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着色調製選別板がエダマメ選別作業に与える影響
東北農業研究 (Tohoku Agric Res)56, 229-230(2003) 着 色 調 製 選 別 板 が エ ダ マ メ選 別 作 業 に 与 え る 影 響 片平光彦 (秋 田 県 農 業 試 験 場 ) EfFcd for Sorting of Green Soybcans by Color Sorting Boards Mitsuhiko KATAHIRA (Akha AgHcu■ ural ttpcHment Stalo0 1 緑系 (RGB:217,252,10め の色 に着色 した 420× 278mm の板 を用 いた。なお、慣行 として合板 を用 いた区を設置 は じめ に エダマメ栽培では作業 の機 械化 が進んでお り、施肥 ・ 播種、防除等 に乗用 型管理機を導入するこ とで、作業能 り 率 が慣行 か ら 50%以 上高 まることが報告 されている。 した。被験者は男女 17名 (男 性 :4名 、女性 :13名 )、 年齢別では 50台 が 9名 、40台 が 5名 、30台 が 2名 、20 台が 1名 であつた。 しか し、調製作業は脱爽、選別、袋詰め等、24Lさ れ 選別試験 は 30、 ω 分間エ ダマ メ選別作業 を行 い、終 ていない作業 と作業 工程 が多 い ため、500kgの 収穫物 を 了後選別葵 200gに 含まれる汚染葵を目視で確認 し、選 処理するのに 97時 間を要 し、全作業の中 に占める割合 が最も高い つ 。そ の 中で、精選別作業 は、納屋 の 中で人 手で行 われてお り (写 真 1)、 作業能率 も調製作業 の 中 合 を選別精度 と して評価 し 別薬に対す る正選別文 の 害」 た。疲労度 は作業前後 に フ リッカー値測定機 (Y社 , で最も悪 い。また、精選別作業 は、 日視 による長時間作 作業前後 の増減少率で表 した。また、作業前後では、被 験者 に対 して日本衛生学会編 の疲労度チ エ ツク リス トに 業であることか ら作業者 の肉体的・ 精神的疲労 が多 く、 作業合 の照明 と作業姿勢、調製作業台の色 の違いが選別 つ 精度 と作業能率に大 きく影響することが報告 されてい る。 FV 30型 )と 心拍計 (S社 ,PROA 4A2型 )で 測定 し、 基 づ くアンケー ト調査 も行 つた。 3 試験結果及び考察 (1)選 別精度 試験 を行 つた被験者全体で の選別精度 の平均値 は、灰 色系統 が他 区よ りも 37∼ 55ポ イ ン ト良好 であ つた。 性別 では、男性で黄色 と黄緑系の選別精度 が慣行 よ りも 低下 したが、灰色系で 44ポ イ ン ト向上 した。女性 lよ 着 色調製作業 板の利用で選別精度 がいずれ も向上 し、特 に 灰色系統 で顕著であ つた。年代別 に見 ると、40代 では 着色調製作業板利 用 による選別精度に差 がなかつたが、 50代 にな ると灰色系統で慣行 よ りも精度 が 75ポ イ ン ト エ ダマ メ調 向上 した (図 % ” そこで、本報では、エダマメの精選別作業 に対 して選 別時の調製台に着色した調製作業板を導入 し、その効果 1,2,3)。 ヒと高能率イ ヒについて検討した結果を による作業の軽労イ 報告す る。 縄 =田 験 方法 " “ 2試 鉾 (RGB:192,192,192)、 黄 系 (RGB:254,255,1271、 黄 -229- ∞ 験は、秋田県農業試験場付属舎 内調製場で行つた。 η 使用 した調製作業板 は、片平らの報告 を基 に灰系 η 供試 した材料は、秋田県農業試験場内で栽培 したエダ マメ (品 種 :サ ッポ ロ ミドリ,錦 秋)を 用いた。選別試 債行 贅茶 .日 贅騒桑 灰界 図 1 調 製作 業板 の 色 と選別 精 度 (全 平均 ) 東 北 農 業 研 究 56号 第 `● 9 (2003) J。 贅子 図 2 調 製作 業板 の色 と選 別 精 度 (性 別 ) 図5 贅林累 フ リ ッカ ー値 の の変化 (性 別 ) 口慣行 ●黄系 0貴 縁系 口灰 系 撻 r8 晨 襲 6 8 2 田 ∞代 Ю l● 匈ヽ 5o代 年代 図3 ∞代 `0代 図 6 フ リ ッカ ー 値 の 変 化 (年 代 別 ) 図 7 選 別 時 間 が心 拍 数 に 与 え る影 響 調 製 作 業 板 の 色 と選 別 精 度 (年 代 別 ) (2)疲 労度 フ リッカー値 の全 平均では、着色調製作業板導入の効 果 が明確 にな らなか った。 しか し、男女別 にみると着色 調製作業板の利用は、女性 がフ リッカー値 を 3∼ 4ポ イ ン ト低下 して、疲労軽減効果が顕 著 であつた。 また、50 代以上で は、灰色系統 を利用することで、 フ リッカー値 が慣 行 よ りも 72ポ イン ト低減 した (図 4, 5,6)。 心拍数は、慣行で作 業時間の経過 に従 い一次関数的に増 加 したが 、着色調製作業板利用によって増加割合が低減 された (図 7)。 (3)疲 労 自覚症状 験区 と慣行 区で同 じく、明確な差にならなかった。 アンケー トでの疲労 自覚につ いて、被験者は選別 を行 うことで 眠気 とたるさを訴える傾 向にあ り、す時間作業 4 を連続 して も同様であつた。また、疲労 自覚の傾 向は試 エ ダマ メ精選別作業では、灰色系統 の調製作業板を用 Ю 3 0 ● 2 0 つ く O Ю “ い ることで、避 1脂 度が向上 した。特 に、50歳 代では、 灰色系統 を禾」 用することで、選別精度 の向上 と疲労度 の 軽減効果 が大 きかった。 引用文献 1)片 平光彦 .2002.エ ダマ メ抜 き取 り機 の開発 と調製作 業の効 率化 .機械化農業 :4-7. 2)片 平光彦 ,篠 田光江 ,小 笠原伸也 ,舛 谷雅 弘 ,鎌 田易 価 図4 まとめ 懸 縣 懸 フ リ ツカー 値 の 変 化 (全 体 平 均 ) 尾 .21X31.エ ダマメ調製作業の効率イ ヒに関する研究 (第 1報 ).農 機東北支報 :35-38. -230-