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Title 前立腺癌の薬物療法における臨床効果判定基準について Author(s
Title 前立腺癌の薬物療法における臨床効果判定基準について Author(s) 赤座, 英之; 宇佐美, 道之; 古武, 敏彦; 松村, 陽右; 森山, 信 男; 今井, 強一; 布施, 秀樹; 井坂, 茂夫; 山中, 英寿; 松本, 恵 一; 島崎, 淳 Citation Issue Date URL 泌尿器科紀要 (1987), 33(6): 894-904 1987-06 http://hdl.handle.net/2433/119164 Right Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher Kyoto University 894 泌尿紀要33巻6号 1987年6月 前 立腺癌 の 薬物療法 におけ る臨床効果 判定 基準 について 前 立腺 癌 臨床 効 果 判 定 基 準研 究 グ ル ー プ(主 任:島 崎 赤座 英 之1)・ 宇 佐 美 道 之2)・ 古 武 敏 彦2)・ 松 村 陽 右3) 森山 信 男1)・ 今 井 秀 樹6)・ 井 坂 茂 夫6) 山中 RESPONSE WITH 淳) 強 一4)・ 布 施 英 寿4)・ 松 本 CRITERIA FOR CHEMOTHERAPY Hideyuki AKAZA, Michiyuki 恵 一5)・ 島 崎 PROSTATIC OR 淳6) CANCER TREATED ANTIANDROGENIC THERAPY USAMI, Toshihiko KOTAKE, Yosuke MATSUMURA, Nobuo MORIYAMA,Kyoichi IMAI, Hideki FUSE, Shigeo ISAKA, Hidetoshi YAMANAKA,Keiichi MATSUMOTOand Jun SHIMAZAKI Study Group of Response Criteria for Prostatic Cancer Treatment (Director: Prof. J. Shimazaki) The efficacy of cytotoxic agents in the treatment of prostatic cancer is difficult to evaluate because objective, measurable lesions, such as lung, liver, skin, subcutaneous and nodal metastasis are often not found. However, most of the patients with advanced prostatic cancer have bone involvement and elevated serum acid-phosphatase in addition to the primary tumor. Exact clinical trials on such cases, especially phase II studies can not be performed without appropriate evaluations of these three parameters. The criteria of these three parameters offered by various study groups are reviewed and the relevant response criteria are proposed. A stable category was thought to be useful to evaluate the efficacy on the patients with progressing disease. In our proposal, overall assessment of response involves all objective parameters including these three parameters as well as both measurable and unmeasurable disease described in the WHO handbook for reporting results of cancer treatment. Key words: Prostatic cancer, 緒 近 年 の 悪 性 腫 瘍,特 Response criteria, Chemotherapy, Antiandrogenic 本 邦 に お い て は,1977年 言 therapy に 小 山 ・斉 藤 班 に よ る固型 が ん 化 学 療法 直 接 効 果 判 定 基 準(案)3)が に進 行 癌 に対 す る治 療 薬 剤 や そ 多 くのphaseIIstudyに 提 唱 さ れ, 用 い られ て い る.こ の判 定 れ らの併 用療 法 の開 発 の著 しい増 加 に伴 い 適 格 な臨 床 基 準 は,お おむ ね,WHOの 効 果 判 定 基 準 の 必 要 性 が 高 ま っ て き た.Karnofsky 施 設 問 お よび 各 国 間 の 治療 成 績 を比 較 す る うえ で 有用 の 判 定 法i)に 始 ま り1979年 に は,WHOに より Handbookforreportingresultsofcancertreatment2)が 発 表 さ れ た が,こ のWHO案 基 準 と も一 致 して お り, と考xら れ る.し か しな が ら,こ れ らの判 定 基 準 は全 科 領 域 に共 通 す る こ とを 目的 に作 製 され た 反 面,実 際 は,現 在 で に 臨床 的 研究 に用 い る揚 合 に は,そ の科 領 域 の 特殊 性 は 国 際 的 に 広 く 用 い られ て い る. を 考 慮 に 入れ た基 準 の改 変 お よび補 充 が必 要 で あ る4). D東 京 大 学2)大 3)岡 山大 学4)群 の遠 隔 転 移部 位 の約90%が 前 立 腺 癌 を対 象 と したphaseIIstudyの 阪府 立 成 人 病 セ ソタ ー 馬 大 学5)国 立 ガ ンセ ンタ ー 6)千 葉 大 学 泌 尿器 科 本 論 文 は,厚 生省 班 会 議 「60-21;進 行 病 期 に お け る化 学 内分 泌療 法 を主 とす る集学 的 治 療 法 の 研究 」 に て論 議 され た 内 容を ま とめ た もの であ る. 場 合,そ 骨 で あ る点5)ま た,治 療 上 の観 点 か ら原 発 巣を 手 術 的 に摘 除 しない 症 例 が 少 な く な く,こ の場 合,原 発 巣 を も評価 の対 象 病 変 と しなけ れ ば な らな い点,お よび,血 清 中 の腫 瘍 マ ー カー とさ れ るacidphosphatase(以 staticacidphosphatase(以 後APと 後PAPと 略 す)やpro・ 略 す)を どの 895 赤 座 ・ほ か:前 立 腺 癌 ・臨 床 効果 判 定 基 準 O o N 〈 n mU の 邸 00 0国 三 0 ど mo のLの 邸Oo o一 謹 奉 C m N コ ω o N n ト 匡 C O d N」 一 .強'あ mm ㎝O m 怨 ヌ Q'- ◎ mm L= U cLO 3U _ CoC レ 仁= 0 O YO o30Lo 基且 § U Z 基 U mhm 邸 L.' ttl U 難無 蓉駅 亀 Ω ゆ v号 V言V⊆ のm m o」 mU o三 譜1瀧1難 3 m mWC Q ●」● 。mN曽 0 0 ご 訳a己O oo6の ゆN{三2 a 慧 0 「コ oの _にo ロコ aE L● Y■oo o中8= 3 一〇 邸m U E・yN O n N m 匡 m 》 咀 二 U m ほ a O w O N C O '二 w m O 「 の ウの 〇 の C m E も C mo L... o邸 Eの L邸 oE りo の のd 彊 ① m 二 隠6 匿 0つ 済 m ωL 」」o寸 ・O Nmもv.. -oo>bの qロ ー';...邸 ….2TNCm aΣ もm.. も m U 【=」 雨o 」 勤 m o一 二 σ 何 も 可 望 量§髪 羅 誉曇 mC 剃 き Oo寸 ヘ ロ」 に E"y o_而 o石2 の σ ω の 幡 m 一 〇 一 口」 邸 d 邸 【= ooω もUN り m mO 一 五 あ望 暮5 0X寸 m a 96 コo NVl o「 m Σ Lo UCy ξ 霞塁 mm ¢」 口」 価o の ロ の 幽o 器 ξ嚢 O w m -o 雨L-' 1講 mm am 帽 至mm mVO'_ 8.. a 駅i気 00 o L O e o邸o藍 NO」 'あ wo'あ 0 ゆ 一 oC6 L齢o oo二H ε"Y,3 L - し 婁 曾 oom のn 3 00 噛cmε ooの 霜 a m の 邸20 0儒 L■oO.: OCL 「 L■ りo ρ 擁 量 ハ oり 監 b 亀=。$怨 薪e◎ 妻 曇 噂 ω x 駕 唱lo 」 ω コ 邸 のo 嗣5ω m.E「 り C ⊃ o何 C4oの ロロ N m の の σ m 896 泌 尿 紀 要33巻6号1987年 よ うに 取 り扱 うか が 重 要 な 課 題 で あ る.前 立 腺癌 の取 B「itishProstateGroups)の り扱 いに つ い て は,1985年 disease(PD)の に 日本 泌尿 器 科 学 会 と同病 理 学 会 が 規 約 を作 製6)し た が,こ る効 果 判 定基 準 は論 じられ て お らず,何 定 義 が,50%以 とな って お り,前2者 こで は,治 療 に 対 す 定 義 で は,progressive 上 の 腫 瘍 病変 の増 大 の25%以 上 の 増 大 とは,異 な っ てい る.一 般 に 測定 可 能病 変 であ る軟 部組 織 病 巣 を 評 らか の 統 一基 準 の作 製 が急 務 で あ る と思 わ れ る. 価 対 象 病 変 と し た場 合 は,WHOや 本 稿 は,こ れ らの問 題 点 に 重点 を置 き各 国 の研 究 グ 小 山 ・斉 藤 班 の 基 準 が 適 応 とな る わ け で あ るが,こ こで 評価 に適 した ル ー プが,実 際 に使 用 して い る代 表 的 な前 立 腺癌 効果 病 変 に つ い て そ の大 き さ の点 か ら,も う少 し深 く堀 り 判 定 基 準 を 吟 味 しつ つ,さ さげ る必 要 が あ る.・Oosteromら9)に らに,共 通 性 が 高 く,各 施 設 問 で の 成績 の客 観 的 な 比 較 が可 能 な判 定 基 準 を模 索 断 方 法 の 測定 限 界を 考 慮 した 場 合,治 療 前 の評 価病 変 す る もの で あ る. の大 き さはTable2に よ びWHO2)の 対 象 病 変 と し て,1)測 disease)2)測 骨 転移 巣 お よびPAま こ大 別 さ れ て 基 準2)で よび 一 方 向 測 定 可 能病 変 は,さ 細 分 さ れ る. ら に 骨 転 移 巣 が 別 項 と して 山 ・斉 藤 班 の 基 準3)で 変 は 評 価 可 能 病 変 の1例 と して 扱 わ れ て い る に す ぎ な い 。 後 述 す る よ うY`,前 の 特 殊 性 を 考 慮 す る と,別 よ び,そ 転 前 立 腺 癌 に お い て は原 発 巣 や 骨 転 移 巣 の正 確 な 計 測 一 法 が 開 発 され て お らず,こ れ らの病 変 を除 外 し,他 の ま とめ 山 ・斉 藤 班 の 定 義 も ほ ぼ 同 様 で あ る が,新 の 蓄 積 に よ る 検 討 に ゆ だ ね て い る.ま たに の是否を症例 た,特 に ヨ ーR ッ パ の 研 究 グ ル ー プY'て 多 用 さ れ て い るEORTC7)や Table2. a)Lymphnodes よ び 総 合 効果 判 定 法 と 原発巣 の評価法 準2)の 奏 効 度 提 案 し,そ 後 にsubjectivcresponseお の評 価 の 方 法 の 定 義(definitionofobjectiveresponse)を MR(minorresponse)を い て論 をす す め,最 奏 効 期 間 に つ い て述 べ る こ とに す る, 項 と して そ の評 価 法 を規 定 す べ き で あ ろ う。TableiにWHO基 測 定 可 能 病変 の み を対 象 と したphaseIIstudyの み も報 告iuさ れ て い るが,こ れ に は,多 sub-cutaneousmasses C)Pulmonarymetastases を も って 前 立腺 癌 憎 般 を論 ず るに は,無 理 が あ る との 反 論12)が少 な くな い.多 くの 研 究 グル ー プで は前 立腺 原 発 巣 を 測 定 可 能病 変 と し て 扱 っ て い る が7・13-16》, Paulsonら5)は,測 定 が 不 確 実 との理 由 か ら原 発 巣病 SuitablelesionsfortheassessmentofresponseB>. (Bidimensionalmeasurabledisease) Singleormultiple,measurablebyphysicalexaminationor Theseshouldbealsobeatleast25mmdiametertoobtain anoptimalresponsemeasurement. SeenonX-raytheseshouldbeatleast Forhilarandmediastinal tomographylsessentialand lOmmdiameter. massMeasurement,CTor massesshouldbeatleast 25mmacross. d)Livermetastasis CTorUltrasonography.Onlymassesofgreaterthan30mm canberepeatedlyevaluated. e)AbdominalandPelvic masses TheseshouldbemeasuredbyCTscanandshouldbeat least25mmindiameter. 試 くの前 立 腺癌 症 例 の 中 で,一 部 の特 殊 な 症 例 の み の 評価 で あ りこれ CTscan,largerthan25mm. b)Cutaneousand 扱 い 方 につ いて て 提 唱 され 用 い られ て い るstablediseaseのY'つ は 骨病 立 腺 癌 の 効 果 判 定 に は,骨 移 の 評 価 が 不 可 欠 で あ る 点,お た は,PAPの 考 察 し,さ らに,NPCP【o)に 取 り扱 わ れ て い る が,小 た.小 次 に,前 立 腺 癌 の 効 果 判 定 上,特 に 重 要 な 原発 巣, 定 困 難 で あ るが 評 価 (uni-dimensionallymeasurable)に 分 に 検 討す ぺ き事 項 であ る と思 わ れ る. 者 は さ ら に 二 方 向 測 定 可 能 病 変(bidimensi- onallymeasurable)お WHOの を 行 な うためY'は,十 基 準 に よ れ ば, 可 能 な 病 変(unmeasurabledisease)荏 お り,前 が 明 確 に され てお らず,今 後 さ らに正 確 な効 果 の判 定 定 可 能 病 変(measurable 定 不 能 ま た は,測 示 す ご と くで あ る必 要 が あ る。 現 在 実 際 に用 い られ て い る基 準 の ほ とん どは,こ の点 対象病変 の分類お よび奏効度 の表現 小 山 ・斉 藤 班3)お よれ ば,各 種 診 897 赤 座 ・ほか:前 立腺 癌 ・臨 床 効 果 判定 基準 Table3,Responsecriteriaofprimarytumor(1), 14)NPCP Sameasothermeasurablelesicns (Notspecified) 7)EORTC CRAbsenceofanyclinicallydetectabletumorlntheprostate. { PRDecreaseof50%ormoreoftheproductofthe21argest perpendiculardiametersoftheprimarylesion. NoChangeChangeoflessthan50%atleast6months. 15)Kuss .R.Objectiveresponse Decreasedatleast50%ofprostatictumormass asestimatedonrectalexamination. るが,癌 病 変 そ の もの の質 的 お よび 定量 的 計 測 と なる Table4.Responsecriteriaofprimarytumor(2). 原 発 巣 の 効 果 判 定 基 準(直 腸 内 触 診 に よ る 大 き さ と 硬 さ) 原発 巣 の 大 き さ 著 効 一90%以 上 の縮 小 有 効 一50%以 やや 有 効 一25%以 上90%未 上50%未 無 満 の縮 小 、 不 変 一増 大 効 一25%未 満の縮 小 満の縮小 考 慮 し,こ こで は,1)前 扱 う.2)病 著 効 一 殆 ん ど軟 化 、 扁 平 、 平 滑 化 。 明 らか な 漫 潤 が み られ な い 有 効 一 全 体 と して軟 化 、 扁 平 、 平 滑 化 して い る が 一 部 に弾 性 硬 、僅 か に 凹 凸 不 平 の 個 所 が 残 っ て い る。 浸 潤 が 多 少 と も残 存 や や 有 効 一 全 般 的 に硬 さ が 減 少 し て い る が 弾性 硬 、 扁 平 化 も不 十 分 で か な り凹 凸 不 正 が み られ る。 浸 潤 が 相 当残 っ て い る 劾 一 硬 さ、 不 正 な どの 減 少 僅 か 、 不 変 ∼ 増 大 志 田 班29) 原 発 巣 の 分 類 i 2 正 常 立 腺 を 測 定 可能 病 変 と して 変 の測 定 方 法 では,触 診,逆 行 性 尿 道 造 影 に て測 定 した場 合 は 一方 向 測 定 病 変 と し,CT, NMR,超 音波 断 層 法 にて 測 定 した場 合 は 二 方 向 測 定 病 変 と し,別 々に記 載 す る こ と.ま た,複 数 の方 法 で 経 過 を 観 察 した場 合 は,そ れ らを 併 記す る.3)効 果 の判 定 は 大 略 小 山 ・斉 藤 班 の取 り扱 い基 準3)に よ る。 ただ し,後 述 す る よ うに,奏 効 度 判 定時 点 では 奏 効期 間 を判 定 の 要 素 と しな い.即 ponse);対 ちCR(completeres- 象 病 変 の 臨 床 上 完 全 な 消 失 を みた 場 合, PR(partialresponse);二 0 な 研究 グルー プ の効 果 判 定 基 準 を ま とめ 七 示 した,こ れ らの状 況 を 原発 巣 の 硬 さ(周 囲 へ の 浸 潤 を含 む) 無 と未 だ 確 実 で は な い18).尿 道 造 影 法 に よる計 測 は 一 方 向測 定 と言 え よ う.Table3,4Yom..,主 方 向測 定 病 変 で は,腫 瘍 の長 径 と同 一 平 面 上 で それ に 直 交 す る最 大 径 の積 を 求 直 腸 表 面 か ら よ くわ か る 不 規 則 な め,こ れ が50%以 上 縮 少 した 場 合,ま た,一 方 向 測 定 石 の よ うな 硬 さの あ る小 さな 病 変 病 変 で は,病 変 の長 径 を計 測 し,そ れ が30%以 上 縮 小 前 立 腺 内 に 深 く浸 潤 した石 の よ う した 場 合,NC;(nochange)二 な硬 さの あ る病 変 3 片側 の前立腺全体 に浸潤 があ る病 変 4 前立 腺全体に広が った病変 方 向測 定 病 変 が50% 未 満,ま た は,一 方 向 測定 病 変 が30%未 満 の縮 小 か, そ れ ぞ れ の病 変 の25%未 満 の増 大 に と ど ま る揚 合. PD(progressivedisease);病 ZoladexstudyGroup24) 変 が25%以 上 の増 大 変 の評 価 を除 外 した 評 価 を試 みて い る.患 者 の生 存 期 を示 した 場 合,と す る.(WHO2)の 基 準 もほ ぼ 小 山 ・斉 藤 班3)の そ れ と同様 であ るが ,一 方 向測 定病 変 の 間 は,原 発 巣 の有 無 に 左右 され る こ とが 比 較 的少 な く 判 定 基 準 を 別 に取 りきめ て い る点 で,小 山 ・斉 藤 班3) phaseIIIstudyの よ うに生 存 率 を中 心 に 評価 す る場 の方 が 優 って い る と言 え る.)4)効 果 の判 定 は 必 ず 同 合は,こ の考z.も 妥 当 で あ ろ う.ま た,Yagodaは7 一 の 測 定 法 で得 た計 測 値 の間 で 行 な う.複 数 の 測 定 法 年前 に発 表 した 報 告11)の中 で,当 時 では 測 定 不 可能 と を 用 い,複 数 の効 果 の判 定 結果 を得 た 場 合 は,そ の す す べ き原 発 巣 も超音 波 断層 法 やCTな べ て を 記 載 し,後 に 述 べ る,病 変 が複 数 臓 器 に わ た る ど の利 用 で, 測 定 可能 病 変 に な り得 る こ とを示 唆 して い る.原 発 巣 場 合 の総 合効 果 判 定 の際 に は,そ の うち で 最 良 の もの を計測 す る手 段 と し て は,現 を 用 い る こ と とす る.こ こで触 診 に よる病 巣 縮 小 率 の 影,CT,NMR,超 時 点 で は触 診,尿 道造 音 波 断層 法 が 有 用 で あ る.触 診 測 定 基 準 に つ い て で あ るが,Table4に 示 した よ うな は,そ の所 見 の再 現 性 お よび 記載 法 に問 題 が あ るが, 基 準 化 の 試 み が あ るが,そ の いず れ もが 満 足 の い く も 癌 病変 の存 在 を 触 知 す るに は,非 常 に鋭 敏1?)であ る. 一方 ,CT,超 音 波 断 層 法 は,前 立 腺 全体 の 断 面積 の 合6)し て 熟練 した泌 尿 器科 医 の判 断 に よ って 縮 小 率 を 変 化 を二 方 向測 定 病 変 と して 計測 す る こ とが 可 能 で あ 判 定 す るこ と と設 定 す る.今 後,客 観 的 な 触 診所 見 の ので は な く,こ こで はT分 類,stage分 類な ど を 複 898 泌 尿 紀 要33巻6号1987年 Table5,Responsecriteriaofbonemetastases(1), CriteriaforPR 20)NPCP eRecalcificationof210fanyosteolyticlesions. ・Reductionby50%1nthenumberofincreaseduptakeareaonthe bonescan. ・APmustreturntonormal. ★ 工ncreaseofAPorA1-Paloneisnotanindicationof progresion. EORTC7) .Recognizable decreaseinactivityshownonatleast2succes一 sivescans. wiao2) ・Partialdecreaseinsizeoflyticlesions,recalcificationof lyticlesions,ordecreaseddensityofblasticlesionsforat least4weeks. *'Bonecompressionorfractureanditshealingshould notbeusedasthesoleindicatorforevaluationof therapy. Table6,Responsecriteriaofbonemetastases(2). CriteriaforPR Jones, X25) ・ReturnofelevatedAPtonormal ・Recalciflcationofosteolyticlesionson plainradio一 graphy. ・Objectiveimprovementinisotopebonescan ZoladexStudy 24)Group appearances. ・DecreasedosteoblasticlesionsonX-rayorbonescan. ・DecreasedosteolyticlesionsonX-ray. ・ReturnofelevatedPAPtonormal AnyoneofthemwithoutsignofPD. Table7,Responsecriteriaofbonemetastases(3), Citrin,D.L.19) Measurementbythebonescanimagewithadigitalmodel. BonescanMeasureareaofinvolvement Response(R)250%reductioncomparedwithinitialstudy Nochange(NC)く50%reductionor<25%increase Progression(PD)225%increase KUsa,R,15) Thepresence,progressionordisappearanceofbonescanorradiologicalevidence. Apparentpartialregressionoflesionsindicatedbybonescanor =・adiologicalsurveywasnotacceptedasanobjectivecriterionsince otherimpreciselyassessablefactorsmayinfluencetheappearances 記 載 法 が 検討 され るぺ き と思 われ る. . こ とが多 い.現 在 まで に,そ の定 量 化 の 試 み も行 なわ れ て は い るが1219),現 時 点 では,再 現 性 な どの点 にお 骨 転 移 巣 の評 価 法 前 立 腺 癌 に お い て は,そ の 遠 隔 転 移部 位 の約90%が い て多 施 設 に よ り追 試 また は確 認 され た もの は認 め ら れ な い,各 国 の 前立 腺 癌 研 究 グル ー プに よ り骨 病 変 の 骨5)で あ り,薬 物 療 法 に よ る治療 効果 の判 定 も,し た 効 果 判 定 基 準 が 提 唱 され て い る が(Table5∼7)二 が って 骨病 変 に よ ら ざ るを得 な い.し か しな が ら,骨 方 向測 定 可 能病 変 と して 正 確 な 病 変 の変 化 を と らえ る 転 移 の 臨床 像 は多 岐 に わ た りそ の正 確 な 定 量 は 困難 な こ とは 不 可 能 で あ る.即 ち,PRの 条 件 と して, 899 赤 座 ・ほ か:前 立 腺 癌 ・臨 床 効 果判 定 基 準 NPCP20)で は,破 骨 性 病変 に つ い て は,そ の再 石 灰 別 項 と して,こ こで は扱 うこ と とす る.し か しCitr三n 化(複 数病 変 が 存 在 す る場 合 は 少 な く と もそ の うち の らの提 唱12×19)する よ うな 骨 シ ンチ グ ラ ム のdigital 1個 所)を 認 め る こ と,ま た,骨 model化 uptakeの シンチ グ ラ ム に て 異 常 を認 め る場 合 は,そ 上 の病変 に お い てuptakeの の数 の うち 半 数 以 減 少 が 認 め られ る こ と 項 と して で は な で き る可 能 性 は 少 な くな い と思 わ れ る. くの施 設 の 基 本理 念 と大 差 を 認 め な い が, acid-phosphataseを 血 清Acid-phosphatase(AP)ま 判 定 基 準 に 加味 す る か ど う か, また,効 果 持続 期 間 を 基 準 に加 味 す るか ど うか の点 で, のに して い る.Table5∼7に phosphataseに の評 価 法 示 し た よ う にacid- っ い て は,NPCP20)で 化 を骨 転移 巣をPRと は,そ 血 清APま は,そ の正常 は,こ れ を 独 立 した (RIA)に 判 断 し必 ず し も 骨病 変 の効 果 判 定 と結 び つけ た取 り扱 いは して い な い.ま た,WHOの た はPAPの 値 は 特 に 進 行 前 立腺 癌 で の 病 状 の 進 退 と 良 く相 関 す る こ と が 知 られ て い る21×22).Luckacsら22》 判 断 す る た め の必 要 条 件 と し てい るが,他 の多 くのgroupで た は, ProstaticAcid-phosphatase(PAP) 差 異が 生 じ,各 施 設 間 の成 績 の正 確 な比 較 を 困 難 な も parameterと ど で正 確 な病 変 の二 方 向 い 将来,別 く,測 定 可 能 病 変 と して 他 の病 変 と同様 に扱 うこ とが を必 要 条件 と して い る.こ の基 準 に 関 して は,WHO を初 め,多 や,CT,NMRな 測定 が 可能 とな れ ば,近 に よ れ ば,radioimmunoassay よ るPAPの 診 断 上 の 精 度 は,前 stageDに 提 唱 した 基 準2)では,一 定 の 病 状 が 小 な く とも9週 間 以 上 0で あ る.し で は,血 では,必 ず し も4週 間 以 上 と規 定 せ ず,少 な くと も2 parameterの つ の時 点 で,と 規 定,そ の 他 の基 準 で は,持 続 期 間 に た が っ て,各 清PA(ま 国 の前 立 腺 癌 研 究 グル ー プ た はPAP)の 独 で 扱 うか,そ つ いて は,効 果 判 定 の 条件 とは して い な い もの が 大 勢 評 価 と 複 合 し て 扱 うか.2)効 を 占め る. る か.以 と して は,NPCPの CR.,お し よ うに奏 効 期 間 を 加味 しな い こ と とす る.即 ち,CR; 骨性 病 変 で は1ヵ 所 以 上 の部 位 でそ の再 石 灰 化 が 認 め られ る こ と,造 骨 性 病 変 で は, APを 条 件 と し て は,APの た,NCI・VA23)グ と りあ げ て い る が,こ PRと し,単 っ て い る.EORTC7)の グ ル ー プ は前 値 が 異 常 の場 邦Zoladexグ ては,骨 シ ンチ グラ ム上,病 変 の 増 悪 を み な い こ と. らis)は 異 常 前 値 の50%以 PD;X-Pま ヵ 月 以 上 続 い た 場 合 は,responseあ 上 の病 変 の増 大 を認 め た 場合. こ こで,WHO2)の 圧 迫 変 化 や骨 折,あ しな い方 針 を と 上 の 減 少 をPR,本 プ24)やJonesら25)は 変 の 出現 か,ま た は,25%以 る.こ して の値 が 正 常化 し た場 合 の み を か な病 変 の進 行 を示 さ な い.ま た,造 骨 性病 変 につ い らか な新 病 は し ル ー プ の 基 準 で は, 独 で 悪 化 して もPDと 合,50%以 シ ンチ グ ラ ム上,明 あ げ て お 前 立 腺 癌 治 療 効 果 のdirectparameterと 減 少 を示 す こ と.NC;破 た は,骨 正 常化を 独 で はPDのparameterと 病 変個 所 の 半数 以 上 が 骨 シ ンチ グ ラ ム上uptakeの 骨 性 病 変 に 関 して は,明 ら 述の 病変 必 要 条 件 と し てAPの た,AP単 て い な い.ま 凄 は,前 は せ ず,骨 ず し も正 常 化 す る 必 要 は な い)を り,ま 破骨性 骨 病 変 は,そ のす べ て が 再 石 灰 化 す る こ と,造 骨性 病変 は,消 失す る こ とが 骨 シ ンチ グ ラ ムで も確 認 果 判 定 の 基 準 は ど うす 単 独 のparameterと よ びPRの 減 少(必 こ で問 題 れ と も骨 転 移 巣 の で あ ろ う.NPCP20)で あ げ て い る.diseasestableの て取 り扱 うこ と,ま た,効 果 判 定 の要 素 に は,前 述 の され る こ と.PR;破 上 の2点 よ うにAPを も の に準 じ,acid-phosphatase 値を 効果 の判定 の ひ と つ と し て 扱 っ て い る.こ と な る の は,1)単 以 上 の点 を 鑑 み,本 稿 で は,骨 病 変 の 変 化 の表 現法 た 限 る と,sensitivity94%,specificity94 続 くこ とを 効果 判 定 の条 件 と して い る が,EORTC') につ い て は,後 述 の よ うに 独 立 したparameterと 立腺癌全 体 で は,sensitivity60%,specificity94%,ま 正 常 化 をPR,ま 上 の 減 少,ま ルー た,Citrin た は 正 常 化 が3 りと判 断 して い の よ うに.AP(PAP)をparameterと した場 合 の判 定 基 準 は 原 発 巣 あ る い は骨 病 変 の 判 定 基準 に増 提 唱 して い る よ うに,骨 病 変 の るい は,そ れ らの 改善 像 は,必 ず しも病 変 そ の もの の病 状 を 表 現 す る もの で は ない の で 単 独 で は,効 果 の判 定 のparameterと は しな い とす るの が妥 当で あ る と思 わ れ る. 以 上 の よ うに,骨 病 変 を,前 立腺 原 発 巣 と同様 に, し て,各 施 設 問 で の 差 異 が 大 き い.Paulsonら5)は, 血 清AP値 の 変 動 と患 者 の 生 存 率 を 比 較 し て い る が, 明 ら か に,血 清AP値 か っ た 群 で は,前 た,50%以 が 正 常 化 した 群 と 正 常 化 し な 者 が よ り長 く生 存 し て い る こ と,ま 上 減 少 し た が 正 常 化 し な か っ た 群 と50%以 上 減 少 しな か っ た 群 で は,生 な か っ た と報 告 し て い る.し 定 は不 可 能 だ が評 価 は可 能 な病 変"の 中間 に位 置 す る (PAP)値 存 率 に 有 意 な差 異 を 認 め 小 山 ・斉 藤 班 の基 準3)で い う"測 定 可 能病 変"とu測 た が っ て,血 が 正 常 化 し た 場 合 と,50%以 清AP 上 減 少 した が 泌 尿 紀 要33巻6号1987年 900 正 常 化 しない 場 合 とで は,効 果 判 定 上 有意 な差 異 が 存 勢 の阻 止が 一 定 期 間 以 上続 くこ とに あ る.NPCPの 在 す る こ とに な る.本 稿 で は前 立 腺 癌 に,よ 分 析1。)によれ ば,stablcに で あ るPAPの り特 異 的 prostaticantigenや γ一seminoproteinと 価 法 を 設 定す る.CR;異 に まで は 復 さな か った場 合.NC;異 満 の改 善 か,25%未 常 前 値 が25%以 てstableのcategoryを 常値 適 要 す る こ と と し,NCの 状 態 が4週 間 以 上 持続 した場 合 をstableと す る こ ととす る,stab夏eを 常 前 値 が50%未 治療 効果 と して と ら え る ingな 腫 瘍 は,曜哩 た とx治 療 に は反 応 しな く と も この 上増 加 す るか,正 常前 値 が 異 常 値 に な 範 疇 に入 り易 く,ま た,同 様 の理 由か ら生存 率 も見 か け上 は延 長 した もの とな るzz)"と 上 記 の ご と く定め るが,測 定値 が 正常 と異 常 の 境 界 領域 に あ り確 か な判 断 が 困 難 な場 合 は,時 期 を 変 え て のcategoryの 数 回測 定 す る こ とに よ り確 認 す べ きで あ る. に よる検 討 が 必 要 で あ る. StableDisease(SD)に NPCPは,前 SubjectiveResponse 前 立 腺 癌 の よ うに 真 の 意 味 で の 評 価 可 能 病 変 が 少 な い 疾 患 で は,腫 新 た に 設 け たz,〉.こ のcategory は,WHO2)や 小 山 ・斉 藤 班3)の nochangeと 判定 基 準 に お け る の と な る.NPCP20》 勢進行の た が っ て,こ goryが 験 開 始 前 ま で 進 行 しつ つ あ る 病 勢(progressingdisease)を のcate- 有 す る必 要 が あ る わ け で あ る27).NCI-VAgroup23),で progressingdiseaseの 痛 の 増 強,骨 jectiveparameterと parameterの 徴 候 と し て,転 tiveparameterの 移 に よ る骨瘍 シ ン チ グ ラ ム に よ る 病 変 の 増 悪,血 AP値 の 上 昇,前 少,貧 血 や 血 液 凝 固 異 常 の 増 悪 な ど を あ げ て い る. え ば,CRの 症 状 お よ びperformancestatusの tiveparameterを で あ る が,そ No,newles工on騨 Nomeasurdblelesionsincreased>25% PAdecreased Bonelesionsdonotworsen Hepatomegalydonotincreased>30% Noweightloss>10%,orworsenPS Nochangeinboneorotherlesionsfor33months, progressionofsymptomes. 11)MSKCC <25%decreaseorincreaseintumorsizeorbiochemical abnormalitiesfor>3months. 23)NC工 一VA 7)EORTC AbsenceofPRorPDforaminimumof4months. Notadopt 増 に提 唱 され た志 合 わ せ て 点 数 制 に 組 み 立 てた もの れ ぞ れ のparameterが Table8.Stabled三sease. POA30) 上 の体 重減 田 ら2P)の 判 定 基 準 はobjectiveparameterとsubjec- れ ら の 進 行 しつ つ あ る 病 20)NPCP 症状およ のobjective 条 件 と し て,o切ec- 悪 を 呈 さ な い こ と と し て い る.1978年 立 腺 癌 に よ る と 考 え ら れ る体 重 減 基 準 の 要 点 は,こ 採 用 し,他 消 失 と と も に,io%以 少 を 認 め ず,諸 清 の よ うなsub- 重 の 増 減,諸 評 価 の 際 の 必 要 条 件 と して 総 合 的 な 評 価 に 加 え て い る.例 は, グ ル ー プ で は,こ し て,体 びperformancestatusを 阻 止 を 意 昧 す る も の で あ る.し 適 要 と な る 症 例 は,治 瘍 の 進 展 に 伴 う患 者 の 症 状 お よ び 全 身 状 態 の 評価 も治 療 薬 剤 の 有 効 性 の検 討 に は 不 可 欠 の も は 異 な っ た 意 味 を 含 む も の で あ る.即 勢 の 不 変 を 意 味 す る も の で は な く,病 の意 見 も あ る.こ 有 用 性 に つ い て は,今 後 の 症 例 の蓄 積 つ い て 立腺癌効 果判定 基準 作製 に あ た り stableのcategoryを stableの して登 録 試 み に対 して は反 面,前 立 腺 癌 の よ うなslowgrow- 満 の増 悪 を 呈 した場 合.PD;異 った 場 合. ち,病 主な ま とめ て示 した.本 稿 で は,進 行 す る病 勢 を 有 す る症 例 群 に 関 し 評 常 前 値 が 正 常 に復 した 場 合, 常 前値 が50%以 上 の 改 善 を 呈す る が,正 有 用 性 を 強 調 して い る.Table8に グ ル ー プのstablediseaseのcriteriaを なる 可 能 性 が 考慮 され る。 以上 よ り次 の よ うにPAPの 属 す る患 者 の 生 存 率 は,ほ 属す る患 者 群 のそ れ に 近 似 して お り,こ の categoryの い った 腫 瘍 マ ー カー も近 い将 来 効果 判 定 のparameterに PR;異 ぼPRに み に つ い て採 用 す る こ と とす る.他 に andno 薬 効 に 寄与 す る 901 赤 座 ・ほ か1前 立 腺 癌 ・臨 床 効 果 判 定 基 準 Table9.Subjectivecriteria. 1)Performancestatus: Remainedthesame,Declined,Improved Pain None,Noresponse,Improved 14)S oloway,M.S.,etal. 2)Performancestatus Improvementbyatleastoneleveloftheperformancesttus scaleofECGG, BonePain 1-nopain;20ccasionalnonnarcoticanalgesicrequired; 3-occasionalnarcoticanalgesicrequired;4frequentoral narcoticsrequired,5-parenteralnarcoticsrequired. 5)P aulson,D.F..etal. 3) Serialmeasurementofperformancestatus,bonepain, bodyweightandhemoglobin Decreaseoflinperformanceorbonepainor Improvement lncrease>5%inbodyweightorincreasO>2g/dlinhemoglobin maintainedforatleast3months.Allotherclinicalparameters remainingunchanged. Deterioration IncreaseoflinperformanceorborTepainor Decreaseof>5%inbodyweightor Decreasθof>2g/dlinhemoglobinIevelorsignificantnewdisease relatedsymptommaintainedforatleast3monthsordeath Stable Noincreaseordecreaseinperformance,bonepain,bodyweight orhemoglobinlevel.Nonewsymptoms.Allmaintainedforatleast 3months. Nosymptomsthroughoutstudyperiod.Onlyevidenceofdisease Asymptomatic abnormalbonescantabnormalacidphosphatase). Cit,i,,D.L,,t。1.19) 4)(i)Completeorpartialreliefofpainasmeasuredbythepatient'sanalgesicrequire ment;(iりimprovementinmicturitionsymptomssuchasdysuriaandurgθncy;(iii) improvementinperformancestatus. K、ss,R.,。t。X15) 5)1.improvementinpain;2.improvementinappetite;3.weightgain;4.return ofretentionnottreatedbytransurethralresection. Jones,M.A.andWilliams,G.25) 度 合 いを 客 観 的 に評 価 す る方 法 が 存 在 しな い限 り,こ な る 可 能 性 が あ る.本 の方法 で 真 の 治療 効 果 を 判 断 す る こ とは,多 少 の無 理 不 変,増 が 伴 うこ とに な る.WHO2)を parameterと 始 め 今 日用 い られ て い 悪 の,三 し て は,(1)転 る効果 判 定基 準 の多 くは,subjectiveparameterと 痛,(2)原 objectiveparameterと お よ び(3)ECOGの Table9に,主 たが,あ を独 立 させ て評 価 して い る. な グル ー プの 効 果 判 定 基 準 を ま とめ ま り詳 細 な区 分 を しす ぎて も対象 が 客観 的 傾 向 の強 い もの だ け に,実 際 応 用 に お い て は,無 意 味 と 稿 で は,parameterの つ のcategory分 の 移病 巣 に 由 来 す る疹 発 巣 に 由 来 す る 排 尿 障 害 に 基 づ く症 状, 提 唱 す るperformancestatus の 三 点 とす る こ と と した.NPCPが 重 の 増 減 に 関 して は,他 parameterと 改 善, 類 に と どめ,そ 採用 して い る体 の 不 確 定 要 素5)の 介入が多 く し て は 適 切 で は な い と 考 え た い. 泌尿紀要33巻6号1987年 902 た ご と くで あ る.ま た,奏 効 度 判 定 とは 別 に,得 病 変 が複 数 臓 器 に わ た る場 合 の奏 効 度 た 奏 効 の 持続 期 間を 測 定 評 価 す る こ とは,こ の種 の臨 (DefinitionofOverallResponse) 床 試 験 に は不 可 能 で あ り,時 と して,単 な る奏 効 度 判 定 よ りは 奏 効 期 間 の比 較 が 重 要 な こ と も あ る.特 病 変 が 複数 の臓 器 に わ た って存 在 す る 場 合 は,各 parameterご との効 果 を そ れ ぞれ の規 定 に 従 って 判 phaseIIIstudyで る.総 合 判 定 の方 法 に 関 して は,WHOZ)お す べ てCRに 各parameterが す ぺ てPRか,ま NCが よび 小 凶 また は,NCの 数 がNCの 数 が初 め て明 らか な増 大 を示 す か,新 病 変 が 出現 した年 月 日を記 載 す る こ と に よ り,CRの 数 よ り多 いず れ か がPDの 間,NC(ま 場 た はstable)の 期 間,PRの 期 期 間 を 算 定 記載 す る もの とす る. 合 と定 め る.こ こ で,用 い られ るparameterと は, 一 般 に規 定 され て い る測 定 可 能病 変 に加 え て前 立腺 原 発 巣,骨 転 移 巣,血 清PAP値 上 の縮 小 に 達 した と思 わ れ る 年 月 日,完 全 消 失 と認 めた 年 月 日,一 度縮 小 した 病変 すべ 数 がCR十PRの い場 合.PD;各parameterの を認 め た 年 月 日,50%以 た は,CR,PR, 混 在 す る と きは,CR+PRの てNCか る よ うに,治 療 開 始年 月 日,初 め て 明 らか な腫 瘍 縮 小 該 当 す る も の.PR; と同 じか また は 多 い場 合.NC;各parameterが は,生 存 率 を 比 較 す る こ と と同様 本 稿 では,し た が って,小 山 ・斉 藤 班 の 基準3)に あ 切 と考 え られ る.即 ち,CR; 各parameterが に に奏 効 期 間 の 比 較 は 重要 で あ る。 定 し,そ の組 み合 わ せ に よ って総 合 判 定 を す べ きで あ ・斉 藤 班 の 基 準 が3),適 られ ま とす る.他 に 評価 は 可 と め 前 立 腺 癌 の病 態 の特 殊 性 か ら本 疾 患 に離 す る薬物 療 能 だが 測 定 は 不 可能 な病 変 に つ い て は,WHOの 基 法 の効 果 の判 定 は,WHO2)や 準2》に規 定 され て い る よ うに た と えそ れ がNCで あ す る判 定 基 準 の み で は不 十 分 であ る4).そ の た め に実 格 下 げ す る要 素 際 に は各 研 究 グル ー プが 独 自の 判 定基 準 を設 け,そ れ って も総 合 判 定 の際 にPRをNCに とは しな いが,他 の病 変 が す べ てCRで 変 がNCで あれ ば,総 合判 定 はPRと も,当 該病 定 の要 素 とは せ ず,全 に従 って 研 究 を す す め て い る.そ NPCP,EORTC,VACCGな す る と規 定 す る.ま た,前 項 のsubjectiveresponseは,総 小 山 ・斉 藤 班a)の 提 唱 合判 の 主 な も の が, どの判 定 基 準 で あ る が,本 邦 に お い て は現 時 点 で は 適 切 な効 果 判 定 基 準 は く別 個 に扱 い記 載 す る こ と とす 提 唱 され て お らず,主 にNPCPや る. 小 山 ・斉 藤 班 の基 準 を複 合 的 に 用 い て い るの が 現 状 で あ る.し か し, 奏 本 稿 で はWHOZ),小 効 期 Yagodaらu)が 間 山 ・斉藤 班3)が 提 唱す る よ う な,奏 効期 間 を各parameterの 指 摘す る よ うに,同 一 症 例 を これ ら 代表 的 な判 定 基 準 を用 い て評 価 す る とそれ ぞれ の 判定 結 果 に か な りの 差異 が 生 ず る とい う矛盾 に直 面 す る. 奏 効度 判 定 要 素 とは 本 稿 では,効 果 判 定 に必 要 なparameterご とに判 しな い こと と した.そ れ は,固 型 癌,そ れ も前 立 腺 癌 定 し,も しそ の 判定 手 段Y'確 立 され た もの が な く,複 の よ うに 特 にslow・growingな 数 の手 段 が 暫 定 的 に 行 なわ れ て い る場 合 につ いて は, 腫 瘍 の 場 合 に は,い た ず らに,治 験 期 間 の延 長 と試 験 手 技 の複 雑 化 を きた そ の方 法 ご との 判定 結 果 を 列 記 し,そ の うえ で総 合判 しか ね な い と考 え られ たか らであ る4).た だ し,stable 定 をす る こ とを 提 案 した.ま た,subjectiveresponse の判 定 に は奏 効 期 間 の 要 素 が必 要 で あ る こ とは前 述 し は,こ れ らobjectiveresponseと Table10.Methodsandmeasurability. Measurable Parameter Bidimensional Unidimensional Prostate CT.Echo. NMR Digitalrectalexam. RUG Bone metastasis CT,NMR Bonesoanwith adigitalmodel Evaluable RegularX-ray Bonescan Tumor markers PAP SubJectiveparameters Symptomes PS DeterminationofOverallResponse は別 個「'取 り扱 う 903 赤 座 ・ほ か:前 立 腺 癌 ・臨 床 効 果判 定 基 準 ResultsoftreatmentofprostaticcarcinomabyLH-RHanalogues. (ObjectiveResponse) Table11. BoneOthersPAPOverallDurationof BidimensUnidimansResponseResponse(wks) Eval. Primary CaseBidimensUnidimens Eval. 1)K,N. 2)V.N, 3)M.0. 4)H,M, 5)S.K. 6)Z,N. 7)S,M, 8)K,A, 9)R,S, 10)B.Y. 11)T.A. 12)T.A. 13)S.T. 14)S.W. 15)1,S, 16)H,K. 17)Y,K, NC PR PR PR PR PR MR PR NC PR NC PR PRCR(di NC PR PD NC PR CR CR PR stable PR 43+u 18 CR CR PD PR 49+a CR PR PR 42+Q zs PD PD PR 12+a NC PD NC NC CR gitalexam.)PR NC PR NC NC NC stable 16+a PR stable 90+ 44十a PR CR 100+α PR stable 72+a 32+α PR stable NC 2a 8 CR十PR Response 呂 一6生7% rate io°1A% 2=100% 8=75% 召一5&8% CR十PR十stable 15_88 ことと し,評 価 の結 果 に 主観 的要 素 の混 入 を 可 及 的避 4)赤 け よ うと試 みた 、 また,効 果 持 続 期 間 を,効 果 判 定 の 条件 とは せず に,別 に 記 載評 価 す る よ うに した の も, 座 英 之 。小 磯 謙 吉 け る 効 果 判 定 .217% ・ 新 島 端 夫=各 5)PaulsonDF,BerryWR,CoxEB,etal Treatmentofmetastaticendocrine-unres- そ うす る こ とに よ り,多 少,分 析 を追 加 す る こ とで, ponsivecarcinomaoftheprostategland 同一症 例 に 対 して各 グル ー プの 判定 基 準 に従 った 判 定 withmultiagentchemotherapy:Indicatorsof を,し な お す こ とが 可 能 で あ り,そ の結 果,公 平 な 施 responsetotherapy.JNatlCancerInst63; 615-622,1979 設問 の比 較 が 可 能 とな る もの と考 え た か らで あ る. 6)泌 最後 に,東 京 大学 泌 尿 器 科 で の 最 近 のLH・RH anal。guesy`よ る治療 成 績 を こ こで 提 案 した 判定 基 準 に従 って評 価 した結 果 をTable10,11に 示 した.本 稿 で提 唱 した 効果 判 定 基 準 の 妥 当 性 を論 議す る際 の一 尿 器 科 ・病 理,前 尿 器 科 学 会,日 立 腺 癌 取 本 病 理 学 会 編 1985 7)SmithPH,SuciuS,RobinsonMRG,etal. Acomparisonoftheeffectofdiethylstilbestrolwithlowdoseestramustinephosphate 資料 となれ ば幸 い で あ る. inthetreatmentofadvancedprostatic 稿を終えるにあた り,本 論 文を御校閲下 さった東京大学教 cancer:FinalanalysisofaphaseIIItrialof theEuropeanOrganizationforResearchon 授,新 島端 夫先生に深謝いた します. TreatmentofCancer.JUrol136:619625, 文 986 献 8)ChisholmGDChapterfifteenProstate, 1)KarnofskyDA;Clinicalevaluationofanti- Urology.pp.223--246,Heinemann,London, 1980 cancerdrugs,Cancerchemotherapy.GANN 9)VanOosteromAT,AkazaH,HallR,etal: Monograph2:223231,1967 2)WHOhandbookforreportingresultsof 3)小 ResponsecriteriaphaseII/phaseIIIinvasive cancertreatment.WHOoffsetpublication bladdercancer.Developmentinbladder No.48WHO,Geneva,1979 cancer,pp.211-222,AlanRLissINC,New 山 善 之:固 型 が ん 化 学 療 法 直 接 効 果 判 定 基 準 癌 の 薬 物 療 法 開 発 と 効 果 判 定.斉 115∼127,リ ア ラ イ ズ 社,東 京,1985 藤 達 雄 編,pp. 種 臓 器 癌 に お 「泌 尿 器 」 同 上,pp401∼408 York,1986 10)SlackNH,MittelmanA,BradyMF,etal Theimportanceofthestablecategoryfor り 扱 い 規 約.日 金 原 出 版,東 本 泌 京, 泌尿紀要33巻 904 6号1987年 chemotherapytreatedpatientswithadvanced comparisonofestramustinephosphateversus andrelapsingprostatecancer.Cancer46 cis-platinumaloneversusestramustinephos- 23932402,1980 phatepluscis-platinuminpatients....with 11)YagodaA,WatsonRC,NataleRB,etal:A advancedhormonerefractoryprostatecancer criticalanalysisofresponsecriteriainpa- whohadhadextensiveirradiationtothe tientswithprostaticcancertreatedwithcis- pelvisorlumbosacralarea.JUrol129 56∼61,1983 diamminedichlorideplatinumII.Cancer44: 1553^-1562,1972 21)KleinLAandShapiroPRoleofacid 12)CitrinDL,CohenAL,HarbergJ,etal phosphatasemeasurementinmanagementof Systemictreatmentofadvancedprostatic cancerDevelopmentofanewsystemFor definingresponse. prostaticcancer.Urol6:550.553,1.981 22)LuckacsB,CohenL,ColobyP,etalA .JUrol125:224227,1981 quoipeutservirledosageradio-immunolo- 13)BeckleyS,WajsmanIZ,SlackNH,etal: giquedesphosphatasesacidesprostatiques? 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