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4-348 LTC1435A 高効率低ノイズ同期式降圧 スイッチング・レギュレータ
LTC1435A 高効率低ノイズ同期式降圧 スイッチング・レギュレータ 特長 概要 ■ LTC®1435Aは、固定周波数アーキテクチャで外部Nチャ ネル・パワーMOSFETをドライブする同期整流型降圧ス イッチング・レギュレータ・コントローラです。デュー ティ・サイクル範囲が5%∼99%と広いので、高いVINか ら低いVOUTへのDC/DC変換、およびバッテリ駆動シス テムの動作時間を延長する低ドロップアウト動作が可能 です。バースト・モードTM動作は、低負荷電流時に高能 率を提供します。 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ デュアルNチャネルMOSFET同期ドライブ プログラム可能な固定周波数 広いVIN範囲:3.5V∼36V動作 高周波、低デューティ・サイクルのアプリケーション のための低い最小オン時間(300ns以下) 低ドロップアウト動作:99%デューティ・サイクル 低いスタンバイ電流 二次巻線フィードバック・コントロール プログラム可能ソフト・スタート リモート出力電圧センス ロジック制御によるマイクロパワー・シャットダウ ン:IQ < 25µA フォールドバック電流制限(オプション) 優れた入力および負荷過渡応答のための電流モード動作 出力電圧:1.19V∼9V 16ピン細型SOおよびSSOPパッケージで供給可能 アプリケーション ■ ■ ■ ■ ■ ノートブックおよびパームトップ・コンピュータ、PDA セルラー電話およびワイヤレス・モデム 携帯用計測器 バッテリ駆動デバイス DC電力配分システム 動作周波数は1つの外付けコンデンサで設定でき、効率 を最適化する為の最大の柔軟性を与えます。二次巻線帰 還制御ピンSFBは、連続動作を強制することにより、メ イン出力の負荷に関係なく、レギュレーション動作を保 証します。バースト・モードはノイズやRF障害を排除 したいのであれば、SFBを“L”にすることによって禁止 できます。 ソフトスタートは適切な電源シーケンスのために、外付 けコンデンサで設定します。動作電流レベルは外付けの 電流検知抵抗によってユーザが設定可能です。入力電源 範囲が広く、3.5Vから30V(最大36V)で動作可能です。 、LTC、LTはリニアテクノロジー社の登録商標です。 Burst Modeはリニアテクノロジー社の商標です。 標準的応用例 VIN 4.5V TO 22V COSC 43pF CSS 0.1µF CC 330pF COSC VIN RUN/SS TG ITH SW M1 Si4412DY SGND BOOST + 4.7µF BG VOSENSE SENSE – RSENSE 0.033Ω VOUT 1.6V/3A R1 35.7k CB 0.1µF INTVCC 100pF CIN 22µF 35V ×2 L1 4.7µH DB CMDSH-3 LTC1435A RC 10k + M2 Si4412DY R2 102k D1 MBRS140T3 PGND SENSE + 1000pF 1435A F01 図1. 高効率降圧コンバータ 4-348 OUT + C100µF 6.3V ×2 LTC1435A 絶対最大定格 パッケージ/発注情報 入力電源電圧(VIN).................................... 36V ∼−0.3V トップサイド・ドライバ電源電圧 (BOOST).. 42V∼−0.3V スイッチ電圧(SW)................................ VIN+5V∼−5V EXTVCC電圧 ............................................... 10V∼−0.3V SENSE+、SENSE−電圧 .......... INTVCC+0.3V∼−0.3V ITH、VOSENSE電圧 ...................................... 2.7V∼−0.3V SFB、RUN/SS電圧 .................................... 10V∼−0.3V ピーク・ドライバ出力電流 < 10µs(TG、BG).......... 2A INTVCC出力電流 .................................................... 50mA 動作周囲温度範囲 ........................................................... LTC1435AC ................................................ 0℃∼70℃ LTC1435AI ........................................... −40℃∼85℃ 接合温度(Note 1)................................................. 125℃ 保存温度範囲 ......................................... −65℃∼150℃ リード温度(半田付け、10秒)............................... 300℃ ORDER PART NUMBER TOP VIEW COSC 1 RUN/SS 2 16 TG 15 BOOST ITH 3 14 SW SFB 4 13 VIN SGND 5 12 INTVCC VOSENSE 6 11 BG SENSE– 10 PGND 7 SENSE+ 8 LTC1435ACG LTC1435ACS LTC1435AIG LTC1435AIS 9 EXTVCC G PACKAGE S PACKAGE 16-LEAD PLASTIC SSOP 16-LEAD PLASTIC SO TJMAX = 125°C, θJA = 130°C/ W (G) TJMAX = 125°C, θJA = 110°C/ W (S) ミリタリ・グレードに関してはお問い合わせください。 4 電気的特性 注記がない限り、TA=25℃、VIN=15V、VRUN/SS=5V SYMBOL PARAMETER Main Control Loop IIN VOSENSE Feedback Current VOSENSE Feedback Voltage ∆VLINEREG Reference Voltage Line Regulation ∆VLOADREG Output Voltage Load Regulation VSFB ISFB VOVL IQ Secondary Feedback Threshold Secondary Feedback Current Output Overvoltage Lockout Input DC Supply Current Normal Mode Shutdown VRUN/SS Run Pin Threshold IRUN/SS Soft Start Current Source ∆VSENSE(MAX) Maximum Current Sense Threshold tON(MIN) Minimum On-Time TG Transition Time Rise Time Fall Time BG Transition Time Rise Time BG tr Fall Time BG t f Internal VCC Regulator VINTVCC Internal VCC Voltage VLDO INT INTVCC Load Regulation VLDO EXT EXTVCC Voltage Drop VEXTVCC EXTVCC Switchover Voltage TG t r TG t f CONDITIONS TYP MAX UNITS 10 1.19 0.002 0.5 – 0.5 1.19 –1 1.28 50 1.202 0.01 0.8 – 0.8 1.22 –2 1.32 nA V %/V % % V µA V 280 16 1.3 3 150 250 25 2 4.5 180 300 µA µA V µA mV ns CLOAD = 3000pF CLOAD = 3000pF 50 50 150 150 ns ns CLOAD = 3000pF CLOAD = 3000pF 50 40 150 150 ns ns 5.0 – 0.2 130 4.7 5.2 –1 230 V % mV V (Note 2) (Note 2) VIN = 3.6V to 20V (Note 2) ITH Sinking 5µA (Note 2) ITH Sourcing 5µA VSFB Ramping Negative VSFB = 1.5V MIN ● 1.178 ● ● ● 1.16 1.24 EXTVCC = 5V (Note 3) 3.6V < VIN < 30V VRUN/SS = 0V, 3.6V < VIN < 15V ● VRUN/SS = 0V VOSENSE = 0V, 5V Tested with Square Wave, SENSE – = 1.6V, ∆VSENSE = 20mV (Note 5) 6V < VIN < 30V, VEXTVCC = 4V IINTVCC = 15mA, VEXTVCC = 4V IINTVCC = 15mA, VEXTVCC = 5V IINTVCC = 15mA, VEXTVCC Ramping Positive 0.8 1.5 130 ● 4.8 ● 4.5 4-349 LTC1435A 電気的特性 注記がない限り、TA=25℃、VIN=15V、VRUN/SS=5V SYMBOL PARAMETER CONDITIONS MIN TYP MAX UNITS Oscillator fOSC Oscillator Frequency COSC = 100pF (Note 4) 112 125 138 kHz ● は全動作温度範囲の規格値を意味する。 Note 3:スイッチング周波数で発生するゲート電荷により動作時消費電流は高 くなる。アプリケーション情報を参照。 Note 4:発振器周波数はCOSCの充電および放電電流を測定し、次の式を適用し てテストされる: LTC1435ACG/LTC1435ACS:0℃ ≤ TA ≤ 70℃ LTC1435AIG/LTC1435AIS:−40℃ ≤ TA ≤ 85℃ Note 1:TJは周囲温度TAと消費電力PDから、次の式で計算される。 ( )( ) 8.4(108) 1 + 1 –1 fOSC (kHz) = C OSC (pF) + 11 ICHG IDIS LTC1435ACG/LTC1435AIG:TJ=TA+(PD)(130℃/W) LTC1435ACS/LTC1435AIS:TJ=TA+(PD)(110℃/W) Note 2:LTC1435Aは、VOSENSEを誤差アンプの平衡点(VITH=1.19V)にサーボ 制御する帰還ループでテストされる。 Note 5:最小オン時間テスト条件は、インダクタのピーク・ツー・ピーク・ リップル電流がIMAXの40%以上の場合に対応する(アプリケーション情報セク ションの「最小オン時間の検討」を参照)。 標準的性能特性 効率と入力電圧 VOUT=5V 効率と入力電圧 VOUT=3.3V 効率と負荷電流 100 100 100 VOUT = 3.3V VOUT = 5V 95 95 85 ILOAD = 100mA 80 90 EFFICIENCY (%) 90 EFFICIENCY (%) EFFICIENCY (%) 90 ILOAD = 1A ILOAD = 1A ILOAD = 100mA 85 80 85 80 75 Burst Mode OPERATION 70 CONTINUOUS MODE 65 60 75 75 VIN = 10V VOUT = 5V RSENSE = 0.033Ω 95 55 70 70 0 5 10 15 20 INPUT VOLTAGE (V) 25 30 0 5 25 10 15 20 INPUT VOLTAGE (V) VIN−VOUTの電圧ドロップと 負荷電流 VITHピン電圧と出力電流 ロード・レギュレーション 3.0 RSENSE = 0.033Ω ∆VOUT (%) 0.4 0.3 0.2 0.1 – 0.25 2.5 – 0.50 2.0 VITH (V) RSENSE = 0.033Ω VOUT DROP OF 5% – 0.75 0.5 1.0 1.5 2.0 LOAD CURRENT (A) 2.5 3.0 1435A G04 4-350 1.5 Burst Mode OPERATION –1.00 1.0 –1.25 0.5 –1.50 0 0 10 1435A G03 0 0.5 1 0.01 0.1 LOAD CURRENT (A) 1435A G02 1435A G01 VIN – VOUT (V) 50 0.001 30 CONTINUOUS MODE 0 0 0.5 1.0 1.5 2.0 LOAD CURRENT (A) 2.5 3.0 1435A G05 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 OUTPUT CURRENT (%) 1435A G06 LTC1435A 標準的性能特性 入力電源電流および シャットダウン電流と入力電圧 100 VOUT = 5V EXTVCC = VOUT 60 VOUT = 3.3V EXTVCC = OPEN 1.0 40 0.5 20 200 VEXTVCC = 0V 180 70°C 0 25°C – 0.3 0 5 10 15 20 INPUT VOLTAGE (V) 140 25°C 120 100 – 55°C 80 60 40 20 SHUTDOWN 0 70°C 160 0.3 EXTVCC – INTVCC (mV) SUPPLY CURRENT (mA) 80 SHUTDOWN CURRENT (µA) 2.0 0.5 ∆INTVCC (%) 2.5 1.5 EXTVCCスイッチの電圧降下と INTVCCの負荷電流 INTVCCのレギュレーションと INTVCCの負荷電流 25 0 30 – 0.5 0 10 15 5 INTVCC LOAD CURRENT (mA) 0 1435A G07 20 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 INTVCC LOAD CURRENT (mA) 1435A G09 1435A G08 正規化発振器周波数と温度 SFBピン電流と温度 RUN/SSピン電流と温度 10 4 5 3 4 0 fO –5 SFB CURRENT (µA) RUN/SS CURRENT (µA) FREQUENCY (%) – 0.25 2 – 0.50 – 0.75 –1.00 1 –1.25 –10 – 40 –15 60 35 85 10 TEMPERATURE (°C) 110 135 0 – 40 –15 85 10 35 60 TEMPERATURE (°C) 110 135 –1.50 – 40 –15 60 35 85 10 TEMPERATURE (°C) 1435A G11 1435A G10 最大電流センス・スレッショルド 電圧と温度 110 135 1435A G12 過渡応答 過渡応答 CURRENT SENSE THRESHOLD (mV) 154 152 VOUT 50mV/DIV VOUT 50mV/DIV 150 148 ILOAD = 50mA to 1A 146 – 40 –15 85 10 35 60 TEMPERATURE (°C) 110 1435A G14 ILOAD = 1A to 3A 1435A G15 135 1435A G13 4-351 LTC1435A 標準的性能特性 バースト・モード動作 ソフト・スタート:負荷電流と時間 VOUT 20mV/DIV RUN/SS 5V/DIV INDUCTOR CURRENT 1A/DIV VITH 200mV/DIV ILOAD = 50mA 1435A G16 1435A G17 ピン機能 COSC(ピン1):このピンからグランドに外部コンデンサ COSCを接続して動作周波数を設定します。 RUN/SS(ピン2):ソフト・スタートと実行制御入力の 組合せ。このピンのグランドへのコンデンサで、最大電 流出力までのランプ時間を設定します。時間は約0.5s/µF で す 。 こ の ピ ン を 約 1.3V以 下 に す る と 、 デ バ イ ス は シャットダウンします。シャットダウン時にはすべての 機能がディスエーブルされます。 ITH (ピン3):誤差アンプの補償点。電流コンパレータの スレッショルドは、この制御電圧に応じて上昇します。 このピンの公称電圧レンジは0Vから2.5Vです。 SFB(ピン4):二次巻線帰還入力。この入力は通常は二 次巻線からフィードバック抵抗分割器に接続されます。 このピンは次のように接続しなければなりません。連続 動作を強制するにはグランドに接続します。二次巻線を 使用しないアプリケーションの場合はINTVCCに接続し ます。そして、二次巻線を使用するアプリケーションで は出力から抵抗分割器に接続します。 SGND(ピン5):小信号グランド。他のグランドとは別 にCOUTの(−)端子に配線しなければなりません。 VOSENSE(ピン6):出力間の外部抵抗分割器から帰還電 圧を受け取ります。 SENSE−(ピン7):電流コンパレータの(−)入力。 SENSE+ (ピン8) :電流コンパレータの(+)入力。SENSE− + とSENSE ピン間のビルトイン・オフセットとRSENSEによ り、電流トリップ・スレッショルドを設定します。 EXTVCC(ピン9):INTVCCに接続されている内部スイッ チへの入力です。EXTVCCが4.7Vを超えると、このス 4-352 イッチが閉じ、VCC電源を供給します。アプリケーショ ン情報セクションの「EXTVCCの接続」を参照してくださ い。このピンの電圧が10Vを超えてはなりません。VOUT ≥ 5Vの場合は、VOUTに接続してください。 PGND (ピン10) :ドライバ・パワー・グランド。ボトムN チャネルMOSFETのソースとCINの(−)端子に接続します。 BG(ピン11):ボトムNチャネルMOSFETの高電流ゲー ト・ドライブ出力。このピンの電圧振幅は、グランドか らINTVCCです。 INTVCC( ピ ン 12): 内 部 5Vレ ギ ュ レ ー タ と EXTVCCス イッチの出力。ドライバおよび制御回路はこの電圧から 給電されます。最小2.2µFのタンタルまたは電解コンデ ンサを使用してパワー・グランドの近くでデカップリン グしなければなりません。 VIN(ピン13):メイン電源ピン。ICの信号グランド・ピ ンの近くでデカップリングしなければなりません。 SW(ピン14):インダクタへのスイッチ・ノード接続。 このピンでの電圧振幅は、グランドより(外部の)ショッ トキ・ダイオード1個の電圧降下分だけ低い電圧からVIN までです。 BOOST(ピン15):トップサイドのフローティング・ド ライバへの電源。このピンにはブートストラップ・コン デンサがリターンします。このピンの電圧振幅は、 INTVCCからVIN+INTVCCです。 TG(ピン16):トップサイドNチャネルMOSFETの高電 流ゲート・ドライブ。このピンは、スイッチ・ノード電 圧SWに重畳されたINTVCCと等しい電圧振幅を持つフ ローティング・ドライバ出力です。 LTC1435A 機能図 VIN + CIN COSC 1 COSC 4 SFB 13 VIN SGND 5 INTVCC 1.19V REF 1µA DB BOOST 15 – 1.19V CB + SHUTDOWN OSC + TG 16 DROP OUT DET OV S Q R – 1.28V 0.6V SWITCH LOGIC + – VOSENSE 6 VFB – – I1 EA R2 + Ω 1.19V gm = 1m + 180k SW 14 I2 – VSEC D1 4k + VIN + INTVCC INTVCC CSEC + 12 + – SHUTDOWN R1 5V LDO REG 3µA RUN SOFT START 6V 30k + 4.8V BG 11 8k VOUT – RC 2 RUN/SS CSS 3 ITH CC SENSE+ 8 7 SENSE – DFB* 9 EXTVCC COUT PGND 10 + RSENSE 1435A • FD * FOLDBACK CURRENT LIMITING OPTION 動作(機能図を参照) メイン制御ループ LTC1435Aは、定周波数、電流モード降圧アーキテク チャを使用しています。通常動作中は、発振器がRS ラッチをセットすると各サイクルごとにトップMOSFET がオンし、メイン電流コンパレータI1がRSラッチをリ セットするとオフします。I1でのピーク・インダクタ電 流がRSラッチをリセットする点は誤差アンプEAの出力 であるITHピンの電圧によって制御されます。ピン機能 で説明したVOSENSEピンにより、EAは外部抵抗分割器か ら出力帰還電圧VFBを受けとることができます。負荷電 流が増加すると、1.19Vリファレンスに対してVFBがわず かに減少し、それによって平均インダクタ電流が新しい 負荷電流と等しくなるまで、ITH電圧が上昇します。 トップMOSFETがターンオフしている間、電流コンパ レータI2で示されるとおり、インダクタ電流が逆流し始 めるか、次のサイクルの初めまでボトムMOSFETがター ンオンします。 トップMOSFETドライバは、通常は各オフ・サイクル中 に再充電されるフローティング・ブート・ストラップ・ コンデンサCBからバイアスされます。しかし、VINが VOUT近くの電圧にまで低下すると、ループがドロップ アウトに入り、トップMOSFETを連続してターンオンに しようとする場合があります。ドロップアウト検知器は 4-353 4 LTC1435A 動作(機能図を参照) トップMOSFETがオンしたままの発振器のサイクル数を カウントし、CBが再充電できるように周期的に短いオ フ期間を強制的に設けています。 メイン制御ループはRUN/SSピンを“L”にするとシャッ ト・ダウンされます。RUN/SSを解放すると、内部3µA 電流源がソフト・スタート・コンデンサCSSを充電する ことができます。CSSが1.3Vに達すると、メイン制御 ループは、最大値の約30%でクランプされたITH電圧で イネーブルされます。CSSが引き続き充電されるとITHは 徐々に解放され、通常動作が再開できます。 コ ン パ レ ー タ OVは フ ォ ー ル ト が 発 生 す る と ト ッ プ MOSFETをオフにし、フォールトがなくなるまでオフ状 態を維持することにより、7.5%を超える過渡オーバー シュートからデバイスを保護します。 低電流動作 LTC1435Aは、負荷に応じて外部MOSFETが間欠的に動作 するバースト・モード動作が可能です。コンパレータI2が 電流の逆流を検出して、ボトムMOSFETをターンオフする と、低電流動作への移行が開始されます。RSENSE両端の電 圧がI2のヒステリシス (約20mV) を完全に1サイクルのあい だ超えなかった場合は、以降のサイクルでトップおよびボ トムドライブはディスエーブルされます。この状態は、イ ンダクタ電流のピーク値が20mV/RSENSEを超えるか、ある いはITH電圧が0.6 Vを超えるまで続き、どちらかが惹起する と次のサイクルで、TGピンがドライブを再開します。 負荷電流が低電流動作を要求しているときでも、 2つの条件 によって連続同期動作を強制することができます。1つは、 SENSE+およびSENSE−ピンの同相電圧が1.4V以下にあると きであり、もう1つはSFBピンが1.19V以下のときです。後者 の条件は、 アプリケーション情報セクションで説明する二 次巻線レギュレーションを援助するために使用されます。 INTVCC/EXTVCC電源 トップおよびボトムMOSFETドライバ、そして他の大部 分のLTC1435A回路への電源は、ピンINTVCCから供給さ れます。ボトムMOSFETドライバ電源ピンはLTC1435Aの 内部でINTVCCに接続されています。EXTVCCピンをオー プンにしておくと、内部5V低損失レギュレータがINTVCC に電源を供給します。EXTVCCが4.8Vを超えると、5Vレ ギュレータがターンオフし、内部スイッチがターンオン して、EXTVCCをINTVCCに接続します。これによって、 アプリケーション情報セクションで説明するとおり、 INTVCC電源をレギュレータ自身または二次巻線の出力な どの高効率な外部ソースから供給することができます。 アプリケーション情報 基本的なLTC1435Aの高効率降圧コンバータのアプリケー ション回路を図1に示します。外付け部品の選択は負荷条 件をもとに行い、まずRSENSEから決めていきます。RSENSE が 分 か れ ば COSCと Lも 選 択 で き ま す 。 次 に 、 パ ワ ー MOSFETとD1を選択します。最後にCINとCOUTを選択しま す。図1に示す回路は最大28V (外付けMOSFETによって制 限される) の入力電圧で動作するように構成できます。 LTC1435Aおよび外付け部品値のばらつきに対する余裕 をもたせると、次式のようになります。 出力電流に対応したRSENSEの選択 動作周波数に対応したCOSCの選択 RSENSE は 必 要 な 出 力 電 流 を も と に 選 択 し ま す 。 LTC1435A電流コンパレータは、150mV/RSENSEの最大ス レッショルドとSGNDからINTVCCまでの同相入力範囲を 有しています。電流コンパレータのスレッショルドはイ ンダクタ電流のピークを設定するため、そのピーク値よ りピーク・ツー・ピーク・リップル電流∆ILの半分だけ 小さい最大平均出力電流IMAXが発生します。 LTC1435Aは、固定周波数アーキテクチャを使用してお り、周波数は外部発振器コンデンサCOSCによって決定さ れます。トップサイドMOSFETがターンオンするたび に、COSCの電圧はグランドにリセットされます。オン時 間中、COSCは一定の電流で充電されます。コンデンサの 電圧が1.19Vに達すると、COSCはグランドにリセットさ れます。続いてこのプロセスが繰り返されます。 4-354 RSENSE = 100mV IMAX RSENSEの値が0.005Ω以上であれば、LTC1435Aは良好に 動作します。 LTC1435A アプリケーション情報 COSCの値は希望の動作周波数から計算されます。 1.37(104 ) – 11 COSC (pF) = Frequency (kHz) 入力電圧の影響を含むCOSCの選択と周波数のグラフを図 2に示します。動作周波数が高くなるとゲート電荷損失 が増加し、効率が低下します(効率の考察のセクション を参照)。最大推奨スイッチング周波数は400kHzです。 なってしまいます。 リップル電流を設定するための妥当な スタート・ポイントは、 ∆IL=0.4(IMAX)です。 入力電圧が最大 のときに∆ILが最大になることを忘れないでください。 インダクタ値も低電流動作に影響を与えます。ボトム MOSFETが導通している間にインダクタ電流がゼロにな ると、低電流動作への移行が開始されます。インダクタ 値を低くする(∆ILが高くなる)と、高い負荷電流でこれ が発生し、低電流動作時の上位の範囲での効率が低下す る可能性があります。バースト・モードでは、インダク タンス値が小さくなるとバースト周波数が低下します。 300 図3のグラフは、推奨インダクタ値と動作周波数および VOUTの範囲を示します。 200 60 150 50 100 50 0 0 100 200 300 400 OPERATING FREQUENCY (kHz) 500 INDUCTOR VALUE (µH) COSC VALUE (pF) 250 VOUT = 5.0V VOUT = 3.3V VOUT ≤ 2.5V 4 40 30 20 10 1435A F02 図2. タイミング・コンデンサ値 0 インダクタ値の計算 動作周波数とインダクタの選択は相関関係があるため、 動作周波数が高ければより小型のインダクタとコンデン サ値を使用できます。そうであれば、なぜ誰もが大きな 値のコンポーネントで、より低い周波数で動作させるほ うを選ぶのでしょうか? 答えは効率です。周波数が高 いほどMOSFETゲート電荷の損失のために、一般に効率 が低下します。このような基本的なトレードオフに加え て、リップル電流と低電流動作に対するインダクタ値の 影響も考慮する必要があります。 インダクタの値はリップル電流に直接影響を与えます。 インダクタ・リップル電流∆ILは、次式で示すようにイ ンダクタンスまたは周波数が高いほど減少し、VINまた はVOUTが高いほど増加します: ∆IL = 1 ( f)(L) V VOUT 1– OUT VIN 大きな∆ILの値が許容できれば、 低インダクタンスを使用で きますが、 出力電圧リップルが高くなりコア損失も大きく 0 250 100 150 200 50 OPERATING FREQUENCY (kHz) 300 1435A F03 図3. 推奨インダクタ値 デューティ・サイクルが低い高周波アプリケーションに おいて、所要最小オン時間、 tON(MIN) = (V VOUT IN(MAX ) )(f) , が350ns未満の場合、適切な動作を確保するため、イン ダクタンスに対する規定が厳しくなることがあります。 詳細については、「最小オン時間の検討」のセクションを 参照してください。 インダクタ・コアの選択 Lの値が分かったら、次にインダクタのタイプを選択し なければなりません。高効率コンバータは、一般に低コ ストの鉄粉コアで生じるコア損失では最適な性能が得ら れないため、より高価なフェライト、Molypermalloy、ま たはKool Mµ®コアを使用しなければなりません。インダ Kool MµはMagnetics, Inc.の登録商標です。 4-355 LTC1435A アプリケーション情報 クタ値が同じ場合、実際のコア損失はコア・サイズでは なく、選択したインダクタンスによって大きく異なりま す。インダクタンスが増加するとコア損失が低下しま す。残念ながら、インダクタンスを大きくするにはワイ ヤの巻数を増やす必要があるため銅損失が増加します。 フェライトを使用した設計ではコア損失がきわめて低 く、高いスイッチング周波数に適しているため、設計目 標を銅損失と飽和を防ぐことに集中することができま す。フェライト・コアの材質は極度に飽和します。すな わち、最大設計ピーク電流を超えると、インダクタンス が急激に消滅します。その結果、インダクタのリップル 電流が急増し、出力電圧リップルが増加します。コアは 絶対に飽和させないでください。 Molypermalloy( Magnetics, Inc.製)は、トロイドに最適な 低損失コア材料ですが、フェライトよりも高価です。品 質と価格の両面を考慮すると、同社のKool Mµが適切で す。トロイドは特に多層巻線が使用できるときに、空間 効率が非常に高くなります。一般に、これらにはボビン がなく、実装はさらに困難です。しかし、表面実装用の 設計ができ、高さもそれほどではありません。 パワーMOSFETおよびD1の選択 LTC1435Aで使用する2つの外部パワーMOSFETを選択 しなければなりません。トップ(メイン)スイッチ用のN チャネルMOSFETと、ボトム(同期)スイッチ用のNチャ ネルMOSFETです。 ピーク・ツー・ピークのゲート・ドライブ・レベルはINTVCC電 圧で設定されます。この電圧は、始動時には標準5Vです (EXTVCCピン接続を参照) 。 したがって、 大部分のLTC1435A アプリケーションでは、 ロジック・レベル・スレッショルド MOSFETを使用しなければなりません。唯一の例外は、 EXTVCCピンに8V以上(10V以下であること)の外部電源か ら電力が供給され、標準スレッショルドMOSFET (VGS(TH) < 4V) が使用できるアプリケーションです。 MOSFETのBVDSS 仕様にも十分注意してください。 ロジック・レベルMOSFET の多くは30V以下に制限されています。 パワーMOSFETの選択基準には、 オン抵抗RDS(ON)、 逆伝達容 量CRSS、入力電圧、および最大出力電流が含まれます。 LTC1435Aが連続モードで動作中には、 トップおよびボトム MOSFETのデューティ・サイクルは、 次式で与えられます。 4-356 V メイン・スイッチのデューティ・サイクル= OUT VIN (V − V ) 同期スイッチのデューティ・サイクル= IN OUT VIN また、MOSFETの最大出力電流時の消費電力は次式で与 えられます。 V 2 PMAIN = OUT (IMAX ) (1 + δ )RDS(ON) + VIN k(VIN ) 1.85 (IMAX )(CRSS )( f) V −V 2 PSYNC = IN OUT (IMAX ) (1 + δ )RDS(ON) VIN ここで、δはRDS(ON)の温度係数、kはゲート・ドライブ電 流に反比例する定数です。 I2R損失の項は2つのMOSFETに共通していますが、トッ プサイドNチャネルの式では追加の遷移損失の項があ り、これは入力電圧が高いときに最も高くなります。 VIN < 20Vの場合、高電流時効率は一般に大型MOSFETを 使用すると向上し、VIN > 20Vの場合、低CRSS • 高RDS(ON) デバイスを使用することによって実際に高い効率が実現 されるポイントまで、遷移損失が急激に上昇します。同 期MOSFETの損失は、入力電圧が高いとき、またはこの スイッチのデューティ・サイクルがほぼ100%になる短 絡時に最も大きくなります。詳細なアプリケーション情 報については、フォールドバック電流制限セクションを 参照してください。 あるMOSFETに対する (1+δ) の項は、一般に正規化RDS(ON) と温度の曲線から得られますが、低電圧MOSFETに対する 近似値としてδ=0.005/℃を使用することができます。CRSS は通常MOSFETの特性で規定されています。定数k=2.5を 用いて、メインスイッチの消費電力式の2つの項の関係を 推定することができます。 図1に示すショットキ・ダイオードD1は、2つの大型パ ワーMOSFETの導通間のデッドタイム中に導通します。 これによって、デッドタイム中にボトムMOSFETのボ ディ・ダイオードがターンオンして電荷を蓄積する(そ のため効率は1%ほど低下する)のを防止します。3Aのレ ギュレータには、一般に1Aのショットキ・ダイオード が適当です。 LTC1435A アプリケーション情報 CINおよびCOUTの選択 連続モードでは、トップNチャネルMOSFETのソース電 流はデューティ・サイクルがVOUT/VINの方形波になりま す。大きな過渡電圧を防止するには、最大RMS電流に 対応できる低ESR入力コンデンサを使用する必要があり ます。最大RMSコンデンサ電流は次式で得られます。 CINの所要IRMSS ≈ IMAX [V (V OUT IN − VOUT )] 1/ 2 VIN この式ではVIN=2VOUTで最大値をとり、IRMS=IOUT/2と なります。大きく変化させてもそれほど状況が軽減され ないため、一般にはこの単純なワーストケース条件が設 計に使用されます。多くの場合、コンデンサ製造業者の リップル電流定格は、わずか2000時間の寿命時間によっ て規定されています。このため、コンデンサをさらに ディレーティングする、つまり要求条件よりも高い温度 定格のコンデンサを選択するようにしてください。設計 でのサイズまたは高さの条件に適合させるため、何個か のコンデンサを並列にすることもできます。疑問点につ いては、 必ずメーカーに問い合わせてください。 COUTは要求される等価直列抵抗(ESR)に基づいて選択し ます。一般に、ESR要求条件が満たされると、その容量 はフィルタリングに対し十分です。出力リップル (∆VOUT)は、ほぼ次式のようになります: 1 ∆VOUT ≈ ∆IL ESR + 4 fC OUT ここで、f=動作周波数、COUT=出力容量、∆IL=インダ クタのリップル電流です。∆ILは入力電圧に応じて増加 するために、出力リップルは入力電圧が最大のときに最 も高くなります。∆IL=0.4IOUT(MAX)のとき、出力リップ ルは、以下の条件を仮定すると、最大VINで、100mV未 満になります: 表面実装アプリケーションでは複数のコンデンサを並列 に接続して、応用回路のESRまたはRMS電流要件に適合 させる必要があります。表面実装構成のアルミニウム電 解コンデンサと乾式タンタル・コンデンサが提供されて います。タンタル・コンデンサの場合、スイッチング電 源に使用するためのサージ試験が実施されていることが 求められます。ケース高さが2mmから4mmの表面実装 タンタル・コンデンサのAVX TPSシリーズは良い選択の 一つです。他のコンデンサ・タイプとしては、三洋の OS-CON、ニチコンPLシリーズ、そしてSprague 593Dお よび595Dシリーズがあります。他の特長については、 メーカにお問い合わせください。 INTVCCレギュレータ 内部Pチャネル低ドロップアウト・レギュレータは、5V 電源を生成し、LTC1435A内のドライバと内部回路に電 力を供給します。INTVCCピン・レギュレータは、15mA を供給でき、最小2.2µFのタンタルまたは低ESRの電解 コンデンサでグランドにバイパスしなければなりませ ん。MOSFETゲート・ドライバに必要な高い過渡電流を 供給するために、良質なバイパスが必要です。 大型MOSFETが高周波でドライブされている高入力電圧 アプリケーションでは、LTC1435Aの最大接合部温度定格 を超えるおそれがあります。EXTVCCソースから供給さ れる出力を使用していないときには、IC電源電流はゲー ト電荷供給電流によって支配されます。効率の考察のセ クションで述べるとおり、ゲート電荷は動作周波数に依 存します。接合部温度は、電気的特性のNote 1に記載され た式を使用して推定することができます。たとえば、 LTC1435Aは30V電源では17mA以下に制限されます。 TJ=70℃+(17mA)(30V)(100℃/W)=126℃ 最大接合部温度を超えないようにするために、最大VIN での連続モードで動作しているときには、入力供給電流 をチェックしなければなりません。 COUTの所要ESR < 2RSENSE ニチコン、United Chemicon、三洋電機などのメーカーか ら高性能なスルーホール・コンデンサが入手できます。 三洋製のOS-CON半導体誘電体コンデンサは、アルミニ ウム電解コンデンサの中でESR(サイズ)が最も低いもの ですが、いくらか価格が高くなっています。COUTのESR 条件を満足すれば、一般に実効電流定格はIRIPPLE(P-P)条 件をはるかに上回ります。 EXTVCCの接続 LTC1435Aは、EXTVCCとINTVCCピンの間に接続された内 部PチャネルMOSFETスイッチを内蔵しています。EXTVCC ピンが4.8Vを超えると、このスイッチが閉じてINTVCCに電 力を供給し、EXTVCCが4.5V未満に低下するまでスイッチ は閉じたままです。このため、MOSFETドライバおよび制 4-357 4 LTC1435A アプリケーション情報 御回路の電源は通常動作中(4.8V < VOUT < 9V)には出力か ら、また出力がレギュレーションを行っていないとき (始 動時、短絡時など) には、内部レギュレータから供給でき ます。EXTVCCピンに10V以上を印加しないでください。ま た、EXTVCC ≤ VINとなるようにしてください。 ドライバおよび制御電流によるVIN電流は、デューティ・ サイクル/効率で計算されるため、出力からINTVCCに電源 を供給すれば効率を大幅に改善できます。5Vレギュレー タの場合、これはEXTVCCピンを直接VOUTに接続できる ことを意味します。ただし、3.3Vおよび他の低電圧レ ギュレータの場合は、出力からINTVCC電源を得るために 回路を追加する必要があります。 + VIN CIN 1N4148 VIN OPTIONAL EXT VCC CONNECTION 5V ≤ VSEC ≤ 9V N-CH TG VOUT + COUT SW SFB N-CH BG R5 SGND PGND 1435A F04a 図4a. 二次出力ループとEXTVCCの接続 + 1µF BAT85 0.22µF BAT85 VIN TG BAT85 N-CH EXTVCC 4. EXTVCCを外部電源に接続する。5Vから10Vの範囲 (EXTVCC ≤ VIN)の外部電源が利用できれば、これを使 用してEXTVCCに電源を供給し、MOSFETゲート・ド ライブ条件を満足させることができます。標準ス レッショルドMOSFETをドライブするときは、ゲー ト・ドライブ不足によってMOSFETが動作しないこ とがないよう、動作中は常に外部電源を用意してお かなければなりません。 + VIN CIN 1. EXTVCCを オ ー プ ン( ま た は 接 地 す る )。 こ う す る と、内部5VレギュレータからINTVCCに電源が供給さ れるため、入力電圧が高いときに効率が最大10%ほ ど低下します。 3. EXTVCCを出力から来ているブースト・ネットワークに 接続する。3.3Vおよび他の低電圧レギュレータでは、 EXTVCCを4.8V以上にブーストした出力誘導型電圧に接 続すれば効率が改善されます。これは図4aに示す誘導 性ブースト巻線、または図4bに示す容量性チャージポ ンプを使用すれば実現できます。チャージポンプに は、磁気回路が単純になるという長所があります。 1µF RSENSE LTC1435A 以下、EXTVCCに対して可能な4つの接続方法を示します。 2. EXTVCCをVOUTに直接接続する。これは5Vレギュレー タでは通常の接続であり、効率が最も高くなります。 + L1 1:N EXTVCC R6 VSEC VN2222LL L1 RSENSE VOUT LTC1435A + SW BG COUT N-CH 1435A F04b PGND 図4b. EXTVCC用の容量性チャージポンプ 電されます。トップサイドMOSFETをターンオンさせる ときには、ドライバは希望のMOSFETのゲート-ソース 間にCB電圧を印加します。これによってMOSFETが導 通し、トップサイド・スイッチがオンになります。ス イッチ・ノード電圧SWがVINに達し、BOOSTピンがVIN +INTVCCまで上昇します。ブースト・コンデンサCBの 値は、トップサイドMOSFETの入力容量の100倍が必要 です。ほとんどのアプリケーションの場合、0.1µFが適 切です。DBの逆ブレークダウン電圧は、VIN(MAX)より大 きくなければなりません。 出力電圧のプログラミング トップサイドMOSFETドライバ電源(CB、DB) BOOSTピンに接続されている外部ブートストラップ・ コンデンサCBはトップサイドMOSFETにゲート・ドラ イブ電圧を供給します。SWピンが“L”のとき、機能図 のコンデンサCBがINTVCCからダイオードDBを通して充 4-358 出力電圧は次式にしたがって抵抗分割器によって設定さ れます。 R2 VOUT = 1.19V 1 + , VOUT ≥ 1.19 V R1 LTC1435A アプリケーション情報 外部分割抵抗は図5で示されているように出力に接続さ れ、リモート電圧センスが可能です。 1.19V ≤ VOUT ≤ 9V R2 VOSENSE 100pF LTC1435A SGND R1 1435A F05 図5. LTC1435A出力電圧の設定 フォールドバック電流制限 パワーMOSFETおよびD1の選択で説明したとおり、い ずれのMOSFETのワーストケースの消費電力も、同期 MOSFETがほぼ継続的に電流制限値を流したときに、出 力が短絡した状態で発生します。ほとんどのアプリケー ションでは、フォールトが長くなっても、これによって 過熱することはありません。しかし、放熱に費用がかか るときやより高いRDS(ON) MOSFETを使用している場合 は、フォールドバック電流制限を追加して、フォールト の程度に応じて電流を低減しなければなりません。 実行/ソフト・スタート機能 RUN/SSピンには2つの機能があり、 ソフト・スタート機能と LTC1435Aをシャット・ダウンする手段を提供します。 ソフ ト・スタートは、 内部の電流リミットを徐々に増大させるこ とによって、 VINからのサージ電流を低減します。 このピン を使用して電源のシーケンシングも実行できます。 内部3µA電流源が外付けコンデンサCSSを充電します。 RUN/SSの電圧が1.3Vに達すると、LTC1435Aが動作を開始 します。このピンの電圧が1.3Vから2.4Vまで上昇し続ける と、内部電流制限もそれに比例した直線レートで上昇しま す。電流制限は約50mV/RSENSE (VRUN/SS=1.3V)で開始し、 (VRUN/SS ≥ 2.7V) で終了します。したがって出 150mV/RSENSE 力電流はゆっくりと上昇し、出力コンデンサが充電されま す。RUN/SSをグランド・レベルまで完全にプルダウンす ると、スタート前に約500ms/µFの遅延があり、続いて最大 電流が流れるまで、さらに500ms/µFの時間が経過します。 tDELAY=5(105)CSS秒 RUN/SSピンを1.3V以下にすると、 LTC1435Aは、 低消費電流 シャットダウン (IQ < 25µA) に入ります。 このピンは、 図6に示 すとおり、 直接ロジックからドライブできます。 図6のダイ オードD1によってスタート遅延は短くなりますが、CSSを ゆっくりランプアップさせるソフト・スタート機能を実現 できます。ソフト・スタートが必要ない場合は、このダイ オードとCSSをなくすことができます。 RUN/SSピンは6Vの ツェナー・クランプを内蔵しています (機能図を参照) 。 3.3V OR 5V RUN/SS RUN/SS D1 CSS フォールドバック電流制限は、 機能図に示すとおり、 出力と ハー ITHピンの間にダイオードDFBを追加して実現されます。 ド短絡(VOUT=0V)の場合、 電流は最大出力電流の約25%に低 減されます。 この手法は、 1.8V以上の安定化出力電圧を持つ すべてのアプリケーションに使用することができます。 4 SFBピンの動作 SFBピンがグランド基準の1.19Vのスレッショルド以下に低 下すると、連続モード動作が強制されます。連続モードで は、メイン出力上の負荷に関係なく、大型Nチャネル・メ インスイッチおよび同期スイッチが使用されます。 SFBピンは、強制的に連続同期動作を実行させるための 論理入力を与えるほか、フライバック巻線出力を安定化 させる手段を提供します。連続同期動作により、一次側 出力負荷に関係なく補助巻線から電力を引き出すことが できます。SFBピンを使用して、フライバック巻線に必 要な連続同期動作を強制することができます。 二次側出力電圧は、図4aに示すとおり、トランスの巻数 比とSFBピンに接続される1組の外付け抵抗との関連に よって設定されます。二次側の安定化された電圧(図4a のVSEC)は、次のとおり与えられます: R6 VSEC ≈ (N + 1)VOUT > 1.19 1 + R5 Nはトランスの巻数比で、VOUTはVOSENSEで検知した一 次側の出力電圧です。 CSS 最小オン時間の検討 1435 F06 図6. RUN/SSピンのインタフェース 最小オン時間tON(MIN)は、LTC1435AがトップMOSFETを ターンオンし、再度ターンオフすることができる最小時 4-359 LTC1435A アプリケーション情報 間です。これは内部タイミング遅延とトップMOSFETを ターンオンするのに必要なゲート電荷の量によって決ま ります。低デューティ・サイクルのアプリケーションで は、この最小オン時間の制限値に接近する可能性があり ます。デューティ・サイクルが最小オン時間で適応可能 な値以下になると、LTC1435Aはサイクル・スキップを 開始します。出力電圧は連続的に安定化されますが、 リップル電流とリップル電圧は上昇します。したがっ て、この制限値は避けてください。 適切に構成されたアプリケーションでのLTC1435Aの最小 オン時間は一般に300ns以下ですが、 リップル電流振幅が小 さくなると増大します (図7を参照) 。 アプリケーションが最 小オン時間リミット付近で動作する可能性がある場合、 最 小オン時間条件に適合するのに十分なリップル振幅を供給 できる低い値のインダクタを選択しなければなりません。 適切な値を決定するには、 以下の手順に従ってください。 1. 最大電源でのオン時間tON(MIN)=(1/f)(VOUT/VIN(MAX))を 計算する。 2. 図7を使って、上で計算されたtON(MIN)の値を達成する の必要なピーク・ツー・ピーク・インダクタ・リップ ル電流をIMAXに対するパーセンテージとして求める。 3. リ ッ プ ル 振 幅 は 、 ∆IL(MIN)=( 図 7か ら 求 め た %値 ) (IMAX)。ここでIMAX=0.1/RSENSE。 VIN(MAX ) – VOUT 4. tON(MIN) ∆IL(MIN) 適切な動作を保証するため、LMAXの計算値以下のイン ダクタを選択してください。 MINIMUM ON-TIME (ns) INDUCTOR L 1435A F08 図8. 許容できるインダクタ/RSENSEのレイアウト方向 効率の検討 スイッチング・レギュレータの効率は、出力電力÷入力 電力×100%で表されます。個々の損失を解析して、効 率を制限する要素がどれであり、また何が変化すれば最 も効率が改善されるかを判断できる場合がよくありま す。効率は次式で表すことができます。 効率=100%−(L1 + L2 + L3 + ...) ただし、L1、L2などは入力電力に対するパーセンテー ジで表される個々の損失です。 回路にある電力を消費するすべての部品で損失が発生しま すが、 LTC1435A回路での損失の大半は、 一般に以下の4つの 主な要因によるものです。すなわち、LTC1435AのVIN電流、 INTVCC電流、 I2R損失、 トップサイドMOSFET遷移損失です。 1. VIN電流は電気的特性に記載したDC電源電流であ り、MOSFETドライバと制御回路の電流が含まれま す。VIN電流によって小さな(1%以下の)損失が発生 し、この損失はVINに従って増加します。 400 350 RECOMMENDED REGION FOR MIN ON-TIME AND MAX EFFICIENCY 300 250 200 0 50 60 70 10 20 30 40 INDUCTOR RIPPLE CURRENT (% OF IMAX) 1435A F07 図7. 最小オン時間とインダクタ・リップル電流 4-360 LTC1435Aの電流コンパレータは感度が高いので、最小 オン時間リミット付近で動作させる場合は、アキシャ ル・タイプのコアを用いるインダクタから生じる浮遊磁 束により電流センス抵抗にノイズが生じないようにする ことが重要です。センス抵抗の向きがインダクタに対し て放射状となるように配置すると(図8を参照)、このノ イズを抑えることができます。 2. INTVCC電流はMOSFETドライバおよび制御回路電流 の和です。MOSFETドライバ電流はパワーMOSFETの ゲート容量をスイッチングすることによって流れま す。MOSFETのゲートが “L” から“H” 、そして再び“L” に切り換わる度に、INTVCCからグランドに微小電荷 dQが移動します。それによって生じるdQ/dtはINTVCC から流出する電流であり、一般に制御回路の電流より はるかに大きくなります。連続モードでは、IGATECHG =f(QT+QB)です。ただし、QTとQBはトップサイドと ボトムサイドMOSFETのゲート電荷です。 LTC1435A アプリケーション情報 出力から引き出されるソースからEXTVCCに電源を 供給すると、ドライバおよび制御回路電流よりなる 追加VIN電流は、デューティ・サイクル/効率で計算 されます。たとえば、20Vから5Vのアプリケーショ ンでは、10mAのINTVCC電流は約3mAのVIN電流にな ります。これによって、中間電流損失が10%以上(ド ライバがVINから直接電源を供給されている場合)か らわずか数パーセントに減少します。 3. I2R損失はMOSFET、インダクタ、および電流シャン トのDC抵抗から推定されます。連続モードでは、L やRSENSEに平均出力電流が流れますが、トップサイ ドのメインMOSFETと同期MOSFET間でチョップさ れます。2つのMOSFETがほぼ同じRDS(ON)をもってい るときには、1つのMOSFETの抵抗をLの抵抗および RSENSEに加算するだけでI2R損失を求めることができ ます。たとえば、それぞれRDS(ON)= 0.05Ω 、RL= 0.15Ω、そしてRSENSE=0.05Ωの場合、全抵抗は0.25 Ωになります。出力電流が0.5Aから2Aに増えると、 3%から10%の範囲の損失になります。I2R損失によっ て、高出力電流時に効率が低下します。 4. 遷移損失はトップサイドMOSFETにのみ、しかも高入 力電圧 (通常、20V以上) で動作しているときに限って 適用されます。遷移損失は次式から推定できます。 遷移損失=2.5(VIN)1.85(IMAX)(CRSS)(f) CINおよびCOUTのESRの消費電力による損失、デッド タイム中のショットキ導通損失を含むその他の損失 は、一般に追加される全損失の2%以下にしかなりま せん。 過渡応答のチェック レギュレータのループ応答は、負荷過渡応答を観察すれ ばチェックできます。スイッチング・レギュレータは、 DC(抵抗性)負荷電流のステップに応答するのに数サイ クルを要します。負荷ステップが発生すると、VOUTは ただちに(∆ILOAD) (ESR)だけシフトします。ESRはCOUT の等価直列抵抗です。∆ILOADは、帰還誤差信号を生成す る COUTの 充 放 電 を 開 始 し ま す 。 次 に レ ギ ュ レ ー タ ・ ループの作動によりVOUTを安定状態値に復帰させま す。この回復期間に、VOUTで安定性の問題となるオー バシュートやリンギングが発生します。図1の回路に示 すITHの外付け部品で、ほとんどのアプリケーションに 対して十分な補償を行うことができます。 次に、大容量 (>1µF) 電源バイパス・コンデンサをもつ負荷 を切り替えると、さらに大きな過渡が発生します。放電し たバイパス・コンデンサは実質的にCOUTと並列になるた め、VOUTの電圧は急速に降下します。負荷スイッチ抵抗が 小さく素早くドライブされた場合、どのレギュレータも十 分な電流を流すことができず、この問題が生じます。唯一 の解決法は、スイッチ・ドライブの立上り時間を制限し て、負荷の立上り時間を約(25)(CLOAD)に制限することで す。したがって10µFのコンデンサでは250µsの立上り時間 が必要となり、充電電流は約200mAに制限されます。 自動車分野での検討事項: シガレット・ライタへの接続 バッテリ駆動デバイスを車載用として使用するようになる と、 シガレット・ライタから電源をとって、 バッテリを節約す るだけでなく、動作中にバッテリ・パックの再充電までも やってしまおうと思うのは当然といえます。 しかし、 接続す る前に、 以下の点に注意してください。 まず、 最悪の電源に差 し込んでいるということです。 自動車のメイン・バッテリ・ラ インは、 負荷の急激な変化、 逆バッテリ、 ダブル・バッテリな ど、 多くの好ましくない過渡電位を発生させる温床です。 バッテリ・ケーブルがゆるいと負荷の急激な変化が生じま す。ケーブルの接続が絶たれると、オルタネータのフィール ドが崩壊して、 減衰するのに数100msを要する60Vもの正の高 電圧スパイクが発生する可能性があります。 バッテリの逆接 続はその言葉通りであり、 ダブル・バッテリは、 牽引トラック の運転手が12Vよりも24Vにした方が手早くエンジンをジャ ンプスタートできることに気づいた結果発生します。 図9に示す回路は、自動車のバッテリ・ラインの故障か らDC/DCコンバータを保護する最も簡単な方法です。直 列ダイオードはバッテリの逆接続中に電流が流れるのを 防止し、過渡サプレッサは負荷の切り替え中に、入力電 12V 50A IPK RATING VIN TRANSIENT VOLTAGE SUPPRESSOR GENERAL INSTRUMENT 1.5KA24A LTC1435A 1435A F09 図9. 車載用アプリケーションの保護 4-361 4 LTC1435A アプリケーション情報 圧をクランプします。過渡サプレッサはダブル・バッテ リ動作時には導通すべきではありませんが、入力電圧は コンバータのブレークダウン電圧以下へクランプしてい なければなりません。LT1435Aの最大入力電圧は36Vで すが、ほとんどのアプリケーションはMOSFET BVDSSに よって30Vに制限されています。 設計例 設計例として、VIN=12V (標準) 、VIN=22V (最大) 、VOUT =1.6V、 IMAX=3A、そしてf=250kHzと仮定すると、 RSENSEおよびCOSCは、次のとおりすぐに計算できます。 RSENSE=100mV/3A=0.033Ω COSC=1.37(104)/250−11=43pF 図3を見れば、4.7µHのインダクタは推奨範囲内に入って います。リップル電流の実効値をチェックするために、 次式が使用されます: V V ∆IL = OUT 1– OUT ( f)(L) VIN 1.6V 1– = 1.3A 22V 250kHz 4.7µH 1.6V ( ) デューティ・サイクルの最小値も入力電圧が最大のとき に発生します。この状態でのオン時間がサイクル・ス キップを発生させるLTC1435Aの最小オン時間に違反し ていないことを確認してください。VIN(MAX)での所要オ ン時間は次のとおりです: tON(MIN) = (V VOUT IN(MAX ) 1.6V 3 22V 2 1.85 同期NチャネルMOSFETに対する最も厳しい条件は、 VOUT=0(すなわち、短絡)の場合です。この場合、ワー ストケースの消費電力は次のようになります。 ( PSYNC = ISC( AVG) ) (1+ δ ) RDS(ON) 2 0.033Ωのセンス抵抗を使用する場合、ISC(AVG)=4Aとな り、Si4412DYの消費電力はダイ温度が105℃のときに 950mWまで増加します。 CINは全動作温度で最低1.5AのRMS電流定格のものを選択 し、COUTは低出力リップルを実現するために、0.03Ωの ESRを持つものを選択します。連続モードでの出力リップ ルは、入力電圧が最大のときに最も大きくなります。ESR による出力電圧リップルの概算値は次のとおりです。 VORIPPLE=RESR(∆IL)=0.03Ω(1.3A)=39mVP-P リップル電流の最大値は入力電圧が最大のときに発生し ます。 ∆IL = ( ) [1+ (0.005)(50°C − 25°C)](0.042Ω) + 2.5 (22V ) (3A )(100pF )(250kHz) = 88 mW PMAIN = = 1.6V )(f) (22V)(250kHz) = 291ns PCボード・レイアウト・チェックリスト PCボードをレイアウトするときには、以下のチェック リストを使用してLTC1435Aが正しく動作するよう配慮 しなければなりません。これらの項目は図10のレイアウ ト図にもイラストで示してあります。レイアウトで以下 の項目をチェックしてください。 1. 信号グランドとパワー・グランドが分かれている か? LTC1435Aの信号グランド・ピンは、COUTの (−)プレートにリターンしなければなりません。パ ワー・グランドはボトムNチャネルMOSFETのソー ス、ショットキ・ダイオードのアノード、およびCIN の(−)プレートに接続します。リードはできる限り 短くしてください。 先の∆ILの計算値は1.3Aでしたが、これはIMAXの43%に あたります。43%リップルでのLTC1435A最小オン時間 は、図7より約235nsであることがわかります。したがっ て、最小オン時間は満足していますので、サイクル・ス キップは発生しません。 2. フィードバック抵抗が直接VOSENSEピンに接続されて いるか? 抵抗分割器R1とR2はCOUTの(+)プレート と信号グランドの間に接続してください。 LTC1435Aに可能な限り近づけて100pFのコンデンサ を接続してください。 トップサイドMOSFETの消費電力は容易に推定できます。 たとえば、Siliconix Si4412DYを選択した場合、RDS(ON)= 0.042Ω、CRSS=100pFです。T (概算値) =50℃で最大入力電 圧の場合、以下のようになります。 3. SENSE− およびSENSE+ リードが、最小PCトレース 間 隔 で 一 緒 に 配 線 さ れ て い る か ? SENSE+ と SENSE− の間のフィルタ・コンデンサは、できる限 りLTC1435Aの近くに配置してください。 4-362 LTC1435A アプリケーション情報 4. できる限り近く、CINの(+)プレートをトップサイド MOSFETのドレインに接続しているか? このコン デンサはMOSFETにAC電流を供給します。 6. スイッチング・ノードSWを敏感な小信号ノードから離し ておきます。理想的には、スイッチ・ノードは、LTC1435A から最も遠い点に配置しなければなりません。 5. INTVCCデカップリング・コンデンサがINTVCCとパ ワー・グランド・ピンの間で、ピンに近づけて接続 されているか? このコンデンサはMOSFETドライ バ・ピーク電流を伝達します。 7. SGNDはCOSC、ITH、VOSENSE、SFBピンの外付け部品 のグランドのためだけに使用します。 8. 最小オン時間付近で動作させる場合、センス抵抗の 向きがインダクタに対して放射状となるように配置 しているか? 図8を参照してください。 + M1 1 CSS COSC 2 CIN 15 BOOST VIN CC1 RC 16 TG RUN/SS + COSC 3 CC2 4 LTC1435A SFB 5 14 SW ITH SGND 13 VIN DB INTVCC VOSENSE BG 7 SENSE – PGND 8 SENSE + EXTVCC D1 – 100pF 6 CB 0.1µF 12 + 11 M2 4.7µF 4 10 1000pF 9 L1 – R1 + R2 COUT VOUT RSENSE BOLD LINES INDICATE HIGH CURRENT PATHS + 1435A F10 図10. LTC1435Aのレイアウト図 標準的応用例 インテルのMobile CPU VID電源コンバータ 1 COSC 43pF 2 CSS 0.1µF 3 CC 1000pF CC2 220pF COSC VIN RUN/SS TG ITH SW INTVCC 50pF 6 SGND BOOST VOSENSE SENSE – 7 BG PGND SENSE + 1000pF 8 VIN 4.5V TO 22V 16 CF 0.1µF 14 DB CMDSH-3 LTC1435A RC 10k 5 4.7Ω 13 12 M1 Si4410 + CIN 10µF 30V ×2 RSENSE 0.015Ω VOUT 1.3V TO 2.0V 7A L1 3.3µH 3 0.22µF 15 5 + 11 10 4.7µF M2 Si4410 D1 MBRS140T3 6 VCC SENSE LTC1706-19 FB VID 0 1 2 3 GND 7 8 1 2 FROM µP + COUT 820µF 4V ×2 4 1435A TA07 4-363 LTC1435A 標準的応用例 デュアル出力5Vおよび同期12Vアプリケーション VIN 5.4V TO 28V COSC 68pF CSS 0.1µF RC 10k 2 CC1 470pF 3 CC2 51pF 4 COSC TG BOOST RUN/SS ITH SW SFB VIN LTC1435A 5 SGND 16 M1 Si4412DY 14 T1 10µH 1:1.42 13 7 VOSENSE BG SENSE – PGND 0.1µF 12 + RSENSE 0.033Ω + 100pF 6 IRLL014 4.7k 15 CMDSH-3 INTVCC 0.01µF CIN 22µF 35V ×2 + 1 M2 Si4412DY MBRS140T3 SENSE + EXTVCC COUT 100µF 10V ×2 + 10 R2 20k 1% 1000pF 8 VOUT 5V/3.5A R1 35.7k 1% 4.7µF 11 CSEC 3.3µF 35V 9 100Ω SGND 100Ω 11.3k 1% 100k 1% 1435A TA04 T1: DALE LPE6562-A236 VOUT2 12V 120mA フォールドバック電流制限付き3.3V/4.5Aコンバータ VIN 4.5V TO 28V COSC 68pF CSS 0.1µF RC 10k CC2 51pF CC1 330pF INTVCC CIN 22µF 35V ×2 + 1 2 3 4 COSC TG BOOST RUN/SS SW ITH SFB LTC1435A 5 SGND VIN 16 15 14 ITH PIN 3 13 7 VOSENSE IN4148 CMDSH-3 INTVCC BG SENSE – PGND SENSE + EXTVCC RSENSE 0.025Ω + 11 M2 Si4410DY 10 9 MBRS140T3 100pF OPTIONAL: CONNECT TO 5V VOUT 3.3V/4.5A R1 35.7k 1% 4.7µF 1000pF 8 L1 10µH 0.1µF 12 100pF 6 M1 Si4410DY R2 20k 1% + COUT 100µF 10V ×2 SGND (PIN 5) 1435A TA01 4-364 LTC1435A 標準的応用例 定電流/定電圧高効率バッテリ・チャージャ E1 VIN + C1* 22µF 35V E3 GND E3 SHDN + C2* 22µF 35V R7 1.5M C4 0.1µF C11 56pF C5 0.1µF LTC1435A C13 0.033µF R5 1k 1 C12 0.1µF 2 3 C14 1000pF 4 5 C9 100pF 3 4 IOUT PROG GND VCC NIN 8 PIN TG RUN/SS BOOST SW ITH VIN SFB SGND INTVCC VOSENSE BG SENSE – PGND SENSE + EXTVCC 16 Q1 Si4412DY 15 D1 14 13 D2 R1 0.025Ω + C6 0.33µF 11 Q2 Si4412DY 10 C3 22µF 35V E6 BATT E7 GND 9 + 7 C8 100pF C7 4.7µF 16V 6 R2 1M 0.1% 5 R3 105k 0.1% JP1A C16 0.33µF R6 10k 1% C17 0.01µF L1 27µH 12 C10 100pF 8 C18 0.1µF R4 76.8k 0.1% JP1B 4 1435A TA06 E5 GND RPROG E4 IPROG *CONSULT CAPACITOR MANUFACTURER FOR RECOMMENDED ESR RATING FOR CONTINUOUS 4A OPERATION 電流プログラミング式 )(R6) – 0.04 (I IBATT = PROG 10(R1) 効率 100 VIN = 24V VBATT = 16V 95 VBATT = 12V EFFICIENCY (%) 2 AVG SENSE 7 C15 0.1µF LT1620 1 6 COSC 90 VBATT = 6V 85 80 75 0 1 3 4 2 BATTERY CHARGE CURRENT (A) 5 1435A TA05 4-365 LTC1435A 標準的応用例 デュアル出力5Vおよび12Vアプリケーション VIN 5.4V TO 28V COSC 68pF + 1 CSS 0.1µF RC 10k CC1 510pF CC2 51pF 2 3 4 COSC TG BOOST RUN/SS SW ITH SFB LTC1435A 5 SGND VIN 16 15 7 BG SENSE – PGND SENSE + EXTVCC 100Ω + 0.1µF CSEC 3.3µF 25V 12 + 11 RSENSE 0.033Ω 4.7µF M2 IRF7403 MBRS140T3 VOUT 5V/3.5A R1 35.7k 1% + 10 1000pF 8 24V T1 10µH 1:2.2 13 CMDSH-3 INTVCC VOSENSE MBRS1100T3 14 100pF 6 M1 IRF7403 CIN 22µF 35V ×2 9 R2 20k 1% COUT 100µF 10V ×2 SGND 100Ω 10k 90.9k 1435A TA02 T1: DALE LPE6562-A092 4-366 VOUT2 12V LTC1435A 標準的応用例 低ドロップアウト2.9V/3Aコンバータ VIN 3.5V TO 20V COSC 68pF 1 CSS 0.1µF RC 10k 2 CC1 330pF CC2 51pF 3 INTVCC 4 COSC TG BOOST RUN/SS SW ITH SFB LTC1435A 5 SGND VIN 16 14 13 CMDSH-3 INTVCC 7 VOSENSE BG SENSE – PGND CIN 22µF 35V ×2 + 15 L1 10µH 0.1µF 12 RSENSE 0.033Ω + 100pF 6 M1 1/2 Si9802DY 11 4.7µF M2 1/2 Si9802DY MBRS140T3 100pF SENSE + EXTVCC R1 35.7k 1% + 10 R2 24.9k 1% 1000pF 8 VOUT 2.9V/3A 9 OPTIONAL: CONNECT TO 5V COUT 100µF 10V ×2 SGND 4 1435A TA03 L1: SUMIDA CDRH125-10 関連製品 製品番号 説明 注釈 LTC1142HV/LTC1142 デュアル高効率同期整流式降圧スイッチング・ レギュレータ デュアル同期式、VIN ≤ 20V LTC1148HV/LTC1148 高効率同期式降圧スイッチング・レギュレータ・ コントローラ 同期式、VIN ≤ 20V LTC1159 高効率同期式降圧スイッチング・レギュレータ 同期式、VIN ≤ 40V、ロジック・スレッショルドFET用 LT®1375/LT1376 1.5A、500kHz降圧スイッチング・レギュレータ 高周波、小型インダクタ、高効率スイッチャ、 1.5Aスイッチ LTC1430 高電力降圧スイッチング・レギュレータ・コントローラ 5Vから3.3Vへの高効率変換、 最大15A LTC1436A/LTC1436A-PLL/ 高効率低ノイズ同期式降圧スイッチング・レギュレータ LTC1437A フル機能搭載シングル・コントローラ LTC1438/LTC1439 フル機能搭載デュアル・コントローラ デュアル高効率低ノイズ同期式降圧スイッチング・ レギュレータ LT1510 定電圧/定電流バッテリ・チャージャ 1.3A、Li-Ion、NiCd、NiMH、Pb-Acidチャージャ LTC1538-AUX デュアル高効率低ノイズ同期式降圧スイッチング・ レギュレータ シャットダウン時の5Vスタンバイ LTC1539 デュアル高効率低ノイズ同期式降圧スイッチング・ レギュレータ シャットダウン時の5Vスタンバイ LTC1706-19 VID電圧プログラマ LTC1435Aとともに使用することにより、 インテルのMobile Pentium® IIプロセッサ用に プログラム可能な1.3Vから2Vの電源を生成 PentiumはIntel Corporationの登録商標です。 4-367