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平成27年度事業報告書 - くらしき作陽大学 作陽音楽短期大学
平成27年度 事 業 報 告 書 (平成27年4月1日から平成28年3月31日) 学校法人 作 陽 学 園 1.法人の概要 (1)建学の理念・精神 1)建学の理念・精神 本学の建学の精神は「大乗仏教に基づく宗教的情操教育による豊かな人間性の涵養」で あり、和と礼、慈悲と智慧の精神を備え、人生を感謝と奉仕の気持ちをもって実践できる 人格の持ち主を育成することである。 2)建学の理念・精神の実践 建学の精神は「念願は人格を決定す 継続は力なり」という学是に具現されていること に鑑み、教職員や学生がこの精神をよく体得し、その目的を継続的に実践して、所期の目 的を達成することが課題となる。本年度も学生へは必修科目である宗教の授業はもちろん のこと、一年次のアセンブリーアワーでの月例集会や追悼法要「報謝の集い」等の学園行 事に於いても建学の精神への理解が一層深まるよう努めた。また、全教職員は毎年 3 回開 催される FD/SD 研修会に出席したこと、毎年課される実践レポートの一環として本年度は 「 『精進』について」を各自が報告したこと、さらに全教職員や学生、特に学生は「挨拶、 掃除、合掌」を日常的に励行し、自利・利他を心がけ、明るく、元気にいきいきと生きる 菩薩道を実践したこと、などによって建学の精神への理解を深めており、総じて所期の目 的の達成に努めたといえる。 (2)学校法人の沿革 1)学校法人としての歴史 昭和 5 年 4 月 津山女子高等技芸学院を津山市南新座に創立 昭和 21 年 3 月 財団法人作陽学園設立認可 昭和 25 年 12 月 学校法人作陽学園設立認可 昭和 26 年 4 月 作陽短期大学家政科設置(入学定員 80 名) 昭和 32 年 4 月 作陽短期大学家政専修別科設置(定員 30 名) 昭和 36 年 4 月 作陽短期大学保育科設置(入学定員 40 名) 昭和 38 年 4 月 作陽短期大学音楽科設置(入学定員 30 名) 昭和 39 年 4 月 作陽短期大学保育科入学定員変更(入学定員 50 名) 昭和 41 年 4 月 作陽学園大学音楽学部音楽学科設置(入学定員 50 名) 昭和 42 年 4 月 作陽短期大学に専攻科音楽専攻設置(定員 10 名) 作陽短期大学音楽科入学定員変更(入学定員 50 名) 作陽短期大学保育科入学定員変更(入学定員 100 名) 昭和 43 年 4 月 作陽短期大学に専攻科保育専攻設置(定員 20 名) 作陽学園大学を作陽音楽大学に名称変更 昭和 45 年 4 月 作陽音楽大学に音楽専攻科設置(定員 10 名) 作陽短期大学家政科、保育科をそれぞれ家政学科、幼児教育学科に名 称変更 作陽短期大学専攻科保育専攻を専攻科幼児教育専攻に名称 1 変更 昭和 46 年 4 月 作陽短期大学家政学科を家政専攻(入学定員 40 名)と食物 栄養専攻(入学定員 40 名 男女共学)に専攻分離 昭和 49 年 3 月 作陽短期大学家政専攻別科廃止 昭和 50 年 4 月 作陽音楽大学音楽学部教育音楽学科教育音楽専攻(入学定員 20 名)、 幼児音楽専攻(入学定員 30 名)設置 昭和 58 年 4 月 作陽短期大学家政学科家政専攻に生活福祉コース、生活情報コース設 置 昭和 62 年 4 月 作陽短期大学情報処理学科設置(入学定員 100 名) 作陽短期大学音楽科入学定員変更(入学定員 80 名) 作陽短期大学家政学科家政専攻入学定員変更(入学定員 30 名) 作陽短期大学幼児教育学科入学定員変更(入学定員 80 名) 作陽音楽大学音楽学部音楽学科入学定員変更(入学定員 80 名) 作陽音楽大学音楽学部教育音楽学科入学定員変更(入学定員 40 名) 平成 2 年 3 月 作陽音楽大学音楽学部教育音楽学科幼児教育専攻廃止 平成 5 年 4 月 作陽音楽大学音楽学部音楽学科 3 年次編入学定員設定(定員 30 名) 作陽音楽大学音楽学部教育音楽学科 3 年次編入学定員設定(定員 10 名) 平成 8 年 4 月 作陽音楽大学、作陽短期大学音楽科が津山市より倉敷市に移転 平成 9 年 4 月 作陽音楽大学を くらしき作陽大学に名称変更 くらしき作陽大学食文化学部食生活学科設置(入学定員 90 名) くらしき作陽大学音楽学部音楽学科入学定員変更(入学定員 120 名) くらしき作陽大学音楽学部音楽学科に情報音楽、アートマネジメント 専修等設置 くらしき作陽大学音楽学部教育音楽学科入学定員変更(入学定員 60 名) くらしき作陽大学音楽学部教育音楽学科に吹奏楽指導者専修等設置 平成 10 年 3 月 作陽短期大学家政学科家政専攻、食物栄養専攻廃止 作陽短期大学幼児教育学科、専攻科幼児教育専攻廃止 平成 11 年 4 月 くらしき作陽大学食文化学部食生活学科 3 年次編入学定員設定(定員 20 名) 平成 12 年 4 月 くらしき作陽大学音楽学部音楽学科にモスクワ音楽院特別演奏コース、 日本伝統芸能専修を設置 くらしき作陽大学音楽学部教育音楽学科に音楽療法専修設置 作陽短期大学音楽科にミュージカル専修設置 平成 14 年 4 月 くらしき作陽大学食文化学部食生活学科入学定員変更(入学定員 50 名) 2 くらしき作陽大学食文化学部フードシステム学科(入学定員 60 名) 、 栄養学科(入学定員 80 名)設置 平成 15 年 3 月 作陽短期大学情報処理学科廃止 平成 16 年 4 月 くらしき作陽大学食文化学部栄養学科 3 年次編入学定員設定(定 員 16 名) 、食生活学科 3 年次編入学募集停止 平成 17 年 4 月 作陽短期大学音楽科に音楽デザイン専修設置 平成 18 年 4 月 くらしき作陽大学音楽学部教育音楽学科を音楽教育学科に名称変 更 平成 19 年 4 月 くらしき作陽大学音楽学部音楽学科の情報音楽専修を音楽デザイン専修 に改組 平成 20 年 4 月 くらしき作陽大学子ども教育学部子ども教育学科設置 平成 21 年 4 月 くらしき作陽大学食文化学部食生活学科を現代食文化学科に名称変更 平成 21 年 4 月 くらしき作陽大学食文化学部フードシステム学科を食産業学科に名称変 更 平成 21 年 4 月 作陽短期大学音楽科を作陽音楽短期大学音楽学科に名称変更 平成 22 年 4 月 くらしき作陽大学大学院音楽研究科設置 平成 23 年 3 月 作陽高等学校音楽科廃止 平成 23 年 4 月 くらしき作陽大学食文化学部現代食文化学科入学定員変更 (定員 80 名)、 食産業学科を募集停止 平成 25 年 4 月 くらしき作陽大学音楽学部音楽教育学科募集停止 平成 25 年 4 月 くらしき作陽大学音楽学部音楽学科入学定員変更(定員 100 名) 平成 25 年 4 月 くらしき作陽大学子ども教育学部子ども教育学科入学定員変更 (定員 110 名) 平成 25 年 4 月 くらしき作陽大学附属幼稚園設置 平成 26 年 3 月 くらしき作陽大学食文化学部食産業学科廃止 平成 27 年 3 月 くらしき作陽大学附属幼稚園廃止 平成 27 年 4 月 くらしき作陽大学附属認定こども園設置 平成 27 年 4 月 作陽音楽短期大学を音楽専攻と幼児教育専攻に分離 平成 27 年 4 月 くらしき作陽大学音楽学部音楽学科入学定員変更(定員 60 名) 平成 27 年 4 月 くらしき作陽大学子ども教育学部子ども教育学科入学定員変更 (定員 150 名) (3)設置学校等 学校法人作陽学園 理事長 松田英毅 くらしき作陽大学 学 長 松田英毅 岡山県倉敷市玉島長尾3515 作陽音楽短期大学 学 長 松田英毅 岡山県倉敷市玉島長尾3524 3 岡山県作陽高等学校 校 長 松野英雄 岡山県津山市八出1320 くらしき作陽大学附属 園 長 認定こども園 松田英毅 岡山県倉敷市玉島長尾3524-5 (4)役員及び教職員に関する情報 1) 理事及び監事 【役員】 理 事 長 松 田 英 毅 理 事 岡 荘 一 郎 副理事長 松 田 藤 夫 理 事 正 木 秀 明 理 事 松 野 英 雄 監 事 吉 田 守 理 事 吉 田 一 成 監 事 田 野 壽 理 事 高 橋 香 代 理 事 馬 淵 久 夫 理 事 相 田 俊 夫 理 事 末 光 茂 評議員 20 人 ※ 役員氏名は平成 27 年 5 月 1 日現在 2) 設置校の教職員数 くらしき作陽大学大学院 10 人 (全員兼務) くらしき作陽大学 74 人 作陽音楽短期大学 17 人 岡山県作陽高等学校 32 人 専任教員数 専任職員数 くらしき作陽大学附属認定こども園 9人 法人本部 3人 くらしき作陽大学 40 人 作陽音楽短期大学 3人 15 人 岡山県作陽高等学校 くらしき作陽大学附属認定こども園 3人 ※ 教職員数は平成 27 年 5 月 1 日現在 2.事業の概要 (1)当該年度の主な事業の概要 ≪大学院音楽研究科≫ Ⅰ.主な事業の概要 (1)平成 27 年度の主な事業の目的・計画 平成 27 年度は、作曲、声楽、器楽の3領域を統合して演奏芸術領域とし、新たに教育文化 領域および音楽文化領域を開設して2年目の修了生を送り出す年度に当たる。 演奏芸術領域、音楽文化領域、教育文化領域で研究を行っている学生が、社会で高い評価 4 を受けられるように、今まで以上に注力する。選抜性の高い芸術系大学から進学してきた学 生が修了の年度となるので、今後これに続く学生が現れるよう、さらに認知度を高めるよう、 教育内容の充実に努め、社会人、留学生の受け入れについても、今まで以上に推進していく。 領域拡充に伴い、大学院教授会構成メンバーに増設領域の教員も加わった。研究指導を担 当する教授陣間で円滑な連絡を取り合えるように配慮し、院生の研究成果がより充実するよ うに、サポート体制を強化する。 また、本大学院のひとつの大きな特色は、年度末にあるハーフリサイタル(1 年次学生)、 リサイタル形式の修了試験(修了学年生)であるが、これらの計画や準備を、26 年度以上に 円滑・充実したものとしなくてはならない。長時間に亘る実技試験を経験したことのない学 生にとっては、かなりの負担ではあるが、地域文化の牽引役を担う音楽家の養成に見合った 大きな教育上の成果が得られていることは、修了演奏で証明されている。そしてこれらの年 度末の試験を目標に、日々切磋琢磨してこそ、修士号に相応しい力量と経験が得られる。こ れらの演奏会を、運営を含めて成功に導くことも重要である。また、教育文化領域音楽デザ イン専攻生が。ユニークな視点での作品発表を行っており、現代社会のニーズに充分応える ものであることは、大変喜ばしい。本研究科生全員が学位(修士―音楽)を取得し、修士号 を携えた演奏家、音楽家として、社会に力強く踏み出せるために教育をさらに充実させるこ とを重要な目標・目的とする。 Ⅱ.目的・計画の進捗状況(学生募集を含む) (1)研究内容の充実 前述の演奏芸術領域 2 年目の修了演奏は、水準の高さはもちろん、テーマとコンセプトの 独自性と多彩さにおいて、目を見張るものがあった。内 1 名が、COC 事業を発端とした学内 外活動(公民館機能を持つ交流センター、市内外の美術館等での演奏会)を年間通して多数 回実践し、その成果をまとめて FD/SD 全教職員会議および高梁川流域学校主催のシンポジウ ムで発表するなど、地域に必要とされる音楽活動の展開を、実践と発表の両面から社会に認 知されるものにしていった。こういった研究活動の成果発表が広報活動と重なって機能する ことによって、他の音楽大学出身者からも注目され始めたのではないかと受け止めている。 毎年度8月に開催されている大学院サマーコンサートおよび2月に開催されているハーフ リサイタルも充実してきている。また、COC 事業の地域志向科目『音楽貢献実践Ⅰ』で立ち 上げたヤングコンサート(玉島市民交流センター)の平成 27 年度最終章として、大学院 1 年 生 2 名が手作りの演奏会を開催し、集客にも成功し、好評を博した。 研究指導を担当する理論系、実技系教員間で円滑な連絡をとっており、授業科目相互に有 益と思われる情報共有を図り、連携しながら研究への支援を行っている。 (2)研究活動と広報活動の交わり 前述の研究活動が広報活動と重なって機能することによって、自らの研究の深化の可能性 を本研究科で見出せると気づき始めた他大学出身者が、平成 27 年度は 3 名志願し合格した。 そのうち、家庭の事情で 2 名が辞退したのは残念であったが、入学した 1 名は本学音楽学部 出身の院生と早速ユニットを組んで活動をはじめた。研究活動が広報活動とごく自然に繋が 5 っているのは理想的ではあるとはいえ、 前述の如く 6 名の合格者のうち 2 名の辞退者を出し、 定員充足率が 40%のとなったのは、痛恨の極みである。 以後『実務基礎Ⅷ進学対策特別講座』の充実を図るとともに、各専修部会単位での学業優 秀者への進路支援を進めていく。 ≪音楽学部≫ Ⅰ.平成 27 年度の主な事業の目的・計画の概要 平成 27 年度は「教育」「研究」「社会貢献」「学生募集」の学部機能の向上と「精神力」 「知力」「社会人力」からなる人間力の向上をを目指して、下記の目的・計画を掲げた。 (1)【学部機能の向上】 1)教育機能:カリキュラムの充実、系統的な教育課程の構築 本学の「学士課程教育の構想」に示された教養教育、専門教育、キャリア教育の充実を 目指して人間力、専門力、社会人基礎力の醸成に努め、豊かな人間性を備えた「菩薩道を 歩むプロ」として養成する。 演奏家、音楽教員、音楽指導者、一般企業等を目指す「4つのスタディープラン」に焦 点化してカリキュラムや授業内容を見直し、それぞれのスタディープランに対応する系統 的な教育課程を構築し、ナンバリング、カリキュラムマップ等を通じて学生や保護者に開 示・周知する。 2)研究機能:授業の充実に向けた研究の充実、研究成果の蓄積 教員各自が担当授業の充実に向けた研究を進め、その成果を教育研究実績報告書として 著し、公刊・蓄積する。 3)社会貢献機能:COC事業と連携する地域貢献活動の展開 教員・学生ともに、演奏会、公開講座、出張レッスンなどの音楽活動をCOC事業(「知 (地)の拠点事業」)と連携して展開し、学生の主体的活動や体験学習を支援するととも に、地域の活性化に貢献する。 4)学生募集機能:学生確保に向けた募集機能の強化 学部の全ての教員および組織体が定員充足に関する危機意識を共有し、学内外の関係者 と連携して、中学・高校の音楽教員やレスナー等との関係性を拡充・強化し、定員充足率 100%に向けた改善を図る。 (2)【人間力の向上】 1)精神力: 学長法話や宗教、アセンブリーアワーの活動を通じて建学の精神を体得させ、 意欲、忍耐力、向上心、自己統制力などの向上を図る。 2)知力: 教員の授業力を高め、学生の学力の向上を図る。 3)社会人力: 授業における対話や交流の機会を増やし、コミュニケ-ション技能や対人関係 技能の向上を図るとともに、COC事業に代表される学外フィールドワークを 通じて社会的ルール、マナー等に関する学習を促進する。 (3)27 年度における学生募集計画と就職支援 6 1) 学生募集計画 音楽大学進学志望者の大多数は当該大学関係者(教員、卒業生、在学生、縁故者等)との「関 係性(個人的関わり)」によって志望校を選択する。この「関係性」の強化・開拓こそ「志願 者確保」に向けた本質的課題である、との認識を全ての教員が共有して取り組む。 (1)募集活動: 平成 27 年度は、過去の訪問活動の資産を活かすとともに、音楽系大学・学 部志願者や本学部志願者の特性に応じた募集活動を展開する。 ①募集活動の通年化: 平成 26 年度と同様に年間を通じた募集活動を展開する。 ②訪問先の分類と焦点化: アドミッションセンター、学生募集担当参与等との連携をさ らに強化し、過去 2 年間の訪問活動の実績を点検評価し(重点 校、継続校等に分類して)、訪問先、訪問者、訪問方法の選択 と集中を進める。 ③吹奏楽部訪問活動の強化: 中学校・高校の吹奏楽部を標的とした「出前レッスン」「出 前クリニック」などの活動を強化する。 ④レスナーとの関係性の強化:レスナーとの関係性を強化するために、レスナーが開催す る発表会等へ学生派遣を含めた支援を行う。 ⑤同窓会・同窓生との連携強化: 志願者に本学を推薦する者の中核を占める「本学部卒 業生」との関係性を強化する。 ⑥進学説明会の強化: 過去の志願実績に基づき、訪問地域や実施方法を検討したうえで、 音楽レスナーや高校の音楽指導教員を対象とした実効的な進学説明 会を開催する。 ⑦在学生との連携強化: 在学生を「広報大使」として位置づけ、本学部の教育に対する 満足度を高めたうえで、彼らの出身校・恩師等の訪問活動を活性 化する。 (2)広報活動 ① オープンキャンパス、受験講習会:高校生の体験型情報収集の場としてのオープンキ ャンパスや受験講習会の重要性を再認識し、更なる充実・強化を図る。 ② ブランドイメージの高度化:モスクワ音楽院教員をはじめとする卓越した本学教員に よるレスナー支援や公開公演・公開レッスンなどの頻度・内容を強化する。 ③ 音楽文化啓発活動の推進:定期演奏会をはじめとする各種演奏会活動への支援を強化 し、「作陽の音楽力」をアピールする。 ④ Web を活用した「作陽の音楽力」の発信:作陽の音楽人による優れた演奏活動を動画 として Web(YouTube など)上に広く発信する。 ⑤ 音楽コンクール出演の奨励と支援:学生・教員の音楽コンクール出演の奨励・支援を 通じて、本学の知名度向上を図る。 ⑥ 外国人留学生招致活動の推進:既存の海外交流協定校との情報交換を進め、連携を強 化するとともに、新たな協定校を開拓し、本学への招致留学生数の増加を図る。 2)就職支援 7 大学に対する社会的評価は、「教育力」の成果としての「就職状況(就職率や就職先)」 によって規定される。この認識のもとに、本学部の就職支援機能のさらなる強化を図り、 志願者獲得に結びつける。 (1)就職支援活動の強化・改善 ① 人間力・社会人力の育成強化:建学の精神に基づき、「挨拶」「掃除」「合掌」の精 神の体得を徹底し、就職に向けて人間力・社会人力の育成強化を進める。 ② アドバイザー制度:学生個々の「卒業後の希望進路」を入学時から経常的に調査・把 握し、担当アドバイザーがその内容や変化に応じてきめ細かく支援する。 ③ 教員採用試験対策の強化:教員志望学生に対する支援システムの整備と支援教員への 支援を強化する。 ④ 就職のための学習時間の確保:就職に向けた学習時間を確保するために、演奏会をは じめとする諸活動の妥当性について点検し、適正化を図る。 (2)進路開拓 ① 演奏家求人情報の収集機能の強化:交響楽団をはじめとする演奏家募集情報を進路支 援室と学部教員が連携して収集する。 ② 音楽系求人情報の収集機能の強化:楽器店、音楽教室などの音楽系事業体への就職推 進のための開拓・訪問活動等を強化する。 (4)平成 27 年度の主な演奏・音楽活動 音楽学部は各種の音楽活動を通じて本学の独自性とその存在をアピールしてきている。平 成 27 年度は下記の事業を展開して本学と地域社会との連携・協働を進め、相互の活性化を図 る。 1) 学内演奏会:管弦楽団定期演奏会、ウインド・フィルハーモニー演奏会、オペラ研究 発表会、ウインド・オーケストラ、弦楽合奏演奏会、ファカルティー・コンサート、シ リーズコンサート、日本伝統芸能・邦楽演奏会、ほか 2) 学外演奏会:岡山シンフォニーホール、ルネスホール等における演奏会、各種新人演 奏会ほか 3) 学外機関との連携事業: (1)演奏会:倉敷館コンサート、玉島市民交流センター(湊ホール)ほか (2)インターンシップ事業:倉敷市、総社市、岡山シンフォニーホール、ほか (3)高大連携事業:岡山城東高校、ほか 4) 海外提携校との連携事業:モスクワ音楽院提携事業、大連大学研修生受入事業、瀋陽 音楽院協力事業、ヴェルディ音楽院友好協定事業、海外研修旅行(モスクワ・ミラノ)、 ほか Ⅱ.目的・計画の進捗状況(学生募集を含む) (1)【学部機能の向上】 1)教育機能:カリキュラムの充実、系統的な教育課程の構築に向けた活動 演奏家、音楽教員、音楽指導者、一般企業等を目指す「4つのスタディープラン」を柱 8 にカリキュラムや授業内容の見直しを行っている。履修系統図を作成するとともに、科目 名に付される数字、記号の整備にも努める他、履修指導の充実にも注力している。 2)研究機能:授業の充実に向けた研究の充実、研究成果の蓄積 教員各自が担当授業の充実に向けた研究を進めており、その成果を教育研究実績報告書 として著し、公刊・蓄積するべく、準備を進めているところである。専修実技試験の学生 へのコメントを採点者全員が記載し学生に改善点を解りやすく示す試みを導入して 2 年目 になるが、指導教員が他の教員のコメントに目を通すことにもなり、教員自らの指導法改 善への気付きにもなっている。 3)社会貢献機能:COC事業と連携する地域貢献活動 教員・学生ともに、演奏会、公開講座、出張レッスンなどの音楽活動をCOC事業(「知 (地)の拠点事業」)と連携して展開し、学生の主体的活動や体験学習を支援するととも に、地域の活性化に貢献している。学生が学外のフィールドで活動を展開することで予測 を超えて成長し、公的機関からの依頼も増え続けている。 4)学生募集機能:学生確保に向けた募集機能の強化に向けた活動 学部の全ての教員および組織体が定員充足に関する危機意識を共有し、学内外の関係者 と連携して、中学・高校の音楽教員やレスナー等との関係性を拡充・強化し、定員充足率 100%に向けた改善を図るべく活動を行っている。 オープンキャンパス、音楽講習会、大学見学会、高校吹奏楽指導、吹奏楽楽器別クリニ ック、演奏会付説明会、高校訪問、高校吹奏楽部パンフレット頒布会、同窓会主催演奏会 への支援等、入試広報室と共同し多岐にわたる活動を充実させた結果、昨年比 17 名増の 49 名の新入学生(定員充足率 81.7%)となった。 (2)【人間力の向上】 1)精神力: アセンブリーアワーでの学長法話への学生レポートは、生かされていることへ の感謝の言葉と、自身を取り巻く恵まれた環境に置いてくれた家族への感謝の言 葉や精進を決意する言葉が、回を重ねる毎に増えていく。また、多様な実践的演 習やボランティア活動等を通じて、建学の精神が体得され、意欲、忍耐力、向上 心、自己統制力などの向上が図られている。 2)知力: 学生の学力の向上を図るため、基礎的な知識と思考力の高め方を、教員が学習方 法も含めて創意工夫のある授業を行っており、その成果は各種採用試験合格率に 反映されている。 3)社会人力: 授業における対話や交流の機会を増やし、コミュニケ-ション技能や対人関係 技能の向上を図るとともに、COC事業に代表される学外フィールドワークを 通じて社会的ルール、マナー等に関する学習が促進されている。 (3)平成 27 年度における学生募集計画と就職支援 1) 学生募集計画 音楽大学進学志望者の大多数は当該大学関係者(教員、卒業生、在学生、縁故者等)との「関 9 係性(個人的関わり)」によって志望校を選択する。この「関係性」の強化・開拓こそ「志願 者確保」に向けた本質的課題である、との認識を大多数の教員が共有して取り組んだ結果、志 願者数の向上が見られた。 (1)募集活動: 平成 27 年度は、過去の訪問活動の資産を活かすとともに、音楽系大学・学 部志願者や本学部志願者の特性に応じた募集活動を展開した。 ①募集活動の通年化: 例年のように年間を通じた募集活動を展開した。 ②訪問先の分類と焦点化: 入試広報室、学生募集担当参与等との連携をさらに強化し、 実績に基づく意見交換を行い、より効果的な訪問を依頼した。 ③吹奏楽部訪問活動の強化: 中学校・高校の吹奏楽部を標的とした「出前レッスン」「出 前クリニック」などの活動を強化した。加えて高校吹奏楽部 でのパンフレット頒布会を多数回開催した。 ④レスナーとの関係性の強化: レスナーとの関係性を強化するために、レスナーが開催 する発表会等やレッスン会や研修会へ支援を多数回実施し た。 ⑤同窓会・同窓生との連携強化: 志願者に本学を推薦する者の中核を占める「本学部卒 業生」との関係性を強化するため、同窓会への支援依頼 の挨拶や同窓会支部主催の演奏会への支援、パンフレッ ト設置依頼等を行った。 ⑥進学説明会の強化: 過去の志願実績に基づき、訪問地域や実施方法を検討したうえで、 音楽レスナーや高校の音楽指導教員を対象とした実効的な演奏会、 公開レッスン付進学説明会を開催し、好評を得た。 ⑦在学生との連携強化: 在学生の中からアンバサダーを数名選出し、SNS を活用した広 報活動を開始した。本学部の教育に対する満足度の高さを在学生 が絶え間なく発信できるよう、教員が一丸となってさらに尽力す る。 (2)広報活動 ① オープンキャンパス、受験講習会:高校生の体験型情報収集の場としてのオープンキ ャンパスや音楽講習会の重要性を再認識し、更なる充実・強化を図った。オープンキャ ンパスでは、『未来咲くよう』コーナーで願った進路を実現した4年生の演奏と体験談 を披露しインパクトを持たせることができた。『トライアルレッスン』コーナーでは、 楽曲の捉え方や練習方法、受験・コンクール対策等の不安解消が可能な短時間レッスン を実施し参加者のテンションを上げて音楽講習会に繋いでいった。 ② ブランドイメージの高度化:モスクワ音楽院教員をはじめとする卓越した本学教員に よるレスナー支援や公開公演・公開レッスンなどの頻度・内容を強化した結果、モスク ワ音楽院特別演奏コースの入学生が 10 名(昨年比 5 名増)と倍増した。 ③ 音楽文化啓発活動の推進:定期演奏会をはじめとする各種演奏会活動への支援を強化 し、「作陽の音楽力」をアピールできた。特に、藤花楽堂および総社市民会館での第九 10 演奏会は、いずれも大盛況であった。 ④ Web を活用した「作陽の音楽力」の発信:作陽の音楽人による優れた演奏活動が動画 として Web(YouTube など)上に既に発信されているが、さらに豊富な素材の提供を求め ていく。 ⑤ 音楽コンクール出演の奨励と支援:各種音楽コンクールでの学生の活躍は目覚しかっ た。奨励と支援をさらに充実させていく。 ⑥ 外国人留学生招致活動の推進:既存の海外交流協定校との情報交換を進め、連携を強 化している。27 年度は新たな協定校の開拓には至らなかったが、本学への招致留学生数 の増加を図るために、鋭意情報収集に努める。 2)就職支援 大学に対する社会的評価は、「教育力」の成果としての「就職状況(就職率や就職先)」 によって規定される。この認識のもとに、本学部の就職支援機能のさらなる強化を図り、 志願者獲得に結びつけるよう努めた。 ① アドバイザー教員が担当する学生個々の「卒業後の希望進路」に応じた支援を進める こととし、就職率 100%を目指したが、最終的に平成 27 年度末における就職率は 86%、 本学大学院への進学者は 3 名、チャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院への留 学者 1 名、 ピアノ専修を卒業した 1 名が本学モスクワ音楽院特別演奏コースに進学した。 内訳は、教員 9 名、演奏家 3 名、音楽講師 4 名、一般企業 16 名、病院等 9 名、就職活 動進行中 6 名、留学進学への勉強等 21 名であった。 ② 教職希望者についての課題 「教育実習」履修者 18 名うち、教職希望者 11 名うち、教諭 1(広島県)、常勤講師 8 名 (1 名は進学,1 名は一般企業) 既卒者の合格者は、次のとおりとなっている。 岡山県 高音 1 中音 1 小 2 広島県 高音 1 中音 3 特支(音)1 鳥取県 中音 1 愛媛県 高音 1 長崎県 中音 1 鹿児島県 高音 1 大阪府 中音 1 27 年度の新たな取り組みとして、 ・8 月の二次試験対策講座に,和楽器(箏)を取り入れた。 ・同じく上記対策講座に卒業生に積極的に呼びかけて参加を促した。 (近年の卒業生 6~7名が参集した) ・同講座に、意欲のある 3 年生も参加させた。 ・定期模擬試験については、意欲のある者は 1 年生からでも受験するよう促した。 ・教職対策室を食文の学生にも開放したところ、栄養教諭受験者などかなり意欲的 11 な学生が訪ねてくるようになり、音楽学生も刺激を受けることになった。 昨今、免許だけ取得しようとする学生は少ないが、模試や対策講座を積極的に利用 し本気で合格を目指す者と、教職は希望しながら現役合格は到底無理だからと最初か ら講師採用を希望する者の二極化が激しい。後者については、練習や費用を理由に模 試を受験せず、とりあえず採用試験を受験するため、当然結果はついてこない。こう いった意思表明、受験準備開始時期が遅い学生への指導、支援を如何に行うかが今後 の課題である。 ③ 演奏家求人情報の収集機能の強化:交響楽団をはじめとする演奏家募集情報を進路支 援室と学部教員が連携して収集に努め、受験を支援したが、実技試験もしくは一般教養 のいずれか一方が採用基準を満たさない者が少なくなかった。こうした偏りを早期に点 検評価して支援するシステムの整備が喫緊の課題である。 他方、陸上自衛隊音楽隊一般曹候補生 1 名、山口県警察音楽隊 1 名(嘱託) 、京都市消 防音楽隊 1 名(嘱託)等の成果もあがった。採用試験に対応するための一般教養科目、 英語などの科目群の充実・強化を進めたことによるものである。 ④ 音楽系求人である楽器店、音楽教室などの音楽系事業体への就職は、音楽講師として 4 名が 就職した。 ⑤ 一般企業就職に向けた人間力・社会人力の育成強化:建学の精神と併せて、 「3 つの 行い」の体得を徹底し、就職に向けて人間力・社会人力の育成強化を進めた。卒業生 やその就職先の関係者の多くが「作陽で育てられた人間力」を高く評価しており、日常 的なその奨励と体得が展開された成果といえよう。平成 27 年度卒業生のうち一般企業 や病院・福祉施設等に就職した者は 25 名であった。 (4)平成 27 年度の主な演奏・音楽活動 音楽学部は各種の音楽活動を通じて本学の独自性とその存在をアピールしてきている。 平成 27 年度は下記の事業を展開して本学と地域社会との連携・協働を進め、相互の活 性化を図った。音楽愛好家はもとより、高校教員、生徒の来場が目立ってきている。教 育・音楽文化の拠点としての誇りと自覚をもち、演奏・音楽活動の質量の向上に努めね ばならない。 平成 27 年度 日付 曜日 会場 入場者数 演奏会実績 タイトル 内容 5月8日 金 倉敷館 55 倉敷館コンサート(1) サックス四重奏 5 月 15 日 金 倉敷館 64 倉敷館コンサート(2) ピアノデュオ 5 月 22 日 金 倉敷館 64 倉敷館コンサート(3) オーボエ&サックス 5 月 27 日 水 聖徳殿 68 モスクワ音楽院特別演奏コース学内公開演奏会Ⅰ モスクワ音楽院特別演奏コース在学生による演奏会 5 月 29 日 金 倉敷館 75 倉敷館コンサート(4) サックス四重奏 6月5日 金 倉敷館 77 倉敷館コンサート(5) 木管五重奏 6 月 12 日 金 倉敷館 90 倉敷館コンサート(6) 通算 100 回公演記念 12 クラリネット&ピアノ 6 月 19 日 金 倉敷館 83 倉敷館コンサート(7) ピアノ&箏 6 月 26 日 金 倉敷館 71 倉敷館コンサート(8) サックス四重奏 7月3日 金 倉敷館 68 倉敷館コンサート(9) 金管五重奏 7 月 10 日 金 倉敷館 85 倉敷館コンサート(10) ピアノデュオ 7 月 12 日 日 1 号館 125 室 97 第 4 回作陽サクソフォンアンサンブル サマーコンサート 7 月 13 日 月 野外音楽堂 - 作陽トロンボーンアンサンブル第 23 回サマーコンサート ファンファーレ、フライミートゥーザムーン 7 月 15 日 火 聖徳殿 73 モスクワ音楽院特別演奏コース学内公開演奏会Ⅱ モスクワ音楽院特別演奏コース在学生による演奏会 7 月 17 日 金 倉敷館 中止(台風) 倉敷館コンサート(11) クラリネット四重奏 7 月 20 日 月・祝 聖徳殿 67 室内楽 IA・IIA(ピアノ)成果発表会 連弾や 2 台ピアノの名曲を演奏し、前期の成果を発表する ファルカシュ・ガーボル(ピアノ) ミニコンサート&公開レッ ファルカシュ・ガーボル(リスト音楽院教授)によるミニコンサ 7 月 21 日 火 聖徳殿 114 スン ートとピアノ専修学生 1~2 名の公開レッスン 一般の方にも聞いてもらいやすいようなポップス系の曲。2~8 重 奏などの様々なアンサンブルの形態での演奏 〈学部〉モーツァルト作曲「フィガロの結婚」より 7 月 22 日 水 聖徳殿 70 オペラ演習 前期発表会 〈大学院〉プッチーニ作曲「ラ・ボエーム」より 7 月 23 日 木 2 号館 202 室 - ピアノ伴奏演習 前期発表会 前期授業内で修得した楽曲 7 月 24 日 金 倉敷館 85 倉敷館コンサート(12) サックス四重奏 バッハ/トッカータ ハ短調 BWV911 7 月 27 日 月 聖徳殿 2015 作陽ファカルティコンサートⅠ ベートーヴェン / ソナタ第 26 番 Es-dur Op.81a「告別」 重利和徳 ピアノリサイタル シューマン / 謝肉祭 Op.9 113 ラヴェル / ラ・ヴァルス 室内楽(Pf)履修者と賛助出演者による 2 台ピアノ、連弾の演奏 7 月 29 日 木 聖徳殿 35 室内楽(Pf)研究発表会 MILESTONE CONCERT Ver.夏 8月5日 水 1 号館 125 室 22 作陽音楽短期大学公開講座 羽山准教授による音楽講座 8月5日 水 聖徳殿 76 ヴォーカルサマーコンサート 歌曲、アリア 8 月 10 日 月 聖徳殿 120 大学院サマーコンサート 大学院生によるサマーコンサート 9 月 22 日 火・祝 藤花楽堂 275 作陽ウインドアンサンブル第 26 回定期演奏会 9 月 25 日 金 藤花楽堂 141 ティモシー・カーター クラリネットリサイタル ~オペラと 10 月 2 日 金 倉敷館 75 倉敷館コンサート(13) 金管五重奏 10 月 7 日 水 聖徳殿 93 平成 27 年度 平成 27 年度 特待生(1,2年生)によるコンサート 10 月 9 日 金 倉敷館 115 倉敷館コンサート(14) オーボエ&箏 10 月 10 日 土 聖徳殿 103 フルートフェスティバル Mozartsymphony No.25 g-moll kv.183 ピアノフェスティバル ~スタインウェイ リニューアルを記念 大講義室(1-125)のスタインウェイを使用した、ピアノソロ、デ 10 月 11 日 日 大講義室 141 して~ ュオ、アンサンブル等による多彩なプログラム サックス四重奏 会 2015 作陽ファカルティコンサートⅡ ロマンス~ 特待生コンサート(1、2年生) 10 月 16 日 金 倉敷館 85 倉敷館コンサート(15) 10 月 17 日 土 藤花楽堂 278 デザミ ド ミュジク&吹奏楽 演奏会 他 アンサンブルと吹奏楽の演奏会。短期大学の学生・教員による演 奏会 10 月 20 日 火 聖徳殿 146 10 月 21 日 水 聖徳殿 104 作陽弦楽合奏団 第 4 回定期演奏会 平成 27 年度 特待生コンサート(3、4 年生)&コンクール入 J.S.Bach Brandenburg Concerto No.2 平成 27 年度 特待生(3,4 年生)および昨年コンクールに入賞 賞者コンサート した学生によるコンサート 10 月 23 日 金 倉敷館 97 倉敷館コンサート(16) フルート四重奏 10 月 27 日 火 大講義室 81 第 32 回 作陽 Music Gallery 電子オルガンを中心とする、ソロ・アンサンブル演奏 10 月 30 日 金 倉敷館 91 倉敷館コンサート(17) クラリネット四重奏 11 月 6 日 金 倉敷館 83 倉敷館コンサート(18) オーボエ&ピアノ 11 月 7 日 土 聖徳殿 88 EARNEST CONCERT ピアノ独奏・2 台ピアノ、連弾、管弦打楽器等による多彩な演奏 会 13 11 月 8 日 日 聖徳殿 93 Le Jardin du Son ~音の庭~ ピアノソロ、アンサンブルなどによるプログラム 11 月 8 日 日 藤花楽堂 178 演奏系吹奏楽研究発表会 演奏系吹奏楽履修生による吹奏楽研究発表会 11 月 10 日 火 大講義室 - 第 28 回トランペットアンサンブル定期演奏会 トランペットだけを使った普段なかなか見ることができない演奏 会 11 月 13 日 金 倉敷館 51 倉敷館コンサート(19) サックス四重奏 11 月 17 日 火 聖徳殿 105 オペラ演習発表会 11 月 18 日 水 聖徳殿 82 モスクワ音楽院特別演奏コース学内公開演奏会Ⅱ モスクワ音楽院特別演奏コース在学生による演奏会 11 月 20 日 金 倉敷館 68 倉敷館コンサート(20) ピアノデュオ 11 月 21 日 土 聖徳殿 95 EARNEST CONCERT ピアノ独奏、管弦打楽器等による多彩な演奏会 11 月 21 日 土 藤花楽堂 130 第 30 回 作陽サクソフォン オーケストラ演奏会 大学院・オペラ研究員によるオペラ発表会。「ラ・ボーエム」(ハ イライト) サクソフォンオーケストラ版に編曲されたクラシック曲を演奏。 中高生とも共演 11 月 22 日 日 藤花楽堂 269 11 月 25 日 水 藤花楽堂 72 第 6 回作陽 JWA こども吹奏楽団定期演奏会 作陽 JWA こども吹奏楽団の定期演奏会 2015 作陽ファカルティコンサートⅢ 山下耕司、矢内直行教授の他本学作曲教員の作品演奏 第 38 回「作品の夕べ」 11 月 27 日 金 倉敷館 84 倉敷館コンサート(21) 11 月 28 日 土 藤花楽堂 177 第 28 回日本伝統芸能・邦楽演奏会 さくよう歌舞座 箏・三弦による邦楽演奏会 教育系吹奏楽授業研究発表演奏会 教育系吹奏楽履修生による吹奏楽研究発表会および作陽マーチン マーチングバンド Drum&Brass Corps "Musica" グバンド Drum&Brass Corps”MUSICA”による研究発表会 サックス&ピアノ 11 月 29 日 日 藤花楽堂 金管五重奏 271 12 月 4 日 金 倉敷館 62 倉敷館コンサート(22) 12 月 6 日 日 藤花楽堂 307 作陽パーカッションアンサンブルコンサート 打楽器を中心とした、クラシックのアレンジ曲や打楽器アンサン ブル曲のオリジナル曲を演奏 12 月 7 日 月 1 号館 125 室 186 安倍圭子トークライブコンサート 安倍圭子特任教授によるコンサート 12 月 9 日 水 聖徳殿 60 弦楽器室内楽研究会 Mendelssohn OKETEE 他 12 月 11 日 金 倉敷館 94 倉敷館コンサート(23) クラリネット&ピアノ 12 月 18 日 金 倉敷館 73 倉敷館コンサート(24) サックス四重奏 12 月 20 日 日 藤花楽堂 451 第 48 回作陽管弦楽団定期演奏会 G.シベリウス /交響詩「フィンランディア」作品 26 L.v.ベートーヴェン/ 交響曲 第 9 番 ニ短調 作品 125 2015 作陽ファカルティコンサートⅣ 12 月 22 日 火 聖徳殿 206 本学長瀬敏和教授によるサクソフォンリサイタル 長瀬敏和 サクソフォンリサイタル 1月7日 木 聖徳殿 50 室内楽(木管)研究発表会 室内楽(木管)履修生による研究発表会 J.S.バッハ/パルティータ イ短調 BWV.1013 1月8日 金 聖徳殿 2015 作陽ファカルティコンサートⅤ C.P.E.バッハ/ソナタ イ短調 森圭吾 フルートリサイタル A.ヒナステラ/デュオ ヴァンサン・ダヴィット 世界で活躍するヴァンサン・ダヴィット氏によるミニコンサート 139 J.M.ダマーズ/トリオ サクソフォンミニコンサート&公開 1 月 11 日 月 聖徳殿 101 レッスン &公開レッスン 1 月 12 日 月 聖徳殿 29 室内楽(金管)研究発表会 室内楽(金管)履修者による研究発表会 1 月 13 日 水 聖徳殿 45 室内楽(弦楽器)研究発表会 ・Beethoven / Septett ・Dvorák / Piano Trio "DUMKY" 1 月 14 日 木 大講義室 5 ピアノ伴奏演習 後期発表会 ピアノ伴奏演習履修者による発表会 1 月 18 日 月 聖徳殿 52 室内楽(Pf)研究発表会 室内楽(Pf)履修者による研究発表会 1 月 19 日 火 聖徳殿 74 室内楽(Sax)研究発表会 1 月 20 日 水 聖徳殿 63 モスクワ音楽院特別演奏コース学内公開演奏会Ⅲ 1 月 21 日 木 藤花楽堂 147 室内楽(Sax)履修者による研究発表会。サクソフォーン四重奏の アレンジ曲やオリジナル曲を演奏。 モスクワ音楽院特別演奏コース在学生による演奏会 2015 作陽ファカルティコンサートⅥ 本学羽山弘子准教授によるソプラノリサイタル 羽山弘子 ソプラノリサイタル 1 月 22 日 金 聖徳殿 30 室内楽(Pf)研究発表会 MILESTONE CONCERT Ver.冬 14 室内楽(Pf)履修者と賛助出演者による 2 台ピアノ連弾の演奏会 1 月 22 日 金 1 月 22 日 金 藤花楽堂 48 金管合奏研究発表会 金管合奏履修生による研究発表会 40 第 10 回音楽デザイン専修 作品発表会「ミライヘノトビラ」 藤花楽堂スタ 音楽デザイン専修生によるオリジナルミュージックビデオ作品発 ジオ 表会 〈合唱〉“夢みたものは”(木下牧子 作曲)他 1 月 23 日 土 藤花楽堂 115 合唱・重唱・オペラ演習発表会(合唱・重唱) 〈重唱〉バロックオペラ・モーツァルトのオペラより 1 月 31 日 日 藤花楽堂 546 くらしき作陽大学ウインド・フィルハーモニー特別演奏会 宮川彬良氏 指揮による特別演奏会 2 月 12 日 金 藤花楽堂 111 大学院ハーフリサイタル 大学院生によるハーフリサイタル 2 月 13 日 土 聖徳殿 53 第 20 回作陽ホルンアンサンブル定期演奏会 クラシック等 各小編成、大編成 2 月 20 日 土 藤花楽堂 63 大学院修了演奏会 大学院生による終了演奏会 2 月 21 日 日 藤花楽堂 73 大学院修了演奏会 大学院生による終了演奏会 2 月 21 日 日 聖徳殿 49 作陽ユーフォニアム&テューバアンサンブルコンサート 第二組曲、火の鳥 他 2 月 23 日 火 聖徳殿 30 クラリネットアンサンブル クラリネット専攻生によるアンサンブルコンサート 2 月 25 日 木 湊ホール 128 Music Incubation in 玉島 第 3 回作陽音楽コンクール入賞者によるコンサート 3月5日 土 藤花楽堂 127 ALL☆STAR Brass Band 定期演奏会 英国式ブラスバンド(サークル)による演奏会 3月5日 土 大講義室 90 音楽療法専修生による卒業演奏会 音楽療法で使用する曲など演奏。会場参加型の演奏会。 3月6日 日 藤花楽堂 82 作陽トロンボーン アンサンブル 第 24 回演奏会 3 月 12 日 土 藤花楽堂 145 平成 27 年度 卒業・修了演奏会 平成 27 年度に卒業・修了する優秀者による演奏会 3 月 13 日 日 藤花楽堂 199 平成 27 年度 卒業・修了演奏会 平成 27 年度に卒業・修了する優秀者による演奏会 ・ファンファーレ ・国分寺 ・フライミートゥーザムーン くらしき作陽大学・作陽音楽短期大学声楽フェスティバル 3 月 16 日 水 藤花楽堂 470 モーツァルト/オペラ「フィガロの結婚」 オペラ公演「フィガロの結婚」 ≪食文化学部≫ Ⅰ.食文化学部運営にあたっての基本方針 (1)新規事業の立ち上げ 大学内外に向けて食(栄養学)を背景として予防医学の推進を目指し、くらしき作陽大学 食文化学部の方向性のさらなる可視化を図る。 給食を生きた教材とした食育の推進 1) くらしき作陽大学附属認定こども園の食育推進と実践(平成 25 年 5 月給食開始) 2) さくようヘルスケアレストランの開設(平成 25 年 5 月給食開始) (2)食文化学部重点目標の達成 1) 建学の精神を理解して「食文化学部力(活力) 」強化のために、更なる前進へ向けて 挑戦する。 ① 建学の精神を理解する:1 年生のアドバイザーはもとより他の教員も時間の許す 限りアセンブリーアワーに出席し学園長の法話を聞く。 学生のレポートを学科で回覧し学生がどのように理解しているかを知る機会とす る。 ② 建学の精神を実践する:人間力のある社会人の育成に努める学士力の保証 基礎科目・専門科目(キャリア教育を含む)の連携をはかり学士力および専門 職業人としての質保証を図る。 15 丁寧な教育をする。教員が教育力をつけて、わかりやすくかつ実力のつく教育 ができる。 ③ 養成課程としての使命を果たす。免許保持者(管理栄養士・栄養士)に値する専 門家としての質保証を図る。 (3)組織力の活性化: 「一人はみんなのために、みんなは一人のために」 1) 学科、学部の壁を越えて学部力、大学力強化のためにチーム力の強化を図る。 各学科の特殊性を発揮しながら各学科の組織力が強化され、2学科連携のもと、学 部一体となって学生の教育に当たることにより学生の満足度を上げる。 学生が自分の将来像を描けるようにカリキュラムを精査しながら体系的な改善をは かる。 ① 栄養学科は、管理栄養士養成課程としての使命を果たす。臨地実習への取り組 みと国家試験対策の更なる推進に努める。 現代食文化学科は、改組(平成 23 年度)5 年目にあたり、目指すべき人材育成 ② に向けて各教員が知恵を出し合い実力の保証される学生教育を行い新学科の社会 的認知度をさらに高める工夫をする。 ③ 教育目標達成のために、学生や教員間で学生情報や教育内容(情報)の共有によ り相互連携の図れる組織となる(科目間連携、アドバイザー連携)。 ④ 教員各自が自主的な発想のもと建設的な意見を述べ合い、学生や教員が活力ある 教育環境のもとで飛躍できるよう努力する(教授会、学科会議、委員会) 。 (4) 連携の強化:大学力を高めるために学部の持つ総合的な知的財産を発揮し、教育およ び地域貢献に有効にその力を発揮するようにチーム力を強化する。 1)商品開発交流研究センターと地域連携 ① くらしき作陽大学食育連携の実施、食育の推進と附属認定こども園の給食提供 ② くらしき作陽大学食育推進のためのさくようヘルスケアレストランの運営 ③ 各種講演会、地域イベントへの積極的参加 ④ ハロークッキング(TV 放送)での 500kcal 台バランスメニューの紹介と全 36 メ ニューを掲載したレシピ本の発刊(平成 28 年 3 月 31 日) Ⅱ.平成 27 年度の主な事業の目的・計画 (1)事業の目的 学士力・人間力を醸成し、社会人・専門職業人として社会に役立つ人材を育成する。 (2)事業計画 1) 学年進行に伴いカリキュラムの中に進路希望に応じた授業科目を充実させる。 臨地・校外実習、学外実践研修、インターンシップなどの充実。 現代食文化学科 ① 給食管理校外実習Ⅰ(食と健康コース) 平成 27 年 9 月 7 日(月)~10 月 5 日(月)のうち 5 日間、倉敷市、岡山 市および近隣の小学校、給食センター、17 施設、42 名参加。 16 報告会:平成 27 年 10 月 19 日(月) ② 給食校外実習Ⅱ(食と健康コース) 平成 28 年 2 月 1 日(月)~2 月 13 日(土)のうち 5 日間、倉敷市、岡山 市および近隣の保育園、福祉施設、病院、事業所、13 施設、17 名参加。 報告会:平成 28 年 2 月 22 日(月) ③ インターンシップ・学外実践研修Ⅱ 報告会:平成27年10月21日(水)、口頭発表 14名、ポスター発表10名 栄養学科 ① 給食管理校外実習 平成 27 年 6 月 22 日(月)~29 日(月)のうち 5 日間、岡山市、倉敷市及 び近隣の小学校、給食センター、共同調理場 25 施設、63 名参加。 ② 公衆栄養学校外実習 平成 27 年 8 月 24 日(月)~12 月 4 日(金)のうち 5 日間、県外(島根、 香川) 、5 施設 7 名。平成 27 年 11 月 30 日(月)~5 日(金)の期間、県内 保健所等 10 施設、34 名参加。 ③ 給食経営管理校外実習 平成 27 年 11 月 30 日(月)~12 月 4 日(金)の期間、20 施設、46 名参加。 ④ 臨床栄養学校外実習 平成 27 年 10 月 26 日(月)~12 月 18 日(金)の期間、病院 26 施設、84 名参加。 平成 27 年度栄養学科臨地校外実習学内報告会(給食経営管理実習・臨床栄 養実習・公衆栄養学実習)平成 28 年 1 月 13 日(水)9:30~15:20、 場所:6 号館 102 号室、フリースペース 2) フードコーディネートコースの社会的認知度を高めるために、あらゆる機会に、対 外的なフードコーディネーターモデルを発表していく。オープンキャンパス、ヘルス ケアレストランでの食環境デザイン、フードプラニング、器と料理に関する実習、附 属認定こども園の給食。 ① 模擬授業:5/22 興陽高校、9/30 善通寺第一高校、10/1 琴平高校、10/20 井原 高校、11/26 瀬戸南高校、12/12 倉敷南高校、12/16 倉敷中央高校、12/17 丸亀 城西高校、3/9 就実高校 ② 高等学校教員(家庭科・商業科)対象講座「健康に役立つ乳酸菌とその発酵 利用」開催、平成 27 年 8 月 5 日(水)、参加教員 19 名(岡山県、香川県) ③ 各種対外行事 ・平成 27 年 6 月 23 日(火) :第 2 回「倉敷みらい講座」、地域とともに取り組 む備蓄と炊き出し、COC 採択事業 ・平成 27 年7月 2 日(木):「ヘルスケアレストラン(七夕イベント)」、玉島 栄養改善協議会員・倉敷市民 50 名、学生・教職員 50 名、COC 採択事業 17 ・平成 27 年 7 月 10 日(金)~9 月 30 日(水) :「倉敷アフタヌーンティー」 に出品(メニュー) 、COC 採択事業 ・平成 27 年7月 26 日(日) :「玉島ハーバーフェスティバル」に於いて開発商 品を販売、COC 採択事業 ・平成 27 年 9 月 6 日(日):第 35 回真備地区食育栄養まつり、来場者 250 名 ・平成 27 年 11 月 15 日(日) :第 8 回「倉敷みらい講座」、食と健康講座~創 作食品の説明と試食~、COC 採択事業 ④ オープンキャンパス参加者数増加 45 名(H27)←40 名(H26)←32.5 名(H25)←16 名(H24) 3) 学生生活を豊かなものと出来るよう教育環境の整備をするためにアドバイザーによ る個人面談の実施、オフイスアワーのユニパへの掲示などを行った。 4) 高等学校、地域社会との交流、連携活動の推進:専門職種の認知度を上げるために 積極的に連携事業を進める。さくようヘルスケアレストランの開放、附属認定こども 園の給食実施と食育活動、商品開発交流研究センターと地域連携。 5) 栄養学科の目標及び達成状況 管理栄養士養成課程としての使命を果たす。免許取得者の質保証を図る。 栄養教育者としての人間力の向上・専門職業人としての自覚ある社会人となる。 ① 質の担保された入学定員を充足させる(目的意識の明確な入学者の確保) 。 平成 27 年度入学生 85 名を達成。 ② 学生生活の支援の充実を図り、休退学者を減少させる。 平成 27 年度(平成 28 年 3 月 1 日現在)退学者 計 6 名、休学者 6 名 ③ 学生が管理栄養士になるという強い目的意識を持続できる環境・カリキュラ ムの整備。 1 年生:導入教育として管理栄養士についての認知、専門職業人として職業倫理 感を認知する。 2 年生:専門科目への導入、充実。 3 年生:臨地実習・体験による専門職業人としての再確認、就業力育成。 4 年生:就業力育成、専門職業人としての総合力の強化(国家試験合格) 。 ④ 管理栄養士国家試験対策の充実 1 年生:国家試験模擬試験受験(年 3 回、ノート作成、アドバイザー懇談、ポ ートフォリオ作成) 。 2 年生:国家試験模擬試験受験(年 3 回、ノート作成、アドバイザー懇談、ポー トフォリオ作成)。 3 年生:国家試験模擬試験受験(年 3 回、ノート作成、アドバイザー懇談、ポー トフォリオ作成)。 4 年生: 国家試験対策の充実と個別対応の方法を検討しながら実施。 ⑤ 栄養教諭1種免許取得へ向けて教育科目の充実 18 栄養教諭教育実習 平成 27 年 9 月 7 日(月)~11 日(金)の期間、栄養学科・現代食文化学科 3・4 年生、7 施設、16 名が参加。 栄養教諭教育実習報告会 平成 27 年 10 月 15 日(木)13:25~14:55、6 号館 316 号室 栄養教諭・学校栄養職員採用試験対策フォローアップ講座 平成 27 年 11 月~平成 28 年 7 月(11 月~1 月はプレ講座)、栄養学科・現 代食文化学部 3,4 年生受験希望者対象、原則日曜日に実施する。 平成27年度実績 最終合格者 岡山県栄養教諭 1 名(栄養学科4年生) 埼玉県栄養教諭 1 名(栄養学科4年生、辞令交付式の総代に選ばれた) 兵庫県栄養教諭 4 名(2 名 栄養学科4年生、2 名 既卒者) 高知県栄養教諭 1 名(既卒者) 1次合格者 計 13 名(8 名(栄養学科4年生、重複者あり)、5 名 既卒者) 栄養教諭・学校栄養職員採用試験対策フォローアップ講座 平成 27 年 11 月~平成 28 年 7 月(11 月~1 月はプレ講座)、栄養学科・現 代食文化学部 3,4 年生受験希望者対象、原則日曜日に実施する。 ⑥ 管理栄養士、栄養教諭など希望する専門職の進路への就職率向上を支援する。 6) 現代食文化学科 の目標及び達成状況 学年進行に伴いカリキュラムの中に進路希望に応じた授業科目を充実させる。 ① 食と健康コースは栄養士養成課程としての質保証の外部評価として全国栄養士 養成施設協会実施の栄養士実力認定試験を受験し A ランク 90%以上とする。 栄養士課程の総合学習として食文化演習を位置づけ3年生の前期に開講する。 栄養士実力認定試験(12/13)は、48 名(3 年生全員を含む)が受験し、全員が A ランクを取得した。 100%(H27)←96.1%(H26)←93%(H25)←85.4%(H24)←73.3%(H23)←36.7%(H22) ② フードコーディネートコースは文部科学省後援の家庭料理技能検定試験を全員 受験する。1年生4級(合格率 100%を目指す) 、2年生3級取得受験希望者(合 格率 70%を目指す) 。フードコーデイネーター資格取得(3級)に向け単位履修 する。また2級受験準備も行う。 ・家庭料理技能検定(9/21、9/28) 4 級:25 名受験(フードコーディネートコース 1 年全員+食と健康コース 1 年希望者) 23 名合格(92.0%)、全国合格率 73.0% 3 級:8 名受験(フードコーディネートコース 2 年以上+食と健康コース 2 年希望者) 7 名合格(87.5%) 、全国合格率 59.5% 2 級:4 名受験(フードコーディネートコース 2 年以上+食と健康コース 2 年希望者) 19 4 名合格(100%)、全国合格率 29.4% ・次の個人賞(3 名)を受賞した。 香川栄養学園優秀賞(2 級)1 名、香川栄養学園優良賞(3 級)1 名 香川栄養学園優良賞(4 級)1名 ・フードコーディネーター資格 3 級:21 名取得(フードコーディネートコース 4 年全員+食と健康コース 4 年の希望者) 2 級:初の合格者(1 名) 、一般には社会人が受験しプロへの切符と言える資格 ③ フードスぺシャリスト資格 26 名受験、25 名合格(96.2%)、全国合格率 82.0% ④ 大学発商品を授業科目、商品開発交流研究センターと連携し開発する。商品開発 実習、学外実践研修、インターンシップの機会を通じて学生が自分の将来像を描 けるようにする。具体的に社会への第1歩を踏み出せるように支援、指導する。 ⑤ 家庭科教諭、栄養教諭 2 種免許取得者への学習支援(採用試験対策) 家庭科教員免許取得者 5 名(4 年生)の内、4 名は講師として就職し、来年度採 用試験に挑戦予定である。 2 月から 3 月の 1 か月間、勉強会とフォローアップ講座を行い、1~3 年生は採用試 験対策を、また教員として勤める 4 年生は指導案作成および次年度の採用試験 対策を行った。 教育実習報告会 平成 27 年 8 月 4 日(火)15:05~16:35、6 号館 316 号室 平成 27 年 12 月 16 日(水)15:05~15:35、6 号館 316 号室 栄養教諭教育実習報告会 平成 27 年 10 月 15 日(木)13:25~14:55、6 号館 316 号室 Ⅲ.平成 27 年度における学生募集計画と就職支援 (1)学生募集計画 1) 学生募集計画:学生募集委員長を中心に入試広報室と連携して出前講義や模擬授業 を実施した。 平成 27 年度実績(現代食文化学科教員 6 名、栄養学科教員 8 名) 善通寺第一高校(平成 27 年 9 月 30 日) 、琴平高校(平成 27 年 10 月 1 日)、井原高 校(平成 27 年 10 月 20 日) 、尾道高校(平成 27 年 10 月 21 日) 、庄原実業高校(平成 27 年 10 月 27 日) 、松永高校(平成 27 年 11 月 13 日)、倉敷古城池高校(平成 27 年 11 月 25 日) 、倉敷中央高校(平成 27 年 12 月 16 日)、倉敷南高校(平成 27 年 12 月 17 日) 、総社高校(平成 28 年 1 月 22 日) 、観音寺中央高校(平成 28 年 2 月 10 日)、 岡山理科大学附属高校(平成 28 年 2 月 22 日) 、就実高校(平成 28 年 3 月 9 日) 2) 現代食文化学科は入試広報室と連携して前期中に中国・四国地区の高校訪問をした。 平成 27 年 7 月~8 月に実施 高校 61 校(愛媛 5、岡山 18、広島 13、香川 10、高知 5、鳥取 5、島根 5) 20 3) フードコーデイネートコースの社会的認知度を高める工夫をする。 (模擬授業を積極 的に行う、高等学校の教員対象の研修会開催など) 4) オープンキャンパスを入学者確保の最重要課題と考えて魅力ある内容とする。 オープンキャンパス参加者数実績は平成 27 年 6 月~9 月分で 参加者 総数 477 名 (栄養学科 332 名、現代食文化学科 145 名うち、食と健 康コース 100 名、フードコーディネートコース 45 名)であった。 5) 講演依頼には積極的に応じる(特に高等学校からの依頼は重視する。 )。 (2)就職支援 1) 学部創設以来積み上げたシステムの強化を図り以下の実績を上げた。 内定状況 平成 28 年 3 月 31 日現在 現食 92%(61/66) 栄養 99%(74/75) 合計 96%(135/141) 2) 教員採用試験受験者へは正課外授業としてフォローアップ対策をする(土曜日、日 曜日などを利用する。) 。 3) 留学生の満足度向上および進路支援活動として、日本語能力試験の受験を義務づけ、 試験対策講座を行った。N1 に 2 名(昨年 4 名) 、N2 に 8 名(昨年 7 名)が合格した。 留学生の学力低下が著しいため日本語指導に多くの時間を要し、専門教育に支障をき たした。入試方法の検討を要する。 ≪子ども教育学部≫ Ⅰ 主な事業の概要 (1)運営の方針 平成 27 年度大学重点目標である「大学力の向上」と「人間力の向上」のもと、学部・学科 目標として、①系統的かつ特色ある教育課程の構築と検証、②入学定員増に対応した教育体 制と施設設備の整備、③COC事業を活用した教育・研究・社会貢献の推進、④高大連携の 推進による入学定員の確保、⑤子ども教育専門職への就職支援の充実を示して取り組んだ。 学部の運営についは、教員組織を定員増に対応するため小・特コース、保・幼コースの2 コースに編成を変えてコース会議をもち、その後の学科会議で協議並びに共通認識を行った。 (2) 「系統的かつ特色ある教育課程の構築と検証」のための事業概要 ①倉敷市教委 花房指導課長・笠原課長補佐による教職基礎Ⅲ授業(5/14,5/21) ②学校法人作陽学園と倉敷まきび支援学校との連携協定の締結(5/22) ③小・特コース2年,近隣4小学校での授業参観(6/11,6/18,6/25) ④新たな学生授業評価の実施(7月末)と評価の共有(11 月教授会) ⑤履修系統図の作成(7 月) ⑥「幼稚園実習の手引き」の作成(8 月) ⑦「教育実習の手引き(特別支援学校) 」作成(8 月) 21 ⑧「保育指導案の手引き」の作成(8 月) ⑨ 文部科学省教職課程実地視察(11/13) ⑩平成 28 年度教育課程の決定(1/13) ⑪平成 28 年度くらしき発見オリエンテーションツアーの内容決定(1/27) ⑫倉敷まきび支援学校との連絡協議会(2/24) ⑬平成 28 年度教育課程の最終決定(3/9) ⑭長尾小学校との連携会議(3/10) (3) 「入学定員増に対応した教育体制と施設設備の整備」のための事業概要 ①教員研究室の移動(4 月) ②特別支援教育ラボの設備の整備(11 月) (4) 「COC事業を活用した教育・研究・社会貢献の推進」のための事業概要 ①アートスタート研究 第1回倉敷みらい講座永野むつみ氏(5/21)をきっかけに、乳幼児及び保護者を対象とした公 演を 31 回(倉敷市内 15 回)実施した。一般法人とらまる人形劇研究所をはじめ、アートスタ ートに参画する専門劇団から、指導・助言、技術提供を受けたことによって、子どもの育成 に携わる包括的・総合的な知識や理念の修得や意欲向上につなげ、活動の質的向上を図るこ とができた。ベイビードラマを2作品(古典的なものと新規性の高いもの)を制作・上演し、 次年度以降のデータ収集に備えることができた。この経緯は、NHK テレビ放送(児童文化部 「ぱれっと」による乳児向け舞台芸術ベイビードラマを作る試み 7/14、7/24)で広報できた。 ②五感力育成研究 五感力育成調査研究として、玉島児童発達支援センターにおける倉敷芸術科学大学との共 同研究を実施した。また、放課後児童クラブや玉島保健推進室、親の会と連携し、定期的 に事例検討会や報告会を行った。11 月6号館5階に「特別支援教育ラボ」を開設し、学生 に対し特別支援教育演習を行うとともに、プレイルーム等を整備して、特別支援教育の課 題について教職員、学生、保健福祉関係者が学ぶ場として有効活用できている。 3 月小冊子( 「気になる子どもの支援ハンドブック~すべての子どもたちに豊かな放課後 を!~」 )を作成し、地域の教育・保健福祉関係者ならびに学生・教職員に配布した。 ③以上の成果は、山陽新聞 COC 事業に関する連載記事「知の散歩道」で広報ができた。 (5) 「高大連携の推進による入学定員の確保」のための事業概要 ①第2回オープンキャンパス(7/25) ②第3回オープンキャンパス(8/22) ③第4回オープンキャンパス(9/13) ④善通寺第一高校大学体験会での模擬授業(9/30) ⑤琴平高校大学体験会での模擬授業(10/1) ⑥倉敷中央高校との連携協定締結 (11/17) ⑦倉敷中央高校大学体験会での模擬授業(12/16) ⑧今治北高校大三島分校大学体験会での模擬授業(3/11) 22 ⑨春期オープンキャンパス(3/25) (6) 「子ども教育専門職への就職支援の充実」のための事業概要 ①保・幼模試(5/8,5/29,6/12) ②県教委による岡山県教員採用試験説明会(5/7) ③県教委「教師への道」説明会(5/25) ④東アカ講師による採用試験対策講座(6/2,6/9,6/16,6/23) ⑤倉敷民間保育所ガイダンス(6/6) ⑥小・特採用試験直前対策:学部長面接(6/15,6/29,7/6) ⑦倉敷市児童クラブ支援員等募集ガイダンス(6/20) ⑧幼・保コース 4 年生直前対策講座(8/5~8/17) ⑨小・特コース 4 年生直前対策講座(8/5~8/19) ⑩小特採用試験に向けたピアノ試演会(8/17) ⑪先輩の話を聞く会(11/21) ⑫4年生による採用試験報告会(3 年生対象 12/15) ⑬4年生による採用試験報告会(2 年生対象 1/12,1 年生対象 1/13) ⑭3 年生対象採用試験対策学部長面談(2/5、2/9、2/12) ⑮3 年生対象採用試験対策春期集中講座小特コース(2・3 月随時,計画実施 3/14~16,23) ⑯3 年生対象採用試験対策春期集中講座保幼コース(2・3 月随時,計画実施 3/28~30) Ⅱ 目的・計画の進捗状況(学生募集を含む) (1) 系統的かつ特色ある教育課程の構築と検証について 系統的かつ特色ある教育課程の構築については、7 月履修系統図作成のためのプロジェクト をたて、8 月に決定した。また「幼稚園実習の手引き」、 「教育実習の手引き(特別支援学校) 」 、 「保育指導案の手引き」を作成した。11 月に実施された文部科学省教職課程実地視察で、高い 評価を得るとともに、保育士免許 65 人、幼稚園教諭免許 72 人、小学校教諭免許 33 人、特別 支援学校教諭免許 43 人を取得した。 休退学者について、休学者数は平成 25 年度休学数 8 名、平成 26 年度 5 名、平成 27 年度 3 名 と減少している。退学者数については、平成 24 年度 4 名、平成 25 年度 10 名、平成 26 年度 4 名、平成 27 年度 7 名となった。この間在学者が増加しており退学率は 1%前後の低いレベルで 推移している。 (2) 入学定員増に対応した教育体制と施設設備の整備 入学定員増に対して十分な教員配置の対応ができず、施設整備も不十分であった。 (3) COC事業を活用した教育・研究・社会貢献の推進 アートスタート研究ならびに五感力育成研究はともに、教育・研究・社会貢献の 3 つの 機能を活かし大学力の向上に多大な貢献を果たしている。 (4) 高大連携の推進による入学定員の確保 1)志願者数の動向 23 子ども教育学部の平成 28 年度入学試験志願者数は、小学校・特別支援学校コース 115 名(平成 27 年度 150 名、25 年度入試 141 名、26 年度入試 177 名)であり急減している。 保育園・幼稚園コース 212 名(25 年度入試 177 名、26 年度入試 299 名、27 年度 233 名) で漸減傾向にある。両コースの合計は 327 名であり、平成 25 年度 318 名、平成 26 年度 476 名、 平成 27 年度 383 名に比べ志願者数減少が認められた。平成 27 年度から募集定員が 110 名から 150 名に増加したため、合格者が多くなり、複数回受験者が減少したことも影響し ているが、志願者減少は否めない。平成 28 年度入試の合格発表者数に対する入学者数の 割合 (いわゆる歩留まり) は、 小学校・特別支援学校コースでは 34.7%(平成 26 年度 32.6%、 平成 27 年度 45.5%)低下、保育園・幼稚園コースでは 67.3%(平成 26 年度 69.1%、平成 27 年度 63.3%)であり、定員増を行った保育園・幼稚園コースは歩留まり率 6 割を確保し ていた。 2)入学定員の確保について 平成 28 年度の新入学者は、定員 150 名に対して 141 名であり入学定員充足率は 94%で あった。とくに小・特コースは 26 名(87%)で昨年度に比べ 14 名減となったが、辞退者 数には差はなく前年度に比較して志願者が 35 名減少していることが定員割れの要因と考 えられる。県内大学の小学校教員養成学部の新設の影響と思われ、今後は特別支援教育に 強い特色を前面に出して他大学との差別化を図っていく必要がある。保・幼コースは 115 名(96%)であり、志願者は 11 名減少した一方で、辞退者も 13 名減少しており、小・特 コースに比べて募集は手堅いといえる。 収容定員については、定員 534 名に対し在学生数 540 名であり収容定員充足率は 101% であった。 (5) 子ども教育専門職への就職支援の充実 平成 27 年度は、第5期生が卒業する年度であり、87 名が卒業を迎えた。平成 28 年 4 月 末現在、就職希望者 85 名のうち 85 名 100%が就職した。小学校教員は 15 名(9 名が正規採 用、6 名が講師) 、特別支援学校教諭は 4 名(4 名全員が正規採用) 、公立幼稚園は7名(2 名が正規採用、5 名が臨時) 、私立幼稚園は6名、公立保育所は 19 名(16 名が正規採用、3 名が臨時・嘱託) 、私立保育所は 13 名、公立認定子ども園は 2 名(正規採用 2 名)、社会福 祉施設 4 名、病院 2 名、公務員 2 名(公立学校事務職員 1 名、臨時 1 名)、一般企業 9 名、 進学者 2 名であった。 公立ならびに公務員の正規採用者は、34 名 40%(小学校 9 名、特別支援 4 名、幼稚園 2 名、保育所 16 名、認定子ども園 2 名、学校事務 1 名)であり、1 期生 12 名 20%、2 期生 6 名 20%、3 期生 19 名 20%、4 期生 25%に比べて高率であった。 子ども教育に関する専門職に従事することができた卒業生は、1 期生の 39 名 65%、2 期生 の 40 名 77%、3 期生は 77 名 81%、4 期生は 68 名 80%、5 期生 70 名 80%であり、専門職へ の就職率は 8 割を確保できた。 小学校・特別支援学校受験者は 18 名であり、13 名最終合格し合格率 72%と大幅に向上し た。公立保育園・幼稚園の受験者は 47 名で合格者は 20 名 43%と大幅に向上し、就職率は 24 100%であり目標を超えて達成できたといえる。 ≪短期大学音楽学科≫ Ⅰ.平成 27 年度の主な事業の目的・計画の概要 (1) 作陽音楽短期大学公開講座 二人の担当者による年間を通した個人研究の成果発表でもあり、具体的で分かりやすい 解説と高い演奏技術から受講者の高い評価を得ることができ、地域の音楽文化発展に大き く貢献した。 1) テーマ:『第九を歌おう』 平成27年8月5日(水)本短期大学において、社会人向け音楽講座「第九を歌お ~だ れにでもできるヴォイストレーニング講座~」を開講しました。羽山弘子准教授(声 楽)が講師を務めた本講座はミニコンサートを含めた2部構成で、分かりやすいヴォイ ストレーニング方法を学んだのち、受講者の皆さん全員で第九のサビ部分を歌い、学 びました。 担 当:羽山弘子、赤松英彦 講師 2) テーマ:『家庭での造形あそびの重要性とその援助や言葉掛け』 平成27年8月29日(土)本短期大学において、社会人向け幼児教育講座「家庭での造形 あそびの重要性とその援助や言葉掛け」を開講しました。 高橋慧助教が講師を務めた本講座では、幼年期の家庭における造形活動と人的環境 としての保護者とのかかわりについて、エピソード事例を交えながら詳しく講義しま した。 後半では、家庭でもできる造形遊び体験として「ベンハムのコマ」や「首振りドラ ゴン」を作り、参加された皆さんで楽しく学びました。 担当:高橋 慧 助教 受講者数:31 名 (2) 作陽音楽短期大学演奏会 ※幼児教育専攻の参加を考慮し名称を改めた。 昨年度まではそれぞれ単独開催であったが、学生数の減少や学生の負担軽減、集 客率の向上を踏まえて合同開催とした。また新設した幼児教育専攻の学生も加わり、教員 も参加出演し結果として内容が精選されたと同時に演奏力が一段と向上し、観客数と演奏 に対する評価は昨年度を上回った。 開催日:平成 27 年 10 月 17 日(土) 会 場:藤花楽堂 出演者数:デザミ(5 団体、17 名)、吹奏楽(41 名)教員 吹奏楽指揮:菅付章宏 観客数:355 名 25 Ⅱ.目的・計画の進捗状況(学生募集を含む) (1) 平成 27 年度の重点目標と実績 1) 音楽短期大学として「 Only One 」を目指す。 ① 教員と学生による短期大学演奏会の開催 学生生活満足度の向上を目的に学生と全所属教員で全 8 回の練習を 実施。音楽専攻と幼児教育専攻の学生の提案に基づく協議を行い、具体的成果につ ながった。学生の考えや意見を直接聞き、教員と議論を重ね演奏出来る場が持てた 意義は非常に大きい。 ② 授業(レッスン)の指導内容・指導方法の工夫・改善を行う。 各教員が独自の指導計画や様式を作成し、学生の理解度や学修到達度に応じ た授業の工夫・改善を行うことで一定の成果につながった。 2) 定員確保と進路保証 ① 高校訪問やレスナー訪問と専門性を生かしての学生募集 個人の重点目標に位置づけ、年間を通した募集活動を実施したが定員確保に は至らなかった。音楽専攻は昨年度-9 名。幼児教育専攻は+10 定員の半数にとど まったが、AO での募集活動開始時点で大半の高校3年生が進学先を決定していたこ とから、音楽に強い卒業生を輩出することで次年度以降に期待が持てる。 平成 28 年度入学生:音楽専攻 28 名(定員 40 名) :幼児教育専攻 29 名(定員 40 名) ② アドバイザーによる計画的面談・指導(進路)の実施 各アドバイザーが計画的に面談指導を行い、学生の学業・生活・進路全般に 関 す る 状 況 把 握 と 指 導 ・ 助 言 に 努 め た 。 進 路 に つ い て は 約 40 % の 学 生 が 学 3 編入(進学)を果たした。5 名が退学しており、学生の悩みに対するより一層 の寄り添いと早期発見が望まれる。特に、一般就職希望者に対する意識付けと 進路支援室との綿密な連携が必要である。 ≪高等教育研究センター≫ Ⅰ 主な事業の概要 (1)高等教育研究センター設置と使命の措定:くらしき作陽大学・作陽音楽短期大学(通称 KSU 高等教育研究センター)を設置し、その使命・役割を措定する。 (2)委員会設置と各種会議の開催:運営委員、専任研究員、併任研究員、客員研究員等の各種 委員会等のメンバーを決定し、運営委員会、センター会議など関連した各種会議を開催する。 (3)理論研究:大学の向かうべき将来像や方向性を明確にするために、大学の使命、役割、機 能、構造などについて理論研究を深めることとし、センターに設置した研究部門と開発部門 の二つの部門の中の主として研究部門を中心にそれを推進する。 (4)IR に関する研究と実践:本学の IR(Institutional Research) =「自己研究」装置として、 26 各種の開発研究によって現状の診断と処方を行うことを意図し、全学の教育研究改善(FD、 SD、教育、評価などの問題)に取組むこととし、主として開発部門を中心にそれを推進する。 換言すれば、応用研究・開発研究の一環として IR を重点的に研究すると同時に理論研究と応 用研究・開発研究を相互に連関させて、本学の大学改革の戦略・戦術の推進を図ることを企 図する。 (5)上記(4)と関連するが、 「文部科学省大学間連携共同教育推進事業」(以下、大学間連携 事業、または四大学プロジェクト)として本学の学長を代表者として平成 24(2012)年度以来着 手した四大学プロジェクト「主体的学びを育成するための教学マネジメントの確立」を推進 するために、センターとしてできるだけ協力を行う。 (6)高等教育の基礎、応用、開発の各種研究に卓越している内外の研究者や実践家を招聘し、 各種の研究会、セミナー、会議を開催し、(3)(4)を勘案しつつ研究や実践の深化を図ると同時 に本学の大学改革に貢献する。 (7)客員研究員、併任研究員を中心にセンター研究員集会を年 1 回開催する。さらに全国高等 教育研究所等協議会の年次大会を年 1 回開催する。 (8)各種改革室の設置:IR の具体的な実践を行う拠点として必要に応じて各種改革室を設置し 大学改革に貢献することとする。平成 28 年度からは「IR 推進室」に改組する予定としてい る。 (9)紀要、ニューズレター、その他の出版物による公表活動: 種々の研究や実践の成果として の紀要や出版物を大学内外へ発信することを通して研究・実践等の公表活動を行う。具体的 には、①KSU 高等教育研究センターの紀要として年 1 回「KSU 高等教育研究」を発行する。 ②高等教育研究センターのニューズレターとして年 2 回「ニューズレター」を発行する。③ 全国高等教育研究所等協議会のニューズレターとして年 1 回「NEWS LETTER」を発行する。 ④その他、必要に応じて出版物を公表する。 (10)学協会などでの報告や講演:内外の学協会や大学等で各種報告や講演などを行うことによ って、学界や社会の発展に貢献する。 (11)科学研究費等外部資金獲得と学術研究:日本学術振興会などの外部資金を獲得して学術研 究を行い、本学をはじめ内外の高等教育に関する学術発展に貢献する。 (12)KSU 高等教育研究センターHP を活用して研究活動を大学内外に発信する。 Ⅱ 目的・計画の達成状況 (1)KSU 高等教育研究センターの従来からの使命等を踏襲して次のとおり設定した。 1) 大学の向かうべき将来像や方向性を明確にするために、大学の使命、役割、機 能、構造などについて理論的な研究を深めることとし、主として研究部門を中心 に推進する。 2) 本学の IR(Institutional Research) =「自己研究」装置として、各種の開発研究 によって現状の診断と処方を行うことを意図し、全学の教育研究改善(FD、SD、 教育、評価などの問題)に取組むこととし、主として開発部門を中心にそれを推 進する。 27 3) 高等教育の基礎、応用、開発の各種研究に卓越している内外の研究者や実践家 を招聘し、各種の研究会、セミナー、会議を開催し、①②の目的を勘案しつつ研 究や実践の深化を図る。 4) 種々の研究や実践の成果を大学内外へ発信することとし、紀要や出版物による 公表活動を行う。 5) なお、センターには、所長が会長職にある間は全国高等教育研究所等協議会の 事務局を置く。 (2)運営委員会委員、専任研究員、併任研究員、客員研究員、教育改革室委員を決定し、関連 した運営委員会、センター会議、教養教育改革室会議など各種委員会を必要に応じて開催し た。 (3)理論的研究は、専任研究員、併任研究員、客員研究員がそれぞれ行い、各研究員はセンタ ー会議、研究員集会、協議会、公開講演会の開催時などの研究活動に参加し、あるいは紀要 等によって知見や研究成果を発表した。 (4)IR に関する研究は、大学改革の政策、戦略、戦術などと関係が深いので、理論の段階にと どまらず、実践の場への応用が必要であるが、そのことを IR 室の推進、調査研究実施、紀要 やニューズレターの発行、公開講演会の開催など各種の実践において展開した。 この中で、調査研究に関しては、大学間連携事業の一環として本研究センター主催の調査 「教学マネジメントに関する全国調査」を全国の国公私立大学を対象として悉皆調査し、現 在の各大学のアクティブ・ラーニングと教学マネジメントの制度化と実施状態を分析した (2014 年 8 月実施)[結果は下記事業報告書、KSU 高等教育研究第 4 号、参照]。学生のア クティブ・ラーニングを中心に据えた学修力の涵養は「学修支援型 IR」の中心課題であり、 その点、先端的研究の端緒を拓いた。また、IR の一翼を担う同様の調査として、本学学生を 対象とした「学修行動調査」を実施した(同上 9 月、2015 年 8 月、10 月) 。 (5)大学間連携事業(四大学プロジェクト)は、平成 24(2012)年 10 月以来活動を続け、平成 25 年度、26 年度、27 年度にそれを継承した。学内編成として、主担当、副担当を置き、教学 マネジメント開発、ルーブリック開発、アクティブ・ラーニング開発(教室内、教室外)の各部 門を設置した。平成 27 年度は、全体会議 1 回(2016 年 2 月 23 日)、遠隔会議 12 回、FD 研 修会 5 回が開催され参画した、KSU チームミーティング 3 回を開催した。 平成 27 年度には、 「教学マネジメント全国調査報告書」を刊行した(2015 年 5 月)。さらに 教学マネジメント全国調査を踏まえて、全国の大学に訪問調査を実施し、その報告書を刊行 した(2016 年 3 月 31 日)。 本プロジェクトと関わって文部科学省援助をうけてラーニングコモンズを 5 号館に設置し、 通称を「ASB」(Active Study Base: 能動的学修拠点)と称することにし、この拠点を使用し たルーブリック開発やアクティブ・ラーニング開発(教室内)などを中心に授業活動等を開始し、 平成 27 年度においても実績を積んだ。平成 27 年度は、文部科学省の中間評価が行われ、特 に問題なく審査に合格した。 (6)本学の学生の基礎学力を底上げする政策の一環としてセンターに付属させて設置した教育 28 改革室は、28 年度に新設される「IR 推進室」に吸収することとし、高等教育センタ-は発 展的に解消されることとなった。 (7) 「KSU 高等教育研究」誌第 5 号を発刊(2016 年 3 月) 、特集「社会変化と大学改革の行方」 3 件、研究論文 3 件、講演録2件、合計 8 件の論文を収載し、学内外へ約 300 部を配布した。 (8) 「KSU ニューズレター」第6号を発行(2015 年 12 月)、巻頭言「図書館と大学教育改革」 や活動報告(CAPA,CAP-STEM,アジア高等教育改革など国際会議によるセンターの国際交 流、平成 27 年度公開講演会)などを収載した。 「KSU ニューズレター」第7号を発行(2016年3月)、巻頭言「KSU 高等教育研究セン ターのアカウンタビリティ―5 年間の回顧」 ,平成 27 年度全国高等教育研究所等協議会報告、 公開講演会などを収載した。 (9)全国高等教育研究所等協議会の「NEWS LETTER」No.7(通算)を発行した(2016 年 3 月)。その内容は巻頭言「単位制度のフィクションと理想」,「協議会加盟機関 2015 年度活動 報告」9 機関(桜美林大学 大学教育開発センター、関西国際大学 高等教育研究開発センタ ー、北里大学高等教育開発センター、京都産業大学 教育支援研究開発センター、KSU 高等 教育研究センター、淑徳大学 高等教育研究開発センター、帝京大学 高等教育開発センター、 同志社大学 学習支援・教育開発センター、龍谷大学 大学教育開発センター)、協議会の開催 と現況、などである。また、協議会を本センターにおいて開催(2016 年 2 月 9 日) 、協議と 公開講演会を行った。なお、「大学とは何か―いま問われる日本の大学の再生力」 (有本章) を『教育学術新聞』に 3 回連載した(第 2631~2633 号、2016 年 1 月 13、20、27 日) 。 (10)公開講演会を 2 回開催した。第 1 回は「ディープ・アクティブラーニングの現状と課題」 と題して松下佳代教授(京都大学)が講演した(2015 年 8 月 9 日開催) 。第 2 回は上記協議 会との共催で開催(2016 年2月 9 日)、 「大学単位制度の本質と制度的課題」と題して清水一 彦学長(山梨県立大学理事長)が講演した。なおセンター研究員集会は講演会と共同開催し た。 (11)国内外においてセンター所属教員の著書や論文など各種出版物を公表した。本年度は、有 本章の個人研究として、共編著: 『Bibliographies and careers throughout academic life』(The changing academy Vol. 15 ; Cham: Springer.(forthcoming) ;『 Changing Academic Profession in Japan』(Cham: Springer, 2015, 270P)、共著:『The Relevance of Academic Work in Comparative Perspective』(Cham: Springer, 2015, 252p);『大学評価論の体系化 に関する調査研究』 (大学基準協会、2015 年 12 月 4 日、7-15 頁) 、など共編著2件(英文)、 共著2件(英文 1 件、和文 1 件)を公表した。論文:「Institutionalization of the R-T-S Nexus in the Academic Profession from an International, Perspective. 」 ( 単 著 )(RIHE International Seminar Reports, No. 22, February 2015, pp. 1-25.)など単著 17 件(和文 5 件;英文 12 件)を公表した。 (12)国内での学会発表では「変貌する世界の大学教授職(2)-キャリアと教育・研究活動の専門 分野別の特徴を中心として」 (有本章ほか:日本高等教育学会第 18 回大会,早稲田大学,2015 年 6 月 28 日) 、国外の講演(招聘基調講演,招聘講演)では CAPA(国立政治大学),International 29 Seminar(サンパウロ大学), 第 16 回教育研究国際会議(ソウル国立大学),ヨーロッパ高等 教育学会(CHER) (リスボン大学)など 7 件を行った。 (13)外部資金として日本学術振興会科学研究費基盤 B[CAP-STEM 型アカデミック・プロフェ ッションの国際比較研究](代表者=有本章、2015~2019)を推進中。また日本を含むアジア 7 カ国の HERA-AP 第 3 回大会(淡江大学)を運営委員として企画開催(2015 年 5 月)。 なお、本学の外部資金研究を推進するためセンターでは例年「科学研究費申請説明会」(グ ラントマンシップ)を開催しており、27 年度は 10 月 9 日に開催した。 (14)高等教育研究センターの HP において、所長挨拶、センター陣容をはじめセンターの活動 などを逐次発信した。 (15)センター人事:専任 2 名、併任研究員 7 名、客員研究員 10 名の体制を持続した。 (16)今後の展望:平成 27(2015)年度は KSU 高等教育研究センターの 5 年目を迎え、理論研 究、応用研究、開発研究の三位一体的な取組に努め、特に IR 研究の一環として大学間連携事 業の推進を持続的に手掛け、学内、国内、国際の各研究活動に積極的に取組んだ。学内外の 協力・支援を受けて所期の目的を達成できたと思われる。 平成 28 年度からは、新たに設置される「IR 推進室」が本学の教育研究機能の点検評価と 改善を担うこととなり、本センターはその任を終えることとなった。 ≪COC事業≫ Ⅰ 主な事業の概要 (1) 本事業の概要 本事業の全体の目的は、倉敷市と倉敷芸術科学大学とともに本学が、地域志向の大学として 倉敷市のまちづくりビジョンを共通認識して教育・研究・社会貢献の三位一体改革に取組み、 地域人材「くらしき若衆」育成プログラムを構築して地方創生を目指すものである。 (2)平成 27 年度における事業活動の経緯 1)教育分野 教育分野では、年度入学生 333 名を対象に、 「くらしき若衆」育成プログラムを実施した。全 学必修科目である「くらしき学講座」を開講し、サービス・ラーニングを行った。SA45 名が指 導を行った。地域志向教育研究経費の学内公募を行い、計 17 件のプロジェクトを採択し地域貢 献実践科目群の試行を行った。COC事業や「くらしき若衆」育成プログラムの紹介リーフレ ット及び小冊子(改訂版)を作成し、地域の学校等をはじめ教職員、学生に配布し推進活動を行 った。学生 1397 名に対してCOC事業の認知度等に関する質問紙調査を行い、実態把握および 今後の課題を明らかにした。各学部学科より選出された SA 計 11 名が来年度の学部学科別の新 入生配布用として倉敷の魅力を紹介するチラシを作成した。 2)研究分野 研究分野では、 「倉敷アートスタート研究」において、国内の乳児向け舞台芸術に関する情報 収集や、ベイビードラマに関する専門者会議、乳児向け舞台芸術に関連するシンポジウムおよ びセミナーに参加した。収集した知見に基づいたベイビードラマの制作と上演を行った。アー 30 トスタートマップ作成のために幼児・小学校低学年を対象とした鑑賞支援事業の視察を行った。 「五感力育成研究」では、発達障害児や重度・重複障害児の事例研究を学生と地域と教員で 行い、ビデオ分析用の資料を収集し、玉島児童発達支援センターにおける芸術的な活動を取り 入れた教育や、設備を充実した特別支援教育ラボでの実践研究を行った。 3)社会貢献分野 社会貢献分野では、教育改革や研究推進の成果について、倉敷芸術科学大学や倉敷市と協働 して「倉敷みらい講座」を計 12 回実施し地域発信を行った。参加者対象のアンケート結果では、 講座全般にわたり内容の分かり易さおよび有益度は高く、倉敷市の QOC(クオリティの質)を 高めることにつながった。 4)その他 COC事務局や各種委員会の運営、地方紙や雑誌、テレビ、ラジオ、大学 HP 等での取組の外 部発信、FD・SD 研修会の実施、活動報告書の作成、配布、外部評価委員会による評価等を実施 した。 (3) 具体的活動概要 1)教育分野 ①4 月 「くらしき若衆」育成プログラムポートフォリオファイルを作成 ②4・10 月 アセンブリー・アワーⅠ・Ⅱに「くらしき学講座」を開講 ③4 月 17・18 日 「倉敷発見オリエンテーションツアー」を実施 ④4 月「地域志向教育研究」の公募・5 月決定、地域志向教育研究の実施 ⑤6 月 地域貢献科目群(全学部共通または学部毎選択科目)の試行と授業研究 SA の指導 ⑥10 月~11 月 新設科目「若衆実践演習」の授業方法・評価方法の研究取り組み ⑦9 月・1 月・2 月 FD・SD 研修の実施 2)研究分野 ①5 月 幼児のための絵画・造形講座、人形劇の地域講公演等のフィールド活動の開始 特別支援教育における五感力育成環境づくりのための教材等の整備 倉敷市の発達障害児支援の展開ならびに質的研究のための事例の収集 ②6 月 アートスタート調査研究の実施(倉敷市内および国内の先進的取組視察) ③8 月 「倉敷アートスタート」のための連携関係構築とフィールドの調査・研究・開拓 ④9 月 東日本大震災被災地視察の実施 ⑤3 月 放課後児童クラブでの学習支援に関する成果報告書の作成 3)社会貢献分野 ①4~2 月 倉敷みらい講座(市の課題解決に特化した内容)年間 12 回の開催 ②6 月 倉敷館コンサート・玉島音楽フェスティバルの実施 ③9 月 子どもフェスタ キッズキャンパスの開催 4)運営その他 ①4 月~ 学内COC委員会(毎月 1 回)、コーディネーター会議(毎月 1 回)の実施 ②4 月~ COC事業運営コーディネーター・事務職員の雇用(平成 26 年より継続) 31 ③6・10・2 月 COC運営委員会の実施(年 3 回) ④7・1 月 「倉敷みらい講座」新聞広告(年 2 回)の実施 ⑤2 月 COC事業実施成果報告書の作成 ⑥3 月 COC外部評価委員会の実施 ⑦3 月 COC事業PRパンフレットの作成及び HP での情報発信" Ⅱ 目的・計画の進捗状況 COC事業は、平成 27 年度において本格的に実施され、地域志向の大学として教育・研究・社 会貢献の三位一体改革に取り組み、また倉敷市ならびに地域の関連団体やマスコミとの連携によ って人材育成と地方創生について成果の手応えを感じることができた。 1)教育分野 1 年次全学部共通の必修科目「くらしき学講座」を通年で開講することにより、学生は、倉敷 に対する積極的な関心を持ち、地域ニーズをテーマに自身に興味関心に基づいて選択した地域貢 献活動の体験を通じて、主体的な学修態度を獲得することができた。 「くらしき学講座」の授業評 価では、参加教員ならびに学外指導者より、①発表者の有意義な気づき②地域貢献活動の有益性 ③プレゼンテーションの魅力④倉敷への理解の深化の4項目について、①②は 90%以上、③④に ついては 80%以上の評価を得た。授業評価では、地域貢献活動の有益性や有意義な気づきについ て、ほぼ全コースで評価を得られた。 地域貢献実践科目群においては、教養科目ならびに専門科目の 17 科目で実施し試行を行ったが、 それぞれ特色ある地域貢献活動を核にして学生が主体的学修を身につけるための指導方法を開発 できた。パンフレットの改訂により、学生目線でのパンフレットに作成することができるととも に、活動を拡大する中で、認知度調査において学生・教職員の認知度が急激に上がった。 2)研究分野 アートスタート研究においては、文化庁及び日本児童・青少年演劇劇団協同組合主催のセミナ ーやシンポジウムに参加することにより、日本、韓国、イギリス、セルビアなどで展開されてい る乳児向け舞台芸術(ベイビードラマ)に関する実践事例と研究報告を収集した。その成果を学 生劇団による地域公演に還元し、国内外最先端の知見を反映させて、新規性・萌芽性の高い乳児 向け作品を制作することができた。倉敷市を中心とした地域公演活動の展開では平成 27 年 4 月か ら平成 28 年 2 月の間に、乳幼児及び保護者を対象とした公演を 31 回(倉敷市内 15 回)実施した。 乳児向け舞台芸術に関する調査から得られた知見(様々な表現様式の組み合わせ、人形や舞台等 の形状・色彩等)を基に、学生が主体的に今後の実証研究の素材となるベイビードラマを制作し た。日本において先駆的・先進的な取組を蓄積する大原美術館の『チルドレンズ・アート・ミュ ージアム』の公開研究会「チルミュ観察ツアー」に参加し、館内で開催されている各プログラム 現場を巡り、プログラムの内容や成立過程についての説明を伺った。 五感力育成研究においては、教員の指導のもと学生が、地域関係者の参加協力を得ながら写真・ 動画を活用した事例検討会によるビデオ分析を実施し、五感力育成研究のために事例レポート、 論文、個別の支援計画の作成をした。とくに6号館5階に「特別支援教育ラボ」を開設し、学生 32 に対し特別支援教育演習を行ったり、プレイルーム等を備えて、特別支援教育の課題について教 職員、学生、保健福祉関係者が学ぶ場として有効活用できている。五感力育成調査研究として、 玉島児童発達支援センターにおける倉敷芸術科学大学との共同研究を実施し、また、放課後児童 クラブや玉島保健推進室、親の会と連携し、定期的に事例検討会や報告会を行うことにより、五 感力育成調査研究の成果が出ている。以上の活動の中から、小冊子( 「気になる子どもの支援ハン ドブック~すべての子どもたちに豊かな放課後を!~」 )を作成し、地域の教育関係者、保健福祉 関係者等に対し 802 部配布したが、まんがを活用したこのハンドブックは評判がよく、追加印刷 も行った。 3)社会貢献分野 倉敷みらい講座を12回開催したが、そのうち6回を担当した。学生も成果を発表することで、 プレゼンテーション力が向上し、地域住民との交流を深めることができた。 4)その他 SA の養成や広報活動への参加を通して、学生の主体的学修の促進を図ることができ、学生が自 らの活動を地域での様々な機会に発表したり、FD・SD研修会のパネルディスカッションのパ ネラーとして活躍した。 本事業の展開において、NHK、山陽新聞に加えて FM くらしき等新たな地域のミニコミとも関 連が生まれ、音楽番組を企画するなど新しい取り組みが可能となった。 ≪高等学校≫ Ⅰ 主な事業の概要 (1)生徒募集について 平成28年度の生徒募集については、普通科を6コースへ改編して2年目となる。昨年と の相違は、特別進学コースへの併願出願者について、スーパー特進コースと特別進学コース の2つから選択ができるようにした点である。県北エリア37校の中学生が2,345名と 前年比で82名の増加はあったものの、受験者数は前年から12名減の643名であった。 また、入学者数は前年から8名増の227名(うち専願入学者185名、併願合格者42名) の結果となった。 (2)学園方針について 1学年において、基幹3教科の学び直しを行うとともに、漢字検定や英語検定に取り組ま せるなど、基礎学力の向上を図った。また、各学期末考査後には進学補習を行うとともに、 休業中には4泊5日の夏季学力強化合宿をはじめ進学対策講座等を実施し、生徒の進学意識 の向上と学力強化を図った。 (3)収支の改善について 平成27年度の奨学費については、ほぼ計画通りの執行となった。また、藤紫校舎・常盤 校舎の防水工事、聖徳殿の屋根改修、旭寮舎室の模様替え・トイレの洋式化など、施設の改 修に努めてきたが、1月の強烈な寒波襲来により水道が各所で破裂し、トイレを中心に大規 模な修繕を余儀なくされた。このことを除けば、原油価格の下落なども相まって、あらゆる 33 部門において効率化に努めた成果が表れた年であった。また、PTA 設備基金により常盤校舎 の内装改修工事や音楽棟前広場のバラス購入整備などを行い、学習環境が大きく改善された。 Ⅱ 目的・計画の進捗状況 (1)進学希望者に対しては7校時終了後、補習やマンツーマン指導を20時過ぎまで行うとと もに、休業中には進学補習を実施するなど、進学指導課を中心に粘り強い取り組みを継続し ている。 (2) 「報恩の日」に理事長講話を行うとともに感想文を書かせており、今後とも行事の開催意義 を理解させた上で、積極的に取り組ませたい。 (3)球技大会や清陵祭(文化祭・体育祭)などの生徒会行事については、生徒たちの意欲的な 取り組みが見られた。中でも体育祭のブロックアピールは、毎年のことながら若さ溢れる感 動的な出来映えである。また、市の夏祭りの「ごんご踊り」には PTA 役員の参加のもとに総 勢160名の踊り連を組み、作陽高校の意気込みを示すことができた。 (4)1学期と2学期末に、保護者・生徒・担任による三者面談を実施している。遠方の方が多 いにも拘わらず90%前後の出席率があり、保護者との連携を図っている。また、清陵祭で の PTA による屋台村の運営には代議員を中心に多くの協力をいただき、好評を得ている。 (5)募集活動については、担当を中心に年7回程度の中学校訪問を実施するとともに、中学校 教員や塾対象の説明会を開催し、緊密な連携に努めてきた。安定した生徒数を確保するため には、在来地区からの専願者の獲得とともに、進学先や就職先などの「出口の見える化」が 喫緊の課題である。また、PTA の協力による県北の月刊誌への本校紹介ページの掲載につい ては、保護者のアイデアを積極的に反映するなど、PR 効果があったものと思われる。 (6)平成27年度卒業生の進路は、進学79%、就職等21%の割合であった。昨年に比して 難関大学への合格者が増えつつあり、次年度以降の更なる飛躍に期待したい。 ・国公立大学 8名(大阪、岡山、大阪教育、高知、鹿屋体育、岡山県立、島根県立 他) ・関西有名私大 17名(関関同立9、産近甲龍8)など関西・東海地区私大 76名 ・東京有名私大 8名(慶応・青山・中央・明治、日東駒専4)など関東・東北地区私大 22 名 ・中国・四国地区私大 31名 ・公立短大 3名 ・私立短大 7名 ・専門学校 46名 ・就職 45名 ≪附属認定こども園≫ Ⅰ. 主な事業の概要 1)附属認定こども園として大学との連携によるプログラムの展開 (1)音楽学部によるヴァイオリンの指導と学生演奏会の実施 ① 3歳児・4歳児・5歳児の全園児に正課授業で週1回(水曜日9時30分~11時3 0分)指導者5~6名で、園児(1グループ5~6人)に30分間ずつ、グループレ ッスンを実施した。 ② 音楽学部の学生による学生演奏会は、6月・11月・1月の3回実施し、全園児(0 34 歳児~5歳児)と保護者参加で実施した。 ③ 元吉恵子先生による歌唱指導を月1回5歳児に実施し、発声練習、日本の唱歌をご指 導いただいた。保護者の見学日を設け、生活発表会では合唱を披露した。 ④ 中桐實先生のご指導の下、音楽学部音教リコーラスアンサンブルの学生5名と担任教 諭とで5歳児に鍵盤ハーモニカを指導し、保護者を招いて鍵盤ハーモニカによる合奏 を披露した。また、生活発表会では4歳児と5歳児がそれぞれに鍵盤ハーモニカによ る合奏を発表した。 (2)管理栄養士による食育の実施と給食の実施 ① 幼保連携型認定こども園への移行に伴い、今年度からは2号児・3号児には、 4月1日から週6日(月曜日~土曜日) 、1号児には始業式(4月8日)から 週5日(月曜日~金曜日)給食を実施した。 ② 給食の献立の中で、四季折々の行事食(こどもの日のお祝い会・七夕会・お月 見会・クリスマス会・七草粥・節分豆まき会・ひなまつり会・卒園のお祝い会)を実 施した。 ③ 地産地消に心掛け、旬の食材を使っての簡単な調理体験(カミカミday・Let’s cook・ バイキング給食・米とぎ・野菜の下ごしらえ等)の食育を実施した。 (3)子ども教育学部学生のこども園自主実習受け入れの実施 ① 日常的に大学の授業の空き時間を利用して自主実習に来る学生の受け入れを行い、園 の行事でボランティアが必要な場合は学生ボランティアを依頼し補助に入ってもらっ た。授業の時間割等の都合で初年度に比べて自主実習に来園する学生が少なかった。 年々減少の傾向にある。 ② 秋の徒歩遠足と生活発表会では、子ども教育学部の学生ボランティアに協力して いただき、行事を安全に円滑に行う事が出来た。 ③ 大学の授業やゼミ生の見学実習等で、園を有効に活用していただいた。 (4)課外教室の開講(月謝4,200円) ① 英語教室(5月から開講)月3回・1回30分で実施 ② 体操教室(4月から開講)月3回・1回60分で実施 ③ ヴァイオリン教室(4月から開講)月3回・1回30分で実施 2)地域の子育て支援センターの設置 ① こども園2階の多目的ルームにて、地域子育て支援センターさくよう森の広場「どん ぐりっこ」を毎週月曜日・木曜日・金曜日の週3日、10時~15時まで実施し、毎回 担当の保育士2名が対応し管理している。時間を決めて(11時~11時30分の30 分間)園庭も開放し地域のお母さん方の寄り合いの場として情報交換ができるよう環境 を整備している。 ② 幼保連携型認定こども園において取り組むべき必須事業としての「地域の子ども・子 育て支援事業」を園内で実施し、地域の方々や子育て中の保護者の方々に開かれた施 設として子育ての知識や経験、技術を提供したりしながら子どもの健全育成及び子育 35 て家庭の支援を行う子育て支援センターは、部屋の確保と専任の保育士等の不足のた め、今年度は十分な活動が出来ていない。 3)一時預かり保育(幼稚園型)の実施…平日・休業日・長期休業日 1号児の希望者には ① 月曜日~金曜日の14時~19時まで(18時~19時は延長保育)を実施。 ② 土曜日の7時~19時まで(7時~8時30分は早朝預かり保育、18時~19時は延 長預かり保育)を実施。 ③ 春休み・夏休み・冬休みは7時~19時まで(7時~8時30分は早朝預かり保育、1 8時~19時は延長預かり保育)を実施。 4)その他正課授業として ① 茶華道…4歳児・5歳児(月1回実施) ② 硬筆…5歳児(月1回実施) ③ 英語…4歳児・5歳児(週1回実施) ④ サッカー…4歳児・5歳児(月1回実施) Ⅱ. 目的・計画の進捗状況(園児募集を含む) (1)実施した年間行事 ・4月10日(金)入園式(0歳児~5歳児) ・4月14日(火)花まつり会 ・4月22日(水)内科健診 ・4月30日(木)よもぎだんご作り(5歳児) ・5月7日(木)こどもの日お祝い会 ・5月11日(月)園児尿検査 ・5月15日(金)親子遠足 ・5月21日(木)歯科検診 眼科検診 ・5月22日(金)耳鼻科検診 ・5月28日(木)倉敷市私立幼稚園協会主催 第37回キンダーフェスティバル参加(5歳児) ・6月8日(月)さつまいもの苗植え(3歳児・4歳児・5歳児) ・6月19日(金)給食参観日 ・6月26日(金)音楽学部の学生による学生演奏会 ・7月2日(水)作陽保育園との異年齢児交流会(5歳児が作陽保育園を訪問) ・7月7日(火)七夕会 ・7月9日(木)自由参観日 ・9月10日(木)お月見会・ぱれっと公演 ・9月11日(金)敬老参観日 ・9月18日(金)音楽学部音教リコーラスアンサンブル学生によるコンサート 36 ・10月10日(土)運動会 ・10月16日(金)お祭りごっこ ・10月22日(木)お芋掘り ・10月29日(木)秋の遠足(5歳児) ・10月30日(金)秋の徒歩遠足(3歳児・4歳児) 4歳児保護者給食試食会 ・11月6日(金)焼き芋会 ・11月13日(金)交通安全教室(5歳児親子) 玉島支所総務課交通安全係から2名来園し、横断歩道の渡り方等を指 導。参観日にて親子で参加 ・11月20日(金)創作展(遊戯室にて全園児0歳児~5歳児の作品を展示) ・11月30日(月)音楽学部の学生による学生演奏会 ・12月8日(火)成道会 ・12月24日(木)クリスマス会・ぱれっと公演 ・1月18日(月)自由参観日(茶道・華道) ・1月22日(金)音楽学部の学生による学生演奏会 ・2月2日(火)節分豆まき会 ・2月5日(金)ぱれっと公演 ・2月15日(月)涅槃会 ・2月20日(土)生活発表会 ・2月24日(水)平成28年度の新入園児入園前内科健診(13時30分~) ・3月3日(木)ひなまつり会 ・3月4日(金)卒園旅行 ・3月17日(木)第1回卒園式 ・3月23日(水)平成28年度新入園児体験入園 ・毎月実施…避難訓練(火災・地震・不審者等) ・交通安全教室・お誕生日会・ 身体計測 (2)園児募集結果(平成28年度の新入園児) 作陽大学のホームページで附属認定こども園のページに載せて随時受け付けをした。電 話での問い合わせや園の見学も随時受け付け、園内を丁寧に案内しながら説明をした後、 募集要項と入園願書を手渡し、2号認定・3号認定での入園希望者は10月20日から、 1号認定での入園希望者は11月2日から入園願書を受け付けた。2号児・3号児は利用 申込書を市に提出し、利用調整後、2月20日頃に市から決定通知があり、1号児は11 月8日・14日の2日間で親子面接を実施し、1号児の新入園児をこども園が決定した。 平成27年度から幼保連携型認定こども園に移行したため、0歳児・1歳児・2歳児・3 歳児・4歳児・5歳児の乳幼児を受け入れ、1号認定児・2号認定児・3号認定児の全園 児合わせて定員135名となった。 37 平成28年4月1日現在の園児数は136名である。 平成28年度の学年ごとの園児数は以下のとおりである。 0歳児(すずらん組)6名 1歳児(すみれ組)9名 2歳児(たんぽぽ組)9名 3歳児(わかば組・つぼみ組)40名 4歳児(りす組・うさぎ組)37名 5歳児(かなりあ組・うぐいす組)35名 全園児合計 136名 <号数の内訳> 1号認定児 78名 2号認定児 34名 136名 3号認定児 24名 ≪事務局≫ Ⅰ.主な事業の概要 安定した大学経営の前提は学生募集定員の確保であるが、少子化により大学間競争は激しさ を増すなか、同時に進行する大学全入時代を迎えて資質や能力、知識、興味・関心などの面で きわめて多様な学生が学ぶようになり、事務局においても国の動向や大学を取り巻く社会情勢 の変化と学生ニーズの多様化に関心を持ち、本学の現状分析等に基づき企画・提言・実行する 姿勢を求めてきた。 また、高等教育の現況に向けて国が打ち出す施策としての「私立大学等改革総合支援事業」 及び平成 27 年度から始まった「私立大学等経営強化集中支援事業」に取り組むことは、教学及 び経営の両面において必要とされる革新を推し進めることとなることより、教職協働にて積極 的にこれに取り組み両事業共に採択される結果となった。 更に、事務局では教職協働を前提に、多様な学生募集、正課及び正課外両面での学生支援、 体制変更に対応する教育支援、及び時代の変化に即した進路支援を一層促進させ教育の質向上 への貢献をめざし、また人事・総務・財務における事務処理体制の向上をめざし、最終目的で ある安定した経営基盤を確立するため、平成 27 年度も諸々の施策を実施してきたので、具体的 内容を以下の通りに報告する。 Ⅱ.目的・計画の進捗状況 (1) 学生募集 1) 更なるブランド力のアップ 大学紹介のパンフレットについて「感」をコンセプトメッセージにして各学部に 共通のテーマを設定し全面リニューアル、本学の強みであるフィールドワークの紹 介や、文科省の補助事業である「COC 事業」での取組、管理栄養士の国家試験合格 率 100%などを掲載した。HPではそれらの紹介に加え、新たに製作したコンセプ 38 トメッセージ「感」をイメージ化したプロモーションビデオも掲載している。高校 生や中学生、保護者にも直接働きかけて本学の理解を進め、従来からの学校関係者 や地域の方々に対する広報活動を実施し、本学のホールでのコンサート等をはじめ、 倉敷館コンサート(前年比集客数 124%)や県生涯学習大学での公開講座など、数 多くの方々の参加を得て、ブランド力アップに寄与してきた。 2) 各種メディアを利用した募集広報 JRの駅での看板を全面的にリニューアルするとともに、福山地区でのラッピン グバス広告などの交通広告や、管理栄養士の国家試験合格率 100%の達成を新聞に 一面広告するなど周知を図った。 また、高校生や中学生が活用しているフェイスブック、Twitter、Line などSN Sを活用した広報活動の見直しを計画し、在学生が主体となり日常の作陽をリアル タイムで外部に広報する組織である作陽アンバサダーを起用、来年度から運用を開 始する。 3) オープンキャンパスの内容の検討 平成 27 年度から高松での出張オープンキャンパスを実施するなど、積極的な広報 を心がけており、教職員が一丸となってオープンキャンパスに注力し、参加人数も 増加傾向にある(前年比集客数 111%)。さらに在学生と高校生との距離を縮められ るオープンキャンパススタッフを全学部で募り、育成してきた。学生スタッフを含 めた本学オープンキャンパスの評価は高校生の間で高まっている。 4) 音楽普及活動の継続 数年前から続けている吹奏楽楽器別クリニックを平成 27 年度も同窓会・県吹奏楽 連盟・大学と連携して、高松、高知、北九州で実施するとともに、近隣の高校吹奏 楽部(西大寺高校、おかやま山陽高校他)の練習時間に訪問し、先生方による楽器 ミニクリニックと大学パンフレット頒布会を行った。 また、音楽、吹奏楽部(高知丸の内高校、就実高校、如水館高校)に特化した形 の大学見学会を催し、模擬授業やミニコンサートを体験するなど、好評を博した。 5) 入試制度の検討 平成 27 年度は音楽学部のAOⅢ期~Ⅴ期入試と食文化学部現代食文化学科AO Ⅲ期入試を追加で実施した。また、選抜型AO入試から育成型AO入試へと見直し を図り、受験者数の増加につながるよう、受験方法の改訂や新たな選抜方法を導入 するなど、全学部で検討を進めている。 そして、時代の要請にこたえ、Web 出願の調査、検討を行い、新システムを平成 29 年度入試に導入する予定である。 (2) 学生支援 平成 27 年度は、これまでの精神科医への委託(月 1 回)が途絶え、臨床心理士と保健 室員、並びに学生支援担当との連携による学生対応の体制となった。その分精神的な悩 みを抱え専門的な治療が必要な学生には必ずしも十分な体制ではなかったが、外部医師 39 紹介などインテーカーとしての役割に徹し、適切な業務遂行ができた。精神科医の存在 は必要不可欠であり、来年度は早期の委託契約に取り組む。 休退学については、平成 27 年度は後期授業開始後に 3 回以上欠席者の情報収集と展開 を実施し防止策を講じた。退学者数は、平成 25 年度 60 人、平成 26 年度 56 人に対し、 平成 27 年度は 48 人(H28.3.9 現在)と若干減少傾向であるが、依然大きな課題であり、 継続的な退学防止策が急がれる状態に変わりはない。近年経済的な理由での休退学者も 多く、その対応策として平成 22 年度から開始した「学費減免奨学金制度等」は、その選 考の基準・公平性等を始めとして全体の枠組みに付き、学生担当チームが見直しを図っ ている。 (3) 教育支援 平成 27 年度より、短期大学音楽学科に幼児教育専攻を開設し、音楽専攻との 2 専攻体 制での開始となった。平成 27 年度幼児教育専攻は、入学定員に満たず 19 名ではあるが 2 年間での保育士・幼稚園教諭免許取得に向けての意識が高く、履修状況も良好である。 大学子ども教育学部では保育園・幼稚園コースの定員増があったが、大きな問題もなく 順調なスタートであった。 平成 27 年度は 11 月に文科省による「教職課程認定大学実地視察」があり、教職協働 の全学教職課程運営部会が中心となって事前準備・計画・当日対応を遂行し実地視察を 無事に終了し、事後対応を進めている。 また、文科省の補助事業である「COC 事業」と「4 大学連携事業」も各々教職協働での 委員会組織が主導し、正課内外・学内外を通して積極的な活動が推進された。さらに、 理事長直轄の教職協働組織である改革会議・運営会議の下、教育の質向上、地域連携等 に全学的・組織的に取り組み、文科省補助事業「私立大学等改革総合支援事業」に採択 され、また、中期計画策定が奏功し「私立大学等経営強化集中支援事業」にも採択され た。 しかし、学園の厳しい収支状況には変わりなく、事務職員の削減はやむを得ない状況 において、教育支援室としてはチーム体制(教務、学生、教職、教育支援システム)の 整備によりチーム力向上を図り、その結果個人の能力向上にも繋がるよう業務分掌を見 直し対応してきた。 (4) 進路支援 平成 26 年度に文部科学省補助事業である「中国・四国圏域インターンシップ等の取組 み拡大」に採択され、中国・四国の 12 参加大学と域内の産官連携により2年間にわたり 事業推進を行った。平成 27 年度の取組が最終年度であり、中国・四国を跨った各参加 11 大学が幹事校の島根大学を通じ連携を図りインターンシップ等の推進を行った。前年 度は本学の希望者はなかったが、平成 27 年度は本学学生 2 名(島根県出身者・岡山県出 身者)が島根県内でインターンシップを体験することができ、この体験から両者共に地 元企業への関心が深まった。 授業科目では、就職活動意識の高まりが遅い学生の多い音楽学部を対象にした就職活 40 動前のキャリア教育推進を目指して、平成 26 年度に一般教養科目として「インターンシ ップ科目」を開設した。平成 27 年度夏期休暇中に初めて、この科目履修生 9 名が音楽学 部インターンシップ生として地元受入企業で社会教育実践を行った。1 人で 2 社体験し た積極的な学生もおり、実社会体験による積極的な就職活動意識への転換が進んだ。 今後も本学学生の特性に適合する幅広い職種のインターンシップ受入企業開拓を継続 し、更なる若年次からの実社会体験・ボランティア活動等を学生に奨励、インターンシ ップ科目担当教員と連携を密に図りつつ、各学部進路就職委員会を中心に「就業力UP」 を目指して現代社会が必要としている「社会人基礎力」の高い人材育成を図る。 平成 27 年度後期に、全国で 130 校余りが利用している求人検索ナビシステムを導入し た。導入以前は、ユニパシステム上に、企業から紙ベースで送付されてくる求人票を進 路支援室員が手入力の上、情報開示していた。求人検索ナビシステムでは、利用登録を 行った学生は、全国のあらゆる業種・規模企業からの求人情報を 24 時間いつでも各人の PC にて閲覧できるようになり、情報提供という点で大幅な改善となった。今後は全学生 の利用増加を目指し周知徹底を行う。 (5) 人事・総務・財務・その他 1)給与システムの老朽化に伴い、業務の効率化の観点から新システムを導入し、事務 処理体制の向上を図った。また、 「マイナンバー制度」について学内教職員に情報提 供を行い、厳重な管理体制の下、適切な対応を進めた。 2)危機管理体制の対応として、例年 10 月に授業の一環で避難訓練を実施している。ま た、平成 27 年度倉敷市総合防災訓練を本学施設内にて実施することで、行政等から の期待にも応えた。 3)予算編成の精度を高めるため、予算編成方針について、従来からの関係会議体での 説明に加えて、全教職員を対象とした説明会を開催することで、各予算作成者の意 識向上を図った。 (6) 学校法人運営調査・教職課程認定大学等実地視察・会計処理等に関する実態調査 事務局或いは全学にて対応する案件において、事務局内での案件毎のリーダー及び担 当者を明確にし、事務局長直接の指揮の下にリーダー及び担当者が補助金獲得や文科省 の運営調査適正対応等に向けて行動することで、企画力及び問題解決能力等の対象業務 遂行に必要な能力向上を図った。本件による中堅職員のレベルアップにより、事務局全 体の業務遂行能力の向上を達成した。 学校法人運営調査に係る対応として、各種法令を遵守した資料の作成ならびに学内規 程の整備を行った。また、学内関係者・監事等との事前打ち合わせを経て、当日の調査 の対応を行った。学校法人運営調査委員会にて審議した結果の「指導・助言事項」がい くつか挙げられており、この改善に向けた取組みを関係者と連携し推進している。 文科省による教職課程認定大学実地視察に付いては上記(3)の通りに、教職協働の 全学教職課程運営部会が中心となって無事に終了した。 (7) 私立大学等改革総合支援事業・私立大学等経営強化集中支援事業 41 本両事業に関しても、上記(6)と同様に事務局内で案件毎のリーダー及び担当者 を明確にし、事務局長直接の指揮の下にリーダー及び担当者が多岐にわたる対象項目 をリストアップして教職協働にて潰しこみを行い、教学及び経営の両面にて各種の改 善策を策定・施行し、結果として両事業共に他参加校に比しても高得点での採択とな った。平成 27 年度にて対応できなかった項目に関しては、翌年度に向けて対応を開始 しており安定した事業採択に向けた取り組みを開始している。 また、私立大学等経営強化集中支援事業においては期間 5 年間で平成 27 年度を初年 度とする経営改善計画を策定し理事会の承認を得て推進を行っている。同計画は、最 終年度での財務上の数値目標を明確にした上で、教学改革計画、学生募集対策、外部 資金獲得計画、人事政策と人件費抑制計画、経費抑制計画、施設等整備計画と経営強 化に向けた網羅的な計画を策定しており、今後は年度毎に実績を理事会に報告し、必 要に応じて計画を修正しつつ最終年度を目指すこととなる。 (2)教育研究の概要 1)教育研究上の基本となる組織に関する情報 大学院 音楽研究科 修士課程 演奏芸術領域 音楽専攻 教育文化領域 音楽文化領域 大学 モスクワ音楽院特別演奏コース 音楽学部 音楽学科 ピアノ専修 ヴァイオリン専修 演奏芸術コース ピアノ専修(オルガン専修を含む) 声楽専修 管楽器・打楽器専修(吹奏楽指導専修を含む) 弦楽器専修(ハープ専修を含む) 電子音楽専修 作曲・指揮専修 邦楽(筝曲)専修 教育文化コース 音楽教育(ピアノ、声楽、管・打、弦)専修 音楽療法専修 音楽デザイン専修 アートマネジメント専修 42 音楽専攻科 食文化学部 音楽専攻 栄養学科 現代食文化学 科 食と健康コース フードコーディネートコース 子ども教育学部 子ども教育学科 作陽音楽短期大 音楽学科 学 小学校・特別支援学校コース 保育園・幼稚園コース ピアノ専修 音楽専攻 声楽専修 管楽器・打楽器専修(吹奏楽指導専修を含む) 弦楽器専修 電子音楽専修 邦楽(筝曲)専修 音楽総合専修 音楽デザイン専修 幼児教育専 攻 専攻科音楽専攻 岡山県作陽高等 学校 普通科 スーパー特進コース 特別進学コース 進学コース 総合教養コース スポーツコース ミュージックコース くらしき作陽大学 附属認定こども園 2)学生に関する情報 設置する学校・学部・学科等の学生・生徒数の状況 入学定員 くらしき作陽大学 大学院音楽研究科 音楽学部 収容定員 学生・生徒数 390 1,609 10 20 15 60 430 236 43 1,391 音楽学科 60 音楽教育学科 207 55 29 音楽専攻科 10 10 1 食文化学部 160 672 647 現代食文化学科 80 320 279 栄養学科 80 352 368 150 477 492 150 477 492 90 170 97 80 160 93 音楽専攻 40 120 74 幼児教育専攻 40 40 19 専攻科音楽専攻 10 10 4 250 750 624 250 750 624 ― 135 128 子ども教育学部 子ども教育学科 作陽音楽短期大学 音楽学科 作陽高等学校 普通科 くらしき作陽大学 附属認定こども園 ※ 375 ・音楽学部音楽学科は平成 27 年度より入学定員を 100 人から 60 人へ定員減 ・子ども教育学部子ども教育学科は平成 27 年度より入学定員を 110 人から 150 人に定員増 ・短期大学音楽学科は平成 27 年度より音楽専攻入学定員 40 人、幼児教育専 攻入学定員 40 人に専攻分離 ・音楽学部音楽教育学科は平成 24 年度より募集停止 ・3 年次編入学定員(収容定員に含む) 音楽楽部音楽学科 3 年次編入学定員を 15 人から 20 人に定員増 音楽教育学科 3 年次編入学の募集停止 食文化学部 栄養学科 16 人 子ども教育学部子ども教育学科保育園・幼稚園コース 3 年次編入学定員を 20 人か ら 7 人に定員減 ※ 入学定員、収容定員、学生・生徒数は平成 27 年 5 月 1 日現在 3)学生支援と奨学金に関する情報 奨学金等 (ア)くらしき作陽大学、作陽音楽短期大学特待生制度 (イ)松田藤子記念賞 (ウ)くらしき作陽大学、作陽音楽短期大学奨学金制度 (エ)くらしき作陽大学、作陽音楽短期大学教育ローン利子補給奨学金制度 (オ)くらしき作陽大学、作陽音楽短期大学学費減免応急奨学生制度 44 (カ)くらしき作陽大学、作陽音楽短期大学授業料減免奨学生制度 (キ)くらしき作陽大学、作陽音楽短期大学新入生授業料減免奨学生制度 (ク)兄弟姉妹が同時に在学する際の学納金減免制度 (ケ)卒業生の子の入学金減免制度 (コ)留年生の学納金減免制度 (サ)留学生学納金減額制度 学生生活 (ア)課外教育活動(サークル活動等) (イ)アドバイザー (ウ)学生相談室(カウンセリング室を含む) (エ)保健室 (3)管理運営の概要 1)ガバナンスとコンプライアンス 学校法人の最高意思決定機関である理事会は内外理事、監事の出席のもと年間 8 回開催 し寄附行為に規定する議案の決議を行った。また、評議員会は理事会の諮問機関としてほ ぼ欠席者なく年間 3 回開催し、寄附行為に掲げる重要な事項について審議、決議し、意見 を述べた。また、常任理事、教学部門役職者、事務局役職者で構成される運営会議を毎月 開催し、加えて毎週幹部連絡会を設けて法人と教学部門の協力連携体制を強化している。 教授会は教授をもって組織し、准教授その他の職員を加えて毎月開催し、必要に応じて 臨時教授会を開催している。また、教授会には、理事長(学長兼任)も出席しており、法 人と教学部門の円滑な連携を促進する体制となっている。 監査については監事による監査、監査法人による会計監査及び内部監査が実施されてい る。監事による監査は監査計画に基づき業務監査及び会計監査が実施されている。監査法 人の監査は会計監査を中心に私立学校振興助成法に基づく監査が実施されている。内部監 査についても監査計画に基づき実施されている。それぞれの監査の監査報告及びそれに関 する意見交換を行う連絡の場が設定されており、監事監査、監査法人監査、内部監査の三 様監査体制は有機的に機能している。 教職員は建学の精神を理解し、法令及び学内規程を遵守して公共性の高い高等教育機関 に属する事を常に意識しながら行動している。 2)自己点検・評価 自己点検評価委員会を組織し、教育研究、管理運営等について自己点検を行った。自己 点検評価結果は年度毎でまとめホームページ等に公表している。 なお、認証評価については、平成25年度に公益財団法人日本高等教育評価機構の大学 機関別認証評価をくらしき作陽大学及び作陽音楽短期大学が受審し、両大学とも同機構が 定める大学評価基準に適合していると認定されたその評価結果を公表している。 3)情報公開 45 学校法人としての公共性に鑑み、社会に対する説明責任を果たすため、法人の運営状況に 関する情報として、事業報告書、財務情報、科学研究費採択状況、教育研究上の基礎的な 情報、修学上の情報等をホームページにて公開している。また、教育研究活動の状況を多 面的に把握しうる情報についても上記情報に加えて公表している。 4)施設設備整備等 業者委託による館内清掃と、専門スタッフによる緑化整備を行っている。また、今年度 はくらしき作陽大学・作陽音楽短期大学で「学生の主体的な学び、そして教育の充実を実 現すること」を目的として 1 号館大講義室に係る授業等収録配信システム導入等の学習設 備の整備・拡充を行った。 3.財務の概要 (1)決算の概要 平成 27 年度は学校法人会計基準改正(平成 27 年 4 月 1 日施行)されたのでそれに従 い計算書書類を作成した。改正の主な内容は従前の消費収支計算書が事業活動収支計算 書に変更され、収支が経常的収支と臨時的収支に区分されている。 1)資金収支計算書の概要 収入の大部分を占める学生生徒等納付金は予算に対して 9,199 千円の減収とな り 2,115,837 千円、寄付金収入は 4,258 千円の増収となり 104,809 千円、補助金 収入は 50,881 千円の増収となり、543,652 千円であった。 支出のうち人件費支出については教員人件費が予算に対して 24,431 千円の減 額、職員人件費が 26,060 千円の減額となったが、退職金が 8,293 千円の増額とな ったため 1,455,893 千円となった。経費支出については、教育研究経費支出が予 算比 82,796 千円の減額となり、469,544 千円、管理経費支出が、19,936 千円の減 額で 186,697 千円となった。 また、 施設関係支出は 14,356 千円の減額により 3,726 千円、設備関係支出は 4,877 千円の増額により 45,921 千円となった。 2)事業活動収支計算書の概要 事業活動の大部分を占める教育活動について、学生生徒等納付金、手数料、寄 付金、補助金等の教育活動収入の合計が予算に対して 40,149 千円の増収となった。 また、人件費、教育研究経費、管理経費等の教育活動支出の合計は予算に対して 152,531 千円の減額となった。よって、教育活動収支差額は 496,923 千円の収入 超過となった。 事業活動全体では事業活動収入が 2,961,257 千円、事業活動支出が 2,429,891 千円となり、基本金組入前収支差額は 531,367 千円の収入超過となった。また、 当年度収支差額は 496,346 千円の収入超過となった。 46 (2)資金収支計算書 (収入の部) (単位:千円) 科 目 予 算 1 学生生徒等納付金収入 決 算 2,125,036 差 異 2,115,837 9,199 2 手 数 料 収 入 34,136 32,219 1,917 3 寄 付 金 収 入 100,551 104,809 △ 4,258 4 補 助 金 収 入 492,771 543,652 △ 50,881 入 300,000 200,050 99,950 6 付随事業・収益事業収入 81,387 79,252 2,135 5 資 産 売 却 収 7 受取利息・配当金収入 31,284 34,181 △ 2,897 8 雑 入 55,443 58,246 △ 2,803 入 318,003 382,973 △ 64,970 入 177,670 763,508 △ 585,838 11 資 金 収 入 調 整 勘 定 △ 397,883 △ 432,493 34,610 12 前 年 度 繰 越 支 払 資 金 4,492,415 4,492,415 0 13 収 7,810,813 8,374,649 △ 563,836 9 前 10 そ 収 受 の 入 金 他 収 の の 収 部 合 計 (支出の部) 科 目 1 人 件 予 算 差 異 1,498,092 1,455,893 42,199 2 教 育 研 究 経 費 支 出 552,340 469,544 82,796 3 管 出 206,633 186,697 19,936 4 借 入 金 等 利 息 支 出 0 0 0 経 支 決 算 出 理 費 費 支 5 借 入 金 等 返 済 支 出 6 施 設 関 係 支 0 0 0 出 18,082 3,726 14,356 7 設 備 関 係 支 出 41,044 45,921 △ 4,877 8 資 産 運 用 支 出 0 1,600,000 △ 1,600,000 9 そ の 他 の 支 出 123,607 134,850 △ 11,243 20,000 0 20,000 11 資 金 支 出 調 整 勘 定 △ 80,371 △ 90,421 10,050 12 翌 年 度 繰 越 支 払 資 金 5,431,386 4,568,439 862,947 13 支 7,810,813 8,374,649 △ 563,836 10 〔予備費〕 出 の 部 合 計 主な収入科目の内容は次のとおりです。 ① 収入の大部分を占める学生生徒納付金収入は2,115,837千円となりました。 授業料、入学金、教育運営費、実験実習費、施設設備費などの収入が主なものです。 ② 手数料収入は32,219千円となりました。 入学検定料、試験料などの収入が主なものです。 ③ 寄付金収入は104,809千円となりました。 大学・短大後援会、高等学校PTAからの寄付金が主なものです。 ④ 補助金収入は543,652千円となりました。 国庫補助金、岡山県からの地方公共団体補助金が主なものです。 主な支出科目の内容は次のとおりです。 ① 人件費支出は1,455,893千円となりました。 教員人件費、職員人件費、退職金などが主なものです。 ② 教育研究経費支出は469,544千円となりました。 教育研究活動に直接必要な消耗品、旅費交通費、印刷製本費、光熱水費、業務委託費などが主なもので ③ 管理経費支出は186,697千円となりました。 委託費などの経費が主なものです。 ④ 施設関係費支出は3,726千円となりました。 教育研究の諸活動に間接的に必要な建物、設備等の経費です。 ⑤ 設備関係支出は45,921千円となりました。 教育研究用機器備品、その他の機器備品や図書などの購入経費です。 47 (3) 事業活動収支計算書 科 目 事 学 生 生 徒 等 納 付 業 手 数 活 付 動 寄 収 経 常 費 等 補 助 入 付 随 事 業 収 の 収 教 部 雑 育 教 育 活 動 収 入 活 人 件 動 事 教 員 人 件 収 支 業 職 員 人 件 活 動 そ の 他 人 件 支 教 育 研 究 経 出 管 理 経 の 部 徴 収 不 能 額 (単位:千円) 差 異 決 算 金 2,125,036 料 34,136 32,219 1,917 金 94,150 103,808 △ 9,658 金 492,771 533,801 △ 41,030 入 81,387 79,252 2,135 入 55,524 58,236 △ 2,712 計 2,883,004 2,923,153 △ 40,149 費 1,516,974 1,475,375 41,599 費 1,027,740 1,003,309 24,431 費 439,786 413,726 26,060 費 49,448 58,340 △ 8,892 2,115,837 9,199 費 814,686 729,365 85,321 費 242,934 220,162 22,772 等 4,167 1,328 2,839 計 2,578,761 2,426,230 152,531 304,243 496,923 △ 192,680 教育活動外収入計 31,284 25,397 5,887 教育活動外支出計 0 0 0 31,284 25,397 5,887 335,527 522,320 △ 186,793 8,114 9,047 △ 933 △ 207,726 教 育 活 動 支 出 教育活動収支差額 教 育 活 動 外 収 支 予 算 教育活動外収支差額 経常収支差額 特別収支差額 〔予備費〕 基本金組入前当年度収支差額 20,000 323,641 531,367 △ 59,109 △ 35,020 △ 24,089 264,532 496,346 △ 231,814 前年度繰越消費収支差額 93,516 333,050 △ 239,534 翌年度繰越消費収支差額 358,048 829,396 △ 471,348 2,922,402 2,961,257 事業活動支出計 2,598,761 2,429,891 注1 基本金組入前当年度収支差額=(経常収支差額+特別収支差額)-予備費 注2 当年度収支差額=基本金組入前収支差額+基本金組入額合計 △ 38,855 基本金組入額合計 当年度収支差額 (参考) 事業活動収入計 168,870 ①教育活動に係る主な収入及び支出の内訳は次のとおりです。 ・経常費等補助金には施設設備補助金は含まれてなく、特別収入に計上されています。 ・雑収入には過年度修正収入は含まれてなく、特別収入に計上されています。 ・人件費には資金収支とは異なり退職給与引当金繰入額が計上されています。 ・教育研究経費、管理経費には、資金支出のほかに減価償却額が計上されて ・金銭債権のうち、回収不能額を見積もって設定する引当金を徴収不能引当金、引当金を設 定していない場合、或いは引当金額を超えている場合は徴収不能額として処理しますがこ の2つの合計額が徴収不能額等に計上されています。 ②教育活動外収入には受取利息・配当金が計上されています。 ③特別収支差額の主な内訳は次のとおりです。 ・特別収入には資産売却差額、現物寄付、施設設備補助金、過年度修正収入が計上されています。 ・特別支出には資産処分差額、過年度修正支出が計上されています。 ④ 基本金組入額合計は、学校法人が教育研究活動を行なうためには、校地、校舎、機器備品、図書 などの資産を持ち、これらを維持する必要があります。これらの諸活動に必要な資産を取得する ために、事業活動収入から充てた金額をもって、維持する資産の額とし、これが学校会計では基 本金組入額とよばれているものです。 48 (4)貸借対照表 資産の部 科 目 資 産 (単位:千円) 本年度末 増 減 26年度末 固定資産 19,660,522 541,778 19,118,744 有形固定資産 15,639,611 △ 241,619 15,881,230 特定資産 1,926,108 △ 687 1,926,795 その他の固定資産 2,094,803 784,084 1,310,719 流動資産 4,644,778 △ 11,331 4,656,109 24,305,300 530,447 23,774,853 合 計 負債の部、基本金の部、消費収支差額の部 科 目 負 債 本年度末 増 減 26年度末 固定負債 637,596 13,473 624,123 流動負債 482,013 △ 14,392 496,405 計 1,119,609 △ 919 1,120,528 22,356,295 35,020 22,321,275 829,396 496,346 333,050 純資産の部合計 23,185,691 531,366 22,654,325 合 計 24,305,300 530,447 23,774,853 基本金 繰越収支差額 ① 平成27年度末(平成28年3月31日)の資産、負債、基本金、繰越収支差額、純資産の財政状態を 示しています。 ② 資産の概要 有形固定資産の減少は減価償却による対象資産の残存価格の減少を中心としたもので、 その他の固定資産の増加は有価証券の増加によるものです。 流動資産の減少は未収入金等が減少したことによるものです。 ③ 負債の概要 固定負債の増加は退職給与引当金が増加したことによるものです。 流動負債の減少は前受金、預り金が減少したことによるものです。 ③ 繰越収支差額の概要 本年度は当年度収入超過額が496,346千円となったことにより翌年度への繰越額は 829,396千円の収入超過となりました。 ④ 純資産の部の概要 本年度は前年度対比で資産が530,447千円増加し、負債が919千円減少したことにより 純資産の部合計は前年度比531,366千円増加の23,185,691千円となりました。 49 4. 基本金組入前当年度収支差額と主な財務比率等の推移 (1) 事業活動収入及び事業活動支出と基本金組入前当年度収支差額の推移 平成23年度 平成24年度 【単位:千円】 平成25年度 平成26年度 平成27年度 事業活動収入 合 計 2,997,262 2,946,191 3,039,122 2,987,783 2,961,257 事業活動支出 合 計 2,820,473 2,644,456 2,646,468 2,600,649 2,429,890 176,789 基本金組入前当年度収支差額 392,654 301,735 387,134 531,367 3,500,000 3,000,000 2,500,000 2,000,000 事業活動収入 合 計 1,500,000 事業活動支出 合 計 1,000,000 基本金組入前当年度収支差額 500,000 0 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 (2) 事業活動収支計算書の主な財務比率の推移 【単位:千円】 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 人件費比率 56.5% 55.1% 54.6% 54.4% 50.0% 教育研究経費比率 28.1% 25.9% 24.7% 24.7% 24.7% 管理経費比率 9.5% 8.7% 7.9% 7.8% 7.5% 事業活動収支差額比率 5.9% 10.2% 12.9% 13.0% 17.9% 60.0% 50.0% 40.0% 人件費比率 30.0% 教育研究経費比率 20.0% 管理経費比率 10.0% 0.0% 平成23年度 事業活動収支差額比率 平成24年度 平成25年度 平成26年度 50 平成27年度