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2 本県におけるがん検診の現状と課題について

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2 本県におけるがん検診の現状と課題について
資料2
2
本県におけるがん検診の現状と課題について
(1)がん検診の位置づけ
制度・ 法律
実施主 体
がん検 診
市町村
(健康 増進 法第 19 条の 2・
健康増 進法 施行 規則 第 4 条
の 2)
特定健 康診 査
(高齢 者医 療確 保法 )
対象者
40 歳以上の
住民( 子宮 が
んのみ 20 歳
以上)
医療保険加入
医療保 険
者(組 合管 者 ( 被 保 険
者・被扶養 者)
掌健康 保
険・共 済組
合・国 民健
康保険 等)
一般健 康診 断
事業者
(労働 安全 衛生 法第 66 条・
労働安 全衛 生規 則第 44 条)
労働者
内
容
がん検 診( 厚生 労働 省指針
で定め る胃 がん 、子 宮が
ん、乳が ん、肺 がん 、大腸
がん)
*努力 義務
メタボリックシンドロームに
着目し た検 診( 義務 )
(腹囲、BMI、脂質、血圧、
血糖、 喫煙 習慣 等)
腹囲、胸部 エッ クス 線検査
及び喀 痰検 査 、血 圧 、肝 機
能、脂 質、 血糖 等( 義務)
(2)がん検診の実施状況
①
市町村 にお け るがん 検診
県では,厚生労働省の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための
指針」( 平成 20 年 3 月 31 日厚生 労働 省 健康局 長通 知)に基 づき ,下記 のと お
り 本県 独自 に「茨 城 県がん 検診 実施 指針 」を 定め ,5つ のが ん検診 につ いて ,
対象年齢,受診間隔,検診方法を規定しており,市町村や検診機関は,この
指針に 基づ き, がん 検診を 実施 して いる 。
【茨城県がん検診実施指針】
がん検診実施項目
対象年齢
受診間隔
胃
胃X線
40 歳 以 上
年1回
肺
胸部X線+喀痰細胞診
40 歳 以 上
年1回
免疫学的便潜血反応検査2日法
40 歳 以 上
年1回
乳房超音波
30~ 39 歳
乳房X線
40 歳 以 上
年1回
2年1回
大腸
乳
又は乳房超音波+乳房X線
子宮
視診,子宮頸部細胞診
20 歳 以 上
(超音波検査にあっては
1 年に 1 回でも可)
年1回
②
職 域に おけ る が ん検診
職域においては,法的な位置づけはないが,事業者 や保険者が労働者の健
康管理の一環として,人間ドックや労働安全衛生法上に基づく定期健康診断
の オプ ショ ン の 形で 提供し てい る。
平成 25 年の 国民生 活基 礎調 査に よると ,が ん検 診受 診者の 4~ 7割 が職
域で受 診し たと 回答 してお り ,職 域にお けるが ん検 診は 大き な役割 を担 って い
る。
(3)本県のがん検診の受診率について
○ 「茨 城県 総 合がん 対策 推進 計画 -第三 次計 画-」及 び「茨 城県 がん検 診 を
推進し,がんと向き合うための県民参療条例」においては,各がん検診の受
診率を 50 %と する ことを 目標 とし てい る。
○ 評価 指標 と しては ,3年に 1度 の国民 生活 基礎 調査 を用い てお り,無作 為
抽出された世帯対象者の市町村及び職域等におけるがん検診受診状況を算定
の対象 とし てい る。
茨城県のがん検診受診率
%
50.0
目標値
44.2
45.0
H19
H22
H25
44.8
41.7
39.5
40.0
39.8
36.8
35.0
36.5
32.6
30.4
30.0
26.7 26.6
25.8 25.6
24.0
25.0
24.1
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
胃がん
(40~69歳の男女)
肺がん
大腸がん
乳がん
子宮頸がん
(40~69歳の男女) (40~69歳の男女) (40~69歳の女性) (20~69歳の女性)
※H19,22,25年「国民生活基礎調査」より
※上表のがん検診受診率は,市町村検診のほか,職場検診や人間ドック等を含む
※対象年齢は,胃・肺・大腸・乳がんは40~69歳,子宮頸がんは20~69歳
※乳がん及び子宮頸がんは,H19は過去1年間,H22,25は過去2年間の受診率
○
市 町村 にお ける 住民検 診に つい ては ,現 在 ,厚 生労 働省 通知に 基づ く推 計
対象者 を元 にし た受 診率に より 市町 村間 の比較 検討 を行 って いる状 況で あ
る。( 別添参 考資 料 6)
・対象 者数 =市 町村 人口- (就 業者 数- 農林水 産業 従事 者数 )
厚生 労働 省健 康局総 務課 長通 知「 市町村 のが ん検 診事 業の充
実強化 につ いて 」で 示され た算 出方 法
・受診 者数 市 町村 による 健康 増進 法に 基づく 住民 検診 の受 診者実 数
○
職 域に おけ るが ん検診 につ いて は, 実態を 把握 する 仕組 み がな い。
(4)がん検診の課題
○ がん 検診 の 目的は ,が んを早 期 に発見 し,早期に 治 療を行 うこ とで,が ん
による 死亡 率を 減少 させる こと であ る。
○ この ため に は,受 診率 の向上 が 不可欠 であ るが,各 がん検 診と も,計 画 及
び条例 に定 める 50 パーセ ント の目 標値 に到達 して いな い状 況にあ る。
○ 他県 と比 較 しても 全国 平均 と同 程度で ,胃 がん・大 腸がん・子 宮頸が ん は
全国平 均値 を下 回る 。(別 添参考 資料 5 )
○
また , 県 が , 平成 23 年 度に 実 施した がん に関 する 意識調 査に よる と, が
ん検診 未 受 診の 理由 として ,
・ 受診 の必 要性 を感じ ない 33.2%
・ 検診 結果 で何 か発見 され るの が怖 い
7.4%
・ 検査 方法 が分 からず 不安 4.5%
とい った ,が ん検診 に対 する 知識 の不足 に起 因す る回 答が全 体の約 45%を 占
めており,がん検診に対する県民の意識向上と受診勧奨の促進を図ることが
必要で ある 。
○
市町 村に お け る 住民 検診 につ いて は , 個 別受 診勧 奨の 推 進や 受診 者に 配慮
した検 診体 制の 整備 などに より 住民 検診 をさら に推 進す る必 要があ る。
○
職域 にお ける が ん検 診に つい ては , 事業 者や 従業 員に が ん検 診の 重要 性を
周 知し , が ん検 診の 推進を 図る 必要 があ る。
○
さ らに ,検 診の 結果要 精密 検査 と な った者 が必 ず精 密検 査を受 診す るよ う ,
精密 検査 受診 の重 要 性の 周知 と受 診勧 奨 の促 進を 図る こと に より ,精 密検 査
受診率 の向 上に も努 める必 要が ある 。
(5)課題に対する対応について
○
上記 の課 題 を 解 決す るた め , 県, 市 町村 その 他が ん検 診 に関 係す る者 で構
成する 協議 の場 とし て本協 議会 を設 け取 組を協 議 し てい く 。
○
が ん検 診 は ,概 ね,市町 村が 実施 す る「住民 検診」と 職 場で提 供さ れる「 職
域検 診」 に分 け ら れ るこ とか ら , 本協 議 会に それ ぞれ 専門 部 会を 設け て取 組
を検 討 して いく 。
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