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金沢工業大学大学院工学研究科 高信頼ものづくり専攻 公開技術講座
金沢工業大学大学院工学研究科 高信頼ものづくり専攻 公開技術講座 会場:東京 虎ノ門キャンパス ◇専門的な知識を基礎から教育 「半導体デバイス」、「複合材料」、「知的ロボット」の各分野について、社会人に向けた講座を開講いたします。 企業や研究機関でこれらの分野に携わる方や、より専門的な知識を習得したい方に、受講をお薦めいたします。 ◇短期集中で必要な知識を習得 企業から派遣されて受講する場合などの利便性を考慮し、1 つのコースについて 2 日間の集中講義で行います。 遠方の方でも 1 泊 2 日の日程で必要な知識を習得できます。 ◇現場実践型の豊富な教授陣 この公開技術講座では、研究開発・製造現場において真に役立つ講義を行うため、実際に企業など現場の第一線で 活躍するプロフェッショナルを数多く客員教員として迎えています。 また、基礎から学ぶ必要のあるコースには十分な研究業績を持ち、かつ豊富な教育経験のある教員が担当します。 ◇豊富な講座 2009 年 11 月から 12 月の期間中に、下記 8 分野にわたる講座、合計 25 コース(A∼Y)の開講を予定しています。 ◆講 座: 1 LED・半導体レーザ開発者のための基礎教養講座 (A∼E コース) 2 半導体発光デバイスの劣化解析、解析事例と高信頼化 (F∼Iコース) 3 化合物半導体電子デバイス開発者のための基礎教養講座 (J, K コース) 4 LSI 製造プロセス研究 (L コース) 5 LSI の信頼性、寿命データ解析と故障解析の基礎 (M, N コース) 6 超伝導デバイスとセンサシステム (O コース) 7 環境技術とものづくり (P コース) 8 知的ロボットと知的情報処理システム (Q∼Y コース) ◆受 講 料: 1 コース(90 分×5 回) 5 万円 お支払は銀行指定口座へのお振込みとなります。 請求書・領収書の発行*も可能です。 (*事前にお申し出下さい) ◆会 場: 金沢工業大学 東京 虎ノ門キャンパス 〒105-0002 東京都港区愛宕 1-3-4 愛宕東洋ビル 11 階 銀座線「虎ノ門駅」1 番出口 日比谷線「神谷町駅」3 番出口 三田線「内幸町駅」A-3 番出口 「御成門駅」A5 番出口 JR「新橋駅」烏森口 …以上の各出口より徒歩 7-15 分程度 ◆申込締切: 各講座開講日の 3 日前 (受講者が予定の人数に達しない場合は開講しないことが あります) ◆問合せ先: 金沢工業大学大学院 虎ノ門事務室 〒105-0002 東京都港区愛宕 1-3-4 愛宕東洋ビル 12 階 Tel:03-5777-2227 Fax:03-5777-2226 E-mail: [email protected] http://www.kanazawa-it.ac.jp/tokyo/mono/index.html -1- 講座 1.LED・半導体レーザ開発者のための基礎教養講座 ■受講対象者: 半導体発光デバイス(LED や半導体レーザ)の研究・開発者に向けた一連の講座です。 この分野に携わり、「プロセスの技術はもっているが、デバイスの物理の話をされるとよくわからない」、「素子特性を改善していくために、 デバイス中で起こっている物理をもっと深く理解したい」、あるいは「システム側についても理解と展望をもっておきたい」と思っている方。 ■開講コース: ・Aコース:LED・半導体レーザのための基礎物理 ・Bコース:LED・半導体レーザのデバイス物理 ・Cコース:光ファイバー通信の基礎 ・Dコース:LED・半導体レーザ開発者のための光学評価・構造評価技術 ・Eコース:窒化物半導体発光デバイスの基礎から応用まで Aコース LED・半導体レーザのための基礎物理 講師:山口 敦史、多田 邦雄 「量子力学や固体物理学に基づいて理解しておきたい」という方のために、半導体発光デバイスに関係する部分のみについて基礎的な 物理学を一から学びます。復習にも有効です。 量子力学の基礎 ① 11/12 13:00-14:30 山口 波動性、確率解釈、離散的なエネルギー準位、自由粒子、井戸型ポテンシャル 固体のバンド理論 (木) ② 15:00-16:30 山口 自由電子モデル、バンド理論、ブロッホの定理、有効質量近似 半導体中の電子の統計分布 ③ 10:00-11:30 山口 フェルミ・ディラック統計、状態密度、正孔の概念 11/13 半導体の電気的性質 ④ 13:00-14:30 多田 導電現象、pn 接合と整流現象 (金) 半導体の光学的性質 ⑤ 15:00-16:30 山口 吸収、反射、発光、誘電率、屈折率 Bコース LED・半導体レーザのデバイス物理 講師:山口 敦史、多田 邦雄 電子と正孔の再結合発光、光の導波、レーザ発振など、実際の発光デバイスの中で起こっている現象の物理を1つずつ正確に学びま す。 誘導放出とレーザ発振 ① 11/24 13:00-14:30 山口 光学遷移とレーザ発振、自然放出と誘導放出、レーザ発振の条件式 半導体における発光の物理 (火) ② 15:00-16:30 山口 輻射再結合と非輻射再結合、発光過程、レート方程式 半導体レーザの発振モード ③ 10:00-11:30 多田 光導波、レーザ発振モード、ファブリ・ペロー型と DFB 型 11/25 半導体レーザの諸特性の決定要因 ④ 13:00-14:30 山口 スロープ効率、高周波特性、温度特性、高出力化 (水) 半導体レーザの高性能化・高機能化の物理 ⑤ 15:00-16:30 山口 量子井戸・量子細線・量子ドット、歪み活性層、面発光レーザ Cコース 光ファイバー通信の基礎 講師:多田 邦雄 光デバイス、特に発光デバイスやその材料の研究開発者を主対象に、フォトニクスの最重要応用先である光通信を採り上げ、システム構 成の考え方、必要な全ての機能デバイスなどを概説します。 光通信システム ① 11/30 13:00-14:30 光ファイバー通信の原理、光導波の原理 光伝送路 (月) ② 15:00-16:30 光ファイバー、光ファイバーの分散特性と伝送距離限界 光送信器 ③ 10:00-11:30 光源デバイス、光変調デバイス 12/1 光受信器および光中継器 ④ 13:00-14:30 光検出デバイス、光中継器の機能と構成デバイス (火) 光通信の研究開発動向とデバイス ⑤ 15:00-16:30 超高速大容量化、光インターコネクションへの応用 -2- Dコース LED・半導体レーザ開発者のための光学評価・構造評価技術 講師:上田 修、山口 敦史 フォトルミネッセンス、エリプソメトリーなどの光学評価、X 線回折、電子顕微鏡観察などの構造評価など、結晶成長膜やデバイスを評価す る様々な方法について、背景の物理を含めて学びます。 X 線を用いた構造評価技術 ① 13:00-14:30 上田 12/7 X 線回折、X 線トポグラフィー、小角散乱、放射光利用評価技術 電子線を用いた構造・組成・物性評価技術 (月) ② 15:00-16:30 上田 SEM 関連技術(EBIC/CL/EDX など)、TEM 関連技(HRTEM/STEM/CBED など) 光学評価の基礎 ③ 10:00-11:30 山口 光の性質、屈折率・誘電率、反射・吸収スペクトル 12/8 汎用的な光学評価 ④ 13:00-14:30 山口 発光スペクトル、ラマン散乱、エリプソメトリー (火) 先端的な光学評価 ⑤ 15:00-16:30 山口 時間分解分光、顕微分光、変調分光、光学利得測定 Eコース 窒化物半導体発光デバイスの基礎から応用まで 講師:山口 敦史 青色 LED や次世代 DVD(Blu-ray)用レーザ光源などの用途として、近年、盛んに研究されている窒化物半導体発光デバイスについて、 材料の基礎からデバイス応用まで、幅広く学びます。 窒化物半導体材料の基本特性 ① 12/10 13:00-14:30 結晶構造、バンド構造、特徴的な材料物性 窒化物半導体の結晶成長 (木) ② 15:00-16:30 成長方法の種類と特徴、結晶の高品質化の歴史 窒化物系発光ダイオード ③ 10:00-11:30 青色 LED、白色 LED の構造・特性・高性能化 12/11 窒化物系半導体レーザ ④ 13:00-14:30 青紫色 LD の構造・特性・高性能化・高信頼化 (金) 窒化物半導体発光デバイスの研究開発の最新動向 ⑤ 15:00-16:30 純青色∼緑色の半導体レーザ、深紫外 LED、サブバンド間遷移を用いたデバイス 講座 2.半導体発光デバイスの劣化解析、解析事例と高信頼化 半導体レーザ・発光ダイオードなどの半導体発光デバイスは、大中容量ファイバ通信システム用の光源のみならず、オーディオ/ディジタル システムなどの民生機器用光源や光プリンタ用光源など極めて多岐にわたる領域に用いられており、その材料・構造も多種多様となってい ます。そのため、高性能で信頼性の高い製品を開発するには、発光デバイスの信頼性向上が重要な鍵を握っているといっても過言ではあり ません。しかし、その劣化の原因を解析・究明するためには、材料である化合物半導体薄膜の成長・評価技術、デバイスの劣化解析技術、 劣化解析事例に基づいた劣化の抑制方法などに関して経験に基づいた知識を持ち、かつそれを応用できる技術者が不足しているため、よ り信頼性の高いデバイスを開発・供給できないのが実情です。 ■受講対象者: 半導体発光デバイス(LED や半導体レーザ)の結晶成長、プロセス、デバイス評価、信頼性解析関連の研究者・技術者に向けた一連の 講座です。発光デバイスの信頼性に関連した分野に携わり、「発光デバイスの信頼性を高めるために結晶成長やプロセスでどんな 問題があり、どのような対策があるのかよくわからない」、「発光デバイス信頼性解析技術を社内で確立するためのノウハウが知りたい」、 あるいは「各種発光デバイスの劣化解析事例のほか最近の事例を詳しく知りたい」等、日頃悩んでいる方。 ■開講コース: ・Fコース:III−V 族化合物半導体薄膜成長における結晶欠陥と抑制方法 ・Gコース:III−V 族化合物半導体発光デバイスの劣化解析技術 ・Hコース:III−V 族化合物半導体発光デバイスの劣化解析事例と劣化の抑制方法(基礎編) ・I コース:III−V 族化合物半導体発光デバイスの劣化解析事例と劣化の抑制方法(応用編) -3- Fコース III−V 族化合物半導体薄膜成長における結晶欠陥と抑制方法 講師:上田 修 発光デバイスの信頼性に悪影響を及ぼすことが多い、発光デバイス用材料である III−V 族化合物半導体薄膜成長における結晶欠陥や 熱的不安定性に関して、TEM 観察を中心とした解析事例を示しながら分かりやすく説明します。これらの結果に基づいて、それらの発生 原因や抑制方法について習得します。発光デバイスの劣化原因である欠陥について幅広く理解を深めます。 ① 11/9 13:00-14:30 化合物半導体中の欠陥の種類と性質 ② (月) 15:00-16:30 結晶成長と欠陥 1:界面欠陥 10:00-11:30 結晶成長と欠陥 2:バルク欠陥 13:00-14:30 結晶成長と熱的不安定性 1:組成変調構造 15:00-16:30 結晶成長と熱的不安定性 2:秩序構造 ③ ④ 11/10 (火) ⑤ Gコース III−V 族化合物半導体発光デバイスの劣化解析技術 講師:上田 修 発光デバイスの高信頼化のために不可欠な信頼性試験・信頼性解析技術(ノウハウ含む)について、講師の永年にわたる豊富なデータ に基づいて詳しく学びます。信頼性解析技術に関しては、一連の信頼性解析のフローチャートを示しつつ、それをベースに要素技術につ いて詳説するとともに、解析事例(ノウハウ含む)も多数示します。自部門の劣化素子について幅広く劣化解析が出来るよう、解析力アッ プを目指します。 発光デバイスの各種信頼性試験 ① 11/16 13:00-14:30 主な試験方法とその目的および事例 発光デバイスの信頼性解析技術 1 (月) ② 15:00-16:30 SEM 関連評価技術、発光部評価技術 発光デバイスの信頼性解析技術 2 ③ 10:00-11:30 TEM 関連評価技術 11/17 発光デバイスの信頼性解析技術 3 ④ 13:00-14:30 信頼性解析のフローチャート 1:外観検査から接合評価 (火) 発光デバイスの信頼性解析技術 4 ⑤ 15:00-16:30 信頼性解析のフローチャート 2:発光部の評価 Hコース III−V 族化合物半導体発光デバイスの劣化解析事例と劣化の抑制方法(基礎編) 講師:上田 修 発光デバイスの解析事例の基礎編として、3 つの主要な劣化モードである(1)速い劣化 (2)遅い劣化 および(3)衝撃劣化について、講 師の永年にわたる豊富なデータに基づいて、わかりやすく解説します。劣化解析結果、劣化メカニズム、劣化の抑制方法に関して、詳しく 学びます。 ① 12/14 13:00-14:30 発光デバイスの信頼性と劣化:総論 ② (月) 15:00-16:30 速い劣化 1:REDC による劣化 1 10:00-11:30 速い劣化 2:REDC による劣化 2、REDG による劣化 13:00-14:30 遅い劣化 15:00-16:30 衝撃劣化:半導体レーザおよび LED での劣化モード ③ ④ 12/15 (火) ⑤ Iコース III−V 族化合物半導体発光デバイスの劣化解析事例と劣化の抑制方法(応用編) 講師:上田 修 発光デバイスの解析事例の応用編としてすでに基礎編を受講しているか、あるいはそれらの内容を理解していることを前提に、さらに一 歩進んだ事例について詳しく学びます。具体的には、(1)3 つの主要な劣化モードに関して派生的に起こる劣化事例、特殊な起源による劣 化事例および極端な通電条件での劣化事例 (2)最近開発がめざましい青色レーザや VCSEL の信頼性についても習得します。 ① 12/21 13:00-14:30 派生的に起こる劣化(歪みによる加速など)、特殊な起源による劣化 ② (月) 15:00-16:30 極端な通電条件での劣化モード、ESD 劣化 10:00-11:30 頓死による劣化 13:00-14:30 InGaN/GaN 系材料中の欠陥と InGaN 系レーザの信頼性 15:00-16:30 VCSEL の信頼性: 劣化メカニズムの考察と、最近の劣化事例 ③ 12/22 ④ ⑤ (火) -4- 講座 3.化合物半導体電子デバイス開発者のための基礎教養講座 ■受講対象者: 化合物半導体電子デバイスの研究・開発者に向けた一連の講座です。 この分野に携わり、「プロセスの技術はもっているが、デバイスの物理の話をされるとよくわからない」、あるいは「素子特性を改善していく ために、デバイス中で起こっている物理をもっと深く理解したい」と思っている方。 ■開講コース: ・Jコース:化合物半導体電子デバイス基礎物性、プロセス ・Kコース:GaN 系電子デバイスの結晶欠陥とデバイス特性との相関 Jコース 化合物半導体電子デバイス基礎物性、プロセス 講師:塩島 謙次、末光 哲也、内富 直隆 フォトルミネッセンス、エリプソメトリーなどの光学評価、X 線回折、電子顕微鏡観察などの構造評価など、結晶成長膜やデバイスを評価す る様々な方法について、背景の物理を含めて学びます。 化合物半導体電子デバイス総論 ① 11/12 13:00-14:30 塩島 電子デバイスの種類(動作、構造、特徴)、プロセス技術 InP HEMT (木) ② 15:00-16:30 末光 物性、動作原理、デバイス構造、高速化、高信頼化の実例 電極形成技術 ③ 10:00-11:30 塩島 ショットキー、オーミック電極の物性、評価法、金属-半導体界面反応、熱劣化の評価 GaAsMESFET 11/13 ④ 13:00-14:30 イオン注入を用いたデバイスプロセス、耐熱ゲート、短チャンネル効果抑制、短ゲート化、 塩島 (金) およびイオン注入の高活性化 HBT ⑤ 15:00-16:30 内富 物性、動作原理、デバイス構造、高速化、高信頼化の実例 Kコース GaN 系電子デバイスの結晶欠陥とデバイス特性との相関 講師:塩島 謙次 近年、パワーデバイスとして注目を浴びている、GaN 系電子デバイスを基礎から取り上げ、デバイス開発における問題点を物性的に解析 した実例を学びます。 GaN 系電子デバイス総論 ① 13:00-14:30 12/3 電子デバイスの種類(動作、構造、特徴)、プロセス技術 金属-GaN 界面 (木) ② 15:00-16:30 GaN 結晶の特徴と電極界面の物性、界面反応の評価 、p,n 両タイプの相関 結晶欠陥と電極特性との相関 ③ 10:00-11:30 AFM、TEM による転位の評価、微小電極による転位と電気特性の相関評価 表面パッシベーション 12/4 ④ 13:00-14:30 GaN HEMT エピ基板の熱的安定性の評価、パッシベーション膜の効果、デバイス特性への影響 (金) エピ結晶の品質 ⑤ 15:00-16:30 結晶成長技術の進展 結晶性とデバイス特性との相関(ヘテロ界面の制御、FET の真性特性、電子速度の評価) 講座 4.LSI製造プロセス研究 LSIの製造は、ナノ空間に集約した人類の最先端の知識総合芸術です。本講座ではLSIチップがどのような技術を用いてどのような工程を 経て製造されるのか、その基本を学ぶとともに、最先端の技術到達点についても理解を深めることを主眼としています。 ■受講対象者: (1)LSI の研究者、開発エンジニア、信頼性保証部門のエンジニア、製造技術者開発マネージャ、LSI メーカの開発エンジニア、LSI のユー ザ(各種機器メーカ):特に、LSI の信頼性評価、信頼性保証に従事する方など。 (2)分析会社のデバイス解析を担当する方。 ■開講コース: ・Lコース:LSI製造プロセス研究 -5- Lコース LSI製造プロセス研究 ① 11/5 13:00-14:30 ② (木) 15:00-16:30 ③ 10:00-11:30 11/6 ④ (金) ⑤ 13:00-14:30 15:00-16:30 講師:本田 耕一郎、益子 洋治 LSIデバイス概論 主としてメモリデバイス構造、 動作原理 他 LSIデバイス製造フロー CMOSのプロセスフロー、メモリデバイスのセルの製造方法 結晶技術 Si ウェーハが出来るまで、大口径化、その他のウェーハ(エピ,SOI)不純物制御、ゲッタリング 微細化プロセス技術 (1) リソグラフィー、エッチング技術、洗浄技術 他 微細化プロセス技術 (2) トランジスタ形成技術、接合形成技術、多層配線技術 他 本田 本田 本田 益子 益子 講座 5.LSI の信頼性、寿命データ解析と故障解析の基礎 半導体が産業の米と言われて久しく、LSI は半導体の代表格です。私たちの身の回りの機器で LSI が使われていないものを探すのが困難 なほどありとあらゆる分野で利用されています。ムーアの法則に従い、着実に微細化・高集積化が進んでいます。微細化・高集積化を実現 するために、新しい材料が次々に導入され、新しいプロセスやデバイス構造が次々に提案されながら、高歩留り、高信頼性の要求は高まる 一方です。そのような一見矛盾する傾向を両立させるための核となる技術の一つが信頼性技術や故障解析技術です。しかし、LSI のプロセ スやデバイス構造だけでなく、信頼性技術や故障解析技術などに関して経験に基づいた知識を持ち、かつそれを応用できる技術者が不足し ているため、より高歩留りで信頼性の高いデバイスを開発・供給できないことも多いのが実情です。 ■受講対象者: (1)LSI の研究者、開発エンジニア、信頼性保証部門のエンジニア、製造技術者開発マネージャ、LSI メーカの開発エンジニア、 LSI のユーザ (各種機器メーカ): 特に、LSI の信頼性評価、信頼性保証に従事する方など。 (2)分析会社のデバイス解析担当者など。 この分野に携わり、「信頼性に関する基礎的な知識を身に付け、すぐにでも信頼性データの解析を行ないたい」、「LSI の故障解析に関 する基礎的な知識を身に付け、すぐにでも故障解析をはじめたい」、あるいは「LSI の信頼性解析や故障解析に関する基礎を勉強し直 し、日常の研究・開発や実務を見直したい」と思っている方。 ■開講コース: ・Mコース:信頼性工学の基礎 ・Nコース:LSI の故障解析の基礎 Mコース 信頼性工学の基礎 講師:二川 清 信頼性工学は故障を制御する工学です。信頼性を設計し予測することで、信頼性保証を行なうための技術的根拠を提供します。デザイン レビューや FMEA/FTA などの信頼性管理・設計手法、故障を数理的に扱うための故障の確率モデル、信頼性試験を行なうための抜き取 り試験法や故障物理の基礎、その結果を解析するための寿命データ解析手法などを習得します。また、寿命データ解析手法をすぐに使 えるように演習を行ないます。 ① 11/18 13:00-14:30 故障の確率モデルと寿命分布:指数分布、ワイブル分布、対数正規分布 ② (水) 15:00-16:30 信頼性設計:信頼度予測、FMEA、FTA 10:00-11:30 信頼性物理と信頼性試験:信頼性抜き取り試験など 13:00-14:30 寿命データ解析:確率プロット、累積ハザードプロット、数値解析 15:00-16:30 寿命データ解析演習:Excel を用いた実務にすぐ役立つ解析法を演習 ③ 11/19 ④ ⑤ (木) -6- Nコース LSI の故障解析の基礎 講師:二川 清 LSI の故障解析技術はこの 10 年ほどで急激に進歩し、その多様性も増してきています。これは LSI チップ内部の素子の微細化と増大、配 線の多層化などによるものです。cm オーダの LSI チップ全体から nm オーダの欠陥を探し出し、故障の原因を究明するためには、まず μm オーダの領域を非破壊的な手段で絞り込み、場合によってはさらに 100nm オーダの領域を半破壊的な手段で絞り込みます。その 後、絞り込まれた箇所を物理化学的に解析します。このような解析手法の多くは LSI の故障解析特有のものです。その背景から最先端の 解析技術までを習得します。 ① 11/25 13:00-14:30 LSI の主な故障メカニズム:EM、SM、TDDB ② (水) 15:00-16:30 LSI パッケージの解析と LSI チップの非破壊解析:X 線、超音波、SQUID、OBIRCH、PEM 10:00-11:30 LSI チップの非破壊解析(続)と半破壊解析:ナノプロービング、吸収電流法 13:00-14:30 LSI チップの破壊解析:物理化学的解析:FIB、TEM/STEM、EDS、EELS 15:00-16:30 LSI の故障解析事例:メモリ、システム LSI、パワーデバイス、TEG ③ ④ 11/26 (木) ⑤ 講座 6.超伝導デバイスとセンサシステム 物理計測に不可欠な最先端の技術について、第一線の講師陣の永年にわたる豊富な経験に基づいて詳しく解説します。センシング技術 に関しては、一連の原理と実際を示しつつ、それをベースに要素技術について詳説するとともに、応用の事例も多数示します。超伝導センサ については、幅広い場面に対応が出来るよう応用力のアップを目指します。 ■受講対象者: 先端的なセンシング技術や信号処理技術に関して深く学びたい方を対象とします。特に超伝導センサとそれを実現するための周辺技術に ついて学びますが、幅広いセンシング分野に応用できる内容も含みますので、先端的センシングシステムを構築しようとする幅広い技術 者が対象です。 ■開講コース: ・Oコース:超伝導デバイスとセンサシステム Oコース 講師:飯野 俊雄、遠藤 和弘、河合 淳、 尾形 久直、上原 弦、樋口 正法 超伝導デバイスとセンサシステム ① 12/3 13:00-14:30 センサシステム:光を用いたセンシング技術と事例 ② (木) 15:00-16:30 超伝導の原理と応用:デバイス作製技術とその評価技術 10:00-11:30 超伝導デバイスのための低温工学:低温環境の実現技術とそれを維持する技術 尾形 13:00-14:30 超伝導センサによる磁気計測技術:センサの駆動技術とその評価方法 上原 15:00-16:30 磁気信号とその信号解析:信号処理技術とその評価方法 樋口 ③ 飯野 遠藤、河合 12/4 ④ ⑤ (金) 講座 7.環境技術とものづくり 良いものを安く早く大量に生産する日本の企業が世界を制覇してきました。今は環境の時代です。企業人は環境を理解しないと日本はもと より世界でも勝ち残ることはできません。環境規制はビジネスチャンスでもあります。今回は、世界的に広まる環境規制と環境技術との関連、 日本が世界に提唱した3R 政策の課題を解説します。そして環境ツールとして必須の「LCA:Life Cycle Assessment か」と「DFE:Design For Environment」について、簡単な演習を含めて理解を深めます。環境は自動車や電機などの組み立て産業だけでなく、素材、エネルギーなど 一次産業から部品、コンポーネントまで幅広く影響を及ぼしています。 -7- ■受講対象者: 環境問題は、企業のスタッフはもとより、先端の研究者、設計者、製造管理者そして経営管理者が理解し、業務にツールとして使うことが 必要になっています。業種にかかわりなく企業の幅広い方々を対象とした環境講座です。日常の研究・開発や実務を見直したいと思って いる方、企業の経営マネジメントを担当する方、経営幹部として長期戦略を思っている方。 ■開講コース: ・Pコース:環境技術とものづくり Pコース 環境技術とものづくり 講師:上野 潔、端谷 隆文、藤崎 克己 環境問題の起点は 1992 年に開催された地球サミットです。今では地球温暖化対策を含め環境問題が、政治でもビジネスでも世界の中心 になりました。環境を考えない企業は存続できなくなっています。大きな課題から実践的な環境ツールまで短期間に概要を習得できる内 容です。 環境へのイントロダクション:環境法令と環境技術 ① 12/17 13:00-14:30 環境へのイントロダクションとして、法令の仕組みと環境技術への影響を学びます。 上野 初回では、受講生からの講義への期待についても話し合う予定です。 (木) 化学物質規制とものづくり ② 15:00-16:30 端谷 企業活動に大きな影響を及ぼす化学物質規制の内容と対応について学びます。 LCA:Life Cycle Assessment ③ 10:00-11:30 端谷 理解を深めるため簡単な演習を行いますが、高度な数学は使いません。 DFD:Design For Disassembly ④ 12/18 13:00-14:30 藤崎 理解を深めるため簡単な実習を行いますが、高度な技能は使いません。 3R 政策とものづくり (金) ⑤ 15:00-16:30 上野 後半に講義全体の質疑と相互討論を行います。 補 リサイクルプラント見学会 藤崎、 講 補講として、参加希望者が多ければ実施します。 上野、端谷 講座 8.知的ロボットと知的情報処理システム 機械やコンピュータの発展とともに、私たちの暮らしは日進月歩で便利になっていますが、融通のきかない機械に人が合わせることで成り 立っているという一面があります。これからの社会では、機械が人に歩みより、個人個人にあったサービスを提供するような技術が求められ るようになります。本講座では、知的システムを構築するための要素技術と、それらを統合化した集大成である知的ロボット技術について学 びます。 ■受講対象者: ロボット技術者、メカトロニクス技術者、知的ソフトウェアを構築しようとする技術者。 それぞれの要素技術は、幅広い分野に応用でき、ロボットのためだけの技術ではありませんので、知的情報処理システムを構築しようと する幅広い技術者。 ■開講コース: ・Q コース:ロボット・組み込みシステムのためのコンピュータ基礎講座 ・R コース:画像処理工学 1 ・S コース:画像処理工学 2 ・T コース:センサ工学 1 ・U コース:センサ工学 2 ・V コース:確率的情報処理 ・W コース:言語処理工学 ・X コース:ロボット工学 1(基礎編) ・Y コース:ロボット工学 2(応用編) -8- Q コース ロボット・組み込みシステムのためのコンピュータ基礎講座 講師:花形 理 近年のロボットにおいては、行動、制御のほとんどはソフトウェアで実現されており、特に知的処理はソフトウェアなしでは成り立たなくなっ ています。このように、ロボットを作成する上でハードウェアとソフトウェアの連携が重要であり、ハードとソフト両方の知識が必要となりま す。 ここでは、ソフトウェアとハードウェアの基礎を習得し、通常のソフトウェアとは異なるロボット固有の問題点について概説します。ソフ トウェアで機械を制御、操作するための基本的な技術の習得を目指します。 コンピュータアーキテクチャ ① 13:00-14:30 11/5 CPU、メモリ、入出力デバイス 並列処理 (木) ② 15:00-16:30 プロセス、スレッド、プロセス間通信、スケジューリング、排他制御 リアルタイム OS と組み込みシステム ③ 10:00-11:30 リアルタイム処理、タスクとスケジュール、リソース 11/6 ④ ⑤ (金) 13:00-14:30 ハードウェアの制御、デバイスドライバ 15:00-16:30 システムオンチップ、ハードウェア記述言語 R コース 画像処理工学 1 講師:佐藤 誠、熊澤 逸夫、張 暁林 画像処理工学の基礎および、コンピュータビジョンにおける初期ビジョンを主題とします。カメラモデル、画像生成過程、画像のディジタル 化、各種フィルタ、特徴抽出、テクスチャ解析、画像圧縮などについて詳説します。 線形フィルタ、エッジ抽出、テクスチャ解析 ① 11/30 13:00-14:30 画像解析やCVの基本処理である、線形フィルタ、エッジ抽出、テクスチャ解析について数学 佐藤 的基礎、アルゴリズムなどを実例を交えて学びます。 (月) 立体視の幾何学基礎 ② 15:00-16:30 張 エピポーラ幾何、ヴィース・ミューラー円、並行ステレオと輻輳ステレオ アクティブ両眼ステレオカメラシステム ③ 10:00-11:30 人間眼球の構造とカメラの構造の違い、眼球運動制御システム、アクティブ両眼カメラシステ 張 ムの制御、アクティブ 3 次元視覚センサの紹介をします。 12/1 画像計測のための光学の基礎 ④ 13:00-14:30 放射分析学の基礎、光の測定、光源のモデル化、影とシェーディングの扱い、色の表現につ 熊澤 (火) いて能率良く短時間で学びます。 画像符号化 ⑤ 15:00-16:30 熊澤 静止画像の符号化,動画像の符号化 Sコース 画像処理工学 2 講師:斎藤 英雄 カメラで撮影されたシーンに含まれているさまざまな情報(形状、大きさ、色、名前、意味等)をコンピュータで推定するための方法論や応 用を扱う分野である「コンピュータビジョン」が本コースの主題となります。コンピュータビジョンについて、その基礎から最近の応用事例ま でを理解することを目的とします。 コンピュータビジョンへのイントロダクション ① 13:00-14:30 カメラで撮影されたシーンに含まれているさまざまな情報(形状、大きさ、色、名前、意味、等)をコンピュー 12/10 タで推定するための方法論や応用を扱う分野である「コンピュータビジョン」について紹介します。 コンピュータビジョンの基礎理論 (木) ② 15:00-16:30 コンピュータビジョンを学ぶうえで重要となるカメラの幾何学モデルや、反射モデルについての基礎的理論 について実演を交えながら説明します。 多視点画像からの形状復元 ③ 10:00-11:30 複数のカメラ・視点で撮影された画像を利用することにより、撮影されているシーンや物体の 3 次元的形状 を推定できます。その方法論について事例を挙げながら説明します。 イメージベースドレンダリング 12/11 ④ 13:00-14:30 復元された 3 次元形状を利用することによって、新しい映像を生成することができます。この技術について (金) 紹介します。 リアルタイムコンピュータビジョン ⑤ 15:00-16:30 コンピュータビジョンによる物体検出・追跡技術をリアルタイム処理で実利用した事例として、顔検出と拡張 現実表示(AR)について実例を示しながら紹介します。 -9- Tコース センサ工学 1 講師:山 弘郎 はじめに計測技術の基礎と具体的な計測手法とを学びます。次に計測を実行する機器の基本的な機能を理解し、更に計測システムにお いて情報の入り口となるセンサの機能を説明します。センサ工学の全体像を念頭に置きつつ信号変換の原理を解析し、基本的なセンサ の特性や構造を示します。ロボットに使用されるセンサの構造や特性などについても説明し、最後に高い信頼性を実現するための設計手 法についても触れます。 計測とセンシング ① 11/16 13:00-14:30 センシングとモデル、センサとセンシングシステム、誤差と不確かさ、計測標準とトレーサビリティ センサの信号変換と構造 (月) ② 15:00-16:30 センサの信号変換とエネルギー変換、信号変換の原理と構造、センサ生産の変革 センサデバイス各論(1) ③ 10:00-11:30 物理センサの原理と構造 11/17 センサデバイス各論(2)、センサ技術の進歩と動向 ④ 13:00-14:30 化学センサの原理と構造:センサイノベーション、これからのセンサ技術 (火) 信蠇性技術入門 ⑤ 15:00-16:30 センシングシステムの信頼性設計、信頼性と安全性、フェールセーフ、マン・マシン・システムの信頼性 Uコース センサ工学 2 講師:石川 正俊、下条 誠 ロボットのセンサに関する種々の信号処理やシステムのミッションや階層構造などについて説明します。特に触覚系、視覚系について具 体的な計測手法を学びます。最後にセンシング情報の統合や融合など高次の機能についても触れます。 メカトロニクスとセンサ ① 11/24 13:00-14:30 下条 メカトロニクスの中で使われる各種センサ及び情報処理 ロボット用触覚センサ (火) ② 15:00-16:30 下条 ロボット用センサと触覚情報処理 ロボット認識行動系 ③ 10:00-11:30 石川 知能ロボットにおける認識行動系の構造、タスクの分解、センシングシステムの設計 11/25 ロボット用視覚センサ ④ 13:00-14:30 石川 視覚センサの種類と構造、ビジュアルフィードバック、アクティブビジョン (水) センサフュージョンとその実例 ⑤ 15:00-16:30 石川 センサフュージョンの基礎、視触覚融合システム、感覚運動統合システム、システムの実例 Vコース 確率的情報処理 講師:栗田 多喜夫 人間なら簡単にできるが現在のコンピュータには難しいような問題では、情報が完全には与えられないか、または与えられた情報が曖昧 であることが多く、また、問題を明確に定義することが難しく、アルゴリズムを明示的に書き下せないこともあります。こうした不完全な情報 を総合的に処理するには、パターン認識、多変量データ解析、機械学習などの確率統計的手法が重要です。本コースでは、人間のような 柔軟な知的情報処理システムを実現するための基礎の習得を目指して、パターン認識、多変量データ解析、および機械学習の話題につ いて確率統計的な視点から解説します。また、それらの手法の顔検出、顔認識等の画像認識への応用についても紹介します。 統計的パターン認識・機械学習の基礎 ① 12/17 13:00-14:30 統計的決定理論と確率密度分布の推定、線形識別関数の学習 汎化性能の高い識別器の構築 (木) ② 15:00-16:30 汎化性能の評価、特徴選択、サポートベクターマシン 多変量データ解析手法 ③ 10:00-11:30 主成分分析、判別分析、正順相関分析、カーネル主成分分析、カーネル判別分析 12/18 アンサンブル学習と最適な識別器の探索のための最適化手法 ④ 13:00-14:30 バギング、ブースティング、Mixture of Experts、遺伝的アルゴリズム、Particle Swarm Optimization (金) 画像認識への応用 ⑤ 15:00-16:30 顔検出・顔認識・顔追跡、一般物体認識 - 10 - Wコース 言語処理工学 講師:花形 理、阪本 正治 人の知的な振る舞いのうち、言語現象に関する人工知能の基本的な知識、技術の習得を目指します。計算機に言語的な振る舞いをさせ る試みは古くから行われており、コンピュータネットワーク上に様々な言語コンテンツが蓄積され、計算機から容易にアクセスできるように なってきており、計算機上での言語処理の重要性も増してきました。ここでは、その中でも、基本的な言語解析技術や文字列処理技術を 通して言語処理技術の基礎を確立するとともに言語現象の興味深さに触れます。 本コースでは、実習に Windows PC(Windows XP)と USB 接続のヘッドセットマイクロフォン(IP フォン用の安価なもので十分)を用いますの で、当日ご持参ください。なお、Windows XP の PC を準備できない場合にはPCの貸し出しもできますので、事前にお申し出ください。 パターン認識の基礎1 ① 13:00-14:30 花形 12/3 特徴抽出、標本化、パターン識別 パターン認識の基礎2 (木) ② 15:00-16:30 花形 NN法、誤差評価に基づく学習、未知データに対する認識率の評価 音声生成機構および聴覚・聴覚心理とそれら知見に基づいた音声信号処理および音声信号 ③ 10:00-11:30 の特徴量抽出 阪本 12/4 音声認識・合成処理の基礎として位置づける ④ (金) ⑤ 13:00-14:30 隠れマルコフモデルに基づく音声認識の原理とフリーウェアによる音声認識の実習 阪本 15:00-16:30 音声合成およびテキスト音声合成の原理と音声認識との組み合わせた対話システムの実習 阪本 Xコース ロボット工学 1(基礎編) 講師:星 義克、遠藤 玄 産業用ロボットからヒューマノイドロボットに至るまで、単にそのハードウェアを構成するだけでは役に立つものとはなりません。所望の動 作を実現させるための制御を行ってこそ、人の役に立つ便利なロボットを実現することができます。本コースでは、ロボットをはじめとする システムを望みどおりに動作させるための技術である制御工学について解説します。システムの時間応答、周波数応答、安定性などの概 念を習得し、簡単な制御系設計手法を身に付けることを目標とします。次にロボットの機構設計を解説します。特に教科書や Web などで 得られる机上の知識ではなく、実際に設計する立場としての経験やノウハウに重点をおいて解説します。まずロボットを構成する上でなく てはならない機構要素について個別に概説し、次にそれらを組み合わせて設計する際の勘所について要点をまとめて講義します。講義 後半、運動計画・制御について解説し、最近のトピックスである二足歩行ロボットや多足歩行ロボットについても解説します。 現代制御のシステム解析 ① 13:00-14:30 星 12/7 モデリングと状態方程式、システムの応答と安定性、可制御性・可観測性 現代制御の制御系設計 (月) ② 15:00-16:30 星 極配置問題、最適制御、オブザーバー、倒立振子ロボットの実験デモ ロボット構成要素 ③ 10:00-11:30 遠藤 駆動機構要素、減速機、アクチュエータ、構造材料選定、必要なエネルギーの概算 歩行ロボット設計の実際 12/8 ④ 13:00-14:30 干渉駆動と Gravity Decoupled Actuation、負のパワー、歩行機械の脚機構設計、 遠藤 駆動系選択、設計事例 (火) 歩行ロボットの運動制御 ⑤ 15:00-16:30 PID サーボ基礎、多脚歩行機械の歩容制御、二足歩行機械の運動制御、近年の研究動向と 遠藤 展望 Yコース ロボット工学 2(応用編) 講師:花形 理、広瀬 茂男、高西 淳夫 ロボットの先端的な技術紹介、ロボットを構築するための要素技術と統合化技術について概説します。具体的なロボットを例にロボットの 構成法を詳説します。さらに、機械・コンピュータ・情報・心理学や哲学を含む幅広い観点から人とロボットとの関係について解説するとと もに、最先端技術の紹介を行います。 ① 12/21 13:00-14:30 ロボットの歴史、様々なロボットの紹介、ロボットと人工知能、コミュニケーションロボット 花形 ② (月) 15:00-16:30 最前線の研究紹介 広瀬 10:00-11:30 ロボットアーキテクチャ、ロボットの構成法 花形 ③ ④ 12/22 13:00-14:30 (火) ⑤ 15:00-16:30 ロボットの知能 反射行動、行動計画、適応行動、身体性、近年の研究動向と展望 最前線の研究紹介 ヒューマノイドロボット研究とその応用 - 11 - 花形 高西 上田 修 多田 邦雄 山口 敦史 花形 理 専任教授・工学博士 東京大学工学部物理工学科 卒。富士通研究所、MIT 材 料科学工学科客員研究員、 北海道大学量子界面エレク トロニクス研究センター客員 助教授、九州大学先端科学 技術共同研究センター客員 教授を経て 2005 年本学教 授就任。 専任教授・工学博士 東京大学大学院数物系研究 科博士 課程( 電子 工学) 修 了。東京大学講師・助教授・ 教授、横浜国立大学教授、 中国清華大学客座教授、応 用物理学会会長、エレクトロ ニクス実装学会会長、日本 学術会議会員などを歴任。 2003 年本学教授就任。 専任教授・理学博士 東京 大 学理 学 部物 理 学科 卒、同大学大学院理学系研 究科博士課程物理学専攻修 了。ERATO 榊量子波プロジ ェクト研究員、日本電気(株) 光・ 無線デ バイス研究所主 任研究員、(財)稲盛財団学 術部部長などを経て 2006 年 本学教授就任。 専任教授・工学博士 上智大学理工学部電気電子 工学科卒。同大学院理工学 研究科電気電子専攻博士課 程修了。ソニー(株)総合研 究所を経て 2007 年本学教授 就任。 尾形 久直 上原 弦 遠藤 和弘 河合 淳 樋口 正法 専任教授・工学博士 九州 大 学理 学 部物 理 学科 卒。(株)日立製作所中央研 究所 機 械研 究 所主 任 研究 員、(株)超伝導センサー研 究所部長を経て 1995 年本 学教授就任。 専任教授・博士(工学) 東京大学工学部計数工学科 卒、同大学大学院工学系研 究科計数コース修士課程修 了。同工学部助手、横河電 機研究開発部を経て 2007 年本学教授就任。 教授・工学博士 東京大学工学部工業化学科 卒。同大学大学院工学系研 究科博士課程修了。通商産 業省工業技術院電子技術総 合研究所を経て 2006 年本 学教授就任。 教授・博士(理学) 九州 大 学理 学 部物 理 学科 卒。同大学院総合理工学研 究科高エネルギー物質科学 専攻修了。横河電機(株)研 究開発部、ド イツ連 邦物理 工学研究所招聘研究員、横 河電機(株)MEG センターセ ンサ開発 Gr を経て 2008 年 本学教授就任。 教授・工学博士 筑波大学第三学群情報学類 情報工学卒。同大学大学院 工学研究科博士課程修了。 セイコー電子工業(株)入社。 2007 年本学教授就任。 飯野 俊雄 石川 正俊 上野 潔 内富 直隆 遠藤 玄 客員教授 東京大学工学部計数工学科 卒。横河電機(株)にて、アブ ソリュートエンコーダの開 発、共焦点スキャナの開発、 NEDO の細胞内ネットワーク のダイナミズム解析技術開 発プロジェク トなどに従事。 現在は、DNA チップ読取装 置の開発に従事。1998 年よ り東京大学工学部非常勤講 師を兼任。 客員教授・工学博士 東京大学情報理工学系研究 科教授。 客員教授 (独)科学技術振興機構 (JST)研究開発戦略センタ ーフェロー。 客員教授・工学博士 長岡科学技術大学工学部電 気系准教授。 熊澤 逸夫 栗田 多喜夫 斎藤 英雄 阪本 正治 佐藤 誠 客員教授・工学博士 東京工業大学理工学研究科 像情報工学研究施設教授。 客員教授・博士(工学) 独立行政法人産業技術総合 研究所脳神経情報研究部門 副研究部門長。筑波大学大 学院システム情報工学研究 科教授(連携大学院)兼務。 統計的パター ン認識とその 画像認識への応用に関する 研究に従事。 客員教授・博士(工学) 慶應 義 塾大 学 理工 学 部教 授。 客員教授・数理科学博士 日本ア イ・ ビー・ エ ム(株)東 京基礎研究所スタッフ・リサ ーチャー。 客員教授・工学博士 東京工業大学精密工学研究 所教授。 塩島 謙次 下条 誠 末光 哲也 高西 淳夫 張 暁林 客員教授・博士(工学) 福井大学大学院工学研究科 電気・電子工学専攻准教 授。 客員教授・博士(工学) 電気通信大学電気通信学部 知能機械工学科教授。 客員教授・工学博士 東北大学電気通信研究所ブ ロー ドバンド 工学研究部門 超ブロードバンド信号処理研 究分野准教授。 客員教授・工学博士 早稲 田 大学 理 工学 術 院教 授。 客員教授・工学博士 東京工業大学精密工学研究 所・ 知能化 部門・ 認 知機構 准教授。 二川 清 端谷 隆文 広瀬 茂男 藤崎 克己 星 義克 客員教授・工学博士 NEC エレクトロニクス(株)基 盤技術開発事業本部テスト 評価技術開発事業部シニア プロフェッショナル。 客員教授 富士通(株)環境本部環境技 術統括部グリーンプロダクト エンジニアリング部部長。 客員教授・工学博士 東京工業大学大学院理工学 研究科教授。スーパーメカノ シ ステム創造開発センター 長。IEEE、日本機械学会、日 本ロボット学会フェロー。 客員教授 三菱電機(株) リビング・デ ジタルメディア事業本部リビ ング・デ ジタルメ ディア 技術 部 技術担当部長。 客員准教授・博士(工学) 東京都市大学知識工学部情 報科学科専任講師。 本田 耕一郎 益子 洋治 客員教授・工学博士 (株)富士通研究所基盤技術 研究所専任研究員。 客員教授・工学博士 大分大学工学部電気電子工 学科教授。 講師 紹介 山 弘郎 客員教授・工学博士 東京大学名誉教授。 計測自動制御学会会長、横 河電機㈱常務取締役技術開 発担当など歴任。 客員准教授・博士(工学) 東京工業大学助教。 金沢工業大学大学院 工学研究科 高信頼ものづくり専攻 金沢工業大学大学院 虎ノ門事務室 東京都港区愛宕 1-3-4 愛宕東洋ビル 12 階 Tel:03-5777-2227 Fax:03-5777-2226 E-mail: [email protected] (客員教授 50 音順) - 12 -