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Title 前立腺癌の薬物療法における臨床効果判定基準について Author(s
Title
前立腺癌の薬物療法における臨床効果判定基準について
Author(s)
赤座, 英之; 宇佐美, 道之; 古武, 敏彦; 松村, 陽右; 森山, 信
男; 今井, 強一; 布施, 秀樹; 井坂, 茂夫; 山中, 英寿; 松本, 恵
一; 島崎, 淳
Citation
Issue Date
URL
泌尿器科紀要 (1987), 33(6): 894-904
1987-06
http://hdl.handle.net/2433/119164
Right
Type
Textversion
Departmental Bulletin Paper
publisher
Kyoto University
894
泌尿紀要33巻6号
1987年6月
前 立腺癌 の 薬物療法 におけ る臨床効果 判定 基準 について
前 立腺 癌 臨床 効 果 判 定 基 準研 究 グ ル ー プ(主 任:島 崎
赤座
英 之1)・ 宇 佐 美 道 之2)・ 古 武
敏 彦2)・ 松 村
陽 右3)
森山
信 男1)・ 今 井
秀 樹6)・ 井 坂
茂 夫6)
山中
RESPONSE
WITH
淳)
強 一4)・ 布 施
英 寿4)・ 松 本
CRITERIA
FOR
CHEMOTHERAPY
Hideyuki AKAZA, Michiyuki
恵 一5)・ 島 崎
PROSTATIC
OR
淳6)
CANCER
TREATED
ANTIANDROGENIC
THERAPY
USAMI, Toshihiko KOTAKE, Yosuke MATSUMURA,
Nobuo MORIYAMA,Kyoichi IMAI, Hideki FUSE, Shigeo ISAKA,
Hidetoshi
YAMANAKA,Keiichi
MATSUMOTOand Jun
SHIMAZAKI
Study Group of Response Criteria for Prostatic Cancer Treatment
(Director: Prof. J. Shimazaki)
The efficacy of cytotoxic agents in the treatment of prostatic cancer is difficult to evaluate because objective, measurable lesions, such as lung, liver, skin, subcutaneous and nodal metastasis are
often not found. However, most of the patients with advanced prostatic cancer have bone involvement and elevated serum acid-phosphatase in addition to the primary tumor. Exact clinical trials
on such cases, especially phase II studies can not be performed without appropriate evaluations of
these three parameters. The criteria of these three parameters offered by various study groups are
reviewed and the relevant response criteria are proposed. A stable category was thought to be
useful to evaluate the efficacy on the patients with progressing disease. In our proposal, overall
assessment of response involves all objective parameters including these three parameters as well as
both measurable and unmeasurable disease described in the WHO handbook for reporting results of
cancer treatment.
Key
words:
Prostatic
cancer,
緒
近 年 の 悪 性 腫 瘍,特
Response
criteria,
Chemotherapy,
Antiandrogenic
本 邦 に お い て は,1977年
言
therapy
に 小 山 ・斉 藤 班 に よ る固型
が ん 化 学 療法 直 接 効 果 判 定 基 準(案)3)が
に進 行 癌 に対 す る治 療 薬 剤 や そ
多 くのphaseIIstudyに
提 唱 さ れ,
用 い られ て い る.こ の判 定
れ らの併 用療 法 の開 発 の著 しい増 加 に伴 い 適 格 な臨 床
基 準 は,お おむ ね,WHOの
効 果 判 定 基 準 の 必 要 性 が 高 ま っ て き た.Karnofsky
施 設 問 お よび 各 国 間 の 治療 成 績 を比 較 す る うえ で 有用
の 判 定 法i)に
始 ま り1979年
に は,WHOに
より
Handbookforreportingresultsofcancertreatment2)が
発 表 さ れ た が,こ
のWHO案
基 準 と も一 致 して お り,
と考xら れ る.し か しな が ら,こ れ らの判 定 基 準 は全
科 領 域 に共 通 す る こ とを 目的 に作 製 され た 反 面,実 際
は,現
在 で
に 臨床 的 研究 に用 い る揚 合 に は,そ の科 領 域 の 特殊 性
は 国 際 的 に 広 く 用 い られ て い る.
を 考 慮 に 入れ た基 準 の改 変 お よび補 充 が必 要 で あ る4).
D東 京 大 学2)大
3)岡 山大 学4)群
の遠 隔 転 移部 位 の約90%が
前 立 腺 癌 を対 象 と したphaseIIstudyの
阪府 立 成 人 病 セ ソタ ー
馬 大 学5)国
立 ガ ンセ ンタ ー
6)千 葉 大 学 泌 尿器 科
本 論 文 は,厚 生省 班 会 議 「60-21;進 行 病 期 に お け
る化 学 内分 泌療 法 を主 とす る集学 的 治 療 法 の 研究 」 に
て論 議 され た 内 容を ま とめ た もの であ る.
場 合,そ
骨 で あ る点5)ま た,治 療 上
の観 点 か ら原 発 巣を 手 術 的 に摘 除 しない 症 例 が 少 な く
な く,こ の場 合,原 発 巣 を も評価 の対 象 病 変 と しなけ
れ ば な らな い点,お
よび,血 清 中 の腫 瘍 マ ー カー とさ
れ るacidphosphatase(以
staticacidphosphatase(以
後APと
後PAPと
略 す)やpro・
略 す)を どの
895
赤 座 ・ほ か:前 立 腺 癌 ・臨 床 効果 判 定 基 準
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896
泌 尿 紀 要33巻6号1987年
よ うに 取 り扱 うか が 重 要 な 課 題 で あ る.前 立 腺癌 の取
B「itishProstateGroups)の
り扱 いに つ い て は,1985年
disease(PD)の
に 日本 泌尿 器 科 学 会 と同病
理 学 会 が 規 約 を作 製6)し た が,こ
る効 果 判 定基 準 は論 じられ て お らず,何
定 義 が,50%以
とな って お り,前2者
こで は,治 療 に 対 す
定 義 で は,progressive
上 の 腫 瘍 病変 の増 大
の25%以 上 の 増 大 とは,異 な っ
てい る.一 般 に 測定 可 能病 変 であ る軟 部組 織 病 巣 を 評
らか の 統 一基
準 の作 製 が急 務 で あ る と思 わ れ る.
価 対 象 病 変 と し た場 合 は,WHOや
本 稿 は,こ れ らの問 題 点 に 重点 を置 き各 国 の研 究 グ
小 山 ・斉 藤 班 の
基 準 が 適 応 とな る わ け で あ るが,こ
こで 評価 に適 した
ル ー プが,実 際 に使 用 して い る代 表 的 な前 立 腺癌 効果
病 変 に つ い て そ の大 き さ の点 か ら,も う少 し深 く堀 り
判 定 基 準 を 吟 味 しつ つ,さ
さげ る必 要 が あ る.・Oosteromら9)に
らに,共 通 性 が 高 く,各 施
設 問 で の 成績 の客 観 的 な 比 較 が可 能 な判 定 基 準 を模 索
断 方 法 の 測定 限 界を 考 慮 した 場 合,治 療 前 の評 価病 変
す る もの で あ る.
の大 き さはTable2に
よ びWHO2)の
対 象 病 変 と し て,1)測
disease)2)測
骨 転移 巣 お よびPAま
こ大 別 さ れ て
基 準2)で
よび 一 方 向 測 定 可 能病 変
は,さ
細 分 さ れ る.
ら に 骨 転 移 巣 が 別 項 と して
山 ・斉 藤 班 の 基 準3)で
変 は 評 価 可 能 病 変 の1例
と して 扱 わ れ て い る に す ぎ な
い 。 後 述 す る よ うY`,前
の 特 殊 性 を 考 慮 す る と,別
よ び,そ
転
前 立 腺 癌 に お い て は原 発 巣 や 骨 転 移 巣 の正 確 な 計 測
一
法 が 開 発 され て お らず,こ れ らの病 変 を除 外 し,他 の
ま とめ
山 ・斉 藤 班 の 定 義 も ほ ぼ 同 様 で あ る が,新
の 蓄 積 に よ る 検 討 に ゆ だ ね て い る.ま
たに
の是否を症例
た,特
に ヨ ーR
ッ パ の 研 究 グ ル ー プY'て 多 用 さ れ て い るEORTC7)や
Table2.
a)Lymphnodes
よ び 総 合 効果 判 定 法 と
原発巣 の評価法
準2)の 奏 効 度
提 案 し,そ
後 にsubjectivcresponseお
の評 価 の 方 法
の 定 義(definitionofobjectiveresponse)を
MR(minorresponse)を
い て論 をす す め,最
奏 効 期 間 に つ い て述 べ る こ とに す る,
項 と して そ の評 価 法 を規 定
す べ き で あ ろ う。TableiにWHO基
測 定 可 能 病変 の み を対 象 と したphaseIIstudyの
み も報 告iuさ れ て い るが,こ れ に は,多
sub-cutaneousmasses
C)Pulmonarymetastases
を も って 前 立腺 癌 憎 般 を論 ず るに は,無 理 が あ る との
反 論12)が少 な くな い.多
くの 研 究 グル ー プで は前 立腺
原 発 巣 を 測 定 可 能病 変 と し て 扱 っ て い る が7・13-16》,
Paulsonら5)は,測
定 が 不 確 実 との理 由 か ら原 発 巣病
SuitablelesionsfortheassessmentofresponseB>.
(Bidimensionalmeasurabledisease)
Singleormultiple,measurablebyphysicalexaminationor
Theseshouldbealsobeatleast25mmdiametertoobtain
anoptimalresponsemeasurement.
SeenonX-raytheseshouldbeatleast
Forhilarandmediastinal
tomographylsessentialand
lOmmdiameter.
massMeasurement,CTor
massesshouldbeatleast
25mmacross.
d)Livermetastasis
CTorUltrasonography.Onlymassesofgreaterthan30mm
canberepeatedlyevaluated.
e)AbdominalandPelvic
masses
TheseshouldbemeasuredbyCTscanandshouldbeat
least25mmindiameter.
試
くの前 立 腺癌
症 例 の 中 で,一 部 の特 殊 な 症 例 の み の 評価 で あ りこれ
CTscan,largerthan25mm.
b)Cutaneousand
扱 い 方 につ いて
て 提 唱 され 用 い られ て
い るstablediseaseのY'つ
は 骨病
立 腺 癌 の 効 果 判 定 に は,骨
移 の 評 価 が 不 可 欠 で あ る 点,お
た は,PAPの
考 察 し,さ らに,NPCP【o)に
取 り扱 わ れ て い る が,小
た.小
次 に,前 立 腺 癌 の 効 果 判 定 上,特 に 重 要 な 原発 巣,
定 困 難 で あ るが 評 価
(uni-dimensionallymeasurable)に
分 に 検 討す ぺ き事 項 であ る と思
わ れ る.
者 は さ ら に 二 方 向 測 定 可 能 病 変(bidimensi-
onallymeasurable)お
WHOの
を 行 な うためY'は,十
基 準 に よ れ ば,
可 能 な 病 変(unmeasurabledisease)荏
お り,前
が 明 確 に され てお らず,今 後 さ らに正 確 な効 果 の判 定
定 可 能 病 変(measurable
定 不 能 ま た は,測
示 す ご と くで あ る必 要 が あ る。
現 在 実 際 に用 い られ て い る基 準 の ほ とん どは,こ の点
対象病変 の分類お よび奏効度 の表現
小 山 ・斉 藤 班3)お
よれ ば,各 種 診
897
赤 座 ・ほか:前 立腺 癌 ・臨 床 効 果 判定 基準
Table3,Responsecriteriaofprimarytumor(1),
14)NPCP
Sameasothermeasurablelesicns
(Notspecified)
7)EORTC
CRAbsenceofanyclinicallydetectabletumorlntheprostate.
{
PRDecreaseof50%ormoreoftheproductofthe21argest
perpendiculardiametersoftheprimarylesion.
NoChangeChangeoflessthan50%atleast6months.
15)Kuss
.R.Objectiveresponse
Decreasedatleast50%ofprostatictumormass
asestimatedonrectalexamination.
るが,癌 病 変 そ の もの の質 的 お よび 定量 的 計 測 と なる
Table4.Responsecriteriaofprimarytumor(2).
原 発 巣 の 効 果 判 定 基 準(直
腸 内 触 診 に よ る 大 き さ と 硬 さ)
原発 巣 の 大 き さ
著
効 一90%以
上 の縮 小
有
効 一50%以
やや 有 効 一25%以
上90%未
上50%未
無
満 の縮 小 、 不 変 一増 大
効 一25%未
満の縮 小
満の縮小
考 慮 し,こ こで は,1)前
扱 う.2)病
著
効 一 殆 ん ど軟 化 、 扁 平 、 平 滑 化 。 明 らか な 漫 潤 が
み られ な い
有
効 一 全 体 と して軟 化 、 扁 平 、 平 滑 化 して い る が
一 部 に弾 性 硬 、僅 か に 凹 凸 不 平 の 個 所 が 残 っ
て い る。 浸 潤 が 多 少 と も残 存
や や 有 効 一 全 般 的 に硬 さ が 減 少 し て い る が 弾性 硬 、 扁 平
化 も不 十 分 で か な り凹 凸 不 正 が み られ る。
浸 潤 が 相 当残 っ て い る
劾 一 硬 さ、 不 正 な どの 減 少 僅 か 、 不 変 ∼ 増 大
志 田 班29)
原
発
巣
の
分
類
i
2
正
常
立 腺 を 測 定 可能 病 変 と して
変 の測 定 方 法 では,触 診,逆 行 性 尿 道 造
影 に て測 定 した場 合 は 一方 向 測 定 病 変 と し,CT,
NMR,超
音波 断 層 法 にて 測 定 した場 合 は 二 方 向 測 定
病 変 と し,別 々に記 載 す る こ と.ま た,複 数 の方 法 で
経 過 を 観 察 した場 合 は,そ れ らを 併 記す る.3)効
果
の判 定 は 大 略 小 山 ・斉 藤 班 の取 り扱 い基 準3)に よ る。
ただ し,後 述 す る よ うに,奏 効 度 判 定時 点 では 奏 効期
間 を判 定 の 要 素 と しな い.即
ponse);対
ちCR(completeres-
象 病 変 の 臨 床 上 完 全 な 消 失 を みた 場 合,
PR(partialresponse);二
0
な 研究 グルー
プ の効 果 判 定 基 準 を ま とめ 七 示 した,こ れ らの状 況 を
原発 巣 の 硬 さ(周 囲 へ の 浸 潤 を含 む)
無
と未 だ 確 実 で は な い18).尿 道 造 影 法 に よる計 測 は 一 方
向測 定 と言 え よ う.Table3,4Yom..,主
方 向測 定 病 変 で は,腫
瘍
の長 径 と同 一 平 面 上 で それ に 直 交 す る最 大 径 の積 を 求
直 腸 表 面 か ら よ くわ か る 不 規 則 な
め,こ れ が50%以 上 縮 少 した 場 合,ま た,一 方 向 測 定
石 の よ うな 硬 さの あ る小 さな 病 変
病 変 で は,病 変 の長 径 を計 測 し,そ れ が30%以 上 縮 小
前 立 腺 内 に 深 く浸 潤 した石 の よ う
した 場 合,NC;(nochange)二
な硬 さの あ る病 変
3
片側 の前立腺全体 に浸潤 があ る病
変
4
前立 腺全体に広が った病変
方 向測 定 病 変 が50%
未 満,ま た は,一 方 向 測定 病 変 が30%未 満 の縮 小 か,
そ れ ぞ れ の病 変 の25%未 満 の増 大 に と ど ま る揚 合.
PD(progressivedisease);病
ZoladexstudyGroup24)
変 が25%以
上 の増 大
変 の評 価 を除 外 した 評 価 を試 みて い る.患 者 の生 存 期
を示 した 場 合,と す る.(WHO2)の
基 準 もほ ぼ 小 山
・斉 藤 班3)の そ れ と同様 であ るが ,一 方 向測 定病 変 の
間 は,原 発 巣 の有 無 に 左右 され る こ とが 比 較 的少 な く
判 定 基 準 を 別 に取 りきめ て い る点 で,小 山 ・斉 藤 班3)
phaseIIIstudyの
よ うに生 存 率 を中 心 に 評価 す る場
の方 が 優 って い る と言 え る.)4)効
果 の判 定 は 必 ず 同
合は,こ の考z.も 妥 当 で あ ろ う.ま た,Yagodaは7
一 の 測 定 法 で得 た計 測 値 の間 で 行 な う.複 数 の 測 定 法
年前 に発 表 した 報 告11)の中 で,当 時 では 測 定 不 可能 と
を 用 い,複 数 の効 果 の判 定 結果 を得 た 場 合 は,そ の す
す べ き原 発 巣 も超音 波 断層 法 やCTな
べ て を 記 載 し,後 に 述 べ る,病 変 が複 数 臓 器 に わ た る
ど の利 用 で,
測 定 可能 病 変 に な り得 る こ とを示 唆 して い る.原 発 巣
場 合 の総 合効 果 判 定 の際 に は,そ の うち で 最 良 の もの
を計測 す る手 段 と し て は,現
を 用 い る こ と とす る.こ こで触 診 に よる病 巣 縮 小 率 の
影,CT,NMR,超
時 点 で は触 診,尿
道造
音 波 断層 法 が 有 用 で あ る.触 診
測 定 基 準 に つ い て で あ るが,Table4に
示 した よ うな
は,そ の所 見 の再 現 性 お よび 記載 法 に問 題 が あ るが,
基 準 化 の 試 み が あ るが,そ の いず れ もが 満 足 の い く も
癌 病変 の存 在 を 触 知 す るに は,非 常 に鋭 敏1?)であ る.
一方
,CT,超
音 波 断 層 法 は,前 立 腺 全体 の 断 面積 の
合6)し て 熟練 した泌 尿 器科 医 の判 断 に よ って 縮 小 率 を
変 化 を二 方 向測 定 病 変 と して 計測 す る こ とが 可 能 で あ
判 定 す るこ と と設 定 す る.今 後,客 観 的 な 触 診所 見 の
ので は な く,こ
こで はT分 類,stage分
類な ど を 複
898
泌 尿 紀 要33巻6号1987年
Table5,Responsecriteriaofbonemetastases(1),
CriteriaforPR
20)NPCP
eRecalcificationof210fanyosteolyticlesions.
・Reductionby50%1nthenumberofincreaseduptakeareaonthe
bonescan.
・APmustreturntonormal.
★
工ncreaseofAPorA1-Paloneisnotanindicationof
progresion.
EORTC7)
.Recognizable
decreaseinactivityshownonatleast2succes一
sivescans.
wiao2)
・Partialdecreaseinsizeoflyticlesions,recalcificationof
lyticlesions,ordecreaseddensityofblasticlesionsforat
least4weeks.
*'Bonecompressionorfractureanditshealingshould
notbeusedasthesoleindicatorforevaluationof
therapy.
Table6,Responsecriteriaofbonemetastases(2).
CriteriaforPR
Jones,
X25)
・ReturnofelevatedAPtonormal
・Recalciflcationofosteolyticlesionson
plainradio一
graphy.
・Objectiveimprovementinisotopebonescan
ZoladexStudy
24)Group
appearances.
・DecreasedosteoblasticlesionsonX-rayorbonescan.
・DecreasedosteolyticlesionsonX-ray.
・ReturnofelevatedPAPtonormal
AnyoneofthemwithoutsignofPD.
Table7,Responsecriteriaofbonemetastases(3),
Citrin,D.L.19)
Measurementbythebonescanimagewithadigitalmodel.
BonescanMeasureareaofinvolvement
Response(R)250%reductioncomparedwithinitialstudy
Nochange(NC)く50%reductionor<25%increase
Progression(PD)225%increase
KUsa,R,15)
Thepresence,progressionordisappearanceofbonescanorradiologicalevidence.
Apparentpartialregressionoflesionsindicatedbybonescanor
=・adiologicalsurveywasnotacceptedasanobjectivecriterionsince
otherimpreciselyassessablefactorsmayinfluencetheappearances
記 載 法 が 検討 され るぺ き と思 われ る.
.
こ とが多 い.現 在 まで に,そ の定 量 化 の 試 み も行 なわ
れ て は い るが1219),現 時 点 では,再 現 性 な どの点 にお
骨 転 移 巣 の評 価 法
前 立 腺 癌 に お い て は,そ の 遠 隔 転 移部 位 の約90%が
い て多 施 設 に よ り追 試 また は確 認 され た もの は認 め ら
れ な い,各 国 の 前立 腺 癌 研 究 グル ー プに よ り骨 病 変 の
骨5)で あ り,薬 物 療 法 に よ る治療 効果 の判 定 も,し た
効 果 判 定 基 準 が 提 唱 され て い る が(Table5∼7)二
が って 骨病 変 に よ ら ざ るを得 な い.し か しな が ら,骨
方 向測 定 可 能病 変 と して 正 確 な 病 変 の変 化 を と らえ る
転 移 の 臨床 像 は多 岐 に わ た りそ の正 確 な 定 量 は 困難 な
こ とは 不 可 能 で あ る.即
ち,PRの
条 件 と して,
899
赤 座 ・ほ か:前 立 腺 癌 ・臨 床 効 果判 定 基 準
NPCP20)で
は,破
骨 性 病変 に つ い て は,そ
の再 石 灰
別 項 と して,こ こで は扱 うこ と とす る.し か しCitr三n
化(複 数病 変 が 存 在 す る場 合 は 少 な く と もそ の うち の
らの提 唱12×19)する よ うな 骨 シ ンチ グ ラ ム のdigital
1個 所)を 認 め る こ と,ま た,骨
model化
uptakeの
シンチ グ ラ ム に て
異 常 を認 め る場 合 は,そ
上 の病変 に お い てuptakeの
の数 の うち 半 数 以
減 少 が 認 め られ る こ と
項 と して で は な
で き る可 能 性 は 少 な くな い と思 わ れ る.
くの施 設 の 基 本理 念 と大 差 を 認 め な い が,
acid-phosphataseを
血 清Acid-phosphatase(AP)ま
判 定 基 準 に 加味 す る か ど う か,
また,効 果 持続 期 間 を 基 準 に加 味 す るか ど うか の点 で,
のに して い る.Table5∼7に
phosphataseに
の評 価 法
示 し た よ う にacid-
っ い て は,NPCP20)で
化 を骨 転移 巣をPRと
は,そ
血 清APま
は,そ
の正常
は,こ
れ を 独 立 した
(RIA)に
判 断 し必 ず し も 骨病 変 の効 果 判 定 と結
び つけ た取 り扱 いは して い な い.ま
た,WHOの
た はPAPの
値 は 特 に 進 行 前 立腺 癌 で
の 病 状 の 進 退 と 良 く相 関 す る こ と が 知 られ て い
る21×22).Luckacsら22》
判 断 す る た め の必 要 条 件 と し
てい るが,他 の多 くのgroupで
た は,
ProstaticAcid-phosphatase(PAP)
差 異が 生 じ,各 施 設 間 の成 績 の正 確 な比 較 を 困 難 な も
parameterと
ど で正 確 な病 変 の二 方 向
い 将来,別
く,測 定 可 能 病 変 と して 他 の病 変 と同様 に扱 うこ とが
を必 要 条件 と して い る.こ の基 準 に 関 して は,WHO
を初 め,多
や,CT,NMRな
測定 が 可能 とな れ ば,近
に よ れ ば,radioimmunoassay
よ るPAPの
診 断 上 の 精 度 は,前
stageDに
提
唱 した 基 準2)では,一 定 の 病 状 が 小 な く とも9週 間 以 上
0で あ る.し
で は,血
では,必 ず し も4週 間 以 上 と規 定 せ ず,少 な くと も2
parameterの
つ の時 点 で,と 規 定,そ の 他 の基 準 で は,持 続 期 間 に
た が っ て,各
清PA(ま
国 の前 立 腺 癌 研 究 グル ー プ
た はPAP)の
独 で 扱 うか,そ
つ いて は,効 果 判 定 の 条件 とは して い な い もの が 大 勢
評 価 と 複 合 し て 扱 うか.2)効
を 占め る.
る か.以
と して は,NPCPの
CR.,お
し
よ うに奏 効 期 間 を 加味 しな い こ と とす る.即 ち,CR;
骨性 病 変 で は1ヵ 所 以 上 の部 位
でそ の再 石 灰 化 が 認 め られ る こ と,造 骨 性 病 変 で は,
APを
条 件 と し て は,APの
た,NCI・VA23)グ
と りあ げ て い る が,こ
PRと
し,単
っ て い る.EORTC7)の
グ ル ー プ は前 値 が 異 常 の場
邦Zoladexグ
ては,骨 シ ンチ グラ ム上,病 変 の 増 悪 を み な い こ と.
らis)は 異 常 前 値 の50%以
PD;X-Pま
ヵ 月 以 上 続 い た 場 合 は,responseあ
上 の病 変 の増 大 を認 め た
場合.
こ こで,WHO2)の
圧 迫 変 化 や骨 折,あ
しな い方 針 を と
上 の 減 少 をPR,本
プ24)やJonesら25)は
変 の 出現 か,ま た は,25%以
る.こ
して
の値 が 正 常化 し た場 合 の み を
か な病 変 の進 行 を示 さ な い.ま た,造 骨 性病 変 につ い
らか な新 病
は し
ル ー プ の 基 準 で は,
独 で 悪 化 して もPDと
合,50%以
シ ンチ グ ラ ム上,明
あ げ て お
前 立 腺 癌 治 療 効 果 のdirectparameterと
減 少 を示 す こ と.NC;破
た は,骨
正 常化を
独 で はPDのparameterと
病 変個 所 の 半数 以 上 が 骨 シ ンチ グ ラ ム上uptakeの
骨 性 病 変 に 関 して は,明 ら
述の
病変
必 要 条 件 と し てAPの
た,AP単
て い な い.ま
凄
は,前
は せ ず,骨
ず し も正 常 化 す る 必 要 は な い)を
り,ま
破骨性 骨 病 変 は,そ のす べ て が 再 石 灰 化 す る こ と,造
骨性 病変 は,消 失す る こ とが 骨 シ ンチ グ ラ ムで も確 認
果 判 定 の 基 準 は ど うす
単 独 のparameterと
よ びPRの
減 少(必
こ で問 題
れ と も骨 転 移 巣 の
で あ ろ う.NPCP20)で
あ げ て い る.diseasestableの
て取 り扱 うこ と,ま た,効 果 判 定 の要 素 に は,前 述 の
され る こ と.PR;破
上 の2点
よ うにAPを
も の に準 じ,acid-phosphatase
値を 効果 の判定 の
ひ と つ と し て 扱 っ て い る.こ
と な る の は,1)単
以 上 の点 を 鑑 み,本 稿 で は,骨 病 変 の 変 化 の表 現法
た
限 る と,sensitivity94%,specificity94
続 くこ とを 効果 判 定 の条 件 と して い る が,EORTC')
につ い て は,後 述 の よ うに 独 立 したparameterと
立腺癌全
体 で は,sensitivity60%,specificity94%,ま
正 常 化 をPR,ま
上 の 減 少,ま
ルー
た,Citrin
た は 正 常 化 が3
りと判 断 して い
の よ うに.AP(PAP)をparameterと
した場
合 の判 定 基 準 は 原 発 巣 あ る い は骨 病 変 の 判 定 基準 に増
提 唱 して い る よ うに,骨 病 変 の
るい は,そ れ らの 改善 像 は,必 ず
しも病 変 そ の もの の病 状 を 表 現 す る もの で は ない の で
単 独 で は,効 果 の判 定 のparameterと
は しな い とす
るの が妥 当で あ る と思 わ れ る.
以 上 の よ うに,骨 病 変 を,前 立腺 原 発 巣 と同様 に,
し て,各
施 設 問 で の 差 異 が 大 き い.Paulsonら5)は,
血 清AP値
の 変 動 と患 者 の 生 存 率 を 比 較 し て い る が,
明 ら か に,血
清AP値
か っ た 群 で は,前
た,50%以
が 正 常 化 した 群 と 正 常 化 し な
者 が よ り長 く生 存 し て い る こ と,ま
上 減 少 し た が 正 常 化 し な か っ た 群 と50%以
上 減 少 しな か っ た 群 で は,生
な か っ た と報 告 し て い る.し
定 は不 可 能 だ が評 価 は可 能 な病 変"の 中間 に位 置 す る
(PAP)値
存 率 に 有 意 な差 異 を 認 め
小 山 ・斉 藤 班 の基 準3)で い う"測 定 可 能病 変"とu測
た が っ て,血
が 正 常 化 し た 場 合 と,50%以
清AP
上 減 少 した が
泌 尿 紀 要33巻6号1987年
900
正 常 化 しない 場 合 とで は,効 果 判 定 上 有意 な差 異 が 存
勢 の阻 止が 一 定 期 間 以 上続 くこ とに あ る.NPCPの
在 す る こ とに な る.本 稿 で は前 立 腺 癌 に,よ
分 析1。)によれ ば,stablcに
で あ るPAPの
り特 異 的
prostaticantigenや
γ一seminoproteinと
価 法 を 設 定す る.CR;異
に まで は 復 さな か った場 合.NC;異
満 の改 善 か,25%未
常 前 値 が25%以
てstableのcategoryを
常値
適 要 す る こ と と し,NCの
状 態 が4週 間 以 上 持続 した場 合 をstableと
す る こ ととす る,stab夏eを
常 前 値 が50%未
治療 効果 と して と ら え る
ingな 腫 瘍 は,曜哩
た とx治 療 に は反 応 しな く と も この
上増 加 す るか,正 常前 値 が 異 常 値 に な
範 疇 に入 り易 く,ま た,同 様 の理 由か ら生存 率 も見 か
け上 は延 長 した もの とな るzz)"と
上 記 の ご と く定め るが,測 定値 が 正常 と異 常 の 境 界
領域 に あ り確 か な判 断 が 困 難 な場 合 は,時 期 を 変 え て
のcategoryの
数 回測 定 す る こ とに よ り確 認 す べ きで あ る.
に よる検 討 が 必 要 で あ る.
StableDisease(SD)に
NPCPは,前
SubjectiveResponse
前 立 腺 癌 の よ うに 真 の 意 味 で の 評 価 可 能 病 変 が 少 な
い 疾 患 で は,腫
新 た に 設 け たz,〉.こ のcategory
は,WHO2)や
小 山 ・斉 藤 班3)の
nochangeと
判定 基 準 に お け る
の と な る.NPCP20》
勢進行の
た が っ て,こ
goryが
験 開 始 前 ま で 進 行 しつ
つ あ る 病 勢(progressingdisease)を
のcate-
有 す る必 要 が
あ る わ け で あ る27).NCI-VAgroup23),で
progressingdiseaseの
痛 の 増 強,骨
jectiveparameterと
parameterの
徴 候 と し て,転
tiveparameterの
移 に よ る骨瘍
シ ン チ グ ラ ム に よ る 病 変 の 増 悪,血
AP値
の 上 昇,前
少,貧
血 や 血 液 凝 固 異 常 の 増 悪 な ど を あ げ て い る.
え ば,CRの
症 状 お よ びperformancestatusの
tiveparameterを
で あ る が,そ
No,newles工on騨
Nomeasurdblelesionsincreased>25%
PAdecreased
Bonelesionsdonotworsen
Hepatomegalydonotincreased>30%
Noweightloss>10%,orworsenPS
Nochangeinboneorotherlesionsfor33months,
progressionofsymptomes.
11)MSKCC
<25%decreaseorincreaseintumorsizeorbiochemical
abnormalitiesfor>3months.
23)NC工
一VA
7)EORTC
AbsenceofPRorPDforaminimumof4months.
Notadopt
増
に提 唱 され た志
合 わ せ て 点 数 制 に 組 み 立 てた もの
れ ぞ れ のparameterが
Table8.Stabled三sease.
POA30)
上 の体 重減
田 ら2P)の 判 定 基 準 はobjectiveparameterとsubjec-
れ ら の 進 行 しつ つ あ る 病
20)NPCP
症状およ
のobjective
条 件 と し て,o切ec-
悪 を 呈 さ な い こ と と し て い る.1978年
立 腺 癌 に よ る と 考 え ら れ る体 重 減
基 準 の 要 点 は,こ
採 用 し,他
消 失 と と も に,io%以
少 を 認 め ず,諸
清
の よ うなsub-
重 の 増 減,諸
評 価 の 際 の 必 要 条 件 と して 総 合 的 な 評
価 に 加 え て い る.例
は,
グ ル ー プ で は,こ
し て,体
びperformancestatusを
阻 止 を 意 昧 す る も の で あ る.し
適 要 と な る 症 例 は,治
瘍 の 進 展 に 伴 う患 者 の 症 状 お よ び 全 身
状 態 の 評価 も治 療 薬 剤 の 有 効 性 の検 討 に は 不 可 欠 の も
は 異 な っ た 意 味 を 含 む も の で あ る.即
勢 の 不 変 を 意 味 す る も の で は な く,病
の意 見 も あ る.こ
有 用 性 に つ い て は,今 後 の 症 例 の蓄 積
つ い て
立腺癌効 果判定 基準 作製 に あ た り
stableのcategoryを
stableの
して登 録
試 み に対 して は反 面,前 立 腺 癌 の よ うなslowgrow-
満 の増 悪 を 呈 した場 合.PD;異
った 場 合.
ち,病
主な
ま とめ て示
した.本 稿 で は,進 行 す る病 勢 を 有 す る症 例 群 に 関 し
評
常 前 値 が 正 常 に復 した 場 合,
常 前値 が50%以 上 の 改 善 を 呈す る が,正
有 用 性 を 強 調 して い る.Table8に
グ ル ー プのstablediseaseのcriteriaを
なる
可 能 性 が 考慮 され る。 以上 よ り次 の よ うにPAPの
属 す る患 者 の 生 存 率 は,ほ
属す る患 者 群 のそ れ に 近 似 して お り,こ の
categoryの
い った 腫
瘍 マ ー カー も近 い将 来 効果 判 定 のparameterに
PR;異
ぼPRに
み に つ い て採 用 す る こ と とす る.他 に
andno
薬 効 に 寄与 す る
901
赤 座 ・ほ か1前 立 腺 癌 ・臨 床 効 果 判 定 基 準
Table9.Subjectivecriteria.
1)Performancestatus:
Remainedthesame,Declined,Improved
Pain
None,Noresponse,Improved
14)S
oloway,M.S.,etal.
2)Performancestatus
Improvementbyatleastoneleveloftheperformancesttus
scaleofECGG,
BonePain
1-nopain;20ccasionalnonnarcoticanalgesicrequired;
3-occasionalnarcoticanalgesicrequired;4frequentoral
narcoticsrequired,5-parenteralnarcoticsrequired.
5)P
aulson,D.F..etal.
3)
Serialmeasurementofperformancestatus,bonepain,
bodyweightandhemoglobin
Decreaseoflinperformanceorbonepainor
Improvement
lncrease>5%inbodyweightorincreasO>2g/dlinhemoglobin
maintainedforatleast3months.Allotherclinicalparameters
remainingunchanged.
Deterioration
IncreaseoflinperformanceorborTepainor
Decreaseof>5%inbodyweightor
Decreasθof>2g/dlinhemoglobinIevelorsignificantnewdisease
relatedsymptommaintainedforatleast3monthsordeath
Stable
Noincreaseordecreaseinperformance,bonepain,bodyweight
orhemoglobinlevel.Nonewsymptoms.Allmaintainedforatleast
3months.
Nosymptomsthroughoutstudyperiod.Onlyevidenceofdisease
Asymptomatic
abnormalbonescantabnormalacidphosphatase).
Cit,i,,D.L,,t。1.19)
4)(i)Completeorpartialreliefofpainasmeasuredbythepatient'sanalgesicrequire
ment;(iりimprovementinmicturitionsymptomssuchasdysuriaandurgθncy;(iii)
improvementinperformancestatus.
K、ss,R.,。t。X15)
5)1.improvementinpain;2.improvementinappetite;3.weightgain;4.return
ofretentionnottreatedbytransurethralresection.
Jones,M.A.andWilliams,G.25)
度 合 いを 客 観 的 に評 価 す る方 法 が 存 在 しな い限 り,こ
な る 可 能 性 が あ る.本
の方法 で 真 の 治療 効 果 を 判 断 す る こ とは,多 少 の無 理
不 変,増
が 伴 うこ とに な る.WHO2)を
parameterと
始 め 今 日用 い られ て い
悪 の,三
し て は,(1)転
る効果 判 定基 準 の多 くは,subjectiveparameterと
痛,(2)原
objectiveparameterと
お よ び(3)ECOGの
Table9に,主
たが,あ
を独 立 させ て評 価 して い る.
な グル ー プの 効 果 判 定 基 準 を ま とめ
ま り詳 細 な区 分 を しす ぎて も対象 が 客観 的 傾
向 の強 い もの だ け に,実 際 応 用 に お い て は,無 意 味 と
稿 で は,parameterの
つ のcategory分
の
移病 巣 に 由 来 す る疹
発 巣 に 由 来 す る 排 尿 障 害 に 基 づ く症 状,
提 唱 す るperformancestatus
の 三 点 とす る こ と と した.NPCPが
重 の 増 減 に 関 して は,他
parameterと
改 善,
類 に と どめ,そ
採用 して い る体
の 不 確 定 要 素5)の
介入が多 く
し て は 適 切 で は な い と 考 え た い.
泌尿紀要33巻6号1987年
902
た ご と くで あ る.ま た,奏 効 度 判 定 とは 別 に,得
病 変 が複 数 臓 器 に わ た る場 合 の奏 効 度
た 奏 効 の 持続 期 間を 測 定 評 価 す る こ とは,こ の種 の臨
(DefinitionofOverallResponse)
床 試 験 に は不 可 能 で あ り,時 と して,単 な る奏 効 度 判
定 よ りは 奏 効 期 間 の比 較 が 重 要 な こ と も あ る.特
病 変 が 複数 の臓 器 に わ た って存 在 す る 場 合 は,各
parameterご
との効 果 を そ れ ぞれ の規 定 に 従 って 判
phaseIIIstudyで
る.総 合 判 定 の方 法 に 関 して は,WHOZ)お
す べ てCRに
各parameterが
す ぺ てPRか,ま
NCが
よび 小 凶
また は,NCの
数 がNCの
数
が初 め て明 らか な増 大 を示 す か,新 病 変 が 出現 した年
月 日を記 載 す る こ と に よ り,CRの
数 よ り多
いず れ か がPDの
間,NC(ま
場
た はstable)の
期 間,PRの
期
期 間 を 算 定 記載 す る もの
とす る.
合 と定 め る.こ こ で,用 い られ るparameterと
は,
一 般 に規 定 され て い る測 定 可 能病 変 に加 え て前 立腺 原
発 巣,骨 転 移 巣,血 清PAP値
上 の縮 小 に 達 した と思 わ れ る
年 月 日,完 全 消 失 と認 めた 年 月 日,一 度縮 小 した 病変
すべ
数 がCR十PRの
い場 合.PD;各parameterの
を認 め た 年 月 日,50%以
た は,CR,PR,
混 在 す る と きは,CR+PRの
てNCか
る よ うに,治 療 開 始年 月 日,初 め て 明 らか な腫 瘍 縮 小
該 当 す る も の.PR;
と同 じか また は 多 い場 合.NC;各parameterが
は,生 存 率 を 比 較 す る こ と と同様
本 稿 では,し た が って,小 山 ・斉 藤 班 の 基準3)に あ
切 と考 え られ る.即 ち,CR;
各parameterが
に
に奏 効 期 間 の 比 較 は 重要 で あ る。
定 し,そ の組 み合 わ せ に よ って総 合 判 定 を す べ きで あ
・斉 藤 班 の 基 準 が3),適
られ
ま
とす る.他 に 評価 は 可
と
め
前 立 腺 癌 の病 態 の特 殊 性 か ら本 疾 患 に離 す る薬物 療
能 だが 測 定 は 不 可能 な病 変 に つ い て は,WHOの
基
法 の効 果 の判 定 は,WHO2)や
準2》に規 定 され て い る よ うに た と えそ れ がNCで
あ
す る判 定 基 準 の み で は不 十 分 であ る4).そ の た め に実
格 下 げ す る要 素
際 に は各 研 究 グル ー プが 独 自の 判 定基 準 を設 け,そ れ
って も総 合 判 定 の際 にPRをNCに
とは しな いが,他 の病 変 が す べ てCRで
変 がNCで
あれ ば,総 合判 定 はPRと
も,当 該病
定 の要 素 とは せ ず,全
に従 って 研 究 を す す め て い る.そ
NPCP,EORTC,VACCGな
す る と規 定 す
る.ま た,前 項 のsubjectiveresponseは,総
小 山 ・斉 藤 班a)の 提 唱
合判
の 主 な も の が,
どの判 定 基 準 で あ る
が,本 邦 に お い て は現 時 点 で は 適 切 な効 果 判 定 基 準 は
く別 個 に扱 い記 載 す る こ と とす
提 唱 され て お らず,主 にNPCPや
る.
小 山 ・斉 藤 班 の基
準 を複 合 的 に 用 い て い るの が 現 状 で あ る.し か し,
奏
本 稿 で はWHOZ),小
効
期
Yagodaらu)が
間
山 ・斉藤 班3)が 提 唱す る よ う
な,奏 効期 間 を各parameterの
指 摘す る よ うに,同
一 症 例 を これ ら
代表 的 な判 定 基 準 を用 い て評 価 す る とそれ ぞれ の 判定
結 果 に か な りの 差異 が 生 ず る とい う矛盾 に直 面 す る.
奏 効度 判 定 要 素 とは
本 稿 では,効 果 判 定 に必 要 なparameterご
とに判
しな い こと と した.そ れ は,固 型 癌,そ れ も前 立 腺 癌
定 し,も しそ の 判定 手 段Y'確 立 され た もの が な く,複
の よ うに 特 にslow・growingな
数 の手 段 が 暫 定 的 に 行 なわ れ て い る場 合 につ いて は,
腫 瘍 の 場 合 に は,い
た ず らに,治 験 期 間 の延 長 と試 験 手 技 の複 雑 化 を きた
そ の方 法 ご との 判定 結 果 を 列 記 し,そ の うえ で総 合判
しか ね な い と考 え られ たか らであ る4).た だ し,stable
定 をす る こ とを 提 案 した.ま た,subjectiveresponse
の判 定 に は奏 効 期 間 の 要 素 が必 要 で あ る こ とは前 述 し
は,こ
れ らobjectiveresponseと
Table10.Methodsandmeasurability.
Measurable
Parameter
Bidimensional
Unidimensional
Prostate
CT.Echo.
NMR
Digitalrectalexam.
RUG
Bone
metastasis
CT,NMR
Bonesoanwith
adigitalmodel
Evaluable
RegularX-ray
Bonescan
Tumor
markers
PAP
SubJectiveparameters
Symptomes
PS
DeterminationofOverallResponse
は別 個「'取 り扱 う
903
赤 座 ・ほ か:前 立 腺 癌 ・臨 床 効 果判 定 基 準
ResultsoftreatmentofprostaticcarcinomabyLH-RHanalogues.
(ObjectiveResponse)
Table11.
BoneOthersPAPOverallDurationof
BidimensUnidimansResponseResponse(wks)
Eval.
Primary
CaseBidimensUnidimens
Eval.
1)K,N.
2)V.N,
3)M.0.
4)H,M,
5)S.K.
6)Z,N.
7)S,M,
8)K,A,
9)R,S,
10)B.Y.
11)T.A.
12)T.A.
13)S.T.
14)S.W.
15)1,S,
16)H,K.
17)Y,K,
NC
PR
PR
PR
PR
PR
MR
PR
NC
PR
NC
PR
PRCR(di
NC
PR
PD
NC
PR
CR
CR
PR
stable
PR
43+u
18
CR
CR
PD
PR
49+a
CR
PR
PR
42+Q
zs
PD
PD
PR
12+a
NC
PD
NC
NC
CR
gitalexam.)PR
NC
PR
NC
NC
NC
stable
16+a
PR
stable
90+
44十a
PR
CR
100+α
PR
stable
72+a
32+α
PR
stable
NC
2a
8
CR十PR
Response
呂 一6生7%
rate
io°1A%
2=100%
8=75%
召一5&8%
CR十PR十stable
15_88
ことと し,評 価 の結 果 に 主観 的要 素 の混 入 を 可 及 的避
4)赤
け よ うと試 みた 、 また,効 果 持 続 期 間 を,効 果 判 定 の
条件 とは せず に,別 に 記 載評 価 す る よ うに した の も,
座 英 之
。小 磯 謙 吉
け る 効 果 判 定
.217%
・ 新 島 端 夫=各
5)PaulsonDF,BerryWR,CoxEB,etal
Treatmentofmetastaticendocrine-unres-
そ うす る こ とに よ り,多 少,分 析 を追 加 す る こ とで,
ponsivecarcinomaoftheprostategland
同一症 例 に 対 して各 グル ー プの 判定 基 準 に従 った 判 定
withmultiagentchemotherapy:Indicatorsof
を,し な お す こ とが 可 能 で あ り,そ の結 果,公 平 な 施
responsetotherapy.JNatlCancerInst63;
615-622,1979
設問 の比 較 が 可 能 とな る もの と考 え た か らで あ る.
6)泌
最後 に,東 京 大学 泌 尿 器 科 で の 最 近 のLH・RH
anal。guesy`よ る治療 成 績 を こ こで 提 案 した 判定 基 準
に従 って評 価 した結 果 をTable10,11に
示 した.本
稿 で提 唱 した 効果 判 定 基 準 の 妥 当 性 を論 議す る際 の一
尿 器 科
・病 理,前
尿 器 科 学 会,日
立 腺 癌 取
本 病 理
学 会 編
1985
7)SmithPH,SuciuS,RobinsonMRG,etal.
Acomparisonoftheeffectofdiethylstilbestrolwithlowdoseestramustinephosphate
資料 となれ ば幸 い で あ る.
inthetreatmentofadvancedprostatic
稿を終えるにあた り,本 論 文を御校閲下 さった東京大学教
cancer:FinalanalysisofaphaseIIItrialof
theEuropeanOrganizationforResearchon
授,新 島端 夫先生に深謝いた します.
TreatmentofCancer.JUrol136:619625,
文
986
献
8)ChisholmGDChapterfifteenProstate,
1)KarnofskyDA;Clinicalevaluationofanti-
Urology.pp.223--246,Heinemann,London,
1980
cancerdrugs,Cancerchemotherapy.GANN
9)VanOosteromAT,AkazaH,HallR,etal:
Monograph2:223231,1967
2)WHOhandbookforreportingresultsof
3)小
ResponsecriteriaphaseII/phaseIIIinvasive
cancertreatment.WHOoffsetpublication
bladdercancer.Developmentinbladder
No.48WHO,Geneva,1979
cancer,pp.211-222,AlanRLissINC,New
山 善 之:固
型 が ん 化 学 療 法 直 接 効 果 判 定 基 準
癌 の 薬 物 療 法 開 発 と 効 果 判 定.斉
115∼127,リ
ア ラ イ ズ 社,東
京,1985
藤 達 雄 編,pp.
種 臓 器 癌 に お
「泌 尿 器 」 同 上,pp401∼408
York,1986
10)SlackNH,MittelmanA,BradyMF,etal
Theimportanceofthestablecategoryfor
り 扱 い 規 約.日
金 原
出 版,東
本 泌
京,
泌尿紀要33巻
904
6号1987年
chemotherapytreatedpatientswithadvanced
comparisonofestramustinephosphateversus
andrelapsingprostatecancer.Cancer46
cis-platinumaloneversusestramustinephos-
23932402,1980
phatepluscis-platinuminpatients....with
11)YagodaA,WatsonRC,NataleRB,etal:A
advancedhormonerefractoryprostatecancer
criticalanalysisofresponsecriteriainpa-
whohadhadextensiveirradiationtothe
tientswithprostaticcancertreatedwithcis-
pelvisorlumbosacralarea.JUrol129
56∼61,1983
diamminedichlorideplatinumII.Cancer44:
1553^-1562,1972
21)KleinLAandShapiroPRoleofacid
12)CitrinDL,CohenAL,HarbergJ,etal
phosphatasemeasurementinmanagementof
Systemictreatmentofadvancedprostatic
cancerDevelopmentofanewsystemFor
definingresponse.
prostaticcancer.Urol6:550.553,1.981
22)LuckacsB,CohenL,ColobyP,etalA
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淳
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立 腺 癌
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日
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囁
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迅 速 掲 載 受 付)
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