回は 9 月下 旬~11 月に出現する。九州ではかなり普通。幼 虫は地衣類、苔類を食べる。昔は茅葺屋根の人 家などで確認された。尚幼虫が人体に触れると 痒みを与え、多数発生した時は衛生害虫として 見逃せない場合がある。 出典: 『日本産ゴキブリ類』(1991 中山書店) 『検索入門セミ・バッタ』(1992 保育社) 『レッドデータブックとっとり 鳥取県の絶滅のおそれのある野生動植物 植物編』(2002 鳥取県) 『レッドデータブックとっとり改訂版 鳥取県の絶滅のおそれのある野生動植物』(2012 鳥取県) 『バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑』(2006 北海道大学出版会) 『原色昆虫大図鑑Ⅰ』(1963 北隆館) 『日本産蛾類標準図鑑Ⅱ』(2011 学研) 資 9-42 表9-8.5(3) 注目すべき種の生息状況及び生態等(昆虫類) 種名 コガムシ 生息状況 生態等 【確認個体数】 1 箇所(5 個体) 【確認環境】 広葉樹林 【確認状況】 広葉樹林に設置 したライトトラ ップで 5 個体確 認された。 【分布】 本州、四国、九州。 【生態】 体長 15~18mm。ヒメガムシに似るが大形、 触角柄部・口枝は黄褐色、各腹節両側の斑点・ 肢は赤褐色。背面は一様に微細な点刻を密布す る。各上翅には 4 条の点刻列とその両側に各 1 条の細点刻列を有し、なお外縁近くにも点刻列 がある。体下は細毛を密生し、胸板後端中央の 棘は短く、後基節間に終わる。夏季各地の池沼 に多い。 『原色昆虫大図鑑Ⅱ』より ゲンジボタル 現地確認個体 ケブカツヤオオアリ 【分布】 【確認数】 本州、四国、九州に分布し、日本特産種である。 成虫 ラ イ ン セ ン サ ス 【生態】 幼虫の生息場所は流水中、成虫はその岸辺など (往復合計) である。成虫は昼間には樹木や草などに潜んで 延べ 624 個体 いるが、日没後にゆっくりと飛びながら発光す 任意観察 る。幼虫は陸に上がって、安定した良い環境を 延べ 131 個体 選んだ後、土に潜り、蛹となる部屋を作る。自 合計 然状態では、採餌は夜間に行われる。カワニナ 延べ 755 個体 を発見するとその殻に上り、鋭い大顎で噛み付 幼虫 46 個体※ き、石の隙間など安全な場所へ後ずさりしなが 【確認環境】 ら運ぶ。口器から消化液を分泌してカワニナの ・成虫は水田、水 肉を溶かし、その液体を吸う。 路周辺。 成虫は 5 月~6 月にかけて発生する。光による ・幼虫は河川、用 交信などにより、雌に出会った雄は交尾する。 水路※ 数時間交尾が続いた後、雌は水際のコケなどに 【確認状況】 約 500 個、多いときには 700 個程度の卵を産付 ・成虫は水田及び する。雌は産卵後、10 日前後で死亡する。卵は 水田付近の水路 30 日程度で孵化し、幼虫は水中に入り、カワニ 周辺で多数確認。 ナなどの巻貝を捕食して成長する。幼虫期は短 ・幼虫は河川、用 くて 10 ヶ月、長いと 2 年間水中生活をする。 水路の流れの緩 やかな砂礫底で 確認※ ※幼虫の結果は 水生生物調査結 果より 【分布】 【確認個体数】 本州の中部地方から東北地方。 1 個体 【生態】 【確認環境】 本種の生息域は山麓・河岸に多い。河川の改修 - 工事や山麓の道路建設・改修工事が本種の盛衰 【確認状況】 に大きな影響を及ぼしている。本州の中部地方 春季の任意観察 から東北地方にかけて生息しているが、比較的 において確認さ まれな種とされている。 れた。 『福井県レッドデータブック』より 出典: 『川の生物図典』(1996 財団法人リバーフロント整備センター) 『原色昆虫大図鑑Ⅱ』(1963 北隆館) 『福井県の絶滅のおそれのある野生動物 福井県レッドデータブック(動物編) 』(2002 福井県) 資 9-43 表9-8.5(4) 種名 トゲアリ 注目すべき種の生息状況及び生態等(昆虫類) 生息状況 生態等 【分布】 【確認個体数】 本州、四国、九州。 3 個体 【生態】 【確認環境】 職蟻は体長 6~8mm。胸部は赤色、頭部・脚・ - 腹部は黒く、光沢に富む。胸部に 3 対、腹柄に 【確認状況】 1 対の棘状突起を背方に突出。樹幹の腐朽部に 夏季・秋季・春季 営巣。羽蟻は、11 月に飛び出す。立木の空洞 の任意観察にお や樹洞、樹木の根際の土中に巣を作る。ムネア いて確認された。 カオオアリやクロオオアリの巣を奪う例もあ るとされている。 『原色昆虫大図鑑Ⅲ』より ヤマトアシナガバチ 【確認個体数】 1 個体 【確認環境】 - 【確認状況】 夏季の任意観察 において確認さ れた。 【分布】 本州、四国、九州等。 【生態】 体長 16~22mm。黒色で褐色の斑紋が多い前 伸腹節の 2 縦斑と第1腹背板後縁の帯紋は常 に鮮黄色。頭はやや小型で背面から見て後方に 明瞭に狭まる。第 2 腹節はやや球状で第 3 節よ り尾端に向かって円錐形に細まる。 【確認個体数】 1 個体 【確認環境】 - 【確認状況】 夏季の任意観察 において確認さ れた。 【分布】 北海道、本州、四国、九州。 【生態】 黒色で光沢弱く、頭部は黄色で頭頂単眼付近に 黒斑があり、前胸背板上面は赤褐色。小楯板に 斑紋を欠く。雄雌の差は顕著。巣は樹洞、人家 の天井、壁の間等に作ることが多い。広くユー ラシア大陸の温帯~寒帯南部に分布し、多くの 亜種に分けられる。 【確認個体数】 2 個体 【確認環境】 - 【確認状況】 夏季、春季の任意 観察において確 認された。 【分布】 本州、四国、九州等。 【生態】 平地より山地にかけて産する。巣は秋まで継続 し、雄は夏の終わりから秋にかけて出現する。 土中に営巣し、サクラ類、リンゴ、オドリコソ ウ、ツツジ類、ミカン類、クサフジなどに訪花 する。 『原色昆虫大図鑑Ⅲ』より モンスズメバチ 『原色昆虫大図鑑Ⅲ』より クロマルハナバチ 『原色昆虫大図鑑Ⅲ』より 出典: 『原色昆虫大図鑑Ⅱ』(1963 北隆館) 『原色昆虫大図鑑Ⅲ』(1965 北隆館) 『アリの生態と分類-南九州のアリの自然史』(2010 南方新社) 『日本の真社会性ハチ』(2005 信濃毎日新聞社) 資 9-44 表9-8.6 注目すべき種確認状況(クモ形類) 種名 オオナガザトウムシ 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 北海道南部、本州、四国、九州に分布。鳥取県内には、 2 箇所(3 個体) 大山型(大山周辺と島根県隠岐島のみに分布)と本州 【確認環境】 型の 2 地理型がみられる。 針広混交林 【生態】 【確認状況】 各種の森林の林床の落葉落枝層やその付近の樹幹や 夏季、秋季共に 地表で見つかるが、樹幹上等よりも地表や森林下層を 林内に仕掛けた 歩いていることが多い。ハエの幼虫等を捕食する。卵 ベイトトラップ 越冬で成体は 7 月上旬から出現、10 月にはほぼ消失す によって捕獲さ る。 れた個体を確 認。 現地確認個体 ヒコナミザトウムシ 【分布】 【確認数】 千葉県、伊豆・箱根地方、福井県以西の本州、四国、 16 箇 所 (25 個 九州に分布。染色体数は鳥取県内で 2n=20(大山以西)、 体) 18(大山東部~関金町)、16(関金町以東)と分化し、そ 【確認環境】 れぞれの分布境界で交雑帯を形成する。 針広混交林、広 葉樹林、スギ・ 【生態】 低山地から山頂までの森林の樹幹や草本上、湿った崖 ヒノキ植林 地、苔むした石の上等に生息し、ハエの幼虫等を捕食 【確認状況】 する。卵越冬で幼体は 5 月上旬頃孵化、8 月上旬に成 尾根部や谷部林 体となる。交尾は 9 月以降にはじまり、11 月頃までに 内の樹幹や林床 産卵ののち死亡する。 の合計 16 箇所 で確認された。 現地確認個体 出典: 『鳥取県のすぐれた自然 動物編』(1993 鳥取県) 『レッドデータブックとっとり 鳥取県の絶滅のおそれのある野生動植物 植物編』(2002 鳥取県) 『レッドデータブックとっとり改訂版 鳥取県の絶滅のおそれのある野生動植物』(2012 鳥取県) 資 9-45 表9-8.7 注目すべき種確認状況(陸産貝類) 種名 サンインコベソマイマイ 生息状況 生態等 【分布】 【確認数】 兵庫県、鳥取県、島根県、広島県の主と 10 箇 所 (10 個 して日本海側に分布する。 体) 【生態】 【確認環境】 広葉樹林内の落葉下や下草の間に生息 スギ・ヒノキ植 する。 林、広葉樹林 【確認状況】 林内の広葉樹の 根元や葉上等合 計 10 箇所で確 認された。 現地確認個体 コウロマイマイ 【分布】 【確認数】 兵庫県西部と鳥取県東部に分布し、天神 2 箇所(2 個体) 川を境に鳥取県西部では途切れる。 【確認環境】 広葉樹林、草地 【生態】 山間や里山の広葉樹林内に生息し、樹上 【確認状況】 性で、樹幹に高く登る。 林内の広葉樹の 根元及び草地の 土管の中で確認 された。 現地確認個体 出典: 『原色日本陸産貝類図鑑』(1995 保育社) 『鳥取県のすぐれた自然 動物編』(1993 鳥取県) 『岡山県レッドデータブック 2009』(2010 岡山県) 資 9-46